JP2005321206A - 電流検出装置 - Google Patents

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Hiroshi Ito
寛 伊藤
Takahiro Urakabe
隆浩 浦壁
Tatsuya Okuda
達也 奥田
Yuji Kuramoto
祐司 蔵本
Shogo Matsuoka
尚吾 松岡
Susumu Kimura
享 木村
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Abstract

【課題】 小形化を図ることができるとともに、感度の良い電流検出装置を得る。
【解決手段】 ブスバー2は、板状の導体2aとこの導体2aに対してほぼ直角をなすように折り曲げられた導体2bとを有する第一の折り曲げ部24が形成されている。第一の折り曲げ部24の導体2aが作る第一の磁束7と導体2bが作る第二の磁束8が磁束検出素子5の感受面19と鎖交するように、磁束検出素子5を第一の折り曲げ部24の角度の小さい側にあって導体2a及び2bに接するか、その近くに配置する。ブスバー2に電流が流れるとき、第一の折り曲げ部24の内側の頂点が最も磁束密度が高いので、磁束検出素子5を当該部に配置するとブスバー2に流れる電流による磁束を感度よく測定できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電流検出装置に係り、特に電力変換装置に装着するのに適した電流検出装置に関する。
電流検出装置としての電流センサとして、二つに分割されたU字状の鉄心と、この鉄心の分割部に挟持されるように挿入されたホール素子と、このホール素子を取り付ける制御基板と、これらを一体化するセンサ筐体とを備え、上記U字状の鉄心の内面部に沿ってU字状の凹部を形成したものがある。そして、U字状の凹部にブスバーを挿入して組み付けることが容易であり、またブスバーを組み付けた後に電流センサを取り付けることができるというものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−189039公報(段落番号0010、0012及び図1)
従来の電流検出装置は以上のように構成され、電流センサーは鉄心、制御基板、それらを一体化するセンサー筐体などで構成されるため、センサー筐体が入るスペースが必要であった。また、鉄心の内面部に沿って形成されたU字状の凹部にブスバーを配置しているために、この鉄心の磁束密度を飽和磁束密度以下に抑制する必要があるために鉄心の体積を大きくする必要があった。この発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、小形化を図ることができるとともに、感度が良く、またノイズの少ない電流検出装置を得ることを目的とする。
この発明に係る電流検出装置においては、屈曲部を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより電流を求めるものであって、感受面を有し屈曲部に配設され磁束を電気信号に変換する磁束検出素子を備えたものである。
そして、直線状導体を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより電流を求めるものであって、感受面を有し直線状導体に接するか所定の距離を設けて配設され磁束を電気信号に変換する磁束検出素子と、直線状導体に接するか所定の距離を設けるとともに磁束検出素子を電流と交差する方向から挟むようにして配設された一対の磁性体部材を備えたものである。
さらに、屈曲部を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより電流を求めるものであって、感受面を有し屈曲部に配設され磁束を電気信号に変換する磁束検出素子と、磁束検出素子を電流と交差する方向から挟むようにして屈曲部に配設された一対の磁性体部材を備えたものである。
この発明に係る電流検出装置は、屈曲部を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより電流を求めるものであって、感受面を有し屈曲部に配設され磁束を電気信号に変換する磁束検出素子を備えたので、屈曲部においては磁束密度が高いので導電体に流れる電流による磁束を感度よく測定できる。また、鉄心を用いないので、小形軽量化を図ることができる。
そして、直線状導体を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより電流を求めるものであって、感受面を有し直線状導体に接するか所定の距離を設けて配設され磁束を電気信号に変換する磁束検出素子と、直線状導体に接するか所定の距離を設けるとともに磁束検出素子を電流と交差する方向から挟むようにして配設された一対の磁性体部材を備えたので、一対の磁性体部材の間の磁束密度がほぼ一定であるため、一対の磁性体部材と磁束検出素子の位置のずれが生じても磁束の検出誤差がほとんど発生せず、また一対の磁性体部材により磁束検出素子と鎖交する磁束が増えるので、導電体に流れる電流による磁束を感度よく測定できる。
さらに、屈曲部を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより電流を求めるものであって、感受面を有し屈曲部に配設され磁束を電気信号に変換する磁束検出素子と、磁束検出素子を電流と交差する方向から挟むようにして屈曲部に配設された一対の磁性体部材を備えたので、屈曲部においては磁束密度が高いので一対の磁性体部材の作用と相俟って導電体に流れる電流による磁束を感度よく測定できる。
実施の形態1.
図1〜図3は、この発明を実施するための実施の形態1における電流検出装置の構成を示すものであり、図1は電流検出装置の構成図、図2は電流検出装置近傍の磁束密度を示す説明図、図3は従来のものの動作を説明するための説明図である。図1において、導電体としてのブスバー2は、矩形断面を有する板状の導体2aとこの導体2aに対してほぼ直角をなすように折り曲げられた導体2bとを有する屈曲部としての第一の折り曲げ部24が形成されている。
ブスバー2は、図示していない単相電力変換装置パックの交流側のブスバーであり、矢印9のように、あるいはその反対方向に交流が流れる。第一の折り曲げ部24の導体2aが作る第一の磁束7と導体2bが作る第二の磁束8が磁束検出素子5の感受面19と鎖交するように、正方形の板状の磁束検出素子5を第一の折り曲げ部24の角度の小さい側(以下内側と呼ぶ)にあって導体2a及び2bに接するか、その近くに配置する。
ブスバー2に電流が流れるとき、図2に示すように第一の折り曲げ部24の内側の頂点が最も磁束密度が高く離れるに従い磁束密度が低下する。従って、多くの磁束を感受部19に集めたい場合は、磁束検出素子5の感受部19が折り曲げ部24の内側頂点に近いほうが望ましく、磁束検出素子5を第一の折り曲げ部24の内側に導体2a及び2bに接するか、その近くに配設する。なお、磁束検出素子5は図示しない単相電力変換装置パックの制御基板に固定保持されている。なお、磁束検出素子5は感受部19と鎖交する磁束を電気信号に変換して検出するものである。
ところで、例えば図3の従来のもののように直線状の導体2aしか有しないブスバー2の直線状の導体2aの近傍に磁束検出素子5を配置した場合は、感受面19には第一の磁束7だけが入る。これに対し、図1に示した電流検出装置によれば、第一の磁束7と第二の磁束8が磁束検出素子5の感受面19に鎖交する。その結果、感受面19では磁束密度が第二の導体2bを有しないブスバーに磁束検出素子5を設けた場合(図3)の約倍になる。そして、導体2aと導体2bとがなす90度の内側頂点が最も磁束密度が高く、離れるに従い低くなる。
このため、磁束検出素子5を上記内側頂点に接するように、すなわち第一の折り曲げ部24の導体2aと導体2bの両者に接するように配置するとそこが最も磁束密度の高い位置になり、磁束検出素子5が検出する検出信号のノイズに対する信号レベルが上がる。この時、磁束検出素子5がホール素子やホールICやMRE素子(磁気抵抗効果素子)など磁気変換作用を利用した素子であるなら、感受面に対して磁束が垂直に鎖交するように配慮して配置する。以上のような配置により、磁束検出素子5で検出できる磁束密度が増加し、ノイズレベルに対して信号レベルが高く、感度の高い電流検出装置を得ることができる。また、鉄心を用いないので、小形軽量化を図ることができる。
実施の形態2.
図4及び図5は、この発明の実施の形態2を示すものであり、図4は電流検出装置の構成図、図5は電流検出装置の変形例を示す構成図である。図4において、ブスバー2には図1に示したものと同様の導体2a及び2bにて形成された第一の折り曲げ部24と、直角に折り曲げられた導体2bとこの導体2bをさらに図4の水平方向に90度折り曲げた導体2cを有する第二の折り曲げ部25が設けられている。
そして、第二の折り曲げ部24の内側に磁束検出素子5が配置されている。このような第二の折り曲げ部25を設け、導体2cを導体2aと平行な方向に折り曲げることにより、ブスバー2の導体2bの長さを短くすることができ、ブスバー2の配設の自由度が高くなる。また、図5の変形例のように導体2bから第一の折り曲げ部24の導体2a及び2bに直交する方向に導体2dを延在させて導体2dが導体2aに対して90度方向を変えるようにすることもできる。
実施の形態3.
図6及び図7は、この発明の実施の形態3を示すものであり、図6は電流検出装置の構成図、図7は電流検出装置の変形例を示す構成図である。図6において、導体2aの端部を図6における上方に90度曲げた導体2fとこの導体2fに対してさらに直角をなす導体2gを設けて第三の折り曲げ部26と第四の折り曲げ部27を形成し、これら導体2b,2a,2fすなわち第一ないし第四の折り曲げ部24〜27にて屈曲部としてのコ状部28を形成する。
そして、このコ状部28の内側に磁束検出素子5を配設する。すなわち、ブスバー2を構成するコ状部28の導体2b,2a,2fが磁束検出素子5の感受部19を取り巻くように磁束検出素子5を配置する。その結果、感受部19に入る磁束は第一の磁束7、第二の磁束8の他に、第3の磁束20が加わる。なお、図6では3方向の磁束7,8,20を示したが、感受部19に入る磁束はビオ・サバールの法則に従う。さらに、図7の変形例に示すようにブスバー2の導体を円形に曲げた屈曲部としての導体2jを設けて、導体2jに囲まれた内側に磁束検出素子5を配置して導体2jが磁束検出素子5を少なくとも半周以上に亘って取り巻くようにしても同様の効果を奏する。このように、屈曲部においては磁束密度が高いので、ブスバー2に流れる電流による磁束を感度よく検出できる。
実施の形態4.
図8〜図10は、この発明の実施の形態4である電流検出装置を示すものであり、図8は電流検出装置の構成を示す構成図であり、図8(a)は平面図、図8(b)は図8(a)の切断線Dにおける断面図である。図9は磁束検出素子に鎖交する磁束を示す説明図、図10は磁束検出素子の位置を変えたときに鎖交する磁束を示す説明図である。図8において、ブスバー2は、単相電力変換装置パック6を複数個使用した、小形電力変換装置の交流側のものである。この実施の形態における電流検出装置は、上記ブスバー2に磁束検出素子5を配置してその磁束を測定して、ブスバー2に流れる電流を求める。なお、ブスバー2は、図4に示したものと同様のものであり、導体2a,2b,2cが2段に鉤形を成すように折り曲げられている。
単相電力変換装置パック6の電源側の端子である矩形断面を有する導体にて形成された板状の第二の導電体としてのP端子13、N端子14が図8(b)のようにその厚さ方向の中心線が左右方向の直線E上にあるようにして配置されている。ブスバー2は、直線Eよりも下方にあってP端子13、N端子14から等距離になる位置に、その幅方向が直線Eと平行になるようにして配置されている。磁束検出素子5は、その感受面19が直線E上にあってかつ感受面16が直線Eと直交するようにして、ブスバー2の導体2aに接して配設されている。
ところで、図10に示すように感受面19の中心がP端子13及びN端子(図9においては図示しない)が位置する直線E上にない場合は、図10に示すように例えばP端子13に流れる電流による第三の磁束15が磁束検出素子5と鎖交するが、感受面19は第三の磁束15の接線成分17のうち、水平成分16に対してだけ感度がある。この水平成分16は磁束検出素子5のノイズとなる。しかし、この実施の形態では、図8に示すように、P端子13、N端子14及び磁束検出素子5の感受面19が同一の直線E上にあるように配置しているので、図9に示すようにP端子13による第三の磁束15は感受面19上では第三の磁束15の接線成分17の方向が感受面19とほとんど平行になり、第三の磁束15の水平成分16は激減する。
その結果、磁束検出素子5の検出信号に対してP端子13やN端子14の電流による磁束の影響は0に近くなる。また、隣の単相電力変換装置パック6のAC(交流)電流が流れるブスバー2も直線E上に配置して磁束検出素子5の感受部19の中心線と一致させることにより、隣の単相電力変換装置パック6のブスバー2が作る磁束の影響をほとんどなくすことができる。
以上のように、ホール効果等を利用した磁束検出素子の感度は感受面に対して垂直方向の磁束感度が高く、また、水平方向の磁束に対する感受性は低い。このことを利用して、測定対象となるブスバー2は発生する磁束が磁束検出素子5の感受面19にほぼ垂直に鎖交するように配置される。ところが、磁束検出素子5に対して磁束の影響を及ぼす程度に近接する第二の導電体としてのP端子13やN端子14が存在すると、このP端子13やN端子14が作る第二の磁束が磁束検出素子5にて検出され、ノイズになる。
これを防ぐために、P端子13やN端子14が磁束検出素子5の感受面19の中心から立てた垂直線上あるいはその近傍に位置するようにすると、P端子13やN端子14が作る磁束は図9に示すように、感受面19と第三の磁束15の接線方向が一致するため、磁束検出素子5の感受面19に鎖交するP端子13やN端子14が作る第三の磁束15の垂直成分がなくなるか、激減する。そのため、P端子13やN端子14等の第二の導電体の電流による影響が小さい電流検出装置を得ることができる。
実施の形態5.
図11は、この発明の実施の形態5である電流検出装置の構成を示す構成図であり、図11(a)は平面図、図11(b)は図11(a)の切断線Fにおける断面図である。図11に示されるように、単相電力変換装置パック6の本体6aから第三の導電体としてのP端子13、N端子14、及びAC電流が流れるブスバー2が、同一方向に(図11(a)では右方に)引き出されている場合、ブスバー2は直線部としての導体2aとこの導体2aから直角方向に折り曲げられた延在部としての導体2bを有するが、上記導体2a上に配置された磁束検出素子5よりも単相電力変換装置パック6の本体6aに近い位置で、ブスバー2の導体2aに対する磁束検出素子5の配置方向とは逆方向に(図11(b)では下方側に)P端子13及びN端子14を直角に曲げて逆方向延在部としての導体13b,14bを設ける。
このように、第二の導電体としてのP端子13及びN端子14は、導体2aに対して磁束検出素子5が位置する方向とは逆の方向に折り曲げられた逆方向延在部としての導体13b,14bを有している。その結果、P端子13とN端子14に電流が流れ発生する磁束のうち、磁束検出素子5の感度が高い方向の成分を大幅に減らし、磁束検出素子5のノイズを小さくすることができる。
実施の形態6.
図12〜図14は、この発明の実施の形態6である電流検出装置を示すものであり、図12は電流検出装置の構成を示す構成図であり、図12(a)は平面図、図12(b)は図12(a)の切断線Gにおける断面図である。図13は磁束検出素子に鎖交する磁束を示す説明図、図14は磁束検出素子の位置を変えたときに鎖交する磁束を示す説明図である。図12において、ブスバー2の導体2aに対して磁束検出素子5が位置する方向と同一方向すなわち上方向に単相電力変換装置パック6の第4の導電体としてのP端子13及びN端子14を曲げる場合、図12(b)における平行部としての水平部から図12(b)の上方へ折り曲げられた同方向延在部であるP端子13の導体13b及びN端子14の導体14bが感受面19の中心を通るとともに感受面19に垂直な直線E上にあるようにして曲げている。
一般的にP端子13やN端子14を磁束検出素子5がブスバー2の導体2aに対して位置する方向と同一方向である上方向に曲げる場合、P端子13やN端子14を流れる電流による磁束が磁束検出素子5に影響を与えノイズになる(詳細後述)。ところが、この実施の形態のように磁束検出素子5の感受部19とP端子13やN端子14の折り曲げ位置が直線E上にあるように位置を一致させると、図13のように、P端子13やN端子14の折り曲げた後の導体13b,14bで発生する第三の磁束15の接線成分17が磁束検出素子5の感度成分の方向と垂直に交わるため、磁束検出素子5が感受する成分18(図14参照)は発生しない。
ところが、図14のように、磁束検出素子5の感受部19に対してP端子13やN端子14の折り曲げ位置がずれると、第三の磁束15の接線成分17が変化し、磁束検出素子5の感受する成分18が発生することになる。以上のように、磁束検出素子5の感受部19とP端子13、N端子14の折り曲げ部を一致させることにより、折り曲げ後の導体13b,14bで発生する磁束は磁束検出素子5に影響を与えなくなり、検出信号のノイズを低減できる。
実施の形態7.
図15〜図18は、この発明の実施の形態7である電流検出装置を示すものであり、図15は電流検出装置の構成を示す構成図であり、図15(a)は平面図、図15(b)は図15(a)の切断線Jにおける断面図である。図16は、図15の電流検出装置の変形例を示す電流検出装置の構成図であり、図16(a)は平面図、図16(b)は図16(a)の切断線Kにおける断面図である。図17及び図18は電流検出装置に鎖交する磁束を示す説明図である。図15において、一対の磁性体部材としての磁性材料にて矩形のブロック状に形成された第一の鉄心片3と第二の鉄心片4を、磁束検出素子2が挿入できるように図15(b)における左右方向にすなわち電流が流れる方向と直交する方向に所定の間隔を確保した状態でブスバー2の直線状の導体2aに固定している。磁束検出素子2は制御基板1に実装され、対向する上記第一の鉄心片3と第二の鉄心片4との間に挿入されている。
また、図15の電流検出装置の変形例を図16に示す。図16において、第一の鉄心片3と第二の鉄心片4は、絶縁を保つための絶縁物33を介してブスバー2の導体2aに固定されている。第一の鉄心片3と第二の鉄心片4は、できるだけ導体2aに近接させることが好ましいが、このように絶縁物33を介挿しても、直接導体2a上に配置したときとほぼ同等の効果が得られる。この場合も、磁束検出素子2は制御基板1に実装され、対向する上記第一の鉄心片3と第二の鉄心片4との間に挿入されている。
以上のように、ブスバー2の導体2a上に磁束検出素子2を導体2aに流れる電流の方向と直交する方向から挟むようにして第一の鉄心片3と第二の鉄心片4とを配置したことで、第一の鉄心片3と第二の鉄心片4の間の磁束方向は、磁束検出素子2の感度方向である感受面19に垂直な方向に整えられると同時に、第一及び第二の鉄心片3,4を使わない場合にくらべ磁束密度が増加する。そのため、磁束検出素子2の検出する信号レベルとノイズレベルとの差が大きくなり、ノイズに強い電流検出装置とすることができる。
また、磁束検出素子5、ブスバー2及び第一の鉄心片3と第二の鉄心片4との間に組み立てによる位置ずれが生じても、第一の鉄心片3と第二の鉄心片4間の磁束密度が一定であるため、磁束の検出誤差はほとんど発生しないか、極めて少ない。
さらに、第一の鉄心片3と第二の鉄心片4は、ブスバー2に近接する他のブスバーが発生する磁束を磁束検出素子5に到達させないように遮蔽する作用効果を有する。すなわち、図17に示すように隣接する単相電力変換装置パック(図17では図示していない、例えば図8の単相電力変換装置パック6を参照)のP端子13から発生する第二の磁束15の磁路が第二の鉄心片4の内部に形成されるため、変形第三の磁束115になり磁束検出素子5に到達しにくくなり、ノイズを低減できる。また、図示していないが、N端子から発生する第三の磁束の磁路が第一の鉄心片3の内部に形成されるため、同様に変形第三の磁束になり磁束検出素子5に到達しにくくなる。
また、図18に示すように、ブスバー2に隣接するP端子13(または図示していないN端子)の折り曲げられた導体13bが、磁束検出素子5の感受面19よりも図18における左方であって、導体2aに対して磁束検出素子5がある側(図18で紙面に垂直な方向で手前側)に折り曲げられているような場合、折り曲げた後の導体13bから発生する第三の磁束15は、第一の鉄心片3や第二の鉄心片4を通過する磁路を形成しやすいため、図18に示すように変形第三の磁束115になり磁束検出素子5に変形第三の磁束115は到達しづらくなる。その結果、磁束検出素子のノイズを低減できる。
以上のように、第一の鉄心片3と第二の鉄心片4を設けることにより、第一及び第二の鉄心片3,4を設けない場合よりブスバー2の磁束を効率良く磁束検出素子5に集めることができると同時に、第一の鉄心片3と第二の鉄心片4はブスバー2の周囲全体に配置してないため、第一及び第二の鉄心片3,4を形成する鉄心材料の飽和磁束密度以下での設計が容易であり、フェライトなどの飽和磁束密度が珪素鋼板より低い材料を第一及び第二の鉄心片3,4に使用することができる。
実施の形態8.
図19は、この発明の実施の形態8である電流検出装置の構成を示す構成図である。図19において、ブスバー2の導体2aの裏面、つまり第一の鉄心片3と第二の鉄心片4とが固定されている側と反対側の面に、補助磁性片としての第三の鉄心片11を配置している。この場合、導体2aの磁束検出素子5と反対側の磁束の広がりが抑えられ、結果的に磁束検出素子5の磁束密度が増加する効果が得られる。
実施の形態9.
図20〜図23は、この発明の実施の形態9である電流検出装置を示すものであり、図20は電流検出装置の構成図であり、図20(a)は正面図、図20(b)は側面図である。図21は図20(a)の切断線Aにおける断面図、図22は図20(a)の切断線Bにおける断面図である。図23は、電流検出装置の組み立て方法を説明するための説明図である。図20(a)において、単相1アーム分の変換装置である単相電力変換装置パック6の本体6aから図(a)における水平方向に引き出された電流導通用のブスバー2に、第一の折り曲げ部24が設けられている。
この第一の折り曲げ部24は、単相電力変換装置パック6の本体6aに図の水平方向から接続された導体2aとこの導体2aを単相電力変換装置パック6制御基板1の方向である図の上方向にほぼ直角に折り曲げた導体2bとにより形成されている。そして、第一の鉄心片3と第二の鉄心片4とは、導体2a及び2bに接するようにして、かつ磁束検出素子5を挿入できるように図(a)の奥行き方向に所定の間隔を確保した状態で、導体2aに固定されている。以上の導体2a,2b、第一及び第二の鉄心片3,4にて、鉄心組立体110が構成されている。
また、磁束検出素子5は、単相電力変換装置パック6の制御基板1に磁性体で形成された位置調整部品30を介して取り付けられている。そして、制御基板1と位置調整部品30と磁束検出素子5とにより、磁束検出体120が構成されている。磁束検出素子5は、図20(a)の切断線Aにおける断面図である図21に示すように第一の鉄心片3と第二の鉄心片4との対向間隙の中心に位置するとともに、図20(b)の切断線Bにおける断面図である図22に示すように磁束検出素子5はその感受面19と直交する方向(図22における紙面と直交する方向)から見て第一の鉄心片3及び第二の鉄心片4からはみ出さない所定の位置に位置している。なお、図20において、第一及び第二の鉄心片3,4を、ブスバー2の導体2a及び2bに対して絶縁シート等の絶縁物で絶縁してもよく、磁束検出素子5と導体2a及び2bとの距離が、絶縁物を設けない場合とそれほど変わらなければ、同等の効果を奏する。
次に、以上のように構成された電流検出装置の組み立て方法について説明する。
第一の折り曲げ部24を有するブスバー2は、予め単相電力変換装置パック6の本体6aに接続固定されている。第一の鉄心片3と第二の鉄心片4とを、第一の折り曲げ部24の導体2a及び2bに接するようにして、かつ磁束検出素子5を挿入できるように図20(a)の奥行き方向に所定の対向間隙を確保した状態で、導体2aに固定して、鉄心組立体110を構成する。
また、単相電力変換装置パック6の制御基板1に位置調整部品30を介して磁束検出素子5を取り付け、磁束検出体120を構成する。そして、図23に示すように、磁束検出体120と鉄心組立体110とを、上記のように第一の鉄心片3と第二の鉄心片4との対向間隙内の所定の位置に磁束検出素子5が位置するように挿入して、組み立てる。この時、位置調整部品30により、磁束検出素子5と、第一の鉄心片3及び第二の鉄心片4との相対位置を調整し、所定の位置関係にあるようにする。この位置調整部品30を磁性体で構成しているので、磁束検出素子5の端子に乗るノイズ防止に役立つ。なお、磁束検出体120と鉄心組立体110とを、組み合わせ後も必要に応じて鉄心組立体110から磁束検出体120を離脱させることが可能である。すなわち、第一の鉄心片3と第二の鉄心片4との対向間隙内に磁束検出素子5を自由に挿脱することができる。また、位置調整部品30は必ずしも強磁性体で形成する必要はない。
以上のようにこの実施の形態によれば、ブスバー2に第一の折り曲げ部24を設けたことにより、第一の折り曲げ部24の角度の小さい側(以下内側とよぶ)での磁束密度は、直線状の導体を有するブスバーに設けた場合より大きくなる。ブスバー2の第一の折り曲げ部24に第一の鉄心片3と第二の鉄心片4を配設することで、磁束検出素子5の近傍における磁束密度が増加するので、磁束検出素子が検出磁束密度が増加し、磁束検出素子の出力電圧レベルが増加し、ノイズに強い電流検出装置を得ることができる。
また、これら第一の鉄心片3と第二の鉄心片4にはさまれた空間の磁束密度は均一になる。このため、図22に示すように第一の鉄心片3の外(紙面水平方向)に磁束検出素子5がはみ出さない限り、磁束検出素子5ではほぼ均等な磁束密度を観測することができる。そのため、制御基板1に取付けられた磁束検出素子5が、制御基板1の組み立て誤差により、多少、第一の鉄心片3や第二の鉄心片4と位置がずれても、そのズレによる磁束密度の変化が極めて小さく、感度のよい電流検出装置を構成できる。
鉄心を、ブスバー2を周回する鉄心とせず、第一の鉄心片3と第二の鉄心片4で構成することにより、第一及び第二の鉄心片3,4の内部の磁束密度を容易にその飽和磁束密度より小さく設計できるため、鉄心による損失が少なく、ブスバー2の電流を大きくすることが可能である。すなわち、鉄心を小形軽量化できる。本実施例のブスバー2の導体2aが作る第一の磁束7及び第二の磁束を集めるための鉄心片は第一の鉄心片3と第二の鉄心片4で構成しているために、磁路には多くの空間のエアギャップが存在する。
そのため、第一の鉄心片3や第二の鉄心片4の内部の磁束密度は飽和磁束密度よりはるかに小さくヒステリシスの影響も、ブスバー2を周回する磁路全体に鉄心を配置した場合より小さい結果になる。また、ブスバー2に更に第二の折り曲げ部25を設けることにより、省スペースと配線の自由度が増す。
さらに鉄心組立体110と磁束検出体120を別々に製作した後、これを組み立てる。これにより、製作が容易になると同時に、例えば、磁束検出素子5の個々の特性のばらつきを組み立て前に、試験調整用に作った基準となる鉄心組立体110と組み合わせて特性を測定したり調整したりすることができる。同様に、鉄心組立体110を試験調整用に作った基準となる磁束検出体120と組み合わせて特性を測定したり調整したりすることができる。従って、安定した品質の鉄心組立体110や磁束検出体120、ひいては安定した品質の電流検出装置を製作することが可能になる。
実施の形態10.
図24、図25は、この発明の実施の形態10である電流検出装置を示すものであり、図24は電流検出装置の構成図であり、図24(a)は断面図、図24(b)は要部拡大図、図25はブスバーの導体の曲げ部に比較的大きい曲げ半径の曲げアール部がある場合の磁束検出素子の導体への装着状況を説明するための説明図である。図24(a)において、図示しない単相1アーム分の変換装置である単相電力変換装置パックの本体(図20の符号6a参照)から図24(a)における水平方向に引き出された電流導通用のブスバー2に、第一の折り曲げ部124及び第二の折り曲げ部125が設けられている。
屈曲部としての第一の折り曲げ部124は、単相電力変換装置パックの本体(図示せず、図20(a)の本体6a参照)に図20(a)の水平方向から接続された直線状導体としての導体2aとこの導体2aを単相電力変換装置パックの制御基板1の方向である図24(a)の上方向に所定の曲げ半径を有する曲げアール部124aを設けてほぼ直角に折り曲げられた延在導体としての導体2bとにより形成されている。第二の折り曲げ部125は、導体2bを導体2aと同じ方向(図24(a)の右方向)に曲げアール部125aを設けてほぼ直角に折り曲げられた導体2cとにより形成されている。正方形の板状の第一の鉄心片103及び図示しない第二の鉄心片は、その右下角部をアール部124aよりもわずかに大きいアール加工を行った角部103aが設けられており、導体2a及び2bに接触した状態で導体2aに固定されている。なお、磁束検出素子5は、図20に示したものと同様のものである。
第一及び第二の鉄心片にこのように角部を設けることにより、第一の折り曲げ部124に比較的大きな半径のアール部124aがある場合でも、第一の鉄心片103及び第二の鉄心片を導体2a及び2bの両者に接してあるいは近接して設けることができる。第一の折り曲げ部124に比較的大きな半径のアール部124aがある場合に、第一及び第二の鉄心片に上記のような角部を設けないと、第一の鉄心片3及び図示しない第二の鉄心片図は、図25に示すように導体2aか導体2bのいずれか一方に接してしか配置することができない(図25では、第一の鉄心片3が導体25aにだけ接している)。
この場合、第一及び第二の鉄心片ひいては磁束検出素子5が、導体2b(あるいは2a)から離れることになり、導体から離れる距離によって磁束密度が変動するため、組み立てた電流検出装置ごとに誤差が生じるが、第一及び第二の鉄心片の2つの側面がブスバー2の各導体2a,2bに接するように各鉄心片の角をアール(R)加工または面取り加工することにより、磁束検出素子5に入る磁束密度が高い位置において磁束を測定可能であるとともに、組み立てによる検出誤差のばらつきのない電流検出装置を得ることができる。
実施の形態11.
図26〜図29はこの発明の実施の形態11による電流検出装置を示すものであり、図26は電流検出装置の構成を示す構成図であり、図26(a)は正面図、図26(b)は側面図である。図27は図26の電流検出装置の変形例を示す構成図、図28はさらに図26の電流検出装置の変形例を示す構成図、図29はさらに図26の電流検出装置の変形例を示す構成図である。図26において、ブスバー2の導体2a及び2bの第一の鉄心片3と第二の鉄心片4とが設けられている側と反対側に、L状の第四の鉄心片10を導体2a及び2bに接して配置している。第四の鉄心片10の幅(図26の紙面に垂直な方向の寸法)は、対向配置された第一の鉄心片3と第二の鉄心片4との外側寸法W(図26(b))と同じである。
第四の鉄心片10を設けることにより、磁束検出素子5での磁束密度が増加し、磁束検出素子5の検出信号のSN比を向上させることができる。また、第三の鉄心片10は、図27の変形例に示すような形の第五の鉄心10aや図28の他の変形例に示すような形の第六の鉄心10bあるいは、図29のさらに他の変形例に示すように第五の鉄心10aと第六の鉄心10bとを同時に設けてもよい。そして、これらの補助磁性片としての鉄心片10,10a,10bを設けることにより、鉄心片10,10a,10bのいずれも設けない場合に比べて磁束検出素子5の磁束密度が増加し、電流検出装置の検出感度が高なる。
実施の形態12.
図30は、この発明の実施の形態12である電流検出装置の構成を示す構成図であり、図30(a)は平面図、図30(b)は図30(a)の切断線Cにおける断面図である。この実施の形態は、図30に示されるように、単相電力変換装置パック6を3組ケース12内に配置した小形3相電力変換装置に図20に示した電流検出装置を設けたものである。単相電力変換装置パック6の本体6aから別の導電体としてのP端子13、N端子14、及びAC電流が流れるブスバー2が、同一方向に(図30では右方に)引き出されている。このブスバー2が図20に示したブスバー2に相当するものであり、第一及び第二の鉄心片3,4は導体2a上に導体2a及び2bに接するようにして導体2aに固定されている。
ところで、単相電力変換装置パック6はケース12外部へ電流を出力するために例えばブスバー2の導体2cに接続端子部が設けられており、そこにケーブルや外部ブスバーにより負荷と配線される。この時、外部ブスバーやケーブルには電流が流れ、その電流は磁束を発生させる。それらケーブルや外部ブスバーをケース近くに配置すると、ケーブルや外部ブスバーにより発生した磁束がケース内部に入り、磁束検出素子5に影響を与えるおそれがある。また、別の系統の配線や外部ブスバーが作る磁束がケース内部に入り、磁束検出素子5に影響を与えることもある。この時、磁束検出素子5はノイズとして、それらの磁束を検出してしまうために、正しい測定ができなくなる。そこで、ケース12の一部分または全てを磁性体で構成すると、ケーブルや外部ブスバーが作る磁束は磁気抵抗の少ない磁性体のケース12を通りやすくなり、磁気抵抗の大きい空気層である電力変換装置の内部には入りにくくなる。その結果、磁束検出素子5はケーブルや外部ブスバーの作る磁束の影響を受けにくくなり、安定した電流測定ができる電流検出装置を得ることができる。
実施の形態13.
図31及び図32はこの発明の実施の形態13による電流検出装置を示すものであり、図31は電流検出装置の構成を示す構成図、図32は図31の電流検出装置の磁束を示す説明図である。図31において、矩形断面を有するブスバー2は、単相電力変換装置パック6を複数個使用した、小形電力変換装置の交流側のものである。単相電力変換装置パック6の直流側の出力端子である矩形断面を有する導体にて形成された別の導電体としての板状のP端子13(N端子は図示していない)が、ブスバー2の水平な導体2aと同じ高さに配置されている。その他の構成については、図17に示した実施の形態と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
第一のL形鉄心片37は、主鉄心片37aと副鉄心片37bとを有する。主鉄心片37aは、図17の第一のL形鉄心片3と同様の形状のものである。覆い用磁性部材としての副鉄心片37bは、主鉄心片37aの図31における左方に設けられ、その上端部はこの第一のL形鉄心片3と同じ高さにされ、その下端部は導体2aよりも下方にあり、側面が導体2aの側面に当接するとともに側面を覆うようにされている。
なお、第一のL形鉄心片37は、磁性材料のブロックを切り欠いて上記のような主鉄心片37aと副鉄心片37bとを形成したものであり、主鉄心片37aと副鉄心片37bとは一体のものである。第二のL形鉄心片38も、同様の一体に形成された主鉄心片38aと覆い用磁性部材としての副鉄心片38bとを有する。そして、第一のL形鉄心片37及び第二のL形鉄心片38は、その主鉄心37a,38aが所定の間隔を設けて対向するようにして、かつ副鉄心37b,38bにてブスバー2を挟むとともにその両側面を覆うようにして、導体2aに固定されている。
このように、主鉄心37a,38aの外側にそれぞれ副鉄心37b,38bを設けて導体2aを挟むようにしたので、他の電流が流れるP端子13や図示しないN端子が作る第三の磁束15は変形した変形第三の磁束215のようになる。ここで、副鉄心37b,38bを設けない第一及び第二の鉄心片3,4の場合(図17参照)は、図32(b)に示すように変形した変形第三の磁束115が、磁束検出素子5の感受面19の近くを通り、この磁束がノイズを増加させるおそれがある。なお、図1に示すように、第一及び第二の鉄心片3,4を設けない場合は、磁束検出素子5近傍の磁束は図32(a)に示すようになるので、磁束検出素子5の検出出力におけるノイズが増加することはない。
これに対し、副鉄心37b,38bを設けると、他の電流が流れるP端子13や図示しないN端子が作る第三の磁束15は、変形第三の磁束215のように変化し、磁束検出素子5から遠ざけることができる。このため、より確実に感受面19に鎖交しノイズとなる磁束を減少させることができ、P端子13や図示しないN端子のような別のブスバーからの磁束の影響を受けにくいノイズの少ない電流検出装置を得ることができる。
実施の形態14.
図33〜図35はこの発明の実施の形態14による電流検出装置を示すものであり、図33は電流検出装置の構成を示す構成図、図34は図33の電流検出装置の変形例を示す構成図、図35はさらに図33の電流検出装置の他の変形例を示す構成図である。図33において、図31に示したものと同様の第一のL形鉄心片37と第二のL形鉄心片38とを導体2aを挟んで設け、第一及び第二のL形鉄心片37,38の間に、素子固定基板39に固定された磁束検出素子5を挿入している。ところが、第一のL形鉄心片37と第二のL形鉄心片38との間隔を広くすると、漏れ磁束が多く発生し、磁束検出素子5が検出できる磁束が低下する。
そこで、素子固定基板39の磁束検出素子5と反対側の面に補助鉄心部材としての第一の補助鉄心40を配置する。この時、第一の補助鉄心40を素子固定基板39に埋め込んでもよい。これにより、漏れ磁束の増加により低下した磁束密度を、部分的に増加することにより、感受面近傍の磁束密度が高くなり、磁束検出素子5が測定できる磁束を増すことができる。第一の補助鉄心40は感受面19の位置と一致すると、一層効果的に磁束密度を増すことができる。
また、図34の変形例に示すように、補助鉄心部材としての第二の補助鉄心41を磁束感受素子5に取り付けてもよい。あるいは、図35の他の変形例に示すように、第一の補助鉄心40と第二の補助鉄心41を同時に使用してもよい。これらの結果、他からの磁束に比して測定すべき磁束が十分強くなり、ノイズに強い電流検出装置を得ることができる。
実施の形態15.
図36、図37はこの発明の実施の形態15による電流検出装置を示すものであり、図36は電流検出装置の構成を示す構成図であり、図36(a)は平面図、図36(b)は図36(a)の切断線Rにおける断面図である。図37は、図36の電流検出装置の変形例を示す構成図である。図36において、小形3相電力変換装置は単相電力変換装置パック6を複数個使用し、それぞれの単相電力変換装置パック6、あるいは3相の場合は2箇所の単相電力変換装置パック6の電流を測定する。
そのために、ブスバー2に磁束検出素子5を配置するが、小形3相電力変換装置の外部の状況によっては、外部の配線による磁束が磁束検出素子5にノイズとして検出されることがあり、正確な電流検出装置として機能しなくなることがある。そこで、この実施の形態においては小形3相電力変換装置外部からの磁束が簡単には磁束検出素子5に到達しないように、収容器としての磁性体ケース42を設けて、所定数の単相電力変換装置パック6及びそのブスバー2に固定された磁束検出素子5を収容したものである。
その結果、小形3相電力変換装置の外部で発生した磁束は磁性体ケース42により遮蔽されて、単相電力変換装置パック6や磁束検出素子5に入りにくくなり、磁束検出素子5への影響をほとんど無くすか、軽減することができ、精度の高い電流検出装置が得られる。また、図37の変形例に示すように、アルミや銅といった導電性に優れた材料で形成されたケース12と組み合わせて磁気遮蔽板43を使用してもよい。この実施の形態では、磁気遮蔽板43は所定の厚さを有する磁性鋼板であり、ケース12の図37における上部を全部覆っている。なお、ケース12の内部に磁性遮蔽板を設けてもよい。この場合、ケース12はアルミや銅といった導電性に優れた材料を使用しているので、静電シールドの機能も果たし、よりノイズに強い電流検出装置になり、正確な電流を測定することができる。
実施の形態16.
図38は、この発明の実施の形態16による電流検出装置の構成を示す構成図である。図38において、ブスバー2とそこを流れる電流により発生する磁束を測定する磁束検出素子5と、ブスバー2の近くに隣接して電流が流れ磁束を発生する第二のブスバー22があり、磁束検出素子5の近くに磁気遮蔽部材としての第七の鉄心片21が配置されている。磁束検出素子5はブスバー2からの第一の磁束7を測定して電流を求めるものであるが、第二のブスバー22からも第三の磁束15が発生しており、第七の鉄心片21が設けられていない場合は、その磁束は磁束検出素子5に達する。これに対し、その第三の磁束15を妨げるように第七の鉄心片21を配置すると、第三の磁束15は磁気抵抗の少ない変形第三の磁束315のような磁路に変形する。
第七の鉄心片21を配置することで、磁束検出素子5に到達していた第三の磁束15は磁気抵抗の少ない第七の鉄心片21の内部を多くの割合で通る。その結果磁束検出素子5に達する第三の磁束15の量が減少すると同時に、第三の磁束15は磁束検出素子周辺での方向が変化して変形第三の磁束315のように変形し、感受部19に対する垂直成分が激減する。その結果、第二のブスバー22に電流が流れることによる、磁束検出素子5のノイズ(誤差)は激減するか、ほとんどなくなることになる。
実施の形態17.
図39〜図41は、この発明の実施の形態17を示すものであり、図39は電流検出装置の構成図、図40は検出磁束を示す説明図、図41は電流検出信号の波形図である。図39において、三相母線の導電体としてのU相導体61、別の導電体としてのV相導体62、W相導体63が同じ平面上に所定の間隔を置いて配設されている。平板状の制御基板64に演算装置65が設けられている。また、制御基板64に、磁束検出素子66,67,68が所定の間隔を設けて固設されている。制御基板64は、U〜W相導体61〜63の図39における上面に当接した状態で、図示のように配設されている。なお、磁束検出素子66〜68は、図15の磁束検出素子2と同様のものであり、図15における第一及び第二の鉄心片3,4と同様の一対の鉄心片が設けられているが、図示を省略している。
磁束検出素子66は、U相導体61を流れる電流によって発生する磁束を検出し電気信号に変換して出力する。別の電流測定用磁束検出素子としての磁束検出素子67は、V相導体62を流れる発生する磁束を電気信号に変換して検出し出力する。磁束検出素子68は、W相導体63を流れる電流によって電流によって発生する磁束を電気信号に変換して検出し出力する。先に述べたように、各磁束検出素子66〜68と各相導体61〜63との配置関係を最適化しない限り、例えば磁束検出素子66にはU相導体61の電流による磁束だけでなく、V相導体62の電流による磁束やW相導体63の電流による磁束などの外部磁束が流入することになる。
ここで、外部磁束による電流検出信号への影響を、図40、図41によって説明する。図40において、U〜W相導体61〜63を流れる電流Ju,Jv,Jwによりそれぞれ磁束81〜83が発生する。そして、例えばU相導体61を流れる電流Juによる磁束81を検出する磁束検出素子66には、磁束81のみならず電流Jv,Jwによる磁束82,83が鎖交する。同様に、他のV,W相導体62,63の電流による磁束を検出する磁束検出素子67,68にも本来検出すべき自分の相の磁束に加えて他の二つの相の電流による磁束が鎖交する。
図41は電流検出信号の波形を示すものであるが、波形A,B.Cは磁束検出素子66〜68により検出される電流検出信号Jus,Jvs,Jws中の実電流Ju,Jv,Jwに対応する成分である実電流成分Jur,Jvr,Jwrの波形を示している。そして、例えばU相導体61の電流を検出する磁束検出素子66の電流検出信号Jus(図15の波形F)は、自相の実電流成分Jurの他に、電流Jvにより発生する影響電流成分Jvu(図15の波形D)と、電流Jwにより発生する影響電流成分Jwu(図15の波形E)とが重畳されたものとなる。その結果、U相電流の電流検出信号Jusには、電流検出誤差が発生し、検出精度の低下を招く。特に、図41に示すように、U相の実電流成分JurとV相又はW相の実電流成分Jvr,Jwrの方向が同一方向となる時には、これら外部電流(外部磁束)の影響が顕著となり、電流検出精度が大きく低下してしまう。
ここで、U〜W相導体61〜63及び各相導体を流れる電流を検出するための磁束検出素子66〜68の配置が図39のようになっているとき、U〜W相導体61〜63を流れる電流Ju,Jv,Jwに対応する実電流成分Jur,Jvr,Jwrと、磁束検出素子66〜68の電流検出信号Jus,Jvs,Jwsとの間には、次の(1)式の関係が成り立つ。
Figure 2005321206
ここに、KabはA相電流がB相用の磁束検出素子の電流検出信号に与える影響の程度を示す係数で、|Kab|が大きいほど、a相電流による外部磁束の影響が大きいことを意味している。なお、(1)式において、外部磁束がない場合の電流検出信号が実電流成分に等しくなるように、ゲイン調整しているものとする。(1)式を変形すると、次の(2)式となる。
Figure 2005321206
これにより、図39に示した演算装置65により、各相の磁束検出素子66〜68の電流検出信号Jus,Jvs,Jwsから実電流成分Jur,Jvr,Jwrを算出することにより、実際に流れている測定すべき電流Ju,Jv,Jwを求めることができる。このように、磁束検出素子が自相電流による発生磁束だけでなく、他相電流による外部磁束を感受している場合においても、上記(2)式により簡易な演算処理を行うことにより外部磁束の影響を補正し、電流検出値の精度を高くすることができる。
係数Kabは、各相導体61〜63の形状、磁束検出素子66〜68に配設される鉄心片(例えば、図15の第一及び第二の鉄心片3,4参照)の形状や透磁率、これらの配置関係等によって決まる。鉄心片の温度による透磁率の変化率が小さい場合は、係数Kabはほぼ一定値と見なすことが可能である。係数Kabを一定値とすることで、(2)式の演算処理が容易となるため、簡易な演算回路や安価なマイコンで、高精度の電流検出装置が構成できる。
鉄心片の透磁率の温度依存性が大きい場合は、係数Kabに温度依存性を持たせることで、鉄心片の温度変化による特性変化を補正してより高精度の電流検出装置を構成することも可能である。なお、鉄心片の温度は直接その温度を測っても良いし、周囲温度を測定して周囲温度から鉄心片の温度を求めても良い。また、本実施の形態では主に三相インバータ装置の三相交流電流を検出する電流検出装置について述べたが、これに限らず、交流電力と直流電力とを相互に変換する電力変換器等に広く用いて好適である。
以上のように、この発明によれば、屈曲部を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより電流を求めるものであって、感受面を有し屈曲部に配設され磁束を電気信号に変換する磁束検出素子を備えたので、屈曲部においては磁束密度が高いので導電体に流れる電流による磁束を感度よく測定できる。また、鉄心を用いないので、小形軽量化を図ることができる。
そして、導電体は導電体を流れる電流とは別の電流が流れる第二の導電体に隣接して配置されたものであって、磁束検出素子は感受面から伸びる垂直線上あるいはその近傍に第二の導電体があるようにして屈曲部に配設されたものであることを特徴とするので、感受面と鎖交する第二の導電体の電流による磁束を減少させることができ、第二の導電体の電流による影響を受けにくい電流検出装置を得ることができる。
さらに、導電体の屈曲部は直線部とこの直線部から所定の角度をなすようにして所定方向に延在された延在部とを有し導電体は導電体を流れる電流とは別の電流が流れる第三の導電体に隣接して配置されたものであって、第三の導電体は導電体の屈曲部の直線部と平行な平行部とこの平行部から導電体の屈曲部の延在部の延在方向と反対方向に延在された逆方向延在部とを有するものであることを特徴とするので、逆方向延在部は磁束検出素子から離れる方向に延在するので第三の導電体の電流による影響を受けにくい電流検出装置を得ることができる。
また、導電体の屈曲部は直線部とこの直線部から所定の角度をなすようにして所定方向に延在された延在部とを有し導電体は導電体を流れる電流とは別の電流が流れる第四の導電体に隣接して配置されたものであって、第四の導電体は屈曲部の直線部と平行な平行部とこの平行部から屈曲部の延在部の延在方向と同方向に延在された同方向延在部とを有し、磁束検出素子は感受面から伸びる垂直線上あるいはその近傍に同方向延在部があるようにして配設されたものであることを特徴とするので、感受面から伸びる垂直線上あるいはその近傍に第四の導電体の同方向延在部があるので感受面と鎖交する第四の導電体の電流による磁束を減少させることができ、第四の導電体の電流による影響を受けにくい電流検出装置を得ることができる。
そして、直線状導体を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより電流を求めるものであって、感受面を有し直線状導体に接するか所定の距離を設けて配設され磁束を電気信号に変換する磁束検出素子と、直線状導体に接するか所定の距離を設けるとともに磁束検出素子を電流と交差する方向から挟むようにして配設された一対の磁性体部材を備えたので、一対の磁性体部材の間の磁束密度がほぼ一定であるため、一対の磁性体部材と磁束検出素子の位置のずれが生じても磁束の検出誤差がほとんど発生せず、また一対の磁性体部材により磁束検出素子と鎖交する磁束が増えるので、導電体に流れる電流による磁束を感度よく測定できる。
さらに、屈曲部を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより電流を求めるものであって、感受面を有し屈曲部に配設され磁束を電気信号に変換する磁束検出素子と、磁束検出素子を電流と交差する方向から挟むようにして屈曲部に配設された一対の磁性体部材を備えたので、屈曲部においては磁束密度が高いので一対の磁性体部材の作用と相俟って導電体に流れる電流による磁束を感度よく測定できる。
また、屈曲部は直線状導体とこの直線状導体から所定の曲げ半径で曲げられた曲げアール部を介して延在された延在導体とを有するものであり、一対の磁性体部材は直線状導体及び延在導体の両者に接してあるいは近接して配置しうるようにアール加工あるいは面取り加工された加工部を有するものであることを特徴とするので、一対の磁性体部材を直線状導体及び延在導体の両者に接して配置しうるので磁束密度の高い位置において磁束を測定可能であり、導電体に流れる電流による磁束を感度よく測定できる。
そして、導電体は導電体を流れる電流とは別の電流が流れる別の導電体に隣接して配置されたものであって、一対の磁性体部材の一方は直線状導体の別の導電体に面する側を覆う覆い用磁性部材を有するものであることを特徴とするので、覆い用磁性部材により別の導電体の電流による磁束が磁束検出素子と鎖交するのを抑制し、別の導電体の電流による影響を受けにくい電流検出装置を得ることができる。
さらに、磁束検出素子の感受面の近傍に補助鉄心部材を設けたことを特徴とするので、補助鉄心部材により磁束検出素子の感受面の近傍の磁束密度が高くなり、磁束検出素子の感度を向上させることができる。
また、一対の磁性体部材は導電体を流れる電流が流れる方向と交差する方向に所定の対向間隙を設けて導電体に固定されたものであり、磁束検出素子は支持部材に支持され対向間隙に挿脱可能に配設されたものであることを特徴とするので、上記一対の磁性体部材の特性を特性測定用の磁束検出素子と組み合わせて特性の測定をしたり、上記磁束検出素子を特性測定用の一対の磁性体部材と組み合わせて特性を測定をしたりでき、特性の測定を容易に行うことができる。
そして、導電体は導電体を流れる電流とは別の電流が流れる別の導電体に隣接して配置されるとともに別の電流を測定すべく別の電流測定用磁束検出素子が配設されたものであって、導電体に流れる電流を磁束検出素子により検出される電気信号と別の電流測定用磁束検出素子により検出される電気信号とに基づき求める電流算出手段が設けられたものであることを特徴とするので、別の電流による影響を考慮することにより電流検出の精度を向上させることができる。
さらに、電流算出手段は、磁束検出素子により検出される電気信号に第一の補正係数を乗じるとともに別の電流測定用磁束検出素子により検出される電気信号に第二の補正係数を乗じて導電体に流れる電流を求めるものであることを特徴とするので、別の電流による影響を補正して電流検出の精度を向上させることができる。
また、電流算出手段における第一及び第二の補正係数は、それぞれ一定値とされたものであることを特徴とするので、一定値による補正ゆえ補正を簡易に行うことができ、装置を安価にできる。
そして、電流算出手段における第一及び第二の補正係数は、磁性体部材の温度または磁性体部材の周囲温度に応じて変化するものであることを特徴とするので、温度による磁性体部材の特性変化を補償して検出精度を向上させることができる。
さらに、導電体は、直流電力と交流電力とを相互変換する三相インバータ装置における直流電力あるいは交流電力を供給するためのものであることを特徴とするので、これらの導電体を流れる電流による磁束を感度よく測定できる。
また、電力変換装置及び磁束検出素子は磁気遮蔽可能な収容器に収容されたものであることを特徴とするので、収容器により外部からの磁界が遮蔽されるので、ノイズの少ない電流検出装置を得ることができる。
この発明を実施するための実施の形態1における電流検出装置の構成を示す構成図である。 電流検出装置近傍の磁束密度を示す説明図である。 従来のものの動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態2である電流検出装置の構成図である。 図4の電流検出装置の変形例を示す構成図である。 この発明の実施の形態3である電流検出装置の構成図である。 図6の電流検出装置の変形例を示す構成図である。 この発明の実施の形態4である電流検出装置を示す構成図である。 磁束検出素子に鎖交する磁束を示す説明図である。 磁束検出素子の位置を変えたときに鎖交する磁束を示す説明図である。 この発明の実施の形態5である電流検出装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態6である電流検出装置を示す構成図である。 磁束検出素子に鎖交する磁束を示す説明図である。 磁束検出素子の位置を変えたときに鎖交する磁束を示す説明図である。 この発明の実施の形態7である電流検出装置を示す構成図である。 図15の電流検出装置の変形例を示す電流検出装置の構成図である。 電流検出装置に鎖交する磁束を示す説明図である。 電流検出装置に鎖交する磁束を示す説明図である。 この発明の実施の形態8である電流検出装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態9である電流検出装置を示す構成図である。 図20(a)の切断線Aにおける断面図である。 図20(a)の切断線Bにおける断面図である。 図20の電流検出装置の組み立て方法を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態10である電流検出装置を示す構成図である。 磁束検出素子の導体への装着状況を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態11である電流検出装置の構成を示す構成図である。 図26の電流検出装置の変形例を示す構成図である。 さらに、図26の電流検出装置の他の変形例を示す構成図である。 さらに、図26の電流検出装置の他の変形例を示す構成図である。 この発明の実施の形態12である電流検出装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態13である電流検出装置を示す構成図である。 図31の電流検出装置の磁束を示す説明図である。 この発明の実施の形態14である電流検出装置を示す構成図である。 図33の電流検出装置の変形例を示す構成図である。 さらに、図33の電流検出装置の他の変形例を示す構成図である。 この発明の実施の形態15である電流検出装置を示す構成図である。 図36の電流検出装置の変形例を示す構成図である。 この発明の実施の形態16である電流検出装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態17である電流検出装置の構成を示す構成図である。 図39の電流検出素子の検出磁束を示す説明図である。 図39の電流検出素子の検出電流信号の波形図である。
符号の説明
2 ブスバー、2a〜2c 導体、3,4 第一及び第二の鉄心片、
5 磁束検出素子、6 単相電力変換装置パック、13 P端子、13b 導体、
19 感受面、37,38 第一及び第二のL形鉄心片、
40,41 第一及び第二の補助鉄心、42 磁性体ケース、43 磁気遮蔽板、
65 演算装置、103 第一の鉄心片、103a 角部、124 第一の折り曲げ部、
124a 曲げアール部。

Claims (16)

  1. 屈曲部を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより上記電流を求めるものであって、感受面を有し上記屈曲部に配設され上記磁束を電気信号に変換する磁束検出素子を備えた電流検出装置。
  2. 上記導電体は上記導電体を流れる電流とは別の電流が流れる第二の導電体に隣接して配置されたものであって、上記磁束検出素子は上記感受面から伸びる垂直線上あるいはその近傍に上記第二の導電体があるようにして上記屈曲部に配設されたものであることを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  3. 上記導電体の屈曲部は直線部とこの直線部から所定の角度をなすようにして所定方向に延在された延在部とを有し上記導電体は上記導電体を流れる電流とは別の電流が流れる第三の導電体に隣接して配置されたものであって、上記第三の導電体は上記導電体の屈曲部の直線部と平行な平行部とこの平行部から上記導電体の屈曲部の延在部の延在方向と反対方向に延在された逆方向延在部とを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  4. 上記導電体の屈曲部は直線部とこの直線部から所定の角度をなすようにして所定方向に延在された延在部とを有し上記導電体は上記導電体を流れる電流とは別の電流が流れる第四の導電体に隣接して配置されたものであって、上記第四の導電体は上記屈曲部の直線部と平行な平行部とこの平行部から上記屈曲部の延在部の延在方向と同方向に延在された同方向延在部とを有し、上記磁束検出素子は上記感受面から伸びる垂直線上あるいはその近傍に上記同方向延在部があるようにして配設されたものであることを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  5. 直線状導体を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより上記電流を求めるものであって、感受面を有し上記直線状導体に接するか所定の距離を設けて配設され上記磁束を電気信号に変換する磁束検出素子と、上記直線状導体に接するか所定の距離を設けるとともに上記磁束検出素子を上記電流と交差する方向から挟むようにして配設された一対の磁性体部材を備えた電流検出装置。
  6. 屈曲部を有する導電体に流れる電流による磁束を測定することにより上記電流を求めるものであって、感受面を有し上記屈曲部に配設され上記磁束を電気信号に変換する磁束検出素子と、上記磁束検出素子を上記電流と交差する方向から挟むようにして上記屈曲部に配設された一対の磁性体部材を備えた電流検出装置。
  7. 上記屈曲部は直線状導体とこの直線状導体から所定の曲げ半径で曲げられた曲げアール部を介して延在された延在導体とを有するものであり、上記一対の磁性体部材は上記直線状導体及び上記延在導体の両者に接してあるいは近接して配置しうるようにアール加工あるいは面取り加工された加工部を有するものであることを特徴とする請求項6に記載の電流検出装置。
  8. 上記導電体は上記導電体を流れる電流とは別の電流が流れる別の導電体に隣接して配置されたものであって、上記一対の磁性体部材の一方は上記直線状導体の上記別の導電体に面する側を覆う覆い用磁性部材を有するものであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の電流検出装置。
  9. 上記磁束検出素子の感受面の近傍に補助鉄心部材を設けたことを特徴とする請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載の電流検出装置。
  10. 上記一対の磁性体部材は上記導電体を流れる電流が流れる方向と交差する方向に所定の対向間隙を設けて上記導電体に固定されたものであり、上記磁束検出素子は支持部材に支持され上記対向間隙に挿脱可能に配設されたものであることを特徴とする請求項5ないし請求項9のいずれか1項に記載の電流検出装置。
  11. 上記導電体は上記導電体を流れる電流とは別の電流が流れる別の導電体に隣接して配置されるとともに上記別の電流を測定すべく別の電流測定用磁束検出素子が配設されたものであって、上記導電体に流れる上記電流を上記磁束検出素子により検出される上記電気信号と上記別の電流測定用磁束検出素子により検出される電気信号とに基づき求める電流算出手段が設けられたものであることを特徴とする請求項1または請求項5または請求項6に記載の電流検出装置。
  12. 上記電流算出手段は、上記磁束検出素子により検出される上記電気信号に第一の補正係数を乗じるとともに上記別の電流測定用磁束検出素子により検出される電気信号に第二の補正係数を乗じて上記導電体に流れる上記電流を求めるものであることを特徴とする請求項11に記載の電流検出装置。
  13. 上記電流算出手段の上記第一及び第二の補正係数は、それぞれ一定値とされたものであることを特徴とする請求項12に記載の電流検出装置。
  14. 上記電流算出手段の上記第一及び第二の補正係数は、上記磁性体部材の温度または上記磁性体部材の周囲温度に応じて変化するものであることを特徴とする請求項12に記載の電流検出装置。
  15. 上記導電体は、直流電力と交流電力とを相互変換する三相インバータ装置における上記直流電力あるいは上記交流電力を供給するためのものであることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の電流検出装置。
  16. 上記電力変換装置及び上記磁束検出素子は磁気遮蔽可能な収容器に収容されたものであることを特徴とする請求項15に記載の電流検出装置。
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