JP2013142604A - 電流センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】近接して配置された導電路からの誘導磁界の影響を低減でき、しかもダイナミックレンジの悪化を抑制できる電流センサを提供すること。
【解決手段】本発明の電流センサ(1)は、被測定導電路(11)と、被測定電流(I)からの誘導磁界に応じて出力信号を出力する第1及び第2の磁電変換素子(12a,12b)と、近接導電路(21)と、第1及び第2の磁電変換素子(12a,12b)の出力信号から被測定電流の大きさを演算する演算回路(31)と、を具備し、被測定導体(11)は、第1及び第2の直線部(11a,11b)と、第1の被測定部(11c)と、当該第1の被測定部(11c)と平行に設けられた第2の被測定部(11d)と、を有し、第1及び第2の磁電変換素子(12a,12b)と近接導電路(21)との間の距離が等しいことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は電流センサに関し、特に、近接する複数の導電路を流れる電流を測定する電流センサに関する。
従来より、3相交流のU相、V相及びW相の各被測定電流を測定する電流センサが開発されている(例えば、特許文献1参照)。かかる電流センサは、平行に並設され、それぞれ略S字形状のクランク部を有する3つの導電路を備える。3つの導電路のクランク部は、特定方向に延びる第1の直線部と、一方の端部で第1の直線部と連接し、特定方向に直交する方向に延びる被測定部と、被測定部の他方の端部と一方の端部とが連接し、特定方向に延びる第2の直線部とをそれぞれ有する。3つの導電路のクランク部には、被測定部を特定方向において前後に挟むように、それぞれ一対の磁気センサが設けられる。
この電流センサにおいては、一対の磁気センサが設けられた導電路(以下、「被測定導電路」という)を流れる被測定電流からの誘導磁界が、一対の磁気センサに対して逆方向から印加され、一対の磁気センサから逆相の出力信号が出力される。また、外部磁界及び各導電路に近接して配置された導電路(以下、「近接導電路」という)を流れる被測定電流からの誘導磁界が、一対の磁気センサに対して同一方向から印加され、一対の磁気センサから同相の出力信号が出力される。したがって、一対の磁気センサの出力信号を差動演算することにより、被測定電流からの誘導磁界に基づく出力信号が加算され、外乱磁界及び近接導電路からの誘導磁界に基づく出力信号を減算される。
特開2010−266290号公報
しかしながら、特許文献1記載の電流センサにおいては、一対の磁気センサが被測定導電路の被測定部を前後に挟むように設けられるので、被測定導電路からの誘導磁界と近接導電路からの誘導磁界とが、一対の磁気センサの一方の磁気センサに対して同一方向から印加される。このため、例えば、近接導電路からの誘導磁界の磁界強度と被測定導電路からの誘導磁界の磁界強度とが等しい場合には、一方の磁気センサによる被測定電流の測定できる強さが半分となる。このように、特許文献1記載の電流センサにおいては、一対の磁気センサにより測定できる誘導磁界の磁界強度の最大値が、近接導電路からの誘導磁界の大きさにより制限され、ダイナミックレンジ(識別可能な信号の最小値と最大値との比率)が悪化する場合がある。
また、特許文献1に記載の電流センサにおいては、近接導電路からの誘導磁界による出力信号を低減するためには、近接導電路からの誘導磁界が被測定導電路に設けられた一対の磁気センサに対して均等に印加される必要がある。このため、一対の磁気センサが設けられた被測定導電路と近接導電路との間の位置精度を高い水準で保つ必要がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、近接導電路からの誘導磁界の影響を低減でき、しかもダイナミックレンジの悪化を抑制できる電流センサを提供することを目的とする。
本発明の電流センサは、被測定電流が流れる被測定導電路と、前記被測定電流からの誘導磁界に応じた出力信号を出力する第1の磁電変換素子及び第2の磁電変換素子と、前記被測定導電路の付近に配置された近接導電路と、前記1の磁電変換素子及び第2の磁電変換素子の前記出力信号から前記被測定電流の大きさを演算する演算回路と、を具備し、前記被測定導体は、第1の直線部と、第2の直線部と、一対の端部を有し前記第1の直線部と一端部で連接する第1の被測定部と、一対の端部を有し前記第2の直線部と一端部で連接する第2の被測定部とを有し、前記第2の直線部を流れる前記被測定電流の方向は、前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向と平行であり、前記第1の被測定部を流れる前記被測定電流の方向は、前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向と異なっており、前記第2の被測定部を流れる前記被測定電流の方向は、前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向と異なっており、前記第1の被測定部の他端部と前記第2の被測定部の他端部とが接続されており、前記第1の磁電変換素子が前記第1の被測定部に設けられ、前記第2の磁電変換素子が前記第2の被測定部に設けられ、前記近接電流路を流れる電流の方向は、前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向と平行であり、前記第1の磁電変換素子と前記近接導電路との間の距離と前記第2の磁電変換素子と前記近接導電路との間の距離とが等しいことを特徴とする。
この構成によれば、近接導電路から第1の磁気検知素子及び第2の磁気検知素子に対して印加される誘導磁界の磁界強度が等しくなるので、第1の磁気検知素子及び第2の磁気検知素子の出力信号を演算することにより、近接導電路からの誘導磁界に基づく出力信号を低減することができる。また、第1の磁気検知素子及び第2の磁気検知素子に印加される近接導電路からの誘導磁界の方向が、被測定導電路の第1の被測定部及び第2の被測定部からの誘導磁界の方向に対して異なる方向となる。これにより、近接導電路からの誘導磁界による第1の磁気検知素子及び第2の磁気検知素子の測定範囲への影響を低減できるので、ダイナミックレンジの悪化を低減できる。さらに、近接導電路と第1の磁気検知素子及び第2の磁気検知素子との間の距離が等しいので、被測定導電路と近接導電路との間の相対的な位置が変化した場合においても、測定精度の悪化を低減できる。
本発明の電流センサにおいては、前記第1の被測定部を流れる前記被測定電流の方向と前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向とが直角をなし、前記第2の被測定部を流れる前記被測定電流の方向と前記第2の直線部を流れる前記被測定電流の方向とが直角をなし、前記第1の被測定部の他端部と前記第2の被測定部の他端部とを接続する接続部を有することが好ましい。この構成により、第1の直線部からの誘導磁界の方向と第1の被測定部からの誘導磁界の方向とが直交し、第2の直線部からの誘導磁界の方向と第2の被測定部からの誘導磁界の方向とが直交するので、第1の直線部及び第2の直線部からの誘導磁界に基づく測定精度の悪化を低減できる。
本発明の電流センサにおいては、前記第1の直線部及び前記第2の直線部が、同一直線上に配置されたことが好ましい。この構成により、第1の直線部及び第2の直線部が存在する方向に直交する幅方向における寸法を低減できる。
本発明の電流センサにおいては、前記第1の被測定部及び前記第2の被測定部の厚さは、前記第1の直線部及び前記第2の直線部の厚さよりも薄くなっており、前記第1の直線部及び前記第2の直線部の厚さの中央位置と前記第1の磁電変換素子及び前記第2の磁電変換素子の厚さの中央位置とが等しいことが好ましい。この構成により、第1の直線部、第2の直線部及び接続部からの誘導磁界の方向が、第1の被測定部及び第2の被測定部からの誘導磁界の方向と直交するので、第1の直線部及び第2の直線部からの誘導磁界に基づく測定精度の悪化を低減できる。
本発明の電流センサにおいては、前記第1の磁電変換素子の感度軸の方向が前記第1の被測定部を流れる被測定電流からの誘導磁界の方向に沿うように設けられると共に、前記第1の磁電変換素子の感度影響軸の方向が前記第1の被測定部を流れる電流の方向に沿うように設けられ、前記第2の磁電変換素子の感度軸の方向が前記第2の被測定部を流れる被測定電流からの誘導磁界の方向に沿うように設けられると共に、前記第2の磁電変換素子の感度影響軸の方向が前記第2の被測定部を流れる電流の方向沿うように設けられたことが好ましい。この構成により、第1の被測定部及び第2の被測定部からの誘導磁界の方向と感度影響軸の方向とが直交するので、感度影響軸に基づく測定精度の悪化を低減できる。
本発明の電流センサにおいては、前記感度影響軸が、副感度軸であることが好ましい。
本発明の電流センサにおいては、前記感度影響軸が、感度変化軸であることが好ましい。
本発明の電流センサにおいては、前記第1の磁電変換素子及び前記第2の磁電変換素子が、磁気抵抗効果素子であることが好ましい。この構成により、第1の磁電変換素子及び第2の磁電変換素子を容易に設けることができる。
本発明によれば、近接して配置された導電路からの誘導磁界の影響を低減でき、しかもダイナミックレンジの悪化を抑制できる電流センサを実現できる。
一実施の形態に係る電流センサの平面模式図である。 一実施の形態に係る電流センサの断面模式図である。 一実施の形態に係る電流センサのブロック図である。 一実施の形態に係る電流センサの他の構成例を示す断面模式図である。 一実施の形態に係る電流センサの部分拡大図である。 一実施の形態に係る電流センサの接続部を有しない被測定導電路の構成の一例を示す図である。
本発明者は、複数の導電路と、複数の導電路にそれぞれ設けられた複数の磁電変換素子(磁気を電気変量(電圧、電気抵抗など)に変換する素子)と、を備えた電流センサにおいては、ダイナミックレンジを悪化させる要因が、近接して配置された導電路(以下、「近接導電路」という)を流れる電流からの誘導磁界にあることに着目した。そして、本発明者らは、一対の直線部と、当該一対の直線部に連接する一対の被測定部と、を有する被測定導電路を用いることにより、近接導電路を流れる電流からの誘導磁界の影響を低減でき、ダイナミックレンジの悪化を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
以下、本発明の一実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電流センサ1の平面模式図である。図1に示すように、本実施の形態に係る電流センサ1は、被測定電流Iが流れる長尺の被測定導電路11と、この被測定導電路11に対して平行に配置される長尺の近接導電路21とを備える。被測定導電路11及び近接導電路21は、同一平面内に配置される。
被測定導電路11は、長手方向(Y軸方向)に沿って存在する第1の直線部11a及び第2の直線部11bを有する。第1の直線部11a及び第2の直線部11bは、離間して配置されると共に、平行に配置される。本実施の形態においては、第1の直線部11a及び第2の直線部11bは、同一直線上に配置される。第2の直線部11bは、被測定電流Iが流れる方向が第1の直線部11aを流れる被測定電流Iの方向と平行となるように配置される。なお、第1の直線部11a及び第2の直線部11bが存在する方向は、被測定電流Iが流れる方向と同一方向である。
また、被測定導電路11は、一対の端部を有し、第1の直線部11aと一端部で連接する第1の被測定部11cと、一対の端部を有し、第2の直線部11bと一端部で連接する第2の被測定部11dと、を有する。第1の被測定部11cは、第1の直線部11aの長手方向に交わる方向に沿って存在する。第2の被測定部11dは、第2の直線部11bの長手方向に交わる方向に沿って存在する。第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dは、平行に設けられている。本実施の形態においては、第1の被測定部11cは、第1の直線部11aが存在する方向(Y軸方向)の一方側の端部から直角に存在するように設けられ、第2の被測定部11dは、第2の直線部11bが存在する方向(Y軸方向)の他方側の端部から直角に存在するように設けられている。
すなわち、本実施の形態においては、第1の被測定部11cを流れる被測定電流Iの方向と第1の直線部11aを流れる被測定電流Iの方向とが直角をなし、第2の被測定部11dを流れる被測定電流Iの方向とが直角をなすように配置される。なお、第1の被測定部11cと第1の直線部11aとは必ずしも直角である必要はない。第1の被測定部11cは、第1の被測定部11cを流れる被測定電流Iの方向が、第1の直線部11aを流れる被測定電流Iの方向と異なる方向に配置されればよい。同様に、第2の被測定部11dと第2の直線部11bとは必ずしも直角である必要はない。第2の被測定部11dは、第2の被測定部11dを流れる被測定電流Iの方向が第1の直線部11aを流れる被測定電流Iの方向と異なる方向に配置されればよい。
第1の被測定部11cの他端部と第2の被測定部11dの他端部との間には、第1の被測定部11cと第2の被測定部11dを接続する接続部11eが設けられている。本実施の形態においては、接続部11eは、第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dの端部から直角に存在するように設けられている。なお、本明細書において、第1の被測定部11c、第2の被測定部11d及び接続部11eが存在する方向は、被測定電流Iが流れる方向と同一方向である。
第1の被測定部11c上には、絶縁基板(不図示)を介して第1の磁電変換素子12aが設けられ、第2の被測定部11d上には、絶縁基板(不図示)を介して第2の磁電変換素子12bが設けられる。第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bは、感度軸S1の方向が同一方向(Y軸方向)に揃えられている。第1の磁電変換素子12aは、第1の被測定部11cを流れる被測定電流Iからの誘導磁界H1により出力信号を出力する。第2の磁電変換素子12bは、第2の被測定部11dを流れる被測定電流Iからの誘導磁界H1により出力信号を出力する。第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bから出力された出力信号は、配線パターン(不図示)を介して演算回路31(図3参照)に入力され、被測定電流Iの電流値が算出される。
すなわち、本実施の形態においては、被測定導電路11は、第1の直線部11aがY軸方向に延び、第1の被測定部11cとの連接部分で方向を変えてY軸方向に直交するX軸方向に延び、接続部11eとの連接部分で方向を変えてY軸方向に延び、第2の被測定部11dの連接部分で方向を変えてX軸方向に延び、第2の直線部11bとの連接部分で方向を変えてY軸方向に延びる。そして、被測定導電路11には、被測定電流Iが第1の直線部11a、第1の被測定部11c、接続部11e、第2の被測定部11d及び第1の直線部11bの順に通流される。この構成により、被測定電流Iが被測定導電路11を通流した際に生じる第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dからの誘導磁界H1の方向が、第1の直線部11a及び第2の直線部11bからの誘導磁界H2の方向及び接続部11eからの誘導磁界H3の方向に対して直交する。したがって、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの感度軸S1を第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dからの誘導磁界H1の方向に揃えることにより、第1の直線部11a及び第2の直線部11bからの誘導磁界H2の方向及び接続部11eからの誘導磁界H3に基づく出力信号を低減することができる。
近接導電路21は、長手方向(Y軸方向)に沿って存在する第1の直線部21a及び第2の直線部21bを有する。第1の直線部21a及び第2の直線部21bは、離間して配置されると共に、平行に配置される。第1の直線部21a及び第2の直線部21bは、同一直線上に配置される。第2の直線部11bは、電流Iaが流れる方向が第1の直線部11aを流れる電流Iaの方向と平行となるように配置される。なお、第1の直線部21a及び第2の直線部21bが存在する方向は、電流Iaが流れる方向と同一方向である。
第1の直線部21aは、Y軸方向における長さが被測定導電路11の第1の直線部11aのY軸方向における長さより相対的に短くなるように設けられる。また、第2の直線部21bは、Y軸方向における長さが被測定導電路11の第2の直線部11bのY軸方向における長さより相対的に長くなるように配置される。第2の直線部11bは、第1の磁電変換素子12aとの間の距離D1と第2の磁電変換素子12bとの間の距離D2とが等しくなるように配置される。本実施の形態においては、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bがY軸方向において同一直線上に設けられている。このため、被測定導電路11と近接導電路21とを平行に配置することにより、第1の磁電変換素子12aとの間の距離D1と第2の磁電変換素子12bとの間の距離D2とが等しくなる。
また、近接導電路21は、一対の端部を有し、第1の直線部21aと一端部で連接する第1の被測定部21cと、一対の端部を有し、第2の直線部21bと一端部で連接する第2の被測定部21dと、を有する。第1の被測定部21cは、第1の直線部21aの長手方向に交わる方向に沿って存在する。第2の被測定部21dは、第2の直線部21bの長手方向に交わる方向に沿って存在する。第1の被測定部21c及び第2の被測定部21dは、平行に設けられている。本実施の形態においては、第1の被測定部21cは、第1の直線部21aが存在する方向(Y軸方向)の一方側の端部から直角に存在するように設けられ、第2の被測定部21dは、第2の直線部21bが存在する方向(Y軸方向)の他方側の端部から直角に存在するように設けられている。
すなわち、本実施の形態においては、第1の被測定部21cを流れる電流aIの方向と第1の直線部21aを流れる電流Iaの方向とが直角をなし、第2の被測定部21dを流れる電流Iaの方向とが直角をなすように配置される。なお、第1の被測定部21cと第1の直線部21aとは必ずしも直角である必要はない。第1の被測定部21cは、第1の被測定部21cを流れる電流Iaの方向が、第1の直線部11aを流れる電流Iaの方向と異なる方向に配置されればよい。同様に、第2の被測定部21dと第2の直線部21bとは必ずしも直角である必要はない。第2の被測定部21dは、第2の被測定部21dを流れる電流Iaの方向が第1の直線部21aを流れる電流Iaの方向と異なる方向に配置されればよい。
第1の被測定部21cの他端部と第2の被測定部21dの他端部との間には、第1の被測定部21cと第2の被測定部21dを接続する接続部21eが設けられている。本実施の形態においては、接続部21eは、第1の被測定部21cが延びる方向の端部及び第2の被測定部21dが延びる方向の端部から直角に存在するように設けられている。なお、本明細書において、第1の被測定部21c、第2の被測定部21d及び接続部21eが存在する方向は、電流Iaが流れる方向と同一方向である。
第1の被測定部21c上には、絶縁基板(不図示)を介して第1の磁電変換素子22aが設けられ、第2の被測定部21d上には、絶縁基板(不図示)を介して第2の磁電変換素子22bが設けられる。第1の磁電変換素子22a及び第2の磁電変換素子22bは、感度軸S1の方向が同一方向(Y軸方向)に揃うように設けられる。第1の磁電変換素子22aは、被測定部21cを流れる電流Iaからの誘導磁界H5により出力信号を出力する。第2の磁電変換素子22bは、被測定部21dを流れる電流Iaからの誘導磁界にH2により出力信号を出力する。第1の磁電変換素子22a及び第2の磁電変換素子22bから出力された出力信号は、配線パターンを介して演算回路31に入力される。
本実施の形態においては、感度軸S1が同一方向(Y軸方向)に揃うように第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bが設けられると共に、被測定導電路11に設けられる第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bとの間の距離D1,D2が等しくなるように近接導電路21が配置される。これにより、電流Iaが近接導電路21を通流した際に生じる第1の直線部21a及び第2の直線部21bからの誘導磁界H4が、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bに対して均等に印加される。したがって、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの出力信号を差動演算することにより、誘導磁界H4に応じた出力信号を減算することが可能となる。このように、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bが受ける近接導電路21からの誘導磁界H4の影響を低減できるので、ダイナミックレンジの悪化を低減できる。また、感度軸S1の方向を第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dが存在する方向と直交し、かつ第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dからの誘導磁界H1の方向と一致させることにより、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの感度を最大にできる。
また、本実施の形態においては、近接導電路21は、Y軸方向における第1の被測定部21c及び第2の被測定部21dの位置と被測定導電路11の第1の被測定部11c及び第2の被測定部11d位置とが離間するように配置される。この構成により、電流が近接導電路21を通流した際に生じる第1の被測定部21c及び第2の被測定部21dからの誘導磁界H5並びに接続部21eからの誘導磁界H6の影響を低減することができる。
図2は、本実施の形態に係る電流センサ1の断面模式図である。図2においては、図1のII−II線における断面を模式的に示している。図2に示すように、第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dにおける被測定電流Iの通流方向は逆方向となるので、第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dの周囲に生じる被測定電流Iからの誘導磁界が逆方向となる。このため、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bは、第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dからの誘導磁界H1により、逆相の出力信号を出力する。
一方で、電流Iaが近接導電路21を通流した際に生じる誘導磁界H4は、感度軸S1の方向(Y軸方向)と直交する方向(Z軸方向)となるため、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bは、近接導電路21からの誘導磁界H4の影響を受けない。また、地磁気などの外部磁界Hbは、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子22bに対して同一方向から同一の強さで印加される。このため、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bは、外部磁界Hbにより、同相の出力信号を出力する。
図3は、本実施の形態に係る電流センサ1のブロック図である。図3に示すように、電流センサ1は、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bと、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bからの出力信号を信号処理(電流値を演算)する演算回路31と、から構成されている。
演算回路31は、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの出力信号を差動演算する。ここで、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの出力信号には、第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dからの誘導磁界H1に基づく逆相の出力信号と近接導電路21からの誘導磁界H4及び外部磁界Hbに基づく同相の出力信号が含まれている。したがって、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの出力信号を差動演算することにより、被測定電流Iからの誘導磁界H1に基づく出力信号は加算され、近接導電路21からの誘導磁界H4及び外部磁界Hbに基づく出力信号が減算される。これにより、被測定電流Iの検出感度が向上すると共に、外乱ノイズ成分及び近接導電路21からの誘導磁界H4に基づく電流センサ1の測定精度の低下を抑制できる。
なお、上記実施の形態に係る電流センサ1においては、被測定導電路11の第1の直線部11a、第2の直線部11b、第1の被測定部11c、第2の被測定部11d及び接続部11eの断面形状が、同一である例について説明したが、被測定導電路11の構成は適宜変更可能である。
図4Aは、電流センサ1の他の構成例を示す図である。なお、図4Aにおいては、図1のIVA−IVA線における断面を模式的に示し、図4Bにおいては、図1のIVB−IVB線における断面を模式的に示している。
図4Aに示すように、第1の直線部11a、第1の被測定部11c及び接続部11eは、断面視にて矩形形状を有しており、その下面が面一となるように設けられる。第1の直線部11a及び接続部11eは、断面視における短手方向(Z軸方向)の厚みが同一となるように設けられる。第1の被測定部11cは、断面視における短手方向の厚みが第1の直線部11a及び接続部11eに対して相対的に薄くなるように設けられている。第1の被測定部11cの上面には、第1の磁電変換素子12aが設けられる。接続部11e、第1の磁電変換素子12a、及び第1の直線部11aは、断面視における短手方向のそれぞれの中央位置P1、P2及びP3が同一平面X内となるように設けられている。
図4Bに示すように、第2の直線部11b、第2の被測定部11d及び接続部11eは、断面視にて矩形形状を有しており、その下面が面一となるように設けられる。第2の直線部11a及び接続部11eは、断面視における短手方向(Z軸方向)の厚みが同一となるように設けられる。第2の被測定部11dは、断面視における短手方向の厚みが第2の直線部11a及び接続部11eに対して相対的に薄くなるように設けられている。第2の被測定部11dの上面には、第2の磁電変換素子12bが設けられる。接続部11e、第2の磁電変換素子12b及び第2の直線部11bは、断面視における短手方向のそれぞれの中央位置P1、P4及びP5が同一平面X内となるように設けられている。
このように、図4A,図4Bに示す例では、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの中央位置P2,P4と、第1の直線部11a、第2の直線部11b及び接続部11eの中央位置P3,P5,P1とが等しい位置(同一平面X内)に配置される。この構成により、第1の直線部11a及び第2の直線部11bからの誘導磁界H2及び接続部11eからの誘導磁界H3の方向と、第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dからの誘導磁界H1の方向及び第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの感度軸S1の方向と直交する。これにより、第1の直線部11a、第2の直線部11b及び接続部11eからの誘導磁界H2,H3に基づく出力信号を低減することができるので、電流センサ1の測定精度を更に向上することが可能となる。なお、接続部11eの中央位置P1は、必ずしも第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの中央位置P2,P4と等しい位置にする必要はない。
第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bとしては、被測定電流Iからの誘導磁界H1の強さに応じて電気的変量が変わるものであれば特に制限はない。第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bとしては、例えば、誘導磁界の強さに応じて電気抵抗値が変化するGMR(Giant Magneto Resistance)素子及びTMR(Tunnel Magneto Resistance)素子などの磁気抵抗効果素子や、誘導磁界の強さに応じた電圧を出力するホール素子などを用いることができる。
第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bとしては、GMR素子を用いることが好ましい。特に、本実施の形態においては、第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dの上面に第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bが絶縁基板を介して設けられる。このため、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bとしてGMR素子を用いることにより、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bを絶縁基板上に容易に実装することができる。
また、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bとしては、感度影響軸を有する磁電変換素子を用いてもよい。ここで、感度影響軸とは、感度軸S1の他に被測定電流Iの測定精度に影響を及ぼす軸である。感度影響軸としては、検出感度が高いGMR素子や磁気収束板を備えたホール素子が有する副感度軸や、ハードバイアス層を備えたGMR素子が有する感度変化軸が挙げられる。
副感度軸とは、被測定電流Iからの誘導磁界に応じて、感度軸S1に基づく出力信号に対して相対的に低い出力信号が生じる軸である。この副感度軸は、検出感度が高いGMR素子や磁気収束板を有するホール素子においては、感度軸S1に直交する方向に生じる。副感度軸を有する磁電変換素子では、副感度軸の方向の磁界も測定してしまうため、測定精度に影響を及ぼす場合がある。
感度変化軸とは、GMR素子やTMR素子に対するハードバイアス層からのバイアス磁界の方向である。GMR素子やTMR素子においては、ハードバイアス層からのバイアス磁界を印加することにより、強磁性固定層(PIN層)の磁化方向に対して、磁化自由層の磁化方向を平行にさせることが容易となるので、被測定電流Iからの誘導磁界による出力信号が線形性を有する範囲を広げることができる。この場合、ハードバイアス層からのバイアス磁界の方向は、誘導磁界の方向に直交する方向であり、誘導磁界の方向に直交する方向が感度変化軸となる。感度変化軸を有する磁電変換素子では、感度変化軸方向に磁界が加わると、感度が変化してしまい測定精度に影響を及ぼす場合がある。
図5は、電流センサ1の他の構成例を示す図である。図5においては、感度軸S1に加えて感度影響軸S2を有する磁電変換素子を用いた電流センサ1の構成例を示している。図5に示すように、感度影響軸S2を有する場合、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bは、感度軸S1の方向が被測定電流Iからの誘導磁界H1の方向に沿うように設けられると共に、感度影響軸S2の方向が第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dが存在する方向(X軸方向)に沿うように設けられる。この構成により、被測定電流Iからの誘導磁界H1の方向(Y軸方向)に対して感度影響軸S2の方向が直交する方向(X軸方向)となるので、感度影響軸S2に基づく出力信号を低減できる。したがって、感度影響軸S2に基づく電流センサ1の出力信号の線形性の低下や、ヒステリシスの増大などの測定精度への影響を低減することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態に係る電流センサ1によれば、近接導電路21から第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bに対して印加される誘導磁界H4の磁界強度が等しくなるので、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの出力信号を差動演算することにより、近接導電路21からの誘導磁界H4に基づく出力信号を低減することができる。また、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bに印加される近接導電路21からの誘導磁界H4の方向が、被測定導電路11の第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dからの誘導磁界H1の方向に対して異なる方向となる。すなわち、近接導電路21からの誘導磁界H4の方向が、感度軸S1及び感度影響軸S2に対して直交する方向となるので、殆ど感度を持たない方向となる。これにより、近接導電路21からの誘導磁界H4による第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの測定範囲への影響を低減できるので、ダイナミックレンジの悪化を低減できる。さらに、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bとの間の距離が等しいので、被測定導電路11と近接導電路21との間の相対的な位置が変化した場合においても、測定精度の悪化を低減できる。
また、近接導電路21からの誘導磁界H4の方向は、第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dからの誘導磁界H1の方向と直交するので、誘導磁界H1に対する誘導磁界H4の影響を低減できる。さらに、第1の磁電変換素子12aの感度軸S1の方向を、第1の被測定部11cからの誘導磁界H1の方向に揃えることにより、第1の磁電変換素子12aの検出感度を高めることができる。同様に、第2の磁電変換素子12bの感度軸S1を、第2の被測定部11dからの誘導磁界H1の方向に揃えることにより、第2の磁電変換素子12bの検出感度を高めることができる。また、上記構成により、近接導電路21からの誘導磁界H4の影響を低減でき、近接導電路21を流れる電流による測定精度の悪化も防止できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。また、上記実施の形態において、「平行」、「同一」、「同相」、「逆相」、「等しい」、「直角」などの用語については、本発明の効果を奏する範囲で多少の誤差を含むものとする。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上述した実施の形態においては、被測定導電路11が、第1の被測定部11cの他端部と第2の被測定部11dの他端部とを接続する接続部11eを有する構成について説明したが、被測定導電路11の構成は、第1の被測定部11cと第2の被測定部11dとを電気的に接続するものであれば適宜変更可能である。
図6は、接続部11eを有しない被測定導電路11の構成の一例を示す図である。以下においては、図1に示す電流センサ1の構成との相違点について主に説明し、説明の重複を避ける。なお、図6においては、図1に示す電流センサ1と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図6に示す例においては、第1の被測定部11cは、一端部が第1の直線部11aのY軸方向における一方側の端部に所定の角度(例えば、60度)をなすように連接する。第2の被測定部11dは、一端部が第2の直線部11bのY軸方向における他方側の端部に所定の角度(例えば、60度)をなすように連接する。第1の被測定部11cの他端部及び第2の被測定部11dの他端部は、接続されている。
第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bは、その感度軸S1が同一方向(Y軸方向)に揃えられている。また、第1の磁電変換素子12aは、第1の被測定部11cからの誘導磁界H4の方向に対して感度軸S1が所定の角度θをなすように設けられる。第2の磁電変換素子12bは、第2の被測定部11dからの誘導磁界H1の方向に対して所定の角度θをなすように設けられる。この構成により、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bに印加される誘導磁界H1の大きさが、H1×cosθとなるので、被測定電流Iが大電流の場合であっても、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの磁化飽和を抑制することが可能となる。したがって、電流センサ1の測定レンジを拡大することができる。
近接導電路21の第1の被測定部21c及び第2の被測定部21dは、被測定導電路11の第1の被測定部11c及び第2の被測定部11dと同様に構成される。第1の被測定部21cは、一端が第1の直線部21aのY軸方向の一方側の端部に所定の角度(例えば、60度)をなすように連接する。第2の被測定部21dは、一端が第2の直線部21bのY軸方向における他方側の端部に所定の角度(例えば、60度)をなすように連接する。第1の被測定部21cの他端部及び第2の被測定部21dの他端部は、接続されている。
第1の磁電変換素子22a及び第2の磁電変換素子22bは、その感度軸S1が同一方向(Y軸方向)に揃えられている。また、第1の磁電変換素子22aは、第1の被測定部21cからの誘導磁界H5の方向に対して感度軸S1が所定の角度θをなすように設けられる。第2の磁電変換素子22bは、第2の被測定部21dからの誘導磁界H5の方向に対して所定の角度θをなすように設けられる。近接導電路21は、図1に示した例と同様に、被測定導電路11の第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bとの間の距離が等しくなるように配置される。ここで、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bは、感度軸S1が同一方向に揃えられているので、図1に示した例と同様に、演算処理により近接導電路21からの影響を低減することが可能となる。
なお、上述した実施の形態においては、感度軸S1がY軸方向に揃うように、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bを設けた例について説明したが、この構成に限定されない。第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bは、感度軸S1が同一方向又は逆方向に揃っていれよく、例えば、感度軸S1をY軸方向以外の方向に揃えて設けてもよい。感度軸S1がY軸方向以外の場合には、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bは、近接導電路21からの誘導磁界H4に応じた出力信号を出力する。このとき、近接導電路21の誘導磁界H4から第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bに印加される誘導磁界H4の磁界強度が等しく、かつ、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの感度軸S1の向きが揃っているので、演算によって、近接導電路21からの誘導磁界H4に基づく出力信号を低減でき、近接導電路21からの誘導磁界H4の影響を低減できる。
また、上述した実施の形態においては、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bの出力信号を差動演算する例について説明したが、演算処理は、この構成に限定されない。演算処理は、第1の磁電変換素子12a及び第2の磁電変換素子12bに含まれる地磁気などの外部磁界Hbに基づく出力信号と、近接導電路21からの誘導磁界H4に基づく出力信号とを相殺するものであればよい。例えば、上述した実施の形態のように、第1の磁電変換素子12aの感度軸S1と第2の磁電変換素子12bの感度軸S1とが同一方向に揃っている場合は、差動演算をする。また、第1の磁電変換素子12aの感度軸S1と第2の磁電変換素子12bの感度軸S1が逆方向の場合には、加算演算する。これにより、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本発明は、近接して配置された導電路からの誘導磁界の影響を低減でき、しかもダイナミックレンジの悪化を抑制できるという効果を有し、特に、例えば、電気自動車やハイブリッドカーのモータ駆動用の電流の大きさを検知する電流センサとして好適に用いることが可能である。
1 電流センサ
11 被測定導電路
11a,21a 第1の直線部
11b,21b 第2の直線部
11c,21c 第1の被測定部
11d,21d 第2の被測定部
11e,21e 接続部
12a,12b,22a,22b 磁電変換素子
31 演算回路
21 近接導電路
S1 感度軸
S2 感度影響軸

Claims (8)

  1. 被測定電流が流れる被測定導電路と、前記被測定電流からの誘導磁界に応じた出力信号を出力する第1の磁電変換素子及び第2の磁電変換素子と、前記被測定導電路の付近に配置された近接導電路と、前記1の磁電変換素子及び第2の磁電変換素子の前記出力信号から前記被測定電流の大きさを演算する演算回路と、を具備し、
    前記被測定導体は、第1の直線部と、第2の直線部と、一対の端部を有し前記第1の直線部と一端部で連接する第1の被測定部と、一対の端部を有し前記第2の直線部と一端部で連接する第2の被測定部とを有し、
    前記第2の直線部を流れる前記被測定電流の方向は、前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向と平行であり、
    前記第1の被測定部を流れる前記被測定電流の方向は、前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向と異なっており、
    前記第2の被測定部を流れる前記被測定電流の方向は、前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向と異なっており、
    前記第1の被測定部の他端部と前記第2の被測定部の他端部とが接続されており、
    前記第1の磁電変換素子が前記第1の被測定部に設けられ、前記第2の磁電変換素子が前記第2の被測定部に設けられ、
    前記近接電流路を流れる電流の方向は、前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向と平行であり、
    前記第1の磁電変換素子と前記近接導電路との間の距離と前記第2の磁電変換素子と前記近接導電路との間の距離とが等しいことを特徴とする電流センサ。
  2. 前記第1の被測定部を流れる前記被測定電流の方向と前記第1の直線部を流れる前記被測定電流の方向とが直角をなし、前記第2の被測定部を流れる前記被測定電流の方向と前記第2の直線部を流れる前記被測定電流の方向とが直角をなし、前記第1の被測定部の他端部と前記第2の被測定部の他端部とを接続する接続部を有することを特徴とする請求項1記載の電流センサ。
  3. 前記第1の直線部及び前記第2の直線部が、同一直線上に配置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電流センサ。
  4. 前記第1の被測定部及び前記第2の被測定部の厚さは、前記第1の直線部及び前記第2の直線部の厚さよりも薄くなっており、前記第1の直線部及び前記第2の直線部の厚さの中央位置と前記第1の磁電変換素子及び前記第2の磁電変換素子の厚さの中央位置とが等しいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電流センサ。
  5. 前記第1の磁電変換素子の感度軸の方向が前記第1の被測定部を流れる被測定電流からの誘導磁界の方向に沿うように設けられると共に、前記第1の磁電変換素子の感度影響軸の方向が前記第1の被測定部を流れる電流の方向に沿うように設けられ、
    前記第2の磁電変換素子の感度軸の方向が前記第2の被測定部を流れる被測定電流からの誘導磁界の方向に沿うように設けられると共に、前記第2の磁電変換素子の感度影響軸の方向が前記第2の被測定部を流れる電流の方向沿うように設けられたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電流センサ。
  6. 前記感度影響軸が、副感度軸であることを特徴とする請求項5記載の電流センサ。
  7. 前記感度影響軸が、感度変化軸であることを特徴とする請求項5記載の電流センサ。
  8. 前記第1の磁電変換素子及び前記第2の磁電変換素子が、磁気抵抗効果素子であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の電流センサ。
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