JP2011209256A - 多相電流の検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一次導体に設けたザグリ部、あるいはU字形成部に面外方向の磁束を検出する磁電変換素子と強磁性体を設置し、さらに磁気シールド板を有する構造としたため、他相から印加され、誤差となる磁束の影響を低減し、多相の電流検出装置として小型化、高精度化、低コスト化が可能となる。
【選択図】図15
Description
また、上述のようにザグリ部もしくはU字形成部が相互に重複してもよく、ザグリ部もしくはU字形成部をずらして配置する必要がないため、一次導体の長手方向に多相電流の検出装置の寸法が拡大することなく、小型化の効果がある。
また、磁電変換素子の両側に、それぞれ少なくとも一つの強磁性材が、磁電変換素子の感磁面を挟み込むように設置されたため、感磁方向に一様に分布した磁束が広範囲で得られ、精度良く被測定電流を検出でき、磁電変換素子の高精度な位置決めが不要となるため、製造工程の簡略化ならびに低コスト化の効果もある。
図1は、この発明の実施の形態1による多相電流の検出装置1における一次導体4のみの斜視図を示すもので、図2は多相電流の検出装置1の平面図(XY面)、図3は図1および図2におけるAA断面(YZ面)を示す断面図、図4は図1〜図3における一相分のAA断面(YZ面)において被測定電流印加時の磁束線図である。図に示した多相電流の検出装置1は、例えば三相交流電流において、それぞれの相電流を相毎に設置した電流センサ2にて検出する例であり、一相分の電流センサ2は、磁電変換素子3、一次導体4および強磁性材5により構成され、さらに一次導体4にはU字形成部6が設けられている。なお図において一次導体4は、簡単のため電流センサ2の近傍のみを示したが、実際は延長され電源や各種装置等に接続されるものとする。また、実際の装置構成では、磁電変換素子3はプリント基板等に接続されて設置されるが、ここでは省略し、他の実施の形態において説明する。強磁性材5の実際の設置構成についても後述する。
本実施の形態1では、各一次導体4の一部にU字形成部6を形成し、各U字形成部6内に1つの磁電変換素子3とその両側に磁電変換素子3を挟み込むように強磁性材5を配置し、かつ各U字形成部6が各一次導体4の長手方向に対して重複するように各一次導体4を略平行に配置したものである。
図1に示すように、被測定電流を印加する各一次導体4は直線状の導体であり、ここでは三相電流の検出例であるため、3本の一次導体が略平行に配置されている。各一次導体4には、それぞれ電流センサ2が設けられ、各相の被測定電流値をそれぞれの電流センサ2にて検出する構成となっている。それぞれの電流センサ2は、各一次導体4の長手方向、つまりはX方向において、相互に重複する位置に設置される。
一相分の電流センサ2の構成について、まず一次導体4から説明する。各一次導体4の一部には、U字形成部6が形成される。U字形成部6の断面積は、使用する磁電変換素子の種類にもよるが、概ね磁電変換素子3に付与したい磁束密度、つまりは検出する被測定電流の範囲に応じて決定される。大きな電流値まで検出するのであれば、U字形成部6近傍における電流密度を下げるために、断面積は大きい、つまりはU字形状が大きいほうが望ましく、小さい電流値を検出するのであれば、U字形成部6近傍における電流密度を上げるために、断面積は小さい、つまりはU字形状が小さいほうが望ましい。また、図2の平面図から明らかなように、各U字形成部6は一次導体4の長手方向、つまりここではX方向に各U字形成部6の位置が重複するように、一致させて設置される。このような一次導体4は、例えば銅などの金属板材から凸形状への切り出しと凸部をU字形状に加工する曲げ加工の組合せ、もしくは鋳造等により作製される。なおU字形成部6のX方向の長さであるが、安定してU字形成部6に被測定電流を流すためには、設置する磁電変換素子3のX方向長さの少なくとも5倍以上であることが望ましい。
磁電変換素子3は各U字形成部6の内部に少なくとも1つ、強磁性材5とともに設置され、電流センサ2を構成する。一次導体4に被測定電流が印加されたとき、一次導体4の周囲には磁束が発生するが、本実施の形態でも、Y方向の磁束を磁電変換素子3の面外で計測する、例えば上述の素子としては、ホール素子、あるいはホール素子と処理回路とを一体化したホールICなどを用いるが、これらに限るものではない。磁電変換素子3を設置する位置は、図3において説明すると、各磁電変換素子3の感磁面9のZ方向の中心点がZ位置で略一致するとともに、各U字形成部6の重心位置に略一致する位置とする。また、Y方向の位置は、各磁電変換素子3の各感磁面9が各U字形成部6の中心線8bと略一致する位置とする。
強磁性材5は、磁電変換素子3の両側に磁電変換素子3を挟み込むようにして、磁電変換素子3の感磁方向に安定した磁束密度分布を得るために設置される。強磁性材5の設置の効果を、図6、図7により説明する。図6は磁電変換素子3の両側に磁性材5を設置したときの磁電変換素子3におけるY方向、つまりは感磁方向の磁束密度分布を示すコンタ図であり、図7は磁性材5を設置しないときの同様のコンタ図を示す。何れの図においても、斜線の部分が所望の磁束密度分布を示す領域であり、太線9aは感磁面である。図からわかるように、強磁性材5を設置した場合、設置しない場合に比べて3倍程度、所望の磁束密度分布を示す領域が拡大している。つまりは、感磁面全体をカバーするように、安定した所望の磁束密度分布が得られることになり、検出精度の向上につながる。また、所望の磁束密度分布を示す領域が拡大することで、磁電変換素子3の高精度な位置決めが不要となるため、製造工程の簡略化ならびに低コスト化の効果もある。
強磁性材5の設置方法であるが、本実施の形態1における図では、強磁性材5は磁電変換素子3から離間して描かれているが、磁電変換素子3に接着して、密着した形態で設置してもよい。非磁性の部材を介した設置でも構わない。また、強磁性材5を一次導体4のU字形成部6壁面に、接着してもよいが、安定した磁束密度分布を得るためには、磁電変換素子3に近づけて設置するのが望ましい。強磁性材5の大きさは、磁電変換素子3の感磁面と同等程度かそれ以上であればよく、磁電変換素子3の全てを覆う必要はない。
なお強磁性材5としては、パーマロイ等のバルク材が考えられるが、これに限るものではなく、箔状で形成できるアモルファス磁性材等を利用してもよい。強磁性材5の形状は特に示していないが、製造の容易さ、低コスト化等から、四角形状で構わない。本実施の形態では、磁電変換素子3の両側に強磁性材5を一つずつ設置した構成を示したがこれに限るものではなく、片側のみ、あるいはさらに複数の強磁性材5を積層して設置する構成としてもよい。
図5は、磁電変換素子3aの感磁面9aにおける磁束ベクトル10を示すものである。各一次導体4に被測定電流が流れると各一次導体4の周囲に被測定電流の大きさに応じて磁束が発生し、図3にて磁束の一例を破線の磁束線7で示すと、一次導体4aは磁束線7a、一次導体4bは磁束線7b、一次導体4cは磁束線7cとなる。これら各一次導体4にて発生する各磁束線7に起因した、磁電変換素子3aの感磁面9aにおける磁束ベクトル10は、一次導体4aは磁束ベクトル10a、一次導体4bは磁束ベクトル10b、一次導体4cは磁束ベクトル10cとなる。図5からわかるように、磁束ベクトル10bと磁束ベクトル10cは感磁面9aに対して面内方向となるため、磁電変換素子3aにおいて不感方向であり検出されず、検出されるのは感磁面9aの面外方向と一致する、一次導体4aによる磁束ベクトル10aのみとなる。このように磁電変換素子3aの感磁面9aのZ方向の中心点が、U字形成部6bとU字形成部6cの重心位置を貫通する中心線8aと一致した場合、一次導体4bと一次導体4cにおいて発生する磁束ベクトル10bおよび10cは、感磁面9aに対して面内方向つまりは不感方向となるため、一次導体4aの被測定電流測定に影響を与えない。つまり他相の影響は受けず、検出すべき被測定電流にて発生する磁束を精度良く捉えることができる。
ここでは、一次導体4aにおける電流センサ2aについての動作のみ、図3、図4、図5を用いて説明したが、電流センサ2b、電流センサ2cが、X方向において、相互に重複した位置に設置されても、何れも他相の影響は受けない構成については同様である。
なお本実施の形態においては、一次導体の一部にU字形成部を設置した構成としたが、一次導体の一部に逆向きのU字形成部、つまり凸状のU字形成部を設置する構成としてもよく、また、U字形成部のU字底部の形状は円弧状に限るものではなく、角形等であっても構わない。本実施の形態においては、三相交流の電流検出例について示したが、三相に限らず、さらに複数相、複数の一次導体を設置してもよく、各U字形成部6が各一次導体4の長手方向に対して重複しないように各一次導体4を略平行に配置しても、他相の影響を受けることはない。ただしU字形成部6が重複しない場合、U字形成部6内に設置した磁電変換素子3の感磁面9のZ方向の中心点が、他の一次導体4の非U字形成部を貫通する中心線と略一致するように構成することが前提となる。
図9は、この発明の実施の形態2による多相電流の検出装置1における一次導体4のみの斜視図を示すもので、図10は多相電流の検出装置1の平面図(XY面)、図11は図9および図10におけるAA断面(YZ面)を示す断面図、図12は図9〜図11における一相分のAA断面(YZ面)において被測定電流印加時の磁束線図である。図に示した多相電流の検出装置1は、例えば三相交流電流において、それぞれの相電流を相毎に設置した電流センサ2にて検出する例であり、一相分の電流センサ2は、磁電変換素子3、一次導体4および強磁性材5により構成され、さらに一次導体4はザグリ部11が設けられている。なお図において、一次導体4は、実施の形態1と同様に、簡単のため電流センサ2の近傍のみを示したが、実際は延長され電源や各種装置等に接続されるものとする。また、実際の装置構成では、磁電変換素子3はプリント基板等に接続されて設置されるが、ここでは省略し、他の実施の形態において説明する。
本実施の形態2では、各一次導体4の一部にザグリ部11を形成し、各ザグリ部11内に1つの磁電変換素子3とその両側に磁電変換素子3を挟み込むように強磁性材5を配置し、かつ各ザグリ部11が各一次導体4の長手方向に対して重複するように各一次導体4を略平行に配置したものである。
実施の形態2は、実施の形態1で各一次導体4に設けたU字形成部をザグリ部に変更した構成であり、その他の構成や動作で重複する部分は省略する。
磁電変換素子3は各ザグリ部11に少なくとも1つ設置され、一次導体4とともに電流センサ2を構成する。一次導体4に被測定電流が印加されたとき、一次導体4の周囲には磁束が発生するが、ここでは、Y方向の磁束を磁電変換素子3の内部に設けられた感磁面9の面外で計測する、面外方向に感磁方向を有した素子を利用する。例えば上述の素子としては、ホール素子、あるいはホール素子と処理回路とを一体化したホールICなどを用いるが、これらに限るものではない。各磁電変換素子3を設置する位置は、図11において説明すると、各磁電変換素子3の感磁面9のZ方向の中心点がZ位置で略一致するとともに、各一次導体の非ザグリ部を貫通する中心線8aとも一致する位置とする。また、Y方向の位置は、各磁電変換素子3の各感磁面9が各一次導体4の中心線8bと一致する位置とする。
強磁性材5は、磁電変換素子3の両側に磁電変換素子3を挟み込むようにして、磁電変換素子3の感磁方向に安定した磁束密度分布を得るために設置される。強磁性材5の設置の効果、設置方法、材料等は、実施の形態1と同様のため省略するが、強磁性材5を設置した場合、設置しない場合に比べて3倍程度、所望の磁束密度分布を示す領域が拡大し、安定した所望の磁束密度分布が得られることになり、検出精度の向上につながる効果が得られ、また、所望の磁束密度分布を示す領域が拡大することで、磁電変換素子3の高精度な位置決めが不要となるため、製造工程の簡略化ならびに低コスト化の効果があることも同様である。
三相での動作を図9で説明する。なお磁束ベクトル説明図は図5と同等となる。各一次導体4に被測定電流が流れると各一次導体4の周囲に被測定電流の大きさに応じて磁束が発生し、図11にて磁束の一例を破線の磁束線7で示すと、一次導体4aは磁束線7a、一次導体4bは磁束線7b、一次導体4cは磁束線7cとなる。これら各一次導体4にて発生する各磁束線7に起因した、磁電変換素子3aの感磁面9aにおける磁束ベクトル10は、一次導体4aは磁束ベクトル10a、一次導体4bは磁束ベクトル10b、一次導体4cは磁束ベクトル10cとなる。図5からわかるように、磁束ベクトル10bと磁束ベクトル9cは感磁面9aの感磁方向に対して面内方向となるため、磁電変換素子3aにおいて不感方向であり検出されず、検出されるのは感磁面9aの面外方向と一致する、一次導体4aによる磁束ベクトル10aのみとなる。このように磁電変換素子3aの感磁面9aのZ方向の中心点が、一次導体4bと一次導体4cを貫通する中心線8aと略一致した場合、一次導体4bと一次導体4cにおいて発生する磁束ベクトル10bおよび磁束ベクトル10cは、感磁面9aの感磁方向に対して直角方向つまりは不感方向となるため、一次導体3aの被測定電流検出に影響を与えない。つまり他相の影響は受けず、検出すべき被測定電流にて発生する磁束を精度良く捉えることができる。
ここでは、一次導体4aにおける電流センサ2aについての動作のみ、図11、図12、図5を用いて説明したが、電流センサ2b、電流センサ2cが、X方向において、相互に重複した位置に設置されても、何れも他相の影響は受けない構成については同様である。
なお本実施の形態においては、一次導体の上面側にザグリ部を設置した構成としたが、一次導体の下面側にザグリ部を設置する構成としてもよく、また、ザグリ部の形状は角形に限るものではなく、丸形等であっても構わない。本実施の形態においては、三相交流の電流検出例について示したが、三相に限らず、さらに複数相、複数の一次導体を設置してもよく、各ザグリ部11が各一次導体4の長手方向に対して重複しないように各一次導体4を略平行に配置しても、他相の影響を受けることはない。また本実施の形態においては、各磁電変換素子3の感磁面9が、各磁電変換素子3内部の中央に位置せず、中央からシフトして設置されたものとしたがこれに限るものではなく、各磁電変換素子3内部の中央に感磁面9が位置しても構わない。
また本実施の形態においては、三相交流の電流検出例について示したが、三相に限らず、さらに複数相、複数の一次導体を設置してもよい。
図13は、この発明の実施の形態3による多相電流の検出装置1の斜視図を示すもので、図14は多相電流の検出装置1の平面図(XY面)、図15は図13および図14におけるAA断面(YZ面)を示す断面図である。図に示した多相電流の検出装置1は、例えば三相交流電流において、それぞれの相電流を相毎に設置した電流センサ2にて検出する例であり、一相分の電流センサ2は、ザグリ部11が設けられた一次導体4、磁電変換素子3および強磁性材5により構成され、磁電変換素子3は一次導体4の上部に設けた、磁気シールド板14を有するセンサ基板12に接続される。なお図において、一次導体4は、簡単のため電流センサ2の近傍のみを示したが、実際は延長され電源や各種装置等に接続されるものとする。
本実施の形態3では、各一次導体4の一部にザグリ部11を形成し、各ザグリ部11内に1つの磁電変換素子3と2つの強磁性体5を配置し、各磁電変換素子3は磁気シールド板14を有したセンサ基板12に接続されて固定され、かつ各ザグリ部11が各一次導体4の長手方向に対して重複するように各一次導体4を略平行に配置したものである。
実施の形態3は、実施の形態2に磁気シールド板を有したセンサ基板を付加した構成であり、その他の構成で重複する部分は省略する。
センサ基板12の両側には、断面形状がL字型で一次導体4の縦寸法を少なくともカバーできる寸法を有した磁気シールド板14が設置されている。磁気シールド板14は、各磁電変換素子3に被測定電流の測定上、誤差として印加される主に感磁方向の外部磁界を除去あるいは低減するために設けるもので、例えばパーマロイのような強磁性部材を用いて、センサ基板12とネジ止め等により固定する。感磁方向であるY方向から印加される外部磁界が、各磁電変換素子3に付与されぬよう、特に中心線8aから逸れるように、断面形状がL字型であることが望ましいが、設置の都合等によりL字型でなく平板形状であっても、磁気シールドとしての効果は有する。なお磁気シールド板14をL字型としたため、図15ではL字形成部を直角として示したがこれに限るものではなく、特に中心線8aから外部磁界が逸れることが磁気シールド板14を設置する目的であるため、直角より大きな角度を有していても構わない。また他の実施の形態と同様に、多相電流検出時に他相の電流により発生する磁界の影響は受けない構成のため、磁気シールド板14は外部から印加される磁界のみの対応となり、センサ基板12の両側のみに設置すればよいため、多相電流の検出装置1は小型となる。
センサ基板12と1次導体4は、特に図示しないが接着剤や取付部材等を用いて固定する。取付部材は特に材料を限定しないが、非磁性で経時劣化の少ないものが望ましく、絶縁性や耐圧の効果を上げるために全体、あるいは一部を樹脂モールドしてもよい。
図15の断面図に示したように、センサ基板12の内層には導電性を有する電界シールド層16を設置する。電界シールド層16は、電流センサとしての性能を低下させるノイズとして、センサ回路部13へ印加される電界ノイズを、除去あるいは低減するためのもので、センサ回路部13と一次導体4の間に設置する必要があり、可能であれば磁電変換素子3やセンサ回路部13を覆うように設置するのが望ましい。電界シールド層16の材料は、導電性を有すればよく、例えば銅、アルミニウム等が考えられ、センサ基板12に設けた電気的なグランドと接続される。設置の形態としては、例えば多層基板の内層の少なくとも1層にグランド層を設けたものでもよい。
なお各電流センサ2の動作は、実施の形態2と同様であり、重複するため省略する。
Claims (9)
- 被測定電流がそれぞれに印加され、それぞれに少なくとも一つのザグリ部を有した複数の一次導体と、前記各一次導体の少なくとも一つの前記ザグリ部の内部において感磁面である面外方向に被測定電流により発生する磁束が印加されるように設置された少なくとも一つの磁電変換素子と、前記磁電変換素子の近傍に少なくとも一つの強磁性材とを備え、
前記ザグリ部とは異なる部位の前記一次導体断面の中心位置と前記磁電変換素子の感磁面の中心が略一致するとともに、
前記複数の一次導体は相互に略平行で同一平面内に配置されていることを特徴とする多相電流の検出装置。 - 被測定電流がそれぞれに印加され、それぞれに少なくとも一つのU字形成部を有した複数の一次導体と、前記各一次導体の少なくとも一つの前記U字形成部の内部において感磁面である面外方向に被測定電流により発生する磁束が印加されるように設置された少なくとも一つの磁電変換素子と、前記磁電変換素子の近傍に少なくとも一つの強磁性材とを備え、
前記U字形成部とは異なる部位の前記一次導体断面の中心位置と前記磁電変換素子の感磁面の中心が略一致するとともに、
前記複数の一次導体は相互に略平行で同一平面内に配置されていることを特徴とする多相電流の検出装置。 - 被測定電流がそれぞれに印加され、それぞれに少なくとも一つのU字形成部を有した複数の一次導体と、前記各一次導体の少なくとも一つの前記U字形成部の内部において感磁面である面外方向に被測定電流により発生する磁束が印加されるように設置された少なくとも一つの磁電変換素子と、前記磁電変換素子の近傍に少なくとも一つの強磁性材とを備え、
前記U字形成部の断面の重心位置と前記磁電変換素子の感磁面の中心が略一致するとともに、
前記複数の一次導体は相互に略平行で同一平面内に配置されていることを特徴とする多相電流の検出装置。 - 前記強磁性材は、前記磁電変換素子の両側にそれぞれ少なくとも一つが、前記感磁面を挟み込むように設置されることを特徴とする請求項1または2または3に記載の多相電流の検出装置。
- 前記各磁電変換素子は少なくとも1枚のセンサ基板に設置され、前記センサ基板は前記磁電変換素子を前記ザグリ部、または前記U字形成部の所定の位置に保持するとともに、前記一次導体上に固定されることを特徴とする請求項4に記載の多相電流の検出装置。
- 前記センサ基板の内部に導電性を有するシールド層を設置し、前記センサ基板の表面にセンサ回路部を設けたことを特徴とする請求項5に記載の多相電流の検出装置。
- 複数の前記一次導体の最両端にそれぞれ少なくとも一つの磁気シールド板を、前記一次導体の側面に沿って、前記磁電変換素子の近傍に設けたことを特徴とする請求項6に記載の多相電流の検出装置。
- 複数の前記一次導体の、少なくとも最両端に位置する前記一次導体のそれぞれに、断面が略L字形状である磁気シールドを、前記一次導体の側面に沿って、前記磁電変換素子の近傍に設けたことを特徴とする請求項6に記載の多相電流の検出装置。
- 複数の前記一次導体の、少なくとも最両端に位置する前記一次導体のそれぞれに、断面が略U字形状である磁気シールドを、前記一次導体の側面に沿って、前記磁電変換素子の近傍に設けたことを特徴とする請求項6に記載の多相電流の検出装置。
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