JP2011209256A - 多相電流の検出装置 - Google Patents

多相電流の検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011209256A
JP2011209256A JP2010094463A JP2010094463A JP2011209256A JP 2011209256 A JP2011209256 A JP 2011209256A JP 2010094463 A JP2010094463 A JP 2010094463A JP 2010094463 A JP2010094463 A JP 2010094463A JP 2011209256 A JP2011209256 A JP 2011209256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conversion element
current
magnetoelectric conversion
primary conductor
primary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010094463A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5622027B2 (ja
Inventor
Nobuyuki Shinchi
信幸 新地
Akira Okada
章 岡田
Morio Nakazumi
守夫 中住
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kohshin Electric Corp
Original Assignee
Kohshin Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kohshin Electric Corp filed Critical Kohshin Electric Corp
Priority to JP2010094463A priority Critical patent/JP5622027B2/ja
Publication of JP2011209256A publication Critical patent/JP2011209256A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5622027B2 publication Critical patent/JP5622027B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)

Abstract

【課題】 一次導体が近接して設置されるような多相の電流を検出する場合であっても、他相の影響を受けずに、被測定電流を精度良く検出できる、多相電流を検出する装置を提供すること。
【解決手段】 一次導体に設けたザグリ部、あるいはU字形成部に面外方向の磁束を検出する磁電変換素子と強磁性体を設置し、さらに磁気シールド板を有する構造としたため、他相から印加され、誤差となる磁束の影響を低減し、多相の電流検出装置として小型化、高精度化、低コスト化が可能となる。
【選択図】図15

Description

この発明は、被測定電流が印加される、ザグリ部あるいはU字形成部を有した複数の一次導体により多相が形成され、各ザグリ部あるいは各U字形成部の近傍に強磁性材とともに設置した磁電変換素子において、各相に印加された被測定電流を検出する、多相電流の検出装置に関するものである。
従来、非接触で被測定電流を計測する手法としては、一般的に、磁気コアを用いたものがある。磁気コアを利用した電流センサは、磁気コアを被測定電流の流れる導体を取り囲む様に設置し、磁気コアに設けたギャップ部とともに磁気回路を形成する。ギャップ部に設置した磁電変換素子を通じて、被測定電流により磁気回路に生じた磁束の大きさを測定することで、非接触で被測定電流の大きさを測定する。
近年、小型化や軽量化、あるいは高精度化等を目的とし、特に大電流計測において磁気コアを用いないコアレスタイプの電流センサが提案されている。コアレスタイプの電流センサによる多相電流の検出装置としては、各表面実装型電流センサを、クランク状に2度直角に折り曲げた各被検出電流路の中央部に配置し、各被検出電流路を整列したものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、別の多相電流の検出装置としては、クランク状に折り曲げられた折り曲げ部を有する各被測定導体の折り曲げ部近傍に、各磁電変換素子を配置し、折り曲げ部が重複しないように各被測定導体を略平行に配置したものがある(例えば、特許文献2の図6参照)。
また、単相構成ではあるが、磁気コアを用いず平板形状の磁性体を有した電流検出装置としては、クランク状に折り曲げられた折り曲げ部を有する被測定導体の折り曲げ部近傍に、磁電変換素子と2枚の磁性体を配置し、2枚の磁性体をズラして磁電変換素子を挟み込むことで磁路を変更したものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−233692公報 特開2001−74783公報 特開2010−44019公報
発明が解決しようとする課題
前記特許文献1に開示されている多相電流検出装置は、表面実装型電流センサを用いて、多相電流を測定する場合、ある相の電流を検出する表面実装型電流センサが、他の相の電流により発生した磁界の影響を基本的には受けずに多相電流の検出ができる構成となっている。しかしながら、厳密には他相の被検出電流路からの漏れ磁界が表面実装型電流センサの感磁方向に印加される構成のため、各相を接近して小型、省スペースで設置する場合に検出誤差が発生し、小型化に向かないという問題点があった。
また前記特許文献2では、クランク状に折り曲げられた折り曲げ部を有する各被測定導体の折り曲げ部近傍に、感磁方向が面外方向である磁電変換素子をそれぞれに配置し、かつ折り曲げ部が重複しないように各被測定導体を略平行に配置しているため、他の相の電流により発生した磁界の影響を受けずに多相電流の検出ができる構成となっている。しかしながら、折り曲げ部が重複しないように折り曲げ部をずらして配置する必要があるため、それに伴い電流検出装置が大型化するという問題点があった。また、同一基板上に各磁電変換素子を設置して構成する場合、基板も大型化し、低コスト化に向かないという問題点があった。
また前記特許文献3では、クランク状に折り曲げられた折り曲げ部を有する被測定導体の折り曲げ部近傍に、感磁方向が面外方向である磁電変換素子と2枚の磁性体を配置し、2枚の磁性体をずらして磁電変換素子を挟み込むことで磁路を変更しているため、小型化できる構成となっている。しかしながら、検出磁路を正確に、安定して磁電変換素子に与えるためには、2枚の磁性体の位置精度が重要であるため、それに伴い製造コストが増加するという問題点があった。また、この電流検出装置を用いて多相を構成する場合、折り曲げ部が重複しないように折り曲げ部をずらし、かつ他相のバスバーもずらして配置する必要があるため、それに伴い電流検出装置が大型化するという問題点があった。
この発明は上記のような課題を鑑み、解決するためになされたもので、多相電流の検出時に他相電流の影響を低減し、各相においてより正確な電流を検出でき、かつ感磁方向が面外方向である磁電変換素子と強磁性材を用いて小型で、低コストな多相電流の検出装置を得ることを目的とする。
課題を解決するための手段
この発明に係わる多相電流の検出装置は、それぞれに少なくとも一つのザグリ部を有した複数の一次導体と、各一次導体の少なくとも一つの前記ザグリ部の内部において感磁面である面外方向に被測定電流により発生する磁束が印加されるように設置される少なくとも一つの磁電変換素子と、磁電変換素子の近傍に少なくとも一つの強磁性材とを備え、ザグリ部とは異なる部位の一次導体断面の中心位置と磁電変換素子の感磁面が略一致するとともに、複数の一次導体は相互に略平行で同一平面内に配置したものである。
また、この発明に係わる多相電流の検出装置は、それぞれに少なくとも一つのU字形成部を有した複数の一次導体と、各一次導体の少なくとも一つの前記U字形成部の内部において感磁面である面外方向に被測定電流により発生する磁束が印加されるように設置される少なくとも一つの磁電変換素子と、磁電変換素子の近傍に少なくとも一つの強磁性材とを備え、U字形成部とは異なる部位の一次導体断面の中心位置と磁電変換素子の感磁面が略一致するとともに、複数の一次導体は相互に略平行で同一平面内に配置したものである。
また、この発明に係わる多相電流の検出装置は、それぞれに少なくとも一つのU字形成部を有した複数の一次導体と、各一次導体の少なくとも一つの前記U字形成部の内部において感磁面である面外方向に被測定電流により発生する磁束が印加されるように設置される少なくとも一つの磁電変換素子と、磁電変換素子の近傍に少なくとも一つの強磁性材とを備え、U字形成部の断面の重心位置と磁電変換素子の感磁面が略一致するとともに、複数の一次導体は相互に略平行で同一平面内に配置したものである。
また、この発明に係わる多相電流の検出装置は、磁電変換素子の両側にそれぞれ少なくとも一つの強磁性材が、磁電変換素子の感磁面を挟み込むように設置されたものである。
また、この発明に係わる多相電流の検出装置は、各磁電変換素子は少なくとも1枚のセンサ基板に設置され、センサ基板は、磁電変換素子をザグリ部、またはU字形成部の所定の位置に保持するとともに、一次導体上に固定されるものである。
また、この発明に係わる多相電流の検出装置は、センサ基板の内部に導電性を有するシールド層を設置し、センサ基板の表面にセンサ回路部を設けたものである。
また、この発明に係わる多相電流の検出装置は、複数の一次導体の、少なくとも最両端に位置する一次導体のそれぞれに、少なくとも一つの磁気シールド板を、一次導体の側面に沿って、磁電変換素子の近傍に設けたものである。
また、この発明に係わる多相電流の検出装置は、複数の一次導体の、少なくとも最両端に位置する一次導体のそれぞれに、断面が略L字形状である磁気シールド板を、一次導体の側面に沿って、磁電変換素子の近傍に設けたものである。
また、この発明に係わる多相電流の検出装置は、複数の一次導体の、少なくとも最両端に位置する一次導体のそれぞれに、断面が略U字形状である磁気シールドを、一次導体の側面に沿って、前記磁電変換素子の近傍に設けたものである。
発明の効果
以上のように、この発明によれば、感磁方向が面外方向である磁電変換素子を、それぞれの一次導体のそれぞれのザグリ部もしくはU字形成部に設置したため、それぞれの一次導体の長手方向においてそれぞれのザグリ部もしくはU字形成部が相互に重複して設置されても、多相電流の検出時に他相の電流により発生する磁界の影響を低減し、精度良く被測定電流を検出する効果がある。
また、上述のようにザグリ部もしくはU字形成部が相互に重複してもよく、ザグリ部もしくはU字形成部をずらして配置する必要がないため、一次導体の長手方向に多相電流の検出装置の寸法が拡大することなく、小型化の効果がある。
また、磁電変換素子の両側に、それぞれ少なくとも一つの強磁性材が、磁電変換素子の感磁面を挟み込むように設置されたため、感磁方向に一様に分布した磁束が広範囲で得られ、精度良く被測定電流を検出でき、磁電変換素子の高精度な位置決めが不要となるため、製造工程の簡略化ならびに低コスト化の効果もある。
また、複数の一次導体の、少なくとも最両端に位置する一次導体のそれぞれに、板状、もしくは断面が略L字形状、もしくは断面が略U字形状である磁気シールド板を、一次導体の側面に沿って、磁電変換素子の近傍に設けたため、それぞれの磁電変換素子の感磁方向に外部から磁界が印加されても、多相電流の検出時に外部磁界の影響を低減し、精度良く被測定電流を検出する効果がある。
また、少なくとも1枚の小型なセンサ基板で多相に対応でき、装置が小型となり、製造工程の簡略化ならびに低コスト化の効果がある。
さらにまた、センサ基板内層にシールド層を設置することで、センサ回路部に対して、主に一次導体から生じる電界ノイズを除去あるいは低減することができるため、センサ出力の高精度化の効果がある。
この発明の実施形態1による多相電流の検出装置の一次導体の斜視図である。 この発明の実施形態1による多相電流の検出装置の平面図である。 この発明の実施形態1による多相電流の検出装置の断面図である。 この発明の実施形態1による一つの電流センサにおけるザグリ部断面近傍の磁束線図である。 この発明の実施形態1による一つの電流センサの磁電変換素子における感磁部近傍の磁束ベクトル説明図である。 この発明の実施形態1による一つの電流センサの磁電変換素子3の両側に磁性材5を設置したときの感磁方向の磁束密度分布を示すコンタ図である。 この発明の実施形態1による一つの電流センサの磁電変換素子3の両側に磁性材5を設置しないときの感磁方向の磁束密度分布を示すコンタ図である。 この発明の実施形態1による多相電流の検出装置の別の一次導体の斜視図である。 この発明の実施形態2による多相電流の検出装置の一次導体の斜視図である。 この発明の実施形態2による多相電流の検出装置の平面図である。 この発明の実施形態2による多相電流の検出装置の断面図である。 この発明の実施形態2による一つの電流センサにおけるU字形成部断面近傍の磁束線図である。 この発明の実施形態3による多相電流の検出装置の斜視図である。 この発明の実施形態3による多相電流の検出装置の平面図である。 この発明の実施形態3による多相電流の検出装置の断面図である。 この発明の実施形態3による多相電流の検出装置の別の断面図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による多相電流の検出装置1における一次導体4のみの斜視図を示すもので、図2は多相電流の検出装置1の平面図(XY面)、図3は図1および図2におけるAA断面(YZ面)を示す断面図、図4は図1〜図3における一相分のAA断面(YZ面)において被測定電流印加時の磁束線図である。図に示した多相電流の検出装置1は、例えば三相交流電流において、それぞれの相電流を相毎に設置した電流センサ2にて検出する例であり、一相分の電流センサ2は、磁電変換素子3、一次導体4および強磁性材5により構成され、さらに一次導体4にはU字形成部6が設けられている。なお図において一次導体4は、簡単のため電流センサ2の近傍のみを示したが、実際は延長され電源や各種装置等に接続されるものとする。また、実際の装置構成では、磁電変換素子3はプリント基板等に接続されて設置されるが、ここでは省略し、他の実施の形態において説明する。強磁性材5の実際の設置構成についても後述する。
本実施の形態1では、各一次導体4の一部にU字形成部6を形成し、各U字形成部6内に1つの磁電変換素子3とその両側に磁電変換素子3を挟み込むように強磁性材5を配置し、かつ各U字形成部6が各一次導体4の長手方向に対して重複するように各一次導体4を略平行に配置したものである。
まず、多相電流の検出装置1の全体構成、ならびに電流センサ2の構成について説明する。
図1に示すように、被測定電流を印加する各一次導体4は直線状の導体であり、ここでは三相電流の検出例であるため、3本の一次導体が略平行に配置されている。各一次導体4には、それぞれ電流センサ2が設けられ、各相の被測定電流値をそれぞれの電流センサ2にて検出する構成となっている。それぞれの電流センサ2は、各一次導体4の長手方向、つまりはX方向において、相互に重複する位置に設置される。
一相分の電流センサ2の構成について、まず一次導体4から説明する。各一次導体4の一部には、U字形成部6が形成される。U字形成部6の断面積は、使用する磁電変換素子の種類にもよるが、概ね磁電変換素子3に付与したい磁束密度、つまりは検出する被測定電流の範囲に応じて決定される。大きな電流値まで検出するのであれば、U字形成部6近傍における電流密度を下げるために、断面積は大きい、つまりはU字形状が大きいほうが望ましく、小さい電流値を検出するのであれば、U字形成部6近傍における電流密度を上げるために、断面積は小さい、つまりはU字形状が小さいほうが望ましい。また、図2の平面図から明らかなように、各U字形成部6は一次導体4の長手方向、つまりここではX方向に各U字形成部6の位置が重複するように、一致させて設置される。このような一次導体4は、例えば銅などの金属板材から凸形状への切り出しと凸部をU字形状に加工する曲げ加工の組合せ、もしくは鋳造等により作製される。なおU字形成部6のX方向の長さであるが、安定してU字形成部6に被測定電流を流すためには、設置する磁電変換素子3のX方向長さの少なくとも5倍以上であることが望ましい。
磁電変換素子3は各U字形成部6の内部に少なくとも1つ、強磁性材5とともに設置され、電流センサ2を構成する。一次導体4に被測定電流が印加されたとき、一次導体4の周囲には磁束が発生するが、本実施の形態でも、Y方向の磁束を磁電変換素子3の面外で計測する、例えば上述の素子としては、ホール素子、あるいはホール素子と処理回路とを一体化したホールICなどを用いるが、これらに限るものではない。磁電変換素子3を設置する位置は、図3において説明すると、各磁電変換素子3の感磁面9のZ方向の中心点がZ位置で略一致するとともに、各U字形成部6の重心位置に略一致する位置とする。また、Y方向の位置は、各磁電変換素子3の各感磁面9が各U字形成部6の中心線8bと略一致する位置とする。
強磁性材5は、磁電変換素子3の両側に磁電変換素子3を挟み込むようにして、磁電変換素子3の感磁方向に安定した磁束密度分布を得るために設置される。強磁性材5の設置の効果を、図6、図7により説明する。図6は磁電変換素子3の両側に磁性材5を設置したときの磁電変換素子3におけるY方向、つまりは感磁方向の磁束密度分布を示すコンタ図であり、図7は磁性材5を設置しないときの同様のコンタ図を示す。何れの図においても、斜線の部分が所望の磁束密度分布を示す領域であり、太線9aは感磁面である。図からわかるように、強磁性材5を設置した場合、設置しない場合に比べて3倍程度、所望の磁束密度分布を示す領域が拡大している。つまりは、感磁面全体をカバーするように、安定した所望の磁束密度分布が得られることになり、検出精度の向上につながる。また、所望の磁束密度分布を示す領域が拡大することで、磁電変換素子3の高精度な位置決めが不要となるため、製造工程の簡略化ならびに低コスト化の効果もある。
強磁性材5の設置方法であるが、本実施の形態1における図では、強磁性材5は磁電変換素子3から離間して描かれているが、磁電変換素子3に接着して、密着した形態で設置してもよい。非磁性の部材を介した設置でも構わない。また、強磁性材5を一次導体4のU字形成部6壁面に、接着してもよいが、安定した磁束密度分布を得るためには、磁電変換素子3に近づけて設置するのが望ましい。強磁性材5の大きさは、磁電変換素子3の感磁面と同等程度かそれ以上であればよく、磁電変換素子3の全てを覆う必要はない。
なお強磁性材5としては、パーマロイ等のバルク材が考えられるが、これに限るものではなく、箔状で形成できるアモルファス磁性材等を利用してもよい。強磁性材5の形状は特に示していないが、製造の容易さ、低コスト化等から、四角形状で構わない。本実施の形態では、磁電変換素子3の両側に強磁性材5を一つずつ設置した構成を示したがこれに限るものではなく、片側のみ、あるいはさらに複数の強磁性材5を積層して設置する構成としてもよい。
次に、電流センサ2の動作について図3、図4により説明する。図4は上述した位置に磁電変換素子3aを設置した場合、一相分のAA断面(YZ面)において、被測定電流印加時の一次導体4a周囲の磁束線7aと一部の磁束ベクトル10aを示すものである。一次導体4aのU字形成部6aにおいて、その断面は凹形状となる。そのため磁束線7aはU字形成部6a近傍において、湾曲された楕円形状となる。そのとき、U字形成部6aの重心を貫通する中心線8a上の磁束ベクトル10は、例えば磁束ベクトル10a1、磁束ベクトル10a2で示されるように、U字形成部6aの形状にもよるが、概ね中心線8aに対してZ方向、つまりY方向と直角方向となる。ただし感磁面9aにおいては、感磁方向と一致する磁束ベクトル10aが付与される。
図5は、磁電変換素子3aの感磁面9aにおける磁束ベクトル10を示すものである。各一次導体4に被測定電流が流れると各一次導体4の周囲に被測定電流の大きさに応じて磁束が発生し、図3にて磁束の一例を破線の磁束線7で示すと、一次導体4aは磁束線7a、一次導体4bは磁束線7b、一次導体4cは磁束線7cとなる。これら各一次導体4にて発生する各磁束線7に起因した、磁電変換素子3aの感磁面9aにおける磁束ベクトル10は、一次導体4aは磁束ベクトル10a、一次導体4bは磁束ベクトル10b、一次導体4cは磁束ベクトル10cとなる。図5からわかるように、磁束ベクトル10bと磁束ベクトル10cは感磁面9aに対して面内方向となるため、磁電変換素子3aにおいて不感方向であり検出されず、検出されるのは感磁面9aの面外方向と一致する、一次導体4aによる磁束ベクトル10aのみとなる。このように磁電変換素子3aの感磁面9aのZ方向の中心点が、U字形成部6bとU字形成部6cの重心位置を貫通する中心線8aと一致した場合、一次導体4bと一次導体4cにおいて発生する磁束ベクトル10bおよび10cは、感磁面9aに対して面内方向つまりは不感方向となるため、一次導体4aの被測定電流測定に影響を与えない。つまり他相の影響は受けず、検出すべき被測定電流にて発生する磁束を精度良く捉えることができる。
ここでは、一次導体4aにおける電流センサ2aについての動作のみ、図3、図4、図5を用いて説明したが、電流センサ2b、電流センサ2cが、X方向において、相互に重複した位置に設置されても、何れも他相の影響は受けない構成については同様である。
なお本実施の形態においては、一次導体の一部にU字形成部を設置した構成としたが、一次導体の一部に逆向きのU字形成部、つまり凸状のU字形成部を設置する構成としてもよく、また、U字形成部のU字底部の形状は円弧状に限るものではなく、角形等であっても構わない。本実施の形態においては、三相交流の電流検出例について示したが、三相に限らず、さらに複数相、複数の一次導体を設置してもよく、各U字形成部6が各一次導体4の長手方向に対して重複しないように各一次導体4を略平行に配置しても、他相の影響を受けることはない。ただしU字形成部6が重複しない場合、U字形成部6内に設置した磁電変換素子3の感磁面9のZ方向の中心点が、他の一次導体4の非U字形成部を貫通する中心線と略一致するように構成することが前提となる。
図8は、この発明の実施の形態1による多相電流の検出装置1における別の一次導体4のみの斜視図を示すものであり、一次導体の構成を除き、その他の構成で重複する部分は省略する。図1等に示した先の例では、U字形成部は一次導体の一部である凸部に加工を施すことで形成していたが、図8の例では予めU字形成部を形成しておき、その両端部に一次導体を連結した構造をとるものである。特に連結の手法については図示していないが、ネジ止めやロー付け等で発熱を防ぐために密着して連結するのが望ましいものの、これらの手法に限るものではない。先の例では一次導体とU字形成部が一体化しているという利点があるが、板材から切り出して作製する場合、どうしても捨てる部分が発生し、ムダがあった。図8の例では、U字形成部と一次導体の連結に工数が発生するが、材料取りでのムダを防ぐことが可能となる。
以上のように、この実施の形態1によれば、磁電変換素子を設置した、それぞれのU字形成部をそれぞれの一次導体の長手方向において相互に重複するように、それぞれの一次導体を同一平面内に略平行で配置しても、多相電流の検出時に他相の電流により発生する磁界の影響を低減し、精度良く被測定電流を検出することができる。また、磁電変換素子の両側に、それぞれ少なくとも一つの強磁性材が、磁電変換素子の感磁面を挟み込むように設置したため、感磁方向に一様に分布した磁束が広範囲で得られ、精度良く被測定電流を検出できるだけでなく、磁電変換素子の高精度な位置決めが不要となるため、製造工程の簡略化ならびに低コスト化の効果もある。
また、感磁方向が面外方向である磁電変換素子をU字形成部内に収まるように設置する構成のため、幅方向に多相電流の検出装置の寸法が拡大することなく、小型に構成できる。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2による多相電流の検出装置1における一次導体4のみの斜視図を示すもので、図10は多相電流の検出装置1の平面図(XY面)、図11は図9および図10におけるAA断面(YZ面)を示す断面図、図12は図9〜図11における一相分のAA断面(YZ面)において被測定電流印加時の磁束線図である。図に示した多相電流の検出装置1は、例えば三相交流電流において、それぞれの相電流を相毎に設置した電流センサ2にて検出する例であり、一相分の電流センサ2は、磁電変換素子3、一次導体4および強磁性材5により構成され、さらに一次導体4はザグリ部11が設けられている。なお図において、一次導体4は、実施の形態1と同様に、簡単のため電流センサ2の近傍のみを示したが、実際は延長され電源や各種装置等に接続されるものとする。また、実際の装置構成では、磁電変換素子3はプリント基板等に接続されて設置されるが、ここでは省略し、他の実施の形態において説明する。
本実施の形態2では、各一次導体4の一部にザグリ部11を形成し、各ザグリ部11内に1つの磁電変換素子3とその両側に磁電変換素子3を挟み込むように強磁性材5を配置し、かつ各ザグリ部11が各一次導体4の長手方向に対して重複するように各一次導体4を略平行に配置したものである。
実施の形態2は、実施の形態1で各一次導体4に設けたU字形成部をザグリ部に変更した構成であり、その他の構成や動作で重複する部分は省略する。
一相分の電流センサ2の構成について、まず一次導体4から説明する。各一次導体4の上面の一部には、ザグリ加工が施され、Z方向のザグリ深さは、少なくとも非ザグリ部である一次導体4のZ方向高さの半分以上となるように形成される。一次導体4のザグリ部11近傍において一次導体の占める断面積は、使用する磁電変換素子の種類にもよるが、概ね磁電変換素子3に付与したい磁束密度、つまりは検出する被測定電流の範囲に応じて決定される。大きな電流値まで検出するのであれば、ザグリ部11近傍における一次導体部分の電流密度を下げるために、断面積は大きいほうが望ましく、小さい電流値を検出するのであれば、ザグリ部11近傍における一次導体部分の電流密度を上げるために、断面積は小さいほうが望ましい。また、図10の平面図から明らかなように、各ザグリ部11は一次導体4の長手方向、つまりここではX方向に各ザグリ部11の位置が重複するように、一致させて設置される。このような一次導体4は、例えば銅などの金属板材から直方体状の一次導体4を切り出した後にザグリ部をザグリ加工にて形成して作製、もしくは鋳造等により作製される。
磁電変換素子3は各ザグリ部11に少なくとも1つ設置され、一次導体4とともに電流センサ2を構成する。一次導体4に被測定電流が印加されたとき、一次導体4の周囲には磁束が発生するが、ここでは、Y方向の磁束を磁電変換素子3の内部に設けられた感磁面9の面外で計測する、面外方向に感磁方向を有した素子を利用する。例えば上述の素子としては、ホール素子、あるいはホール素子と処理回路とを一体化したホールICなどを用いるが、これらに限るものではない。各磁電変換素子3を設置する位置は、図11において説明すると、各磁電変換素子3の感磁面9のZ方向の中心点がZ位置で略一致するとともに、各一次導体の非ザグリ部を貫通する中心線8aとも一致する位置とする。また、Y方向の位置は、各磁電変換素子3の各感磁面9が各一次導体4の中心線8bと一致する位置とする。
強磁性材5は、磁電変換素子3の両側に磁電変換素子3を挟み込むようにして、磁電変換素子3の感磁方向に安定した磁束密度分布を得るために設置される。強磁性材5の設置の効果、設置方法、材料等は、実施の形態1と同様のため省略するが、強磁性材5を設置した場合、設置しない場合に比べて3倍程度、所望の磁束密度分布を示す領域が拡大し、安定した所望の磁束密度分布が得られることになり、検出精度の向上につながる効果が得られ、また、所望の磁束密度分布を示す領域が拡大することで、磁電変換素子3の高精度な位置決めが不要となるため、製造工程の簡略化ならびに低コスト化の効果があることも同様である。
次に、電流センサ2の動作について説明する。図12は上述した位置に磁電変換素子3aを設置した場合、一相分のAA断面(YZ面)において、被測定電流印加時の一次導体4a周囲の磁束線7aと一部の磁束ベクトル10aを示すものである。一次導体4aのザグリ部11aにおいて、一次導体4aの断面は凹形状となる。そのため磁束線7aは一次導体4a近傍において、湾曲された楕円形状となる。そのとき、一次導体4aの外部における中心線8a上の磁束ベクトル10は、例えば磁束ベクトル10a1、磁束ベクトル10a2で示されるように、ザグリ部11の形状にもよるが、概ね中心線8aに対してZ方向、つまりY方向と直角方向となる。ただし感磁面9aにおいては、感磁方向と一致する磁束ベクトル10aが付与される。
三相での動作を図9で説明する。なお磁束ベクトル説明図は図5と同等となる。各一次導体4に被測定電流が流れると各一次導体4の周囲に被測定電流の大きさに応じて磁束が発生し、図11にて磁束の一例を破線の磁束線7で示すと、一次導体4aは磁束線7a、一次導体4bは磁束線7b、一次導体4cは磁束線7cとなる。これら各一次導体4にて発生する各磁束線7に起因した、磁電変換素子3aの感磁面9aにおける磁束ベクトル10は、一次導体4aは磁束ベクトル10a、一次導体4bは磁束ベクトル10b、一次導体4cは磁束ベクトル10cとなる。図5からわかるように、磁束ベクトル10bと磁束ベクトル9cは感磁面9aの感磁方向に対して面内方向となるため、磁電変換素子3aにおいて不感方向であり検出されず、検出されるのは感磁面9aの面外方向と一致する、一次導体4aによる磁束ベクトル10aのみとなる。このように磁電変換素子3aの感磁面9aのZ方向の中心点が、一次導体4bと一次導体4cを貫通する中心線8aと略一致した場合、一次導体4bと一次導体4cにおいて発生する磁束ベクトル10bおよび磁束ベクトル10cは、感磁面9aの感磁方向に対して直角方向つまりは不感方向となるため、一次導体3aの被測定電流検出に影響を与えない。つまり他相の影響は受けず、検出すべき被測定電流にて発生する磁束を精度良く捉えることができる。
ここでは、一次導体4aにおける電流センサ2aについての動作のみ、図11、図12、図5を用いて説明したが、電流センサ2b、電流センサ2cが、X方向において、相互に重複した位置に設置されても、何れも他相の影響は受けない構成については同様である。
なお本実施の形態においては、一次導体の上面側にザグリ部を設置した構成としたが、一次導体の下面側にザグリ部を設置する構成としてもよく、また、ザグリ部の形状は角形に限るものではなく、丸形等であっても構わない。本実施の形態においては、三相交流の電流検出例について示したが、三相に限らず、さらに複数相、複数の一次導体を設置してもよく、各ザグリ部11が各一次導体4の長手方向に対して重複しないように各一次導体4を略平行に配置しても、他相の影響を受けることはない。また本実施の形態においては、各磁電変換素子3の感磁面9が、各磁電変換素子3内部の中央に位置せず、中央からシフトして設置されたものとしたがこれに限るものではなく、各磁電変換素子3内部の中央に感磁面9が位置しても構わない。
また本実施の形態においては、三相交流の電流検出例について示したが、三相に限らず、さらに複数相、複数の一次導体を設置してもよい。
以上のように、この実施の形態2によれば、磁電変換素子を設置した、それぞれのザグリ部をそれぞれの一次導体の長手方向において相互に重複するように、それぞれの一次導体を同一平面内に略平行で配置しても、多相電流の検出時に他相の電流により発生する磁界の影響を低減し、精度良く被測定電流を検出することができる。また、磁電変換素子の両側に、それぞれ少なくとも一つの強磁性材が、磁電変換素子の感磁面を挟み込むように設置したため、感磁方向に一様に分布した磁束が広範囲で得られ、精度良く被測定電流を検出できるだけでなく、磁電変換素子の高精度な位置決めが不要となるため、製造工程の簡略化ならびに低コスト化の効果もある。
また、感磁方向が面外方向である磁電変換素子をザグリ部内に収まるように設置する構成のため、高さ方向に多相電流の検出装置の寸法が拡大することなく、小型で、薄型に構成できる。
実施の形態3.
図13は、この発明の実施の形態3による多相電流の検出装置1の斜視図を示すもので、図14は多相電流の検出装置1の平面図(XY面)、図15は図13および図14におけるAA断面(YZ面)を示す断面図である。図に示した多相電流の検出装置1は、例えば三相交流電流において、それぞれの相電流を相毎に設置した電流センサ2にて検出する例であり、一相分の電流センサ2は、ザグリ部11が設けられた一次導体4、磁電変換素子3および強磁性材5により構成され、磁電変換素子3は一次導体4の上部に設けた、磁気シールド板14を有するセンサ基板12に接続される。なお図において、一次導体4は、簡単のため電流センサ2の近傍のみを示したが、実際は延長され電源や各種装置等に接続されるものとする。
本実施の形態3では、各一次導体4の一部にザグリ部11を形成し、各ザグリ部11内に1つの磁電変換素子3と2つの強磁性体5を配置し、各磁電変換素子3は磁気シールド板14を有したセンサ基板12に接続されて固定され、かつ各ザグリ部11が各一次導体4の長手方向に対して重複するように各一次導体4を略平行に配置したものである。
実施の形態3は、実施の形態2に磁気シールド板を有したセンサ基板を付加した構成であり、その他の構成で重複する部分は省略する。
本実施の形態における、多相電流の検出装置1の構成について説明する。センサ基板12の一面には、スペーサ17を介して強磁性体5を両側に付与した各磁電変換素子3を配置する。スペーサ17は、実施の形態2に示した所定の位置に各磁電変換素子3を機械的に設置するために設けるもので、被測定電流の検出に影響を加えない、例えば樹脂材のような非磁性部材を用いることが望ましい。また各磁電変換素子3は、後述のセンサ回路部13と接続するために、ワイヤボンディングや半田等を介してセンサ基板12と電気的にも接続される。センサ基板12の他面にはセンサ回路部13が設けられ、各磁電変換素子3へ電圧あるいは電流を供給すると共に、各磁電変換素子3の出力電圧または出力電流に適度な増幅や調整等を施して出力するが、外部の入出力端と電気的に接続するには、外部端子15を利用する。
センサ基板12の両側には、断面形状がL字型で一次導体4の縦寸法を少なくともカバーできる寸法を有した磁気シールド板14が設置されている。磁気シールド板14は、各磁電変換素子3に被測定電流の測定上、誤差として印加される主に感磁方向の外部磁界を除去あるいは低減するために設けるもので、例えばパーマロイのような強磁性部材を用いて、センサ基板12とネジ止め等により固定する。感磁方向であるY方向から印加される外部磁界が、各磁電変換素子3に付与されぬよう、特に中心線8aから逸れるように、断面形状がL字型であることが望ましいが、設置の都合等によりL字型でなく平板形状であっても、磁気シールドとしての効果は有する。なお磁気シールド板14をL字型としたため、図15ではL字形成部を直角として示したがこれに限るものではなく、特に中心線8aから外部磁界が逸れることが磁気シールド板14を設置する目的であるため、直角より大きな角度を有していても構わない。また他の実施の形態と同様に、多相電流検出時に他相の電流により発生する磁界の影響は受けない構成のため、磁気シールド板14は外部から印加される磁界のみの対応となり、センサ基板12の両側のみに設置すればよいため、多相電流の検出装置1は小型となる。
センサ基板12と1次導体4は、特に図示しないが接着剤や取付部材等を用いて固定する。取付部材は特に材料を限定しないが、非磁性で経時劣化の少ないものが望ましく、絶縁性や耐圧の効果を上げるために全体、あるいは一部を樹脂モールドしてもよい。
図15の断面図に示したように、センサ基板12の内層には導電性を有する電界シールド層16を設置する。電界シールド層16は、電流センサとしての性能を低下させるノイズとして、センサ回路部13へ印加される電界ノイズを、除去あるいは低減するためのもので、センサ回路部13と一次導体4の間に設置する必要があり、可能であれば磁電変換素子3やセンサ回路部13を覆うように設置するのが望ましい。電界シールド層16の材料は、導電性を有すればよく、例えば銅、アルミニウム等が考えられ、センサ基板12に設けた電気的なグランドと接続される。設置の形態としては、例えば多層基板の内層の少なくとも1層にグランド層を設けたものでもよい。
なお各電流センサ2の動作は、実施の形態2と同様であり、重複するため省略する。
図16は、この発明の実施の形態3による多相電流の検出装置1における別の断面図を示すものであり、磁気シールド板14の形状を除き、その他の構成で重複する部分は省略する。図15に示した先の例では、磁気シールド板14の断面形状はL字型としていたが、図16の例では磁気シールド板14の断面形状をU字型としたものである。先の例では、外部磁界を磁電変換素子3ならびに一次導体4の下側に逸らすように、磁気シールド板14の断面形状はL字型としていた。図16の例では、外部磁界を磁電変換素子3ならびに一次導体4の下側および上側に逸らすように、磁気シールド板14の断面形状はU字型としたものであり、U字型とすることで、さらに効果的に感磁方向の外部磁界を除去あるいは低減することが可能となる。
以上のように、この実施の形態3によれば、少なくとも1枚の小型なセンサ基板で多相に対応でき、装置が小型となり、製造工程の簡略化ならびに低コスト化となる。
また、センサ基板の内層にシールド層を設置することで、センサ回路部に対して、主に一次導体から生じる電界ノイズを除去あるいは低減することができるため、センサ出力が高精度化する。
また、センサ基板の両側に磁気シールド板を設置することで、磁電変換素子に対して、外部から印加される磁界を除去あるいは低減することができるため、センサ出力が高精度化する。
さらにまた、磁気シールド板は電流センサ毎ではなく、センサ基板の両側のみの設置でよいため、センサ基板、つまりは多相電流の検出装置は小型化する。
1 多相電流の検出装置、2 電流センサ、3 磁電変換素子、4 一次導体、5 強磁性材、6 U字形成部、7 磁束線、8 中心線、9 感磁面、10 磁束ベクトル、11 ザグリ部、12 センサ基板、13 センサ回路部、14 磁気シールド板、15 外部端子、16 電界シールド層、17 スペーサ

Claims (9)

  1. 被測定電流がそれぞれに印加され、それぞれに少なくとも一つのザグリ部を有した複数の一次導体と、前記各一次導体の少なくとも一つの前記ザグリ部の内部において感磁面である面外方向に被測定電流により発生する磁束が印加されるように設置された少なくとも一つの磁電変換素子と、前記磁電変換素子の近傍に少なくとも一つの強磁性材とを備え、
    前記ザグリ部とは異なる部位の前記一次導体断面の中心位置と前記磁電変換素子の感磁面の中心が略一致するとともに、
    前記複数の一次導体は相互に略平行で同一平面内に配置されていることを特徴とする多相電流の検出装置。
  2. 被測定電流がそれぞれに印加され、それぞれに少なくとも一つのU字形成部を有した複数の一次導体と、前記各一次導体の少なくとも一つの前記U字形成部の内部において感磁面である面外方向に被測定電流により発生する磁束が印加されるように設置された少なくとも一つの磁電変換素子と、前記磁電変換素子の近傍に少なくとも一つの強磁性材とを備え、
    前記U字形成部とは異なる部位の前記一次導体断面の中心位置と前記磁電変換素子の感磁面の中心が略一致するとともに、
    前記複数の一次導体は相互に略平行で同一平面内に配置されていることを特徴とする多相電流の検出装置。
  3. 被測定電流がそれぞれに印加され、それぞれに少なくとも一つのU字形成部を有した複数の一次導体と、前記各一次導体の少なくとも一つの前記U字形成部の内部において感磁面である面外方向に被測定電流により発生する磁束が印加されるように設置された少なくとも一つの磁電変換素子と、前記磁電変換素子の近傍に少なくとも一つの強磁性材とを備え、
    前記U字形成部の断面の重心位置と前記磁電変換素子の感磁面の中心が略一致するとともに、
    前記複数の一次導体は相互に略平行で同一平面内に配置されていることを特徴とする多相電流の検出装置。
  4. 前記強磁性材は、前記磁電変換素子の両側にそれぞれ少なくとも一つが、前記感磁面を挟み込むように設置されることを特徴とする請求項1または2または3に記載の多相電流の検出装置。
  5. 前記各磁電変換素子は少なくとも1枚のセンサ基板に設置され、前記センサ基板は前記磁電変換素子を前記ザグリ部、または前記U字形成部の所定の位置に保持するとともに、前記一次導体上に固定されることを特徴とする請求項4に記載の多相電流の検出装置。
  6. 前記センサ基板の内部に導電性を有するシールド層を設置し、前記センサ基板の表面にセンサ回路部を設けたことを特徴とする請求項5に記載の多相電流の検出装置。
  7. 複数の前記一次導体の最両端にそれぞれ少なくとも一つの磁気シールド板を、前記一次導体の側面に沿って、前記磁電変換素子の近傍に設けたことを特徴とする請求項6に記載の多相電流の検出装置。
  8. 複数の前記一次導体の、少なくとも最両端に位置する前記一次導体のそれぞれに、断面が略L字形状である磁気シールドを、前記一次導体の側面に沿って、前記磁電変換素子の近傍に設けたことを特徴とする請求項6に記載の多相電流の検出装置。
  9. 複数の前記一次導体の、少なくとも最両端に位置する前記一次導体のそれぞれに、断面が略U字形状である磁気シールドを、前記一次導体の側面に沿って、前記磁電変換素子の近傍に設けたことを特徴とする請求項6に記載の多相電流の検出装置。
JP2010094463A 2010-03-29 2010-03-29 多相電流の検出装置 Active JP5622027B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010094463A JP5622027B2 (ja) 2010-03-29 2010-03-29 多相電流の検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010094463A JP5622027B2 (ja) 2010-03-29 2010-03-29 多相電流の検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011209256A true JP2011209256A (ja) 2011-10-20
JP5622027B2 JP5622027B2 (ja) 2014-11-12

Family

ID=44940458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010094463A Active JP5622027B2 (ja) 2010-03-29 2010-03-29 多相電流の検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5622027B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014006118A (ja) * 2012-06-22 2014-01-16 Toyota Motor Corp 電流センサ
US10267826B2 (en) 2014-05-23 2019-04-23 Denso Corporation Bus bar module equipped with current sensor for measuring value of current in the bus bar

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10307156A (ja) * 1997-04-19 1998-11-17 Lust Antriebstechnik Gmbh n本の導体中の電流を測定する方法およびこの方法を実施する装置
JP2001074783A (ja) * 1999-09-02 2001-03-23 Yazaki Corp 電流検出器
JP2002523751A (ja) * 1998-08-25 2002-07-30 ルスト・アントリープステヒニク・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング 電流を電位差の発生なしに測定する方法及び電位差の発生のない電流測定装置
JP2005321206A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Mitsubishi Electric Corp 電流検出装置
JP2009258048A (ja) * 2008-04-21 2009-11-05 Yazaki Corp 電流センサ
JP2009271044A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Kohshin Electric Corp 電流センサ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10307156A (ja) * 1997-04-19 1998-11-17 Lust Antriebstechnik Gmbh n本の導体中の電流を測定する方法およびこの方法を実施する装置
JP2002523751A (ja) * 1998-08-25 2002-07-30 ルスト・アントリープステヒニク・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング 電流を電位差の発生なしに測定する方法及び電位差の発生のない電流測定装置
JP2001074783A (ja) * 1999-09-02 2001-03-23 Yazaki Corp 電流検出器
JP2005321206A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Mitsubishi Electric Corp 電流検出装置
JP2009258048A (ja) * 2008-04-21 2009-11-05 Yazaki Corp 電流センサ
JP2009271044A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Kohshin Electric Corp 電流センサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014006118A (ja) * 2012-06-22 2014-01-16 Toyota Motor Corp 電流センサ
US10267826B2 (en) 2014-05-23 2019-04-23 Denso Corporation Bus bar module equipped with current sensor for measuring value of current in the bus bar

Also Published As

Publication number Publication date
JP5622027B2 (ja) 2014-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011080970A (ja) 多相電流の検出装置
TWI574017B (zh) Current sensor
EP2174152B1 (en) Current sensor having sandwiched magnetic permeability layer
JP2011145273A (ja) 電流センサ
JP5234459B2 (ja) 電流センサ
US8878531B2 (en) Current sensor
WO2018092404A1 (ja) 電流センサ装置
JP2011185914A (ja) 電流センサ
EP2347271A2 (en) Current sensor having field screening arrangement including electrical conductors sandwiching magnetic permeability layer
JP5630633B2 (ja) 多相電流の検出装置
JP2005321206A (ja) 電流検出装置
JP4853807B2 (ja) 電流検知デバイス
JP2011013200A (ja) 電流センサ
JP2008016770A (ja) 半導体モジュール
JP5622027B2 (ja) 多相電流の検出装置
JP4766477B2 (ja) 電流検出装置およびそれを備えた電力変換装置
JP2009020085A (ja) 多相電流の検出装置
JP5945975B2 (ja) バスバモジュール
JP2010256316A (ja) 電流センサ
JP2013099020A (ja) 分電盤
JP5057245B2 (ja) 電流センサ
JP2009271044A (ja) 電流センサ
JP6237525B2 (ja) 電流センサ
JP5458319B2 (ja) 電流センサ
JP2008116429A (ja) 磁気センサデバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140902

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5622027

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250