JP5057245B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

この発明は、被測定電流が印加される複数回巻回されたU字型形成部を有する一次導体の、巻回中心部の近傍において、被測定電流を測定する電流センサに関するものである。
従来の電流を測定するセンサとして、複数の磁気抵抗効果素子からなるブリッジ回路を、絶縁体を介して所定の間隔を離してU字型の一次導体近傍に配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の電流検出の機構として、ホール素子またはホールICを、プリント配線基板上に設けた渦巻き状の一次導体パターンの中心に配置したものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−211138公報 特開2008−20402公報
上記特許文献1に開示されている電流を測定するセンサの一次導体は、左右対称的なU字型構造で、磁気抵抗効果素子で構成するブリッジ回路の左右の各ハーフブリッジに逆方向磁界が印加され、一様な外部磁界を除去する利点がある。しかしながら、プリント基板のような絶縁体に一次導体を直接設置した構成では、絶縁を確保するためのスペース、及び一次導体を設置するためのスペースがプリント基板上に必要となり小型化に限界があるという問題点があった。また、一つのU字型一次導体に印加される被測定電流により生じる磁界を検出する構成のため、数A程度以下の小容量の被測定電流を精度良く検出するのが困難であるという問題点があった。
上記特許文献2に開示されている電流検出の機構は、一次導体を渦巻き状とし、さらに多層プリント配線基板の複数パターン層を使用することで、被測定電流が数A以下の小容量であってもセンサ素子に印加される磁界を増加できる利点がある。しかしながら、素子および回路部と一次導体間に、電気的な絶縁のための距離が確保されていないという問題点があった。また、素子および回路部と一次導体間に、シールド層が設置されておらず、主に一次導体から生じる電界ノイズを除去あるいは低減できないという問題点があった。さらにまた、一次導体の位置や形状を変更せず、同一の素子ならびに同一の多層プリント配線基板を用いた場合は、測定レンジを容易に可変できないという問題点があった。
この発明は上記のような課題を鑑み、解決するためになされたもので、一様な外部磁界を除去するとともに、磁気抵抗効果素子や回路部と一次導体の絶縁耐圧が容易に確保され、かつ一次導体からの電界ノイズが除去あるいは低減され、測定レンジが容易に可変でき、小容量の被測定電流であっても精度良く検出できる電流センサを得ることを目的とする。
この発明に係る電流センサは、設置基板上に4つの磁気抵抗効果素子で、設置基板の中心線に対して分けられた一方の領域に第1のハーフブリッジ回路が配置されると共に、他方の領域に第2のハーフブリッジ回路が配置された電流検知デバイスと、複数回巻回されたU字型形成部を有する一次導体と、上記電流検知デバイスと上記一次導体を配置する多層プリント配線基板を有し、上記一次導体が多層プリント配線基板の少なくとも1つの内層の配線パターンを使用して設置される構造をとるものである。
設置基板上に四つの磁気抵抗効果素子で、設置基板上の中心線に対して分けられた一方の領域に第一のハーフブリッジ回路が配置されるとともに、他方の領域に第二のブリッジ回路が配置され、それぞれのハーフブリッジ回路に逆方向の磁界が印加される構造のため、一様な外部磁界を除去する効果がある。
また、多層プリント配線基板の少なくとも1つの内層の配線パターンを使用して複数回巻回した一次導体を形成したことで、一次導体と電流検知デバイス間絶縁耐圧が向上するとともに、多層プリント配線基板が縮小でき、且つ低コスト化が図れ、小容量の被測定電流を精度良く検出できる効果がある。さらに各内層におけるU字部内側間隔を可変したことで、感磁方向の付与磁界を増加でき、小容量の被測定電流を精度良く検出できる効果がある。
また、一次導体に分割点を設け、被測定電流容量によって接続ポイントを可変することで、多層プリント配線基板及び電流検知デバイスは同一なまま、電流検知範囲を可変できる効果がある。
さらにまた、電流検知デバイスと一次導体間の多層プリント配線基板内層にシールド層を設置することで、主に一次導体に起因した一次導体から電流検知デバイス方向への電界ノイズを、除去あるいは低減する効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電流センサの平面図を示すもので、図2は図1の一次導体の部分のみを示した斜視図、図3は図1におけるAA’断面(XZ面)を示す断面図、図4は別の一次導体構造による電流センサ断面図である。図において、電流センサ1は、一次導体3、電流検知デバイス部4、センサ回路部5を有するセンサ基板2により構成される。
本実施の形態1では、センサ基板2は多層プリント配線基板であり、一次導体3はセンサ基板2の内層11のうち、2層(11b、11c)の配線パターンを利用して設置した構造をとる。電流センサの入出力端子6と一次導体靖子7は、センサ基板2の対向した2つの辺に分割して設置される。センサ基板2には1つの電流検知デバイス部4およびセンサ回路部5を配置する。センサ基板2の1つの内層11aには、シールド層12が設置される。
まず、電流検知デバイス部4の構成について説明する。
図5は電流検知デバイス部4の平面図を示すもので、設置基板16上において、設置基板16の中心線9によって2つの領域に分けられ、それぞれの領域に磁気抵抗効果素子13a、13b、磁気抵抗効果素子13c、13dが線対称に等しく配置される。ここで、磁気抵抗効果素子13の感磁方向はX方向とする。4つの磁気抵抗効果素子13a〜13dは、設置基板16の中心線9に対して相互に平行方向に配置され、磁気抵抗効果素子13a、13dは、互いに逆方向の磁界の増加に応じて抵抗値が共に増加する磁気抵抗効果特性を有するように、また、磁気抵抗効果素子13b、13cは、互いに逆方向の磁界の増加に応じて抵抗値が共に減少する磁気抵抗効果特性を有するように、図には省略したが、磁気抵抗効果素子上にはバーバーボール電極構造が形成されている。なお、4つの磁気抵抗効果素子13はそれぞれ1本で構成したが、クランク形状に複数の磁気抵抗効果素子を接続し、線路長を長く構成してもよい。また、中心線9上の中心点に対して点対称に構成してもよい。接続電流線14は、4つの磁気抵抗効果素子13間を接続することにより、ブリッジ回路17を構成するものであり、接続エリア15は、外部とブリッジ回路17の入出力用の端子部として用いる。
図6はこの発明の実施の形態1による電流センサ1の電流検知デバイス4を示す構成概略図であり、図6において、4つの磁気抵抗効果素子13間を接続電流線14で接続することにより、磁気抵抗効果素子13a、13bの直列接続からなるハーフブリッジ回路(第1のハーフブリッジ回路)18a、磁気抵抗効果素子13c、13dの直列接続からなるハーフブリッジ回路(第2のハーフブリッジ回路)18bの並列接続からなるブリッジ回路17を構成するものである。
接続エリア(第1の接続エリア)15aは、ブリッジ回路17の磁気抵抗効果素子13a、13c間の接続電流線14に接続され、もう一方の接続エリア(第2の接続エリア)15bは、ブリッジ回路17の磁気抵抗効果素子13b、13d間の接続電流線14に接続されており、接続エリア15a、15bからブリッジ回路17に電圧が供給されるものである。接続エリア(第3の接続エリア)15cは、ブリッジ回路17の磁気抵抗効果素子13a、13b間の接続電流線14に接続され、もう一方の接続エリア(第4の接続エリア)15dは、ブリッジ回路17の磁気抵抗効果素子13c、13d間の接続電流線14に接続されており、接続エリア15c、15dからブリッジ回路17の出力電圧が検出されるものである。
なお、図5および図6には示していないが、設置基板16上の4つの磁気抵抗効果素子13a〜13dの上方、または下方、またはその両方に絶縁層を介して補償導電線19を配置し、ブリッジ回路17の出力電圧に基づいて、それらの補償導電線19に4つの磁気抵抗効果素子13の近傍に発生する磁界を打ち消すような電流を供給する磁気平衡型の構成としてもよい。
次に、電流センサ1の全体構成について説明する。
図1または図3に示すように、被測定電流を印加する一次導体3はセンサ基板2の内層11の配線パターンを利用して設けられ、センサ基板2と一体となっており、図1に破線で示したように、一次導体3の形状はZ方向から見て電流検知デバイス部4の近傍においてU字型となっている。また図1における一次導体3は2種の破線にて示したが、異なる内層11b、11cにそれぞれが形成されたことを示す。一体化の方法は特に図示ならびに説明しないが、一般的な多層プリント配線基板の積層化において作製される。なお本実施の形態1に示した図では、U字形状の底部の両脇部分が直角形状に構成されているが、電流検知デバイス部4にU字部の両側から安定して逆方向の磁界が印加される構造であれば丸みを帯びた形状などでもよく、これに限るものではないが、安定して逆方向の磁界を印加するためにはU字形状が少なくとも電流検知デバイス部4の近傍において左右対称であることが望ましい。
図1に示すように、破線で示したU字形状の一次導体3の対称軸、および電流検知デバイス部4の中心線9が略一致するように、センサ基板2上に検知デバイス部4は設置される。検知デバイス部4は、機械的な設置だけでなく、後述のセンサ回路部5と電気的に接続されるようにワイヤボンディングやバンプ等を用いて電気的にも接続される。電流検知デバイス部4の設置位置(特にZ方向)は、磁気抵抗効果素子13に付与したい磁界、つまりは被測定電流の大きさに応じて決定する。その決定された位置に応じて、センサ基板2の厚みを可変する等により設置位置を調整する。
図2は図1の一次導体の部分のみを示した斜視図であるが、本実施の形態においては、一次導体3はセンサ基板2の第2の内層11bに設けた第1の一次導体3a、およびセンサ基板2の第3の内層11cに設けた第2の一次導体3bを直列に連結することで構成される。なお図2において、第1の一次導体3aは実線、第2の一次導体3bは破線にて示した。連結部の詳細は、特に図示していないが一般的な多層プリント配線基板の工法により、スルーホール等を用いて構成される。図3からわかるように、U字型形成部10のU字部内側間隔は第1の一次導体3a、第2の一次導体3bで異なっている。ここでは一次導体3aの間隔が大きい構成としたが、これに限るものではなく一次導体3aの間隔を小さい構成としてもよい。また、被測定電流の入出力には一次導体端子7を利用するが、一次導体3には分割点8が設けられており、分割点8を通じた一次導体3への被測定電流の入出力が可能となっている。分割点8の利用は印加する被測定電流の大きさによって決定され、小容量であれば分割点8を用いず、比較的大容量であれば分割点8を用いて一次導体3のターン数を下げるのがよい。つまり同一のセンサ基板2を用いて、測定レンジの可変が容易に可能となる。本実施の形態では各内層に設けた一次導体はそれぞれ1ターンであるが、これに限るものではなく、さらに小容量の被測定電流を測定するのであれば複数ターンとするのが望ましい。なお、一次導体3の幅、厚みは、印加する被測定電流値に応じて決定される。
図1にのみ示したが、センサ基板2上には、電流検知デバイス部4とともにセンサ回路部5を配置する。センサ回路部5は、電流検知デバイス部4の接続エリア15a、15bにブリッジ回路17の電圧を供給すると共に、ブリッジ回路17の出力電圧を適度な増幅を施して出力するが、電流センサ1と外部の入出力端を電気的に接続するには、入出力端子6を利用する。本実施の形態においては、絶縁を確保するために、センサ基板2の対向する2辺に分けて入出力端子6と一次導体端子7を設置した例を示したが、これに限るものではなく、絶縁を確保できる範囲で他辺に移動しても構わない。なお、本実施の形態では靖子を用いた入出力の例を示したが、端子を用いず、ランド等を設置して、直接ランドを介して他のプリント配線基板等に接続しても構わない。
図3の断面図にのみ示したが、センサ基板2の第1の内層11a上には、導電性を有する電界シールド層12を設置する。電界シールド層12は、電流センサとしての性能を低下させるノイズとして、主に一次導体3に起因して磁気抵抗効果素子13やセンサ回路部5へ印加される電界ノイズを、除去あるいは低減するためのもので、少なくとも磁気抵抗効果素子13やセンサ回路部5と一次導体3の間に設置するのが望ましい。電界シールド層12の材料は、導電性を有すればよく、例えば銅、アルミニウム等が考えられ、センサ基板2に設けた電気的なグランドと接続される。
なお図8に示すように、最終的にセンサ回路部5等を調整した後は、耐環境性向上等のためから、ケースカバー21をセンサ基板2の端子部(図には簡単のために省略)を除いた表面を覆うように設置するのが望ましい。ケースカバー21は、金属板の加工や樹脂成形等により作製されるが、これらの作製方法に限るものではない。樹脂成形で作製した場合は、さらに導電性シールドをケースカバー21の内壁等に設けるのが望ましい。ケースカバー21の固定方法は特に図示しないが、ねじ止めや接着剤、又は凹凸部による嵌合等を利用する。
次に、電流センサ1の動作について、図3により説明する。
一次導体3に被測定電流を印加すると、図3の破線に示すように中心線に対称に左回転及び右回転の傾斜した楕円状の磁界が、印加される被測定電流の大きさに応じて発生する。その結果、磁気抵抗効果素子13a、13bと磁気抵抗素子13c、13dとでは逆方向の磁界が加わる。磁気抵抗効果素子13a、13dでは、共に磁界の増加に応じて抵抗値が増加すると共に、磁界の減少に応じて抵抗値が減少する磁気抵抗効果特性を有するように、また磁気抵抗効果素子13b、13cでは、逆に磁界の増加に応じて抵抗値が減少すると共に、磁界の減少に応じて抵抗値が増加する磁気抵抗効果特性を有するように構成されている。よって、一次導体3に流れる電流の増加に応じて磁気抵抗効果素子13a、13dの抵抗値が増加すると共に、磁気抵抗効果素子13b、13cの抵抗値が減少し、一次導体3に流れる電流の減少に応じて磁気抵抗効果素子13a、13dの抵抗値が減少すると共に、磁気抵抗効果素子13b、13cの抵抗値が増加する。このように、一次導体3に印加される被測定電流の大きさに応じてブリッジ回路17の平衡が崩れ、これが電流検知デバイス部4のブリッジ回路17の出力となる。なお磁界の傾斜は、一次導体3のU字型形成部10におけるU字部内側間隔が、各内層11b、11cによって異なるために生じる。
一方、図4に一次導体3のU字型形成部10におけるU字部内側間隔が、各内層11b、11cにおいて等しい場合、つまり各層のU字型形成部10の最内側端部がU字形成面外方向において傾斜していない場合の電流センサ断面を示す。電流センサ1の動作については、図3と同様のため省略する。一次導体3に被測定電流を印加すると、図4の破線に示すように中心線に対称に左回転及び右回転の傾斜しない楕円状の磁界が、印加される被測定電流の大きさに応じて発生する。磁気抵抗効果素子13の感磁方向はX方向のため、図3、図4からわかるように、一次導体3に印加される被測定電流値が同等の場合、傾斜した磁界を示す図3において、より大きな磁界が磁気抵抗効果素子13に付与されることになる。よって小容量の被測定電流を測定するのであれば、図3に示す傾斜した楕円状磁界の発生する一次導体3の構成がより有利であり、被測定電流の容量により配線パターンの可変で、定格つまり測定レンジが容易に可変できることになる。
さらに、電流センサ1の動作について、補償導電線19を有する場合について説明する。補償導電線19を配置した電流検知デバイス部4とセンサ回路部5の概略構成を図7に示す。
一次導体3に印加される被測定電流の大きさに応じてブリッジ回路17の平衡が崩れる。このとき、センサ回路部5に設置された増幅回路部(例えばオペアンプ20)では、電流検知デバイス部4の接続エリア15c、15dから検出される出力電圧に基づいて、磁気抵抗効果素子13a〜13d近傍に発生する磁界を打ち消すような電流(制御電流)を補償導電線19に供給する。具体的には接続エリア15c、15dの出力電圧が0になるように、制御電流の大きさを調整する。補償導電線19は、その制御電流の大きさに応じて4つの磁気抵抗効果素子13a〜13d近傍に発生する磁界、すなわち一次導体3に印加される被測定電流の大きさに応じた磁界を相殺するような磁界を発生する。
したがって、一次導体3に印加される被測定電流の大きさに応じたブリッジ回路17の平衡の崩れを、センサ回路部5から供給される制御電流により修復することができる。ゆえに、センサ回路部5から供給した制御電流の大きさが、一次導体3に印加される被測定電流の大きさに相関のある値として検出することができる。
なお、一次導体3以外において発生した外部磁界(外乱磁界)は、磁気抵抗効果素子13a、13bと磁気抵抗効果素子13c、13d(ブリッジ回路17の左右の各ハーフブリッジ回路18)に同相の影響となるため相殺され、測定精度に影響を与えない。
以上のように、この実施の形態1によれば、設置基板上に4つの磁気抵抗効果素子で、設置基板の中心線に対して分けられた一方の領域に第1のハーフブリッジ回路が配置されると共に、他方の領域に第2のハーフブリッジ回路が配置され、それぞれのハーフブリッジ回路に逆方向の磁界が印加される構造のため、一様な外部磁界を除去することができる効果がある。
また、センサ基板の内層の配線パターンを使用して複数回巻回した一次導体を形成したことで、一次導体と電流検知デバイスおよびセンサ回路部間の絶縁耐圧が向上するとともに、センサ基板が縮小でき、且つ低コスト化が図れる効果、および小容量の被測定電流を精度良く検出できる効果がある。さらに各内層におけるU字部内側間隔を可変したことで、感磁方向の付与磁界を増加でき、小容量の被測定電流を精度良く検出できる効果がある。
また、一次導体に分割点を設け、被測定電流容量によって接続ポイントを可変することで、センサ基板及び電流検知デバイスは同一なまま、電流測定レンジを容易に可変できる効果がある。
また、電流検知デバイスならびにセンサ回路部と一次導体間の、センサ基板内層に、導電性を有するシールド層を設置したため、主に一次導体に起因した、一次導体方向からの電界ノイズを除去あるいは低減でき、測定精度を向上する効果がある。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2による電流センサの断面図、図10はこの発明の実施の形態2による、別の一次導体構造による電流センサ断面図を示すものである。図において、電流センサ1は実施の形態1と同様に、一次導体3、電流検知デバイス部4、センサ回路部5(図9、図10では省略)を有するセンサ基板2により構成される。
本実施の形態2では、電流検知デバイス部4は、センサ基板2の表面に設けたザグリ状の凹部22を介してセンサ基板2に設置した構造となっている。また、一次導体3におけるU字型形成部10のU字部内側間隔は、各内層11b、11cにおいて等しく、図9に示した一次導体3では各内層における導体幅が異なり、一方図10に示した一次導体3では各内層における導体の巻数が異なるように、一次導体3を設置した構造となっている。
実施の形態2は、センサ基板2の表面にザグリ状の凹部22を設けて電流検知デバイス部4を設置し、かつ各内層における一次導体3の導体幅あるいは導体巻数を可変して一次導体3を設置した構成であり、その他の構成や動作で重複する部分は省略する。
実施の形態1では、電流検知デバイス部4はセンサ基板2の表面に設置した構造となっており、電流検知デバイス部4と一次導体3の位置決めが容易でなく、また小容量な被測定電流測定の際、電流検知デバイス部4と一次導体3を近接することが望ましいが、容易に接近することは難しかった。本実施の形態2では、センサ基板2の表面にザグリ状の凹部22を設置したものであり、ザグリ状の凹部22を介して電流検知デバイス部4を設置することで、一次導体3のU字形状部10の対称軸と電流検知デバイス部4の中心線9を容易に略一致することができる。また、ザグリ状の凹部22のZ方向の凹部距離分、電流検知デバイス部4と一次導体3を接近することができ、ひいては小容量な被測定電流測定の場合、より大きな磁界を電流検知デバイス部4に印加できるため、測定精度の向上が可能となる。
また、本実施の形態2では、一次導体3におけるU字型形成部10のU字部内側間隔は、各内層11b、11cにおいて等しく、各内層における一次導体3の導体幅が可変、あるいは導体の巻数が異なる構成とした。本構成により、一次導体3と電流検知デバイス部4を可能な限り近接し、かつ中心線に対称に左回転及び右回転の傾斜した楕円状の磁界を電流検知デバイス部4に印加することができる。よって小容量な被測定電流測定の場合、感磁方向(ここではX方向)により大きな磁界を電流検知デバイス部4に印加できるため、測定精度の向上が可能となる。図9では一次導体3aの導体幅が大きい構成としたが、これに限るものではなく、楕円状の磁界の傾斜方向は異なるものの、一次導体3aの導体幅を小さい構成としてもよい。また図10では一次導体3aの巻数が多い構成としたが、これに限るものではなく、楕円状の磁界の傾斜方向は異なるものの、一次導体3aの巻数を少ない構成としてもよい。
以上のように、この実施の形態2によれば、センサ基板2の表面に設けたザグリ状の凹部22介して電流検知デバイス部4を設置したため、一次導体3のU字型形成部10の対称軸と電流検知デバイス部4の中心線9を容易に略一致でき、測定精度が向上する効果があり、小容量の被測定電流測定の際、電流検知デバイス部4と一次導体3を近接でき測定精度が向上する効果もある。また、一次導体3におけるU字型形成部10のU字部内側間隔は、各内層において等しく、かつ各内層における導体幅が可変、あるいは導体の巻数が異なる構成としたため、感磁方向(ここではX方向)により大きな磁界を電流検知デバイス部4に印加でき、測定精度が向上する効果がある。
この発明の実施形態1による電流センサの平面図である。 この発明の実施形態1による電流センサの一次導体斜視図である。 この発明の実施形態1による電流センサの断面図である。 この発明の実施形態1による、異なる一次導体形状を有する電流センサの断面図である。 この発明の実施形態1による電流センサの電流検知デバイス部を示す平面図である。 この発明の実施形態1による電流センサの電流検知デバイス部を示す構成概略図である。 この発明の実施形態1による電流センサの補償導電線を配置した構成図である。 この発明の実施形態1による電流センサにケースカバーを付与した斜視図である。 この発明の実施形態2による電流センサの断面図である。 この発明の実施形態2による、異なる一次導体形状を有する電流センサの断面図である。
符号の説明
1 電流センサ、2 センサ基板、3 一次導体、4 電流検知デバイス部、5 センサ回路部、6 入出力端子、7 一次導体端子、8 分割点、9 中心線、10 U字型形成部、11 内層、12 電界シールド層、13 磁気抵抗効果素子、14 接続電流線、15 接続エリア、16 設置基板、17 ブリッジ回路、18 ハーフブリッジ回路、19 補償導電線、20 オペアンプ、21 ケースカバー、22 ザグリ状凹部

Claims (8)

  1. 設置基板上に配置され、互いに逆方向の磁界の増加に応じて抵抗値が共に増加する磁気抵抗効果特性を有する第1および第4の磁気抵抗効果素子と、
    上記設置基板上に配置され、互いに逆方向の上記磁界の増加に応じて抵抗値が共に減少する磁気抵抗効果特性を有する第2および第3の磁気抵抗効果素子と、
    上記設置基板上に配置され、上記第1から第4の磁気抵抗効果素子を接続することにより、上記第1および第2の磁気抵抗効果素子による第1のハーフブリッジ回路、および上記第3および第4の磁気抵抗効果素子による第2のハーフブリッジ回路からなるブリッジ回路を構成する接続電流線とを備え、上記設置基板の中心線に対して分けられた一方の領域に上記第1のハーフブリッジ回路が配置されると共に、他方の領域に上記第2のハーフブリッジ回路が配置された電流検知デバイスと、複数回巻回されたU字型形成部を有する一次導体と、上記電流検知デバイスと上記一次導体を配置する多層プリント配線基板を備え、上記多層プリント配線基板の少なくとも1つの内層の配線パターンを使用して上記一次導体を構成するとともに、上記設置基板の中心線と上記一次導体のU字型形成部の対称軸が略一致するように上記電流検知デバイスが配置されることを特徴とする電流センサ。
  2. 少なくとも一つの上記電流検知デバイスは、センサ回路部とともに上記多層プリント配線基板上に設置されたことを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 上記多層プリント配線基板の複数の内層に設置され、それぞれが連結されることで構成された上記一次導体において、各層のU字型形成部の最内側端部がU字形成面外方向において傾斜を成していることを特徴とする請求項1または2に記載の電流センサ。
  4. 上記多層プリント配線基板の複数の内層に設置され、それぞれが連結されることで構成された上記一次導体において、各層のU字型形成部を構成する導体幅を可変したことを特徴とする請求項1から3に記載の電流センサ。
  5. 上記多層プリント配線基板の複数の内層に設置され、それぞれが連結されることで構成された上記一次導体において、各層のU字型形成部を構成する導体の巻数を可変したことを特徴とする請求項1から4に記載の電流センサ。
  6. 上記多層プリント配線基板の少なくとも1つの内層の配線パターンを使用して構成した上記一次導体の、始点、終点間に、少なくとも1つの分割点を設け、上記分割点を上記一次導体の始点または終点としたことを特徴とする請求項1〜5に記載の電流センサ。
  7. 少なくとも一つの上記電流検知デバイスは、上記多層プリント配線基板上に設けたザグリ部に設置したことを特徴とする請求項1〜6に記載の電流センサ。
  8. 上記多層プリント配線基板の少なくとも1つの内層面に導電性を有するシールド層を設置したことを特徴とする請求項1〜7に記載の電流センサ。
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