JP2015152418A - 電流センサ - Google Patents

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航 中山
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Abstract

【課題】本明細書は、非計測対象のバスバの形状変化に対応して電流センサのSN比の低下を抑える技術を提供する。【解決手段】本明細書が開示する電流センサは、電流計測対象の第1バスバ2と非電流計測対象の第2バスバ3と磁電変換素子4を備えている。第2バスバ3は、第1バスバ2と平行に伸びており、延伸方向から見たときの横断面の中心が延伸方向に沿ってステップ状に第1位置Cs1から第2位置Cs2へ変化している。磁電変換素子4は、延伸方向に沿って第2バスバ3のステップ状の変化位置よりも第2位置Cs2の側に位置しており、感磁面4dが第2バスバ3の側面と対向するとともに感磁面4dが第1バスバ2の側面と直交するように配置されている。そして、磁電変換素子4は、延伸方向から見たときの位置が、第2位置Cs2を通り磁電変換素子4と対向する側面3cに垂直な直線CLsよりも第1位置Cs1の側に位置している。【選択図】図3

Description

本明細書が開示する技術は、電流センサに関する。
3相交流モータを電流フィードバック制御するシステムでは、3相の出力電流をモニタする電流センサを備える。モータの出力が大きい場合、3相交流出力の伝達にはバスバと呼ばれる細長い金属棒あるいは金属板が使われる。3相交流電力は、平行に伸びるバスバで伝達される。電流センサは少なくとも1本のバスバに備えられる。電流センサは、典型的には磁電変換素子であり、バスバを流れる電流に起因する磁界を検知する。検知した磁界の大きさでバスバを流れる電流の大きさが解る。
従来は計測対象のバスバをC字型の集磁コアで囲み、C字の切れ目に磁電変換素子を配置していたが、磁電変換素子の感度が向上し、集磁コアなしで磁電変換素子だけで電流を計測する電流センサが登場している。集磁コアを要しないため、小型で低コストである。しかし、集磁コアを備えないため、磁電変換素子は、計測対象以外のバスバを流れる電流に起因する磁界を検知してしまう。すなわち、SN比が高くはない。
以下、説明の便宜のため、電流計測対象のバスバを「計測対象バスバ」と称し、計測対象バスバ以外のバスバを「ノイズ源バスバ」と称する。また、磁電変換素子は、厳密には、バスバを流れる電流に起因して発生する磁界を計測(検出)するのであるが、このことを単純にバスバの磁界を計測(検出)する、と表現する。磁電変換素子が計測する磁界におけるノイズ源バスバの磁界の比率を下げることが、SN比向上に繋がる。
SN比を高めるための技術が例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された電流センサは次の通りである。バスバの横断面は矩形であり、横並びの複数のノイズ源バスバの横断面の中心を通る直線(共通中心線)上に磁電変換素子を配置する。ノイズ源バスバの磁電変換素子と対向する側面は平面である。磁電変換素子は、その感磁面が共通中心線と直交する向きで配置される。さらに、計測対象バスバは、共通中心線からオフセットした位置で、その幅広面が磁電変換素子の感磁面と直交するように配置される。バスバを流れる電流に起因する磁束は、バスバ延伸方向に直交する平面においてバスバを囲むように発生する。計測対象バスバの磁束は共通中心線と接するように伸びることになり、感磁面を直交するように貫く。一方、ノイズ源バスバの磁束は共通中心線と直交するので、感磁面と平行となり、感磁面を貫かない。従って高いSN比が得られる。なお、本明細書における「横断面」は、バスバの延伸方向に直交する断面を意味する。
特開2001−074783号公報
特許文献1の技術は、バスバの横断面の中心を通り磁電変換素子と対向する側面に垂直な直線(前述の共通中心線)とそのバスバの磁束が直交することを前提としている。矩形断面のバスバ内部を均一に電流が流れれば上記の前提が成立するが、バスバ断面内を流れる電流が不均一の場合には上記の前提が成立しない。例えば特許文献1の図6の例のように、ノイズ源バスバが屈曲している場合、電流は屈曲の内側に偏って流れることになる。
本明細書が開示する技術は、上記課題に鑑みて創作された。その目的は、平行に伸びる複数のバスバのうちの一つのバスバの電流を計測する技術に関し、磁電変換素子のSN比の低下を抑えることにある。特に、ノイズ源バスバの形状変化に対するSN比の低下を抑える技術を提供する。なお、本明細書が開示する技術は、バスバと磁電変換素子のレイアウトの工夫によりSN比の低下抑制を実現する。それゆえ、本明細書が開示する電流センサは、バスバから独立して存在するものではなく、形状変化を有するバスバの一部も電流センサを構成する要素となる点に留意されたい。
バスバの横断面を流れる電流に偏りが生じるのは、断面形状が大きく変化するその前後(電流の流れ方向の前後)である。電流の流れ方向に沿って断面形状が一様の場合には、断面内に均一に分布する電流は等価的に断面形状の中心を集中して流れると仮定できる。一方、電流の流れが断面形状の変化に追従できずに断面内で流れに偏りが生じるのは、バスバ延伸方向に沿って横断面の形状がステップ状に変化し、バスバの延伸方向から見たときの当該横断面の中心が電流の流れ方向に沿ってステップ状に第1位置から第2位置へ変化している箇所である。ノイズ源バスバの断面中心のステップ状の変化に応じて磁電変換素子の位置を調整することによって、ノイズ源バスバが発生する磁束の影響をより効果的に低減することができる。
本明細書が開示する電流センサは、電流計測対象の第1バスバと、第1バスバと平行に伸びている第2バスバ(ノイズ源バスバ)と、第1バスバの電流を計測するための磁電変換素子で構成される。第2バスバは、横断面の形状が矩形であって、延伸方向から見たときの横断面の中心がバスバ延伸方向に沿ってステップ状に第1位置から第2位置へ変化している。以下、説明を理解し易くするため、バスバ延伸方向でステップ状の断面変化位置よりも第1位置の側を上流(電流の流れの上流)と称し、ステップ状の断面変化位置よりも第2位置の側を下流と称する。磁電変換素子は、バスバ延伸方向に沿って第2バスバのステップ状の変化位置よりも下流側に位置しており、その感磁面が第2バスバの平坦な側面と対向するとともに第1バスバの側面と直交するように配置されている。そして、磁電変換素子は、延伸方向から見たときの位置が、第2バスバの断面中心の第2位置を通り磁電変換素子と対向する側面に垂直な直線よりも第1位置の側に位置している。「第2バスバの横断面中心の第2位置を通り磁電変換素子と対向する側面に垂直な直線よりも第1位置の側」とは、ノイズ源バスバの横断面の中心(第2位置)よりも電流が偏って多く流れる側に相当する。上記の構成は、ノイズ源バスバの断面を流れる電流が偏る方向に磁電変換素子の位置をずらす。より具体的には、ステップ状の変化位置の下流において、バスバ断面を分布して流れる電流を等価的に一点に集中して流れると仮定したときのその集中点のバスバ延伸方向からみたときの位置が、バスバ横断面の中心位置(第2位置)から第1位置の側へずれる。磁電変換素子の位置をこのずれの分だけ平行に移動させることで、ノイズ源バスバが発生する磁束を磁電変換素子の感磁面とほぼ平行にすることができ、SN比の低下を抑制することができる。
本明細書が開示する技術によれば、ノイズ源バスバの形状変化に対する電流センサのSN比の低下を抑えるができる。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電流センサを示す斜視図である。 磁電変換素子が備えられた基板を省略して示す実施例の電流センサである。 図2のIII−III線における横断面図である。 図3の横断面図の拡大図である。 他の実施例の電流センサを示す斜視図である。 さらに他の実施例の電流センサを示す斜視図である。
図面を参照して実施例の電流センサ200を説明する。図1に、3相交流モータに3相交流電力を伝達するバスバが示されている。3相交流電力を伝達するためには、3本のバスバが必要になるが、図1ではその内の2本が代表して示されている。図1に示すように、2本のバスバ2、3は互いに平行に並んでおり、そのバスバ2、3の一部に切欠き部2d、3dが夫々設けられている。切欠き部2d、3dは、斜向かいになるように設けられ、その内側に磁電変換素子4、5が配置されている。磁電変換素子4、5は基板6の裏側に取り付けられ、その基盤6が切欠き部2d、3dに嵌合することで、切欠き部2d、3dの内側に配置される。なお、実際には、バスバ2、3はY軸方向に長く延伸しているが、図1では、磁電変換素子4、5が配置されている部分のみを示している。また、磁電変換素子4、5の形状は、模式的に直方体で描かれている。また、基板6のバスバ2、3に対する固定構造が省略して描かれていることに留意されたい。
また、本明細書で開示する技術は、非計測対象のバスバの形状と磁電変換素子のレイアウトの工夫でSN比の低下抑制を実現する。このため、特定の形状を有する非計測対象のバスバ及び計測対象のバスバも電流センサを構成する要素となる。実施例における電流センサ200は、計測対象となるバスバ(以下、計測対象バスバ2)と非計測対象となるバスバ(切欠き部3dが設けられた部分も含む)と、計測対象バスバ2の切欠き部2dに配置された磁電変換素子4により構成されている。電流センサ200により、計測対象バスバ2の電流値が計測される。なお、非計測対象となるバスバ3から発生する磁界は磁電変換素子4のノイズ源となる。以下、説明のため、非計測対象となるバスバをノイズ源バスバ3と称する。
また、磁電変換素子5はバスバ3を流れる電流を計測する。磁電変換素子変換素子5に着目すると、計測対象となるバスバ3と非計測対象となるバスバ2(切欠き部2dが設けられた部分を含む)と、計測対象バスバ3の切欠き部3dに配置された磁電変換素子5が、別の電流センサを構成する。この別の電流センサの構造と特徴は電流センサ200と同じであるので説明は省略する。以下、計測対象バスバ2の電流値を計測する電流センサ200について説明する。
図2を参照して、電流センサ200について説明する。先ず、ノイズ源バスバ3について説明する。ノイズ源バスバ3はその横断面の形状が高さ方向(Z軸方向)に長い矩形である。そして、上記のようにノイズ源バスバ3はその一部に矩形の切欠き部3dが設けられている。したがって、ノイズ源バスバ3の切欠き部3dが設けられていない部分(符号3bで示す部分)と切欠き部3dが設けられている部分(符号3aで示す部分)とでは、その横断面の形状がステップ状に変化している。ここで、説明の理解をしやすくするために、バスバ2、3に流れる電流の向きは、Y軸正方向とし、ノイズ源バスバ3の切欠き部3dが設けられている部分を上流部3a、上流部3aより下流側(Y軸正方向側)の切欠き部3dが設けられていない部分を下流部3bと称する。図2によく表されているように、ノイズ源バスバ3の横断面の形状は、上流部3aと下流部3bの境目でステップ状に変化している。そして、切欠き部3dにより上流部3aの横断面積が下流部3bの横断面積より小さくなり、上流部3aと下流部3bの下面が面一になっている。別言すれば、上流部3aの横断面P1の中心は第1位置Cs1に位置し、下流部3bの横断面P2の中心は第2位置Cs2に位置している。そして、延伸方向(Y軸方向)から見たとき、ノイズ源バスバ3の横断面の中心は、第1位置Cs1から第2位置Cs2へ延伸方向に沿ってステップ状に変化している。なお、本明細書における「横断面」はバスバの延伸方向(Y軸方向)に直交する断面を意味する。
計測対象バスバ2も、ノイズ源バスバ3と同様にその横断面の形状が高さ方向(Z軸方向)に長い矩形である。計測対象バスバ2とノイズ源バスバ3は、平行に並んでおり、その高さ及び厚みは同じである。そして、計測対象バスバ2とノイズ源バスバ3は、互いの下面が面一になるように配置されている。また、計測対象バスバ2には、ノイズ源バスバ3の切欠き3dと同形の切欠き部2dが設けられており、その内側に磁電変換素子4が配置されている。
計測対象バスバ2及びノイズ源バスバ3の材料には、導電性の高い金属、典型的には銅が用いられる。導電性の高い材料を用いた方が、バスバの内部抵抗を抑えると共に、3相モータに伝達する電力の損失を低く抑えることができる。
磁電変換素子4について説明する。磁電変換素子4は、計測対象バスバ2に設けられた矩形の切欠き部2d内に位置しており、切欠き部2dはノイズ源バスバ3の下流部3bに対向するように配置されている。つまり、磁電変換素子4は、ノイズ源バスバ3の下流部3bに対向するように配置されている。別言すれば、磁電変換素子4は、延伸方向(Y軸方向)に沿って、ノイズ源バスバ3の上流部3aと下流部3bの境目でステップ状に変化している位置よりも下流側(第2位置Cs2の側)に位置している。
図3を参照して、磁電変換素子4と計測対象バスバ2とノイズ源バスバ3の位置関係について説明する。図3は、図2における矢印IIIに沿った横断面図であり、その横断面は磁電変換素子4を通過するように設定されており、図2において符号P2で示すノイズ源バスバ3の横断面が図3における横断面と一致する。なお、図3では、図面を見やすくするために計測対象バスバ2とノイズ源バスバ3の間の間隔が短縮して描かれていることに留意されたい。図3に示すように、磁電変換素子4は、計測対象バスバ2の上面(切欠き部2dの底面)に配置されている。そして、磁電変換素子4は、計測対象バスバ2の厚み方向(X軸方向)の中央に位置している。
磁電変換素子は、一般的に磁束を検出する方向が決まっている。具体的には、磁電変換素子は、素子を貫く磁束のうち、感磁面と呼ばれる側面に直交する磁束成分を検知する。このことは、磁電変換素子は、素子を貫く磁束のうち、感磁面と平行な磁束成分は検知しないことを意味する。図3において符号4bが、感磁面を示す。感磁面4bが磁束と直交する場合が最も磁束を検出する感度が高い。磁電変換素子4は、感磁面4bがノイズ源バスバ3の幅広の平坦な側面3cと対向するように配置されている。そして、磁電変換素子4は、感磁面4bが計測対象バスバ2の平坦な上面2a(切欠き部2dの底面)と直交するように配置されている。さらに、感磁面4bは、計測対象バスバ2の延伸方向(Y軸方向)と平行になっている。
計測対象バスバ2を流れる電流は、計測対象バスバ2の延伸方向(Y軸方向)に沿って流れる。よって、計測対象バスバ2を流れる電流により発生する磁束M1は、計測対象バスバ2の延伸方向と直交する平面(XZ平面)上で、計測対象バスバ2を囲む略楕円形状となる。上記のように、磁電変換素子4の感磁面4bは、計測対象バスバ2の上面2aと直交しているため、感磁面4bを貫通する磁束M1は、感磁面4bに垂直な成分を有する。ここで、磁電変換素子4は計測対象バスバ2の近傍に配置され、磁電変換素子4とノイズ源バスバ3との距離は、磁電変換素子4と計測対象バスバ2との距離よりも遠い。磁束密度は電流源からの距離に反比例して小さくなるため、磁電変換素子4が検知する磁束は主に計測対象バスバ2から発生する磁束M1となる。したがって、磁電変換素子4により計測対象バスバ2から発生する磁束M1を検知することにより、計測対象バスバ2に流れる電流を計測することができる。
また、図3によく表されているように、磁電変換素子4は延伸方向(Y軸方向)から見たときの位置がノイズ源バスバ3の下流部3bの断面中心である第2位置Cs2を通り下流部3bの幅広の側面3c(磁電変換素子4の感磁面4bと対向する側面)に垂直な直線CLsよりも第1位置Cs1の側に位置している。別言すれば、上流部3aの断面中心である第1位置Cs1は下流部3bの断面中心である第2位置Cs2よりもバスバ下方(Z軸負方向)に位置している。つまり、ここで言う「直線CLsよりも第1位置Cs1の側」とは、直線CLsよりも下方(Z軸負方向)のことである。これは、後述するように、ノイズ源バスバ3(下流部3b)の横断面P2の中心(第2位置Cs2)よりも電流が偏って多く流れる側に相当する。
図2、3、4を参照して、ノイズ源バスバ3から発生する磁束により磁電変換素子4が受ける影響について説明する。図2に示す符号DLが付された太線矢印がノイズ源バスバ3を流れる電流を表している。矢印の方向が、電流の流れる向きを表している。太線矢印は、ノイズ源バスバ2の横断面を分布して流れる電流を等価的に一点に集中して流れると仮定した場合におけるその集中点を電流の流れ方向に沿って結んだ曲線である。以下、この太線矢印を電流カーブDLと称する。図2によく表されているように、電流カーブDLは、上流部3aと下流部3bの境目付近でその傾きが大きく変化する。ノイズ源バスバ3の上流部3aの横断面P1において電流カーブDLは、横断面P1の中心である第1位置Cs1を通る。ここで、ノイズ源バスバ3の横断面の中心は、上流部3aと下流部3bの境目で大きくに変化する。よって、電流カーブDLはその変化に追従することができず、下流部3bに流れ込んだ電流の集中点は下流部3bの横断面の中心から偏ることになる。つまり、下流部3bの横断面P2を通る電流カーブDLは、横断面P2の中心である第2位置Cs2より下方(Z軸負方向)であり、第1位置Cs1が位置する側である集中点Caを通ることになる。これは、下流部3bの下方に電流が偏って多く流れることを意味する。
図4は、図3の磁電変換素子4とノイズ源バスバ3の位置関係を拡大して示した図である。図3に示すように、ノイズ源バスバ3から発生する磁束M2は、略楕円形状となる。そして、上記のように電流が偏ることにより、その中心は横断面P2の中心である第2位置Cs2よりも第1位置Cs1の位置する側(Z軸負方向)に偏ることになる。ノイズ源バスバ3の延設方向に直交する平面における磁束M2の中心は電流ラインDLが通る集中点Caとなる。図4にて破線で示すように、磁電変換素子4を横断面P2の中心(第2位置Cs2)を通る直線CLs上に配置した場合、その感磁面4bを貫通する磁束M2の方向は、感磁面4bに対して斜めになる。磁束M2の中心が直線CLsから遠ざかるほど(電流の集中点Caが横断面P2の中心から偏るほど)、直線CLs上に位置する磁電変換素子の感磁面4bを貫通する磁束M2の方向が、感磁面4bに対して直交する方向に近づく。つまり、磁束M2の感磁面4bを直交して貫通する磁束成分が大きくなる。したがって、磁電変換素子4はノイズ源バスバ3から発生する磁束M2の影響を受け、そのSN比が低下することになる。
一方、実施例では、実線で示すように、磁電変換素子4は直線CLsよりも第1位置Cs1の側(バスバ下方側)に配置される。そして、磁電変換素子4が集中点Caを通り下流部3bの幅広の側面3cに垂直な直線CLaに近づくほど、その感磁面4bを通過する磁束M2の方向は、感磁面4bに対して平行に近づく。つまり、磁束M2の感磁面4bを直交して貫通する磁束成分が小さくなる。したがって、磁電変換素子4は、ノイズ源バスバ3から発生する磁束M2の影響を受けにくくなり、そのSN比の低下を防止することができる。
電流センサ200とは別の電流センサを構成する磁電変換素子5について簡単に触れておく。、磁電変換素子5は、バスバ3を計測対象のバスバとし、バスバ2を非計測対象のバスバとすることで、バスバ3から発生する磁束を計測する。係る場合、磁電変換素子5は、磁電変換素子4の位置と異なり、非計測対象のバスバ(バスバ2)がステップ状に変化する位置よりも上流側に位置している。上記の第1位置Cs1が下流側に位置し、上記の第2位置Cs2が上流側に位置することで、磁電変換素子5でバスバ3の電流を計測する電流センサは、上記の電流センサ200と構成は同一となる。したがって、磁電変換素子5についても、磁電変換素子4と同様に、非計測対象のバスバの断面中心のステップ状の変化に対応して磁電変換素子5の位置を下方(Z軸負方向)に調整することでSN比を低減することができる。
図5を参照して、上記の実施例の変形例について説明する。変形例の電流センサ300では、計測対象バスバ2と磁電変換素子4が上記の実施例と同じであるが、ノイズ源バスバ23の形状が上記の実施例と異なっている。以下、形状の異なるノイズ源バスバ23について説明する。なお、図5では、図2と異なりノイズ源バスバが計測対象バスバの手前側に描かれているが、本発明の技術的思想を何ら変更するものではないことに留意されたい。下記で説明する他の変形例を示す図6についても同様である。
電流センサ300に備えられるノイズ源バスバ23は、一本の延伸方向に延びる金属製のバスバであるが、説明の便宜上、2つのパーツで構成されているとして以下説明をする。ノイズ源バスバ23は、横断面の形状が高さ方向(Z軸方向)に長い矩形である2つのパーツで構成され、その2つのパーツが高さ方向にオフセットして接続されている。ここで、ノイズ源バスバ23には、電流がY軸正方向に向かって流れる。説明の便宜上、ノイズ源バスバ23の2つのパーツは、上流側のパーツを上流部23a、下流側の部材を下流部23bと称する。上流部23aの横断面P1の中心である第1位置Cs1と、下流部23bの横断面P2の中心である第2位置Cs2は、延伸方向から見たときに、ステップ状に変化している。
また、磁電変換素子4は、下流部23bと対向するように位置しており、ノイズ源バスバ23の上流部23aと下流部23bの境目でステップ状に変化している位置よりも下流側に位置している。そして、実施例と同様に、磁電変換素子4は、延伸方向から見たときに、第2位置Cs2を通る直線CLsよりも第1位置Cs1の側に位置している。
このような構成によれば、図5に示すように、電流ラインDLは上流部23aと下流部23bの境目付近で傾きが大きく変化する。図5に示すように磁電変換素子4を通る横断面と面一のノイズ源バスバ23の横断面P2において、横断面P2を通過する電流の集中点Caは、横断面P2の中心である第2位置Cs2よりも第1位置Cs1が位置する側(Z軸負方向)に位置している。また、実施例と同様に、磁電変換素子4の位置は、第2位置Cs2を通る直線CLsよりも第1位置Cs1の側に位置している。したがって、本変形例も、上記の実施例と同様に、ノイズ源バスバの横断面を通る電流の集中点が横断面の中心から外れた場合でも、その集中点が位置する側に磁電変換素子の位置を調整することで、電流センサ300のSN比が低下することを抑えることができる。
図6を参照して、上記の実施例のさらなる変形例について説明する。変形例の電流センサ400では、計測対象バスバ2と磁電変換素子4が上記の実施例と同じであるが、ノイズ源バスバ33の形状が上記の実施例と異なっている。以下、形状の異なるノイズ源バスバ33について説明する。
電流センサ400に備えられるノイズ源バスバ33は、一本の延伸方向に延びる金属製のバスバであるが、説明の便宜上、3つのパーツで構成されているとして以下説明をする。ノイズ源バスバ33は、横断面の形状が高さ方向(Z軸方向)に長いパーツ(符号33b)と、横断面の形状が横方向(X軸方向)に長いパーツ(符号33c)と、当該2つのパーツの間に位置する高さ方向に細長い棒状のパーツ(符号33a)により構成されている。ここで、ノイズ源バスバ33には、電流がY軸正方向に向かって流れる。説明の便宜上、ノイズ源バスバ33の3つのパーツは、上流側から下流側の並び順に、源流部33c、上流部33a、下流部33bと称する。源流部33cの上面は下流部33bの下面よりも下方に位置しており、下流部33bの延伸方向(Y軸方向)の上流側の端面と源流部33cの延伸方向の下流側の端面を繋ぐように、上流部33aが源流部33cと下流部33bの間に接続されている。ここで、上流部33aの細長の側面と下流部33bの上流側の端面は、当該上流側の端面の下方の一部分で接続されている。つまり、ノイズ源バスバ33の形状は、源流部33c、上流部33a、下流部33bの並びでステップ状に変化している。したがって、上流部23aの横断面P1の中心である第1位置Cs1と、下流部23bの横断面P2の中心である第2位置Cs2は、延伸方向から見たときに、ステップ状に変化している。また、磁電変換素子4は、実施例と同様に、下流部33bと対向するように位置しており、磁電変換素子4は、延伸方向から見たときに、第2位置Cs2を通る直線CLsよりも第1位置Cs1の側に位置している。
このような構成によれば、図6に示すように、電流ラインDLは上流部33aと下流部33bの境目付近で傾きが大きく変化する。図6に示すように磁電変換素子4を通る横断面と面一のノイズ源バスバ33の横断面P2において、横断面P2を通過する電流の集中点Caは、横断面P2の中心である第2位置Cs2よりも第1位置Cs1が位置する側(Z軸負方向)に位置している。また、実施例と同様に、磁電変換素子4の位置は、第2位置Cs2を通る直線CLsよりも第1位置Cs1の側に位置している。したがって、本変形例も、上記の実施例と同様に、ノイズ源バスバの横断面を通る電流の集中点が位置する側に磁電変換素子の位置を調整することで、電流センサ400のSN比が低下することを抑えることができる。
以下、実施例で示した技術に関する留意点を述べる。図5、6で実施例の変形例を示したが、これらは延伸方向に沿って横断面の形状がステップ状に変化するノイズ源バスバを例示したものである。本明細書で開示する技術は、横断面の形状が延伸方向に沿ってステップ状に変化するとともに、そのステップ状の変化位置の両側で断面の中心位置が延設方向から見て異なるノイズ源バスバを有する電流センサにおいて、ノイズ源バスバと磁電変換素子の位置関係を調整することでSN比の低下を防止するものである。なお、磁電変換素子は、バスバ延設方向に沿って上記ステップ状の変化位置に隣接して配置される。ノイズ源バスバの形状は、本明細書で開示する図2、5、6の形状に限られないことに留意されたい。
また、実施例では3相交流電力の伝達に用いられる3本のバスバの内2本に磁電変換素子を設けたが、3本のバスバすべてに磁電変換素子を設けてもよい。この場合、各バスバに備えられる磁電変換素子が、3本のバスバの並び方向(図1で示すX軸方向)から見たときに重ならないように配置するのが良い。バスバに流れる電流に起因する磁界は、バスバの長手方向と直交する平面(図1で示すXZ平面)とほぼ平行に発生するため、上記のように配置すれば各バスバで生じる磁界が各磁電変換素子に互いに影響を及ぼし合うことが無い。さらに、3本のバスバに磁電変換素子をコンパクトに収めるためには、バスバの高さ方向(図1で示すZ軸方向)から見たときに、各磁電変換素子が三角形状の各頂点となるように配置されるとよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:計測対象バスバ(第1バスバ)
3:ノイズ源バスバ(第2バスバ)
4、5:磁電変換素子
4a、5a:感磁面
6:基板
2d、3d:切欠き部
3a:上流部
3b:下流部
Cs1:第1位置
Cs2:第2位置
P1、P2:横断面
Ca:集中点
DL:電流カーブ
M1、M2:磁束
CLs、CLa:直線

Claims (1)

  1. 電流計測対象の第1バスバと、
    前記第1バスバと平行に伸びており、横断面の形状が矩形であって延伸方向から見たときの当該横断面の中心が前記延伸方向に沿ってステップ状に第1位置から第2位置へ変化している電流非計測対象の第2バスバと、
    前記延伸方向に沿って前記第2バスバの前記ステップ状の変化位置よりも前記第2位置の側に位置しており、感磁面が前記第2バスバの側面と対向するとともに当該感磁面が前記第1バスバの側面と直交するように配置されている磁電変換素子と、を備えており、
    前記磁電変換素子は、延伸方向から見たときの位置が、前記第2位置を通り磁電変換素子と対向する側面に垂直な直線よりも前記第1位置の側に位置していることを特徴とする電流センサ。
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