JP3684135B2 - 耐食性の優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法 - Google Patents

耐食性の優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Si含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法に係わり、詳しくは、優れた耐食性を有し、種々の用途、例えば建材や自動車鋼板として適用できるめっき鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
耐食性の良好なめっき鋼板として最も使用されているものに溶融亜鉛めっき鋼板がある。この溶融亜鉛めっき鋼板は、通常鋼板を脱脂後、無酸化炉にて予熱し表面の清浄化及び材質確保のために還元炉にて還元焼鈍を行い、溶融亜鉛浴に浸漬し、付着量制御を行うことによって製造される。その特徴として、耐食性及びめっき密着性に優れることから、自動車、建材用途等を中心として広く使用されている。
【0003】
しかしながら、高強度鋼板のうち、高Si含有高強度鋼板の場合はめっき性不良が大きな問題となる。めっき性改善のための従来技術としては、例えば特開昭55−122865号公報に開示されているように、無酸化炉において鋼表面に酸化膜の厚さが400〜10000Åになるように酸化した後、水素を含む雰囲気で焼鈍し、めっきする方法が知られている。この方法は酸化帯で鉄酸化膜を積極的に生成させることでめっき密着性を阻害するSi酸化物の生成を抑制し、めっき密着性を向上させることを目的としている。
【0004】
しかしながら、この従来方法では、鉄酸化膜の還元時間の調整は実際上困難であり、還元時間が長すぎればSiの表面濃化を引き起こし、短すぎれば鋼表面に鉄の酸化膜が残存するので、結局完全にめっき性不良の解消にはならないという問題点と、この技術で完全にSi酸化物生成を抑制することができないという問題点を有している。
【0005】
この問題点を解消する目的で、特開平2−38549号公報には焼鈍前にプレめっきを施す方法が開示されている。しかしながら、この方法ではプレめっき法設備が必要になり、設置スペースがない場合は採用できず、また、プレめっき設備設置による生産コスト上昇は避けられない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題点に鑑み、プレめっき設備のような新たな設備を設置することなく、めっき性が良好で耐食性の優れた高Si含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板とその製造方法を提供すべくなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、高強度鋼板のめっき処理について鋭意研究を重ねた結果、Si含有高強度鋼板の表面にZn−Al−Mg合金めっき、またはZn−Al−Mg−Si合金めっきを形成させ、且つZn11Mg2系の相の晶出を避けることにより耐食性に優れためっき鋼板となることをつきとめ、そのための方法として鉄酸化膜が200〜1000Åになる程度で還元を止め、残りの鉄酸化膜の還元をめっき浴中で行うことによりSi酸化物の生成を完全に防止することができることを見出し本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明の要旨とするところは、以下に示す通りである。
【0009】
(1)Si含有量が0.2〜2.0質量%である鋼板にAl:2〜19質量%、Mg:1〜10質量%、Si:0.01〜2質量%、残部がZn及び不可避的不純物からなるZn−Al−Mg−Siめっき層を有し、該めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]と[Al相]が混在した金属組織を有することを特徴とする耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
【0010】
(2)めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]と[Al相]及び[Zn相]が混在した金属組織を有することを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
【0011】
(3)めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]と[Zn2Mg相]及び[Zn相]が混在した金属組織を有することを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
【0012】
(4)めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]と[Zn2Mg相]及び[Al相]が混在した金属組織を有することを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
【0013】
(5)めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]、[Zn2Mg相]、[Zn相]及び[Al相]が混在した金属組織を有することを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0020】
まず、本発明におけるSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板とは、Siの含有量が0.2〜2質量%である高強度鋼板にZn−Al−Mgめっき層、またはZn−Al−Mg−Siめっき層を形成させたものである。めっきの付着量については特に制約を設けないが、耐食性の観点から10g/m2以上、加工性の観点から350g/m2以下であることが好ましい。
【0021】
本発明において鋼中のSi含有量を0.2〜2質量%に限定した理由は、Si酸化物の生成を抑制できる鋼中Si濃度は2.0質量%以下までの範囲であり、Si濃度が0.2質量%未満になると鋼板そのものが十分な強度を持つことができないためである。
【0022】
Zn−Al−Mgめっき層のAlを2〜19質量%に限定した理由は、2質量%未満では鉄酸化膜を還元する効果が十分でなく、19質量%を超えるとFe−Alの金属間化合物が厚く成長し過ぎて、めっき密着性が低下してしまうためである。
【0023】
Mgを1〜10質量%に限定した理由は、1質量%未満では鉄酸化膜を還元する効果が十分でなく、10質量%を超えるとめっき浴が酸化し易くなり、めっき浴面にMgの酸化物が多量に発生し、めっきが困難になるためMgの含有量は10質量%以下とする。
【0024】
また、Zn−Al−Mg−Siめっき層のSiを0.01〜2質量%に限定した理由は、0.01質量%未満ではめっき浴中のAlと鋼板中のFeの反応を十分に抑制できないためであり、2質量%を超えると鋼板中のFeの反応を抑制する効果が飽和するためである。
【0025】
更に耐食性を著しく向上させるためには、めっき層の組織においてZn11Mg2系の相の晶出を避けることが有効である。めっき層におけるZn11Mg2系の相とは、〔Al/Zn/Zn11Mg2の三元共晶組織〕の素地自体の金属組織、或いはこの素地中に〔初晶Al〕、または〔初晶Al〕と〔Zn単相〕が混在した金属組織のことであり、このZn11Mg2系の相が局部的に晶出した場合に、Zn11Mg2系の部分が優先的に腐食される現象が起きるため、耐食性を向上させるためには、このZn11Mg2系の相を実質的に含まないめっき相とすることが必要である。
【0026】
このためにはめっき層の金属組織を〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Al相〕が混在した金属組織、または〔Al相〕と〔Zn相〕が混在した金属組織、または〔Zn2Mg相〕と〔Zn相〕が混在した金属組織、または〔Zn2Mg相〕と〔Al相〕が混在した金属組織、または〔Zn2Mg相〕と〔Zn相〕及び〔Al相〕が混在した金属組織とする必要がある。
【0027】
ここで、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Al相〕が混在した金属組織とは、めっき層断面をミクロ的に観察した時に、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に最初に析出した〔初晶Al〕が混在した金属組織である。
【0028】
また、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Al相〕と〔Zn相〕が混在した金属組織とは、めっき層断面をミクロ的に観察した時に、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔初晶Al〕と〔Zn単相〕が混在した金属組織である。
【0029】
また、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn2Mg相〕と〔Zn相〕が混在した金属組織とは、めっき層断面をミクロ的に観察した時に、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn2Mg相〕と〔Zn相〕が混在した金属組織である。
【0030】
また、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn2Mg相〕と〔Al相〕が混在した金属組織とは、めっき層断面をミクロ的に観察した時に、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn2Mg相〕と〔Al相〕が混在した金属組織である。
【0031】
また、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn2Mg相〕、〔Zn相〕、及び〔Al相〕が混在した金属組織とは、めっき層断面をミクロ的に観察した時に、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn2Mg相〕と〔Zn相〕、及び〔Al相〕が混在した金属組織である。
【0032】
ここで、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕とは、Al相とZn相及び金属間化合物Zn2Mg相との三元共晶組織であり、この三元共晶組織を形成しているAl相は、例えばAl−Zn−Mgの三元平衡状態図における高温での「Al”相」(Znを固溶するAl固溶体であり、少量のMgを含む)に相当するものである。この高温での「Al”相」は常温では通常、微細なAl相と微細なZn相に分離して出現する。また、該三元共晶組織中のZn相は少量のAlを固溶し、場合によっては更に少量のMgを固溶したZn固溶体である。該三元共晶組織中のZn2Mg相は、Zn−Mgの二元系平衡状態図のZn=約84重量%の付近に存在する金属間化合物相である。この3つの相からなる三元共晶組織を本願発明では〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕と定義する。
【0033】
また、〔Al相〕とは、前記三元共晶組織の素地中に明瞭な境界をもって島状に見える相であり、これは例えばAl−Zn−Mgの三元系平衡状態図における高温での「Al”相」(Znを固溶するAl固溶体であり、少量のMgを含む)に相当するものである。この高温での「Al”相」はめっき浴のAlやMg濃度に応じて固溶するZn量やMg量が相違する。この高温での「Al”相」は常温では、通常微細なAl相と微細なZn相に分離するが、常温で見られる島状の形状は高温での「Al”相」の形骸を留めたものであると見てよい。この高温での「Al”相」(Al初晶と呼ばれる)に由来し、且つ形状的には「Al”相」の形骸を留めている相を本願発明では〔Al相〕と定義する。この〔Al相〕は前記の三元共晶組織を形成しているAl相とは顕微鏡観察において明瞭に区別できる。
【0034】
また、〔Zn相〕とは前記の三元共晶組織の素地中に明瞭な境界をもって島状に見える相であり、実際には少量のAl、更には少量のMgを固溶していることもある。この〔Zn相〕は前記の三元共晶組織を形成しているZn相とは顕微鏡観察において明瞭に区別できる。
【0035】
また、〔Zn2Mg相〕とは、前記の三元共晶組織の素地中に明瞭な境界をもって島状に見える相であり、実際には少量のAlを固溶していることもある。この〔Zn2Mg相〕は前記の三元共晶組織を形成しているAl/Zn/Zn2Mg相とは顕微鏡観察において明瞭に区別できる。
【0036】
耐食性を更に高めためっき鋼板を得るには、Al、Mg、Siの添加量を増やして、めっき層の凝固組織中に〔Mg2Si相〕が混在した金属組織を有するようにすることが望ましい。該めっき組成はZn−Al−Mg−Siの四元系合金であるが、Al、Mgの量が比較的少量である場合、凝固初期はZn−Siの二元系合金に類似した挙動を示しSi系の初晶が晶出する。その後、今度は残ったZn−Al−Mgの三元系合金に類似した挙動示す。即ち、初晶として〔Si相〕が晶出した後、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn相〕、〔Al相〕、〔Zn2Mg相〕の一つ以上を含む金属組織ができる。
【0037】
また、Al、Mgの量がある程度増加すると、凝固初期はAl−Mg−Siの三元系合金に類似した挙動を示し、Mg2Si系の初晶が晶出し、その後、今度は残ったZn−Al−Mgの三元合金に類似した凝固挙動を示す。即ち、初晶として〔Mg2Si相〕が晶出した後、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn相〕、〔Al相〕、〔Zn2Mg相〕の一つ以上を含む金属組織ができる。
【0038】
ここで、〔Si相〕とは、めっき層の凝固組織中に明瞭な境界をもって島状に見える相であり、例えばZn−Siの二元系平衡状態図における初晶Siに相当する相である。実際には少量のAlを固溶していることもあり、状態図で見る限りZn、Mgは固溶していないか、固溶していても極微量であると考えられる。この〔Si相〕はめっき中では顕微鏡観察において明瞭に区別できる。
【0039】
また、〔Mg2Si相〕とは、めっき相の凝固組織中に明瞭な境界をもって島状に見える相であり、例えばAl−Mg−Siの三元系平衡状態図における初晶Mg2Siに相当する相である。状態図で見る限りZn、Mgは固溶していないか、固溶していても極微量であると考えられる。この〔Mg2Si相〕はめっき中では顕微鏡観察において明瞭に区別できる。
【0040】
ここで、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕とは、Al相とZn相及び金属間化合物Zn2Mg相との三元共晶組織であり、この三元共晶組織を形成しているAl相は、例えばAl−Zn−Mgの三元平衡状態図における高温での「Al”相」(Znを固溶するAl固溶体であり、少量のMgを含む)に相当するものである。この高温での「Al”相」は常温では通常、微細なAl相と微細なZn相に分離して出現する。また、該三元共晶組織中のZn相は少量のAlを固溶し、場合によっては更に少量のMgを固溶したZn固溶体である。該三元共晶組織中のZn2Mg相は、Zn−Mgの二元系平衡状態図のZn=約84重量%の付近に存在する金属間化合物相である。状態図で見る限りそれぞれの相にはSiが固溶していないか、固溶していても極微量であると考えられるが、その量は通常の分析では明確に区別できないため、この3つの相から成る三元共晶組織を本願発明では〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕と称す。
【0041】
また、〔Al相〕とは、前記三元共晶組織の素地中に明瞭な境界をもって島状に見える相であり、これは例えばAl−Zn−Mgの三元系平衡状態図における高温での「Al”相」(Znを固溶するAl固溶体であり、少量のMgを含む)に相当するものである。この高温での「Al”相」はめっき浴のAlやMg濃度に応じて固溶するZn量やMg量が相違する。この高温での「Al”相」は常温では、通常微細なAl相と微細なZn相に分離するが、常温で見られる島状の形状は高温での「Al”相」の形骸を留めたものであると見てよい。状態図で見る限り、この相にはSiが固溶していないか、固溶していても極微量であると考えられるが、通常の分析では明確に区別できないため、この高温でのAl”相(Al初晶と呼ばれる)に由来し、且つ経常的にはAl”相の形骸を留めている相を本願発明では〔Al相〕と称す。この〔Al相〕は前記の三元共晶組織を形成しているAl相とは顕微鏡観察において明瞭に区別できる。
【0042】
また、〔Zn相〕とは前記の三元共晶組織の素地中に明瞭な境界をもって島状に見える相であり、実際には少量のAl、更には少量のMgを固溶していることもある。状態図で見る限り、この相にはSiが固溶していないか、固溶していても極微量であると考えられる。この〔Zn相〕は前記の三元共晶組織を形成しているZn相とは顕微鏡観察において明瞭に区別できる。
【0043】
また、〔Zn2Mg相〕とは前記の三元共晶組織の素地中に明瞭な境界をもって島状に見える相であり、実際には少量のAl、更には少量のMgを固溶していることもある。状態図で見る限り、この相にはSiが固溶していないか、固溶していても極微量であると考えられる。この〔Zn2Mg相〕は前記の三元共晶組織を形成しているAl/Zn/Zn2Mg相とは顕微鏡観察において明瞭に区別できる。
【0044】
本発明において〔Si相〕の晶出は耐食性の向上には特に影響を与えないが、〔初晶Mg2Si相〕の晶出は耐食性向上に大きく寄与する。これは、Mg2Siが非常に活性であることに由来し、腐食環境下で水と反応して分解し、〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn相〕、〔Al相〕、〔Zn2Mg相〕の一つ以上を含む金属組織を犠牲防食すると共に、生成したMg水酸化物が保護性の皮膜を形成し、それ以上の腐食の進行を抑制するためであると考えられる。
【0045】
次に、本発明におけるめっき鋼板の製造方法について説明する。
【0046】
めっき不良の原因は、還元帯内で鋼板表面に生成するSi酸化物である。本発明によりSi酸化物の生成を抑制できる鋼中Si濃度は2.0質量%までの範囲であり、Si濃度が0.2質量%未満では鋼板そのものの強度が十分でないため、本発明における鋼中のSi濃度の適用範囲は0.2〜2.0質量%とする。
【0047】
まず、連続式溶融めっき設備における酸化帯で鉄酸化膜を数千Å生成させる。鉄酸化膜中はSiが拡散し難いので、Si酸化物の生成は抑制される。但し、鉄酸化膜を形成せしめる時の酸化帯における燃焼空気比は、Si酸化物の生成を抑制するに十分な鉄酸化膜を生成するには0.9以上必要であり、0.9未満の場合は酸化膜を形成せしめることができない。また、燃焼空気比が1.5%を超えると酸化帯内で形成される鉄酸化膜厚が厚すぎて、次の還元帯、及びめっき浴内で還元しきれなくなり酸化膜層がめっき層の下に残るため、めっき密着性を阻害してしまう。よって、酸化帯の燃焼空気比は0.9〜1.2の範囲に制御する必要がある。
【0048】
次に、還元帯において残留する鉄酸化膜の厚みは200〜2000Åの範囲とする。焼鈍後の鉄酸化膜の厚みを200Å以上とする理由は、鉄酸化膜厚は場所によって不均一であり、鉄酸化膜厚が200Å未満になると、鉄酸化膜にピンホールが発生し、その部分にSi酸化物が生成するためである。また、焼鈍後の鉄酸化膜の厚みを2000Å以下とする理由は、鉄酸化膜厚が2000Åを超えると、めっき浴内で還元しきれなくなり、酸化膜層がめっき層の下に残り、めっき濡れ性を阻害してしまうからである。従って、めっき浴浸入直前の鉄酸化膜厚は200〜2000Åの範囲になるように調整する必要がある。
【0049】
更に、めっき浴中で酸化膜を還元するためには、還元力が高いめっき浴を使用する必要がある。本発明者らが得た知見によると、適切なめっき浴成分はAl:2〜19質量%、Mg:1〜10質量%含有し、残部Znよりなるめっき浴、または、 Al:2〜19質量%、Mg:1〜10質量%、Si:0.01〜2質量%含有し、残部Znよりなるめっき浴である。この成分のめっき浴を使用することにより安定的にめっき性が向上されためっき鋼板を製造することができる。
【0050】
最も簡便にめっき浴の還元力を高める方法は、めっき浴中のAl濃度を高くすることである。Alの含有量を2質量%以上にすると鉄酸化膜を還元する効果が認められるようになるため、Alの含有量は2質量%以上とする。めっき浴中のAl濃度を高くしていくと鉄酸化膜を還元する効果は上昇していくが、Alの濃度を20質量%以上にするとFe−Alの金属間化合物が厚く成長し過ぎて、めっき密着性が低下するためAlの含有量は19質量%以下とする。
【0051】
更に、このめっき浴中にMgを添加すると鉄酸化膜消失速度が急激に上昇する。Mgを添加することによって鉄酸化膜消失速度が上昇する理由は明らかでないが、以下のように考えられる。即ち、Mgを含有したZn−Al−Mgめっき浴は鉄酸化膜中に拡散侵入し、鋼板表面に達すると鋼板と反応して鋼板と鉄酸化膜の界面で金属間化合物を形成する。この現象により鉄酸化膜は鋼板からプロック状に剥離して除去される。本発明者らの検討の結果、めっき浴中Mg濃度が1質量%以上になると鉄酸化膜の剥離速度が飛躍的に上昇する。めっき浴中のMg濃度を高くしていくと鉄酸化膜を剥離する効果は上昇していくが、Mgの含有量が10質量%を超えるとめっき浴が酸化し易くなり、めっき浴面にMgの酸化物が多量に発生し、めっきが困難になるためMgの含有量は10質量%以下とする。
【0052】
但し、Zn浴中にAlを単独で含有させるとAl含有量が低い領域で鉄酸化膜還元速度が不十分で、鉄酸化膜が厚い場合に還元が不十分になる。これを避けるためにAl含有量を増加させるとめっき鋼板の耐食性が低下する。めっき鋼板の耐食性は、Zn−5質量%Al組成で最も優れており、それ以上Alを添加すると反って耐食性は劣化する。この耐食性の劣化を避けるためには、めっき浴中へのMgの添加が有効である。一方、Zn浴中にMgを単独で含有させるとMgの含有量が1質量%以上でめっき浴が酸化し易くなり、めっき浴表面にMgの酸化物が多量に発生しめっきが困難となる。従って、十分な鉄酸化膜消失速度を持ち、且つめっき浴安定性に優れためつき浴を得ると共に、十分な耐食性を持つめっき鋼板を製造するためには、Al:2〜19質量%、Mg:1〜10質量%含有し、残部Znよりなるめっき浴を使用することが不可避である。
【0053】
また、各種合金組成の鋼板を順次めっきしていく場合など、製造条件によっては鉄酸化膜の厚さが極端に異なる鋼板にめっきを施す場合がある。この場合、鉄酸化膜の厚さが厚い鋼板に合わせて還元力の高いめっき浴を使用すると、鉄酸化膜の厚さが薄い鋼板でFe−Alの金属間化合物が厚く成長する。Fe−Alの金属間化合物が厚く成長するとめっきが鋼板から剥離し易くなり、加工性、耐食性を劣化させる。このような場合、めっき浴にSiを添加すると効果的である。また、後述するようにSiの添加はめっき自身の耐食性向上にも有効である。
【0054】
Siを前記Zn−Al−Mgめっき浴に添加すると、めっき浴の還元力を低下させることなくFe−Alの金属間化合物の成長を抑制させることが可能となる。Siの含有量を0.01〜2質量%に限定した理由は、0.01質量%未満ではめっき浴中のAlと鋼板中のFeの反応を十分に抑制できないためであり、2質量%を超えると鋼板中のFeの反応を抑制する効果が飽和するためである。このAlと鋼板中のFeの反応を抑制する目的で添加するSiの量は、好ましくはAl含有量の1%以上である。めつき浴中には、これ以外にFe、Sb、Pb等を単独或いは複合で1質量%以内含有してもよい。
【0055】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
【0056】
(実施例1)
表1に示す化学成分の供試材を連続式溶融亜鉛めっき設備の前処理炉にて焼鈍を行い、同表に示すめっき処理を行った。この前処理炉の酸化帯における燃焼空気比は1.05に制御し、焼鈍後の鉄酸化膜厚を1200Åとなるようにした。
【0057】
溶融Zn−Al−Mgめっき浴は、7質量%Al、3質量%Mg、残りZnとし、溶融Zn−Al−Mg−Siめっき浴は、10質量%Al、3質量%Mg、0.2質量%Si、残りZnとした。溶融めっきは浴中の通板時間を3秒とし、窒素ガスワイピングによりめっき付着量を60g/m2に調整した。得られためっき鋼板のめっき組成はめっき浴組成とほぼ同じであった。
【0058】
比較材の電気亜鉛めっきは、表1に示す供試材を連続焼鈍炉で熱処理し、酸洗後、硫酸浴でめっき付着量60g/m2となるように電気めっきした。
耐食性の評価は、作製しためっき鋼板を150×70mmに切断し、5%、35℃の塩水を240時間噴霧した後の赤錆面積率を調べて行った。評価は赤錆発生なしを合格とした。
【0059】
鋼板の強度試験は、JIS Z 2201に準じて行い、350MPa以上の引っ張り強度を合格とした。結果を表1に示す。
【0060】
番号1、2及び3は鋼板の化学成分のうちSiが本発明の範囲外であり、強度不足で不合格となった例である。
【0061】
番号4、7、10、13、及び16はめっき種類が電気亜鉛めっきでいずれの場合も耐食性に劣り、不合格となった例である。これら以外はいずれも本発明の範囲内であり、耐食性、強度ともに優れたものとなった。
【0062】
【表1】
Figure 0003684135
【0063】
(実施例2)
Siを1.6質量%含有する供試材を連続式溶融亜鉛めっき設備の前処理炉にて焼鈍を行い、400〜500℃におけるAl量、Mg量を変化させたZn−Al−Mgめっき浴で3秒間溶融めっきし、窒素ガスワイピングでめっき付着量を60g/m2に調整した。
【0064】
得られためっき鋼板のめっき層中の組成を表2に示す。また、めっき鋼板を断面からSEMで観察し、めっき相の金属組織を観察した結果も同表に示す。比較材の電気亜鉛めっきは、同じ供試材を連続焼鈍炉で熱処理し、酸洗後、硫酸浴でめっき付着量60g/m2となるように電気めっきした。
【0065】
このようにして作製しためっき鋼板を150×70mmに切断し、CCT 60サイクル後の腐食減量を調べた。CCTは、SST2hr→乾燥4hr→湿潤2hrを1サイクルとした。評点は腐食減量30g/m2以下を◎、局部腐食発生を○、赤錆発生を×とした。評価結果を表2に示す。
【0066】
番号12はめっき層中のMg含有量が本発明範囲外である例であり、〔Al相〕と〔Zn相〕のため耐食性に劣る。番号13はめっき種類が電気亜鉛めっきであり、めっき層がZn単相のため耐食性に劣る。それ以外は本発明例であり、めっき層が〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn2Mg相〕、〔Zn相〕及び〔Al相〕の1種及び2種以上が混在した金属組織のため優れた耐食性を示した。特に、Zn11Mg2相が観察されない番号1〜10は局部腐食が観察されず、更に優れた耐食性を示した。
【0067】
【表2】
Figure 0003684135
【0068】
(実施例3)
Siを1.6質量%含有する供試材を連続式溶融亜鉛めっき設備の前処理炉にて焼鈍を行い、400〜600℃におけるAl量、Mg量、Si量を変化させたZn−Al−Mg−Siめっき浴で3秒間溶融めっきし、窒素ガスワイピングでめっき付着量を60g/m2に調整した。
【0069】
得られためっき鋼板のめっき層中の組成を表3に示す。また、めっき鋼板を断面からSEMで観察し、めっき相の金属組織を観察した結果も同表に示す。比較材の電気亜鉛めっきは、同じ供試材を連続焼鈍炉で熱処理し、酸洗後、硫酸浴でめっき付着量60g/m2となるように電気めっきした。
【0070】
以上の様にして作製しためっき鋼板を150×70mmに切断し、CCT 30サイクル後の腐食減量を調べた.CCTは、SST6hr→乾燥4hr→湿潤4hr→冷凍4hrを1サイクルとした.評点は腐食減量30g/m2以下を◎、腐食減量30g/m2〜60g/m2を○、赤錆発生を×とした。評価結果を表3に示す。
【0071】
番号13はめっき層中のMg含有量が本発明範囲外である例であり、〔Al相〕と〔Zn相〕のため耐食性に劣る。番号14はめっき種類が電気亜鉛めっきであり、めっき層がZn単相のため耐食性に劣る。それ以外は本発明例であり、めっき層が〔Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織〕の素地中に〔Zn2Mg相〕、〔Zn相〕、〔Al相〕、〔Mg2Si相〕、〔Si相〕の2種以上が混在した金属組織のため優れた耐食性を示した。特に、本発明例のうちでも、Mg2Si相が観察された番号3〜7、番号9、番号11、及び番号12はいずれも腐食減量が小さく、優れた耐食性を示した。
【0072】
【表3】
Figure 0003684135
【0073】
(実施例4)
表4に示す冷延鋼板、または熱延鋼板を連続式溶融めっき設備にて同表に示すめっき処理を行いめっき性を評価した。評価方法は、製品に不めっき等のめっき不良が発生した場合、または製品のパウダリング性を検査した結果、その剥離巾が3mm超となった場合を不合格とした。結果を表4に示す。
【0074】
番号7は酸化帯における燃焼空気比が本発明範囲外となっており、Si酸化物の生成を抑制できずめっき不良が発生した例である。番号12も燃焼空気比が本発明範囲外となっており、鉄酸化膜が厚く生成し過ぎたため十分に還元できず、めっき密着性が劣化した例である。また番号13はめっき浴中のMg含有量が本発明範囲外である例であり、めっき浴の還元力が低いため、めっき密着性が劣化した例である。また、番号14はめっき浴中のAl含有量が本発明範囲外の例であり、同じくめっき浴の還元力が低いため、めっき密着性が劣化した例である。これら以外はいずれも本発明例で、良好なめっき性を有している。
【0075】
【表4】
Figure 0003684135
【0076】
(実施例5)
表5に示す冷延鋼板、または熱延鋼板を連続式溶融めっきラインを使用し製造した時の合格率を実施例として示す。製品の合格率の定義は次の通り。製品に不めっき等のめっき不良が発生した場合、または製品のパウダリング性を検査した結果その剥離巾が3mm超となった場合を不合格とし、重量20t以上のコイルを100本通板した時、不合格にならなかったコイルの本数を合格率と定義する。コイルは表2に示すSi含有高強度鋼板をランダムに通板した。結果を表5に示す。
【0077】
番号1は酸化帯における燃焼空気比が本発明範囲外となっており、Si酸化物の生成を抑制できずめっき不良が発生した例である。番号6も燃焼空気比が本発明範囲外となっており、鉄酸化膜が厚く生成し過ぎたため十分に還元できず、めっき密着性が劣化した例である。番号7〜10はめっき浴にSiを添加していない本発明例であり、還元力の高いめっき浴にSi含有量の違う鋼板をランダムに通板した場合、比較的鉄酸化膜の薄い供試材でFe−Alの金属間化合物が厚く成長し、めっき密着性が劣化した例である。
【0078】
また番号11はめっき浴中のMg含有量が本発明範囲外であり、めっき浴の還元力が低いため、めっき密着性が劣化した例である。また、番号12はめっき浴中のAl含有量が本発明範囲外の例であり、同じくめっき浴の還元力が低いため、めっき密着性が劣化した例である。これら以外のSiを添加した本発明例では、還元力の高いめっき浴にSi含有量の違う鋼板をランダムに通板した場合でも良好なめっき性を示している。
【0079】
【表5】
Figure 0003684135
【0080】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明のめっき鋼板は、Si含有高強度鋼板の表面にZn−Al−Mg合金めっき、またはZn−Al−Mg−Si合金めっきを施すことにより、従来材にない優れた耐食性を有する鋼板であり、また、これらの製造方法は新たな設備を必要とせず、工業的に極めて大きな効果を有するものである。

Claims (5)

  1. Si含有量が0.2〜2.0質量%である鋼板にAl:2〜19質量%、Mg:1〜10質量%、Si:0.01〜2質量%、残部がZn及び不可避的不純物からなるZn−Al−Mg−Siめっき層を有し、該めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]と[Al相]が混在した金属組織を有することを特徴とする耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  2. めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]と[Al相]及び[Zn相]が混在した金属組織を有することを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  3. めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]と[Zn2Mg相]及び[Zn相]が混在した金属組織を有することを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  4. めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]と[Zn2Mg相]及び[Al相]が混在した金属組織を有することを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  5. めっき層が[Al/Zn/Zn2Mgの三元共晶組織]の素地中に[Mg2Si相]、[Zn2Mg相]、[Zn相]及び[Al相]が混在した金属組織を有することを特徴とする請求項1記載の耐食性に優れたSi含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
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