JP3672718B2 - スパークプラグ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関に使用されるスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車エンジン等の内燃機関用のスパークプラグとして、耐火花消耗性向上のために、電極の先端にPt(白金)合金のチップを溶接して発火部を形成したものが使用されているが、白金は高価であり融点も1769℃程度であって耐火花消耗材料としては十分ではないため、チップ材料としてより安価で融点も2454℃程度と高いIr(イリジウム)を使用する提案がなされている。ところが、発火部をIrで構成した場合、Irは900〜1000℃の高温域においては、揮発性の酸化物を生じて消耗しやすい性質を有しているため、そのまま電極発火部に使用すると、火花消耗よりも酸化揮発による消耗が問題となる欠点がある。従って、市街地走行のような温度の低い条件であれば耐久性はよいが、高速連続運転の場合には、耐久性が極端に低下してしまう問題がある。
【0003】
そこで、チップを構成する合金に適当な元素を添加して、Irの酸化揮発による消耗を抑さえる試みがなされている。例えば、特開平9−7733号公報には、Rhを添加することによりIr成分の酸化揮発を抑さえ、チップの高温耐熱性と耐消耗性を改善したスパークプラグが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に開示されたスパークプラグにおいてチップ材料として使用されているIr−Rh合金は、内燃機関の高速・高負荷連続運転に耐えうるだけの酸化揮発による消耗を抑えるためには、Rhの含有量をかなり多くしなければならない。しかしながら、RhはIrと比べて数倍高価であり、しかも融点は1970℃程度とIrよりもかなり低いため、含有量を多くし過ぎるとチップの材料コストが高騰するばかりでなく、耐火花消耗性も十分ではなくなるという問題がある。すなわち、近年では、内燃機関の性能向上に伴いプラグの使用条件はますます厳しくなる傾向にあり、チップをIr−Rh二元合金により構成した場合には、Rhの含有量を相当に増やすと、運転条件によっては耐火花消耗性を必ずしも十分に確保できない場合がある。
【0005】
なお、上記公報の実施例には、Ir−Rh二元合金をベースとして、これにPt、Niといった第三金属成分を、Irを置換する形で添加した合金でチップを構成したときの、プラグの耐久性試験の結果が開示されている。しかしながら、該結果によれば耐久試験後のチップの消耗量は、PtないしNiを添加しない合金を用いた場合よりも却って大きくなっており、Ir−Rh二元合金の耐消耗性を改善する結果にはなっていない。
【0006】
本発明の第一の課題は、発火部の材料としてIr−Rh系合金を使用しつつも、従来のIr−Rh二元合金を使用したものと比較して、高温でのIr成分の酸化・揮発による発火部の消耗が格段に起こりにくく、ひいては市街地走行においても、高速走行においても優れた耐久性を確保することができるスパークプラグを提供することにある。また、第二の課題は、上記第一の課題を解決しつつ、さらに、高価なRhの含有量を上記従来のスパークプラグよりも少なく抑さえることができ、より安価で耐久性を確保できるスパークプラグを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上述の課題を解決するために本発明のスパークプラグの第一の構成は、中心電極と、その中心電極の外側に設けられた絶縁体と、絶縁体の外側に設けられた主体金具と、中心電極と対向するように配置された接地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花放電ギャップを形成する発火部とを備え、その発火部が、Irを主体としてRhを0.1〜35重量%の範囲で含有し、さらにRu及びReの少なくともいずれかを合計で0.1〜17重量%の範囲で含有する合金により構成されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明のスパークプラグの第二の構成は、中心電極と、その中心電極の外側に設けられた絶縁体と、絶縁体の外側に設けられた主体金具と、中心電極と対向するように配置された接地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花放電ギャップを形成する発火部とを備え、その発火部が、Irを主体としてRhを0.1〜35重量%の範囲で含有し、さらにRuを0.1〜17重量%の範囲で含有する合金により構成されることを特徴とする。
【0009】
本発明者は、火花放電ギャップを形成する発火部を、Irを主体として上記組成範囲のRhを含有し、さらにRu及びReの少なくともいずれかを上記組成範囲で含有する合金で構成することで、高温でのIr成分の酸化揮発による消耗が、前記従来技術に開示されたIr−Rh二元合金を使用した場合と比較してさらに効果的に抑制され、ひいてはより耐久性に優れたスパークプラグが実現されることを見い出したのである。
【0010】
なお、上記発火部は、表記組成の金属からなるチップを、接地電極及び/又は中心電極に対し溶接により接合して形成することができる。この場合、本明細書でいう「発火部」とは、接合されたチップのうち、溶接による組成変動の影響を受けていない部分(例えば、溶接により接地電極ないし中心電極の材料と合金化した部分を除く残余の部分)を指すものとする。
【0011】
上記合金中のRhの含有量が0.1重量%未満になるとIrの酸化・揮発の抑制効果が不十分となり、発火部が消耗しやすくなるためプラグの耐消耗性が確保できなくなる。一方、Rhの含有量が30重量%を超えると、ReないしRuを含有する合金の融点が低下して耐火花消耗性が損なわれ、プラグの耐久性が同様に確保できなくなる。それ故、Rhの含有量は上記範囲で調整される。
【0012】
一方、RuないしReの合計含有量が0.1重量%未満になると、これら元素の添加によるIrの酸化揮発による消耗を抑制する効果が不十分となり、例えばIr−Rh二元系合金を使用した場合に対する優位性が失われる。また、RuないしReの合計含有量が17重量%を超えると、発火部が却って火花消耗しやすくなり、プラグの十分な耐久性が確保できなくなる。それ故、Ru及びReの合計含有量は上記範囲で調整され、望ましくは0.1〜13重量%、さらに望ましくは0.5〜10重量%の範囲で調整するのがよい。
【0013】
なお、Ru及びReはいずれか一方のみを単独で添加してもよく(例えば本発明の第二の構成ではRuのみを添加する形となる)、両者を複合して添加してもいずれでもよい。
【0014】
Ru及び/又はReを合金に添加することにより発火部の耐消耗性が改善される原因の一つとして、例えばこれら成分の添加により、合金表面に高温で安定かつ緻密な酸化物皮膜が形成され、単体の酸化物では揮発性が非常に高かったIrが、該酸化物皮膜中に固定されることが推測される。そして、この酸化物皮膜が一種の不動態皮膜として作用し、Ir成分の酸化進行を抑制するものと考えられる。また、後述の実験データに示す通り、Rhを添加しない状態では、Ru及び/又はReを添加しても合金の高温での耐酸化揮発性はそれほど改善されないことから、上記酸化物皮膜はIr−M−Rh系等の複合酸化物(ただしMはRu及びReの1種又は2種以上。以下同じ)であり、これが緻密性ないし合金表面に対する密着性においてIr−M系の酸化物皮膜より優れたものとなっていることも考えられる。
【0015】
なお、Ru及び/又はReの合計含有量が増え過ぎると、Ir酸化物の揮発よりはむしろ下記のような機構により火花消耗が進行するようになるものと推測される。すなわち、形成される酸化物皮膜の緻密性あるいは合金表面に対する密着力が低下し、該合計含有量が17重量%を超えると特にその影響が顕著となる。そして、スパークプラグの火花放電の衝撃が繰返し加わると、形成されている酸化物皮膜が剥がれ落ちやすくなり、それによって新たな金属面が露出して火花消耗が進行しやすくなるものと考えられる。
【0016】
また、Ru及び/又はReの添加により、さらに次のような重要な効果を達成することができる。すなわち、Ru及び/又はReを合金中に含有させることにより、Ir−Rh二元合金を使用する従来のスパークプラグと比較して、Rh含有量を大幅に削減しても耐消耗性を十分に確保でき、ひいては高性能のスパークプラグをより安価に構成できるようになる。そして、本発明のスパークプラグの第三の構成は、発火部の合金組成以外は第一の構成と同様であるが、発火部を構成する合金のRhの含有量が、第一の構成よりも少ない0.1〜3重量%の範囲で調整される。なお、RuとReとは、第一の構成と同様に、その少なくともいずれかが合計で0.1〜17重量%の範囲で含有される。
【0017】
すなわち、Ir−Rh二元合金を使用する前述の特開平9−7733号公報には、発火部たるチップに含有されるRhの量は、1〜60重量%の範囲で調整され、望ましくは3〜30重量%の範囲で調整される旨が開示されている。そして、その実施例にも示されているように、Ir−Rh二元合金の場合、Rhの含有量が1重量%未満の組成においてはチップの耐消耗性が明らかに不足し、1〜3重量%の範囲においても必ずしも最上の耐消耗性は確保されていない。しかしながら、Ru及び/又はReを添加することにより、従来、十分な耐消耗性の確保は困難とみなされていた上記組成範囲において、前記二元合金を使用した従来のスパークプラグに匹敵するか、又はそれ以上の耐消耗性を確保できるようになる。
【0018】
なお、発火部の酸化消耗特性の評価方法としては各種考えられるが、本発明においては一つの目安として、該発火部を構成する合金により直径0.7mm、厚さ0.5mmの円板状の試験片を作製し、これを大気中にて1100℃で30時間保持した後の試験片の重量減少値(以下、酸化減量という)を採用するものとする。そして、発火部の合金の組成は、上記酸化減量が20%以下となるように選定するのがよい。酸化減量が20%を超えると、発火部の耐消耗性を確保できなくなる場合がある。なお、合金の組成は、上記酸化減量が、望ましくは10%以下、さらに望ましくは5%以下となるように設定するのがよい。
【0019】
また、上記発火部を構成する合金には、元素周期律表の3A族(いわゆる希土類元素)及び4A族(Ti、Zr、Hf)に属する金属元素の酸化物(複合酸化物を含む)を0.1〜15重量%の範囲内で含有させることができる。これにより、Ir成分の酸化・揮発による消耗がさらに効果的に抑制される。上記酸化物の含有量が0.1重量%未満になると、当該酸化物添加によるIrの酸化・揮発防止効果が十分に得られなくなる。一方、酸化物の含有量が15重量%を超えると、チップの耐熱衝撃性が低下し、例えばチップを電極に溶接等により固着する際に、ひびわれ等の不具合を生ずることがある。なお、上記酸化物としては、Y2O3が好適に使用されるが、このほかにもLa2O3、ThO2、ZrO2等を好ましく使用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のいくつかの実施の形態を図面を用いて説明する。
図1に示す本発明の一例たるスパークプラグ100は、筒状の主体金具1、先端部21が突出するようにその主体金具1の内側に嵌め込まれた絶縁体2、先端に形成された発火部31を突出させた状態で絶縁体2の内側に設けられた中心電極3、及び主体金具1に一端が溶接等により結合されるとともに他端側が側方に曲げ返されて、その側面が中心電極3の先端部と対向するように配置された接地電極4等を備えている。また、図2に示すように、接地電極4には上記発火部31に対向する発火部32が形成されており、それら発火部31と、対向する発火部32との間の隙間が火花放電ギャップgとされている。
【0021】
絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、その内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込むための孔部6を有している。また、主体金具1は、低炭素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパークプラグ100のハウジングを構成するとともに、その外周面には、プラグ100を図示しないエンジンブロックに取り付けるためのねじ部7が形成されている。
【0022】
次に、中心電極3及び接地電極4の本体部3a及び4aはNi合金等で構成されている。一方、上記発火部31及び対向する発火部32は、Irを主体としてRhを0.1〜35重量%、望ましくは0.1〜3重量%の範囲で含有し、さらにRu及びReの少なくともいずれか(例えばRu)を合計で、0.1〜17重量%、望ましくは0.1〜13重量%、より望ましくは0.5〜10重量%の範囲で含有する合金により構成される。
【0023】
図3に示すように、中心電極3の本体部3aは先端側が縮径されるとともにその先端面が平坦に構成され、ここに上記発火部を構成する合金組成からなる円板状のチップを重ね合わせ、さらにその接合面外縁部に沿ってレーザー溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接等により溶接部Wを形成してこれを固着することにより発火部31が形成される。また、対向する発火部32は、発火部31に対応する位置において接地電極4にチップを位置合わせし、その接合面外縁部に沿って同様に溶接部Wを形成してこれを固着することにより形成される。なお、これらチップは、例えば表記組成となるように各合金成分を配合・溶解することにより得られる溶解材、又は合金粉末あるいは所定比率で配合された金属単体成分粉末を成形・焼結することにより得られる焼結材により構成することができる。
【0024】
発火部31及び対向する発火部32のいずれか一方を省略する構成としてもよい。この場合には、発火部31又は対向する発火部32と接地電極4又は中心電極3との間で火花放電ギャップgが形成される。
【0025】
以下、スパークプラグ100の作用について説明する。すなわち、スパークプラグ100は、そのねじ部7においてエンジンブロックに取り付けられ、燃焼室に供給される混合気への着火源として使用される。ここで、その火花放電ギャップgを形成する発火部31及び対向する発火部32が前述の合金で構成されることで、Irの酸化・揮発による発火部の消耗が抑制され、加えて融点の高い材料を有効に使用できることによって耐火花消耗性も改善される。これにより、長期に渡って火花放電ギャップgが拡大せず、プラグ100の寿命を伸ばすことができる。
【0026】
【実施例】
(実施例1)
所定量のIr、Rh、Re及びRuを配合・溶解することによりIrを主体としてRhとRe又はRuとを各種組成で含有する合金を作製し、これを直径0.7mm、厚さ0.5mmの円板状のチップに加工した。そして、それらチップを試験片とし、大気中にて1100℃で30時間保持した後の各試験片の重量減少を測定した。その結果を図4〜図6に示す。まず、図4は、Re及びRuを含有しない、Ir−Rh二元合金を用いた場合の試験片の酸化減量と、Rh含有量との関係を示している。Rhを3重量%以上添加した場合は、酸化減量の値が比較的小さく、スパークプラグの発火部として使用可能であることが示唆されているが、3重量%未満の範囲では酸化減量は急速に大きくなっており、発火部としての耐消耗性に問題が生ずることを示している。
【0027】
次に、図5は、Rhの含有量を1重量%に固定したときの、試験片の酸化減量と、ReないしRu含有量との関係を示している。ReとRuとは、合金に対してそれぞれ単独で添加したが、酸化減量とそれらの含有量との関係は両者でほとんど差は生じなかった。図5にはその結果を重ね合わせた形で示している。すなわち、ReとRuとを添加しない場合(図4でRh=1重量%に対応)は、酸化減量がほぼ100%に近い大きな値を示しているのに対し、ReないしRuを微量添加しただけで酸化減量は急速に小さくなり、添加量が0.5重量%以上では20%以下、1重量%以上では10%以下と大幅に減少していることがわかる。これは、図4に示すIr−Rh二元合金の試験結果において、Rh含有量を20重量%以上に増大させた場合に匹敵するか、あるいはそれをしのぐ良好なレベルであり、該合金でスパークプラグの発火部を構成すれば、プラグの温度が上昇する高速・高負荷運転状態においても発火部の消耗が抑制され、プラグの耐久性が高められることが示唆されている。なお、ReないしRuの含有量が10重量%を超えると酸化減量は増大に転じ、さらに含有量が17重量%を超えると、発火部の耐消耗性に問題を生じうる40%程度にまで酸化減量が大きくなっている。
【0028】
また、図5には、Rhを添加しない場合の試験結果を破線で示しているが、酸化減量の大幅な改善は見られない。このことは、合金の酸化揮発による消耗性を向上させる効果が、RhとReないしRuとが複合添加されることではじめて達成され、それら元素の添加効果が一体不可分に結びついていることを示すものである。
【0029】
一方、図6は、Rhの含有量を30重量%に固定して同様の試験を行なった場合の、結果を示すものである。ReないしRuの添加量を例えば0.5〜10重量%の範囲で設定した合金は、それらを添加しないIr−Rh二元合金に比べて、酸化減量の値が1/3〜1/4程度に小さくなっていることがわかる。
【0030】
(実施例2)
所定量のIr、Rh、Re及びRuを配合・溶解することによりIrを主体としてRhとRe又はRuとを各種組成で含有する合金を作製し、これを直径0.7mm、厚さ0.5mmの円板状のチップに加工した。
【0031】
なお、合金中のRuないしReの添加条件は、RuないしReの合計含有量を10重量%又は0.5重量%のいずれかに固定するとともに、それぞれRu単独添加、Re単独添加及びRu−Reの複合添加の、都合6種類のいずれかに設定し、各条件毎にRh含有量を0〜40重量%の各種値で設定した(ただし0重量%は比較例)。また、比較のため、Re及びRuをいずれも添加せず、Rh含有量を0〜40重量%各種値で設定した合金のチップも合わせて作製した。
【0032】
そして、このチップを用いて図1及び図2に示すスパークプラグ100の発火部31及び対向する発火部32を形成した。ただし、火花放電ギャップgの幅は1.1mmに設定した。そして、これらプラグの性能試験を以下の条件にて行った。すなわち、6気筒ガソリンエンジン(排気量3000cc)にプラグを取り付け、スロットル全開状態、エンジン回転数5500rpmにて400時間連続運転し(中心電極温度約900℃)、運転終了後のプラグの火花放電ギャップgの拡大量を測定した。図7は、その結果を合金中のRhの含有量と火花放電ギャップ増加量との関係で示したものである。
【0033】
すなわち、Re及び/又はRuを含有させた合金で発火部を構成したものは、それらの含有量を0.5重量%及び10重量%のいずれに設定した場合においても、Ru単独添加、Re単独添加及びRu−Reの複合添加の別によらず、ReないしRuを含有しないIr−Rh二元合金で発火部を構成したものと比較して、いずれのRh含有量においてもこれとほぼ同等か、あるいはそれ以上の耐消耗性を示している。例えば、Re及び/又はRuの合計含有量が0.5重量%の条件では、Rhが5〜35重量までの広い組成範囲で、良好な耐消耗性能が安定的に得られていることがわかる。また、Rh含有量が5重量%未満の範囲においては、二元合金を使用したものでは耐消耗性が急速に低下しているのに対し、Re及び/又はRuを含有する合金を使用したものは、良好な耐消耗性を示していることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグを示す正面断面図。
【図2】その発火部側の正面部分断面図。
【図3】図2の要部を示す拡大断面図。
【図4】実施例1において、Ir−Rh二元合金試験片を用いた場合の、試験片中のRh含有量と酸化減量との関係を示すグラフ。
【図5】同じく、Rhを1重量%含有するIr−Rh−Re系合金試験片ないしIr−Rh−Ru系合金試験片を用いた場合の、試験片中のRe又はRuの含有量と酸化減量との関係を示すグラフ。
【図6】同じく、Rhを30重量%含有するIr−Rh−Re系合金試験片ないしIr−Rh−Ru系合金試験片を用いた場合の、試験片中のRe又はRuの含有量と酸化減量との関係を示すグラフ。
【図7】発火部を構成する各種合金中のRh含有量と、火花放電ギャップの増加量との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 主体金具
2 絶縁体
3 中心電極
4 接地電極
31 発火部(チップ)
32 対向する発火部(チップ)
g 火花放電ギャップ
Claims (5)
- 中心電極と、その中心電極の外側に設けられた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金具と、前記中心電極と対向するように配置された接地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花放電ギャップを形成する発火部とを備え、
その発火部が、Irを主体としてRhを0.1〜35重量%の範囲で含有し、さらにRu及びReの少なくともいずれかを合計で0.1〜17重量%の範囲で含有する合金により構成されることを特徴とするスパークプラグ。 - 中心電極と、その中心電極の外側に設けられた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金具と、前記中心電極と対向するように配置された接地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花放電ギャップを形成する発火部とを備え、
その発火部が、Irを主体としてRhを0.1〜35重量%の範囲で含有し、さらにRuを0.1〜17重量%の範囲で含有する合金により構成されることを特徴とするスパークプラグ。 - 中心電極と、その中心電極の外側に設けられた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金具と、前記中心電極と対向するように配置された接地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花放電ギャップを形成する発火部とを備え、
その発火部が、Irを主体としてRhを0.1〜3重量%の範囲で含有し、さらにRu及びReの少なくともいずれかを合計で0.1〜17重量%の範囲で含有する合金により構成されることを特徴とするスパークプラグ。 - 前記発火部を構成する合金は、Ru及びReの少なくともいずれかを合計で0.1〜13重量%の範囲で含有する請求項1ないし3のいずれかに記載のスパークプラグ。
- 前記発火部を構成する合金は、Ru及びReの少なくともいずれかを合計で0.5〜10重量%の範囲で含有する請求項1ないし4のいずれかに記載のスパークプラグ。
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