JPH0554953A - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ

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JPH0554953A
JPH0554953A JP3213697A JP21369791A JPH0554953A JP H0554953 A JPH0554953 A JP H0554953A JP 3213697 A JP3213697 A JP 3213697A JP 21369791 A JP21369791 A JP 21369791A JP H0554953 A JPH0554953 A JP H0554953A
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JP
Japan
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tip
base material
spark plug
chip
core
Prior art date
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Pending
Application number
JP3213697A
Other languages
English (en)
Inventor
Takafumi Oshima
崇文 大島
Kazuya Iwata
和也 岩田
Tsutomu Okayama
勉 岡山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP3213697A priority Critical patent/JPH0554953A/ja
Publication of JPH0554953A publication Critical patent/JPH0554953A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Irを主体とするサーメット製チップを用
い、前記酸化揮発による消耗が効果的に防止でき、これ
により安価で耐久性が向上できるスパークプラグの提
供。 【構成】 この発明のスパークプラグは、0.1〜1
5.0重量%の稀土類金属酸化物と、イリジウム、ルテ
ニウムのいずれか1以上の残余との焼結体からなるチッ
プ5を、火花放電間隙を構成するニッケル合金製電極4
の母材41の発火部に溶接した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、中心電極の先端に耐
消耗性のチップを溶接したスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンなどのガソリン機関で
は、耐火花消耗性向上のため電極先端にPt合金などの
貴金属チップを溶接したスパークプラグが使用されてい
る。またこの種のスパークプラグは、ニッケル(Ni)
合金製母材に熱電導性に優れた銅(Cu)芯を入れた中
心電極を使用し、母材の先端に貴金属チップを溶接して
おり、貴金属チップ溶接面とCu芯との間に熱伝導性の
悪い母材層が介在していた。このため、燃焼室に露出し
た貴金属チップ表面から受ける熱を、Cu芯を介して中
心電極の後端側に逃がす、いわゆる熱引きが十分でな
く、高速、高負荷運転ではチップ先端が過昇温し易かっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】白金は高価であるた
め、安価なイリジウム(Ir)を用いれば安価に製造す
ることができるが、Irは900〜1000℃の高温に
おいて酸化揮発し易い欠点がある。また溶解法による合
金の製造が困難であるとともに製造可能な合金も限られ
ている。よって、そのまま電極発火部に使用すると、火
花消耗よりも酸化揮発による消耗が問題となり、また上
記酸化揮発を効果的に抑制する合金は発見されていな
い。この発明の目的は、Irを主体とするサーメット製
チップを用い、前記酸化揮発による消耗が効果的に防止
でき、これにより安価で耐久性が向上できるスパークプ
ラグの提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明のスパークプラ
グは、0.1〜15.0重量%の稀土類金属酸化物と、
イリジウム、ルテニウム(Ru)のいずれか1以上の残
余との焼結体からなるチップを、火花放電間隙を構成す
るニッケル合金製電極母材の発火部に溶接した。請求項
2に記載のスパークプラグにおける前記チップは、その
基部を、純NiまたはNi合金製母材と、該母材の中心
部に埋設されたCuまたはAgを主体とする良熱伝導性
金属芯とからなる中心電極の先端に設けた小穴に埋め込
み、前記基部外周と母材との嵌合面の全周を溶接すると
ともに、貴金属チップと金属芯の先端とを接触させる
か、または0.5mm以内に近接させたことを特徴とす
る。
【0005】
【発明の作用、効果】この発明では、Ir又はRuと、
稀土類金属酸化物とを焼結してサーメットとし、Ir又
はRuの粒界を稀土類酸化物で被覆することによりIr
又はRuと酸素との接触を阻止してIr又はRuの酸化
揮発を防止している。これにより消耗による火花放電間
隙の拡大が少なく、耐久性に優れたスパークプラグが得
られる。請求項2に記載のスパークプラグでは、サーメ
ットと、中心電極の母材であるNi合金との溶接性の悪
さを、両者の嵌合と嵌合面の全周溶接とにより補うとと
もに、チップと金属芯とを接触または近接させてチップ
の温度を低く維持し、前記酸化揮発を抑制している。こ
れにより耐久性がさらに向上できる。
【0006】
【実施例】図1は、この発明にかかるスパークプラグを
示し、先端面にL字形の外側電極11が溶接された筒状
の主体金具1内に、軸穴21付き絶縁碍子2を嵌め込ん
でいる。絶縁碍子2は、主体金具1内周に設けた段座1
2にパッキン14を介して絶縁碍子2の座面23を係止
し、主体金具頭部13をかしめることにより固定されて
いる。前記軸穴21には、先端側に中心電極4が挿入さ
れ、その先端部4Aが絶縁碍子2の先端より突出すると
共に、後端鍔部4Bが軸穴22の段部に当接し、後端側
に導電性ガラスシール33で挟まれた、モノシリック抵
抗体32及び端子31を備えた中軸3が加熱封着されて
いる。
【0007】中心電極4は、図2に示すごとく、15.
0重量%のCr、8.0重量%のFeを含むNi合金製
で、先端部4Aが幾分径小となっている(外径Gが1.
0mm)円柱状母材41と、母材41の軸心部に埋め込
まれたCuまたはAgを主体とする良熱伝導金属製の芯
42と、母材41の先端部(中心電極の先端部)4Aに
基部51が埋め込まれて溶接されたチップ5(直径0.
5mm)とからなる。チップ5は、母材41との嵌合面
(接合面)が全周にわたって溶接5Aされるとともに、
端面52は前記芯42の先端と接触ないし0.5mm以
内に近接されている。
【0008】チップ5は、Irの粉末85.0重量%
と、稀土類金属酸化物であるイットリア( Y2 3
の粉末15.0重量%とを焼結した焼結体からなり、円
柱状を呈する。この焼結体は図3の顕微鏡写真に示され
るように、Ir(白色部分)の粒界にイットリア(黒色
部分)が入り込んだサーメットとなっている。イットリ
アの添加量は、0.1〜15.0重量%であることが必
要であり、望ましくは0.5から10.0重量%の範囲
が良い。またイットリアの他にトリア(ThO2 )、酸
化ランタン(La2 3 )など他の稀土類金属酸化物を
用いることも可能である。稀土類金属酸化物の含有量
は、後記する実験データから証明されるように、0.1
重量%以下であると、900〜1000℃におけるIr
の酸化揮発の抑止効果がほどんど生じない。また15.
0重量%を越えると耐熱衝撃性が低下し、後記する溶接
時にひび割れの発生が増大する。またIrに他の金属と
して、Ruを用いることができ、さらにはこれらの2以
上を含む3元系、4元系としてもよく、この場合におい
ても稀土類金属酸化物の添加割合は上記範囲内にあるこ
とが必要である。
【0009】チップ5の溶接は、図4の(イ)、(ロ)
に示すごとく母材41の先端面の中心に、芯42の先端
面に達する小穴43を設け、該小穴43に円柱状のチッ
プ5の軸心を一致させてあてがい、レーザー溶接、電子
ビーム溶接、またはアルゴン溶接などで溶接5Aされ
る。溶接前のチップ5の寸法および小穴43の寸法は、
チップ5が直径D=0.5mm、長さH=1.0mmの
円柱であり、小穴43は、深さh=0.5mmとなって
いる。この発明においては、(イ)に示す如くチップ5
の先端52と、芯42の先端とが接触しているか、
(ロ)に示すごとく距離Lが0.5mm以内に設定され
ていることが望ましい。この距離Lは、従来の白金チッ
プを抵抗溶接した中心電極4においては、抵抗溶接時の
座屈を防止するため2.0mm前後に設定されている
が、母材41であるNi合金は熱伝導性が比較的小さ
く、芯による熱引きの妨げとなっている。この実施例の
如く、接触または近接していると、チップ5の温度を数
十℃前後低く保つことができる。
【0010】図5の(イ)、(ロ)、図6(イ)、
(ロ)のグラフは、耐久試験の結果を示す。図5の
(イ)はイットリア又はルテニウムが0〜35.0重量
%とIr残余とからなる焼結体製チップを、1000℃
の大気中に100時間放置したときの重量の減少割合を
示す。イットリア又はルテニウムの添加量の増加ととも
に酸化揮発による消耗が低下することが分かる。図5の
(ロ)は図1および図2に示したチップ直径0.5mm
のスパークプラグを、電源エネルギー50mJ、60回
/秒、200時間の机上火花消耗試験を実施したときの
火花間隔の増加量を示す。イットリア又はルテニウムが
0.1〜15.0重量%で火花消耗が少なくなる。図6
(イ)は図1および図2に示したチップ直径0.5mm
のスパークプラグを、2000cc、6気筒のガソリン
機関に装着し、5500rpm、全負荷で200時間運
転したときの火花放電間隙の増加量を示す。イットリア
又はルテニウムの添加量は0.1〜15.0重量%でI
rの酸化揮発が良く抑制されることが分かる。図6の
(ロ)は上記図5の(ロ)と同一のエンジンテストにお
いて、チップ5と芯42との距離Lと、火花放電間隙の
増加量の関係を示す。距離Lが0から0.5mmの範囲
において、チップ5の消耗による火花放電間隙の増加量
が小さいことが実証されている。
【0011】図7は、イットリアの添加量とレーザー溶
接によるチップ5のクラック(ひび割れ)発生率との関
係を示す。このグラフに示されるように、イットリア添
加量が15.0重量%を越えるとクラック発生率が急激
に増大する。
【0012】図8の(イ)、(ロ)は、中心電極4への
チップ5形状と溶接構造の他の実施例を示す。(イ)の
実施例では、チップ5を円板状とし、溶接5Aの距離を
長くしている。(ロ)は、チップ5を円環板状とし、溶
接5Aの距離をさらに長くしている。いずれの場合も溶
接強度を増大できる利点があり、とくにチップ5と芯4
2とを接触させた場合には、母材41より熱膨張率の大
きい芯42によりチップが熱応力を受けるため、溶接距
離の増大が望ましい。
【0013】上記実施例においては、チップ5を中心電
極4の発火部に溶接した実施例について説明したが、チ
ップ5は外側電極11の発火部に溶接してもよく、両方
に溶接することが、耐久性向上の観点から最も望まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスパークプラグの断面図である。
【図2】中心電極の先端部の拡大斜視図である。
【図3】中心電極の先端部の断面図の顕微鏡写真であ
る。
【図4】中心電極の先端部の拡大断面図である。
【図5】スパークプラグの耐久実験結果を示すグラフで
ある。
【図6】スパークプラグの耐久実験結果を示すグラフで
ある。
【図7】チップの溶接性を示すグラフである。
【図8】中心電極の他の実施例の先端部断面図である。
【符号の説明】
1 主体金具 2 絶縁碍子 3 中軸 4 中心電極 41 中心電極母材 42 良熱伝導性金属製の芯 43 小穴 5 チップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.1〜15.0重量%の稀土類金属酸
    化物と、イリジウム、ルテニウムのいずれか1以上の残
    余との焼結体からなるチップを、火花放電間隙を構成す
    るニッケル合金製電極母材の発火部に溶接したスパーク
    プラグ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記チップは、その
    基部を、純NiまたはNi合金製母材と、該母材の中心
    部に埋設されたCuまたはAgを主体とする良熱伝導性
    金属芯とからなる中心電極の先端に設けた小穴に埋め込
    み、前記基部外周と母材との嵌合面の全周を溶接すると
    ともに、貴金属チップと金属芯の先端とを接触させる
    か、または0.5mm以内に近接させたことを特徴とす
    るスパークプラグ。
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