JP3669162B2 - アクリル系樹脂フィルム - Google Patents

アクリル系樹脂フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP3669162B2
JP3669162B2 JP20930898A JP20930898A JP3669162B2 JP 3669162 B2 JP3669162 B2 JP 3669162B2 JP 20930898 A JP20930898 A JP 20930898A JP 20930898 A JP20930898 A JP 20930898A JP 3669162 B2 JP3669162 B2 JP 3669162B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
acrylic resin
layer
laminated
resin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20930898A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000086853A (ja
Inventor
義雄 田所
清 武藤
浩士 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP20930898A priority Critical patent/JP3669162B2/ja
Publication of JP2000086853A publication Critical patent/JP2000086853A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3669162B2 publication Critical patent/JP3669162B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル系樹脂フィルムおよびその積層フィルム、さらにはそれらの用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車の内装、家電品の外装などには、射出成形により成形された成形体が用いられている。かかる成形体の装飾として、例えば装飾が施された樹脂フィルムを、射出成形同時貼合法によって成形体を形成すると同時に、その成形体に貼合して行うことは知られている。
射出成形同時貼合法とは、射出成形の際に雌雄金型間に予めフィルムを配置しておき、両金型のキャビティー内に溶融樹脂を射出し、溶融樹脂を成形すると同時に、その表面にフィルムを貼合する方法であって(例えば特公昭63−6339号公報、特公平4−9647号公報、特開平7−9484号公報)、使用するフィルムの相違によって、ラミネート法、転写印刷法などとも呼ばれている方法である。アクリル系樹脂フィルムは、かかる射出成形同時貼合法に使用されるフィルムとしては知られており、例えばその片面または両面に印刷による絵柄などが施されて使用されている。
【0003】
また、アクリル系樹脂フィルムは、耐候性に優れていることから、例えばポリカーボネート系樹脂シートなどの表面を被覆するためのフィルムとしても用いられている(特公昭47−19119号公報、特開昭55−59929号公報)。
【0004】
しかし、従来からのアクリル系樹脂フィルムは、その厚み精度、表面の平滑性、表面硬度などの点で、十分に満足できるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らは、十分な厚み精度、表面の平滑性、表面硬度を同時に満足するアクリル系樹脂フィルムを開発するべく鋭意検討した結果、60〜110℃のガラス転移温度と7〜60万の重量平均分子量とを併せ持つアクリル系樹脂と、ゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体とを含有するアクリル系樹脂組成物からなるフィルムは、十分な厚み精度、表面の平滑性、表面硬度を有すること、またこのアクリル系樹脂フィルムおよびその積層フィルムが射出成形同時貼合用フィルム、農業用フィルム、表示フィルム、マスキングフィルムおよび塗装代替フィルムなど種々の用途に適していること、特にこのフィルムに着色したり、絵柄などを印刷したフィルムが従来のアクリルフィルムに比べて、積層した時の深み感などや、絵柄の印刷性に優れることを見出し、本発明に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ガラス転移温度が60〜110℃であり重量平均分子量が7万〜60万であるアクリル系樹脂95〜50重量部およびゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体5〜50重量部を含有するアクリル系樹脂組成物からなるアクリル系樹脂フィルムを提供する。
このフィルムを着色してなり、積層した際に深み感やメタリック調等を発現する着色フィルムを提供する。
このアクリル系樹脂フィルムに軟質塩化ビニルフィルムなどのフィルムを積層してなる積層フィルムを提供する。
また、これらのフィルムをポリカーボネート樹脂などの成形体に貼合してなる積層成形体を提供する。
更には、これらのフィルムの農業用フィルム、表示フィルム、マスキングフィルム、塗装代替フィルムへの用途を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
アクリル系樹脂のガラス転移温度は一般には概ね30℃〜110℃の範囲であるが、本発明で用いるアクリル系樹脂においては60℃〜110℃であることが必要であり、好ましくは約75〜105℃の範囲である。かかるガラス転移温度は示差走査熱量分析計を用いN 2 気流下に昇温速度10℃/分の条件で測定される値である。ガラス転移温度が約60℃未満では十分な表面硬度のフィルムが得られない傾向にある。ガラス転移温度が約110℃以上のアクリル系樹脂は架橋構造を有するものとなり成形し難い
【0008】
また、重量平均分子量は約7万〜60万である必要があるが、好ましくは約12万〜30万の範囲である。かかる重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)などの方法によって測定することができる。重量平均分子量が約7万未満であるとフィルムに加工する際の成形性が悪くなり十分な厚み精度が得られない傾向にある。また重量平均分子量が約60万を越えるとフィルムに加工する際の成形が困難となると共にフィルム中にゲル状の異物が発生し易くなる傾向にある。
【0009】
かかるアクリル系樹脂としては、例えばポリメタクリル酸アルキルや、メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体などが挙げられる。メタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体におけるメタクリル酸アルキル単位含有量は約50〜99重量%であり、アクリル酸アルキル単位含有量は約50〜1重量%であることが好ましい。
【0010】
メタクリル酸アルキルとしては、例えばメタクリル酸メチルなどが挙げられる。アクリル酸アルキルにおけるアルキル基としては、例えば炭素原子数2〜10のアルキル基が好ましく、かかるアクリル酸アルキルとして具体的にはアクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチルなどが挙げられる。
【0011】
かかるアクリル系樹脂は、公知のバルク重合法や懸濁重合法などによって製造される。ガラス転移温度は用いる共重合単量体の量や種類によって調整される。ガラス転移温度は、一般に共重合単量体の量が少なくなれば高くなり、共重合単量体の分子量が大きくなれば低くなる。重量平均分子量は重合開始剤の種類、量や連鎖移動剤の種類や量、重合温度によって調整される。
【0012】
本発明で用いるアクリル系樹脂は、重合によって得られた重合物を他の重合物と混合することなくそのまま用いてもよいが、ガラス転移温度または重量平均分子量の異なる樹脂の混合物であってもよい。ガラス転移温度または重量平均分子量が、約60〜110℃または約7〜60万と異なる樹脂であってもそれらの混合物が約60〜110℃または約7〜60万を満足するものであればよい。
【0013】
中でも重量平均分子量が約7万〜20万の樹脂成分を少なくとも1種以上含む混合物であることが、フィルムの表面硬度の点で好ましい。さらに、重量平均分子量が約7万〜20万である樹脂成分と重量平均分子量が約15万〜70万である樹脂成分とをそれぞれ1種以上含む混合物であることが、フィルムを熱成形する際の凹凸を防止でき、しかも十分な表面硬度を得ることができるので好ましい。かかる混合物は、GPCで測定した分子量分布をチャート上で観察すると、分子量に対して裾野が広がった形状またはショルダーを伴った形状をしている。なお、重量平均分子量が約7万〜20万である樹脂成分のガラス転移温度は約90〜110℃のものが、重量平均分子量が約15万〜70万である樹脂成分のガラス転移温度は約40〜80℃のものが好ましい。
【0014】
ゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体は少なくとも2層、好ましくは3層の多層構造を有するアクリル系重合体である。かかる多層構造アクリル系重合体としては、例えば(1)内層と外層とからなり、内層はアルキル基の炭素数が4〜8のアクリル酸アルキルとメタクリル酸アリルなどの多官能単量体との共重合体からなるゴム弾性体であり、外層はメタクリル酸メチル単位を主成分とする硬質重合体である2層構造アクリル系重合体、(2)最内層と中間層と最外層とからなり、最内層はメタクリル酸メチル単位を主成分とする硬質重合体であり、中間層はアルキル基の炭素数が4〜8のアクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アリルなどの多官能単量体との共重合体からなるゴム弾性体であり、最外層はメタクリル酸メチル単位を主成分とする硬質重合体である3層アクリル系重合体などが挙げられる。かかる多層構造アクリル系重合体は、例えば特公昭55−27576号公報に記載の方法によって製造することができる。
【0015】
かかるゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体は、その粒子径が約100〜500nm、好ましくは約100〜400nm、さらに好ましくは約250〜350nmの範囲である。粒子径が約100nm未満であればフィルムの表面硬度が低くなる傾向にあり、約500nmを越えると透明性が低下し易い傾向にある。
【0016】
本発明のアクリル系樹脂組成物は、かかるアクリル系樹脂とゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体とを含有するものであるが、アクリル系樹脂約95〜50重量部とゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体約5〜50重量部とを含有することが必要である。なお、ここでアクリル系樹脂とゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体との合計量は100重量部である。ゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体が約5重量部未満であるとフィルム化することが困難となる傾向にあり、約50重量部を越えるとフィルムの表面硬度が低くなる傾向にある。好ましい組成比としては、アクリル系樹脂約90〜70重量部とゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体約10〜30重量部程度である。
【0017】
本発明のフィルムは、本発明の目的を損なわない範囲で他の重合体成分や添加剤などを含有していてもよい。他の重合体成分としては、例えばポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系樹脂、MS(メタクリル酸メチル−スチレン)樹脂などが挙げられる。また、添加剤としては、例えば紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤などの耐候剤や、染料、顔料などの着色剤や、難燃剤、無機系充填剤などが挙げられる。
【0018】
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤およびこれらの混合物が用いられる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として具体的には、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(αα−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどが、2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−クロベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノンなどが、サリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤としてはサリチル酸パラ−t−ブチルフェニル、サリチル酸パラ−オクチルフェニルなどがそれぞれ例示され、これらの紫外線吸収剤はそれぞれ単独または2種以上を混合して用いられる。中でもフィルムからの揮発成分が少なくフィルムに印刷などされた絵柄の劣化を防止し得る点で、高分子量のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましく、具体的には、例えば2,2−メチレンビス[6−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]などが挙げられる。かかる紫外線吸収剤を使用する場合、その使用量はアクリル系樹脂組成物100重量部あたり約0.1重量部以上、好ましくは約0.3〜2重量部の範囲である。
【0019】
酸化防止剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが、光安定剤として具体的にはヒンダードアミン系光安定剤などがそれぞれ例示される。
【0020】
本発明のアクリル系樹脂組成物は、例えばアクリル系樹脂とゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体とを混練することにより製造することができる。他の重合体成分や添加剤などを含有する場合には、これらは該アクリル系樹脂に含有されていてもよいし、ゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体に含有されていてもよいし、アクリル系樹脂とゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体とを混練する際に添加されてもよい。混練の条件は特に限定されるものではなく、公知の混練条件で行うことができる。
【0021】
本発明のアクリル系樹脂組成物は、例えばフィルム状に押出してフィルム状物とした後、その両面または片面をロール表面に接触させて成形する方法、フィルム状物とした後、その両面または片面をベルトに接触させて成形するベルト冷却押出法、インフレーション押出成形法、チルロールによる押出キャスティング、溶剤キャスティング方法などの方法によってフィルムに成形することができる。中でも、フィルム状に押出されたフィルム状物の両面をロール表面またはベルト表面に接触させた状態で成形されることが、フィルムの厚み精度や表面平滑性の点で好ましい。また、ロール表面またはベルト表面の接触はフィルム状物の一方の面に接触した後に他方の面に接触させることにより行ってもよいが、両面を同時に接触させることが好ましい。
【0022】
フィルム状物の両面をロール表面またはベルト表面に最初に接触させる際のフィルム状物の温度は、アクリル系樹脂組成物のガラス転移温度以上の温度、好ましくはガラス転移温度よりも約20℃以上高い温度で行われ、接触の際の線圧は約50〜150kg/cm、好ましくは70〜120kg/cm程度である。
ロール表面またはベルト表面の材質としては、冷却効率が良いこと、および平滑性に優れたフィルムが得易いことから、金属製が好ましく、具体的にはステンレス、鋼鉄などが挙げられる。鋼鉄を用いる場合には、その表面にクロームメッキなどの処理が施されていてもよい。
ロール表面またはベルト表面の温度は特に限定されないが、フィルムに成形し易い点で、一定温度に保持されていることが好ましい。
使用する金属ロールの本数は3から4本を使用し、多段でフィルム厚み及び表面状態を調整することが望ましい。
【0023】
かくして得られたフィルムは、十分な厚み精度、表面平滑性を有しているが、さらに厚み精度、表面平滑性を向上させるために、その両面または片面をロール表面またはベルト表面に接触させた状態で加熱後、冷却してもよい。
【0024】
また、本発明のアクリル脂フィルムにおいては、たとえ粒子径が100μm以下の異物であってもそれを含む場合には従来のアクリル系樹脂フィルムと比較してその見栄えや印刷性に影響するため、フィルムに成形する場合には、かかる異物が除去された後に成形することが好ましい。異物が表面に存在すると、具体的には、フィルムの片面または両面に印刷などにより絵柄などを施した時に、印刷抜けなどが発生し易い。
【0025】
異物を除去するには、例えばアクリル系樹脂組成物の溶融樹脂の通路に金属製のスクリーンメッシュ、セラミックス製のスクリーンメッシュなどを配置して行うことが好ましい。特に目詰まりが少なく、目詰まりの解消のための生産工程の停止の頻度が少ないことから、ロータリー型スクリーンチェンジャーを用いることが好ましい。かかるロータリー型のスクリーンチェンジャーしては、グノイス社(ドイツ国)製の「型番KSF−45×2」などが挙げられる。かかるロータリー型スクリーンチェンジャーを溶融樹脂の通路に設けて樹脂を押出し、フィルムに成形することによって、粒子径100μm以下の異物を実質的に含まないアクリル系樹脂フィルムを得ることができる。
【0026】
本発明のアクリル系樹脂フィルムの厚みは、約0.05〜1mm、好ましくは約0.1〜0.6mmであって、いわゆるフィルム状のもののみならず、シート状のものも含まれる。
【0027】
本発明のアクリル系樹脂フィルムは、その一方の面または両面に絵柄などが印刷されてもよいし、着色されてもよい。また着色されたフィルムに絵柄などが印刷されてもよい。絵柄を印刷する際に、着色フィルムによっては、印刷絵柄のベースとなる下地印刷層を省略し得るという経済的な効果が期待できる。
【0028】
フィルムの着色方法としては、原料として着色された樹脂を用いる方法や、透明フィルムを後工程で染色する方法が可能である。染色方法の一例として、ベンジルアルコールなどのアルコール類を10〜30g/L含む水に分散型染料を分散した液中に浸漬して染色る方法が挙げられる。
【0029】
また、本発明のアクリル系樹脂フィルムの一方の面に粘着剤層または接着剤層などを設けてもよい。かかる粘着剤層または接着剤層などは通常の方法、例えば粘着剤または接着剤(以下、単に「粘着剤」と言う)などをコーティングすることにより容易に設けることができる。
【0030】
本発明のアクリル系樹脂フィルムは、厚み精度が十分であり、表面の平滑性にも優れ、しかも十分な表面硬度を有しているので、例えば射出成形同時貼合用フィルム、農業用フィルム、表示フィルム、マスキングフィルムなどとして用いることができる。
【0031】
本発明のアクリル系樹脂フィルムを用いた射出成形同時貼合は、例えば雄型と雌型とからなりキャビティー空間を有する雌雄一対の金型の雄型と雌型とを開放し、両金型間に本発明のアクリル系樹脂フィルムを挿入した後、両金型間に該フィルムを挟んだ状態で型締めし、次いでキャビティー空間内に溶融状態にある熱可塑性樹脂を射出して供給し、次いで冷却することにより行われる。その結果、熱可塑性樹脂からなる成形体の表面に本発明のフィルムが貼合された積層成形体を得ることができる。
【0032】
金型間へ供給される本発明のアクリル系樹脂フィルムは、予め真空成形などによって目的とする形状に賦形されていてもよい。この場合、フィルムの厚みは賦形性の観点から約0.1〜0.5mmの範囲が好ましい。目的とする形状に賦形する際には、賦形用の金型で予め賦形したものを射出成形に用いる雄雌金型の金型間に供給してもよいが、両金型の何れか一方の金型を用いて賦形し、該金型から取り外すことなく射出成形同時貼合を行ってもよい。
【0033】
また、フィルムは一枚毎に金型間に供給してもよいが、連続フィルムをロールから巻出しながら供給することもできる。この場合には、ロール状に巻き取り易いことから、フィルムの厚みは約0.6mm以下であることが好ましく、また巻重量(ロール重量)の観点からは約0.2mm以下であることが好ましい。約0.2mm以上の厚みの場合には、一枚毎の切り板状態で金型間に供給することが有利である。
【0034】
透明な本発明のアクリル系樹脂フィルムの片面に、印刷などにより絵柄が施されたものを用いた場合には、溶融した熱可塑性樹脂をフィルムの絵柄が施された面側に供給すると、得られる積層成形体においては、フィルムがクリアー層として絵柄の上に配置されることになって、絵柄に深み感が生じて好ましい。この場合、フィルムの厚みは約0.1mm以上であることが、十分な深み感が得られることから好ましい。
【0035】
キャビティー空間内に射出により供給される熱可塑性樹脂としては、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂などが挙げられるが、得られる積層成形体の耐衝撃性、寸法安定性の点ではABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、あるいは耐衝撃ポリプロピレン樹脂などが好ましい。また、かかる熱可塑性樹脂にアクリル系樹脂が含有されていると得られる積層成形体における熱可塑性樹脂と本発明のフィルムとの貼合強度が向上するため好ましい。アクリル系樹脂を熱可塑性樹脂に含有させる場合、その含有量は約10重量%以下が好ましい。
【0036】
射出における熱可塑性樹脂の温度、射出圧力などは、射出される樹脂の種類、目的とする積層成形体、金型における射出ゲートの位置などに応じて適宜選択される。
【0037】
また、熱可塑性樹脂としてオレフィン系樹脂などを用いた場合には、本発明のアクリル系樹脂フィルムとの接着性を付与するために、フィルムの熱可塑性樹脂と貼合される側の面に下地処理を行ってもよい。下地処理としては、例えば塩素化ポリプロピレン樹脂を予めコーティングする方法などにより行うことができる。
【0038】
本発明のアクリル系樹脂フィルムは、一般のアクリル系樹脂フィルムと同様に、透明性に優れ波長3000nm以上の光線(遠赤外線)の透過率が低く断熱性(保温性)にも優れているが、一般のアクリル系樹脂フィルムに比べて表面硬度が硬いことから、農業用フィルムとしても使用することができる。これまでの一般のアクリル系樹脂フィルムは表面硬度が低くならざるを得ず、そのため長期間にわたる使用においては埃、砂などによる擦傷によって透明性が低下し易く、農業用フィルムとして用いる場合には問題であった。それに対して、本発明のアクリル系樹脂フィルムは表面が十分に硬く、砂や埃などの摩擦によっても透明性の低下が少ないので、農業用フィルムとして実用的に使用し得る。
【0039】
本発明のアクリル系樹脂フィルムを農業用フィルムとして使用する場合には、防曇性を付与するために、親水性重合体、界面活性剤などをそれぞれ単独または2種以上を組合わせて含有していてもよいし、フィルム表面に塗布してもよい。親水性重合体や界面活性剤をフィルム中に含有させる方法、フィルム表面へ塗布する方法は公知の方法で行うことができる。
【0040】
本発明のアクリル系樹脂フィルムは、表面平滑性に優れているので、その片面にインクジェットプリンターによる印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷などを施すこともできる。かかる印刷が施された本発明のアクリル系樹脂フィルムは、印刷が施された側とは反対側の面に粘着剤層などを設けて外装・公告・宣伝用の表示フィルム、即ちいわゆるマーキングフィルムとして用いることができる。かかる表示フィルムは、各種の文字、絵柄、写真などがコンピューターグラフィクス技術を用いたインクジェットプリンターなどによる印刷によって印刷されて用いられる。
【0041】
表示フィルムとしては、従来より軟質塩化ビニル樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが用いられていたが、本発明のアクリル系樹脂フィルムを用いた表示フィルムは、これら従来の表示フィルムと比較して、耐候性や透明性に起因して絵柄の見栄えなどの点に優れている。
【0042】
本発明のアクリル系樹脂フィルムを表示フィルムとして用いる場合には、全光線透過率(Tt)が91%以上、ヘイズが2%以下であることが好ましい。
また、一方の面に設けられる粘着剤層の厚みは、例えば約15〜60μmであることが好ましい。粘着剤としては、例えばアクリル系ビニルモノマーおよび酢酸ビニルを含有するビニルモノマー組成物を溶液中でラジカル重合して選られるアクリル系粘着剤や、ポリウレタン系粘着剤などが挙げられる。かかる粘着剤層は、例えば粘着剤をリバースロールコート法などの塗工法により剥離材に塗布し、加熱乾燥させた後、アクリル系樹脂フィルムと積層することにより設けることができる。ここで剥離材としては、特に限定されるものではなく、例えばシリコン塗布型離型紙などが使用される。
【0043】
かくして得られる表示フィルムは、例えば必要に応じて所望のサイズ、図形、文字などの形状にカットし、離型材を剥がして目的とする被覆基材に積層することができる。被覆基材は、プラスチック成形体、ガラス、金属、壁材、木材などが挙げられる。プラスチック成形体としては、例えばアクリル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。
【0044】
かかる表示フィルムの用途としては、例えば屋外看板(屋上広告塔、袖看板、ポール看板、野立看板、キャノピーサインなど)、案内サイン(導入サイン、表示サイン、案内表示、駅の構内サインなど)、商業車両へのマーキング(フリートマーキング)、シャッターおよび外壁へのマーキング、工場、建設現場の板囲いなどへのマーキング、自動販売機へのマーキング、建設機械へのマーキング、鉄道車両へのマーキング、船舶へのマーキング、テントシートへのマーキング、インライン部材としての乗用車、トラック、二輪車、弱電部品などへの加飾表示、室内装飾としての壁紙、腰板、イミテーションなどが挙げられる。
【0045】
本発明のアクリル系樹脂フィルムは、透明性にも優れており、例えば基材保護を目的としたマスキングフィルムとしても使用することができる。
マスキングフィルムとしては、従来からポリエチレン系樹脂フィルムに粘着剤層などが設けられたものが用いられているが、ポリエチレン系樹脂は結晶性を有し一般には半透明であるため、合成樹脂板の目視検査を、マスキングフィルムを一旦剥がしてから行う必要があった。また光学的な歪み(光学的異方性)が生じ易いという問題があるため、光学用途に使用される光学フィルム(例えば偏光フィルム、位相差フィルムなど)のマスキングフィルムとして用いた場合には、該光学フィルムの光学的歪みなどの検査をマスキングフィルムを剥がして行う必要があった。
【0046】
これに対して、本発明のアクリル系樹脂フィルムを用いたマスキングフィルムは透明性に優れているために、例えばアクリル系樹脂板、ポリカーボネート系樹脂板などの目視検査をマスキングフィルムを剥がすことなく行うことができる。また、偏光フィルム、位相差フィルムなどの光学フィルムのマスキングフィルムとして用いると、光学的な歪みがないので、これら光学フィルムの光学的歪みやレターデーションなどの検査をマスキングフィルムを剥がすことなく行うこともできる。
【0047】
本発明のアクリル系樹脂フィルムは、その片面に他のフィルム層が積層された積層フィルムとすることもできる。他のフィルム層としては、例えば通常のアクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート樹脂、オレフィン樹脂のフィルムが挙げられる。
他のフィルム層の厚みは特に限定されるものではないが、約0.05〜5mm、好ましくは約0.1〜3mmの範囲である。他のフィルム層は1層であってもよいし、2層以上であってもよい。
【0048】
かかる積層フィルムは、例えば本発明のアクリル系樹脂フィルム層と他のフィルム層とを同時に押出して積層する多層押出法により製造してもよいし、別々に製造された本発明のアクリル系樹脂フィルムと他のフィルムとを貼合して製造してもよい。また、他のフィルム層をフィルム状に押出成形しておき、押出成形された直後の加熱状態にある該フィルムに本発明のアクリル系樹脂フィルムを貼合してもよく、貼合後、直ちに本発明のアクリル系樹脂フィルム層と他のフィルム層とをロール表面またはベルト表面に接触させることにより、積層フィルムを得ることができる。
【0049】
かかる積層フィルムは、他のフィルム層としてアクリル系樹脂フィルム層以外のフィルム層を用いた場合には、その外側が本発明のアクリル系樹脂フィルムとなるようにして使用されることが、表面がクリアーで透明感が得られることから好ましい。
また、積層フィルムがアクリル系樹脂フィルム層と本発明のアクリル系樹脂フィルム層とである場合には、その外側が通常のアクリル系樹脂フィルム層〔例えばゴム弾性体を含有しないアクリル系樹脂フィルム層〕であり、内側が本発明のアクリル系樹脂フィルム層となるように使用することもできる。この場合には、積層フィルムの表面硬度、耐薬品性、耐候性などに優れた積層フィルムとすることができる。また、通常のゴム弾性体を含有しないアクリル系樹脂フィルムは単独ではロール状に巻き取ることが困難であるが、かかる積層フィルムはロール状に巻き取ることができるので、この点でも有利である。なお、ここでゴム弾性体には前記したゴム弾性体層を含む多層構造アクリル系重合体が含まれる。
【0050】
かかる積層フィルムでも、無着色のアクリル系樹脂フィルムと着色されたアクリル系樹脂フィルム、または無着色のアクリル系樹脂フィルムと着色されたオレフィン系樹脂(特に耐衝撃ポリプロピレン樹脂)フィルムとの積層フィルムは、無着色のアクリル系樹脂フィルムを通して着色されたフィルム層が深みのある色に見えて高級感が増す効果が認められる。また、着色または無着色のフィルム層中に金属粉(特に偏平形状のアルミ粉など)、雲母等を1〜10重量%含むことによって、通称メタリック調やパール調と呼ばれる効果を出すことが可能となる。
【0051】
このような積層フィルムは、アクリル系樹脂フィルムが耐候性や表面硬度に優れている点から、特にバンパー、ガーニッシュ、サイドモールなどの自動車外板または冷蔵庫、エアコン、洗濯機などの家電製品などの塗装代替として有用である。この塗装代替フィルムを使用することによって、一般的な塗装に用いられる塗料中に含まれる有機溶剤による環境汚染を防止することもできる。かかる積層フィルムにおいては通常、無着色のアクリル系樹脂フィルムが外側となるようにして使用され、下地として射出成形による他樹脂、貼合による金属などが使用可能である。
【0052】
アクリル系樹脂フィルムと着色されたオレフィン系樹脂フィルムを接着する場合に、塩素化ポリプロピレン樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂、無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂等をオレフィン系樹脂フィルムに含ませておいたり、またはこれらの樹脂を表面にコーティングして行う方法が有効である。
さらに、アクリル系樹脂フィルムと着色したオレフィン系樹脂とをウレタン系粘着剤などを使用してラミネート法により積層化することも可能である。
【0053】
積層フィルムの場合に、絵柄の印刷はアクリル系フィルムの面でも良いし、他のフィルムの面であっても良い。例えば、他のフィルム層が塩化ビニル系樹脂フィルムの場合に、その一方の面に絵柄などは容易に印刷することができ、その上に本発明のアクリル系樹脂フィルムを積層することにより、透明感があり、意匠性に優れた積層フィルムとすることができる。積層は、例えば本発明のアクリル系樹脂フィルムと塩化ビニル系樹脂フィルムとを加熱、加圧することにより行うことができ、加熱温度は約80〜200℃程度である。
積層フィルムは、例えば温室などの農業用資材、アーケード、防音板などの建築用資材、サンルーフなどのエクステリア資材などとして用いることができる。積層フィルムは、単層のアクリル系樹脂フィルムと同様に、射出成形同時貼合用フィルム、農業用フィルム、表示フィルムとして用いることができる。
【0054】
射出成形同時貼合法に用いる場合には、前記した本発明のアクリル系樹脂フィルムにおけると同様にして行うことができる。
また、農業用フィルムとして用いる場合に、好ましい他のフィルムとしては、例えば塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルムなどが挙げられる。
【0055】
さらに、表示フィルムとして用いる場合には、本発明のアクリル系樹脂フィルムが最外層となるように用いられ、他のフィルム層の側の面に粘着剤層が設けられる。他のフィルム層は着色されていてもよく、また本発明のアクリル系樹脂フィルムと他のフィルム層との間に印刷などにより絵柄が設けられてもよい。本発明のアクリル系樹脂フィルムが最外層となることにより、これらに深み感が出て意匠性が向上する。
【0056】
かかる表示フィルムにおけるアクリル系樹脂フィルムの全光線透過率(Tt)は91%以上、ヘイズが2%以下であることが好ましい。また、一方の面に設けられる粘着剤層を構成する粘着剤や、その厚みは、単層のアクリル系樹脂フィルムを表示フィルムとして用いる場合におけると同様の粘着剤および厚みであり、上記したと同様の方法で粘着剤層として設けることができる。また、使用方法、用途も本発明のアクリル系樹脂フィルムを表示フィルムとして用いる場合と同様である。
【0057】
【発明の効果】
本発明のアクリル系樹脂フィルムおよびその多層フィルムは、射出成形同時貼合用フィルム、農業用フィルム、表示フィルム、マスキングフィルムおよび塗装代替フィルムなど種々の用途に適している。特にこのフィルムに着色したり、絵柄などを印刷したフィルムが従来のアクリルフィルムに比べて、積層した時の深み感、高級感などや、絵柄の印刷性に優れている。
【0058】
【実施例】
以下、本発明を実施例でより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0059】
なお、評価方法は以下の通りである。
(1)厚み精度
1/1000mm精度のダイアルゲージを用いて、フィルムの厚みを幅方向と引き取り方向の各1mについて連続的に測定し、平均厚み(d0)、最大厚み(dmax)、最小厚み(dmin)をそれぞれ求め、平均厚み(d0)と最大厚み(dmax)との差および平均厚み(d0)と最小厚み(dmin)との差のうちで大きい方のをΔdとして、計算式(1)
厚み精度(%)=(Δd/d0)×100 (1)
により算出した。
(2)成形時凹凸発生試験
得られた積層成形体の表面状態を目視観察し、下記の判断基準にて判定した。
○:表面に凹凸が殆ど見られない
△:表面に凹凸が僅かに認められる
×:表面に微細な凹凸が認められる
(3)ガーゼ摩耗性
染色堅牢度測定用摩擦試験機〔(株)東洋精機製作所製、D型〕の測定治具にガーゼを装着し、荷重200gで500往復の摩耗試験を行い、目視により下記の基準で評価した。
○:摩耗は認められない
△:摩耗が僅かに認められる
×:摩耗が明瞭に認められる
(4)表面硬度
JIS K 5400に従い、鉛筆硬度を測定した。
(5)光学性能
JIS K 6718に従って、全光線透過率(Tt)およびヘイズを測定した。
(6)ガラス転移温度
示差走査熱量測定計(DSC)を使用して、N 2 気流下、昇温速度10℃/分で昇温したときに観察される吸熱開始温度を接線法により求めた。
(7)重量平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
(8)印刷抜け個数
フィルムの片面に絵柄をグラビア印刷し、幅1m、長さ10mのフィルムの前面について印刷抜けの箇所の個数を目視検査して、その個数を1m2当りに換算した。
【0060】
また、実施例中の各記号の意味は以下の通りである。
(1)アクリル系樹脂I:
バルク重合法により製造したものであり、メタクリル酸メチル単位99重量%、アクリル酸メチル単位1重量%からなり、ガラス転移温度が106℃、重量平均分子量が14万である樹脂。
(2)アクリル系樹脂II:
バルク重合法により製造したものであり、メタクリル酸メチル単位90重量%、アクリル酸メチル単位10重量%からなり、ガラス転移温度が95℃、重量平均分子量が12万である樹脂。
(3)アクリル系樹脂III:
懸濁重合法により製造したものであり、メタクリル酸メチル単位80重量%、アクリル酸ブチル単位20重量%からなり、ガラス転移温度が62℃、重量平均分子量が30万である樹脂。
(4)アクリル系樹脂IV:
懸濁重合法により製造したものであり、メタクリル酸メチル単位80重量%、アクリル酸ブチル単位20重量%からなり、ガラス転移温度が62℃、重量平均分子量が50万である樹脂。
(5)アクリル系樹脂V:
懸濁重合法により製造したものであり、メタクリル酸メチル単位70重量%、アクリル酸メチル単位30重量%からなり、ガラス転移温度が47℃、重量平均分子量が30万である樹脂。
【0061】
(6)アクリル系重合体A:
特公昭55−27576号公報の実施例3を参照し、下記のようにして製造したものであり、最内層がメタクリル酸メチル架橋重合体、中間層がブチルアクリルレートを主成分とする軟質のゴム弾性体、最外層がメタクリル酸メチル重合体からなる球形の3層構造アクリル系重合体。この重合体粒子の平均粒径は約300nmである。
冷却器付きのガラス容器(容量5リットル)内に蒸留水、炭酸カリウム、スルフォコハク酸ジオクチルおよび過硫酸カリウムを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌後、メタクリル酸メチル38部、メタクリル酸アリル0.08部を仕込んだ。これら混合物を70℃で30分間反応させて最内層重合体を得た。続いて、アクリル酸ブチル38部、スチレン9部、メタクリル酸アリル1重量部の単量体混合物と過硫酸カリウムとスルフォコハク酸ジオクチルの混合物を90分間かけて連続的に添加し、更に90分間保持して中間層の架橋弾性層を重合した。最後にメタクリル酸メチル14部、アクリル酸エチル0.6部、過硫酸カリウムの混合物を60分間かけて連続的に添加し、更に60分間保持して最外層を重合させ、三層構造の多層構造重合体を得た。電子顕微鏡で測定したこの重合体粒子の最終平均粒子径は300nmであった。この重合体ラテックスを、常法に従って凝結させた後、脱水乾燥して乾燥粉末を得た。
(7)アクリル系重合体B:
アクリル系重合体Aの製法に準じて最内層を形成することなく製造したものであり、内層がアクリル酸ブチルを主成分とする軟質のゴム弾性体、外層がメタクリル酸メチル重合体からなる球形の2層構造アクリル系重合体。この重合体粒子の平均粒径は約300nm。
【0062】
(8)紫外線吸収剤LA31:
旭電化工業(株)製、「アデカスタブ LA−31」(高分子量ベンゾトリアゾール系)
(9)紫外線吸収剤250:
住友化学工業(株)製、「スミソーブ 250」
(10)アルミ粉末:
東洋アルミ(株)製、アルミペースト
(11)酸化チタン粉末:
関東化学(株)製、酸化チタン粉末
(12)分散染料:
住友化学工業(株)製、「スミカロンレッド E−FBL」
【0063】
参考例1
表1に示す組成比で各原料をタンブラー型混合機で混合し、同方向回転の二軸押出機を用いて樹脂温度255℃を維持しながら溶融混練して、アクリル系樹脂組成物a〜iのペレットを得た。
【0064】
実施例1〜8(参考)
表2に示す各アクリル系樹脂組成物のペレットを一軸押出機〔東芝機械(株)製、バレル系65mmφ〕を用いてT型フィルムダイス〔リップクリアランス0.5mm、幅600mm、設定温度250℃〕を介して押出してフィルム状物を得、直ちに冷却ポリッシングロール表面に両面を同時にかつ完全に接触させて成形して、アクリル系樹脂フィルム〔厚み0.13mm〕を得た。このフィルムの評価結果を表2に示す。
【0065】
このフィルムの片面に木目調の絵柄を印刷により施し、射出成形用の一対の雄型と雌型とからなる射出成形用金型(金型温度50℃)のキャビティー内に配置し、遠赤外線ヒーターで加熱した後、真空成形を行って賦形した。次いで、加熱溶融されたABS樹脂〔樹脂温度230℃〕を射出圧力1150kg/cm2で射出し、次いで冷却してABS樹脂の成形体の表面にアクリル系樹脂フィルムが貼合された積層成形体を得た。この積層成形体の評価結果を表2に示す。
【0066】
実施例9〜10(参考)
実施例1、4において、冷却ポリッシングロール表面にフィルム状物の両面を接触させる代わりに、冷却ポリッシングロール表面にフィルム状物の片面のみを接触させる以外は同様に操作して、アクリル系樹脂フィルム〔厚み0.13mm〕を得、次いで積層成形体を得た。このアクリル系樹脂フィルムおよび積層成形体の評価結果を表2に示す。
【0067】
実施例11(参考)
実施例10で得たアクリル系樹脂フィルムを連続ステンレスベルトに接触させた状態で両面を加熱したのち冷却してアクリル系樹脂フィルムを得た。このアクリル系樹脂フィルムの評価結果を表2に示す。実施例1で得たアクリル系樹脂フィルムに変えて上記で得たアクリル系樹脂フィルムを用いる以外は実施例1と同様に操作して、積層成形体を得た。この積層成形体の評価結果を表2に示す。
【0068】
実施例12
一軸押出機〔東芝機械(株)製、バレル径65mmφ〕を用いてT型フィルムダイス〔リップクリアランス4mm、幅600mm、設定温度280℃〕を介して押出中のポリカーボネート樹脂シートの表面に、実施例1で得たアクリル系樹脂フィルムを押出同時積層し、ポリッシングロールに両面を完全に接触させて、積層フィルム(厚み3mm)を得た。この積層フィルムの評価結果を表2に示す。
【0069】
実施例13
実施例1で得たアクリル系樹脂フィルムに代えて実施例4で得たアクリル系樹脂フィルムを用いる以外は実施例12と同様に操作して積層フィルム(厚み3mm)を得た。この積層フィルムの評価結果を表2に示す。
【0070】
実施例14
表面にカーボン柄が印刷された厚み0.1mmの軟質塩化ビニルフィルムの印刷柄面側に、実施例1で得たアクリル系樹脂フィルムを積層して積層フィルムを得た。
この積層フィルムを熱成形によって賦形したのち、射出成形用金型(金型温度50℃)内に挿入し、次いでポリカーボネート樹脂を射出〔射出圧力1250kg/cm2、樹脂温度280℃〕して射出成形同時貼合を行って、ポリカーボネート樹脂層(厚み3mm)に積層フィルムが積層された積層成形体を得た。
【0071】
実施例15
組成物dに無機赤色顔料を混練して組成物d’のペレットを得、これを一軸押出機〔東芝機械(株)製、バレル系65mmφ〕に供給した。また、組成物iのペレットを一軸押出機〔日立造船(株)製、バレル径45mmφ〕に供給した。両一軸押出機に連結された2層マルチマニホールド型フィルムダイス〔リップクリアランス0.5mm、幅600mm、設定温度250℃〕を介して組成物d’、組成物iをそれぞれの一軸押出機から押出し、冷却ポリッシングロール(ステンレス製)に両面を完全に接触させて成形し、厚み0.3mm(赤色層0.2mm、透明層0.1mm)の積層フィルムを得た。この積層フィルムの評価結果を表2に示す。
【0072】
この積層フィルムをその透明層が金型面に接触するように射出成形用金型(温度50℃)内に載置し、遠赤外線ヒーターで加熱した後、真空成形し、次いで、その表面にアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)を射出〔射出圧力1150kg/cm2、樹脂温度230℃〕して射出成形同時貼合を行い、ABS樹脂層(厚み3mm)に積層フィルムが積層された積層成形体を得た。この積層成形体の評価結果を表2に示す。
【0073】
実施例16
組成物b(100重量部)にアルミ換算で2重量部になるようにアルミペーストを混入して得た組成物を、二軸押出機(池貝鉄工(株)製、PCM−45)を用いて造粒し、シルバーメタリック色に着色したペレットを得た。
この着色ペレットを一軸押出機〔東芝機械(株)製、バレル系65mmφ〕に供給し、また組成物iのペレットを一軸押出機〔日立造船(株)製、バレル径45mmφ〕に供給し、それら2台の押出機に連結されたフィードブロック型多層ダイス[日立造船(株)製、リップ面長600mm]を通して、表層が透明アクリル系樹脂フィルム、下層がシルバーメタリック色のアクリル系樹脂フィルムからなる積層フィルムを、冷却ポリッシングロール(ステンレス製)に両面を完全に接触させて成形した。フィルム厚みは0.5mmであった。
このフィルムは、深みのある表面光沢を有したシルバーメタリック色の積層フィルムであった。
【0074】
この積層フィルムの下層側に塩素化ポリプロピレン樹脂〔日本製紙(株)製、「No.822」〕をコーティングしたのち、その表層が金型面に接触するように射出成形用金型(温度50℃)の中に載置し、遠赤外線ヒーターで加熱した後、真空成形(面積展開率1.3倍)を行った。
次いで、その下層側にポリプロピレン樹脂〔住友化学工業(株)製、「住友ノーブレン BYA81〕を射出〔射出圧力1150kg/cm2、樹脂温度250℃〕して射出成形同時貼合を行い、ポリプロピレン樹脂層(厚み3mm)にシルバーメタリック色の積層フィルムが一体的に積層された積層成形体を得た。
この積層成形体の表面は、深みのある表面光沢を有しており、ポリプロピレン樹脂層と積層フィルムとは強固に貼合されていた。
【0075】
実施例17
アルミペーストの代わりに酸化チタン換算で5重量部の酸化チタン粉末を用いた以外は実施例16と同様にして、白色に着色したペレットを得た。
この着色ペレットを用いて実施例16と同様にして積層フィルムを成形した。フィルム厚みは0.5mmであった。
このフィルムは、深みのある表面光沢を有した白色の積層フィルムであった。
【0076】
実施例18(参考)
ベンジルアルコール18gを含む蒸留水中に赤色分散染料10gを分散し、80℃に昇温した染色液(1リットル)に、実施例1で得たアクリル系樹脂フィルム(厚み0.13mm)を浸し、染色した。この染色されたフィルムの色調を、JIS Z−8730の色差表示方法によって検査した結果は、L*=86.0、a*=22.8、b*=−5.4であり、均一であった。このフィルムの片面に木目調絵柄をグラビア印刷する時に、全面のベース下地印刷層を省略し、絵柄のみの印刷で済んだ。
【0077】
比較例1
市販の軟質アクリルフィルム〔三菱レイヨン(株)、「アクリプレン HBS−001」、厚み100μm〕に、実施例1〜8と同様の木目調の絵柄を印刷し、さらにその印刷済みのフィルムを、射出成形金型内(温度50℃)において遠赤外線ヒーターで温めた後、真空成形を実施後、その裏面にABS樹脂を3mm厚さに射出(射出圧力1150kg/cm2、樹脂温度230℃)し、印刷フィルムが貼合された積層成形体を得た。
得られたフィルムおよび積層成形体の評価結果を表2に示す。
なお、本アクリルフィルム(HBS−001)には粒径100nm未満の単層ゴム弾性体が多数含有されているが、多層構造のアクリル重合体は含有していないことを透過型電子顕微鏡によって観察し、確認した。
【0078】
【表1】
Figure 0003669162
【0079】
【表2】
Figure 0003669162

Claims (9)

  1. ガラス転移温度が60〜110℃であり重量平均分子量が7万〜60万であるアクリル系樹脂95〜50重量部および最内層と中間層と最外層とからなり、最内層はメタクリル酸メチル単位を主成分とする硬質重合体であり、中間層はアルキル基の炭素数が4〜8のアクリル酸アルキルと多官能単量体との共重合体からなるゴム弾性体であり、最外層はメタクリル酸メチル単位を主成分とする硬質重合体である3層構造アクリル系重合体5〜50重量部を含有するアクリル系樹脂組成物からなるアクリル系樹脂フィルムの片面に、他の樹脂フィルム層を積層してなる射出成形同時貼合用の積層フィルム
  2. アクリル系樹脂が、ポリメタクリル酸アルキルまたはメタクリル酸アルキルとアクリル酸アルキルとの共重合体である請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 多層構造アクリル系重合体の粒子径が100〜500nmである請求項1に記載の積層フィルム。
  4. アクリル系樹脂フィルムが、アクリル系樹脂組成物を溶融押出成形して得られるフィルム状物の両面をロール表面またはベルト表面に接触した状態で成形してなる請求項1に記載の積層フィルム。
  5. アクリル系樹脂フィルムが、染色法により着色されてなる請求項1に記載の積層フィルム。
  6. 他の樹脂フィルムが塩化ビニル系樹脂フィルムである請求項に記載の積層フィルム。
  7. 他の樹脂フィルムが着色されたアクリル系樹脂フィルムまたは着色されたオレフィン系樹脂フィルムである請求項に記載の積層フィルム。
  8. 着色されたアクリル系樹脂フィルムまたは着色されたオレフィン系樹脂フィルムが金属粉または雲母が添加されてなるものである請求項に記載の積層フィルム。
  9. 請求項1に記載の積層フィルムを雌雄金型に挿入し、金型内で熱可塑性樹脂を射出成形して得られる成形体表面に該フィルムを同時貼合してなる積層成形体。
JP20930898A 1997-07-31 1998-07-24 アクリル系樹脂フィルム Expired - Fee Related JP3669162B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20930898A JP3669162B2 (ja) 1997-07-31 1998-07-24 アクリル系樹脂フィルム

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-206151 1997-07-31
JP20615197 1997-07-31
JP23226797 1997-08-28
JP9-232267 1997-08-28
JP20174798 1998-07-16
JP10-201747 1998-07-16
JP20930898A JP3669162B2 (ja) 1997-07-31 1998-07-24 アクリル系樹脂フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000086853A JP2000086853A (ja) 2000-03-28
JP3669162B2 true JP3669162B2 (ja) 2005-07-06

Family

ID=27476074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20930898A Expired - Fee Related JP3669162B2 (ja) 1997-07-31 1998-07-24 アクリル系樹脂フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3669162B2 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11348068A (ja) * 1998-06-08 1999-12-21 Nissha Printing Co Ltd 粘着剤付インサートフィルムと粘着剤付成形品の製造方法
JP4695246B2 (ja) * 2000-06-19 2011-06-08 三菱レイヨン株式会社 アクリル樹脂フィルムの製造方法、積層シートおよび積層射出成形品
JP4641344B2 (ja) * 2000-11-15 2011-03-02 三菱レイヨン株式会社 加飾用多層アクリル樹脂フイルム、それを積層した積層樹脂成形品およびその製造方法
JP4780863B2 (ja) * 2001-07-03 2011-09-28 住友化学株式会社 積層体
JP4779254B2 (ja) * 2001-07-13 2011-09-28 株式会社カネカ アクリル系樹脂フィルムとその製造方法
JP2004143365A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Sumitomo Chem Co Ltd 耐擦傷性アクリル系樹脂フィルム及びそれを用いた携帯型情報端末の表示窓保護板
EP1582538B1 (en) 2003-01-10 2010-05-05 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Multilayer structure polymer and resin composition together with acrylic resin film material, acrylic resin laminate film, photocurable acrylic resin film or sheet, laminate film or sheet and laminate molding obtained by laminating thereof
JP4770176B2 (ja) * 2005-01-12 2011-09-14 住友化学株式会社 樹脂多層フィルムからなる位相差フィルム
JP5132950B2 (ja) * 2006-02-22 2013-01-30 株式会社日本触媒 光学フィルムの製造方法
JP2012149268A (ja) * 2006-02-22 2012-08-09 Nippon Shokubai Co Ltd 光学フィルム
JP4682886B2 (ja) * 2006-03-22 2011-05-11 日本ゼオン株式会社 液晶表示用偏光板並びに液晶表示装置
JP4682897B2 (ja) * 2006-03-30 2011-05-11 日本ゼオン株式会社 液晶表示用偏光板及び液晶表示装置
JP4923825B2 (ja) * 2006-07-31 2012-04-25 住友化学株式会社 艶消しアクリル系樹脂フィルム
JP5069655B2 (ja) * 2007-12-25 2012-11-07 パナソニック株式会社 アクリル樹脂成形体
JP5113021B2 (ja) * 2007-12-26 2013-01-09 ローム アンド ハース カンパニー 多層フィルム
JP4941333B2 (ja) * 2008-01-30 2012-05-30 日本ゼオン株式会社 延伸積層フィルム、位相差フィルム及び液晶表示装置
JP5465390B2 (ja) * 2008-02-20 2014-04-09 住友化学株式会社 積層フィルム
JP2010037386A (ja) * 2008-08-01 2010-02-18 Asahi Kasei Chemicals Corp 耐衝撃性メタクリル系樹脂キャスト板及びその製造方法
KR100864572B1 (ko) 2008-08-08 2008-10-20 주식회사화인인더스트리 내스크래치성 장식시트 및 그 제조방법
JP5381090B2 (ja) * 2008-12-26 2014-01-08 Dic株式会社 熱成形用積層シート及び加飾成形体
JP5564336B2 (ja) * 2009-06-01 2014-07-30 旭化成ケミカルズ株式会社 塗装代替用フィルム及びこれを具備する積層成形品
JP5711575B2 (ja) * 2011-03-11 2015-05-07 株式会社カネカ アクリル樹脂フィルム
JP6012141B2 (ja) * 2011-03-22 2016-10-25 株式会社カネカ アクリル系樹脂フィルム
KR101473521B1 (ko) * 2011-11-23 2014-12-17 (주)엘지하우시스 내후성 및 성형성이 우수한 아크릴계 라미네이트 필름 및 그 제조 방법
US20160053062A1 (en) * 2013-04-12 2016-02-25 Kuraray Co., Ltd. Acrylic resin film
JP2015007255A (ja) * 2014-10-01 2015-01-15 株式会社カネカ アクリル系樹脂フィルム
JP7202181B2 (ja) * 2016-05-27 2023-01-11 株式会社クラレ 熱可塑性樹脂組成物、成形体、フィルム及び積層体
WO2020067218A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 株式会社クラレ アクリルフィルムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000086853A (ja) 2000-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3669162B2 (ja) アクリル系樹脂フィルム
US6649104B2 (en) Acrylic resin film and laminated film comprising the same
JP4923825B2 (ja) 艶消しアクリル系樹脂フィルム
JP5251327B2 (ja) 艶消し樹脂フィルム
TW477806B (en) Methylacrylate film and its molded article
JP2009262542A (ja) 艶消し樹脂フィルム
JP3287255B2 (ja) アクリルフィルムおよびそれを用いた成形体
JP4085193B2 (ja) 艶消しアクリル系樹脂フィルム
JP3287315B2 (ja) 射出成形同時貼合用アクリルフィルム
JP3835275B2 (ja) アクリル系樹脂フィルム及びそれを積層した射出成形品
CN101161454A (zh) 多层丙烯酸树脂膜
JP2003231760A (ja) 耐白化性アクリル系樹脂フィルムとそれを用いた積層成形品
WO2019139030A1 (ja) 金属層保持用フィルム、金属調加飾シート中間体、金属調加飾シート、押出ラミネート体、金属調成形体、射出成形体、金属調成形体の製造方法、射出成形体の製造方法および押出ラミネート体の製造方法
JP2013063537A (ja) フッ化ビニリデン系樹脂積層フィルム、フッ化ビニリデン系樹脂加飾積層フィルム、積層シート、積層体、化粧材用積層シート状物及び車両用成形体
JP5316240B2 (ja) 艶消し樹脂フィルム
EP1000978B1 (en) Acrylic resin film and laminated film containing the same
JPH10306192A (ja) フィルムおよびそれを用いた成形体
US20110076463A1 (en) Matte resin film
JP2008265062A (ja) 熱成形用アクリル樹脂フィルムとその製造方法及びこの熱成形用アクリル樹脂フィルムを含む積層体
JP2010030248A (ja) 艶消し樹脂フィルム
JP2019167433A (ja) 艶消しフィルム、及び、これを用いた艶消し積層フィルム等
JP2001260288A (ja) アクリル系樹脂積層体
WO2001056785A1 (fr) Produit en plastique recycle
JP2012187765A (ja) 傷修復型アクリル樹脂フィルムおよびその利用
JP2001138452A (ja) 化粧シート

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080422

Year of fee payment: 3

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D05

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100422

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110422

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees