JP3658280B2 - 電圧レベルシフタ回路およびそれを用いた不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

電圧レベルシフタ回路およびそれを用いた不揮発性半導体記憶装置 Download PDF

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    • G11C16/02Erasable programmable read-only memories electrically programmable
    • G11C16/06Auxiliary circuits, e.g. for writing into memory
    • G11C16/10Programming or data input circuits
    • G11C16/12Programming voltage switching circuits

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、入力信号の電圧を高電圧にシフトする電圧レベルシフタ回路、および、それを用いた不揮発性半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、最も一般的に用いられるフラッシュメモリ(一括消去型メモリ)として、ETOX(EPROM THIN OXIDE:インテル社の商標)がある。このETOX型フラッシュメモリセルの模式的な断面図を図5に示す。図5において、ソース1とドレイン2との間の基板(ウェル)3上に、トンネル酸化膜4を介してフローティングゲート5が形成されている。さらに、フローティングゲート5上に、層間絶縁膜6を介してコントロールゲート7が形成されている。
【0003】
次に、上記ETOX型フラッシュメモリの動作原理について述べる。表1に、書き込み,消去および読み出しの各モードにおける印加電圧を示す。
【表1】
Figure 0003658280
【0004】
表1に示すように、書き込み時は、コントロールゲート7にVpp(例えば10V)の電圧を印加し、ソース1に基準電圧Vss(例えば0V)を印加し、ドレイン2にVpgd(例えば6V)の電圧を印加する。これによって、チャネル層では多くの電流(1セル当たり500μA)が流れる。その際に、ドレイン2サイドにおける電界が高い部分でチャネル・ホット・エレクトロンが発生し、フローティングゲート5に電子が注入されて閾値電圧が上昇する。こうして、書き込みが行われるべきメモリセルへの書き込みが行われる。尚、表1におけるドレイン2の欄に、印加電圧6Vと併記された印加電圧0Vは、書き込みを行わないメモリセルのドレイン2への印加電圧である。
【0005】
また、消去時には、上記コントロールゲート7にVnn(例えば−9V)の電圧を印加し、ソース1にVpe(例えば6V)の電圧を印加し、ドレイン2をオープンにする。こうして、ソース1サイドに電子を引き抜いて閾値電圧を低下させて、メモリセルの消去を行う。
【0006】
上述のようにして書き込み(プログラム)あるいは消去(イレース)されたメモリセルの読み出し時には、コントロールゲート7には3V、ドレイン2には1V、ソース1には0Vの電圧を印加する。その場合、メモリセルに記憶されているデータがプログラム状態の場合には、当該メモリセルの閾値電圧は3.5V以上であるためセル電流は流れず、保持データは「0」と判定される。また、イレース状態の場合には、閾値電圧が2.0V以下であるためセル電流が流れ、保持データは「1」と判定される。尚、これらの判定は、ドレイン2側に設置されたセンス回路(図示せず)によって、ドレイン2からソース1へ流れる電流をセンスすることによって行われる。
【0007】
上述のように、書き込み時,消去時及び読み出し時に入力信号の電圧と異なる電圧を使用するデバイスとして、上記フラッシュメモリ以外に、EPROM(紫外線消去型リード・オンリ・メモリ)等がある。これらのデバイスにおいては、上述したごとく、書き込み時,消去時および読み出し時において各ノードに印加される電圧が異なる。また、書き込み時および読み出し時には、Vcc(電源電圧)よりも高い電圧が必要となるために、デバイス中において入力信号の電圧を高電圧にレベルシフトすることが必要となってくる。そのような場合に使用される回路をレベルシフタ回路という。尚、上記電源電圧Vccとしては、例えば、1.8V,3Vあるいは5V等の値をとる。これに対して、高電圧としては、8V,10Vあるいは12V等の値をとる。
【0008】
従来より、上記レベルシフタ回路として特開平6‐236694号公報に開示されているような高電圧レベルシフタ回路がある。以下、図6に従って、上記高電圧レベルシフタ回路の動作について述べる。図6において、hvppとしては、Vpp(例えば12V)の電圧が印加される。この状態で、入力信号inとして電源電圧Vcc(例えば1.8V)が入力された場合、トランジスタTr3はオンし、インバータINV1を介して入力信号inが入力されるトランジスタTr4はオフする。これによって、トランジスタTr2はオンし、トランジスタTr1はオフすることになる。その結果、出力信号outにはVpp(例えば12V)レベルの電圧が出力される。
【0009】
一方、上記入力信号inとして基準電圧Vss(例えば0V)が印加された場合は、トランジスタTr3はオフする一方、トランジスタTr4はオンする。これによって、トランジスタTr2はオフし、トランジスタTr1はオンすることになる。その結果、出力信号outbにはVpp(例えば12V)レベルの電圧が出力され、出力信号outにはVssレベルの電圧が出力される。
【0010】
したがって、上記高電圧レベルシフタ回路においては、入力信号inのレベルが(Vcc−Vss)から(Vpp−Vss)へシフトされることになる。ここで、上記出力信号outbは、出力信号outのレベルを反転した信号である。
【0011】
ところが、図6に示すような上記高電圧レベルシフタ回路においては、以下のような問題がある。すなわち、電圧hvppがVpp(例えば12V)であって、出力信号outのレベルが「H」(つまりVpp(例えば12V))である状態において、入力信号inのレベルが「H」から「L」に遷移する場合について考えてみる。この場合、入力信号inのレベルが遷移する前におけるn‐MOS(金属酸化膜半導体)トランジスタTr4のドレイン電圧はVppであり、ゲート電圧とソース電圧とはVss(例えば0V)である。そして、入力信号inのレベルが遷移すると、n‐MOSトランジスタTr4のゲートは0Vから1.8Vになる。したがって、一瞬ではあるが、トランジスタTr4がオンし且つゲート電圧がドレイン電圧よりも低い状態が存在する。例えば、ドレイン電圧が1.8Vから10Vの間にあり、且つ、ゲート電圧は1.8Vである状態がそれに相当する。このような状態下では、多くのホットキャリアがソースとドレインとの間のチャネル領域において発生し、且つ、ホットホールがゲート方向に向かって移動し、結果的にトランジスタTr4のゲート絶縁膜中にホールがトラップされる。このような、動作が繰り返されると、トランジスタTr4のオフ時におけるリーク特性が劣化する。この場合、n‐MOSトランジスタTr3も同様な動作を行っているため同様に劣化する。
【0012】
上記フラッシュメモリの場合には、上述したような書き込みおよび消去の動作が行なわれるので、上記トランジスタのゲート絶縁膜中にホールがトラップされる状態が数万回と繰り返されることになる。結果として、図6に示すような高電圧レベルシフタ回路においてはオフリークの増加が生じ、デバイスが動作しない待機状態での電流増加を招くことになる。
【0013】
そこで、このような問題を改善する手段の1つとして、特開平6‐236694号公報に開示されているように、電圧緩和用のカスケードトランジスタの挿入が考えられる。このような高電圧レベルシフタ回路の回路図を図7に示す。図7から分るように、トランジスタTr5とトランジスタTr7との間にカスケードトランジスタTr9としてn‐MOSトランジスタを介設し、トランジスタTr6とトランジスタTr8との間にカスケードトランジスタTr10としてn‐MOSトランジスタを介設している。このカスケードトランジスタTr9とカスケードトランジスタTr10のゲートには、電源電圧Vcc(例えば1.8V)が印加されている。以下、このような回路構成を有する高電圧レベルシフタ回路の動作について説明する。
【0014】
入力信号inのレベルが「H」から「L」に遷移する場合について考えてみる。この場合、遷移が始まる前の状態においては、カスケードトランジスタTr10のドレインには12Vが印加され、ゲートには1.8Vが印加され、ソースの電圧は1.8V−Vthn(Vthn:n‐MOSトランジスタの閾値電圧)となっている。一方、トランジスタTr8のドレイン電圧は1.8V−Vthnであり、ゲート電圧は0Vであり、ソース電圧は0Vである。
【0015】
上記状態において、入力信号inのレベル遷移が始まると、トランジスタTr8がオンし、カスケードトランジスタTr10のソース電圧はトランジスタTr8がオンするため0Vとなる。その場合、図6のトランジスタTr4の動作において説明したと同様にカスケードトランジスタTr10においてもホットキャリアが発生し、且つ、ホットホールがカスケードトランジスタTr10のゲート絶縁膜中にトラップされるため、結果的にカスケードトランジスタTr10のオフリーク特性が劣化する。カスケードトランジスタTr9の場合も同様である。しかしながら、トランジスタTr8は、ワースト条件においても、ドレイン電圧は1.8V−Vthn、ゲート電圧は1.8V、ソース電圧は0Vであるので、劣化することはない。したがって、図7に示す高電圧レベルシフタ回路の場合には、カスケードトランジスタTr9,Tr10の特性は劣化するが、トランジスタTr7,Tr8は劣化することはない。その結果、図6に示すカスケードトランジスタを有しない高電圧レベルシフタ回路の場合に問題となるような待機状態での電流増加はないのである。
【0016】
ところが、図6および図7に示すような一般的な高電圧レベルシフタ回路の場合には、以下に示すような別の問題があり、トランジスタのサイズを最適化する必要がある。以下、その内容について説明する。
【0017】
先ず、図6に示す高電圧レベルシフタ回路においては、例えばhvppに電圧Vpp(例えば12V)を印加し、電源電圧Vccが例えば1.8Vである場合の動作について考える。この場合、トランジスタTr3,Tr4としてのn‐MOSトランジスタは、ゲート電圧1.8Vでオンされることになる。一方、トランジスタTr1,Tr2としてのp‐MOSトランジスタは、ゲート電圧0Vでオンされることになる。そして、p‐MOSトランジスタでなるトランジスタTr1,Tr2におけるドレイン,ソースおよびチャネル部は、nウェル中に存在し、このnウェルは電圧Vpp(例えば12V)に接続されている。したがって、p‐MOSトランジスタTr1,Tr2のバックゲートには電圧Vpp(例えば12V)が印加されて、電位差は12Vでオンされることになり、p‐MOSトランジスタTr1,Tr2は電流を流す能力が非常に高いのである。
【0018】
そのために、反転レベルを調整して動作を最適化する場合、n‐MOSトランジスタであるトランジスタTr3,Tr4の能力と、p‐MOSトランジスタであるトランジスタTr1,Tr2の能力とを合わせる必要がある。即ち、例えば、トランジスタTr3,Tr4を構成するn‐MOSトランジスタのチャネル幅を、トランジスタTr1,Tr2を構成するp‐MOSトランジスタのチャネル幅に比べて3倍程度(能力で6倍程度)にする必要がある。
【0019】
このように、n‐MOSトランジスタとp‐MOSトランジスタとの能力を合わせるためにn‐MOSトランジスタを大きくする必要がある問題は、低電圧化が進み、図7に示すようにカスケードトランジスタが介設されると特に顕著になってくる。
【0020】
これは、図7から分るように、カスケードトランジスタTr9,Tr10が介設された場合、レベルシフタ回路として考えると、出力信号outにおける特に基準電圧Vssヘ引き込む能力が低下する。従って、レベルシフタ回路を安定して動作させるためには、n‐MOSトランジスタTr7,Tr8の能力を高める必要がある。この場合、n‐MOSトランジスタTr7,Tr8は、カスケードトランジスタTr9,Tr10を介設しない場合に比較するとチャネル幅が2倍となり、さらには、カスケードトランジスタTr9,Tr10も同等のサイズにすることが望ましい。
【0021】
このようにサイズアップを図ったカスケード在りの高電圧レベルシフタ回路における入力信号inおよび出力信号out,outbの波形の一例を図8に示す。図8から分かるように、カスケードトランジスタの無い高電圧レベルシフタ回路における入力信号inおよび出力信号out,outbの波形(図9)と比較して、反転に必要な時間は若干長くなるが、反転レベルは6V(=Vpp(12V)/2)付近であり、動作の最適化がなされている。
【0022】
この場合、サイズアップを行わないカスケード在りの高電圧レベルシフタ回路における入力信号inおよび出力信号out,outbの波形は図10に示すようになり、反転レベルが8Vに上昇する。したがって、高電圧時の動作において、最適化が行なわれていないと、ワーストケースでは反転動作が行なわれなくなる不具合が生じる。したがって、トランジスタTr7,Tr8のチャネル幅Wを大きくしておく必要がある。
【0023】
次に、上記フラッシュメモリにおいて、上述のようなレベルシフタ回路がどのような回路構成において使用されているかについて述べる。この場合のフラッシュメモリ回路構成の一例を図11に示す。図11中においてHV00〜HV02はカラムデコーダの出力段を構成する高電圧レベルシフタ回路であり、図7に示す構成を有している。
【0024】
図11において、全メモリセルMはマトリスク状に配列されてブロックを構成している。そして、列方向に配列されたメモリセルM00,M01,M02,…のドレインは共通にビット線B0に接続され、メモリセルM10,M11,M12,…のドレインは共通にビット線B1に接続され、以下、同様に接続されている。また、行方向に配列されたメモリセルM00,M10,…のコントロールゲートは共通にワード線W0に接続され、行方向に配列されたメモリセルM01,M11,…のコントロールゲートは共通にワード線W1に接続され、以下、同様に接続されている。さらに、全メモリセルMのソースは共通にソース線Sに接続されている。
【0025】
書込み時(プログラム時)には、電源hvppに電圧Vpp(例えば、12V)が印加され、高電圧レベルシフタ回路HV00にはVccレベルの入力信号inが入力され、その結果、高電圧レベルシフタ回路HV00からは電源hvppレベルの出力信号が出力される。こうして、トランジスタTr00がオンされる。
【0026】
そうした後、先ず、上記ビット線B0を選択すべく、高電圧レベルシフタ回路HV01にはVccレベルの入力信号inが入力されて、電源hvppレベルの出力信号が出力される。その結果、トランジスタTr01がオンして、ビット線B0に電源hvppの電圧が印加される。一方、高電圧レベルシフタ回路HV02,…にはVssレベルの入力信号inが入力されて、Vssレベルの出力信号が出力される。その結果、トランジスタTr11,…はオフ状態となる。
【0027】
これに対して、ワード線側においては、先ず、ワード線W0を選択すべくVpp(例えば、12V)が印加される。こうして、ワード線W0とビット線B0とが選択されて、メモリセルM00が選択される。そして、メモリセルM00のコントロールゲートにはVpp(12V)が印加され、ドレインには電源hvpp(=電圧Vpp(12V))が印加され、ソース線Sに例えば0Vが印加されると閾値電圧が高められて書込みが行われる。
【0028】
以下、同様にしてビット線Bおよびワード線Wが順次選択されて所定のメモリセルMに書き込みが行われるのである。
【0029】
次に、読み出し時(リード時)の動作について説明する。読み出し時には、電源hvppにはVcc(例えば、1.8V)が印加され、プログラム回路内の高電圧レベルシフタ回路HV00には基準電圧Vss(例えば、0V)の入力信号inが入力され、その結果、高電圧レベルシフタ回路HV00からはVssレベルの出力信号が出力される。こうして、トランジスタTr00がオフされる。この場合、詳述しないが、センスノードSNには別途1Vが印加される。
【0030】
そうした後、上記書き込みの場合と同様に、高電圧レベルシフタ回路HV01にVccレベルの入力信号inが入力され、トランジスタTr01がオンしてビット線B0にセンスノードSNの電圧1Vが印加される。一方、上記高電圧レベルシフタ回路HV02,…にはVssレベルの入力信号inが入力され、トランジスタTr11,…がオフする。こうして、ビット線B0が選択される。さらに、ワード線W0に電圧3Vが印加されてワード線W0が選択され、メモリセルM00が選択される。
【0031】
その場合、上記メモリセルM00が書き込み状態(プログラム状態)であれば、メモリセルM00の閾値電圧は3.5V以上であるため、ワード線W0に3Vの電圧が印加されてもメモリセルM00はオンせずセル電流は流れない。これに対して、メモリセルM00がプログラム状態でなければ、メモリセルM00の閾値電圧は2.0V以下であるため、ワード線W0への電圧3Vの印加によってメモリセルM00がオンし、セル電流がメモリセルM00のドレインからソース線Sに流れる。
【0032】
このセル電流を、上記センスノードSNにおける電圧変化としてセンスアンプSAによってセンスするのである。この場合、センスアンプSAにおける参照電圧Refの値を適切に決めることによって、センスノードSNの電圧が1Vから低下したか否かを検出できる。したがって、センスアンプSAによって、メモリセルM00が書込み状態(1Vから低下せず)であるか消去状態(1Vから低下)であるかを判定し、判定結果を表わす出力信号outを出力するのである。
【0033】
次に、上記ワード線W0,W1,W2,…に各動作に応じた電圧を印加するロウデコーダの出力段について説明する。上述のように、書き込み時における選択ワード線Wには、電源電圧Vcc(1.8V)よりも高い電圧Vpp(12V)が印加される。また、読み出し時にも、電源電圧Vcc(1.8V)よりも高い電圧3Vが印加される。したがって、上記ロウデコーダの出力段にも高電圧レベルシフタ回路HV10,V11,V12,…が用いられるのである。
【0034】
図12は、上記ロウデコーダの出力段に用いられる高電圧レベルシフタ回路の回路図を示す。尚、この高電圧レベルシフタ回路は、入力信号inの反転信号である出力信号outbを出力する。すなわち、入力信号inがレベル「H」(例えばVcc)である場合にはレベル「L」であるVssレベルの出力信号outbが出力される。一方、入力信号inがレベル「L」(Vss)である場合にはレベル「H」であるhvppレベルの出力信号outbが出力されるのである。
【0035】
図12に示すように、本高電圧レベルシフタ回路の入力段には高電圧阻止トランジスタTr11が設けられており、レベル「H」の入力信号inとしてVcc以上の高電圧を入力しても良いようになっている。
【0036】
先ず、高電圧動作時である書込み時には、電源hvppにはVpp(例えば12V)が印加され、電源電圧Vccは1.8Vであるとする。また、n‐MOSトランジスタであるカスケードトランジスタTr12のゲートにはVccが印加されている。この状態において、レベル「L」(基準電圧Vss(例えば0V))の入力信号inが入力されると、n‐MOSトランジスタであるトランジスタTr13はオフとなる。また、n‐MOSトランジスタである高電圧阻止トランジスタTr11はオンしているため、ノードAの電位はVssとなり、p‐MOSトランジスタであるトランジスタTr14がオンする。したがって、出力信号outbは立ち上り、電圧hvpp(12V)が出力される。その結果、p‐MOSトランジスタであるトランジスタTr15はオフ状態となり、上記ノードAのレベルはVssに確定し、安定したレベル「H」の出力信号outb(電圧hvpp)が出力されるのである。
【0037】
次に、レベル「H」(Vcc(1.8V))の入力信号inが入力されると、トランジスタTr13はオンし、カスケードトランジスタTr12はオンの状態を維持している。一方、ノードAの電位は、高電圧阻止トランジスタTr11を介して、先ず1.8V−Vthn(Vthnはn‐MOSトランジスタの閾値電圧)となる。これによって、p‐MOSトランジスタTr14の能力は低下し、出力信号outbはVssレベルに引き込まれることになる。そのために、p‐MOSトランジスタTr15がオンし、ノードAの電位が電圧hvppに引き上げられる。その結果、p‐MOSトランジスタTr14が完全にオフされ、出力信号outbの電圧はVssに固定されて安定するのである。
【0038】
ここで、上記カスケードトランジスタTr12が介設されている理由は、上記カラムデコーダ用の高電圧レベルシフタHV01,HV02,…の場合と同様に、トランジスタTr13の印加ストレスを緩和するためである。また、上記高電圧レベルシフタHV01,HV02,…の場合と同様に、カスケードトランジスタTr12およびトランジスタTr13の動作マージンを確保するために、例えばチャネル幅を大きくしてオン時に電流を流す能力を高めておく必要がある。
【0039】
次に、低電圧動作時である読み出し時には、電源hvppにはVrc(例えば3V)が印加される。そして、上記書き込み時の場合と同様に動作して、レベル「L」(基準電圧Vss(0V))の入力信号inが入力されるとレベル「H」であるhvpp(3V)の出力信号outbが出力され、レベル「H」(Vcc(1.8V)の入力信号inが入力されるとレベル「L」であるVss(0V)の出力信号outbが出力されるのである。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の動作が最適化(サイズアップ)されたカスケードトランジスタ在りの高電圧レベルシフタ回路においては、以下のような問題がある。図13に、図7に示す構造を有するカラムデコーダ用のカスケード在りの高電圧レベルシフタ回路における低電圧動作(電源hvpp=1.8V)時の各電圧波形を示す。図13から分かるように、レベル「L」からレベル「H」への遷移時における反転レベルでの遅延時間(入力信号inが反転レベルに到達してから出力信号outが反転レベルに到達するまでの時間)は6.5nsであり、1つの高電圧レベルシフタ回路の遅延時間としては非常に大きいのである。また、この場合、反転レベルが低い。
【0041】
このように遅延時間が大きい理由は、図8において説明したように、高電圧動作(電源hvpp=12V(Vpp))時における動作の最適化を図っている(n‐MOSトランジスタTr7〜Tr10のチャネル幅を104μmに大きくしている)ためである。尚、上記高電圧動作の際に説明したように、高電圧での動作を最適化(サイズアップ化)しておかない場合には、高電圧での動作において反転動作しない不具合が生じる場合がある。したがって、高電圧での動作を最適化(サイズアップ化)は必ず必要となるのである。
【0042】
尚、図14は、図6に示すカスケードトランジスタ無しの高電圧レベルシフタ回路における低電圧動作(電源hvpp=1.8V)時の各電圧波形である。
【0043】
また、図12に示す構造を有するロウデコーダ用のカスケード在りの高電圧レベルシフタ回路においても、高電圧動作(電源hvpp=12V(Vpp))時における動作の最適化を図っているため、低電圧動作(電源hvpp=3V(Vrc))時においては反転レベルが低下し、出力信号がレベル「L」からレベル「H」への遷移時における反転レベルでの遅延時間が大きくなってしまうのである。
【0044】
上述したように、図11に示すフラッシュメモリの回路構成において、読み出し(リード)時(低電圧動作時)における高電圧レベルシフタ回路HV01,HV02,…および高電圧レベルシフタ回路HV10,HV11,HV12,…の動作において遅延時間が大きい。このことは、カラムデコータ側においては、各高電圧レベルシフタ回路HV01,HV02,…に順次入力信号inが入力された際に、上記各高電圧レベルシフタ回路HV01,HV02,…によって、各トランジスタTr01,Tr11,…で成る選択ゲートを開けるタイミングが遅延することを意味する。また、ロウデコーダ側においては、各高電圧レベルシフタ回路HV10,HV11,HV12,…に順次入力信号inが入力された際に、ワード線Wの立ち上りが遅くなることを意味する。結果的に、フラッシュメモリのアクセス速度が劣化するという問題が生ずることになる。
【0045】
そこで、この発明の目的は、低電圧の動作時における遅延時間の増大を防止できるカスケードトランジスタが介設された電圧レベルシフタ回路、および、アクセス速度の劣化を防止できる不揮発整半導体記憶装置を提供することにある。
【0046】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の発明は、高レベルがデバイスの電源電圧であり低レベルが基準電圧である入力信号を,高レベルが第1電圧であり低レベルが基準電圧である出力信号に変換すると共に,電圧緩和用のカスケードトランジスタを有し,上記第1電圧として,供給される電源の電圧レベルに応じて少なくとも第1レベルと第2レベルとの二つの電圧レベルが出力される電圧レベルシフタ回路であって、上記第1電圧のレベルが上記電源電圧より高い上記第1レベルになる高電圧動作時には,上記カスケードトランジスタのゲートに第2電圧を印加する一方、上記第1電圧のレベルが上記電源電圧に等しい上記第2レベルになる低電圧動作時には,上記カスケードトランジスタのゲートに第3電圧を印加する制御電圧印加手段を備えたことを特徴としている。
【0047】
上記構成によれば、例えば、高電圧動作時において、制御電圧印加手段によってカスケードトランジスタのゲートに印加される第2電圧は、電源電圧であるとする。その場合、入力信号によってオンして、上記カスケードトランジスタを介して出力端子の電位を上記電源電圧より高い第1レベルから上記基準電圧に引き込むトランジスタのドレイン電圧は、ワースト条件でも(電源電圧−上記カスケードトランジスタの閾値電圧)となる。したがって、当該トランジスタがオン時にそのドレイン電圧がゲート電圧を超えることはなく、オフ時のリーク特性が劣化することはない。
【0048】
一方、例えば、低電圧動作時において、上記制御電圧印加手段によってカスケードトランジスタのゲートに印加される第3電圧は、電源電圧よりも低く且つ上記カスケードトランジスタの閾値電圧以下であるとする。その場合、上記カスケードトランジスタを流れる電流が制限されるため、上記出力端子の電位を基準電圧に引き込む上記トランジスタの引き込みスピードが低下する。したがって、上記入力信号の遷移に呼応して上記出力信号の電圧が電源電圧に反転する際に、瞬間的に上記引き込み用のトランジスタがオンしても上記出力信号の上記電源電圧への反転に対する影響は少なく、上記入力信号の遷移に対する上記出力信号の電源電圧へのレベル反転の遅延時間が短縮される。
【0049】
また、上記第1の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第2電圧を上記電源電圧とすることが望ましい。
【0050】
上記構成によれば、上記入力信号によってオンして、上記カスケードトランジスタを介して出力端子の電位を上記電源電圧より高い上記第1レベルから上記基準電圧に引き込むトランジスタのドレイン電圧は、ワースト条件でも(電源電圧−上記カスケードトランジスタの閾値電圧)となる。したがって、当該トランジスタがオン時にそのドレイン電圧がゲート電圧を超えることはなく、オフ時のリーク特性が劣化することはない。
【0051】
また、上記第1の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記低電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第3電圧を、上記電源電圧よりも低く、且つ、上記カスケードトランジスタの閾値電圧以上にすることが望ましい。
【0052】
上記構成によれば、上記カスケードトランジスタを流れる電流が制限されるため、上記出力端子の電位を基準電圧に引き込むトランジスタの引き込みスピードが低下する。したがって、上記入力信号の遷移に呼応して上記出力信号の電圧が上記電源電圧に反転する際に、瞬間的に上記引込み用のトランジスタがオンしても上記出力信号の上記電源電圧への反転に対する影響は少なく、上記入力信号の遷移に対する上記出力信号の電源電圧へのレベル反転の遅延時間が短縮される。
【0053】
また、上記第1の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第2電圧を、上記電源電圧より高く、且つ、上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下にすることが望ましい。
【0054】
上記構成によれば、上記高電圧動作時に上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第2電圧が上記電源電圧よりも高められている。したがって、上記カスケードトランジスタがオン時に電流を流す能力が大きくなり、上記カスケードトランジスタとこのカスケードトランジスタを介して出力端子の電位を引き込むトランジスタとのサイズを小さくしても、動作の最適化を図ることが可能になる。
【0055】
また、上記第1の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に上記カスケードトランジスタのゲートに電源電圧より高く、且つ、上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下の電圧が印加される場合において、上記低電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される電圧を電源電圧とすることが望ましい。
【0056】
上記構成によれば、上記低電圧動作時に、上記カスケードトランジスタがオン時に電流を流す能力が低められる。したがって、上述の理由によって反転レベルが高電圧側へシフトされ、上記出力信号の上記電源電圧へのレベル反転の遅延時間が短縮される。
【0057】
また、第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、高レベルが第4電圧であり低レベルが基準電圧である入力信号を,高レベルが第5電圧であり低レベルが基準電圧である出力信号に変換すると共に,電圧緩和用のカスケードトランジスタおよび上記入力信号用の高電圧阻止トランジスタを有し,上記第5電圧として,供給される電源の電圧レベルに応じて少なくとも第3レベルと第4レベルとの二つの電圧レベルが出力される電圧レベルシフタであって、上記第5電圧のレベルがデバイスの電源電圧より高い上記第3レベルになる高電圧動作時には,上記カスケードトランジスタのゲートに第6電圧を印加する一方,上記第5電圧のレベルが上記電源電圧より高く且つ上記第3レベルより低い上記第4レベルとなる低電圧動作時には,上記カスケードトランジスタのゲートに第8電圧を印加する第1制御電圧印加手段と、上記高電圧動作時には,上記高電圧阻止トランジスタのゲートに第7電圧を印加する一方,上記低電圧動作時には,上記高電圧阻止トランジスタのゲートに第9電圧を印加する第2制御電圧印加手段を備えたことを特徴としている。
【0058】
上記構成によれば、例えば、高電圧動作時において、第1制御電圧印加手段によってカスケードトランジスタのゲートに印加される第6電圧は、電源電圧であるとする。その場合、入力信号によってオンして、上記カスケードトランジスタを介して出力端子の電位を上記電源電圧より高い第3レベルから上記基準電圧に引き込むトランジスタのドレイン電圧は、ワースト条件でも(電源電圧−上記カスケードトランジスタの閾値電圧)となる。したがって、当該トランジスタがオン時にそのドレイン電圧がゲート電圧を超えることはなく、オフ時のリーク特性が劣化することはない。
【0059】
一方、例えば、低電圧動作時において、上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される第8電圧は、電源電圧よりも低く且つ上記カスケードトランジスタの閾値電圧以下であるとする。その場合、上記カスケードトランジスタを流れる電流が制限されるため、上記出力端子の電位を基準電圧に引き込む上記トランジスタの引き込みスピードが低下する。したがって、上記入力信号の遷移に呼応して上記出力信号の電圧が上記第4レベルである第5電圧に反転する際に、瞬間的に上記引き込み用のトランジスタがオンしても上記出力信号の上記第5電圧への反転に対する影響は少なく、上記入力信号の遷移に対する上記出力信号の上記第5電圧へのレベル反転の遅延時間が短縮される。
【0060】
また、上記第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第6電圧と、上記第2制御電圧印加手段によって上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第7電圧とを、上記電源電圧にすることが望ましい。
【0061】
上記構成によれば、上記高電圧動作時において、上記入力信号によってオンして、上記カスケードトランジスタを介して出力端子の電位を上記電源電圧より高い第3レベルから上記基準電圧に引き込むトランジスタのドレイン電圧は、ワースト条件でも(電源電圧−上記カスケードトランジスタの閾値電圧)となる。したがって、当該トランジスタがオン時にそのドレイン電圧がゲート電圧を超えることはなく、オフ時のリーク特性が劣化することはない。
【0062】
さらに、上記入力信号用の高電圧阻止トランジスタのゲートには上記電源電圧が印加されている。したがって、上記入力信号の高レベル電圧である上記第4電圧が上記電源電圧よりも高い電圧であっても正常に動作することが可能になる。
【0063】
また、上記第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記低電圧動作時に,上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第8電圧を,上記電源電圧より低く,且つ,上記カスケードトランジスタの閾値電圧以上とし、上記低電圧動作時に,上記第2制御電圧印加手段によって上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第9電圧を,上記電源電圧より低く,且つ,上記高電圧阻止トランジスタの閾値電圧の閾値電圧以上とすることが望ましい。
【0064】
上記構成によれば、上記低電圧動作時において、上記カスケードトランジスタを流れる電流が制限されるため、上記出力端子の電位を基準電圧に引き込むトランジスタの引き込みスピードが低下する。したがって、上記入力信号の遷移に呼応して上記出力信号の電圧が上記第5電圧に反転する際に、瞬間的に上記引き込み用のトランジスタがオンしても上記出力信号の上記第5電圧への反転に対する影響は少なく、上記入力信号の遷移に対する上記出力信号の上記第5電圧へのレベル反転の遅延時間が短縮される。
【0065】
さらに、上記入力信号用の高電圧阻止トランジスタのゲートには、上記電源電圧より低く、且つ、上記高電圧阻止トランジスタの閾値電圧の閾値電圧以上が印加されている。したがって、上記入力信号の高レベル電圧である上記第4電圧が上記電源電圧よりも高い電圧であっても正常に動作することが可能になる。
【0066】
また、上記第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に,上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第6電圧を,上記電源電圧より高く,且つ,上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下とし、上記高電圧動作時に,上記第2制御電圧印加手段によって上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第7電圧を,上記電源電圧より高く,且つ,上記電源電圧に上記高電圧阻止トランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下とすることが望ましい。
【0067】
上記構成によれば、上記高電圧動作時に上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第6電圧が上記電源電圧よりも高められている。したがって、上記カスケードトランジスタがオン時に電流を流す能力が大きくなり、上記カスケードトランジスタとこのカスケードトランジスタを介して出力端子の電位を引き込むトランジスタとのサイズを小さくしても、動作の最適化を図ることが可能になる。
【0068】
また、上記第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に上記カスケードトランジスタのゲートに電源電圧より高く、且つ、上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下の電圧が印加される場合において、上記低電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される電圧を電源電圧とすることが望ましい。
【0069】
上記構成によれば、上記低電圧動作時に、上記カスケードトランジスタがオン時に電流を流す能力が低められる。したがって、上述の理由によって反転レベルが高電圧側へシフトされ、上記出力信号の上記第5電圧へのレベル反転の遅延時間が短縮される。
【0070】
また、第3の発明の不揮発性半導体記憶装置は、上記第1の発明あるいは第2の発明の電圧レベルシフタを用いて構成されたカラムデコーダあるいはロウデコーダを備えたことを特徴としている。
【0071】
上記構成によれば、オフ時のリーク特性の劣化を防止し、出力信号の高レベルへの反転の遅延時間を短縮できる電圧レベルシフタが、カラムデコーダあるいはロウデコーダに用いられている。したがって、動作しない待機状態での電流増加を防止し、書き込み,読み出し時の動作マージンを十分に確保しつつ上記読み出し時のアクセス時間が短縮される。
【0072】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
<第1実施の形態>
図1は、本実施の形態の電圧レベルシフタ回路における一例を示す回路図である。尚、図1に示す電圧レベルシフタ回路は、図11に示すようなフラッシュメモリにおける高電圧レベルシフタ回路HV00,HV01,HV02,…に用いられる高電圧レベルシフタ回路である。
【0073】
図1に示すように、本実施の形態における高電圧レベルシフタ回路は、図7に示す従来のカスケードトランジスタが介設された高電圧レベルシフタ回路とは、カスケードトランジスタ11,12のゲートに、電源電圧Vccとは別に、制御電圧印加回路18によって、バイアス電圧Vbaisを印加する構成になっている点において異なる。ここで、制御電圧印加回路18は、図示しないが、上記第2電圧としての電源電圧Vcc(例えば1.8V)を発生する第1電圧発生回路と、上記第3電圧としての1.1Vの電圧を発生する第2電圧発生回路と、第1電圧発生回路と第2電圧発生回路との出力を切り換えるスイッチ素子で構成される。
【0074】
尚、トランジスタ13,14は、図7におけるトランジスタTr7,Tr8に相当するn‐MOSトランジスタである。また、トランジスタ15,16は、図7におけるトランジスタTr5,Tr6に相当するp‐MOSトランジスタである。また、インバータ17は、図7におけるインバータINV2に相当する。
【0075】
以下、本高電圧レベルシフタ回路の動作について説明する。高電圧動作時(つまり、書き込み動作時)においては、電源hvppとして電圧Vpp(例えば12V)が印加される。また、制御電圧印加回路18によって、バイアス電圧Vbaisとして電源電圧Vcc(例えば1.8V)が印加されているとする。この状態において、トランジスタ13のゲートにはレベル「H」としてレベルVcc(例えば1.8V)の入力信号inが入力される一方、トランジスタ14のゲートにはレベルVccを上記インバータ17で反転したレベル「L」の信号が入力信号inとして入力される。その結果、トランジスタ13はオンし、トランジスタ14はオフする。また、n‐MOSトランジスタであるカスケードトランジスタ11,12のゲートには電源電圧Vcc(1.8V)が印加されているためオン状態を維持している。その結果、p‐MOSトランジスタであるトランジスタ16はオンし、トランジスタ15はオフすることになる。すなわち、当該高電圧レベルシフタ回路からは電圧Vpp(例えば12V)の出力信号outが出力される。この場合の電圧波形は、図8と同様である。その場合、図8から分かるように、高電圧での動作に最適化されており、反転レベルは6V付近にある。
【0076】
次に、上記トランジスタ13のゲートにはレベル「L」としてレベルVss(例えば0V)の入力信号inが入力される一方、トランジスタ14のゲートにはレベルVssをインバータ17で反転したレベル「H」の信号が入力信号inとして入力される。その結果、トランジスタ13はオフする一方トランジスタ14はオンし、トランジスタ15がオンし、トランジスタ16はオフする。したがって、出力信号outbとして電圧Vpp(例えば12V)が出力され、出力信号outとしてはVssレベルが出力されることになる。
【0077】
したがって、本実施の形態における高電圧レベルシフト回路においても、入力信号inのレベルが(Vcc−Vss)から(Vpp−Vss)ヘシフトされることになる。その場合、カスケードトランジスタ11,12のゲートに印加されているバイアス電圧Vbiasは電源電圧Vccであるから、トランジスタ13,14のドレインに印加される電圧はワースト条件においても(Vcc−Vthn)(Vthnはn‐MOSトランジスタの閾値電圧)である。したがって、書き込み,消去を繰り返し行ってもオフリーク特性の劣化は発生せず、待機時の電流の増加を防ぐことが可能である。
【0078】
次に、読み出し時の動作について、特に各端子の電圧が、電源hvppが電源電圧Vcc(例えば1.8V)であり、バイアス電圧Vbiasが1.1Vである場合の動作について述べる。先ず、入力信号inのレベルが「L」(=Vss)から「H」(=Vcc)に変化すると、トランジスタ13がオンする一方、トランジスタ14はオフする。その場合、カスケードトランジスタ11のゲートには、制御電圧印加回路18によって電源電圧Vccより低い1.1Vが印加されているため、カスケードトランジスタ11を流れる電流が制限される。したがって、トランジスタ13のドレイン電圧がVssヘ引き込まれるスピ―ドが低下する。そのために、反転レベルは高い側ヘシフトすることになる。結果として、レベルシフタとしての反転するスピードが高速化されるのである。
【0079】
この場合における本高電圧レベルシフタ回路における入力信号in,出力信号outおよび出力信号outbの波形を図2に示す。図2において、入力信号inのレベルが「L」(=Vss)から「H」(=Vcc)に遷移した場合における出力信号outのレベルの「L」(=Vss)から「H」(=Vcc)への遷移に際して、図7に示す従来の高電圧レベルシフタ回路の反転レベル電圧(4V:図13参照)での比較における入力信号inからの出力信号outの遅延時間は約3.5nsである。
【0080】
図13に示すように、カスケードトランジスタを介設した従来の高電圧レベルシフタ回路の上記遅延時間が約6.5nsであるから、約45%改善されていることがわかる。また、立ち上りの急峻さも改善されている。
【0081】
因みに、上記出力信号outbの立ち下りは、カスケードトランジスタ11を流れる電流が制限されるとは言え、図2で分るように、n‐MOSトランジスタ13がオンした場合の引き込みは急峻であり、殆ど入力信号inに対して遅延はない。したがって、本高電圧レベルシフタ回路においては問題にはならない。このことは、n‐MOSトランジスタ14でも同様である。しかしながら、上記カスケードトランジスタ11,12のゲート電圧Vbiasを電源電圧Vcc以下に下げて流す電流を制限するため、総合的に見てのゲート電圧Vbiasの値を最適化する必要がある。
【0082】
図3は、上記カスケードトランジスタ11,12におけるゲートに印加されるバイアス電圧Vbiasと遅延時間との関係を示す。Vbias電圧を1.0VからVcc電圧である1.8Vまで変化させている。図3から分かるように、上記バイアス電圧Vbiasが1.1Vである場合に、最も遅延時間が改善されている。その理由は、バイアス電圧Vbiasが高い場合にはn‐MOSトランジスタであるカスケードトランジスタ11,12のオン時に電流を流す能力が大きいため、カスケードトランジスタ11,12を介してのn‐MOSトランジスタ13,14によるVssへ引き込む能力は高い。したがって、入力信号inがレベル「L」からレベル「H」に遷移した際に、p‐MOSトランジスタ16がオンしても、オフに遷移しようとするトランジスタ14が瞬間的にオン状態であると、引き込み能力の高いトランジスタ14の影響で出力信号outが立ち上るのに時間を要するためである。
【0083】
これに対して、上記バイアス電圧Vbiasが略1Vより大きく略1.2Vより小さい場合は、カスケードトランジスタ11,12のゲート電圧の低下によってオン時に電流を流す能力が低下し、カスケードトランジスタ11,12を介してのn‐MOSトランジスタ13,14によるVssへ引き込む能力が低くなる。したがって、入力信号inがレベル「L」からレベル「H」に遷移した際に、オフに遷移しようとするトランジスタ14が瞬間的にオン状態であってもその影響は小さく、p‐MOSトランジスタ16がオンした際に出力信号outは速やかに立ち上ることができるのである。
【0084】
また、上記バイアス電圧Vbiasが1V以下で立ち上りの遅延時間が大きくなる傾向にあるのは、以下の理由による。すなわち、カスケードトランジスタ11,12のゲート電圧の更なる低下によってオン時に電流を流す能力が更に低下し、カスケードトランジスタ11,12を介してのn‐MOSトランジスタ13,14によるVssへ引き込む能力が更に低くなる。したがって、p‐MOSトランジスタ16がオンする時間が遅くなる影饗が無視できなくなるためである。
【0085】
さらに、上記バイアス電圧Vbiasを低下させると、カスケードトランジスタ11,12はカットオフし、動作しなくなってしまう。したがって、バイアス電圧Vbiasの下限は、n‐MOSトランジスタの閾値電圧Vthn以上であることが望ましい。
【0086】
以上のことから、上記カスケードトランジスタ11,12のゲート電圧は、上記最適値に設定する必要がある。
【0087】
上述のごとく、本実施の形態の高電圧レベルシフト回路においては、p‐MOSトランジスタ15とカスケードトランジスタ(n‐MOSトランジスタ)11とn‐MOSトランジスタ13とを直列に接続し、p‐MOSトランジスタ16とカスケードトランジスタ(n‐MOSトランジスタ)12とn‐MOSトランジスタ14とを直列に接続し、p‐MOSトランジスタ15,16のドレインに共通に電源hvppを接続し、p‐MOSトランジスタ15のゲートとp‐MOSトランジスタ16のソースとを接続する一方、p‐MOSトランジスタ16のゲートとp‐MOSトランジスタ15のソースとを接続している。また、n‐MOSトランジスタ13のゲートとn‐MOSトランジスタ14のゲートとをインバータ17を介して接続している。
【0088】
そして、上記カスケードトランジスタ11,12のゲートには、共通に、制御電圧印加回路18によってバイアス電圧Vbiasを印加し、上記n‐MOSトランジスタ13のゲートに入力信号inを入力する。一方、p‐MOSトランジスタ16のソースから出力信号outを取り出し、p‐MOSトランジスタ15のソースから出力信号outbを取り出すのである。
【0089】
上記構成の高電圧レベルシフト回路によって、入力信号inのレベルを(Vcc(1.8V)−Vss(0V))から(Vpp(12V)−Vss(0V))ヘシフトする高電圧の動作時には、バイアス電圧VbiasとしてVcc(1.8V)を印加する。こうすることによって、トランジスタ13,14のドレインに印加される電圧はワースト条件においても(Vcc−Vthn)となり、オフ時のリーク特性の劣化を防止できる。
【0090】
一方、上記入力信号inのレベルを(Vcc(1.8V)−Vss(0V))から(Vcc(1.8V)−Vss(0V))ヘシフトする低電圧動作時には、バイアス電圧Vbiasとして電源電圧Vcc(1.8V)よりも低い1.1Vを印加する。こうすることによって、カスケードトランジスタ11を流れる電流が制限されるためトランジスタ13,14によるVssへ引き込む能力が低くなる。したがって、入力信号inの「H」への遷移時に、オフに遷移するトランジスタ14が瞬間的にオン状態になってもその影響は小さく、トランジスタ16がオンすると出力信号outは速やかに立ち上ることができる。その結果、遅延時間を約3.5nsに短縮できるのである。
【0091】
すなわち、本高電圧レベルシフト回路を用いたフラッシュメモリにおいては、カスケードトランジスタ11,12のゲート電圧を制御することによって、書き込み,消去を繰り返し行ってもオフリーク特性の劣化は発生せず、待機時の電流の増加を防ぐことができる。また、読み出し時のアクセス速度の低下を防止できる。つまり、書き込み,読み出し時の動作マージンを十分に確保し、且つ、読み出し時のアクセスの高速化を図ることができるのである。
【0092】
<第2実施の形態>
上記第1実施の形態においては、高電圧動作時である書き込み時に、カスケードトランジスタ11,12のゲートに印加されるバイアス電圧Vbiasを電源電圧Vccにしている。したがって、低電圧化によって電源電圧Vccが例えば1.8Vのように低くなってくると、基準電圧Vssヘ引き込むトランジスタの能力が制限されてくる。そのために、カスケードトランジスタ11,12とn‐MOSトランジスタ13,14の能力を大きくする必要があり、トランジスタ11〜14のチャネル幅を大きくするためレイアウト面積が増加するという問題がある。本実施の形態は、このような問題に対処するものである。
【0093】
本実施の形態における高電圧レベルシフタ回路の回路構成は、第1実施の形態と同様であり、図1に示す通りである。但し、本実施の形態においては、制御電圧印加回路18における第1電圧発生回路が発生する上記第2電圧は、電源電圧Vcc+Vthn(n‐MOSトランジスタの閾値電圧:例えば2.7V)であり、第2電圧発生回路が発生する上記第3電圧は、電源電圧Vcc(例えば1.8V)である点で上記第1実施の形態とは異なる。
【0094】
すなわち、図1において、電源電圧Vccが例えば1.8V程度に低電圧化した場合において、メモリセルへの書き込み時、つまり高電圧動作時に、カスケードトランジスタ11,12のゲートに上記制御電圧印加回路18によって印加されるバイアス電圧Vbiasを、電源電圧Vcc+Vthnとするのである。そうすると、上記トランジスタ13,14のドレイン電圧は、Vbias−Vthn=(Vcc+Vthn)−Vthn=Vccとなるため、約1.8V程度となる。したがって、n‐MOSトランジスタ13,14のドレイン電圧は、ゲート電圧(Vcc)に略等しくとどまり、ゲート電圧を超えることはない。この条件では、反転動作時のホットホール注入によるトランジスタのオフリーク特性に対しては、十分マージンがある。したがって、特性の劣化はなく問題がないのである。
【0095】
上述のように、本実施の形態においては、高電圧動作時におけるバイアス電圧Vbiasとして(Vcc+Vthn)を印加するようにしている。そのために、カスケードトランジスタ11,12のトランジスタの能力が上昇するため、カスケードトランジスタ11,12とn‐MOSトランジスタ13,14の例えばチャネル幅を小さくしてもp‐MOSトランジスタ15,16との能力を合わせることが可能である。したがって、レイアウト面積が増加することを抑えつつトランジスタの反転レベルを最適化でき、高電圧動作時(書き込み時)の反転動作をマージンを確保した状態で行なうことができるのである。
【0096】
一方、上記低電圧動作時(読み出し時)においては、上記カスケードトランジスタ11,12のゲートに制御電圧印加回路18によって印加されるバイアス電圧Vbiasを、上記高電圧動作時よりも低い電源電圧VccもしくはVcc以下とするのである。こうすることによって、カスケードトランジスタ11,12を流れる電流が制限されてトランジスタ13,14によるVssへ引き込む能力が低くなり、第1実施の形態で述べた理由によって、反転レベルは高電圧側へシフトする。その結果、出力信号outのレベル「L」からレベル「H」への立ち上がりの遅延時間を短くできるのである。
【0097】
以上のごとく、本実施の形態の高電圧レベルシフタ回路においては、図1に示す構成において、書き込み時等の高電圧動作時(電源hvpp=Vpp(12V))には、カスケードトランジスタ11,12のゲートに印加するバイアス電圧Vbiasを(電源電圧Vcc(1.8V)+Vthn)に上昇させている。したがって、上記カスケードトランジスタ11,12のオン時に電流を流す能力を大きくでき、カスケードトランジスタ11,12とn‐MOSトランジスタ13,14とのトランジスタサイズ(特にチャネル幅)を上記第1実施の形態の場合よりも小さくすることができるのである。
【0098】
一方、上記読み出し時等の低電圧動作時(電源hvpp=電源電圧Vcc(1.8V))には、バイアス電圧Vbiasを電源電圧VccもしくはVcc以下にしている。したがって、トランジスタ13,14によるカスケードトランジスタ11,12のドレイン電圧をVssに引き込む能力が低下し、反転レベルを高電圧側へシフトさせることができ、出力信号outの「H」への遅延時間を短くできるのである。
【0099】
すなわち、本実施の形態の高電圧レベルシフタ回路をフラッシュメモリに用いれば、レイアウト面積を小さくでき、読み出し時におけるアクセス速度の遅延時間を従来のカスケードが在る高電圧レベルシフタ回路を用いた場合よりも短くすることができるのである。
【0100】
<第3実施の形態>
本実施の形態は、図11に示すようなフラッシュメモリにおけるワード線Wを駆動する高電圧レベルシフタ回路HV10,HV11,HV12,…に用いられる高電圧レベルシフタ回路に関する。
【0101】
図4は、本実施の形態におけるワード線駆動用の高電圧レベルシフタ回路の一例を示す回路図である。以下、図4に示す高電圧レベルシフタ回路における出力信号outbの「H」ヘの遷移時における遅延時間について、入力信号inがレベル「H」からレベル「L」ヘ遷移する場合(出力信号outbがレベル「L」からレベル「H」ヘ遷移)を基づいて説明する。
【0102】
図4に示す高電圧レベルシフタ回路において、図12に示す従来の高電圧レベルシフタ回路と異なる点は、カスケードトランジスタ21のゲートには、第1制御電圧印加回路25によってバイアス電圧Vbiasを印加する。一方、高電圧阻止トランジスタ22のゲートには、第2制御電圧印加回路26によって電圧Vintを印加する点である。ここで、第1制御電圧印加回路25は、図示しないが、上記第6電圧としての電源電圧Vcc(例えば1.8V)を発生する第1電圧発生回路と、上記第8電圧としての1.1Vの電圧を発生する第2電圧発生回路と、第1電圧発生回路と第2電圧発生回路との出力を切り換えるスイッチ素子で構成される。同様に、第2制御電圧印加回路26は、上記第7電圧としての電源電圧Vcc(1.8V)を発生する第3電圧発生回路と、上記第9電圧としての1.1Vの電圧を発生する第4電圧発生回路と、第3電圧発生回路と第4電圧発生回路との出力を切り換えるスイッチ素子で構成される。
【0103】
上記構成において、高電圧動作時(書き込み時)においては、電源hvppにはVpp(例えば12V)が印加され、第1,第2制御電圧印加回路25,26によってバイアス電圧Vbias及び電圧VintとしてVcc(例えば1.8V)が印加される。その結果、図12に示す従来の高電圧レベルシフタ回路と同様に動作して、レベル「L」(Vss(0V))の入力信号inが入力されるとレベル「H」であるhvpp(12V)の出力信号outbが出力され、レベル「H」(Vcc(1.8V)の入力信号inが入力されるとレベル「L」であるVss(0V)の出力信号outbが出力されるのである。
【0104】
その場合、上記カスケードトランジスタ21のゲートに印加されているバイアス電圧Vbiasは電源電圧Vccであるから、トランジスタ23のドレインに印加される電圧はワースト条件においても(Vcc−Vthn)である。したがって、書き込み,消去を繰り返し行ってもオフリーク特性の劣化は発生せず、待機時の電流の増加を防ぐことが可能である。
【0105】
また、低電圧動作時(読み出し時)においては、電源hvppにはVrc(例えば3V)が印加され、第1,第2制御電圧印加回路25,26によってバイアス電圧Vbiasおよび電圧Vintとして1.1Vが印加される。このように、バイアス電圧Vbiasを下げることによって、n‐MOSトランジスタであるカスケードトランジスタ21がオン時に流すことのできる電流を制限することができるのである。
【0106】
したがって、入力信号inのレベルが「H」から「L」に遷移した際に、オフに遷移しようとするn‐MOSトランジスタ23が瞬間的にオン状態であっても、トランジスタ23によるカスケードトランジスタ21を介してのVssレベルへ引き込む能力は弱い。その結果、p‐MOSトランジスタ24がオンした際における出力信号outbのVssからhvppへの立ち上りが急峻になり、遅延時間を短くできるのである。
【0107】
さらに、n‐MOSトランジスタである上記高電圧阻止トランジスタ22のゲート電圧も、従来のVcc(1.8V)からVint(1.1V)に下げられている。そのために、入力信号inがレベル「H」時におけるノードAの電位が図12に示す従来の高電圧レベルシフタ回路の場合よりも低下されている。したがって、入力信号inがレベル「H」からレベル「L」に遷移する際に、上記従来の高電圧レベルシフタ回路の場合よりもより早くノードAの電位がp‐MOSトランジスタ24がオンするレベルに到達することになり、トランジスタ24がオンに遷移する時間が早くなるのである。
【0108】
以上の結果、上記フラッシュメモリのワード線Wを駆動する高電圧レベルシフタ回路の反転レベルを上昇させることができ、反転動作の高速化を実現することができるのである。したがって、本実施の形態によれば、フラッシュメモリのワード線Wにおける電圧の立ち上りを改善し、フラッシュメモリにおけるアクセスの高速化を図ることができるのである。
【0109】
尚、本実施の形態においては、上記第1制御電圧印加回路25によってカスケードトランジスタ21のゲートに印加されるバイアス電圧Vbiasと、第2制御電圧印加回路26によって高電圧阻止トランジスタ22のゲートに印加される電圧Vintとを同じ電圧に設定している。しかしながら、別々の電圧値に設定しても勿論構わない。
【0110】
また、上記第2実施の形態のごとく、本実施の形態における電圧レベルシフタ回路において、上記高電圧動作時におけるバイアス電圧biasおよび電圧intを電源電圧Vcc+Vthnとする一方、上記低電圧動作時における上記各電圧を電源電圧Vccとして、カスケードトランジスタ21の能力を高めて、カスケードトランジスタ21とn‐MOSトランジスタ23とのサイズを小さくすることが可能である。
【0111】
以上、各実施の形態で述べた高電圧レベルシフタ回路は、書込み時および読み出し時にメモリセルを制御するために種々レベルの電圧信号を用いる不揮発性半導体記憶装置に有効であり、上記電圧信号のレベル変換に対してマージンを十分確保し、安定した動作を実現すると共に、オフ時のリーク電流特性が劣化することがない信頼性の高いレベルシフタを提供できるものである。
【0112】
【発明の効果】
以上より明らかなように、第1の発明の電圧レベルシフタ回路は、制御電圧印加手段によって、出力信号の高レベルが電源電圧より高い第1レベルになる高電圧動作時には、電圧緩和用のカスケードトランジスタのゲートに第2電圧が印加する一方、上記出力信号の高レベルが電源電圧に等しい第2レベルになる低電圧動作時には、上記カスケードトランジスタのゲートに第3電圧を印加するので、上記高電圧動作時と低電圧動作時とで上記カスケードトランジスタのゲートに印加される電圧を異なるように制御することができる。
【0113】
したがって、例えば、高電圧動作時に印加される電圧を電源電圧とすれば、入力信号によってオンして、上記カスケードトランジスタを介して出力端子の電位を基準電圧に引き込むトランジスタのドレイン電圧をワースト条件でも(電源電圧−上記カスケードトランジスタの閾値電圧)にできる。したがって、当該トランジスタがオン時にそのドレイン電圧がゲート電圧を超えることはなく、オフ時のリーク特性の劣化を防止できる。
【0114】
一方、例えば、低電圧動作時に印加される電圧を、電源電圧よりも低く且つ上記カスケードトランジスタの閾値電圧以下とすれば、上記カスケードトランジスタを流れる電流を制限して上記出力端子の電位の引き込み速度を低下できる。したがって、上記出力信号の電源電圧への反転時における上記引き込み用のトランジスタの瞬間的オンよる上記引き込みの影響は少なく、上記入力信号の遷移に対する上記出力信号の電源電圧への反転の遅延時間を短縮できる。
【0115】
また、上記第1の発明の電圧レベルシフタ回路は、高電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によってカスケードトランジスタのゲートに印加される上記第2電圧を上記電源電圧とすれば、入力信号によってオンして、上記カスケードトランジスタを介して出力端子の電位を上記基準電圧に引込むトランジスタのドレイン電圧を、ワースト条件でも(電源電圧−上記カスケードトランジスタの閾値電圧)にできる。したがって、当該トランジスタがオン時にそのドレイン電圧がゲート電圧を超えることはなく、オフ時のリーク特性の劣化を防止できる。
【0116】
また、上記第1の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記低電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によってカスケードトランジスタのゲートに印加される上記第3電圧を、上記電源電圧よりも低く、且つ、上記カスケードトランジスタの閾値電圧以上にすれば、上記カスケードトランジスタを流れる電流を制限して、上記出力端子の電位を基準電圧に引き込むトランジスタの引き込みスピードを低下できる。したがって、上記出力信号の電圧が上記電源電圧に反転する際に、瞬間的に上記引き込み用のトランジスタがオンしても上記出力信号の反転に対する影響を少なくでき、上記入力信号の遷移に対する上記出力信号の電源電圧への反転の遅延時間を短縮できる。
【0117】
また、上記第1の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第2電圧を、上記電源電圧より高く、且つ、上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下にすれば、上記カスケードトランジスタがオン時に電流を流す能力を大きくでき、上記カスケードトランジスタとこのカスケードトランジスタを介して出力端子の電位を引き込むトランジスタとのサイズを小さくしても、動作の最適化を図ることができる。
【0118】
また、上記第1の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に上記カスケードトランジスタのゲートに、電源電圧より高く、且つ、上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下の電圧が印加される場合において、上記低電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によってカスケードトランジスタのゲートに印加される電圧を電源電圧とすれば、上記カスケードトランジスタを流れる電流を制限して上記カスケードトランジスタがオン時に電流を流す能力を小さくできる。したがって、反転レベルを高電圧側へシフトでき、上記出力信号の上記電源電圧へのレベル反転の遅延時間を短縮できる。
【0119】
また、第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、第1制御電圧印加手段により、電圧緩和用のカスケードトランジスタのゲートに、出力信号の高レベルが電源電圧より高い第3レベルになる高電圧動作時には第6電圧が印加される一方、上記出力信号の高レベルが電源電圧より高く且つ上記第3レベルより低い上記第4レベルになる低電圧動作時には第8電圧が印加され、第2制御電圧印加手段によって、入力信号用の高電圧阻止トランジスタのゲートに、上記高電圧動作時には第7電圧が印加される一方、上記低電圧動作時には第9電圧が印加されるので、上記高電圧動作時と低電圧動作時とで上記カスケードトランジスタのゲートに印加される電圧を異なるように制御することができる。
【0120】
したがって、例えば、高電圧動作時に印加される電圧を電源電圧とすれば、入力信号によってオンして、上記カスケードトランジスタを介して出力端子の電位を基準電圧に引き込むトランジスタのドレイン電圧をワースト条件でも(電源電圧−上記カスケードトランジスタの閾値電圧)にできる。したがって、当該トランジスタがオン時にそのドレイン電圧がゲート電圧を超えることはなく、オフ時のリーク特性の劣化を防止できる。
【0121】
一方、例えば、低電圧動作時に印加される電圧を、電源電圧よりも低く且つ上記カスケードトランジスタの閾値電圧以下とすれば、上記カスケードトランジスタを流れる電流を制限して上記出力端子の電位の引き込み速度を低下できる。したがって、上記出力信号の第5電圧への反転時における上記引き込み用のトランジスタの瞬間的オンよる上記引き込みの影響は少なく、上記入力信号の上記第5電圧への反転の遅延時間を短縮できる。
【0122】
さらに、上記高電圧動作時と低電圧動作時とで上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される電圧を異なるように制御することができる。したがって、低電圧動作時に印加される電圧を高電圧動作時に印加される電圧より低くして、低電圧動作時において、上記入力信号の高レベルから低レベルへの遷移によって動作するトランジスタの動作速度を向上できる。
【0123】
また、上記第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によってカスケードトランジスタのゲートに印加される上記第6電圧と、上記第2制御電圧印加手段によって高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第7電圧とを上記電源電圧とすれば、入力信号によってオンして、上記カスケードトランジスタを介して出力端子の電位を上記基準電圧に引き込むトランジスタのドレイン電圧を、ワースト条件でも(電源電圧−上記カスケードトランジスタの閾値電圧)にできる。したがって、当該トランジスタがオン時にそのドレイン電圧がゲート電圧を超えることはなく、オフ時のリーク特性の劣化を防止できる。
【0124】
さらに、上記高電圧動作時において、上記第2制御電圧印加手段によって、上記入力信号用の高電圧阻止トランジスタのゲートには上記電源電圧が印加されているので、上記入力信号の高レベル電圧である上記第4電圧が上記電源電圧よりも高い電圧であっても正常に動作することができる。
【0125】
また、上記第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記低電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第8電圧を、上記電源電圧よりも低く且つ上記カスケードトランジスタの閾値電圧以上とし、上記第2制御電圧印加手段によって上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第9電圧を、上記電源電圧より低く且つ上記高電圧阻止トランジスタの閾値電圧の閾値電圧以上とすれば、上記カスケードトランジスタを流れる電流を制限して、上記出力端子の電位を基準電圧に引き込むトランジスタの引き込みスピードを低下できる。したがって、上記出力信号の電圧が上記第5電圧に反転する際に、瞬間的に上記引込み用のトランジスタがオンしても上記出力信号の反転に対する影響を少なくでき、上記入力信号の遷移に対する上記出力信号のレベル反転の遅延時間を短縮できる。
【0126】
さらに、上記低電圧動作時において、上記入力信号用の高電圧阻止トランジスタのゲートには、上記電源電圧より低く、且つ、上記高電圧阻止トランジスタの閾値電圧の閾値電圧以上が印加されているので、上記入力信号の高レベル電圧である上記第4電圧が上記電源電圧よりも高い電圧であっても正常に動作することができる。
【0127】
また、上記第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によってカスケードトランジスタのゲートに印加される上記第6電圧を、上記電源電圧より高く且つ上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下とし、上記第2制御電圧印加手段によって上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第7電圧を、上記電源電圧より高く且つ上記電源電圧に上記高電圧阻止トランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下とすれば、上記カスケードトランジスタがオン時に電流を流す能力を大きくでき、上記カスケードトランジスタとこのカスケードトランジスタを介して出力端子の電位を引き込むトランジスタとのサイズを小さくしても、動作の最適化を図ることができる。
【0128】
また、上記第2の発明の電圧レベルシフタ回路は、上記高電圧動作時に上記カスケードトランジスタのゲートに、電源電圧より高く、且つ、上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下の電圧が印加される場合において、上記低電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される電圧を電源電圧とすれば、上記カスケードトランジスタを流れる電流を制限して上記カスケードトランジスタがオン時に電流を流す能力を小さくできる。したがって、反転レベルを高電圧側へシフトでき、上記出力信号の上記第5電圧へのレベル反転の遅延時間を短縮できる。
【0129】
また、第3の発明の不揮発性半導体記憶装置は、上記第1の発明あるいは第2の発明の電圧レベルシフタを用いて構成されたカラムデコーダあるいはロウデコーダを備えたので、待機状態での電流増加を防止でき、書き込み,読み出し時の動作マージンを十分に確保しつつ上記読み出し時のアクセス時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の電圧レベルシフタ回路の回路図である。
【図2】 図1に示す電圧レベルシフタ回路の低電圧動作時における入力信号および出力信号の波形を示す図である。
【図3】 図1におけるカスケードトランジスタのゲートに印加されるバイアス電圧と遅延時間との関係を示す図である。
【図4】 図1とは異なる高電圧レベルシフタ回路の回路図である。
【図5】 ETOX型フラッシュメモリセルの模式的な断面図である。
【図6】 従来のレベルシフタ回路の回路図である。
【図7】 従来のカスケードトランジスタを介設したレベルシフタ回路の回路図である。
【図8】 図7に示す電圧レベルシフタ回路の高電圧動作時における入力信号および出力信号の波形を示す図である。
【図9】 図6に示す電圧レベルシフタ回路の高電圧動作時における入力信号および出力信号の波形を示す図である。
【図10】 動作の最適化が行われていない電圧レベルシフタ回路の高電圧動作時における入力信号および出力信号の波形を示す図である。
【図11】 フラッシュメモリの回路構成を示す図である。
【図12】 図7とは異なる従来のカスケードトランジスタを介設したレベルシフタ回路の回路図である。
【図13】 図7に示す高電圧レベルシフタ回路の低電圧動作時における入力信号および出力信号の波形を示す図である。
【図14】 図6に示す高電圧レベルシフタ回路の低電圧動作時における入力信号および出力信号の波形を示す図である。
【符号の説明】
11,12,21…カスケードトランジスタ、
13,14,23…n‐MOSトランジスタ、
15,16,24…p‐MOSトランジスタ、
17…インバータ、
18,25,26…制御電圧印加回路、
22…高電圧阻止トランジスタ。

Claims (12)

  1. 高レベルがデバイスの電源電圧であり低レベルが基準電圧である入力信号を、高レベルが第1電圧であり低レベルが基準電圧である出力信号に変換すると共に、電圧緩和用のカスケードトランジスタを有し、上記第1電圧として、供給される電源の電圧レベルに応じて少なくとも第1レベルと第2レベルとの二つの電圧レベルが出力される電圧レベルシフタ回路であって、
    上記第1電圧のレベルが上記電源電圧より高い上記第1レベルになる高電圧動作時には、上記カスケードトランジスタのゲートに第2電圧を印加する一方、
    上記第1電圧のレベルが上記電源電圧に等しい上記第2レベルになる低電圧動作時には、上記カスケードトランジスタのゲートに第3電圧を印加する制御電圧印加手段を備えたことを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  2. 請求項1に記載の電圧レベルシフタ回路において、
    上記高電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第2電圧は、上記電源電圧であることを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  3. 請求項1あるいは請求項2に記載の電圧レベルシフタ回路において、
    上記低電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第3電圧は、上記電源電圧より低く、且つ、上記カスケードトランジスタの閾値電圧以上であることを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  4. 請求項1に記載の電圧レベルシフタ回路において、
    上記高電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第2電圧は、上記電源電圧より高く、且つ、上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下であることを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  5. 請求項4に記載の電圧レベルシフタ回路において、
    上記低電圧動作時に、上記制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第3電圧は、上記電源電圧であることを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  6. 高レベルが第4電圧であり低レベルが基準電圧である入力信号を、高レベルが第5電圧であり低レベルが基準電圧である出力信号に変換すると共に、電圧緩和用のカスケードトランジスタおよび上記入力信号用の高電圧阻止トランジスタを有し、上記第5電圧として、供給される電源の電圧レベルに応じて少なくとも第3レベルと第4レベルとの二つの電圧レベルが出力される電圧レベルシフタであって、
    上記第5電圧のレベルがデバイスの電源電圧より高い上記第3レベルになる高電圧動作時には、上記カスケードトランジスタのゲートに第6電圧を印加する一方、上記第5電圧のレベルが上記電源電圧より高く且つ上記第3レベルより低い上記第4レベルとなる低電圧動作時には、上記カスケードトランジスタのゲートに第8電圧を印加する第1制御電圧印加手段と、
    上記高電圧動作時には、上記高電圧阻止トランジスタのゲートに第7電圧を印加する一方、上記低電圧動作時には、上記高電圧阻止トランジスタのゲートに第9電圧を印加する第2制御電圧印加手段を備えたことを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  7. 請求項6に記載の電圧レベルシフタ回路において、
    上記高電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第6電圧と、上記第2制御電圧印加手段によって上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第7電圧とは、上記電源電圧であることを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  8. 請求項6あるいは請求項7に記載の電圧レベルシフタ回路において、
    上記低電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第8電圧は、上記電源電圧より低く、且つ、上記カスケードトランジスタの閾値電圧以上であり、
    上記低電圧動作時に、上記第2制御電圧印加手段によって上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第9電圧は、上記電源電圧より低く、且つ、上記高電圧阻止トランジスタの閾値電圧の閾値電圧以上であることを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  9. 請求項6に記載の電圧レベルシフタ回路において、
    上記高電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第6電圧は、上記電源電圧より高く、且つ、上記電源電圧に上記カスケードトランジスタの閾値電圧を加算した電圧以下であり、
    上記高電圧動作時に、上記第2制御電圧印加手段によって上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第7電圧は、上記電源電圧より高く、且つ、上記電源電圧に上記高電圧阻止トランジスタの閾値電圧を加算した圧以下であることを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  10. 請求項9に記載の電圧レベルシフタ回路において、
    上記低電圧動作時に、上記第1制御電圧印加手段によって上記カスケードトランジスタのゲートに印加される上記第8電圧と、上記第2制御電圧印加手段によって上記高電圧阻止トランジスタのゲートに印加される上記第9電圧は、上記電源電圧であることを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  11. 請求項6に記載の電圧レベルシフタ回路において、
    上記入力信号の高レベル電圧である上記第4電圧は、上記電源電圧より高い電圧であることを特徴とする電圧レベルシフタ回路。
  12. 請求項1乃至請求項11の何れか一つに記載の電圧レベルシフタを用いて構成されたカラムデコーダあるいはロウデコーダを備えたことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
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