JP3612660B2 - 擬似エラー付加回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は擬似エラー付加回路に関し、さらに詳細には、伝送路途中において生ずるビットエラーを擬似的に発生させてPSK変調信号を復号する復号器の性能チェックなどの利用することができる擬似エラー付加回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、デジタル放送において受信C/Nの異なる複数の伝送方式を組み合わせて伝送する階層化伝送方式として、m相位相変調の時分割多重による階層化伝送方式が知られている。しかるに放送信号は伝送路中におけるノイズの影響を受ける。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、デジタル放送受信機における復号器の性能を試験するために、伝送路中において生ずるエラーを擬似的に発生させ、擬似的に発生させた擬似エラーが付加されたPSK変調シンボルデータを復号器に供給して復号器の誤り訂正能力などが充分な特性を備えているか否かを試験するための擬似エラー付加回路が望まれている。しかしながら、従来このような擬似エラー付加回路はなかった。
【0004】
本発明は、PSK変調シンボルデータに擬似エラーを付加する擬似エラー付加回路を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる擬似エラー付加回路は、階層化伝送方式における直交変調シンボルデータに擬似的なエラーを付加するための擬似エラー付加回路であって、
直交変調シンボルデータにエラーを付加すべきタイミングを無作為に定めるために、指定されたエラーレートに基づく時間的割合でエラーパルスを発生するエラーパルス発生手段と、
直交変調シンボルデータ系列中の予め指定した変調方式とエラーパルスとに応答して、直交変調シンボルデータ系列中の予め指定した変調方式に基づいた伝送有効ビットのうちの特定ビットを無作為に選択するビット選択手段と、
ビット選択手段により選択された特定ビットをエラーパルス発生の時期に同期して反転させるビット反転手段と、
を含むことを特徴とする。
【0006】
本発明にかかる擬似エラー付加回路によれば、直交変調シンボルデータにエラーを付加すべきタイミングを無作為に定めるために、指定されたエラーレートに基づく時間的割合でエラーパルスが発生させられ、直交変調シンボルデータ系列中の予め指定した変調方式とエラーパルスとに応答して、直交変調シンボルデータ系列中の予め指定した変調方式に基づいた伝送有効ビットのうちの特定ビットが無作為に選択され、選択された特定ビットがエラーパルス発生の時期に同期して反転させられるため、伝送路中におけるビットエラーを模擬することができる。この場合、反転される特定ビットは変調モード選択信号に基づいているために、変調方式に基づいた伝送有効ビット以外が指定されることはない。
【0007】
本発明にかかる擬似エラー付加回路は、単調に増加または減少する数値系列を周期的に発生するカウンタ手段と、擬似ノイズ信号系列を発生する第1の擬似ノイズ信号発生手段と、前記カウンタ手段から出力される数値系列と前記第1の擬似ノイズ信号発生手段から出力される擬似ノイズ信号系列とを比較する比較手段とを有し、比較手段による比較の結果、一致を検出したときエラーパルスを発生するエラーパルス発生手段と、
予め選択した直交変調シンボルデータ系列およびエラーパルスに応答して、前記予め選択した直交変調シンボルデータ系列中の変調方式に基づいた伝送有効ビットのうちの特定ビットを、変調モード選択信号に基づいて無作為に選択し、前記エラーパルスの発生時点において前記選択された特定ビットの状態を反転させるためのエラー付加シンボルデータを発生させるエラー付加シンボルデータ発生手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明にかかる擬似エラー付加回路によれば、単調に増加または減少する数値系列が周期的にカウンタ手段により発生され、前記カウンタ手段から出力される数値系列と第1の擬似ノイズ信号発生手段から出力される擬似ノイズ信号系列とが比較手段において比較され、比較の結果、一致が検出されたときエラーパルスが発生され、予め選択した直交変調シンボルデータ系列およびエラーパルスに応答して、前記予め選択した直交変調シンボルデータ系列中の変調方式に基づいた伝送有効ビットのうちの特定ビットが、第2の擬似ノイズ信号発生手段から出力される擬似ノイズ信号系列と変調モード選択信号とに基づいて無作為に選択され、前記エラーパルスの発生時点において前記選択された特定ビットの状態を反転させるためのエラー付加シンボルデータが発生させられるため、伝送路中におけるビットエラーを模擬することができる。この場合、反転される特定ビットは変調モード選択信号に基づいているために、変調方式に基づいた伝送有効ビット以外が指定されることはない。
【0009】
本発明にかかる擬似エラー付加回路において、第1の擬似ノイズ信号発生手段から出力される擬似ノイズ信号系列は、カウンタ手段から出力される数値系列の周期ごとに更新するようにしてもよい。
【0010】
本発明にかかる擬似エラー付加回路において、エラー付加シンボルデータ発生手段は、エラーパルスを受けて擬似ノイズ信号系列を発生する第2の擬似ノイズ信号発生手段を備え、予め選択した直交変調シンボルデータ系列およびエラーパルスに応答して、前記予め選択した直交変調シンボルデータ系列中の変調方式に基づいた伝送有効ビットのうちの特定ビットを、第2の擬似ノイズ信号発生手段から出力される擬似ノイズ信号系列と変調モード選択信号に基づいて無作為に選択し、前記エラーパルスの発生時点において前記選択された特定ビットの状態を反転させるためのエラー付加シンボルデータを発生させるようにしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる擬似エラー付加回路を実施の形態によって説明する。
【0012】
図1は本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路の構成を示すブロック図であり、本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路は8PSK変調、QPSK変調、BPSK変調の場合に対応するように構成した場合を例示している。
【0013】
本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路は、外符号化である誤り訂正符号が付加され、インターリーブされ、かつ内符号化である畳み込み符号化がされて、PSK変調シンボルデータ(PSK変調シンボルデータを単にシンボルデータとも記す)が入力されて、無作為に擬似エラーを付加して出力する。
【0014】
本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路は、クロック信号とビットエラーレート選択信号を受けてビットエラーレートに基づくカウント値およびキャリーを送出するビットエラーレート指示回路1と、ビットエラーレート指示回路1から出力されるキャリーを受けてPNデータを送出するPNデータ発生回路2と、ビットエラーレート指示回路1から出力されるカウント値とPNデータ発生回路2から出力されたPNデータとを比較してエラーパルスを出力するPN比較回路3とを備えている。
【0015】
さらに、本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路は、エラーパルスを受けて指示された変調モードに基づく反転指示信号を送出する変調モード選択回路4と、反転指示信号とシンボルデータとを受けてシンボルデータを選択的にビット反転させて擬似エラーを加えるビット反転回路5とを備えている。
【0016】
ビットエラーレート指示回路1は、選択されたビットエラーレートに基づく値がプリセットされて、プリセット値までクロックパルスのアップカウントを行うカウンタ11と、カウンタ11から出力されるキャリー出力を入力して、選択されたビットエラーレートに基づいて入力を選択するマルチプレクサ12とを備え、マルチプレクサ12の出力をカウンタ11に供給して選択されたビットエラーレートに基づくプリセットデータをロードする。
【0017】
したがって、ビットエラーレート指示回路1では、例えばビットエラーレートとして10の−3乗のビットエラーレートが選択指示されているときは、0〜999までの計数を行ない、カウンタ11の計数値がPN比較回路3へ送出されると共に、計数値が999に達するとキャリーがマルチプレクサ12から出力されて、プリセットデータ999がプリセットされて、また計数が繰り返されることになる。
【0018】
PNデータ発生回路2はPNデータ発生器21と、ビットエラーレート指示回路1のカウンタ11から出力されるキャリー出力でイネーブルされてPNデータ発生器21から出力されるPNデータを蓄えるシフトレジスタ22とを備え、シフトレジスタ22に蓄えられているPNデータをPN比較回路3へ送出する。
【0019】
したがって、PNデータ発生回路2のシフトレジスタ22では、ビットエラーレート指示回路1から出力されるキャリー出力が入力されるまでは、そのキャリー出力が入力される前までに蓄えられているPNデータがPN比較回路3へ送出される。そこで、上記の例ではシフトレジスタ22はカウンタ11が999を計数したときから、前に蓄えたPNデータに代わって新たにPNデータ発生器21から出力されるPNデータを新たに蓄えていくことになる。
【0020】
PN比較回路3は、ビットエラーレート指示回路1のカウンタ11から出力される計数値とPNデータ発生回路2のシフトレジスタ22から出力されるPNデータとを比較する比較器31、32、33、…、3nと、比較器31、32、33、…、3nの比較出力をビットエラーレート選択指示信号に基づいて選択するマルチプレクサ30とを備え、選択されたビットエラーレートに基づく比較器からの一致出力をエラーパルスとしてマルチプレクサ30から出力を送出する。
【0021】
したがって、例えばビットエラーレートが10の−3乗に設定されているときにおいて、シフトレジスタ22に蓄えられているPNデータが791の場合、カウンタ11から出力される計数値が791(999未満の値である)になったときに、PN比較回路3からエラーパルスが出力されることになる。このように0〜999までの間に1回エラーパルスが無作為に出力される。
【0022】
これは設定されているビットエラーレート10の−3乗に対して10の3乗回に1つのエラーパルスが発生することを意味している。他のビットエラーレートが選択されている場合も同様であって、ビットエラーレートが10の−5乗に設定されているときは、10の5乗回(0〜99999)に1回エラーパルスが無作為に出力される。
【0023】
したがって、ビットエラーレート指示回路1、PNデータ発生回路2およびPN比較回路3は指定されたビットエラーレートに基づく割合でエラーパルスを無作為に発生するエラーパルス発生手段を構成していることになる。
【0024】
変調モード選択回路4は、図2に示すように、エラーパルスを受けてPNデータであるエラー付加ビット選択信号(エラー付加ビット選択信号をPNSEL1およびPNSEL0とも記し、2ビットを利用する場合を例示する)を出力させるPNデータ発生器41と、PNデータ発生器41からの出力PNデータを受けてエラーを付加するビットを無作為にセレクトするビットセレクタ40と、エラーパルスとビットセレクタ40からの出力を入力とするアンドゲート46a、46bおよび46cとから構成されている。
【0025】
ビットセレクタ40は、エラー付加ビット選択信号PNSEL0を論理反転させるインバータ42a、エラー付加ビット選択信号PNSEL1を論理反転させるインバータ42b、エラー付加ビット選択信号PNSEE1を論理反転させるインバータ42c、インバータ42aの出力とインバータ42bの出力との論理積演算をするアンドゲート43aと、エラー付加ビット選択信号PNSEL0とインバータ42cの出力との論理積演算をするアンドゲート43bとを備えている。
【0026】
さらに、ビットセレクタ40は、8PSK選択信号(8PSK選択信号を8PSKSELとも記す)とアンドゲート43aの出力とを論理積演算するアンドゲート44aと、エラー付加ビット選択信号PNSEL0とQPSK選択信号(QPSK選択信号をQPSKSELとも記す)とを論理積演算するアンドゲート44bおよび44dと、8PSK選択信号とアンドゲート43bの出力とを論理積演算するアンドゲート44cと、エラー付加ビット選択信号PNSEL1と8PSK選択信号とを論理積演算するアンドゲート44eとを備えている。
【0027】
またさらに、ビットセレクタ40は、アンドゲート44aの出力とアンドゲート44bの出力とBPSK選択信号(BPSK選択信号をBPSKSELとも記す)との論理和演算をするオアゲート45aと、アンドゲート44cの出力とアンドゲート44dの出力との論理和演算をするオアゲート45bとを備え、オアゲート45aの出力はアンドゲート46aへ送出し、オアゲート45bの出力はアンドゲート46bへ送出し、アンドゲート44eの出力はアンドゲート46cへ送出して、ゲートが開かれたアンドゲート46a、46b、46cからエラーパルスを出力させる。
【0028】
そこで、変調モード選択回路4の真理値表は図3に示すようになる。すなわち変調モード選択信号によって8PSKSELが選択されているときにおいて、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃00〃のときには、8PSKシンボルデータのLSBにエラーが付加される場合であって、オアゲート45aの出力が高電位になり、オアゲート45bの出力が低電位になり、アンドゲート44eの出力が低電位になり、アンドゲート46aのみがゲートが開かれた状態となり、8PSKシンボルデータのLSBが選択された状態になってエラーパルスがアンドゲート46aから出力される。
【0029】
変調モード選択信号によって8PSKSELが選択されているときにおいて、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃01〃のときには、8PSKシンボルデータの2ビット目にエラーが付加される場合であって、オアゲート45aの出力が低電位になり、オアゲート45bの出力が高電位になり、アンドゲート44eの出力が低電位になり、アンドゲート46bのみがゲートが開かれた状態となり、8PSKシンボルデータの2ビット目が選択された状態になってエラーパルスがアンドゲート46bから出力される。
【0030】
変調モード選択信号によって8PSKSELが選択されているときにおいて、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃1x〃(xは〃0〃、〃1〃の何れでもよい)のときには、8PSKシンボルデータのMSBにエラーが付加される場合であって、オアゲート45aの出力が低電位になり、オアゲート45bの出力が低電位になり、アンドゲート44eの出力が高電位になり、アンドゲート46cのみがゲートが開かれた状態となり、8PSKシンボルデータのMSBが選択された状態になってエラーパルスがアンドゲート46cから出力される。
【0031】
変調モード選択信号によってQPSKSELが選択されているときにおいて、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃x0〃のときには、QPSKシンボルデータのLSBにエラーが付加される場合であって、オアゲート45aの出力が高電位になり、オアゲート45bの出力が低電位になり、アンドゲート44eの出力が低電位になり、アンドゲート46aのみがゲートが開かれた状態となり、QPSKシンボルデータのLSBが選択された状態になってエラーパルスがアンドゲート46aから出力される。
【0032】
変調モード選択信号によってQPSKが選択されているときにおいて、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃x1〃のときには、QPSKシンボルデータのMSBにエラーが付加される場合であって、オアゲート45aの出力が低電位になり、オアゲート45bの出力が高電位になり、アンドゲート44eの出力が低電位になり、アンドゲート46bのみがゲートが開かれた状態となり、QPSKシンボルデータのMSBが選択された状態になってエラーパルスがアンドゲート46bから出力される。
【0033】
変調モード選択信号によってBPSKSELが選択されているときにおいて、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃xx〃のときには、オアゲート45aの出力が高電位になり、オアゲート45bの出力が低電位になり、アンドゲート44eの出力が低電位になり、アンドゲート46aのみがゲートが開かれた状態となり、エラーパルスがアンドゲート46aから出力される。
【0034】
このようにして、変調モード選択回路4から反転指示信号が出力される。この反転指示信号はPNデータ発生器41から出力されるPNデータに基づいてエラーが付加されるビットが無作為に指示され、該指示されたビットに対してエラーパルスが出力されることになる。
【0035】
したがって、変調モード選択回路4は、PNデータ発生器41から出力されるPNデータに基づいて、選択した変調モードに基づくシンボルデータ中のビットから、エラーを付加するビットをビットエラーレートに基づく間隔で、無作為に選択するビット選択手段を構成していることになる。
【0036】
ビット反転回路5は、図2に示すように、シンボルデータが供給され、かつアンドゲート46aからの出力、アンドゲート46bからの出力、アンドゲート46cからの出力が各別に入力される排他論理和回路51、52、53を備え、排他論理和回路51、52、53の出力がワイヤードオアされ、1ビットだけ反転されてエラーが付加されたエラー付加シンボルデータが出力される。
【0037】
上記の本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路において、シンボルデータである8PSK変調のベースバンド信号は位相面で、図4(a)に示すようにマッピングされていて、シンボルを構成するビットの組み合わせは(0、0、0)、(0、0、1)〜(1、1、1)の8とおりであり、I−Q平面上において信号点配置0〜7に変換されている。同様に、図4(b)はQPSK変調のベースバンド信号の信号点配置を示し、シンボルを構成するビットの組み合わせは(0、0)、(0、1)、(1、0)、(1、1)の4とおりであり、I−Q平面上において信号点配置0〜3に変換されている。同様に、図4(c)はBPSK変調のベースバンド信号の信号点配置を示し、シンボルを構成するビットの組み合わせは(0)、(1)であり、信号点配置0、1に変換されている。
【0038】
いま、8PSK変調が選択されていて、シンボルデータ〃101〃が入力されてくる場合を例に説明する。この状態で、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃1x〃、すなわちMSBが選択されている場合は、シンボルデータ〃101〃のMSBが反転されて〃001〃に1ビット誤らされる。また、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃01〃、すなわち2ビット目が選択されている場合は、シンボルデータ〃101〃の2ビット目が反転されて〃111〃に1ビット誤らされる。エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃00〃、すなわちLSBが選択されている場合は、シンボルデータ〃101〃のLSBが反転されて〃100〃に1ビット誤らされる。他のシンボルデータが入力されてきた場合も同様に類推されよう。
【0039】
いま、QPSK変調が選択されていて、シンボルデータ〃01〃が入力される場合を例に説明する。この状態で、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃x1〃、すなわちMSBが選択されている場合は、シンボルデータ〃01〃のMSBが反転されて〃11〃に1ビット誤らされる。また、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃x0〃、すなわちLSBが選択されている場合は、シンボルデータ〃01〃のLSBが反転されて〃00〃に1ビット誤らされる。他のシンボルデータが入力されてきた場合も同様に類推されよう。
【0040】
いま、BPSK変調が選択されていて、シンボルデータ〃1〃が入力されてくる場合を例に説明する。この状態で、エラー付加ビット選択信号PNSEL1、PNSEL0が〃xx〃に選択されている場合は、シンボルデータ〃1〃が反転されて〃0〃に1ビット誤らされる。また、シンボルデータ〃0〃が入力されてくる場合は、シンボルデータ〃0〃が反転されて〃1〃に1ビット誤らされる。
【0041】
以上説明したように、本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路によれば、直接変調をせずに、設定したビットエラーレートに基づく割合で、ベースバンド信号上で無作為に選定したビットに、無作為に擬似エラーが付加される。擬似エラーが付加されたシンボルデータを復号器に供給して復号させることによって、復号器の性能をチェックすることができる。この結果、受信機の開発時に効果的な設計が行なえることになる。
【0042】
なお、本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路は、携帯電話機の場合にも利用できることは勿論である。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかる擬似エラー付加回路によれば、設定したビットエラーレートに基づく割合で、ベースバンド信号上で擬似エラーを無作為に選択されたビットに加えることができて、復号器の性能チェックに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路中における変調モード選択回路およびビット反転回路の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路中における変調モード選択回路の真理値表である。
【図4】本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路に印加されるシンボルデータの信号点配置説明図である。
【図5】本発明の実施の一形態にかかる擬似エラー付加回路の作用の説明図である。
【符号の説明】
1 ビットエラーレート指示回路
2 PNデータ発生回路
3 PN比較回路
4 変調モード選択回路
5 ビット反転回路
40 ビットセレクタ
41 PNデータ発生器
Claims (4)
- 階層化伝送方式における直交変調シンボルデータに擬似的なエラーを付加するための擬似エラー付加回路であって、
直交変調シンボルデータにエラーを付加すべきタイミングを無作為に定めるために、指定されたエラーレートに基づく時間的割合でエラーパルスを発生するエラーパルス発生手段と、
直交変調シンボルデータ系列中の予め指定した変調方式とエラーパルスとに応答して、直交変調シンボルデータ系列中の予め指定した変調方式に基づいた伝送有効ビットのうちの特定ビットを無作為に選択するビット選択手段と、
ビット選択手段により選択された特定ビットをエラーパルス発生の時期に同期して反転させるビット反転手段と、
を含むことを特徴とする擬似エラー付加回路。 - 単調に増加または減少する数値系列を周期的に発生するカウンタ手段と、擬似ノイズ信号系列を発生する第1の擬似ノイズ信号発生手段と、前記カウンタ手段から出力される数値系列と前記第1の擬似ノイズ信号発生手段から出力される擬似ノイズ信号系列とを比較する比較手段とを有し、比較手段による比較の結果、一致を検出したときエラーパルスを発生するエラーパルス発生手段と、
予め選択した直交変調シンボルデータ系列およびエラーパルスに応答して、前記予め選択した直交変調シンボルデータ系列中の変調方式に基づいた伝送有効ビットのうちの特定ビットを、変調モード選択信号に基づいて無作為に選択し、前記エラーパルスの発生時点において前記選択された特定ビットの状態を反転させるためのエラー付加シンボルデータを発生させるエラー付加シンボルデータ発生手段と、
を備えたことを特徴とする擬似エラー付加回路。 - 請求項2記載の擬似エラー付加回路において、第1の擬似ノイズ信号発生手段から出力される擬似ノイズ信号系列は、カウンタ手段から出力される数値系列の周期ごとに更新されることを特徴とする擬似エラー付加回路。
- 請求項2記載の擬似エラー付加回路において、エラー付加シンボルデータ発生手段は、エラーパルスを受けて擬似ノイズ信号系列を発生する第2の擬似ノイズ信号発生手段を備え、予め選択した直交変調シンボルデータ系列およびエラーパルスに応答して、前記予め選択した直交変調シンボルデータ系列中の変調方式に基づいた伝送有効ビットのうちの特定ビットを、第2の擬似ノイズ信号発生手段から出力される擬似ノイズ信号系列と変調モード選択信号に基づいて無作為に選択し、前記エラーパルスの発生時点において前記選択された特定ビットの状態を反転させるためのエラー付加シンボルデータを発生させることを特徴とする擬似エラー付加回路。
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