JP3601835B2 - 超耐熱性プロテアーゼ発現系 - Google Patents

超耐熱性プロテアーゼ発現系 Download PDF

Info

Publication number
JP3601835B2
JP3601835B2 JP50206599A JP50206599A JP3601835B2 JP 3601835 B2 JP3601835 B2 JP 3601835B2 JP 50206599 A JP50206599 A JP 50206599A JP 50206599 A JP50206599 A JP 50206599A JP 3601835 B2 JP3601835 B2 JP 3601835B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protease
amino acid
plasmid
gene
seq
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP50206599A
Other languages
English (en)
Inventor
晃 高蔵
みお 森下
智子 下條
起代蔵 浅田
郁之進 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takara Bio Inc
Original Assignee
Takara Bio Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takara Bio Inc filed Critical Takara Bio Inc
Application granted granted Critical
Publication of JP3601835B2 publication Critical patent/JP3601835B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/11DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
    • C12N15/52Genes encoding for enzymes or proenzymes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/74Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora
    • C12N15/75Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Bacillus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/52Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from bacteria or Archaea
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/01Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif
    • C07K2319/02Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif containing a signal sequence

Description

技術分野
本発明は、工業用酵素として有用な超耐熱性プロテアーゼ、それをコードする遺伝子および該酵素の遺伝子工学的製造方法に関する。
背景技術
プロテアーゼは蛋白質中のペプチド結合を切断する酵素であり、動物、植物、微生物より数多くの酵素が見い出されている。その用途は研究用試薬、医薬の他、洗剤への添加、食品の加工、逆反応を利用した化学合成といった工業的分野にも及び、産業上極めて重要な酵素といえる。工業的分野で使用されるプロテアーゼには物理的、化学的に高い安定性を要求されることから、特に耐熱性の酵素が好んで使用されている。バチルス(Bacillus)属細菌の生産するプロテアーゼは割合に高い耐熱性を示すことから、現在、産業的に使用されているプロテアーゼの主流を占めている。しかし、さらに優れた酵素が望まれており、高温で生育する微生物、例えば、好熱性バチルス属細菌や超好熱菌より酵素を取得しようとする試みもなされている。
例えば、超好熱菌のひとつであるピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)がプロテアーゼを生産することが知られている[アプライド・アンド・エンバイロンメンタル・マイクロバイオロジー(Appl.Environ.Microbiol.)第56巻、第1992〜1998頁(1990)、エフ・イー・エム・エス・マイクロバイオロジカル・レターズ(FEMS Microbiol.Letters)第71巻、第17〜20頁(1990)、ジャーナル・オブ・ジェネラル・マイクロバイオロジー(J.Gen.Microbiol.)第137巻、第1193〜1199頁(1991)]。
また、ピロコッカス属に属する超好熱菌、KOD1株(Pyrococcus sp.strain KOD1)はチオールプロテアーゼ(システインプロテアーゼ)を生産することが報告されている[アプライド・アンド・エンバイロンメンタル・マイクロバイオロジー(Appl.Environ.Microbiol.)第60巻、第4559〜4566頁(1994)]。同じく超好熱菌であるサーモコッカス(Thermococcus)属、スタロフィロサーマス(Staphylothermus)属、サーモバクテロイデス(Thermobacteroides)属の細菌についてもプロテアーゼの生産が知られている[アプライド・マイクロバイオロジー・アンド・バイオテクノロジー(Appl.Microbiol.Biothechnol.)第34巻、第715〜719(1991)]。
上記のような超好熱菌由来のプロテアーゼは高い熱安定性を有しており、現在使用されている耐熱性プロテアーゼに変わって、あるいは、これまではプロテアーゼの使用が考えられていなかった分野において利用されることが期待されている。
しかしながら、これらの酵素を生産する微生物のほとんどは高温条件でのみ生育するものであり、例えば、ピロコッカス・フリオサスの場合には90〜100℃での培養が必要である。このような高温での培養操作はエネルギーコスト的にも不利である。また、これらの超好熱菌のプロテアーゼ生産量はこれまで使用されてきた微生物プロテアーゼに比べて低い。このように超好熱菌由来のプロテアーゼの工業的な製造方法は問題を有している。
一方、目的とする酵素遺伝子を単離し、培養の容易な宿主微生物にこれを導入して遺伝子工学的な酵素の生産を行うことは現在広く行われている。しかしながら、宿主に導入された酵素遺伝子は必ずしも意図したような効率で発現されるとは限らない。これは導入される遺伝子のGC含量やコドンの使用頻度が宿主の遺伝子のものと異なることなどが主たる原因と考えられている。したがって、その使用目的にかなう酵素生産量を得るためには、導入遺伝子、宿主ごとに発現方法を至適化することが必要である。
発明の目的
本発明の目的は上記の課題を解決するために、工業的な使用に有利な超好熱菌のプロテアーゼを提供すること、該超好熱菌のプロテアーゼをコードする遺伝子を単離すること、および該遺伝子を用いた超耐熱性プロテアーゼの遺伝子工学的製造方法を提供することにある。
発明の概要
超好熱菌の生産するプロテアーゼの中には、そのアミノ酸配列の相同性からサブチリシン・タイプと呼ばれるアルカリ性セリンプロテアーゼに属すると考えられるものがある。これらの遺伝子を、例えば、タンパクの遺伝子工学的生産に汎用されるバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)に導入した場合、該酵素の生産量はバチルス・サブチリスが本来生産しているタンパクには及ばない。
本発明者らは鋭意研究の結果、発現させようとする超好熱菌由来プロテアーゼ遺伝子の上流にサブチリシン由来のシグナルペプチド(シグナル配列)をコードする遺伝子を配し、さらにその切断点周辺のアミノ酸配列を改変することにより、目的遺伝子がバチルス・サブチリスにおいて高効率で発現されるようになることを見い出した。また、目的とする超好熱菌由来プロテアーゼ遺伝子のうち、酵素活性の発現には必須でない部分を欠失させることによっても酵素発現量の改善が見られることを明らかにし、本発明を完成させるに至った。
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する耐熱性プロテアーゼ、および配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列を有し、かつ耐熱性プロテアーゼ活性を有するプロテアーゼである。
また、本発明の第2の発明は、第1の発明の耐熱性プロテアーゼをコードする遺伝子、および該遺伝子にハイブリダイズする耐熱性プロテアーゼ遺伝子である。
本発明の第3の発明は、超好熱菌由来の耐熱性プロテアーゼを遺伝子工学的に製造するために使用される遺伝子であり、式I:
SIG−Ala−Gly−Gly−Asn−PRO [I]
[式中、SIGはサブチリシン由来のシグナルペプチドのアミノ酸配列を、PROは発現させようとするタンパクのアミノ酸配列のアミノ酸配列をそれぞれ示す]
で表されるアミノ酸配列をコードすることを特徴とする。SIGは、好ましくは配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列であり、また、PROは好ましくは超好熱菌由来の耐熱性プロテアーゼ、特に好ましくはピロコッカス・フリオサス由来のプロテアーゼのアミノ酸配列である。
本発明の第4の発明は、タンパクの遺伝子工学的な製造方法に関し、第3の発明の遺伝子を導入したバチルス属細菌を培養し、該培養物から目的のタンパクを採取する工程を含有することを特徴とする。
本発明の第5の発明はタンパクを遺伝子工学的に製造するために使用されるプラスミドであり、第3の発明の遺伝子を挿入されていることを特徴とする。
本発明によって開示されるプロテアーゼを含め、天然に存在するタンパクにはそれをコードする遺伝子の多形や変異の他、生成後のタンパクの生体内および精製中の修飾反応などによってそのアミノ酸配列中に1または数個のアミノ酸の欠失、挿入、付加、置換等の変異が起こりうるが、それにもかかわらず変異を有しないタンパクと実質的に同等の生理、生物学的活性を示すものがあることが知られている。人為的にタンパクのアミノ酸配列に上記のような変異を導入した場合も同様であり、この場合にはさらに多種多様の変異体を作製することが可能である。例えば、ヒトインターロイキン2(IL−2)のアミノ酸配列中のあるシステイン残基をセリンに置換したポリペプチドがインターロイキン2活性を保持することが知られている[サイエンス(Science)、第224巻、1431頁(1984)]。このように本発明に開示されたアミノ酸配列中に1または数個のアミノ酸の欠失、挿入、付加、置換等が生じたアミノ酸配列を有し、かつ本発明のプロテアーゼと同等の活性を有するプロテアーゼは本発明の範囲内に属するものである。
本明細書における「(ある遺伝子に)ハイブリダイズする遺伝子」とは、ある遺伝子に類似した塩基配列を有する遺伝子である。ある遺伝子に類似した塩基配列を有する遺伝子は、そこにコードされているタンパク質のアミノ酸配列、さらに該タンパク質が有している機能も類似している可能性が高い。遺伝子の塩基配列の類似性は、両遺伝子あるいはその一部どうしがストリンジェントな条件においてハイブリッドを形成する(ハイブリダイズする)かどうかによって調べることができ、これを利用してある遺伝子がコードするタンパクと同様の機能を持つタンパクをコードする遺伝子を取得することができる。すなわち、本発明で得られた遺伝子、あるいはその一部をプローブに用いて公知の方法でハイブリダイゼーションを行うことにより、本発明の遺伝子に類似の塩基配列を有する遺伝子を取得することができる。ハイブリダイゼーションは、例えば、1989年、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー発行、T.マニアティス(T.Maniatis)ら編集、モレキュラー クローニング:ア ラボラトリー マニュアル第2版(Molecular Cloning:A Laboratory Manual 2nd ed.)に記載された方法により実施することができる。さらに具体的には、例えば、以下の条件でハイブリダイゼーションを行うことができる。すなわち、DNAを固定したメンブレンを0.5%SDS、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)、0.1%ポリビニルピロリドン、0.1%フィコール400、0.01%変性サケ精子DNAを含む6×SSC(1×SSCは0.15M NaCl、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0を示す)中で、50℃にて12〜20時間、プローブとともにインキュベートする。インキュベーション終了後、0.5%SDSを含む2×SSC中、37℃での洗浄から始めて、SSC濃度は0.1×までの範囲で、また、温度は50℃までの範囲で変化させ、固定されたDNA由来のシグナルがバックグラウンドと区別できるようになるまでメンブレンを洗浄する。
また、ハイブリダイゼーションに代えて本発明で得られた遺伝子の塩基配列の一部をプライマーに用いる遺伝子増幅法、例えば、PCR法を利用することもできる。こうして得られた遺伝子が目的の機能を有するタンパクをコードするものであるかどうかは、得られた遺伝子を適当な宿主と発現系とを利用して発現させ、得られたタンパクの活性を調べることによって知ることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、プラスミドpSTC3の制限酵素地図である。
図2は、プロテアーゼPFUS、プロテアーゼTCESおよびサブチリシンのアミノ酸配列を比較する図である。
図3は、プロテアーゼPFUS、プロテアーゼTCESおよびサブチリシンのアミノ酸配列を比較する図である。
図4は、プロテアーゼPFUS、プロテアーゼTCESおよびサブチリシンのアミノ酸配列を比較する図である。
図5は、プロテアーゼPFUS、プロテアーゼTCESおよびサブチリシンのアミノ酸配列を比較する図である。
図6は、プラスミドpSNP1の制限酵素地図である。
図7は、プラスミドpPS1の制限酵素地図である。
図8は、プラスミドpNAPS1の制限酵素地図である。
発明の詳細な説明
本発明に係る超耐熱性プロテアーゼとしては、種々の超好熱菌由来のプロテアーゼがあげられる。例えば、WO95/34645号公報にはピロコッカス・フリオサスおよびサーモコッカス・セラー由来のプロテアーゼについて記載されている。
ピロコッカス・フリオサスDSM3638由来のプロテアーゼ遺伝子は該菌株のゲノムDNAライブラリーより、耐熱性のプロテアーゼ活性を指標として単離された。該遺伝子を含有するプラスミドはプラスミドpTPR12と命名され、また、該プラスミドで形質転換されたエシェリヒア・コリJM109はEscherichia coli JM109/pTPR12と命名、表示され、平成6年5月24日(原寄託日)よりブダペスト条約の下、日本国茨城県つくば市東1丁目1番3号の、通産省工業技術院生命工学工業技術研究所に受託番号FERM BP−5103として寄託されている。
以降、本明細書においてはこのプロテアーゼを、プロテアーゼPFULと呼ぶ。プロテアーゼPFULは高い熱安定性を有するプロテアーゼであり、95℃においてもプロテアーゼ活性を示す。
上記のプラスミドpTPR12に挿入されたピロコッカス・フリオサス由来のDNA断片の塩基配列はすでに決定されている。プラスミドpTPR12の挿入DNA断片のうち、2つのDra Iサイトで挟まれた約4.8kb部分の塩基配列を配列表の配列番号5に示す。また、該塩基配列より推定される遺伝子産物のアミノ酸配列を配列表の配列番号6に示す。すなわち、配列表の配列番号6に示されるアミノ酸配列は上記のプロテアーゼPFULのアミノ酸配列である。該配列に示されるように該プロテアーゼPFULは1398アミノ酸残基からなり、分子量15万をこえる高分子量のプロテアーゼである。
配列表の配列番号6に示される上記のプロテアーゼPFULのアミノ酸配列を既知の微生物由来プロテアーゼのアミノ酸配列と比較することにより、プロテアーゼPFULの前半部分のアミノ酸配列とサブチリシンに代表される一群のアルカリ性セリンプロテアーゼ[プロテイン・エンジニアリング(Protein Engineering)第4巻、第719〜737頁(1991)]との間に相同性が存在し、特にプロテアーゼの触媒活性に重要とされる4つのアミノ酸残基周辺に極めて高い相同性が存在していることが判明している。
このように超好熱菌ピロコッカス・フリオサスの生産するプロテアーゼPFULのアミノ酸配列中に、常温菌由来のプロテアーゼに共通して存在する領域が保存されていることが明らかとなったことより、ピロコッカス・フリオサス以外の超好熱菌の生産する同種のプロテアーゼにもこの領域が存在していることが期待できる。
例えば、プロテアーゼPFULのアミノ酸配列のうちサブチリシン等と高い相同性を示す領域をコードするプロテアーゼPFUL遺伝子の塩基配列をもとに合成したオリゴヌクレオチドPRO−1F、PRO−2F、PRO−2RおよびPRO−4Rを組み合わせてプライマーに用い、各種の超好熱菌の染色体DNAを鋳型としたPCRを行うことにより超耐熱性プロテアーゼ遺伝子をスクリーニングすることができる。配列表の配列番号7、8、9および10にそれぞれオリゴヌクレオチドPRO−1F、PRO−2F、PRO−2RおよびPRO−4Rの塩基配列を示す。
本発明に係るプロテアーゼの由来する超好熱菌としては、ピロコッカス属、サーモコッカス属、スタフィロサーマス属、サーモバクテロイデス属等に属する細菌が使用でき、サーモコッカス属に属する細菌としては、例えば、サーモコッカス・セラー(Thermococcus celer)DSM2476が使用でき、該菌株はドイッチェ・ザムルンク・フォン・ミクロオルガニスメン・ウント・ツェルクルチュウレンGmbHより入手可能な菌株である。サーモコッカス・セラーDSM2476の染色体DNAを鋳型とし、上記のオリゴヌクレオチドPRO−1FとPRO−2Rの組み合わせ、あるいはPRO−2FとPRO−4Rの組み合わせをプライマーに用いてPCRを行った場合には特異的なDNA断片の増幅が認められ、プロテアーゼ遺伝子の存在を知ることができる。また、これらのDNA断片を適当なプラスミドベクターに挿入した組換えプラスミドを作製した後、挿入DNA断片の塩基配列をジデオキシ法で調べることにより、該断片にコードされるアミノ酸配列を推定することができる。この結果、これらのDNA断片にはプロテアーゼPFUL、および各種微生物由来のアルカリ性セリンプロテアーゼのアミノ酸配列と相同性のあるアミノ酸配列がコードされており、上記のPCR増幅DNA断片がプロテアーゼ遺伝子を鋳型として増幅されたものであることが明らかとなった。
つぎに、上記のオリゴヌクレオチド、あるいは上記のPCRにより得られた増幅DNA断片をプローブに用いて超好熱菌の遺伝子ライブラリーをスクリーニングすることにより、超耐熱性プロテアーゼ遺伝子、例えば、サーモコッカス・セラーの生産する超耐熱性プロテアーゼの遺伝子を得ることができる。
例えば、サーモコッカス・セラーDSM2476の染色体DNAを制限酵素Sau3A Iで部分消化して得られたDNA断片と、ラムダGEM−11ベクター(プロメガ社製)とをライゲーションした後、イン・ビトロ・パッケージング法によってラムダファージ粒子中にパッケージングすることによって得られるライブラリーについて、上記のPCRにより得られた増幅DNA断片をプローブに用いたプラークハイブリダイゼーションを行い、目的の遺伝子を含むファージクローンを得ることができる。
このようにして得られたファージクローンに含有されるDNA断片を解析した結果、約1.9kbのSac I断片にプロテアーゼ遺伝子が存在することが示され、さらにその塩基配列を調べることによってこの断片はプロテアーゼ遺伝子の5'側領域を欠いていることがわかる。この5'側領域はカセット、およびカセットプライマーを用いるPCRを利用して取得することができる(宝酒造遺伝子工学製品ガイド、1994−1995年版、第250〜251頁)。こうしてプラスミドpTCS6に欠けていた超耐熱性プロテアーゼ遺伝子の5'側領域をカバーするDNA断片を得ることができ、さらにこの両DNA断片の塩基配列からサーモコッカス・セラー由来の超耐熱性プロテアーゼ遺伝子全長の塩基配列を知ることができる。
得られた塩基配列中に存在するオープン・リーディング・フレームの塩基配列を配列表の配列番号11に、また、該塩基配列から推定されるアミノ酸配列を配列表の配列番号12にそれぞれ示す。こうして、それをコードする遺伝子の塩基配列、およびそのアミノ酸配列が明らかにされたサーモコッカス・セラー由来の超耐熱性プロテアーゼはプロテアーゼTCESと命名されている。
上記の2つのDNA断片を組み合わせることによりプロテアーゼTCES遺伝子の全長を再構成した発現プラスミドを構築することができるが、エシェリヒア・コリを宿主とした場合には目的の発現プラスミドが導入された形質転換体は得られなかった。これは菌体内に該遺伝子の発現産物が生成されることがエシェリヒア・コリにとって有害、または致死的になることが原因であると予想される。このような場合には、例えば、バチルス・サブチリスを宿主としてプロテアーゼを細胞外に分泌発現させ、その活性を確認することが考えられる。
バチルス・サブチリスとしてはバチルス・サブチリスDB104が使用でき、該菌株はジーン(Gene)第83巻、第215〜233頁(1989)記載の公知の菌株である。クローニングベクターとしてはプラスミドpUB18−P43が使用でき、該プラスミドはカルガリー大学、スイーラム・ウォン(Sui−Lam Wong)博士より恵与されたプラスミドである。また、該プラスミドは選択マーカーとしてカナマイシン耐性遺伝子を含んでいる。
プラスミドベクターpUB18−P43のP43プロモーター下流にプロテアーゼTCES遺伝子が挿入された組換えプラスミドはプラスミドpSTC3と命名され、該プラスミドで形質転換されたバチルス・サブチリスDB104はBacillus subtilis DB104/pSTC3と命名、表示され、平成7年12月1日(原寄託日)より、ブタペスト条約の下、日本国茨城県つくば市東1丁目1番3号の、通産省工業技術院生命工学工業技術研究所に受託番号FERM BP−5635として寄託されている。
図1に、プラスミドpSTC3の制限酵素地図を示す。図中、太実線がプラスミドベクターpUB18−P43への挿入DNA断片である。
上記のBacillus subtilis DB104/pSTC3を培養し、培養液上清、および菌体抽出物についてプロテアーゼ活性を調べると、どちらにも耐熱性のプロテアーゼ活性が認められる。
該形質転換体培養物より得られるプロテアーゼの粗酵素標品の主な性質は以下のとおりである。
(1)作用:
カゼイン、ゼラチンを分解し、短鎖ポリペプチドを生成する。
スクシニル−L−ロイシル−L−ロイシル−L−バリル−L−チロシン−4−メチルクマリン−7−アミド(Suc−Leu−Leu−Val−Tyr−MCA)を加水分解し蛍光物質(7−アミノ−4−メチルクマリン)を生成する。
スクシニル−L−アラニル−L−アラニル−L−プロリル−L−フェニルアラニン−p−ニトロアニリド(Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−p−NA)を加水分解し黄色物質(p−ニトロアニリン)を生成する。
(2)至適温度:
37〜95℃で酵素活性を示し、その至適温度は70〜80℃である。
(3)至適pH:
pH5.5〜9の間で酵素活性を示し、その至適pHはpH7〜8である。
(4)熱安定性:
80℃、3時間の処理後も90%以上の酵素活性を保持している。
プロテアーゼPFUL、プロテアーゼTCESおよびサブチリシン[サブチリシンBPN'、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucl.Acids Res.)第11巻、第7911〜7925頁(1983)]のアミノ酸配列を、図2〜図5に示したように相同性のある領域が一致するように並べてみると、プロテアーゼPFULにはそのC末端側だけではなく、相同性がある領域の間にも、プロテアーゼTCESおよびサブチリシンには認められない配列が存在することがわかる。これより、ピロコッカス・フリオサスには、プロテアーゼPFULのほかに、それよりも分子量が小さいプロテアーゼTCESまたはサブチリシンのようなプロテアーゼが存在する可能性も考えられる。
そこで、上記の相同性を有する領域に由来するDNAプローブを使用し、ピロコッカス・フリオサスより調製した染色体DNAをターゲットにしてサザンハイブリダイゼーションを行うと、プロテアーゼPFULの遺伝子以外にもシグナルが認められ、さらにもう1種のプロテアーゼ遺伝子の存在が明らかとなった。
この新規のプロテアーゼ遺伝子は以下のような操作によって単離することができる。
例えば、ピロコッカス・フリオサスの染色体DNAを適当な制限酵素で消化した後、これをターゲットとし、上記のようなサザンハイブリダイゼーションによって新規のプロテアーゼをコードする遺伝子を含むDNA断片を取得する。該DNA断片の塩基配列を調べて、それが上記のプロテアーゼと相同性を有するアミノ酸配列をコードするものかどうかを確認し、さらに該DNA断片が目的の遺伝子の全長を含んでいなかった場合にはインバースPCR法等によって足りない部分を単離する。
例えば、ピロコッカス・フリオサスの染色体DNAを制限酵素Sac IおよびSpe I(宝酒造社製)で消化し、これを用いてサザンハイブリダイゼーションを行った場合には約0.6kbのサイズにシグナルが認められる。このサイズのDNA断片を回収し、これをプラスミドベクターpBluescriptSK(−)(ストラタジーン社製)のSpe I−Sac Iサイト間に挿入し、得られる組換えプラスミドでエシェリヒア・コリJM109を形質転換する。この形質転換体より、上記のサザンハイブリダイゼーションに使用したものと同じプローブを用いたコロニーハイブリダイゼーションによって目的の断片が組込まれたクローンを取得することができる。得られたクローンの保持するプラスミドがプロテアーゼをコードする配列を有するかどうかはプラスミドの挿入DNA断片の塩基配列を調べることによって確認することができる。こうしてプロテアーゼ遺伝子の存在が確認されたプラスミドはプラスミドpSS3と命名されている。
該プラスミドpSS3に挿入されたDNA断片の塩基配列より推定されるアミノ酸配列にはサブチリシン、プロテアーゼPFUL、プロテアーゼTCES等の配列と相同性があることが示される。こうしてピロコッカス・フリオサスより新たにその一部が得られた、プロテアーゼPFUL遺伝子とは異なるプロテアーゼ遺伝子の産物は、プロテアーゼPFUSと命名されている。該プロテアーゼのN末端側をコードする領域、およびC末端側をコードする領域はインバースPCR法によって得ることができる。
インバースPCRに使用するプライマーは、上記のプラスミドpSS3に含まれる挿入DNA断片の塩基配列をもとに作製することができる。つぎに、ピロコッカス・フリオサスの染色体DNAを適当な制限酵素で消化した後、生じたDNA断片について分子内ライゲーション反応を行う。この反応液を鋳型とし、上記のプライマーを用いたPCRを行ってプラスミドpSS3に含まれるプロテアーゼ遺伝子の断片に隣接した領域のDNA断片を取得することができる。こうして得られたDNA断片の塩基配列を解析することによってその領域にコードされている酵素タンパクのアミノ酸配列を推定し、さらにピロコッカス・フリオサスの染色体DNAを鋳型にしてプロテアーゼPFUS遺伝子の全長を増幅することが可能なプライマーを作製することができる。プロテアーゼPFUSの開始コドンの直前の塩基配列を有し、その5'側にBamH Iサイトが導入できるプライマーNPF−4、およびプロテアーゼPFUS遺伝子の3'側部分に相補的な配列を有し、その5'側にSph Iサイトを導入できるプライマーNPR−4を設定することができる。
上記のプライマーNPF−4およびNPR−4の塩基配列を配列表の配列番号13および14に示す。この2種のプライマーを用い、ピロコッカス・フリオサスの染色体DNAを鋳型にしてプロテアーゼPFUS遺伝子の全長を増幅することができる。
プロテアーゼTCESの場合と同様にプロテアーゼPFUSをバチルス・サブチリスを宿主として発現させることができる。プロテアーゼPFUSを発現させるためのプラスミドは、プロテアーゼTCESの発現プラスミドpSTC3をもとにして構築できる。すなわち、上記のプライマーを用いたPCRによって増幅されるプロテアーゼPFUS遺伝子全長を含むDNA断片をプラスミドpSTC3上のプロテアーゼTCES遺伝子と置換することにより、プロテアーゼPFUSの発現のためのプラスミドを構築することができる。このようにして構築された発現プラスミドはプラスミドpSNP1と命名され、また、該プラスミドで形質転換されたバチルス・サブチリスDB104はBacillus subtilis DB104/pSNP1と命名、表示され、平成7年12月1日(原寄託日)より、ブタペスト条約の下、日本国茨城県つくば市東1丁目1番3号の、通産省工業技術院生命工学工業技術研究所に受託番号FERM BP−5634として寄託されている。図6にプラスミドpSNP1の制限酵素地図を示す。
プロテアーゼPFUSをコードする遺伝子のオープン・リーディング・フレーム部分の塩基配列を配列表の配列番号15に、また、該塩基配列から推定されるプロテアーゼPFUSのアミノ酸配列を配列表の配列番号16に示す
上記のBacillus subtilis DB104/pSNP1を培養し、培養液上清、および菌体抽出物についてプロテアーゼ活性を調べると、どちらにも耐熱性のプロテアーゼ活性が認められる。すなわち、発現されたプロテアーゼPFUSの一部は培養液上清中に分泌されている。
該形質転換体培養物より得られるプロテアーゼの主な性質は以下のとおりである。
(1)作用:
カゼイン、ゼラチンを分解し、短鎖ポリペプチドを生成する。
スクシニル−L−ロイシル−L−ロイシル−L−バリル−L−チロシン−4−メチルクマリン−7−アミド(Suc−Leu−Leu−Val−Tyr−MCA)を加水分解し蛍光物質(7−アミノ−4−メチルクマリン)を生成する。
スクシニル−L−アラニル−L−アラニル−L−プロリル−L−フェニルアラニン−p−ニトロアニリド(Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−p−NA)を加水分解し黄色物質(p−ニトロアニリン)を生成する。
(2)至適温度:
40〜110℃で酵素活性を示し、その至適温度は80〜95℃である。
(3)至適pH:
pH5〜10の間で酵素活性を示し、その至適pHはpH6〜8である。
(4)熱安定性:
95℃、8時間の処理後も90%以上の酵素活性を保持している。
(5)pH安定性
pH5〜11、95℃、60分間の処理後も95%以上の活性を保持している。
(6)分子量
SDS−PAGE上で約45kDaの分子量を示す。
プロテアーゼTCES遺伝子およびプロテアーゼPFUS遺伝子の場合と同様の方法により、これらの遺伝子に相同性を有するプロテアーゼ遺伝子をピロコッカス・フリオサス、サーモコッカス・セラー以外の超好熱菌より取得することができる。
配列表の配列番号6に示されたプロテアーゼPFULのアミノ酸配列の323番目の残基から650番目の残基までの配列をコードする約1kbのDNA断片を調製し、これをプローブとしてスタフィロサーマス・マリナス(Staphylothermus marinus)DSM3639およびサーモバクテロイデス・プロテオリティカス(Thermobacteroides proteoliticus)DSM5265の染色体DNAを用いたゲノミックサザンハイブリダイゼーションを行うことができる。その結果、Pst I(宝酒造社製)で消化したスタフィロサーマス・マリナス染色体DNAを用いた場合には約4.8kbの位置に、また、Xba Iで消化したサーモバクテロイデス・プリテオリティカス染色体DNAでは約3.5kbの位置にシグナルが認められる。
これより、スタフィロサーマス・マリナスおよびサーモバクテロイデス・プロテオリティカスの染色体DNAにもプロテアーゼPFUL、プロテアーゼPFUS、およびプロテアーゼTCES等の遺伝子と相同性のある配列が存在することが明らかになった。こうして検出されたDNA断片より、プロテアーゼTCES、およびプロテアーゼPFUSをコードする遺伝子を単離、同定したときと同様の方法を用いることによって、スタフィロサーマス・マリナスおよびサーモバクテロイデス・プロテオリティカスに存在する超耐熱性プロテアーゼをコードする遺伝子を単離、同定することができる。
一般に、遺伝子工学的な手法でタンパクを大量に調製しようとする場合には、目的のタンパクをコードする遺伝子自身が備えているプロモーターではなく、宿主において効果的に作用するプロモーターを使用することが有利と考えられる。この点で、プロテアーゼTCES、PFUSの発現系構築において使用されたP43プロモーターはバチルス・サブチリス由来のプロモーターであるが、これら2種のプロテアーゼの発現には十分な効果を示さなかった。
そこで、さらに発現量を向上させるためにはバチルス・サブチリスで高発現される遺伝子、特に分泌タンパクの遺伝子を利用することが考えられる。このような遺伝子としては、α−アミラーゼや種々の菌体外プロテアーゼの遺伝子等が使用でき、例えば、サブチリシンのプロモーターとシグナルペプチドを利用してプロテアーゼPFUSの発現量を増加させることが期待される。
すなわち、プロモーター領域を含むサブチリシン遺伝子のシグナルペプチドをコードする領域の後にプロテアーゼPFUS遺伝子全長を両遺伝子の翻訳のフレームが一致するように連結することにより、サブチリシン遺伝子のプロモーターの制御下に融合タンパクとしてプロテアーゼPFUSを発現させることができる。
本発明に使用されるサブチリシン遺伝子としては、例えば、サブチリシンEをコードする遺伝子が使用できる。サブチリシンEのプロモーターとシグナルペプチドはジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacteriol.)第171巻、第2657〜2665頁(1989)に記載のプラスミドpKWZに挿入されているサブチリシン遺伝子のものを使用することができる。該遺伝子の塩基配列は、プロモーター配列を含む5'上流領域については上記の文献に、また、サブチリシンをコードする領域についてはジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacteriol.)第158巻、第411〜418頁(1984)にそれぞれ記載されている。
これらの配列をもとに、該遺伝子のプロモーター配列上流にEcoR Iサイトを導入するためのプライマーSUB4と、サブチリシンEのシグナルペプチドをコードする領域の後ろにBamH Iサイトを導入するためのプライマーBmR1をそれぞれ合成する。配列表の配列番号17および18にそれぞれプライマーSUB4、BmR1の塩基配列を示す。プライマーSUB4、BmR1を用い、プラスミドpKWZを鋳型としたPCRによってサブチリシンE遺伝子のプロモーターおよびシグナルペプチドをコードする領域を含む約0.3kbのDNA断片を増幅することができる。
該DNA断片の下流に接続されるプロテアーゼPFUS遺伝子は、PCR法によってピロコッカス・フリオサスの染色体DNAより取得することができる。該遺伝子の5'側にハイブリダイズするプライマーとしては上記のプライマーNPF−4が使用できる。また、3'側にハイブリダイズするプライマーには、該遺伝子の終止コドン下流の塩基配列から設計され、かつSph Iサイトを有するプライマーNPM−1を使用することができる。配列表の配列番号19にプライマーNPM−1の配列を示す。
一方、BamH Iサイトを利用してプロテアーゼPFUS遺伝子を上記の0.3kbDNA断片に接続する場合には、該遺伝子中に1箇所存在するBamH Iサイトが操作の支障となる。このBamH IサイトをPCR−変異導入(mutagenesis)法によって除くためのプライマーmutRR、mutFRは配列表の配列番号15に示されるプロテアーゼPFUS遺伝子の塩基配列をもとに作製することができる。プライマーmutRR、mutFRの塩基配列をそれぞれ配列表の配列番号20、21に示す。なお、これらのプライマーを用いてBamH Iサイトを除去した場合には、該サイトに導入される塩基置換のためにそこにコードされるアミノ酸、すなわち、配列表の配列番号16に示されるプロテアーゼPFUSのアミノ酸配列中、560番目に存在するグリシンがバリンに置換される。
これらのプライマーを使用することにより、サブチリシンE遺伝子のプロモーターおよびシグナルペプチドをコードする領域に接続するためのプロテアーゼPFUS遺伝子を得ることができる。すなわち、ピロコッカス・フリオサスの染色体DNAを鋳型とし、プライマーmutRRとNPF−4、およびプライマーmutFRとNPM−1の2通りのプライマー対と、鋳型としてピロコッカス・フリオサスの染色体DNAとを使用する2種類のPCRを行う。さらに、各々のPCRで増幅されたDNA断片を混合して形成されるヘテロ・デュープレックス(hetero duplex)を鋳型とし、プライマーNPF−4およびNPM−1を用いて2回目のPCRを行う。こうして、その内部にBamH Iサイトを含まない約2.4kbのプロテアーゼPFUS遺伝子全長を増幅することができる。
上記のPCR増幅DNA断片をBamH I、Sph Iで消化して得られる約2.4kbのDNA断片を単離し、上記プラスミドpSNP1中のプロテアーゼPFUS遺伝子を含むBamH I−Sph I断片と置き換える。このようにして構築された発現プラスミドはプラスミドpPS1と命名され、該プラスミドで形質転換されたバチルス・サブチリスDB104はBacillus subtilis DB104/pPS1と命名されている。該形質転換体を培養した場合、培養液上清、および菌体抽出物の両方にプラスミドpSNP1を使用した場合と同様のプロテアーゼ活性が見い出され、上記のアミノ酸置換が酵素活性に影響を与えていないことが確認される。図7に、プラスミドpPS1の制限酵素地図を示す。
上記のサブチリシンEのプロモーターおよびシグナルペプチドをコードする領域を含む約0.3kbのDNA断片をEcoR I、BamH Iで消化し、上記プラスミドpPS1中のP43プロモーターとリボソーム結合部位配列を含むEcoR I−BamH I断片と置き換える。このようにして構築された発現プラスミドはpNAPS1と命名され、該プラスミドで形質転換されたバチルス・サブチリスDB104はBacillus subtilis DB104/pNAPS1と命名されている。該形質転換体を培養し、培養液上清および菌体抽出物についてプロテアーゼ活性を調べると、どちらにも耐熱性のプロテアーゼ活性が認められ、その発現量はBacillus subtilis DB104/pSNP1に比べて増加している。図8にプラスミドpNAPS1の制限酵素地図を示す。
該形質転換体の発現するプロテアーゼは、上記のBacillus subtilis DB104/pSNP1の発現するものと同等の酵素化学的性質を示す。また該形質転換体の発現するプロテアーゼを精製し、そのN末端アミノ酸配列を解析したところ、配列表の配列番号22に示すアミノ酸配列が得られた。該配列は配列表の配列番号15に示されたプロテアーゼPFUSのアミノ酸配列の133番目〜144番目の配列に一致しており、成熟型のプロテアーゼPFUSはこの部分以降のポリペプチドからなる酵素であることが示された。この結果より推測される成熟型のプロテアーゼPFUSのアミノ酸配列を配列表の配列番号4に示す。
Bacillus subtilis DB104/pNAPS1が生産するプロテアーゼの量はBacillus subtilis DB104/pSNP1(FERM BP−5634)と比較して増加しているが、さらに生産量をあげることが望まれる。pNAPS1にはサブチリシンのシグナルペプチドとプロテアーゼPFUSの融合ペプチドがコードされているが、この接続部分を改変し、シグナルペプチドの除去が効率よく起こるようにすることによりプロテアーゼの発現量が増加することが期待される。上記のプラスミドpNAPS1においては、配列表の配列番号3に示されるサブチリシンEのシグナルペプチドのC末端アミノ酸(Ala)とプロテアーゼPFUSのN末端アミノ酸(Met)との間にはAla−Gly−Serの3アミノ酸からなるペプチドが挿入されている。プラスミドpNAPS1上のこのペプチドをコードする部分のDNAに変異を導入し、得られる変異プラスミドを導入した形質転換体についてプロテアーゼ生産能を調べることにより、プロテアーゼ発現量の向上した形質転換体を得ることができる。
まず、プラスミドpNAPS1上のサブチリシンE〜プロテアーゼPFUSの融合タンパクをコードする遺伝子について上記の3アミノ酸ペプチド中のSerをコードする部分を任意の2アミノ酸をコードする塩基配列に改変した変異プラスミドを調製する。このような変異プラスミドはPCRを利用して作製することができる。たとえば上記のSerをコードするコドン(TCC)部分を任意の6塩基に置換した配列を有するプライマーSPOF0およびSPOR0(配列表の配列番号24および25にそれぞれプライマーSPOF0およびSPOR0の塩基配列を示す)と、この前後の領域の塩基配列から作製したプライマーSUB3およびNPR−10(配列表の配列番号26および27にそれぞれプライマーSUBおよびNPR−10の塩基配列を示す)とを使用したPCRを行うことによって、上記のSerをコードするコドン(TCC)部分に目的の変異が導入されたDNA断片を得ることができる。この断片をプラスミドpNAPS1上の対応する領域と置き換えることによって変異を導入されたプロテアーゼ遺伝子を含有する変異プラスミドを得ることができる。
つぎに、こうして得られた変異プラスミドを適当な宿主、例えば、バチルス・サブチリスDB104に導入して得られる形質転換体についてそのプロテアーゼ発現量を調べることにより、発現量の上昇した形質転換体を取得することができる。プロテアーゼ発現量の確認は、単離された形質転換体を個別に培養してその培養物中の活性を調べることによっても行うことができるが、基質を含有する寒天プレートを培養に用いることにより、発現量の上昇した形質転換体を容易に選択することが可能になる。
すなわち、上記の変異プラスミドを導入された形質転換体をスキムミルクを含む寒天プレート上に生育させた後、このプレートをプロテアーゼPFUSがその活性を示す温度、たとえば70℃で保温する。プロテアーゼを発現する形質転換体ではそのコロニーの周辺のスキムミルクが分散されて透明となるが、この領域の大きさからプロテアーゼの発現量を見積もることができる。
こうして得られた、Bacillus subtilis DB104/pNAPS1に比較してプロテアーゼ活性を高発現する形質転換体のひとつはBacillus subtilis DB104/pSPO124と命名されている。該形質転換体よりそこに含有されるプラスミド(該プラスミドはpSPO124と命名されている)を調製し、その塩基配列を解析した結果、上記のSerをコードする部分は塩基配列GGGAATに変異しており、したがって、SerがGly−Asnに変異したタンパクがコードされていることが明らかとなった。
こうして、サブチリシンのシグナルペプチドの後にAla−Gly−Gly−Asnの4アミノ酸からなるペプチドを配置したうえで、目的のタンパクのN末端に融合させて発現させることにより、バチルス属細菌を宿主としてその発現量を増加させることが可能なことが明らかとなった。バチルス属細菌の生産するサブチリシンには本発明で使用したサブチリシンE(Bacillus subtilis由来)の他、バチルス・アミノリケファシエンス(Bacillus amyloliquefacience)由来のサブチリシンBPN'[ヌクレイック アシッズ リサーチ(Nucl.Acids Res.)第11巻、第7911〜7925頁(1983)]、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)由来のサブチリシンCarlsberg[ヌクレイック アシッズ リサーチ(Nucl.Acids Res.)第13巻、第8913〜8926頁(1985)]等が知られており、そのアミノ酸配列には若干の相違があるがこれらのシグナルペプチドも本発明に好適に使用できる。また、本発明においては発現を制御するためのプロモーターとして、サブチリシンE由来のプロモーターが使用されたが、これにかえてバチルス属細菌で作用する種々のプロモーターを使用することが可能である。
また、発現させるタンパクについても何ら制限はなく、遺伝子を入手可能なものであれば本発明を適用して遺伝子工学的に高発現させることが可能である。本発明が宿主以外の生物に由来するタンパクの発現に利用可能なことは、バチルス属細菌とは分類学上の位置を異にするピロコッカス・フリオサス由来のタンパクが高発現されていることからも明らかである。本発明は、特に上記のプロテアーゼPFUSと構造的に類似しているプロテアーゼPFUL、プロテアーゼTCESやスタフィロサーマス・マリナス、サーモバクテロイデス・プロテオリティカス由来のプロテアーゼの遺伝子工学的生産に好適である。
プロテアーゼPFUSはサブチリシンとの相同性から考えてシグナルペプチドとプロペプチドとを有する前駆体タンパクとして発現され、その後プロセッシングを受けて成熟型酵素になると考えられており、また、上記のプロテアーゼPFUS成熟型酵素のN末端アミノ酸配列解析の結果より、成熟型酵素は配列表の配列番号4に示されるアミノ酸配列からなる酵素であると予想される。しかしながら、精製された成熟型プロテアーゼPFUSの分子量は約45kDaであり、このアミノ酸配列から計算されるものに比べて小さい。このことは前駆体として発現されたプロテアーゼPFUSが、そのC末端側のペプチドもプロセッシングを受けて成熟型プロテアーゼに転換されていることを示唆している。
このプロセッシングによって除去されるC末端側ペプチドが酵素活性、および酵素タンパクの正しい構造へのフォールディングに必須でなければ、遺伝子上のこの部分をコードする領域を欠失させて発現させることによってもプロテアーゼPFUSの発現量の増加が期待される。
上記のBacillus subtilis DB104/pNAPS1より得られる成熟型プロテアーゼPFUSについて、例えば質量分析装置を用いてその分子量を精密に測定することができる。この分子量と、先に明らかにされた成熟型プロテアーゼPFUSのN末端アミノ酸配列より、該プロテアーゼが配列表の配列番号15に示されるアミノ酸配列の133番目のAlaから552番目のThrまでに対応するポリペプチドであることがわかる。さらに、上記のプラスミドpNAPS1に含まれるプロテアーゼPFUS遺伝子の552番目のThrをコードする部位の近傍に終止コドンを導入することにより、酸素活性には不必要なポリペプチドを欠失したプロテアーゼPFUSを発現するプラスミドを構築することができる。すなわち、プラスミドpNAPS1上のプロテアーゼPFUS遺伝子のうち、その開始コドンから544番目のアミノ酸(Ser)をコードするコドンのC末端側に終止コドン(TGA)を導入することができるプライマーNPR544(配列表の配列番号28にプライマーNPR544の塩基配列を示す)と、上記遺伝子上のNsp Vサイトの上流領域の塩基配列を有するプライマーNPFE81(配列表の配列番号29にプライマーNPFE81の塩基配列を示す)とを使用したPCRにより、目的の終止コドンが導入された塩基配列を有するDNA断片を得ることができる。つぎに、この断片をプラスミドpNAPS1上の対応する領域と置き換えることによって目的の変異を導入されたプロテアーゼ遺伝子を含有する変異プラスミドを得ることができる。該プラスミドはプラスミドpNAPSΔCと命名され、また該プラスミドで形質転換されたバチルス・サブチリスDB104はBacillus subtilis DB104/pNAPSΔCと命名されている。
該形質転換体はプロテアーゼPFUSと同等の性質を有するプロテアーゼ活性を発現し、その発現量はBacillus subtilis DB104/pNAPS1に比較して高い。
こうして、プラスミドpNAPSΔCに含有されるプロテアーゼPFUS遺伝子が、該酵素の活性の発現に十分な領域を有していることが明らかとなった。該プラスミド上に存在するプロテアーゼPFUSをコードする領域の塩基配列を配列表の配列番号2に示す。また、該塩基配列にコードされるアミノ酸配列を配列表の配列番号1に示す。
さらに、上記のプラスミドpSPO124上のプロテアーゼPFUS遺伝子について、プラスミドpNAPSΔCと同様の変異を導入し、C末端側ペプチドを欠失させたプロテアーゼPFUSを発現させることができる。
すなわち、上記のプラスミドpNAPSΔCをNsp IとSph Iで消化して得られる約13kbのDNA断片を、予めNsp VとSph Iで消化したプラスミドpSPO124と混合してライゲーションを行うことにより、目的とするプラスミドを構築することができる。該プラスミドはプラスミドpSPO124ΔCと命名され、また該プラスミドで形質転換されたバチルス・サブチリスDB104はBacillus subtilis DB104/pSPO124ΔCと命名、表示され、平成9年5月16日(原寄託日)より、ブダペスト条約の下、日本国茨城県つくば市東1丁目1番3号の、通産省工業技術生命工学工業技術研究所に受託番号FERM BP−6294として寄託されている。該形質転換体はBacillus subtilis DB104/pNAPS1に比較してプロテアーゼの発現量が向上している。
上記の形質転換体、Bacillus subtilis DB104/pNAPSΔCおよびBacillus subtilis DB104/pSPO124ΔCの生産するプロテアーゼの酵素学的、理化学的性質は、Bacillus subtilis DB104/pSNP1の生産するプロテアーゼのものと差は見られない。すなわちこれらの両形質転換体培養より得られるプロテアーゼの主な性質は以下のとおりである。
(1)作用:
カゼイン、ゼラチンを分解し、短鎖ポリペプチドを生成する。
スクシニル−L−ロイシル−L−ロイシル−L−バリル−L−チロシン−4−メチルクマリン−7−アミド(Suc−Leu−Leu−Val−Tyr−MCA)を加水分解し蛍光物質(7−アミノ−4−メチルクマリン)を生成する。
スクシニル−L−アラニル−L−アラニル−L−プロリル−L−フェニルアラニン−p−ニトロアニリド(Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−p−NA)を加水分解し黄色物質(p−ニトロアニリン)を生成する。
(2)至適温度:
40〜110℃で酵素活性を示し、その至適温度は80〜95℃である。
(3)至適pH:
pH5〜10の間で酵素活性を示し、その至適pHはpH6〜8である。
(4)熱安定性:
95℃、8時間の処理後も90%以上の酵素活性を保持している。
(5)pH安定性
pH5〜11、95℃、60分間の処理後も95%以上の活性を保持している。
(6)分子量
SDS−PAGE上で約45kDaの分子量を示す。
こうして、高い熱安定性を有するプロテアーゼおよびその遺伝子が提供される。また、該プロテアーゼの大量発現を可能にする新規のタンパク発現系も本発明により開示される。該発現系は、本発明のプロテアーゼの他、種々のタンパクの遺伝子工学的な製造において有用である。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
(1)ピロコッカス・フリオサスの染色体DNAの調製
ピロコッカス・フリオサスDSM3638の培養は以下のとおりに行った。
1%トリプトン、0.5%酵母エキス、1%可溶性デンプン、3.5%ジャマリンS・ソリッド(ジャマリンラボラトリー社製)、0.5%ジャマリンS・リキッド(ジャマリンラボラトリー社製)、0.003%MgSO4、0.001%NaCl、0.0001%FeSO4・7H2O、0.0001%CoSO4、0.0001%CaCl2・7H2O、0.0001%ZnSO4、0.1ppm CuSO4・5H2O、0.1ppm H3BO3、0.1ppm KAl(SO4、0.1ppm Na2MoO4・2H2O、0.25ppm NiCl2・H2Oの組成の培地を2リットル容のメディウムボトルに入れ、120℃、20分間殺菌した後、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を除去した後、これに上記菌株を接種して95℃、16時間静置培養した。培養終了後、遠心分離によって菌体を集めた。
つぎに、得られた菌体を25%スクロースを含む50mMトリスーHCl(pH8.0)4mlに懸濁し、この懸濁液に2mlの0.2M EDTA、0.8mlのリゾチーム(5mg/ml)を加えて20℃、1時間保温した後、24mlのSET溶液(150mM NaCl、1mM EDTA、20mMトリスーHCl、pH8.0)、4mlの5%SDS、400μlのプロテイナーゼK(10mg/ml)を加え、さらに37℃、1時間保温した。フェノール−クロロホルム抽出を行って反応を停止した後、エタノール沈殿を行って約3.2mgの染色体DNAを得た。
実施例2
(1)プラスミドpNSP1の構築のためのプライマーの合成
プロテアーゼPFUS遺伝子全長の増幅に使用するためのプライマーを合成するために、該遺伝子全長を含むプラスミドpSNP1をBacillus subtilis DB104/pSNP1(FERM BP−5634)より単離し、必要な領域の塩基配列を決定した。この塩基配列をもとに、プロテアーゼPFUS遺伝子の開始コドンの直前にBamH Iサイトを導入するためのプライマーNPF−4、および該遺伝子の3'側にハイブリダイズし、Sph Iの認識配列を含むプライマーNPM−1を合成した。配列表の配列番号13、19にそれぞれプライマーNPF−4、プライマーNPM−1の塩基配列を示す。
また、プロテアーゼPFUS遺伝子の内部、開始コドンから約1.7kb下流に存在するBamH Iサイトを除くためのプライマーmutRR、mutFRを合成した。配列表の配列番号20、21にそれぞれプライマーmutRR、mutFRの塩基配列を示す。
(2)プラスミドpPS1の調製
鋳型としてピロコッカス・フリオサスの染色体DNAを、またプライマーとして上記プライマーNPF−4とmutRRの組合せ、あるいはプライマーmutFRとNPM−1の組合せを含む2組のLA−PCR反応液を調製し、それぞれ94℃、30秒〜55℃、1分〜68℃、3分を1サイクルとした30サイクルの反応を行った。LA−PCR反応液の調製にはLA PCR Kit Ver.2(宝酒造社製)を使用した。この反応液の一部を用いてアガロース電気泳動を行うと、プライマーNPF−4およびmutRRを用いた場合は約1.8kbの、プライマーmutFRおよびNPM−1を用いた場合は約0.6kbのDNA断片が増幅した。
上記の2種類のPCR反応液よりSUPREC−02(宝酒造社製)を用いてプライマーが除去された増幅DNA断片を調製した。これらの両増幅DNA断片を含み、プライマー、およびLA Taqは含まないLA−PCR反応液を調製して94℃、10分間の熱変性を行い、30分かけて30℃まで冷却した後、30℃で15分間保温してヘテロ・デュープレックス(hetero duplex)を形成させた。つぎに、この反応液にLA Taq(宝酒造社製)を添加して72℃で3分間反応させた後、さらにプライマーNPF−4、NPM−1を添加して94℃、30秒〜55℃、1分〜68℃、3分を1サイクルとして25サイクルの反応を行った。この反応液中には約2.4kbのDNA断片の増幅が見られた。
上記約2.4kbのDNA断片をBamH I、Sph I(ともに宝酒造社製)で消化し、この断片を予めBamH I、Sph Iで消化してプロテアーゼPFUS遺伝子全長を除去したプラスミドpSNP1と混合してライゲーションを行った後、バチルス・サブチリスDB104に導入した。得られたカナマイシン耐性の形質転換体よりプラスミドを調製し、上記の約2.4kb断片1分子のみが挿入されたプラスミドを選び、これをプラスミドpPS1と命名した。また、該プラスミドpPS1で形質転換されたバチルス・サブチリスDB104をBacillus subtilis DB104/pPS1と命名した。
図7にプラスミドpPS1の制限酵素地図を示す。
(3)サブチリシンE遺伝子のプロモーター〜シグナルペプチド領域のDNA断片の増幅
サブチリシンE遺伝子のプロモーター〜シグナルペプチド領域を得るためのプライマーを合成した。まず、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacteriol.)第171巻、第2657〜2665頁(1989)に記載のサブチリシンE遺伝子のプロモーター領域部分の塩基配列を参考に、該領域の上流にハイブリダイズし、EcoR Iサイトを含むプライマーSUB4(配列表の配列番号17にプライマーSUB4の塩基配列を示す)を合成した。次にジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacteriol.)第158巻、第411〜418頁(1984)に記載のサブチリシンE遺伝子の塩基配列を参考に、シグナルペプチドの直後にBamH Iサイトを導入できるプライマーBmR1(配列表の配列番号18にプライマーBmR Iの塩基配列を示す)を合成した。
ジャーナル・オブ・バクテリオロジー(J.Bacteriol.)第171巻、第2657〜2665頁(1989)に記載のサブチリシンE遺伝子を含むプラスミドpKWZを鋳型とし、上記のプライマーSUB4、BmR1を含むPCR反応液を調製し、94℃、30秒〜55℃、1分〜68℃、2分を1サイクルとする30サイクルの反応を行った。この反応液の一部を用いてアガロース電気泳動を行うと、約0.3kbのDNA断片が増幅していることが確認された。
(4)プロテアーゼ発現プラスミドpNAPS1の構築
上記約0.3kbのDNA断片をEcoR I(宝酒造社製)、BamH Iで消化した後、予めEcoR I、BamH Iで消化した実施例3に記載のプラスミドpPS1と混合してライゲーションした後、バチルス・サブチリスDB104に導入した。得られたカナマイシン耐性の形質転換体よりプラスミドを調製し、上記の約0.3kb断片1分子のみが挿入されたプラスミドを選び、これをプラスミドpNAPS1と命名した。また、該プラスミドpNAPS1で形質転換されたバチルス・サブチリスDB104をBacillus subtilis DB104/pNAPS1と命名した。
図8にプラスミドpNAPS1の制限酵素地図を示す。
(5)プラスミドpSNP2の構築
上記のプラスミドpNAPS1中に存在するサブチリシンEのシグナルペプチドをコードする領域の上流にBamH Iサイトを導入するためのプライマーSUB17R(配列表の配列番号23にプライマーSUB17Rの塩基配列を示す)を合成した。該プライマーと上記のプライマーSUB4、および鋳型としてプラスミドpNAPS1を含むPCR反応液を調製し、94℃、30秒〜55℃、1分〜72℃、1分を1サイクルとする25サイクルの反応を行った。増幅した約0.21kbのDNA断片をEcoR IとBamH Iで消化し、サブチリシンEのプロモーターとSD配列を含む約0.2kbのDNA断片を得た。この断片を、予めEcoR IとBamH Iで消化したプラスミドpNAPS1と混合してライゲーションした反応液を用いて、バチルス・サブチリスDB104を形質転換した。得られたカナマイシン耐性の形質転換体よりプラスミドを調製し、上記の約0.2kbのDNA断片が挿入されたプラスミドを選び、これをプラスミドpSNP2と命名した。
(6)プロテアーゼを高発現する変異プラスミドの作製
上記のプラスミドpNAPS1中のサブチリシンEのシグナルペプチドとプロテアーゼPFUSの開始コドンとの結合部のアミノ酸のSer(塩基配列TCC)を任意の2つのアミノ酸に置き換えるためのプライマーSPOF0とSPOR0(配列表の配列番号24および25にそれぞれプライマーSPOF0とSPOR0の塩基配列を示す)を合成した。また、プラスミドpNAPS1中のサブチリシンEのシグナルペプチドをコードする領域の直前にBamH Iサイトを導入するためのプライマーSUB3、およびプロテアーゼPFUSをコードする領域内のSpe Iサイトを含むプライマーNPR−10(配列表の配列番号26および27にプライマーSUB3およびプライマーNPR−10の塩基配列を示す)を合成した。
プラスミドpNAPS1を鋳型として、上記プライマーSPOF0とNPR−10とを含むPCR反応液及び上記プライマーSUB3とSPOR0とを含むPCR反応液を調製し、94℃、30秒〜50℃、1分〜72℃、1分を1サイクルとする20サイクルの反応を行った。両反応液で増幅したそれぞれ約0.13kbと約0.35kbのDNA断片を混合して94℃で10分間熱変性させた後、37℃まで徐冷してヘテロ・デユープレックスを形成させ、さらにTaqポリメラーゼ(宝酒造社製)によってこのヘテロ・デユープレックスから2本鎖DNAを作製した。こうして得られた2本鎖DNAを鋳型とし、上記のプライマーSUB3、プライマーNPR−10を含むPCR反応液を調製し、94℃、30秒〜50℃、1分〜72℃、1分を1サイクルとする25サイクルの反応を行った。増幅した約0.43kbのDNA断片をBamH IとSpe I(宝酒造社製)で消化して得たDNA断片を、予めBamH IとSpe Iで消化した上記のプラスミドpSNP2と混合してライゲーションを行い、この反応液を用いてバチルス・サブチリスDB104を形質転換した。
得られたカナマイシン耐性の形質転換体をスキムミルクプレート(10μg/mlカナマイシン、1%スキムミルクを含むLB−高温培養用寒天培地)上に接種してコロニーを形成させた後、このプレートを70℃で保温し、コロニー周辺のスキムミルクの分解の状態から各形成転換体の発現するプロテアーゼ活性を調べた。その結果、特に高い活性が検出された1クローンを単離してこれよりプラスミドを調製し、これをプラスミドpSPO124と命名した。また、該プラスミドで形質転換されたバチルス・サブチリスDB104をBacillus subtilisDB104/pSPO124と命名した。プラスミドpSPO124についてその塩基配列を解析したところ、プラスミドpNAPS1において上記のSerをコードしていた部分の塩基配列はGGGAATに置換されており、SerがGly−Asnの2アミノ酸に変異したタンパクがコードされていた。また、この変異と同時にプロテアーゼPFUSの開始コドンから25番目に存在するProに対応するコドン(CCA)がLeuをコードするもの(CTA)に変化していることが判明した。
(7)プロテアーゼ発現プラスミドpNAPSΔCの構築
上記のプラスミドpNAPS1中のプロテアーゼPFUS遺伝子の開始コドンから544番目のアミノ酸のC末端側に終始コドンを導入し、この部位以降を欠失したプロテアーゼを発現するプラスミドを構築した。上記遺伝子上の544番目のアミノ酸をコードするコドンのC末端側に終止コドン(塩基配列TGA)を導入し、かつSph Iサイトを有するプライマーNPR544(配列表の配列番号28にプライマーNPR544の塩基配列を示す)を合成した。さらに、上記遺伝子上のNsp Vサイトの上流部分の塩基配列をもとに、プライマーNPFE81(配列表の配列番号29にプライマーNPFE81の塩基配列を示す)を合成した。
プラスミドpNAPS1を鋳型として、上記プライマーNPFE81とNPR544を含むPCR反応液を調製し、94℃、30秒〜50℃、1分〜72℃、1分を1サイクルとする20サイクルの反応を行った。増幅した約0.61kbのDNA断片をNsp V(宝酒造社製)とSph Iで消化し、終止コドンを含む約0.13kbのDNA断片を得た。このDNA断片を、予め制限酵素Nsp VとSph Iで消化したプラスミドpNAPS1と混合してライゲーションを行い、この反応液を用いて、バチルス・サブチリスDB104を形質転換した。得られたカナマイシン耐性の形質転換体よりプラスミドを調製し、上記の約0.13kbのDNA断片が挿入されたプラスミドを選び、これをプラスミドpNAPSΔCと命名した。さらに、このプラスミドpNAPSΔCで形質転換されたバチルス・サブチリスDB104をBacillus subtilis DB104/pNAPSΔCと命名した。
(8)プロテアーゼ発現プラスミドpSPO124ΔCの構築
上記プラスミドpNAPSΔCをNsp VとSph Iで消化して得られる約1.3kbのDNA断片を単離し、これを予めNsp VとSph Iで消化したプラスミドpSPO124と混合してライゲーションを行った。この反応液を用いて、バチルス・サブチリスDB104を形質転換した。得られたカナマイシン耐性の形質転換体よりプラスミドを調製し、上記の約1.3kbのDNA断片が挿入されたプラスミドを選び、これをプラスミドpSPO124ΔCと命名した。さらに、このプラスミドpSPO124ΔCで形質転換されたバチルス・サブチリスDB104をBacillus subtilis DB104/pSPO124ΔCと命名した。
実施例3
(1)プロテアーゼPFUS遺伝子を含有するプラスミドで形質転換したバチルス・サブチリスの培養と粗酵素液の調製
実施例2で得られた、プロテアーゼPFUS遺伝子を含有するプラスミドpNAPS1を導入したバチルス・サブチリスDB104、Bacillus subtilis DB104/pNAPS1を10μg/mlのカナマイシンを含むLB培地(トリプトン10g/リットル、酵母エキス5g/リットル、NaCl5g/リットル、pH7.2)2ml中、37℃で、24時間培養した。培養液は遠心分離して培養液上清(標品1−S)と菌体とを得た。
得られた菌体は100μlの50mMトリスーHCl、pH7.5に懸濁し、2mgのリゾチーム(シグマ社製)を加えた後に、37℃で45分間消化した。消化後の試料をさらに95℃で10分間加熱処理した後、遠心分離して上清を集め、無細胞抽出液(標品1l−L)とした。
また、上記のプラスミドpSPO124を含有するBacillus subtilis DB104/pSPO124、上記のプラスミドpNAPSΔCを含有するBacillus subtilis DB104/pNAPSΔC、あるいはpSPO124ΔCを含有するacillus subtilis DB104/pSPO124ΔCより、上記同様の操作で培養液上清、無細胞抽出液を調製した。Bacillus subtilis DB104/pSPO124の培養液上清を124−S、細胞抽出液を124−Lと命名した。Bacillus subtilis DB104/pNAPSΔCの培養液上清をΔC−S、無細胞抽出液をΔC−Lと命名した。Bacillus subtilis DB104/pSPO124ΔCの培養液上清を124ΔC−S、無細胞抽出液を124ΔC−Lと命名した。これらの標品を用いて、プロテアーゼ活性を測定し、各標品中に含まれるプロテアーゼ濃度を調べた。
(2)プロテアーゼ生産能の比較
プロテアーゼPFUSの活性測定はSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−p−NA(シグマ社製)を基質とし、酵素による加水分解反応によって生成するp−ニトロアニリンを分光学的に測定する事により行なった。すなわち、酵素活性を測定しようとする酵素標品を適度に希釈し、その試料溶液50μlに1m Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−p−NA溶液(100mMリン酸緩衝液、pH7.0)50μlを加え、95℃で30分間反応させた。氷冷して反応を停止した後、405nmにおける吸光度を測定し、p−ニトロアニリンの生成量を求めた。酵素1単位は、95℃において1分間に1μmoleのp−ニトロアニリンを生成する酵素量とした。さらに、得られた酵素活性をもとに培養液上清および菌体内に発現された酵素タンパク量を、プロテアーゼPFUSの蛋白質重量当たりの比活性を9.5単位/mgとして算出した。
実施例3−(1)で調製した各酵素標品のプロテアーゼ活性を測定し、その測定結果から算出した各形質転換体培養液1リットルあたりのプロテアーゼPFUS生産量を表1に示す。
Bucillus subtilis DB104/pSPO124ではBucillus subtilis DB104/pNAPS1と比較して菌体内のプロテアーゼPFUS生産量が3.6倍に増加した。また、Bucillus subtilis DB104/pNAPSΔCでは培養液上清で2.4倍、菌体内で2.2倍のプロテアーゼPFUS生産量の増加が見られた。さらに、Bucillus subtilis DB104/pSPO124ΔCでも培養液上清で2倍、菌体内で2.4倍にプロテアーゼPFUS生産量が増加していた。、さらに、菌体当たりの生産量も増加した。
培養液上清、菌体内のプロテアーゼPFUS生産量の合計値をBucillus subtilis DB104/pNAPS1での値と比較すると、Bucillus subtilis DB104/pSPO124で2.1倍、Bucillus subtilis DB104/pNAPSΔCで2.1倍、Bucillus subtilis DB104/pSPO124ΔCで2.2倍にそれぞれ増加した。
Figure 0003601835
実施例4
(1)成熟型プロテアーゼPFUSの精製酵素標品の調製
実施例2で得られた本発明の超耐熱性プロテアーゼ遺伝子を導入されたバチルス・サブチリスDB104、Bucillus subtilis DB104/pNAPS1およびBucillus subtilis DB104/pSPO124ΔCを、それぞれ10μg/mlのカナマイシンを含むLB倍地5mlを含む試験管に接種し、37℃で7時間振とう培養した。10μg/mlのカナマイシンを含むTM倍地(大豆粉5g/リットル、ポリペプトン10g/リットル、肉エキス5g/リットル、酵母エキス2g/リットル、グルコース10g/リットル、FeSO4・7H2O 10mg/リットル、MnSO4・4H2O 10mg/リットル、ZnSO4・7H2O 1mg/リットル、pH7.0)500mlを5リットル容の三角フラスコに準備し、上記培養液を5ml接種して30℃で3日間振とう培養した。得られた培養液を超音波処理後、95℃で30分間加熱処理し、遠心分離後上清を回収した。上清に25%飽和となるように硫酸アンモニウムを加えた後、遠心分離を行って得られる上清を、25%飽和の硫酸アンモニウムを含む25mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.6)で平衡化したマクロプレップ メチルHIC(Macro−Prep MethylHIC、バイオラッド社製)カラムにアプライした。同じ緩衝液でゲルを洗浄後、40%エタノールを含む25mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.6)を用いたステップワイズ溶出により、カラムに吸着したプロテアーゼPFUSを溶出させた。こうして得られたプロテアーゼPFUSを含む画分を20%アセトニトリルを含む0.05%トリフルオロ酢酸で平衡化したNAP−25カラム(ファルマシア社製)を用いたゲルろ過に供し、プロテアーゼPFUSを変性させるとともに脱塩を行い、精製プロテアーゼPFUS標品を得た。なお、Bucillus subtilis DB104/pNAPS1より得られた標品をNAPS−1、またBucillus subtilis DB104/pSPO124ΔCより得られた標品をSPO−124ΔCとそれぞれ命名した。
0.1%SDS−10%ポリアクリルアミドゲルを用いて上記の両精製酵素標品の電気泳動を行い、クーマシー・ブリリアントブルーR−250で染色をおこなうと、精製酵素標品NAPS−1、SPO−124ΔCはどちらも単一のバンドを示し、推定分子量はともに約45kDaであった。
(2)成熟型のプロテアーゼPFUSのN末端アミノ酸配列分析
G1000Aプロテインシーケンサー(ヒューレット・パッカード社製)を用いた自動エドマン法により精製酵素標品NAPS−1、SPO−124ΔCのN末端アミノ酸配列分析を行った。これらの2種の精製酵素標品のN末端アミノ酸配列は、ともに配列表の配列番号22に示したものであった。該配列は配列表の配列番号15に示されたプロテアーゼPFUSのアミノ酸配列の133番目から144番目の配列に一致しており、NAPS−1、SPO−124ΔCのどちらもこの部分以降のポリペプチドから成る酵素であることが示された。
(3)成熟型のプロテアーゼPFUSの質量分析
API300四重極三連質量分析装置(パーキン−エルマー・サイエックス社製)を用いて精製酵素標品NAPS−1、SPO−124ΔCの質量分析を行った。NAPS−1の分子量は43,744Daと推定されたことにより、Bucillus subtilis DB104/pNAPS1の生産する成熟型のプロテアーゼPFUSは配列表の配列番号15に示されたプロテアーゼPFUSのアミノ酸配列の133番目のAlaから552番目のThrまでのポリペプチドからなる酵素であることが示された。また、SPO−124ΔCの分子量は42,906Daと推定されたことより、Bucillus subtilis DB104/pSPO124ΔCの生産する成熟型のプロテアーゼPFUSは配列表の配列番号15に示されたプロテアーゼPFUSのアミノ酸配列の133番目のAlaから544番目のSerまでのポリペプチド、すなわち配列表の配列番号2に示されたアミノ酸配列からなる酵素であることが示された。
配列表
出願人氏名:寶酒造株式会社
発明の名称:超耐熱性プロテアーゼ発現系
整理番号:660782
出願番号:
出願日:
優先権番号:平成9年特許願第151969号
優先日:平成9年6月10日
配列の数:29
配列番号:1
配列の長さ:412
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列:
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
配列番号:2
配列の長さ:1236
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:Genomic DNA
起源:ピロコッカス・フリオサス
株名:DSM3638
配列:
Figure 0003601835
Figure 0003601835
配列番号:3
配列の長さ:29
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列:
Figure 0003601835
配列番号:4
配列の長さ:522
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列の特徴:428番目のXaaはGlyかVal
配列:
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
配列番号:5
配列の長さ:4765
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:Genomic DNA
起源:ピロコッカス・フリオサス
株名:DSM3638
配列:
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
配列番号:6
配列の長さ:1398
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列:
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
配列番号:7
配列の長さ:35
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:8
配列の長さ:32
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:9
配列の長さ:33
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:10
配列の長さ:34
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:11
配列の長さ:1977
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:Genomic DNA
起源:サーモコッカス・セラー
株名:DSM2476
配列:
Figure 0003601835
Figure 0003601835
配列番号:12
配列の長さ:659
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列:
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
配列番号:13
配列の長さ:28
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:14
配列の長さ:28
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:15
配列の長さ:1962
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:Genomic DNA
起源:ピロコッカス・フリオサス
株名:DSM3638
配列:
Figure 0003601835
Figure 0003601835
配列番号:16
配列の長さ:654
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列:
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
Figure 0003601835
配列番号:17
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:18
配列の長さ:20
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:19
配列の長さ:25
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:20
配列の長さ:20
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:21
配列の長さ:20
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:22
配列の長さ:12
配列の型:アミノ酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列:
Figure 0003601835
配列番号:23
配列の長さ:24
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:24
配列の長さ:26
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:25
配列の長さ:29
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:26
配列の長さ:27
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:27
配列の長さ:20
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:28
配列の長さ:20
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835
配列番号:29
配列の長さ:29
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸(合成DNA)
配列:
Figure 0003601835

Claims (16)

  1. 配列表の配列番号4に示されるアミノ酸配列のC末端より1以上のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列からなり、かつ耐熱性プロテアーゼ活性を有するプロテアーゼであって、配列表の配列番号1に示されるアミ ノ酸配列を含むことを特徴とするプロテアーゼ
  2. 配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列からなる請求項1記載のプロテアーゼ。
  3. 配列表の配列番号4に示されるアミノ酸配列のC末端より1以上のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列からなり、かつ耐熱性プロテアーゼ活性を有するタンパク質であって、配列表の配列番号1に示されるアミノ 酸配列を含むタンパク質をコードする遺伝子。
  4. 配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列をコードする請求項3記載のプロテアーゼ遺伝子。
  5. 配列表の配列番号2に示される塩基配列からなる請求項4記載のプロテアーゼ遺伝子。
  6. 式I:
    SIG−Ala−Gly−Gly−Asn−PRO [I]
    [式中、SIGは配列表の配列番号3に示されるサブチリシン由来のシグナルペプチドのアミノ酸配列を、PROは発現させようとするタンパクのアミノ酸配列をそれぞれ示す]
    で表されるアミノ酸配列をコードする遺伝子。
  7. PROが超好熱菌由来の耐熱性プロテアーゼのアミノ酸配列である請求項6記載の遺伝子。
  8. PROがピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来のプロテアーゼのアミノ酸配列である請求項7記載の遺伝子。
  9. PROが請求項1あるいは請求項2に記載のプロテアーゼのアミノ酸配列を含有するものである請求 項8記載の遺伝子。
  10. 請求項6〜9いずれか1項記載の遺伝子を導入したバチルス属(Bacillus)細菌を培養し、該培養物から目的とするタンパクを採取する工程からなることを特徴とするタンパクの製造方法。
  11. バチルス属細菌がバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)である請求項10記載のタンパクの製造方法。
  12. 請求項6〜9いずれか1項記載の遺伝子がプラスミドベクターによってバチルス属細菌に導入されている請求項10記載のタンパクの製造方法。
  13. Bacillus subtilis DB104/pSPO124ΔC (FERM BP−6294)に保持されているプラスミドである pSPO124ΔCがバチルス属細菌に導入されている請求項1 2記載のタンパクの製造方法。
  14. Bacillus subtilis DB104/pSPO124ΔC FERM BP−6294を培養し、該培養物から目的とするタンパクを採取する工程からなることを特徴とする請求項 13記載のタンパクの製造方法。
  15. 請求項6〜9いずれか1項記載の遺伝子が挿入されているプラスミドベクター。
  16. Bacillus subtilis DB104/pSPO124ΔC (FERM BP−6294)に保持されているプラスミドpSPO12 4ΔCである請求項15記載のプラスミドベクター。
JP50206599A 1997-06-10 1998-06-04 超耐熱性プロテアーゼ発現系 Expired - Lifetime JP3601835B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15196997 1997-06-10
PCT/JP1998/002465 WO1998056926A1 (fr) 1997-06-10 1998-06-04 Systeme pour exprimer une proteine hyperthermostable

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3601835B2 true JP3601835B2 (ja) 2004-12-15

Family

ID=15530186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50206599A Expired - Lifetime JP3601835B2 (ja) 1997-06-10 1998-06-04 超耐熱性プロテアーゼ発現系

Country Status (10)

Country Link
US (3) US6358726B1 (ja)
EP (1) EP0994191B1 (ja)
JP (1) JP3601835B2 (ja)
KR (1) KR100530598B1 (ja)
CN (2) CN1311075C (ja)
AT (1) ATE318913T1 (ja)
AU (1) AU7550098A (ja)
DE (1) DE69833652T2 (ja)
TW (1) TW530088B (ja)
WO (1) WO1998056926A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016523077A (ja) * 2013-06-25 2016-08-08 ノボザイムス アクティーゼルスカブ シグナルペプチドを含まない天然で分泌性のポリペプチドの発現

Families Citing this family (63)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000061711A1 (fr) * 1999-04-07 2000-10-19 Takara Shuzo Co., Ltd. Composition de decomposition de proteines
JP4028388B2 (ja) 2001-03-14 2007-12-26 タカラバイオ株式会社 プロモーター
BR0314558A (pt) * 2002-10-10 2005-08-09 Diversa Corp Proteases, ácidos nucléicos codificando as mesmas e processos para preparar e usar as mesmas
DE10315640A1 (de) * 2003-04-04 2004-10-14 Ignatov, Konstantin Verfahren zur kontrollierten Freisetzung von Komponenten in eine Lösung
WO2004111220A1 (en) * 2003-06-19 2004-12-23 Novozymes A/S Proteases
GB2416352B (en) * 2004-07-21 2009-01-28 Bioline Ltd A method for performing the hot start of enzymatic reactions
US8097444B2 (en) * 2006-12-21 2012-01-17 Danisco Us Inc. Compositions and uses for an alpha-amylase polypeptide of bacillus species 195
DK2319921T3 (en) * 2008-07-31 2016-06-27 Univ Osaka New protease and use of this
EP2363469B1 (en) * 2008-10-21 2018-08-15 The Chemo-Sero-Therapeutic Research Institute Process for preparing inclusion body-forming protein
US9617527B2 (en) 2010-04-14 2017-04-11 Novozymes A/S Polypeptides having glucoamylase activity and polynucleotides encoding same
US9816112B2 (en) 2010-12-22 2017-11-14 Novozymes A/S Processes for producing fermentation products
WO2013055676A1 (en) 2011-10-11 2013-04-18 Novozymes North America, Inc. Processes for producing fermentation products
EP2794873A1 (en) * 2011-11-08 2014-10-29 Novozymes A/S Methods for production of archeae protease in yeast
US20140315243A1 (en) * 2011-12-02 2014-10-23 Novozymes A/S Processes for producing fermentation products
ES2935920T3 (es) 2012-03-30 2023-03-13 Novozymes North America Inc Procesos de elaboración de productos de fermentación
EP2929022B1 (en) * 2012-12-07 2016-11-09 Danisco US Inc. Compositions and methods of use
CN104870637A (zh) * 2012-12-07 2015-08-26 丹尼斯科美国公司 组合物及使用方法
PL3013967T3 (pl) 2013-06-24 2022-03-21 Novozymes A/S Sposoby odzyskiwania oleju z procesów wytwarzania produktów fermentacji i sposoby wytwarzania produktów fermentacji
US11939552B2 (en) 2013-06-24 2024-03-26 Novozymes A/S Process of recovering oil
CN105339494B (zh) 2013-07-17 2020-04-17 诺维信公司 普鲁兰酶嵌合体以及编码它们的多核苷酸
US9951364B2 (en) 2013-09-11 2018-04-24 Novozymes A/S Processes for producing fermentation products
US10030237B2 (en) 2014-01-22 2018-07-24 Novozymes A/S Pullulanase variants and polynucleotides encoding same
US10370682B2 (en) 2014-06-25 2019-08-06 Novozymes A/S Xylanase variants and polynucleotides encoding same
WO2016062875A2 (en) 2014-10-23 2016-04-28 Novozymes A/S Glucoamylase variants and polynucleotides encoding same
WO2016087327A1 (en) 2014-12-01 2016-06-09 Novozymes A/S Polypeptides having pullulanase activity comprising the x25, x45 and cbm41 domains
US10308963B2 (en) 2015-02-27 2019-06-04 Novozymes A/S Processes of producing ethanol using a fermenting organism
CA2981342A1 (en) 2015-06-18 2016-12-22 Novozymes A/S Polypeptides having trehalase activity and the use thereof in process of producing fermentation products
WO2017015329A1 (en) 2015-07-23 2017-01-26 Novozymes A/S Alpha-amylase variants and polynucleotides encoding same
EP3362574B1 (en) 2015-10-14 2021-07-07 Novozymes A/S Glucoamylase variants and polynucleotides encoding same
WO2017112540A1 (en) 2015-12-22 2017-06-29 Novozymes A/S Processes for producing fermentation products
CN110088287A (zh) 2016-10-17 2019-08-02 诺维信公司 在乙醇发酵过程中减少泡沫的方法
US10889836B2 (en) 2016-11-23 2021-01-12 Novozymes A/S Yeast for ethanol production
US20200109388A1 (en) 2017-04-03 2020-04-09 Novozymes A/S Recovery Process
EP3610027A1 (en) 2017-04-11 2020-02-19 Novozymes A/S Glucoamylase variants and polynucleotides encoding same
EP3609631A1 (en) * 2017-04-14 2020-02-19 Novozymes A/S Processes for solubilizing municipal solid waste with enzyme compositions comprising protease and enzyme compositions thereof
BR112019025391A2 (pt) 2017-06-02 2020-07-07 Novozymes A/S levedura melhorada para a produção de etanol
MX2019014889A (es) 2017-06-28 2020-02-13 Novozymes As Polipeptidos que tienen actividad trehalasa y polinucleotidos que los codifican.
BR112020002115A2 (pt) 2017-08-08 2020-08-11 Novozymes A/S polipeptídeo variante de trealase, polinucleotídeo, construto de ácido nucleico, vetor de expressão, célula hospedeira, composição, formulação de caldo inteiro ou composição de cultura de células, método de produção de uma variante de trealase, e, processo de produção de um produto de fermentação
WO2019055455A1 (en) 2017-09-15 2019-03-21 Novozymes A/S MIXTURES OF ENZYMES AND METHODS FOR IMPROVING THE NUTRITIONAL QUALITY OF ANIMAL FEED
EP3701037A1 (en) 2017-10-23 2020-09-02 Novozymes A/S Processes for reducing lactic acid in a biofuel fermentation system
CN111492054A (zh) 2017-12-08 2020-08-04 诺维信公司 α-淀粉酶变体以及对其进行编码的多核苷酸
ES2955269T3 (es) 2017-12-08 2023-11-29 Novozymes As Variantes de alfa-amilasa y polinucleótidos que codifican las mismas
BR112020015348A2 (pt) 2018-01-29 2020-12-08 Novozymes A/S Microrganismos com utilização de nitrogênio melhorada para produção de etanol
US11473109B2 (en) 2018-02-15 2022-10-18 Novozymes A/S Yeast for ethanol production
BR112020020744A2 (pt) 2018-04-09 2021-02-02 Novozymes A/S polipeptídeos tendo atividade de alfa-amilase e polinucleotídeos codificando os mesmos
BR112020024347A2 (pt) 2018-05-31 2021-02-23 Novozymes A/S processos para aumentar o crescimento e a produtividade de levedura
CN112368393A (zh) 2018-07-11 2021-02-12 诺维信公司 用于生产发酵产物的方法
CA3107110A1 (en) 2018-07-25 2020-01-30 Novozymes A/S Enzyme-expressing yeast for ethanol production
CN113286889A (zh) 2018-10-08 2021-08-20 诺维信公司 用于生产乙醇的表达酶的酵母
WO2020160126A1 (en) 2019-01-31 2020-08-06 Novozymes A/S Polypeptides having xylanase activity and use thereof for improving the nutritional quality of animal feed
US20220154226A1 (en) 2019-03-18 2022-05-19 Novozymes A/S Polypeptides Having Pullulanase Activity Suitable For Use In Liquefaction
CN113853438A (zh) 2019-04-02 2021-12-28 诺维信公司 用于生产发酵产物的方法
US20220251609A1 (en) 2019-07-26 2022-08-11 Novozymes A/S Microorganisms with improved nitrogen transport for ethanol production
US20220279818A1 (en) 2019-08-05 2022-09-08 Novozymes A/S Enzyme blends and processes for producing a high protein feed ingredient from a whole stillage byproduct
CN114127124A (zh) 2019-08-06 2022-03-01 诺维信公司 用于提高酶表达的融合蛋白
US20230012672A1 (en) 2019-09-16 2023-01-19 Novozymes A/S Polypeptides having beta-glucanase activity and polynucleotides encoding same
BR112022011271A2 (pt) 2019-12-10 2022-09-06 Novozymes As Célula hospedeira recombinante, composição, métodos para produzir um derivado de uma célula e um produto de fermentação, e, uso de uma célula hospedeira recombinante
MX2022006438A (es) 2019-12-16 2022-06-22 Novozymes As Procesos para obtener productos de fermentacion.
WO2021163030A2 (en) 2020-02-10 2021-08-19 Novozymes A/S Polypeptides having alpha-amylase activity and polynucleotides encoding same
MX2022009515A (es) 2020-02-10 2022-09-02 Novozymes As Variantes de alfa-amilasa y polinucleotidos que las codifican.
CN111876435A (zh) * 2020-07-31 2020-11-03 山东大学 一种海洋嗜热胶原蛋白酶a69及其编码基因与应用
EP4237555A1 (en) 2020-11-02 2023-09-06 Novozymes A/S Glucoamylase variants and polynucleotides encoding same
EP4352241A1 (en) 2021-06-07 2024-04-17 Novozymes A/S Engineered microorganism for improved ethanol fermentation

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1228925B (it) * 1987-08-07 1991-07-10 Eniricerche Spa Procedimento per la preparazione dell'ormone della crescita umano
CN1086737C (zh) * 1994-06-13 2002-06-26 宝酒造株式会社 超热稳定蛋白酶基因
DE69615055T2 (de) * 1995-12-12 2002-06-20 Takara Shuzo Co Gene kodierend für ultrathermostabile proteasen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016523077A (ja) * 2013-06-25 2016-08-08 ノボザイムス アクティーゼルスカブ シグナルペプチドを含まない天然で分泌性のポリペプチドの発現

Also Published As

Publication number Publication date
KR20010013540A (ko) 2001-02-26
US20020132335A1 (en) 2002-09-19
US6358726B1 (en) 2002-03-19
US20050084934A1 (en) 2005-04-21
US7144719B2 (en) 2006-12-05
CN1260002A (zh) 2000-07-12
DE69833652D1 (de) 2006-04-27
EP0994191B1 (en) 2006-03-01
EP0994191A1 (en) 2000-04-19
KR100530598B1 (ko) 2005-11-23
DE69833652T2 (de) 2006-09-21
WO1998056926A1 (fr) 1998-12-17
ATE318913T1 (de) 2006-03-15
CN1311075C (zh) 2007-04-18
CN1190494C (zh) 2005-02-23
TW530088B (en) 2003-05-01
AU7550098A (en) 1998-12-30
US6783970B2 (en) 2004-08-31
CN1657614A (zh) 2005-08-24
EP0994191A4 (en) 2003-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3601835B2 (ja) 超耐熱性プロテアーゼ発現系
US20090029416A1 (en) Hyperthermostable protease gene
JPH0829091B2 (ja) ハイブリッドpma配列の製造方法及び該方法に使用するベクター
EP0483224B1 (en) Inducible expression vectors
AU655312B2 (en) Isolation and characterization of a novel protease from streptomyces lividans
WO1995034645A1 (fr) Gene de protease hyperthermostable
Sibakov High expression of Bacillus licheniformisα‐amylase with a Bacillus secretion vector
JP2009254361A (ja) プラスミドベクター
AU638042B2 (en) Modified proteases and their use in foodstuffs
KR100411238B1 (ko) 외래 단백질을 안정하게 발현하는 바실러스 속 미생물
Shiroza et al. Secretion of heterologous proteins by genetically engineered Streptococcus gordonii
JPH07184649A (ja) 新規なプロテアーゼ、該酵素の製造方法、該酵素をコードする遺伝子、該酵素の変異体酵素
JPH01141596A (ja) アルカリプロテアーゼをコードする遺伝子系

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20040601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071001

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101001

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111001

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121001

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term