JP3591935B2 - スチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体およびその組成物 - Google Patents

スチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体およびその組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性に優れた発泡押出成形特性の良好なスチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体に関する。更には、食品容器等に適した共重合体に関する。
【0002】
【従来技術】
食品包装容器や弁当用容器向けに消費される熱可塑性樹脂の需要は年々増加の傾向をたどっているが、近年特に家庭への電子レンジの普及またはコンビニエンスストアでの弁当の売上の増加にともない電子レンジでの加熱に対応する耐熱性容器に対する需要が大幅に増加している。
【0003】
一般的に、食品容器や弁当容器は樹脂のシートまたは発泡シートの熱成形により生産される。
従来、耐熱性に優れる発泡シート用の樹脂材料としてフィラー補強したポリプロピレンが知られている。しかし、このフィラー入りのポリプロピレンシートを用いて成形された食品用容器は保温効果が低く、内容物の熱が容器を通して人体に伝わる為電子レンジの加熱直後に素手で容器を取り出すのに難点がある場合があり、また、フィラー入りの為シート押出時にフィラーが壊れ機械的強度が低下するなどの欠点を有している。
【0004】
一方、透明性、加工性に優れ、安価に入手しうる発泡シート用の樹脂としてポリスチレンが知られている。発泡ポリスチレンシートを用いて成形された容器は保温性に優れている特性を有している。しかし、ポリスチレンは耐熱性に限界があり、電子レンジ等による加熱下では成形品の変形が大きくなり、従って成形品の肉圧を厚くする必要がある。
【0005】
スチレンー(メタ)アクリル酸共重合体は耐熱変形性、保温性に優れ、かつ軽量である。この性質を生かし、発泡シートに用いられる。特に食品容器等の耐熱向上を目的とし利用が拡大しつつある。
スチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体の製造方法として、例えば連続プロセスによる方法(特開昭56ー161409号公報)、懸濁重合による方法(特開昭49ー85184号公報)など種々の方法が提案されている。また、スチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体の発泡シートより成形される食品容器(特開昭62ー94539号公報)について開示されている。
【0006】
しかしながら、従来の樹脂では1次発泡に際し、押出速度を上げようとすると発泡体内部及び表面で発泡むらをおこし、発泡体の表面状態が滑らかにならないなどシートの外観と生産性のバランスを充分に満足するものではなかった。また、押出条件によっては、押出時に圧力変動が生じることがあり、それにより、発泡シートの厚みの制御が難しく、その点でも生産性を充分に満足するものではなかった。また、これらの欠点は発泡シートに印刷をする際の印刷ムラの原因となるため、1次発泡の押出速度を充分に制御する必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、1次発泡押出加工性を向上させたスチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体及び印刷性に優れた発泡シートに呈したスチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体およびその組成物を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量MWが15〜40万であり、Mw/Mnが1.5〜3.5であり、且つ、該共重合体中の(メタ)アクリル酸単位が1〜30重量%であって、(メタ)アクリル酸単位の酸縮合度が0.3〜2.0%であることを特徴とするスチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体である。
【0009】
該スチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体100重量部に対し、スチレン系熱可塑性エラストマーを0.1〜20重量部含有するスチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体組成物が好ましく、更には該スチレン系熱可塑性エラストマーが架橋していることが好ましい。
本発明のスチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体は、発泡体の表面状態や1次発泡押出安定性の改善効果が得られる。又はスチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体組成物の押出成形して得られる発泡シートを用いることにより、印刷性の改善効果が得られるので、発泡シート用の共重合体又は共重合体組成物として優れている。
【0010】
以下本発明について詳しく説明する。
本発明に用いられる(メタ)アクリル酸単位の酸縮合度は0.3〜2.0%である。酸縮合度が0.3%未満では溶融時の弾性が不足であり、発泡押出安定性の効果が低い。2.0%を越えると1次発泡押出時にメルトフラクチャーを起こし易く、好ましくない。更に酸縮合が進行すると架橋過多となり、ゲル化をおこして成形し難くなる。酸縮合度の制御は重合反応の後工程である溶媒脱気層の滞留時間と温度を制御することで行うことができる。
【0011】
本発明により、1次発泡押出時に破泡や発泡ムラが少なく、表面状態の良好な発泡体を得た。これは、溶融状態における緩和弾性率の高い樹脂により得られることを見出した。溶融時の弾性を向上させるためには平均分子量を高分子量化させることが容易に推測されるが、単に分子量を上げるだけでは粘性が上がり流動性を損なうため、1次発泡押出時に吐出量が下がるので生産性上好ましくない。また、溶融時の粘性を保持しつつ弾性を上げるためには分子量分布を広げることが選択肢として考えられるが、組成分布による物性・透明性の低下という問題があり、その為分子量分布を広げ難い。かかる困難に対し、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体の(メタ)アクリル酸単位のカルボン酸基同士を酸縮合させることにより溶融時の弾性を向上させることを見出し、1次発泡押出性が改良され、破泡や発泡ムラが少なく表面状態の良い発泡体が得られた。
【0012】
本発明のスチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体のMwの範囲は15万〜40万、より好ましくは18万〜30万である。Mwが40万を越える場合は、溶融体の粘度が高くなり、押出成形性、加工性等が極端に低下し、生産性が悪化する場合がある。また15万未満の場合は、発泡体の強度が低下する。また、Mw/Mnの範囲は1.5〜3.5である。3.5を越える場合は、低分子領域に分布が広くなりすぎて発泡体の強度が低下する。1.5未満の組成物は工業的に生産性の優れる塊状重合、懸濁重合、乳化重合法での供給が困難になる。
【0013】
本発明の組成物に架橋型ゴム質重合体を配合した場合は、試料をテトラハイドロフランに溶解後、試料溶液を液体クロマトグラフ用サンプル前処理フィルターで架橋ゴム質重合体をろ過した溶液試料を本発明の組成物のマトリックスとして測定を行う。その際用いる液体クロマトグラフ用サンプル前処理フィルターは孔径0.45μmの非水性・未滅菌のものを使用する。
【0014】
本発明の共重合体中の(メタ)アクリル酸単位は1〜30重量%、より好ましくは5〜15重量%である。共重合体中の(メタ)アクリル酸単位が30重量%を越える場合は、溶融体の粘度が高くなり、押出成形性、加工性等が低下し、生産性が悪化することに加えて、重合時にゲル状の組成物が大量に生成する場合がある。また1重量%未満の場合は共重合体の耐熱性向上効果が不十分である。
【0015】
本発明のスチレン系単量体としては芳香族ビニル系モノマーであり、スチレン、αメチルスチレン、エチルスチレン、イソブチルスチレン、ターシャリーブチルスチレン、ブロムスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル酸との反応に優れる点からスチレンが好ましい。
(メタ)アクリル酸系単量体としては、アクリル酸、メタアクリル酸が挙げられるが、共重合体の製造の容易さの点からメタアクリル酸が好ましい。
【0016】
本発明におけるスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、ハードセグメントにポリスチレンを持つブロックコポリマーであり、スチレンーブタジエン系ブロックコポリマー(SB)、スチレンーブタジエンースチレン系ブロックコポリマー(SBS)、スチレンーイソプレン系ブロックコポリマー(SI)、スチレンーイソプレンースチレン系ブロックコポリマー(SIS)、スチレンーエチレン/ブテン系ブロックコポリマー(SEB)、スチレンーエチレン/ブチレンースチレン系ブロックコポリマー(SEBS)、スチレンーエチレン/プロピレン系ブロックコポリマー(SEP)、スチレンーエチレン/プロピレンースチレン系ブロックコポリマー(SEPS)等が挙げられる。また、これらの二重結合の一部または全部を水素添加したものでも良い。
【0017】
スチレン系熱可塑性エラストマーの添加量が20重量部を越えると、発泡体の耐熱性の低下が大きく、目的とされる耐熱性を確保し難いため好ましくない。本発明における架橋型ゴム質重合体としては、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)に一般に使用される架橋されたゴム質重合体、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポリエチレン/ブタジエン(部分水添ポリブタジエン)等の架橋された重合体が挙げられる。架橋型ゴム質重合体を含有する組成物は一般的にハイインパクトポリスチレンを製造する方法を用い、単量体の一部をスチレンから(メタ)アクリル酸に変えることにより得ることができる。
【0018】
架橋型ゴム質重合体の含有量が20重量%を越えると、発泡体の耐熱性の低下が大きく、目的とされる耐熱性を確保し難いため好ましくない。
ここで、架橋型ゴム質重合体の含有量は組成物1gをメチルエチルケトン50mlに溶解し、遠心分離後、不溶分を乾燥し、その乾燥重量より算出される。
また、本発明における組成物の重合方法は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等が挙げられる。
【0019】
また、架橋型ゴム質重合体を含む共重合体組成物は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等が挙げられる。
また、スチレン系樹脂に慣用されている添加剤、例えば酸化防止剤、滑剤、可塑剤、着色剤等を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもかまわない。
また、本発明における共重合体にスチレンに共重合可能なビニルモノマーを本発明の目的を損なわない範囲で共重合させてもかまわない。
【0020】
スチレンに共重合可能なビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類が挙げられる。
【0021】
【発明の実施の形態】
物性等の測定条件を下記に示す。
本発明において、Mw、Mnはそれぞれスチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体のポリスチレン換算重量平均分子量、数平均分子量であり、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーを使用してRI法にて求められる。
【0022】
本発明でRI法とは示差屈折率検出法であり、テトラハイドロフランを溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される。同様に調製された分子量既知の単分散ポリスチレン溶液試料の溶出曲線より各溶出時間における分子量Mwを算出し、ポリスチレン換算Mwを算出すればよい。
測定機本体:東ソー製 HCL8020、分別カラム:東ソー製 TSK−gelーGMH−XL2本、溶媒:テトラハイドロフラン、試料濃度:試料20mgを20mlの溶媒に溶解、温度:38℃、流速:1ml/minである。
【0023】
液体クロマトグラフ用サンプル前処理フィルター:GLサイエンス社製 非水性 未滅菌 13N 0.45μmである。
発泡倍率=スチレン系樹脂の比重/成形体の比重
メルトフローレート:1SOーR1133に準ずる。
ビカット軟化点:ASTMーD1525に準ずる。
【0024】
共重合体中の(メタ)アクリル酸単位の定量は、共重合体0.5gを30mlのメチルエチルケトンに溶解し、1/10規定の水酸化カリウムエタノール溶液で滴定する。
終点までに消費された1/10規定の水酸化カリウムエタノール溶液の体積量とブランクに消費された1/10規定の水酸化カリウムエタノール溶液の体積量から(メタ)アクリル酸のカルボン酸基のモル数量が得られ、(メタ)アクリル酸の分子量を乗することより(メタ)アクリル酸単位の重量が得られる。
【0025】
滴定には三菱化学製自動電位差滴定機を使用した。
滴下速度:50μl/秒、最低滴下量:10μl/滴、最大滴下量:300μl/滴、滴下後撹判時間:5秒、電位差/試料体積の変化量(δE/δV)の極大値(または極小値)を終点とした。
また、ブランクとして溶媒単体の試料の滴定を行い、pH13をこえた滴定量をブランクの終点とし、実滴定量の補正を行った。
【0026】
(メタ)アクリル酸単位の重量の測定に用いた試料の重量に対する割合を求めることで、組成物中の(メタ)アクリル酸単位の重量%を算出した。
測定は3回行い、平均値を示した。
酸無水物結合のモル数量の定量は、共重合体1.0gを50mlのメチルエチルケトンに溶解後、1/20規定のnーブチルアミンのメチルエチルケトン溶液31mlを加え、5〜10分後に1/20規定の塩酸エタノール溶液30mlを加えた試料溶液を直ちに1/100規定の塩酸エタノール溶液で滴定する。
【0027】
滴定には三菱化学製自動電位差滴定機を使用した。
滴下速度:50μl/秒、最低滴下量:10μl/滴、最大滴下量:300μl/滴、滴下後撹判時間:5秒であり、電位差/試料体積の変化量(δE/δV)の極大値(または極小値)を終点とした。
また、ブランクとしてメチルエチルケトン50mlに1/20規定のnーブチルアミンのメチルエチルケトン溶液31mlを加え、5〜10分後に1/20規定の塩酸エタノール溶液30mlを加えた溶液を滴定した。
【0028】
測定は3回行い、平均値を示した。測定温度は室温である。
終点までに消費されたブランクと試料入りの溶液1/100規定の塩酸エタノール溶液の体積量の差から酸無水物結合のモル数量を以下の様に計算した。
酸無水物結合のモル数量=(ブランクの消費滴定液体積ー当該試料液の消費滴定液体積)×滴定液の規定濃度(mol/l)
酸縮合度は、当該組成物単位重量当たりに含有される(メタ)アクリル酸のカルボン酸基のモル数量に対する酸無水物結合のモル数量の割合とした。
【0029】
架橋型ゴム質重合体の含有量は当該組成物1gをメチルエチルケトン(MEK)50mlに溶解し、遠心分離後、不溶分を乾燥し、その乾燥重量とした。
遠心分離機は日立製超高速遠心分離機CR20を使用した。
測定条件は、回転数:20000rpm、回転時間:1時間、乾燥温度:160℃、乾燥時間:45分である。
【0030】
発泡体の表面状態は、発泡体表面及び断面の状態を観察し、洲と呼ばれる発泡むらの現象の程度を目安にその外観の程度を目視判定する。
洲の量が少ないほど、又、洲の大きさが小さいほど良好とする。
発泡体の吐出変動は、発泡押出時のダイス圧力の変動の程度を目安に変動頻度の多少により判断をする。押出時のダイス圧力の変動幅が小さいほど、又、変動の頻度が少なく一定であるほど良好とする。
【0031】
曲げ強さは、発泡体の曲げ強さであり、発泡体を15mm角に切り出した後、ミネベア社製引張圧縮試験機を使用して測定した。条件は次の通りである。
スパン間距離:101.6mm、曲げ速度:20mm/分、測定温度:23℃、測定湿度:50%である。
【0032】
【実施例1】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
スチレン72.1重量%、メタアクリル酸5.4重量%、エチルベンゼン20重量%、2ーエチルヘキサノール2.5重量%の混合液100重量部に対し、1,1ービス(tーブチルパーオキシ)3,3,5ートリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加して成る重合液を、5.0リットルの完全混合型反応器を有する重合装置に1.00リットル/hrで連続的に仕込む。完全混合型反応器の温度を135℃に調整する。重合反応器より連続して排出される重合体溶液を取り出し、10〜20torrに減圧され200℃に加熱された脱揮層で2hr滞留させた後、220℃に加熱された押出機に導入しペレタイズする。
【0033】
このスチレンーメタアクリル酸共重合体に、発泡核剤を樹脂に対して1重量部、発泡剤を樹脂に対して3重量部添加して、幅30mmのTダイを備えた30mm押出発泡機を用いて、発泡押出し、発泡体を製造する。
樹脂溶融ゾーンの温度180〜200℃、ロータリークーラー温度150〜160℃、Tダイ温度140〜150℃に調整する。発泡剤には液体ブタンガスを用い、発泡核剤には日本ミストロン製、ミストロンベーパーを用いる。
【0034】
この結果を表1に示す。
【0035】
【実施例2】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
脱揮層の滞留時間を4hrと変えた以外は実施例1と同様の条件で共重合体を製造した。
【0036】
【実施例3、4】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
脱揮層の温度を220℃、脱揮層の滞留時間を0.5、2hrと変えた以外は実施例1と同様の条件で共重合体を製造した。
【0037】
【実施例5】
脱揮層の温度を240℃と変えた以外は実施例1と同様の条件で共重合体を製造した。
【0038】
【比較例1】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
スチレン72.1重量%、メタアクリル酸5.4重量%、エチルベンゼン20重量%、2ーエチルヘキサノール2.5重量%の混合液100重量部に対し、1,1ービス(tーブチルパーオキシ)3,3,5ートリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加して成る重合液を、5.0リットルの完全混合型反応器を有する重合装置に1.00リットル/hrで連続的に仕込む。完全混合型反応器の温度を135℃に調整する。重合反応器より連続して排出される重合体溶液を20〜30torrに減圧されたベント口を持ち220℃に加熱された押出機に導入し揮発後ペレタイズした。
【0039】
【比較例2】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
滞留時間を0.5hrと変えた以外は実施例1と同様の条件で共重合体を製造した。
【0040】
【比較例3】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
脱揮層の温度を220℃、滞留時間を4hrと変えた以外は実施例1と同様の条件で共重合体を製造した。
【0041】
【比較例4】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
スチレン35.0重量%、メタアクリル酸32.5重量%、エチルベンゼン20重量%、2ーエチルヘキサノール2.5重量%の混合液100重量部に対し、1,1ービス(tーブチルパーオキシ)3,3,5ートリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加して成る重合液を用いた以外は実施例1と同様の条件で共重合体の製造を試みたが、酸縮合反応が過度に進行し製造が不可能であった。
【0042】
【比較例5】
「GPポリスチレンの製造」
スチレン77.5重量%、エチルベンゼン20重量%、2ーエチルヘキサノール2.5重量%の混合液100重量部に対し1,1ービス(tーブチルパーオキシ)3,3,5ートリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加して成る重合液を用いた以外は実施例1と同様の条件で重合体を製造した。
【0043】
【比較例6】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
スチレン71.3重量%、メタアクリル酸6.2重量%、エチルベンゼン20重量%、2ーエチルヘキサノール2.5重量%の混合液100重量部に対し、1,1ービス(tーブチルパーオキシ)3,3,5ートリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加して成る重合液を用い、完全混合型反応器の温度を100℃に調整した以外は実施例1と同様の条件で共重合体を製造した。
【0044】
【比較例7】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
スチレン66.6重量%、メタアクリル酸5.9重量%、エチルベンゼン25重量%、2ーエチルヘキサノール2.5重量%の混合液100重量部に対し、1,1ービス(tーブチルパーオキシ)3,3,5ートリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加して成る重合液を用い、完全混合型反応器の温度を140℃に調整した以外は実施例1と同様の条件で共重合体を製造した。
【0045】
【比較例8】
「スチレン−メタアクリル酸共重合体の製造」スチレン64.3重量%、メタアクリル酸5.7重量%、エチルベンゼン27.5重量%、2−エチルヘキサノール2.5重量%の混合液100重量部に対し、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加して成る重合液を、150℃に調整された5.0リットルの完全混合型反応器を有する重合装置1に1.00リットル/hrで連続的に仕込む。別に、スチレン71.3重量%、メタアクリル酸6.2重量%、エチルベンゼン20重量%、2−エチルヘキサノール2.5重量%の混合液100重量部に対し、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加して成る重合液を、100℃に調整された5.0リットルの完全混合型反応器を有する重合装置2に0.8リットル/hrで連続的に仕込む。重合反応器1、2を並列に接続し、両者より連続して排出される重合体溶液をミキサーにて攪拌した後、10〜20torrに減圧され200℃に加熱された脱揮層に供給し、2hr滞留させた後、220℃に加熱された押出機に導入しペレタイズした。
【0046】
実施例2〜5、比較例1〜8で得られた共重合体又は重合体を実施例1と同様にして発泡押出し、発泡体を製造した。この結果を表1に示す。
表中1)は、表面状態の評価である。「やや良好」は、時々部分的に光沢ムラを生じる、「不良」は、全体的に光沢ムラを生じる、「メルト」は、メルトフラクチャーをおこし厚みムラを生じる、レベルである。
【0047】
表中2)は、吐出変動の評価である。「やや多い」は、部分的に厚みムラを生じる、「多い」は、全体的に厚みムラを生じる、レベルである。
【0048】
【表1】
Figure 0003591935
【0049】
【実施例6】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
実施例1で得られたポリマー100重量部に対し、旭化成製スチレンーブタジエンブロックコポリマー「タフプレン125」5重量部をブレンドし180〜220℃に加熱された2軸押出混練機にて押出ブレンドを行い、共重合体組成物を製造した。
【0050】
【実施例7】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
スチレン73.7重量%、メタアクリル酸3.8重量%、エチルベンゼン20重量%、2ーエチルヘキサノール2.5重量%の混合液100重量部に対し、ゴム質重合体(旭化成製アサプレン720A)7重量部、1,1ービス(tーブチルパーオキシ)3,3,5ートリメチルシクロヘキサン0.01重量部を添加して成る重合液を、5.0リットルの完全混合型反応器2器を直列に有する重合装置に1.67リットル/hrで連続的に仕込む。2段目の反応器にメタアクリル酸50重量%、エチルベンゼン50重量%の混合溶液を0.085リットル/hrで追添する。一段目の反応器の温度を125℃、二段目の反応器の温度を145℃に調整する。重合反応器より連続して排出される重合体溶液を取り出し、10〜20torrに減圧され200℃に加熱された脱揮層で2hr滞留させた後、220℃に加熱された押出機に導入しペレタイズする。
【0051】
【比較例9】
「スチレンーメタアクリル酸共重合体の製造」
比較例1で得られた共重合体100重量部を用いる以外は実施例6と同様の条件で共重合体を製造した。
【0052】
【比較例10】
重合反応器より連続して排出される重合体溶液を20〜30torrに減圧されたベント口を持ち220℃に加熱された押出機に導入し揮発後ペレタイズする以外は実施例7と同様の条件で共重合体を製造した。
実施例6、7、比較例9、10で得られた共重合体を実施例1と同様にして発泡押出し、発泡体を製造した。この結果を表2に示す。
【0053】
表中1)は、表面状態の評価である。「やや良好」は、時々部分的に光沢ムラを生じるレベルである。
表中2)は、吐出変動の評価である。「やや多い」は、部分的に厚みムラを生じるレベルである。
【0054】
【表2】
Figure 0003591935
【0055】
【発明の効果】
本発明のスチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体あるいはその共重合体組成物を用いることにより、表面状態の良好な発泡体を安定的に製造することができる。

Claims (4)

  1. ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算重量平均分子量MWが15〜40万であり、Mw/Mnが1.5〜3.5であり、且つ、該共重合体中の(メタ)アクリル酸単位が1〜30重量%であって、(メタ)アクリル酸単位の酸縮合度が0.3〜2.0%であることを特徴とするスチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体。
  2. 請求項1記載のスチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体100重量部に対し、スチレン系熱可塑性エラストマーを0.1〜20重量部含有することを特徴とするスチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体組成物。
  3. 請求項2記載のスチレン系熱可塑性エラストマーが架橋していることを特徴とするスチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体組成物。
  4. 請求項1又は2記載のスチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体又はスチレン系単量体ー(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体組成物よりなる発泡シート。
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