JPH10338784A - ビニル芳香族系耐熱性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

ビニル芳香族系耐熱性熱可塑性樹脂組成物

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JPH10338784A
JPH10338784A JP16671397A JP16671397A JPH10338784A JP H10338784 A JPH10338784 A JP H10338784A JP 16671397 A JP16671397 A JP 16671397A JP 16671397 A JP16671397 A JP 16671397A JP H10338784 A JPH10338784 A JP H10338784A
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styrene
copolymer
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resin composition
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JP16671397A
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Takahiro Suzuki
孝広 鈴木
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)ビニル芳香族化合物及びビニル芳
香族化合物と共重合可能なカルボン酸基またはカルボン
酸無水物基を有するビニル化合物を必須成分とするスチ
レン系共重合体85〜99重量%(B)ビニル芳香族化
合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体熱可塑性エ
ラストマー1〜15重量%よりなる組成物であり、
(B)成分の数平均分子量が15万以上、且つ(B)成
分中のビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の重量組
成比が50/50〜20/80である熱可塑性樹脂組成
物。 【効果】 本発明のビニル芳香族系耐熱性樹脂組成物を
用いることにより、ひんじ特性、即ち繰り返し折り曲げ
破断と剛性のバランスの優れた発泡シートを提供するこ
とができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品包装容器や弁
当用容器向けに消費されるビニル芳香族系耐熱性熱可塑
性樹脂組成物に関し、特に繰り返し折り曲げ破断と剛性
とバランスに優れた発泡シートを提供し得るスチレン系
耐熱性の熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】食品包装容器や弁当用容器向けに消費さ
れる熱可塑性樹脂の需要は年々増加の傾向をたどってい
るが、近年特に家庭への電子レンジの普及またはコンビ
ニエンスストアでの弁当の売上の増加にともない電子レ
ンジでの加熱に対応する耐熱性容器に対する需要が大幅
に増加している。
【0003】一般的に、食品容器や弁当容器は樹脂のシ
ートまたは発泡シートの熱成形により生産される。透明
性、加工性に優れ、安価に入手しうる発泡シート用の樹
脂としてポリスチレンが知られており、発泡ポリスチレ
ンシートを用いて成形された容器は保温性に優れている
特性を有している。しかし、ポリスチレンは耐熱性に限
界があり、電子レンジ等による加熱下では成形品の変形
が大きくなり、従って成形品の肉圧を厚くする必要があ
る。このため、PP製の食品容器が用いられる場合があ
るが、これらの容器は断熱性に乏しく電子レンジより取
り出す時に、素手で取り扱うのが困難である。
【0004】一方で、ポリスチレンの特性を失わず、耐
熱性を改良したものとして、スチレンー(メタ)アクリ
ル酸共重合体またはスチレンー無水マレイン酸共重合体
がある。特にスチレンー(メタ)アクリル酸共重合体は
(メタ)アクリル酸の含有量により任意に耐熱性を設定
できる為、極めて工業的に有効でありポリスチレン発泡
体の耐熱性を向上せしめる目的で発泡シート用の原材料
として、また車両又は家屋の断熱材用途等の耐熱性の要
求される発泡ボードの原料として利用されており、スチ
レンー(メタ)アクリル酸共重合体またはスチレンー無
水マレイン酸共重合体を用いてなる発泡体(特開昭57
ー72830号公報)について、またスチレンー(メ
タ)アクリル酸共重合体より成形される食品容器(特開
昭62ー94539号公報)について開示されている。
【0005】ところが、スチレンー(メタ)アクリル酸
共重合体もしくはスチレンー無水マレイン酸共重合体は
ポリスチレンと比べて耐熱性が高い利点を有している反
面、ポリスチレンと比べて脆い材料である。その為、ス
チレンー(メタ)アクリル酸共重合体もしくはスチレン
ー無水マレイン酸共重合体を単独で用いて得られる発泡
シートは、発泡ポリスチレンシートに比べて脆く、特に
一次成形と呼称される発泡シート作成工程でポリスチレ
ンと同様の方法で発泡シートを製造すると、発泡シート
の巻き取り工程にて切断することがあった。また、発泡
シートを折り曲げたり、二次成形と呼称される食品容器
成形時において発泡シートを打ち抜く時に割れが生じた
りすることがあった。
【0006】かかる問題点に対し、スチレンー(メタ)
アクリル酸系樹脂組成物にゴム補強ポリスチレン樹脂組
成物を添加する方法(特開昭63ー264335号公
報)が開示されている。ところが、ゴム補強ポリスチレ
ン樹脂組成物を添加する方法は、ゴム補強ポリスチレン
樹脂組成物中に存在するスチレンーブタジエングラフト
共重合体の含有量が低い為、少量の添加では発泡体の脆
性改善の効果が低く、また多量に混合するとスチレンー
(メタ)アクリル酸共重合体またはスチレンー無水マレ
イン酸共重合体の耐熱性を損ねるといった問題点があっ
た。
【0007】その問題点の解決方法としてMBS樹脂、
スチレンーブタジエンブロック共重合体、スチレンーブ
タジエンランダム共重合体等のゴム成分含有スチレン系
樹脂を添加する方法(特開平2ー58548号公報)や
ブタジエン比率が50重量%以上のスチレンーブタジエ
ン共重合体を添加する方法(特開平8ー41233号公
報)が開示されている。これらはいずれもスチレンー
(メタ)アクリル酸共重合体またはスチレンー無水マレ
イン酸共重合体にゴム成分を導入することで柔軟性を付
与させることを目的としているものである。
【0008】ところが、従来の方法ではスチレンー(メ
タ)アクリル酸共重合体組成物及びスチレンー無水マレ
イン酸共重合体組成物の弾性率を下げる為、発泡体に柔
軟性を付与することができ、発泡シートの脆性は改良す
ることができるが、発泡シートを繰り返し折り曲げた
り、成形された食品容器を折り曲げたりすると発泡シー
トがちぎれ易く、蓋と一体化した容器といった「ひん
じ」を有する食品容器に使用する為にはゴム成分の添加
量を増やす必要がある。
【0009】ところが、ゴム成分を増やすと発泡シート
の剛性が損なわれる為容器の厚みを増やさなければなら
なく、容器自体のかさが大きくなり輸送効率をさげてし
まう。従って特開平2ー58548号公報に開示されて
いるMBS樹脂等や特開平8ー41233号公報に開示
されている数分子量の低いブタジエン比率が50重量%
以上のスチレンーブタジエン共重合体に基づき作成した
組成物を用いてもひんじ特性と剛性のバランスの優れた
発泡シートは得られなかった。その為、発泡シートのひ
んじ特性と剛性のバランスを向上させる技術が期待され
ていた。
【0010】
【発明が解決しようそする課題】本発明の目的は、これ
らの課題点を解決し、ひんじ特性、即ち繰り返し折り曲
げ破断と剛性のバランスに優れた発泡シートの製造に適
したスチレンー(メタ)アクリル酸系共重合体組成物及
びスチレンー無水マレイン酸共重合体を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる現状
を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、スチレンー(メタ)ア
クリル酸系共重合体またはスチレンー無水マレイン酸共
重合体の様な耐熱性を向上させたスチレン系樹脂に、特
定の数平均分子量で特定のスチレンーブタジエン比のス
チレンーブタジエンブロック共重合体を特定量添加する
ことにより、繰り返し折り曲げ破断に対して強い、即ち
ひんじ特性に優れる発泡シートの製造が可能であること
を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0012】即ち、本発明は、(A)ビニル芳香族化合
物及びビニル芳香族化合物と共重合可能なカルボン酸基
またはカルボン酸無水物基を有するビニル化合物を必須
成分とするスチレン系共重合体85〜99重量%(B)
ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物のブロック共重
合体熱可塑性エラストマー1〜15重量%よりなる組成
物であり、(B)成分の数平均分子量が15万以上、且
つ(B)成分中のビニル芳香族化合物と共役ジエン化合
物の重量組成比が50/50〜20/80である事を特
徴とする熱可塑性樹脂組成物、を提供するものである。
【0013】以下本発明について詳しく説明する。本発
明において、まず、ビニル芳香族化合物及びビニル芳香
族化合物と共重合可能なカルボン酸基またはカルボン酸
無水物基を有するビニル化合物を必須成分とするスチレ
ン系共重合体とは、ビニル芳香族よりなる樹脂の耐熱性
向上の為にカルボン酸基またはカルボン酸無水物基を有
するビニル化合物とを共重合せしめた共重合体のことを
言い、特に工業的な見地からビニル芳香族化合物として
スチレンが、カルボン酸基またはカルボン酸無水物基を
有するビニル化合物として(メタ)アクリル酸及び無水
マレイン酸が好ましい。スチレンと(メタ)アクリル酸
を共重合せしめた樹脂をスチレンー(メタ)アクリル酸
共重合体と言い、スチレンと無水マレイン酸を共重合せ
しめた樹脂をスチレンー無水マレイン酸共重合体と言
う。
【0014】また、当該共重合体にスチレンに共重合可
能な他のビニルモノマーを本発明の目的を損なわない範
囲で共重合させてもかまわない。スチレンに共重合可能
なビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、αーメチルスチ
レン、o−、m−、p−メチルスチレン、ブロモスチレ
ン、ジブロモスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチ
レン等のスチレン以外の芳香族ビニル類、マレイン酸、
フマル酸等の不飽和脂肪酸類、無水マレイン酸、無水イ
タコン酸等の不飽和脂肪酸無水物類等が挙げられる。
【0015】スチレンー(メタ)アクリル酸共重合体は
(メタ)アクリル酸単位の含有量により任意の耐熱に制
御可能であり、本発明においてはその組成に関して特に
制限されるものでは無いが、耐熱向上効果と加工性のバ
ランスから共重合体中のスチレンと(メタ)アクリル酸
単位の含有重量比はスチレン単位/(メタ)アクリル酸
単位=85〜95/5〜15の範囲が好ましい。また、
スチレンー(メタ)アクリル酸共重合体及びスチレンー
無水マレイン酸共重合体の分子量は特に制限されない
が、強度と加工性のバランスから重量平均分子量は17
万〜27万の範囲が好ましく、特に19万〜24万の範
囲が好ましい。又、分子量分布に関しても特に制限され
るものでは無いが、発泡体の2次加工性からMz/Mw
が1.8以上であることが好ましく、2.2以上である
ことがより好ましい。
【0016】次に本発明で言うビニル芳香族化合物と共
役ジエン化合物よりなるブロック共重合体熱可塑性エラ
ストマーとはビニル芳香族ブロックと共役ジエンブロッ
クより構成される共重合体を言い、工業的な見地からビ
ニル芳香族化合物としてスチレンが、共役ジエン化合物
としてブタジエンが好ましい。当該共重合体のビニル芳
香族化合物と共役ジエン化合物の組成比は50/50〜
20/80に範囲である。50/50より共役ジエン化
合物の含有量が低いものでは発泡体に柔軟性を付与する
為に必要な添加量が増加し、耐熱性を損ねる場合があ
る。また20/80より共役ジエン化合物の含有量が多
いものではビニル芳香族ブロックの量が少ない為にスチ
レンー(メタ)アクリル酸共重合体またはスチレンー無
水マレイン酸共重合体との相溶性が低く、熱加工工程に
おいて凝集が起こる場合があり、発泡体にした時フィッ
シュアイと呼ばれる塊状の未溶融物が分散して外観不良
を起こす可能性がある。
【0017】また当該共重合体の数平均分子量は15万
以上である必要がある。15万未満のものでは、発泡体
の繰り返し折り曲げ破断強さと剛性のバランスが低く、
特に少ない添加量の範囲では繰り返し折り曲げ破断強さ
の効果が不十分である。共重合体の数平均分子量はRI
検出器を用いたゲルパーミネーションクロマトグラムを
標準線上ポリスチレンのクロマトグラムで比較して得ら
れる線状ポリスチレン換算の数平均分子量である。また
当該ブロック共重合体熱可塑性エラストマーの分子形状
は特に規定されるものでは無く、例えば直鎖状のもの、
3分岐状のもの、4分岐状のもの等が挙げられる。また
ビニル芳香族ブロック(S)と共役ジエンブロック
(B)の結合形態も特に規定されるものでは無く、例え
ばSB型、SBS型、SBSB型等が挙げられる。
【0018】以上の結果、繰り返し折り曲げ破断強さと
剛性のバランスに優れた発泡体を得るに至った。尚、当
該熱可塑性樹脂組成物にはスチレン系樹脂に慣用されて
いる添加剤、例えば、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、着色
剤、熱安定剤等を本発明の目的を損なわない範囲で添加
してもかまわない。また、発泡シートの生産に用いる発
泡剤及び発泡核剤としては通常のポリスチレン発泡シー
トの生産に使用されるものを使用すればよい。
【0019】そのような発泡剤としては、プロパン、ブ
タン、ペンタン等の揮発性発泡剤及びこれらの混合物、
アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレン等の
有機系発泡剤、重炭酸ナトリウム等の無機系発泡剤があ
り、場合によっては炭酸ガス窒素、水等も適応できる。
発泡核剤としては、タルク、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素アンモニウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。次
に、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に
説明する。
【0020】
【実施例】実施例に記載の高分子量スチレン系熱可塑性
エラストマーは次の参考例に示すB−1、B−2を用い
た。 [参考例1]高分子量スチレン系熱可塑性エラストマー
「B−1」の製造 オートクレーブを窒素ガスで内部置換した後、精製乾燥
させたシクロヘキサン5リットルを仕込み、その後70
℃に攪拌、昇温した。次に触媒としてn−ブチルリチウ
ムを0.08g、精製、乾燥させたスチレン300gを
添加し、3時間重合した。次いで、精製・乾燥させたブ
タジエン700gをプランジャーポンプにて添加して3
時間重合させた。所定の重合ステップが終了した後四塩
化珪素を加えて重合を停止させ、分岐型ブロック共重合
体B−1を得た。得られた重合体のゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーにて測定したポリスチレン換算数
分子量分子量は39.9万で、スチレン/ブタジエン重
量比率は3/7であった。
【0021】[参考例2]高分子量スチレン系熱可塑性
エラストマー「B−2」の製造 オートクレーブを窒素ガスで内部置換した後、精製乾燥
させたシクロヘキサン5リットルを仕込み、その後70
℃に攪拌、昇温した。次に触媒としてn−ブチルリチウ
ムを0.3g、精製、乾燥させたスチレン150gを添
加し、3時間重合した。次いで、精製・乾燥させたブタ
ジエン700gをプランジャーポンプにて添加して3時
間重合を続け、次いで、再度精製・乾燥させたスチレン
150gをプランジャーポンプにて添加して3時間重合
させた。所定の重合ステップが終了した後メタノールを
加えて重合を停止させ、線状ブロック共重合体B−2を
得た。得られた重合体のゲルパーミエーションクロマト
グラフィーにて測定したポリスチレン換算数分子量分子
量は28.9万で、スチレン/ブタジエン重量比率は3
/7であった。
【0022】表中及び参考例・実施例中に示す重量平均
分子量Mw、数平均分子量Mnはゲルパーミエイション
クロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算分
子量である。測定条件は下記に示すとおりである。 測定溶媒 :テトラハイドロフラン 試料濃度 :試料20mgを20mlの該溶媒に溶解。 分別カラム:東ソー製 TSK−gelーGMH−XL
2本 測定機本体:東ソー製 HCL8020 測定温度 :38℃ 流速 :1ml/min 液体クロマトグラフ用サンプル前処理フィルター:GL
サイエンス社製 非水性 未滅菌 13N 0.45μ
【0023】表中に示す発泡シートの曲げ強度は、発泡
シートを14日間23℃50%RHの恒温室にて状態調
節した後、発泡シートの引き取り方向と直角方向に繰り
返し折り曲げて発泡シートの表面が破断するまでの回数
にて評価した。表中に示す発泡体の表面外観は次の様に
評価した。 ○:表面にフィッシュアイ状の凹凸が無く綺麗な発泡体
である。 ×:表面にフィッシュアイ状の凹凸がところどころ存在
する。 表中に示す発泡シートの脆性は、発泡シートの製造工程
で問題無く製造できた場合を○、製造工程でシートの切
断が生じた場合を△、製造工程でシートの切断が多発し
た場合を×とした。
【0024】表中に示す発泡シートの剛性は、発泡シー
トを14日間23℃50%RHの恒温室にて状態調節し
た後、発泡シートを40mm×150mmの帯状に切り
出し、両端3mmをチャックで固定した後、中心に10
0gの重りを乗せて初期値からのたわみ量を測定した。
たわみ量が大きい程発泡シートの剛性は低いと評価し
た。表中に示す発泡体の発泡倍率は、発泡体を約5g切
り出して500mlのメスシリンダーに200ml程水
を張り、切り出した発泡体を沈めて体積の増分を読み、
水の比重を1g/cm3と仮定して重量比から発泡倍率
を次の式により計算した。
【0025】
【式1】 表中に示すスチレン系熱可塑性エラストマーのスチレン
/ブタジエン比率は、四酸化オスミウムを触媒としてジ
ターシャリーブチルハイドロパーオキサイドにより酸化
分解した後、分解物にメタノールを添加して析出させた
成分をポリスチレン成分として重量を測定することで算
出した。
【0026】(実施例1〜9、比較例1〜11)スチレ
ンーメタアクリル酸共重合体(Sー1)またはスチレン
ー無水マレイン酸共重合体(S−2)100重量部に対
して、スチレンーブタジエンブロック共重合体(B−1
〜B−4)、ポリブタジエン(B−5)、MBS樹脂
(Bー6、7)を表1、2に記載の割合で混合した後、
60mm径の温度180〜220℃、回転数60rpm
に調整した2軸押出機により押し出してペレタイズし
た。
【0027】得られたペレットを直径150mmのサー
キュラーダイを備えた押出発泡機を用いて、発泡シート
を製造した。押出発泡機の樹脂溶融ゾーンの温度は20
0〜230℃、ロータリークーラーの温度は130〜1
70℃、Tダイの温度は160℃に調整した。発泡核剤
として、ミストロンペーパー(日本ミストロン社製)を
樹脂に対して1重量部、発泡剤として、液化ブタンを樹
脂に対して4重量部添加した。押出発泡された発泡シー
トは冷却マンドリルで冷却し、円周上の2点でカッター
により切断後、幅300mm、厚み1.8mm、発泡倍
率8.0〜8.5倍の発泡シートを得た。尚、比較例2
〜6、8、9、11は先行技術(特開平2ー58548
号公報、特開平8ー41233号公報)に基づき実施し
たものである。結果を表1、2に示す。また、実施例1
〜4、実施例5〜8、比較例1〜5で得られた発泡耐の
物性バランスを図1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明のビニル芳香族系耐熱性樹脂組成
物を用いることにより、ひんじ特性、即ち繰り返し折り
曲げ破断と剛性のバランスの優れた発泡シートを製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜4、実施例5〜8、比較例1〜5で
得られた発泡耐の物性バランスを示す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビニル芳香族化合物及びビニル芳
    香族化合物と共重合可能なカルボン酸基またはカルボン
    酸無水物基を有するビニル化合物を必須成分とするスチ
    レン系共重合体85〜99重量%(B)ビニル芳香族化
    合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体熱可塑性エ
    ラストマー1〜15重量%よりなる組成物であり、
    (B)成分の数平均分子量が15万以上、且つ(B)成
    分中のビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の重量組
    成比が50/50〜20/80であることを特徴とする
    熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分のビニル芳香族化合物がスチ
    レンであり、ビニル芳香族化合物と共重合可能なカルボ
    ン酸基またはカルボン酸無水物基を有するビニル化合物
    が(メタ)アクリル酸または無水マレイン酸であり、
    (B)成分のビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の
    ブロック共重合体熱可塑性エラストマーがスチレンーブ
    タジエンブロック共重合体である請求項1記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分がスチレンと(メタ)アクリ
    ル酸の共重合体であって、共重合体中のスチレンと(メ
    タ)アクリル酸の重量組成比率が、スチレン/(メタ)
    アクリル酸=97/3〜85/15である請求項1、2
    記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分の数平均分子量が25万以上
    であり、スチレンとブタジエンの重量組成比が40/6
    0〜20/80である請求項1〜3記載の熱可塑性樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分と(B)成分の重量組成比が
    A/B=90〜99/1〜10である請求項4記載の熱
    可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A)成分と(B)成分の重量組成比が
    A/B=95〜97/3〜5である請求項5に記載の熱
    可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載の熱可塑性樹脂組成物
    よりなる発泡体。
JP16671397A 1997-06-10 1997-06-10 ビニル芳香族系耐熱性熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH10338784A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002053719A (ja) * 2000-05-31 2002-02-19 Asahi Kasei Corp スチレン系樹脂組成物
JP2014240459A (ja) * 2013-06-11 2014-12-25 東洋スチレン株式会社 スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体組成物
WO2015041328A1 (ja) * 2013-09-20 2015-03-26 Psジャパン株式会社 押出発泡体及び容器

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