JPH09302197A - 耐塗装性熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

耐塗装性熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法

Info

Publication number
JPH09302197A
JPH09302197A JP4611097A JP4611097A JPH09302197A JP H09302197 A JPH09302197 A JP H09302197A JP 4611097 A JP4611097 A JP 4611097A JP 4611097 A JP4611097 A JP 4611097A JP H09302197 A JPH09302197 A JP H09302197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
copolymer
vinyl cyanide
resin composition
thermoplastic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4611097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3684744B2 (ja
Inventor
Takashi Taguchi
隆志 田口
Tomozo Matsumoto
朋三 松本
Keiji Nakagawa
啓次 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP04611097A priority Critical patent/JP3684744B2/ja
Publication of JPH09302197A publication Critical patent/JPH09302197A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3684744B2 publication Critical patent/JP3684744B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】アクリル系塗料およびウレタン系塗料用自動車
・オートバイ向け外装部品用樹脂材料として要求される
耐衝撃性、耐塗装性、溶融時の色調安定性および成形加
工性のバランスに優れた熱可塑性樹脂組成物を提供する
こと。 【解決手段】特定のシアン化ビニル含有率と組成分布を
有するシアン化ビニル系共重合体、ゴム含有グラフト共
重合体およびペンタエリスリトールテトラステアレート
を組合わせることを特徴とする耐塗装性熱可塑性樹脂組
成物。 【効果】耐衝撃性、耐塗装性、溶融時の色調安定性およ
び成形加工性のバランスに優れた効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性、耐塗装
性、溶融時の色調安定性および成形加工性のバランスに
優れた熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴム質重合体にシアン化ビニル化合物と
芳香族ビニル化合物をグラフト共重合してなる樹脂組成
物は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(AB
S樹脂)として知られており、機械的特性に優れまた良
好な成形加工性を有することから広範囲な分野において
利用されている。特に、自動車・オートバイ分野では、
軽量化によるメリットから、内装のみならず外装部品と
しても用いられており、この場合塗装されることが多
い。
【0003】一般に、ABS樹脂中のアクリロニトリル
含有率を増加させることにより、耐塗装性が向上するこ
とが知られており、これまでにABS樹脂中のアクリロ
ニトリルの割合を検討することによって塗装性を改良す
る方法がいくつか検討されている。たとえば、特開平6
−16896号公報ではゴム含有グラフト共重合体の中
のシアン化ビニル含有率とシアン化ビニル系共重合体中
のシアン化ビニル含有率の差および両共重合体の比を規
定する方法が提案されている。しかし、この方法は塗装
性および溶融時の色調安定性が十分ではなかった。
【0004】また、特開平7−11099号公報では特
定のシアン化ビニル含有率を有するシアン化ビニル系共
重合体がゴム含有グラフト共重合体中のシアン化ビニル
含有率に対して特定範囲にある樹脂組成物を提案してい
る。しかし、溶融時の色調安定性が劣るという問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、耐衝撃性、耐塗装性、溶融時の色調安定性および成
形加工性のバランスに優れた耐塗装性熱可塑性樹脂組成
物を提供することにある。本発明者らは、かかる目的を
達成するために鋭意検討した結果、特定のシアン化ビニ
ル含有率と組成分布を有するシアン化ビニル系共重合体
およびゴム含有グラフト共重合体を組合わせることによ
り耐衝撃性、耐塗装性、溶融時の色調安定性および成形
加工性のバランスに優れた樹脂組成物が得られることを
見出し、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、ゴ
ム質重合体(A)5〜40重量%、ゴム質重合体以外の
共重合体(B)95〜60重量%からなる樹脂組成物に
おいて、(1)共重合体(B)の平均シアン化ビニル含
有率が25〜35重量%、(2)共重合体(B)のシア
ン化ビニルの組成分布において、平均シアン化ビニル含
有率より2重量%以上高い組成を有する共重合体(B)
が共重合体(B)中の3〜20重量%存在することをと
もに満足することを特徴とする耐塗装性熱可塑性樹脂組
成物によって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるゴム含有グラフト
共重合体(I)に用いるゴム質重合体(A)としては,
ジエン系ゴム、アクリル系ゴム、エチレン系ゴムなどで
あり、具体例としては、ポリブタジエン、ポリ(ブタジ
エン−スチレン)、ポリ(ブタジエン−アクリロニトリ
ル)、ポリイソプレン、ポリ(ブタジエン−アクリル酸
ブチル)、ポリ(ブタジエン−アクリル酸メチル)、ポ
リ(ブタジエン−メタクリル酸メチル)、ポリ(アクリ
ル酸ブチル−メタクリル酸メチル)、ポリ(ブタジエン
−アクリル酸エチル)、エチレン−プロピレンラバー、
エチレン−プロピレン−ジエンラバー、ポリ(エチレン
−イソブチレン)、ポリ(エチレン−アクリル酸メチ
ル)などが挙げられる。これらのゴム質重合体は、1種
または2種以上の混合物で使用される。これらのゴム質
重合体のうち、ポリブタジエン、ポリ(ブタジエン−ス
チレン)、ポリ(ブタジエン−アクリロニトリル)、エ
チレン−プロピレンラバーが耐衝撃性の点で特に好まし
く用いられる。
【0008】本発明におけるゴム含有グラフト共重合体
(I)、シアン化ビニル系共重合体(II)およびシアン
化ビニル系共重合体(III) に用いるシアン化ビニル系
単量体(a)の具体例としてはアクリロニトリルおよび
メタクリロニトリルなどが挙げられ、1種または2種以
上用いることができる。中でもアクリロニトリルが耐塗
装性の面で特に好ましい。
【0009】本発明におけるゴム含有グラフト共重合体
(I)、シアン化ビニル系共重合体(II)およびシアン
化ビニル系共重合体(III) に用いる芳香族ビニル系単
量体(b)の具体例としては、スチレン,α−メチルス
チレン,オルソメチルスチレン,パラメチルスチレン,
パラ−t−ブチルスチレンおよびハロゲン化スチレンな
どが挙げられ、1種または2種以上用いることができ
る。なかでもスチレン,α−メチルスチレンが成形加工
性の面で好ましく、さらにはスチレンが特に好ましい。
【0010】本発明におけるゴム含有グラフト共重合体
(I)に用いる共重合可能な他のビニル系単量体(c)
の具体例としては、アクリル酸,メタクリル酸などの不
飽和カルボン酸;アクリル酸メチル,メタクリル酸メチ
ル,アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステ
ル類;アクリルアミド,メタクリルアミド,N−メチル
アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類および
マレイミド,N−メチルマレイミド,N−フェニルマレ
イミドなどのマレイミド類、無水マレイン酸、無水シト
ラコン酸、無水アコニット酸などの不飽和カルボン酸無
水物などを挙げることができ、なかでもメタクリル酸メ
チル、N−フェニルマレイミドが成形加工性の面で好ま
しい。
【0011】本発明におけるゴム質重合体(A)は5〜
40重量%、ゴム質重合体以外の共重合体(B)は95
〜60%である必要がある。ゴム質重合体(A)が5重
量%未満では得られる耐塗装性熱可塑性樹脂組成物の耐
衝撃性が十分でなく、40重量%を越えると得られる耐
塗装性熱可塑性樹脂組成物の成形加工性が劣るため好ま
しくない。中でもゴム質重合体(A)10〜35重量
%、ゴム質重合体以外の共重合体(B)90〜65%が
耐衝撃性と成形加工性のバランスの点から好ましい。
【0012】本発明における共重合体(B)の平均シア
ン化ビニル含有率は25〜35重量%である必要があ
る。平均シアン化ビニル含有率が25重量%未満では得
られる耐塗装性熱可塑性樹脂組成物の耐塗装性が十分で
なく、35重量%を越えると溶融時の色調安定性が劣る
ため好ましくない。中でも平均シアン化ビニル含有率は
28〜33重量%が耐塗装性と溶融時の色調安定性のバ
ランスの点から好ましい。
【0013】本発明における共重合体(B)のシアン化
ビニルの組成分布において平均シアン化ビニル含有率よ
り2重量%以上高い組成を有する共重合体が共重合体
(B)中に3〜20重量%であることが必要である。3
重量%未満では得られる耐塗装性熱可塑性樹脂組成物の
耐塗装性が十分でなく、20重量%を越えると溶融時の
色調安定性が劣るため好ましくない。中でも5〜18重
量%が耐塗装性と溶融時の色調安定性のバランスの点か
ら好ましい。
【0014】本発明におけるゴム含有グラフト共重合体
(I)に用いられるゴム質重合体(A)の含有率は特に
制限はないが、10〜80重量%が耐衝撃性の点で好ま
しく、さらには40〜70重量%が好ましい。また、ゴ
ム含有グラフト共重合体(I)におけるシアン化ビニル
系単量体(a)の含有率は特に制限はないが、5〜50
重量%が成形加工性の点で好ましく、さらには10〜4
0重量%が好ましい。また、ゴム含有グラフト共重合体
(I)における芳香族ビニル系単量体(b)の含有率は
特に制限はないが、10〜80重量%が成形加工性の点
で好ましく、さらには20〜70重量%が好ましい。ま
た、ゴム含有グラフト共重合体(I)における共重合可
能な他のビニル系単量体(c)の含有率は特に制限はな
いが、5〜50重量%が成形加工性の点で好ましい。
【0015】またグラフト率、グラフト成分の共重合体
の還元粘度は特に制限はないが、グラフト率は10〜8
0重量%が、グラフト成分の共重合体の還元粘度は、
0.2〜0.8dl/gが耐衝撃性の点で好ましい。
【0016】本発明におけるシアン化ビニル系共重合体
(II)は、シアン化ビニル系単量体(a)15〜35重
量%,芳香族ビニル系単量体(b)85〜65重量%で
ある。シアン化ビニル系単量体(a)が15重量%未満
であると、得られるシアン化ビニル系共重合体を用いた
耐塗装性熱可塑性樹脂組成物の耐塗装性が不十分であ
り、また35重量%を越えると、得られるシアン化ビニ
ル系共重合体を用いた耐塗装性熱可塑性樹脂組成物の成
形加工性および溶融時の色調安定性が共に著しく低下す
るため好ましくない。また、芳香族ビニル系単量体
(b)が65重量%未満であると、得られる耐塗装性熱
可塑性樹脂組成物の溶融時の色調安定性が著しく低下
し、85重量%を越えると得られる耐塗装性熱可塑性樹
脂組成物の耐塗装性が著しく低下するため好ましくな
い。特に、シアン化ビニル系単量体(a)20〜30重
量%、芳香族ビニル系単量体(b)80〜70重量%の
範囲のものが好ましい。
【0017】本発明におけるシアン化ビニル系共重合体
(III) は、シアン化ビニル系単量体(a)30〜50
重量%,芳香族ビニル系単量体(b)70〜50重量%
である。シアン化ビニル系単量体(a)が30重量%未
満であると、得られるシアン化ビニル系共重合体を用い
た耐塗装性熱可塑性樹脂組成物の耐塗装性が不十分であ
り、50重量%を越えると色調安定性が低下するため好
ましくない。特に、シアン化ビニル系単量体(a)33
〜45重量%、芳香族ビニル系単量体(b)67〜55
重量%の範囲のものが好ましい。
【0018】共重合体(B)のシアン化ビニルの組成分
布において、平均シアン化ビニル含有率より2重量%以
上高い組成を有する共重合体が共重合体(B)中の3〜
20重量%であることが必須であるが、その具体的方法
として、組成分布において平均シアン化ビニル含有率よ
り2重量%以上高い組成を有する割合が2重量%以下で
あるシアン化ビニル系共重合体(II)を50〜90重量
部、平均シアン化ビニル含有率より2重量%以上高い組
成を有する割合が25〜40重量%であるシアン化ビニ
ル系共重合体(III) を5〜45重量部混合する方法が
ある。
【0019】シアン化ビニルの組成分布は、シアン化ビ
ニル系共重合体のメチルエチルケトン溶液にシクロヘキ
サンを添加していき、分別沈殿したシアン化ビニル系共
重合体を乾燥し、重量を測定した後、赤外分光光度計に
よりシアン化ビニル含有率を求めた。。また、平均シア
ン化ビニル含有率は、分別しないで全体を赤外分光光度
計により求めた。
【0020】本発明中のゴム含有グラフト共重合体
(I)の製造方法については、特に制限はなく、乳化重
合法、塊状重合法、溶液重合法ならびにそれらの組み合
わせによる重合法により製造することができる。中で
も、ゴムの粒子径およびグラフト率制御の点で乳化重合
法が特に好ましい。
【0021】本発明におけるシアン化ビニル系共重合体
(II)の重合方法としては、特に制限はないが、シアン
化ビニルの組成分布をシャープにするという点で、特に
塊状重合法、溶液重合法が好ましい。
【0022】本発明におけるシアン化ビニル系共重合体
(III) の重合方法としては、特に制限はないが、シア
ン化ビニルの組成分布をブロードにするという点で、水
系懸濁重合が好ましい。
【0023】前記重合に用いられる懸濁安定剤として粘
土、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム等の無機系懸濁
安定剤、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセル
ロース、ポリアクリルアミド、メタクリル酸メチル/ア
クリルアミド共重合体等の有機系懸濁安定剤などを用い
て、アゾ系開始剤、ハイドロキシパーオキサイド系開始
剤により重合することができる。
【0024】本発明の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物の製
造方法については、特に制限はなく、配合の際にはリボ
ンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等
を用いることができる。また、単軸押出機、2軸押出機
などの押出機、ババリーミキサー、混合ロール、加圧ニ
ーダー等を使用した混練処理を採用することができる。
【0025】また、シアン化ビニル系共重合体(II)を
連続塊状重合せしめるプロセス中の溶融状態であるシア
ン化ビニル系共重合体(II)に対して、ゴム含有グラフ
ト共重合体(I)および懸濁重合法により製造されたシ
アン化ビニル系共重合体(III) を連続的に添加して混
合することは色調をさらに良くするため好ましい。
【0026】また特に、シアン化ビニル系共重合体(I
I)の脱モノマ工程において残存モノマが10重量%以
下になったシアン化ビニル系共重合体(II)に、乳化重
合ラテックスから得られるスラリーまたは含水ケークを
予め脱水乾燥したゴム含有グラフト共重合体(I)およ
び懸濁重合により得られた乾燥されたビーズ状のシアン
化ビニル系共重合体(III)を単軸押出機もしくは2軸
押出機を用いて連続的にベント付き2軸押出機に供給
し、溶融混合すると同時に脱モノマすることにより耐塗
装性熱可塑性樹脂組成物を製造することが色調の点から
好ましい。
【0027】本発明においては、さらに必要に応じて、
2、6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4、
4´−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)などのフェノール系酸化防止剤、トリス
(ミックスド、モノおよびジフェニル)フォスファイ
ト、ジフェニルイソデシルフォスファイトなどのフォス
ファイト系酸化防止剤、ジラウリルチオジプロピオネー
ト、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジアステリア
ルチオジプロピオネートなどの硫黄系酸化防止剤、2−
ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−(2
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ルなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ビス
(2、2、6、6−テトラメチル)−4−ピペリジニル
などの光安定剤、ヒドロキシルアルキルアミン、スルホ
ン酸塩などの帯電防止剤、ペンタエリスリトールテトラ
ステアレート、エチレンビスステアリルアミド、金属石
鹸などの滑剤、およびテトラブロムビスフェノールA、
デカブロモフェノールオキサイド、TBAエポキシオリ
ゴマー、TBAポリカーボネートオリゴマー、三酸化ア
ンチモンなどの難燃剤・難燃助剤などの各種添加剤、着
色剤、ガラス繊維・カーボン繊維などの無機充填材など
を配合することも可能である。
【0028】中でも、ペンタエリスリトールテトラステ
アレートが塗装性において好ましく、0.1〜5重量部
が良い。0.1重量部未満では塗装性向上効果が十分で
なく、5重量部を越えると成形性が劣るため好ましくな
い。
【0029】本発明の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物は耐
衝撃性、耐塗装性、溶融時の色調安定性および成形加工
性のバランスに優れているため、射出成形、シート成
形、押し出し成形、ブロー成形、圧縮成形、真空成形
等、種々の成形加工用途に供され、それら加工品は塗
装、真空蒸着、メッキ等に好適である。
【0030】本発明の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物が特
に適する塗料としてアクリル系塗料およびウレタン系塗
料がでるが、アクリル系塗料とは、アクリル酸およびそ
のエステル類、ならびにメタクリル酸およびそのエステ
ル類あるいはその他のビニル化合物との共重合樹脂を塗
膜形成主成分とする塗料のことである。また、ウレタン
系塗料とは、樹脂骨格中にウレタン結合を有するかある
いは塗膜を形成する過程でウレタン結合を生成する塗料
のことである。
【0031】本発明をさらに具体的に説明するために、
以下に実施例および比較例を挙げて説明するが、これら
実施例は、本発明を限定するものではない。参考例、実
施例、比較例中の部は重量部、%は重量%を表わす。な
お、得られたゴム含有グラフト共重合体(I)、シアン
化ビニル系共重合体(II)、シアン化ビニル系共重合体
(III)、 共重合体(B)および耐塗装性熱可塑性樹脂
組成物の各物性値は、下記の試験方法により求めた。
【0032】グラフト率:ゴム含有グラフト共重合体
(I)(重量M)にアセトンを加え、3時間還流し、こ
の溶液を40分間遠心分離後、不溶分を濾過しこの不溶
分を60℃で5時間真空乾燥、重量(N)を測定した。
次式によりグラフト率を求めた。ただし、式中Lはゴム
含有グラフト共重合体(I)中のゴム質重合体含有率
(%)である。
【0033】グラフト率(%)=100×(N−M×L
/100)/(M×L/100)。
【0034】還元粘度:ウベローデ粘度計を使用し、測
定温度30℃、試料濃度0.4g/dlのメチルエチル
ケトン溶液より測定した。
【0035】平均シアン化ビニル含有率:試料を加熱プ
レスにより40μm程度のフィルム状にし、赤外分光光
度計により求めた。
【0036】シアン化ビニル組成分布:試料2gを80
mlのメチルエチルケトンに溶解し、そこへシクロヘキサ
ンを添加していき、沈殿したシアン化ビニル系共重合体
を真空乾燥して重量を測定し、そのシアン化ビニル系共
重合体のシアン化ビニル含有率を赤外分光分析の吸光度
比より求めた。そして、累積重量%とシアン化ビニル含
有率をプロットし、平均シアン化ビニル含有率より2重
量%以上の割合(%)を求めた。
【0037】アイゾット衝撃強度:耐塗装性熱可塑性樹
脂組成物を射出成形し、得られた成形品をASTM D
256にしたがって、1/2インチ ノッチ付きアイゾ
ット衝撃強度を測定した。
【0038】溶融時の色調安定性:耐塗装性熱可塑性樹
脂組成物を射出成形する際、230℃30分成形機内で
滞留後、得られた成形品をJISK7103に従い、日
本電色工業(株)製、測色色差計を用いて、黄変度(Y
I)を測定した。
【0039】耐塗装性:耐塗装性熱可塑性樹脂組成物を
射出成形し、得られた成形品にアクリル系塗料溶液(藤
倉化成(株)製の塗料アクリライン#66E/シンナー
アクリラインI型シンナー=50/50重量比)をスプ
レー塗装し、70℃にて30分乾燥した後の塗装面の表
面性を外観評価した。また、ウレタン系塗料の場合は、
日本ペイント株製ブラッシュホワイト(アンダーコー
ト:Pu Blush White Base 、ミドルコート:Pu Blush W
hite Coctail#1、トップコート:Pu Pearl Clear、硬
化剤:Polyuremightylac Hardenner、シンナー:Polyur
emightylac)を塗布し、70℃にて30分乾燥した後の
塗装面の塗膜密着性を評価した。
【0040】流動性:ISO 1133に準じて、22
0℃荷重10kgのメルトフローレイトを測定した。
【0041】本発明をさらに具体的に説明するため、以
下に実施例および比較例を挙げて説明するが、本発明は
これら実施例に限定されるものではない。なお、ここで
特にことわりのない限り「%」は重量%、「部」は重量
部を表す。
【0042】
【実施例】
参考例1(ゴム含有グラフト共重合体(I)の製造) 窒素置換した反応器に純水120部、ブドウ糖0.5
部、ピロリン酸ナトリウム0.5部、硫酸第一鉄0.0
05部およびポリブタジエンラテックス(ゴム粒子径
0.3μm、ゲル含有率85%)50部(固形分換算)
を仕込み、撹拌しながら反応器内の温度を65℃に昇温
した。内温が65℃に達した時点を重合開始としてモノ
マ(スチレン35部、アクリロニトリル15部)および
t−ドデシルメルカプタン0.3部からなる混合物を5
時間かけて連続滴下した。同時に並行してクメンハイド
ロパーオキサイド0.25部、オレイン酸カリウム2.
5部および純水25部からなる水溶液を7時間かけて連
続滴下し、反応を完結させた。得られたグラフト共重合
体ラテックスを硫酸で凝固し、苛性ソーダで中和後、洗
浄後、濾過、乾燥してゴム含有グラフト共重合体(I)
を得た。このゴム含有グラフト共重合体(I)のゴム質
重合体含有率は50%、グラフト率は45%、樹脂成分
の還元粘度は0.68dl/gであった。
【0043】参考例2(シアン化ビニル系共重合体(I
I)Aの製造) 表1に示した仕様を有する2槽と予熱機および脱モノマ
機からなる連続塊状重合装置を用い、アクリロニトリル
25部、スチレン75部およびn−オクチルメカプタン
0.15部からなる単量体混合物を135kg/時で第1
重合槽に連続的に供給し、連続塊状重合させた。第1重
合槽の重合率は、58〜61%の間であり、第2重合槽
出のポリマーの重合率は、90〜91%での間で制御し
て運転した。重合反応混合物は、単軸押出機型脱モノマ
機により未反応の単量体をベント口より減圧蒸発回収
し、脱モノマ機の先端から表3記載のシアン化ビニル系
共重合体(II)Aを得た。得られたシアン化ビニル系共
重合体(II)Aの平均シアン化ビニル含有率および平均
シアン化ビニル含有率より2重量%以上の割合(%)を
表3に示した。
【0044】参考例3(シアン化ビニル系共重合体(I
I)Bの製造) 表2に示した仕様を有する1槽と予熱機および脱モノマ
機からなる連続塊状重合装置を用い、アクリロニトリル
25部、スチレン75部およびn−オクチルメカプタン
0.18部からなる単量体混合物を135kg/時の速度
で重合槽に連続的に供給し、連続塊状重合させた。重合
槽出のポリマーの重合率は、74〜76%での間で制御
し、重合反応混合物は、単軸押出機型予熱機で予熱され
た後、2軸押出機型脱モノマ機により未反応の単量体を
ベント口より減圧蒸発回収し、脱モノマ機の先端から表
3記載の組成のシアン化ビニル系共重合体(II)Bを得
た。得られたシアン化ビニル系共重合体(II)Bの平均
シアン化ビニル含有率および平均シアン化ビニル含有率
より2重量%以上の割合(%)を表3に示した。
【0045】参考例4(シアン化ビニル系共重合体(I
I)Cの製造) 表2に示した仕様を有する1槽と予熱機および脱モノマ
機からなる連続塊状重合装置を用い、アクリロニトリル
28部、スチレン72部およびn−オクチルメカプタン
0.18部からなる単量体混合物を135kg/時の速度
で重合槽に連続的に供給し、連続塊状重合させた。重合
槽出のポリマーの重合率は、74〜76%での間で制御
し、重合反応混合物は、単軸押出機型予熱機で予熱され
た後、2軸押出機型脱モノマ機により未反応の単量体を
ベント口より減圧蒸発回収し、脱モノマ機の先端から表
3記載の組成のシアン化ビニル系共重合体(II)Cを得
た。得られたシアン化ビニル系共重合体(II)Cの平均
シアン化ビニル含有率および平均シアン化ビニル含有率
より2重量%以上の割合(%)を表3に示した。
【0046】参考例5(シアン化ビニル系共重合体(II
I)aの製造) 容量が20Lで、バッフルおよびファウドラ型撹拌翼を
備えたステンレス製オートクレーブに、メタクリル酸メ
チル/アクリルアミド共重合体(特公昭45−2415
1号公報記載)0.05部をイオン交換水165部に溶
解した溶液を400rpmで撹拌し、系内を窒素ガスで
置換した。次にアクリロニトリル31部スチレン69
部、t−ドデシルメルカプタン0.3部および2.2´
−アゾビスイソブチロニトリル0.52部の混合溶液を
反応系を撹拌しながら添加し、60℃に昇温し、重合を
開始した。重合開始から100分までに65℃まで昇温
し、その後50分かけて100℃まで昇温して重合を完
結させた。以降は、通常の方法に従って、反応系の冷
却、ポリマの分離、洗浄、乾燥を行ない、シアン化ビニ
ル系共重合体(III)a を得た。得られたシアン化ビニ
ル系共重合体(III)aの平均シアン化ビニル含有率お
よび平均シアン化ビニル含有率より2重量%以上の割合
(%)を表3に示した。
【0047】参考例6(シアン化ビニル系共重合体(II
I)b の製造) 参考例5中のアクリロニトリルを37部に、スチレンを
63部に変えた以外は、参考例5と同様に製造を行な
い、表3記載のシアン化ビニル系共重合体(III)bを
得た。
【0048】参考例7(シアン化ビニル系共重合体(II
I)c の製造) 参考例5中のアクリロニトリルを20部に、スチレンを
80部に変えた以外は、参考例5と同様に製造を行な
い、表3記載のシアン化ビニル系共重合体(III)cを
得た。
【0049】参考例8(シアン化ビニル系共重合体(II
I)d の製造) 参考例5中のアクリロニトリルを37部に、スチレンを
63部に変えた以外は、参考例5と同様に製造を行な
い、表3記載のシアン化ビニル系共重合体(III)dを
得た。
【0050】実施例1〜3 参考例1により得られたゴム含有グラフト共重合体
(I)、参考例2〜4により得られたシアン化ビニル系
共重合体(II)A〜C、参考例5〜6により得られたシ
アン化ビニル系共重合体(III)a〜bおよびペンタエ
リスリトールテトラステアレートを表4に示す配合割合
にてヘンシェルミキサーで混合後、40mmφ単押出機に
より溶融混練し、耐塗装性熱可塑性樹脂組成物を得た。
得られた耐塗装性熱可塑性樹脂組成物のゴム質重合体含
有率、共重合体(B)の平均シアン化ビニル含有率、共
重合体(B)の平均シアン化ビニル含有率より2重量%
以上の割合(%)、1/2インチ ノッチ付きアイゾッ
ト衝撃強度、黄変度(YI)、塗装性およびメルトフロ
ーレイトを測定し、表4に示した。
【0051】実施例4 参考例3と同様にて連続塊状重合により表3記載のシア
ン化ビニル系共重合体(II)Bを得た。その脱モノマ機
の先端から1/3長のバレル部にタンデムに接続した、
加熱装置を有する2軸押出機型フィーダーから、20kg
/時の速度で参考例1で製造したゴム含有グラフト共重
合体(I)パウダー、7kg/時の速度で参考例6で製造
したシアン化ビニル系共重合体(III)b および1kg/
時の速度でペンタエリスリトールテトラステアレート
を、73kg/時の速度のシアン化ビニル系共重合体(I
I)Bと脱モノマ機で溶融混練した後、さらに未反応モ
ノマをベント口より減圧蒸発回収しストランド状に吐出
させカッターにより耐塗装性熱可塑性樹脂組成物ペレッ
トを得た。得られた耐塗装性熱可塑性樹脂組成物のゴム
質重合体含有率、共重合体(B)の平均シアン化ビニル
含有率、共重合体(B)の平均シアン化ビニル含有率よ
り2重量%以上の割合(%)、1/2インチ ノッチ付
きアイゾット衝撃強度、黄変度(YI)、塗装性および
メルトフローレイトを測定し、表4に示した。
【0052】比較例1〜8 参考例1により得られたゴム含有グラフト共重合体
(I)、参考例2〜4により得られたシアン化ビニル系
共重合体(II)A〜C、参考例5〜8により得られたシ
アン化ビニル系共重合体(III)a〜d およびペンタエ
リスリトールテトラステアレートを表4に示す配合割合
にてヘンシェルミキサーで混合後、40mmφ押出機によ
り溶融混練し、耐塗装性熱可塑性樹脂組成物を得た。得
られた耐塗装性熱可塑性樹脂組成物のゴム質重合体含有
率、共重合体(B)の平均シアン化ビニル含有率、共重
合体(B)の平均シアン化ビニル含有率より2重量%以
上の割合(%)、1/2インチ ノッチ付きアイゾット
衝撃強度、黄変度(YI)、塗装性およびメルトフロー
レイトを測定し、表4に示した。
【0053】実施例1〜4により、本発明に規定する範
囲の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物が耐衝撃性、耐塗装
性、溶融時の色調安定性および成形加工性のバランスに
優れていることが判る。
【0054】しかし、比較例1〜8はゴム質重合体含有
率、共重合体(B)の平均シアン化ビニル含有率および
共重合体(B)の平均シアン化ビニル含有率より2重量
%以上の割合(%)が本発明の規定する範囲外であるた
め、比較例1、4、7は塗装性が悪く、比較例6は衝撃
強度が低く、比較例2、3、5、8は黄変度が大きく色
調安定性が劣る。
【0055】実施例および比較例により、本発明の耐塗
装性熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性、耐塗装性、溶融
時の色調安定性および成形加工性のバランスに優れてい
ることが判る。これは、特定のシアン化ビニル含有率と
組成分布を有するシアン化ビニル系共重合体、ゴム含有
グラフト共重合体および必要に応じてペンタエリスリト
ールテトラステアレートを組合わせることにより、初め
て実現されるものである。
【0056】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0057】
【発明の効果】本発明の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物
は、特定のシアン化ビニル含有率と組成分布を有するシ
アン化ビニル系共重合体、ゴム含有グラフト共重合体お
よびペンタエリスリトールテトラステアレートを組合わ
せることが特徴であり、耐衝撃性、耐塗装性、溶融時の
色調安定性および成形加工性のバランスに優れている。
【0058】本発明の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物は、
これらの特徴をいかして、種々の成形加工用途に供され
るが、特にアクリル系塗料およびウレタン系塗料用自動
車・オートバイ用外装部品用樹脂材料として好適であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25/12 LDT C08L 25/12 LDT LDW LDW LDY LDY 51/04 LKY 51/04 LKY

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム質重合体(A)5〜40重量%、ゴム
    質重合体以外の共重合体(B)95〜60重量%からな
    る樹脂組成物において、下記(1)および(2)をとも
    に満足することを特徴とする耐塗装性熱可塑性樹脂組成
    物。 (1)共重合体(B)の平均シアン化ビニル含有率が2
    5〜35重量%。 (2)共重合体(B)のシアン化ビニルの組成分布にお
    いて、平均シアン化ビニル含有率より2重量%以上高い
    組成を有する共重合体が共重合体(B)中に3〜20重
    量%存在すること。
  2. 【請求項2】ゴム含有グラフト共重合体(I)10〜5
    0重量部、 シアン化ビニル系単量体(a)15〜30重量%、芳香
    族ビニル系単量体(b)85〜70重量%からなり、か
    つ平均シアン化ビニル含有率より2重量%以上高い組成
    を有する共重合体が共重合体中2重量%以下であるシア
    ン化ビニル系共重合体(II)50〜90重量部、 およびシアン化ビニル系単量体(a)30〜50重量
    %、芳香族ビニル系単量体(b)70〜50重量%から
    なり、かつ平均シアン化ビニル含有率より2重量%以上
    高い組成を有する共重合体が共重合体中25重量%以上
    40重量%以下であるシアン化ビニル系共重合体(II
    I) 5〜45重量部からなることを特徴とする請求項1
    記載の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ゴム含有グラフト共重合体(I)が、ゴム
    質重合体(A)の存在下にシアン化ビニル系単量体
    (a)、芳香族ビニル系単量体(b)およびこれらと共
    重合可能な他の単量体(c)から選ばれた少なくとも1
    種以上の単量体をグラフトしてなるゴム含有グラフト共
    重合体であることを特徴とする請求項2記載の耐塗装性
    熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】シアン化ビニル系共重合体(II)が連続塊
    状重合法により製造されることを特徴とする請求項2記
    載の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】シアン化ビニル系共重合体(III) が懸濁
    重合法により製造されることを特徴とする請求項2記載
    の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】共重合体(B)、シアン化ビニル系共重合
    体(II)およびシアン化ビニル系共重合体(III) がス
    チレンーアクリロニトリル共重合体であることを特徴と
    する請求項1、2、4または5記載の耐塗装性熱可塑性
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物1
    00重量部に対してペンタエリスリトールテトラステア
    レート0.1〜5重量部を添加したことを特徴とする塗
    装性熱可塑性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】アクリル系塗料およびウレタン系塗料に特
    に適した、請求項1〜7記載の耐塗装性熱可塑性樹脂組
    成物。
  9. 【請求項9】シアン化ビニル系単量体(a)15〜30
    重量%,芳香族ビニル系単量体(b)85〜70重量%
    からなりかつ平均シアン化ビニル含有率より2重量%以
    上高い組成を有する共重合体が共重合体中2重量%以下
    であるシアン化ビニル系共重合体(II)を連続塊状重合
    せしめるプロセス中の溶融状態のシアン化ビニル系共重
    合体(II)50〜90重量部に対して、 ゴム質重合体(A)の存在下にシアン化ビニル系単量体
    (a)、芳香族ビニル系単量体(b)およびこれらと共
    重合可能な他のビニル系単量体(c)から選ばれる少な
    くとも1種以上の単量体をグラフトしてなるゴム含有グ
    ラフト共重合体(I)10〜50重量部、およびシアン
    化ビニル系単量体(a)30〜50重量%、芳香族ビニ
    ル系単量体(b)70〜50重量%からなりかつ平均シ
    アン化ビニル含有率より2重量%以上高い組成を有する
    共重合体が共重合体中25重量%以上40重量%以下で
    ある懸濁重合法により製造されたシアン化ビニル系共重
    合体(III) 5〜45重量部を連続的に添加して混合す
    ることを特徴とする耐塗装性熱可塑性樹脂組成物の製造
    方法。
  10. 【請求項10】シアン化ビニル系共重合体(II)の連続
    塊状重合の脱モノマー工程中もしくは脱モノマー工程以
    降で残存モノマーが10重量%以下になったシアン化ビ
    ニル系共重合体(II)に、ゴム含有グラフト共重合体
    (I)およびシアン化ビニル系共重合体(III) を添加
    することを特徴とする請求項9記載の耐塗装性熱可塑性
    樹脂組成物の製造方法。
  11. 【請求項11】ゴム含有グラフト共重合体(I)が乳化
    重合ラテックスから得られるスラリーまたは含水ケーク
    を予め脱水乾燥したものであることを特徴とする請求項
    9または10記載の耐塗装性熱可塑性樹脂組成物の製造
    方法。
JP04611097A 1996-03-13 1997-02-28 耐塗装性熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3684744B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04611097A JP3684744B2 (ja) 1996-03-13 1997-02-28 耐塗装性熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-55814 1996-03-13
JP5581496 1996-03-13
JP04611097A JP3684744B2 (ja) 1996-03-13 1997-02-28 耐塗装性熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09302197A true JPH09302197A (ja) 1997-11-25
JP3684744B2 JP3684744B2 (ja) 2005-08-17

Family

ID=26386233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04611097A Expired - Lifetime JP3684744B2 (ja) 1996-03-13 1997-02-28 耐塗装性熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3684744B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004046243A1 (ja) * 2002-11-21 2004-06-03 Techno Polymer Co., Ltd. 熱可塑性樹脂組成物、車両外装用成形品用熱可塑性樹脂組成物、車両外装用成形品、及び車両外装用成形品の製造方法
JP2006111764A (ja) * 2004-10-15 2006-04-27 Umg Abs Ltd ダイレクト蒸着用熱可塑性樹脂組成物および成形品、ランプ
JP2006131740A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Umg Abs Ltd ダイレクト蒸着用熱可塑性樹脂組成物、およびそれを用いた成形品、ランプ
WO2010004977A1 (ja) 2008-07-08 2010-01-14 東レ株式会社 熱可塑性共重合体の製造方法
CN102513944A (zh) * 2011-12-29 2012-06-27 云南光电辅料有限公司 一种蓝宝石晶体加工用树脂磨具及其制备方法
JP2012177088A (ja) * 2011-02-04 2012-09-13 Toray Ind Inc 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品
JP2016188293A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 東レ株式会社 熱可塑性樹脂組成物
WO2022102547A1 (ja) * 2020-11-10 2022-05-19 日本エイアンドエル株式会社 塗装用樹脂組成物

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5998299B1 (ja) 2016-03-10 2016-09-28 ユーエムジー・エービーエス株式会社 熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成形品

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004046243A1 (ja) * 2002-11-21 2004-06-03 Techno Polymer Co., Ltd. 熱可塑性樹脂組成物、車両外装用成形品用熱可塑性樹脂組成物、車両外装用成形品、及び車両外装用成形品の製造方法
CN1322054C (zh) * 2002-11-21 2007-06-20 大科能树脂有限公司 车辆外装饰用成型品用热塑性树脂组合物及车辆外装饰用成型品及其制造方法
JP2006111764A (ja) * 2004-10-15 2006-04-27 Umg Abs Ltd ダイレクト蒸着用熱可塑性樹脂組成物および成形品、ランプ
JP2006131740A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Umg Abs Ltd ダイレクト蒸着用熱可塑性樹脂組成物、およびそれを用いた成形品、ランプ
WO2010004977A1 (ja) 2008-07-08 2010-01-14 東レ株式会社 熱可塑性共重合体の製造方法
US8334349B2 (en) 2008-07-08 2012-12-18 Toray Industries, Inc. Method for producing thermoplastic copolymer
JP2012177088A (ja) * 2011-02-04 2012-09-13 Toray Ind Inc 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品
CN102513944A (zh) * 2011-12-29 2012-06-27 云南光电辅料有限公司 一种蓝宝石晶体加工用树脂磨具及其制备方法
JP2016188293A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 東レ株式会社 熱可塑性樹脂組成物
WO2022102547A1 (ja) * 2020-11-10 2022-05-19 日本エイアンドエル株式会社 塗装用樹脂組成物
JP2022076687A (ja) * 2020-11-10 2022-05-20 日本エイアンドエル株式会社 塗装用樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3684744B2 (ja) 2005-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0293490B1 (en) Heat and impact resistant resin composition
JP3684744B2 (ja) 耐塗装性熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
JP2733326B2 (ja) 熱可塑性インターポリマーとポリアミドとの強化/充填混合物およびその製造方法
US5202379A (en) Impact resistant thermoplastic resin composition
KR980009375A (ko) 내약품성이 우수한 열가소성 수지 조성물
JP3080217B2 (ja) 熱可塑性共重合体及びそれを用いた熱可塑性樹脂組成物
JP3405478B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
US20060111514A1 (en) Thermoplastic resin composition, thermoplastic resin composition for exterior automotive molding, exterior automotive molding, and process for producing exterior automotive molding
JP3694986B2 (ja) ブロー成形用熱可塑性樹脂組成物およびそれからなるブロー成形品
JP2996115B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH11315184A (ja) ビニル芳香族/ケトンポリマ―組成物
JP2000086848A (ja) 押出し成形用熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品
JPH1036626A (ja) ブロー成形用熱可塑性樹脂組成物およびそれからなるブロー成形品
CN115427506B (zh) 热塑性树脂组合物、其制备方法以及包含其的模制品
KR100492806B1 (ko) 내도장성열가소성수지조성물및그제조방법
JP2003147153A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2727695B2 (ja) 艶消し剤,その製造法,艶消し熱可塑性樹脂組成物及び成形品
JP2000007877A (ja) 塗装性に優れる熱可塑性樹脂組成物及び自動車用成形品
JPH09302174A (ja) ブロー成形用熱可塑性樹脂組成物
JPH09137018A (ja) ブロー成形用熱可塑性樹脂組成物
JPH101581A (ja) ブロー成形用熱可塑性樹脂組成物およびそれからなるブロー成形品
JPH09324087A (ja) ブロー成形用熱可塑性樹脂組成物およびそれからなるブロー成形品
JP2002212383A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3880077B2 (ja) ガラス繊維強化熱可塑性樹脂組成物
JP2000204222A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050523

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090610

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090610

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100610

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110610

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110610

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120610

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130610

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130610

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140610

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term