JP3590424B2 - ズームレンズ鏡筒のクラッチ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、モータの回転を減速ギヤを介して伝達することにより進退するズームレンズ鏡筒に関し、特にこのズームレンズ鏡筒のクラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来ズームレンズ鏡筒の一部を構成するカム環にギヤ機構を噛合させ、モータの回転を減速ギヤを介してこのギヤ機構に伝達することにより、ズームレンズ鏡筒をカメラ本体に対して進退させるものがある。また上記モータの焼付けを防ぐために、モータ近傍の減速ギヤにクラッチ機構を設けたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ズーミング範囲を拡大するためにカメラ本体からの繰出量を従来よりも大きくしたズームレンズ鏡筒では、その先端部が障害物に当たる機会が多く、このためレンズ鏡筒がカメラ本体側に押圧されて、カム環に噛合するカム機構の回転方向の負荷となって伝達し、カム環近傍のギヤに、その回転方向に大きな負荷が加わることがある。
【0004】
しかしながら、上記従来のズームレンズ鏡筒では、カム環近傍のギヤに、負荷を低減する、あるいは負荷を逃す手段がないため、大きな負荷がギヤ機構および減速ギヤ列に加わり、これらの減速ギヤの歯欠け、破損等の問題を生じた。すなわち、モータ近傍に設けられたクラッチ機構は、モータの焼付け防止用に設けられ、またズームレンズ鏡筒より多数のギヤを介して配置されているため、ズームレンズ鏡筒に加わる外力に対しては、ほとんど効果を挙げることができなかった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、ズームレンズ鏡筒に外力が加わっても、ギヤ機構や減速ギヤに歯欠け、破損等が生じ難いズームレンズ鏡筒のクラッチ装置を提供することを目的としている。
【0006】
さらに本発明は、本発明が適用された装置全体を小型化することのできるズームレンズ鏡筒のクラッチ装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るズームレンズ鏡筒のクラッチ装置は、モータの回転を伝達する減速ギヤ列の最終段ギヤと、ズームレンズ鏡筒のカム環を固定環に対して相対回転させることによりカム環を軸方向に進退させるギヤ機構との間に設けられ、回転方向に所定量以上の負荷が加わると上記負荷が伝達する経路を開放するクラッチ機構を備え、ギヤ機構が固定環の支持部に収容されてカム環と噛合するピニオンを有し、クラッチ機構がピニオンと噛合する第1伝達ギヤと、最終段ギヤと噛合するとともに第1伝達ギヤと一体的に回転可能な第2伝達ギヤとを有し、さらにピニオンが、軸方向に沿ってほぼ等間隔に形成された複数のギヤ部と、互いに隣り合うギヤ部の間に形成されてギヤ部より小径の小径部とを有し、支持部に形成された切欠から少なくとも1組のギヤ部および小径部が露出し、第1伝達ギヤおよび第2伝達ギヤは、最終段ギヤと同軸方向に配置され、第1伝達ギヤは切欠から露出したギヤ部と噛合し、第2伝達ギヤは切欠から露出した小径部に間隙を持って対向することを特徴としている。
【0008】
ギヤ機構が、カム環と噛み合うピニオンを有し、クラッチ機構が、ピニオンと噛合する第1伝達ギヤと、最終段ギヤ第1伝達ギヤと一体的に回転可能な第2伝達ギヤとを有するものでもよい。
【0009】
また、最終段ギヤが、軸方向に沿ってほぼ等間隔に形成された複数のギヤ部を有し、第1伝達ギヤおよび第2伝達ギヤは、最終段ギヤと同軸方向に配置され、第1伝達ギヤは、ギヤ部と噛合し、かつ第2伝達ギヤは、互いに隣り合うギヤ部の間に形成され、ギヤ部より小径の小径部に間隙をもって対向するものでは、本発明が適用される装置全体を小型化することができる。
【0010】
【実施例】
以下図示実施例により本発明を説明する。
本発明を適用したズームレンズ鏡筒は、第1群レンズL1(図2)、第2群レンズ、および第3群レンズの前後3群の可動レンズ群を有し、これらを光軸方向に所定の軌跡で移動させることによりズーミングを行なわせ、第2群レンズを移動させることによりフォーカシングを行なわせるものである。
【0011】
図1〜4は、いずれも本発明の一実施例を示しており、図1に示すように、カメラ本体の一部をなす固定ブロック11には、筒状の嵌合部12が形成され、嵌合部12の内面には、その軸方向に延びる係合凹部12bが複数本形成されている。この係合凹部12bは、固定環13の外壁面に突設された複数の係合突出部13dに嵌合している。これにより固定環13は、固定ブロック11に対する相対回転を規制され、かつ光軸方向での相対移動を許容された形で嵌合されている。
【0012】
固定環13の外周に形成された雄ヘリコイド13eは、図2に示す調整環71の内周に形成された雌ヘリコイド(図示せず)に螺合しており、調整環71を光軸を中心とする正逆の方向に回動させると、固定環13が、光軸方向においてカメラ本体に対して進退するようになっている。すなわち、バックフォーカス量の調整時等には、固定環13のカメラ本体に対する光軸での方向位置、つまり結像面にあるフィルムに対する光軸方向での位置を変更させることができる。なお、バックフォーカス量を適正に調整した時点で、固定ネジ77を締めると、調整環71に形成される位置決め歯78(図2)が固定ブロック11に固定される位置決め板76の係止歯76aに係止され、調整環71が適正な位置で固定ブロック11に固定される。
【0013】
カム環14の後端部外周に形成される連結部15には、多条雄ネジ15aと、複数条(本実施例では5条)の互いに平行なスパーギヤ15bとが形成されている。スパーギヤ15bは、その歯がカム環14の軸線に平行な平歯車からなるもので、多条雄ネジ15aの山の方向と同一方向に傾斜しており、各スパーギヤ15bの間には、多条雄ネジ15aの一条のネジ山15cが形成される。なお、各スパーギヤ15bの間に複数条のネジ山15cを形成してもよい。多条雄ネジ15a、ネジ山15cおよびスパーギヤ15bの軸方向の形成長さは、同一である。
【0014】
一方、固定環13の内面には、上記多条雄ネジ15a、スパーギヤ15b、ネジ山15cにそれぞれ対応する多条雌ネジ13a、逃げ溝13b、ネジ谷部13cが形成される。すなわち多条雄ネジ15aおよびネジ山15cは、多条雌ネジ13aおよびネジ谷部13cにそれぞれ螺合し、スパーギヤ15bは、カム環14が回転すると逃げ溝13b内を非接触で移動する。したがって、カム環14が回動すると、カム環14は固定環13に対して光軸方向に相対的に進退する。
【0015】
またカム環14の内側には、前群レンズ筒19(図2)が配置される。前群レンズ筒19は、第1群レンズL1を備え、その外側には雌多条ネジ(図示せず)が形成される。この雌多条ネジは、カム環14の内側に形成された雄多条ネジ(図示せず)が螺合している。これによりカム環14の回転に伴い、前群レンズ筒19は、カム環14に対して光軸方向に進退する。このように、カム環14が回動すると、光軸方向においてカム環14が固定環13に対して進退するとともに、前群レンズ筒19がカム環14に対して進退する。
【0016】
固定環13の外壁面には、支持部16が形成されている。この支持部16は、固定環13の半径方向に膨出しており、その内部にピニオン20が回動可能に収納されている。支持部16近傍の固定環13は、軸方向に開放しており、この部分にピニオン20が配置される。つまりピニオン20は、固定環13の内側に表出している。
【0017】
ピニオン20は、ズームレンズ鏡筒のカム環14を回転させるギヤ機構としての機能を有している。ピニオン20の軸心を貫通するピニオン軸23は、ピニオン20と一体的に軸心周りに回動可能であり、固定環13の軸方向に延び、一端で支持部16に、他端で支持部16に固定される支持板17に回動可能に支持される。これによりピニオン20は、軸心周りに回動可能に支持され、また固定環13に対する光軸方向および半径方向の相対移動を規制されている。
【0018】
ピニオン20は、スパーギヤ15bにそれぞれ噛合可能な5つの連結ギヤ21を有し、この連結ギヤ21の間には小径部22が形成される。小径部22は、連結ギヤ21より小径であって、ネジ山15cの位置に対応する位置に形成される。そしてピニオン20は、連結ギヤ21がスパーギヤ15bと噛み合う位置までカム環14に接近させて配置されている。
【0019】
図2に示すモータMは、ズームレンズ鏡筒を進退させるための駆動源であり、モータMによる回転力は減速ギヤ列G等を介してカム環14に伝達される。減速ギヤ列Gは、減速ギヤ32a、32b、32c、32d、32e、32fおよびモータMの軸に固定されたモータピニオン31により構成され、モータピニオン31は減速ギヤ32aに噛合している。すなわちモータMの回転力は、モータピニオン31より減速ギヤ32a、32b、32c、32d、32e、32fに順次伝達される。
【0020】
ギヤ支持部材33内には、減速ギヤ32a〜32fが収納されており、またモータMはギヤ支持部材33に固定されている。このギヤ支持部材33は、固定ブロック11に固定され、固定環13の外周を取り巻くように配置される。
【0021】
減速ギヤ列Gの最終段ギヤ32fとピニオン20の間には、クラッチ機構40が設けられている。換言すると、クラッチ機構40は、最終段ギヤ32fとピニオン20の双方に噛合可能な位置に設けられている。そしてこのクラッチ機構40は、後述するように、カム環14および各ギヤの回転方向に所定量以上の負荷が加わると、上記負荷が伝達する経路を開放する機能を有している。
【0022】
図3および図4に示すように、クラッチ機構40は、ピニオン20に噛合する第1伝達ギヤ41と、最終段ギヤ32fに噛合し、第1伝達ギヤ41と一体的に回転可能な第2伝達ギヤ42と、第1伝達ギヤ41と第2伝達ギヤ42を、互いに一体的に回動するように付勢する付勢手段としてのコイルスプリング43とを備えている。
【0023】
第1伝達ギヤ41は、ギヤ部44と、このギヤ部44の軸心方向に突出する軸部45とを備え、ギヤ部44は、支持部16に形成された切欠16a(図1)より表出するピニオン20の連結ギヤ21のひとつに噛合する。第1伝達ギヤ41には凹部41aが形成され、凹部41aには、固定ブロック11に形成された突起11aが回動自在に嵌合している。これによりクラッチ機構40は、固定ブロック11に軸支される。また軸部45には溝部45bが形成され、この溝部45bにC形止め環48が嵌合している。
【0024】
第1伝達ギヤ41の軸部45が形成される側には、第1噛合突起(第1噛合部)46が形成される。第1噛合突起46は、軸部45の周りに沿って複数(本実施例では4つ)形成される。第1噛合突起46は、先端ほど細くなるよう、その側面には傾斜面46aが形成されている。隣り合う第1噛合突起46の間には、第1谷部46bが形成される。
【0025】
第2伝達ギヤ42は、第1伝達ギヤ41のギヤ部44とほぼ同じ径を有し、その中央部に穿設された嵌合孔42aには、軸部45に形成された大径部45aが嵌合する。これにより第2伝達ギヤ42は、第1伝達ギヤ41に、その軸方向に移動自在かつ軸周りに回動可能に支持される。
【0026】
第2伝達ギヤ42の第1伝達ギヤ41と対向する面側には、第2噛合突起(第2噛合部)47が形成される。第2噛合突起47は第1谷部46bに対応する形状、すなわち第1谷部46bに噛合可能な形状に形成され、第1噛合突起46と同様、先端ほど細くなるよう、その側面には傾斜面47aが形成されている。
【0027】
また、図4に示すように第1伝達ギヤ41と第2伝達ギヤ42は同軸上に設けられ、ピニオン軸23に平行に配設されている。第1伝達ギヤ41は連結ギヤ21のひとつに噛合する。第2伝達ギヤ42は最終段ギヤ32fに噛合し、また2つの連結ギヤ21の間に位置している。
【0028】
コイルスプリング43は、軸部45の周りに配置され、第2伝達ギヤ42に形成された鍔部42cと、C形止め環48の間にワッシャ49を介して設けられる。コイルスプリング43は、所定の付勢力で第2伝達ギヤ42を第1伝達ギヤ41のギヤ部44側に付勢している。なお、コイルスプリング43の付勢力は、コイルスプリング43のバネ定数およびその伸縮量等に依存しており、目的に応じて適切な値に定められる。
【0029】
このように構成されるクラッチ機構40は、固定ブロック11と、固定環13との間に設けられる。すなわち、クラッチ機構40は固定環13の支持部16の外周に沿って設けられたクラッチ支持部18に収納され、クラッチ機構40の軸部45は、一端でクラッチ支持部18の孔に嵌合されたギヤ支持部材33の支持部(図示せず)に、また他端で固定ブロック11に形成された突起11aにそれぞれ軸支される。
【0030】
上記のように構成される本実施例の作用を説明する。
モータMが駆動されると、モータピニオン31、減速ギヤ32a〜32fを介してクラッチ機構の第2伝達ギヤ42が回動する。このとき、第1噛合突起46と第2噛合突起47はコイルスプリング43の付勢力により噛合した状態に保持されているため、第1伝達ギヤ41は第2伝達ギヤ42と一体的に回動し、ピニオン20を介してカム環14が回動する。これによりカム環14および前群レンズ筒19が光軸方向に進退し、ズーミングがなされる。
【0031】
一方、モータMの停止時等において、レンズ鏡筒に外力が加わると、この外力は、カム環14および各ギヤの回転方向の負荷となって伝達する。特にズームレンズ鏡筒がカメラ本体より長く突出した状態では、その先端部は外部と接触しやすくなり、またモーメント等により大きな外力が作用する。
【0032】
しかしながら本実施例のものでは、所定量以上の負荷が加わると、クラッチ機構40が作用し、上記負荷の伝達する経路が開放される。すなわちクラッチ機構40の第1噛合突起46および第2噛合突起47が、互いに傾斜面47a、46aを乗り上げるように摺動移動する。この際、第2伝達ギヤ42は、回転しながら、コイルスプリング43を圧縮させつつ軸部45の軸方向へ移動することとなる。そして、第1噛合突起46および第2噛合突起47が、互いに乗り上げた後、それぞれ隣の谷部に摺動移動する。このような動作が所定量以上の負荷が加わっている間中、行なわれる。これにより、上記負荷は低減または回転方向に逃されることとなり、ギヤ機構であるピニオン20や減速ギヤ列Gに歯欠け、破損等が生じ難くなる。
【0033】
またクラッチ機構40は、ズームレンズ鏡筒のカム環14を回転させるピニオン20と減速ギヤ列Gの最終段ギヤ32fの間に設けられているため、少なくとも減速ギヤ列Gに所定量以上の負荷が加わることはなく、歯欠け、破損等が生じることはない。換言すれば、クラッチ機構40が、モータMからズームレンズ鏡筒のカム環14に伝達される駆動経路の中で、カム環14に相対的に近い側に定められるため、所定量以上の負荷が加わるギヤを最小限に食い止めることができる。
【0034】
さらに本実施例のクラッチ機構40では、ピニオン20の連結ギヤ21と噛合する第1伝達ギヤ41と減速ギヤ列Gの最終段ギヤ32fに噛合する第2伝達ギヤとを同軸方向に配置し、またピニオン20の各連結ギヤ21は相互に離間した位置に形成されている。すなわち第2伝達ギヤは、ピニオン20の小径部22に間隙をもって対向しており、クラッチ機構40はピニオン20に近接させて設けられている。このため本実施例では、クラッチ機構40を設けるための特別のスペースを必要とせず、上記機能を有する装置全体を小型化できる。
【0035】
なお、ズームレンズ鏡筒の最大繰出時にモータMがさらに繰出方向に駆動されたり、ズームレンズ鏡筒の最小収納時にモータMがさらに収納方向に駆動された場合においても、所定量以上の負荷が加われば、クラッチ機構40は上述した外力の加わった場合と同様に作用し、ギヤ等の破損およびモータの焼付け等が防がれる。
【0036】
また、第1伝達ギヤ41と第2伝達ギヤ42を互いに一体的に回動するように付勢する付勢手段として、本実施例ではコイルスプリング43が用いられていたが、これに限らず、圧縮バネ、板バネ、ゴムおよびプラスチック等の弾性部材を用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ズームレンズ鏡筒に外力が加わっても、ギヤ機構や減速ギヤに歯欠け、破損等が生じ難いズームレンズ鏡筒のクラッチ装置を提供することができる。さらにこのクラッチ装置が設けられた装置全体を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るズームレンズ鏡筒の結合関係を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施例を適用したカメラ本体の正面図である。
【図3】図1の実施例に係るクラッチ機構の結合関係を示す分解斜視図である。
【図4】図1のクラッチ機構近傍の断面図である。
【符号の説明】
11 固定ブロック
13 固定環
14 カム環
18 クラッチ支持部
20 ピニオン
21 連結ギヤ
22 小径部
32f 最終段ギヤ
40 クラッチ機構
41 第1伝達ギヤ
42 第2伝達ギヤ
43 コイルスプリング
46 第1噛合突起
47 第2噛合突起
M モータ
G 減速ギヤ列
【産業上の利用分野】
本発明は、モータの回転を減速ギヤを介して伝達することにより進退するズームレンズ鏡筒に関し、特にこのズームレンズ鏡筒のクラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来ズームレンズ鏡筒の一部を構成するカム環にギヤ機構を噛合させ、モータの回転を減速ギヤを介してこのギヤ機構に伝達することにより、ズームレンズ鏡筒をカメラ本体に対して進退させるものがある。また上記モータの焼付けを防ぐために、モータ近傍の減速ギヤにクラッチ機構を設けたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ズーミング範囲を拡大するためにカメラ本体からの繰出量を従来よりも大きくしたズームレンズ鏡筒では、その先端部が障害物に当たる機会が多く、このためレンズ鏡筒がカメラ本体側に押圧されて、カム環に噛合するカム機構の回転方向の負荷となって伝達し、カム環近傍のギヤに、その回転方向に大きな負荷が加わることがある。
【0004】
しかしながら、上記従来のズームレンズ鏡筒では、カム環近傍のギヤに、負荷を低減する、あるいは負荷を逃す手段がないため、大きな負荷がギヤ機構および減速ギヤ列に加わり、これらの減速ギヤの歯欠け、破損等の問題を生じた。すなわち、モータ近傍に設けられたクラッチ機構は、モータの焼付け防止用に設けられ、またズームレンズ鏡筒より多数のギヤを介して配置されているため、ズームレンズ鏡筒に加わる外力に対しては、ほとんど効果を挙げることができなかった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、ズームレンズ鏡筒に外力が加わっても、ギヤ機構や減速ギヤに歯欠け、破損等が生じ難いズームレンズ鏡筒のクラッチ装置を提供することを目的としている。
【0006】
さらに本発明は、本発明が適用された装置全体を小型化することのできるズームレンズ鏡筒のクラッチ装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るズームレンズ鏡筒のクラッチ装置は、モータの回転を伝達する減速ギヤ列の最終段ギヤと、ズームレンズ鏡筒のカム環を固定環に対して相対回転させることによりカム環を軸方向に進退させるギヤ機構との間に設けられ、回転方向に所定量以上の負荷が加わると上記負荷が伝達する経路を開放するクラッチ機構を備え、ギヤ機構が固定環の支持部に収容されてカム環と噛合するピニオンを有し、クラッチ機構がピニオンと噛合する第1伝達ギヤと、最終段ギヤと噛合するとともに第1伝達ギヤと一体的に回転可能な第2伝達ギヤとを有し、さらにピニオンが、軸方向に沿ってほぼ等間隔に形成された複数のギヤ部と、互いに隣り合うギヤ部の間に形成されてギヤ部より小径の小径部とを有し、支持部に形成された切欠から少なくとも1組のギヤ部および小径部が露出し、第1伝達ギヤおよび第2伝達ギヤは、最終段ギヤと同軸方向に配置され、第1伝達ギヤは切欠から露出したギヤ部と噛合し、第2伝達ギヤは切欠から露出した小径部に間隙を持って対向することを特徴としている。
【0008】
ギヤ機構が、カム環と噛み合うピニオンを有し、クラッチ機構が、ピニオンと噛合する第1伝達ギヤと、最終段ギヤ第1伝達ギヤと一体的に回転可能な第2伝達ギヤとを有するものでもよい。
【0009】
また、最終段ギヤが、軸方向に沿ってほぼ等間隔に形成された複数のギヤ部を有し、第1伝達ギヤおよび第2伝達ギヤは、最終段ギヤと同軸方向に配置され、第1伝達ギヤは、ギヤ部と噛合し、かつ第2伝達ギヤは、互いに隣り合うギヤ部の間に形成され、ギヤ部より小径の小径部に間隙をもって対向するものでは、本発明が適用される装置全体を小型化することができる。
【0010】
【実施例】
以下図示実施例により本発明を説明する。
本発明を適用したズームレンズ鏡筒は、第1群レンズL1(図2)、第2群レンズ、および第3群レンズの前後3群の可動レンズ群を有し、これらを光軸方向に所定の軌跡で移動させることによりズーミングを行なわせ、第2群レンズを移動させることによりフォーカシングを行なわせるものである。
【0011】
図1〜4は、いずれも本発明の一実施例を示しており、図1に示すように、カメラ本体の一部をなす固定ブロック11には、筒状の嵌合部12が形成され、嵌合部12の内面には、その軸方向に延びる係合凹部12bが複数本形成されている。この係合凹部12bは、固定環13の外壁面に突設された複数の係合突出部13dに嵌合している。これにより固定環13は、固定ブロック11に対する相対回転を規制され、かつ光軸方向での相対移動を許容された形で嵌合されている。
【0012】
固定環13の外周に形成された雄ヘリコイド13eは、図2に示す調整環71の内周に形成された雌ヘリコイド(図示せず)に螺合しており、調整環71を光軸を中心とする正逆の方向に回動させると、固定環13が、光軸方向においてカメラ本体に対して進退するようになっている。すなわち、バックフォーカス量の調整時等には、固定環13のカメラ本体に対する光軸での方向位置、つまり結像面にあるフィルムに対する光軸方向での位置を変更させることができる。なお、バックフォーカス量を適正に調整した時点で、固定ネジ77を締めると、調整環71に形成される位置決め歯78(図2)が固定ブロック11に固定される位置決め板76の係止歯76aに係止され、調整環71が適正な位置で固定ブロック11に固定される。
【0013】
カム環14の後端部外周に形成される連結部15には、多条雄ネジ15aと、複数条(本実施例では5条)の互いに平行なスパーギヤ15bとが形成されている。スパーギヤ15bは、その歯がカム環14の軸線に平行な平歯車からなるもので、多条雄ネジ15aの山の方向と同一方向に傾斜しており、各スパーギヤ15bの間には、多条雄ネジ15aの一条のネジ山15cが形成される。なお、各スパーギヤ15bの間に複数条のネジ山15cを形成してもよい。多条雄ネジ15a、ネジ山15cおよびスパーギヤ15bの軸方向の形成長さは、同一である。
【0014】
一方、固定環13の内面には、上記多条雄ネジ15a、スパーギヤ15b、ネジ山15cにそれぞれ対応する多条雌ネジ13a、逃げ溝13b、ネジ谷部13cが形成される。すなわち多条雄ネジ15aおよびネジ山15cは、多条雌ネジ13aおよびネジ谷部13cにそれぞれ螺合し、スパーギヤ15bは、カム環14が回転すると逃げ溝13b内を非接触で移動する。したがって、カム環14が回動すると、カム環14は固定環13に対して光軸方向に相対的に進退する。
【0015】
またカム環14の内側には、前群レンズ筒19(図2)が配置される。前群レンズ筒19は、第1群レンズL1を備え、その外側には雌多条ネジ(図示せず)が形成される。この雌多条ネジは、カム環14の内側に形成された雄多条ネジ(図示せず)が螺合している。これによりカム環14の回転に伴い、前群レンズ筒19は、カム環14に対して光軸方向に進退する。このように、カム環14が回動すると、光軸方向においてカム環14が固定環13に対して進退するとともに、前群レンズ筒19がカム環14に対して進退する。
【0016】
固定環13の外壁面には、支持部16が形成されている。この支持部16は、固定環13の半径方向に膨出しており、その内部にピニオン20が回動可能に収納されている。支持部16近傍の固定環13は、軸方向に開放しており、この部分にピニオン20が配置される。つまりピニオン20は、固定環13の内側に表出している。
【0017】
ピニオン20は、ズームレンズ鏡筒のカム環14を回転させるギヤ機構としての機能を有している。ピニオン20の軸心を貫通するピニオン軸23は、ピニオン20と一体的に軸心周りに回動可能であり、固定環13の軸方向に延び、一端で支持部16に、他端で支持部16に固定される支持板17に回動可能に支持される。これによりピニオン20は、軸心周りに回動可能に支持され、また固定環13に対する光軸方向および半径方向の相対移動を規制されている。
【0018】
ピニオン20は、スパーギヤ15bにそれぞれ噛合可能な5つの連結ギヤ21を有し、この連結ギヤ21の間には小径部22が形成される。小径部22は、連結ギヤ21より小径であって、ネジ山15cの位置に対応する位置に形成される。そしてピニオン20は、連結ギヤ21がスパーギヤ15bと噛み合う位置までカム環14に接近させて配置されている。
【0019】
図2に示すモータMは、ズームレンズ鏡筒を進退させるための駆動源であり、モータMによる回転力は減速ギヤ列G等を介してカム環14に伝達される。減速ギヤ列Gは、減速ギヤ32a、32b、32c、32d、32e、32fおよびモータMの軸に固定されたモータピニオン31により構成され、モータピニオン31は減速ギヤ32aに噛合している。すなわちモータMの回転力は、モータピニオン31より減速ギヤ32a、32b、32c、32d、32e、32fに順次伝達される。
【0020】
ギヤ支持部材33内には、減速ギヤ32a〜32fが収納されており、またモータMはギヤ支持部材33に固定されている。このギヤ支持部材33は、固定ブロック11に固定され、固定環13の外周を取り巻くように配置される。
【0021】
減速ギヤ列Gの最終段ギヤ32fとピニオン20の間には、クラッチ機構40が設けられている。換言すると、クラッチ機構40は、最終段ギヤ32fとピニオン20の双方に噛合可能な位置に設けられている。そしてこのクラッチ機構40は、後述するように、カム環14および各ギヤの回転方向に所定量以上の負荷が加わると、上記負荷が伝達する経路を開放する機能を有している。
【0022】
図3および図4に示すように、クラッチ機構40は、ピニオン20に噛合する第1伝達ギヤ41と、最終段ギヤ32fに噛合し、第1伝達ギヤ41と一体的に回転可能な第2伝達ギヤ42と、第1伝達ギヤ41と第2伝達ギヤ42を、互いに一体的に回動するように付勢する付勢手段としてのコイルスプリング43とを備えている。
【0023】
第1伝達ギヤ41は、ギヤ部44と、このギヤ部44の軸心方向に突出する軸部45とを備え、ギヤ部44は、支持部16に形成された切欠16a(図1)より表出するピニオン20の連結ギヤ21のひとつに噛合する。第1伝達ギヤ41には凹部41aが形成され、凹部41aには、固定ブロック11に形成された突起11aが回動自在に嵌合している。これによりクラッチ機構40は、固定ブロック11に軸支される。また軸部45には溝部45bが形成され、この溝部45bにC形止め環48が嵌合している。
【0024】
第1伝達ギヤ41の軸部45が形成される側には、第1噛合突起(第1噛合部)46が形成される。第1噛合突起46は、軸部45の周りに沿って複数(本実施例では4つ)形成される。第1噛合突起46は、先端ほど細くなるよう、その側面には傾斜面46aが形成されている。隣り合う第1噛合突起46の間には、第1谷部46bが形成される。
【0025】
第2伝達ギヤ42は、第1伝達ギヤ41のギヤ部44とほぼ同じ径を有し、その中央部に穿設された嵌合孔42aには、軸部45に形成された大径部45aが嵌合する。これにより第2伝達ギヤ42は、第1伝達ギヤ41に、その軸方向に移動自在かつ軸周りに回動可能に支持される。
【0026】
第2伝達ギヤ42の第1伝達ギヤ41と対向する面側には、第2噛合突起(第2噛合部)47が形成される。第2噛合突起47は第1谷部46bに対応する形状、すなわち第1谷部46bに噛合可能な形状に形成され、第1噛合突起46と同様、先端ほど細くなるよう、その側面には傾斜面47aが形成されている。
【0027】
また、図4に示すように第1伝達ギヤ41と第2伝達ギヤ42は同軸上に設けられ、ピニオン軸23に平行に配設されている。第1伝達ギヤ41は連結ギヤ21のひとつに噛合する。第2伝達ギヤ42は最終段ギヤ32fに噛合し、また2つの連結ギヤ21の間に位置している。
【0028】
コイルスプリング43は、軸部45の周りに配置され、第2伝達ギヤ42に形成された鍔部42cと、C形止め環48の間にワッシャ49を介して設けられる。コイルスプリング43は、所定の付勢力で第2伝達ギヤ42を第1伝達ギヤ41のギヤ部44側に付勢している。なお、コイルスプリング43の付勢力は、コイルスプリング43のバネ定数およびその伸縮量等に依存しており、目的に応じて適切な値に定められる。
【0029】
このように構成されるクラッチ機構40は、固定ブロック11と、固定環13との間に設けられる。すなわち、クラッチ機構40は固定環13の支持部16の外周に沿って設けられたクラッチ支持部18に収納され、クラッチ機構40の軸部45は、一端でクラッチ支持部18の孔に嵌合されたギヤ支持部材33の支持部(図示せず)に、また他端で固定ブロック11に形成された突起11aにそれぞれ軸支される。
【0030】
上記のように構成される本実施例の作用を説明する。
モータMが駆動されると、モータピニオン31、減速ギヤ32a〜32fを介してクラッチ機構の第2伝達ギヤ42が回動する。このとき、第1噛合突起46と第2噛合突起47はコイルスプリング43の付勢力により噛合した状態に保持されているため、第1伝達ギヤ41は第2伝達ギヤ42と一体的に回動し、ピニオン20を介してカム環14が回動する。これによりカム環14および前群レンズ筒19が光軸方向に進退し、ズーミングがなされる。
【0031】
一方、モータMの停止時等において、レンズ鏡筒に外力が加わると、この外力は、カム環14および各ギヤの回転方向の負荷となって伝達する。特にズームレンズ鏡筒がカメラ本体より長く突出した状態では、その先端部は外部と接触しやすくなり、またモーメント等により大きな外力が作用する。
【0032】
しかしながら本実施例のものでは、所定量以上の負荷が加わると、クラッチ機構40が作用し、上記負荷の伝達する経路が開放される。すなわちクラッチ機構40の第1噛合突起46および第2噛合突起47が、互いに傾斜面47a、46aを乗り上げるように摺動移動する。この際、第2伝達ギヤ42は、回転しながら、コイルスプリング43を圧縮させつつ軸部45の軸方向へ移動することとなる。そして、第1噛合突起46および第2噛合突起47が、互いに乗り上げた後、それぞれ隣の谷部に摺動移動する。このような動作が所定量以上の負荷が加わっている間中、行なわれる。これにより、上記負荷は低減または回転方向に逃されることとなり、ギヤ機構であるピニオン20や減速ギヤ列Gに歯欠け、破損等が生じ難くなる。
【0033】
またクラッチ機構40は、ズームレンズ鏡筒のカム環14を回転させるピニオン20と減速ギヤ列Gの最終段ギヤ32fの間に設けられているため、少なくとも減速ギヤ列Gに所定量以上の負荷が加わることはなく、歯欠け、破損等が生じることはない。換言すれば、クラッチ機構40が、モータMからズームレンズ鏡筒のカム環14に伝達される駆動経路の中で、カム環14に相対的に近い側に定められるため、所定量以上の負荷が加わるギヤを最小限に食い止めることができる。
【0034】
さらに本実施例のクラッチ機構40では、ピニオン20の連結ギヤ21と噛合する第1伝達ギヤ41と減速ギヤ列Gの最終段ギヤ32fに噛合する第2伝達ギヤとを同軸方向に配置し、またピニオン20の各連結ギヤ21は相互に離間した位置に形成されている。すなわち第2伝達ギヤは、ピニオン20の小径部22に間隙をもって対向しており、クラッチ機構40はピニオン20に近接させて設けられている。このため本実施例では、クラッチ機構40を設けるための特別のスペースを必要とせず、上記機能を有する装置全体を小型化できる。
【0035】
なお、ズームレンズ鏡筒の最大繰出時にモータMがさらに繰出方向に駆動されたり、ズームレンズ鏡筒の最小収納時にモータMがさらに収納方向に駆動された場合においても、所定量以上の負荷が加われば、クラッチ機構40は上述した外力の加わった場合と同様に作用し、ギヤ等の破損およびモータの焼付け等が防がれる。
【0036】
また、第1伝達ギヤ41と第2伝達ギヤ42を互いに一体的に回動するように付勢する付勢手段として、本実施例ではコイルスプリング43が用いられていたが、これに限らず、圧縮バネ、板バネ、ゴムおよびプラスチック等の弾性部材を用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ズームレンズ鏡筒に外力が加わっても、ギヤ機構や減速ギヤに歯欠け、破損等が生じ難いズームレンズ鏡筒のクラッチ装置を提供することができる。さらにこのクラッチ装置が設けられた装置全体を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るズームレンズ鏡筒の結合関係を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施例を適用したカメラ本体の正面図である。
【図3】図1の実施例に係るクラッチ機構の結合関係を示す分解斜視図である。
【図4】図1のクラッチ機構近傍の断面図である。
【符号の説明】
11 固定ブロック
13 固定環
14 カム環
18 クラッチ支持部
20 ピニオン
21 連結ギヤ
22 小径部
32f 最終段ギヤ
40 クラッチ機構
41 第1伝達ギヤ
42 第2伝達ギヤ
43 コイルスプリング
46 第1噛合突起
47 第2噛合突起
M モータ
G 減速ギヤ列
Claims (3)
- モータの回転を伝達する減速ギヤ列の最終段ギヤと、ズームレンズ鏡筒のカム環を固定環に対して相対回転させることにより前記カム環を軸方向に進退させるギヤ機構との間に設けられ、回転方向に所定量以上の負荷が加わると上記負荷が伝達する経路を開放するクラッチ機構を備え、
前記ギヤ機構が、前記固定環の支持部に収容されて前記カム環と噛合するピニオンを有し、この前記ピニオンには軸方向に沿ってほぼ等間隔に形成された複数のギヤ部と、互いに隣り合う前記ギヤ部の間に形成されて前記ギヤ部より小径の小径部とが形成され、前記支持部に形成された切欠から少なくとも隣り合う2つの前記ギヤ部とこれら2つの前記ギヤ部に挟まれた前記小径部とが露出しており、
前記クラッチ機構が前記切欠の軸方向両端部から径方向外側に延設した一対のクラッチ支持部に収容され、さらに前記ピニオンと噛合するギヤ部と前記クラッチ支持部によって軸心周りに回転自在に支持される軸部とを有する第1伝達ギヤと、前記最終段ギヤと噛合するとともに前記第1伝達ギヤと一体的に回転可能な第2伝達ギヤと、前記第1ギヤのギヤ部から所定距離だけ離れ軸部に嵌合したC形止め環と、前記軸部の周りであって前記第2伝達ギヤと前記C形止め環との間に設けられ前記負荷が所定量以下のとき前記第1伝達ギヤと前記第2伝達ギヤとが一体的に回動するように前記第2伝達ギヤを前記第1伝達ギヤに向かって付勢するコイルスプリングとを有し、
前記第1伝達ギヤおよび前記第2伝達ギヤは、前記最終段ギヤと同軸方向に配置され、前記第1伝達ギヤは前記切欠から露出した隣合う2つの前記ギヤ部の一方と噛合し、前記第2伝達ギヤは前記切欠から露出した小径部に対し、隣合う2つの前記ギヤ部の間に入り込むようにして間隙を持って対向し、前記コイルスプリングは前記切欠から露出した隣合う2つの前記ギヤ部の他方に間隙を持って対向し、前記第1伝達ギヤのギヤ部から前記C形止め環までの軸方向長さが前記ピニオンの隣合う2つの前記ギヤ部およびそれらに挟まれた小径部の軸方向長さに実質的に一致する
ことを特徴とするズームレンズ鏡筒のクラッチ装置。 - 前記クラッチ機構が、カメラ本体の一部を成す固定ブロックと、この固定ブロックに支持されたレンズ鏡筒の固定環との間に設けられることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ鏡筒のクラッチ装置。
- 前記第1伝達ギヤの一側面には第1噛合部が形成され、前記第2伝達ギヤの前記第1伝達ギヤに対向する側面には前記第1噛合部と噛合可能な第2噛合部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ鏡筒のクラッチ装置。
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GB2293892A (en) | 1996-04-10 |
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