JP3566287B2 - ビオチンの生物工学的製造方法 - Google Patents

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Description

発明の背景
1.発明の分野
本発明は、ビオチン物質交代方法の遺伝子を発現させるための組換え体遺伝子材料を含む微生物であるエンテロバクターのビオチン物質交代方法の遺伝子を発現させるための組換え体遺伝子材料、およびそのような微生物の、ビオチン製造のための生物工学的方法における使用に関する。本発明はさらに、無細胞系におけるビオチン生成酵素によるデチオビオチンの変換を含む、ビオチンの製造方法に関する。
ビオチン(ビタミンH)は、人間および動物に重要なビタミンであり、それが不足すると例えば脂漏、皮膚炎、食欲不振および疲労を引き起こすことがある。
したがって、ビオチンは、食品および飼料に有用な添加物質である。
2.背景技術
合成有幾化学の方法でビオチンを製造するには手数と費用がかかる。この理由から、微生物の助けを借りて、グルコースのような安価な出発物質からビオチンを合成できる生物工学的方法がますます注目されている。
Escherichia coli(E.coli)は、グリセリンまたはグルコースのような簡単な炭素供給源から出発してビオチンを合成することができる(図1)。E.coli中でビオチンを生物合成する遺伝子は、すでにクローニングされており、5個の遺伝子bioA、bioB、bioC、bioDおよびbioF(以下、「bio遺伝子」とも呼ぶ)を含むオペロン中に存在する(Guptaら、Gene 1:331−345;1977)。これらの遺伝子は、遺伝子bioAとbioBの間に存在するプロモーター−オペレーター領域から二つの異なった方向に転写される。通常の遺伝子地図に関して、bioB、bioF、bioCおよびbioDはプロモーター−オペレーター領域から右に、遺伝子bioAは左に位置する。プロモーター−オペレーター領域の左のDNAは、bioAの下流にORF I(ORF=オープンリーディングフレーム)と呼ばれる別の遺伝子を含むが、この遺伝子は、158個のアミノ酸を含むポリペプチドに対してコード化され、bioA−遺伝子とともに転写される(Otsukaら、J.Biol.Chem.,263:19577−19585;1988)。この遺伝子の機能は、これまで知られていない。エンテロバクター科の別の品種、例えばSalmonellaまたはCitrobacter属は、E.Coliに類似したビオチンオペロンの構造を有する(Shiu−anおよびCampbell,Gene 67:203−211;1988)。
E.Coliのクローニングされたビオチン−オペロンで形質転換された微生物を使用して行なわれる、ビオチン製造のための生物工学的方法がすでに知られている。
これらの方法は、グルコースから出発して行なわれる。EP−B−236429は、たとえばE.Coliのビオチン−オペロンで形質転換された微生物を記載しているが、その際、宿主はそのbirA/bioR−遺伝子において突然変異している。
EP−A−316229では、より少量の酢酸エステルを生産し、同様にクローニングされたビオチン−オペロンで形質転換されたE.Coli突然変異体を記載している。
EP−A−449724は、ビオチン−オペロンで形質転換した微生物を開示しているが、これらの微生物はさらに突然変異を示し、その結果グルコース消費が少なくなっている。
EP−A−266240からは、さらにBacillus sphaericus中でビオチン合成を行なう遺伝子に対するクローニング、およびそれに基づくビオチン製造方法が知られている。Bacillus sphaericusの物質交代に制約されるので、この方法は高価なピメリン酸から出発して行なわなければならない。
しかし、これまで知られている生物工学的方法により得られる収率は、経済的な観点からは満足できるものではない。
発明の概要
そこで本発明の課題は、ビオチンの収率が高く、したがって経済的である、ビオチンの生物工学的製造方法を提供することである。
この課題は、エンテロバクターから得られるbioB、bioF、bioC、bioDおよびbioAまたはそれらの機能的に同等な遺伝子的変形および突然変異体を含み、これらの遺伝子が転写単位中に組織されているDNA断片を使用することにより解決される。
ここで、転写単位とは、遺伝子が転写方向に配置されており、共通の転写管理の下に連続転写を行ない、その際DNA配列がそれぞれの遺伝子の他に、遺伝子の発現に必要な、プロモーターおよびリボソーム結合位置のような遺伝子的な調節要素を含むDNA配列を意味する。
「機能的に同等な遺伝子的変形および突然変異体」とは、元の生物、すなわちエンテロバクターの宿主型遺伝子から派生し、遺伝子コードの既知の退化の枠内で塩基交換を行なう遺伝子を意味する。そのような塩基交換は、発現させるべき特定の微生物の好ましいコドン使用に遺伝子配列を適合させるために、自然に発生したものでも、人工的に造り出されたものでもよい。遺伝子的変形および突然変異体はさらに、そのように変化した配列の遺伝子産物をその機能において基本的に完全なままにする、塩基またはコドンの欠失、挿入および置換を含む。
とくに、通常のハイブリッド化条件の下で、すなわち温度55−66℃および塩分0.03−0.3Mで、宿主型配列とハイブリッド化する配列、すなわち宿主型配列に対して高い相同性を備えた配列が含まれる。
【図面の簡単な説明】
図1は、ビオチン−生物合成の物質交代過程の酵素を示す。
図2は、プラスミドpBO30の構築図を示す。
図3は、bioD−遺伝子の3'−末端およびbioA−遺伝子の5'−末端の領域のためのプラスミドpBO30、pBO30A−9およびpBO30A−15のDNA−配列(破線の矢印、bioA−スタートコドンには下線を付け、bioD−ストップコドンには点線で示す)を、bioA−遺伝子のプラスミド構築に関連する制限切断位置およびShine−Dalgarno(SD)配列と共に示す。潜在的な「ステップループ」構造は連続した矢印を示す。
図4は、プラスミドpbioB::lacZ−2から出発して改良されたリボソーム結合位置を構築するためにbioB−遺伝子上流配列の変形を行なうための工程を、使用する制限切断位置、それぞれのShine−Dalgarno(SD)配列およびbioB−スタートコドン(met)とともに示す。bioB−遺伝子の上流およびbioB−遺伝子の5'−末端の配列を示す。点線は、挿入されたオリゴヌクレオチド985Eを示す。線を引いて抹消したヌクレオチドは、理論的には存在するが、プラスミドpbioB::lacZ/985Eおよびそこから派生したプラスミドpbioB::lacZ/9およびpbioB::lacZ/16中には欠けており、その結果、BamH I−位置(BamH I)が失われる。"fill−in"はクレノーポリメラーゼによる充填である。
図5は、プラスミドpBO30A−15/9およびpBO30A−15/9Δorf Iの構築図を示す。
図6は、プラスミドpBO30A−15/9中でビオチン−生物合成に関してコード化する遺伝子のDNA−およびアミノ酸配列を、遺伝子的制御要素(SD:Shine−Dalgarno配列)とともに示す。bioD15−遺伝子のCOOH末端にあるイタリック体で示したアミノ酸は、E.ColiのbioD−遺伝子の宿主型配列に対する置換を示す。
図7は、プラスミドpBO74−13およびpBO3から出発するプラスミドpBO74ΔBの構築図を示すが、矢印はtac−プロモーターおよびbio−遺伝子の位置および向きを示す。プラスミドのベクター配分は実線で示す。破線はやはりbioB−遺伝子の欠失範囲を示す。
図2および5において、AはAat II、BはBamH I、BgはBgl II、CはCla I、EはEcoR I、HはHind III、KはKpn I、NはNco I、NrはNru I、PはPst I、SはSno I、SaはSal I、SeはSse I、SpはSph I、SsはSsp I、およびXはXba I、"fill−in"は劣性3'末端をクレノーポリメラーゼで充填すること、mbnは突き出した5'−または3'−末端を"Mung Bean"ヌクレアーゼで分離すること、Bal31はエクソヌクレアーゼBal31によるDNAの進行的欠失を意味する。プラスミドのベクター分は太い線で示してある。プラスミド中の細かい平行線を引いた部分は、それぞれその後に続くクローニング工程に使用される。矢印は、bio−遺伝子の位置および配向を示す。
発明の詳細な説明
本発明のDNA断片およびベクターを構築するために、まずビオチン−オペロンの遺伝子を好適な微生物の染色体から分離し、続いてプロモーターおよびリボソーム結合位置のような遺伝子調節要素を管理しながら、それらが単一の転写単位中に組織されて存在するように結合するのが有利である。bio−遺伝子を分離するための出発材料として、エンテロバクター科の細菌品種、例えばEscherichia、SalmonellaまたはCitrobacter属を使用することができる。出発材料は、Escherichia coli種の微生物が最も有利である。
本発明のDNA断片およびベクターは、たとえばE.Coliのような好適な微生物の遺伝子群から出発して構築することができ、そこからそれらのbio−遺伝子または断片を、標識を付けた、bio−遺伝子の部分配列を含むオリゴヌクレオチドでハイブリッド化することにより、既知の方法で分離しクローニングすることができる。
続いて、分離しクローニングしたbio−遺伝子を、既知のDNA組換え方法により、共通のプロモーターを調整しながら、それらの遺伝子が単一の転写単位として存在するように結合させる。好ましくは、bio−遺伝子は、bioAが、E.Coliの宿主型オペロン中ですでに転写単位の中にあるbioB、bioF、bioCおよびbioDの下流に位置するように配置する。デチオビオチンのビオチン生成酵素によるビオチンへの転化は、これまで5段階のビオチン合成方法の速度を決定する工程になっているので、bioB−遺伝子はビオチン生成酵素により、ビオチン合成工程全体の鍵となる酵素をコード化する。そのため、bioB−遺伝子は、転写単位中の最初の遺伝子であるのが有利である。というのは、プロモーターに近いためにこの遺伝子が最も効果的に発現できるからである(図2、4、5および6)。
E.Coliの宿主型−ビオチン−オペロン中の、bioA−遺伝子を含む第二の転写単位は、さらに別の、158個のアミノ酸を含むポリペプチドに関してコード化する遺伝子を含む。ORF I遺伝子がまったく存在しない発現プラスミドで行なわれた試験は、この遺伝子が、通常の発酵条件下でビオチンの生物合成にとって不可欠ではないことを示している。いずれにせよ、この、これまでその機能が知られていないポリペプチドが、特定の条件下で、ビオチン合成においてある役割を果たす可能性を排除するものではない。したがって、本発明のDNA断片にORF I遺伝子が確実に存在する必要はないが、有利な実施態様ではbio−遺伝子を含む転写単位がさらにORF I遺伝子を含む(図2、5および6)。
本発明のDNA断片およびベクターでは、bio−遺伝子は、E.Coliの天然のビオチンプロモーターの管理下にはないのが有利である。それどころか、bio−遺伝子は、転写の改良には、強い異質なプロモーターの管理下にあるのが有利である。
プロモーターの選択は、所望の発現条件によって、たとえば構成性の、または誘発された発現が望ましいかによって異なるか、あるいは発現させるべき微生物によって異なる。好適なプロモーターは、たとえばファージラムダのプロモーターPLおよびPR(Schauderら、Gene 5 2:279−283;1987参照)、隣接した調節遺伝子xylRを有するPseudomonas putidaのTOLプラスミド(franklinら、J.Bacteriol.154:676−685;1983)、trcプロモーター(Amannら、Gene 69:301−315;1988)、trpプロモーター(Amannら、Gene 25:167−178;1983)、静止相で活性なBacillus subtilisから得られるプロモーターpdegQ(Dahlら、J.Bacteriol.173:1539−1547;1991)、およびlacUV5プロモーター(Amannら、Gene 25:167−178;1983)である。
好ましくはプロモーターとして、構成性または誘発性のプロモーターとして使用できる、E.ColiのtrpおよびlacUV5プロモーターからのハイブリッドであるtacプロモーターを選択する(RusselおよびBennett、Gene 20:231−243;1982)。
さらに、転写単位中で連続する遺伝子bioDおよびbioA間の距離ができるだけ短い、すなわち好ましくは50bp(塩基対)未満である場合、上記の好ましい配置におけるbioAの発現をさらに改良できることがわかった。驚くべきことに、デチオビオチン(DTB)合成酵素のCOOH末端に関してコード化するbioD遺伝子の3'末端の配列が、同時に、その後に続くbioA遺伝子のリボソーム結合位置を含む場合、発現性がとくに高いことが確認された。遺伝子bioDおよびbioAのレーザラスター(leseraster)は同時に重なりあっているのが好ましい。そのような状況は、bioA遺伝子の5'末端をそのリボソーム結合位置とともに、bioD遺伝子により融合させ、その3'末端が、bioA遺伝子の上流のリボソーム結合位置、および場合によりbioA遺伝子の5'末端を有する配列により置換されるようにした時に生じる(図3および6、Seq ID No.1、6および8〜16)。そのような融合ではDTB合成酵素のCOOH末端が、酵素がその活性を失うことなく、交換され得るので、この効果は一層驚くべきことである。類似の重なりは、E.Coliの宿主型−ビオチン−オペロンにおいても、遺伝子bioB、bioF、bioCおよびbioDのleseraster間にある。
bioB遺伝子の発現は、bioB遺伝子の前のリボソーム結合位置の最適化により、最適化することができる。ここで、bioB遺伝子がすでに強いプロモーター、たとえばtac−遺伝子の管理下にある構造から出発するのが有利である。bioB遺伝子のリボソーム結合位置の最適化、すなわちShine−Dalgarno配列およびその構造遺伝子の5'末端との距離の変形は、通常のDNA組換え方法により達成できる。
特定リボソーム結合位置の転写に対する影響は、それ自体既知の方法、たとえば試験すべき遺伝子のlacZ遺伝子による遺伝子融合およびそれに続く、色原体物質5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノシド(x−Gal)で試験することにより測定できる。
bio−遺伝子を転写単位中に含むDNA断片は、既知のDNA組換え技術により、多くのベクターに組み込むことができる。このようにして、たとえばプラスミドpBO30A−15/9(図5および6、Seq ID No.1および6、実施例1.5.2)およびpBO47(実施例1.7)が得られた。プラスミドpBO30A−15/9は、1992年9月28日にドイチェン・ザムルング・フュア・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルトゥーレン・GmbH、D−3300ブラウンシュバイク、マシェローデヴェーク1bで、E.Coli XL1−BlueおよびE.Coli BM4062中に、寄託番号DSM 7246ないし7247で、および1993年9月17日にE.Coli ED8767中に、寄託番号DSM 8554で寄託した。プラスミドpBO47は、1993年9月17にドイチェン・ザムルング・フュア・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルトゥーレン・GmbHで、Agrobacterium/Rhizobium spHK4中に、寄託番号DSM 8555で寄託した。
選択したベクターの種類に応じて、ビオチン合成酵素用の遺伝子をさまざまな生物中で実験することができる。ベクターとしては、特定の宿主スペクトルを有するベクターでも、広い宿主スペクトル(「広宿主領域」)を有するベクターでも好適である。特定の宿主スペクトルを有するベクターに関する、たとえばE.Coliに関する例は、pBR322(Bolivarら、Gene :95−113;1977)、pUC18/18(Yanisch−Perronら、Gene 33:103−119;1985)、pk18/19(Pridmore、Gene 56:309−312;1987)およびpRA95(Nycomed Pharma AS、Hvidorve,Daenemarkから入手できる)である。
「広宿主領域」ベクターとしては、グラム陰性細菌に適したすべてのベクターを使用できる。そのような「広宿主領域」ベクターの例は、pRK290(Dittaら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:7347−7351;1980)、pKT240(Bagdasarianら、Gene 26:273−282;1983)、pRK290の誘導体、たとえばpLAFR1(Longら、Nature 298:485−488;1982)およびpRK290X(Alvarez−Moralesら、Nucl.Acid.Res.14:4207−4227;1986)、pKT240の誘導体、たとえばpMMB66EH(Fuersteら、Gene 48:119−131;1986)またはpGSS33(Sharpe、Gene 29:93−102;1984)である。
発酵用の生産品種、すなわちビオチン生産用品種の製造には、本発明のDNA断片を、望ましい、発現に適した宿主品種に取り入れなければならない。bio−遺伝子の発現に適した微生物、好ましくは広い基質スペクトルを備えた品種は、たとえばエンテロバクター、好ましくはEscherichia属、またはRhizobium、Agrobacterium、Rhizobium−/Agrobacterium、Acinetobacter、Azotobacter、PseudomonasおよびComamonas属の微生物である。とくに好ましいのはE.Coli、Rhizobium−/Agrobacterium sp.HK4(EP−B−158194に記載されているような)、Pseudomonas mendocina、Pseudomonas aeruginosaまたはAcinetobacter calcoaceticus属の微生物である。これらの微生物は、本発明のDNA断片を、ベクター分子上に、またはそれらの染色体中に一体化して含むことができる。DNA断片は、たとえば形質転換または接合により微生物中に取り入れることができる。選択された微生物は、それ自体既知の方法で、本発明のDNA断片を含むベクターで形質転換するのが有利である。好適な生産品種は、たとえばそれぞれプラスミドpBO30A−15/9(DSM 7246、DSM 7247およびDSM 8554)を含むE.Coli XL1−Blue、E.Coli BM4062およびE.Coli ED8767、およびプラスミドpBO47(DSM 8555)を含むAgrobacterium/Rhizobium sp HK4である。
形質転換した宿主品種の分離は、ベクターまたはDNA断片の上にある標識遺伝子が耐性を有する抗生物質を添加した、選択的な栄養媒体から行なうのが有利である。
ビオチンの生物工学的製造は、本発明のDNA断片またはベクターを含む微生物を使用して行なう。ビオチンの製造は、通常の方法で、培地中でそれぞれの微生物に成長基質として好適な、最終的にビオチンに転化される炭素供給源から出発して行なう。炭素供給源として好適なのはとくに簡単な糖分子、たとえばグルコース、またはグリセリンである。それに応じて、成長培地として、市販の培地、たとえば栄養酵母肉汁(NYB:栄養肉汁No.2、Oxoid、25g/l、酵母抽出物、Oxoid、5g/l)またはグリセリン−またはグルコース最少培地を使用することができる。
好ましくは、発酵、すなわちビオチンの製造を、いわゆる「バッチ供給法」として、すなわち連続または断続的にある量の新しい栄養素を供給し、その際培地溶液を取り出さないバッチ発酵で行なう。そのような方法では、「供給原料」として、さまざまな、それぞれのバイオマス成育に適合した流入速度で、グリセリン溶液を供給するのが好ましい。
発酵は、それぞれの微生物にとって生理学的に受け入れられるpHおよび温度範囲内で行なう。pH値は6−8、温度は20−45℃にあるのが有利である。
通常の様式で培地中の栄養素を変えることにより、および発酵条件をそれぞれの微生物に適合させることにより、ビオチンの収率をさらに改善することができる。
本発明の対象は、さらにビオチン生成酵素を使用して無細胞系でデチオビオチンをビオチンに変換するが、その際変換を、チアミンピロリン酸、NADPH、S−アデノシルメチオニン、Fe++イオン、システイン、および少なくとも1種の、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミンおよびセリンからなるグループから選択されたアミノ酸の存在下で行なう、ビオチンの製造方法である。
ビオチン生成酵素は、精製した形態または細胞抽出物の形態で使用することができる。細胞抽出物または精製したビオチン生成酵素は、ビオチン生成酵素の発現を強化した品種から、たとえばプラスミドpBOP30A−15/9(DSM 7246)を含むE.Coli XL1−Blueから得るのが有利である。細胞抽出物の製造、および場合によりビオチン生成酵素の精製は、生物化学で一般的な方法、たとえば細胞の均質化、ゲル濾過、硫酸アンモニウム分別およびイオン交換クロマトグラフィー、により行なうことができる。
無細胞系におけるビオチン生成酵素によるデチオビオチンのビオチンへの変換は、変換をコファクターおよびアミノ酸を加えながら行なう場合にのみ、良好な収率で実行できることがわかった。
変換に必要なコファクターには、S−アデノシルメチオニン(SAM)、チアミンピロリン酸(TPP)、還元されたニコチン酸アミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)およびFe++イオンが含まれる。コファクターは、1−500μMの濃度で加えるのが有利である。好ましくはこの混合物にジチオトレイトール(DTT)を0.1−10mMの濃度で加える。
変換に必要なアミノ酸は、イオウ供与体としてのシステイン、および少なくとも1種の、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミンおよびセリンからなるグループから選択されたアミノ酸である。アスパラギン酸は、アスパラギン酸塩として加えるのが有利である。システインは10−500μMの濃度で、他のアミノ酸は1−50μMの濃度で加えるのが有利である。
さらに、デチオビオチンのビオチンへの変換は、フラボドキシンおよびフェロドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素の存在だけで、精製したビオチン生成酵素を使用して行なわれることがわかった。そのため、変換には、とくにビオチン生成酵素が細胞抽出物の形態で使用しない場合、フラボドキシンおよびフェロドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素を加えるのが有利である。
フラボドキシンおよびフェロドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素(EC−No.1.18.1.2)は既知のタンパク質であり、既知の様式で、たとえば硫酸アンモニウム分別およびそれに続くイオン交換クロマトグラフィーおよびゲル濾過クロマトグラフィーにより、ビオチン生成酵素発現に関係なく、E.Coliの細胞抽出物から得ることができる。たとえばフラボドキシンおよびフェロドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素は、ビオチン生成酵素の発現を強化したプラスミドpBO30A−15/9(DSM 7246)を含むE.Coli XL1−Blueからも、ビオチン生成酵素−遺伝子bioBが欠失した(図7)プラスミドpBO74ΔB(DSM 7245)を含むE.Coli XL1−Blueからも分離することができた。プラスミドpBO74ΔBは、1992年9月28日にドイチェン・ザムルング・フュア・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルトゥーレン・GmbH、D−3300ブラウンシュバイク、マシェローデヴェーク1bで、E.Coli XL1−Blue中に、寄託番号DSM 7245で寄託した。
さらに、デチオビオチンをオチンに変換するには、ビオチン生成酵素に加えて、通常の様式でE.Coliの細胞抽出物中に含まれる別のタンパク質が必要であることがわかった。これらのタンパク質は、硫酸アンモニウムによる45%飽和でE.Coliの細胞抽出物から硫酸アンモニウム析出することにより得られるタンパク質画分中に含まれる。プラスミドpBO74ΔB(DSM 7245)を含むE.Coli XL1−Blueからそのようなタンパク質画分を分離する場合と同様に、ビオチン生成酵素の発現はこのタンパク質の存在および獲得には必要ない。アンモニウム析出の後に得られる沈殿物は、たとえばイオン交換クロマトグラフィーおよびゲル濾過クロマトグラフィーのようなクロマトグラフィー法によりさらに精製することができる。そのため、デチオビオチンをビオチンに変換するための混合物に、とくにビオチン生成酵素が細胞抽出物の形態にない場合、上記のようにして得られるタンパク質画分を加えるのが有利である。
変換は、好適な緩衝系中で、酵素が生理学的に活発であるpHおよび温度領域、好ましくはpH6−9および温度4−50℃で行なうのが有利である。
実施例
本発明を下記の実施例によりさらに説明する。
一般的な方法
制限エンドヌクレアーゼは、製造者の指示にしたがって、3〜5単位/μgDNAで使用した。たとえばDNA/DNAハイブリッド化のためのプローブとして、および配列化反応のための「プライマー」として使用するための、制限切断位置を取り入れるためのDNAリンカー(Boehringer Mannheim,BRDから入手)の、および合成オリゴヌクレオチド(Microsynth,Windisch,CHから入手)の標識付けおよび加リン酸は、Sambrookら(Molecular Cloning:実験室マニュアル、第2版、Cold Spring Harbour Laboratory,Cold Spring Harbour,NY;11.31および5.68;1989)によるT4−ポリヌクレオチド−キナーゼで行なった。リゲーション反応は、製造者の指示にしたがってT4−DNA−リガーゼで行なった。
DNA配列化は、Sangerら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 9 4:5463−5467;1977)の鎖破断法により行なった。配列化反応はすべてUnited States Biochemicals(Cleaveland,Oh,USA)の配列酵素キットを使用し、製造者の指示にしたがって行なった。配列酵素(2.0型、遺伝子工学的に改良したT7−DNA−ポリメラーゼ)は、一様で読み取り易い600bpを超えるDNA配列を与え、GCの多いDNA領域における圧縮は、dGTPの代わりにヌクレオチドdITPを使用した場合に容易に解除することができた。配列反応のための原型としては、Messing(Methods Enzymol.10 1:20−79;1983)により分離した、原則的に1本鎖形態のベクターM13mp18/19(Yanisch−Perronら、,1985,上記文献)またはpBluescript KS+/SK+(apRlacZ;Stratagene,La Jolla,CAから入手可能)を使用した。2本鎖型プラスミド−DNAを配列させるために、プラスミド−DNAをCsCl傾斜または「Gene Clean」(BIO101,La Jolla,CA)を使用して精製した。放射線標識を付けたヌクレオチドとして、α[35S]−dATP(NEN−Du Pont,NEG−034H)を使用した。電気泳動による分離は、通常の4%ないし6%ビス/アクリルアミド−ゲルの上で7M尿素および1xTBE−緩衝液(90mMのトリス、90mMのホウ酸、2.5mMのEDTA)により、あるいは5% Hydro Link Long Ranger(AT Biochem,Malvern,PA,USA,via Chemie Brunschwig,Basel)上で7Mの尿素および1.2xTBE−緩衝液により行なった。ゲルは長さ550mm、厚さ0.2mmであり、電気泳動は、サーモスタットを備えたLKB Macrophor−Apparatur中で、電圧2100Vおよび温度60℃で行なった。続いてゲルをWhatman 3MM紙上で乾燥させ、X線フィルムFuji RXまたはAmersham Hyperfilmβmaxでオートラジオグラフィーにかけた。
染色体DNAの分離は、小量でBirnboimおよびDoly(Nucl.Acid.Res.:1513−1523;1979)の方法にしたがって"rapid alkaline SDS"("Miniprep")により、または、大量に分離するために、ClewellおよびHelsinki(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 42:1159−1166;1969)の改良方法により塩化セシウム−密度勾配−遠心分離により行なった。あるいはFa.DIAGEN,Duesseldorf(BRD)のQIAGEN−packsを使用した。
E.Coliをプラスミド−DNAで形質転換するために、Cohenら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 69:2110−2114;1972)の方法により、細胞を50mlのCaCl2中で競合させた。プラスミド−DNAによる形質転換およびプラスミドを有するクローンの選択は、Sambrookら(1989;上記文献1.82−1.84)にしたがって行なった。
実施例1
単一の転写単位におけるE.Coliビオチン−オペロンのクローニング
1.1 pBO1およびM13bioDの構築
bio伝子をクローニングするために、E.Coli DSM 498(K12「宿主型」、ドイチェ・ザムルング・フュア・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルトゥーレン・GmbH)の染色体DNAを分離した。分離は本質的にHahnおよびHennecke(mol.Gen.Genet.193:46−52;1984)により行なった。続いて2μgのE.ColiDSM 498の全DNAを制限酵素Pst Iで切断した。DNA断片を水平な0.7%アガロースゲル中で通常の様式(Sambrookら、1989、上記文献6.19〜6.9)で電気泳動により分離し、"Gene Screen"薄膜(NEN−Du Pontのナイロン薄膜)上に移した(Southern,J.Mol.Biol.,98:503−517;1975)。DNAを真空オーブン中、80℃で2時間培養することにより、乾燥したフィルター上に固定した。bio−オペロンを含むDNA断片を識別するために、bioB遺伝子の5'末端から得た配列(Otsuka,A.J.,Dissertation,カリフォルニア大学San Diego,CA.;1978)に相当する5'−GGCTCACCGCCCACGCTGGACATTG−3'配列の25ヌクレオチド長の合成オリゴヌクレオチドを、プローブとして、フィルターに結合したDNAとハイブリッド化した。このために、まずこのオリゴヌクレオチド40pMolをT4−ポリヌクレオチドおよびγ−[32P]−ATP(75μCi)で標識を付けた。フィルターに結合したDNAと放射性標識を付けたプローブのハイブリッド化は、(Sambrookら、1989、上記文献9.52〜9.55)により行なった。このために、DNAをまず5x Denhardt−溶液(1x Denhardt−溶液:0.02%牛血清、0.02% Ficoll、0.01%ポリビニルピロリドン)、6x SSC−緩衝液(1x SSC:150mM NaCl、15mMクエン酸ナトリウム、pH 7.2)および150μg/ml Lachssperm−DNAで2時間予備ハイブリッド化し、続いて2x Denhardt−溶液、6x SSC、0.5% SDS、150μg/ml Lachssperm−DNAで18時間ハイブリッド化し、2時間洗浄し、最後に2x SSC、0.1% SDSで各30分間4回洗浄した。温度はすべての工程で65℃であった。この「サザーンブロット」により、標識を付けたオリゴヌクレオチドを5.4kb長のPst I−断片でハイブリッド化した。
この5.4kb−Pst I−断片をビオチン−オペロンでクローニングするために、まずE.Coli DSM 498の全DNA 50μgをPst Iで切断し、上記のように0.7%アガロースゲル上で分離した。4.5kb〜6.5kbの大きさの断片をゲルから切り取り、透析管中で電気透析により分離した。これらの断片約0.6μgを、Pst Iで切断したベクターpHE3(Henneckeら、Gene 19:231−234;1982)で結紮した。これらのベクターはクロラムフェニコール耐性(CmR)のための遺伝子、pACYC184からのColE1レプリコン(ChangおよびCohen、J.Bacteriol.,134:1141−1156;1978)ならびにPst I−位置を有する、フェニルアラニン−tRNA−合成酵素のためのE.Coli遺伝子pheSを含む。
CaCl250mMに入れたE.Coli RR28(Henneckeら、1982、上記文献)の競合細胞0.2mlをこのリゲーション生成物で形質転換した。E.Coli RR28は染色体中に突然変異したpheS−遺伝子(pheS12)を有し、したがって成長培地中のp−フルオロフェニルアラニン(pFphe)に対して耐性がある。RR28がpheS宿主型遺伝子を含むプラスミドpHE3を有していれば、その品種はこれと反対にpFpheに対して敏感になる。pHE3のPst I−切断位置にDNA断片を挿入するとpheS宿主型遺伝子が阻止されるので、組換えプラスミドを含むRR28は耐pFphe性(pFpheR)である。形質転換された細胞をpFphe最少培地(7.1g/l Na2HPO4、13.6g/l KH2PO4、0.014g/l CaCl2x2H2O、0.25g/l MgSO4、1.58g/l(NH42SO4、15g/l寒天、4g/lグルコース、0.005g/lチアミン、0.05g/lロイシン、0.05g/lプロリン、0.2g/l D,L−p−フルオロフェニルアラニン、0.02g/lクロラムフェニコール、Henneckeら、1982、上記文献)上に塗布し、pheS−遺伝子(pFpheR)中に挿入物を有するプラスミドpHE3(CmR)を含む約2500CmR pFpheRクローンが分離された。これらのクローン600個を、20μg/mlのCmを含む栄養寒天(NA)プレート(NA:血液寒天ベース、(Oxoid)、40g/l;酵母抽出物(Oxoid)、5g/l)上に位置するニトロセルロースフィルターに乗せた。細胞を分解し、放出されたDNAを結合するために、増殖したコロニー(3−5mm直径)を含むフィルターを、GrunateinおよびHogness(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 72:3961−3965;1975)にしたがって処理した。分解し、固定したE.Coli細胞を含むフィルターを、上記の25ヌクレオチド長の、32Pで標識を付けたbioB−オリゴヌクレオチドでハイブリッド化した。ハイブリッド化は、Sambrookら(1989、上記文献、11.00)によるコロニーハイブリッド化のための改良により行なった、すなわち予備ハイブリッド化、ハイブリッド化および最初の洗浄工程を4x Denhardt−溶液、6x SSC、100μg/mlサケの精子DNA中で行ない、続いて2x SSC中で6x洗浄した。温度は65℃であった。3クローンがbioB−オリゴヌクレオチドを結合し、このクローンの一つから、5.4kb長のPst I−断片(図2)を含むプラスミドpBO1を分離した。制限分析および公開されているデータ'SzybalskiおよびSzybalski、Gene 19:93−103;1982)との比較により、pBO1は、ビオチン−オペロンのbioD以外のすべての遺伝子を含むことがわかった。
bioD遺伝子をクローニングするために、pBO1からの520pb長のSph I/Pst I断片からなる、遺伝子bioCおよびbioDの部分を含むプローブを使用した。この断片をアガロースゲルから分離し、分離した断片0.2μgを、"nick翻訳”を使用し、DNAポリメラーゼI(Boehringer Mannheim,BRD;E.Coliからのホロ酵素、このいわゆる"Kornbergポリメラーゼ”をDNase Iとともに使用した)および25μCiα−[32P]−dATP(NEN−Du Pont,NEG−012H)で放射線標識を付けた(Sambrookら,1989、上記文献、10.8)。このプローブの、Ssp Iにより造られたE.Coli DSM 498−染色体の制限断片による、上記のような「サザーンブロット」でのハイブリダイゼーションは、一方でpBO1から既知の、bioFおよびbioCを含む1.6kb−Ssp I断片を、他方bioDおよび隣接する遺伝子uvrB(Sancarら、Cell,28;523−520、1982)の配列を含む1.1kb−Ssp I断片を示した。
1.1kb−Ssp I断片をクローニングするために、再度部分的な遺伝子群を付けた。
これには、E.Coli DSM 498のDNA 30μgをSsp Iで切断し、0.7%アガロースゲル上で分離した。0.9kb〜1.3kbの大きさの断片を切り取り、電気透析により分離した。この断片を0.5μgをSma Iで切断したファージヘクターM13mp19(Yanisch−Perronら、1985、上記文献)で結紮した。この結紮物で、E.Coli JM109(Yanisch−Perronら、1985、上記文献)のトランスフェクションをMessing(Methods Enzymol.,101:20−79;1983)にしたがって行なった。挿入物(Phaenotyp LacZ−)を分離し、NYB培地中で増殖させた。E.Coli細胞を遠心分離した後、上澄み液各50μl中のファージを、Schleicher & Schuell"minifold"装置で「ドツトブロット」としてニトロセルロース−フィルター(Schleicher & Schuell BA 85)上に置いた。ファージを変性させるために、このフィルターを0.1M NaOH/1.5M NaCl−緩衝液で5分間処理し、続いて0.5Mトリス−HCl,pH7.5/2.5M NaClで(5分間)中和した。DNAを80℃で培養(2時間)することによりフィルター上に固定した。フィルターを、記載されているように(Sambrookら,1989、上記文献、9.52−9.55)、放射性標識を付けた520pb長のSph I/Pst I−断片で60℃でハイブリッド化した。
このようにして、上記の1.1kb−Ssp I−断片を含む、bioD遺伝子を含む、ファージクローンM13bioDを確認した(図2)。
1.2 pBO2の構築
それぞれ0.5μgのプラスミドpBO1および0.5μgのファージM13bioDを制限酵素Sno IおよびHind IIIで切断し、再結紮した。E.Coli RR28をこの結紮物で形質転換した後、組換えたプラスミドを制限分析により検査した。ベクターpHE3の本質的な配列ではなく、bioD遺伝子の一部を含む、約1.5kb長の、pBO1のSno I/Hind III断片が、M13bioDからの0.95kb長のSno I/Hind III−断片により置き換えられているプラスミドpBO2(図2)を選択した。分析により、プラスミドpBO2は、E.Coli中に存在するように、完全なbio−オペロンを、uvrB−プロモーター(Sancarら、Cell,28;523−530;1982)の配列とともにbioDの下流に含むことがわかった。
1.3 pBO3およびpBO6の構築
pBO2を含むE.Coli RR28は、NA−プレート上で、pBO1を含むものよりも発育が悪く、明らかにより小さなコロニーを形成することが観察された。この理由は、pBO2中のurvB配列であろう。このurvB配列を欠失させるために、20μgのpBO2−DNAをHind IIIで切断し、150μlのBal31−緩衝液(600mM NaCl、12.5mM MgCl2、12.5mM CaCl2、1mM EDTA、20mMトリス−HCl、pH7.2)に入れた。次いで段階的に短縮するために、直線状プラスミドBal31(Alteromonas espejiani,Boehringer Mannheim,BRD)を加えた。30℃で3、6、9、12および15分間培養した後、各30μlのアリコートを取りだし、各2μlの0.5M EGTA(エチレングリコール−ビス−(2−アミノエチル)−テトラアセテート)、pH7.5を加え、続いてフェノール抽出により、Bal31−反応を停止させた。次いで、これらのアリコートを40μlのMung Beanヌクレアーゼ緩衝液(30mM酢酸ナトリウム、50mM NaCl、1mM ZnCl2、5%グリセリン、pH4.6)に入れ、対形成していない1本鎖末端を除去し、非特異的な、先のない末端を造るために、Mung Beanヌクレアーゼ(Boehringer Mannheim,BRD)で、37℃で10分間処理した。
Bal31による処理では、uvrB配列のみならず、ベクターpHE3の本質的な配列も分離された。そのため、pHE3のベクター−DNAの、Bal31により短縮された部分を除去するために、短縮されたpBO2−プラスミドを、Mung Beanヌクレアーゼで処理した後、EcoR Iで切断した。次いで、処理したpBO2−プラスミドを1.5kb−DNA−断片でリゲーションすることにより、本来のベクター配列を再発生させた。
その1.5kb−DNA−断片は、BamH Iで制限し、Mung Beanヌクレアーゼで処理し、EcoR Iでさらに制限した後、pBO2から分離したものであり、前に欠失した、pHE3の本質的なベクター配列を有する。このリゲーションにより、ベクターのCm耐性は完全に再発生するので、Cmに対する耐性を伝える特性に関して完全なプラスミドを確認することができる。
E.Coli RR28をリゲーション結合物で形質転換し、20μg/mlのCmを含むNA−プレート上に塗布した。pBO2に一般的なように、小さな、ゆっくりと成長するコロニー、および大きな、正常に成長するコロニーを観察した。pBO2−アリコートあたりの大きなコロニーの数は、Bal31−培養の期間とともに増加した。
22個の正常に成長するコロニーからプラスミド−DNAを分離し、制限−および配列分析により検査した。このようにして、約330bpないし410bpのuvrB領域が欠失しているが、bioD−遺伝子を完全に所有しているプラスミドpBO3およびpBO6を得た。
1.4 転写単位におけるbio−遺伝子のクローニング
1.4.1 pBO22:bioB前部のプロモーターの構築
遺伝子bioB前部の適切なプロモーターを組み込むためには、遺伝子bioBFCDの好ましくない宿主型プロモーターを除去しなければならない これはNco Iで切断することにより達成できるが、これによってbioB−遺伝子のスタートコドンも除去される。この場合、プロモーターとしてtac−プロモーター(RuessellおよびBennett,1982,上記文献)を選択できるが、これはこのプロモーターが構成または誘導性プロモーターとして使用できE.Coli中のみならず、他の多くのグラム陰性菌中で非常に良好な活性を有するためである。
Hind III−およびBamH I−末端を有するtac−プロモーターを含むDNA−断片をPharmacia−LKB(Uppsala,Schweden)から入手し、Hind III−およびBamH I−切断されたプラスミドpUC18(Yanisch−Perronら、1985,上記文献)中に組み込んだ。これによってプラスミドpUC18/tac(図2)が得られた。次いでこのプラスミド8μgをBamH Iで切断し、劣性末端クレノーポリメラーゼ(E.ColiからのDNA−ポリメラーゼI、Boehringer Mannheim Brd)で充填するために、クレノーポリメラーゼ緩衝液(20mMトリス−HCl、pH7.5、10Mm MgCl2、6mMβ−メルカプトエタノール)中で、各100μMのdATP、dGTP、dCTP、およびdTTPを加えて培養した。続いて、Aat IIで第二の制限を行なった。このようにしてtac−プロモーターを有する0.55kb長のDNA−断片を分離することができた。
遺伝子bioB、bioF、bioCおよびbioD−遺伝子の5'末端を有する3.2kb−断片をpBO1から分離した。これには8μgのpBO1をNco Iで切断し、続いて劣性3'−末端を上記のように充填するためにクレノーポリメラーゼで処理した。続いて、Pst Iで第二の制限を行ない、所望の3.2kb−断片を分離した。
最後に4μgのベクターpHE3をPst IおよびAat IIで切断し、P15A−レプリコンをpHE3から(Henneckeら、1982、上記文献)分離した。
これら3個の断片を、突き出した平滑な末端をリゲーションするために、等モル量の混合物中でT4−DNA−リガーゼ(Boehringer Mannheim,BRD)で処理したが、その際、Pst Iの突き出した末端がPst IとおよびAat IIの末端がAat IIと、およびクレノーポリメラーゼで処理した後、BamH Iの末端がNco Iと互いに結紮された。
クレノーポリメラーゼを使用して充填されたBamH I−末端と、同様に処理されたNco I−末端とのリゲーションでは、BamH I−およびNco I−切断位置が再発生した。
E.Coli RR28をこの結紮物で形質転換し、CmR上で選択した。CmRによる形質転換物のプラスミド−DNAを制限分析により検査した。このようにしてtac−プロモーターがbioB−遺伝子の前に存在するプラスミドpBO21(図2)が得られた。プラスミドベクターpHE3およびpUC18からの不可欠ではない配列を有する1.5kb長のHind III−断片をpBO21から欠失させることにより、最終的にpBO22が得られた(図2)。
1.4.2 pBO27およびpBO28の構築
5μgのpBO22をPst Iで切断し、突き出したPst I−末端をMung Beanヌクレアーゼで処理することにより、平滑な末端に短縮した。次いで、Sno Iで切断し、得られた6.8kb長のDNA−断片を分離した。bioD−遺伝子の3'−末端を有する0.76kb−DNA−断片を5μgのpBO3から、Cla Iにより制限し、突き出したCla I−末端をクレノーポリメラーゼで充填し、Sno Iで制限した後、分離した。両DNA−断片をT4−DNA−リガーゼで結紮し、次いでこの結紮物でE.Coliを形質転換した。クロラムフェニコール上で選別した後、CmRを含む形質転換物から、制限分析によりプラスミドpBO27が得られた。このプラスミドはtac−プロモーターを、遺伝子bioB、bioF、bioCおよび完全なbioD−遺伝子とともに転写単位中に含んでいる(図2)。
pBO27中のBamH I切断位置を欠失させるために、5μgのpBO27をBamH Iで切断し、クレノーポリメラーゼおよびヌクレオチドdGTPで上記のように培養し、Mung Beanヌクレアーゼで処理した。このDNAをT4−DNA−リガーゼで再度リゲーションし、E.Coli DH5(Hanahan,J.Mol.Biol.166:557−580;1983)を形質転換した後、BamH I切断位置が欠失しているが、Nco I切断位置は存続しているプラスミドpBO28が得られた(図2)。
1.4.3 M13bio18およびM13bio18/13の構築
bioA−遺伝子の前の好ましくない宿主型プロモーターを除去するために、まず5μgのpBO3をBgl IIおよびKpn Iで制限し、遺伝子bioB、bioF、bioAおよびORF Iを含む4.4kb−断片を分離した。この断片0.5μgを、BamH IおよびKpn Iで切断したファージベクターM13mp18(Yanisch−Perronら、1985,上記文献)0.5μgで結紮した。
この結紮物でE.Coli JM109(Yanisch−Perronら、1985,上記文献)を形質転換した後、挿入物を有する組換えファージクローンをMessing(1983、上記文献)により識別し、そのようなクローンから2本鎖ファージ−DNAが分離され、制限分析により試験した。このようにして、所望の4.4kb−断片を有するファージM13bio18が得られた(図2)。
25μgのファージM13bio18の2本鎖DNAをNco Iで制限することにより直線化し、160μlのBal31緩衝液に入れ、続いてbioA−プロモーターを除去するために、Bal31を加えた。室温で20、40、60、80、100および120時間培養した後、各25μlのアリコートを採取し、2μlの0.5M EGTA、pH7.5を加え、フェノール抽出により、Bal31の反応を停止させた。各3アリコートを一つに合わせ、Xba Iで切断し、遺伝子bioBおよびbioFを分離した。続いて、DNAをクレノーポリメラーゼで上記のように処理し、突き出した5'−末端を平滑な末端に充填した。そのように処理したDNAを再結紮し、その結紮DNAでE.Coli JM109を形質転換した。24個のファージクローンから1本鎖DNAを分離し(Messing、1983、上記文献)、bioA遺伝子の5'−末端にあるDNA−配列をSangerら(1977、上記文献)にしたがって分析した。
このようにして、bioA−遺伝子の前の宿主型−プロモーターが欠失しており、同時にbioA−遺伝子の26bp上流のSal I−切断位置を有するファージクローンM13bio18/13を得た(図2)。
1.4.4 M13bioDAの構築
転写単位中で遺伝子bioDおよびbioAを配置するために、5μgのプラスミドpBO6(図2)をSph IおよびSal Iで切断した。得られた、遺伝子bioDおよびbioD−遺伝子の上流にあるDNAのSal I−末端までの72bpを含む0.97kb長のDNA断片を分離した。
同様に2μgのM13bio18/13をSph IおよびSal Iで切断した。このDNA−断片をT4−DNA−リガーゼで結紮し、E.Coli JM109を形質転換した。24個の組換えクローンから2本鎖ファージ−DNAを分離し、制限分析で検査した。このようにして、遺伝子bioDおよびbioAが互いに98bp離れたクローンM13bioDAが得られた。
1.4.5 pBO30の構築
bio−遺伝子の前のtac−プロモーターを有する転写単位を構築するために、M13bioDAのDNA 5μgをEcoR Iで切断し、突き出したEcoR I−末端を充填するために上記のようにクレノーポリメラーゼで処理し、次いでSno Iで切断した。得られた2.6kb長の、遺伝子bioD、bioAおよびORF Iを含むDNA−断片を分離した。5μgのプラスミドpBO28(図2)をSal Iで切断し、突き出したSal I−末端を裂くためにMung Beanヌクレアーゼで処理し、次いで同様にSno Iで切断した。6.4kb長の、ベクター−DNA、tac−プロモーターおよび遺伝子bioBFCを有するDNA−断片を分離した。
分離したDNA−断片をT4−DNA−リガーゼで結紮し、この結紮物でビオチン−オキソトローフ品種E.Coli SA291(ClearyおよびCampbell,J.Bacteriol.112:830−839;1972)を形質転換した。20μg/ml Cmおよび8μg/mlアビジンを含むNA−プレート上に塗布することにより、プラスミド中に完全なビオチン−オペロンを有するクローンを選択した。そのようなクローンから得たプラスミドを制限分析により検査した。このようにして、遺伝子bioB、bioF、bioC、bioDおよびbioA、および遺伝子ORF Iをtac−プロモーターとともに転写単位中に含むプラスミドpBO30が得られた(図2)。
1.5 bio−遺伝子の発現を改良したプラスミドの構築
1.5.1 pBO30A−9およびpBO30A−15の構築
プラスミドpBO30を含むE.Coli DS410(DouganおよびSheratt,Mol.Gen.Genet.151:151−160;1977)のミニ細胞中では、bioA−遺伝子によりコード化されたDAPA−アミノトランスフェラーゼは、ビオチン合成用の他の酵素よりも発現が本質的に弱かった。bioA−遺伝子の発現を改良するための試験で、「ステム−ループ」構造のような妨害の可能性がある配列を除去するために、bioD−遺伝子とbioA−遺伝子の間隔をエキソヌクレアーゼBal31で短縮した。そのために、25μgのpBO30をSal Iで切断し、次いで上記のようにエキソヌクレアーゼBal31およびクレノー−ポリメラーゼで処理した。配列5'−CGTCGACG−3'の合成オリゴヌクレオチド、Sal I−リンカーでリゲーションすることにより、Sal I−切断位置を再発生させた。次いで、DNAをSal IおよびSno Iで切断し、約640bp長の、3'−末端で短縮したbioD−断片を分離した。これらの断片を、プラスミドpBO30をSal IおよびSno Iで切断した後で分離することができ、変化していないbioA−遺伝子を含む、8.25kbの大きさの断片を結紮した。
ビオチン−オキソトローフ品種E.Coli SA291を上記の結紮物で形質転換し、次いで60μg/ml Cmおよび5μg/mlアビジンを含むNA−プレート上で、完全なbioD−遺伝子を含むクローンを選別した。26個の素のようなクローンが得られたので、制限分析で検査した。これらの、Sal I−位置から上流の区域が明らかに短縮した8個のクローンをDNA−配列分析により正確に検査した。これらのクローンの中の5個はbioD−とbioA−遺伝子の間で、望んだように約20〜45bpのDNAが欠失していた。E.Coli−ミニ細胞中で、これらのクローンは実際に、pBO30に対して2のファクター高いbioA−遺伝子の発現を示した。発現がそのように改良されたプラスミドの例は、このようにして得られたプラスミドpBO30A−9である(図3)。
驚くべきことに、さらに3個の、bioD−とbioA−遺伝子の間で、70〜90bpのDNAが欠失しているプラスミドが分離された。したがって、欠失はbioD−構造遺伝子にまで達している。そこから、(i)酵素活性に大きな変化はない、DTB−合成酵素のそれぞれ異なったCOOH−末端、および(ii)bioA−leserasterを含む変化したbioD−遺伝子の重なりが生じている。このようにして、たとえばbioD−遺伝子−突然変異体bioD15を含むプラスミドpBO30A−15が得られた(図3、5および6)。pBO30A−15を含むE.Coli−ミニ細胞では、bioA−発現がpBO30と比較して4のファクターで強化されている。
bioDA−領域のDNA−配列およびそこから派生する、プラスミドpBO30、pBO30A−9およびpBO30A−15のアミノ酸配列を図3に示す(Seq ID No 9−16)。
1.5.2. bioB−遺伝子の前のリボソーム結合位置が改良されたプラスミドの構築
pBO30における発現が、たとえばbioD−遺伝子の発現よりも明らかに弱いbioB−遺伝子の翻訳を改良するために、pBO30中のbioB−遺伝子の上流の、tac−プロモーター、およびクローニングされたtac−プロモーター断片中に含まれるリボソーム結合位置を含む配列を変性させた。このために、合成された、さまざまな配列を含む、いわゆる混合されたオリゴヌクレオチドを遺伝子bioBの前に置いた。
好適なリボソーム結合位置を簡単に選択するために、翻訳性bioB::lacZ遺伝子融合、pbioB::lacZ−2、を使用した。pbioB::lacZ−2は、ベクター部分において、リボソーム結合位置を含むtac−プロモーターにおいて、および遺伝子bioBの5'−末端においてプラスミドpBO22と同等である(図2)。しかし、bioB−構造遺伝子のヌクレオチド326の後のNru I−切断位置では、bioB−遺伝子の3'−末端および残りのbioB−遺伝子が欠失し、E.ColiのlacZ−遺伝子(Casadabanら、Methods Enzymol.10 0:293−308;1983)が、bioBおよびlacZがbioB::lacZ融合タンパク質を発現させるための正しいleseraster中に融合され、Nru I−切断位置が再発生するように組み込まれた。
プラスミドpbioB::lacZ−2の中に、多くの工程で、bioB−遺伝子の前に配列5'−CATGGAATCCTCCACTGATCAG−TAC−3'を有する、オリゴヌクレオチド985Eを挿入した(図4)。これには、まずpbioB::lacZ−2をBamH Iで分裂させ、次いで突き出したBamH I−末端を上記のようにクレノーポリメラーゼで充填した。この工程では、明らかにグアニン残基(G)が非特異的に欠失し、その結果、後のプラスミドでBamH I−切断位置が失われた。Kpn I−リンカーの挿入後、E.Coli XL1−Blue(Bullockら、Biothechniques :376−379;1987)をこの結紮物で形質転換し、プラスミドpbioB::lacZ/Kpn Iを分離した。このプラスミドをNco Iで部分的に切断し、次いでKpn Iで切断した。オリゴヌクレオチド985Eによるリゲーションの後、第二のDNA−鎖をクレノーポリメラーゼで充填した。E.Coli XL1−Blueを形質転換し、20μg/ml Cm、30μg/ml X−Galおよび0.5mM IPTG(イソプロピルチオガラクトシド)を含むNA−プレート上で選別した後、プラスミドpbioB::lacZ/985Eを分離することができた(図4)。リボソーム結合位置をKpn IおよびSpe Iを含む制限により切断し、3種類の異なった混合オリゴヌクレオチドSD17、SD19およびSD21で置き換えることにより、プラスミドpbioB::lacZ/985Eをさらに変性させた(図4)。このオリゴヌクレオチドによるリゲーションの後、クレノーポリメラーゼで培養することにより、第二のDNA−鎖中の裂け目を閉じた。E.Coli XL1−Blueの細菌細胞をこのDNAで形質転換し、上記のように20μg/ml Cm、30μg/ml X−Galおよび0.5mM IPTGを含むNA−プレート上に塗布した。この培地上に暗青色コロニーを形成した、bioB::lacZ−融合タンパク質の発現が良好な20個のクローンを選別し、これらのクローンのβ−ガラクトシダーゼ−活性を、Miller(Experiments in Molecular Genetics,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.,352−355;1972)にしたがって測定した。これにはまず、液体培地中でE.Coli−品種をbio::lacZ−プラスミドで600nm(OD600)における光学密度約0.5まで濃縮した。
最高のβ−ガラクトシダーゼ−活性は、プラスミドpbioB::lacZ/985E、pbioB::lacZ/16およびpbioB::lacZ/9が示したが(図4)、そこではβ−ガラクトシダーゼ−活性がpbioB::lacZ/−2と比較してファクター2.1、3.4ないし5.9だけ増加していた。
これらのプラスミドbio−遺伝子に最適なリボソーム結合位置のDNA−配列を、Sangerら(1977、上記文献)にしたがって決定した。
bio−遺伝子を含む転写単位に最適なリボソーム結合位置を組み込むために、各5μgのプラスミドpbioB::lacZ/985E、pbioB::lacZ/16またはpbioB::lacZ/9をCla IおよびNru Iで切断し、tac−プロモーター、それぞれのリボソーム結合位置およびbio−遺伝子の5'−末端を含む約550bp長のDNA−断片を分離した。同時に5μgのプラスミドpBO30ΔA(図5)をCla IおよびNru Iで切断し、7.7kb長のDNA−断片を分離した。pBO30から派生したpBO30ΔAでは、bio−遺伝子の大部分および妨害となるNru I−切断位置を含むSal I/BamH I−断片が欠失している(図5)。両断片を結紮し、組み替えたプラスミドを含むクローンを分離した。このようにして、プラスミドpBO30ΔA/9、pBO30ΔA/16およびpBO30ΔA/985を得た。図5は、pbioB::lacZ/9からのリボソーム結合位置を含むpBO30ΔA/9の例におけるそのような構造を示す。
各2μgのプラスミドpBO30ΔA/9、pBO30ΔA/16およびpBO30ΔA/985EをSno IおよびKpn Iで切断したが、その際、部分的にのみ切断するためにKpn Iは少量使用した。
次いで、ベクター−DNA、tac−プロモーター、リボソーム結合位置を改良したbioB−遺伝子および遺伝子bioFCを含む、それぞれ6.6kb長のDNA−断片を分離した。
プラスミドpBO30A−15(4μg)を同様にSno IおよびKco Iで切断し、遺伝子bioDA−ORFIを含む2.8kb−断片を分離した。分離した断片を結紮し、このリゲーション混合物でE.Coli RR28を形質転換した。安全なビオチン−オペロンを含む組換えプラスミドを制限分析で確認した。このようにしてプラスミドpBO30A−15/9、pBO30A−15/16およびpBO30A−15/985Eを得た。これらは、プラスミドpbioB::lacZ/9、pbioB::lacZ/16ないしpbioB::lacZ/985Eからの対応する最適化したリボソーム結合位置を含むpBO30A−15から得られる最適化bioDA−領域をすべて含む。これらのプラスミドの遺伝子調節要素、すなわちbioB−遺伝子の直接結合し、その効果的な発現を行なう、tac−プロモーターおよび最適化リボソーム結合位置の組合せは、下記の配列を有する。
Figure 0003566287
図5は、遺伝子bioB、bioF、bioC、bioDおよびbioAを最適化されたリボソーム結合位置とともに含むプラスミドの構造を、pBO30A−15/9の例で示す。pBO30A−15/9中のbio−遺伝子の前転写単位を配列化した。その配列およびそこから派生した遺伝子産物を、図6に示す(Seq ID No:1−8)。
1.6 pBO30A−15/9Δorf Iの構築
2μgのプラスミドpBO30ΔA/9を上記のようにSno IおよびKpn Iで切断し、6.6kb長のDNA−断片を分離した。4μgのpBO30A−15をSsp Iで切断した。得られた直線状DNAを配列5'−CGGTACCG−3'のKpn I−リンカーでリゲーションすることにより、bioA−遺伝子の下流に新しいKpn I−位置を挿入した。Sno Iで切断した後、遺伝子bioDAを含む2.1kb−断片を分離した。分離したDNA−断片を結紮し、E.Coli RR28をリゲーション混合物で形質転換した。遺伝子bioBFCDAを含む組換えプラスミドを制限分析で確認した。このようにして、ORF I−遺伝子が欠失したpBO30A−15/9Δorf Iが得られた(図5)。
1.7 プラスミドpBO47の構築
5μgのプラスミドpBO30A−15/9を制限酵素Xba IおよびEcoR Iで切断した。得られた5.8kb大の、tac−プロモーターおよびビオチン−オペロンを含む制限断片を分離し、続いて同様にXba IおよびEcoR Iで切断した「広宿主領域」プラスミドpRK290X(Alvarez−Moralesら、Nucl.Acid.Res.14,4207〜4227,1986;Xho I制限位置を欠失させ、その位置にXba I−位置を挿入することにより変性)で結紮した。その結紮物でE.Coli S17−1(Simonら、Biotechnology 1:784−791;1983)を形質転換した。組み替えたプラスミドを制限分析で検査し、このようにして、pRK290X中にビオチン−オペロンを一体化したプラスミドpBO47が得られた。
品種E.Coli S17−1/pBO47と接合することにより、プラスミドpBO47を細菌品種Rhizobium/Agrobacterium sp.HK4、Pseudomonas mondocina、Pseudomonas aeruginosa PA01(Holloway,J.Gen.Microbiol.13:572−581;1955)およびAcinet obacter calcoaceticus DSM 588中に移した。
1.8 pBO74ΔBの構築
bioB−遺伝子が欠失したプラスミドpBO74ΔBの構築は、プラスミドpBO74−13から出発して行なった(図7)。プラスミドpBO74−13はpBO30(図2)のような同じDNA−構成要素からなる。しかし、プラスミドpBO74−13中のbio−遺伝子の順序は異なっている。
5μgのプラスミドpBO74−13をSma Iで切断した。フェノール/クロロホルムで抽出した後、プラスミド−DNAをSph Iで切断し、ベクター−DNA、tac−プロモーター、遺伝子bioA−ORF IおよびbioCDを含む6kb−断片を分離した。18μgのプラスミドpBO3(図2)をSsp IおよびSph Iで切断し、bioF−遺伝子およびbioC−遺伝子の一部を含む1.66kb−断片を分離した。分離した断片を互いに結紮し、そのリゲーション混合物でE.Coli RR28を形質転換した。組み替えたプラスミドを制限分析で検査した。このようにして、bioB−遺伝子が欠失している点でプラスミドpBO74−13と異なったプラスミドpBO74ΔBが得られた(図7)。
実施例2
ビオチンの生体内発酵
2.1 Escherichia coli生産−品種によるビオチンの生体内発酵
pBO30A−15/9(DSM 7246)を含むE.Coli−品種XL−1Blueを、20l MBR−発酵装置中、グリセリン最少培地(培養開始時に3%グリセリン)で、バッチ供給法により、650nmにおける光学密度(OD650)が20になるまで37℃で30時間培養した。プラスミドpBO30A−15/9の存在は、発酵の前培地(3lグリセリン−最少培地)およびバッチ相にクロラムフェニコール(50μg/ml)を加えることにより確認した。グルコースまたはコハク酸塩(バッチ発酵相の開始時に0.4%)のような他の炭素供給源も同様に実用的である。細胞の物質交代活性は、その特異的な酸素吸収率により追跡した。発酵中のビオチン生産は、発酵装置−培地のビオチン値を滴定することにより、Lactobacillus plantarumによる生物学的定量で追跡した(E.DeMollおよびW.Shive,Anal.Chem.158:55−58,1986)。
この場合は脱イオン水中50%グリセリン溶液である炭素供給源は、さまざまな、それぞれのバイオマス発育に適合した流入率で供給した。グリセリンに関して、OD 1からOD 2へのOD成長のための培地1リットルあたりグリセリン2gの実験値を、「供給」率の根拠とした。
発酵装置のpHは、40%H3PO4または25%NH3をポンプで加えることにより、自動的にpH7に調節した。通気は、それぞれのバイオマス発育に応じて、10−25NL/分で空気を吹き込み、撹拌器を300−700rpmで回転させることにより調節した。15−40%の酸素飽和を目標にした。排気の酸素およびCO2含有量は、常磁性ないし赤外により測定した。発酵装置の温度は37℃に調節した。培養菌は、37℃、倍加時間2.5時間でOD650が20になるまで成長し、次いで静止した。
発酵中、25時間以内に35mg/l D(+)−ビオチンが蓄積した。E.Coli品種では、妥当なビオチン合成は成長している培養菌でのみ達成された。その他の適当な生産品種としては、pBO30A−15/9(DSM 8554)を含むE.Coli ED8767(N.E.Murrayら、Mol.Gen.Genet.150:53−61;1975)またはpBO30A−15/9(DSM 7247)を含むE.Coli BM4062(D.F.BarkerおよびA.M.CampbellJ.Bacteriol.143:789−800;1980)がある。
同様にして、プラスミドpBO3、pBO30およびpBO30A−15/9ΔORF Iを試験し、ビオチン生産性を測定した。下記の表Iは、bio−遺伝子を転写単位中に有するプラスミドpBO30、pBO30A−15/9およびpBO30A−15/9ΔORF Iを含む品種のビオチン生産性を、E.Coli S17−1(宿主型、染色体上のビオチン−遺伝子)およびE.Coli S17−1/pBO3(プラスミド上のビオチン−遺伝子、ただし宿主型−オペロンにおけるような発散転写)と比較して示す。
Figure 0003566287
Figure 0003566287
抗生物質−補足(最終濃度)
100μg/mlのアンピシリン(ナトリウム塩、Fluka)および50μg/mlのクロラムフェニコール(fluka)。
2.2 Agrobacterium/Rhizobium−生産−品種HK4/pBO47によるビオチンの生体内発酵
ビオチン生産プラスミドpBO47(DSM 8555)を含むビオチン−オキソトローフ品種Agrobacterium/Rhizobium sp HK4の細胞を、2lのMBR−発酵装置中、L−グルタミン酸/ベタイン最少培地中で、バッチ供給法により30℃でOD650が70になるまで培養した。HK4/pBO47は、極めて遅い成長(「維持成長」)でも著しく安定したビオチン合成速度が特徴である。したがって、この実験ではバイオマスの培養後、炭素「供給」を大幅に減少させた状態で長い維持期間(500時間)が続いた。
指数増殖期についでOD650が12に達した後、長期間持続する遅い成長ないし「維持成長」を可能にするために、グルコース−ベタイン「飼料」(360g/lグルコース+103g/lベタインを脱イオン水に溶解)を徐々に配量(1.5ml/時間)して与えた。150時間の時点で、発酵装置中で最終濃度100mg/lになるまで、Fe++−グルコン酸塩を供給した。200、360および550時間の時点で10mlの塩溶液および1.36mlの標準ビタミン溶液を与えた。
発酵装置のpHは、85%リン酸ないし3M苛性カリ溶液をポンプ供給して自動的にpH7に調節した。通気は、それぞれのバイオマス発育に応じて、酸素圧1−4mg/lが確保されるように、1−3NL/分で空気を吹き込み、撹拌器を300−1000rpmで回転させることにより調節した。発酵装置の温度は30℃に調節した。指数増殖期では、培養菌は倍加時間5.6時間で、「飼料」を大幅に制限した期間中は倍加時間300時間で成長し、次いで「維持成長」に入った。
発酵を開始するために、200時間および415時間後に、ジアミノペラルゴン酸(DAPA、2回最終濃度200μg/ml、最後に最終濃度100μg/ml)を培養菌に加えた。HK4自体はビオチンオキソトローフである。この品種は、ビオチン前駆物質のDAPAからデチオビオチンを造りだし、これを最終的にD(+)−ビオチンに高収率で変換する。110mg/lのD(+)−ビオチンが蓄積した。ここで注目すべきは、この合成が、大部分、成長していない細胞により行なわれたことである。
グルタミン酸/ベタイン最少培地
脱イオン水1.25リットルに下記の成分を溶解させるか、ないしは加えた。31.25g L−グルタミン酸一ナトリウム塩x H2O
12.5gベタイン
0.2g CaCl2
1.0g MgCl2x 6H2O
1.25g K2SO4
1.25ml微量成分SLF(実施例2.1)
1.87ml Fe−EDTA(実施例2.1)
0.25mlテトラサイクリン(70%エタノール中10mg/ml)
塩溶液
0.03g CaCl2
0.16g MgCl2x 6H2O
0.2g K2SO4
200μl SLF(実施例2.1)
300μl濃HCl
(10ml脱イオンH2Oに溶解)
標準−ビタミン溶液(脱イオンH2O中)
10mg/l塩酸ピリドキサール
5mg/lリボフラビン
5mg/lニコチン酸アミド
5mg/l塩酸−チアミン
2mg/lビオチン
5mg/lパントテン酸
5mg/l 4−アミノ安息香酸
2mg/l葉酸
5mg/lビタミンB12
実施例3
デチオビオチンから出発するビオチンの製造
(生体内ビオチン精製酵素反応の測定)
3.1 E.Coli−細胞抽出物の製造
プラスミドpBO30A−15/9を含むE.Coli XL1−Blue(DSM 7246)からの細胞抽出物(抽出物Z)、およびプラスミドpBO74ΔBを含むE.Coli XL1−Blueからの細胞抽出物(DSM 7245、抽出物W)を製造した。これには、微生物の細胞を、20g/l栄養肉汁、5g/l酵母抽出物および20mg/l Cmを含む培地中、37℃、OD6002、体積800lで培養した。細胞は濾過により収穫し、続いて5000 x gで15分間遠心分離した。
無細胞抽出物を製造するために、細胞を100mM HEPES−緩衝液(pH7.5)で洗浄し、次いで同じ緩衝液中に再分散させてOD600が約1'000に調節し、次いでDNAseで処理した。続いて、連続式細胞均質化装置、100'000Paで細胞を破壊した。均質化物を20'000 x gで30分間遠心分離し、得られた上澄み液を−80℃で保存した。次いで抽出物zは、ビオチン生成酵素反応の測定(試験)に直接使用するか、あるいはセファデックスG25M PD−10(Pharmacia、カラム容積:9.1ml)を充填したカラムでゲル濾過して精製した後で使用することができた。抽出物Wは、ビオチン生成酵素反応の試験に直接使用するか、または実施例3.3により分別した。
3.2 ビオチン生成酵素反応の生体内試験(標準試験)
この生体内試験では、酵素ビオチン生成酵素により、14C−標識を付けたデチオビオチン(0.1μCi;1.95nmol)を14C−標識を付けたビオチンに変換する反応、または標識を付けてないデチオビオチンを35S−標識を付けたシステイン(20μCi;1.32nmol)で35S−標識を付けたビオチンに変換する反応で試験した。その際形成される14Cビオチンまたは35S−ビオチンは、抽出後、定量HPLCにより「オン−ライン」放射線化学検出器で、または薄層クロマトグラフィーおよびそれに続くオートラジオグラフィーでX線フィルムを載せることにより半定量的に、容易に測定することができる。
代表的な標準試験は、それぞれの反応後、無細胞抽出物ZまたはWから、標識を付けた、または標識を付けていないデチオビオチンから、またはそこから精製されたタンパク質画分(実施例3.7−3.9)個別に、または相互の組合せから、および(または)SAM(92μM)、Fe++−グルコン酸塩(200μM)、NADPH(100μM)、TPP(100μM)、DTT(1mM)のような通常のコファクターから、および(または)アミノ酸の組合せからなる。試験すべきタンパク質画分、コファクターまたはアミノ酸は、最終体積250μlで与えた。培養は4−50℃で行なった。37℃で1時間培養した後、12重量%のトリクロロ酢酸(TCA)水溶液を加えて反応を停止させた。沈殿したタンパク質を遠心分離し、上澄み液を、メタノール(1ml)、水(1ml)および酢酸(1体積%)水溶液で平衡化したC18「固相」抽出カラム(MACHERY−NAGEL,100mg)上に載せた。続いて、このカラムを1mlの1%酢酸および1mlの水で洗浄し、次いでビオチンおよびデチオビオチンを0.5mlメタノールで溶離させた。得られたプローブを真空乾燥させ、次いで30μlのHPLC緩衝液A(25mM KH2PO4、5mM塩化テトラブチルアンモニウム、pH3.4)中に再分散させ、次いで定量分析するためにHPLC中に25μlを注入した。HPLCの条件は、Shandon−Hypersil−BDS−C18−カラム(粒子径:5μm、カラムの大きさ10mm x 2.0mm)、流量0.35ml/分、温度40℃、溶離剤:10体積%のアセトニトリルを含むHPLC緩衝液Aである。
溶出液をシンチレーション測定溶液(Zinsser Quickszint Flow 303、流量1.25ml/分)と混合した後、変換されていない14C−デチオビオチンおよび形成された14C−ビオチンまたは形成された35S−ビオチンを検出し、定量した(「オン−ライン」放射能検出器:Berthold")。
別に、薄層クロマトグラフィーおよびオートラジオグラフィーによりプローブを半定量的に分析した。これには、10%酢酸、65%メタノールおよび25%水からなる混合物にプローブを再分散させ、2.5μlをシリカゲル「高性能」−TLC−プレート(E.Merck,Darmstadt)上に載せた。このプレートを、クロロホルム(17ml)、メタノール(3ml)および酸(0.2ml)からなる展開液で展開させた。このクロマトグラフィーの後、プレートを乾燥させ、一晩おいてからX線フィルム上に載せた。
3.3 アミノ酸存在下のビオチン生成酵素反応
脱塩した無細胞抽出物Zを、実施例3.2と同様にデチオビオチンおよびコファクターSAM、TPP、NADPHおよびFe++グルコン酸塩で培養したとき、デチオビオチンのビオチンへの変換はまったく観察されなかった。システイン(332μM)およびアスパラギン(15mM)またはシステインおよびアスパラギン酸塩(15mM)またはシステインおよびグルタミン(15mM)またはシステインおよびセリン(15mM)を実施例3.4によるコファクターとともにこの無細胞抽出物に加えたところ、ビオチンの生産が確認された。
Figure 0003566287
3.4 1種以上の通常のコファクターの存在下におけるビオチン生成酵素反応
実施例3.3に記載したものと同じ脱塩した細胞抽出物を、L−システイン、アスパラギン酸、デチオビオチン、SAM、TPP、NADPHおよびFe++−グルコン酸塩で培養した場合、デチオビオチンはビオチンに変換された。これらのコファクターのビオチン生成酵素反応に対する影響を試験するために、これらを個別に、および相互の組合せで使用した。これらすべてのコファクターの唯一の組合せだけがビオチン生成酵素活性を示した。コファクターの一つが欠けても、ビオチン生成酵素活性は測定できなかった。すなわちすべてのコファクターがビオチン生成酵素活性に必要である(実施例3.3、表II)。
3.5 ビオチン生成酵素の精製
デチオビオチンのビオチンへの変換には、ビオチン生成酵素に加えて多くのタンパク質が関与していることの証拠に、まず、無細胞抽出物Zを硫酸アンモニウム分別を行なった。これは4℃で30分間撹拌しながら25%硫酸アンモニウムの飽和で行なった。次いで、10'000 x gで30分間遠心分離し、得られたペレットを廃棄した。得られた上澄みを70%硫酸アンモニウムで飽和させたところ、ビオチン生成酵素が沈殿した。この沈殿物を少量の100mM HEPES−緩衝液(pH7.5)中に再分散させ、脱塩し(Sephadex G25M PD−10)、次いでアニオン交換体クロマトグラフィー(Q−Sepharose Fast−Flow,Pharmacia)を使用し、100mM−1M HEPES−緩衝液(pH7.5)の連続勾配で精製した。ビオチン生成酵素活性を有する画分を濃縮(Amicon Ultrafiltrationszelle,YM−10 Membran)し、すでに説明したように脱塩し、続いてQ−Sepharose"Hi−Load"アニオン交換体−クロマトグラフィーカラムで再度クロマトグラフィーにかけた(Pharmacia;20mMトリス緩衝液(pH7.5)1mM DTTおよび0−1M NaCl−勾配を有する)。ビオチン生成酵素活性が高い画分を一つに合わせ、濃縮し、脱塩した。これらの画分では、ビオチン生成酵素は、ビオチン生成酵素活性に必要な他のタンパク質で最早汚染されていない。
精製工程中のビオチン生成酵素活性を測定するためには、試験混合物(実施例3.2)に抽出物Wを加える必要があった。したがって、デチオビオチンのビオチンへの変換には、ビオチン生成酵素に加えて、さらに別のタンパク質が関与している。
3.6 抽出物Wからタンパク質の分別
このために、45%および55%飽和の硫酸アンモニウムで抽出物を順次沈殿させた。
硫酸アンモニウムを加えた後、全体を4℃で30分間撹拌し、続いて10'000 x gで30分間遠心分離した。45%硫酸アンモニウム飽和で得られた沈殿物を100mMのHEPES緩衝液(pH7.5)中に再分散させた。続いて45%−沈殿物、55%−沈殿物および55%−上澄みからアリコートを採取し、脱塩した(Sephadex G25M PD−10カラム)。個々の画分を個別に、および相互の組合せで実施例3.2により試験した。
ビオチン生成酵素に必要な2種類の画分、
−硫酸アンモニウム45%飽和からの沈殿
−硫酸アンモニウム55%飽和からの上澄み液
が得られた。
3.7 フラボドキシンの精製および識別
抽出物W(実施例2.2)から硫酸アンモニウム55%飽和の後に得られた上澄み液を脱塩し(Sephadex G25M PD−10カラム)、続いてアニオン交換体クロマトグラフィーカラム(Q−Sepharose Fast−Flow(Pharmacia)上に載せた。このカラムは、1mM DTTを含む20mMトリス緩衝液(pH7.5)であらかじめ平衡化した。結合していない物質を、この緩衝液で洗浄することにより除去した。カラムに結合したタンパク質は、連続NaCl勾配(0−1M)で溶離させた。溶離したタンパク質画分を一つに合わせ、濃縮し(Amicon限外濾過セル、YM−10薄膜)、脱塩し(Sephadex G25M PD−10)、続いて20mMトリス緩衝液(pH7.0、1mM DTTを含む)で平衡化したMono Q−アニオン交換体クロマトグラフィーカラムで精製した。次いで精製した画分をSDS−PAGEで試験した。
精製工程の間に、求めるタンパク質を含む画分を識別するために、ビオチン生成酵素試験システム(実施例3.2)を、精製したビオチン生成酵素、45%硫酸アンモニウム沈殿の沈殿物から得た1種以上のタンパク質、アミノ酸(実施例3.3)および低分子量コファクター(実施例3.4)で行なった。ビオチン生成酵素活性は、求めるタンパク質を含む画分でのみ測定できた。
続いて、このタンパク質のアミノ酸配列を次のように決定した。タンパク質を、6Mグアニジン−HCl緩衝液中、DTTで4時間還元した。得られたプローブをヨード酢酸でカルボキシメチル化し、0.1%重炭酸アンモニウムに対して48時間透析した。プローブを乾燥させた後、これを7M尿素緩衝液中でブタトリプシンで消化し、ペプチドを「逆相」HPLCで分離した。2種類のペプチドが、E.Coliのフラボドキシンに対するDNA配列と同一であることが確認された。この精製工程により、均質なフラボドキシンが得られた。
3.8 フェレドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素の精製および同定
抽出物Wをアニオン交換体クロマトグラフィーカラム(Q−Sepharose FasC−Flow(Pharmacia))上に載せた。このカラムは、1mM DTTを含む20mMトリス緩衝液(pH7.5)であらかじめ平衡化した。カラムに結合したタンパク質は、連続NaCl勾配(0−1M)で溶離させた。溶離したタンパク質画分を一つに合わせ、実施例3.7と同様に濃縮し、脱塩し、Mono Q−アニオン交換体クロマトグラフィーカラム上に載せた。このカラムに結合したタンパク質は、連続NaCl勾配(20mMトリス緩衝液0−0.4M)で溶離させた。続いて、一つに合わせた溶離タンパク質抽出物(すでに説明したように濃縮し、脱塩した)をSuperose 12 Prep.ゲル濾過−クロマトグラフィーカラム(pharmacia、20mMトリス−緩衝液で平衡化)上に、次いでSephacryl HR100−ゲル濾過−カラム(pharmacia、20mMトリス緩衝液で平衡化)上に載せた。20mMトリス緩衝液で溶離させた後、別のタンパク質が均質な状態で得られた(SDS−PAGEで検査)。このタンパク質を含む画分を実施例3.7の試験システムと同様にして同定した。ビオチン生成酵素活性は、この画分を加えた後にのみ測定した。
このタンパク質からアミノ酸配列のN−末端を決定するために、精製したタンパク質を直接配列化した。このタンパク質は、フェレドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素に対応するアミノ酸配列のN−末端を有していた。この精製工程により、均質なフェレドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素が得られた。
3.9 ビオチン生成酵素反応に関与する1種以上のタンパク質の濃縮
精製したビオチン生成酵素(実施例3.2)は、精製したフラボドキシンおよびフェレドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素、および必要なコファクターならびにアミノ酸と、ビオチン生成酵素活性を有していなかった。活性を得るために、45%硫酸アンモニウム画分中のさらに別の1種以上のタンパク質を探した。
これらのタンパク質は、無細胞抽出物Wから、45%飽和における硫酸アンモニウム沈殿により得た。得られたタンパク質ペレットを、1mM DTTおよびTPP(1g/l)を含む20mMトリス緩衝液、pH7.5、に再分散させ、続いてPD−10カラム(Pharmacia)で脱塩した。次いで、脱塩した物質を、1mM DTTおよびTPP(1g/l)を含む20mMトリス緩衝液で平衡化したアニオン交換体−クロマトグラフィーカラム(Q−Sepharose HP−Hi−Load)上に載せた。所望の活性を有するタンパク質画分を連続NaCl勾配(0mM−600mM)で溶離させた。続いて、このタンパク画分をゲル濾過−クロマトグラフィー(Sephacryl HR−100−カラム、pharmacia)でさらに精製した。そこから得られたタンパク質ペレットを100mM HEPES緩衝液(pH7.5)中に再分散させ、次いで、すでに記載したようにして脱塩した。そこから得られたタンパク質溶液を、実施例3.2により生体内試験に使用した。
3.10 フラボドキシン、フェレドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素、ビオチン生成酵素反応に関与する1種以上のタンパク質、1種以上のアミノ酸および通常のコファクターの存在下におけるビオチン生成酵素反応
無細胞抽出物Zに、フラボドキシン、フェレドキシン(フラボドキシン)NADP+−還元酵素およびビオチン生成酵素反応に関与する1種以上のタンパク質を加えた。
タンパク質、コファクターおよびアミノ酸を加えることにより、ビオチン生成酵素反応が強化された(表III)。
Figure 0003566287
3.11 フラボドキシン、フェロドキシン(フラボドキシン)−NADP+−還元酵素、ビオチン生成酵素反応に関与する1種以上のタンパク質、1種以上のアミノ酸および通常のコファクターの組合せの存在下における、精製したビオチン生成酵素によるビオチン生成酵素反応
これらの成分の、精製したビオチン生成酵素によるビオチン生成酵素反応に対する影響を試験するために、これらを個別に、または組合せて使用した。コファクターは実施例3.4と、アミノ酸は実施例3.3と同じ量で使用した。これらの成分がすべて存在する場合、精製したビオチン生成酵素によりデチオビオチンはビオチンに完全に変換された。これらの成分の一つが欠けると、活性はまったく測定されなかった。そのため、デチオビオチンの変換にはこれらのすべての成分が必要である(表IV)。
Figure 0003566287
シーケンスの記述
(1) 一般的情報:
(i) 出願人:
(A) 名称:ロンザ アーゲー
(B) 街区:ミュンヘンシュタイナーシュトラーセ 38
(C) 場所:バーゼル
(E) 国:スイス
(F) 郵便番号:4002
(ii) 出願の名称:ビオチンの生物工学的製造方法
(iii) シーケンスの数:19
(iv) コンピュータ判読可能な形態:
(A) データキャリア:フロッピィディスク
(B) コンピュータ:IBM PCコンパチブル
(C) オペレーションシステム:PC−DOS/MS−DOS
(D) ソフトウエア:PatentIn リリース#1.0,バージョン#1.25(EPA)
(vi) 先の出願のデータ:
(A) 出願番号:CH 3124/92
(B) 出願日:02−OCT−1992
(vi) 先の出願のデータ:
(A) 出願番号:CH 2134/93
(B) 出願日:15−JUL−1993
(2) SEQ ID NO: 1に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:5872塩基対
(B) 種類:核酸
(C) 鎖形状:二重
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:DNS(ゲノム的)
(iii) 仮説的:なし
(iii) アンチセンス:なし
(vi) 最初の出所:
(A) 生物:エシェリチア・コリ
(B) 様:DSM498
(vii) 直接の出所:
(B) クローン:pBO30A−15/9
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:117..1157
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/コドン_スタート=117
/生成物=“ビオチンシンターゼ”
/証拠=実験的
/遺伝子=“bioB"
/番号=1
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:2295..3050
(D) その他の報告事項:/コドン_スタート=2295
/機能=“ビメロイ−CoA合成に包含される”
/生成物=“タンパク質”
/遺伝子=“bioC"
/番号=3
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:3750..5039
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/コドン_スタート=3750
/EC_番号=2.6.1.62
/生成物=“DAPA シンターゼ”
/証拠=実験的
/遺伝子=“bioA"
/番号=5
/標準_名称=“S−アデノシル−L−メチオニン:8−アミノ−7−オキソノナノエート・アミノトランスファー”
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:5098.5574
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/コドン_スタート=5098
/機能=“未知,ビオチン合成に包含される”
/生成物=“タンパク質”
/証拠=実験的
/遺伝子=“ORF I"
/番号=6
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:−10_シグナル
(B) 形態:45..49
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/証拠=実験的
/標準_名称=“プロモータ ptac"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:−35_シグナル
(B) 形態:23..28
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“プロモータ ptac"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:105..119
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/証拠=実験的
/標準_名称=“bioB RBS no.9"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:2284..2297
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“bioC RBS"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:3742..3752
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“bioA RBS"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:5088..5100
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“ORF I RBS"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:ターミネータ
(B) 形態:5583..5644
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“rho−独立のコピーされたターミネータ”
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:ステム_ループ
(B) 形態:5583..5605
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:プロモータ
(B) 形態:1..96
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/機能=“プロモータ ptac"
/証拠=実験的
(x) 公開情報
(H) 書類番号:WO 87/01391 B1
(I) 出願日:26−AUG−1986
(J) 公開日:07−APR−1993
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:1:
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:2に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:346箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:2:
Figure 0003566287
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:3に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:251箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:3:
Figure 0003566287
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:4に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:429箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:4:
Figure 0003566287
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:5に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:158箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:5:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:6に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:5872塩基対
(B) 種類:核酸
(C) 鎖形状:二重
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:DNS(ゲノム的)
(iii) 仮説的:なし
(vi) 最初の出所:
(A) 生物:エシェリチア・コリ
(B) 様:DSM498
(vii) 直接の出所:
(B) クローン:pBO30A15−9
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:1154..2308
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/コドン_スタート=1154
/EC_番号=2.3.1.47
/生成物=“KAPA シンターゼ”
/証拠=実験的
/遺伝子=“bioF"
/番号=2
/標準_名称=“8−アミノ−7−オキソノナノエート・シンターゼ”
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:3043..3753
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/コドン_スタート=3043
/EC_番号=6.3.3.3
/生成物=“DTB シンターゼ”
/証拠=実験的
/遺伝子=“bioD"
/番号=4
/標準_名称=“デチオビオチン シンターゼ”
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:1141..1156
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“bioF RBS"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:3030..3045
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“bioD RBS"
(x) 公開情報
(H) 書類番号:WO 87/01391 B1
(I) 出願日:26−AUG−1986
(J) 公開日:07−APR−1993
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:6:
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:7に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:384箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:7:
Figure 0003566287
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:8に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:236箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:8:
Figure 0003566287
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:9に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:143塩基対
(B) 種類:核酸
(C) 鎖形状:二重
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:DNS(ゲノム的)
(iii) 仮説的:なし
(iii) アンチセンス:なし
(vi) 最初の出所:
(A) 生物:エシェリチア・コリ
(vii) 直接の出所:
(B) クローン:pBO30
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:1..24
(D) その他の報告事項:/部分的
/EC_番号=6.3.3.3
/生成物=“デチオビオチンシンターゼ”
/遺伝子=“bioD"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:120..143
(D) その他の報告事項:/部分的
/コドン_スタート=120
/EC_番号=2.6.1.62
/生成物=“DAPA シンターゼ”
/遺伝子=“bioA"
/シュード
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:111..122
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“bioA RBS"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:ステム_ループ
(B) 形態:38..85
(x) 公開情報
(H) 書類番号:WO 87/01391 B1
(I) 出願日:26−AUG−1986
(J) 公開日:07−APR−1993
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:9:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:10に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:8箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:10:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:11に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:7箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:11:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:12に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:93塩基対
(B) 種類:核酸
(C) 鎖形状:二重
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:DSN(ゲノム的)
(iii) 仮説的:なし
(iii) アンチセンス:なし
(vi) 最初の出所:
(A) 生物:エシェリチア・コリ
(vii) 直接の出所:
(B) クローン:pBO30A−9
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:1..24
(D) その他の報告事項:/部分的
/コドン_スタート=1
/EC_番号=6.3.3.3
/生成物=“DTB シンターゼ”
/遺伝子=“bioD"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:70..93
(D) その他の報告事項:/部分的
/コドン_スタート=70
/EC_番号=2.6.1.62
/生成物=“DAPA シンターゼ”
/遺伝子=“bioA"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:61..72
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“bioA RBS"
(x) 公開情報
(H) 書類番号:WO 87/01391 B1
(I) 出願日:26−AUG−1986
(J) 公開日:07−APR−1993
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:12:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:13に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:8箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:13:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:14に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:7箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:14:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:15に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:77塩基対
(B) 種類:核酸
(C) 鎖形状:二重
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:DNS(ゲノム的)
(iii) 仮説的:なし
(iii) アンチセンス:なし
(vi) 最初の出所:
(A) 生物:エシェリチア・コリ
(vii) 直接の出所:
(B) クローン:pBO30A−15
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:1..57
(D) その他の報告事項:/部分的
/コドン_スタート=1
/機能=“オルタード 3′−エンド”
/EC_番号=6.3.3.3
/生成物=“DTB シンターゼ”
/遺伝子=“bioD"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:CDS
(B) 形態:54..77
(D) その他の報告事項:/部分的
/コドン_スタート=54
/EC_番号=2.6.1.62
/生成物=“DAPA シンターゼ”
/遺伝子=“bioA"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:45..56
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“bioA RBS"
(x) 公開情報
(H) 書類番号:WO 87/01391 B1
(I) 出願日:26−AUG−1986
(J) 公開日:07−APR−1993
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:15:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:16に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:18箇のアミノ酸
(B) 種類:アミノ酸
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:タンパク質
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:16:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:17に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:125塩基対
(B) 種類:核酸
(C) 鎖形状:二重
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:DNS(ゲノム的)
(iii) 仮説的:なし
(iii) アンチセンス:なし
(vi) 最初の出所:
(A) 生物:エシェリチア・コリ
(vii) 直接の出所:
(B) クローン:pBO30A−15/985E
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:−10_シグナル
(B) 形態:45..49
(D) その他の報告事項:/標準_名称=“プロモータ ptac"
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:プロモータ
(B) 形態:1..96
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:機能=“プロモータ ptac"
/証拠=実験的
(x) 公開情報
(H) 書類番号:WO 87/01391 B1
(I) 出願日:26−AUG−1986
(J) 公開日:07−APR−1993
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:17:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:18に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:126塩基対
(B) 種類:核酸
(C) 鎖形状:二重
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:DNS(ゲノム的)
(iii) 仮説的:なし
(iii) アンチセンス:なし
(vi) 最初の出所:
(A) 生物:エシェリチア・コリ
(vii) 直接の出所:
(B) クローン:pBO30A−15/16
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:プロモータ
(B) 形態:1..96
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/機能=“プロモータ ptac"
/証拠=実験的
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:105..123
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/証拠=実験的
/標準_名称=“bioB RBS no.16"
(x) 公開情報
(H) 書類番号:WO 87/01391 B1
(I) 出願日:26−AUG−1986
(J) 公開日:07−APR−1993
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:18:
Figure 0003566287
(2) SEQ ID NO:19に関する情報:
(i) シーケンスの特徴:
(A) 長さ:122塩基対
(B) 種類:核酸
(C) 鎖形状:二重
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子の種類:DNS(ゲノム的)
(iii) 仮説的:なし
(iii) アンチセンス:なし
(vi) 最初の出所:
(A) 生物:エシェリチア・コリ
(vii) 直接の出所:
(B) クローン:pBO30A−15/9
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:プロモータ
(B) 形態:1..96
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/機能=“プロモータ ptac"
/証拠=実験的
(ix) 弁別特徴:
(A) 名称/キー:RBS
(B) 形態:105..119
(C) 調査の種類:実験的
(D) その他の報告事項:/証拠=実験的
/標準_名称=“bioB RBS no.9"
(x) 公開情報
(H) 書類番号:WO 87/01391 B1
(I) 出願日:26−AUG−1986
(J) 公開日:07−APR−1993
(xi) シーケンスの記述:SEQ ID NO:19:
Figure 0003566287

Claims (15)

  1. Escherichia、SalmonellaおよびCitrobacter属からなる群より選択される微生物から得られるビオチン生合成用遺伝子bioB、bioF、bioC、bioDおよびbioAを含むDNA断片において、これらの遺伝子が、転写単位中で、同一の転写方向に配置され、共通のプロモーターの制御下で転写されることを特徴とするDNA断片。
  2. 前記微生物が、Escherichia coli種であることを特徴とする請求項1に記載のDNA断片。
  3. 前記共通のプロモーターがtacプロモーターであることを特徴とする請求項1または2に記載のDNA断片。
  4. 前記転写単位の、bioB遺伝子と直接結合している遺伝子調節要素が、配列:
    Figure 0003566287
    を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のDNA断片。
  5. 前記転写単位の、bioB遺伝子と直接結合している遺伝子調節要素が、配列:
    Figure 0003566287
    を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のDNA断片。
  6. 前記転写単位の、bioB遺伝子と直接結合している遺伝子調節要素が、配列:
    Figure 0003566287
    を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のDNA断片。
  7. 前記転写単位中で連続しているbioD遺伝子とbioA遺伝子の間の間隔が50bp以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のDNA断片。
  8. bioD遺伝子の3'末端がbioA遺伝子のためのリボソーム結合位置を含むように、bioD遺伝子およびbioA遺伝子が配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のDNA断片。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のDNA断片を含むことを特徴とするプラスミド。
  10. E.coli XL1−Blue、E.coli BM4062またはE.coli ED8767中に、それぞれ寄託番号DSM 7246、DSM 7247、またはDSM 8554で寄託してあるプラスミドpBO30A−15/9であって、Escherichia coliのビオチン生合成用遺伝子bioB、bioF、bioC、bioDおよびbioAを、一つの転写単位中に、tacプロモーターの転写制御下で含むプラスミドpBO30A−15/9。
  11. Agrobacterium/Rhizobium sp.HK4中に、寄託番号DSM 8555で寄託してあるプラスミドpBO47であって、Escherichia coliのビオチン生合成用遺伝子bioB、bioF、bioC、bioDおよびbioAを、一つの転写単位中に、tacプロモーターの転写制御下で含むプラスミドpBO47。
  12. 請求項1〜8の何れか1項に記載のDNA断片または請求項9〜11の何れか1項に記載のプラスミドを含むことを特徴とする微生物。
  13. それぞれ寄託番号DSM 7246、DSM 7247、およびDSM 8554で寄託してある、それぞれが、Escherichia coliのビオチン生合成用遺伝子bioB、bioF、bioC、bioDおよびbioAを、一つの転写単位中に、tacプロモーターの転写制御下で含むプラスミドpBO30A−15/9を含む、E.coli XL1−Blue、E.coli BM4062またはE.coli ED8767。
  14. 寄託番号DSM 8555で寄託してある、Escherichia coliのビオチン生合成用遺伝子bioB、bioF、bioC、bioDおよびbioAを、一つの転写単位中に、tacプロモーターの転写制御下で含むプラスミドpBO47を含む、Agrobacterium/Rhizobium sp.HK4。
  15. 物質交代可能な炭素供給源が、請求項12〜14のいずれか1項に記載の微生物の作用により発酵し、ビオチンになることを特徴とする生物工学的なビオチンの合成方法。
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