JP3553767B2 - 移載介助装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベッド上に横たわった老人、病人、身体障害者(以下、病弱者と略記する)の移載を介助する移載介助装置の制御機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベッド上の病弱者を他のベッド等へ移載するために、ストレッチャーと称される移載介助装置が使用されている。このストレッチャーは、病弱者が横たわるベッドに横付けされるものである。そして、介護者が病弱者を持ち上げてベッドからストレッチャー側へ移し替えた後、ストレッチャーを移動させて他のベッドに横付けし、再度介護者が病弱者を持ち上げてストレッチャーから他のベッド側へ移し替える。
【0003】
しかし、このような従来のストレッチャーでは、ベッドとストレッチャーとの間で病弱者の移し替えを行う際、介護者が病弱者を持ち上げる必要があるため、その介護者だけでなく病弱者に対しても大きな負担がかかるという問題があった。
【0004】
そこで、本願出願人は、図15乃至図17に示すような移載介助装置を開発した。以下に、その構成と動作について説明する。
図15(a)に示すように、この移載介助装置においては、移動台9に設けられたフレーム26上にベッド6上面に沿って左右に往復駆動される移載プレート23を配置するとともに、その移載プレート23の周囲に、その移動方向に沿って周回移動する移載ベルト15を巻回している。
【0005】
そして、移載介助装置の動作は、図15(a)に示す初期状態から図15(c)に示す図示右側移動端に至るまで移載プレート23を移動させて、ベッド6上の病弱者5の背面下へ移載プレート23を挿入する挿入モードと、病弱者5を載せた移載プレート23を同図(c)に示す右側移動端から図16(b)に示す左側移動端に移動させて、一旦退避させる退避モードと、病弱者5を載せた移載プレート23を同図(b)に示す左側移動端から図17(a)に示す右側移動端まで移動させて、別の新たなベッド6上へ移動させる移載モードと、同図(a)に示す右側移動端から同図(c)に示す左側移動端まで移載プレート23を移動させて、移載プレート23上の病弱者5の背面下から移載プレート23を引き抜く引抜モードとの4つの動作モードとから構成されている。
【0006】
このうち、挿入モードと引抜モードにおいては、移載ベルト15と病弱者5の背中とが擦れないようにする必要があるため、移載ベルト15の上半周部をフレーム26側に連結固定して、移載プレート23が移動した際、移載ベルト15が病弱者5の背中をキャタピラ状に進退するようにしている。
【0007】
また、退避モードと移載モードにおいては、移載プレート23上における病弱者5の位置が移載プレート23に対して移動しないように、移載ベルト15と移載プレート23とを一体化させる必要があるため、移載ベルト15を移載プレート23側に連結固定している。
【0008】
従って、挿入モードから退避モードへ移行する際には、移載ベルト15とフレーム26とが連結固定した状態から、それを解除するとともに、移載ベルト15と移載プレート23とが連結固定した状態に切り替えなければならず、また、移載モードから引抜モードへ移行する際には、逆に、移載ベルト15と移載プレート23とが連結固定した状態から、それを解除するとともに、移載ベルト15とフレーム26とが連結固定した状態に切り替えなければならない。
【0009】
一方、退避モードから移載モードへの移行及び引抜モードから挿入モードへの移行の際には、移載ベルト15の連結状態を切り換える必要がなく、移載プレート23の駆動方向のみを変えればよい。
【0010】
このように、上述した移載介助装置においては、フレーム26または移載プレート23に対する移載ベルト15の連結を切り替えることと、移載プレート23の移動方向を変えることとによって、各動作モードを実行している。
【0011】
そして、この各動作モードの切り替えは、移載プレート23が、図15(a)、図16(b)、図17(c)に示す左側移動端に位置するときと、図15(c)、図17(a)に示す右側移動端に位置するときに行われる。
【0012】
一方、上述した各動作モードにおける移載プレート23の移動は、介護者の移載プレート23を押す力とそれに応じた移載駆動モータ12の駆動力との合力によって行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の移載介助装置は、移載ベルト15と移載プレート23との連結状態、または、移載ベルト15とフレーム26との連結状態を検出していないため、各動作モードの切り換えが確実に行われていない場合には、挿入モードにて病弱者5の背面下に挿入された移載プレート23が、病弱者5を載せたまま移動せずに、病弱者5をベッド6上に残したまま引き抜かれる等の誤動作が生じ、病弱者5に対して余分な負担をかけてしまう虞があった。
【0014】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、移載ベルト15と移載プレート23との連結状態、または、移載ベルト15とフレーム26との連結状態を検出することによって、確実に移載動作を行うことができる移載介助装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の移載介助装置は、フレーム26上に、水平面内において往復動される移載プレート23を配設するとともに、その移載プレート23の周囲には、その移動方向に沿って周回移動する移載ベルト15を巻回してなる移載介助装置に、前記移載ベルト15を前記フレーム26または前記移載プレート23に選択的に連結する連結手段と、その連結状態を検出する検出手段30とを設けたものである。このような構成とすることにより、移載ベルト15に対してフレーム26または移載プレート23が連結手段にて選択的に連結され、その連結状態が検出手段30にて検出される。
【0016】
また、連結手段は、移載ベルト15に設けられた被連結部4と、フレーム26または移載プレート23に設けられた第1、第2の連結部7、8とを含み、被連結部4が第1、第2の連結部7、8に選択的に連結されるものである。このような構成とすることにより、移載ベルト15に対するフレーム26または移載プレート23の連結は、夫々に設けられた被連結部4、第1連結部7、第2連結部8にて行われる。
【0017】
また、検出手段30は、第1の連結部7及び/または第2の連結部8に設けられ、その第1の連結部7または第2の連結部8と被連結部4との連結動作を検出するものである。
【0018】
また、被連結部4は、第1の位置と第2の位置との間を移動可能であって、第1の位置に弾性保持されたカムフォロア42よりなり、第1または第2の連結部7、8は、カムフォロア42を第1の位置から第2の位置に移動させるカム72を有する。このような構成において、非連結部4を第1または第2の連結部7、8に連結させると、カム72によってカムフォロア42が第1の位置から第2の位置へ移動。
【0019】
また、検出手段30は、被連結部4と、第1連結部7または第2連結部8との連結手段の動作を拡大する拡大部を備えている。このような構成とすることにより、検出手段30は、拡大部の動作を検出することによって、連結手段の連結状態を検出することができる。
【0020】
また、検出手段30は、連結手段の連結動作によって動かされる被動作部36と、その被動作部36の動作によって動かされる検出動作部39と、その検出動作部39の動作を検出するセンサ78とを備え、被動作部36と検出動作部39との間に拡大部が配置されている。このような構成とすることにより、被動作部36の動きは、拡大部を介して検出動作部39の動きとして現われ、センサ78は、検出動作部39の動きを検出することによって、被動作部36の動きを検出することができる。
【0021】
また、拡大部は、センサロッド38を備え、そのセンサロッド38を被動作部36側の端部寄りにおいて回動可能に支持することにり拡大部が構成されている。このような構成とすることにより、センサロッド38は、回動支点が端部寄りに設けられているため、その端部の動きが、他方の端部の動きとして拡大される。
【0022】
また、センサ78としては、検出動作部39の動きを非接触で検出するセンサ78が使用できる。このような構成とすることにより、センサロッド38の回動動作がスムーズに行われるようになり、確実に被動作部36の動きを検出動作部39に反映させることができる。
【0023】
また、移載ベルト15の両側面夫々に前記被連結部4と検出手段30が設けられ、移載プレート23の両側面夫々に前記第1連結部7が設けられ、フレーム26の両側面夫々に第2連結部8が設けられている。このような構成とすることにより、移載ベルト15の両側面において、フレーム26または移載プレート23が連結され、その両側面における連結状態が連結手段30にて検出される。
【0024】
また、本発明の移載介助装置が、検出手段30の検出結果に基づいて、連結手段の連結状態を報知する報知手段93を備えている。このような構成とすることにより、連結手段の連結状態を操作者に対して報知することができる。
【0025】
尚、報知手段を備えていない場合であっても、移載プレート23の移動を規制する等して、誤動作を防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき、図面に沿って具体的に説明する。尚、従来と同一の構成については、同一の符号を付すものとする。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態における移載介助装置の斜視図であり、この図を用いて全体構成を説明する。
同図に示すように、車輪94を有する移動台車9上には、ベッドの高さに合わせて上下動できる上下機構91を介して設置台92が設けられ、その設置台92上に移載機構2が配備されている。また、移動台車9上面には、報知手段としてスピーカ93が設けられている。
【0028】
移載機構2は、3枚のフレーム25、26、27を備え、これらフレーム25、26、27上には上半身部移載プレート22、臀部移載プレート23及び脚部移載プレート24が夫々、各フレーム25、26、27に設けられたガイド(図示省略)に沿って左右に移動可能に配備され、これら各移載プレート22、23、24には略全周にわたって夫々移載ベルト14、15、16が巻回されている。臀部移載プレート23の左端には、主操作レバー20がブラケット28を介して配置され、また、上半身部移載プレート22及び脚部移載プレート24の左端には、補助操作レバー21がブラケット29を介して夫々配置されている。各ブラケット28、29は、移載プレート22、23、24夫々の移載ベルト14、15、16が巻回されていない両側部分に連結されている。従って、各ブラケット28、29と各移載プレート22、23、24との連結部分が、各移載ベルト14、15、16の周回動作を妨げることはない。主操作レバー20は、挿入モードにおいて臀部移載プレート23をベッド6に対して左右に移動させ、それ以外の動作モードにおいて移載プレート22、23、24全体をベッド6に対して左右に移動させるものであり、また、補助操作レバー21は、挿入モードにおいて移載プレート22、24夫々をベッド6に対して左右に移動させるものである。尚、各操作レバー20、21は、移載プレート22、23、24を移動させたい方向に向けて力を加えることによって、操作が行えるよう構成されている。
【0029】
次に、本実施形態における移載介助装置の駆動機構の構成について、図2を用いて説明する。尚、図2は、本実施形態における移載介助装置の臀部移載プレート23の駆動機構を表すものであるが、上半身部移載プレート22及び脚部移載プレート24の駆動機構も同様な構成であるため、図示及びその説明を省略する。
【0030】
同図に示すように、移載プレート23は、移載駆動モータ12に連繋するタイミングベルト18に対して係合部10において係合され、移載駆動モータ12の駆動によって左右に移動する。移載プレート23の周囲には、略全周面を覆って移載ベルト15が巻回されている。尚、移載プレート23の駆動は、タイミングベルト18に限らず、ワイヤー、チェーン等の動力伝達機構によっても行うことができる。
【0031】
そして、主操作レバー20には、操作者がレバー20を操作する力を検出するためのトルク検出器3が設けられており、このトルク検出器3によって検出された値が、挿入モードにおいてはフレーム26内に設けられた移載駆動モータ12に供給され、また、それ以外の動作モードにおいては、各フレーム25、26、27毎に設けられた移載駆動モータ11、12、13夫々へ供給される。これにより、各移載駆動モータ11、12、13は、トルク検出器3から供給された検出値に応じた駆動力で、操作者の操作を補助する。
【0032】
一方、上半身部移載プレート22及び脚部移載プレート24夫々に設けられた補助操作レバー21には、主操作レバー20同様、挿入モードにおいて操作者がレバー21を操作する力を検出するためのトルク検出器3が夫々設けられており、これらトルク検出器3によって検出された値が、対応する移載駆動モータ11、13夫々へ供給される。これにより、各移載駆動モータ11、13は、各トルク検出器3から供給された検出値に応じた駆動力で、操作者の操作を補助する。
【0033】
従って、挿入モードにおいては、各移載プレート22、23、24を単独で挿入することができるため、患者の患部を考慮した順序で挿入作業を行うことができる。
【0034】
次に、本実施形態における移載介助装置の制御機構の構成について図3乃至図5を用いて説明する。尚、図3乃至図5は、本実施形態における移載介助装置の臀部移載プレート23の制御機構を表すものであるが、上半身部移載プレート22及び脚部移載プレート24の制御機構も同様の構成であるため、図示及びその説明を省略する。
【0035】
図3に示すように、移載プレート23の側面には、第1の連結部としてロック制御機構7が取り付けられ、また、フレーム26の側面には、第2の連結部としてロック片8が取り付けられ、更に、移載ベルト15には、被連結部としてベルト動作制御機構4が連結されている。また、フレーム26の左側端部には、移載プレート23がフレーム26の左側移動端に到達したことを検出する左端位置センサ87が設けられている。
【0036】
ロック制御機構7は、図5に示すように、移載プレート23に取り付けられた支持部材71を備え、その支持部材71の前部には、カムとしてロック爪72がピン76を軸に枢支されるとともに、反時計方向の回動を規制する係止部材(図示省略)に対しバネ77によって回転付勢されている。ロック爪72は、基端から先端にかけて細くなる先細り形状となっており、その下部には、バネ77の付勢力に抗してロック爪72を時計方向に回動させるロック解除モータ79が設けられている。
【0037】
また、支持部材71の上面には、移載ベルト15とフレーム26または移載プレート23との連結状態を検出する検出手段として検出機構30が設けられている。この検出機構30は、図4に示すように、ロックプレート31に設けられ、被動作部としての検出子36と、拡大部としての枢支部材37及びセンサロッド38と、検出動作部としてのセンサプレート39と、センサとしての光電スイッチ78とから構成されている。
【0038】
ロックプレート31の先端部にはロック孔32が透設されるとともに、両側面には枢支部材37が突設されており、また、ロックプレート31は基端部にてピン33により遊びを持った状態で支持部材71上面に係止されている。ここでロックプレート31に遊びを持たせているのは、後述するように、ロックピン45がロック孔32に挿入される際、そのロックピン45がロックプレート31の下面を押し上げながらロック孔32に向かって移動することから、そのロックピン45の押し上げを許容するためである。ロックプレート31の上面には、ロック孔32を塞ぐように検出子36が配置されており、その検出子36は、針金状のセンサロッド38の一端に枢支されている。センサロッド38の他端は、枢支部材37の枢支孔37aを回動可能に貫通し、ロックプレート31の側面に沿って後方に延在しており、そこにセンサプレート39が取り付けられている。この検出子36は、ステンレスにより構成されており、アルミ製のセンサプレート39よりかなり重くなっている。
【0039】
そして、センサロッド38の枢支孔37aを通る位置、即ち、センサロッド38の回動支点は、検出子36寄りに位置する。このため、検出子36の上下動がセンサプレート39に昇降動作として伝達されるが、センサプレート39の昇降動作は、検出子36の上下動に対して反転増幅される。
【0040】
更に、支持部材71の側面には、センサプレート39と対向する位置に光電スイッチ78が取り付けられている。ロックプレート31の中間部には、支持部材71に突設されたガイドピン34が貫通して、ロックプレート31の僅かな上下動が案内されるとともに、そのガイドピン34上のバネ35によってロックプレート31が下方へ付勢されている。
【0041】
一方、ベルト動作制御機構4は、図3に示すように、フレーム26の側面に沿って設けられたガイド(図示省略)に係合し、そのガイドに沿ってフレーム26の左右方向へ摺動可能なベルト固定部材41を備え、そのベルト固定部材41に対して移載ベルト15の上半周部が連結部40にて連結固定されている。
【0042】
ベルト固定部材41の側部には、図5に示すように、カムフォロアとして昇降ブロック42が、ベルト固定部材41の底部と後述するガイドプレート61との間で上下動可能に取り付けられている。その昇降ブロック42の上面には、ロックピン45及びガイドピン46が突設され、これらピン45、46は、ベルト固定部41の側部内側から突設されたガイドプレート61の貫通孔62、63に夫々貫通している。ロックピン45及びガイドピン46には夫々圧縮バネ48、49が装着され、昇降ブロック42を下向きに付勢している。昇降ブロック42の下面には、落とし込みピン47が突設されており、側面には、溝部43が凹設されている。その溝部43の上面には、ロック爪72の上面が当接する部分に、図中右側へ向かって低く傾斜するカム面44が設けられている。
【0043】
ロック片8は、フレーム26の側面に突設され、先端に、昇降ブロック42の落とし込みピン47が嵌入する落とし込み孔82が形成されるとともに、上面に移載プレート23が右側移動端に到達したことを検出する右端位置センサ86が設けられている。
【0044】
このような移載介助装置の制御系を、図13のブロック図を用いて説明する。
同図に示すように、移載介助装置の制御系は、移動台車9内に設けられた制御部90を中心に構成されている。制御部90の入力側には、トルク検出器3と、左端位置センサ87及び右端位置センサ86と、光電スイッチ78とが接続され、また、出力側には、移載駆動モータ12と、スピーカ93と、ロック解除モータ79とが接続されている。
【0045】
主操作レバー20に力を加えると、トルク検出器3に作用するトルク値が制御部90に送られ、それを受けた制御部90がそのトルク値に応じた司令値を移載駆動モータ12に与える。これにより、移動駆動モータ12は、操作レバー20を操作する力に応じた駆動力で駆動される。尚、挿入モード以外の動作モードにおいては、主操作レバー20の操作によって、移載駆動モータ11、12、13夫々に、トルク検出器3のトルク値に応じた司令値が同様に与えられ、3枚の移載プレート22、23、24が同じ速さで移動する。
【0046】
また、挿入モードから退避モードへ移行する際、後述するように一方のロックピン45がロック孔32に嵌入すると、検出子36、センサロッド38、センサプレート39を介して光電スイッチ78がオフ状態からオン状態に変化し、その出力を受けた制御部90がスピーカ93を動作させて、ブザー音が出力される。
【0047】
また、移載モードから引抜モードへ移行する際、後述するように光電スイッチ78、右端位置センサ86の出力を受けた制御部90がロック解除モータ79を駆動させる。ロック解除モータ79が駆動されると、ロックピン45とロック孔32との連結が解除されるため、光電スイッチ78がオン状態からオフ状態に変化するとともに、制御部90がスピーカ93を動作させて、ブザー音が出力される。
【0048】
上述した移載介助装置の移載ベルト15と、フレーム26または前記移載プレート23との連結状態の切り替え動作について、図5乃至図12を用いて説明する。
【0049】
まず、挿入モードにおける動作について説明する。
移載介助装置は、初期状態において、移載プレート23が左側移動端(図15(a)参照)に配置されている。このとき、図5及び図6に示すように、ベルト動作制御機構4の昇降ブロック42が圧縮バネ48、49に付勢されて下降し、落し込みピン47がロック片8の落し込み穴82に嵌入している。これによって、移載ベルト15がフレーム26に連結されている。
【0050】
そして、この状態においては、ロックプレート31のロック孔32にはロックピン45が嵌まり込んでいないため、検出子36がセンサプレート31上面に接触しており、センサプレート39が上方位置に配置されて、光電スイッチ78は、ロックプレート38に塞がれてオフ状態にある。
【0051】
次に挿入モードから退避モードへの切替動作について説明する。
この状態で、主操作レバー20を操作して、移載駆動モータ12によって移載プレート23を図15(a)の右側に向けて移動させると、これに伴って移載ベルト15の下半周部が移載プレート23の右端を経て上面側に繰り出される(図15(a)(b)(c)参照)。この結果、移載プレート23が病弱者5の背面下へ挿入され、移載ベルト15が病弱者5の背面下へ敷き込まれることになる。この過程で、移載ベルト15の上半周部と病弱者5の背面との接触部分における相対移動がなく、擦れることがないため、移載プレート23は無理なく、病弱者5の背面下へ挿入される。
【0052】
そして、移載プレート23が右側移動端まで移動する過程において、図7及び図8に示すように、ロック爪72の上面が昇降ブロック42のカム面44に係合して、その昇降ブロック42を圧縮バネ48、49に抗して押し上げる。
【0053】
これによって、図9及び図10に示すように落し込みピン47がロック片8の落し込み孔82から上方へ抜脱されるとともに、ロックピン45がロックプレート31のロック孔32へ向かってセンサプレート31の下面を押し上げながら移動し、やがて挿入される。そして、ロック孔32を貫通したロックピン45は、ロック孔32を塞いでいた検出子36を押し上げるが、この押し上げ量は微少である。
【0054】
検出子36が押し上げられると、一端が検出子36に連携されたセンサロッド38が枢支部材37の枢支孔37aを中心に回動するため、その他端に取り付けられたセンサプレート39が下方へ押し下げられる。従って、光電スイッチ78を塞いでいたセンサプレート39と光電スイッチ78との位置関係が変化し、光電スイッチ78がオン状態に変わる。
【0055】
このとき、移載プレート23の移動に伴って、移載ベルト15の上半周部に連結されたベルト固定部材41の上側が移載ベルト23の移動方向に引っ張られるため、ロックピン45を備えた昇降ブロック42が傾いて、検出子36の押し上げ量は、略1mmから3mmの間で変動する。このように、押し上げ量が微少で、しかも変動するため、センサロッド38を枢支する枢支部材37の枢支孔37aを検出子36に近い側に設けて、光電スイッチ78が検出するに十分な移動量をセンサプレート39の押し下げ量として得ている。
【0056】
これにより、挿入モードから退避モードに移行したことを検出することができる。
そして、操作者に対しては、スピーカ93からブザー音を出力して、挿入モードから退避モードに移行したことを報知する。
【0057】
次に、退避モードにおいては、主操作レバー20を操作して、移載駆動モータ12によって移載プレート23をフレーム26の左側端部に向けて移動させると、移載ベルト15と移載プレート23とが一体となって移動し、移載プレート23上の病弱者5はベッド6上からフレーム26上へ移動される(図15(c)、図16(a)(b)参照)。
【0058】
この過程で、ベルト動作制御機構4とロック制御機構7は、図9及び図10に示すように、ロックピン45がロックプレート31のロック孔32へ嵌入されているため互いに一体となって移動し、左側移動端に到達すると、左端位置センサ87がオンする。
【0059】
次に、移載モードにおいては、主操作レバー20を操作して、移載駆動モータ12によって移載プレート23を図16(b)の右側へ向けて移動させると、移載ベルト15と移載プレート23とが一体となって移動し、移載プレート23上の病弱者5をフレーム26上からベッド6上へ移動させる(図16(b)(c)、図17(a)参照)。
【0060】
この過程で、ベルト動作制御機構4とロック制御機構7は、図9及び図10に示すように、互いに一体となって移動し、右側移動端に到達すると、右端位置センサ86がオンする。
【0061】
次に、移載モードから引抜モードへの切替動作について説明する。
挿入モードから退避モードへの移行時に連結状態が切り替わった後、退避モード及び移載モードの動作を経て、再び移載プレート23が右側移動端に至り、右端位置センサ86がオン状態に切り替わると、ロック解除モータ79が駆動され、図11及び図12に示すように、ロック爪72は図の時計方向に、バネ77に抗して回動され、昇降ブロック42の溝部43から離脱する。このため、昇降ブロック42は、上下動自由となって、圧縮バネ48、49の付勢力により下降する。これに伴ってロックピン45がロックプレート31のロック孔32から抜脱されると同時に、落し込みピン47がロック片8の落とし込み孔82へ挿入される。これにより、移載ベルト15は、移載プレート23との連結状態が解除されると同時に、フレーム26と連結されて、引抜モードが設定される。
【0062】
このとき、検出子36を押し上げていたロックピン45がロック孔32から抜脱されると、検出子36が自重によって再びロック孔32を塞ぐように、ロックプレート31上に下降してくる。検出子36が下降すると、先端が検出子36に連携されたセンサロッド38が枢支部材37の枢支部を中心に回動するため、センサロッド38の後端に取り付けられたセンサプレート39が押し上げられる。従って、光電スイッチ78の下方に位置したセンサプレート39が光電スイッチ78と対向する位置まで押し上げられるため、光電スイッチ78がオフ状態に変わる。これにより、移載モードから引抜モードに移行したことを検出することができる。
【0063】
そして、操作者に対しては、挿入モードから退避モードへ移行する場合と同様、スピーカ93からブザー音を出力して報知される。
最後に、引抜モードにおいては、主操作レバー20を操作して、移載駆動モータ12によって移載プレート23を図17(a)の左側へ向けて移動させると、移載プレート23がベッド6上面に沿って移動し、これに伴って移載ベルト15の上半周部が移載プレート23の先端部を経て下面側に引き込まれる(図17(a)(b)(c)参照)。この結果、移載プレート23が病弱者5の背面下から引き抜かれるとともに、移載ベルト15が病弱者5の背面下から離脱することになる。この過程で、移載ベルト15の上半周部と病弱者5の背面下との接触部分における相対移動がなく、擦れることがないため、移載プレート23は無理なく、病弱者5の背面下から引き抜かれる。
【0064】
尚、上記実施形態においては、制御機構が移載プレート23の片側に配置されている場合について説明したが、移載プレート23の前後両側に配置されている場合には、両側に設けられた検出手段30のアンド出力を用いることにより、動作モードの切り替えを検出することができる。これにより、移載ベルト15は、移載プレート23の移動に伴う周回動作の際に、その両側が略同じ速度で周回するため、捩じれが生じにくくなり、周回動作が安定する。
【0065】
また、上記実施形態においては、検出子36をセンサプレート39よりかなり重く形成し、検出子36がセンサプレート39の重みで上昇するのを防止したが、図14に示すように、検出子36を板バネ94で下向きに付勢してもよい。このように構成すれば、検出子36を合成樹脂などの軽いもので造ることができる。
【0066】
また、上記実施形態において、センサロッド38として針金状のものを用いて検出機構30を幅狭形状にしたのは、図3に示すように、臀部移載プレート23とそれに隣接する上半身部移載プレート22との間隔が狭いためである。従って、センサロッド38は、針金状のものに限定されることなく、センサプレート39の重みによって撓まないものであればよい。
【0067】
また、上記実施形態においては、挿入モードから退避モードへ移行したこと、または、移載モードから引抜モードへ移行したことを、スピーカ93から出力されるブザー音により聴覚的に報知したが、それに限定されることなく、ランプ、液晶ディスプレイ等を用いて視覚的に報知してもよいし、それらを組み合わせて用いてもよい。
【0068】
更に、挿入モードから退避モードへの移行時と、移載モードから引抜モードへの移行時とで、ブザー音、ランプの色、液晶ディスプレイの表示内容を変化させてもよい。
【0069】
また、上記実施形態においては、移載プレート23の移動にあたって、操作レバー20、21を操作する力を、それに応じた移載駆動モータ11、12、13の駆動力により補助する構成としたが、それに限定されることなく、移載駆動モータ11、12、13の駆動力だけで移動させてもよい。その際、移載プレート23の移動方向は、スイッチ等を用いて切り替えることになる。
【0070】
また、上記実施形態においては、各移載プレート22、23、24に応じて3個の移載駆動モータ11、12、13を配備した場合について説明したが、1個の移載駆動モータにギア、クラッチ等からなる切替機構を設けて、各移載プレート22、23、24を駆動させるように構成してもよい。
【0071】
また、上記実施形態においては、ロック制御機構7を移載プレート23側に、ロック片8をフレーム26側に設けた場合について説明したが、ロック制御機構7をフレーム26側に、ロック片8を移載プレート23側に設けてもよい。
【0072】
また、上記実施形態においては、検出機構30をロック制御機構7に設けた場合について説明したが、検出機構30をベルト動作制御機構4に設けて、昇降ブロック42の上下動を検出するようにしてもよい。この場合、センサとして、メカスイッチを使用することができる。
【0073】
また、上記実施形態では、連結状態においてセンサがオンするようにしたが、連結解除状態においてオンするように構成してもよい。
尚、この明細書において連結動作とは、連結を解除する動作を含む。
【0074】
【発明の効果】
以上述べた通り本発明によれば、移載ベルトとフレームまたは移載プレートとを連結する連結手段の連結状態を検出しているため、その検出結果に基づいて、確実に移載動作を行うことができる。
【0075】
更に、被動作部の動きを拡大部により検出動作部の動きとして拡大しているため、確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における移載介助装置の構成を表す斜視図である。
【図2】図1で示した移載介助装置の駆動機構を表す一部破断側面図である。
【図3】図1で示した移載介助装置の制御機構を表す一部破断斜視図である。
【図4】図3で示した移載介助装置の検出手段の構成を表す斜視図である。
【図5】図3で示した移載介助装置の挿入モードにおける制御機構を表す拡大斜視図である。
【図6】図5で示した制御機構の断面図である。
【図7】図3で示した移載介助装置の挿入モードから退避モードへ移行途中の制御機構を表す拡大斜視図である。
【図8】図7で示した制御機構の断面図である。
【図9】図3で示した移載介助装置の退避モード及び移載モードにおける制御機構を表す拡大斜視図である。
【図10】図9で示した制御機構の断面図である。
【図11】図3で示した移載介助装置の移載モードから引抜モードへ移行した直後の制御機構を表す拡大斜視図である。
【図12】図11で示した制御機構の断面図である。
【図13】図1で示した移載解除装置の制御系を表すブロック図である。
【図14】図3で示した移載介助装置の別の検出手段の構成を表す斜視図である。
【図15】図1で示した移載介助装置の介助動作を表す動作説明図である。
【図16】図1で示した移載介助装置の介助動作を表す動作説明図である。
【図17】図1で示した移載介助装置の介助動作を表す動作説明図である。
【符号の説明】
15 移載ベルト
23 移載プレート
26 フレーム
30 検出機構
31 ロックプレート
32 ロック孔
36 検出子
37 枢支部材
38 センサロッド
39 センサプレート
4 ベルト動作制御機構
43 溝部
45 ロックピン
46 ガイドピン
47 落とし込みピン
7 ロック制御機構
72 ロック爪
78 センサ
8 ロック片
82 落とし込み孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベッド上に横たわった老人、病人、身体障害者(以下、病弱者と略記する)の移載を介助する移載介助装置の制御機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベッド上の病弱者を他のベッド等へ移載するために、ストレッチャーと称される移載介助装置が使用されている。このストレッチャーは、病弱者が横たわるベッドに横付けされるものである。そして、介護者が病弱者を持ち上げてベッドからストレッチャー側へ移し替えた後、ストレッチャーを移動させて他のベッドに横付けし、再度介護者が病弱者を持ち上げてストレッチャーから他のベッド側へ移し替える。
【0003】
しかし、このような従来のストレッチャーでは、ベッドとストレッチャーとの間で病弱者の移し替えを行う際、介護者が病弱者を持ち上げる必要があるため、その介護者だけでなく病弱者に対しても大きな負担がかかるという問題があった。
【0004】
そこで、本願出願人は、図15乃至図17に示すような移載介助装置を開発した。以下に、その構成と動作について説明する。
図15(a)に示すように、この移載介助装置においては、移動台9に設けられたフレーム26上にベッド6上面に沿って左右に往復駆動される移載プレート23を配置するとともに、その移載プレート23の周囲に、その移動方向に沿って周回移動する移載ベルト15を巻回している。
【0005】
そして、移載介助装置の動作は、図15(a)に示す初期状態から図15(c)に示す図示右側移動端に至るまで移載プレート23を移動させて、ベッド6上の病弱者5の背面下へ移載プレート23を挿入する挿入モードと、病弱者5を載せた移載プレート23を同図(c)に示す右側移動端から図16(b)に示す左側移動端に移動させて、一旦退避させる退避モードと、病弱者5を載せた移載プレート23を同図(b)に示す左側移動端から図17(a)に示す右側移動端まで移動させて、別の新たなベッド6上へ移動させる移載モードと、同図(a)に示す右側移動端から同図(c)に示す左側移動端まで移載プレート23を移動させて、移載プレート23上の病弱者5の背面下から移載プレート23を引き抜く引抜モードとの4つの動作モードとから構成されている。
【0006】
このうち、挿入モードと引抜モードにおいては、移載ベルト15と病弱者5の背中とが擦れないようにする必要があるため、移載ベルト15の上半周部をフレーム26側に連結固定して、移載プレート23が移動した際、移載ベルト15が病弱者5の背中をキャタピラ状に進退するようにしている。
【0007】
また、退避モードと移載モードにおいては、移載プレート23上における病弱者5の位置が移載プレート23に対して移動しないように、移載ベルト15と移載プレート23とを一体化させる必要があるため、移載ベルト15を移載プレート23側に連結固定している。
【0008】
従って、挿入モードから退避モードへ移行する際には、移載ベルト15とフレーム26とが連結固定した状態から、それを解除するとともに、移載ベルト15と移載プレート23とが連結固定した状態に切り替えなければならず、また、移載モードから引抜モードへ移行する際には、逆に、移載ベルト15と移載プレート23とが連結固定した状態から、それを解除するとともに、移載ベルト15とフレーム26とが連結固定した状態に切り替えなければならない。
【0009】
一方、退避モードから移載モードへの移行及び引抜モードから挿入モードへの移行の際には、移載ベルト15の連結状態を切り換える必要がなく、移載プレート23の駆動方向のみを変えればよい。
【0010】
このように、上述した移載介助装置においては、フレーム26または移載プレート23に対する移載ベルト15の連結を切り替えることと、移載プレート23の移動方向を変えることとによって、各動作モードを実行している。
【0011】
そして、この各動作モードの切り替えは、移載プレート23が、図15(a)、図16(b)、図17(c)に示す左側移動端に位置するときと、図15(c)、図17(a)に示す右側移動端に位置するときに行われる。
【0012】
一方、上述した各動作モードにおける移載プレート23の移動は、介護者の移載プレート23を押す力とそれに応じた移載駆動モータ12の駆動力との合力によって行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の移載介助装置は、移載ベルト15と移載プレート23との連結状態、または、移載ベルト15とフレーム26との連結状態を検出していないため、各動作モードの切り換えが確実に行われていない場合には、挿入モードにて病弱者5の背面下に挿入された移載プレート23が、病弱者5を載せたまま移動せずに、病弱者5をベッド6上に残したまま引き抜かれる等の誤動作が生じ、病弱者5に対して余分な負担をかけてしまう虞があった。
【0014】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、移載ベルト15と移載プレート23との連結状態、または、移載ベルト15とフレーム26との連結状態を検出することによって、確実に移載動作を行うことができる移載介助装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の移載介助装置は、フレーム26上に、水平面内において往復動される移載プレート23を配設するとともに、その移載プレート23の周囲には、その移動方向に沿って周回移動する移載ベルト15を巻回してなる移載介助装置に、前記移載ベルト15を前記フレーム26または前記移載プレート23に選択的に連結する連結手段と、その連結状態を検出する検出手段30とを設けたものである。このような構成とすることにより、移載ベルト15に対してフレーム26または移載プレート23が連結手段にて選択的に連結され、その連結状態が検出手段30にて検出される。
【0016】
また、連結手段は、移載ベルト15に設けられた被連結部4と、フレーム26または移載プレート23に設けられた第1、第2の連結部7、8とを含み、被連結部4が第1、第2の連結部7、8に選択的に連結されるものである。このような構成とすることにより、移載ベルト15に対するフレーム26または移載プレート23の連結は、夫々に設けられた被連結部4、第1連結部7、第2連結部8にて行われる。
【0017】
また、検出手段30は、第1の連結部7及び/または第2の連結部8に設けられ、その第1の連結部7または第2の連結部8と被連結部4との連結動作を検出するものである。
【0018】
また、被連結部4は、第1の位置と第2の位置との間を移動可能であって、第1の位置に弾性保持されたカムフォロア42よりなり、第1または第2の連結部7、8は、カムフォロア42を第1の位置から第2の位置に移動させるカム72を有する。このような構成において、非連結部4を第1または第2の連結部7、8に連結させると、カム72によってカムフォロア42が第1の位置から第2の位置へ移動。
【0019】
また、検出手段30は、被連結部4と、第1連結部7または第2連結部8との連結手段の動作を拡大する拡大部を備えている。このような構成とすることにより、検出手段30は、拡大部の動作を検出することによって、連結手段の連結状態を検出することができる。
【0020】
また、検出手段30は、連結手段の連結動作によって動かされる被動作部36と、その被動作部36の動作によって動かされる検出動作部39と、その検出動作部39の動作を検出するセンサ78とを備え、被動作部36と検出動作部39との間に拡大部が配置されている。このような構成とすることにより、被動作部36の動きは、拡大部を介して検出動作部39の動きとして現われ、センサ78は、検出動作部39の動きを検出することによって、被動作部36の動きを検出することができる。
【0021】
また、拡大部は、センサロッド38を備え、そのセンサロッド38を被動作部36側の端部寄りにおいて回動可能に支持することにり拡大部が構成されている。このような構成とすることにより、センサロッド38は、回動支点が端部寄りに設けられているため、その端部の動きが、他方の端部の動きとして拡大される。
【0022】
また、センサ78としては、検出動作部39の動きを非接触で検出するセンサ78が使用できる。このような構成とすることにより、センサロッド38の回動動作がスムーズに行われるようになり、確実に被動作部36の動きを検出動作部39に反映させることができる。
【0023】
また、移載ベルト15の両側面夫々に前記被連結部4と検出手段30が設けられ、移載プレート23の両側面夫々に前記第1連結部7が設けられ、フレーム26の両側面夫々に第2連結部8が設けられている。このような構成とすることにより、移載ベルト15の両側面において、フレーム26または移載プレート23が連結され、その両側面における連結状態が連結手段30にて検出される。
【0024】
また、本発明の移載介助装置が、検出手段30の検出結果に基づいて、連結手段の連結状態を報知する報知手段93を備えている。このような構成とすることにより、連結手段の連結状態を操作者に対して報知することができる。
【0025】
尚、報知手段を備えていない場合であっても、移載プレート23の移動を規制する等して、誤動作を防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき、図面に沿って具体的に説明する。尚、従来と同一の構成については、同一の符号を付すものとする。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態における移載介助装置の斜視図であり、この図を用いて全体構成を説明する。
同図に示すように、車輪94を有する移動台車9上には、ベッドの高さに合わせて上下動できる上下機構91を介して設置台92が設けられ、その設置台92上に移載機構2が配備されている。また、移動台車9上面には、報知手段としてスピーカ93が設けられている。
【0028】
移載機構2は、3枚のフレーム25、26、27を備え、これらフレーム25、26、27上には上半身部移載プレート22、臀部移載プレート23及び脚部移載プレート24が夫々、各フレーム25、26、27に設けられたガイド(図示省略)に沿って左右に移動可能に配備され、これら各移載プレート22、23、24には略全周にわたって夫々移載ベルト14、15、16が巻回されている。臀部移載プレート23の左端には、主操作レバー20がブラケット28を介して配置され、また、上半身部移載プレート22及び脚部移載プレート24の左端には、補助操作レバー21がブラケット29を介して夫々配置されている。各ブラケット28、29は、移載プレート22、23、24夫々の移載ベルト14、15、16が巻回されていない両側部分に連結されている。従って、各ブラケット28、29と各移載プレート22、23、24との連結部分が、各移載ベルト14、15、16の周回動作を妨げることはない。主操作レバー20は、挿入モードにおいて臀部移載プレート23をベッド6に対して左右に移動させ、それ以外の動作モードにおいて移載プレート22、23、24全体をベッド6に対して左右に移動させるものであり、また、補助操作レバー21は、挿入モードにおいて移載プレート22、24夫々をベッド6に対して左右に移動させるものである。尚、各操作レバー20、21は、移載プレート22、23、24を移動させたい方向に向けて力を加えることによって、操作が行えるよう構成されている。
【0029】
次に、本実施形態における移載介助装置の駆動機構の構成について、図2を用いて説明する。尚、図2は、本実施形態における移載介助装置の臀部移載プレート23の駆動機構を表すものであるが、上半身部移載プレート22及び脚部移載プレート24の駆動機構も同様な構成であるため、図示及びその説明を省略する。
【0030】
同図に示すように、移載プレート23は、移載駆動モータ12に連繋するタイミングベルト18に対して係合部10において係合され、移載駆動モータ12の駆動によって左右に移動する。移載プレート23の周囲には、略全周面を覆って移載ベルト15が巻回されている。尚、移載プレート23の駆動は、タイミングベルト18に限らず、ワイヤー、チェーン等の動力伝達機構によっても行うことができる。
【0031】
そして、主操作レバー20には、操作者がレバー20を操作する力を検出するためのトルク検出器3が設けられており、このトルク検出器3によって検出された値が、挿入モードにおいてはフレーム26内に設けられた移載駆動モータ12に供給され、また、それ以外の動作モードにおいては、各フレーム25、26、27毎に設けられた移載駆動モータ11、12、13夫々へ供給される。これにより、各移載駆動モータ11、12、13は、トルク検出器3から供給された検出値に応じた駆動力で、操作者の操作を補助する。
【0032】
一方、上半身部移載プレート22及び脚部移載プレート24夫々に設けられた補助操作レバー21には、主操作レバー20同様、挿入モードにおいて操作者がレバー21を操作する力を検出するためのトルク検出器3が夫々設けられており、これらトルク検出器3によって検出された値が、対応する移載駆動モータ11、13夫々へ供給される。これにより、各移載駆動モータ11、13は、各トルク検出器3から供給された検出値に応じた駆動力で、操作者の操作を補助する。
【0033】
従って、挿入モードにおいては、各移載プレート22、23、24を単独で挿入することができるため、患者の患部を考慮した順序で挿入作業を行うことができる。
【0034】
次に、本実施形態における移載介助装置の制御機構の構成について図3乃至図5を用いて説明する。尚、図3乃至図5は、本実施形態における移載介助装置の臀部移載プレート23の制御機構を表すものであるが、上半身部移載プレート22及び脚部移載プレート24の制御機構も同様の構成であるため、図示及びその説明を省略する。
【0035】
図3に示すように、移載プレート23の側面には、第1の連結部としてロック制御機構7が取り付けられ、また、フレーム26の側面には、第2の連結部としてロック片8が取り付けられ、更に、移載ベルト15には、被連結部としてベルト動作制御機構4が連結されている。また、フレーム26の左側端部には、移載プレート23がフレーム26の左側移動端に到達したことを検出する左端位置センサ87が設けられている。
【0036】
ロック制御機構7は、図5に示すように、移載プレート23に取り付けられた支持部材71を備え、その支持部材71の前部には、カムとしてロック爪72がピン76を軸に枢支されるとともに、反時計方向の回動を規制する係止部材(図示省略)に対しバネ77によって回転付勢されている。ロック爪72は、基端から先端にかけて細くなる先細り形状となっており、その下部には、バネ77の付勢力に抗してロック爪72を時計方向に回動させるロック解除モータ79が設けられている。
【0037】
また、支持部材71の上面には、移載ベルト15とフレーム26または移載プレート23との連結状態を検出する検出手段として検出機構30が設けられている。この検出機構30は、図4に示すように、ロックプレート31に設けられ、被動作部としての検出子36と、拡大部としての枢支部材37及びセンサロッド38と、検出動作部としてのセンサプレート39と、センサとしての光電スイッチ78とから構成されている。
【0038】
ロックプレート31の先端部にはロック孔32が透設されるとともに、両側面には枢支部材37が突設されており、また、ロックプレート31は基端部にてピン33により遊びを持った状態で支持部材71上面に係止されている。ここでロックプレート31に遊びを持たせているのは、後述するように、ロックピン45がロック孔32に挿入される際、そのロックピン45がロックプレート31の下面を押し上げながらロック孔32に向かって移動することから、そのロックピン45の押し上げを許容するためである。ロックプレート31の上面には、ロック孔32を塞ぐように検出子36が配置されており、その検出子36は、針金状のセンサロッド38の一端に枢支されている。センサロッド38の他端は、枢支部材37の枢支孔37aを回動可能に貫通し、ロックプレート31の側面に沿って後方に延在しており、そこにセンサプレート39が取り付けられている。この検出子36は、ステンレスにより構成されており、アルミ製のセンサプレート39よりかなり重くなっている。
【0039】
そして、センサロッド38の枢支孔37aを通る位置、即ち、センサロッド38の回動支点は、検出子36寄りに位置する。このため、検出子36の上下動がセンサプレート39に昇降動作として伝達されるが、センサプレート39の昇降動作は、検出子36の上下動に対して反転増幅される。
【0040】
更に、支持部材71の側面には、センサプレート39と対向する位置に光電スイッチ78が取り付けられている。ロックプレート31の中間部には、支持部材71に突設されたガイドピン34が貫通して、ロックプレート31の僅かな上下動が案内されるとともに、そのガイドピン34上のバネ35によってロックプレート31が下方へ付勢されている。
【0041】
一方、ベルト動作制御機構4は、図3に示すように、フレーム26の側面に沿って設けられたガイド(図示省略)に係合し、そのガイドに沿ってフレーム26の左右方向へ摺動可能なベルト固定部材41を備え、そのベルト固定部材41に対して移載ベルト15の上半周部が連結部40にて連結固定されている。
【0042】
ベルト固定部材41の側部には、図5に示すように、カムフォロアとして昇降ブロック42が、ベルト固定部材41の底部と後述するガイドプレート61との間で上下動可能に取り付けられている。その昇降ブロック42の上面には、ロックピン45及びガイドピン46が突設され、これらピン45、46は、ベルト固定部41の側部内側から突設されたガイドプレート61の貫通孔62、63に夫々貫通している。ロックピン45及びガイドピン46には夫々圧縮バネ48、49が装着され、昇降ブロック42を下向きに付勢している。昇降ブロック42の下面には、落とし込みピン47が突設されており、側面には、溝部43が凹設されている。その溝部43の上面には、ロック爪72の上面が当接する部分に、図中右側へ向かって低く傾斜するカム面44が設けられている。
【0043】
ロック片8は、フレーム26の側面に突設され、先端に、昇降ブロック42の落とし込みピン47が嵌入する落とし込み孔82が形成されるとともに、上面に移載プレート23が右側移動端に到達したことを検出する右端位置センサ86が設けられている。
【0044】
このような移載介助装置の制御系を、図13のブロック図を用いて説明する。
同図に示すように、移載介助装置の制御系は、移動台車9内に設けられた制御部90を中心に構成されている。制御部90の入力側には、トルク検出器3と、左端位置センサ87及び右端位置センサ86と、光電スイッチ78とが接続され、また、出力側には、移載駆動モータ12と、スピーカ93と、ロック解除モータ79とが接続されている。
【0045】
主操作レバー20に力を加えると、トルク検出器3に作用するトルク値が制御部90に送られ、それを受けた制御部90がそのトルク値に応じた司令値を移載駆動モータ12に与える。これにより、移動駆動モータ12は、操作レバー20を操作する力に応じた駆動力で駆動される。尚、挿入モード以外の動作モードにおいては、主操作レバー20の操作によって、移載駆動モータ11、12、13夫々に、トルク検出器3のトルク値に応じた司令値が同様に与えられ、3枚の移載プレート22、23、24が同じ速さで移動する。
【0046】
また、挿入モードから退避モードへ移行する際、後述するように一方のロックピン45がロック孔32に嵌入すると、検出子36、センサロッド38、センサプレート39を介して光電スイッチ78がオフ状態からオン状態に変化し、その出力を受けた制御部90がスピーカ93を動作させて、ブザー音が出力される。
【0047】
また、移載モードから引抜モードへ移行する際、後述するように光電スイッチ78、右端位置センサ86の出力を受けた制御部90がロック解除モータ79を駆動させる。ロック解除モータ79が駆動されると、ロックピン45とロック孔32との連結が解除されるため、光電スイッチ78がオン状態からオフ状態に変化するとともに、制御部90がスピーカ93を動作させて、ブザー音が出力される。
【0048】
上述した移載介助装置の移載ベルト15と、フレーム26または前記移載プレート23との連結状態の切り替え動作について、図5乃至図12を用いて説明する。
【0049】
まず、挿入モードにおける動作について説明する。
移載介助装置は、初期状態において、移載プレート23が左側移動端(図15(a)参照)に配置されている。このとき、図5及び図6に示すように、ベルト動作制御機構4の昇降ブロック42が圧縮バネ48、49に付勢されて下降し、落し込みピン47がロック片8の落し込み穴82に嵌入している。これによって、移載ベルト15がフレーム26に連結されている。
【0050】
そして、この状態においては、ロックプレート31のロック孔32にはロックピン45が嵌まり込んでいないため、検出子36がセンサプレート31上面に接触しており、センサプレート39が上方位置に配置されて、光電スイッチ78は、ロックプレート38に塞がれてオフ状態にある。
【0051】
次に挿入モードから退避モードへの切替動作について説明する。
この状態で、主操作レバー20を操作して、移載駆動モータ12によって移載プレート23を図15(a)の右側に向けて移動させると、これに伴って移載ベルト15の下半周部が移載プレート23の右端を経て上面側に繰り出される(図15(a)(b)(c)参照)。この結果、移載プレート23が病弱者5の背面下へ挿入され、移載ベルト15が病弱者5の背面下へ敷き込まれることになる。この過程で、移載ベルト15の上半周部と病弱者5の背面との接触部分における相対移動がなく、擦れることがないため、移載プレート23は無理なく、病弱者5の背面下へ挿入される。
【0052】
そして、移載プレート23が右側移動端まで移動する過程において、図7及び図8に示すように、ロック爪72の上面が昇降ブロック42のカム面44に係合して、その昇降ブロック42を圧縮バネ48、49に抗して押し上げる。
【0053】
これによって、図9及び図10に示すように落し込みピン47がロック片8の落し込み孔82から上方へ抜脱されるとともに、ロックピン45がロックプレート31のロック孔32へ向かってセンサプレート31の下面を押し上げながら移動し、やがて挿入される。そして、ロック孔32を貫通したロックピン45は、ロック孔32を塞いでいた検出子36を押し上げるが、この押し上げ量は微少である。
【0054】
検出子36が押し上げられると、一端が検出子36に連携されたセンサロッド38が枢支部材37の枢支孔37aを中心に回動するため、その他端に取り付けられたセンサプレート39が下方へ押し下げられる。従って、光電スイッチ78を塞いでいたセンサプレート39と光電スイッチ78との位置関係が変化し、光電スイッチ78がオン状態に変わる。
【0055】
このとき、移載プレート23の移動に伴って、移載ベルト15の上半周部に連結されたベルト固定部材41の上側が移載ベルト23の移動方向に引っ張られるため、ロックピン45を備えた昇降ブロック42が傾いて、検出子36の押し上げ量は、略1mmから3mmの間で変動する。このように、押し上げ量が微少で、しかも変動するため、センサロッド38を枢支する枢支部材37の枢支孔37aを検出子36に近い側に設けて、光電スイッチ78が検出するに十分な移動量をセンサプレート39の押し下げ量として得ている。
【0056】
これにより、挿入モードから退避モードに移行したことを検出することができる。
そして、操作者に対しては、スピーカ93からブザー音を出力して、挿入モードから退避モードに移行したことを報知する。
【0057】
次に、退避モードにおいては、主操作レバー20を操作して、移載駆動モータ12によって移載プレート23をフレーム26の左側端部に向けて移動させると、移載ベルト15と移載プレート23とが一体となって移動し、移載プレート23上の病弱者5はベッド6上からフレーム26上へ移動される(図15(c)、図16(a)(b)参照)。
【0058】
この過程で、ベルト動作制御機構4とロック制御機構7は、図9及び図10に示すように、ロックピン45がロックプレート31のロック孔32へ嵌入されているため互いに一体となって移動し、左側移動端に到達すると、左端位置センサ87がオンする。
【0059】
次に、移載モードにおいては、主操作レバー20を操作して、移載駆動モータ12によって移載プレート23を図16(b)の右側へ向けて移動させると、移載ベルト15と移載プレート23とが一体となって移動し、移載プレート23上の病弱者5をフレーム26上からベッド6上へ移動させる(図16(b)(c)、図17(a)参照)。
【0060】
この過程で、ベルト動作制御機構4とロック制御機構7は、図9及び図10に示すように、互いに一体となって移動し、右側移動端に到達すると、右端位置センサ86がオンする。
【0061】
次に、移載モードから引抜モードへの切替動作について説明する。
挿入モードから退避モードへの移行時に連結状態が切り替わった後、退避モード及び移載モードの動作を経て、再び移載プレート23が右側移動端に至り、右端位置センサ86がオン状態に切り替わると、ロック解除モータ79が駆動され、図11及び図12に示すように、ロック爪72は図の時計方向に、バネ77に抗して回動され、昇降ブロック42の溝部43から離脱する。このため、昇降ブロック42は、上下動自由となって、圧縮バネ48、49の付勢力により下降する。これに伴ってロックピン45がロックプレート31のロック孔32から抜脱されると同時に、落し込みピン47がロック片8の落とし込み孔82へ挿入される。これにより、移載ベルト15は、移載プレート23との連結状態が解除されると同時に、フレーム26と連結されて、引抜モードが設定される。
【0062】
このとき、検出子36を押し上げていたロックピン45がロック孔32から抜脱されると、検出子36が自重によって再びロック孔32を塞ぐように、ロックプレート31上に下降してくる。検出子36が下降すると、先端が検出子36に連携されたセンサロッド38が枢支部材37の枢支部を中心に回動するため、センサロッド38の後端に取り付けられたセンサプレート39が押し上げられる。従って、光電スイッチ78の下方に位置したセンサプレート39が光電スイッチ78と対向する位置まで押し上げられるため、光電スイッチ78がオフ状態に変わる。これにより、移載モードから引抜モードに移行したことを検出することができる。
【0063】
そして、操作者に対しては、挿入モードから退避モードへ移行する場合と同様、スピーカ93からブザー音を出力して報知される。
最後に、引抜モードにおいては、主操作レバー20を操作して、移載駆動モータ12によって移載プレート23を図17(a)の左側へ向けて移動させると、移載プレート23がベッド6上面に沿って移動し、これに伴って移載ベルト15の上半周部が移載プレート23の先端部を経て下面側に引き込まれる(図17(a)(b)(c)参照)。この結果、移載プレート23が病弱者5の背面下から引き抜かれるとともに、移載ベルト15が病弱者5の背面下から離脱することになる。この過程で、移載ベルト15の上半周部と病弱者5の背面下との接触部分における相対移動がなく、擦れることがないため、移載プレート23は無理なく、病弱者5の背面下から引き抜かれる。
【0064】
尚、上記実施形態においては、制御機構が移載プレート23の片側に配置されている場合について説明したが、移載プレート23の前後両側に配置されている場合には、両側に設けられた検出手段30のアンド出力を用いることにより、動作モードの切り替えを検出することができる。これにより、移載ベルト15は、移載プレート23の移動に伴う周回動作の際に、その両側が略同じ速度で周回するため、捩じれが生じにくくなり、周回動作が安定する。
【0065】
また、上記実施形態においては、検出子36をセンサプレート39よりかなり重く形成し、検出子36がセンサプレート39の重みで上昇するのを防止したが、図14に示すように、検出子36を板バネ94で下向きに付勢してもよい。このように構成すれば、検出子36を合成樹脂などの軽いもので造ることができる。
【0066】
また、上記実施形態において、センサロッド38として針金状のものを用いて検出機構30を幅狭形状にしたのは、図3に示すように、臀部移載プレート23とそれに隣接する上半身部移載プレート22との間隔が狭いためである。従って、センサロッド38は、針金状のものに限定されることなく、センサプレート39の重みによって撓まないものであればよい。
【0067】
また、上記実施形態においては、挿入モードから退避モードへ移行したこと、または、移載モードから引抜モードへ移行したことを、スピーカ93から出力されるブザー音により聴覚的に報知したが、それに限定されることなく、ランプ、液晶ディスプレイ等を用いて視覚的に報知してもよいし、それらを組み合わせて用いてもよい。
【0068】
更に、挿入モードから退避モードへの移行時と、移載モードから引抜モードへの移行時とで、ブザー音、ランプの色、液晶ディスプレイの表示内容を変化させてもよい。
【0069】
また、上記実施形態においては、移載プレート23の移動にあたって、操作レバー20、21を操作する力を、それに応じた移載駆動モータ11、12、13の駆動力により補助する構成としたが、それに限定されることなく、移載駆動モータ11、12、13の駆動力だけで移動させてもよい。その際、移載プレート23の移動方向は、スイッチ等を用いて切り替えることになる。
【0070】
また、上記実施形態においては、各移載プレート22、23、24に応じて3個の移載駆動モータ11、12、13を配備した場合について説明したが、1個の移載駆動モータにギア、クラッチ等からなる切替機構を設けて、各移載プレート22、23、24を駆動させるように構成してもよい。
【0071】
また、上記実施形態においては、ロック制御機構7を移載プレート23側に、ロック片8をフレーム26側に設けた場合について説明したが、ロック制御機構7をフレーム26側に、ロック片8を移載プレート23側に設けてもよい。
【0072】
また、上記実施形態においては、検出機構30をロック制御機構7に設けた場合について説明したが、検出機構30をベルト動作制御機構4に設けて、昇降ブロック42の上下動を検出するようにしてもよい。この場合、センサとして、メカスイッチを使用することができる。
【0073】
また、上記実施形態では、連結状態においてセンサがオンするようにしたが、連結解除状態においてオンするように構成してもよい。
尚、この明細書において連結動作とは、連結を解除する動作を含む。
【0074】
【発明の効果】
以上述べた通り本発明によれば、移載ベルトとフレームまたは移載プレートとを連結する連結手段の連結状態を検出しているため、その検出結果に基づいて、確実に移載動作を行うことができる。
【0075】
更に、被動作部の動きを拡大部により検出動作部の動きとして拡大しているため、確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における移載介助装置の構成を表す斜視図である。
【図2】図1で示した移載介助装置の駆動機構を表す一部破断側面図である。
【図3】図1で示した移載介助装置の制御機構を表す一部破断斜視図である。
【図4】図3で示した移載介助装置の検出手段の構成を表す斜視図である。
【図5】図3で示した移載介助装置の挿入モードにおける制御機構を表す拡大斜視図である。
【図6】図5で示した制御機構の断面図である。
【図7】図3で示した移載介助装置の挿入モードから退避モードへ移行途中の制御機構を表す拡大斜視図である。
【図8】図7で示した制御機構の断面図である。
【図9】図3で示した移載介助装置の退避モード及び移載モードにおける制御機構を表す拡大斜視図である。
【図10】図9で示した制御機構の断面図である。
【図11】図3で示した移載介助装置の移載モードから引抜モードへ移行した直後の制御機構を表す拡大斜視図である。
【図12】図11で示した制御機構の断面図である。
【図13】図1で示した移載解除装置の制御系を表すブロック図である。
【図14】図3で示した移載介助装置の別の検出手段の構成を表す斜視図である。
【図15】図1で示した移載介助装置の介助動作を表す動作説明図である。
【図16】図1で示した移載介助装置の介助動作を表す動作説明図である。
【図17】図1で示した移載介助装置の介助動作を表す動作説明図である。
【符号の説明】
15 移載ベルト
23 移載プレート
26 フレーム
30 検出機構
31 ロックプレート
32 ロック孔
36 検出子
37 枢支部材
38 センサロッド
39 センサプレート
4 ベルト動作制御機構
43 溝部
45 ロックピン
46 ガイドピン
47 落とし込みピン
7 ロック制御機構
72 ロック爪
78 センサ
8 ロック片
82 落とし込み孔
Claims (8)
- フレーム(26)上に、水平面内において往復動される移載プレート(23)を配設するとともに、該移載プレート(23)の周囲には、その移動方向に沿って周回移動する移載ベルト(15)を巻回してなる移載介助装置において、 前記移載ベルト(15)を前記フレーム(26)または前記移載プレート(23)に選択的に連結する連結手段と、その連結状態を検出する検出手段(30)とを備え、
前記連結手段は、前記移載ベルト (15) に設けられた被連結部 (4) と、前記フレーム (26) または前記移載プレート (23) に設けられた第1、第2の連結部 (7)(8) とを含み、前記被連結部 (4) が前記第1、第2の連結部 (7)(8) に選択的に連結されるとともに、
前記検出手段 (30) は、前記第1の連結部 (7) 及び/または第2の連結部 (8) に設けられ、該第1の連結部 (7) または該第2の連結部 (8) と、前記被連結部 (4) との連結動作を検出する
ことを特徴とする移載介助装置。 - 前記被連結部 (4) は、第1の位置と第2の位置との間を移動可能であって、該第1の位置に弾性保持されたカムフォロア (42) よりなり、前記第1または第2の連結部 (7)(8) は、前記カムフォロア (42) を第1の位置から第2の位置に移動させるカム (72) を有することを特徴とする請求項1記載の移載介助装置。
- 前記検出手段 (30) は、前記第1連結部 (7) または前記第2連結部 (8) と、前記被連結部 (4) との連結動作を拡大する拡大部を備え、
該拡大部の動作を検出することによって前記連結手段の連結状態を検出することを特徴とする請求項2記載の移載介助装置。 - 前記検出手段 (30) は、前記連結手段の連結動作によって動かされる被動作部 (36) と、該被動作部 (36) の動作によって動かされる検出動作部 (39) と、該被検出部 (39) の動作を検出するセンサ (78) とを備え、
前記拡大部は、前記被動作部 (36) と前記検出動作部 (39) との間に配置されていることを特徴とする請求項3記載の移載介助装置。 - 前記拡大部は、センサロッド (38) を備え、
該センサロッド (38) を被動作部 (36) 側の端部寄りにおいて回動可能に支持することによって前記拡大部が構成されていることを特徴とする請求項4記載の移載介助装置。 - 前記センサ (78) は、前記検出動作部 (39) の動きを非接触で検出する非接触型のセンサであることを特徴とする請求項4または請求項5記載の移載介助装置。
- 前記移載ベルト (15) の両側面夫々に前記被連結部 (4) と検出手段 (30) を設け、前記移載プレート (23) の両側面夫々に前記第1連結部 (7) を設け、前記フレーム (26) の両側面夫々に第2連結部 (8) を設け、
前記移載ベルト (15) の両側面において、前記フレーム (26) または前記移載プレート (23) が選択的に連結されるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の移載介助装置。 - 前記検出手段 (30) の検出結果に基づいて、前記連結手段の連結状態を報知する報知手段 (93) を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の移載介助装置。
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