JP2005046302A - シート用足置きステップ - Google Patents

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治 福井
Hiroki Fujikura
宏樹 藤倉
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将 石川
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Abstract

【課題】 利便性の高い足置きステップを提供する。
【解決手段】 足置き部21の側壁部22にアッパリンク23とロアリンク24を回動自在に支持し、シート側ブラケット31に、アッパリンク23とロアリンク24を回動自在に支持する。この足置き部21と両リンク23,24とシート側ブラケット31とで、足置き部21を上下移動自在に支持する平行リンク機構41を構成する。シート側ブラケット31に駆動モータ52を設け、駆動モータ52からの出力を第1減速ギヤ54と第2減速ギヤ56を介して第3減速ギヤ57に伝達する。第3減速ギヤ57の回動中心61をロアリンク24の回動中心に設定し、第3減速ギヤ57外側面に駆動ピン62を設けて、駆動ピン62でロアリンク24を下方から当接できるようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シートへの着座者が足を載せるためのシート用足置きステップに関する。
従来、車両には、図7に示すように、回転昇降シート101が設けられており、車両前方へ向いたシート102を、側部の乗降口103へ向けて回転するとともに、該乗降口103より車室外へ移動できるように構成されている。
この回転昇降シート101は、図8に示すように、クッションフレーム111が固定されるアッパーレッグメンバ112を備えており、該アッパーレッグメンバ112には、ステップ支持用部材113を介して、パイプ製の足置きステップ114が設けられている。該足置きステップ114には、平板部115が設けられており、足置き時にかかと部を支持できるように構成されている。
この足置きステップ114の両端部は、樹脂ブッシュ121,121を介して、前記ステップ支持用部材113の筒部122,122にスライド可能に支持されている。これにより、着座時には、図9に示すように、足置きステップ114を前方へ引き出して使用する一方、着座者が立ち上がる際には、図10に示すように、前記足置きステップ114を前記ステップ支持用部材113へ押し込むことによって、着座者の足着き性を確保できるように構成されている。
しかしながら、このようなシート用足置きステップにあっては、足置きステップ114の引き出し押し込み操作が必要であった。
このため、使用時には、介助者による手助けが必要となり不便であった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、利便性の高い足置きステップを提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために本発明の請求項1のシート用足置きステップにあっては、シートへの着座者が足を載置する足置き部が設けられたシート用足置きステップにおいて、前記シート側の部材に、一対のリンクの一端部を回動自在に支持し、両リンクの他端部を前記足置き部に回動自在に支持して、前記シートの前方領域で前記足置き部を上下移動自在に支持するリンク機構を構成する一方、前記シート側に設定された一方のリンクの回動中心を中心として回転する回転部と、該回転部を回転駆動する駆動モータとを設けるとともに、前記回転部に、前記一方のリンクに下方から当接する駆動ピンを設けた。
すなわち、このシート用足置きステップを使用する際には、シートへの着座者は、足置き部に足を載置し、駆動モータで回転部を回動する。このとき、この回転部は、前記足置き部を支持するリンク機構の一方のリンクの回動中心を中心として回転するように構成されており、この回転部に設けられた駆動ピンが、前記回動中心を中心として回動する。
すると、この駆動ピンは、前記一方のリンクに下方から当接して当該リンクを上動させ、前記リンク機構で支持された前記足置き部は、前記シートの前方領域にて上動される。
一方、駆動モータで回転部を反転させた際には、前記一方のリンクを下方から支持する前記駆動ピンが下方へ変位し、当該リンク機構で支持された足置き部は、自重によって下方へ移動する。このとき、前記足置き部が着地した際には、前記駆動ピンが前記一方のリンクから離れることで、駆動モータからの駆動力の伝達が遮断される。
また、請求項2のシート用足置きステップにおいては、前記駆動ピンを断面円形状に形成するとともに、該駆動ピンが当接する前記一方のリンクの部位に、前記駆動ピンの曲率と略同寸法の半円形状の切り欠きを設けた。
これにより、駆動ピンが切り欠きに係合することによって、駆動ピンの不用意なズレが防止される。
また、この駆動ピンによってリンクを上動させる際には、駆動ピン周面との摺動を滑らかにすることができる。
以上説明したように本発明の請求項1のシート用足置きステップにあっては、駆動モータでリンク機構を作動することにより、足置き部を上下動することができる。
したがって、パイプ製の足置きステップを手動で出し入れしなければならなかった従来と比較して、介助者による手助けが不要となり、利便性が向上する。
そして、下方へ移動した足置き部が着地した際には、駆動モータで回動される駆動ピンがリンク機構を構成するリンクから離れることで、駆動力の伝達が遮断される。これにより、足置き部への干渉による破損等の不具合を未然に防止することができる。
また、請求項2のシート用足置きステップにおいては、駆動ピンをリンクの切り欠きに係合することにより、駆動ピンの不用意なズレを防止することができる。
そして、この駆動ピンによってリンクを上動させる際には、駆動ピン周面との摺動を滑らかにすることができる。
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかるシート用足置きステップ1(以下足置きステップ1)を備えた回転昇降シート2を示す図である。この回転昇降シート2は、車両の助手席に設けられ、シート3が車両前方へ向いた前向状態と側部の乗降口側へ向いた横向状態との間でシート3を回転させる機能と、この横向状態において、シート3が車室内に位置した乗車状態と乗降口を介して車室外に移動され路面側へ下降した乗降状態との間でシート3を昇降させる機能とを備えている。
前記シート3のシートクッション11は、クッションフレーム12に固定されており、該クッションフレーム12には、シート3への着座者が足を載置する前記足置きステップ1が設けられている。
この足置きステップ1は、足を載置する足置き部21を備えており、該足置き部21は、横長の長方形状に形成されている。この足置き部21の両側部には、図2にも示すように、側壁部22,22が起立されており、当該足置き部21は、補強されている。各側壁部22,22の前端部には、アッパリンク23,23の先端部が回動自在に支持されており、前記各側壁部22,22の後端部には、前記アッパリンク23,23と対を成すロアリンク24,24の先端部が回動自在に支持されている。
一方、前記クッションフレーム12には、シート側ブラケット31が設けられており、該シート側ブラケット31の両側部には、前方側へ延出したアッパリンク支持壁32(一方のみ図示)と、ロアリンク支持壁33(一方のみ図示)とが立設されている。前記各アッパリンク支持壁32には、対応するアッパリンク23の基端部が回動自在に支持されており、前記各ロアリンク支持壁24には、対応するロアリンク24の基端部が回動自在に支持されている。
これにより、前記足置き部21と前記両リンク23,24と前記シート側ブラケット31とによって、当該足置きステップ1の前記足置き部21を、シート3の前方領域で上下移動自在に支持する平行リンク機構41が構成されており、図1に示したように、前記足置き部21を下降させた格納状態42と、上昇させながら前方に延出させた展開状態43とを形成できるように構成されている。
また、前記シート側ブラケット31の中央部に設けられた支持壁51には、図2にも示したように、駆動モータ52が設けられており、該駆動モータ52の出力ギヤ53には、第1減速ギヤ54が噛合している。該第1減速ギヤ54から延出するドライブシャフト55の両端部には、第2減速ギヤ56,56が設けられおり、各第2減速ギヤ56,56は、前記各ロアリンク支持壁33,33に支持されている。各第2減速ギヤ56,56は、前記各ロアリンク支持壁33,33に支持された回転部としての第3減速ギヤ57,57に噛合しており、前記駆動モータ52からの駆動力によって当該第3減速ギヤ57,57を回動できるように構成されている。
該第3減速ギヤ57,57は、その回動中心61が前記ロアリンク24の回動中心と一致する位置に設けられており、当該第3減速ギヤ57と前記ロアリンク24とは、それぞれ独立して回動できるように独立性が確保されている。この第3減速ギヤ57,57は、前記各ロアリンク24,24の内側に配置されており、当該第3減速ギヤ57,57の外側面には、前記回動中心61より離れた位置に、駆動ピン62,62が立設されている。
これにより、該駆動ピン62は、前記第3減速ギヤ57が図2中時計回りに回転した際に、前記ロアリンク24に下方から当接して、当該ロアリンク24の先端部を上動させるように構成されている。また、前記駆動ピン62は、前記第3減速ギヤ57が図2中反時計回りに回転した際に、支持したロアリンク24の自重による下方へ移動を許容するように構成されている。
そして、前記駆動ピン62は、円柱状であって断面円形状を成し、当該駆動ピン62が当接する前記両ロアリンク24,24の部位には、前記駆動ピン62断面形状における外周縁の曲率と略同寸法の半円形状の切り欠71,71きが設けられている。
以上の構成にかかる本実施の形態において、足置きステップ1を使用形態を、図3から図6に従って説明する。
すなわち、図3に示すように、シート3が車室内Iにおいて車両前方Fへ向けられた状態では、足置き部21が車体フロア81側に配置された格納状態42に維持する。このとき、前記足置き部21は、車体フロア81に沿って平行に配置されており、車体フロア81からの突出量が抑えられている。また、前記足置き部21は、シート3寄りに配置されており、シート3前方へ延出する場合と比較して、着座者82の足元空間を広げることができる。
この着座者82が降車する際には、図4に示すように、足85を足置き部21に載置し、図外の操作スイッチやリモコンで駆動モータ52を作動し、回転部である第3減速ギヤ57を図4中時計回りに正転させる。このとき、この第3減速ギヤ57は、前記足置き部21を支持する平行リンク機構41のロアリンク24の回動中心61を中心として回転するように構成されており、この第3減速ギヤ57に設けられた駆動ピン62が、前記回動中心61を中心として回動する。
すると、この駆動ピン62は、前記ロアリンク24に下方から当接して当該リアリンク24を上動し、前記平行リンク機構41で支持された前記足置き部21を、前記シート1の前方領域にて前方へ延出させながら上動する。これにより、着座者82の足85を車体フロア81より高位置へ持ち上げることができるとともに、足85を載せる為に十分な張り出し量を確保することができる。
次に、図外の回転機構を作動して、シート3が車両前方Fへ向いた前向状態から側部の乗降口側へ向いた横向状態へ変位させた後、図外の昇降機構を作動して、シート3が車室内に位置した乗車状態から、図5に示すように、乗降口を介して車室外Oに移動するとともに路面91側へ下降した乗降状態へ変位させる。
このとき、着座者82の足85は、高位置に維持されているので、乗降口の下縁部を形成するサイドシルとの干渉を防止することができる。
そして、着座者82がシート3から離座する際には、図6に示すように、図外の操作スイッチやリモコンで前記駆動モータ52作動して、回転部である第3減速ギヤ57を図6中反時計回りに反転させる。すると、前記リアリンク24を下方から支持する前記駆動ピン62が下方へ変位し、当該平行リンク機構41で支持された足置き部22は、自重によって下方へ移動するとともに前記シート3側へ移動する。
このとき、前記シート3は、路面91に浮いた状態で配置されており、前記ロアリンク24が垂下する又は足置き部22が路面91に着地し、前記駆動ピン62が前記ロアリンク24から離れた時点で、前記駆動モータ52からの駆動力の伝達が遮断される。これにより、着座者82の足85を路面91の高さ位置まで下げることができるため、路面91への足着き性及び足引き性を向上し離座容易性を高めることができる。
このように、前記駆動モータ52で平行リンク機構41を作動することにより、足置き部21を上下動することができる。したがって、パイプ製の足置きステップを手動で出し入れしなければならなかった従来と比較して、介助者による手助けが不要となり、利便性が向上する。
また、下方へ移動した足置き部21が着地した際には、駆動モータ52で回動される駆動ピン62が平行リンク機構41を構成するロアリンク24から離れることで、駆動力の伝達を遮断することができる。このため、駆動力を遮断できない場合と比較して、路面91や突起物に足置き部21が干渉した場合であっても、この干渉による破損等の不具合を未然に回避することができる。
そして、円筒状の駆動ピン62を、ロアリンク24に形成された断面円弧状の切り欠き71に係合させたため、前記駆動ピン62の不用意なズレを防止することができる。
そして、この駆動ピン62によってロアリンク24を上動させる際には、駆動ピン62周面との摺動を滑らかにすることができる。
本発明の一実施の形態を示す斜視図である。 同実施の形態の要部を示す透明図である。 同実施の形態の動作を示す説明図である。 図3に続く動作を示す説明図である。 図4に続く動作を示す説明図である。 図5に続く動作を示す説明図である。 従来の回転昇降シートを示す斜視図である。 同従来例の分解斜視図である。 同従来例の動作を示す説明図である。 図9に続く動作を示す説明図である。
符号の説明
1 足置きステップ
2 回転昇降シート
3 シート
21 足置き部
23 アッパリンク
24 ロアリンク
31 シート側ブラケット
41 平行リンク機構
42 格納状態
43 展開状態
52 駆動モータ
57 第3減速ギヤ
61 回動中心
62 駆動ピン
71 切り欠き
82 着座者
85 足

Claims (2)

  1. シートへの着座者が足を載置する足置き部が設けられたシート用足置きステップにおいて、
    前記シート側の部材に、一対のリンクの一端部を回動自在に支持し、両リンクの他端部を前記足置き部に回動自在に支持して、前記シートの前方領域で前記足置き部を上下移動自在に支持するリンク機構を構成する一方、
    前記シート側に設定された一方のリンクの回動中心を中心として回転する回転部と、該回転部を回転駆動する駆動モータとを設けるとともに、前記回転部に、前記一方のリンクに下方から当接する駆動ピンを設けたことを特徴とするシート用足置きステップ。
  2. 前記駆動ピンを断面円形状に形成するとともに、該駆動ピンが当接する前記一方のリンクの部位に、前記駆動ピンの曲率と略同寸法の半円形状の切り欠きを設けたことを特徴とする請求項1記載のシート用足置きステップ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014213063A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 大東電機工業株式会社 椅子型マッサージ機
JP2017039386A (ja) * 2015-08-20 2017-02-23 トヨタ自動車株式会社 車両用シート及び車両
JP2017171042A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 テイ・エス テック株式会社 乗物用シート

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