JP2011177311A - 車椅子収納兼移乗用補助装置及び車両 - Google Patents

車椅子収納兼移乗用補助装置及び車両 Download PDF

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Abstract

【課題】自動車のシートと車椅子のシートとの間の水平方向の隙間と高低差による移乗困難性を解消するとともに、車椅子利用者自身で車椅子を車室内に容易に収納し得る、車椅子収納兼移乗用補助装置とそれを備えた車両を提供する。
【解決手段】折り畳み可能な移乗用補助シート20と、車椅子5を出し入れするための開口を有する収容体30と、移乗用補助シート20及び収容体30を先端側に取り付けた平行リンクアーム40と、平行リンクアーム40を車幅前後方向の軸回りに回転する回動機構50と、を設ける。回動機構50が平行リンクアーム40の回転を制御することで収容体30及び移乗用補助シート20を車両室内から車幅外方向に張り出す。平行リンクアーム40が倒れた状態から立ち上がる状態になるに伴い、収容体30が浮上するとともに移乗用補助シート20を車両シートの脇に近づけながら上昇する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両室内への車椅子の搬入及び搬出を行いかつ車椅子のシートと車両のシートとの間での車椅子利用者の移乗を補助する、車椅子収納兼移乗補助装置と、これを備えた車両とに関する。この明細書において、「移乗」とは、車椅子に着座した車椅子利用者が車両のシートに乗り移ること又はその逆に車両のシートに着座した者が車椅子のシートに乗り移ることを意味するものとする。
従来、折り畳み可能な移乗用ボードがシートの側面に取り付けられている。車椅子利用者は車椅子に乗った状態で移乗用ボードを展開する。すると、移乗用ボードはシート側ではそのシートと同じ高さとなり、車幅方向外側に向けて僅かに下降している。車椅子利用者は車椅子から一旦移乗用ボードに乗り移り、さらにシートクッションに乗り移る。その後、車椅子利用者は車椅子を折り畳んで、車両室内に車椅子を収納する。その際、移乗用ボードをスロープとして用いて車椅子を地面から引き上げることもできる。その後、運転席に着座した車椅子利用者は移乗用ボードを折り畳み、ドアを閉めることができる。
その他、車椅子利用者が自動車に乗車するための装置が種々開発されている(例えば、特許文献1〜3)。
例えば、特許文献1に開示されているものは、シート本体と前後の車輪を備えて車椅子として単独で使用可能なシート装置と、車室内に設置され、シート装置を連結して車室内と車室外との間で移動させるためのシート移動装置と、備えている。そのため、着座者がシート本体に着座したままの状態で車両への乗降を行うことができる。
特許文献2に開示されている車椅子は、車椅子の着座部を左右に分離可能又はメインフレームから取り外し可能とすることで、シート本体の上下動作を利用してシート本体と車椅子との間を移乗可能とするものである。
ところで、車椅子利用者が車椅子から自動車に移乗したとしても、車椅子を自動車に収納する必要がある。車椅子利用者自身が車椅子を車両室内に収納する装置として、例えば特許文献4乃至7に開示されているものが知られている。
例えば、車室内において一列目シートと二列目シートの間で床面に車椅子車載装置を配置して車椅子を車幅方向に出し入れすることが考えられている(特許文献4及び6)。
特許文献4に開示されている装置では、運転席後部に略車幅方向に沿って自動車開口部に端部を向けて床面上にガイドレールを設けておき、上部に湾曲された車椅子載置アームと、ガイドレールに沿って往復移動されかつ車椅子載置アームの一端に取り付けられる移動装置と、を設けている。この装置では、確かに、車椅子を車両の二列目シートの足元に収納することができるが、車椅子利用者が運転者である場合には非常に労力や手間がかかる。例えば、車椅子利用者が運転席に移った後、車両の外側を向いて車椅子を自分で折り畳み、かつ車椅子車載装置に向くように車椅子を揃えて、車椅子を車椅子車載装置に載せなければならない。車椅子を車両から降ろす場合も同様である。
そこで、特許文献5では、特許文献4に開示されている装置を改良し、ガイドレールを車両デッキで運転席後部から斜め後方のコーナー部に向けて配置した車椅子収納装置が開示されている。また、特許文献6に開示されている装置では、車椅子側に専用部品を設ける必要がある。このように、特殊な専用部品を用いるため、車椅子の改造が必要となっている。
上述したように、車椅子を車室内で移動するために車両床面側にレールなどのガイド部材を配設せず、車両室内のルーフ側にガイド部材を配設することも考えられている。例えば、特許文献7に開示されている装置では、車室内の上部に配置されるレールと、そのレールを案内して移動させると共に車椅子を昇降させるリフト装置と、を備え、このリフト装置を、車椅子に着脱される連結手段と、先端に連結手段が連結されている条体と、この条体を巻き取るドラム及びこのドラムを駆動する駆動装置と、で構成する。これにより、車椅子を車外から車室内に上げたり、車内で車椅子を寝かしたり起こしたり、移動させたり、車室内から車外に下ろしたりするときに、操作者に加わる車椅子の重量を軽減させている。特許文献6に開示されている装置では、レールは、自動車の運転席側のドア近傍から運転席の上を横断した後、助手席上で湾曲して後部左座席の上方を通り、後部左座席後方のリアウインドウの近くまで設けられている。
特開2004−236748号公報 特開2005−329215号公報 特開2005−102403号公報 特開2000−108770号公報 特開2009−18689号公報 特開2006−102214号公報 特開平10−129335号公報
ところで、車椅子利用者自らが自動車を運転する場合、車椅子のシートと自動車のシートとの間を移乗しなければならない。しかしながら、自動車のシートと車両ボディとの間には、車椅子利用者にとってかなりの大きさの隙間が存在する。そのため、車椅子はシートの真横まで近づくことは難しい。また、特にシートに対するピラーの位置などのボディ形状やドアの開口部の大きさなどにより、移乗の姿勢などが制限されて、車椅子利用者が容易に移乗することができない。
まして、ミニバンなどシートが高い位置に配置されている自動車においては、車椅子のシートからみて自動車のシートは極めて高い位置にある。よって、車椅子から自動車のシートに移乗し、逆に、自動車のシートから車椅子に移乗する動作が、ともに極めて困難である。
この点、前述したように移乗用ボードがシートの脇に取り付けられていることで、シートと車両ボディとの間の隙間による移乗困難性を低減することはできる。しかしながら、シートのフレームに移乗用ボードを折り畳み可能に取り付けできるよう設計しておかなければならない。また、移乗用ボードを後付けすることはできないので、新たに専用のシートを購入しなければならない。さらに、移乗用ボードがシートの脇に取り付けられている場合、移乗用ボードの上面がシートよりも高い位置となることから、健常者は移乗用ボードを乗り越えて乗降しなければならず、移乗用ボードは邪魔な存在となる。
ミニバンなどのシートが高い位置に配置されている自動車の場合、仮に、移乗用ボードがシートに取り付けられ、かつそのシートが車室内で上下動可能であったとしても、シートや移乗用ボードを車椅子のシートの高さまで下げることは物理的に困難である。つまり、車椅子のシートと自動車のシートとには高低差があることから、車椅子利用者にとって車椅子と自動車との間の移乗困難性が解消されることにはならない。
この点、特許文献1及び2に開示されている技術では、車両シートや車椅子が専用品となるため、汎用性に乏しく車両や車椅子を設計しなおさなければならず、また、自動車に後付けできず新たに車椅子を購入しなければならない。特許文献3に開示されている移乗補助装置では、通常の自動車や車椅子でも適用することができるものの、車椅子利用者自身で移乗することができない。
次に、車椅子利用者自身が車椅子を車室内に収納する点についての不都合について説明する。通常、車椅子利用者が一人で自動車を運転する場合、車椅子利用者自身が車椅子を自動車に収納することが必要となる。車椅子の車両への収納、取り出しの際には、車椅子利用者には健常者と比べてより労力が伴う。そのため、車椅子の車両への収納、取り出しは、可及的に労力や手間がかからないようにすべきである。特に、ミニバンなどシートが一般のものと比べて高い位置に配置されている自動車においては、地面に車椅子が置かれている状態は車両シートからみて極めて低い位置に車椅子が置かれ、車両シートからみて遠い位置に車椅子がある。よって、車両シートに着座した者が車椅子を人力で車両内に収納しようとしても、手が車椅子に届かず、また下方に身を乗り出すことになる。
特許文献7に開示されている装置では、車両から車椅子を収納したり取り出したりする際に、車椅子が運転席の頭上を移動するため、運転者は自分の姿勢を大きく変えなければならない。しかも、収納時には、運転席のシートバックを倒す必要があるため、車椅子利用者が自分一人で自動車を運転する場合には適さない。特に降雨などにより車椅子に泥などが付着している場合には、車椅子利用者に汚れが付着する。この装置を車両に組み付け搭載する場合、車種によっては車室内での収納軌跡、即ちレールの形状を修正する必要がある。レールの形状が複雑になると、レールの単価そのものが高くなる。また、レールなどの部品が運転席頭上に常に配置されているため、運転操作の自由度も高くない。さらに、この装置では、車椅子が固定されないで収納状態となるので、車椅子が自動車内装部品に当たってしまう。
特許文献5に開示されている装置は、特許文献4に開示されている装置を改良したものであるが、車椅子を車内に収納した後に車椅子を収納装置に引っ掛ける必要があるため、腕が不自由で上体をねじって後方を向くことが困難な車椅子利用者にとってはその引っ掛け作業が極めて困難である。
さらに、特許文献4乃至7に開示されている装置では、車椅子をコンパクトに車室内に収納することができないという問題もある。例えば特許文献4に開示されている装置では、車幅方向で第2列目のシートのうち右側座席から左側座席にわたってガイドレールが配設されており、第2列目シートを有効活用することができない。その点、特許文献5では第2列目シートのうち左側座席には人が着座することはできる。しかし、第3列目シートは有効活用することができない。
特許文献4乃至7に開示されている何れの装置においても、車椅子をそのまま載せたり吊るしたりしているので、車椅子のタイヤなどが泥で汚れている場合には、車室内も泥などで汚れてしまう。
本発明は、以上のような課題に鑑み、車両のシートと車椅子のシートとの間の水平方向の隙間と高低差による移乗困難性を解消するとともに、車椅子利用者であっても車椅子を車室内に容易に収納することができる、車椅子収納兼移乗用補助装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、車椅子を搬入、搬出したり、車椅子と車両のシートの間での車椅子利用者による移乗を補助したりすることができる車椅子収納兼移乗用補助装置をコンパクトに取り付けた車両を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するために、本発明における車椅子収納兼移乗用補助装置は、車椅子を収容する収容体と、車椅子と車両シートとの間での車椅子利用者の移乗を補助するための移乗用補助シートと、収容体及び移乗用補助シートを車両開口から搬入搬出する移動機構と、を備えたことを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、本発明における車両は、前述した車椅子収納兼移乗用補助装置が前列シートの後方床面に取り付けられており、車両開口がリアドアであることを特徴とする。
本発明によれば、第1に、一つの移動機構で移乗用補助シートと収容体とを車両開口から搬入搬出することができ、第2に、移乗用補助シート20が必要なときに必要な領域に配置されるため車両シートと車椅子のシートとの水平方向及び高さ方向の双方の隙間を小さくすることができ、第3に、収容体を車両から出し入れして地面上の車椅子を車両内に収容するができる。
本発明の第1の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置において、車両に搭載されている状態を示す斜視図である。 図1に示す車椅子収納兼移乗用補助装置を示す斜視図である。 図2に示す回動機構を示す斜視図である。 図2に示す回動機構の動作を示す側面図である。 図2に示す移乗用補助シートにおいて、(A)は展開状態、(B)は展開状態から折り畳み状態へ移行する途中の状態、(C)は折り畳まれた状態を示す斜視図である。 図2に示す移乗用補助シートと取付フレームとの関係について示す分解斜視図である。 図2に示す移乗用補助シートの変形例を示す斜視図である。 図2に示す収容体の斜視図である。 図8に示す収容体に車椅子が収容されている状態を示す斜視図である。 図8に示す収容体において、レバーと枠体との連結関係を示す分解斜視図である。 図2に示す車椅子収納機構兼移乗補助装置の動作を示す図であり、(A)は平行リンクアームが倒れ込んだ第1の状態、(B)は第1の状態から平行リンクアームが立ち上がった第2の状態に至る間の途中の状態、(C)は第2の状態を示す図である。 図1に示す車椅子収納兼移乗用補助装置による車椅子収納及び移乗補助の過程の前半を示す図である。 図12に続く、車椅子収納及び移乗補助の過程の後半を示す図である。 図1に示す車椅子収納兼移乗用補助装置による車椅子の搬入と車椅子利用者の移乗用補助のための動作フロー図である。 図1に示す車椅子収納兼移乗用補助装置による車椅子の搬出と車椅子利用者の移乗用補助のための動作フロー図である。 本発明の第2の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置を模式的に示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置を模式的に示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置を模式的に示す斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置を模式的に示す斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置を模式的に示す斜視図である。 本発明の第7の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置として、移動機構としてのアームに対し、移乗用補助シートが一軸回りに回動可能に取り付けられている態様を模式的に示す平面図である。 本発明の第8の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置として、移動機構としてのアームに対し、移乗用補助シートが二軸回りに回動可能に取り付けられている態様を模式的に示す平面図である。 本発明の第9の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置として、移動機構としてのアームに対し移乗用補助シートが展開及び収納される過程を模式的に示す図である。 本発明の第10の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置として、移動機構としてのアームに対し、収容体が一軸回りに回動可能に取り付けられている態様を模式的に示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態の幾つかを説明するが、本発明を本質的に変更しない範囲で種々に変更実施し得ることは説明を要しないであろう。
〔第1の実施形態〕
〔車椅子収納兼移乗用補助装置を搭載した車両の全体的な構成について〕
図1は本発明の第1の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置について車両に搭載した状態を示す斜視図である。図2は図1に示す車椅子収納兼移乗用補助装置を示す斜視図である。図3は図2に示す平行リンクアームを駆動する回動機構の構成を示す図である。図中、Frは車両前方、RHは車幅右方向、Upは鉛直方向を示す記号である。
本発明の第1の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置10は、図2に示すように、移乗用補助シート20と、車椅子5を出し入れするための開口31A(図8参照)を有する収容体30と、移乗用補助シート20及び収容体30を先端側に取り付けた平行リンクアーム40と、平行リンクアーム40を車両前後方向の軸回りに回動する回動機構50と、を備えている。本発明の第1の実施形態では、平行リンクアーム40と回動機構50とで移動機構110が構成されている。
車椅子収納兼移乗用補助装置10は、図1に示すように、車両1の前列シート2と後列シート3との間において前列シート2側の車両フロアに取り付けられている。この取付けに際しては、前列シート2や後列シート3を車両1に組み付けるボルト孔などを利用し、車両に新たに孔を設ける必要がない。本発明の実施形態では、図1に示すように、車両1のドライバーが車椅子5の利用者である場合を想定しており、運転席の後ろ側に車椅子収納兼移乗用補助装置10が配置されている。図1に示す例では、運転席の後部座席3Aが跳ね上げられている。しかし、本実施形態は別にこれに限定されずに、後部座席3Aそのものが取り外されてあって後部座席3Aが設置されていなくてもよいし、後部座席3Aが跳ね上げられていない場合でも車椅子を後部座席3Aの上に収納するようにしてもよい。
〔平行リンクアーム及び回動機構〕
図2に示す平行リンクアーム40及び回動機構50について詳細に説明する。図3に示すように、車幅外方向に向けて配置される平行リンクアーム40が、本体ケース60の開口60Aから延びるように張り出して設けられている。
平行リンクアーム40は、上側アーム部材41Aと、下側アーム部材41Bと、上側及び下側のアーム部材41A,41Bの先端側の姿勢を保ちながら上側アーム部材41A及び下側アーム部材41Bをそれぞれ回動可能に支持する4つの回動軸42A,42B,43A,43Bと、から構成されている。つまり、4つの回動軸42A,42B,43A,43Bが互いに平行四辺形をなす位置に配置され、平行リンクアーム40は、4節平行リンクを構成している。
上側の2つの回動軸42A,42Bはそれぞれ上側アーム部材41A,下側アーム部材41Bの先端側に貫通されている。回動軸42A,42Bは、図3に示すように、ボックス44内に設けられ、このボックス44は、後述するように、移乗用補助シート20及び収容体30を支持する取付フレーム70に取り付けられる。ボックス44のコーナー部44Aには開口が形成されている。上側アーム部材41A,下側アーム部材41Bの先端側がその開口に挿入されている。
下側の2つの回動軸43A,43Bはそれぞれ上側アーム部材41A,下側アーム部材41Bの回動基端側に貫通されている。回動軸43A,43Bは、図3に示すように、本体ケース60内に設けられ、この本体ケース60は、後述するように、回動機構50が収容されている。
本体ケース60は一つのコーナー部に開口60Aを有しており、その開口60Aに上側アーム部材41A及び下側アーム部材41Bの回動基端側が挿入されている。本体ケース60は開口60Aが車幅外側に向けて、図1に示す例ではLHの方向に向けて、設置金具62により車室床面に固定される。本体ケース60において前後の壁部63A,63Bには回動軸43A,43Bが架橋されている。
回動軸43A,43Bが上側アーム部材41A及び下側アーム部材41Bの回動基点側に挿通している。上側アーム部材41A,下側アーム部材41Bは、何れもターンバックル方式を採用して長手方向の寸長が調整できるようにしてよい。
ここで、回動軸42A,42B,43A,43Bは上側アーム部材41A,下側アーム部材41Bに対して回動可能に取り付けられ、各回動軸42A,42B,43A,43Bがボックス44,本体ケース60に固定されてもよい。逆に、回動軸42A,42B,43A,43Bは上側アーム部材41A,下側アーム部材41Bと一体的に固定され、各回動軸42A,42B,43A,43Bがボックス44,本体ケース60に回動可能に取り付けられていてもよい。
回動機構50は例えば回動軸43Bの回りに回動しそれにより平行リンクアーム40全体が回動する。回動機構50の構成としては種々考えられ、例えば図3に示すように、アクチュエータ本体部51Aと、アクチュエータ本体部51Aから直線移動する作動部51Bと、作動部51Bと下側アーム部材41Bの基端側との間に設けられる伝達部材としてのレバー53とから構成することができる。作動部51Bの直線移動をレバー53の回動運動に変換して平行リンクアーム40に伝達するとよい。レバー53と作動部51Bとは回動軸52で連結されている。
詳細に説明すると、作動部51Bが車幅方向に直線移動するようアクチュエータ本体部51Aを配置し、本体ケース60の前後の壁部63A,63Bに回動軸61を架橋して、この回動軸61にアクチュエータ本体部51Aの一端部を固定する。回動軸52が作動部51Bに回動軸43Bと略平行に設けられており、作動部51Bが回動軸52によりレバー53と連結されている。この回動軸52は本体ケース60には固定されていない。アクチュエータ本体部51Aから作動部51Bが延出、没入することで作動部51Bが直線移動する。すると、回動軸61であるアクチュエータ固定軸部に対してアクチュエータ本体部51Aが揺動し、伝達部材としてのカム形状のレバー53が回動軸43Bを中心に回動する。すると、上側アーム部材41A、下側アーム部材41Bがそれぞれ回動軸43A,43Bの周りに回動する。
ここで、下側アーム部材41Bと伝達部材としてのレバー53との関係について説明すると、レバー53は、図3に示すように下側アーム部材41Bを挟んで対峙するよう一方のレバー53A及び他方のレバー53Bの一対で構成してもよいし、図示しないが下側アーム部材41Bの軸と同じ面上に一つのカムを設けて構成してもよい。ここで、伝達部材としてのレバー53は下側アーム部材41Bと所定の鈍角をなすように下側アーム部材41Bに溶接などにより取り付けられる。
図4は回動機構50による平行リンクアーム40の動作を模式的に示す図である。回動機構50は例えば前述したように、下側アーム部材41Bの基端部側に伝達部材としてのレバー53が溶接等で固着されており、アクチュエータ51が車幅方向にほぼ平行に寝た状態となるよう、アクチュエータ本体部51Aがレバー53と逆側で回動軸61により支持され、作動部51Bがレバー53の下端近傍において回動軸52で支持されている。
回動機構50が上述したような構成を備えているので、アクチュエータ51における作動部51Bがアクチュエータ本体部51Aから車幅方向に延びたり引っ込んだりして図4の矢印Aの方向に往復する。すると、回動軸43Bに対してレバー43が回動軸52と共に図の矢印Bの方向に回動する。それに併せて、上側アーム部材41A,下側アーム部材41Bがそれぞれ回動軸43A,43Bの回りに回動する。よって、上側アーム部材41A及び下側アーム部材41Bが立ち上がったり倒れたりする。その際、ボックス44は、矢印Cで示すように回動するが、上側アーム部材41A及び下側アーム部材41Bの傾斜角度に拘わらず、同じ姿勢を保ち続ける。点線、実線、二点破線は、回動機構50によりレバー53、上側アーム部材41A,下側アーム部材41B及びボックス44がどのように移動するかを示している。
回動機構50は、図示した形態に限定されるものではなく、ギアを介在してもよい。作動部51Bは、空圧、油圧の何れで作動するものであってもよい。さらに、回動機構50は図示を省略するが、電動モータを備えて、ギア等の減速機を介在させて、回動軸43Bを中心に上側アーム部材41A,下側アーム部材41Bを回動するものであってもよい。
〔回動機構による平行リンクアームの回動について〕
図4を参照しながら、回動機構50による平行リンクアーム40の回動について説明する。回動機構50は、車両前後方向に沿って延びる軸回りに上側アーム部材41Aと下側のアーム部材41Bを回動する。図4に示すように、回動機構50では、車幅方向に沿って延びる方向にアクチュエータ本体部51Aが設置されており、回動軸61,43A,43Bが位置を変えないで、作動部51Bがアクチュエータ本体部51Aから延出したり引っ込んだりするので、その動作に対応して伝達部材としてのレバー53が回動軸43Bを中心に回動する。
前述したように、伝達部材としてのレバー53には所定の鈍角をなすよう下側アーム部材41Bが固着されているので、レバー53の回動に伴い、平行リンクアーム40が反るように立ち上がったり(図4において点線で示す状態)、お辞儀をするように平行リンクアーム40が倒れたりする(図4において二点破線で示す状態)。その際、上下のアーム部材41A,41Bは回動軸42A,42B,43A,43Bで4節平行リンクを構成しているので、本体ケース60からみて、ボックス44は水平を保ったまま回動する。
〔移乗用補助シート〕
移乗用補助シート20の移動機構110への取付態様、移乗用補助シート20のタイプも各種のものを適用することができる。第1の実施形態においては、図2に示すように、収容体30が平行リンクアーム40の先端側のボックス44に取り付けられており、取付フレーム70が一対の鉛直フレーム部71A,71Bによって収容体30の枠体31に取り付けられ、移乗用補助シート20が取付フレーム70に揺動可能に取り付けられている。移乗用補助シート20は車椅子利用者が車椅子と車両シートとの間を移乗することができればどのようなタイプでもよい。第1実施形態では、平行リンクアーム40が車幅方向に配置されるよう移動機構110が運転席の後方に設置され、平行リンクアーム40の先端側の一部が車両外側に張り出し可能となっている。そのため、移乗用補助シート20が、平行リンクアーム40のうち車両外側に張り出す部位に取り付けられている。移乗用補助シート40は、移動機構110としての平行リンクアーム40にアタッチメントを介して取り付けられても良い。第1の実施形態にあっては、収容体30の枠体31の一部と取付フレーム70とがそのアタッチメントとして機能している。
移乗用補助シート20は、運転席前端付近まで延びているほうが車椅子と車両シートとの間を移乗しやすくなる。つまり、移乗用補助シート20が活用される状況では、移乗用補助シート20は、概ね車両シートの前後幅と同じ位、車両前後方向の寸法を有する必要がある。第1実施形態では、移乗用補助シート20がアタッチメントとしての取付フレーム70に揺動可能に取り付けられている。そこで、移乗用補助シート20が活用されない状況、即ち、移乗用補助シート20が取付フレーム70と対向している状況では、移乗用補助シート20がその大きさを可変できないとすると、移乗用補助シート20の先端は、車両のスライドドア開口部の上端と干渉することになり、仮に、移乗用補助シート20を車室内に収納したとしても、車室内の天井付近まで延びるため、後方の視界の妨げとなる。
そこで、移乗用補助シート20は、図5に示すように、折り畳み機構として、補助シート座面の中心付近に回転ヒンジを設けて二回折り畳み可能とすることが好ましい。これにより、移乗用補助シート20が活用されない状態、すなわち、取付フレーム70に跳ね上げられている状態では、移乗用補助シート20を折り畳むことができ、移乗用補助シート20の高さ方向の寸法を小さくすることができる。移乗用補助シート20には各種の折り畳み機構が搭載されているだけでなく、さらに、移乗用補助シート20が展開されている状態において、一対の鉛直フレーム部71A,71Bへの取付基端部から車両前方に延びるにつれて車幅内側方向に湾曲していることが好ましい。
その理由について説明する。車椅子利用者Pが車椅子5から移乗用補助シート20に乗り移る際には、車椅子5のシートと移乗用補助シート20とを略同じ高さとすることにより、車椅子5から移乗用補助シート20への移乗を容易に行える。このとき、収容体30の支持フレーム部31Bのみ地面に接触しており、車椅子5を転がして収容することができる状態にある。しかし、この状態における移乗用補助シート20は、車両1の前列シート2よりも低い位置にあるため、車椅子利用者Pは移乗用補助シート20から前列シート2に乗り移ることは必ずしも不可能とは限らないが非常に困難である。そこで、本発明の実施形態では、移乗用補助シート20を前列シート2の高さまで上昇させて、車椅子利用者Pが移乗用補助シート20から前列シート2に容易に乗り移ることを可能にする。その際、移乗用補助シート20は、前列シート2側に限りなく寄り、移乗用補助シート20と前列シート2との間の水平方向の隙間を可及的になくすことが好ましいからである。
図5に示す移乗用補助シート20は第1シート部21と第2シート部22とが折り畳み軸部としてのヒンジ23で連結されて構成され、第2シート部22が取付フレーム70における一対の鉛直フレーム部71A,71B間に回動可能に取り付けられている。つまり、移乗用補助シート20は、ヒンジ23により畳まれ第1シート部21の表側と第2シート部22の表側とが向き合う。
図6は、取付フレーム70のうち一対の鉛直フレーム部71A,71Bへの移乗用補助シート20の取付態様を示す分解斜視図である。受け部72が一対の鉛直フレーム部71A,71Bの各下端部でかつ互いに対向する側に設けられ、回動軸部73が移乗用補助シート20の取付基端部の側部に設けられている。
回動軸部73には一対の鉛直フレーム部71A,71B側に扇型の突起部73Aが出っ張っており、突起部73Aの扇型は中心軸に対して所定の中心角を有する。受け部72には内側に扇型の凹み部72Aが設けられ、凹み部72Aの扇型は中心軸回りに突起部73Aの中心角よりも大きい中心角を有する。
受け部72及び回動軸部73の中心軸を併せて、受け部72の凹み部72Aに回動軸部73の突起部73Aが入り込み、その中心軸にボルトなどの締結具74が挿通されて受け部72に締め付けられている。
以上のように、受け部72及び回動軸部73でヒンジ機構が構成され、ヒンジ機構により、図5(C)に示すように移乗用補助シート20が起立することも、図5(A)に示すように移乗用補助シート20が倒して水平状態とすることもできる。つまり、突起部73Aが凹み部72Aの規制面に当たることで、突起部73Aの回動範囲を規制するとともに、移乗用補助シート20が水平な状態又は垂直な状態の何れかを保ちそれ以上の回転を阻止する、所謂ストッパーの役目を果たしている。
図7は、移乗用補助シートの変形例を示す斜視図である。移乗用補助シート25は、先端側の第1シート部26と平行リンクアーム40側の第2シート部27とをヒンジ28で回動可能に取り付けて構成されている。第1シート部26はシートプレート26Aとそのシートプレート26Aを支持するフレーム26Bとで構成されている。第2シート部27はシートプレート27Aとそのシートプレート27Aを支持するフレーム27Bとで構成されている。第1シート部26におけるシートプレート26Aと第2シート部27におけるシートプレート27Aとの両端部がヒンジ28により回動可能に取り付けられている。
この変形例では、第1シート部26はヒンジ28を挟んで互いに逆方向に延びて形成され、一方が着座部29Aとなり、他方が回動を規制するための規制部29Bとなる。一方、第2シート部27は、シートパネル27Aの先端側にストッパー29Cが設けられて一枚シートとして構成され、ストッパー29Cがシートプレート27Aから第1シート部26側に延びている。これは、第1シート部26がヒンジ28の回りに回転して規制部29Bがストッパー29Cに下側から当接することで、着座部29Aひいては第1シート部26の回動を規制するからである。
具体的な構成としては、図7に示すように、第1シート部26におけるフレーム26Bはシートプレート26Aの上下何れかのみに存在するのではなく規制部29Bとしての延長部26Cを備え、その延長部26Cが第2シート部27側に延びて張り出している。これに対応して、第2シート部27におけるフレーム27Aには延長部26Cが入り込む領域が設けられており、第2シート部27におけるシートプレート27Aはフレーム27Bのみならず第1シート部26におけるフレーム26Bの延長部26Cを覆うようストッパー29Cとして第1シート部26側に張り出している。
図7にはフレーム26Bの概略が示されているが、フレーム27Bの外周形状のみ示してあり、補強のためのフレーム部材の図示を省略している。シートプレート27Aは二点破線で示しており、第1及び第2シート部26,27のフレーム同士が隣接しうる部分は実線で示している。ストッパー29Cとして第1シート部26側に張り出している領域の下側に延長部26Cが存在する。
よって、移乗用補助シート25が折り畳まれた状態から展開されると、第1シート部26のフレーム26Bにおける延長部26Cが第2シート部27のシートプレート27Aの下面に当たって、第1シート部26がそれ以上回転しないように規制される。
前述のように、移乗用補助シートをコンパクト化し、かつ車両との干渉及び後方視界の妨げを回避するために、移乗用補助シートは、所謂折り畳み機構として、補助シート座面の中心付近に回転ヒンジが設けられ、取付フレーム70への折り畳みを含めて二回折り畳み可能とするだけでなく、別の手段により実現されていてもよい。別の手段としては、各種考えられ、移乗用補助シートがスライド機構やリンク機構などの各種の機構を有し、移乗用補助シートが使用され得る状況下においては車両運転席前端まで延出することができ、車室内へ収納されている状況下においては高さ寸法を小さくしてコンパクト化、後方視界の妨げ等を回避するようにし得る。
一つの手段として、移乗用補助シートは、移動機構110側の第1のシートに対して第2のシートをスライド可能に取り付けて構成してもよい。例えば、第1のシートの底面に一対のスライド支持部材(例えばスライダー)を設け、第2のシートにおける両側部にレールをそれぞれ敷設し、レールがスライド支持部材に支持されてスライドすることで、第1のシートから第2のシートが引き出されて移乗用補助シートの大きさを可変とするようにしてもよい。
別の手段として、移乗用補助シートを、移動機構110側に両端が取り付けられるフレームと、座部と、座部とフレームとの間を連結するリンクと、で構成し、フレーム上に座部が存在する状態からリンクが揺動して座部がフレームより先端側に張り出し、移乗用補助シートの大きさを可変としてもよい。フレーム、座部の各大きさにもよるが、座部にはシート部材が張られるが、フレームにはシート部材が張られても張られなくても良い。
〔収容体〕
図8は図2に示す収容体の斜視図であり、図9は車椅子を収容した状態の収容体を示す斜視図である。この収容体30は車椅子5を収容するものである。収容体30は図8及び図9に示す例においては折り畳まれた車椅子5を収容するものである。しかし、車両によっては十分な車室内にスペースが十分確保することができれば車椅子5を折り畳まないで収容してもよい。車椅子5の中には折り畳まれないものも存在するし、仮に折り畳むことが可能であっても折り畳むことが非常に困難な状況も存在するからである。収容体30は、少なくとも、車椅子5を出し入れするための開口31Aを有する枠体31で構成されている。図8及び図9に示すように、枠体31の外側に開口31Aを除いてカバー部材30Aが張られていることが好ましい。車椅子5のフロントキャスタ5Aや車輪5Bに泥や埃が付着していても、車椅子5のフロントキャスタ5Aや車輪5Bが自動車のシートその他の各種の内装に直接接触せず泥や埃が内装等に付着しないからである。
枠体31は、車椅子5の車輪5Bの外直径よりも小さい間隔で車輪5Bの車軸にほぼ平行に並んだ一組の支持フレーム部31B,31Cを有するように構成されている。すなわち、枠体31は、少なくとも、車椅子5を収容した状態において、車軸からみて斜め後方で車輪5Bを支持する後側の支持フレーム部31Cと、車軸からみて斜め前方で車輪5Bを支持する前側の支持フレーム部31Bと、で一組の支持フレーム部31B,31Cを構成している。車輪5Bを転がしながら収容体30に出し入れするので、前側の支持フレーム部31Bは断面寸法の小さい、柔軟性を有する素材で構成され、地面の凹凸に追従可能であることが好ましい。一方、後側の支持フレーム部31Cは、通常のパイプで構成することで十分である。なお、後側の支持フレーム部31Cは常に地面等に接している必要はなく、前側の支持フレーム部31Bのみ地面等に着地するよう、収容体30を構成しても良い。
枠体31についてさらに詳細に説明する。図8に示すように、枠体31は、上側のフレーム部材32と、左側のフレーム部材33と、右側のフレーム部材34、後側のフレーム部材35と、前側のフレーム部材36と、を連結して構成されている。
上側のフレーム部材32は、逆さ「コ」の字型に折れ曲げて形成されてなる。上側のフレーム部材32は、車椅子5の車軸方向に延びる上側縁部32Aと、この上側縁部32Aの左右両端からそれぞれ略鉛直方向に下降する左右の延長部32B,32Cと、で一体構成されている。
左側のフレーム部材33は、左枠部33Aと、左枠部33Aの下端から後方に延びる延長部33Bと、で一体構成されている。同様に、右側のフレーム部材34は、右枠部34Aと、右枠部34Aの下端から後方に延びる延長部34Bと、で一体構成されている。左枠部33Aの下端と延長部33Bの前端とは互いに折り曲げられて屈曲部33Cを形成している。右枠部34Aの下端と延長部34Bの前端とは互いに折り曲げられて屈曲部34Cを形成している。ここで、右枠部34Aは、左枠部33Aよりも車幅方向外側に出っ張っており、車椅子を転がしながら水平に回転しつつ車椅子を収容体30に収容することができるよう、所謂ガイドの役目を果たしている。
後側のフレーム部材35は、それぞれ斜め後方に下降する左右の脚部35A,35Bと、左右の脚部35A,35Bの下端側同士を連結する後側支持フレーム部35Cと、で一体構成されている。
前側のフレーム部材36は、車軸方向に延びて設けられる前側支持フレーム部36Aと、前側支持フレーム部36Aの左右両端からそれぞれ斜め後方に上昇して延びる延長部36B,36Cと、で一体構成されている。
左右側のフレーム部材33,34における延長部33B,34Bの後端は、それぞれ、後側のフレーム部材35における左右の脚部35A,35Bに連結されて、トラス構造を構成している。
前側のフレーム部材36における左右の延長部36B,36Cは、それぞれ、対応の左右側のフレーム部材33,34における屈曲部33C,34Cに取り付けられている。
図10は、図8に示す左側のフレーム部材33、上側のフレーム部材32、後側のフレーム部材35の連結関係を示す分解図である。上側のフレーム部材32における左側の延長部32Bと、左側のフレーム部材33における左枠部33Aと、後側のフレーム部材35における左側の脚部35Aと、は左側の連結板37Aに対して溶接、嵌め込みなどで取り付けられている。すなわち、連結板37Aの前側部には、上側のフレーム部材32における左側の延長部32Bと、左側のフレーム部材33における左枠部33Aと、が互いに上下方向に離隔して取り付けられている。連結板37Aの下側部には、左側の脚部35Aの上端側が左枠部33Aと近接して取り付けられている。
上側のフレーム部材32における右側の延長部32Cと、右側のフレーム部材34における右枠部34Aと、後側のフレーム部材35における右側の脚部35Bとは、同様に、右側の連結板37Bに対して溶接、嵌め込みなどで取り付けられている。このようにして、上側のフレーム部材32と左側のフレーム部材33と右側のフレーム部材34と後側のフレーム部材35とが連結板37A,37Bを介して接続され、上側のフレーム部材32と左枠部33A、右枠部34Aと前側のフレーム部材36とで収容体30の前面に開口31Aを形成している。
このように構成された枠体31に対して操作部付きレバー38が取り付けられている。詳細には、操作部付きレバー38は、車椅子5の車軸方向に延びるロック部38Aと、このロック部38Aの両端に対してそれぞれ垂直に折れ曲がっている左右の延長部38B,38Cと、操作レバー39と、で一体構成されている。操作レバー39は左の延長部38Bにはめ込まれ、ボルト38D等で固定されている。その際、操作レバー39は、レバー38がなす面に対して交差する方向であって、かつロック部38Aが後ろに倒れている状態において上方に延びる向きに取り付けられている。また、操作レバー39には複数のタップ即ち孔が設けられており、操作部付きレバー38と操作レバー39とが取付位置を調整して特定のタップにボルト38Dが取り付けられて、操作レバー39と操作部付きレバー38とが車椅子の形状や寸法に応じて適切な位置となるよう調整可能な構造となっている。
この操作部付きレバー38は、枠体に対して次のように取り付けられている。枠体31における連結板37Aには貫通穴37Cとプランジャ37Dとが設けられている。プランジャ37Dとは、スプリングの先端に玉が取り付けられたロック用の部品であり、常に外側に対して玉を押圧するものである。一方、貫通穴39Aと窪み39Bを設けた取付部材39Cが、操作レバー39の屈曲部に取り付けられている。図示するように、取付部材39Cと連結板37Aとの各貫通穴39A,37Cを併せ、その間にベアリング39Dを介在させてボルト39Eを挿通して、留め具39Fで固定される。よって、操作部付きレバー38が枠体31に回動可能に取り付けられる。
ここで、取付部材39Cの窪み39Bと連結板37Aにおけるプランジャ37Dとの位置関係について説明する。ロック部38Aを立ち上げた状態ではプランジャ37Dの玉がくぼみ39Bに入る位置関係であればよい。つまり、操作部付きレバー38のロック部38Aを立ち上げた状態では、操作部付きレバー38が揺動しないよう固定され、ロック部38Aを上げて操作レバー39を倒した状態では、操作部付きレバー38が自由に揺動するようにしている。詳細は後述するが、車椅子5を収容体30に収めて、収容体30を浮上させると、車椅子5の自重により車椅子5とともに収容体30が僅かに下がる。この僅かに下がる状態に追従するため、かつ車椅子利用者Pのロック操作に対応して、人為的な曖昧さ(例えば、操作部付きレバー38が途中で止まってロックが不完全な状態となるなどの不都合)を解消するため、ロック部38Aを立ち上げた状態以外の状態では、自由に回転する。
ここで、左の連結板37Aは、図10に示すように平板状のものではなく、図8に示すように、断面L字形状に折れ曲がって例えば水平面を有する規制部37Eが設けられていることで、この規制部37Eで操作レバー39の動作を規制することができる。
ここで、取付フレーム70は平行リンクアーム40の先端側のボックス44に取り付けられており、移乗用補助シート20が取付フレーム70に回動可能に取り付けられており、収容体30がボックス44に移乗用補助シート20と逆側の後側に取り付けられている(図1参照)。ボックス44を挟んで、車両前方側に移乗用補助シート20が取り付けられ、車両後方側に収容体30が取り付けられている。これにより、運転席のすぐ横に移乗用補助シート20が存在し得、後席に車椅子を収容することができる。また、移乗用補助シート20は取付フレーム70に立て掛けるように折り畳まれるので、占有スペースが小さくて済み、車両室内空間を有効活用することができる。
〔車椅子収納兼移乗用補助装置の動作〕
図2に示す車椅子収納兼移乗用補助装置10の動作を説明しながら車椅子利用者Pが車椅子5から前列シート2へ移乗する方法について説明する。図11は、車椅子収納兼移乗用補助装置10の動作を示す図であり、(A)は平行リンクアーム40が倒れ込んだ第1の状態、(B)は第1の状態から平行リンクアーム40が立ち上がった第2の状態に至る間の途中の状態、(C)は第2の状態を示す図である。なお、図中におけるFr,Up及びRHは図1に示す車両1における方向を示すものである。また、カバー部材30Aは図11には示していない。図12及び図13は、車椅子収納兼移乗用補助装置10による車椅子収納及び移乗補助の過程を示す図である。図14は車椅子の搬入と車椅子利用者の移乗用補助のための動作フロー図である。
車椅子収納兼移乗用補助装置10は、例えば図1に示すように、車両1のドライバーシートである前列シート2の後ろ側に車椅子収納兼移乗用補助装置10が取り付けられている。この状態で、車椅子利用者Pは車椅子5の乗った状態で前列シート2のほぼ真横に位置し、スライドドア1Aを開ける。そのとき、車椅子収納兼移乗用補助装置10は、図11(C)に示すように、本体ケース60から平行リンクアーム40が反るように立ち上がっており、取付フレーム70が本体ケース60のほぼ真上で、取付フレーム70の後側に収容体30が配置され、逆に前側に移乗用補助シート20が折れ畳まれた状態で取付フレーム70側を向くように立ち上がっている。
この状態で、車椅子利用者Pは、例えばシート脇に取り付けられている操作入力部85を手にして「収容体等の搬出指示」を入力する(ST1−1)。すると、制御部80が回動機構50に対して「搬出作動指令」を出し(ST1−2)、回動機構50が作動し平行リンクアーム40が車両の前側からみて反時計周りに回転し、平行リンクアーム40の先端部が車外に張り出す(ST1−3)。この状態では収容体30における支持フレーム部31Bが地面等に着地する。その後、車椅子利用者Pは、移乗用補助シート20を倒して展開する。図11(A)がこの状態を示している。
車椅子利用者Pは、移乗用補助シート20が車椅子5の座席と略同じ高さか又は車椅子利用者Pの希望する高さでかつかつ車椅子5と車両1との間にあるので、図12(A)に示すように、車椅子5の手すりに手をかけて移乗用補助シート20に簡単に乗り移ることができる。ここで、移乗用補助シート20は、支持フレーム部31Bが地面等に接して車椅子収容動作に支障のない範囲で上下の位置を調整することができる。これは、車椅子利用者Pは、低いところに移乗することに不便さを感じない人もいるし、また逆に、高いところに移乗することに不便さを感じない人もいるからである。
次に、車椅子利用者Pは、図12(B)に示すように、車椅子5を畳んで収容体30に収容する。車椅子利用者Pは、図9に一点破線で示すように、操作部付きレバー38を引き上げることで、操作部付きレバー38で車椅子5を固定することができる。このとき、車椅子利用者Pは車椅子5を収容体30に車輪5Bを転がしながら押し込めばよいので、車椅子5を掴む操作や何かに引っ掛ける作業が全く不要となる。
この状態では、移乗用補助シート20と前列シート2とは高低差がありかつ、水平方向にも隙間がある。そこで、車椅子利用者Pは、操作入力部85に対して「移乗用補助シート20の上昇指示」を入力する(ST1−4)。すると、制御部80が回動機構50に対して「第1搬入作動指令」を出す(ST1−5)。これにより、回動機構50が平行リンクアーム40を所定の角度だけ逆に回転する。すると、図11(B)に示すように、収容体30が浮き、移乗用補助シート20は、前列シート2とほぼ同じ高さ、好ましくは前列シート2よりも高くなり、移乗用補助シート20と前列シート2との隙間を減らすことができる。この状態で、図13(A)に示すように、車椅子利用者Pは移乗用補助シート20から前列シート2に容易に乗り移ることができる。
次に、車椅子利用者Pは、図13(B)に示すように、移乗用補助シート20を折り畳み、かつ取付フレーム70に立て掛けるように起こす。車椅子利用者Pは操作入力部85に対して「搬入指示」を入力する(ST1−7)。すると、制御部80は「第2搬入動作指令」を回動機構50に出力する(ST1−8)。回動機構50は、平行リンクアーム40をさらに同じ方向に回転する(ST1−9)。これにより、図13(C)に示すように、車椅子5を保持しつつ収容体30と移乗用補助シート20とが車両室内に収容される。
以上の過程は車椅子5から前列シート2に移乗する場合を説明したが、逆に、前列シート2から車椅子5に移乗する場合はほぼ逆のステップを踏めばよい。図15は車椅子5の搬出と車椅子利用者Pの移乗用補助のための動作フロー図である。
具体的には、図13(C)に示すように、車椅子利用者Pは前列シート2に着座し、収容体30に車椅子5が収容されて車室内に収納されている。この状態で、車椅子利用者Pは、操作入力部85を手にして「収容体等の搬出指示」を入力する(ST2−1)。すると、制御部80が回動機構50に対して「第1搬出作動指令」を出し(ST2−2)、回動機構50が作動し平行リンクアーム40が車両の前側からみて反時計周りに回転する。このときは、図13(B)に示すように、回動機構50は、平行リンクアーム40を所定の角度だけ回転し、先端側が車室外に張り出した状態で停止する。その際、折り畳まれている移乗用補助シート20を展開したとき移乗用補助シート20が前列シート2と同じような位置となるような状態又は車椅子利用者Pの希望する高さにある状態で、平行リンクアーム40の回転を停止する(ST2−3)。
車椅子利用者Pは、図13(A)に示すように移乗用補助シート20を展開する。このとき、移乗用補助シート20が車椅子5の座席と略同じ高さか又は車椅子利用者Pの希望する高さにあり、かつ前列シート2のすぐ横にあるので、移乗用補助シート20に簡単に乗り移ることができる。
次に、車椅子利用者Pは操作入力部85に対して「補助シートの下降指示」を入力する(ST2−4)。すると、制御部80は「第2搬出作動指令」を回動機構50に出力する(ST2−5)。回動機構50は平行リンクアーム40をさらに同じ方向に回転し、収容体30が地面等に接するように停止する(ST2−6)。そして、車椅子利用者Pは、図12(A)に示すように車椅子5を収容体30から押し出し、車椅子5を展開して車椅子5に乗り移り、移乗用補助シート20を取付フレーム70に立て掛けるように折り畳む。
車椅子利用者Pは、操作入力部85に対して「収容体等の収納指示」を入力し(ST2−7)、制御部80がこれを受けて回動機構50に対して「搬入作動指令」を出力する(ST2−8)。すると、回動機構50は平行リンクアーム40を逆に回転して収容体30及び移乗用補助シート20を車室内に収納する(ST2−9)。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態では、移動機構110は、移乗用補助シート20及び収容体30を先端側に取り付けた平行リンクアーム40と、平行リンクアーム40を車幅前後方向の軸回りに回転する回動機構50と、を備える。よって、回動機構50が平行リンクアーム40の回転を制御することで収容体30及び移乗用補助シート20を車両室内から車幅外方向に張り出し、平行リンクアーム40が倒れた状態から立ち上がる状態になるに伴い、収容体30が浮上すると共に移乗用補助シート20を前列シート2の脇に近づけながら上昇することができる。
よって、平行リンクアーム40が倒れ込んだ状態においては、収容体30及び移乗用補助シート20が車室外に張り出しているので、移乗用補助シート20に車椅子利用者Pが一旦乗り移って車椅子5を収容体30に容易に収容することができる。さらにその状態から平行リンクアーム40を回動機構50により回転すると、収容体30と移乗用補助シート20が上昇し、移乗用補助シート20が車両のシートと略同じ高さなどの車椅子利用者Pの利用し易い高さになった状態においては、車椅子2を収容体30に収容した状態と比べて移乗用補助シート20が前列シート2の脇に近づき、車椅子利用者Pは移乗用補助シート20から前列シート2に容易に乗り移ることができる。車椅子利用者Pが車両1の前列シート2から車椅子5に乗り移る場合も、車両シートと車椅子5との高低差による移乗の困難性を解消するとともに、車両シートと移乗用補助シート20との隙間を減らすことで、車椅子利用者Pの移乗を容易にすることができる。
さらに、回動機構50を制御する制御部80(図14参照)を設け、回動機構50は制御部から入力される信号に応じて平行リンクアーム40を回転し、平行リンクアーム40が立ち上がった第1の状態では、移乗用補助シート20及び収容体30を車両室内に収容しており、平行リンクアーム40が倒れ込んだ第2の状態では、移乗用補助シート20及び収容体30を車幅外方向に張り出し、平行リンクアーム40が第1の状態と第2の状態との中間の状態では、収容体30を車室外で浮上させ、移乗用補助シート20を前列シート2と略同じレベルの高さか又は前列シート2より上下何れかの高さに合わせかつ移乗用補助シート20の前列シート2に対する水平距離を狭めることができる。
さらには、ボックス44が平行リンクアーム40の先端側に取り付けられており、ボックス44に取付フレーム70が取り付けられ、この取付フレーム70に移乗用補助シート20が立ち上がるように、即ち回動可能に取り付けられており、収容体30がボックス44に移乗用補助シート20と逆側に取り付けられている。
本発明の第1の実施形態の車両によれば、車椅子5を収納する機能と車椅子5と前列シート2との間の移乗を補助する機能とを車椅子収納兼移乗用補助装置10として一つの装置にコンパクトに組み込み、この装置を前列シート2の後方床面に、平行リンクアーム40を車幅外向きの方向に向けて取り付けているので、車両室内における車椅子収納兼移乗用補助装置10に要する領域をできるだけ小さくできる。それにより、車椅子収納兼移乗用補助装置10を設置していない側の後列シート3やその他の後列シート、例えば第三列シートを有効に利用することができる。
このように、本発明の第1の実施形態によれば、平行リンクアーム40を車幅方向に沿って配置しており、平行リンクアーム40の基端側に回転機構を設けて、平行リンクアーム40の先端側に取付フレーム70を介在して移乗用補助シート20と収容体30とを取り付けている。つまり、前列シート2の後側にこれらの車椅子収納兼移乗用補助装置10を取り付けているので、非常にコンパクトとなり、車両1の空間を有効利用することができる。
車椅子収納兼移乗用補助装置10は高さ方向や横方向に張り出す部分がなく非常にコンパクトになるため、運転者が後方確認を容易にすることができる。特に、移乗用補助シート20を折り畳み可能なものを採用すると効果的である。車椅子収納兼移乗用補助装置10は個別の車椅子5や車両1によらず後付けできるので、製造コストがかからず、車椅子5や車両1を改造する必要がなく、車椅子利用者Pの好みの車両1や車椅子5を選択することができる。
また、回動機構50が平行リンクアーム40の回転を制御することで、収容体30及び移乗用補助シート20を車幅外方向に張り出すことができ、しかも平行リンクアーム40が倒れた状態から立ち上がる状態になるに伴い、収容体30が浮上するとともに移乗用補助シート20を前列シート2の高さまで上昇する。そのとき、移乗用補助シート20は単に上昇するだけでなく、車両1側特に前列シート2の脇まで近づき、前列シート2と移乗用補助シート20との間に大きな隙間が生じることがなく、車椅子利用者Pが移乗用補助シート20と前列シート2との間を容易に移乗することができる。
このとき、回動機構50による平行リンクアーム40の回転の向きと回転角度を車椅子5や車両1の種類や寸法、移乗用補助シート20の大きさ、車椅子利用者Pの障害度合い、身長等を考慮して制御部80に登録しておき、図14及び図15に示す車椅子利用者Pによる入力指示に応じて、車椅子5の収納と移乗の補助を一台の装置で実現することができる。
すなわち、回動機構50が制御部80から入力される信号に応じて平行リンクアーム40を回転するようにする。よって、平行リンクアーム40が立ち上がった第1の状態では移乗用補助シート20及び収容体30を車両室内に収容することができる。平行リンクアーム40が倒れ込んだ第2の状態では、移乗用補助シート20及び収容体30を車幅外方向に張り出すことができる。平行リンクアーム40が第1の状態と第2の状態との中間の状態では、収容体30を車室外で浮上させ、移乗用補助シート20をシートとしての前列シート2と同じ高さレベルに合わせかつ移乗用補助シート20のシートとしての前列シート2に対する水平距離を狭めることができる。ここで、移乗用補助シート20をシートと同じ高さレベルに合わせるとは、移乗用補助シート20と前列シート2とを同じ高さにするだけでなく、前述したように、一方から他方に容易に乗り移ることができるよう一方側を少し高めに、低めの何れかに設定することを含む。
もちろん、制御部80を設けなくてもよく、電源からリモコンスイッチを介して動力源を正回転、逆回転するという非常に簡単な回路を設けておいても良い。この場合には、車椅子利用者Pが適宜停止させたい位置でリモコンスイッチを操作して移乗用補助シート20及び収容体30を所望の高さで停止することができる。上昇、下降の何れの動作に対してもリモコンスイッチを操作しているときだけ電源から動力源に対して通電が所定の方向に行われ、移乗用補助シート20及び収容体30の上昇、下降の何れの動作を制御することができる。
前述したように、移乗用補助シート20は車椅子とほぼ同じ高さ、車両のシートとほぼ同じ高さとなるようそれぞれの位置で停止した後にさらに上昇又は下降することで、車椅子と車両のシートとの高低差と隙間とを解消するわけである。しかし、移乗用補助シート20は必ずしも段階的に高さを調整する必要性があるとは限らず、収容体30を地面等に接した状態で、移乗用補助シートが、車両シートと車椅子のシートとの各高さの中間位置となるよう移乗用補助シート20のボックス44への取付位置を調整したり、収容体30の寸法等を調整しておいてもよい。すると、車両シートよりも低い位置でかつ車椅子のシートよりも高い位置に移乗用補助シート20を配置することで、車椅子利用者Pは、移乗用補助シート20及び車両のシートであたかも階段状にして、車椅子利用者Pは車椅子と車両シートとの間を移乗することができる。この場合、前述とは異なり、移乗用補助シート20は段階的に高さ調整されるということはなく、一点だけ停止するわけである。
本発明の第1の実施形態では、図1に示すように、車椅子利用者P自らが運転する場合を例にとっているが、補助席に車椅子から移乗する場合にも有効である。また、本発明の第1の実施形態に係る車椅子収納兼移乗補助装置10を搭載した車両1にあっては、運転席は何ら変更されていないので、健常者が運転したり乗降したりする際に障害となるような部品が前列シート2の周りに配備されていない。これらの点は、後述する他の実施形態においても当てはまる。
本発明の第1の実施形態においては、移動機構110が、平行リンクアーム40と回動機構50とで構成されているが、別にこれに限ることなく、平行リンクアーム40のような平行リンク機構のほかに、後述の他の実施形態で説明するような回動機構若しくは直線機構又はそれら各機構の組み合わせで構成されていてもよい。一つの移動機構で移乗用補助シート20と収容体30とを車両開口から搬入搬出することができればよいからである。即ち、車両シートと車椅子5のシートとの水平方向及び高さ方向の双方の隙間を小さくするために移乗用補助シート20を必要なときに必要な領域に配置することができ、かつ、収容体30を車両から出し入れして地面上の車椅子を車両内に収容することができれば、本発明で解決する課題が解決される。
従って、移動機構による移乗用補助シート20及び収容体30は、第1の実施形態で示すように略鉛直面内で円弧状の軌跡を描いても、後述する他の実施形態で示すように略鉛直面内で車幅方向に平行な直線状の第1の軌跡とこの第1の軌跡上で鉛直方向に平行な直線状の第2の軌跡との組み合わせとなるような軌跡を描いてもよい。つまり、移動機構は、第1の実施形態のように移動機構110が平行リンクアーム40と回動機構50との組み合わせ、第2及び第3の実施形態のように移動機構120,130の先端が二つの回動機構の組み合わせ、第4乃至第6の実施形態のように移動機構140〜160の先端が二つの直線移動機構の組み合わせとなるように構成してもよい。
〔第2の実施形態〕
図16は、本発明の第2の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置における移動機構を模式的に示す斜視図である。第2の実施形態の移動機構120は、図3に示す平行リンクアーム40及び回動機構50の代わりに、図16に示すように、回動機構121と、回動機構121により回動するアーム122と、アーム122の先端側に回転可能に取り付けた歯車123と、歯車123に固定されたブラケット124と、歯車123に回転力を付与するためのベルト又はチェーン125と、ベルト又はチェーン125の両端を固定する第1及び第2の固定支持部材126a,126bと、からなる。
回動機構121は、例えば、一端側が回動軸に取り付けられたアクチュエータ本体部127aと、このアクチュエータ本体部127aから出没する作動部127bと、で構成されたアクチュエータ127を有している。アーム122は、回動支持部材122aを挟んで長い第1アーム部122bと短い第2アーム部122cとが鈍角をなすよう一体化されてなり、第2アーム部122cの先端側が作動部127b側に取り付けられて、アクチュエータ127により、第1アーム部122bが首振りする。回動支持部材122aを挟んで互いに平行に第1及び第2の固定支持部材126a,126bが車両前後方向にほぼ平行に取り付けられており、ベルト又はチェーン125が歯車123に取り付けられており、ベルト又はチェーン125の両端がそれぞれ第1及び第2の固定支持部材126a,126bに固定されている。歯車123には歯車123の回動と併せて回動するブラケット124が取り付けられており、移乗用補助シート20と収容体30とがブラケット124に対して、ブラケット124を挟んで車両の前後方向に対峙するよう取り付けられている。移乗用補助シート20及び収容体30とは第1の実施形態と同様であるので、図16には示していない。
本発明の第2の実施形態によれば、アクチュエータ本体部127aから作動部127bが出没することで、第1アーム部122bがあたかもお辞儀をするように揺動するとともにベルト又はチェーン125により歯車123が回転するためブラケット124が所定の角度(例えば水平状態)を保ちながら、回動する。これにより、ブラケット124の両側に直接又は間接的に取り付けられた移乗用補助シート20及び収容体30を車両開口から搬入搬出することができる。
〔第3の実施形態〕
図17は、本発明の第3の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置における移動機構を模式的に示す斜視図である。第3の実施形態における移動機構130は、図17に示すように、回動機構131と、回動機構131により回動するアーム132と、アーム132の先端側に回動可能に取り付けられたブラケット134と、ブラケット134が車両1に対して一定の角度をなし略水平状態を保つよう駆動する駆動機構135と、からなる。移乗用補助シート20及び収容体30とは第1の実施形態と同様であるので、図17には示していない。
回動機構131は、例えば、一端側が回動軸に取り付けられたアクチュエータ本体部137aと、アクチュエータ本体部137aから出没する作動部137bと、で構成されたアクチュエータ137を有している。アーム132は、回動支持部材132aを挟んで長い第1アーム部132bと短い第2アーム部132cとが鈍角をなすよう一体化されてなり、第2アーム部132bの先端側が作動部137b側に取り付けられて、アクチュエータ137により、第1アーム部132bが首振りする。
駆動機構135は、例えば回動機構131におけるアクチュエータ137と同様のアクチュエータからなり、駆動機構135の支点側即ちアクチュエータ本体部135a側が第1アーム部132bに揺動可能に取り付けられ、作動部135bの先端側がブラケット134に揺動可能に取り付けられている。
本発明の第3の実施形態によれば、回動機構131における作動部137bの出没状態に応じて駆動機構135における作動部135bが出没することで、第1アーム部132bの回動に併せてブラケット134が第1アーム部132bに対して回動し、ブラケット134が略水平状態を保ちながら車両開口から張り出すことができる。これにより、ブラケット134の両側に取り付けられた移乗用補助シート20及び収容体30を車両開口から搬入搬出することができる。
〔第4の実施形態〕
図18は、本発明の第4の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置における移動機構を模式的に示す斜視図である。第4の実施形態における移動機構140が、図18に示すように、二つの直線移動機構140A,140Bの組み合わせからなり、一方の直線移動機構140Aは車幅方向への移動を実現し、他方の直線移動機構140Bは車高方向の上下への移動を実現する。
一方の直線移動機構140Aについて説明する。車両前後方向に離隔した二本のガイドレール141F,141Rが車幅方向に配設され、可動プレート142が二本のガイドレール141F,141R間に車幅方向に移動可能に設けられている。二本のガイドレール141F,141Rの左右側にはそれぞれ歯車143L,143Rが配置され、各歯車143L,143Rの軸が車両前後方向に略平行となっている。周状のベルトやチェーン144が左右の歯車に取り付けられ、ベルト又はチェーン144と可動プレート142とが少なくとも一箇所で連結されている。二つの歯車143L,143Rのうち一方(図では143R)には動力源145としてのモータが取り付けられている。よって、動力源145としてのモータが正転すると、ベルト又はチェーン144が車両後方からみて時計回りに回転し、可動プレート142がガイドレール141F,141Rに沿って右側にスライドする。
他方の直線移動機構140Bについて説明する。他方の直線移動機構140Bは前述の可動プレート142の先端側に取り付けられている。二本のガイドレール146L,1446Rが車両前後方向に離隔して鉛直方向に配設され、二本のガイドレール146L,146Rの上下端がそれぞれ連結部146a,146bで接続されている。各連結部146a,146bにはブラケットが一方の直線移動機構140A側に張り出しており、各ブラケットには歯車147U,147Lが回転可能に取り付けられている。二本のガイドレール145F,145R間には、上下に移動可能に可動プレート148がスライド可能に取り付けられている。可動プレート148には、移乗用補助シート20及び収容体30が取り付けられる。周状のベルトやチェーン149が上下の歯車147U,147Lに取り付けられ、ベルト又はチェーン149と可動プレート148とが少なくとも一箇所で連結されている。二つの歯車147U,147Lのうち一方(図では147U)には動力源149Aとしてのモータが取り付けられている。よって、動力源149Aとしてのモータが正転、逆転すると、ベルト又はチェーン149が回転し、可動プレート148がガイドレール146F,146Rに沿って上下にスライドする。
ここで、一方の直線移動機構140Aにおいて、可動プレート142の先端側には、他方の直線移動機構140Bにおける二本のガイドレール146F,146Rが可動プレート142と垂直をなすよう取り付けられ、可動プレート142の先端側には切り欠き部142aを有しており、その切り欠き部142aには他方の直線移動機構140Bにおける周状のベルト又はチェーン149が貫通されている。
第4の実施形態における移動機構140は、二つの直線移動機構140A,140Bによりそれぞれ別々の動力源145,149Aによってそれぞれ歯車143L,143R,147U,147Lが正転、逆転して、それぞれベルト又はチェーン144,149が対応する方向に回り、それにより、一方の可動プレート142が左右に移動し他方の可動プレート148が上下に移動する。よって、別々の動力源145,149Aが連携して稼動することで、可動ブラケット148に取り付けられた移乗用補助シート20及び収容体30を車両開口から搬入搬出したり、移乗用補助シート20及び収容体30を上下に移動して、利便性を図ることができる。
〔第5の実施形態〕
図19は、本発明の第5の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置における移動機構を模式的に示す斜視図である。第5の実施形態における移動機構150は、図3に示す平行リンクアーム40及び回動機構50の代わりに、図19に示すように、二つの直線移動機構150A,150Bの組み合わせからなり、一方の直線移動機構150Aは車幅方向への移動を実現し、他方の直線移動機構150Bは車高方向の上下への移動を実現する。
一方の直線移動機構150Aについて説明する。車両前後方向に離隔した二本のガイドレール151F,151Rが車幅方向に配設され、可動プレート152が二本のガイドレール151F,151R間に車幅方向に移動可能に設けられている。可動プレート152の底面にはラック152bが取り付けられている。このラック152bに噛み合うよう、ピニオン153が車両前後方向に軸を向けて配置され、ピニオン153は動力源155としてのモータにより回転する。よって、動力源155としてのモータが正転すると、可動プレート152がガイドレール151F,151Rに沿って右側にスライドする。
他方の直線移動機構150Bについて説明する。他方の直線移動機構150Bは前述の可動プレート152の先端側に取り付けられている。二本のガイドレール156F,156Rが車両前後方向に離隔して鉛直方向に配設され、二本のガイドレール156F,156Rの上下端がそれぞれ連結部156a,156bで接続されている。二本のガイドレール156F,156R間には、上下に移動可能に可動プレート158が取り付けられている。可動プレート158には、移乗用補助シート20及び収容体30が取り付けられる。可動プレート158にはその一方の直線移動機構150A側にラック158aが上下方向に配設されている。このラック158aに噛み合うよう、ピニオン158bが車両前後方向に軸を向けて例えばガイドレール156Fに固定して取り付けられ、ピニオン158bは動力源159Aとしてのモータにより回転する。よって、動力源159Aとしてのモータが回転すると、可動プレート158がガイドレール156F,156Rに沿って上下にスライドする。
ここで、一方の直線移動機構150Aにおいて、可動プレート152の先端側には、他方の直線移動機構150Bにおける二本のガイドレール156F,156Rが可動プレート152と垂直をなすよう取り付けられている。
第5の実施形態における移動機構150は、二つの直線移動機構150A,150Bによりそれぞれ別々の動力源155,159Aによってピニオン153,158bが正転、逆転して、それぞれラック152b,158aと共に一方の可動プレート152は左右に移動し他方の可動プレート158は上下に移動する。よって、別々の動力源155,159Aが連携して稼動することで、可動ブラケット158に取り付けられた移乗用補助シート20及び収容体30を車両開口から搬入搬出したり、収容体20及び移乗用補助シート30を上下に移動して、利便性を図ることができる。
〔第6の実施形態〕
図20は、本発明の第6の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置における移動機構の模式図である。第6の実施形態における移動機構160は、図20に示すように、二つの直線移動機構160A,160Bの組み合わせからなり、一方の直線移動機構160Aは車幅方向への移動を実現し、他方の直線移動機構160Bは車高方向の上下への移動を実現する。
一方の直線移動機構160Aについて説明する。車両前後方向に離隔した二本のガイドレール161F,161Rが車幅方向に配設され、可動プレート162が二本のガイドレール162F,162R間に車幅方向に移動可能に設けられている。可動プレート162の下側には、駆動機構163が配置されている。駆動機構163は、例えばアクチュエータ164からなり、駆動機構163の支点側、即ちアクチュエータ本体部164a側が車両に揺動可能に固定され、作動部164bの先端側が可動プレート162の底部に揺動可能に取り付けられている。駆動機構163は、アクチュエータ164に代え、ボールねじ、即ち、ねじ軸部材とナットとの間でボールが転がり運動する送りねじとその動力源とで構成してもよい。駆動機構163により可動プレート162が車幅左右にスライドする。
他方の直線移動機構160Bについて説明する。他方の直線移動機構160Bは前述の可動プレート162の先端側に取り付けられている。二本のガイドレール166F,166Rが車両前後方向に離隔して鉛直方向に配設され、二本のガイドレール166F,166Rの上下端がそれぞれ連結部167a,167bで接続されている。二本のガイドレール166F,166Rには、上下に移動可能に可動プレート168が取り付けられている。可動プレート168には、移乗用補助シート20及び収容体30が取り付けられる。上下の連結部167a,167bの何れかに駆動機構169が取り付けられ、この駆動機構169により可動プレート168が上下に移動する。駆動機構169としては、一方の直線移動機構160Aと同様にアクチュエータで構成し、上下の連結部167a,167bの何れかにアクチュエータ本体部169aが固定され、作動部169bが可動プレート168に揺動可能に接続されている。なお、駆動機構169をアクチュエータに代え、ボールねじとその動力源で構成してもよい。
ここで、一方の直線移動機構160Aにおける可動プレート162の先端側には、他方の直線移動機構160Bにおける二本のガイドレール166F,166Rが可動プレート162と垂直をなすよう取り付けられ、可動プレート162の先端側には切り欠き部162aを有しており、その切り欠き部162aは他方の直線移動機構160Bの一部(図示では作動部169b)が挿通し得るだけの大きさを有している。
第5の実施形態における移動機構160は、二つの直線移動機構160A,160Bによりそれぞれ別々の動力源としての駆動機構163,169によって、一方の可動プレート162を左右に移動し他方の可動プレート168を上下に移動する。よって、別々の動力源が連携して稼動することで、可動ブラケット168に取り付けられた移乗用補助シート20及び収容体30を車両開口から搬入搬出したり、移乗用補助シート20及び収容体30を上下に移動して、利便性を図ることができる。
以上説明したように、本発明の何れの実施形態においても、移動機構により、車椅子を収容する収容体と移乗用補助シートとを同時に車両開口、例えばリアドアから搬入搬出することができる。
移動機構は、第1の実施形態のように平行リンクアーム40及び回動機構50で構成してもよいし、第2、第3の実施形態のようにアーム122,132を回動する回動機構121,131で構成してもよいし、第4乃至第6の実施形態のように、二つの直線移動機構130A,130B,140A,140B,150A,150B,160A,160Bで構成してもよい。特に、第1乃至第3の実施形態のように移乗用補助シート20は略水平を保ちながら移動することが好ましいが、移乗用補助兼車椅子収納装置10の車両1への設置状況や車両の種類等に応じて、許容範囲内で移乗用補助シート20などに脱落防止用ベルトや手すりを設けることで対処してもよい。また、車椅子5の収納の際、車椅子5が固定可能な範囲で、収容体30を略水平に保たなくても多少傾斜した状態で、収容体30を車両から搬入搬出してもよい。
さらに、移動機構は、上述した以外の各種平行リンク、回動機構若しくは直線移動機構又はそれらの組み合わせで構成してもよい。その際、各種のアクチュエータ、ボールねじ及びその動力源としてのモータ、ベルト又はチェーン等従来から知られている各種の部品を組み合わせて応用してもよい。また、図示した各種の移動機構の構成に限らず、移乗用補助シート20及び収容体30を取付フレーム70、ブラケット124,134、可動プレート148,158,168などに取り付け、車両開口から搬入搬出することができれば、従来の部品やその組み合わせと置換してもよいことは当然のことであって、これらも本発明の範囲内に含まれる。
移乗用補助シート、収容体の移動機構への取付態様については前述したものに限定されない。例えば第1の実施形態においては、移乗用補助シート20は取付フレーム70及び収容体30を介在して平行リンクアーム40先端のボックス44に取り付けられている。移乗用補助シート20は取付フレーム70に対して車幅方向の軸回りに回動可能に取り付けられており、移乗用補助シート20は展開した状態では常に先端を前方に向いている。しかしながら、移乗用補助シート20は展開した状態では、車両高さ方向の軸回りに回動可能に取り付けられていてもよい。車両ボディの形状、フロントドアの室内側形状、車椅子の形状を加味し、車椅子利用者又は設計者の希望に応じて、移乗用補助シートの車両に対する位置をその場で調整することができる。
〔第7の実施形態〕
図21は、本発明の第7の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置において、移動機構としてのアームに対し、移乗用補助シートが一軸回りに回動可能に取り付けられている態様を模式的に示す平面図である。アーム200は、例えば第1の実施形態における平行リンクアーム40に相当するものであり、アーム200は前後方向の回転軸201回りに回動する。アーム200の先端には、第1の実施形態のボックス44に対応するボックス202が設けられている。第7の実施形態では、ボックス44に揺動軸部203が取り付けられており、揺動軸部203は車高方向の軸回りに回動可能であり、この揺動軸部203に対し移乗用補助シート204が取り付けられている。移乗用補助シート204は、車椅子利用者が座るための座部204Aと、この座部204Aと、座部204Aを支持するために鉛直方向に延びる鉛直フレーム部204Bと、を有している。アタッチメント204Cが鉛直フレーム部204Bに座部204Aと逆側に延びるように設けられ、揺動軸部203に取り付けられている。
移乗用補助シート204は、車室内では、アーム200に対してその延長線上に座部204Aの先端が向くように設けられている。アーム200が回動してアーム200の先端側が車外に張り出すと、移乗用補助シート204が車幅外方向(図ではRHの方向)を向いたままであるが、揺動軸部203の回りに平面視で半時計回りに回すことで、座部204Aの先端の向きを車幅外方向から車両前方、車両運転席の前端に向く方向に順次変えることができる。
ここで、回動軸部203には動力源としてモータが備えられ、必要により歯車を介在させる。動力源による回動軸部203の回動制御は、アーム200の回動軸201の回動と併せて行うようにしてもよいし、アーム200の回動軸201の回動と切り離して移乗用補助シート204のみ手動で回動させてもよい。
〔第8の実施形態〕
図22は、本発明の第8の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置において、移動機構としてのアームに対し、移乗用補助シートが二軸回りに回動可能に取り付けられている態様を模式的に示す平面図である。第7の実施形態では、鉛直方向に延びる一軸回りに移乗用補助シート204を回動可能としているのに対し、第8の実施形態では、鉛直方向に延びる1つの軸回りと、水平方向に延びる1つの軸回りとで、移乗用補助シートにおける座部が回動する点で相違している。具体的には、鉛直方向に延びる1つの軸として、第1の揺動軸部203がボックス202に設けられており、水平方向に延びる1つの軸として、第2の揺動軸部304Dが、座部304Aと鉛直フレーム部304Bとを連結するように設けられている。
移乗用補助シート304は、車室内では、アーム200に対してその延長線上に座部304Aの先端が向くように設けられており、アーム200が回動してアーム200の先端側が車外に張り出すと、移乗用補助シート304が車幅外方向(図ではRHの方向)を向いたままであるが、その際、座部304Aは畳まれている状態である。この状態から、第2の揺動軸部304Dの回りに座部304Aを展開して座面を上方に向けつつ、第1の揺動軸部203回りに平面視で半時計回りに回動することで、移乗用補助シート304の先端側を車両の運転席前端に向けることができる。
ここで、第1の揺動軸部203、第2の揺動軸部304Dは第7の実施形態と同様、動力源を用いて作動するようにしてもよいし、手動であってもよい。
〔第9の実施形態〕
図23は、本発明の第9の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置において、移動機構としてのアームに対し、移乗用補助シートの展開及び収納の過程を模式的に示す図である。図23に示すように、アーム200が車両前後方向の回動軸201回りに回転可能となっている点、アーム200の先端側にボックス402が取り付けられている点、移乗用補助シート404において座部404Aが鉛直フレーム部404Bに対して揺動軸部404Dで跳ね上げ可能となっている点では、第8の実施形態と同様である。
相違点は、ボックス402において、車幅外方向の側部には逆L字状の規制溝402Aが設けられており、この規制溝402Aに対してアタッチメント404Cのピン402Bが挿通している点である。ボックス402内に駆動源(図示せず)が設けられており、この駆動源がアタッチメント404Cをボックス402に対して移動する。その際、アタッチメント404Cに取り付けられたピン402Bの動きが規制溝402Aにより規制される。
アーム200が車幅外方向に張り出した状態では、ピン402Bが規制溝402Aの一端に当接しており、鉛直フレーム部404Bがボックス402の車両前側に存在する。この状態では、図23(A)に示すように、座部404Aは展開されているが、揺動軸404D回りに回動することで、図23(B)に示すように、座部404Aを鉛直フレーム部404Bに対向するように向きを変えることができる。
アーム200を車室内に収納する段階になると、駆動源によりアタッチメント404Cを移動することで、図23(B)に示すようにピン402Bが規制溝402Aに沿って移動し、移動用補助シート404が畳まれた状態で円弧を描くように移動する。そして、図23(D)に示すようにピン402Bが規制溝402Aの他端に当接すると、移乗用補助シート404はボックス402の上面まで移動し、ほぼ水平な状態となる。
このように、アーム200の先端側に対して移乗用補助シート404を取り付け、移乗用補助シート404の展開、収納を車椅子利用者の好みや要望、取り付けられる車両の車種や寸法に応じて、適宜、決定することができる。
〔第10の実施形態〕
第7乃至第9の実施形態では、移乗用補助シート204,304,404が一又は複数の軸で回動すること説明したが、収容体30を移動機構110に対し回動可能に取り付けても良い。
図24は、本発明の第10の実施形態に係る車椅子収納兼移乗用補助装置に係り、移動機構としてのアームに対し、収容体が一軸回りに回動可能に取り付けられている態様を模式的に示す図である。第10の実施形態において、アーム200は、例えば第1の実施形態における平行リンクアーム40に相当するものであり、アーム200は前後方向の回転軸201回りに回動する。アーム200の先端には、第1の実施形態におけるボックス44に対応するボックス502が設けられている。第10の実施形態では、ボックス502に揺動軸部503が取り付けられている。揺動軸部503は車高方向の軸回りに回動可能であり、この揺動軸部503に対し収容体30が取り付けられている。収容体30は図8に示したものと同様のものであるので、概略だけ示してある。
車室内に収納されている状態では、移乗用補助シート504と収容体30とはボックス502及びアーム200に対して互いに対峙している。なお、移乗用補助シート504は折り畳み可能であっても良い。そして、移動機構110が作動してアーム200が回動軸201回りに回動し、アーム200の先端側が車幅外方向に張り出すと、収容体30を揺動軸503回りに平面視で反時計回りに略1/4回動する。すると、収容体30の開口31Aが車幅外方向を向いている状態から車両前方を向く状態に変わる。車椅子利用者は車椅子(図示しない)から移乗用補助シート504に移って車椅子を車両後方に押すという動作で、車椅子を収容体30に収容することができる。車椅子を収容体30に収容して、車椅子利用者が移乗用補助シート504から運転席に移乗すると、収容体30を逆に回動して、移動機構110を動作して収容体30及び移乗用補助シート504を車室内に収納する。車椅子利用者が運転席から車椅子へ移乗する際には逆の動作、作業をすればよい。第10の実施形態のように、収容体30の向きを車幅方向外向きから車両前方に変えることができることは、非常に重要なことである。なぜなら、車椅子利用者にとって、車椅子を必要に応じて折り畳み、車椅子を前後何れかの方向に押して車輪を回転させることで、車椅子を移動させることは、通常の作業だからである。よって、第1の実施形態のように収容体30を移動機構110に固定するだけでなく、第10の実施形態のように、鉛直方向の揺動軸503回りに、コントローラーを用いて制御したり、手動で制御することが好ましい。
以上、本発明の実施形態として様々な態様を説明したが、取り付けられる車両の種類、車両の大きさ、車椅子の種類、車椅子の大きさに応じて、収容体及び移乗用補助シートを移動機構に対して何れも固定的に取り付けてもよいし、収容体、移乗用補助シートの何れか一方又は双方を各揺動軸部の回りに回動可能に取り付けてもよい。各回動軸部の回動力は手動でもよく又は各種動力源や駆動源を用いて車椅子利用者がリモコンなどを操作することで作動するようにしてもよい。さらに、回動可能に収容体や移乗用補助シートが取り付けられている場合、必要に応じて、収容体や移乗用補助シートを回動しないように固定するストッパー等を周知の技術により設けてもよいことは、当業者にとっては説明を要しないであろう。本発明は、上述した各実施形態に限られず、特許請求の範囲に記載した範囲内で適宜変更して実施することができる。
1:車両
1A:スライドドア
2:前列シート
3:後列シート
3A:後部座席
5:車椅子
5A:フロントキャスタ
5B:車輪
5C:シートバック
10:車椅子収容兼移乗用補助装置
20,25:移乗用補助シート
21,26:第1シート部
22,27:第2シート部
23,28:ヒンジ
26A,27A:シートプレート
26B,27B:フレーム
26C:延長部
29A:着座部
29B:規制部
29C:ストッパー
30:収容体
30A:カバー部材
31:枠体
31A:開口
31B,31C:支持フレーム部
32:上側のフレーム部材
32A:上側縁部
32B,32C:延長部
33:左側のフレーム部材
33A:左枠部
33B:延長部
33C:屈曲部
34:右側のフレーム部材
34A:右枠部
34B:延長部
34C:屈曲部
35:後側のフレーム部材
35A,35B:脚部
35C:後側支持フレーム部
36:前側のフレーム部材
36A:前側支持フレーム部
36B,36C:延長部
37A,37B:連結板
37C:貫通穴
37D:プランジャ
38:操作部付きレバー
38A:ロック部
38B,38C:延長部
38D:ボルト
39:操作レバー
39A:貫通穴
39B:窪み
39C:取付部材
39D:ベアリング
39E:ボルト
39F:留め具
40:平行リンクアーム
41A:上側アーム部材
41B:下側アーム部材
42A,42B,43A,43B:回動軸
44:ボックス
44A:コーナー部
50:回動機構
51:アクチュエータ
51A:アクチュエータ本体部
51B:作動部
52:回動軸
53,53A,53B:レバー
60:本体ケース
60A:開口
61:回動軸
62:設置金具
63A,63B:壁部
70:取付フレーム
71A,71B:鉛直フレーム部
72:受け部
72A:凹み部
73:回転軸部
73A:突起部
80:制御部
85:操作入力部
110,120,130,140,150,160:移動機構
11,131:回動機構
122,132,200:アーム
122a,132a:回動支持部材
122b,132b:第1アーム部
122c,132c:第2アーム部
123:歯車
124,134:ブラケット
125:ベルト又はチェーン
126a:第1の固定支持部材
126b:第2の固定支持部材
127,137:アクチュエータ
127a,135a,137a:アクチュエータ本体部
127b,135b,137b:作動部
135:駆動機構
140A,140B,150A,150B,160A,160B:直線移動機構
141F,141R,146F,146R,151F,151R,156F,156R,161F,161R,161F,161R:ガイドレール
142,148,152,158,162,168:可動プレート
142a,162a:切り欠き部
143L,143R,147L,147R:歯車
144,149:ベルト又はチェーン
145,149A,155,159A:動力源
146a,146b,156a,156b,167a,167b:連結部
152b,158a:ラック
153,158b:ピニオン
163,169:駆動機構
164:アクチュエータ
164a,169a:アクチュエータ本体部
164b,169b:作動部
201:回動軸
202,502:ボックス
203,503,304D,404D:揺動軸部
204,304,404,504:移乗用補助シート
204A,304A,404A:座部
204B,304B,404B:鉛直フレーム部
204C,304C,404C:アタッチメント

Claims (12)

  1. 車椅子を収容する収容体と、車椅子と車両シートとの間での車椅子利用者の移乗を補助するための移乗用補助シートと、上記収容体及び上記移乗用補助シートを車両開口から搬入搬出する移動機構と、を備えた、車椅子収納兼移乗用補助装置。
  2. 前記移動機構は、前記移乗用補助シートを車高方向の上下に移動可能とする、請求項1に記載の車椅子収納兼移乗用補助装置。
  3. 前記移動機構は、平行リンクアームと回動機構の組み合わせ又は複数の直線移動機構の組み合わせで構成されている、請求項1に記載の車椅子収納兼移乗用補助装置。
  4. 前記移動機構は、前記移乗用補助シート及び前記収容体を先端側に取り付けた平行リンクアームと、上記平行リンクアームを車幅前後方向の軸回りに回転する回動機構と、を備える、請求項3に記載の車椅子収納兼移乗用補助装置。
  5. 前記移乗用補助シートは、車両前方に所定の長さで延びて更に車幅内側の方向に湾曲している、請求項1に記載の車椅子収納兼移乗用補助装置。
  6. 前記移乗用補助シートは折り畳み可能である、請求項1に記載の車椅子収納兼移乗補用助装置。
  7. 前記収容体は、車椅子の車輪の外直径よりも小さい間隔で該車輪の車軸に平行に並んだ一組の支持フレーム部を有するよう枠体で構成されており、上記一組の支持フレーム部が車輪に当接して支持する、請求項1に記載の車椅子収納兼移乗用補助装置。
  8. 前記枠体には、車椅子を出し入れする開口を塞がないようカバー部材が張られている、請求項7に記載の車椅子収納兼移乗用補助装置。
  9. 前記一組の支持フレーム部は、帯状の前側支持フレーム部とパイプ状の後側支持フレーム部とでなり、
    上記前側支持フレーム部は、車椅子の車輪が該前側支持フレーム部を乗り越えるのに支障のない厚みを有する、請求項7に記載の車椅子収納兼移乗用補助装置。
  10. 前記移乗用補助シートは、先端側の第1シート部と前記平行リンクアーム側の第2シート部とがヒンジで回動可能に取り付けられて構成されており、
    上記第1シート部が、上記ヒンジを挟んで互いに逆方向に延びて形成されており、一方が着座部となり、他方が回動を規制するための規制部となり、
    上記第2シート部が、シートフレームにストッパーを設けて構成され、上記ストッパーが上記シートフレームから上記第1シート部側に延びており、上記第1シート部が上記ヒンジの回りに回転して上記規制部が上記ストッパーに当接することで、上記着座部の回動を規制する、請求項6に記載の車椅子収容兼用移乗補助装置。
  11. 請求項1〜10の何れかに記載の車椅子収納兼移乗用補助装置が、前列シートの後方床面に取り付けられた車両であって、前記車両開口がリアドアである、車両。
  12. 請求項3又は4に記載の車椅子収納兼移乗用補助装置が、前列シートの後方床面に取り付けられた車両であって、前記平行リンクアームが車幅外向きの方向に倒れ込むよう配置され、前記回動機構が前記平行リンクアームを立ち上げた状態では前記収容体が前記平行リンク機構よりも後方側で収容体を支持する、車両。
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