JP2002283884A - 作業車両の座席構造 - Google Patents

作業車両の座席構造

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JP2002283884A
JP2002283884A JP2001091117A JP2001091117A JP2002283884A JP 2002283884 A JP2002283884 A JP 2002283884A JP 2001091117 A JP2001091117 A JP 2001091117A JP 2001091117 A JP2001091117 A JP 2001091117A JP 2002283884 A JP2002283884 A JP 2002283884A
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JP2001091117A
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Masaki Tamaru
正毅 田丸
Masaki Naruse
真己 成瀬
Kenzo Kimoto
健蔵 木元
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い取付け位置から座席が地上まで降りてき
て乗降を助ける作業車両の座席構造を提供する。 【解決手段】 作業車両の座席構造において、座席を車
体接地面に対し水平方向に移動自在とする水平移動機構
と、座席を車体接地面に対し垂直方向に移動自在とする
垂直移動機構とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業車両の座席構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の座席構造には、特に身体の不自由
な人の乗降を助けるために、座席を取付け位置から水平
スライドさせたり回転させたり昇降させたりできる移動
機構を備えたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の座席構造は、建設機械のような作業車両、すなわち座
席の取付け位置が高く、かつ構造が複雑で座席の取付け
位置まわりに障害物の多い車両に適したものではなかっ
た。
【0004】本発明は上記課題を解決するべく、高い取
付け位置から座席が障害物を巧みにかわして地上まで降
りてきて乗降を助ける作業車両の座席構造を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用効果】上記課題
を解決するために本発明は、作業車両の座席構造におい
て、座席を車体接地面に対しほぼ水平方向に移動自在と
する水平移動機構と、座席を車体接地面に対しほぼ垂直
方向に移動自在とする垂直移動機構とを備えたことを特
徴とする。
【0006】また、上記構成の作業車両の座席構造にお
いて、座席を車体接地面に対しほぼ水平方向に移動自在
とする水平移動機構は、「車体接地面前後方向に座席を
移動自在とする前後スライド機構及び車体接地面左右方
向に移動自在とする左右スライド機構」と「ほぼ水平方
向に回転自在な多節リンク機構」とのいずれか一方であ
ることを特徴とする。
【0007】上記構成によれば座席を、水平移動機構に
よって障害物をかわしながら車外に出し、垂直移動機構
によって地上まで降ろすことができる。したがって、特
に身体の不自由な人の乗降を助けることができ、作業車
両を用いて行う業務を彼らは容易にすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施
形態の座席構造を備える作業車両110(ここでは油圧
ショベル)が車体接地面100に接地した状態を示す概
略図である。なお、特別にことわらない限り、この説明
の中での前後左右は通常、運転席に座った運転者に対し
ていうものとし、図1の左側が運転席に座った運転者の
前方とする。この作業車両の運転室20内には移動自在
な座席10が設けてある。
【0009】座席10は、走行・作業時にはA位置に保
持されていて、乗員の乗降時には例えば以下に述べるよ
うにして運転室20外に移動し、地上に降りてくる。ま
ず座席10はA位置から前方のB位置にスライドする。
このとき運転室20の側方から見た図1の(a)に示す
ように、側面視で座席10は運転室20の側方の開口部
20A内に収まって見える。次に座席10は運転室20
のHH断面図である図1の(b)、及び運転室20のJ
J断面図である図1の(c)に示すように、B位置から
側方のC位置にスライドする。座席10は開口部20A
を通過して運転室20外に出る。そして座席10は図1
の(a)、(c)に示すようにC位置から略垂直に下降
し、地上のD位置に降りてくるので、乗員は運転室20
によじ登ることなく乗降できる。
【0010】次に座席10を移動させる移動機構につい
て、第1、第2、第3、第4実施形態を挙げて説明す
る。図2,3に第1実施形態の移動機構を示す。図2は
座席10の後方から見た図である。図3は座席10の左
側から見た図である。運転室20のフロア21上に、前
後レール機構である、運転室20の前後方向に走る前後
方向ロアレール22,22が設置され、座席10を前後
スライド自在に保持する前後方向アッパレール23,2
3が前後方向ロアレール22,22上にスライド自在に
配設されている。前後方向ロアレール22,22は、座
席10を前後スライドさせる駆動部(図示せず)を内蔵
した第1ブラケット24の下部に取り付けられ、前後方
向ロアレール22,22、前後方向アッパレール23,
23及び第1ブラケット24をもって座席10を前後ス
ライドさせる前後スライド機構25の態を成している。
【0011】第1ブラケット24上には、左右レール機
構である、運転室20の左右方向に走る左右方向ロアレ
ール32,32が設置され、座席10を左右スライド自
在に保持する左右方向アッパレール33,33が左右方
向ロアレール32,32上にスライド自在に配設されて
いる。左右方向ロアレール32,32は、座席10を左
右スライドさせる駆動部(図示せず)を内蔵した第2ブ
ラケット34の下部に取り付けられ、左右方向ロアレー
ル32,32、左右方向アッパレール33,33及び第
2ブラケット34をもって座席10を左右スライドさせ
る左右スライド機構35の態を成している。これらの前
後スライド機構25及び左右スライド機構35により座
席10を水平方向に移動できる。また、これらの前後ス
ライド機構25及び左右スライド機構35は座席10を
ほぼ水平方向に移動できるものでもよい。
【0012】第2ブラケット34は、第2ブラケット3
4に対して座席10を車体接地面100に対して、前下
方に斜めに降下させることができるように、略垂直方向
に昇降させる昇降機構44Lを備えた第3ブラケット4
4を介して座席10に取り付けてある。第3ブラケット
44は必要に応じて座席10を水平方向に回転させる回
転機構44Rを備えていてもよい。(場合によっては座
席10を回転させて向きを変えた方が乗降し易いことも
ある。)垂直移動機構である昇降機構44Lは図示しな
いスライド機構を有し、図示しないモータ、シリンダ等
の駆動手段によりスライドするようになっている。な
お、座席10を略垂直方向に昇降させる昇降機構44L
及び回転させる回転機構44Rについては、乗用車用・
バス用などとして実用化されたものが種々あり、それら
を用いても良い。昇降機構44Lは座席10を垂直方向
に昇降させるものであってもよい。また、これらの移動
機構は無線リモコンによって操作自在とするのが望まし
い。
【0013】第1実施形態によれば、前後スライド機構
25によって、図3に示すように、座席10を車体接地
面100に対する前後方向である矢印ZG方向、すなわ
ち運転室20の前後方向に移動でき、左右スライド機構
35によって、図2に示すように、座席10を車体接地
面100に対する左右方向である矢印LR方向、すなわ
ち運転室20の左右方向に移動でき、さらに昇降機構4
4Lによって座席10を昇降できるので、座席10を図
1のA位置からD位置まで移動させることができる。し
たがって、乗員は運転室20によじ登ることなく乗降で
きる。
【0014】図4,5に第2実施形態の移動機構を示
す。運転室20の後部の壁である後壁26に、座席10
を水平移動自在に保持する、水平方向に回転自在な多節
リンク機構である、アッパリンク機構40及びロアリン
ク機構50がそれぞれピン60で軸着されている。アッ
パリンク機構40の後壁26での軸着位置は運転室20
の後方から見て左上側、ロアリンク機構50の後壁26
での軸着位置は右下側に位置している。
【0015】アッパリンク機構40は、後壁26に前記
のピン60で一端を水平に回転自在に軸着された第1ア
ッパリンク41と、第1アッパリンク41の他端にピン
60で一端を水平に回転自在に軸着された第2アッパリ
ンク42と、第2アッパリンク42の他端にピン60で
一端を水平に回転自在に軸着された第3アッパリンク4
3とを有する。ロアリンク機構50は、後壁26に前記
のピン60で一端を水平に回転自在に軸着された第1ロ
アリンク51と、第1ロアリンク51の他端にピン60
で一端を水平に回転自在に軸着された第2ロアリンク5
2と、第2ロアリンク52の他端にピン60で一端を水
平に回転自在に軸着された第3ロアリンク53とを有す
る。
【0016】前記第3アッパリンク43の他端と前記第
3ロアリンク53の他端とはそれぞれピン60で水平に
回転自在に、座席10後方に位置する第1ブラケット6
3(第1実施形態の第2ブラケット34相当)に軸着さ
れている。第1ブラケット63は、座席10を第1ブラ
ケット63に対して、前下方に斜めに降下させることが
できるように、略垂直方向に昇降させる前記昇降機構4
4Lと同様の垂直移動機構である昇降機構64Lを備え
た第2ブラケット64(第1実施形態の第3ブラケット
44相当)を介して座席10に取り付けてある。第3ア
ッパリンク43の他端の第1ブラケット63への軸着位
置は座席10の背面側から見て右上側、第3ロアリンク
53の他端の第1ブラケット63への軸着位置は座席1
0の背面側から見て左下側に位置している。
【0017】後壁26と第1アッパリンク41との軸着
部を第1軸着部71、第1アッパリンク41と第2アッ
パリンク42との軸着部を第2軸着部72、第2アッパ
リンク42と第3アッパリンク43との軸着部を第3軸
着部73と呼称する。また、後壁26と第1ロアリンク
51との軸着部を第4軸着部74、第1ロアリンク51
と第2ロアリンク52との軸着部を第5軸着部75、第
2ロアリンク52と第3ロアリンク53との軸着部を第
6軸着部76と呼称する。第1軸着部71、第2軸着部
72、第3軸着部73、第4軸着部74、第5軸着部7
5及び第6軸着部76はそれぞれに、それぞれが軸着す
る2つの部材間の回転運動を駆動する、例えば、電気モ
ータ、液圧モータ、空圧モータ等のモータによって駆動
する、駆動機70を備えている。
【0018】次に、第2実施形態の移動機構による作動
を説明する。図5に示すように座席10が走行・作業時
の位置(図1におけるA位置相当)にあるとき、アッパ
リンク機構40とロアリンク機構50とは上面視で「横
に圧縮したN字」をそれぞれ上下勝手違いに重ねた格好
を成している。
【0019】上記状態から、第1軸着部71、第2軸着
部72、第3軸着部73、第4軸着部74、第5軸着部
75及び第6軸着部76を、それぞれの駆動機70を用
いて「N字を横に引き伸ばすように」円弧状の実線で示
した矢印Fの方向に回転させることで座席10を前進さ
せることができる。座席10をある程度前進させたとこ
ろで、第1軸着部71、第2軸着部72、及び第4軸着
部74は回転を止める。そして第3軸着部73、第5軸
着部75及び第6軸着部76はそれぞれ、例えば図6に
示すように、第2アッパリンク42と第3アッパリンク
43とが略一直線に整列し、かつ第1ロアリンク51と
第2ロアリンク52と第3ロアリンク53とが略一直線
に整列するまで円弧状の2点鎖線で示した矢印Rの方向
に回転させる。これにより、座席10を側方に移動さ
せ、運転室20外例えば図1中のC位置相当の位置に移
動させることができる。そして運転室20外に出た座席
10を、第2ブラケット64の備える昇降機構64Lを
用いて、運転室20外下方の例えば図1中のD位置相当
の位置に降ろすことができる。
【0020】また、第1アッパリンク41と第2アッパ
リンク42と第3アッパリンク43とを略一直線に整列
させ、そのまま第1軸着部71で大きく左側へ矢印YL
方向へ回転させれば、図7に示すように、座席10を、
矢印YZ方向へ回転させ、左側へ向けて運転室20外の
左側方へ移動させることができる。(場合によっては座
席10の向きをこのように変えた方が乗降し易いことも
ある)
【0021】第2実施形態によれば、上記のような水平
方向に回転自在な多節リンク機構、及び昇降機構の作動
によって座席10を図1のA位置からD位置まで移動さ
せることができる。したがって、乗員は運転室20によ
じ登ることなく容易に乗降できる。なお、第2実施形態
によれば、座席10の動きは図1を参照して先に説明し
たような、前後方向と左右方向との直線移動のみの組み
合わせには必ずしもならないが、各リンクの回転運動を
組み合わせることで、図1のA位置から開口部20Aを
通過させて運転室20外のC位置に座席10を移動させ
ることができる。すなわち図1に示した「A位置→B位
置→C位置→D位置」の移動軌跡を近似的にたどらせる
ことができる。もちろん座席10を移動させるときに
は、座席10及び各リンクが開口部20Aの縁(または
その他の障害物)に干渉することのないように各リンク
の作動を制御する必要があることは当然である。なお、
リンク数は一例として3つとしているが、3つに限るも
のではなく、4つでも5つでも、それ以上の複数でもよ
い。また、これらの移動機構は無線リモコンによって操
作自在とするのが望ましい。また、前記多節リンク機構
は座席10を水平方向に移動できるが、前記多節リンク
機構は座席10をほぼ水平方向に移動できるものでもよ
い。昇降機構64Lは座席10を垂直方向に昇降させる
ものであってもよい。
【0022】図8〜11に第3実施形態の移動機構を示
す。運転室20の後部の壁である後壁26に、座席10
を水平移動自在に保持する、水平方向に回転自在な多節
リンク機構であるアッパリンク機構40A及びロアリン
ク機構50Aがそれぞれピン60Aで軸着されている。
アッパリンク機構40Aの後壁26での軸着位置は運転
室20の後方から見て左上側、ロアリンク機構50Aの
後壁26での軸着位置は右下側に位置している。
【0023】図9はアッパリンク機構40Aおよびロア
リンク機構50Aを伸ばした状態を示している。アッパ
リンク機構40Aは、後壁26に前記のピン60Aで一
端を水平に回転自在に軸着された第1アッパリンク41
Aと、第1アッパリンク41Aの他端にピン61Aで一
端を水平に回転自在に軸着された第2アッパリンク42
Aと、第2アッパリンク42Aの他端にピン61Aで一
端を水平に回転自在に軸着された第3アッパリンク43
Aとを有する。ロアリンク機構50Aは、後壁26に前
記のピン60Aで一端を水平に回転自在に軸着された第
1ロアリンク51Aと、第1ロアリンク51Aの他端に
ピン61Aで一端を水平に回転自在に軸着された第2ロ
アリンク52Aと、第2ロアリンク52Aの他端にピン
61Aで一端を水平に回転自在に軸着された第3ロアリ
ンク53Aとを有する。
【0024】前記第3アッパリンク43Aの他端と前記
第3ロアリンク53Aの他端とはそれぞれピン60Aで
水平に回転自在に、座席10後方に位置する第1ブラケ
ット63Aに固着された、ブラケット63ABU、ブラ
ケット63ABL、ブラケット63ACU、ブラケット
63ACLに軸着されている。第1ブラケット63A
は、座席10を第1ブラケット63Aに対して車体接地
面100に対して略垂直方向に昇降させる昇降機構64
ALを備えた第2ブラケット64Aを介して座席10に
取り付けてある。第3アッパリンク43Aの他端の第1
ブラケット63Aへの軸着位置は座席10の背面側から
見て右上側、第3ロアリンク53Aの他端の第1ブラケ
ット63Aへの軸着位置は座席10の背面側から見て左
下側に位置している。
【0025】アッパリンク機構40A及びロアリンク機
構50Aはそれぞれ次に述べるような駆動手段を有して
いる。図9及び図8のZ矢視図である図10に示すよう
に、第1アッパリンク41Aにはリンク駆動機80が回
動自在に設けられている。リンク駆動機80はモータ8
1と、駆動部82と、駆動ロッド83とを有している。
リンク駆動機80は、例えば、電気モータ、液圧モー
タ、空圧モータ等のモータである、モータ81が回転す
ると駆動部82が駆動ロッド83を長手方向に移動する
ようになっている。駆動部82は例えば、図示しないボ
ールネジが、駆動ロッド83の図示しないネジ溝と噛合
い、ボールネジが回転することで、駆動ロッド83がボ
ールネジに対して長手方向に移動する。また、ウオーム
ギヤと駆動ロッド83の図示しないネジ溝とを組合せて
も良い。
【0026】駆動ロッド83の先端はシャフト84に固
定され、シャフト84は回動可能に第2アッパリンク4
2Aに取り付けられている。同様に第2アッパリンク4
2Aにもリンク駆動機80が回動自在に設けられ、駆動
ロッド83の先端はシャフト85に固定され、シャフト
85は回動可能に第3アッパリンク43Aに取り付けら
れている。
【0027】また、図9及び図8のAA断面図である図
11に示すように、第1ロアリンク51Aにはリンク駆
動機80が回動自在に設けられ、駆動ロッド83の先端
はシャフト84に固定され、シャフト84は回動可能に
第2ロアリンク52Aに取り付けられている。同様に第
2ロアリンク52Aにもリンク駆動機80が回動自在に
設けられ、駆動ロッド83の先端はシャフト85に固定
され、シャフト85は回動可能に第3ロアリンク53A
に取り付けられている。
【0028】図10に示すように、運転室20の側壁2
6Aに設けられたブラケット26Bに、リンク駆動機8
0が回動自在に設けられ、駆動ロッド83の先端はシャ
フト84に固定され、シャフト86は回動可能に第1ア
ッパリンク41Aに取り付けられている。ブラケット2
6Bは運転室20のフロア21に設けてもよい。
【0029】このリンク駆動機80を作動させることに
より、例えば、第1アッパリンク41Aと第2アッパリ
ンク42Aとの相対角度を変えることができる。従っ
て、リンク駆動機80を作動させればアッパリンク機構
40A及びロアリンク機構50Aのそれぞれのリンクの
角度を自在に変えることができるので、アッパリンク機
構40A及びロアリンク機構50Aにより支持された座
席10の位置及び向きを自在に変えることができる。リ
ンク駆動機80は図示しないコントローラにより制御さ
れ、予め定められた、プログラムに従い、座席10は運
転室20内を移動する。
【0030】次に、座席10を第1ブラケット63Aに
対して、前下方に斜めに降下させることができるよう
に、略垂直方向に昇降させる昇降機構64ALについて
説明する。図10に示すように、第1中間ブラケット6
5は上下方向移動可能に、スライドレール66を介して
第1ブラケット63Aに取り付けられている。第2中間
ブラケット67は上下方向移動可能に、スライドレール
66を介して第1中間ブラケット65に取り付けられて
いる。第2ブラケット64Aは上下方向移動可能に、ス
ライドレール66を介して第2中間ブラケット67に取
り付けられている。スライドレール66は、第1実施形
態で示した前後スライド機構25、左右スライド機構3
5と同様に、アッパレール66Uとロアレール66Lを
組合せアッパレール66Uとロアレール66Lがスライ
ド自在になっている。
【0031】垂直移動機構である昇降機構64ALを下
方に伸ばした状態を示す図12に示すように、第1ブラ
ケット63Aの上部には前記リンク駆動機80と同様の
構造を有する、スライド駆動機80Sが設けられてい
る。スライド駆動機80Sは、例えば、電気モータ、液
圧モータ、空圧モータ等のモータである、モータ81S
と、駆動部82Sと、駆動ロッド83Sとを有してお
り、作動は前記リンク駆動機80と同様なので説明を省
略する。駆動ロッド83Sの先端部は第1中間ブラケッ
ト65に固定されている。同様に、第1中間ブラケット
67の上部にもスライド駆動機80Sが設けられ、駆動
ロッド83Sの先端部は第2中間ブラケット65に固定
されている。同様に、第2中間ブラケット67の上部に
もスライド駆動機80Sが設けられ、駆動ロッド83S
の先端部は第2ブラケット64Aに固定されている。
【0032】このスライド駆動機80Sを作動させるこ
とにより、昇降機構64ALが昇降するので、座席10
の高さを自在に変えることができる。スライド駆動機8
0Sは図示しないコントローラにより制御され、予め定
められた、プログラムに従い、座席10の高さを変え
る。
【0033】次に、第3実施形態の移動機構による作動
を説明する。図8に示すように座席10が走行・作業時
の位置(図1におけるA位置相当)にあるとき、アッパ
リンク機構40Aとロアリンク機構50Aとは上面視で
図10及び図11に示すように「横に圧縮したN字」を
それぞれ上下勝手違いに重ねた格好を成している。
【0034】上記状態から、アッパリンク機構40Aと
ロアリンク機構50Aを、それぞれのリンク駆動機80
を用いて「N字を横に引き伸ばすように」図13の矢印
FFの方向に伸ばすことで座席10を図13の一点鎖線
で示した位置、運転室20の開口部20Aの位置まで前
進させることができる。次に、座席10を円弧状の矢印
RRの方向に回転させる。これにより、座席10を図1
3の二点鎖線で示した位置を経て、運転室20の開口部
20Aから運転室20の外に移動し、実線で示した位置
まで回転移動させることができる。その結果、座席10
を、運転室20外例えば図1中のC位置相当の位置に移
動させることができる。そして運転室20外に出た座席
10を、第2ブラケット64Aの備える昇降機構64A
Lを用いて、運転室20外下方の例えば図1中のD位置
相当の位置に降ろすことができる。
【0035】第3実施形態によれば、上記のような移動
機構の作動によって座席10を図1のA位置からD位置
まで移動させることができる。したがって、乗員は運転
室20によじ登ることなく容易に乗降できる。もちろん
座席10を移動させるときには、座席10及び各リンク
が開口部20Aの縁(またはその他の障害物)に干渉す
ることのないように各リンクの作動を制御する必要があ
ることは当然である。また、これらの移動機構は無線リ
モコンによって操作自在とするのが望ましい。また、前
記多節リンク機構ある、アッパリンク機構40A及びロ
アリンク機構50Aは座席10を水平方向に移動できる
が、座席10をほぼ水平方向に移動できるものでもよ
い。昇降機構64ALは座席10を垂直方向に昇降させ
るものであってもよい。
【0036】図14〜16に第4実施形態の移動機構を
示す。第4実施形態は水平移動機構が前後スライド機構
25Aと左右スライド機構35Aとを有するものであ
る。前後スライド機構25Aについて説明する。前後ス
ライド機構25Aは運転室20の前後方向にスライドす
るように取り付けられており、図14は前後スライド機
構25Aを伸ばした状態を示し、図15は図14のY矢
視図であり前後スライド機構25Aのみを示している。
前後スライドベース91は運転室20のフロア21上に
取り付けられている。図15に示すように、第1中間フ
レーム92は前後方向移動可能に、スライドレール95
を介して前後スライドベース91に取り付けられてい
る。第2中間フレーム93は前後方向移動可能に、スラ
イドレール95を介して第1中間フレーム92に取り付
けられている。左右スライドベース94は前後方向移動
可能に、スライドレール95を介して第2中間フレーム
93に取り付けられている。スライドレール95は第1
実施形態で示した前後スライド機構25、左右スライド
機構35と同様に、アッパレール95Uとロアレール9
5Lを組合せアッパレール95Uとロアレール95Lが
スライド自在になっている。つまり、前後スライド機構
25Aはスライドレール機構を有する。
【0037】前後スライド機構25Aを前方に伸ばした
状態を示す図14に示すように、前後スライドベース9
1の後部には前記リンク駆動機80と同様の構造を有す
る、スライド駆動機80Fが設けられている。スライド
駆動機80Fは、例えば、電気モータ、液圧モータ、空
圧モータ等のモータである、モータ81Fと、駆動部8
2Fと、駆動ロッド83Fとを有しており、作動は前記
リンク駆動機80と同様なので説明を省略する。駆動ロ
ッド83Fの先端部は第1中間フレーム92に固定され
ている。同様に、第1中間フレーム92の後部にもスラ
イド駆動機80Fが設けられ、駆動ロッド83Fの先端
部は第2中間フレーム93に固定されている。同様に、
第2中間フレーム93の後部にもスライド駆動機80F
が設けられ、駆動ロッド83Fの先端部は左右スライド
ベース94に固定されている。
【0038】このスライド駆動機80Fを作動させるこ
とにより、前後スライド機構25Aが前後に伸縮するの
で、座席10の前後の位置を自在に変えることができ
る。スライド駆動機80Fは図示しないコントローラに
より制御され、予め定められた、プログラムに従い、座
席10の前後の位置を変える。
【0039】左右スライド機構35Aについて説明す
る。左右スライド機構35Aは、車体接地面100での
左右方向である運転室20の左右方向にスライドするよ
うに取り付けられており、図16は図14のX矢視図で
あり、左右スライド機構35Aを伸ばした状態を示す。
中間左右スライドフレーム97は左右方向移動可能に、
図14に示すようにスライドレール99を介して左右ス
ライドベース94に取り付けられている。スライドフレ
ーム98は左右方向移動可能に、スライドレール99を
介して中間左右スライドフレーム97に取り付けられて
いる。スライドレール99は、第1実施形態で示した前
後スライド機構25、左右スライド機構35と同様に、
アッパレール99Uとロアレール99Lを組合せアッパ
レール99Uとロアレール99Lがスライド自在になっ
ている。スライドフレーム98は、第3実施形態で説明
した、座席10を車体接地面100に対して、前下方に
斜めに降下させることができるように、略垂直方向に昇
降させる昇降機構64ALを備えた第2ブラケット64
Aを介して座席10に取り付けてある。
【0040】左右スライド機構35Aを左方に伸ばした
状態を示す図16に示すように、左右スライドベース9
4の右端部には前記リンク駆動機80と同様の構造を有
する、スライド駆動機80Cが設けられている。スライ
ド駆動機80Cは、例えば、電気モータ、液圧モータ、
空圧モータ等のモータである、モータ81Cと、駆動部
82Cと、駆動ロッド83Cとを有しており、作動は前
記リンク駆動機80と同様なので説明を省略する。駆動
ロッド83Cの先端部は中間左右スライドフレーム97
に固定されている。同様に、中間左右スライドフレーム
97の右端部にもスライド駆動機80Cが設けられ、駆
動ロッド83Cの先端部はスライドフレーム98に固定
されている。。
【0041】このスライド駆動機80Cを作動させるこ
とにより、左右スライド機構35Aが左右に伸縮するの
で、座席10の左右の位置を自在に変えることができ
る。スライド駆動機80Cは図示しないコントローラに
より制御され、予め定められた、プログラムに従い、座
席10の左右の位置を変える。
【0042】第4実施形態によれば、前後スライド機構
25A、左右スライド機構35A及び昇降機構64AL
によって座席10を図1のA位置からD位置まで移動さ
せることができる。したがって、乗員は運転室20によ
じ登ることなく乗降できる。これらの前後スライド機構
25A及び左右スライド機構35Aにより座席10を車
体接地面100に対する水平方向であり、運転室20に
対しての水平方向に移動できるが、これらの前後スライ
ド機構25A及び左右スライド機構35Aは座席10を
ほぼ水平方向に移動できるものでもよい。
【0043】なお、運転室20のドアが十分広いもので
あれば前後スライド機構は不要で、左右スライド機構と
昇降機構のみの構成でも良い。
【0044】以上実施例を挙げて説明したように本発明
によれば、座席を、水平移動機構によって障害物をかわ
しながら車外に出し、垂直移動機構によって地上まで降
ろすことができる。したがって、特に身体の不自由な人
の乗降を助け、作業車両を用いて行う業務を彼らにとっ
て容易にすることができる。なお、本実施例では運転室
20を備えた作業車両110について説明したが、運転
室20の代りにキャノピを備えたものに対しても適用可
能であるし、運転室20もキャノピもない作業車両の運
転席の座席構造にも適用可能である。前記の多節リンク
機構を保持するものは一例として運転室20の後壁26
として説明したが、運転室20のフロア21に多節リン
ク機構保持用のブラケットを設けても良いことはもちろ
んである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座席構造を備える作業車両の概略図で
ある。
【図2】本発明の第1実施形態による座席構造の背面図
である。
【図3】本発明の第1実施形態による座席構造の側面図
である。
【図4】本発明の第2実施形態による座席構造の側面図
である。
【図5】本発明の第2実施形態による座席構造の上面図
である。
【図6】本発明の第2実施形態による座席構造の作動を
示す、第1説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態による座席構造の作動を
示す、第2説明図である。
【図8】本発明の第3実施形態による座席構造の側面図
である。
【図9】本発明の第3実施形態による座席構造の構造図
である。
【図10】図8のZ矢視図である。
【図11】図8のAA断面図である。
【図12】本発明の第3実施形態による座席構造の構造
図である。
【図13】本発明の第3実施形態による座席構造の作動
説明図である。
【図14】本発明の第4実施形態による座席構造の側面
図である。
【図15】図14のY矢視図である。
【図16】図14のX矢視図である。
【符号の説明】
10…座席、20…運転室、22…前後方向ロアレー
ル、25,25A…前後スライド機構、32…左右方向
ロアレール、35,35A…左右スライド機構、40…
アッパリンク機構、50…ロアリンク機構、100…車
体接地面。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業車両の座席構造において、 座席(10)を車体接地面(100)に対しほぼ水平方向に移動
    自在とする水平移動機構と、 座席(10)を車体接地面(100)に対しほぼ垂直方向に移動
    自在とする垂直移動機構とを備えたことを特徴とする作
    業車両の座席構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の作業車両の座席構造にお
    いて、 座席(10)を車体接地面(100)に対しほぼ水平方向に移動
    自在とする水平移動機構は、 車体接地面(100)前後方向に座席(10)を移動自在とする
    前後スライド機構(25,25A)と、 車体接地面(100)左右方向に座席(10)を移動自在とする
    左右スライド機構(35,35A)とを有することを特徴とする
    作業車両の座席構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の作業車両の座席構造にお
    いて、 座席を車体接地面(100)に対しほぼ水平方向に移動自在
    とする水平移動機構は、 ほぼ水平方向に回転自在な多節リンク機構を有すること
    を特徴とする作業車両の座席構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009023580A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Delta Tooling Co Ltd シートの高さ調整装置及びサスペンションユニット

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JP2009023580A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Delta Tooling Co Ltd シートの高さ調整装置及びサスペンションユニット

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