JP4384971B2 - 車両用着座乗降シート - Google Patents

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Description

本発明は、主に体の不自由な人や高齢者などをシートに着座させた状態で、車室の内外に乗降移動させる車両用着座乗降シートに関し、特にその昇降移動機構に特徴を有するものである。
いわゆる福祉車両用とされる着座乗降シートは、着座状態のままのシートを車両の正面に向いた位置と、側方のドア開口部方向に向いた位置の間を、回転させて向きを変える方向回転機構と、これに続いて作動される、ドア開口部に向いた車室内位置と、このドア開口部を経て車室外の乗降地面に近い高さ位置との間の昇降動機構を備えている。
昇降動機構の一般的なものとしては、この昇降動機構が可動側とベース側とで構成され、可動側は、シートが取付けられる前位ブラケットと、ベース側の直線状レールに摺嵌された後位ブラケットと、この両ブラケット間にわたされた態様で軸支された上位リンクアームと、下位リンクアームとにより4節リンク機構に構成され、この4節リンクの一方リンクアームにガイドローラが設けられており、ベース側は、前記直線状レールと、この直線状レールに摺嵌された前記後位ブラケットの摺動駆動手段と、直線状レールに沿って車外方向が低く形成された、前記ガイドローラが接する傾斜ガイド板(カム板)を備えている。
そして可動側が直線状レールに沿って車外方向に送り出されるに従って、4節リンクのリンクアームが傾斜ガイド板に接するガイドローラにより低い方向に誘導されつつ下向き揺動されることにより、シートが取付けられた前位ブラケットが降下作動され、またこの逆作動で上昇作動される、4節リンクと傾斜ガイド板によるものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
また他には、前記と同様な傾斜ガイド板にシートが摺嵌されており、作動時において傾斜ガイド板の傾斜角度を自動調整する手段により急傾斜状態にしてシートを車外方向に滑り出すものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−1812号公報 特開2004−50968号公報 特開2002−178804号公報
着座乗降シートを備えた福祉車両は、通常その車体を一般向け車両を流用して生産される。
なぜなら、現在、福祉車両は生産台数が少なく専用の車体を採用できないというコスト面からのやむをえない事情があるからである。
従って、専用の車体を準備すれば問題ないが、一般向け車体を流用している故に、地面と座席の高さおよび車室内の高さ(天井と着座乗員頭部のクリアランス確保)により制限されるので、方向回転や昇降動機構などが下部に配設された座席部分を必要以上に高く、または、低くはできないという技術的課題が背景としてある。
上記文献1、2における4節リンクと傾斜ガイド板による昇降動機構は、傾斜ガイド板の傾斜角度とリンク片の長さにより昇降量(高低差)が決定される。
また、シートクッション部の下部に駆動機構を配置しているので、リンク片の長さ及び傾斜ガイド板の前後長さは、シートクッションの前後長さ以内に収める必要があり、必要以上に長くはできない。
また、方向回転機構により昇降移動機構が回転しても他の車体部位と干渉しないように、ドア開口部の下縁よりも高い位置に傾斜ガイド板の先端部(下端部)を配置する必要がある。このことが、この駆動機構の薄型化を妨げる一つの要因になっている。
(着座部の昇降量に必要な誘導ガイドの高低差(角度)が、そのままこの装置の高さ方向に加算されてしまう構造)
一方、着座した乗員頭部と車体側天井部とのクリアランスを確実に確保する必要があるので、単純に昇降移動機構を含む座席部分を高くは設定できない。
従って、搭載する車種によっては、シートクッション部の厚みを薄くする必要があり、乗り心地があまり良くないものになってしまう。また、車室内高の低い車種には、この機構を採用できず、車室内が高いいわゆるミニバンタイプ以外の車種には適用が難しいこととなる。
そこで上記文献3のごとく、ガイド板の角度を可変として、車室内ではガイド板を緩傾斜状態に、車外にあって急傾斜とする手段を採る。しかし、このものは、内蔵した動力源によりガイド板を可変とするもので、部品数も増し、機構の薄型化を図ることができない。
本発明の目的は、シートを、ドア開口部を経て車室内外に昇降移動させるにあたって、十分な昇降量を有すると共に、ドア開口部など車体構成部材による干渉を避けるために高さ寸法を低く抑えて薄型化をはかる昇降移動機構を備えた車両用着座乗降シートを提供することにある。
上記目的を達成する車両用着座乗降シートの第1の手段は、車体フロアに固定されるフロア固定ベースに回動自在に支持されたベース側部と、該べース側部に対して前後移動自在に取り付けられた可動側部とにより昇降移動機構を構成し、前記可動側部は、上面にシートを取り付けるシート保持ベースが前後移動自在に取り付けられた前位ブラケットと、前記ベース側部に対して前後移動自在に取り付けられた後位ブラケットとを、左右両側にそれぞれ配した上位リンクアーム、下位リンクアームを介して互いに回動自在に枢着した4節リンク機構体を有し、前記ベース側部は、前記上位リンクアームに軸支されたガイドローラが載置されて転動し、中間部にて前記ベース側部から上方に突出した支軸により揺動自在に軸支されるガイド板を有し、前記ガイド板は、前記ガイドローラが転動するガイド面部と、該ガイド面部より後方に設けられた規制ガイド面部とよりなり、前記ガイド面部は、少なくとも、前記支軸の前方部位と後方部位に水平面部を有する一方、前記規制ガイド面部は、前記支軸の後方部位の前記ガイド面部の水平面部端から段差を介して形成された、前記支軸寄りが低く、かつ、後方にいくにつれ次第に高くなる傾斜面部と、前記傾斜面部の後方端部から水平状態が維持される水平面部と有し、前記後位ブラケットに設けられた規制部材が前記規制ガイド面部の水平面部上にある場合には、前記ガイド板のガイド面部先端が前記支軸を中心に下方に揺動することを規制して前記ガイド板の水平状態を維持する一方、前記規制部材が前記規制ガイド面部の傾斜面部上に移動すると、前記ガイド板先端が前記支軸を中心に下向きに傾倒揺動し、前記規制部材が前記規制ガイド面部の傾斜面部から外れ前記ガイド面部側に移動すると、前記ガイドローラは、下向きに傾倒揺動された前記ガイド面部の上面に沿って降下動することにより、前記前位ブラケットを降下動させるもので、第2の手段は、前記ガイド面部が、さらに、前記水平面部より前記規制ガイド面部とは逆方向に向うに従い、次第に低くなる傾斜面部を有するもので、第3の手段は、前記ベース側部が、前記可動側部の下位に配設され、前記後位ブラケットに配設されたナット体を介して、前記可動側部を車両の前後方向に略水平移動させるねじ杆と、このねじ杆の回転駆動機構を有し、前記回転駆動機構は、大径ヨークのモータの出力相当を、2個の各小径ヨークのモータの各出力軸と前記ねじ杆端の間に介装されたギア伝達により対応させると共に、この小径ヨークのモータにより、この機構ひいては全体の高さ寸法を抑えた構成としたものである。
本発明に係る車両用着座乗降シートは、シートをドア開口部を経て車外の乗降地面に近い位置まで移動させる場合に、昇降移動機構におけるガイド板が、シートの車室外方向への移動に伴なう負荷により、乗降地面方向に下向き揺動してシートの降下移動を誘導すると共に、車室内方向への移動させる場合は、このガイド板が上向き揺動してシートの上昇移動を誘導する手段を採るので、このガイド板の上下方向寸法が短かくて良いから、この昇降移動機構の高さを低く構成することができるにもかかわらず、十分なシートの昇降量が得られる。
また、このガイド板は専用の駆動源も必要とせず、部品点数も少なく安価に構成できる。
更に昇降移動機構は、ガイド板に設けた規制ガイド面部と、これに摺接する規制部材により、シートの降下移動開始点を制御する手段を採っているので、単純な傾斜面による誘導軌跡ではなく、水平移動を十分させた上で、シートを略垂直に降下させることが可能となる。
また、昇降移動機構における4節リンク機構を移動させるねじ杆の回転駆動機構を一つの大径ヨークのモータではなく、2つの小径ヨークのモータとしたので、薄型化が可能になっている。
従って、上述の揺動により傾斜状態とするガイド板及び小径ヨークのモータの採用により着座乗降シート全体の高さを低く抑えることができたので、シートクッションの厚みも十分確保が可能となり、乗り心地の良いものが提供可能となる。また、ドア開口部の下縁の高いものや、車室内高の低い車種など、多様な車種に対応可能な構造を提供できる。
図は本発明に係る車両用着座乗降シートの一実施例を示すもので、以下各図を参考に説明する。
この実施例における車両用着座乗降シートAは、図1の簡略側面図に示すごとく、車体フロアFに固定されるフロア固定ベース部1と、シートクッションとシートバックによるシートSの向きを変える方向回転駆動部2と、シートSの昇降移動機構部3と、シートSが取付けられるシート保持ベース部8とが順次重ねられた態様に構成されており、本例においては、この着座乗降シートAが車両Cの前方助手席側に設けられた態様であって、車両正面方向を前方、右ハンドル運転席側を右方とし、それぞれの相対方向を後方、左方とする。
前記フロア固定ベース部1は、図5に示すごとく、方形状の基枠体1aにおける左右両側枠板1bの前方部位と後方部位に、車体フロアFに固定するための取付け脚片1cが設けられ、前方枠1dと後方枠1e間には、車体の前後方向にねじ杆1fが横設されていると共に、ギアボックスを有するこのねじ杆1fの回転用モータ1gとを有し、また左右両側寄りのそれぞれには、ねじ杆1fに平行に敷設された直線状のガイドレール1hを備えている。
方向回転駆動部2は、図6に示すごとく、基板2a下面に、前記フロア固定ベース1におけるガイドレール1hに摺嵌されたスライドレール2bと、フロア固定ベース1のねじ杆1fに螺合するナット体2cを有すると共に、基板2aの上面の略中央部位には、回転軸心を前後方向とするウォームギヤ2dと回転用モータ2eを備えており、この方向回転駆動部2は、フロア固定ベース部1におけるねじ杆1fの回転により、ガイドレール1hに沿って車両の前後方向に摺動可能に構成されている。
昇降移動機構3は、図1〜3に示すごとく、前記方向回転駆動部2の上位に配装されたベース側部4とその上位の可動側部5からなる。
ベース側部4は図7,図8に示すごとく、基板4aの下面における後方左側(助手席側ドア方向)寄り部位に、前記方向回転駆動部2のウォームギア2dに噛合するウォームホイール4bが固定され、上面には、左右両側寄りの各部位に、前後方向のガイドレール4cが敷設されている。
また、略中央部位には、ガイドレール4cと平行なねじ杆4dが横設されていると共に、前方部位にねじ杆4dの回転駆動機構4eが配設され、更にこの基板4aの両側各部位には、前記ガイドレール4cとねじ杆4dに平行して前後方向に長いガイド板4fが、長手方向中央よりやや後方部位において支軸4gにより揺動可能に枢支されている。
前記ねじ杆4dの回転駆動機構4eは、ねじ杆4dの両側のそれぞれに、2個の小径ヨークのモータ4hが並設され、この小径ヨークのモータ4hの各出力軸と、ねじ杆4dの軸端間をギア伝達4jで連絡させており、この2個の小径ヨークのモータ4hの出力により1本のねじ杆4dを回転駆動する構成としたものである。
可動側部5は図9,図10に示すごとく、車両の前方となる前位ブラケット5aと後位ブラケット5bを有し、前位ブラケット5aは、上面の左右両側各部位に上向きのスライドレール5cが配設されていると共に、ナット体5dを備え、後位ブラケット5bは、下面に、前記ベース側部4の各ガイドレール4cに摺嵌されたスライドレール5eと、ねじ杆4dに螺合されたナット体5fを備え、両側の各後方位には、規制ピン5mが横向きに突設されている。
なお、前記規制ピン5mは、ローラーでも良く、いわゆる規制部材で足りる。
更に前位ブラケット5aと後位ブラケット5bの左右両側各部位には、この前位ブラケット5aと後位ブラケット5bの間に架けわたされた状態で、上位リンクアーム5gと下位アーム5hの各端が支軸5jにより枢支され、この前後ブラケット5a,5bと上下リンクアーム5g,5hにより4節リンク機構が構成されており、上位リンクアーム5gの後位ブラケット5b寄り部位には、ベース側部4におけるガイド板4fの上面に接するガイドローラ5kが軸支されている。
更にこの昇降移動機構3の前記ベース側部4に配設されたガイド板4fは、図8のごとく上面部が、支軸4gの前方と後方部位の水平面部6aと、支軸4gの前記前方部位より次第に低くなる傾斜面状6bとで形成されたガイド面部6と、支軸4g後方の水平面部6a端から段差を介して形成された、支軸4g寄りが低く後方が次第に高くなる傾斜面部7aとこれに続く水平面部7bを有する規制ガイド面部7で構成されている。
そしてシートSが車両の正面に向いている状態や、この昇降移動機構3が始動されていない状態である、ベース側部4の略直上位置に可動側部5が位置する状態において(図1,12イ、実線)、ガイド板4fは略水平状態であって、可動側部5の上位リンクアーム5gに枢支されたガイドローラ5kが、ガイド板4fの支軸4gより後方位のガイド面部6における水平面部6a上に位置し、可動側部5の後位ブラケット5bに突設された規制ピン5mは、規制ガイド面部7より後方に外れた部位に位置している態様となっている。
なお、ガイド板4fにおけるガイド面部6は必ずしも傾斜面状部6bを有せず水平面部6aのみの構成であっても差障りない。
シート保持ベース部8は図11のごとく、基板8aの下面に、モータ8bからギアボックスを介して回転するねじ杆8cが前後方向に横設されていると共に、左右両側寄りのそれぞれには、このねじ杆8cと平行にガイドレール8dが敷設されており、ねじ杆8cには、前記昇降移動機構3における、可動側部5の前位ブラケット5aに配設されたナット体5dが螺合され、ガイドレール8dには、この可動側部5のスライドレール5cが摺嵌され、上面にはシートSが取付けられる。
これによりシート保持ベース部8は、モータ8bによるねじ杆8cの回転動で、昇降移動機構3における可動側部5の前位ブラケット5aを基準として、車両の前後方向にせり出し移動可能に構成されている。
前記実施例による車両用着座乗降シートAは、図12のごとく車両Cの助手席側に配設されているもので、以下降車時例の作動を図12〜16を参照して説明する。
この着座乗降シートAは、シートSが車両Cの正面に向いた状態において(図12実線、シート格納時)、フロア固定ベース部1、方向回転駆動部2、昇降移動機構部3、シート保持ベース部8のそれぞれが順次垂直方向に重ねられた状態(図1)であり、昇降移動機構3における可動側部5のガイドローラ5は、前記のごとく、ベース側部4のガイド板4fのガイド面部6における水平面部6aに位置し、規制ピン5mは規制ガイド面部7から外れた部位にある。
次いでシートSは、フロア固定ベース部1におけるモータ1gでねじ杆1fが回転されることにより、このねじ杆1fに螺合された方向回転駆動部2におけるナット体2cを介して、この方向回転駆動部2と上位の昇降移動機構部3、及びシート保持ベース部8がガイドレール1hに沿って車両Cの前方(正面方向)に摺動されると共に、方向回転駆動部2におけるモータ2eによるウォームギア2dの回転動に伴ない、このウォームギア2dに噛合された昇降移動機構3におけるベース側部4のウォームホイール4bを介して、この昇降移動機構3より上位構成が車両Cの側方のドア開口部W方向に回転動される(図12イ、実線位置から二点鎖線位置)。
このシートSがドア開口部W方向に回転動された状態において、昇降移動機構3におけるベース側部4のガイド板4fの先方部位と、可動側部5の前方ブラケット5a部位は、図2二点鎖線、図14、図15に示すごとく、車両Cのドア開口部Wにおける下縁W1を越えてわずかに上位置から車外に突出した状態となる。
次いで前記ドア開口部W方向に回転動されたシートSは、図13のごとく、車室外方向にせり出し移動される。
これは、シート保持ベース部8におけるモータ8でねじ杆8cが回転されることにより、このねじ杆8cに螺合された前位ブラケット5aのナット体5dを介して、スライドレール5eに摺嵌されたガイドレール8dにより、このシート保持ベース部8が車室外方向に略水平移動するに伴なってせり出し移動される。
次いでシートSは、図14,15,16に示す昇降移動機構3の作動により昇降地面に近い高さ位置まで降下移動される。
これは昇降移動機構3のベース側部4における、回転駆動機構4eの小径ヨークの各モータ4hでねじ杆4dが回転されることにより、可動側部5の後位ブラケット5bが、このねじ杆4dに螺合されたナット体5fを介して、ベース側部4のガイドレール4cに沿って車室外方向に移動されるに伴ないなされるもので、4節リンク構成とされた可動側部5の上位リンクアーム5gに枢支されたガイドローラ5kが、ベース側部4のガイド板4fにおけるガイド面部6の水平面部6a上位置で、後位ブラケット5bに突設された規制ピン5mが規制ガイド面部7から外れた図14イに示す位置から、このガイド板4fの車室外方向である前方に移動される。
前記図14イに示す初期状態から、図14ロに示すごとく、ガイドローラ5kがガイド板5fの支軸4gを越えた位置で、規制ピン5mが規制ガイド面部7上を摺接移動して水平面部7bに位置する状態においては、ガイドローラ5kがガイド板5fの揺動支点(支軸4g)を超えても、規制ピン5mが揺動支点(支軸4g)より後方の水平面部7bにあることにより、ガイド板5fの先方部位の支軸4gを支点とする下向き傾倒動が、上方からの負荷に抗して規制されて水平状態が維持され、後位ブラケット5b(シートS)の水平移動が継続される。
そして図15イのごとく、規制ピン5mが規制ガイド面部7の傾斜面部7a方向に移動すると、この規制ピン5mが規制ガイド面部7の傾斜面部7aに摺接しつつ後位ブラケット5bの水平移動に伴なって移動する状態となり、これによりガイド板4fの先端が、支軸4gを支点に下向きに傾倒揺動され、規制ピン5mは、更に水平移動することにより傾斜面部7aから外れるもので、これによりガイドローラ5kがガイド面部6の揺動による傾斜に沿って誘導されつつ降下動していく。
そして前記ベース側部4のガイドレール4cに沿って車外方向に移動される後位ブラケット5bにおける規制ピン5mの略水平方向移動と、ガイド板4fの傾倒動による上位リンクアーム5gにおけるガイドローラ5kの下方向移動により、4節リンク機構における後位ブラケット5bと上位リンクアーム5gとに挟まれた夾角が次第に狭角度に変化するに従って、前位ブラケット5aが平行状態のまま降下動されるもので、これによりシート保持ベース部8に取付けられたシートSがドア開口部Wを経て乗降時位置まで降下動される(図12ロ、図15ロ、図16)。
この昇降移動機構3によるシートSの上昇移動と、これに続く車両Cの正面方向への方向回転移動は、前記と逆作動となる。
前記実施例による車両用着座乗降シートは、車室内位置から、ドア開口部を経て車外の乗降地面に近い高さ位置までの間を昇降移動させる機構において、4節リンク機構の車室内外方向への略水平移動に伴なうリンクアームの下向き若くは上向き移動が、このリンクアームの受支持部であるガイドローラを、略水平状態から揺動して傾斜面となるガイド板に沿って下方へ誘導移動させる手段を採るから、シートが車両の正面に向いたシート格納時及び側方のドア開口部方向への回転時はガイド板を略水平とし、ガイド板先端部がドア開口部を越えた時点で下方向に傾斜させることが可能となり、従って、ガイド板に要する上下方向の寸法は、ガイド板自体の強度分の寸法のみとなり、昇降移動機構の高さを低く構成することができ、しかも十分なシートの昇降量が得られる。
また、このガイド板は、軸支によるという単純な構造であるため、専用の駆動源も必要とせず、部品点数も少なく安価に構成できる。
更にガイド板の後部位に設けた規制ガイド面部と4節リンクを構成する後位ブラケットに設けた規制ピンとの当接摺動(摺接)により、シート部の降下移動開始点を制御している。つまり、単純な傾斜面による誘導軌跡ではなく、水平移動を十分させた上で、シート部を略垂直に降下させることが可能となる。
このことは、シート側である4節リンクの前位ブラケットが昇降移動機構におけるベース側部から完全に飛び出した後、降下させることができるので、水平移動部分の真下まで構成部材が配置できる。
すなわち、4節リンクを車室外方向に移動させるモータ等をシートクッションの下面部内に配置することが可能となり、シート格納時に、これらの構成部材が、シートクッションからはみ出すことがなく、コンパクトに配置できる。
従って、一般向け用車体にこの着座乗降シートを搭載しても座席のレイアウト(足元スペース空間)がほとんど変わらないので、乗員にとって違和感が少ない。また、車の車幅が広く、座席とドア開口部の距離がある車種にも問題なく搭載可能であることは言うまでも無い。
また、前記4節リンクを車室外方向に移動させるモータを一つの大径ヨークのモータではなく、2つの小径ヨークのモータとしたので、薄型化が可能になっている。
上述の揺動により傾斜状態とするガイド板及び小径ヨークのモータの採用により着座乗降シート全体の高さを低く抑えることができたので、シートクッションの厚みも十分確保が可能となり、乗り心地の良いものが提供可能となる。また、ドア開口部の下縁が高いものや、車室内高の低い車種など、多様な車種に対応可能な構造を提供できる。
車両用着座乗降シートの簡略側面図。 正面図。 図2のX−X断面図。 図2のY−Y断面図。 フロア固定ベース部の平面図。 方向回転駆動部の平面図。 昇降移動機構のベース側部の平面図。 昇降移動機構のベース側部の側面図。 昇降移動機構の可動側部の平面図。 昇降移動機構の可動側部の側面図。 シート保持ベース部の平面図。 (イ)は着座乗降シートの移動状態を示す簡略図。(ロ)は着座乗降シートの移動状態を示す簡略図。 シートが車室外方向にせり出し移動された状態を示す簡略側面図。 (イ)は昇降移動機構における移動降下状態を示す側面図。(ロ)は昇降移動機構における移動降下状態を示す側面図。 (イ)は昇降移動機構における移動降下状態を示す側面図。(ロ)は昇降移動機構における移動降下状態を示す側面図。 シートが乗降乗降時位置まで降下動された状態を示す簡略側面図。
符号の説明
1 フロア固定ベース部
1f ねじ杆
1g モータ
1h ガイドレール
2 方向回転駆動部
2b スライドレール
2c ナット体
2d ウォームギア
2e モータ
3 昇降移動機構部
4 ベース側部
4b ウォームホイール
4c ガイドレール
4d ねじ杆
4e 回転駆動機構
4f ガイド板
4g 支軸
4h 小径ヨークのモータ
4j ギア伝達
5 可動側部
5a 前位ブラケット
5b 後位ブラケット
5c スライドレール
5d ナット体
5e スライドレール
5f ナット体
5g 上位リンクアーム
5h 下位リンクアーム
5j 支軸
5k ガイドローラ
5m 規制ピン
6 ガイド面部
6a 水平面部
6b 傾斜面部
7 規制ガイド面部
7a 傾斜面部
7b 水平面部
8 シート保持ベース部
8b モータ
8c ねじ杆
8d ガイドレール
A 着座乗降シート
C 車両
F フロア
S シート
W ドア開口部
W1 下縁

Claims (3)

  1. 車体フロアに固定されるフロア固定ベースに回動自在に支持されたベース側部と、該べース側部に対して前後移動自在に取り付けられた可動側部とにより昇降移動機構を構成し、
    前記可動側部は、
    上面にシートを取り付けるシート保持ベースが前後移動自在に取り付けられた前位ブラケットと、前記ベース側部に対して前後移動自在に取り付けられた後位ブラケットとを、左右両側にそれぞれ配した上位リンクアーム、下位リンクアームを介して互いに回動自在に枢着した4節リンク機構体を有し、
    前記ベース側部は、
    前記上位リンクアームに軸支されたガイドローラが載置されて転動し、中間部にて前記ベース側部から上方に突出した支軸により揺動自在に軸支されるガイド板を有し、
    前記ガイド板は、
    前記ガイドローラが転動するガイド面部と、該ガイド面部より後方に設けられた規制ガイド面部とよりなり、
    前記ガイド面部は、
    少なくとも、前記支軸の前方部位と後方部位に水平面部を有する一方、
    前記規制ガイド面部は、
    前記支軸の後方部位の前記ガイド面部の水平面部端から段差を介して形成された、前記支軸寄りが低く、かつ、後方にいくにつれ次第に高くなる傾斜面部と、前記傾斜面部の後方端部から水平状態が維持される水平面部と有し、
    前記後位ブラケットに設けられた規制部材が前記規制ガイド面部の水平面部上にある場合には、前記ガイド板のガイド面部先端が前記支軸を中心に下方に揺動することを規制して前記ガイド板の水平状態を維持する一方、
    前記規制部材が前記規制ガイド面部の傾斜面部上に移動すると、前記ガイド板先端が前記支軸を中心に下向きに傾倒揺動し、
    前記規制部材が前記規制ガイド面部の傾斜面部から外れ前記ガイド面部側に移動すると、前記ガイドローラは、下向きに傾倒揺動された前記ガイド面部の上面に沿って降下動することにより、前記前位ブラケットを降下動させる、
    ことを特徴とする車両用着座乗降シート。
  2. 請求項1に記載の車両用着座乗降シートにおいて、
    前記ガイド面部は、
    さらに、
    前記水平面部より前記規制ガイド面部とは逆方向に向うに従い、次第に低くなる傾斜面部を有する、
    ことを特徴とする車両用着座乗降シート。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用着座乗降シートにおいて、
    前記ベース側部は、
    前記可動側部の下位に配設され、前記後位ブラケットに配設されたナット体を介して、前記可動側部を車両の前後方向に略水平移動させるねじ杆と、このねじ杆の回転駆動機構を有し、
    前記回転駆動機構は、大径ヨークのモータの出力相当を、2個の各小径ヨークのモータの各出力軸と前記ねじ杆端の間に介装されたギア伝達により対応させると共に、この小径ヨークのモータにより、この機構ひいては全体の高さ寸法を抑えた構成としたことを特徴とする車両用着座乗降シート。
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