JP3757912B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば身体障害者や老人等(以下、単に乗員という)が車両への乗降を楽に行えるようにした車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用シートは、例えば特開平9−39622号公報に開示されているようにシート本体を車両正面向きの位置とドア開口部側に向いた位置との間でほぼ90゜回転させる回転機構と、シート本体を車両前後方向に移動させる前後移動機構と、シート本体をドア開口部側に向けた状態でこのシート本体をドア開口部を経て車室外側に移動させつつ路面に近い高さへ下降させる室外移動機構を備えたものが提供されている。室外移動機構は、リンクアームを上下に傾倒させることによりシート本体を室外側へ移動させつつ下降させる構成となっていた。
このような機能を備えた車両用シートを車両の助手席に適用した場合には、例えば図13に示すようにシート本体Sをドア開口部K側へ回転させた後、上記室外移動機構により室外側(図示下方)へ移動させる段階で、シート本体Sあるいはこれに着座した着座者が開放したドアDやピラーP等に干渉しないようにその室外側への移動範囲を設定する必要がある。この室外側への移動距離は極力大きく設定してシート本体を路面に近い高さまで下降させることが望ましく、これにより着座者の当該シート本体と車椅子等との間の乗り移り動作を一層楽に行うことができるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来は、シート本体Sを室外側へ真っ直ぐに移動させる構成であったので、ドアDとの干渉を避けるためには室外側への移動距離を小さく設定せざるを得なかった。その結果、着座者の車椅子等からシート本体Sへの乗り移り、あるいはその逆にシート本体Sから車椅子等への乗り移り動作をより一層楽に行えるようにすることが困難であった。
本願発明は、この問題に鑑みなされたもので、シート本体を従来よりも車室外へ大きく移動させて当該シート本体と車椅子等との間の着座者の乗り移り動作をより楽に行うことができる車両用シートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本願発明は、前記各請求項に記載した構成の車両用シートとした。
請求項1記載の車両用シートによれば、シート本体を車室外側へ移動させる段階で、シート本体は回転機構によりその向きを変化させながら室外側へ移動するので、ドア等との干渉を避けながらより大きく室外側へ移動させることができ、従って従来よりも室外側への移動距離を大きく設定して、シート本体と車椅子等と間における乗員の乗り移り動作を従来よりも楽に行うことができ、従ってその介護者の負担をも軽減することができる。
また、シート本体を車室外側へ移動させる段階で、開放した状態のドアに対するシート本体あるいは着座者の干渉を回避しつつ当該シート本体を車室外側へ大きく移動させることができるので、着座者の乗り移り動作を従来よりも楽に行うことができ、また介護者の負担を軽減することができるようになる。
請求項2記載の車両用シートによれば、シート本体を車室外側へ移動させる段階で、シート本体は前後移動機構によりその車両前後方向の位置を変化させながら室外側へ移動するので、ドア等との干渉をさけながらより大きく車室外側へ移動させることができ、これによりシート本体を従来よりも一層大きく車室外側へ移動させてシート本体と車椅子等との間の乗り移り動作を楽に行うことができるようになり、また介護者の負担を軽減することができるようになる。
すなわち、シート本体はその向きをドアから遠ざかる方向(ドア開き方向とは反対方向)に回転され、かつその回転中心が車両前側へ変位するのでドアとの干渉を避け、かつドア開口部との干渉をも避けつつシート本体を車室外側へ移動させることができるので、シート本体をより一層大きく車室外側へ移動させることができるようになる。
請求項3記載の車両用シートによれば、シート本体がドア開口部を通過する段階で着座者(乗員)がドア開口部の上縁部に干渉することを回避することができ、これによりシート本体の車室外側への移動についての自由度を一層高めることができる。
請求項3に記載した「通過するために適した角度」とは、シート本体がドア開口部を通過するときに、着座者の頭部等がドア開口部の上縁部等に干渉しないようにするために十分な、シートバックのシートクッションに対する角度をいう。
【0005】
【発明の実施形態】
次に、本願発明の実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。図1は、本実施形態の車両用シート1が助手席に適用された車両Mを示している。図1では、助手席のドアDが開放されて、車両用シート1のシート本体10がドア開口部Kを経て室外側へ移動された状態が示されている。
図2に示すように本例の車両用シート1は、シート本体10を車両前後方向に移動可能であり、かつ車両正面向きの位置とドア開口部K側に向いた位置との間で回転させることができる。
図3に示すようにこの車両用シート1は、シート本体10と、このシート本体10を車両前後方向(図2の紙面に直交する方向)に移動させるための前後移動機構20と、シート本体10を車両正面向きの位置とドア開口部K側に向いた位置との間で回転させる回転機構30と、ドア開口部Kに向いた状態のシート本体10をドア開口部Kを経て車室外へ移動させる室外移動機構40を備えている。なお、図3〜図5において符号Rは車両Mのルーフを示している。
シート本体10は、シートクッション(座部)11とシートバック12を備えている。また、このシート本体10は、図示省略したリクライニングモータを駆動源としてシートバック12を上下に傾倒させることができる電動リクライニング機能を備えている。
【0006】
次に、車両MのフロアFには、固定ベース21が取り付けられている。この固定ベース21の上面には、車両前後方向に相互に平行に取り付けたガイドレール22,22を介して前後方向スライドベース23が車両前後方向にスライド可能に設けられている。固定ベース21と前後方向スライドベース23との間には、前後スライドモータ24aとねじ軸24bを有する前後方向スライド機構24が取り付けられている。この前後方向スライド機構24の前後スライドモータ24aを起動させることによりねじ軸24bが回転し、これにより前後方向スライドベース23が車両前方または後方(紙面に直交する方向)へ移動する。
回転機構30は、相互に同軸で回転可能に組み合わされた外輪30aと内輪30bを有している。外輪30aが前後方向スライドベース23の上面に固定され、内輪30bが室外移動機構40の回転ベース41の下面に固定されている。前後方向スライドベース23の上面には回転駆動用の電動モータ(回転モータ31)が取り付けられている。この回転モータ31の回転出力は、図示省略した歯車伝達機構を介して内輪30bに伝達され、これにより回転ベース41ひいては室外移動機構40およびシート本体10が一体で回転する。
【0007】
室外移動機構40は、上記回転ベース41とこの回転ベース41に対して車幅方向(図3において左右方向)にスライドする車幅方向スライドベース42を備えている。この車幅方向スライドベース42は、回転ベース41に相互に平行に取り付けたスライドレール43cを介して車幅方向にスライド可能に支持されている。
また、車幅方向スライドベース42と回転ベース41との間には、車幅方向スライド用の電動モータ(図示省略)とねじ軸43aを有する車幅方向スライド機構43が介装されている。車幅方向スライドベース42側に電動モータが取り付けられるとともにねじ軸43aが回転可能に支持され、このねじ軸43aにかみ合うナット(図示省略)が回転ベース41側に取り付けられている。このため、電動モータを正転または逆転させてねじ軸43aを回転させると、車幅方向スライドベース42が車幅方向(室外側または室内側)へスライドする。
【0008】
車幅方向スライドベース42の左右両側部には左右一対の四節リンク機構44,44が取り付けられている。各四節リンク機構44は、上リンクアーム44aと下リンクアーム44bを備えている。両リンクアーム44a,44bは、それぞれ車幅方向スライドベース42の側部に支軸44c、44dを介して上下に回動可能に支持されている。また、左右の下リンクアーム44b,44bは、回転ベース41の先端側に取り付けたアーム受け部材46,46に乗せ掛けられており、車幅方向スライドベース42の移動に伴って両下リンクアーム44b,44bは常時アーム受け部材46,46によって受けられるようになっている。このため、車幅方向スライドベース42の移動により両四節リンク機構44,44が車室外側へ移動すると、その車室外側への移動距離が大きくなるほど下リンクアーム44bの支軸44dとアーム受け部材46との間隔が小さくなるので、上下リンクアーム44a,44bはそれぞれ支軸44c,44dを中心にして下方(図3において反時計回り方向)へ傾倒する。両四節リンク機構44,44が下方へ傾倒すると、後述する補助ベース45およびシート本体10が下方へ変位する。
逆に、車幅方向スライドベース42が車室内側への移動により両四節リンク機構44,44が車室内側へ移動すると、その車室内側への移動距離が大きくなるほど下リンクアーム44bの支軸44dとアーム受け部材46との間隔が小さくなるので、上下リンクアーム44a,44bはそれぞれ支軸44c,44dを中心にして上方(図3において時計回り方向)へ傾倒する。両四節リンク機構44,44が上方へ傾倒すると、補助ベース45およびシート本体10が上方へリフトされる。
なお、シート本体10を昇降動させる段階でその着座姿勢が保持されるよう、各リンクアーム44a,44bの支点間距離等が適切に設定されている。
【0009】
この左右一対の四節リンク機構44,44の先端部間に上記補助ベース45が取り付けられている。この補助ベース45の上面側にシート本体10が車幅方向にスライド可能に設けられている。図4および図5において、シート本体10の下面に左右一対のスライドレール45a,45aが取り付けられている。また、シート本体10の下面には、補助スライド用の電動モータ(補助スライドモータ45b)が取り付けられるとともに、ねじ軸45cが回転可能に支持されている。ねじ軸45cにかみ合うナット(図示省略)は、補助ベース45側に取り付けられている。補助スライドモータ45bを起動してねじ軸45cを回転させることによりシート本体10が補助ベース45に対して車幅方向へスライドする(補助スライド機構)。このようにシート本体10は、車幅方向スライド機構43と補助スライド機構により2段階で車幅方向に移動する。
しかも、車幅方向スライド機構43により両四節リンク機構44,44が車室外側へ移動すると、上下リンクアーム44a,44bがその先端側を下方へ変位させる方向に傾倒するので、補助ベース45ひいてはシート本体10が車室外側へ移動しつつ下方すなわち路面へ接近する方向へ変位する。
逆に、車幅方向スライドモータを逆転させると、車幅方向スライドベース42が車室内側へ後退し、これにより両四節リンク機構44,44がその先端側を上方へ変位させる方向に傾倒する。このため、シート本体10は、円弧状の軌跡を描きながら上方へ変位しつつ車室内側へ戻される。
前記車両前後方向スライド用の前後スライドモータ24a、回転モータ31、車幅方向スライドモータ(図示省略)、補助スライドモータ45bおよびリクライニングモータは、制御装置により起動停止、回転方向、回転速度等が適切に制御され、これにより以下説明するように車両用シート1を作動させることができる。
【0010】
以上のように構成した車両用シート1は、以下のようにして車室内から車室外へ移動し、これにより着座者が車室内から車室外へ降車することができる。
先ず、図2において二点鎖線で示すように着座者が車両正面向きに位置する着座位置において、回転モータ31が起動して、シート本体10がドア開口部K側へ向けて(図6において反時計回り方向に)回転し始める(以下、この回転方向を正転側ともいう)。シート本体10が車両正面向き位置からドア開口部K側へ約43゜回転した後、前後スライドモータ24aが起動して、シート本体10は、ドア開口部K側へ回転しつつ車両前方へスライドする(回転動作と前後スライド動作の連動)。
シート本体10が約90°回転してドア開口部K側に向けられた状態が図6に示されている。図6において、符号C1は、シート本体10が着座位置に位置する段階におけるその回転中心(回転機構30の回転中心)の位置を示し、符号C2はシート本体10が車両前方へ移動しつつ回転してドア開口部K側に向けられた段階の回転中心を示している。従って、図6では、シート本体10が距離L12だけ車両前方へ移動し、かつドア開口部K側へ約90゜回転した状態が示されている。
また、図中符号Z1は着座位置における座面中心(HP:ヒップポイント)を示し、符号Z2はシート本体10がドア開口部K側へ向けられた状態における座面中心を示している。
さらに、図中符号FTは着座者の足を示し、符号CNは運転席との間に設置されたセンターコンソールボックスを示している。
【0011】
こうしてシート本体10がドア開口部K側に向けられた状態において、補助スライドモータが起動してシート本体10がドア開口部Kを経て車室外側にスライドされる。この段階の様子が図4および図7に示されている。この段階では、シート本体10がスライド動作を開始すると、ほぼ同時に若しくは若干遅れてリクライニングモータが起動してシートバック12が後方へ傾倒される。シートバック12が傾倒された状態が図4において二点鎖線で示されている。
これにより、シート本体10がドア開口部Kを通過する段階で、着座者が背をかがめたりすることなく楽な着座姿勢のままであっても着座者の頭部がドア開口部Kの上縁等に干渉することが回避される。補助スライドモータとリクライニングモータは制御装置により制御され、これによりシート本体10の補助スライド動作とリクライニング動作が連動してなされる。
図7において、座面中心Z2はZ3まで移動している。なお、この段階では、前後移動機構20および回転機構30は作動していない。従って、回転機構30の回転中心C2は図6に示す状態から変位していない。
【0012】
こうしてシート本体10が、補助スライド機構により車室外側にスライドされると、着座者の足FTが、開放したドアDに極めて近い位置まで移動し、これ以上シート本体10が室外側に移動されると、着座者の足FTがドアDに当接する状態となる。このため、従来では、この段階でシート本体10の移動が完了し、従ってこの位置で着座者は別途用意された車椅子等に乗り移ることとなっていた。しかしながら、本実施形態によれば、次に前後移動機構20と回転機構30によりシート本体10がさらに車室外側へ移動される。
すなわち、図8に示すように前後移動機構20が前進側に僅かな距離だけ作動しつつ、回転機構30が正転側に僅かな角度だけ作動して、着座者の足FTがドアDから離される。図8では、着座者の足FTが二点鎖線で示した位置から実線で示した位置に移動することが示されている。また、図8では、回転機構30の回転中心C2がC3の位置まで移動し、座面中心Z3がZ4の位置まで移動していることが確認できる。この段階で、シート本体10は着座位置に対して約99゜回転した状態となっている。このため、シート本体10は車両側方よりもわずかに後方(ドアDの開き方向とは反対側)へ向けられた状態となっている。
【0013】
こうしてシート本体10の向きを再度変更した後、車幅方向スライド機構43の電動モータが起動して車幅方向スライドベース42が室外側へ移動し、これによりシート本体10がさらに車室外側へ移動する。この段階の様子が、図5および図9に示されている。
車幅方向スライドベース42が車室外側へ移動すると、これと一体で左右の四節リンク機構44,44が移動する。両四節リンク機構44,44の下リンクアーム44b,44bはそれぞれアーム受け部材46に乗せ掛けられた状態で移動する。このため、両四節リンク機構44,44が車室外側へ移動すると、その支軸44c,44dとアーム受け部材46との間隔が小さくなるため、上下のリンクアーム44a,44bはそれぞれ支軸44c,44dを支点にして下方へ傾倒し、これによりシート本体10が車室外側へ移動しながら下方すなわち路面に接近する方向へ下降する。
シート本体10が車室外側へ移動しながら下降すると、当該シート本体10がドア開口部Kを区画するセンターピラーCPに徐々に接近する。シート本体10がセンターピラーCPに対して当接する直前において、車幅方向スライド機構43が停止され、これによりシート本体10が一旦停止される。
【0014】
車幅方向の移動途中でシート本体10を一旦停止させた後、再度前後スライドモータ24aおよび回転モータ31が起動して、シート本体10が図10において反時計回り方向にさらに6.5°程度回転し、また車両前方へ約30mm程度移動する。これにより、シート本体は、図10に示すように図9に示した状態よりもさらに車両後方側(図示反時計回り方向)へ向きを変更してセンターピラーCPを迂回する状態となる。
然る後、車幅方向スライド機構43の作動によりシート本体10がさらに車幅方向へ移動しつつ下降する。この段階のシート本体10が図11に示されている。この段階でシート本体10は、車室外側へ最も移動した状態であり、かつ路面に最も近い位置まで下降された状態となっている。
こうしてシート本体10の移動が完了した後、リクライニングモータが逆転方向に起動してシートバック12が起立方向に戻され、これにより当該シート本体10が通常の着座状態に戻される。シートバック12が戻された段階の状態が図12に示されている。以上で、降車時における車両用シート1の一連の動作が完了する。この段階では、シート本体10が車室外側へ十分な距離だけ移動し、かつ路面に近い高さまで下降されているので、着座者は例えばシート本体10に横付けした車椅子へ楽に乗り移ることができる。
乗り移りが完了してシート本体10に着座者がいなくなった後、上記とは逆の動作により当該シート本体10が車室内に戻される。また、乗車時には、車室外に移動されたシート本体10に着座者が乗り移って着座した後、リクライニングモータが起動してシートバック12が倒され、以後上記とは逆の動作によりシート本体10が車室内の着座位置に戻される。この間、着座者はシート本体10に着座した状態のままでよいので、着座者および介護者の労力が大幅に低減される。
【0015】
以上のように構成した本実施形態の車両用シート1によれば、シート本体10を車両正面向きの着座位置からドア開口部Kに向いた位置に回転させた後、車室外へ向けて移動する過程において、前後移動機構20および回転機構30が作動し、これによりシート本体10を車両前後方向へ移動させながら、かつシート本体10を回転させながら車幅方向へ移動させる構成であるので、シート本体10とドアDあるいはセンターピラーCP等の車両ボディとの干渉を回避しつつシート本体10を従来よりも車室外へ大きく移動させることができ、これによればシート本体10と車椅子等との間の乗り移り動作を従来より一層楽に行うことができる。
また、本実施形態の車両用シート1によれば、シート本体10は車室外側へ移動しながら下降する構成であるので、車室外側への移動距離を大きく設定することができる結果、より路面に近い高さまでシート本体10を下降することができ、この点でも着座者の当該シート本体10と例えば車椅子との間の乗り移り動作をより楽に行うことができるようになる。
【0016】
以上説明した実施形態には種々変更を加えて実施することができる。例えば、上記例示した実施形態では、回転駆動用の回転モータ31、前後移動用の前後スライドモータ24aに対して車幅方向移動の電動モータを時間的にずらして(段階的に)起動させることにより、シート本体10を回転させながらかつ車両前後方向に移動させながら車室外側および車室内側へ移動させる構成を例示したが、これらの各電動モータを同時に起動(同期制御)してシート本体10を回転させながらまたは車両前後方向へ移動させながら車幅方向に移動させる構成としてもよい。
また、シート本体10を車両前後方向へ移動させながら、かつシート本体10を回転させながら車幅方向へ移動させる構成を例示したが、シート本体10を回転させることなく車両前後方向へ移動させながら車幅方向へ移動させる構成、あるいはシート本体10を車両前後方向へ移動させることなく回転させながら車幅方向へ移動させる構成としてもよい。
また、車両Mの助手席に適用した車両用シート1を例示したが、例えばワンボックスカーの第2列席等その他の部位の座席にも適用できる。従って、助手席ドアのようにヒンジを介して横方向に回動可能に支持された形態のドアDに限らず、その面方向に平行移動させることにより開閉する形態のスライドドアに隣接する座席に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の車両用シートを備えた車両の全体斜視図である。
【図2】本実施形態の車両用シートの動きを示す図であって、車両の平面図である。
【図3】車両用シートの後面図であって、図2の矢印(3)方向から見た示す図である。本図は、シート本体がドア開口部側に向けられた状態を示している。
【図4】車両用シートの後面図である。本図は、シート本体が補助スライド機構により車室外側へ移動した状態を示している。
【図5】車両用シートの後面図である。本図は、シート本体が車幅方向スライド機構により室外側に移動し、これとともに路面に近い高さまで下降した状態を示している。
【図6】車両用シートの動作を示す平面図である。本図は、シート本体が着座位置からドア開口部に向けられた状態を示している。
【図7】車両用シートの動作を示す平面図である。本図は、リクライニング機構によりシートバックが倒された状態でシート本体が室外側に移動を開始した状態を示している。
【図8】車両用シートの動作を示す平面図である。本図は、シート本体が一定距離室外側に移動した後、車両前方に移動するとともに回転した状態を示している。
【図9】車両用シートの動作を示す平面図である。本図は、シート本体が図8に示し位置からさらに室外側へ移動した状態を示している。
【図10】車両用シートの動作を示す平面図である。本図は、シート本体が図9に示す位置からさらに車両前方へ移動しつつ回転した状態を示している。
【図11】車両用シートの動作を示す平面図である。本図は、シート本体が図10に示す位置からさらに車室外側へ移動した状態を示している。
【図12】車両用シートの動作を示す平面図である。本図は、シートバックが起立方向に戻された状態を示している。
【図13】従来の車両用シートの動作を示す平面図である。
【符号の説明】
1…車両用シート
10…シート本体
20…前後移動機構
23…前後方向スライドベース
24…前後方向スライド機構、24a…前後スライドモータ(前後移動用)
30…回転機構
31…回転モータ(回転駆動用)
40…室外移動機構
41…回転ベース
42…車幅方向スライドベース
43…車幅方向スライド機構
44…四節リンク機構
45…補助ベース
D…ドア
P…ピラー
K…ドア開口部
F…フロア
Z1〜Z8…座面中心(ヒップポイント)
C1〜C4…シート本体の回転中心

Claims (4)

  1. シート本体と、該シート本体を回転させてその向きを変化させるための回転機構と、前記シート本体をドア開口部を経て車室内から車室外へ移動させるための室外移動機構とを備え、前記回転機構により前記ドア開口部側に向けられた状態のシート本体を前記室外移動機構により車室外へ移動させるように構成された車両用シートであって、
    前記シート本体を車室外へ移動させる過程において、前記室外移動機構によりなされる前記シート本体の車幅方向の移動動作と、前記回転機構によりなされる前記シート本体の回転動作を同期制御により同時に行って、当該シート本体を前記ドア開口部を開閉するドアの開き方向とは反対側に回転させつつ車室外へ移動させる構成とした車両用シート。
  2. 請求項1記載の車両用シートであって、前記シート本体を車両前後方向に移動させるための前後移動機構を備えており、前記シート本体を車室外へ移動させる過程で、前記前後移動機構により前記シート本体の車両前後方向の位置を変化させる構成とした車両用シート。
  3. 請求項1または2記載の車両用シートであって、前記シート本体はそのシートバックを傾倒させるための傾倒機構を備えており、前記シート本体が前記ドア開口部を通過し始めるよりも前または前記ドア開口部を通過している途中に、前記傾倒機構により前記シート本体のシートバックを、前記シート本体が前記ドア開口部を通過するのに適した角度に傾倒させる構成とした車両用シート。
  4. 請求項2記載の車両用シートであって、前記前後移動機構によりシート本体を車両前方へ移動させ、かつ前記回転機構によりシート本体をドア開き方向とは反対側に回転させて、当該シート本体若しくは該シート本体に着座した着座者の前記ドアへの干渉を回避しつつ前記室外移動機構により該シート本体を車室外へ移動させる構成とした車両用シート。
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