JP2003291697A - 座席の昇降装置 - Google Patents

座席の昇降装置

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JP2003291697A
JP2003291697A JP2002103780A JP2002103780A JP2003291697A JP 2003291697 A JP2003291697 A JP 2003291697A JP 2002103780 A JP2002103780 A JP 2002103780A JP 2002103780 A JP2002103780 A JP 2002103780A JP 2003291697 A JP2003291697 A JP 2003291697A
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seat
link
support
base plate
screw shaft
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JP2002103780A
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Inventor
Kazuhiro Hibi
和宏 日比
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Araco Co Ltd
Original Assignee
Araco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動モータの大型化を招くことなく昇降動作
を行うことが出来る座席の昇降装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 座席の昇降装置20は車体側に取付けら
れる旋回支持機構20Aと、座席15を車外に突出させ
つつ昇降動作を行わせる昇降機構20Bとから構成され
ている。昇降機構20Bは座席15側と旋回支持機構2
0A側とを接続する4節リンク43を備えており、この
4節リンク43を車体側に対してスライド動作させると
4節リンク43が回動動作するよう構成されており、こ
れにて座席の昇降動作がなされる。また、昇降機構20
Bには、4節リンク43を構成するベースプレート37
を復帰方向に付勢する圧縮コイルばね67が設けられて
いるため、前記ベースプレートが復帰する際に必要とさ
れる進退用モータ42の推進力が圧縮コイルばね67に
よって補われるようになっており、同モータ42の小型
化が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に適用される
座席の昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車椅子に乗ったお年寄りや体の不自由な
人が自動車に乗り込むのは難しいため、車椅子から車
へ、あるいは車から車椅子へ少しでも一連の乗降動作が
快適になされるように、シートが車室内での旋回動作及
び車室外への退出動作を行うとともに、乗降口を通じて
昇降動作を行う移動手段を備えた車両用シートが提案さ
れている。
【0003】この種の移動手段の一例として特開200
1−47898号公報に開示されたものが知られてい
る。このものは、図15、図16に示すように、旋回支
持機構を有しており、シート8を車両1の進行方向に向
けた前向位置とドア開口部に向けた旋回位置との間で旋
回可能に支持している。また、この旋回位置において、
シート8をドア開口部通じて車外で昇降させる昇降機構
2を備えており、この昇降動作がシート8のスライド動
作と連動してなされるように構成されている。具体的に
は、車両1側には車体の前後方向に沿ってねじ軸4が配
されており、そこにはねじ嵌合するベースプレート3が
取付けられている。このねじ軸4には電動モータが接続
されており、電動モータの駆動に伴ってねじ軸4が軸方
向へ回動し、ひいてはベースプレート3がねじ軸4に沿
って移動する。また、このベースプレート3とシート8
側との間をアッパリンク5、ロアリンク6の4節リンク
によって連結するとともに、車両1側には支持ローラ7
が遊転自在に取付けられている。この支持ローラ7はシ
ート8がスライド動作を行う間はロアリンク6に摺接可
能となっており、これにて、シート8の昇降動作がなさ
れることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構造によると、図
16に示すように、シート8が車外側へ突出した際に
は、シート8の自重を支持ローラ7で支える構造である
ため支持ローラ7付近に負荷が集中する。従って、突出
した位置からシート8を上昇させようとする時には、支
持ローラ7とロアリンク6との間に大きな摩擦力が発生
することとなり、電動モーターには大きな推進力が必要
となる。そのため、必要な推進力を得ようとする場合に
は電動モータが大型化するという問題点があった。本発
明は上記のような事情に基づいて完成されたものであっ
て、電動モータの大型化を招くことなく昇降動作を行う
ことが出来る座席の昇降装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、車体側に固定され
るとともに、座席を支持するための支持機構と、前記座
席側に設けられた座席側支持部と前記支持機構側に設け
られた支持部との間を一対の接続リンクによって架設し
た4節リンクを含むリンク機構を介して前記座席と前記
支持機構とを接続するとともに、前記4節リンクあるい
は前記リンク機構の一部を前記車体側に対して座席の長
手方向に沿ってスライド動作させることで前記4節リン
クを回動させ、前記座席を車外へ突出させつつ昇降動作
を行わせる昇降機構とを備えた座席の昇降装置であっ
て、前記昇降機構は前記スライド動作を行うための駆動
手段と、前記4節リンクあるいは前記リンク機構の一部
を復帰方向へ付勢する付勢手段とが設けられている構成
としたところに特徴を有する。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記支持機構には前記駆動部を介して軸方向
に回動可能とされたねじ軸が座席の長手方向に沿って設
けられるとともに、このねじ軸には前記支持部がねじ軸
に沿って移動可能となるようにねじ嵌合される一方、前
記支持機構における前記ねじ軸周辺には固定部が設けら
れ、この固定部と前記支持部との間であって前記ねじ軸
の外周には、前記支持部材の前記移動動作に伴って圧縮
・展張され当該支持部材を復帰方向に付勢するばね部材
が巻着されているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>請求項1の
発明によれば、座席を車外へ突出させつつ下降動作を行
わせるには、まず、駆動手段に4節リンクあるいはリン
ク機構の一部を車体側に対しスライドさせる。すると、
このスライド動作に伴って4節リンクが揺動し、座席に
車外での下降動作を行わせる。また、下降動作の途中あ
るいは完了した際には、4節リンクあるいはリンク機構
の一部は付勢部材によって復帰方向に付勢される。従っ
て、座席を上昇させるのに必要とされる駆動力が付勢部
材によって補われるため、駆動手段を小型化することが
出来る。尚、リンク機構は4節リンク及び4節リンクの
回動動作の規制をおこなう部材によって構成されること
となるが、この規制を行う形態には4節リンクを構成す
るリンクの下縁を他の部材によって支持する形態及び、
座席と支持部材との間に他のリンクを設ける形態等があ
る。
【0008】<請求項2の発明>請求項2の発明によれ
ば、前記駆動部によってねじ軸が回動すると、支持部が
ねじ軸に沿って移動する。これにより、4節リンクの揺
動動作がなされ座席が昇降する。また、支持部の移動に
よって4節リンクの下降動作がなされる際には、固定部
と支持部との間に介挿されたばね部材(付勢手段)が展
張あるいは圧縮され、支持部材、ひいては、4節リンク
全体を復帰方向に付勢する。また、ばね部材はねじ軸に
巻着されているため、取付けのための専用部品を必要と
せず、構造の簡素化がなされる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1ないし
図14によって説明する。本実施形態は、本発明に係る
座席の昇降装置20を一人乗りの電動車両10に適用し
た例を示すものである。電動車両10は車両下部にフロ
アパネル13が配設されるとともに、車体前部に前部ボ
ディ71、後部側にリヤピラー72が立設されており車
体の上部を覆うルーフパネル73を支持するようになっ
ている。車体の前部側には手動による操舵用のハンドル
11、その後方には運転席が設けられている。また、車
体の側面は左右両側が大きく開口された状態となってお
り、そこは、後述するように座席15が車外と車内との
間を出入りするための出入り口12となっている。さ
て、運転席は、図5に示すように、座席15及び、座席
15と車体との間を接続する昇降装置20から構成され
ている。
【0010】座席15は、図2に示すように、着座シー
ト15Aと、着座シート15Aの後端から立ち上がるシ
ートバック15Bと、シートバック15Bの左右両側縁
から前方に突出する一対のアームレスト15Cとからな
る。尚、シートバック15Bにはリクライニング機構
(図示せず)を装備してもよい。かかる座席15は、昇
降装置20により車内での旋回動作及び、車外への突出
動作並びに車外での昇降動作がなされるようになってお
り、これにて、車内の運転位置Pd(図2参照)と、こ
の運転位置Pdに対して概ね左側方にずれた位置であっ
て、車外に突出し車椅子からの乗込みが可能とされた移
乗位置Pm(図4参照)との間で移動するようになって
いる。
【0011】また、座席15の着座シート15Aには、
昇降装置20を作動させるための座席移動用スイッチ
(図示せず)設けられている。この座席移動用スイッチ
は着座シート15Aに配置されているので、乗客が座席
15が運転位置Pmにある状態と、移乗位置Pmにある
状態のいずれの状態でも操作することができる。尚、座
席移動用スイッチの他に、これと同様の作動をさせるリ
モートコントローラを設けてもよい。
【0012】次に、昇降装置20について説明する。昇
降装置20は車体側に固定されるとともに座席15を旋
回可能に支持する旋回支持機構20A(本発明の支持機
構に相当する)と、座席15を車外に突出させつつ上下
動作(昇降動作)を行わせる昇降機構20Bとから構成
されている。図6に示すように、旋回支持機構20Aは
フロアパネル13に固定された基板21と水平な板上を
なす旋回台座23とを設けており、基板21の上面側に
はインナリング21Aが、旋回台座23の下面側にはア
ウタリング23Aがそれぞれ取付けられている。このイ
ンナリング21Aには、ボールベアリング22を介して
アウタリング23Aが回動可能に取付けられており、こ
れにて、座席15はこの旋回台座23と一体となって旋
回する。
【0013】また、基板21側には旋回用モータ24が
設けられており、その回転軸にはピニオンギヤ25が取
付けられている。一方、旋回台座23側には前記ピニオ
ンギヤ25と噛合するセクタギヤ26が設けられてお
り、前記した旋回用モータ24の駆動に伴って、セクタ
ギヤ26ひいては旋回台座23が回動する。これによ
り、座席15は車両の進行方向に向けた前向き姿勢と、
左側方を向いた横向き姿勢との間で正逆両方向に約90
°の角度、旋回される。
【0014】また、旋回台座23にはラッチ装置28が
取り付けられる一方、基板21上にはラッチ装置28と
係止可能なストライカ29が固定されており、旋回ロッ
ク機構27を構成している。この旋回ロック機構27
は、旋回台座23が横向き姿勢から前向き姿勢まで旋回
すると、ストライカ29とラッチ装置28内に設けたフ
ック(図示せず)とが自動的に係止し、旋回台座23が
旋回不能にロックされる。尚、旋回台座23側には位置
検出スイッチ(図示せず)が設けられており、これによ
り、横向き姿勢、前向き姿勢の位置でそれぞれ位置検出
なされるとともに、車体側には制御装置(図示せず)が
設けられており、この制御装置は位置検出スイッチから
の検出信号に基づいて旋回用モータ24の出力を制御し
座席15の旋回動作を止めるようになっている。
【0015】前記したラッチ装置28とストライカ29
とのロックは、ロック解除機構30により解除される。
ロック解除機構30は、図6、図7に示すように、ラッ
チ装置28の側面に軸支される解除レバー34と、旋回
台座23に枢支された回動レバー31と、回動レバー3
1と解除レバー34とを接続し回動レバー31の回動動
作を解除レバー34に伝達するするコントロールワイヤ
35によって構成されている。
【0016】まず、回動レバー31の先端側には、一端
側が旋回台座23側に取付けられたスプリング36の他
端側が掛着されており、回動レバー31は外力が加わら
ない状態ではスプリング36により図6に示す中立位置
に位置している。この時には、解除レバー34にも外力
が加わらず、ストライカ29とラッチ装置28とのロッ
クが保持される。また、回動レバー31にはピン状のカ
ムフォロア33が固定される一方、詳細には次述するが
旋回台座23には座席15の前後方向へ進退可能にベー
スプレート(本発明の支持部に相当する)37が取り付
けられるとともに、そこにはカム32が装着されてい
る。ベースプレート37が図5に示す最後退位置から前
進(同図において左向き移動)を開始すると、ベースプ
レート37と共に前進するカム32が直ちにカムフォロ
ア33と係合し、回動レバー31がスプリング36に抗
して反時計回り方向(図6参照)に回動する。すると、
回動レバー31の回動動作によってコントロールワイヤ
35が引かれ、ひいてはラッチ装置28の解除レバー3
4が反時計回り方向(図7における矢印方向)に回動す
る。これによりストライカ29とラッチ装置28とのロ
ックが解除される。また、カム32がカムフォロア33
を通過すると、回動レバー31はスプリング36により
中立位置に復帰する。
【0017】次に、昇降機構20Bについて説明する。
図7に示すように、旋回台座23の上面には断面がU字
状をなす支持プレート38が固定されており、その左右
側壁の外側には座席15の前後方向に延びる左右1対の
ガイドレール39が固定されている。一方、後述する上
下両リンクアーム(本発明の接続リンクに相当する)4
4、45を支持するためのベースプレート37はブロッ
ク状をなす基部37Aを有しており、その左右両側には
下向きの側壁37Bを設けている。この側壁37Bの内
面側にはガイドローラ40が設けられており、これが前
記したガイドレール39に対し転動可能に嵌合され、こ
れにて、ベースプレート37が座席15の前後方向へ移
動し、両リンクアーム44、45が移動する。
【0018】また、図8に示すように、旋回台座23上
には、座席15の長手方向に沿ってねじ軸41が配され
ており、このねじ軸41はその前端側を旋回台座23の
前部側に固定されたギヤボックス65に、その後端側を
旋回台座23の後部側に設けられた支持壁23Bによっ
てそれぞれ支持されている。また、前記したギヤボック
ス65には正逆両方向に回転可能とされた進退用モータ
(本発明の駆動手段に相当する)42が接続されてお
り、この進退用モータ42の駆動に伴ってねじ軸41が
軸周りに回動するようになっている。
【0019】一方、ベースプレート37の基部37Aの
下面側には、前記ねじ軸41と螺合するトラベルナット
66がその上面側に設けられた取付け部66Bを介して
固定されている。これより、ねじ軸41を進退用モータ
42によって正逆回転させると、ベースプレート37が
ねじ軸41に沿って前後方向に移動する。また、図12
に示すように、このトラベルナット66の側面には収容
凹部66Aが設けられており、そこには後述する圧縮コ
イルばね(本発明の付勢手段に相当する)67の後部側
が収容されるようになっている。
【0020】次に、ベースプレート37の側壁37Bに
は、左右一対の上部リンクアーム44の後端部と左右一
対の下部リンクアーム45の後端部が軸支されている。
一方、両リンクアーム44、45を挟んだ前側には昇降
プレート(本発明の座席側支持部に相当する)46が設
けられている。この昇降プレート46の側面には上部リ
ンクアーム44と同幅で形成されたレール部48が設け
られており、そこに上部リンクアーム44の前端部が軸
支され、レール部48の下方に下部リンクアーム45の
前端部が軸支されている。このベースプレート37、昇
降プレート46及び両リンクアーム44、45は四節リ
ンク43を構成しており、昇降プレート46はベースプ
レート37に対し平行に昇降する。上部リンクアーム4
4はその全長に亘って直線状をなし、下部リンクアーム
45は、その前端部45Fが直線状をなすとともに、そ
れよりも後方の領域が上方に大きく湾曲した湾曲部45
Rとなっている。
【0021】旋回台座23の前端側には支持ローラ47
が軸支されており、前記した4節リンク43と共にリン
ク機構を構成するとともに、4節リンク43の回動動作
の規制を行っている。具体的には、図8に示すようにベ
ースプレート37が最後端位置、すなわち、ねじ軸41
上を最も後退した位置にあるときには、左右の下部リン
クアーム45の前端部45Fの下縁が支持ローラ47に
支持されており、4節リンク43の回動動作が規制され
ている。一方、ベースプレート37が前進すると4節リ
ンク43全体が前進し、図9、図11に示すように、下
部リンクアーム45も支持ローラ47に対して前方へ変
位し、下部リンクアーム45における支持ローラ47の
当接位置が直線状の前端部45Fから湾曲部45Rへ移
行する。これ以後は、ベースプレート37の前進に伴っ
て4節リンク43が回動し昇降プレート46が次第に下
降する。
【0022】また、下部リンクアーム45の前端部45
Fと支持ローラ47とが当接した状態において、上部リ
ンクアーム44が水平な姿勢となっている。これは、本
実施形態の昇降機構20Bは車外への突出動作を行わせ
るスライド動作が、前記したベースプレート37による
スライド動作と次述するシート取付け台49によるスラ
イド動作の二段で行われるようになっており、上部リン
クアーム44がシート取付け台49がスライド動作する
際の案内レールとなっているためである。
【0023】まず、座席15の下部側にはシート取付台
49が設けられている。このシート取付け台49の後部
側には下向きの取付け壁49Aを設けており、そこには
上下各2個のローラ50、51が軸支されている。この
両ローラ50、51は上部リンクアーム44の上縁及び
下縁に隙間なく接するように取付けられており、これに
て、シート取付け台49、ひいては座席15が上部リン
クアーム44に対しスライド可能に支持されることとな
る。
【0024】一方、シート取付台49の下部側には前後
方向に沿って、ラック52が固定されており、これが昇
降プレート46に設けた進退ピニオン53に噛合されて
いる。そのため、前記したようにベースプレート37が
最後端位置にある時、すなわち、上部リンクアーム44
が水平な状態にあるときに、シート進退用モータ54を
駆動させ進退ピニオン53を回転させると、シート取付
台49と座席15が、上部リンクアーム44に沿って前
後方向へ水平移動する(図10参照)。また、図11、
図13に示すように、上部リンクアーム44の前側と昇
降プレート46のレール部48が連続するようになって
おり、シート取付台49が最も前進した状態では、各ロ
ーラ50、51は上部リンクアーム44からレール部4
8に乗り移り、シート取付台49は昇降プレート46に
支持されるようになる。また、ベースプレート37及び
シート取付け台49にもそえぞれ位置検出スイッチ(図
示せず)が設けられるとともに、これらの検出信号が前
記制御装置に伝達され、各モータ42、54の作動を制
御するようになっている。
【0025】ところで、図12に示すように、ギヤボッ
クス65とベースプレート37との間であって、ねじ軸
41の外周には圧縮コイルばね(本発明の付勢部材に相
当する)67が巻き付けられている。図8に示すように
ベースプレート37が最後端位置にあるときには、この
圧縮コイルばね67はその後端部がトラベルナット66
内の収容凹部66Aに収容されるとともに自然状態にあ
る。この状態からベースプレート37が前進してゆく
と、所定の時期で圧縮コイルばね67の先端とギヤボッ
クス65の側面とが当接し、その後圧縮コイルばね67
は圧縮されてゆく。また、座席が移乗位置Pmから運転
位置Pdに復帰する際の進退用モータ42の推進力は図
14のグラフに示すように急速に立ち上がる時期があ
り、これを考慮して前記した圧縮コイルばね67の先端
とギヤボックス65の側面とが当接する時期(前記所定
の時期)が決められている。また、図11に示すよう
に、ベースプレート37が最前進位置に至ると、圧縮コ
イルばね67は収容凹部66A内に完全に格納される。
尚、旋回台座23に固定されたギヤボックス65が、本
発明の固定部に相当するものである。
【0026】次に、座席15の作動を、主として図8〜
図11により説明する。尚、同図は作動を見やすくする
ために、実際の側面図では重なって表示される部分を上
下に離した概略図である。運転者が座席15に着座して
走行する通常の車両使用状態では、旋回台座23は前向
き姿勢となっていて旋回ロック機構27により旋回はロ
ックされた状態にあるとともに、図8に示すように、ベ
ースプレート37は旋回台座23に対し最後退位置にあ
って昇降プレート46は上昇しており、座席15を支持
するシート取付台49は昇降プレート46に対し最後退
位置にある。すなわち座席15は、車両内の運転位置P
dにおいてハンドル11と正対する前向き姿勢となっ
て、その旋回ロック機構27により旋回不能にロックさ
れている。また、この運転位置Pdにおいては、圧縮コ
イルばね67は自然状態にあるとともに、その後部側が
トラベルナット66の収容凹部66A内に収容された状
態にある。
【0027】この状態から、運転位置Pdにある座席1
5を、車体の外部左側方の移乗位置Pmへ移動させる際
には、まず、着座シート15Aの左側面に設けたロック
レバー15D(図1参照)を操作してロック解除し、座
席15をシート取付台49に対して相対的に少し後方へ
スライドさせて再びロックし(このロックレバー15D
によるロック機構はラッチと揺動爪との係止を利用した
周知の構造であり、また、座席15のスライド機構もガ
イドレールのローラを利用した周知の構造なので、説明
は省略する)、これにより、座席前方の足元の空間を拡
大しておく。
【0028】次に、着座シート15Aの座席移動用スイ
ッチを操作し、制御装置(図示せず)の作動を開始させ
る。まず、進退用モータ42が起動し旋回台座23に対
してベースプレート37が前進を開始する。そして、ベ
ースプレート37が少し前進する間にそのカム32がカ
ムフォロア33と係合して、ロック解除機構30の回動
レバー31を反時計回り方向(図6参照)に回動させ
る。すると、コントロールワイヤ35が回動レバー31
に引かれ、ひいては、ラッチ装置28の解除レバー34
を回動させる。これによりラッチ装置28とストライカ
29とのロックが解除される。この状態では、図9に示
すように下部リンクアーム45の湾曲部45Rは支持ロ
ーラ47にまで達しておらず、従って昇降プレート46
はまだ下降を開始しない。
【0029】旋回台座23のロックが解除されると、制
御装置は進退用モータ42を一旦停止させるとともに、
旋回用モータ24を作動させて旋回台座23を90°旋
回させて横向き姿勢とする。すると、旋回台座23の位
置検知がなされ、検出信号に基づいて制御装置が旋回用
モータ24を停止させる。これと同時に、シート進退用
モータ54の作動が開始される。これにより、進退ピニ
オン53が回動するためラック52が車外方向に移動す
るとともに、各ローラ50、51がそれぞれ上部リンク
アーム44の上縁及び下縁を転動し、ひいては、シート
取付け台49、座席15が同方向へ移動する。
【0030】続いて、図10に示すように、シート取付
台49が昇降プレート46に対し最前進位置に達し、シ
ート取付台49の各ローラ50、51が上部リンクアー
ム44からレール部48に乗り移ると、再び位置検出が
なされ制御装置が検出信号に基づいてシート進退用モー
タ54を停止させる。その後、今度は進退用モータ42
の作動が再開されて旋回台座23に対してベースプレー
ト37が前進を再開する。すると、下部リンクアーム4
5は支持ローラ47に下縁を支持され回動規制されてい
たが、以後は湾曲部45Rに沿って案内されて回動動作
し、ひいては、昇降プレート46及び座席15が斜め下
方へ移動する。そして、ベースプレート37が旋回台座
23に対して最前進位置に達したところで、再び位置検
出がなされ制御装置が検出信号に基づいて進退用モータ
42を停止させ、全ての作動が終了し、座席15が車体
の左外の移乗位置Pmに到達する。
【0031】また、座席15が斜め下方へ移動する途中
に、圧縮コイルばね67の先端側がギヤボックス65の
側面に当接し、以後、圧縮コイルばね67は圧縮されて
ゆき、ベースプレート37が最前進位置に至ると、圧縮
コイルばね67は収容凹部66A内に完全に格納され
る。尚、座席15が運転位置Pdから移乗位置Pmへ移
動する間、座席移動用スイッチを操作すれば、移動経路
の任意の位置での移動停止と、移動の再開を行うことが
できる。
【0032】この移乗位置Pmの座席15を運転位置P
dに戻す場合には、ほぼ上記と逆の作動がなされる。即
ち、座席移動用スイッチを操作すると、先ず進退用モー
タ42によりベースプレート37が復帰方向に移動し、
旋回台座23に対してベースプレート37、シート取付
台49及び座席15が上昇する。ベースプレート37が
最後退位置まで後退すると、今度は、シート進退用モー
タ54によりシート取付台49及び座席15が昇降プレ
ート46に対し後退し、昇降プレート46における最後
退位置に達し、シート進退用モータ54が停止する。そ
の後、旋回用モータ24が作動して旋回台座23及び座
席15が横向き姿勢から前向き姿勢へ90°旋回し前向
き姿勢に戻ると、前述のように旋回ロック機構27のス
トライカ29がラッチ装置28と自動的に係合し、旋回
台座23及び座席15は運転位置において旋回不能にロ
ックされ、同時に制御装置は全ての作動を停止する。
尚、座席15が移乗位置Pmから運転位置Pdへ移動す
る間も、座席移動用スイッチを操作すれば、移動経路の
任意の位置での移動停止と、移動の再開を行わせること
ができる。
【0033】このように本実施形態によれば、座席15
が斜め下方へ移動する途中に、圧縮コイルばね67の先
端側がギヤボックス65の側面に当接し、以後の下降動
作中、圧縮コイルばね67は圧縮されてゆく。そのた
め、ベースプレート37は圧縮コイルばね67によって
復帰方向に付勢されることとなる。従って、座席15を
移乗位置Pmから運転位置Pdに復帰させる際には、ベ
ースプレート37に対する推進力がばね力により補われ
るため、進退用モータ42の推進力を小さくすることが
出来、同モータ42の小型化が図られる。また、圧縮コ
イルばね67はねじ軸41に巻着されているため、取付
けのための専用部品を必要とせず、構造の簡素化がなさ
れる。
【0034】更にまた、圧縮コイルばね67が設けられ
ていない場合には、運転位置Pdにある座席15が移乗
位置Pmへの移動を完了する際に、座席15の停止に伴
うショックを伴うが、圧縮コイルばね67が設けた場合
には同ばね67がクッションとして作用するため停止す
る際のショックを緩和することが出来る。
【0035】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
【0036】(1)本実施形態でが、ばね力によってベ
ースプレート37を復帰方向に付勢したが、ばね力以外
によって付勢してもよく、例えば、滑車とウエイトを利
用してベースプレート37の前進動作によってウエイト
を持ちあげ、ウエイトの自重によりベースプレート37
を復帰方向へ付勢してもよい。
【0037】(2)本実施形態では、ベースプレートを
復帰方向に付勢したが、両リンクアーム44、45のい
ずれかを復帰方向に付勢してもよく、この場合には、両
リンクアーム44、45のベースプレート37側の支点
のうちいずれか一方の支点に捻りばねを装着し、両リン
クアーム44、45の回動動作に伴って当該捻りばねが
捻られる構成とすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電動車両の斜視図
【図2】座席が運転位置にある状態を示す平面図
【図3】座席の旋回動作を示す平面図
【図4】座席が移乗位置にある状態を示す平面図
【図5】昇降装置を示す拡大側面図
【図6】図5のX−X線断面図
【図7】図5のY−Y線断面図
【図8】ベースプレートが最後端位置にある状態を示す
昇降装置の側面図
【図9】旋回支持機構がロック解除される時のベースプ
レートの配置を示す昇降装置の側面図
【図10】シート取付け台の前進動作を示す昇降装置の
側面図
【図11】ベースプレートが最前進位置にある状態を示
す昇降装置の側面図
【図12】圧縮コイルばねの取付け構造を示す分解斜視
【図13】図10のA−A線断面図
【図14】座席が移乗位置から運転位置に復帰する際に
進退用モータに必要とされる推進力の推移を示すグラフ
【図15】従来例の側面図(前進動作を示す)
【図16】従来例の側面図(下降動作を示す)
【符号の説明】 15…座席 20…昇降装置 20A…旋回支持機構(支持機構) 20B…昇降機構 37…ベースプレート(支持部) 41…ねじ軸 42…進退用モータ(駆動手段) 43…4節リンク 44…上部リンクアーム(接続リンク) 45…下部リンクアーム(接続リンク) 46…昇降プレート(座席側支持部) 65…ギヤボックス(固定部) 67…圧縮コイルばね(付勢手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側に固定されるとともに、座席を支
    持するための支持機構と、 前記座席側に設けられた座席側支持部と前記支持機構側
    に設けられた支持部との間を一対の接続リンクによって
    架設した4節リンクを含むリンク機構を介して前記座席
    と前記支持機構とを接続するとともに、前記4節リンク
    あるいは前記リンク機構の一部を前記車体側に対して座
    席の長手方向に沿ってスライド動作させることで前記4
    節リンクを回動させ、前記座席を車外へ突出させつつ昇
    降動作を行わせる昇降機構とを備えた座席の昇降装置で
    あって、 前記昇降機構は前記スライド動作を行うための駆動手段
    と、前記4節リンクあるいは前記リンク機構の一部を復
    帰方向へ付勢する付勢手段とが設けられていることを特
    徴とする座席の昇降装置。
  2. 【請求項2】 前記支持機構には前記駆動部を介して軸
    方向に回動可能とされたねじ軸が座席の長手方向に沿っ
    て設けられるとともに、このねじ軸には前記支持部がね
    じ軸に沿って移動可能となるようにねじ嵌合される一
    方、 前記支持機構における前記ねじ軸周辺には固定部が設け
    られ、この固定部と前記支持部との間であって前記ねじ
    軸の外周には、前記支持部材の前記移動動作に伴って圧
    縮・展張され当該支持部材を復帰方向に付勢するばね部
    材が巻着されていることを特徴とする請求項1記載の座
    席の昇降装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7789447B2 (en) 2006-04-27 2010-09-07 Kabushiki Kaisha Imasen Denki Seisakusho Height adjuster for a seat of a vehicle
CN115416788A (zh) * 2022-09-28 2022-12-02 永康绿迪工贸有限公司 一种代步车

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