JP4321183B2 - 車椅子の搬出入装置 - Google Patents

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本発明は、車椅子を車両の内外で出入りさせることが出来る車椅子の搬出入装置に関する。
近年、お年寄りや体が不自由な人が車椅子ごと車両に乗り込んだり、あるいは車両から車椅子ごと車外に退避出来るようにした車椅子の搬出入装置(リフトアップ装置)が提案されている(特許文献1)。
リフトアップ機構1は車椅子型のシートを下支えする傾斜ベースを備えてなるとともに、この傾斜ベースにはシートに対する専用のロック機構(ストッパ)が設けられている。
リフトアップ機構を駆動させると、回動・スライド・下降動作を経てドア開口部より傾斜ベースを車外に突出させることが出来る。その状態で車椅子型のシートを傾斜ベースに連結・ロックし、再び、リフトアップ機構を駆動させてやれば、上記動作を逆に辿ることにより傾斜ベース、ひいては車椅子型のシートが車内に格納されることとなる。
この格納状態においても車椅子型のシートは専用のロック機構(ストッパ)によって傾斜ベースにロックされているから、車椅子を座席として使用することが可能となる。
特開2000−270公報
しかしながら上記構造によれば、車椅子を使用して路面を走行する場合には、リフトアップ機構を駆動させることによって格納状態にある車椅子を車外に突出させた後に、リフトアップ機構と車椅子との連結(ロック)を解く操作を行う必要があり、煩わしさがあった。
また、車椅子型のシートとリフトアップ機構とを連結させるロック機構は、傾斜ベースに設けられているため、車椅子に乗った身障者等が自らロック機構の解除を行うことが出来なく、これを実現しようとすると遠隔操作が必要となり部品点数が増加していまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、操作・使用性に優れる車椅子の搬出入装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、車椅子と、この車椅子を乗り降り可能に支持する車椅子支持部と、車室内に設置され前記車椅子支持部とはリンクを介して接続され、前記車椅子支持部に昇降動作を行わせる昇降機構と、前記車室内に設置され前記車椅子支持部を水平方向に移動させることにより、前記車椅子の前記車室内外への引き出し、引き込みを行わせるスライド機構と、前記車椅子を前記車椅子支持部に対して上下方向及び左右方向にロックするためのロック機構とを備えた車椅子の搬出入装置であって、前記ロック機構は、前記車椅子或いは前記車椅子支持部のうちいずれか一方側に設けられた第1のロック部材と、他方側に設けられるとともに前記昇降動作の過程で前記第1のロック部材に対し当該昇降動作方向への相対移動により嵌合或いは、嵌合を解いて前記車椅子の水平方向の移動を規制・解除可能な第1のロック受け部とを備えた水平ロック機構と、前記車椅子或いは前記スライド機構の固定側のうちいずれか一方側に設けられた第2のロック部材と、他方側に設けられる第2のロック受け部とを備えた上下ロック機構とからなり、かつ、前記第2のロック部材と前記第2のロック受け部とは、前記スライド機構による前記引き込みのための水平方向の移動により互いに嵌合して前記車椅子の上下方向の移動を規制し、前記引き出しのための水平方向の移動により嵌合を解除するところに特徴を有する。
請求項2の発明は請求項1に記載のものにおいて、前記車椅子が前記車両内に格納された際に、前記車椅子が車両の進行方向を向くものおいて、前記ロック機構は当該車椅子の前部と後部にそれぞれ設けられているところに特徴を有する。 請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記車椅子側或いは前記車椅子支持部のいずれか一方には、前記昇降動作の過程で他方側の一部に突き当たり、その後の昇降動作中、突き当たった当接部分と摺接することで前記第1のロック部材と前記第1のロック受け部材の係止を案内する案内面が設けられた構成であるところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、ロック機構は水平ロック機構と上下ロック機構とから構成されており、車椅子支持部の出入り動作を行うと、その出入り動作に伴って第2のロック部と第2のロック受け部とが離間し車椅子の上下方向のロックを解除し、更に、車椅子支持部の昇降動作を行うと、その昇降動作に伴って第1のロック部と第1のロック受け部とが離間して車椅子の水平方向のロックを解除し、これによって車椅子全体のロックが解かれる。
このように、車椅子のロックは車椅子の搬出動作によって自動的に解かれるから、ロック解除のための専用操作を必要とせず操作性に優れる。また、ロック解除のための専用部品(例えば、遠隔操作のためのワイヤー等)を必要としないため装置の部品点数も少なくなる。
<請求項2の発明>
車両が前方への衝突事故を起こした場合に車椅子には後部が浮き上がるような力が作用し、後方より追突された場合に車椅子には前部が持ちあがるような力が作用するが、請求項2の発明によれば、前突事故の場合には後部側のロックが車椅子の浮き上がりを規制し、後突事故の場合には前側のロックが車椅子の浮き上がりを規制するからロックの信頼性に優れる。
<請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、第1のロック部材と第1のロック受け部との係止は案内面によって案内されるからロックの信頼性に優れる。
本発明の実施形態を図1ないし図25によって説明する。
図1は本実施形態に適用された普通自動車の助手席側半分を示すものであって、車室内には助手席、及び後席シート12がフロアパネル11上に配置されている。助手席の側方にはドア開口部13が設けられており、そこにはヒンジを介してドア14が開閉可能に取付けられている。また、ドア開口部13の下縁にはスカッフ16が形成されている(図11参照)。
さて、助手席は車椅子Sによって代わられており、フロアパネル11上には作動機構Mを備えている。作動機構Mは車椅子支持台(本発明の車椅子支持部に相当する)111に対して上下リンクアーム(本発明のリンクに相当する)101、103を介して接続され車椅子Sに対して車両内外での搬出入動作を行わせるようになっている。搬出入動作は、車外での昇降動作及び車内における回動動作を含めた出入り動作から構成されている。尚、本実施形態においては、出入り動作は前記車内での回動動作及び車両内外での引きだし・引き込み動作から構成されている。
まず、車椅子Sについて説明し、続いて作動機構M並びに車椅子支持台111について説明する。図5及び図6に示すように、車椅子Sは断面がL字状をなして形成され車椅子Sの前後方向に伸びる左右一対の座席フレーム20を備えてなる。この座席フレーム20の上面側には座席フレーム20の長手方向に沿ってアッパーフレーム31が配されるともに、左右両座席フレーム20の後端同士をU字状をなすバックフレーム33が架設している。これらアッパーフレーム31間及びバックフレーム33間には、それぞれパッド材35、37が張られており使用者が着座可能となっている。また、座席フレーム20の後端部にはその上端部分が前方に屈曲されたアーム39が縦向きに取り付けられているが、これは着座者の肘掛けである。
左右両座席フレーム20の外面の後部端には後輪取り付け用の軸孔21が同軸で穿設されている。一方、後輪40はその中央部分に軸孔21に対して遊嵌される支持ピン41を設けている。詳細には図示しないが、この支持ピン41の外面には球状をなすロック凸部がその一部を突出させる態様で埋めこまれている。このロック凸部は突出方向に付勢されており、支持ピン41の端部を軸孔21に対して差し込むと、ロック凸部が軸孔21に自動的に係合して後輪40を座席フレーム20に対して抜け止めするようになっている(回動動作は許容する)。
また、支持ピン41の外面側の軸端には解除部42が設けられており、そこを押圧操作すると前記ロック凸部の突出部分が支持ピン41の内部側に退避して軸孔21に対する係合を解いて後輪40を座席フレーム20より取り外すことが出来る。
座席フレーム20の外面の前部側には車輪ホルダ51を備えた前輪50が配されている。車輪ホルダ51は、座席フレーム20に対して軸ピン53を介して回動自在に取り付け取り付けられるとともに、その回動動作によって当該前輪50を車輪使用位置(図20に示す位置)と、この車輪使用位置から前方へ跳ね上げられる車輪退避位置(図22に示す位置)との間で変位させるようになっいる。このように、前輪50を車輪使用位置から車輪退避位置に跳ね上げるのは車椅子Sを車内に搬入する際に、ドア開口部13のスカッフ16に対する干渉を回避するためである。
座席フレーム20の前部の内面側であって、下端寄りの位置には補強用のプレート29が取付られるとともに、その中央部分には、座席フレーム20を貫通する前輪ロック孔22が設けられている。一方、車輪ホルダ51外面の下部側であって、前輪ロック孔22と対向する位置には車輪ホルダ51を左右の壁面を架設するようにしてボス部51Cが形成されている(図23参照)。このボス部51Cは中空であって、内部には前輪ロックピン55が進退可能に嵌め合わされている。この前輪ロックピン55は、ロックスプリング57によってロック方向(座席フレーム20側)に付勢されており、前輪50が車輪使用位置にあるときに前輪ロック孔22内に進入して前輪50を当該車輪使用位置にロックするようになっている。詳細には後述するが、前輪50のロック解除並びに前輪50の跳ね上げ・復帰動作(回動動作)は、車椅子Sの引き込み動作及び引き出し動作と連動してなされるようになっており、作動機構Mと車椅子Sとの間にはこれら両動作を連動させるための連動機構150が設けられている。
続いて、フットレスト60について説明する。座席フレーム20の前端部分には、円筒形のパイプ材65が縦向きに取り付けられるとともに、そこにはフットレスト60が支持されている。フットレスト60は平板状をなす足載せ板61と棒状をなすとともに前記パイプ材65に遊嵌され上端には抜止めピンを備えたロッド63とから構成されている。このフットレスト60も前輪50と同様に、フットレスト使用位置(図20に示す位置)とフットレスト退避位置(図22に示す位置)が設定されており車椅子Sの搬入動作の際に、スカッフ16との干渉を回避するようになっている。
このフットレスト使用位置からフットレスト退避位置に至る持ち上げ動作はパイプ材65の軸線方向に沿ってなされるが、パイプ材65は座席フレーム20に対して縦向きに取り付けられてはいるものの垂直には配されておらず、やや斜めに取り付けられており、フットレスト60の変位動作が車椅子Sに着座した着座者の膝の屈伸方向に沿ってなされるようになっており、持ち上げ動作中も、着座者は楽な姿勢に保たれる。
次に、作動機構Mについて説明する。作動機構Mは車椅子Sに回動動作を行わせる回動機構70と、昇降動作を行わせる昇降機構80と、引き出し・引き込み動作を行わせるスライド機構110とから構成されている。
図9に示すように、回動機構70はフロアパネル11に固定された取付け板71と、この取り付け板71に対して車両の前後方向にスライド可能に取り付けられた可動板72と、水平な板上をなす回動台座74とを設けており、可動板72の上面側にはインナリング72Aが、回動台座74の下面側にはアウタリング74Aがそれぞれ取付けられている。このインナリング72Aには、ボールベアリングを介してアウタリング74Aが回動可能に取付けられており、これにて、前記した車椅子Sがこの回動台座74と一体となって旋回する。
回動台座74には回動用モータ75が設けられており、その回転軸にはピニオンギヤ76が取付けられている。一方、可動板72にはピニオンギヤ76と噛合するセクタギヤ73が設けられており、前記した回動用モータ75の駆動に伴って回動台座74が回動する。これにより、車椅子Sは車両の進行方向に向けた前向位置と、左方向を向いた旋回位置との間で正逆両方向に約90°の角度、回動される。
また、アウタリング74Aには誘導ピン77が設けられる一方、取り付け板71には前記誘導ピン77に対する誘導溝71Aが設けられており、回動用モータ75の駆動により回動台座74が回動すると、誘導ピン77と誘導溝71Aの案内作用により可動板72、ひいては回動台座74全体を車両の前後方向にスライドさせるようになっている。このように回動台座74に回転及びスライドの複合的な動作を取らせることで、車椅子Sに着座した使用者の足先と車体と間の回動動作中の隙間を広く確保するようにしている。
次に、昇降機構80について説明する。
本実施形態の昇降機構80は昇降スライド機構80Aとリンク機構80Bとから構成され、車外方向へのスライド動作と連動して昇降動作、すなわち車椅子Sを室内のフロアパネル11の高さから地面の高さまで下降或いは上昇させることが出来る。
まず、昇降スライド機構80Aについて説明する。図8に示すように、回動台座74の上面には、平板状をなすベースパネル81が取付けられている。このベースパネル81の左右両縁には車両の前後方向に沿って案内壁82が設けられている。この案内壁82はその前・後端同士を断面がコの字状をなす連結ブラケット83、84により架設されるとともに、その外面側には車外方向に開放する溝部82Aがその全長に亘って形成されている。
一方、スライダ88は、左右一対設けられた側部プレート88Aの上端同士を連結プレート88Bによって橋渡してなる。この両側部プレート88Aの内面側には案内壁82の溝部82Aに対して嵌合可能なガイドローラ89が前後一対取付けられている。このガイドローラ89が溝部82A内を転動することで、スライダ88が案内壁82に沿って移動する。
ベースパネル81上であって両案内壁82に挟まれた位置には、案内壁82に沿って前後送りねじ91が配されている。前後送りねじ91はその前端側が前側の連結ブラケット83に、後端側が後側の連結ブラケット84に軸支されている。一方、後側の連結ブラケット84はその一部に逃がし孔を設けており、そこには正逆双方向に回転可能とされた昇降スライドモータ92が前後に並んで一対配されている。これら両昇降スライドモータ92は前後送りねじ91に対してそれぞれ接続されている。このように、昇降スライドモータ92を複数個用いることで、モータを単数使用する場合に比べて径サイズの小さなモータを使用することが可能となる。これにより、モータを配置するのに必要な高さ方向のスペースを狭くすることが出来、装置全体の低背化を図っている。
一方、連結プレート88Bの下面の左右両側には前後送りねじ91に対して螺合するトラベルナット94がねじ止めされるようになっている。かくして、昇降スライドモータ92の駆動に伴って前後送りねじ91が軸回りに回転すると、スライダ88ひいては車椅子Sが案内壁82に沿ってスライドする。
続いて、リンク機構80Bについて説明する。
スライダ88の前方には昇降フレーム95が配されている。昇降フレーム95はコの字状に形成されるとともに、昇降フレーム95の左右両側壁95Aには装着板97が架設されている。この装着板97には、後述するスライド機構110の駆動源が装着されている。また、側壁95Aの外面における上部の前後には一対の摺動ローラ99が回動可能に軸支されている。
スライダ88と昇降フレーム95の間には上下リンクアーム101、103が架設されている。上部リンクアーム101は全長に亘って直線形状をなし、下部リンクアーム103は全体としては湾曲した形状をなす。両リンクアーム101、103の後端側は接続ピンによってスライダ88の側部プレート88Aにそれぞれ回動可能に軸支されている。一方、両リンクアーム101、103の前端部は昇降フレーム95の側壁95Aに接続ピンを介してそれぞれ回動可能に軸支されている。これらスライダ88、昇降フレーム95及び両リンクアーム101、103は四節リンクを構成しており、昇降フレーム95、ひいては車椅子Sをベースパネル81に対し平行に昇降させることが出来る。
案内壁82の前端側には支持ローラ85が軸支されている(図11参照)。この支持ローラ85は、前記した4節リンクと共にリンク機構80Bを構成し、4節リンクの回動動作の規制を行っている。具体的には、スライダ88がベースパネル81に対して最後端位置にあるとき(図11参照)には、左右の下部リンクアーム103の前端部の下縁が支持ローラ85に支持されており、4節リンクの回動動作が規制されている。一方、スライダ88が前進すると4節リンク全体が前進し、図12に示すように、下部リンクアーム103も支持ローラ85に対して前方へ変位し、下部リンクアーム103における支持ローラ85に対しする当接位置が直線状をなす前端部から湾曲部103Rへ移行する。これ以後は、スライダ88の前進に伴って4節リンクが回動し昇降フレーム95が次第に下降する。
また、下部リンクアーム103の前端部と支持ローラ85とが当接した状態において(図11の状態)、上部リンクアーム101が水平な姿勢となっている。これは、上部リンクアーム101が次述するスライド機構110の一部を構成しているためである。
スライド機構110の可動側となる車椅子支持台(本発明の車椅子支持部に相当する)111は図8に示すように、中央部が大きく開口した基板の左右両縁に下向きの側壁115を備えてなる。この両側壁115の内面側には車椅子Sの長さ方向に沿って、案内レール117が平行に取付けられている。この案内レール117は断面がコの字状をなしており、開放した側が向かい合うように配されている。この案内レール117の溝内であって、その前部には摺動ローラ99が嵌合するとともに、その後方には固定側となる上部リンクアーム101が収容されるようになっている(図10参照)。
車椅子支持台111の下面側には案内レール117と平行にラック119が設けられている。一方、昇降フレーム95の装着板97の下面には進退用モータ120が装着されている。この進退用モータ120の回転軸にはラック119と噛合する進退ピニオン120Aが設けられている。そのため、進退用モータ120駆動させると、車椅子Sが案内レール117に沿って水平移動する。
なお、これら作動機構Mはリモートコントローラにより駆動させることが出来る。
次に車椅子Sを車椅子支持台111にロックするためのロック機構130について説明する。本実施形態においてロック機構130は車椅子Sの前側と後側の2箇所に設けられており、先に前側のロック機構130Aについて説明し、その後、後側のロック機構130Bについて説明する。
これら両ロック機構130A、130Bはいずれも異なる機能を有する2つの機構部分から分割構成されており、一方は車椅子Sが昇降動作を行う際に車椅子Sの水平方向の移動を規制し、もう一方は車椅子Sが車内に取り込まれた時に、車椅子Sの上下動を規制することで車椅子Sを完全にロックする。
図6に示すように、車椅子Sの左右の各座席フレーム20の内面の前端側にはコの字状をなすホルダ23Aを介してロックバー(本発明の第1のロック部材に相当する)23が横向きに取付られている。一方、図8及び図11に示すように、車椅子支持台111の前端には第1のロックブラケット131が一対取付けられている。第1のロックブラケット131はL字状をなし折り曲げられた部分が前方を向くようにして配されるとともに、折り曲げられた先端部分には前記ロックバー23に対するロック溝(本発明の第1のロック受け部に相当する)135が形成されている。このロック溝135は上向きに開口しており、しかも車椅子Sを昇降させる過程では可動側となる。従って、ロック溝135は上昇動作の過程で、昇降動作時に固定側となるロックバー23に対して徐々に近接してゆき、その開口部分よりロックバー23を溝内に受け入れるようになっている。この構成が、本発明の昇降動作方向への相対移動により嵌合する構成に相当するものである。 ロックバー23がロック溝135内に収容された状態においては、ロック溝135とロックバー23の嵌め合いにより車椅子Sの水平方向の移動が規制されるようになっている(水平ロック機構)。
また、第1のロックブラケット131は溝の前側の板幅に比べて溝の後側の板幅が広く形成されており折り曲げられた片の基端部分が強度アップされているが、これは、昇降動作の際に、第1のロックブラケット131によって車椅子Sの前端側を下支えするためである。また、ロック溝135の溝形状は前側が切り立って形成され、後側がなだらかに傾斜して形成されるが、これはロックバー23を溝内に案内するための誘いである。
次に、昇降フレーム95の前端の左右両側には、第2のロックブラケット137が取付られている。この第2のロックブラケット137もL字状をなし折り曲げられた部分が前方を向くようにして配されている。この折り曲げられた先端部分は水平方向に伸びておりロック爪(本発明の第2のロック受け部に相当する)139を形成している。ロック爪139は幅方向に関してロック溝135より外側に位置するものの、その高さ寸法はロック溝135の開口部分の上縁の高さ寸法とほぼ等しく設定されている。
ロック溝135は車椅子Sの引き込み・引きだし動作(出入り動作)の際には可動側となるが、ロック爪139は車椅子Sの引きだし・引き込み動作の際には固定側となっており、図13に示すように、車椅子Sの引き込み動作が完了したときに、丁度ロック溝135の開口部分を閉止し内部にロックバー23を閉じこめる。この構成が、本発明の出入り動作方向への相対移動により嵌合する構成に相当するものである。
このように、ロックバー23をロック溝135内に閉じこめることでロックバー23ひいては車椅子Sの上下動を規制するようになっている(上下ロック機構)。尚、本実施形態では、ロック溝135及びロック爪139はいずれもロックバー23に対して係止する構成となっており、ロックバー23が本発明における第1のロック部材と第2のロック部材を兼用している。
続いて、後側のロック機構130Bについて説明する。
図8に示すように、車椅子支持台111の側壁外面の後端寄りの位置には係止ピン141(本発明の第1のロック部材に相当する)が横向きに突出して取り付けられている。
一方、図19に示すように、車椅子Sの座席フレーム20外面の幅寸法は前端から後部寄りにかけてはほぼ同一幅(同幅部20A)で形成される一方、後端部分は幅が狭くなっており、丁度その境界部分には係止ピン141に対する係止溝(本発明の第1のロック受け部に相当する)25が形成されている。係止溝25は下方に開口しており、車椅子Sを上昇させる過程で係止ピン141をその開口部分より溝内に受け入れるようになっている。この構成が、本発明の昇降動作方向への相対移動により嵌合する構成に相当するものである。
このように係止溝25内に係止ピン141を収容した状態においては、係止溝25と係止ピン141の嵌め合いにより車椅子Sの水平方向の移動を規制するようになっている(水平ロック機構)。
また、同幅部20Aの後端縁は係止ピン141のロック動作を案内する案内面26とされている。この案内面26には係止ピン141が当接可能とされるとともに係止溝25と連続している。案内面26及び係止溝25は斜め上方へほぼ直線的に伸びており、その傾斜は車椅子支持台111の昇降動作方向に沿った傾斜とされている。
尚、車椅子Sの水平方向の移動規制は、上述したように車椅子Sの前側及び後側の双方に設けられているが、そのロックタイミングは次のようになっている。図14に示すように、車椅子Sを車椅子支持台111に向けて後退させてゆくと、やがて、係止ピン141が案内面26に当接する。この状態においては、車椅子Sの前側ではロック溝135の斜め上方にロックバー23が位置するとともに、車椅子Sの後側では係止ピン141の斜め上方に係止溝25が位置しており、いずれもロックがかかっていない。この状態から車椅子支持台111を上昇(斜め上方に移動)させると、係止ピン141は案内面26による案内作用を受けて案内面26上を摺接しながら係止溝25へと移動してゆき、やがて係止溝25に係合する。また、この係合とほぼ同じタイミングで、ロック溝135とロックバー23も係合するようになっている。
次に、図10に示すように、スライダ88の後端の左右両側には一対の支持ブラケット144が取り付けられるとともに、この両支持ブラケット144間には係合バー(本発明の第2のロック部材に相当する)143が横向きに架設されている。一方、図19に示すように、座席フレーム20の後端の中央部分には係合バー143に対する係合溝(本発明の第2のロック溝に相当する)27が形成されている。係合溝27は後端側に開放するとともにその軸線がほぼ水平、すなわち車椅子支持台111の引き出し・引き込み動作方向に沿って形成されている。そして、車椅子Sの引き込み動作が完了した時には、内部に係合バー143を収容する。この構成が、本発明の出入り動作方向への相対移動により嵌合する構成に相当するものである。
このように係合溝27内に係合バー143を収容した状態においては、係合溝27と係合バー143の嵌め合いにより車椅子Sの上下方向の移動を規制するようになっている(上下ロック機構)。
また、係合溝27は後方に向かって末広がりに形成されるとともに、溝の下部27Aが上部側に比べて後方に延出している。
前側・後側のロック機構130はいずれも、溝とピンの嵌め合いを利用して車椅子Sの移動規制を行うものであって、後述する乗込み手順の際に詳しく述べるが、そのロック動作及びロックの解除動作は、車椅子支持台111の昇降動作及び引き込み・引き出し動作と連動してなされるようになっている。
続いて、前輪50のロック解除並びに、前輪50の跳ね上げ・復帰動作を行わせる連動機構150について説明する。
図20に示すように、前記した車輪ホルダ51は前側から中央部寄りにかけてはほぼ同幅で形成されるが、後部の下部側は下方に張り出しており取付座51Bが形成されている。この取付座51Bの外面側には、揺動リンク59が横向きに配されている。この揺動リンク59の後端は内向きに屈曲形成されており、そこは後に述べるカムフォロア142に対する押込み片部59Dとされている。また、揺動リンク59の基板部分に対する押込み片部59Dの屈曲角度は鈍角となっている。この揺動リンク59は取付座51Bと、この取付座51Bにねじ留めされるホルダプレートとの間に若干の遊びを設けた状態で挟持されており、揺動リンク59はその屈曲角度を維持したままの状態で頂点部分59Fを中心として揺動可能とされている(図23参照)。
この揺動リンク59の先端には取付孔59Bが形成されている。この取付孔59Bは長孔に形成されるとともに、そこには前輪ロックピン55の一端が抜止めされた状態で嵌め合わされている。そのため、揺動リンク59は、常にはロックスプリング57による付勢を受け、図23に示すように、前輪ロックピン55と連結された側の一片が車輪ホルダ51の外面に密着し、押込み片部59Dは車輪ホルダ51の後端面から浮いた状態となっている。
一方、昇降フレーム95の左右側壁95Aの外面の前端寄りの位置であって、揺動リンク59と丁度対面する高さ位置には、平板状をなす取付部151Aを有する支持ブラケット151が横向きに左右一対取り付けられている。これら各取付部151Aの前端の外面側にはカムフォロア152が取付られている。このように、揺動リンク59の引き込み方向前方にカムフォロア152が設けられることで、車椅子Sの引き込み動作の過程でカムフォロア152が揺動リンク59に当接し、これを解除方向に押し込むから、前輪50のロックが自動的に解除されるようになっている。
また、車輪ホルダ51の後端寄りの位置であって、取付座51Bの後側には下向きに開放するカム溝56が形成されている。このカム溝56の前側の溝壁面と取付座51Bに配される揺動リンク59の外面は、揺動リンク59がカムフォロア152に押し込まれた状態にある時に、丁度面一となる設定とされている。そしてこの状態においては更に、カム溝56の回動方向前方にカムフォロア152が位置する設定とされている。そのため、カムフォロア152によって前輪50のロックが解かれ車輪ホルダ51が回動すると、カムフォロア152がカム溝56内に自動的に案内されるようになっている。
ところで、カム溝56はその軸線が車椅子Sの引き込み・引き出し方向に対しほぼ直角に交差するように伸びており、その軌道は車椅子Sの引き込み動作の過程(前輪50がスカッフ16を通過する前段階)で前輪50を車輪使用位置から車輪退避位置に跳ね上げる跳ね上げ軌道56Aと、車椅子Sの引き出し動作の過程(前輪50がスカッフ16を通過した後の段階)で前輪50を車輪退避位置から車輪使用位置に復帰させる復帰軌道56Bとを備えている(図20参照)。
次に、前輪50の回動動作(車輪使用位置から車輪退避位置への跳ね上げ動作)に伴って、フットレスト60をフットレスト使用位置からフットレスト退避位置に変位させる機構について図20ないし図22を参照して説明する。
フットレスト60は第1・第2の連動リンク67、69を備えている。両連動リンク67、69はいずれも平板状をなす板材により形成され、その形状は第2の連動リンク69は全長が長く、への字状に屈曲して形成されるとともに、第1の連動リンク67は全長が短く、直線的な形状をなす。このうち、第1の連動リンク67の一端側はロッド63の上端部分に取り付けられるとともに、第2の連動リンク69の一端側は車輪ホルダ51の軸ピン53に取り付けられ、更に第1・第2の連動リンク67、69の他端同士が接続されている。
一方、車輪ホルダ51の内面側(座席フレーム20側)には段差状をなす窪みが設けられており、そこは第2の連動リンク69に対する逃がし凹部51Aとされている。この逃がし凹部51Aの壁面には第2の連動リンク69に対する当接部52が形成されている。この当接部52は、前輪50が跳ね上げ方向に回動された時には、第2の連動リンク69の下縁に当接することで、それ以降両連動リンク67、69を持ち上げてゆきフットレスト60をフットレスト使用位置からフットレスト退避位置に変位させるようになっている。
また、前輪50及びフットレスト60が使用状態にあるときに、第2の連動リンク69と当接部52との間には隙間が設けられているが、このような設定とすることで、フットレスト60の変位動作が前輪50が回動動作に遅れて行われ、フットレスト60の使用状態が長く維持される。
尚、以上述べた車椅子S、車椅子支持台111、ロック機構130及び作動機構Mによって、本発明の搬出入装置が構成されている。
次に、車外から車内の助手席に車椅子Sごと乗り込む手順について説明する。 まず、同乗者が助手席側のドア14を開放するとともに、予め、車椅子支持台111を車外に突出・下降させておく(図5参照)。この状態から車椅子Sを後退させてゆき、車椅子支持台111に近づけてゆく。すると、座席フレーム20は車椅子支持台111の側壁115によって案内されながら、車椅子支持台111の上方に覆いかぶさってゆく。やがて、車椅子Sが車椅子支持台111にほぼ重なると、係止ピン141が座席フレーム20の案内面26に当接する(図14参照)。これにて、車椅子支持台111に対して車椅子Sが位置決めされる。尚、この状態においては、車椅子支持台111の前側に配されるロック溝135の斜め上方にはロックバー23が位置している。
続いて、リモートコントローラを操作して、まず、昇降機構80を作動させる。すなわち、昇降スライドモータ92が駆動されると、前後送りねじ91に沿ってトラベルナット94が進退することで、スライダ88及び両リンクアーム101、103が復帰方向にスライドする。すると、支持ローラ85に下縁を支持された下部リンクアーム103が湾曲部103Rによって案内されてスライダ88側の支点を中心として回動する。これにて、リンク全体が回動し車椅子支持台111を上昇させる。
このように位置決めされた状態から車椅子支持台111の上昇動作がなされると、車椅子Sの前後に配される各水平ロック機構130が自動的にロックするようになっている。具体的に説明すると、車椅子Sの後部側においては係止ピン141が案内面26に摺接しながらその傾斜に沿って上昇してゆき、やがて、係止溝25に進入して係止する。一方、車椅子Sの前部側においては、ロック溝135の昇降方向前方にロックバー23が位置しているから、車椅子支持台111の上昇に伴って、ロック溝135内にロックバー23が収容される。
このように車椅子Sの前部側においてはロック溝135とロックバー23とが係合し、車椅子Sの後部側においては係止ピン141と係止溝25とが係合することにより車椅子Sは車椅子支持台111によって下支えされ、かつ水平方向の移動が規制される。そのため、これ以降は、車椅子Sは車椅子支持台111と一体的に昇降動作を行う。
また、昇降動作の途中で、着座者は適当な時期に後輪40のロック解除を行う。この場合において、着座者は後輪40の軸端に設けられた解除部42を押圧操作することにより後輪40と座席フレーム20の係止を解いて車椅子Sより後輪40を取り外すことが出来る。
車椅子Sが車体のフロアパネル11の高さに達すると、昇降スライドモータ92が停止する(昇降動作完了)。図16に示すように、この状態においてはロックバー23の引き込み方向前方にロック爪139が位置するとともに、係合溝27の引き込み方向前方に係合バー143がそれぞれ位置している。
昇降スライドモータ92の停止と同時に進退用モータ120が駆動し、今度はスライド機構110によって車内への引き込み動作が開始される。すなわち、進退用モータ120が駆動することにより進退ピニオン120Aが回動するから、ラック119と進退ピニオン120Aの噛み合いにより車椅子支持台111、ひいては車椅子Sが上部リンクアーム101に沿ってスライドしつつ車内に引き込まれてゆく(図17参照)。
図23に示すように、この引き込み動作の進行に伴って揺動リンク59の押込み片部59Dは次第にカムフォロア152に近づいてゆき、やがてカムフォロア152は押込み片部59Dに干渉する。その後、カムフォロア152が押込み片部59Dをロック解除方向に押し込む。これにより、揺動リンク59がロックスプリング57のばね力に抗して揺動することで前輪ロックピン55が前輪ロック孔22から退避して、前輪50のロックが解除される。
前輪50のロックが解除されると、今度は前輪50の跳ね上げ方向への回動動作が開始される。具体的には、ロックが解除された後も、車輪ホルダ51は揺動リンク59を介してカムフォロア152によって押される。そのため、前輪50は軸ピン53を中心に図24に示すP方向、すなわち跳ね上げ方向に回動する。この回動動作により、カムフォロア152がカム溝56内に収容される。すると、カムフォロア152が今度がカム溝56の前側の溝壁を押圧するため、更に、車輪ホルダ51は回動を続け前輪50を跳ね上げてゆく。
前輪50の回動動作が進行すると、やがて、車輪ホルダ51の当接部52がフットレスト60の備える第2の連動リンク69の下縁に当接する。それ以降は、車輪ホルダ51が両連動リンク67、59を持ち上げるから、フットレスト60はフットレスト使用位置からフットレスト退避位置に変位される。
かくして、前輪50及びフットレスト60はいずれもスカッフ16を通過する前段階でスカッフ16より上方に退避する。これにより、車椅子Sは車体と干渉することなく、車内に引き込まれる。
そして、車椅子Sが旋回位置に至ると進退用モータ120は停止して、車内への引き込み動作が完了する。この状態において、車椅子Sの前側ではロック爪139がロック溝135の上部側に位置して、丁度ロック溝135の開口部分を閉止し内部にロックバー23を閉じこめるようになっている。これにより、車椅子Sの前側は水平方向及び上下方向の両方向に関して拘束、すなわち移動規制されることとなる。
一方、車椅子Sの後部側においても、係合溝27内に係合バー143が進入する。これにより、既に係合状態にある係止溝25と係止ピン141に加えて、係合溝27と係合バー143も係合状態となるから、車椅子Sの後端側は前端側と同様に、水平方向及び上下方向の両方向に関して拘束、すなわち移動規制される。これにより、車椅子Sは車椅子支持台111に対して完全にロックされる。
その後、今度は回動用モータ75が駆動し、車椅子支持台111を旋回させる。この旋回動作の際、車椅子Sと車椅子支持台111のロック状態は保たれ、車椅子Sは車椅子支持台111と一体的に旋回する。旋回がほぼ90度なされ、車椅子Sが旋回位置から車体の前方を向いた前向位置に至ると、回動用モータ75が停止する。これにより、車椅子Sの搬入動作が完了する。
一方、車椅子Sを車内から車外に搬出する場合には、ほぼ上記と逆の手順を辿って、回動動作、引き出し動作、下降動作が順になされるとともに、これら搬出動作の過程で、車椅子Sと車椅子支持台111のロックが自動的に解かれるようになっている。具体的に説明すると、図19に示すように、回動動作が完了した段階においては、車椅子Sの前側のロック機構130A及び車椅子Sの後側のロック機構130Bは共に、ロック状態にあるが、この状態から車外への引き出し動作が行われると、図17に示すように、車椅子S及び車椅子支持台111は共に車外方向に前進してゆく。その一方で、引き出し動作中、作動機構M側、すなわちロック爪139及び係合バー143は前進動作を行わないため、車椅子Sの前側においてはロック爪139とロック溝135とが離間しロック溝135の開口部分の閉止が解かれる。また、車椅子Sの後側においては係合バー143が係合溝27より退避して係合が解かれる。従って、車椅子Sの前側・後側の双方において、上下動の規制が解かれることとなる。
引き出し動作が完了すると、今度は、車椅子支持台111の下降動作に移行する。この下降動作の途中で、使用者或いは介添え者は車椅子Sに後輪40の取付けを行う。一方、前輪50は、この下降動作中にカム溝56及びカムフォロア152の案内を受けて車輪退避位置から車輪使用位置に自動的に復帰する。その後、車椅子Sが地表高さに到達すると、前輪50及び後輪40が地面に接する状態となる。これにより、車椅子Sの支持は車椅子支持台111から車輪40、50へと移行する。
一方、昇降機構80はその後も駆動し続けるが、その際に、当然のことではあるが車椅子Sは既に接地しているため下降動作を行わず、車椅子支持台111のみが下降動作を続けることとなる。そのため、車椅子Sの前側においてはロックバー23がロック溝135から退避し、車椅子Sの後側においては係止ピン141が係止溝25より退避する。これにより車椅子Sの前側・後側の双方において、水平方向の規制が解かれることとなる(ロック解除)。その後、車椅子支持台111を停止させれば、搬出動作は完了する。
このように、本実施形態によれば、車椅子Sのロックは搬出動作によって自動的に解かれるから、ロック解除のための専用操作を必要とせず操作性に優れる。また、ロック解除のための専用部品(例えば、遠隔操作のためのワイヤー等)を必要としないため装置の部品点数も少なくなる。
また、ロック機構130は車椅子Sの前側と後側の2箇所に設けられており、ロックの信頼性に優れる。というのも、車両が前方への衝突事故を起こした場合に車椅子Sには後部が浮き上がるような力が作用し、後方より追突された場合に車椅子Sには前部が持ちあがるような力が作用するが、前突事故の場合には後部側のロック機構130Aが車椅子Sの浮き上がりを規制し、後突事故の場合には前側のロック機構130Bが車椅子Sの浮き上がりを規制する。
更に、座席フレーム20には、係止ピン141をロック溝135に案内する案内面26が設けられているからロック不良の虞もない。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本実施形態では、後側のロック機構130Bに案内面26を設定したが、前側のロック機構130Aに案内面を設定する構成であってもよい。
車椅子が車内に搬入された状態(前向位置)を示す平面図 車椅子の回動動作(旋回位置)を表す平面図 車椅子の引きだし動作を表す平面図 車椅子が駆動機構から離間した状態を表す平面図 車椅子及び駆動機構の斜視図 車椅子の分解斜視図 車椅子の背面図 駆動機構の分解斜視図 回動機構の分解斜視図 駆動機構の垂直断面図 駆動機構の側面図(出入り動作を示す) 駆動機構の側面図(昇降動作を示す) 車椅子のロック構造を表す側面図 車椅子が車椅子支持台に乗り込んだ状態を表す側面図 車椅子がロックされた状態(水平ロック)を表す側面図 車椅子の昇降動作を表す側面図 車椅子の引き込み動作を表す側面図 車椅子のロックが完全にかかった状態を表す側面図 車椅子のロック状態を表す拡大図 カムフォロアと車輪ロック解除片が当接した状態を表す側面図 前輪の跳ね上げ動作を表す側面図 同じく前輪の跳ね上げ動作を表す側面図 前輪のロック構造を示す図 前輪のロック解除構造を示す図 フットレストの取り付け構造を表す断面図
符号の説明
S…車椅子
M…作動機構
23…ロックバー(第1・2のロック部材)
25…係止溝(第1のロック受け部)
27…係合溝(第2のロック受け部)
101…上部リンクアーム(リンク)
103…下部リンクアーム(リンク)
111…車椅子支持台(車椅子支持部)
130…ロック機構
135…ロック溝(第1のロック受け部)
139…ロック爪(第2のロック受け部)
141…係止ピン(第1のロック部材)
143…係合バー(第2のロック部材)

Claims (3)

  1. 車椅子と、
    この車椅子を乗り降り可能に支持する車椅子支持部と、
    車室内に設置され前記車椅子支持部とはリンクを介して接続され、前記車椅子支持部に昇降動作を行わせる昇降機構と、
    前記車室内に設置され前記車椅子支持部を水平方向に移動させることにより、前記車椅子の前記車室内外への引き出し、引き込みを行わせるスライド機構と、
    前記車椅子を前記車椅子支持部に対して上下方向及び左右方向にロックするためのロック機構とを備えた車椅子の搬出入装置であって、
    前記ロック機構は、
    前記車椅子或いは前記車椅子支持部のうちいずれか一方側に設けられた第1のロック部材と、他方側に設けられるとともに前記昇降動作の過程で前記第1のロック部材に対し当該昇降動作方向への相対移動により嵌合或いは、嵌合を解いて前記車椅子の水平方向の移動を規制・解除可能な第1のロック受け部とを備えた水平ロック機構と、
    前記車椅子或いは前記スライド機構の固定側のうちいずれか一方側に設けられた第2のロック部材と、他方側に設けられる第2のロック受け部とを備えた上下ロック機構とからなり、
    かつ、前記第2のロック部材と前記第2のロック受け部とは、前記スライド機構による前記引き込みのための水平方向の移動により互いに嵌合して前記車椅子の上下方向の移動を規制し、前記引き出しのための水平方向の移動により嵌合を解除することを特徴とする車椅子の搬出入装置。
  2. 前記車椅子が前記車両内に格納された際に、前記車椅子が車両の進行方向を向くものにおいて、
    前記ロック機構は当該車椅子の前部と後部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載の車椅子の搬出入装置。
  3. 前記車椅子側或いは前記車椅子支持部のいずれか一方には、前記昇降動作の過程で他方側の一部に突き当たり、その後の昇降動作中、突き当たった当接部分と摺接することで前記第1のロック部材と前記第1のロック受け部材の係止を案内する案内面が設けられた構成であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車椅子の搬出入装置。
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