JP4039133B2 - 座席のリフト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、座席のリフト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車外から車内に或いは車内から車外に、荷物の積み下ろしや座席等の昇降を行うためのリフト装置の一例として特開平8−300999号公報に開示されたものが知られている。このものは、車体の後部側に案内レールが設けられるとともに、案内レールには可動部材1がローラ2を介してスライド可能に取付けられている。この可動部材1とプラットフォーム3との間が4節リンク機構4によって接続されている。更に、可動部材1と4節リンク機構4との間には連動リンク6が介在されており、可動部材1のスライド動作に伴って4節リンク4を揺動させることで、プラットフォーム3が昇降動作を行うようになっている。
また、このものでは、車体後方に配されるバンパー7との干渉を回避するためにプラットフォーム3の移動軌跡は放物線状をなす。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造のリフト装置を車両のシートに対して適用した場合には、座席の下部にこれらリフト装置を配置することとなる。この場合、仮に、装置の厚みを薄く出来ないと座席の高さが、リフト装置を備えていない座席に対して高くなってしまう。すなわち、同一車内において運転席と助手席との間で、座席の高さの異なることとなり極端に見栄えを悪くするという問題が懸念される。そのため、係る問題を解決するために駆動源の小型化が検討されてきた。ここで、リフト装置の駆動源としてモータを使用した場合には、モータが行う仕事量が昇降動作の全体に亘ってほぼ均一になることが望ましい。ところが、上記構造によると、プラットフォームの移動軌跡は放物線状をなす。そのため、プラットフォームを持ち上げるために必要とされるモータの仕事量は勾配の急なところでは大きくなり、勾配の緩やかな所では少なくなる。すなわち、勾配の急なところに合わせてモータの出力を決定する必要があり、上記要請に応えることが出来ない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、昇降機能を備えた上で、装置の大型化を招くことがない座席のリフト装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、車体のフロアパネルに取付けられた支持台座を有する支持機構と、前記支持台座に対して固定されたベースパネルと、このベースパネルに対して水平方向にスライド可能に取付けられたスライダと、このスライダと座席との間を連結する4節リンクと、前記フロアパネル側と前記座席側との間に介在されるとともに、前記スライダのスライド動作に伴って前記4節リンクに対し前記座席を昇降運動させるような回動動作を行わせる連動部とからなる昇降機構と、前記スライダを前記ベースパネルに沿って往復運動させるための駆動機構とを備え、前記座席を車両の内外で出入りさせつつ昇降させる座席のリフト装置であって、前記連動部は、前記座席側に取付けられた摺動部材と、前記ベースパネルにおいて座席の前後方向に沿って設けられる案内壁の外面上部に固定されたカム部材と、から構成され、当該カム部材の上面には前記摺動部材に対して摺接するとともに前記スライダのスライド動作に伴って、前記座席をほぼ直線的に昇降させるような案内面が設けられる一方、前記カム部材の下面は水平面とされ、当該カム部材の下面及び前記案内壁により、前記スライダに設けられるガイドローラを嵌合させつつ前記スライダを前記ベースパネルに沿って案内する案内溝が形成されているところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記4節リンクが前記スライダと、前記座席を支持する昇降フレームと、前記スライダと前記昇降フレームとの間を連結する一対のリンクアームとからなるものにおいて、前記昇降フレームの側部パネルに、前記スライダが前記ベースパネルに対して最も後退した状態にあるときに、前記案内溝に嵌合するサブローラを設けたところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】
本発明によれば、駆動機構が駆動すると、スライダがベースパネルに沿ってスライドする。このスライド動作に伴って、摺接部材はカム部材の案内面上を移動するとともに上下に変位する。よって、4節リンクがスライダ側の連結部分を中心に回動し、座席を昇降させる。
この昇降動作の際に、座席はほぼ直線的な軌跡を辿るため、駆動機構が行う単位時間当たりの仕事量は昇降動作の全域に亘ってほぼ均一となる。よって、単位時間当たりの仕事量が均一でない場合と比較して、駆動機構の最大出力を小さく設定することが出来、装置の小型化が図られる。
【0008】
また、カム部材は摺動部材とベースパネルとの間に挟まれて配されている。そのため、カム部材を配置するために専用のスペースを新たに設ける必要がなく、装置全体が高さ方向で大型化することがない。
【0009】
また、カム部材の下面には案内溝が形成されており、スライダをベースパネルに沿って案内するようになっている。このように、カム部材が配置される幅内に案内溝を設けたため、カム部材の側方にスライダを案内するための部材を新たに取り付ける場合と比較して装置全体の横幅を狭くすることが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1ないし図15によって説明する。
図1は本実施形態に適用された普通自動車の助手席半分を示すものであって、車室内には助手席20、及び後席シート12がフロアパネル11上に配置されている。助手席20の側方にはドア開口部13が設けられており、そこにはヒンジを介してドア14が開閉可能に取付けられている。また、ドア開口部13の下縁にはスカッフ16が形成されている。
【0011】
さて、助手席20はシートクッション31、シートバック32、ヘッドレスト33及びフットレスト34からなる座席30と、この座席30に対しに次の動作を行わせるリフト装置Mとから構成されている。
座席30は、車室内において車体の進行方向を向いた前向位置(図1に示す位置)とドア開口部13側を向いた旋回位置(図2に示す位置)との間での回動動作、及び旋回位置から車外へ或いは車外から旋回位置への水平方向へのスライド動作並びに車外での昇降動作がなされるようになっている(図3参照)。
尚、以下の説明において、座席30が車内から車外へ移動する一連の動作を突出動作とし、座席30が車外から車内へ移動する一連の動作を格納動作とする。
【0012】
リフト装置Mは座席30に回動動作を行わせる回動機構(本発明の支持機構に相当する)40と、車内から車外へ或いは車外から車内へのスライド動作を行わせる車外スライド機構90と、車外での昇降動作を行わせる昇降機構50とから構成されている。
回動機構40は図4に示すようにフロアパネル11に対して取付けられる固定台座41と、回動台座(本発明の支持台座に相当する)42とを有している。固定台座41にはインナリング(図示せず)が設けられる一方、回動台座42にはアウタリング(図示ぜす)が設けられており、このアウタリングがインナリングの外周にボールを介して回動可能に取付けられる。かくして、回動台座42が固定台座41に対して回動可能に支持されることとなる。
また、駆動源としては、例えば、固定台座41には正逆両方向に回動可能であって、回転軸にピニオンギヤを設けた回動用モータを備えるとともに、回動台座42にはピニオンギヤと噛合するセクタギヤを設けておけばよい。
【0013】
昇降機構50について図4、図5を参照して説明する。
回動台座42の上面には、平板状をなすベースパネル51が設けられている。
図5に示すように、このベースパネル51の左右両縁には座席30の前後方向に沿って案内壁52が設けられている。この案内壁52は、断面がL字状をなしており、外向きに取付けられている。また、案内壁52は断面がコの字状をなす連結ブラケット53、54によって、その前端同士及び後端同士がそれぞれ架設されている。
【0014】
ところで、この案内壁52の外面における下部には後述するガイドローラ59に対する案内溝55が設けられている。すなわち、案内壁52における折り曲げ部52Aがガイドローラ59に対する摺動面となっているとともに、案内壁52の上部側には摺動面に沿ってカム部材83が取付けられている。このカム部材83については後述するが、その下面85は水平となっており、折り曲げ部52Aと対向するようになっている。かくして、案内壁52及びカム部材83の下面85によって案内溝55が形成されている(図13参照)。
一方、ベースパネル51に対して取付けられるスライダ58は、図5に示すように、左右一対設けられた取付け板58Aの上端同士を連結プレート58Bによって橋渡してなる。この両取付け板58Aの内面側には案内溝55に対して嵌合可能なガイドローラ59が一対取付けられている。かくして、ガイドローラ59が案内溝55内を転動することで、スライダ58が案内壁52に沿ってスライドすることとなる。
【0015】
図5に示すように、スライダ58の前方には昇降フレーム75が配されている。この昇降フレーム75はコの字状に形成されるとともに、側部パネル75Aの内側には、後述する車外スライド機構90の駆動源を装着するための装着板75Cが配されている。また、側部パネル75Aの外面における上部には補強板76が前後に取付けられており、その前部側及び後部側にはそれぞれ摺動ローラ77が回動可能に軸支されている。
【0016】
スライダ58と昇降フレーム75の左右両側には上下リンクアーム72、73が配されている。上部リンクアーム72は全長に亘って直線形状をなし、下部リンクアーム73は全体としては湾曲した形状をなすとともに後端部分には屈曲部73Aが形成されている。両リンクアーム72、73の後端側は接続ピン78A、78Bによってスライダ58の側壁58Aにそれぞれ回動可能に軸支されている。一方、両リンクアーム72、73の前端部は接続ピン79A、79Bを介して昇降フレーム75の側部パネル75Aに対してそれぞれ回動可能に軸支されている。これらスライダ58、昇降フレーム75及び両リンクアーム72、73は四節リンク71を構成しており、昇降フレーム75、ひいては座席30をベースパネル51に対し平行に昇降させることが出来る。
また、接続ピン79Aは側部パネル75Aを貫通して内部に突出するとともに、その突出した部分にはサブローラ97が回動可能に取付けられている。図7に示すようにスライダ58が最も後退した位置にあるときには、サブローラ97は案内溝55に対して嵌合するようになっている。
【0017】
次に、スライダ58によるスライド動作と4節リンク71の回動動作とを連動させる連動部81は、下部リンクアーム73の屈曲部73Aに回動自在に取付けられたカムピン82と、前記カム部材83とから構成されている。すなわち、カム部材83の上面にはカムピン82と摺接する案内面84が座席30の前後方向に沿って設けられている。案内面84は図6に示すように、後部側に形成される動作休止部84Aと前部側に形成される傾斜部84Bとからなり、動作休止部84Aは水平な形状となっている。そのため、カムピン82がこの動作休止部84A上にあるときには、4節リンク71の下方向への回動動作が規制された状態にある。
【0018】
一方、傾斜部84Bは前方に向けて下り勾配となっている。そのため、スライダ58が案内壁52に沿ってスライドし動作休止部84Aから傾斜部84Bに移行すると、以後は、カムピン82は傾斜部84B上を転動しながら下降する。これにより、下部リンクアーム73、すなわち4節リンク71が接続ピン78A、78Bを中心に回動し、昇降フレーム75、ひいては、座席30を昇降させることとなる。また、この傾斜部84Bの勾配は、車外へ突出する際に座席30をほぼ直線的な軌跡(厳密に言えば円弧状であるがその曲率が小さいためほぼ直線となる)を辿って下降させるために、緩やかな勾配とされている。
【0019】
尚、カムピン82が動作休止部84Aから傾斜部84Bに移行するタイミングについては、例えば、スライダ58のスライド動作によって、シートクッション31の大部分がドア開口部13のスカッフ16を通過した後とすればよい(図9参照)。また、図7に示すように、スライダ58が最も後退した位置にあるとき、上部リンクアーム72は水平な姿勢となっている。これは、後述するが座席30が車内にある時には、上部リンクアーム72によって座席30を支持するためである。
【0020】
次にスライダ58をベースパネル51に沿って往復運動させる駆動機構60について説明する。
ベースパネル51上であって両案内壁52に挟まれた位置には、案内壁52に沿って前後送りねじ61が左右一対配されている。各前後送りねじ61はその前端側が前側連結ブラケット53に、後端側が後側連結ブラケット54に軸支されている。一方、両連結ブラケット53、54の内部には正逆両方向に回転可能とされた昇降スライドモータ62が取付けられており、前後送りねじ61に対してそれぞれ接続されている。また、これら両前後送りねじ61は、両昇降スライドモータ62の駆動に伴って、同期して回転するようになっている。
一方、連結プレート58Bの下面の左右両側には前後送りねじ61に対して螺合するトラベルナット64がねじ止めされるようになっている。かくして、昇降スライドモータ62の駆動に伴って前後送りねじ61が回動すると、スライダ58ひいては座席30が案内壁52に沿ってスライドすることとなる。
【0021】
続いて、車外スライド機構90について図4、図5を参照して説明する。
シートクッション31の骨格を形成するクッションフレーム91は略長方形状をなすとともに、その下面における左右両端側には案内レール92が平行に取付けられている。この案内レール92は断面がコの字状をなしており、開放した側が向かい合うように配されている。この案内レール92の溝内であって、その前部には、摺動ローラ77が嵌合するようになっている。この摺動ローラ77が案内レール92の溝内を相対的に転動することで、クッションフレーム91のスライド動作が円滑になされる。
次に駆動源としては、回転軸に進退ピニオン94を設けたシート進退用モータ93を設けており、昇降フレーム75の取付け板75Cに取付けられている。一方、クッションフレーム91の下面側には案内レール92と平行に、進退ピニオン94と噛合するラック96が設けられている。そのため、シート進退用モータ93を駆動させると座席30が前後方向へ水平移動する。
【0022】
また、図7に示すように、座席30が車内にあって昇降動作が行われる前の状態(クッションフレーム91が最も後退した位置にある状態)では、上部リンクアーム72は、案内レール92内に収容されるようになっている。この時、前記した上部リンクアーム72の上面に対して案内レール92の下面側が当接する設定となっており、クッションフレーム91及び座席30を上部リンクアーム72が支持するようになっている。一方、クッションフレーム91は最も前進した位置に至ると(図9参照)、その後端は上部リンクアーム72から昇降フレーム75側に乗り移り、昇降フレーム75のみによって支持されるようになる。
【0023】
続いて、座席30の各動作を制御する制御機構について説明する。
リフト装置Mには回動動作の際に座席30の向きを検知する検出スイッチと、スライド動作の際に座席30の位置を検知する検出スイッチが設けられている。回動動作を検出する検出スイッチとしては、例えば、回動台座42に検知部材(図示せず)を設けるとともに、固定台座41に対し被検知部材(図示せず)を複数個設けておく。そして、前向位置と旋回位置において両部材を接触させることで座席30の方向の検出を行う構成とすればよい。また、車外スライド機構90によるスライド動作を検出する検出スイッチとしては、例えば、クッションフレーム91に検知部材(図示せず)を設けるとともに、昇降フレーム75に被検知部材(図示せず)を複数個設けておき、クッションフレーム91が最も後退した位置と最も前進した位置において、両部材を接触させて位置検知を行えばよい。また、昇降動作の検出には、スライダ58に検知部材(図示せず)を設けるとともに、案内壁52に対し被検知部材(図示せず)を複数個設けておく。そして、昇降動作の前後において両部材を接触させることで位置検知を行う構成とすればよい。
【0024】
一方、車体には、中央処理装置(CPU)を主体とする制御装置が設けられている(図示せず)。CPUには、入力ラインとして前述した両検出スイッチが接続されるとともに座席30に対して突出・格納動作を行わせるリモコンからの動作信号が入力されるようになっている。一方、出力ラインとしてモータ駆動回路が接続されており、更に、モータ駆動回路には回動用モータ(図示せず)と、昇降スライドモータ62、シート進退用モータ93が接続されている。
【0025】
次に、座席30に着座している身障者等が車椅子に乗り移る際の手順について説明する。まず、同乗者が先に車両から降りて助手席20側のドア14を開放し、ドア14の外部に車椅子(図示せず)を待機させておく。続いて、リモコンのスイッチを投入し、座席30に車外への突出動作を行わせる。すなわち、リモコンからの動作信号をうけてCPUはモータ駆動回路を介して回動用モータを駆動させる。これにより、アウタリング、ひいては回動台座42が固定台座41に対して回動する。かくして座席30は前向位置(図1に示す位置)から旋回位置(図2に示す位置)に向けて方向転換する。
また、座席30が前向位置にある時には、カムピン82はカム部材83における動作休止部84Aにあって、4節リンク71の下方向への回動動作を規制している。そして、回動機構40による回動動作中、カムピン82とカム部材83の位置関係は不変であるため、カムピン82は動作休止部84Aに停止している。
【0026】
座席30が旋回位置に至ると、検出スイッチによって座席30の位置検出がなされて、制御装置が検出信号に基づいて回動用モータを停止させ、それと同時にシート進退用モータ93を駆動させる。すると、進退ピニオン94が回動するため歯車の噛み合いによりラック96、クッションフレーム91、ひいては座席30が車外方向へ移動する。図9に示すように、クッションフレーム91が昇降フレーム75に対し最も前進した位置に達して、上部リンクアーム72から昇降フレーム75に乗り移ると、検出スイッチによって再び位置検出がなされ制御装置が検出信号に基づいてシート進退用モータ93を停止させる。
この車外スライド機構90によるスライド動作も、カムピン82とカム部材83との位置関係は不変であるため、動作中、カムピン82は引き続き動作休止部84Aに停止している。
【0027】
続いて、制御装置は昇降スライドモータ62を駆動させる。すると、前後送りねじ61が回動するため、トラベルナット64、スライダ58、ひいては座席30がベースパネル51に対して前進する。そして、カムピン82もカム部材83に対して前進動作を行い、座席30の大部分がスカッフ16を通過した当たりで動作休止部84Aから傾斜部84Bへと移行する。その後、カムピン82は傾斜部84Bに沿って下降しながら前進するため、下部リンクアーム73、ひいては4節リンク71全体が接続ピン78A、78Bを中心として下方に回動する。かくして、座席30はなだらかな直線軌跡を辿って下降動作を行う。そして、スライダ58がベースパネル51に対して最も前進した位置に達したところで、検出スイッチによって位置検出がなされる。すると、制御装置が検出信号に基づいて昇降スライドモータ62を停止させる。これにて、全ての作動が終了し、座席30の突出動作が完了する。
【0028】
図3に示すように座席30の突出動作が完了した時には、シートクッション31が車外に突出し、着座者のほぼ全体が車外に位置するようになっている。そのため、座席30と並列になるように車椅子を配しておけば、乗り移りを円滑に行うことができる。
尚、座席30が車外に突出した状態から車内の前向位置へ復帰させる格納動作は、前述した動作を逆に辿るものであるため重複した説明は省略する。
【0029】
このように本実施形態によれば、座席30はなだらかな直線軌道を辿って昇降動作を行う。そのため、昇降スライドモータ62が行う単位時間当たりの仕事量は昇降動作の全域に亘ってほぼ均一となる。よって、単位時間当たりの仕事量が均一でない場合と比較して、昇降スライドモータ62の最大出力を小さく設定することが出来、装置全体の小型化が図られる。
更に、昇降スライドモータ62、前後送りねじ61、トラベルナット64はそれぞれ一対設けられている。このように、昇降スライドモータ62を単体とせず、複数個設けることで各昇降スライドモータ62を更に小型化している。
これにより、装置全体の上下方向の厚みを薄く設定することが出来る。すなわち、当該座席30の厚みをリフト装置が装着されてないシートの座席30に対して変わらないようにすることが出来、見栄えにも優れる。
【0030】
また、カム部材83はカムピン82とベースパネル51との間に挟まれて配されている。そのため、カム部材83を配置するために専用のスペースを新たに設ける必要がなく、装置全体が縦方向に大型化することがない。
更に、ガイドローラ59に対する案内溝55は、カム部材83が配置される幅内(図13のD部)に設けられているため、カム部材83の側方にスライドパネルを案内するための部材を取り付ける場合と比較して装置全体の横幅を狭くすることが出来る。
【0031】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0032】
(1)本実施形態では案内壁52とは別にカム部材83を設けたが、案内壁52の側面にカムピン82を案内するカム溝を設けてもよい。
【0033】
(2)本実施形態では案内溝55をカム部材83の下面側に設けたが、カム部材83の側面に直接凹部を設けてもよい。
【0034】
(3)本実施形態では昇降スライドモータ62を複数個設けたが、単数であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る普通自動車の平面図
【図2】座席が旋回位置にある状態を示す平面図
【図3】座席が車外に突出した状態を示す平面図
【図4】助手席の分解斜視図
【図5】昇降装置の拡大分解斜視図
【図6】カム部材の拡大斜視図
【図7】座席が前向位置にある状態を示す側面図
【図8】その平面図
【図9】クッションフレームが昇降フレームに対して最前進位置にある状態を示す側面図
【図10】その平面図
【図11】座席が車外に突出した状態を示す平面図
【図12】その平面図
【図13】図8中のA−A線断面図
【図14】図8中のB−B線断面図
【図15】座席の軌跡を示す側面図
【図16】従来例の側面図
【符号の説明】
30…座席
40…回動機構(支持機構)
41…回転台座(支持台座)
50…昇降機構
51…ベースパネル
55…案内溝
58…スライダ
59…ガイドローラ
60…駆動機構
71…4節リンク
78A…接続ピン
78B…接続ピン
81…連動部
82…カムピン(摺動部材)
83…カム部材
84…案内面
M…リフト装置

Claims (2)

  1. 車体のフロアパネルに取付けられた支持台座を有する支持機構と、
    前記支持台座に対して固定されたベースパネルと、このベースパネルに対して水平方向にスライド可能に取付けられたスライダと、このスライダと座席との間を連結する4節リンクと、前記フロアパネル側と前記座席側との間に介在されるとともに、前記スライダのスライド動作に伴って前記4節リンクに対し前記座席を昇降運動させるような回動動作を行わせる連動部とからなる昇降機構と、
    前記スライダを前記ベースパネルに沿って往復運動させるための駆動機構とを備え、前記座席を車両の内外で出入りさせつつ昇降させる座席のリフト装置であって、前記連動部は、
    前記座席側に取付けられた摺動部材と、
    前記ベースパネルにおいて座席の前後方向に沿って設けられる案内壁の外面上部に固定されたカム部材と、から構成され、
    当該カム部材の上面には前記摺動部材に対して摺接するとともに前記スライダのスライド動作に伴って、前記座席をほぼ直線的に昇降させるような案内面が設けられる一方、
    前記カム部材の下面は水平面とされ、
    当該カム部材の下面及び前記案内壁により、前記スライダに設けられるガイドローラを嵌合させつつ前記スライダを前記ベースパネルに沿って案内する案内溝が形成されていることを特徴とする座席のリフト装置。
  2. 前記4節リンクが前記スライダと、前記座席を支持する昇降フレームと、前記スライダと前記昇降フレームとの間を連結する一対のリンクアームとからなるものにおいて、
    前記昇降フレームの側部パネルに、前記スライダが前記ベースパネルに対して最も後退した状態にあるときに、前記案内溝に嵌合するサブローラを設けたことを特徴とする請求項1に記載の座席のリフト装置。
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