JP4087989B2 - 座席昇降装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、身体障害者や高齢者等をシートに着座させたまま車室内外に移動させる座席昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、座席昇降装置としては、図12に示すようなものが知られている(特開平11−113965号公報参照)。
【0003】
この座席昇降装置201は、車両のフロアパネルに固定されるベースブラケット202を備えており、該ベースブラケット202上には、旋回装置203及びスライドレール204を介して、アームマウントブラケット205が固定されている。このアームマウントブラケット205の両側面には、アッパーアーム206,206とロアアーム207,207とが枢支されており、各アーム206,206,207,207の先端は、シート208を保持するシートホルダー209に枢支されている。
【0004】
前記両ロアアーム207,207は、プレート211,211及びロアアームクロスメンバ212を介して連結されており、前記プレート211,211には、サイドリンク213が枢支されている。このサイドリンク213の前端部は、フロントアーム214を介して、フロントアームクロスメンバ215に連結されている。そして、該フロントアームクロスメンバ215とロアアームクロスメンバ212との間には、アクチュエータ216が配置されている。該アクチュエータ216のシリンダ217は、前記フロントクロスメンバ215に固定されており、前記シリンダ217より進退するピストンロッド218は、前記ロアアームクロスメンバ212に枢支されている。
【0005】
この座席昇降装置201により車室内のシート208を車室外へ移動する際には、第1に旋回装置203のロックを解除して、シート208を乗降口へ向けて回転させる。第2にスライドレール204のロックを解除して、シート208を乗降口より車室外へ押し出す。第3にスイッチ操作によりアクチュエータ216を駆動して、ピストンロッド218を後退させ、ロアアームクロスメンバ212に連結されたロアアーム207,207、及び該ロアアーム207と共にリンク機構を形成するアッパーアーム206,206を回動させ、シート208を、車室外において下降できるように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の座席昇降装置201にあっては、車室内のシート208を車室外へ移動する際に、手動によるシート208の回転操作と、手動でのシート208のスライド操作と、電動によるシート208の下降操作とを、順番に通りに行わなければならならず、操作手順が煩雑であるとともに、解りにくかった。
【0007】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、操作手順の簡素化を図ることができる座席昇降装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1の座席昇降装置にあっては、シートを車室内位置と車室外位置とに変位させる車両用の座席昇降装置において、車体フロアに回動可能に支持されるロアレッグと、該ロアレッグにスライド自在に支持されたスライダと、前記スライダを、前進位置と後退位置との間にて移動させる移動手段と、前記スライダに、基端部が回動自在に支持された第1アームと、前記スライダに、基端部が回動自在に支持され、前記第1アームと対を成しリンク機構を形成する第2アームと、前記第1及び第2アームの先端部に支持され、前記シートを保持するシートホルダと、前記スライダが前記後退位置に位置した状態で、上方へ向けて起立された前記第1及び第2アームを、前記スライダの前記前進位置へ向けた移動に応じて、該前進位置側へ傾倒させる傾倒手段と、を備えている。
【0009】
すなわち、車室内のシートを、車両側部に設けられた乗降口を介して車室外へ移動させる際には、先ず、車体フロアに設けられたロアレッグを回動し、シートを乗降口へ向ける。次に、移動手段を作動し、前記ロアレッグに設けられたスライダを後退位置から前進位置へ向けてスライド移動させる。
【0010】
すると、第1及び第2アームを介してスライダに支持されたシートホルダは、スライダと共に車室外へ向けて移動される。また、前記スライダが後退位置に位置した状態で起立された第1及び第2アームは、傾倒手段により、前記スライダの前進に応じて前進位置側へ傾倒されるので、前記両アームの先端部に支持された前記シートホルダ及びシートは、これに伴い下降される。
【0011】
また、請求項2の座席昇降装置においては、前記傾倒手段を、前記第1アームの基端部に設けられた第1ローラと、前記第2アームの基端部に設けられた第2ローラと、前記スライダの移動に伴い前記各ローラを案内して前記第1及び第2アームを傾倒させる案内板とにより構成する一方、前記第1ローラが前記案内板に接して案内される第1案内領域と、前記第2ローラが前記案内板に接して案内される第2案内領域とを区画し、第1及び第2ローラのいずれか一方が前記案内板に案内されている間、他方のローラと前記案内板との間に間隙を確保した。
【0012】
すなわち、第1及び第2アームを傾倒させる傾倒手段を、第1及び第2アームに設けられた第1及び第2ローラと、両ローラを案内する案内板とにより構成することができる。そして、第1及び第2ローラのいずれか一方が案内板に案内されている間、他方のローラと案内板との間に間隙を確保することにより、第1ローラが案内板に案内される第1案内領域では、第2ローラと案内板との接触が防止され、第2ローラが案内板に案内される第2案内領域においては、第1ローラと案内板との接触が防止される。
【0013】
さらに、請求項3の座席昇降装置では、前記案内板を、前記ロアレッグに設けられた第1カムプレートと、該第1カムプレートの上部に離間して配設された第2カムプレートとにより構成し、前記第1カムプレートと前記第2カムプレートとの間に、前記第1ローラが移動する移動空間を形成した。
【0014】
すなわち、前記案内板は、離間して配設された第1カムプレートと第2カムプレートとにより構成され、第1ローラは、両カムプレート間を移動するように構成されている。これにより、第1ローラの不用意な離脱が防止される。
【0015】
加えて、請求項4の座席昇降装置にあっては、前記第2ローラを、前記第2カムプレート上に配置するとともに、当該第2ローラが前記第2カムプレートに案内される前記第2案内領域を前記前進位置側に設定し、当該第2案内領域において、前記第2カムプレートと前記第1ローラとの間に間隙を確保した。
【0016】
すなわち、車室外へ移動されたシートホルダが下降され、地面に近接した状態において、前記シートホルダに外力が加えられた際には、第2カムプレート下部の第1ローラが、第2カムプレートに当接するまで前記シートホルダの変位が許容されるとともに、第2カムプレートに当接することにより、第1ローラの離脱が防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に従って説明する。図1及び図2に示すように、ワンボックス型の車両1の車室内I内には、運転席シート2、助手席シート3、二列目右側シート4、二列目左側シート5、及び三列目シート6が配置されている。二列目左側シート5(以下、単にシート5という。)は、車両1の側部に設けられた乗降口7の近傍に配置されており、乗降口7はステップ8を有しスライドドア9により開閉される。そして、前記シート5に本発明の一実施の形態が適用されており、これによりシート5は、同図に示した車両前方Fを向く格納位置A、図3に示した乗降口7方向を向く旋回位置B、及び図4に示した乗降口7を介して車室外Oに突出し地上近傍まで下降した乗降位置Cとに変位可能な構成を具備している。
【0018】
前記シート5に装備された座席昇降装置11は、図5に示すように、当該座席昇降装置11を車体フロアに固定するためのベースブラケット12を備えており、該ベースブラケット12には、座席昇降装置11を回転させる回転盤13が設けられている。該回転盤13には、ロアレッグ14が固定されており、該ロアレッグ14は、車体フロアに対して回転可能に設けられている。このロアレッグ14には、スライダ15がスライド自在に支持されており、該スライダ15は、スライダクロスメンバ16と、該スライダクロスメンバ16の両端に設けられた左右側板17,18と、両側板17,18の前端及び下端に設けられたスライドローラ19,・・・とにより構成されている。
【0019】
また、前記ロアレッグ14には、移動手段としてのパワーユニット21が設けられており、該パワーユニット21は、前記ロアレッグ14の後壁22に固定されるとともに、減速ギアを内蔵したユニット本体23を中心に構成されている。該ユニット本体23の入力部には、モータ24が取り付けられており、出力部からはボールネジシャフト25が延出している。該ボールネジシャフト25には、ボールネジナット26が螺合されており、該ボールネジナット26には、ナット取付ブラケット27を介して、前記スライダ15のスライダクロスメンバ16に結合されている。これにより、前記モータ24を正転又は逆転させることにより、前記スライダ15を、図6に示す後退位置Dと図7に示す前進位置Eとの間にて移動できるように構成されている。
【0020】
前記スライダ15の左右側板17,18には、図5に示したように、アッパーアーム取付軸31と、ロアアーム取付軸32とが突設されており(左側板17側のみ図示)、前記アッパーアーム取付軸31には、第1アームとしてのアッパーアーム33の基端部が回動自在に支持されている。また、前記ロアアーム取付軸32には、第2アームとしてのロアアーム34の基端部が回動自在に支持されており、該ロアアーム34は、前記アッパーアーム33と共にリンク機構35を形成している。前記両アーム33,34の先端部は、前記シート5を保持するシートホルダ36に枢支されており、該シートホルダ36は、前記両アーム33,34を介して、前記スライダ15に支持されている。前記アッパーアーム33の基端部には、前記アッパーアーム取付軸31による下端支持点よりシート前方SF側の部位に、第1ローラとしてのアッパーローラ37が回転可能に支持されており、前記ロアアーム34の基端部には、前記ロアアーム取付軸32による下端支持点よりシート前方SF側の部位に、第2ローラであるロアローラ38が回転可能に支持されている。
【0021】
前記シートホルダ36は、前記シート5が固定される基部41と、該基部41の前端より延出可能に設けられた足置きパイプ42と、前記基部41の両側部に起立されたホルダ側壁43,43とからなり、該ホルダ側壁43よりシート前方SFへ延出したアームレスト取付ブラケット44には、アームレスト45が跳ね上げ可能に回転支持されている。前記ホルダ側壁43の上端部には、アッパーアーム取付軸46が突設されており、該アッパーアーム取付軸46には、前記アッパーアーム33の先端部が回動自在に取り付けられている。また、前記ホルダ側壁43の上端部には、ロアアーム取付軸47が突設されており、該ロアアーム取付軸47には、前記ロアアーム34の先端部が回動自在に取り付けられている。これにより、前記スライダ15と、前記アッパーアーム33と、前記ロアアーム34と、前記シートホルダ36とによって平行リンクが形成されている。
【0022】
そして、前記ロアレッグ14には、スライドプレート61がボルトで固定されており、前記スライダ15のスライドローラ19,・・・は、図6に示したように、このスライドプレート61と前記ロアレッグ14底面との間にて移動自在に保持されている。また、前記ロアレッグ14には、前記アッパーアーム33のアッパーローラ37と、前記ロアアーム34のロアローラ38との移動軌跡を、前記スライダ15の移動に応じてコントロールする案内板62が設けられており、該案内板62は、前記ロアレッグ14に固定された第1カムプレート63と、該第1カムプレート63の上部に離間して配設された第2カムプレート64とにより構成されている。
【0023】
前記第1カムプレート63と前記第2カムプレート64との間、及び前記第2カムプレート64と前記ロアレッグ14底面との間には、図6及び図7に示したように、前記アッパーローラ37を移動自在に保持する移動空間71が形成されており、前記ロアローラ38は、前記第2カムプレート64上を移動できるように構成されている。前記第1カムプレート63は、シート前方SFへ向かうに従って高さ寸法が低くなる三角板状に形成されており、前記アッパーローラ37が第1カムプレート63の上端面に接してシート前方SFへ移動することにより、前記アッパーローラ37を有するアッパーアーム33がシート前方SFへ傾動するように構成されている。また、前記第2カムプレート64は、円弧状に形成されており、その上端面が、シート前方SFへ向かうに従って低くなるように固定されている。これにより、前記ロアローラ38が第2カムプレート64の上端面に接してシート前方SFへ移動することにより、前記ロアローラ38を有するロアアーム34がシート前方SFへ傾動するように構成されており、前記アッパー及びロアローラ37,38と前記第1及び第2カムプレート63,64とによって、前記アッパー及び前記ロアアーム33,34を傾倒させる本発明の傾倒手段が構成されている。
【0024】
前記第1カムプレート63の長さ寸法は、前記第2カムプレート64より短く設定されており、前記アッパーローラ37が、前記第1カムプレート63に案内される第1案内領域81がシート後方SR側に設定されるとともに、前記ロアローラ38が、前記第2カムプレート64に案内される第2案内領域82がシート前方SF側に設定されている。
【0025】
そして、前記アッパーローラ37が第1カムプレート63に案内される第1案内領域81において、図6に示したように、第2カムプレート64とロアローラ38との間に、ロア間隙91が確保されるように構成されており、前記ロアローラ38が第2カムプレート64に案内される第2案内領域82では、図7にて一点鎖線で示したように、第1カムプレート63とアッパーローラ37との間に、アッパー下方間隙92が確保されるように構成されている。また、前記第2案内領域82において、前記第2カムプレート64とアッパーローラ37との間には、図7にて実線で示したように、アッパー上方間隙93が確保されるように構成されている。これら各間隙91,92,93は、前記ロアレッグ14に対する第1及び第2カムプレート63,64の固定位置により調整されている。具体的な構成としては、ロアレッグ14に設けられた長穴と、該長穴に上下移動可能に遊嵌された後、各カムプレート63,64に形成されたネジ穴に螺入されるボルトとからなり、各カムプレート63,64の固定位置を上下に微調整できるように構成されている。
【0026】
以上の構成にかかる本実施の形態において、図1に示したように、車室内Iに位置するとともに車両前方Fへ向けて配設されたシート5を、車両1側部に設けられた乗降口7より車室外Oへ移動させる際には、先ず、車体フロアに設けられたロアレッグ14におけるロックを解除して、図3に示したように、シート5を乗降口7へ向けて回動する。次に、スイッチ操作により、パワーユニット21のモータ24を駆動する。すると、パワーユニット21より延出したボールネジシャフト25が回動され、該ボールネジシャフト25に螺合したボールネジナット26及び該ボールネジナット26にナット取付ブラケット27を介して結合されたスライダ15が、図8に示す後退位置Dから、図9及び図10に示す中途位置を通過して、図11に示す前進位置Eへ向けて移動される。そして、該前進位置にて、前記モータ24への通電をカットするリミットスイッチが作動され、前記スライダ15の移動が停止される。
【0027】
これにより、第1及び第2アーム33,34を介して前記スライダ15に支持されたシートホルダ36は、図8〜図11に示したように、スライダ15と共に車室外Oへ向けて移動される。このとき、前記スライダ15に支持されたアッパーアーム33は、第1案内領域81にて、基端部に設けられたアッパーローラ37が第1カムプレート63の上端面に沿って下方へ案内され、シート前方SFへ向けて傾倒される。これと同時に、このアッパーアーム33と共に平行リンクを構成するロアアーム34も、シート前方SFへ向けて傾倒される。また、第2案内領域82にあっては、ロアアーム34基端部のロアローラ38が第2カムプレート64の上端面に沿って下方へ案内されるので、当該ロアアーム34及びアッパーアーム33は、シート前方SFへ向けて傾倒され、両アーム33,34からなる平行リンクを介して支持されたシートホルダ36及びシート5は、図9〜図11に示したように下降される。
【0028】
このように、前記パワーユニット21を作動させることにより、シート5の車室外O方向への移動と下降とを同時に行うことができるので、シート5を乗降口7へ向けた後、パワーユニット21を作動させるスイッチ操作を行うだけで、シート5を車室外Oへ移動し、かつ下降させることができる。したがって、車室内Iのシート5を車室外Oへ移動させる際に、手動によりシート5を回転させるとともに車室外Oまでスライドさせた後、アクチュエータを作動してシート5を下降させなけらばならなかった従来と比較して、シート5のスライド操作が不要となり、操作手順の簡素化を図ることができ、操作性を向上することができる。また、第1及び第2アーム33,34を傾倒させる傾倒手段を、前記アッパー及びロアローラ37,38と前記第1及び第2カムプレート63,64とにより構成することができるので、複雑なギヤ機構を設ける場合と比較して、構成の簡素化を図ることができる。
【0029】
また、前記各ローラ37,38を案内する案内板62は、離間して配設された第1カムプレート63と第2カムプレート64とにより構成されており、前記アッパーローラ37は、前記両カムプレート63,64間、及び第2カムプレート64とロアレッグ14底面との間に形成さされた移動空間71にて移動されるので、当該アッパーローラ37の不用意な離脱を防止することができる。これにより、アッパーローラ37の離脱に起因した不具合を減少させることができる。
【0030】
一方、前記アッパーローラ37が第1カムプレート63に案内される第1案内領域81においては、図6に示したように、ロアローラ38が第2のカムプレート64から規定の間隔(ロア間隙91)を維持しながら移動するように構成されており、前記ロアローラ38が第2カムプレート64に案内される第2案内領域82では、図7中に一点鎖線で示したように、アッパーローラ37が第1カムプレート63から規定の間隔(アッパー下方間隙92)を維持しながら移動するように構成されている。これにより、第1案内領域81では、ロアローラ38と第2カムプレート64との接触を防止することができるとともに、第2案内領域82においては、アッパーローラ37と第1カムプレート63との接触を防止することができるので、両ローラ37,38が常時カムプレート63,64に接する場合と比較して、各ローラ37,38及び各カムプレート63,64の摩耗を減少させることができ、耐久性を高めることができる。
【0031】
また、前記第2案内領域82において、第2カムプレート64とアッパーローラ37との間には、アッパー上方間隙93が確保されるように構成されている。このため、車室外Oへ移動されたシートホルダ36が縁石に当接し、該シートホルダ36に上方へ向けた外力が加えられた場合であっても、アッパーローラ37が第2カムプレート64に当接するまで、前記シートホルダ36の変位を許容することができるとともに、アッパーローラ37が第2カムプレート64に当接することにより、当該アッパーローラ37の離脱を防止することができる。これに伴い、第2カムプレート64上に配置されたロアローラ38の離脱も防止することができるので、シートホルダ36当接時に生じ得る不具合を未然に防止することができる。
【0032】
なお、本実施の形態にあっては、シート5を車室外Oへ移動して下降させる行程のみを説明したが、車室外Oのシート5を格納する際には、前述と逆行程により行うことができ、前記スライダ15が後退位置Dに達した際に、モータ24への通電をカットするリミットスイッチを作動させることにより、前記スライダ15の移動を停止させることができる。
【0033】
また、本実施の形態においては、座席昇降装置11のリンク機構35は、図10に示すように、シート5に着座している乗員Mの頭部Hがルーフサイドレール101の真下に達する以前に、上死点を通過するように構成されており、前記ルーフサイドレール101の真下においては、シート5が、格納位置Aより約80mm下降するように設定されている。このため、頭部Hとルーフサイドレール101との隙間(ヘッドクリアランス)を、従来よりも大きく確保することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1の座席昇降装置にあっては、移動手段を作動してロアレッグに設けられたスライダを、後退位置から前進位置へ移動させることにより、第1及び第2アームを介して前記スライダに支持されたシートホルダを、車室外方向へ移動させることができる。これと同時に、前記各アームは、傾動手段により車室外方向へ傾倒されるので、両アームの先端部に支持されたシートホルダ及びシートを下降させることができる。
【0035】
したがって、車室内のシートを、車体フロアに設けられたロアレッグを回動して乗降口へ向けるとともに、移動手段を作動させるだけで、車室外へ移動し、かつ下降させることができる。このため、シートを車室外へ移動させる際に、手動によりシートを回転させるとともに車室外までスライドさせた後、アクチュエータを作動してシートを下降させなけらばならなかった従来と比較して、シートのスライド操作が不要となる。これにより、操作手順の簡素化を図ることができ、操作性を向上することができる。
【0036】
また、請求項2の座席昇降装置においては、第1及び第2アームを傾倒させる傾倒手段を、第1及び第2アームに設けられた第1及び第2ローラと、両ローラを案内する案内板とにより構成することができるので、複雑なギヤ機構を設ける場合と比較して、構成の簡素化を図ることができる。そして、第1及び第2ローラのいずれか一方が案内板に案内されている間、他方のローラと案内板との間に間隙を確保することにより、第1ローラが案内板に案内される第1案内領域では、第2ローラと案内板との接触を防止することができ、第2ローラが案内される第2案内領域においては、第1ローラと案内板との接触を防止することができる。これにより、両ローラが常時案内板に接している場合と比較してローラにかかる面圧を低減することができるため、各ローラ及び案内板の摩耗を減少させることができ、耐久性を高めることができる。
【0037】
さらに、請求項3の座席昇降装置では、案内板を、離間して配設された第1カムプレートと第2カムプレートとにより構成し、第1ローラを、両カムプレート間にて移動することによって、第1ローラの不用意な離脱を防止することができる。これにより、ローラの離脱に起因した不具合を減少させることができる。
【0038】
加えて、請求項4の座席昇降装置にあっては、前記第2案内領域が前進位置側に設定されており、当該第2案内領域において、第2カムプレートと第1ローラとの間に、間隙が確保されるように構成されている。このため、車室外へ移動されたシートホルダが縁石に当接し、該シートホルダに上方へ向けた外力が加えられた場合であっても、第1ローラが第2カムプレートに当接するまで、シートホルダの変位を許容することができるとともに、第1ローラが第2カムプレートに当接することにより、当該第1ローラの離脱を防止することができる。これに伴い、第2カムプレート上の第2ローラの離脱も防止することができるので、シートホルダ当接時に生じ得る不具合を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態を適用した車両のシート配置状態を示す平面透明図である。
【図2】図1の側面を示す透視図である。
【図3】同実施の形態のシートが乗降口方向へ回転された状態を示す平面透明図である。
【図4】同実施の形態のシートが乗降口方向へ回転された後、車室外に下降された状態を示す部分平面図である。
【図5】同実施の形態の座席昇降装置を示す分解斜視図である。
【図6】同実施の形態のスライダが後退位置に位置した状態を示す要部の透明図である。
【図7】同実施の形態のスライダが前進位置に移動された状態を示す要部の透明図である。
【図8】同実施の形態のシートが乗降口方向へ回転されされた状態を示す側部の透明図である。
【図9】同実施の形態のシートを下降する状態を示す説明図である。
【図10】図9に続く説明図である。
【図11】同実施の形態のシートが下降された状態を示す側部の透明図である。
【図12】従来の座席昇降装置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 車両
5 二列目左シート(シート)
11 座席昇降装置
14 ロアレッグ
15 スライダ
21 パワーユニット(移動手段)
33 アッパーアーム(第1アーム)
34 ロアアーム(第2アーム)
35 リンク機構
36 シートホルダ
37 アッパーローラ(第1ローラ)
38 ロアローラ(第2ローラ)
62 案内板
63 第1カムプレート
64 第2カムプレート
71 移動空間
81 第1案内領域
82 第2案内領域
91 ロア間隙
92 アッパー下方間隙
93 アッパー上方間隙
D 後退位置
E 前進位置

Claims (4)

  1. シートを車室内位置と車室外位置とに変位させる車両用の座席昇降装置において、
    車体フロアに回動可能に支持されるロアレッグと、
    該ロアレッグにスライド自在に支持されたスライダと、
    前記スライダを、前進位置と後退位置との間にて移動させる移動手段と、
    前記スライダに、基端部が回動自在に支持された第1アームと、
    前記スライダに、基端部が回動自在に支持され、前記第1アームと対を成しリンク機構を形成する第2アームと、
    前記第1及び第2アームの先端部に支持され、前記シートを保持するシートホルダと、
    前記スライダが前記後退位置に位置した状態で、上方へ向けて起立された前記第1及び第2アームを、前記スライダの前記前進位置へ向けた移動に応じて、該前進位置側へ傾倒させる傾倒手段と、
    を備えたことを特徴とする座席昇降装置。
  2. 前記傾倒手段を、前記第1アームの基端部に設けられた第1ローラと、前記第2アームの基端部に設けられた第2ローラと、前記スライダの移動に伴い前記各ローラを案内して前記第1及び第2アームを傾倒させる案内板とにより構成する一方、
    前記第1ローラが前記案内板に接して案内される第1案内領域と、前記第2ローラが前記案内板に接して案内される第2案内領域とを区画し、第1及び第2ローラのいずれか一方が前記案内板に案内されている間、他方のローラと前記案内板との間に間隙を確保したことを特徴とする請求項1記載の座席昇降装置。
  3. 前記案内板を、前記ロアレッグに設けられた第1カムプレートと、該第1カムプレートの上部に離間して配設された第2カムプレートとにより構成し、前記第1カムプレートと前記第2カムプレートとの間に、前記第1ローラが移動する移動空間を形成したことを特徴とする請求項2記載の座席昇降装置。
  4. 前記第2ローラを、前記第2カムプレート上に配置するとともに、当該第2ローラが前記第2カムプレートに案内される前記第2案内領域を前記前進位置側に設定し、当該第2案内領域において、前記第2カムプレートと前記第1ローラとの間に間隙を確保したことを特徴とする請求項3記載の座席昇降装置。
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