JP3548855B2 - 位相調整されたエンジンのタイミングチェーンシス テム - Google Patents
位相調整されたエンジンのタイミングチェーンシス テム Download PDFInfo
- Publication number
- JP3548855B2 JP3548855B2 JP26446894A JP26446894A JP3548855B2 JP 3548855 B2 JP3548855 B2 JP 3548855B2 JP 26446894 A JP26446894 A JP 26446894A JP 26446894 A JP26446894 A JP 26446894A JP 3548855 B2 JP3548855 B2 JP 3548855B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chain
- sprocket
- links
- link
- teeth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G13/00—Chains
- F16G13/02—Driving-chains
- F16G13/06—Driving-chains with links connected by parallel driving-pins with or without rollers so called open links
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/02—Valve drive
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/02—Valve drive
- F01L1/022—Chain drive
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/02—Valve drive
- F01L1/024—Belt drive
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/16—Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
- F02B75/18—Multi-cylinder engines
- F02B75/22—Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G13/00—Chains
- F16G13/02—Driving-chains
- F16G13/04—Toothed chains
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H7/00—Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
- F16H7/06—Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members with chains
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H7/00—Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
- F16H7/24—Equipment for mounting belts, ropes, or chains
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/02—Valve drive
- F01L1/04—Valve drive by means of cams, camshafts, cam discs, eccentrics or the like
- F01L1/047—Camshafts
- F01L1/053—Camshafts overhead type
- F01L2001/0535—Single overhead camshafts [SOHC]
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B2275/00—Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
- F02B2275/18—DOHC [Double overhead camshaft]
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B2275/00—Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
- F02B2275/20—SOHC [Single overhead camshaft]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10S474/00—Endless belt power transmission systems or components
- Y10S474/90—Phase variator
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T74/00—Machine element or mechanism
- Y10T74/19—Gearing
- Y10T74/1987—Rotary bodies
- Y10T74/19893—Sectional
- Y10T74/19907—Sound deadening
Description
本発明は、全般的に動力伝達用チェーンに関し、とくに内向き歯を有する動力伝達用チェーンすなわちサイレントチェーンに適用される。このサイレントチェーンは、トルクコンバータからトランスミッションへ動力を伝達する場合や四輪駆動車のトランスファーケース内で使用される場合ばかりでなく、エンジンのタイミング用にも用いられる。
【0002】
また本発明は、衝突ノイズスペクトルおよびコーダルアクション(弦上下動)ノイズスペクトルを変更するための、チェーン組立体とスプロケットとの位相調整に関する。とくに本発明は、エンジンタイミングシステムの中でノイズスペクトルを変更するために、位相調整されたスプロケットと関連してタイミングチェーンを使用することを含んでいる。さらに本発明は、ノイズスペクトル変更のために、位相調整されたスプロケットと関連してランダムチェーンを使用することを含んでいる。
【0003】
【従来の技術およびその課題】
動力伝達用チェーンは、自動車産業に広く用いられている。このチェーンは、トルクコンバータからトランスミッションへの動力伝達やトランスファーケース内での動力伝達のためばかりでなく、エンジンのタイミング駆動のためにも用いられる。また動力伝達用チェーンは、一般産業にも広く用いられている。
【0004】
動力伝達用チェーンの一つの形式は「サイレントチェーン」と呼ばれている。このサイレントチェーンは、内向き歯を有し、重ねられた複数のリンクの組から構成されている。リンクの一組すなわち一列は、互いに横に隣接して配置された数枚のリンクから組み立てられている。リンクは枢支手段によって連結され、該枢支手段は典型的には、一対の孔内に支持された丸ピンである。サイレントチェーンの一例は米国特許第 4,342,560号に示されている。なお、この特許は参考としてこの明細書の中に組み込まれている。
【0005】
従来のサイレントチェーンは、典型的にはガイドリンクと内向き歯付リンクとを備えている。ガイドリンクは一つおきのリンクの組の最外側に位置している。ガイドリンクは典型的には、チェーンをスプロケットに横方向に位置決めする作用をするもので、スプロケットとは噛み合わない。
【0006】
内向き歯付リンクすなわちスプロケットと噛み合うリンクは、チェーン及びスプロケット間で動力を伝達する。各内向き歯付リンクは、典型的には、一対の孔と、一対の垂れ下がったつま先部すなわち歯部とをそれぞれ有している。各つま先部は、内側フランク面および外側フランク面によって構成されている。二つの内側フランク面はクロッチ部(股部)で接続されている。
【0007】
内向き歯付リンクは、典型的には、スプロケット歯との接触により、チェーン組立体とスプロケットとの間で動力を伝達するように設計されている。内向き歯付リンクすなわち駆動リンクは、内側フランク面に沿ってあるいは外側フランク面、または両フランク面に沿ってスプロケットの歯と接触する。リンクおよびスプロケット歯間の接触は、動力を伝達する形式のものや付随的接触の性格を有するものがあり、または歯元接触や側部接触を含み得る。
【0008】
従来のサイレントチェーン駆動装置は、軸に支持された少なくとも二つのスプロケットに巻き掛けられた無端状のサイレントチェーンから構成されている。駆動スプロケットを回転させると、チェーンを介して動力が伝達され、その結果、従動スプロケットが駆動される。エンジンのタイミング駆動装置への適用においては、駆動スプロケットがエンジンのクランクシャフトに、従動スプロケットがカムシャフトにそれぞれ取り付けられている。したがって、カムシャフトの回転は、チェーンを介してクランクシャフトの回転により制御され、その回転に依存している。エンジンのタイミング駆動装置用のチェーンは、米国特許第 4,758,210号に示されている。なお、この特許は参考としてこの明細書の中に組み込まれている。
【0009】
従来のチェーン駆動装置は、チェーンに高強度を与えるための幅広のチェーン組立体を含む。あるいは、一本の幅広のチェーンと同等の動力伝達を行えるように、二つのチェーン組立体をスプロケット対間に並べて配置することができる。
【0010】
エンジンのタイミングシステムは、従来、クランクシャフト上に位置する少なくとも一つの駆動スプロケットと、カムシャフト上に位置する少なくとも一つの従動スプロケットとを含んでいる。クランクシャフトを回転させると、チェーン・スプロケット装置を介してカムシャフトが回転する。
【0011】
最も基本的な従来のエンジンタイミングシステムは、典型的には、カムシャフト上の一つのスプロケットに接続されたクランクシャフト上の一つのスプロケットを含んでいる。そして、クランクシャフトスプロケットはカムシャフトスプロケットの半分の歯数を有している。このカムシャフトは、典型的には、バルブステムに接続されたロッカーアームと油圧式リフタを介してバルブ列の作動を制御する。この場合のチェーンは、米国特許第 4,758,210号に示されるように、構造上幅の狭いものでよい。なお、上記特許は参考としてこの明細書に中に組み込まれている。
【0012】
従来のもっと複雑なエンジンタイミングシステムは、クランクシャフトを一対のチェーンで二つのオーバヘッドカムシャフトに接続したものである。クランクシャフトは二つのスプロケットを有している。各チェーンは、二つのオーバヘッドカムシャフトの各々に取り付けられた一つのスプロケットに接続されている。また典型的には、チェーン装置は、各チェーンの緩み側に配置され、チェーンの緊張力を維持するためのテンショナと、各チェーンの引張側に配置され、運転中のチェーンの動きを制御するためのスナッバ(ガイド)とを含む。
【0013】
さらに複雑なエンジンタイミングシステムは、従来技術の中でも用いられている。このシステムは、シリンダの各バンクに二本の(ダブル)オーバヘッドカムシャフトを有するタイミングシステムを備えている。一つのバンクに取り付けられたダブルオーバヘッドカムシャフトは、いずれも同一のチェーンによって回転させられる。あるいは第2のカムシャフトは、カムシャフトからカムシャフトを駆動する別のチェーン駆動装置によって回転させるようにしてもよい。このカムシャフト間駆動チェーンはまた、チェーン制御のための一つのまたは二つのテンショナを含み得る。これらの構造はすべて従来技術において種々の形式で知られているところである。
【0014】
従来技術のタイミングシステムはまた、カムシャフトの一つのスプロケットを駆動するクランクシャフトの一つのスプロケットという形態よりももっと複雑な構造を含み得る。システムの中には、クランクシャフトとカムシャフトとの間にアイドラスプロケットを備えたものがある。一つのチェーンシステムがアイドラを駆動し、次にアイドラが一本のまたは二本のオーバヘッドカムシャフトを駆動する。アイドラの大きさによって、クランクシャフトおよびカムシャフトが異なる回転速度で回転する。たとえばクランクシャフトは、チェーン・スプロケット駆動システムのスプロケットの大きさを決めることによって、カムシャフトの倍の回転速度で回転する。
【0015】
騒音はチェーン駆動装置につきものである。騒音は種々の発生源によって発生するが、サイレントチェーン駆動装置においては、騒音は部分的には、噛合い開始時のチェーンおよびスプロケットの衝突によって発生する衝突音によって引き起こされる。衝突音の大きさは、とりわけチェーンおよびスプロケット間の衝突速度と、ある特定のモーメントすなわち時間増分でスプロケットに接触するチェーンリンクの質量とに影響される。
【0016】
噛合い衝突音は、チェーン駆動装置において一般に周期音である。衝突音は、チェーンがスプロケットと噛み合う周期(frequency)にほぼ等しい周期で繰り返され、周期はスプロケットの歯数とスプロケットの回転速度とに関係している。また衝突によって、不快な純音成分(pure sonic tones)を有する音が発生する。
【0017】
チェーン駆動装置において騒音の原因となる他のものは、チェーンがスプロケットの回りを運動するときの、チェーンとスプロケットによる弦上下動(コーダルアクション)である。コーダルアクションは、チェーンリンクがチェーンのフリースパン部分からスプロケットに入り込むときに発生する。チェーンの噛合い周期ごとのチェーンおよびスプロケット間の噛合いは、チェーン移動方向に垂直な方向であるがチェーンおよびスプロケットと同一平面内で、チェーンのフリースパン部分(チェーンのスプロケット間部分)の動きを生じさせる。この振動はまた、チェーンの噛合い周期の周期でまたはその導関数(derivative)で、不快な純音成分を発生する。
【0018】
サイレントチェーンのチェーン駆動装置において、ノイズレベルおよびピッチ音周期分布(pitch frequecy)を低減させて、純音成分の不快な影響を最小にするために、多くの努力がなされてきた。
【0019】
サイレントチェーン駆動装置におけるノイズ低減の問題は、米国特許第 4,342,560号に示されており、ここでは、チェーンの異なる組に異なる形状のリンクフランクを用いることによって、サイレントチェーンのリンクフランクとスプロケットの歯との接触を変えるようにしている。米国特許第 4,342,560号は、リンク形状を変えて、接触点および接触のリズムを変えることにより、スプロケットと接触するチェーンから発生する音のパターンを変えようとした。同様の思想は、米国特許第 4,832,668号に用いられた。
【0020】
これらの各特許は、チェーンの要素、たとえばリンクの形状あるいは輪郭、またはリンクの孔とフランク面との間隔といったものの不規則化(ランダム化)によって、チェーンのノイズレベルが減少することを教示している。
【0021】
米国特許第 4,915,675号は、この明細書の中に参考として組み込まれているものであるが、リンク形状を変えることによってチェーンから発生する音のパターンを変えるという、同様の思想を利用したものである。またこの特許は、チェーンとスプロケットとの接触点および接触のリズムを変えるために、チェーン組立体において二つの異なる方向に配置された非対称のリンク形状を使用することを教示している。
【0022】
サイレントチェーン駆動装置とスプロケットとの接触のリズムを変えるための他の試みは、スプロケットの歯の形状や歯の間隔といったスプロケット内の要素を変えることに集中してなされてきた。たとえば米国特許第 3,377,875号や第 3,495,468号は、いずれも参考としてこの明細書の中に組み込まれているものであるが、サイレントチェーンのリンクとスプロケット歯との接触の際のノイズを減少させるために、あるスプロケット歯を変更したり、また歯のいくつかを除去したりすることを教示している。
【0023】
本発明は、チェーンとスプロケットの接触によって生じる衝突音のパターンおよびコーダルアクションによる音のパターンを変えることによって、ノイズを減少させることを意図している。また本発明は、チェーン組立体とスプロケットとの間の種々の位相調整関係により、これらの音のパターンを変えることを試みている。チェーンおよびスプロケットの関係を位相調整することにより、与えられた時間増分の間にスプロケットと衝突するチェーンリンクの歯数(すなわちチェーンの質量)を減少させることができる。同様に、チェーンおよびスプロケットの関係を位相調整することにより、コーダルアクションすなわちチェーンおよびスプロケットの関節運動を変え、あるいは位相調整することができる。
【0024】
これら両者の位相調整により、単独であるいはチェーンとスプロケットとの接触の不規則化と関連して、衝突およびコーダルアクションによって生じる音のパターンを変えることができる。
【0025】
従来技術に位相調整関係を用いることに関連して、サーブ(Saab)99の手動変速装置(マニュアル・トランスミッション)は、間隔を隔てて別々に配置した3つのスプロケットに平行に取り付けられた3つの独立したローラチェーンを使用していた。これらのローラチェーンは、本発明の内歯付チェーンとは異なっており、異なる動力伝達性能とノイズ特性とを有している。3つの同一形式のローラチェーンは、隣接するチェーンおよびスプロケットに関し1/3ピッチだけ位相調整された各チェーンおよびスプロケットに対して平行に移動する。
【0026】
このシステムは、「自動車のトランスファ駆動としてのローラチェーン」というタイトルが付けられた、1980年夏のASMEの中に記述されている。オフセットスプロケットを用いたローラチェーンシステムはまた、米国特許第 3,029,654号の中にも示されている。
【0027】
特願昭62-56141号, 63-227318 号, 63-75516号および特願平1-51359 号には、四輪駆動車のトランスミッションまたはトランスファケース内で使用するフェーズド(位相調整された)スプロケットまたはオフセットスプロケットについて記述されている。これらの公報は、エンジンのタイミングシステムについては示していない。また、これらの従来技術の出願は、位相調整がランダムチェーンまたはハイブリッド(混成)チェーンに関連して用いられる本発明のトランスミッションおよびトランスファケースの出願とは異なっている。
【0028】
上記各日本出願は、二つのオフセットスプロケットのある特定の間隔によって発揮される「相殺効果」を使用することについて教示している。この「相殺効果」は、チェーンノイズという問題へのアプローチにおけるランダム化とは異なっている。相殺の如何は、二本の非ランダムチェーンと関連して1/2ピッチだけオフセットされた一対のスプロケットにかかっている。各スプロケットは、チェーンおよびスプロケット間の別々の接触のパターンを繰り返す。この接触は、1/2ピッチ位相調整されており、したがってお互いに相殺し合う。
【0029】
これに対して、本発明のトランスミッション仕様におけるランダムチェーンは、チェーンおよびスプロケット間の接触の不規則なパターンを提供する。ランダム化は、別々の接触の繰り返しパターンを発生させることによる上記相殺の思想とは相反するものである。
【0030】
また上記日本の従来技術の出願は、エンジンのタイミングシステムに関連した位相調整を利用してはいない。タイミングシステムへの適用については、荷重変動があり、またトランスファケースへの適用とは非常に異なり、心間距離が厳しくなっている。
【0031】
本発明の一実施態様は、サイレントチェーン構造を用いることにより、位相調整関係を与えることを意図している。このサイレントチェーン構造では、単一のつま先部を有する内向き歯付リンク(一枚歯リンク)と、従来の二つのつま先部を有する内向き歯付リンク(二枚歯リンク)とを、単一チェーン組立体または二重チェーン組立体に使用することによってランダム化が達成されている。
【0032】
単一のつま先部を有するリンクと、二つのつま先部を有するリンクとを組み合わせることによって、チェーンスプロケット組立体におけるリンクとスプロケット歯との接触のパターンを不規則にし、あるいは変える。単一のつま先部を有するリンクは、位相調整関係を有する分離スプロケットまたは位相調整関係を有しない分離スプロケットとともに、チェーン組立体の中に設けられている。
【0033】
従来技術のチェーンは、単一のつま先部を有するリンクを使用しているが、二重チェーンまたは位相調整されたチェーン組立体の中では使用していない。たとえば米国特許第 959,046号では、単一のつま先部を有するガイドリンクが示されている。しかしながら、このガイドリンクは、チェーン組立体をスプロケット上に保持するためだけに働く。ガイドリンクはスプロケットに対して直接動力の伝達は行わず、このため、ガイドリンクはチェーンの噛合い時にはスプロケットと衝突しない。したがって、単一のつま先部を有するガイドリンクを使用しても、スプロケット歯がリンクまたは関節運動するリンクと接触することによって生じるノイズスペクトルには影響しない。
【0034】
米国特許第 579,742号には、わずかに中心からはずれた位置に配置された単一のつま先部付リンクを有するチェーンが示されている。このリンクは、スプロケットの凹部内に収容された摩擦低減用ボールを介してスプロケットと噛み合う。このチェーンの全てのリンクは単一のつま先部を有している。
【0035】
米国特許第 637,056号には、実質的に中心に配置された単一のつま先部付リンクを有するチェーンが示されている。この特許は、その基部でリンクつま先部と接触する円柱状スプロケット歯を有するチェーンを示している。リンクと円柱状歯部との接触は、歯部の両側で発生するようになっている。このチェーンの全てのリンクは単一のつま先部を有している。
【0036】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、位相調整されたチェーンスプロケット組立体の一部として、変形したスプロケット構造を提供するとともに、この変形したスプロケットが、ランダムチェーン組立体またはハイブリッドチェーン組立体とともに、または単一のつま先部付リンクのチェーン組立体とともに用いられ、これにより、位相調整されたチェーンとスプロケットの関係を提供することにある。なお、単一のつま先部を有するリンクとスプロケットは、チェーンおよびスプロケット間の接触のパターンを変えるとともに、リンクがスプロケット歯から離れる際の、リンクとスプロケットとの干渉という問題の発生を最小限度に抑えるために用いられている。
【0037】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係るエンジンのタイミングチェーンシステムは、単一のドライブシャフトに連結され、ドライブシャフトに沿って平行に配置されるとともに、それぞれ間隔の隔てられた多数の歯を有し、第1のドライブスプロケットの歯の位置が第2のドライブスプロケットの歯に関してオフセットされている第1および第2のドライブスプロケットと、単一のドリブンシャフトに連結され、ドリブンシャフトに沿って平行に配置されるとともに、それぞれ間隔の隔てられた多数の歯を有し、第1のドリブンスプロケットの歯の位置が第2のドリブンスプロケットの歯に関してオフセットされている第1および第2のドリブンスプロケットとを備えるとともに、ドライブシャフトが入力軸に駆動連結され、ドリブンスプロケットが出力軸に駆動連結されており、前記第1のドライブスプロケットは前記第1のドリブンスプロケットに整列し、前記第1のドライブスプロケットを前記第1のドリブンスプロケットに駆動可能に接続する第1のタイミングチェーン組立体を有し、前記第2のドライブスプロケットは前記第2のドリブンスプロケットに整列し、前記第2のドライブスプロケットを前記第2のドリブンスプロケットに駆動可能に接続する第2のタイミングチェーン組立体を有しており、前記第1および第2のチェーン組立体は、交互に配置された多数の内向き歯付リンクを有し、該リンクは前記スプロケットのうちの少なくとも一方のスプロケットの歯と接触するように適合しており、枢支ピンは隣接するリンクの組を連結し、各リンクは該枢支ピンを受ける孔の形状を限定しており、前記第1のチェーン組立体のリンクの幾つかの組は、第1の形状のリンクで構成され、リンクの他の組は異なる第2の形状のリンクで構成されており、第1の形状のリンクからなる組が第2の形状のリンクからなる組に対して不規則な配列パターンで配列されていることを特徴としている。
【0038】
請求項2の発明に係るエンジンのタイミングチェーンシステムは、請求項1において、前記第1のチェーン組立体のリンクが第1のチェーン噛合い周期で前記第1のドライブスプロケットの歯と衝突するとともに、前記第2のチェーン組立体のリンクが第2のチェーン噛合い周期で前記第2のドライブスプロケットの歯と衝突し、前記第1のチェーン噛合い周期が前記第2のチェーン噛合い周期に関して時間的にずれていることを特徴としている。
【0039】
請求項3の発明に係るエンジンのタイミングチェーンシステムは、請求項2において、前記第1のチェーン噛合い周期が変化しており、前記第2のチェーン噛合い周期が一定であることを特徴としている。
【0040】
請求項4の発明に係るエンジンのタイミングチェーンシステムは、請求項1において、前記第2のチェーン組立体のリンクの幾つかの組は、第1の形状のリンクで構成され、リンクの他の組は異なる第2の形状のリンクで構成されており、第1の形状のリンクからなる組が第2の形状のリンクからなる組に対して不規則な配列パターンで配列されていることを特徴としている。
【0041】
請求項5の発明に係るエンジンのタイミングチェーンシステムは、請求項1において、前記第1のチェーン組立体のリンクのいくつかの組は、単一のつま先部を有するリンクから構成されていることを特徴としている。
【0042】
請求項6の発明に係るエンジンのタイミングチェーンシステムは、請求項5において、前記単一のつま先部は、リンクの中心線に関して対称に配置されていることを特徴としている。
【0043】
請求項7の発明に係るエンジンのタイミングチェーンシステムは、請求項5において、前記単一のつま先部は、リンクの中心線に関して非対称に配置されていることを特徴としている。
【0044】
請求項8の発明に係るエンジンのタイミングチェーンシステムは、請求項1において、前記第1および第2のチェーン組立体のリンクのいくつかの組は、単一のつま先部を有するリンクから構成されていることを特徴としている。
【0045】
【作用】
本発明は、位相調整されたチェーン組立体またはチェーンシステムに関する。すなわち、スプロケットが二つの部分に分割され、あるいはスプロケットが分離された組立体であるトランスミッション,トランスファケースまたはエンジンのタイミングシステムである。そして、上記スプロケットの各部分は、単一チェーンまたは多数チェーンに関して互いにオフセットされ、または位相調整されている。
【0046】
本発明は、チェーンシステムの中で、一対のチェーン組立体と一対のスプロケットとの間の位相調整された関係を提供することを意図している。コーダルアクションによって発生するノイズスペクトルばかりでなく、衝突によって発生するノイズスペクトルを変えるために、位相調整が与えられている。本発明による位相調整は、チェーン構造およびスプロケット構造の変更を含み、さらにチェーン組立体とスプロケットとの位置関係を変更することを含んでいる。
【0047】
チェーンおよびスプロケット間の位相調整により、与えられた時間増分の間にスプロケットと衝突するチェーンリンクの歯の数(すなわちチェーンリンクの質量)を減少させることができる。同様に、チェーンおよびスプロケット間の位相調整によって、チェーンおよびスプロケットのコーダルアクションあるいは関節運動について、これを変えることができ、また位相調整することができる。チェーンのランダム化およびスプロケットの位相調整の変更により、衝突およびコーダルアクションによって発生する音のパターンを変えることができる。
【0048】
本発明による位相調整は、スプロケットの変更ばかりでなく、チェーン組立体の変更によって達成される。スプロケットの変更は、1/2歯すなわち1/2ピッチだけ位相調整された分割スプロケットの使用を含んでいる。チェーン組立体の変更は、単一チェーン組立体または二重チェーン組立体においてランダム化すること、または単一のつま先部付リンクを使用することを含んでいる。
【0049】
本発明の一実施態様においては、エンジンのタイミングシステムのスプロケットは、二つの部分に分割され、分割された各部分は互いにオフセットされ、すなわち位相調整されている。
【0050】
エンジンのタイミングシステムは、クランクシャフト上に位置する一つの駆動スプロケットと、カムシャフト上に位置する一つの従動スプロケットとを有している。クランクシャフトが回転すると、チェーン・スプロケットシステムを介してカムシャフトが回転する。クランクシャフト側のスプロケットは、カムシャフト側のスプロケットの半分の歯数を有している。クランクシャフトスプロケットおよびカムシャフトスプロケットは、各々分割され、1/2ピッチだけオフセットされている。横に並べられたチェーンが、位相調整された関係でスプロケット上に配置される。後述するように、一方または双方のチェーンはランダムチェーンで構成される。
【0051】
本発明の他の実施態様においては、エンジンのタイミングシステムは、一対のチェーンによって、クランクシャフトを二本のオーバヘッドカムシャフトに接続している。クランクシャフトは、位相調整された二つのスプロケットを含んでいる。各チェーンは、それぞれ各オーバヘッドカムシャフト上の一つのスプロケットに接続されている。あるいは、オーバヘッドカムシャフト上の各スプロケットが分割されかつ位相調整されている。
【0052】
この場合には、クランクシャフト上に4つのスプロケットが必要である。4つのスプロケットのうちの2つは、1/2ピッチだけ他の2つのスプロケットに対して位相調整されていてもよく、また4つのスプロケット全部が1/4ピッチ位相調整されていてもよい。このチェーンシステムは、チェーンの緊張力を維持するために各チェーンの緩み側に設けられたテンショナと、運転中にチェーンの動きを制御するために各チェーンの引張側に設けられたスナッバ(ガイド)とを含み得る。
【0053】
本発明のさらに他の実施態様においては、タイミングシステムが、シリンダの各バンクに2本の(ダブル)オーバヘッドカムシャフトを有している。一つのバンクのダブルオーバヘッドカムシャフトは、いずれも同じチェーンによって回転させられる。あるいは、第2のカムシャフトが、各カムシャフト間をチェーン駆動する別個の装置によって、回転させられるようにしてもよい。この各カムシャフト間をチェーン駆動する装置は、チェーン制御のために単一または二つのテンショナを含み得る。システム内の各スプロケットは、位相調整されまたはオフセットされた二つのスプロケットに分割されている。
【0054】
本発明の種々の実施態様の中で、単一のスプロケットの各々は、1/2ピッチ位相調整された一対のスプロケットに置き換えられる。あるいは、単一のスプロケットは、1/3ピッチ位相調整された3つのスプロケットに置き換えられ、3本のチェーンとともに使用される。またスプロケットの数および位相調整の度合いについてのその他の変更は、本発明の範囲内で可能である。
【0055】
本発明のいくつかの実施態様の中には、これらはとくにトランスミッションやトランスファケースに関係するものであるが、1本あるいは2本のランダムチェーン(または混成チェーン)に対して分割スプロケットが与えられており、該分割スプロケットは、隣接側よりも1/2歯だけ位相が進んだ面を有している。
【0056】
ランダムチェーンあるいは混成チェーンは、2つの異なる形状のリンクの組、または第2の組のリンクとは異なる第1の組のリンクを含んでいる。2つのリンクの組の各リンクは、輪郭,フランク形状,内側フランク形状,外側フランク形状,位置関係(非対称リンクに関して),スプロケット歯との接触の形式,またはランダム化の形式において、互いに異なっている。ここで、輪郭という語は、リンクの全体の形状あるいはリンク周辺の外形線のことを指している。
【0057】
このような実施態様では、不規則化によって、衝突時のノイズスペクトルを位相調整する。また、2つのチェーン組立体の幅広の単一チェーンと比べると、与えられた時間増分の間に1/2の歯を効果的にスプロケットの歯と衝突させており、これにより衝突時のノイズスペクトルを位相調整する。この実施態様ではまた、2つのチェーンのピンを1/2ピッチだけオフセットすることによって、チェーンのコーダルアクションを位相調整している。さらにランダム化によって、衝突あるいはコーダルアクションにより生じるノイズスペクトルに対する、スプロケット位相調整の効果が高められる。
【0058】
本発明の他の実施態様においては、1本または2本のランダムチェーンまたは混成チェーンに分割スプロケットが与えられている。該分割スプロケットの一方は他方よりも1/2歯だけ位相が進んでおり、スプロケットの歯はランダム化されている。スプロケットの歯のランダム化はいかなる形式のものでもよく、たとえば間隔を調節可能にしたり、歯を切除しまたは除去したものがある。
【0059】
他の実施態様と同様に、これらの実施態様の各々は、2本,3本または4本のチェーンからなるような複数のチェーン組立体を含み得る。またスプロケットは、種々の他のピッチ量と同様に、1/4歯,1/3歯または1/2歯だけ位相調整されている。さらに、二重チェーン組立体が軸に間隔を隔てて配置されている。なお、この場合、必ずしも分割スプロケットの一部である必要はない。また、このような配置においては、コーダルアクションの位相調整ができるように、スプロケットが軸に強固にスプライン結合していることが保証されなければならない。
【0060】
さらに、チェーン組立体には種々の変更もなされ得る。本発明の一実施態様では、2つのチェーン組立体に異なるピッチを与えることによって、ランダム化が達成されている。本発明の他の実施態様では、一対の垂れ下がったつま先部を有するリンクと単一の垂れ下がったつま先部を有するリンクとを混ぜ合わせることによって、チェーン組立体のランダム化が達成されている。本発明のさらに他の実施態様では、チェーン組立体は、ノンガイドリンク列ほどにはガイドリンク列にリンクを含まない配列を有している。
【0061】
本発明の他の実施態様では、位相調整システムにおいて、二本のチェーンへの荷重を均等にするための努力がなされている。二本のチェーンの間の心間距離の差が零に近づくにつれて、各チェーンが受ける荷重が同値に近づく。心間距離を一致させることによって、荷重はより均等に分担され、各チェーンの摩耗の進行度合いもほぼ同じになる。
【0062】
各チェーン組立体においては、リンクはリンクの組を形成するように並べられる。各リンクは一対の孔を有しており、リンクの一つの組の孔は、隣接するリンクの組の孔と整合するように各リンクが並べられている。丸ピンまたはロッカージョイントの形式の枢支手段が用いられており、これにより、孔を介して隣接するリンクの組が接続され、リンクの組が隣接リンクの組とともに枢支運動できるようになっている。ガイドリンクは、チェーンのスプロケットに対する整合状態を維持するために、リンクの組の上に一つおきに配置されている。
【0063】
単一のつま先部付リンクおよび二つのつま先部付リンクを有するチェーン組立体の実施態様では、チェーンの幅方向に延びるリンクの組すなわちリンク列において、二つの異なるリンクを使用している。リンクとスプロケット歯との接触のパターンを変えるために、リンクは組ごとにパターンをなして配列されている。したがって、組ごとに、すなわち単一つま先部を有するリンクのチェーン組立体の一つの組の中に、一つまたはそれ以上の単一つま先部を有するリンクが、一つまたはそれ以上の二つのつま先部を有するリンクに連続して続き、さらに一つまたはそれ以上の二つのつま先部を有するリンクが、一つまたはそれ以上の単一つま先部を有するリンクに続く。これにより、チェーンの幅方向の組が完成する。
【0064】
チェーン組立体の長手方向に沿って延びるリンクの縦列において、ある縦列は二つの垂れ下がったつま先部を有するリンクのみから構成され、他の縦列は単一のつま先部を有するリンクのみから構成されている。一つの実施態様において、二つのつま先部を有するリンクおよび単一のつま先部を有するリンクはチェーンの縦列内に配置されている。そして、チェーンの長手方向に延びるある特定のリンク縦列は、二つのつま先部を有するリンクまたは単一のつま先部を有するリンクのいずれか一方を含んでいる。
【0065】
ある特別な実施態様においては、二つのつま先部を有するリンクの複数の縦列はチェーンの幅方向外側に形成され、単一のつま先部を有するリンクは、チェーンの幅方向内側の一つの縦列または複数の縦列内に位置している。中央部におかれた単一のつま先部を有するリンクは、チェーンをスプロケットに沿って保持させるための内側ガイドリンクとして作用する。このため、チェーンの最外側に位置する、側面のあるガイドリンクの使用は、いくつかの実施態様の中で排除することが可能である。単一のつま先部を有するリンクの該つま先部はリンク中心に対称に配置されていてもよく、あるいはリンク中心から少しオフセットされ、すなわち非対称に配置されていてもよい。
【0066】
本発明の他の実施態様においては、チェーン・スプロケット組立体は、分割スプロケットと、スプロケット上に並べられる二つのチェーンとを備えている。チェーン組立体の一つのチェーンは単一のつま先部を有するリンクで組み立てられる。またチェーン組立体の第2のチェーンは従来の二つのつま先部を有するリンクで組み立てられる。
【0067】
この実施態様において、スプロケットは分割されるとともに、第1のチェーンすなわち一方の側に単一のつま先部付リンクを有するチェーン組立体部分と、第2のチェーンすなわち他方の側に二つのつま先部付リンクを有するチェーン組立体部分とに適合するように構成され、さらに一方の側のスプロケットの歯は他方の側のスプロケットよりも略1/2間隔進んで位相調整されている。このようなチェーン組立体では、一方のチェーンの関節運動点は他方のチェーンよりも略1/2間隔進んでいる。あるいは、スプロケット部分は位相調整されていないが、歯は整合している。
【0068】
この実施態様は、先に記載した実施態様のように、組み合わされて単一のチェーン組立体になる。このような複合チェーン組立体においては、単一のつま先部を有するリンクはチェーンの長手方向に沿って一方の側にあり、二つのつま先部を有するリンクはチェーンの長手方向に沿って他方の側にある。この複合チェーン組立体は、分割スプロケットとともに使用される。
【0069】
本発明の教示にしたがって構成されたサイレントチェーン組立体およびスプロケットの使用により、位相調整されたチェーンおよびスプロケットの関係を利用していないチェーン・スプロケット組立体によって発生するノイズパターンに比較して、修正されたノイズパターンを発生することになると期待される。本発明のチェーン組立体は、種々の形式のチェーン組立体に使用するのに適しているとともに、種々のスプロケットの歯の形状とともに使用するのに適している。
【0070】
【実施例】
位相調整されたチェーン組立体
図面において、本発明は、チェーン組立体とこれに関連したスプロケットの位相調整を行うことを意図している。位相調整は、コーダルアクションによって発生したノイズスペクトルばかりでなく、衝突によって発生したノイズスペクトルを変更するために行われる。
【0071】
本発明は、チェーンリンクの歯のスプロケット歯との衝突パターンを変更することによって、衝突音のスペクトルを変更する。ある特定のリンクの組すなわちリンク列が同一形状または同一ピッチである従来のチェーン組立体においては、リンク列のリンクの歯のフランク面はすべてほぼ同時にスプロケット歯と接触する。
【0072】
ランダムチェーン組立体または混成(ハイブリッド)チェーン組立体においては、リンクの組は、異なった形状,輪郭,配置またはピッチのリンクを含んでいる。ランダムチェーンのリンクの例は図26Aおよび図26Bに示されており、ここでは二つのリンクの内側フランク面の形状が異なっている。また図27Aおよび図27Bでは、あるリンクのピッチP1 が他のリンクのピッチP2 と異なっている。図26Aのリンクの内側フランク面は実質的に直線であるのに対し、図26Bのリンクの内側フランク面は曲線になっている。
【0073】
ランダムチェーンにおいては、同じ列のリンクの歯のフランク面はすべてほぼ同時にまたは同じ瞬間にスプロケット歯と接触するが、リンクとスプロケット歯との接触のパターンはリンクの組の間で変更される。ある特定の瞬間または時間増分の間にスプロケットと接触するチェーンリンクのタイミングまたは質量を位相調整しまたは修正することによって、チェーンとスプロケットとの接触によって発生する衝突音がさらに小さくなり、また接触によって発生する純音成分(the pure sonic tones)も減少し、あるいは除かれる。
【0074】
本発明は、多くの異なった方法で衝突に対する位相調整を行う。記述した多数の実施態様において、チェーン組立体は幾つかの部分に分割され、該各部分に対するスプロケットは、1/4歯間隔,1/3歯間隔または1/2歯間隔だけチェーン組立体の隣接する部分に関して位相調整されまたは調節される。このようにして、与えられた時間増分の間にスプロケットと接触するリンクの質量が減少し、接触の繰返しがさらに変更される。
【0075】
本発明はまた、コーダルアクションによって発生する音のパターンまたはスペクトルを変更するために、チェーンおよびスプロケットのコーダルアクションを位相調整しあるいは変更する。コーダルアクションは、チェーンリンクがチェーンの自由スパン部分からスプロケットに入り込むときに発生する。リンクは、該リンクがスプロケット歯と接触し、スプロケット内に入り込んで着座するとき、自由スパンに関して枢動する。コーダルアクションは、チェーンをその直線運動方向に対して垂直な方向に運動させて、不快な純音成分を発生させる。コーダルアクションはチェーンの直線運動に速度変化を生じさせ、その結果、スプロケットに対する張力が変化することになる。
【0076】
本発明は、多くの方法でコーダルアクションに対する位相調整行う。ランダムチェーン組立体が幾つかの部分に分割されるとともに、これらの部分でスプロケットが位相調整された関係におかれている実施態様においては、チェーンのコーダルアクションは、チェーン組立体の各部分におけるピンの配置によって位相調整されている。チェーンの隣接部分でピンをオフセットさせることによって、これはスプロケット歯の位相調整の結果なのであるが、スプロケット歯に入り込むチェーンのコーダルアクションは、チェーン組立体の隣接する部分に関して位相調整される。図25は、二つのチェーン組立体のピンが1/2ピッチだけオフセットされている二つの分割チェーン組立体を示している。
【0077】
本発明の幾つかの実施態様においては、チェーンリンクおよびスプロケット間の衝突のみが位相調整されている。本発明の他の実施態様においては、チェーン組立体およびスプロケット間のコーダルアクションのみが位相調整されている。また本発明の幾つかの実施態様においては、衝突およびコーダルアクションの双方が位相調整されている。
【0078】
図1は、本発明によるチェーン組立体の一実施態様の一部を参照数字10で示している。このチェーン組立体は、ハイブリッド形式あるいはランダム形式を有していてよい。これらの形式においては、リンクは、米国特許第 4,342,560号に示されているように、二つの異なる形式のリンクの組で与えられる。なお、該特許はこの明細書の中で参考として組み込まれている。ランダムチェーンのリンクの例は、図26A,図26B,図27Aおよび図27Bに示されている。とくに図1に示されるチェーンは本発明を構成する一つの概念であって、以下で詳細に説明するように、二つの内向き歯付リンクと一つの内向き歯付リンクを有するリンクの組を含んでいる。
【0079】
チェーン組立体は、図2により明確に示されているように、リンクの組すなわちリンク列12,14を有している。リンクの一つの組すなわちリンク列はチェーンの幅方向に延びており、配列された幾つかのリンクを含んでいる。リンクの組は、隣接するリンクの組とともに並べられて、無端状のチェーン組立体が構成されている。
【0080】
チェーン組立体は、カムシャフト(図示せず),クランクシャフト(図示せず)または四輪駆動車のトランスファケースを含む、たとえばエンジンのタイミング組立体を駆動するのに使用される。軸上には、図3および図4に示されるスプロケット18,19のようなスプロケットが取り付けられる。スプロケットは、チェーンと二つの軸との間の動力伝達手段を提供する。図4のスプロケット19は、二つの部分86,88に分割されており、該各部分は1/2歯間隔だけ位相調整され、またはオフセットされている。図3のスプロケット18は、1/2歯間隔位相調整された三つの部分70,72,74に分割されている。あるいは、スプロケット18の三つの部分は、各部分に対して1/3歯間隔だけオフセットされていてもよい。
【0081】
スプロケットの各部分は互いに隣接して配置され、単一の部分として形成されていてもよく、また互いに接合されていてもよい。あるいは、スプロケットの各部分は分割され、軸の長さ方向に沿って間隔を隔てて配置されていてもよい。しかしながら、スプロケットが間隔を隔てて配置されているときには、スプロケットが軸に強固にスプライン結合されているように注意しなければならない。スプロケットとスプラインとの間の隙間が大きすぎると、組立体のコーダルアクションに対する位相調整をだめにしてしまう。図24は、軸にスプライン結合している二つのスペクトルの各々の部分を示している。スプロケットは、分離されかつ間隔を隔てた関係で示されている。
【0082】
本発明の一実施態様においては、異なる形状,輪郭,配置またはピッチのリンクを有するリンクの組を備えたチェーン組立体である一対のハイブリッドチェーン組立体またはランダムチェーン組立体が、図4の位相調整されたスプロケット部分86,88とともに用いられる。スプロケット部分を1/2歯間隔だけ位相調整すなわちオフセットすることによって、衝突及びコーダルアクションによるノイズスペクトルが位相調整される。チェーンのリンクのランダム化によって、衝突およびコーダルアクションによる音のスペクトルがさらに変更され、その結果、従来のチェーン・スプロケット組立体よりも低騒音のチェーンになることが期待される。
【0083】
第2の実施態様においては、図3に示すように三つのランダムチェーン組立体が、位相調整されたスプロケット部分、すなわち1/3歯間隔だけ位相調整された三つのスプロケット部分とともに用いられている。別のランダムチェーンが別のスプロケット部分とともに用いられる、他の同様な実施態様が可能であり、スプロケット部分の位相調整関係は、異なった歯間隔の関係に変更されている。
【0084】
本発明の別の実施態様においては、上述のランダムチェーンは、位相調整されたスプロケットとしてのランダムまたはハイブリッドスプロケットとともに用いられている。ハイブリッドスプロケットは不等間隔の歯を使用している。歯の間隔は、ある歯のある部分を取り除くことによって、あるいはスプロケット歯のフランク形状を変えることによって変更される。ハイブリッドスプロケットは、標準のスプロケットとともに、あるいは上記実施態様のいずれかと組み合わせたハイブリッドスプロケット対の中で使用され得る。
【0085】
本発明の別の実施態様においては、異なるピッチの二つのチェーンとともに、図3および図4のスプロケットを用いることによってランダム化が達成されている。たとえば3/8インチピッチのチェーンが図4のスプロケット部分86とともに用いられ、1/2インチピッチのチェーンが図4のスプロケット部分88とともに用いられる。異なるピッチのチェーンを使用することによって、チェーンおよびスプロケット間の接触のパターンが不規則化され、あるいは変更され、これにより、衝突およびコーダルアクションによって発生する音のスペクトルが変更される。スプロケットは、異なるピッチのチェーンに適合するように、異なる数の歯を使用することによって位相調整される。
【0086】
本発明の別の実施態様では、位相調整されたチェーンシステムの二つのチェーンの心間距離をできるだけ一致させている。心間距離を一致させることは、本発明の他の実施態様のいずれかに利用することができる。心間距離の一致は、位相調整システムの中で二つのチェーンの荷重を一致させるために行われるのである。
【0087】
システムの中で二つのチェーンが運転中のとき、大荷重を伝達するチェーンの方が低荷重を伝達するチェーンよりも速く摩耗する傾向にある。荷重分担時の最も大きな変化は、システムに最低トルクが作用したときに発生する。さらに、最も心間距離が短いチェーンは、最大荷重を伝達する、あるいは不釣り合いな荷重分担をする傾向にある。
【0088】
本発明では、二つのチェーンの摩耗の度合いを等しくするために、各チェーンの心間距離をできるだけ一致させている。二つのチェーンの心間距離の差が零に近づくほど、各チェーン間で荷重はより均等に分担され、摩耗の進行度合いはより接近する。
【0089】
二つのチェーン組立体のスプロケットが平行軸の上にそれぞれ固定される限りは、各チェーン組立体の心間距離は、チェーン長さ,ピッチ,スプロケットの大きさおよび製造公差に左右される。もしチェーン長さ,ピッチおよび各スプロケットの歯の数が分かっている場合には、心間距離は公知の標準化された表から決定できる。スプロケットの歯数は、たとえば大径および小径スプロケット間での駆動のときには大きく変化する。本発明は、位相調整されたシステムの中で、二つまたはそれ以上のチェーンの心間距離を、製造公差内でできるだけ一致させようとしている。
【0090】
運転中には、本発明のチェーン組立体は、チェーンとスプロケットとの接触のパターンを変える。リンクのスプロケットとの衝突は、チェーン組立体において、位相調整されたスプロケットとともにランダムチェーンを使用することによって変更される。加えて、スプロケットのコーダルアクションは、チェーンのスプロケットとの噛合いの変更のために、変更させられて減少させられる。記載した方法でチェーン・スプロケット組立体を変更することにより、チェーンのノイズスペクトルの変更をもたらす接触のパターンが変更することになる。
【0091】
本発明の教示にしたがって構成されたチェーン組立体またはスプロケットを使用することにより、全てのリンクが同一形状でかつスプロケット間で位相調整関係が存在していないチェーンおよびスプロケットによって発生するノイズパターンと比較して、変更されたノイズパターンを発生することになると期待される。本発明のチェーン組立体は、種々のチェーン形式および種々のスプロケット歯の形態とともに使用するのに適している。もちろん、チェーン組立体とスプロケット位相調整関係との組み合わせの幾つかのパターンは、他の組み合わせよりも不快なノイズを減らす。
【0092】
単一つま先部付リンクを有するハイブリッドチェーン組立体
本発明の他の一連の実施態様において、位相調整は、チェーン組立体の中で単一のつま先部付リンク(一枚歯リンク)と、二つのつま先部付リンク(二枚歯リンク)とを組み合わせることによって達成されている。その組み合わせは、単一の組立体の中に含まれてもよいし、あるいは組立体の二つの部分を図3および図4に示される分割スプロケットと組み合わせることによって、含まれるようにしてもよい。図1に示される本発明の概念は、リンクの組12,14の中における単一のつま先部付リンクおよび二つのつま先部付リンクを含んでいる。
【0093】
組12として示されたいくつかのリンクの組はまた、最外側に沿ってガイドリンク20をも含んでいてもよい。ガイドリンク20は、一つおきのリンクの組に含まれており、チェーン組立体をスプロケット上に保持するために働く。ガイドリンクは、スプロケットと接触するための垂れ下がり部材や歯を有してはいない。内側ガイドリンクが用いられてもよく、この場合には、ガイドリンクの位置を保つためにスプロケット内に溝が設けられている。以下に示すように、本発明のある実施態様とともに、中央のリンクは中央または内側ガイドリンクとして働き、したがって、外側のガイドリンクは、スプロケット上のチェーンの配列を維持するためには必要ではない。
【0094】
リンクの組12,14はまた、配列された駆動リンク22,24すなわち内向き歯付リンクを含んでいる。内向き歯付リンクは、図7,図8,図9および図10に示すように、幾つかの形態または形状で設けられている。図8に示される二つのつま先部を有するリンク22は、従来技術で知られており、前に述べたランダムチェーンの実施態様の中で使用されている。リンク22は、一対の孔28,29と、一対の垂れ下がったつま先部30,32とを有している。つま先部は、外側フランク面34,36と、内側フランク面38,40とによって限定されている。内側フランク面は股部47で接続されている。リンク22の内側および外側フランク面は、直線または円弧を含む、幾つかの形状を含み得る。リンクは、孔28,29間の垂直中心線に関して対称でもよく、あるいは該中心線に関して非対称でもよい。
【0095】
本発明の単一のつま先部付リンクは、図9および図10に示されるリンク24,26を含む。リンク24は、図9に示されるように、一対の孔42,44を有しているが、単一の垂れ下がったつま先部46を有している。つま先部46は、二つのフランク面48,49を有しており、これらの一方もしくは双方はスプロケットの歯と接触するように設計される。あるいは、単一のつま先部は、スプロケットの歯元と接触するように、したがってスプロケットの歯と接触しないように設計することもできる。フランク面は、直線あるいは円弧を含む幾つかの形状でよく、スプロケット歯と接触するように、あるいは接触しないように設計される。
【0096】
リンクは、孔42,44の中心間で測られたピッチ50を有している。歯の高さ52は、水平中心線からつま先部46の下部までである。歯は、該歯がスプロケットから離れるときに、スプロケット歯との干渉を最小にするように造られている。歯の幾何学的形状は、歯の数,ピッチ,先端半径,フランク接触半径,つま先部高さ,歯の角度および許容可能な干渉量に基づいて計算される。
【0097】
図10に示される単一のつま先部付リンク26は、一対の孔56,58と、単一の垂れ下がったつま先部60とを有している。つま先部は、孔間のリンク垂直中心線に関して非対称に、すなわちわずかにオフセットして配置されている。つま先部は、スプロケットとの接触のための二つのフランク面62,64を含んでいる。他のリンクの実施態様におけるように、フランク面は、直線あるいは円弧を含む、幾つの形状であってもよく、スプロケット歯と接触するように、あるいは接触しないように設計される。
【0098】
並べられたリンクの組22,24,26が図1,図2および図7に示されている。リンクの組は、リンク22および24の混ぜ合わせ、あるいはリンク22および26の混ぜ合わせ、またはこれら三つの形式のリンクと追加のリンクの混ぜ合わせを含んでいてもよい。図2に示され、かつ図5および図6の断面図で詳細に示されるように、チェーンの幅方向のリンクの組は、幾つかの二つのつま先部付リンク22と単一のつま先部付リンク24とから構成されている。図7に示されるように、リンクの縦列は、縦列67および68のように、幾つかの並べられた二つのつま先部付リンク22を含み得る。並べられた縦列69は、幾つかの単一つま先部付リンク24を含み得る。
【0099】
図7に示される実施態様のチェーンの組立ての際には、二つのつま先部付リンクからなる縦列67,68は、リンク22の列の従来の配列によって形成される。同様に、単一つま先部付リンクからなる縦列69は、単一のつま先部付リンク24の列の従来の配列によって形成される。縦列67,68,69は、その後、チェーン組立体を形成するように結合される。このようにして、単一つま先部付リンク24が、二つのつま先部付リンク22の間に配置される。組立体における組み合わせの結果、単一のつま先部付リンクは内側ガイドリンクとして作用し、外側ガイドリンク20の使用がこの実施態様では排除される。
【0100】
図7に示される実施態様においては、単一のつま先部付リンク24は、図9に示される形式のものである。すなわち、単一のつま先部46は、リンクの二つの孔の間の中央に配置されている。第2の実施態様においては、単一のつま先部付リンクは、図10に示される形式のものである。すなわち、単一のつま先部60は、二つの孔の間のリンク垂直中心線からわずかにオフセットされている。この第2の実施態様では、単一のつま先部付リンク26はまた、外側ガイドリンクの20の必要性を排除するような内側リンクとしても作用する。
【0101】
図7に示される実施態様においては、二つのつま先部付リンクからなるリンク縦列67は、リンク22bとともに並べられた単一のリンク22aを有し、そのリンク22bは単一のリンク22cとともに並べられている。同様に、チェーンの反対側の縦列68には、単一のリンク22dがリンク22eとともに並べられ、そのリンク22eはリンク22fとともに並べられている。単一のつま先部付リンクからなる中央の縦列69には、単一のリンク24aが二つのリンク24b,24cとともに並べられ、これらのリンク24b,24cは単一のリンク24dとともに並べられている。上述の配列パターンはチェーンの全長にわたって続いている。
【0102】
他の実施態様では、図7のリンクのあるものは、別の配列パターンを得るために変更されている。たとえば、リンク24bまたはリンク24cのいずれか一方は、配列パターンの中で二つのつま先部付リンクに置き換えられてもよい。単一のつま先部付リンクおよび二つのつま先部付リンクの他の多くのパターンおよび組み合わせが、本発明の範囲内で可能である。
【0103】
図5および図6は、動作中にチェーンがスプロケットに入り込むときに、図7のチェーンのリンクとスプロケット歯との予測される接触を示している。二つのつま先部付リンクの幾つかのフランク面あるいはすべてのフランク面、および単一のつま先部付リンクのフランク面がスプロケット歯と接触する。正確な接触の仕方は、リンク形状と、チェーン組立体の中のリンク配列とに依存する。あるいは、単一のつま先部付リンクは、スプロケット歯と接触せずにスプロケットの歯元部とだけ接触するように、設計することも可能である。
【0104】
図3に示される変形したスプロケットはまた、図5,図6および図7のチェーン組立体とともに使用するのに設けられる。他の実施態様に関連してすでに説明したように、スプロケット18には三つの層70,72,74が設けられており、該各層は間隔を隔てて配置されたスプロケット歯76,78,80を有している。各スプロケット歯は、図7のチェーン組立体における単一のつま先部付リンクおよび二つのつま先部付リンクの組み合わせと噛み合うように、互い違いに配置されている。
【0105】
スプロケットは、チェーン組立体に設けられた二つのつま先部付リンクあるいは単一のつま先部付リンクの縦列と適合するように、何層からでも構成することができるが、好ましくは、1/2歯間隔だけオフセットされた中央の層を有する三つの層から構成される。各層は一つの層として形成され、次にスプロケットを構成するように結合される。三つの層を結合するとき、一つの層のスプロケット歯は、他の層のスプロケット歯に関して互い違いにされる。これにより、各層が1/3ピッチだけ互い違いにされる。本発明による単一のつま先部付リンクのチェーン組立体は、どんな数の形状のスプロケットととも使用することができ、図3のスプロケットとの使用に限定されるものではない。
【0106】
本発明の他の実施態様は、図11および図12に示されており、ここでは、チェーン組立体が、横に並べた二つのチェーン組立体の組み合わせから構成されている。この実施態様は、二重チェーン組立体および位相調整スプロケットからなる上述の実施態様を単一つま先部付リンクの実施態様と組み合わせている。
【0107】
第1のチェーン組立体82は、好ましくはすべて単一つま先部付リンクから構成される。第2のチェーン組立体84は、好ましくは全体が、リンク22g,22h,22i,22jのような従来の二つのつま先部付リンクから構成される。単一のつま先部付リンクからなるチェーン組立体82は、リンク24e,24f,24g,24hのような、つま先部が中心に配置された図9のリンク24を含んでいてもよい。分離されたチェーン組立体のリンクをピンが相互に連結している。
【0108】
分割スプロケット19は、図4に示されるような二つのチェーン組立体の実施態様とともに使用するために設けられている。該スプロケットは、一方の側86のスプロケット歯が他方の側88のスプロケット歯よりも1/2間隔進んで割り出されるように、構成されている。これにより、一方のチェーン組立体の関節運動点が、他方のチェーン組立体の関節運動点より略1/2間隔進んでいる。
【0109】
本発明の他の実施態様は、図13,図14,図15および図16に示されている。この実施態様は、二つの部分からなるチェーン組立体を含んでいる。各部分は、分離されかつ間隔をあけて配置されるか、あるいは結合されて単一チェーン組立体を形成している。図15に示されるように、チェーンは、ピン99がチェーンの全幅にわたって延びる単一の組立体であってもよい。チェーン組立体の一つの部分は、図13Aに示される単一のつま先部付リンク100を使用しており、該リンクは、孔102,104間の中心に配置された単一のつま先部101を有している。チェーン組立体の第2の部分は、図13Bに示される従来の二つのつま先部付リンク106を使用している。もしチェーン組立体が二つの部分に分割されるならば、ピンが一列に配列される。
【0110】
チェーン組立体が図14に示されている。同図に示すように、この実施態様では、単一のつま先部101が、二つのつま先部付リンク106のつま先部107より長くなっている。この組立体は図15に断面図で示されている。この断面図は、単一のつま先部101の中央の位置、および二つのつま先部付リンク106の各つま先部107の位置を示している。
【0111】
このチェーン組立体は、図16にスプロケット110と関連して示されている。図16はチェーンとスプロケット歯との予想される接触を示している。同図に示されるように、長い単一つま先部101は、つま先部101の両フランク面をスプロケット歯に対して位置決めすることによって、スプロケット内に深く着座する。
【0112】
位相調整されたスプロケットを含む本発明の他の実施態様が、図17,図18,図19および図20に示されている。図18に示されるように、チェーン組立体は、1/2ピッチ位相調整された第1の部分112と第2の部分114とに分割されている。位相調整は、図17に示されるように、二つのスプロケット部分116および118を1/2歯だけオフセットすることによって、達成されている。チェーン組立体は、三つのリンク形式、すなわち内側リンク120,内側ガイドリンク122および外側ガイドリンク124から構成されている。
【0113】
この構造の好ましい実施態様は、ロッカージョイントを利用しており、該ロッカージョイントは、砂時計形の孔126と、一対の枢支ピン128,130とを含んでいる。これら孔およびピンは、米国特許第 4,911,682号に示されており、該特許は参考としてこの明細書に中に組み入れられている。
【0114】
図19の実施態様の配列パターンは、チェーンの幅方向に沿って、中央に配置された単一の内側ガイドリンク122と、その両側に配置された一対の外側ガイドリンク124とを含んでいる。内側ガイドリンク122と外側ガイドリンク124との間には、多数の内側リンク120がある。内側リンクは、同一形状であっても、また不規則化(ランダム化)されていてもよい。外側ガイドリンク124は、スプロケット歯と接触するように造られた、一対の垂れ下がったつま先部を含んでいる。外側ガイドリンクは、ピン128を圧入するための孔132を有している。外側ガイドリンクは、同一形状であっても、また不規則化されていてもよい。
【0115】
内側ガイドリンクは、股部を含まない平坦な底部134を有している。この平坦な底部は、スプロケットに形成された溝136に嵌まり込むように設計されている。内側ガイドリンクは、チェーン組立体をスプロケット上の所定位置に保持する。内側ガイドリンクは、ピンに関してリンクの関節運動を許容する孔138を有している。内側リンク120はまた、ピンに関してリンクの関節運動を許容する孔126を有している。外側ガイドリンクはピンが圧入される孔を有しており、したがって、リンクに関してピンの関節運動を許容しない。
【0116】
この内側および外側ガイドリンクの構造は、幾つかの利点を有する。その一つは、内側ガイドリンク122には股部がなく、したがって、内側ガイドリンクは、股部によって隔てられた内向き歯を有するリンクよりも本来的に強いということである。第2に、ピンが圧入される外側ガイドリンクが、ピンに関してリンクの関節運動を許容する孔が形成されたリンクよりも強いということである。強いガイドリンクの使用により、配列パターン中のガイドリンク列のリンクを少なくしても同じ強度のチェーンを得ることができる。ガイドリンク列のリンクを減らすことにより、チェーン全体のリンクの数を最小にすることができる。
【0117】
加えて、外側ガイドリンク124は、スプロケット歯と接触するように構成された内向き歯を有している。外側ガイドリンクに内向き歯を使用することにより、スプロケットと接触しない外側ガイドリンクを有する同様のチェーンに比較して、より多くのリンクがスプロケットと接触できるようになる。このように、チェーンにおいて与えられたリンクの数およびチェーンの幅に対して、より多くの数のリンクがスプロケットと接触する。図18,図19および図20に示された実施態様は、位相調整されたスプロケットを伴わずに、分割チェーン組立体として使用され、上述の幾つかの利点を享受する。
【0118】
本発明の別の実施態様が図21,図22および図23に示されている。この実施態様は二つのチェーン組立体、すなわち二つの分割された部分を有するチェーン組立体を備えている。チェーン組立体の一つの部分は、図21Aおよび図21Bに示されるように、単一のつま先部付リンク140を使用している。チェーン組立体の他の部分は、図22Aおよび図22Bに示されるように、二つのつま先部付リンク142を使用している。スプロケット構造は、二つのつま先部付リンクを受けるように構成された一方の部分144と、単一のつま先部付リンクを受けるように構成された他方の部分146とを有する二重のまたは分割されたスプロケットである。
【0119】
スプロケット部分には歯が配列されている。チェーン組立体の単一つま先部付リンクの部分には、ピン148がスプロケット歯の上の中心に配置される。チェーン組立体の二つのつま先部付リンクの部分には、ピン150がスプロケット歯の間の中心に配置される。このようにして、ピンがオフセットされ、二つのチェーン組立体部分のコーダルアクションが位相調整される。しかしながら、リンクが二つの部分のスプロケット歯にほぼ同時に衝突するので、二つのチェーン組立体部分の衝突音のパターンは位相調整されない。
【0120】
運転中には、本発明のチェーン組立体は、チェーンとスプロケットとの接触のパターンを変える。リンクのスプロケットとの衝突は、チェーン組立体内で、二つのつま先部付リンクと単一のつま先部付リンクとを使用することによって変更される。異なる数のつま先部を有する異なるリンク形式により、リンクは、変化する時間間隔でスプロケット歯と衝突する。加えて、スプロケットによるコーダルアクションは、チェーンとスプロケットとの噛合いの変更により、変更されかつ減少させられる。上記の方法でのチェーンの変更によって、チェーンのノイズスペクトルを変更する接触のパターンを変更することになる。
【0121】
本発明の教示に従って構成されたチェーン組立体またはスプロケットを使用することにより、すべてのリンクが同一形状でかつ同じ数のつま先部を有するチェーンおよびスプロケットによって発生するノイズパターンと比較して、変更されたノイズパターンを発生することになると期待される。本発明のチェーン組立体は、種々のスプロケット歯の形態ととともに使用するのに適している。もちろん、リンクの組み合わせの幾つかのパターンは、他のリンクパターンよりも不快感の少ないノイズ特性を提供するだろう。
【0122】
位相調整されたタイミングチェーンシステム
本発明の幾つかの実施態様は、位相調整されたタイミングシステムを含んでいる。これらの実施態様においては、エンジンタイミングシステムが、二つあるいはそれ以上のスプロケットまたはスプロケット部分によって置き換えられた単一のスプロケットを有しており、該スプロケットは互いにオフセットされ、または位相調整されている。これらの実施態様は多くのチェーン形状を含み、とくにタイミングシステムに有効なチェーン配列形状を含んでいる。
【0123】
図28および図29は、本発明による位相調整されたタイミングシステムの二つの形態を示している。図28では、エンジンタイミングシステム200が、クランクシャフト205上に配置された一つの駆動スプロケットシステム202と、カムシャフト203上に配置された一つの従動スプロケットシステム204とを含んでいる。クランクシャフトを回転させると、チェーン206およびスプロケットシステムを介してカムシャフトが回転する。クランクシャフトスプロケット202は、カムシャフトスプロケット204の半分の数の歯を有している。カムシャフトは、例によって、バルブステムに接続されたロッカーアームおよび油圧式リフタを介して、バルブ列の作動を制御する。
【0124】
本発明の位相調整が行えるように、クランクシャフトスプロケットとカムシャフトスプロケットは、1/2ピッチオフセットされたスプロケット208,210によってそれぞれ置き換えられている。並べられた二つのチェーン212,214は、位相調整された関係でスプロケット上に配置されている。チェーンの一方もしくは両方がランダムチェーンであってもよい。
【0125】
図29に示された実施態様においては、エンジンタイミングシステムが、一対のチェーンシステム222,224によって二つのオーバヘッドカムシャフト218,220に接続されたクランクシャフト216を使用している。クランクシャフトスプロケットが位相調整されれば、二つのオフセットスプロケットが位相調整された関係でクランクシャフト上に配置されることになる。各チェーン222,224は、二つのオーバヘッドカムシャフト上の各スプロケット228,230に接続されている。もしカムシャフトスプロケットも位相調整されるならば、二つのオフセットされたスプロケットが、位相調整された関係で各オーバヘッドカムシャフト上に配置される。
【0126】
この場合には、四つのスプロケットがクランクシャフト上で使用されることになる。四つのチェーンが、クランクシャフト上の四つのスプロケットを各カムシャフト上の二つのスプロケットに接続する。二つのクランクシャフトスプロケット232,234は、他の二つのクランクシャフトスプロケットに対して1/2ピッチだけ位相調整される。あるいは、四つのスプロケットすべてが1/4ピッチ位相調整される。チェーンシステムは、チェーンの緊張力を維持するために各チェーンの緩み側にテンショナ236,238を有しており、また運転中のチェーンの動きを制御するために各チェーンの引張側にスナッバ(ガイド)240,242を有している。
【0127】
図29の位相調整されたタイミングシステムの部品が、図30,図31,図32,図33および図34に示されている。図30Aは、シリンダの左側バンクのオーバヘッドカムシャフトを作動させるための、左側バンクのスプロケットシステムを示している。スプロケットシステム228は、第1の部分244および第2の部分246を備えた分割スプロケットである。各部分は、好ましくは1/2ピッチだけ位相調整される。スプロケットは、左側バンクのカムシャフトに固定されて回転する。二つのチェーン250,252がスプロケットの回りに巻き掛けられている。チェーンは、ランダムリンクの配列パターンを含む多くの配列パターンのうちのいずれの一つを用いてもよい。図30Bに示されるように、チェーン250,252のピンはオフセットされ、重ね合わされている。
【0128】
右側バンクのスプロケットシステムは、シリンダの右側バンクの右側バンク用カムシャフトを作動させる。このスプロケットシステムはまた、1/2ピッチだけオフセットされ位相調整された二つのスプロケットを含んでいる。スプロケットは、シリンダの右側バンクのカムシャフトに固定されている。二つのチェーンがスプロケットの回りに巻き掛けられている。チェーンは1/2ピッチオフセットされている。
【0129】
クランクシャフトは、図32,図33および図34に示されるように、四つのチェーン250,252,260および262のための四つのスプロケットを備えている。二つのスプロケット264,266は、好ましくは1/2ピッチオフセットされ、残りの二つのスプロケット268,270もまた1/2ピッチオフセットされている。これら四つのチェーンはすべて、システムが最適に収容できるようにチェーンのピンが重ね合わされた状態で、エンジンの前部に積み重ねられている。
【0130】
図29に示される全体システムは、チェーン引張側のチェーン制御を維持するための一対のスナッバ(ガイド)240,242ばかりでなく、チェーン緩み側のチェーン緊張力を維持するための一対のテンショナ236,238を有している。テンショナとスナッバは、システムの各側で作動するチェーン対と適合するように、幅方向に延びるフェイス部を有している。
【0131】
上述のシステムにおいては、チェーンは、スプロケットを1/2ピッチオフセットすることによって位相調整されている。位相調整の他の態様は、各バンクのタイミングチェーンの噛合開始点(the initial contact point)を決定し、次に該噛合開始点を1/2ピッチ位相調整することによって、行うことができる。このようなアプローチは、噛合開始点を位相調整することによって、衝突音のパターンを位相調整しようとしている。
【0132】
ある特定のシステムの噛合開始点は、エンジンごとに異なり、エンジン構造に依存している。シリンダの各バンクは、バンクのカムシャフトを作動させるために、少なくとも一つのチェーン組立体を使用している。各チェーン組立体は、鉛直線に対して傾いて配置されている。その角度はエンジン構造に依存している。この構造のために、バンク間システム内の二つの組立体は、互いにある角度をなしている。従来のトランスファケース仕様やトランスミッション仕様と異なり、チェーンは、互いに平行でない関係に置かれている。
【0133】
各バンクの噛合開始点に対する角度は、(チェーン引張状態のピッチラインとスプロケット外径との間の正接として概算される)入口点(the entrance point)と、該入口点を越えて最も接近した歯の中心に位置する基準線との間の角度差を決定することによりおおよそ求めることができる。この角度差は、システム構造の中で本来的に与えられる位相調整量を示唆する。噛合開始点は、本発明の目的と、必要な幾何学的関係とのために定義されたものであり、チェーン引張状態のピッチラインとスプロケット外径との間の正接になっている。歯の実際の初期の接触は、チェーンピッチばかりでなくリンク形状にも依存する。
【0134】
この角度差が、所定量の噛合開始点を位相調整するために、スプロケットのオフセットに合わせた調整をもたらす。したがって、たとえば右側バンクのクランクシャフトスプロケットが、スプロケットピッチ長の所望のオフセット量に等しい量に加えて、噛合い開始時の角度に等しい量だけ回転させられ、次に角度差の量だけ逆方向に回転させられる。その結果、左側バンクのカムシャフトスプロケットが、初期のカムタイミングを維持するために、その量の半分だけ回転させられる必要がある。このようにして、チェーン組立体とスプロケットとの初期の接触が、ピッチのある部分だけ位相調整され、またはオフセットされる。
【0135】
噛合開始点の位相調整の例が、歯数が21のスプロケットの位相調整に関連して、図41に示されている。歯数が21のスプロケットについて1/2ピッチ位相調整するのに必要なオフセットの距離は、図41に示されるように
8.5714度
である。
【0136】
90度配置のV−8エンジンにおいて一本のオーバヘッドカムシャフトを一対含んでいる図41の例では、幾何学的レイアウトによって、シリンダの右側バンクのクランクシャフトに対する噛合い点の角度(entrance)は、(回転方向が時計回りの場合)基準線から入口線(the entrance line)まで
13.663度
であることが分かる。基準線は、入口点を越えている最も近い歯の中心に位置している。入口線は、チェーン引張状態のピッチラインとスプロケット外径との間の正接の点であると定義される。
【0137】
これと同じ方法論を用いることにより、シリンダの左側バンクのカムシャフトスプロケットに対する噛合い点は、図41に示されるように、基準線から
7.269度
である。
【0138】
これら二つの角度から、二つのクランクシャフトスプロケット間の位相調整量は
13.663−7.269=6.394(度)
と計算される。ここで、零の角度差とは、システム構造の結果、初期の接触が互いに位相調整されていることを意味している。スプロケットを互いに1/2ピッチ位相調整するためには、二つのスプロケットが
8.571度
だけ位相調整されなければならない。
【0139】
したがって、初期の接触を位相調整するためには、右側バンクのカムシャフトスプロケットが時計回りに
13.663+〔8.571−6.394〕=15.840度
回転されなければならない。
【0140】
本発明の他の実施態様においては、エンジンタイミングシステムが、シリンダの各バンクについて二本の(ダブル)オーバヘッドカムシャフトを有している。このダブルオーバヘッドカムシャフト・タイミングシステムは図35および図36に示されている。図35に示されるシステムでは、第1の駆動システムが、図29に示される一本のオーバヘッドカムシャフトシステムに似ている。該システムは、シリンダの各バンクの第2のカムシャフトを駆動するために、チェーン駆動装置またはカムシャフト間駆動装置を付加している。
【0141】
すなわち、チェーン280がスプロケット282,284の回りに巻き掛けられ、チェーン286がスプロケット288,290の回りに巻き掛けられている。カムシャフト間駆動システムにおいては、チェーンの緊張力を維持するために、二重に作用するテンショナ292,294が含まれている。
【0142】
クランクシャフトおよびカムシャフト間の駆動装置の位相調整に加えて、上述のように、図35のシステムはカムシャフト間駆動装置の位相調整を含んでいる。一つのスプロケットが各カムシャフト上で用いられ、該スプロケットは、クランクシャフトによって駆動される他のカムシャフトスプロケットに関してオフセットされ、または位相調整される。あるいは、カムシャフト間駆動装置は、各カムシャフト上に位相調整された一対のスプロケットを含み、これらのスプロケットは、他のカムシャフトスプロケットに関して位相調整される。
【0143】
このシステムでは、上述のように、クランクシャフトスプロケットは、チェーンの初期の接触を位相調整するためにオフセットされ得る。加えて、カムシャフトスプロケットの初期の接触が位相調整され得る。このように、クランクシャフトによって駆動されるカムシャフトスプロケットと接触するチェーンシステムの初期の接触は、第2のカムシャフトを駆動しているチェーンシステムの初期の接触とともに位相調整される。これらの初期の接触は、両方のカムシャフト駆動装置上で位相調整される。
【0144】
図36のダブルオーバヘッドカムシステムにおいては、シリンダの各バンクのカムシャフトが両方とも同じチェーンシステムにより駆動される。したがって、図36のシステムは、各バンクに別のカムシャフトを備え、両方のカムシャフトを駆動するためにより長い心間距離を有するチェーンを使用することによって、図29の一つのオーバヘッドカムシステムを延長している。位相調整は上述と同じ方法で達成される。
【0145】
本発明の種々の実施態様においては、各単一のスプロケットが、1/2ピッチ位相調整された一対のスプロケットによって置き換えられている。あるいは、一つのスプロケットを、1/3ピッチ位相調整されて三つのチェーンとともに使用される三つのスプロケットによって置き換えることもできる。他のスプロケットは、チェーンのスプロケットに対する初期の衝突が位相調整されるように、位相調整される。追加のスプロケットを全システム内で使用するようにしてもよい。スプロケットの数および位相調整の角度については、本発明の範囲内でその他の変更が可能である。
【0146】
多くの異なるチェーン配列が、本発明のシステム内の使用に関して可能である。ブロック配列と呼ばれるチェーン配列構造は、この明細書の中に参考として組み込まれている米国特許第 4,758,210号に記述されている。ブロック配列構造はまた、図37および図38にも示されている。スプロケット歯と接触するように構成された内向き歯を有する、内側の関節運動するリンク300の列は、ブロック302内で構成される内側リンクを有している。内側リンク300の列が、内向き歯を有さずかつチェーンをスプロケット上に保持するように構成されたガイドリンク304の列に嵌め込まれている。チェーンはこの配列の繰り返しによって構成されており、その内側リンクはすべて同一形状か、あるいは異なるフランク形状を有している。
【0147】
図39は、本発明のシステムに使用される配列の他の型を示している。内側リンク対310が、他の積み重ねられたリンク対312に積み重ねられ、はめ込まれている。ガイド列314には、そのリンクの中心に配置された二つのリンクのみが設けられている。またノンガイド列316には、ガイド列の上記リンクの外側に配置された四つのリンクが設けられている。
【0148】
図40は、本発明のシステムに使用される配列の他の型を示している。内側リンク対318が、ノンガイド列320の配列パターンの外側に積み重ねられ、配置されている。これらのリンクは、ガイド326およびノンガイド列320の内方において、単一の内側リンク324に組み合わされている。この配列パターンは、チェーン長さ方向全体にわたって続いている。
【0149】
図42および図43は、本発明のシステムに使用される配列の他の型を示している。内側リンク対330が、ノンガイド列332内でブロック状に積み重ねられている。ガイド列336のガイドリンク対334が内側リンクに組み合わされている。ガイド列には内側リンクは存在していない。この配列パターンは、チェーン長さ方向全体にわたって続いている。
【0150】
本発明のいくつかの実施態様が示されているが、本発明はこれらの実施態様に限定されるものではない。本発明が関連する技術分野の当業者は、とくに上述の教示内容を考慮するとき、本発明の原理を利用する変形例やその他の実施態様を構築し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様によるチェーン組立体の一部の正面図であって、円形の枢支手段(丸ピン)によって互いに連結された二つの形式のリンクを示している。
【図2】図1のチェーンの一部の平面図である。
【図3】本発明のチェーン組立体とともに使用するスプロケットの一部の斜視図である。
【図4】本発明のチェーン組立体とともに使用する他の実施態様のスプロケットの一部の斜視図である。
【図5】図2の5−5線に沿って切断したチェーン組立体の断面図である。
【図6】図2の6−6線に沿って切断したチェーン組立体の断面図である。
【図7】チェーン組立体の一部の分解組立図であって、チェーンのリンクの組立ての一つのパターンを示す図である。
【図8】チェーンの二つのつま先部を有するリンクの正面図である。
【図9】本発明の単一のつま先部を有するリンクの正面図である。
【図10】リンクの垂直方向の中心線からわずかにオフセットされた歯を有する、本発明の単一のつま先部を有するリンクの他の実施態様の正面図である。
【図11】単一のつま先部付リンクを有するチェーン組立体と組み合わせて使用される二つのつま先部付リンクを有するチェーン組立体の斜視図である。
【図12】図11の二つのつま先部付リンクを有するチェーン組立体と組み合わせて使用される単一のつま先部付リンクを有するチェーン組立体の斜視図である。
【図13】〔A〕は本発明の一実施態様による単一のつま先部付リンクの正面図、〔B〕は本発明の一実施態様による二つのつま先部付リンクの正面図である。
【図14】単一のつま先部付リンクおよび二つのつま先部付リンクを有する本発明の一実施態様のチェーンの正面図である。
【図15】図14の15−15線に沿って切断したチェーンの断面図である。
【図16】図16は図14のチェーンのスプロケットとの接触を説明するための正面図である。
【図17】1/2ピッチおよび1/2歯オフセットだけ位相調整した二つの部分を有する二重スプロケット組立体の正面図である。
【図18】チェーン組立体の二つの部分およびスプロケット組立体の二つの部分を示す断面図である。
【図19】図18のチェーンにおける3つの形式のリンクを説明するための正面図である。
【図20】図19の3つのリンクの配列を示す正面図である。
【図21】〔A〕は単一のつま先部を有するリンクとスプロケットとの噛合い状態を説明するための図であり、〔B〕は単一のつま先部を有するリンクの正面図である。
【図22】〔A〕は二つのつま先部を有するリンクとスプロケットとの噛合い状態を説明するための図であり、〔B〕は二つのつま先部を有するリンクの正面図である。
【図23】図21および図22のリンクからなるチェーン組立体のためのスプロケットの正面図であって、図21のリンク用のスプロケットを破線で示す図である。
【図24】軸上に間隔を隔てて配置された一対のスプロケットの断面図である。
【図25】1/2ピッチだけオフセットされた一対のチェーンの平面図である。
【図26】〔A〕は直線状の内側フランク面を有するリンクの正面図、〔B〕は曲線状の内側フランク面を有するリンクの正面図である。
【図27】〔A〕は第1のピッチ長を有するリンクの正面図、〔B〕は第2のピッチ長を有するリンクの正面図である。
【図28】一本のカムシャフトとクランクシャフトとを有するタイミングチェーンシステムを示す図である。
【図29】一本のオーバヘッドカムシャフトを有するタイミングチェーンシステムを示す図である。
【図30】〔A〕はタイミングチェーンとカムシャフトスプロケットの正面図であり、〔B〕は〔A〕のチェーンシステムの平面図であって、二つのチェーンがオフセットされていることを示す図である。
【図31】図30〔A〕の31−31線に沿って切断した断面図である。
【図32】〔A〕はタイミングチェーンおよびクランクシャフトスプロケットの正面図であり、〔B〕は〔A〕のタイミングチェーンの平面図であって、四つのチェーンがオフセットされていることを示す図である。
【図33】図32〔A〕の33−33線に沿って切断した断面図である。
【図34】二本のカムシャフトと一本のクランクシャフトと四つのチェーンとの各位置関係を示す図である。
【図35】ダブルオーバヘッドカムシャフトと各カムシャフト間駆動装置とを有するタイミングチェーンシステムを示す図である。
【図36】各シリンダバンクに対してダブルオーバヘッドカムシャフトと一つのチェーンシステムとを有するタイミングチェーンシステムを示す図である。
【図37】ブロック配列構造のチェーンの平面図である。
【図38】図37のチェーンの正面図である。
【図39】配列パターンを示すタイミングチェーンの平面図である。
【図40】配列パターンを示すタイミングチェーンの平面図である。
【図41】一本のオーバヘッドカムシャフトに対して位相調整されたスプロケットの一例を示す図である。
【図42】配列パターンを示すチェーンの平面図である。
【図43】図42のチェーンの正面図である。
【符号の説明】
22,24 リンク
200 エンジンタイミングシステム
202 クランクシャフトスプロケット
203 カムシャフト
204 カムシャフトスプロケット
205 クランクシャフト
208,210 スプロケット
212,214 チェーン
Claims (8)
- エンジンのタイミングチェーンシステムにおいて、
単一のドライブシャフトに連結され、ドライブシャフトに沿って平行に配置されるとともに、それぞれ間隔の隔てられた多数の歯を有し、第1のドライブスプロケットの歯の位置が第2のドライブスプロケットの歯に関してオフセットされている第1および第2のドライブスプロケットと、
単一のドリブンシャフトに連結され、ドリブンシャフトに沿って平行に配置されるとともに、それぞれ間隔の隔てられた多数の歯を有し、第1のドリブンスプロケットの歯の位置が第2のドリブンスプロケットの歯に関してオフセットされている第1および第2のドリブンスプロケットとを備えるとともに、
ドライブシャフトが入力軸に駆動連結され、ドリブンスプロケットが出力軸に駆動連結されており、
前記第1のドライブスプロケットは前記第1のドリブンスプロケットに整列し、前記第1のドライブスプロケットを前記第1のドリブンスプロケットに駆動可能に接続する第1のタイミングチェーン組立体を有し、前記第2のドライブスプロケットは前記第2のドリブンスプロケットに整列し、前記第2のドライブスプロケットを前記第2のドリブンスプロケットに駆動可能に接続する第2のタイミングチェーン組立体を有しており、
前記第1および第2のチェーン組立体は、交互に配置された多数の内向き歯付リンクを有し、該リンクは前記スプロケットのうちの少なくとも一方のスプロケットの歯と接触するように適合しており、枢支ピンは隣接するリンクの組を連結し、各リンクは該枢支ピンを受ける孔の形状を限定しており、
前記第1のチェーン組立体のリンクの幾つかの組は、第1の形状のリンクで構成され、リンクの他の組は異なる第2の形状のリンクで構成されており、第1の形状のリンクからなる組が第2の形状のリンクからなる組に対して不規則な配列パターンで配列されている、
ことを特徴とするエンジンのタイミングチェーンシステム。 - 前記第1のチェーン組立体のリンクが第1のチェーン噛合い周期で前記第1のドライブスプロケットの歯と衝突するとともに、前記第2のチェーン組立体のリンクが第2のチェーン噛合い周期で前記第2のドライブスプロケットの歯と衝突し、前記第1のチェーン噛合い周期が前記第2のチェーン噛合い周期に関して時間的にずれている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのタイミングチェーンシステム。 - 前記第1のチェーン噛合い周期が変化しており、前記第2のチェーン噛合い周期が一定である、
ことを特徴とする請求項2に記載のエンジンのタイミングチェーンシステム。 - 前記第2のチェーン組立体のリンクの幾つかの組は、第1の形状のリンクで構成され、リンクの他の組は異なる第2の形状のリンクで構成されており、第1の形状のリンクからなる組が第2の形状のリンクからなる組に対して不規則な配列パターンで配列されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのタイミングチェーンシステム。 - 前記第1のチェーン組立体のリンクのいくつかの組は、単一のつま先部を有するリンクから構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのタイミングチェーンシステム。 - 前記単一のつま先部は、リンクの中心線に関して対称に配置されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のエンジンのタイミングチェーンシステム。 - 前記単一のつま先部は、リンクの中心線に関して非対称に配置されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のエンジンのタイミングチェーンシステム。 - 前記第1および第2のチェーン組立体のリンクのいくつかの組は 、単一のつま先部を有するリンクから構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンのタイミングチェーンシステム。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US131,473 | 1993-10-04 | ||
US08/131,473 US5427580A (en) | 1992-05-19 | 1993-10-04 | Phased chain assemblies |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07167232A JPH07167232A (ja) | 1995-07-04 |
JP3548855B2 true JP3548855B2 (ja) | 2004-07-28 |
Family
ID=22449617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26446894A Expired - Lifetime JP3548855B2 (ja) | 1993-10-04 | 1994-10-03 | 位相調整されたエンジンのタイミングチェーンシス テム |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (6) | US5427580A (ja) |
JP (1) | JP3548855B2 (ja) |
DE (1) | DE4435480A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015152000A (ja) * | 2014-02-19 | 2015-08-24 | 富士重工業株式会社 | エンジンの動弁駆動装置 |
Families Citing this family (78)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5427580A (en) * | 1992-05-19 | 1995-06-27 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Phased chain assemblies |
US5507697A (en) * | 1992-05-19 | 1996-04-16 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Minimal pin projection roller chain |
US5551925A (en) * | 1992-05-19 | 1996-09-03 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Chain assemblies with minimal pin projection |
DE19505688C2 (de) * | 1995-02-20 | 2000-10-19 | Audi Ag | Antriebssystem mit zwei Endlos-Kraftübertragungsmittel |
US5588926A (en) * | 1995-04-20 | 1996-12-31 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Self-guided chain assemblies |
US5813934A (en) * | 1995-11-09 | 1998-09-29 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Phased chain assembly with chain and sprocket of unmatched pitch |
US5860882A (en) * | 1996-01-31 | 1999-01-19 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Process for manufacturing phased sprocket assemblies by capacitor discharge welding |
US5690568A (en) * | 1996-01-31 | 1997-11-25 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Idler sprocket assembly for a phased chain system |
US6090003A (en) * | 1996-07-25 | 2000-07-18 | Cloyes Gear & Products, Inc. | Random engagement roller chain sprocket having improved noise characteristics |
US5976045A (en) * | 1996-07-25 | 1999-11-02 | Cloyes Gear And Products, Inc. | Random engagement roller chain sprocket having improved noise characteristics |
US5921879A (en) * | 1996-07-25 | 1999-07-13 | Cloyes Gear And Products, Inc. | Random engagement roller chain sprocket with staged meshing and flank relief to provide improved noise characteristics |
US5980406A (en) * | 1996-08-14 | 1999-11-09 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Sprocket assembly for a phased chain system |
US5690571A (en) | 1996-09-11 | 1997-11-25 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Hybrid roller and silent chain |
US5758484A (en) * | 1996-09-30 | 1998-06-02 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Silent chain with raised link backs |
US7416500B2 (en) * | 1996-12-19 | 2008-08-26 | Cloyes Gear And Products, Inc. | Random engagement roller chain sprocket and timing chain system including same |
US6761657B2 (en) | 1996-12-19 | 2004-07-13 | Cloyes Gear And Products, Inc. | Roller chain sprocket with added chordal pitch reduction |
EP0854273A1 (en) | 1997-01-21 | 1998-07-22 | Ford Global Technologies, Inc. | Variable valve timing and valve events mechanism for an internal combustion engine |
US5846150A (en) * | 1997-03-21 | 1998-12-08 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Guide posts for guiding and damping chain movement |
US5800301A (en) * | 1997-05-09 | 1998-09-01 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Chain assembly using formed bushings with inverted teeth |
US5984816A (en) * | 1997-06-27 | 1999-11-16 | Mitsuboshi Belting Ltd. | Toothed power transmission belt and drive system using the power transmission belt |
JP2003500583A (ja) * | 1997-08-14 | 2003-01-07 | クロイズ ギア アンド プロダクツ インコーポレイテッド | ノイズを低減させるためのv型エンジンカムシャフト駆動のチェーン噛み合い位相制御法 |
JP3113224B2 (ja) * | 1997-10-14 | 2000-11-27 | 株式会社椿本チエイン | テンショナガイド |
US5993345A (en) * | 1997-10-27 | 1999-11-30 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Compression fixed ratio chain |
US6186920B1 (en) * | 1998-02-10 | 2001-02-13 | Cloyes Gear And Products, Inc. | Short pitch tooth chain |
US6109227A (en) | 1998-09-17 | 2000-08-29 | Borgwarner Inc. | Torsionally compliant sprocket system for balance shaft drive |
US6234127B1 (en) | 1998-09-17 | 2001-05-22 | Borgwarner Inc. | Torsionally compliant and damped sprocket system with position stops |
US6106425A (en) * | 1998-09-18 | 2000-08-22 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Single assembly phased chain |
US6267701B1 (en) | 1998-09-21 | 2001-07-31 | Borgwarner Inc. | Sprocket for multiple axis phased chain systems |
US6203460B1 (en) * | 1998-10-14 | 2001-03-20 | Borgwarner Inc. | Phased continuously variable transmission chain with asymmetrical guide link and modified strut location |
JP2000266131A (ja) * | 1999-03-16 | 2000-09-26 | Borg Warner Automotive Kk | サイレントチェーン |
IT1308453B1 (it) * | 1999-04-23 | 2001-12-17 | Iveco Fiat | Dispositivo di trasmissione a catena per il comando delladistribuzione di un motore endotermico a due alberi a camme in testa |
JP3054144B1 (ja) | 1999-06-03 | 2000-06-19 | 株式会社椿本チエイン | サイレントチェーン |
US6213905B1 (en) | 1999-07-01 | 2001-04-10 | Borgwarner Inc. | Roller chain sprockets oriented to minimize strand length variation |
JP2001021010A (ja) * | 1999-07-06 | 2001-01-26 | Tsubakimoto Chain Co | サイレントチェーンとスプロケットとの組合せによる動力伝動機構 |
US6117036A (en) | 1999-07-29 | 2000-09-12 | New Venture Gear, Inc. | Split helical planetary gear assembly |
DE10036258B4 (de) * | 1999-09-09 | 2013-02-28 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Laschenkette |
KR100671687B1 (ko) * | 1999-11-19 | 2007-01-18 | 루크 라멜렌 운트 쿠플룽스바우베타일리궁스 카게 | 다관절 플랫 링크 체인 |
ATE318995T1 (de) * | 2000-01-05 | 2006-03-15 | Fev Motorentech Gmbh | Kettentrieb zum antrieb von zwei engstehenden parallelen wellen |
US6283076B1 (en) | 2000-06-09 | 2001-09-04 | Borgwarner Inc. | Torsionally compliant sprocket for engine balance shaft drive and method of manufacture |
US6575861B2 (en) * | 2001-03-30 | 2003-06-10 | Borgwarner, Inc. | Sprocket and chain for limiting chordal fall motion |
US7125356B2 (en) * | 2001-11-06 | 2006-10-24 | Borgwarner Inc. | Tension-reducing random sprocket |
DE10258251A1 (de) * | 2001-12-14 | 2003-06-26 | Luk Lamellen & Kupplungsbau | Getriebe mit einem Umschlingungsmittel, insbesondere zur Kraftübertragung zwischen zwei Kegelscheibenpaaren des Getriebes |
EP1502041A1 (en) * | 2002-05-06 | 2005-02-02 | Cloyes Gear And Products, Inc. | Cushioned sprocket and improved inverted tooth chain for use with same |
DE10231106A1 (de) * | 2002-07-10 | 2004-01-22 | Daimlerchrysler Ag | Ventilgesteuerte Hubkolbenbrennkraftmaschine |
JP2004316573A (ja) * | 2003-04-17 | 2004-11-11 | Tsubakimoto Chain Co | エンジン用カム軸駆動装置 |
US20050090344A1 (en) * | 2003-10-24 | 2005-04-28 | Borgwarner Inc. | Flexible tensioner arm with multiple hinges |
US7056246B2 (en) * | 2003-10-24 | 2006-06-06 | Borgwarner Inc. | Compliant chain guide with multiple joints |
US20050163645A1 (en) * | 2004-01-28 | 2005-07-28 | Borgwarner Inc. | Method to make sinter-hardened powder metal parts with complex shapes |
US20050209033A1 (en) | 2004-03-19 | 2005-09-22 | Borgwarner Inc. | Spline phased multiple sprocket |
DE102004031843A1 (de) * | 2004-06-30 | 2006-01-26 | Schumag Ag | Ziehmaschine |
DE202004019559U1 (de) * | 2004-07-06 | 2005-03-03 | Ina-Schaeffler Kg | Zahnkette |
JP2006144852A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Tsubakimoto Chain Co | サイレントチェーン |
JP4922184B2 (ja) * | 2004-12-23 | 2012-04-25 | ストーブリ,ハンス,ウルリッヒ | 骨固定装置 |
US20060169515A1 (en) * | 2005-01-20 | 2006-08-03 | Borgwarner Inc. | Dual-chain transfer case |
KR20080077351A (ko) * | 2005-12-23 | 2008-08-22 | 루크 라멜렌 운트 쿠플룽스바우베타일리궁스 카게 | 인버티드 톱니 체인 |
DE202006002416U1 (de) * | 2006-02-15 | 2007-06-28 | JOH. WINKLHOFER & SÖHNE GMBH & Co. KG | Zahnkette mit optimiertem Kettengelenk und vergrößtertem Außenflankenwinkel |
US7998007B2 (en) | 2006-08-03 | 2011-08-16 | Borgwarner, Inc. | Phasing of chains, sprockets, and gears to provide enhanced noise vibration and harshness reduction |
US20080070732A1 (en) * | 2006-09-20 | 2008-03-20 | Borgwarner Inc. | Gemini chain system with resonance elimination feature |
JP4327192B2 (ja) | 2006-10-18 | 2009-09-09 | 株式会社椿本チエイン | チェーン伝動装置 |
CN101680521B (zh) * | 2007-06-20 | 2013-05-08 | 博格华纳公司 | 具有组合的径向变化与链轮包绕的减少共振张力的链轮 |
WO2009032632A1 (en) * | 2007-08-28 | 2009-03-12 | John Arthur Devine | Ultra efficient engine |
US8430775B2 (en) * | 2007-09-28 | 2013-04-30 | Borgwarner Inc. | Multiple tension reducing sprockets in a chain and sprocket system |
ITBO20080233A1 (it) * | 2008-04-16 | 2009-10-17 | Marchesini Group Spa | Dispositivo per l azionamento di un organo di trasmissione dentato di tipo flessibile |
JP5386116B2 (ja) * | 2008-06-20 | 2014-01-15 | ボーグワーナー インコーポレーテッド | サイレントチェーン |
US8424676B2 (en) * | 2009-04-20 | 2013-04-23 | Cambridge International, Inc. | Compound sprocket for conveyor belt |
US8496105B2 (en) * | 2011-05-23 | 2013-07-30 | Laitram, L.L.C. | Roller-top belt with beam stiffness |
CN102266915B (zh) * | 2011-08-08 | 2013-03-13 | 江都市顺达机械有限公司 | 铸铁机链条板 |
ES2409808B1 (es) * | 2011-12-23 | 2014-01-07 | Thyssenkrupp Elevator Innovation Center, S.A. | Sistema de accionamiento para escaleras y pasillos móviles, mejorado. |
USD734590S1 (en) | 2012-07-24 | 2015-07-14 | Nordischer Maschinenbau Rud. Baader Gmbh + Co. Kg | Chain link |
DE102012106708A1 (de) * | 2012-07-24 | 2014-10-30 | Nordischer Maschinenbau Rud. Baader Gmbh + Co. Kg | Kettenglied, Stützkette und Stützvorrichtung |
USD731569S1 (en) | 2012-07-24 | 2015-06-09 | Nordischer Maschinenbau Rud. Baader Gmbh + Co. Kg | Sprocket for chain link |
US20140106917A1 (en) * | 2012-10-17 | 2014-04-17 | The Gates Corporation | Synchronous Belt Sprocket and System |
ES2589878T3 (es) * | 2013-12-06 | 2016-11-16 | Garaventa Liftech Ag | Unidad de transmisión por cadenas |
CN108368929B (zh) * | 2015-12-09 | 2021-03-09 | 博格华纳公司 | 非普遍阶次随机链轮 |
US9845861B1 (en) * | 2016-05-26 | 2017-12-19 | GM Global Technology Operations LLC | Rotatable assembly including a coupling interface |
US10214360B1 (en) | 2017-08-04 | 2019-02-26 | Joy Global Underground Mining Llc | Chain conveyor and drive sprocket for same |
WO2020068048A1 (en) * | 2018-09-25 | 2020-04-02 | Borgwarner Inc | Electric motor chain drive system for hybrid electric vehicles and plug-in hybrid electric vehicles |
CN109372948A (zh) * | 2018-09-28 | 2019-02-22 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 正时链传动装置 |
Family Cites Families (68)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US579742A (en) * | 1897-03-30 | Sprocket wheel and chain | ||
US637056A (en) * | 1898-12-31 | 1899-11-14 | Whitney Mfg Company | Chain-sprocket. |
US645797A (en) * | 1899-06-30 | 1900-03-20 | John W Eshelman Jr | Sewing-machine. |
US862240A (en) * | 1906-07-11 | 1907-08-06 | Singer Mfg Co | Belt transmission in sewing-machines. |
US959046A (en) * | 1909-04-08 | 1910-05-24 | Whitney Mfg Company | Drive-chain and wheel therefor. |
US1072834A (en) * | 1912-09-25 | 1913-09-09 | Garland Company M | Transmission mechanism. |
US1201748A (en) * | 1915-07-07 | 1916-10-17 | American Chain & Cable Co | Sprocket driving device. |
US1192674A (en) * | 1915-12-30 | 1916-07-25 | Link Belt Co | Drive-chain. |
US1835406A (en) * | 1922-05-16 | 1931-12-08 | Kirsten Boeing Engineering Co | Power transmitting mechanism |
US1560646A (en) * | 1923-06-14 | 1925-11-10 | Whitney Mfg Co | Power-transmitting chain |
US1780040A (en) * | 1926-09-11 | 1930-10-28 | Link Belt Co | Drive chain |
US1840081A (en) * | 1926-10-14 | 1932-01-05 | Chrysler Corp | Chain |
US1849684A (en) * | 1927-04-12 | 1932-03-15 | Morse Chain Co | Chain drive mechanism |
US1956942A (en) * | 1929-08-17 | 1934-05-01 | Whitney Mfg Co | Chain drive and chain for use thereon |
US1953339A (en) * | 1932-07-12 | 1934-04-03 | Emsco Derrick & Equip Co | Draw works |
US2651947A (en) * | 1949-05-24 | 1953-09-15 | Wilson John Hart | Multiple engine coupling |
US2602344A (en) * | 1950-05-19 | 1952-07-08 | Morse Chain Co | Guide link for silent chains |
US2653485A (en) * | 1950-07-20 | 1953-09-29 | Ramsey Chain Company Inc | Silent chain |
US3078206A (en) * | 1959-02-25 | 1963-02-19 | Us Rubber Co | Method of forming belt teeth in reinforced positive drive belts |
US3033050A (en) * | 1959-09-10 | 1962-05-08 | Charles A Hisserich | Motion transmission system |
US3029654A (en) * | 1960-09-14 | 1962-04-17 | Ferguson Res Ltd Harry | Chain-and-sprocket drives |
US3377875A (en) * | 1966-05-09 | 1968-04-16 | Gen Motors Corp | Chain drive power transmitting mechanism |
US3396988A (en) * | 1966-12-08 | 1968-08-13 | Charles A. Kroening | Chain and sprocket assembly |
US3605513A (en) * | 1968-09-17 | 1971-09-20 | Tsubakimoto Chain Co | Multiple contact sprockets |
US3495468A (en) * | 1968-11-21 | 1970-02-17 | Gen Motors Corp | Chain drive |
US3597985A (en) * | 1970-02-05 | 1971-08-10 | Borg Warner | Flexible power transmission drive |
US4117738A (en) * | 1976-11-03 | 1978-10-03 | Fmc Corporation | Chain for engagement with double sprocket |
US4168634A (en) * | 1977-05-27 | 1979-09-25 | General Motors Corporation | Chain and sprocket power transmitting mechanism |
JPS564780A (en) * | 1979-06-21 | 1981-01-19 | Nitto Electric Ind Co | Water proofing sheet applying method |
US4342560A (en) * | 1980-05-16 | 1982-08-03 | Borg-Warner Corporation | Composite chain link assembly |
US4457269A (en) * | 1982-04-29 | 1984-07-03 | General Motors Corporation | Valve timing drive for an internal combustion engine |
US4507106A (en) * | 1982-11-17 | 1985-03-26 | Borg-Warner Corporation | Power transmission chain |
US4832668A (en) * | 1984-10-17 | 1989-05-23 | Borg-Warner Corporation | Power transmission chain |
US4679459A (en) * | 1986-04-22 | 1987-07-14 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army | Concave-convex gear pair having staggered teeth |
JPS62258240A (ja) * | 1986-04-30 | 1987-11-10 | Nissan Motor Co Ltd | Vベルト |
GB2190169B (en) * | 1986-04-30 | 1989-11-29 | Nissan Motor | Power transmission belt |
JPS62258224A (ja) * | 1986-05-02 | 1987-11-10 | Hitachi Medical Corp | 軸受 |
US4741724A (en) * | 1986-12-15 | 1988-05-03 | Wang Chen Tsan | Chain wheel |
JPS63222929A (ja) * | 1987-03-11 | 1988-09-16 | Fuji Tool & Die Co Ltd | フルタイム4輪駆動車用トランスフア |
US4758210A (en) * | 1987-04-01 | 1988-07-19 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Silent chain and sprocket system |
JPH0540349Y2 (ja) * | 1987-07-15 | 1993-10-13 | ||
US4911682A (en) * | 1987-10-28 | 1990-03-27 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Cambered pin CVT chain belt |
JPH0718474B2 (ja) * | 1987-12-25 | 1995-03-06 | 日産自動車株式会社 | 伝動ベルト |
JPH01247858A (ja) * | 1988-03-29 | 1989-10-03 | Toyota Motor Corp | チェーン伝動機構 |
JPH01266338A (ja) * | 1988-04-16 | 1989-10-24 | Daido Kogyo Co Ltd | 多重式チェーンベルト |
JPH06682Y2 (ja) * | 1988-06-15 | 1994-01-05 | 大同工業株式会社 | チェーン |
JPH01316544A (ja) * | 1988-06-16 | 1989-12-21 | Tsubakimoto Chain Co | I形摩擦板を有する摩擦伝動チェーン |
JPH0262445A (ja) * | 1988-08-24 | 1990-03-02 | Toyota Motor Corp | チェーンベルト |
JPH0276944A (ja) * | 1988-09-10 | 1990-03-16 | Daido Kogyo Co Ltd | 動力伝達装置 |
JPH02118230A (ja) * | 1988-10-27 | 1990-05-02 | Toyota Motor Corp | チェーンベルト |
US4915675B1 (en) * | 1989-02-28 | 1998-12-29 | Borg Warner Automotive | Pitch equalized chain with frequency modulated engagement |
JPH0668866B2 (ja) * | 1989-03-20 | 1994-08-31 | 三洋電機株式会社 | テープローディング装置 |
DE3909950C2 (de) * | 1989-03-25 | 1993-12-23 | Breco Kunststoff | Riementrieb bestehend aus einem Zahnriemen und einer Zahnscheibe |
US4900293A (en) * | 1989-05-26 | 1990-02-13 | Mclendon Donald C | 4:3 perf conversion sprocket |
JPH0328348A (ja) * | 1989-06-26 | 1991-02-06 | Mitsubishi Kasei Corp | セラミックス―金属複合材料 |
US4951261A (en) * | 1990-02-22 | 1990-08-21 | Mcneilus Truck And Manufacturing, Inc. | Drive and support for mixer drum |
EP0453305A1 (en) * | 1990-04-20 | 1991-10-23 | Tsubakimoto Chain Co. | Power transmission mechanism with two sets of chains |
US5154674A (en) * | 1990-04-25 | 1992-10-13 | Borg-Warner Automotive Transmission & Engine Components Corporation | Power transmission chain constructed with asymmetrical links |
US5170883A (en) * | 1990-05-29 | 1992-12-15 | The Laitram Corporation | Laminated metal sprocket for plastic modular conveyor belts and methods of operating belt systems |
JP2949246B2 (ja) * | 1990-12-27 | 1999-09-13 | 大同工業株式会社 | チェーン駆動装置 |
JP2880002B2 (ja) * | 1991-07-04 | 1999-04-05 | 鐘紡株式会社 | セラミックス多孔体 |
JPH0512251A (ja) * | 1991-07-04 | 1993-01-22 | Sharp Corp | 文書処理装置 |
US5215505A (en) * | 1991-07-12 | 1993-06-01 | Tsubakimoto Chain Co. | Endless belt for variable ratio power transmission |
US5427580A (en) * | 1992-05-19 | 1995-06-27 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Phased chain assemblies |
US5397280A (en) * | 1993-10-04 | 1995-03-14 | Borg-Warner Automotive, Inc. | System phasing of overhead cam engine timing chains |
US5209705A (en) * | 1992-05-29 | 1993-05-11 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Synchronous drive belt with oblique and offset teeth |
JPH0625526U (ja) * | 1992-08-31 | 1994-04-08 | 株式会社椿本チエイン | V型又は水平対向型エンジンのカム軸駆動装置 |
US5297508A (en) * | 1993-07-06 | 1994-03-29 | Ford Motor Company | Variable camshaft drive system for internal combustion engine |
-
1993
- 1993-10-04 US US08/131,473 patent/US5427580A/en not_active Expired - Lifetime
-
1994
- 1994-10-03 JP JP26446894A patent/JP3548855B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1994-10-04 DE DE4435480A patent/DE4435480A1/de not_active Withdrawn
- 1994-10-25 US US08/328,702 patent/US5437581A/en not_active Expired - Lifetime
-
1995
- 1995-04-13 US US08/423,384 patent/US5470282A/en not_active Expired - Lifetime
- 1995-10-19 US US08/545,553 patent/US5562557A/en not_active Expired - Lifetime
-
1996
- 1996-06-19 US US08/666,103 patent/US5816967A/en not_active Expired - Lifetime
-
1997
- 1997-09-10 US US08/929,141 patent/US5846149A/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015152000A (ja) * | 2014-02-19 | 2015-08-24 | 富士重工業株式会社 | エンジンの動弁駆動装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5846149A (en) | 1998-12-08 |
DE4435480A1 (de) | 1995-04-06 |
US5470282A (en) | 1995-11-28 |
US5427580A (en) | 1995-06-27 |
US5562557A (en) | 1996-10-08 |
US5437581A (en) | 1995-08-01 |
US5816967A (en) | 1998-10-06 |
JPH07167232A (ja) | 1995-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3548855B2 (ja) | 位相調整されたエンジンのタイミングチェーンシス テム | |
JP2006308106A (ja) | 複合伝動チエーン及びスプロケット組立体 | |
US5397280A (en) | System phasing of overhead cam engine timing chains | |
US5453059A (en) | Variable pitch silent chain | |
US5921879A (en) | Random engagement roller chain sprocket with staged meshing and flank relief to provide improved noise characteristics | |
US6533107B2 (en) | Silent chain power transmitting apparatus | |
US20030027675A1 (en) | Silent chain transmission mechanism | |
US5551925A (en) | Chain assemblies with minimal pin projection | |
EP0989334B1 (en) | Sprocket for multiple axis phased chain systems | |
JP3784455B2 (ja) | サイレントチェーン組立体およびサイレントチェーン・スプロケット組立体 | |
JP2005076883A (ja) | 改良型サイレントチェーン | |
US5507697A (en) | Minimal pin projection roller chain | |
US6908407B2 (en) | Silent chain transmission mechanism | |
JP3914799B2 (ja) | 動力伝達用チェーンおよびスプロケット組立体 | |
US5857933A (en) | Chain assembly with flat links of extended horizontal length | |
US5435789A (en) | Inverted tooth chain constructed with links having a single toe | |
EP0987466B1 (en) | Single assembly phased chain | |
US6413180B1 (en) | Power transmitting mechanism with silent chain and sprockets | |
US20030064845A1 (en) | Silent chain transmission mechanism | |
JPH10281233A (ja) | 動力伝達用チェーン | |
JPH08219237A (ja) | ローラチェーン組立体およびスプロケット組立体 | |
JPH11315890A (ja) | 動力伝達用チェ―ンベルト | |
JPH0381026B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20031125 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040223 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040315 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040401 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R154 | Certificate of patent or utility model (reissue) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080430 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120430 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430 Year of fee payment: 10 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |