JP3510793B2 - 粗大粒子数の低減された二酸化チタンスラリー - Google Patents
粗大粒子数の低減された二酸化チタンスラリーInfo
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Description
リーに関し、更に詳しくは、二酸化チタンの粗大粒子数
の低減された二酸化チタンスラリーに関する。
して、顔料、艶消剤、隠蔽剤等の様々な用途に用いられ
ている。該二酸化チタンは、水もしくはグリコールとの
スラリーとして調製してから、ポリマー製造時に反応系
内に添加されるのが一般的である。
溶であり、且つ凝集するため、樹脂成形時の背圧上昇
や、溶融紡糸時等の繊維切断の原因となるという問題点
があり、この問題を解決するために、二酸化チタンの凝
集を抑えることによりポリマー中の粗大粒子を低減する
ことが検討されている。
ンを粉砕、分級する等の方法が提案されており、攪拌ミ
ルやボールミル等による湿式粉砕処理や、遠心分離機や
スーパーデカンター等による湿式分級処理が行われてい
る(特開平4−65456号公報等)。
に、粉砕媒体としてのボール、ビーズ等を入れ、この媒
体中に挿入した攪拌機構によって力を伝達し、主として
該粉砕媒体の剪断・摩擦作用によって二酸化チタンを粉
砕するものであるが、該粉砕処理によって粗大粒子数を
低減したスラリーを調製するには、スラリーの調製条件
を強化することが必要であり、一般的に、スラリー処理
流量を下げて滞留時間を大きくとる、粉砕媒体の量を増
やす、等の対策が実施されている。
チタンの比表面積が急激に増加し、該二酸化チタンの過
解砕やスラリー中での再凝集による粘度上昇が起こり易
くなり、また、合成繊維への添加剤として用いた場合等
には、その隠蔽性が低下する等の問題が発生していた。
は、スラリー中の二酸化チタンの粒度が一定で、且つ該
二酸化チタンの粗大粒子数が低減された、二酸化チタン
スラリーを提供することにある。また、本発明の第2の
目的は、上記の二酸化チタンスラリーの製造方法を提供
することにある。更に、本発明の第3の目的は、上記の
二酸化チタンスラリーを添加することによって得られ
る、ポリマー中の粗大粒子数が低減した、ポリエステル
ポリマーを提供することにある。
技術に鑑み、二酸化チタンスラリーを湿式粉砕する方法
について鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至
った。
ての二酸化チタンと分散媒とからなり、該分散媒中に、
全スラリー重量を基準とした時の二酸化チタン濃度が5
〜70wt%の範囲にあるように分散してなる二酸化チ
タンスラリーにおいて、下記要件(a)及び(b)を同
時に満足することを特徴とする、粗大粒子数の低減され
た二酸化チタンスラリーにより達成することができる。
酸化チタン濃度が20.0wt%となるように調製した
スラリー5mlを、25℃、160mmHgの雰囲気下
にて、目開き10μm、直径2.5cmのアイソポアフ
ィルターを用いて濾過した時の濾過時間が10秒以下で
あること。
酸化チタン濃度が20.0wt%となるように調製した
スラリーを、25℃、160mmHgの雰囲気下にて測
定した際の粘度が50センチポイズ以下であること。
載の二酸化チタンスラリーを製造するに際し、下記数式
(I)〜(II)を同時に満足するように二酸化チタンを
湿式粉砕することを特徴する、二酸化チタンスラリーの
製造方法により達成される。
装置内の処理部容積(L)、αは粉砕媒体のVに対する
実質的な容積率(%)を各々示す。)
酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるジ
オール成分とするポリエステルに、請求項1記載の二酸
化チタンスラリーを、該ポリエステルの重量を基準とし
て二酸化チタン換算で0.01〜5.0wt%の範囲内
となるように添加して得られる、平均粒子径3μm以上
の粗大粒子の含有量が500ケ/g以下のポリエステル
により達成することができる。
質としての二酸化チタンと分散媒とからなり、該分散媒
中に、全スラリー重量を基準とした時の二酸化チタン濃
度が5〜70wt%の範囲にあるように、均一に分散し
てなる二酸化チタンスラリーである必要がある。該スラ
リー濃度が5wt%以下であると、例えばこのスラリー
をポリエステル製造時に添加する場合、必要な粉体量を
添加するためにはより多くのスラリーを添加しなければ
ならず、その場合、反応性の低下・色調の低下等を招
く。一方、70wt%を越えると、スラリー中での二酸
化チタン同士の衝突によって粉砕効率は向上するが、過
解砕も起こりやすくなるため、逆に得られるスラリー中
の凝集粒子が増加する。該二酸化チタン濃度は10〜6
0wt%であることが好ましい。
(a)及び(b)を同時に満足する必要がある。
酸化チタン濃度が20.0wt%となるように調製した
スラリー5mlを、25℃、160mmHgの雰囲気下
にて、目開き10μm、直径2.5cmのアイソポアフ
ィルターを用いて濾過した時の濾過時間が10秒以下で
あること。
酸化チタン濃度が20.0wt%となるように調製した
スラリーを、25℃、160mmHgの雰囲気下にて測
定した際の粘度が50センチポイズ以下であること。
チタンスラリー中の粗大粒子数やスラリー粘度と比例関
係にあり、二酸化チタンの粉砕状態を示す指標となる。
即ち、過解砕を起こさず、効率よく粉砕が行われた場合
には、該濾過時間は短縮され、10秒以下となる。一
方、該濾過時間が10秒を越えるスラリーは、粗大粒子
を多量に含んでおり、樹脂成形時の背圧上昇や繊維形成
時の断糸等を抑制することができない。
であったとしても、要件(b)のスラリー粘度が50セ
ンチポイズを越える場合には、該スラリー中の二酸化チ
タンが過解砕されており、該スラリー中で二酸化チタン
が再凝集を起こすため、上記と同様に、樹脂成形時の背
圧上昇や繊維形成時の断糸等を抑制することができな
い。
に用いられる分散媒としては特に限定されるものではな
いが、水、アルキレングリコール等を好ましく用いるこ
とができ、本発明のスラリーをポリエステルポリマーに
添加しようとする場合にはポリエステルを構成するグリ
コール成分を分散媒として使用することが特に好まし
い。
下記数式(I)及び(II)を同時に満足するように二酸
化チタンを湿式粉砕すれば容易に得ることができる。
粉砕処理装置内の処理部容積(L)、αは粉砕媒体のV
に対する実質的な容積率(%)を各々示す。)
の粉体処理部容積Vは用いる湿式粉砕処理装置の大きさ
によって決まり、スラリー処理流量Qは、V及びαの値
によって異なってくるが、上記数式(I)を満足する範
囲内であれば、任意の処理流量を採用することができ
る。
を越えて0.75未満の範囲にあることが必要である。
該項の値が0.20以下であると粉砕効率が低く、凝集
粒子を低減させることはできない。一方、0.75以上
であると、二酸化チタンの過解砕が発生し、粗大粒子数
は逆に増加し、スラリーの粘度も上昇する。
粉体処理部容積に対する実質的な容積率αが30〜70
%となるように充填しておく必要がある。該容積率が3
0%未満であると、凝集粒子を低減させることは困難で
あり、一方、70%を越えると、粉砕効率は向上するも
のの、該粉砕媒体が湿式処理装置外へあふれ出て、該粉
砕媒体の製品への混入や、湿式粉砕処理装置内部の破損
が起こりやすくなる。
として具体的には、ガラスビーズ、ジルコニアビーズ等
を等を挙げることができるが、一般的に湿式粉砕処理に
用いられる粉砕媒体であれば特に問題は無い。
見掛けの容積ではなく実体積より得られる容積率のこと
を意味する。
実質的に3回以上であることが好ましい。該処理回数が
3回以上であると、スラリー処理流量Qを高い水準で保
持したまま、処理を行うことができ、二酸化チタンの比
表面積の急激な増大が起こりにくい。
式にて湿式粉砕処理を行う場合には、同一のスラリーを
少なくとも3回は湿式粉砕処理装置内へ供給することを
意味し、連続式にて湿式粉砕処理を行う場合には、同一
のスラリーを湿式粉砕処理装置に循環させ、該循環状態
のスラリー量を基準として少なくとも3倍量のスラリー
を湿式粉砕装置内に供給することを意味し、具体的に
は、例えば、”連続式にて、1lのスラリーを実質的に
3回以上湿式粉砕処理する”とは、湿式粉砕処理装置の
粉砕処理前スラリーの入り口と、該処理後のスラリー出
口が連結されており、該スラリーが該湿式粉砕処理装置
に循環供給されている状態において、湿式粉砕処理装置
内にのべ3l以上を供給することを意味する。
は、本発明の湿式粉砕方法に、更に、従来公知の方法を
組み合わせても良く、例えば、分散媒中に二酸化チタン
粒子をミキサーやホモジナイザー等を用いて均一に分散
させた後、そのまま本発明の湿式粉砕処理を施す方法、
又は均一に二酸化チタンを分散させた後のスラリーを遠
心沈降もしくは自然沈降にて予め粗大粒子を除去した後
に、本発明の湿式粉砕処理を施す方法、更に、本発明の
湿式粉砕処理を行った後に、遠心分離機もしくはスーパ
ーデカンター等により湿式分級を行う方法等をいずれも
採用することができる。
処理装置としては、攪拌型の粉砕機であれば、スクリュ
ー型、流通管型、攪拌槽型、アニュラー型等の形式から
適宜選択して用いることができるが、就中、流通管型攪
拌ミルを用いることが粉砕性・スラリー取り扱い性の面
から好ましく、その際に該流通型攪拌ミルが、下記数式
(III)及び(IV)を同時に満足することが特に好まし
い。
ー入口から最も離れた攪拌部との距離(m)、Hは流通
型攪拌ミル内のスラリー入口からスラリー出口までの高
さ(m)、αは粉砕媒体の湿式粉砕処理装置内の処理部
容積に対する実質的な容積率(%)を各々示す。)
4を越えて0.56未満であることが好ましく、同時に
h/Hが0.8未満であることが好ましい。該式(II
I)及び(IV)を同時に満足した時には、更に高い品質
を有するスラリーを得ること可能となる。
の形状としては、ディスク型、ロッド型、その他各種の
特殊な形を有する翼型等をいずれも採用することができ
る。例えば、該攪拌部としてディスク型を採用する場合
でも、ディスクの枚数については特に限定されるもので
はない。しかしながら、該ディスク型の攪拌部分が5枚
以上のディスクにより形成されている場合には、粉砕処
理装置内部の粉砕媒体を更に効率よく攪拌することがで
きる。
る酸成分とし、エチレングリコールを主たるジオール成
分とするポリエステルポリマーに、上述した二酸化チタ
ンスラリーを、該ポリエステルを基準として二酸化チタ
ン換算で0.01〜5.0wt%の範囲内となるように
添加することによって、ポリマー中の粒子径3μm以上
の粒子数が500ケ/g以下の粗大粒子が低減したポリ
エステルが提供される。
テルを基準として二酸化チタン換算で0.01〜5.0
wt%の範囲内にあることが必要であり、特に、0.1
〜3.0wt%の範囲内にあることが好ましい。該添加
量が0.01wt%未満であると、二酸化チタンによる
艶消効果が不十分となる。一方、5.0wt%を越える
と、ポリエステルポリマー中で二酸化チタンが再凝集を
起こすため、粗大粒子数が増加する。尚、該二酸化チタ
ンの添加時期については、ポリエステルポリマーを製造
する際の重合反応終了以前の任意の段階で添加すること
ができる。
の粗大粒子の含有量は500ケ/g以下であることが必
要であり、特に、該含有量は400ケ/g以下であるこ
とが好ましい。該含有量が500ケ/gを越えるポリエ
ステルを成形しようとした際には、樹脂成形時の背圧の
上昇、また繊維を形成する場合には糸切れ等を招き、成
形安定性は大幅に低下する。
加するポリエステルポリマーは、テレフタル酸を主たる
酸成分とし、エチレングリコールを主たるジオール成分
とするポリエチレンテレフタレートである。ここで、
「主たる」とは、本発明の効果が実質的に損なわれない
範囲内、具体的にはテレフタル酸成分を基準として10
mol%以下の範囲内で、テレフタル酸以外の二官能性
カルボン酸成分及び/又はエチレングリコール以外のジ
オール成分、又はヒドロキシカルボン酸類を共重合して
もよいことを意味する。
ボン酸としては、例えばアジピン酸、セバシン酸、1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族、脂環式の
二官能性カルボン酸、又はイソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエ
タンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
等の二官能性芳香族カルボン酸をあげることができる。
またエチレングリコール以外のジオール化合物として
は、例えばその構成炭素数が3個以上のアルキレングリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペ
ンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノール
Sのような脂肪族、脂環式、芳香族のジオール化合物又
はそのエチレンオキシド付加化合物及びポリオキシアル
キレングリコールを挙げることができる。また、ヒドロ
キシカルボン酸類としては、β−ヒドロキシエトキシ安
息香酸、p−オキシ安息香酸等が挙げられる。
によって製造することができ、例えば、テレフタル酸と
エチレングリコールとを直接エステル化反応させる方
法、テレフタル酸ジメチルのようなテレフタル酸の低級
アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交
換反応させるか又はテレフタル酸とエチレンオキサイド
とを反応させるかしてテレフタル酸のグリコールエステ
ル及び/又はその低重合体を生成させる第一段階の反応
と、第一段階の反応生成物を重合触媒の存在下で減圧加
熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第二段
階の反応によって製造する方法を挙げることができる。
応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、蛍光増白
剤、艶消剤、着色剤、消泡剤その他の添加剤等を配合し
てもよい。
明するが、本発明はこれにより何等限定を受けない。
尚、実施例中の各値は下記の方法に従って測定を行っ
た。
濃度20wt%になるよう厳密に希釈し、25℃、16
0mmHgにおいて該スラリー5mlを、目開き10μ
m、直径2.5cmのアイソポアフィルター(ミリポア
社製ポリカーボネート製アイソポアメンブレンTCTP
02500)で濾過し、その濾過時間を測定した。
量を基準として、二酸化チタン濃度が20wt%となる
よう調製し、調製したスラリー200mlをサンプルと
してとり、回転粘度計(芝浦システム(株)製「ビスメ
トロンVS−A1」)にて粘度を測定した。
ー100mgをヘキサフルオロイソプロパノール20m
lに溶解し、その溶液を目開き3μm、直径2.5cm
のポリテトラフルオロエチレン製メンブレンフィルター
(ADVANTEC社製「T300A」)を用い、25
℃、160mmHgにて濾過し、フィルター上に捕捉さ
れた粗大粒子の数を光学顕微鏡によりカウントし、ポリ
マー1gあたりの含有量に換算した。
き出しは、図1に示すような湿式粉砕処理装置を用いて
湿式粉砕処理を行った際に、図1に示す湿式粉砕機スラ
リー出口のスクリーン部まで飛び出してくる粉砕媒体の
有無を目視で調査し、下記判定基準に従って評価を行っ
た。 ◎ ・・・ スクリーン部まで吹き出してくる粉砕媒体
が全く無いもの。 ○ ・・・ スクリーン部まで吹き出してくる粉砕媒体
が殆ど無く、該スクリーン部の摩耗が無いもの。 △ ・・・ スクリーン部まで吹き出してくる粉砕媒体
があり、該スクリーン部を摩耗はさせるが破損させるに
は至らないもの。 × ・・・ スクリーン部まで飛び出してくる粉砕媒体
があり、該スクリーン部が破損し、スラリー中に粉砕媒
体が混入したもの。
ーにて分散媒としてのエチレングリコール中に分散さ
せ、全スラリー重量を基準として濃度20wt%のエチ
レングリコールスラリーを調製した。このスラリーを五
十嵐機械製造(株)社製サンドグラインダー「OSG」
にて表1に示した条件で湿式粉砕処理を行った。なお、
粉砕媒体としては井上製作所製「ハイビー#24」を使
用した。得られたスラリーの粘度及び濾過時間を表1に
示す。
部、エチレングリコール60重量部、酢酸マンガン4水
塩0.031重量部をエステル交換缶に仕込み、窒素ガ
ス雰囲気下3時間かけて140℃から240℃にまで昇
温し、生成するメタノールを系外に留出しながらエステ
ル交換反応を行った。
リン酸0.024重量部及び重縮合反応触媒としての三
酸化アンチモン0.04重量部、更に、上述の湿式粉砕
処理により得られた二酸化チタン濃度20wt%のエチ
レングリコールスラリーを、二酸化チタン換算で0.3
重量部となるように添加し、直ちに285℃まで昇温
し、減圧下にて重縮合反応を行って、二酸化チタン含有
ポリエステルポリマーを得た。得られたポリマー中の粗
大粒子の含有量を測定した。結果を表1に示す。
1において、スラリー処理流量Qを表1記載の通りに変
更すること以外は同様の操作を行ってポリエステルポリ
マーを得た。結果を表1に示した。
1において、表1記載の通りに粉砕媒体容積率αの値を
変更すること以外は同様の操作を行ってポリエステルポ
リマーを得た。結果を表1に示した。
処理流量Q、粉砕処理装置通過回数nを表1記載の通り
に変更すること以外は同様の操作を行ってポリエステル
ポリマーを得た。結果を表1に示した。
て、ポリエステルポリマーへのスラリー添加量を表1記
載の通りに変更すること以外は同様の操作を行ってポリ
エステルポリマーを得た。結果を表1に示す。
おいてh/H及びαの値を表2記載の通りに変更するこ
と以外は同様の操作を行ってポリエステルポリマーを得
た。結果を表2に示す。
態様である、流通管型攪拌ミルを模式的に示した縦断面
図である。
離れた攪拌部との距離 H : ミル内のスラリー入口からスラリー出口までの
高さ
Claims (5)
- 【請求項1】 分散質としての二酸化チタンと分散媒と
からなり、該分散媒中に、全スラリー重量を基準とした
時の二酸化チタン濃度が5〜70wt%の範囲にあるよ
うに分散してなる二酸化チタンスラリーにおいて、下記
要件(a)及び(b)を同時に満足することを特徴とす
る、粗大粒子数の低減された二酸化チタンスラリー。 (a)全スラリー重量を基準とした時の二酸化チタン濃
度が20.0wt%となるように調製したスラリー5m
lを、25℃、160mmHgの雰囲気下にて、目開き
10μm、直径2.5cmのアイソポアフィルターを用
いて濾過した時の濾過時間が10秒以下であること。 (b)全スラリー重量を基準とした時の二酸化チタン濃
度が20.0wt%となるように調製したスラリーを、
25℃、160mmHgの雰囲気下にて測定した際の粘
度が50センチポイズ以下であること。 - 【請求項2】 請求項1記載の二酸化チタンスラリーを
製造するに際し、下記数式(I)〜(II)を同時に満足
するように二酸化チタンを湿式粉砕することを特徴す
る、粗大粒子数の低減された二酸化チタンスラリーの製
造方法。【数1】 【数2】30 < α < 70 (II) (式中、Qはスラリー処理流量(L/hr)、Vは湿式
粉砕処理装置内の処理部容積(L)、αは粉砕媒体のV
に対する実質的な容積率(%)を各々示す。) - 【請求項3】 湿式粉砕処理を流通管型攪拌ミルにより
行う、請求項2記載の製造方法。 - 【請求項4】 流通型攪拌ミルが、下記数式(III)
及び(IV)を同時に満足する、請求項3記載の製造方
法。 【数3】 【数4】h/H < 0.8 (IV) (式中、hは流通型攪拌ミル内のスラリー入口とスラリ
ー入口から最も離れた攪拌部との距離(m)、Hは流通
型攪拌ミル内のスラリー入口からスラリー出口までの高
さ(m)、αは粉砕媒体の湿式粉砕処理装置内の処理部
容積に対する実質的な容積率(%)を各々示す。) - 【請求項5】 テレフタル酸を主たる酸成分とし、エチ
レングリコールを主たるジオール成分とするポリエステ
ルに、請求項1記載の二酸化チタンスラリーを、該ポリ
エステルの重量を基準として二酸化チタン換算で0.0
1〜5.0wt%の範囲内となるように添加して得られ
る、平均粒子径3μm以上の粗大粒子の含有量が500
ケ/g以下のポリエステル。
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