JPH0826137B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JPH0826137B2
JPH0826137B2 JP62144831A JP14483187A JPH0826137B2 JP H0826137 B2 JPH0826137 B2 JP H0826137B2 JP 62144831 A JP62144831 A JP 62144831A JP 14483187 A JP14483187 A JP 14483187A JP H0826137 B2 JPH0826137 B2 JP H0826137B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリエステルの製造法に関するものであ
り、さらに詳しくは粗大な凝集粒子が少なく表面の均一
性、易滑性および遮光性に優れた繊維、フィルム用ある
いはその他の成形品に適した黒原着ポリエステルの製造
方法に関するものである。
[従来の技術] ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートは優
れた物理的、化学的特性を有しており、繊維、フィル
ム、およびその他の成形品として広く使用されている。
これらポリエステル繊維あるいはフィルム等を製造し、
さらに加工する際、繊維あるいはフィルム等の成形品に
は滑り性が必要であり、このためポリエステル中に炭酸
カルシウム、二酸化チタン、シリカ等の微粒子を配合せ
しめ、成形品の表面に凹凸を与えて成形品の表面活性を
向上させることが通常行なわれている。
さらに、ポリエステルを黒く着色させたり、また遮光
性を付与し、ポリエステル成形品の付加価値を高めるた
め、カーボンブラックを使用することが知られている。
通常、カーボンブラックはグリコールのスラリとしてポ
リエステルの製造反応系に添加されるが、カーボンブラ
ックは凝集性が極めて強く、スラリ中やポリエステルの
製造時に凝集してしまうという欠点がある。
ポリマ中にこのような凝集粗大粒子が存在すると紡糸
時の糸切れの原因となったり、またガイドや口金の摩耗
等の問題が生じ、フィルムにおいては粗大突起、フィシ
ュアイ等の原因となり、特に磁気テープや磁気ディスク
用フィルムに適用する場合にはドロップアウト(磁気記
録信号の欠落)やS/N比の低下をひき起こす。
スラリ中およびポリエステル中のカーボンブラック等
の顔料の分散性を向上させるために、従来種々の分散剤
を含むポリエステル用着色剤が提案されている。例えば
このような分散剤として、マレイン酸−酢酸ビニル共重
物、ポリアクリル酸ソーダ(特公昭45−20775号公
報)、ポリビニルピロリドン(特公昭49−11737号公
報)等が開示されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、かかる従来技術においてはカーボンブラック
のグリコールスラリ中の分散性が必ずしも十分でなく、
またポリマの製造反応系に添加した場合に再凝集が生じ
たりしてポリマ中での凝集粗大粒子が多いという欠点が
あった。
本発明の目的はスラリ段階でのカーボンブラックの分
散性が良好で、かつポリエステル製造反応系に添加して
も凝集粗大粒子の生成が抑制でき均一な分散性を有する
ポリエステルを製造することである。
[問題点を解決するための手段] 前記した本発明の目的は、芳香族ジカルボン酸あるい
はそのエステル形成性誘導体とグリコールとのエステル
交換もしくはエステル化反応、および引続く重縮合反応
によりポリエステルを製造する際に、平均一次粒子径が
0.01〜1.0μのカーボンブラックと分散剤として、下記
一般式(I)で示される共重合ポリマとを共存させて微
分散させたグリコールスラリをポリエステル製造反応系
に添加することを特徴とするポリエステルの製造方法 (ただし、式中のR1〜R3は、各々水素原子、炭素数1〜
5のアルキル基、カルボキシル基、およびXは水素原
子、カルボキシル基、カルボン酸の炭素数1〜5のアル
キルエステル基、アセトキシル基、水酸基、フェニル
基、塩素等のハロゲン原子を表わす。またm:nの比は80:
20〜10:90である。) によって達成できる。
本発明のポリエステルとは芳香族ジカルボン酸成分と
グリコール成分とからエステル化反応またはエステル交
換反応させた後、重縮合させることにより得ることがで
きるポリマである。本発明で使用する芳香族ジカルボン
酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン
酸、α,β−ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカ
ルボン酸、α(2−クロルフェノキシ)−β(フェノキ
シ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、α,β−ビス(2
−クロルフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸等
のジカルボン酸およびそれらのエステル形成性誘導体等
を挙げることができ、これらを2種以上併用することも
できる。また、グリコール成分としてはエチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブ
タンジオール、ブテンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、p−キシレングリコー
ル、m−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、ビス
(β−ヒドロキシエトキシ)ビスフェノールA等のグリ
コールを挙げることができ、これらを2種以上併用する
こともできる。
該ポリマの代表的なものとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリエチレ
ン−α,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,
4′−ジカルボキシレート等を例示することができる。
さらにソジウムスルホイソフタル酸、p−ヒドロキシエ
トキシ安息香酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
アゼライン酸、ドデカンジオン酸、1,3−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸お
よびこれらのエステル形成性誘導体等のジカルボン酸成
分およびポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキ
レングリコールを併用することもできる。また、前記ポ
リエステルは必要に応じて、安定剤、顔料、酸化防止
剤、不活性粒子等の添加剤を含有するものであってもよ
い。
本発明においてポリエステルに添加するカーボンブラ
ックは、サーマル法、ファーネス法、チャンネル法、ラ
ンプブラック法、アセチレンブラック法のいずれの製造
法によって得られたものでもよく、平均一次粒子径は0.
01〜1.0μ、好ましくは0.02〜0.8μ、より好ましくは0.
02〜0.5μのものが使用される。
カーボンブラック粒子が合成時1.0μ以下の平均一次
粒子径であればそのまま使用することができ、一方1.0
μより大きい平均一次粒子径を有する粒子の場合には、
平均一次粒子径が1.0μ以下になるように粉砕、分級し
て使用される。
平均一次粒子径が1.0μより大きいものをポリエステ
ルに適用した場合には、紡糸、製糸時の糸切れ、フィル
ムにおいては粗大突起の原因となりうるので好ましくな
い。
糸切れ、粗大突起を防ぐための、最大一次粒子径とし
ては好ましくは10μ以下、より好ましくは5μ以下、最
も好ましくは3μ以下である。
本発明で使用するグリコールとしては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等
を挙げることができ、これらの2種以上を使用してもよ
いし、メタノール、エタノール等の低級アルコールや
水、トルエン、キシレン、ペンタン等の低沸点溶媒を併
用してもかまわない。特に好ましくは、ポリエステル製
造原料として使用するグリコールと同一のグリコールを
使用するのがポリマの品質低下が少なく、また工程汚染
の防止や操作の容易性の点から望ましい。
本発明では、下記一般式(I)で示される共重合ポリ
マをカーボンブラックの分散剤として使用する必要があ
る。
(ただし、式中のR1〜R3は、各々水素原子、炭素数1〜
5のアルキル基、カルボシル基、およびXは水素原子、
カルボキシル基、カルボン酸の炭素数1〜5のアルキル
エステル基、アセトキシル基、水酸基、フェニル基、塩
素等のハロゲン原子を表わす。またm:nの比は80:20〜1
0:90である。) 具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、またはそれら
のメチル、エチルなどのエステル、酢酸ビニル、ビニル
アルコール、マレイン酸、塩化ビニル、スチレン、エチ
レン、プロピレン等のビニル化合物一種以上を共重合し
たポリビニルピロリドンである。好ましくは、酢酸ビニ
ルとの共重体であるポリビニルピロリドンビニルアセテ
ートである。
本発明に使用する共重合ポリマの分子量は凝集粒子の
増加を防ぎ、分散効果を十分発揮させるために好ましく
は、▲▼5000〜360000、より好ましくは▲▼10
000〜300000(ポリスチレン基準の相対値)である。
m:nの比は80:20〜10:90とする必要があり、好ましく
は80:20〜20:80である。ビニルピロリドン/ビニル化合
物の比が80:20よりも大きい場合はポリマ中の粗大凝集
粒子が増加し、また10:90よりも小さい場合はスラリお
よびポリマ中の凝集粒子が増大するので好ましくない。
これらのポリマは1種またはそれ以上の混合物として
使用される。
分散剤の使用量はカーボンブラック100重量部に対し
好ましくは0.01〜50重量部、より好ましくは0.1〜30重
量部、さらに好ましくは0.5〜20重量部である。分散剤
の使用量が50重量部より多い場合はポリマ物性の低下を
引き起こすこともあり、また0.01重量部以下では分散性
改良効果が十分得られない。
また本発明で使用する分散剤と共に、従来公知の分散
剤、例えばナフタリンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合
物、ポリカルボン酸またはその塩、リグニン、リグニン
スルホン酸ナトリウム、低級脂肪族アルコールアミン、
有機アミン、アルカリ性無機化合物、マレイン酸−酢酸
ビニル共重合物等の高分子分散剤、ニグロシンまたはそ
の誘導体、ポリビニルピロリドン、第4級アンモニウム
基を有するポリマ、セラミック、スルホン酸基またはス
ルホン酸塩基を有する線状芳香族ポリエステル等の1種
または複数を併用することも可能である。
本発明のカーボンブラックと分散剤とを共存させて粒
子をグリコールに微分散させたスラリを得る方法として
は、グリコールにカーボンブラックを分散させ、次いで
分散剤を添加して混合する方法、あるいはグリコールに
カーボンブラック、分散剤を同時に添加して混合し分散
させる方法等の任意の方法がとられる。
これらスラリの混合分散方法としては三本ロールミ
ル、ウルトラターレックス、サンドミル、ホモミキサ
ー、アトライター、コロイドミル、ボールミル、超音波
分散機等の公知の手段を用いるか、あるいはこれらの方
法を組合せて使用することができる。
カーボンブラックのグリコールスラリ中の濃度はグリ
コール100重量部当り好ましくは50〜0.1重量部、より好
ましくは40〜1.0重量部、さらに好ましくは30〜3.0重量
部である。
また分散終了後のスラリは、分散されずに存在するわ
ずかの凝集粒子を除去するため15μ以下、好ましくは10
μ以下の目開きを有するフィルタで過する方法も好適
に用いることができる。
このようにして得られたカーボンブラックのグリコー
ルスラリはポリエステルの製造工程に添加される。
ポリエステルは前記テレフタル酸等の多価カルボン酸
またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコール
等の多価アルコールとから公知の触媒を使ってエステル
化またはエステル交換反応等で低重合体(プレポリマ)
を製造し、次いで重縮合反応を行なって製造される。
カーボンブラックのグリコールスラリは、ポリエステ
ルの製造工程の任意の時点で添加することができるが、
好適にはエステル化またはエステル交換反応開始以前か
ら重合反応中、固有粘度が0.2を越えない以前の段階で
添加される。
ポリエステルに対するカーボンブラックの添加量はポ
リエステル100重量部当り好ましくは0.01〜20重量部、
より好ましくは0.05〜10重量部、さらに好ましくは0.1
〜5.0重量部である。
[実施例] 以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明す
る。なお、実施例中の物性は次のように測定した。また
実施例中の部は重量部とする。
A.平均一次粒子径 カーボンブラック粉末を電子顕微鏡で適当な倍率で拡
大して写真撮影し、得られた像から各一次粒子の定方向
径を測定し、1000個の平均として求めた。
B.最大一次粒子径 平均一次粒子径と同様な方法で1000個の各一次粒子の
最長径を測定し、その中での最大径のものを求めた。
C.スラリ中の分散性 スラリを少量、2枚のカバーグラス間にはさみ顕微鏡
観察して、複数個の一次粒子を含み、外輪状のグリコー
ル界面により囲まれた5μを越える凝集部分を二次凝集
粒子として判定した。
粒子の分散性については1mm2に存在する5μを越え
る粗大粒子を観察して次のように判定した。
1級:粗大粒子が20個/mm2未満である。
2級:粗大粒子が20個/mm2以上50個/mm2未満である。
3級:粗大粒子が50個/mm2以上100個/mm2未満であ
る。
4級:粗大粒子が100個/mm2以上存在する。
2級まで実用に供せられる。
D.スラリの安定性 2週間静置したスラリを2分間振とうした後、2枚の
カバーグラス間にはさみ顕微鏡観察し二次凝集粒子を上
記C.に従って評価した。
E.ポリマ中の粒子分散性 少量のポリマを2枚のカバーグラス間にはさみ280℃
にて溶融プレスし、急冷化した後顕微鏡観察し、複数個
の一次粒子同志が凝集し、粒径が5μを越える部分を粗
大粒子として判定した。粒子の分散性の評価基準は上記
Cに従った。
F.固有粘度 o−クロルフェノールを溶媒として25℃において測定
した。
実施例1 平均一次粒子径0.10μのサーマル法カーボンブラック
20部、ポリビニルピロリドンビニルアセテート(m:n=7
0:30)の50%エタノール溶液3.0部(カーボンブラック1
00部当り7.5部)、エチレングリコール200部、粒子径10
0μのガラスビーズ400部をタービン翼を備えた攪拌装置
に仕込み、3000rpmで3時間攪拌した。攪拌終了後、400
メッシュの金網でガラスビーズを分離してカーボンブラ
ックのエチレングリコールスラリを得た。
スラリを顕微鏡で観察したところ、凝集粒子は認めら
れなかった。
得られたスラリを2週間静置した後2分間振とうし顕
微鏡観察した結果、凝集粒子は認められず、静置前と同
じであった。
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール6
5部、酢酸カルシウム0.09部を仕込み140〜240℃でエス
テル交換反応を行なった。エステル交換反応を終了した
後、三酸化アンチモン0.03部および調製したスラリ10部
(カーボンブラックとして0.9重量%対ポリマ)を添加
し、250〜290℃で高真空下に重合反応を行ない2時間後
に固有粘度0.612のポリマを得た。ポリマ中の粒子分散
状態を顕微鏡観察した結果、凝集粒子は認められず良好
な分散状態であった。このポリマを290℃で溶融押出し
し、90℃で縦方向に3.5倍、130℃で横方向に3.5倍延伸
した後、220℃で熱処理し15μの厚さのフィルムを作成
した。このフィルムをASTM−D−1894−63Tに準じて測
定したフィルムの動摩擦係数は0.6、最大表面粗さは0.1
6であった。
比較実施例1 実施例1において、ポリビニルピロリドンビニルアセ
テート(m:n=70:30)を添加しなかったほかは実施例1
と全く同様にして、カーボンブラックのエチレングリコ
ールスラリを調製した。得られたスラリを顕微鏡観察し
たところ、凝集粒子は100個以上であり、2週間静置後
のスラリを2分間振とうしても同様であった。なお2週
間静置後のスラリはカーボンブラックがエチレングリコ
ールと分離し下に沈降していた。
また、このスラリを用いて実施例1と同様にポリマを
作成し、顕微鏡観察したところ、凝集粗大粒子はスラリ
と同様100個以上と多く、さらに実施例1と同様にフィ
ルムを作成して最大表面粗さを測定したところ0.53μと
粗大突起が増大していた。
比較実施例2、3、4 実施例1においてポリビニルピロリドンビニルアセテ
ート(m:n=70:30)の50%エタノール溶液3.0部のかわ
りに、表に示す分散剤、および分散剤量を用いたほかは
実施例1と全く同様にしてカーボンブラックのエチレン
グリコールスラリを調製し、ポリマを作成した。比較実
施例2および4のスラリ中の粒子分散性は良好であった
が、ポリマ中には凝集粒子が多く観察された。また比較
実施例3のスラリ中およびポリマ中の粒子の分散状態は
ともに不良であった。
実施例2、3、4 実施例1において、カーボンブラック、分散剤、分散
剤量およびポリマ中のカーボンブラックの添加濃度を表
のようにかえたほかは、実施例1と同様にしてスラリを
調製し、ポリマを作成した。得られた。スラリ中および
ポリマ中の粒子の分散状態は表に示すとおりいずれも良
好であった。
[発明の効果] 本発明は、上述したようにポリエステルを製造する際
に、カーボンブラックと分散剤として前記一般式(I)
で示される共重合ポリマとを共存させて微分散させたグ
リコールスラリをポリエステル製造反応系へ添加するも
のであり、本発明の方法によって次のような効果が発揮
される。
(1)スラリ中の分散されたカーボンブラックの再凝集
を防止でき、スラリの貯蔵安定性が向上する。
(2)スラリをポリエステル中に添加した時のカーボン
ブラックの再凝集粗大化が防止でき、ポリマ中でのカー
ボンブラックの分散性が向上する。
(3)分散剤によるポリエステルのエステル化反応また
はエステル交換反応、重縮合反応の阻害、異物の生成等
がなく得られるポリマの物性を低下させることもない。
さらに、本発明の方法で得たポリマは前記したごとく
凝集粗大粒子を含まない、または極めて少ない粒子の分
散性に優れたポリマであるため、繊維、フィルム、成形
品に成形する際、次のような効果が発揮される。
(1)製糸、製膜工程でのフィルタの目詰まりが少なく
圧上昇を抑制できる。
(2)紡糸時の糸切れがすくなく、また口金、ガイド等
の摩耗や脱落いによる汚染が小さい。
(3)凝集粗大粒子に基づく粗大突起が少なく、フィル
ム表面の微細凹凸性、均一性や耐脱落性が向上する。
本発明の方法で得たポリマはカーボンブラックの分散
性が良好であるため、繊維やフィルムに成形した場合、
均一微細な表面突起を有し、黒原着糸や黒原着フィルム
および遮光性フィルムとして好ましく使用することがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジカルボン酸あるいはそのエステル
    形成性誘導体とグリコールとのエステル交換もしくはエ
    ステル化反応、および引続く重縮合反応によりポリエス
    テルを製造する際に、平均一次粒子径が0.01〜1.0μの
    カーボンブラックと分散剤として、下記一般式(I)で
    示される共重合ポリマとを共存させて微分散させたグリ
    コールスラリをポリエステル製造反応系に添加すること
    を特徴とするポリエステルの製造方法。 (ただし、式中のR1〜R3は、各々水素原子、炭素数1〜
    5のアルキル基、カルボキシル基、およびXは水素原
    子、カルボキシル基、カルボン酸の炭素数1〜5のアル
    キルエステル基、アセトキシ基、水酸基、フェニル基、
    塩素等のハロゲン原子を表わす。またm:nの比は80:20〜
    10:90である。)
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