JP3494224B2 - 熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具 - Google Patents
熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパイプラインの溶接接続
部や電線・ケ−ブルの芯線接続部を熱収縮性保護チュ−
ブで被覆する場合に使用する熱収縮性保護チュ−ブ被覆
用具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ガス,水道等の防食パイプラインの溶接
接続部の防食や電線・ケ−ブルの芯線接続部の水密処理
のために、それらの接続部を熱収縮性保護チュ−ブで被
覆することがある。 【0003】この場合に使用される被覆方法としては、
接続部上に熱収縮性保護チュ−ブを挿通し、その外部に
通電式加熱装置をセットし、該通電式加熱装置の通電発
熱により熱収縮性保護チュ−ブを収縮させる方法、熱収
縮性保護チュ−ブに通電式発熱体を当該熱収縮性保護チ
ュ−ブの収縮に伴い縮径可能なように内蔵させ(例え
ば、蛇行状に折り返し、その折り返し箇所を熱収縮性保
護チュ−ブの長さ方向両端に位置させるように配設す
る)、この通電式発熱体内蔵の熱収縮性保護チュ−ブを
接続部上に挿通し、通電式発熱体の通電発熱により熱収
縮性保護チュ−ブを加熱収縮させ、通電式発熱体を熱収
縮性保護チュ−ブ内に埋入したままとしておく方法等が
公知である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法では、接続部上に加熱装置をセットする必要があ
り、準備作業がやっかいである、熱収縮性保護チュ−ブ
の収縮の進行につれて加熱装置と熱収縮性保護チュ−ブ
との間に大きなギャップが生じ、加熱効率に劣る等の不
利がある。 【0005】これに対し、後者の方法では、通電式発熱
体と熱収縮性保護チュ−ブとが一体化されており、上記
の不利は排除できる。しかし、接続部上への熱収縮性保
護チュ−ブの被覆後においても、通電式発熱体が一体と
して残存しており、万一、熱収縮性保護チュ−ブが破れ
た場合、通電式発熱体と被保護体(例えば、パイプ)と
が腐食電位の異なる異種金属であり、異種金属腐食のた
めに腐食が早期に発生し易い、被覆された保護チュ−ブ
の外面が凹凸面になり外観性に劣る、摩耗を受け易い等
の不利がある。更に、通電式発熱体の応力抵抗が場所に
より異なるために、熱収縮性保護チュ−ブに発生する引
っ張り熱応力も場所により異なって一様でなくなり、加
圧の一様化に不利となる。 【0006】本発明の目的は、被保護体に被覆されるま
では通電式発熱体が熱収縮性保護チュ−ブに一体であっ
て加熱効率に優れ、準備作業も簡易に済まし得、しか
も、被覆後は、被覆した保護チュ−ブから通電式発熱体
を容易に脱離できる熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を提
供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明に係る熱収縮性保
護チューブ被覆用具は、被保護体の保護に使用される熱
収縮性保護チューブ上に順次に、離型層、前記熱収縮性
保護チューブの収縮に伴い縮径可能な通電式発熱体及び
熱収縮性外層を重ねて多層状に設けたことを特徴とす
る。 【0008】 【作用】熱収縮性保護チュ−ブと共に熱収縮性外層が収
縮し、それらの間の通電式発熱体が熱収縮性保護チュ−
ブに追従して縮径し、熱収縮中、熱収縮性保護チュ−ブ
と通電式発熱体との接触状態が保持される。従って、熱
収縮性保護チュ−ブを優れた加熱効率で収縮できる。 【0009】また、熱収縮性保護チュ−ブと通電式発熱
体との間、並びに熱収縮性保護チュ−ブと熱収縮性外層
との間の熱融着が剥離層のために阻止され、加熱収縮
後、熱収縮外層の削除により通電式発熱体を容易に除去
できる。 【0010】 【実施例】以下、図面により本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の実施例を一部を切欠いて示す斜視図
である。図1において、1は被保護体(外面ライニング
パイプラインの溶接接続部,電線・ケ−ブルの芯線接続
部等)の保護に使用される熱収縮性保護チュ−ブであ
り、熱収縮性の熱可塑性樹脂チュ−ブ(例えば、ポリエ
チレン,変性ポリエチレン,塩化ビニル,ポリプロピレ
ン,エチレン酢酸ビニル共重合体,ポリテトラフルオロ
エチレンあるいはテトラフルオロエチレン−パ−フロオ
ロアルキルビニルエ−テル共重合体等のフッ素樹脂)、
熱収縮性のゴムチュ−ブ(エチレン・プロピレン共重合
体、シリコンゴム等)等を使用できる。 【0011】2は熱収縮性保護チュ−ブ1上に設けた剥
離層であり、上記熱収縮性保護チュ−ブの熱収縮温度で
は融着しないプラスチックフィルム層またはシリコ−ン
オイル等の離型剤の塗布層を使用できる。3は上記熱収
縮性保護チュ−ブ1の収縮と共に縮径可能なように離型
層2上に設けた通電式発熱体であり、図示の実施例にお
いては、通電発熱線を熱収縮性保護チュ−ブ1の両端を
折り返し位置とする蛇行状に配設してある。この通電式
発熱体には、金網、導電性プラスチック等を使用するこ
ともできる。4は通電式発熱体を包囲して設けた熱収縮
性外層であり、上記熱収縮性保護チュ−ブ1とほぼ同一
の熱収縮率を有し、通常、上記熱収縮性保護チュ−ブ1
と同一材質とされる。 【0012】上記熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を使用
して、被保護体例えば、外面防食ライニング金属管の溶
接接続部を保護するには、何れか一方の被接続管に当該
熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を挿通し、管の溶接接続
後、当該熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を溶接接続部上
に引き戻し、当該熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具の通電
式発熱体を通電発熱させる。 【0013】この通電式発熱体の通電発熱により、熱収
縮性保護チュ−ブ1並びに熱収縮性外層4が加熱収縮さ
れる。この場合、両者の熱収縮率をほぼ同一にしてある
から、その加熱収縮中、通電式発熱体3を熱収縮性外層
4の収縮により熱収縮性保護チュ−ブ1の収縮に追従し
て縮径させ得、熱収縮性保護チュ−ブ1と通電式発熱体
3との接触状態をよく保持でき、熱収縮性保護チュ−ブ
1を優れた加熱効率で熱収縮させ得る。 【0014】上記において、熱収縮性外層4の熱収縮率
と熱収縮性保護チュ−ブ1の熱収縮率とをほぼ等しくす
ることが、熱収縮性保護チュ−ブ1を空気の抱込み無く
被保護体に被着するのに有利である。 【0015】上記のようにして、熱収縮性保護チュ−ブ
被覆用具を被保護体上に熱収縮させた後は、熱収縮外層
4を削除し、通電式発熱体3を除去する。この場合、上
記加熱にもかかわらず、熱収縮性保護チュ−ブ1と通電
式発熱体3との熱融着並びに熱収縮性保護チュ−ブ1と
熱収縮性外層4との熱融着を剥離層2のために回避でき
るから、熱収縮外層4の削除,通電式発熱体3の除去は
至って容易である。 【0016】上記のように、本発明の熱収縮性保護チュ
−ブ被覆用具を使用すれば、熱収縮性保護チュ−ブを優
れた加熱効率で被保護体上に空気の抱込み無く被着で
き、しかも、熱収縮後、熱収縮外層並びに通電式発熱体
を容易に取り除くことができる。このことは次ぎの実施
例からも確認できる。 【0017】実施例1 外径250mmφのコア上に厚さ0.15mm,巾60
0mm,ゲル分率50%,熱収縮率50%の架橋ポリエ
チレンフィルムを5層巻き付け、その巻き付け層上に厚
さ0.1mmのポリエステルフィルムを1層巻き付け、
その外面に0.5mmφの絶縁銅線を図1に示した蛇行
状で、蛇行間隔を10mmにして配設し、更に上記の架
橋ポリエチレンフィルムを5層巻き付け、而るのち、1
80℃、約1時間の条件で架橋ポリエチレンフィルム層
間を融着し、冷却後、コアを抜取り、内面にアスファル
ト系接着剤を塗布して熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を
製作した。 【0018】この熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を20
0Aの外面ポリエチレンライニング鋼管の溶接接続部上
に挿通し、絶縁銅線を電圧40Vで通電発熱させ、熱収
縮性保護チュ−ブ被覆用具を熱収縮させ、冷却を待っ
て、外層の架橋ポリエチレンフィルム層を削除し、絶縁
銅線を取り除いた。この場合、絶縁銅線と内層の架橋ポ
リエチレフィルム層との間、内層の架橋ポリエチレフィ
ルム層と外層の架橋ポリエチレンフィルム層との間の融
着は観られず、外層の架橋ポリエチレンフィルム層の削
除、絶縁銅線の取り除は容易であった。また、内層の架
橋ポリエチレンフィルム層への空気の抱込みは観られな
かった。 【0019】実施例2 実施例1に対し、ポリエステルフィルムの巻き付けに代
え、シリコ−ンオイルの均一塗布を使用した以外、実施
例1と同様にして熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を作成
した。この実施例品を実施例1と同様にして、外面ポリ
エチレンライニング鋼管の溶接接続部上に熱収縮させ、
冷却を待って、外層の架橋ポリエチレンフィルム層を削
除し、絶縁銅線を取り除いた。この実施例品において
も、実施例品1と同様、外層の架橋ポリエチレンフィル
ム層の削除、絶縁銅線の取り除は容易であり、また、内
層の架橋ポリエチレンフィルム層への空気の抱込みは観
られなかった。 【0020】 【発明の効果】本発明の熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具
は上述した通りの構成であり、熱収縮性外層の熱収縮に
より、熱収縮性保護チュ−ブとその外周の通電式発熱体
との密接状態を保持しつつ熱収縮性保護チュ−ブを加熱
収縮させることができるから、熱収縮性保護チュ−ブを
優れた加熱効率で収縮させることができる。また、熱収
縮性外層と通電式発熱体とを一体化する必要がなく、そ
の熱収縮性外層の熱収縮に対する通電式発熱体の応力抵
抗が場所により異なっっても、熱収縮性外層と通電式発
熱体との間の滑りにより熱収縮性外層に発生する熱応力
を一様化して加圧の一様化を図ることができるから、熱
収縮性保護チュ−ブを空気の抱込み無く被保護体上に被
着できる。 【0021】更に、熱収縮性保護チュ−ブと通電式発熱
体との融着,熱収縮性保護チュ−ブと熱収縮性外層との
融着を回避できるから、熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具
の熱収縮後、熱収縮外層並びに通電式発熱体の除去を容
易に行い得、通電式発熱体が残存している場合での障害
(熱収縮性保護チュ−ブが万一、破れた場合の異種金属
腐食による早期の腐食進行、表面凹凸による外観性不
良、摩耗等)を容易に排除できる。
部や電線・ケ−ブルの芯線接続部を熱収縮性保護チュ−
ブで被覆する場合に使用する熱収縮性保護チュ−ブ被覆
用具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ガス,水道等の防食パイプラインの溶接
接続部の防食や電線・ケ−ブルの芯線接続部の水密処理
のために、それらの接続部を熱収縮性保護チュ−ブで被
覆することがある。 【0003】この場合に使用される被覆方法としては、
接続部上に熱収縮性保護チュ−ブを挿通し、その外部に
通電式加熱装置をセットし、該通電式加熱装置の通電発
熱により熱収縮性保護チュ−ブを収縮させる方法、熱収
縮性保護チュ−ブに通電式発熱体を当該熱収縮性保護チ
ュ−ブの収縮に伴い縮径可能なように内蔵させ(例え
ば、蛇行状に折り返し、その折り返し箇所を熱収縮性保
護チュ−ブの長さ方向両端に位置させるように配設す
る)、この通電式発熱体内蔵の熱収縮性保護チュ−ブを
接続部上に挿通し、通電式発熱体の通電発熱により熱収
縮性保護チュ−ブを加熱収縮させ、通電式発熱体を熱収
縮性保護チュ−ブ内に埋入したままとしておく方法等が
公知である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法では、接続部上に加熱装置をセットする必要があ
り、準備作業がやっかいである、熱収縮性保護チュ−ブ
の収縮の進行につれて加熱装置と熱収縮性保護チュ−ブ
との間に大きなギャップが生じ、加熱効率に劣る等の不
利がある。 【0005】これに対し、後者の方法では、通電式発熱
体と熱収縮性保護チュ−ブとが一体化されており、上記
の不利は排除できる。しかし、接続部上への熱収縮性保
護チュ−ブの被覆後においても、通電式発熱体が一体と
して残存しており、万一、熱収縮性保護チュ−ブが破れ
た場合、通電式発熱体と被保護体(例えば、パイプ)と
が腐食電位の異なる異種金属であり、異種金属腐食のた
めに腐食が早期に発生し易い、被覆された保護チュ−ブ
の外面が凹凸面になり外観性に劣る、摩耗を受け易い等
の不利がある。更に、通電式発熱体の応力抵抗が場所に
より異なるために、熱収縮性保護チュ−ブに発生する引
っ張り熱応力も場所により異なって一様でなくなり、加
圧の一様化に不利となる。 【0006】本発明の目的は、被保護体に被覆されるま
では通電式発熱体が熱収縮性保護チュ−ブに一体であっ
て加熱効率に優れ、準備作業も簡易に済まし得、しか
も、被覆後は、被覆した保護チュ−ブから通電式発熱体
を容易に脱離できる熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を提
供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明に係る熱収縮性保
護チューブ被覆用具は、被保護体の保護に使用される熱
収縮性保護チューブ上に順次に、離型層、前記熱収縮性
保護チューブの収縮に伴い縮径可能な通電式発熱体及び
熱収縮性外層を重ねて多層状に設けたことを特徴とす
る。 【0008】 【作用】熱収縮性保護チュ−ブと共に熱収縮性外層が収
縮し、それらの間の通電式発熱体が熱収縮性保護チュ−
ブに追従して縮径し、熱収縮中、熱収縮性保護チュ−ブ
と通電式発熱体との接触状態が保持される。従って、熱
収縮性保護チュ−ブを優れた加熱効率で収縮できる。 【0009】また、熱収縮性保護チュ−ブと通電式発熱
体との間、並びに熱収縮性保護チュ−ブと熱収縮性外層
との間の熱融着が剥離層のために阻止され、加熱収縮
後、熱収縮外層の削除により通電式発熱体を容易に除去
できる。 【0010】 【実施例】以下、図面により本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の実施例を一部を切欠いて示す斜視図
である。図1において、1は被保護体(外面ライニング
パイプラインの溶接接続部,電線・ケ−ブルの芯線接続
部等)の保護に使用される熱収縮性保護チュ−ブであ
り、熱収縮性の熱可塑性樹脂チュ−ブ(例えば、ポリエ
チレン,変性ポリエチレン,塩化ビニル,ポリプロピレ
ン,エチレン酢酸ビニル共重合体,ポリテトラフルオロ
エチレンあるいはテトラフルオロエチレン−パ−フロオ
ロアルキルビニルエ−テル共重合体等のフッ素樹脂)、
熱収縮性のゴムチュ−ブ(エチレン・プロピレン共重合
体、シリコンゴム等)等を使用できる。 【0011】2は熱収縮性保護チュ−ブ1上に設けた剥
離層であり、上記熱収縮性保護チュ−ブの熱収縮温度で
は融着しないプラスチックフィルム層またはシリコ−ン
オイル等の離型剤の塗布層を使用できる。3は上記熱収
縮性保護チュ−ブ1の収縮と共に縮径可能なように離型
層2上に設けた通電式発熱体であり、図示の実施例にお
いては、通電発熱線を熱収縮性保護チュ−ブ1の両端を
折り返し位置とする蛇行状に配設してある。この通電式
発熱体には、金網、導電性プラスチック等を使用するこ
ともできる。4は通電式発熱体を包囲して設けた熱収縮
性外層であり、上記熱収縮性保護チュ−ブ1とほぼ同一
の熱収縮率を有し、通常、上記熱収縮性保護チュ−ブ1
と同一材質とされる。 【0012】上記熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を使用
して、被保護体例えば、外面防食ライニング金属管の溶
接接続部を保護するには、何れか一方の被接続管に当該
熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を挿通し、管の溶接接続
後、当該熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を溶接接続部上
に引き戻し、当該熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具の通電
式発熱体を通電発熱させる。 【0013】この通電式発熱体の通電発熱により、熱収
縮性保護チュ−ブ1並びに熱収縮性外層4が加熱収縮さ
れる。この場合、両者の熱収縮率をほぼ同一にしてある
から、その加熱収縮中、通電式発熱体3を熱収縮性外層
4の収縮により熱収縮性保護チュ−ブ1の収縮に追従し
て縮径させ得、熱収縮性保護チュ−ブ1と通電式発熱体
3との接触状態をよく保持でき、熱収縮性保護チュ−ブ
1を優れた加熱効率で熱収縮させ得る。 【0014】上記において、熱収縮性外層4の熱収縮率
と熱収縮性保護チュ−ブ1の熱収縮率とをほぼ等しくす
ることが、熱収縮性保護チュ−ブ1を空気の抱込み無く
被保護体に被着するのに有利である。 【0015】上記のようにして、熱収縮性保護チュ−ブ
被覆用具を被保護体上に熱収縮させた後は、熱収縮外層
4を削除し、通電式発熱体3を除去する。この場合、上
記加熱にもかかわらず、熱収縮性保護チュ−ブ1と通電
式発熱体3との熱融着並びに熱収縮性保護チュ−ブ1と
熱収縮性外層4との熱融着を剥離層2のために回避でき
るから、熱収縮外層4の削除,通電式発熱体3の除去は
至って容易である。 【0016】上記のように、本発明の熱収縮性保護チュ
−ブ被覆用具を使用すれば、熱収縮性保護チュ−ブを優
れた加熱効率で被保護体上に空気の抱込み無く被着で
き、しかも、熱収縮後、熱収縮外層並びに通電式発熱体
を容易に取り除くことができる。このことは次ぎの実施
例からも確認できる。 【0017】実施例1 外径250mmφのコア上に厚さ0.15mm,巾60
0mm,ゲル分率50%,熱収縮率50%の架橋ポリエ
チレンフィルムを5層巻き付け、その巻き付け層上に厚
さ0.1mmのポリエステルフィルムを1層巻き付け、
その外面に0.5mmφの絶縁銅線を図1に示した蛇行
状で、蛇行間隔を10mmにして配設し、更に上記の架
橋ポリエチレンフィルムを5層巻き付け、而るのち、1
80℃、約1時間の条件で架橋ポリエチレンフィルム層
間を融着し、冷却後、コアを抜取り、内面にアスファル
ト系接着剤を塗布して熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を
製作した。 【0018】この熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を20
0Aの外面ポリエチレンライニング鋼管の溶接接続部上
に挿通し、絶縁銅線を電圧40Vで通電発熱させ、熱収
縮性保護チュ−ブ被覆用具を熱収縮させ、冷却を待っ
て、外層の架橋ポリエチレンフィルム層を削除し、絶縁
銅線を取り除いた。この場合、絶縁銅線と内層の架橋ポ
リエチレフィルム層との間、内層の架橋ポリエチレフィ
ルム層と外層の架橋ポリエチレンフィルム層との間の融
着は観られず、外層の架橋ポリエチレンフィルム層の削
除、絶縁銅線の取り除は容易であった。また、内層の架
橋ポリエチレンフィルム層への空気の抱込みは観られな
かった。 【0019】実施例2 実施例1に対し、ポリエステルフィルムの巻き付けに代
え、シリコ−ンオイルの均一塗布を使用した以外、実施
例1と同様にして熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具を作成
した。この実施例品を実施例1と同様にして、外面ポリ
エチレンライニング鋼管の溶接接続部上に熱収縮させ、
冷却を待って、外層の架橋ポリエチレンフィルム層を削
除し、絶縁銅線を取り除いた。この実施例品において
も、実施例品1と同様、外層の架橋ポリエチレンフィル
ム層の削除、絶縁銅線の取り除は容易であり、また、内
層の架橋ポリエチレンフィルム層への空気の抱込みは観
られなかった。 【0020】 【発明の効果】本発明の熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具
は上述した通りの構成であり、熱収縮性外層の熱収縮に
より、熱収縮性保護チュ−ブとその外周の通電式発熱体
との密接状態を保持しつつ熱収縮性保護チュ−ブを加熱
収縮させることができるから、熱収縮性保護チュ−ブを
優れた加熱効率で収縮させることができる。また、熱収
縮性外層と通電式発熱体とを一体化する必要がなく、そ
の熱収縮性外層の熱収縮に対する通電式発熱体の応力抵
抗が場所により異なっっても、熱収縮性外層と通電式発
熱体との間の滑りにより熱収縮性外層に発生する熱応力
を一様化して加圧の一様化を図ることができるから、熱
収縮性保護チュ−ブを空気の抱込み無く被保護体上に被
着できる。 【0021】更に、熱収縮性保護チュ−ブと通電式発熱
体との融着,熱収縮性保護チュ−ブと熱収縮性外層との
融着を回避できるから、熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具
の熱収縮後、熱収縮外層並びに通電式発熱体の除去を容
易に行い得、通電式発熱体が残存している場合での障害
(熱収縮性保護チュ−ブが万一、破れた場合の異種金属
腐食による早期の腐食進行、表面凹凸による外観性不
良、摩耗等)を容易に排除できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を一部を切欠いて示し斜視図で
ある。 【符号の説明】 1 熱収縮性保護チュ−ブ 2 剥離層 3 通電式発熱体 4 熱収縮性外層
ある。 【符号の説明】 1 熱収縮性保護チュ−ブ 2 剥離層 3 通電式発熱体 4 熱収縮性外層
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平1−307187(JP,A)
実開 平5−51631(JP,U)
実開 昭62−55787(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01R 43/00
H01R 4/72
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】被保護体の保護に使用される熱収縮性保護
チューブ上に順に、離型層、前記熱収縮性保護チューブ
の収縮に伴い縮径可能な通電式発熱体及び熱収縮性外層
を重ねて多層状に設けたことを特徴とする熱収縮性保護
チューブ被覆用具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14823092A JP3494224B2 (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14823092A JP3494224B2 (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05315039A JPH05315039A (ja) | 1993-11-26 |
JP3494224B2 true JP3494224B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=15448185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14823092A Expired - Fee Related JP3494224B2 (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 熱収縮性保護チュ−ブ被覆用具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3494224B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3200371B2 (ja) * | 1995-10-12 | 2001-08-20 | 日東電工株式会社 | 防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法 |
JP3302573B2 (ja) * | 1995-10-12 | 2002-07-15 | 日東電工株式会社 | 防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法 |
-
1992
- 1992-05-13 JP JP14823092A patent/JP3494224B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05315039A (ja) | 1993-11-26 |
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Legal Events
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