JP2698041B2 - 熱収縮性成形体 - Google Patents
熱収縮性成形体Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱収縮性成形体に関し、
更に詳しくは管路継手部の防食用被覆材として好適な熱
収縮性成形体に関する。
更に詳しくは管路継手部の防食用被覆材として好適な熱
収縮性成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】管路継手部の防食用被覆材として、通電
によって発熱する機能(以下通電発熱機能と記す。)を
有するチューブ状の熱収縮性成形体(以下成形体と記
す。)がある。このような成形体のうち例えば図2に示
すような、通電発熱機能として絶縁被覆された抵抗発熱
体4を内部に配置したチューブ状成形体7(特公昭59
−14341号公報参照)は、前記抵抗発熱体4に通電
し発熱させるだけで均一に縮径し、継手部に容易に密着
させることができるので、近年好適に使用され出してい
る。ところで、この種の通電発熱機能を有するチューブ
状成形体7によって継手部に防食被覆が施された管路を
土中に埋設する場合、成形体で被覆されている継手部が
損傷したり、時間の経過とともに前記継手部に欠陥が生
じたりする恐れがある。そのため通常、ピアソン方式、
管内電流方式、針電極法、ブリッジ方式等により欠陥の
有無をモニタリングしている。これらの方法の多くは、
管路に欠陥測定用の電流を流すという方法である。
によって発熱する機能(以下通電発熱機能と記す。)を
有するチューブ状の熱収縮性成形体(以下成形体と記
す。)がある。このような成形体のうち例えば図2に示
すような、通電発熱機能として絶縁被覆された抵抗発熱
体4を内部に配置したチューブ状成形体7(特公昭59
−14341号公報参照)は、前記抵抗発熱体4に通電
し発熱させるだけで均一に縮径し、継手部に容易に密着
させることができるので、近年好適に使用され出してい
る。ところで、この種の通電発熱機能を有するチューブ
状成形体7によって継手部に防食被覆が施された管路を
土中に埋設する場合、成形体で被覆されている継手部が
損傷したり、時間の経過とともに前記継手部に欠陥が生
じたりする恐れがある。そのため通常、ピアソン方式、
管内電流方式、針電極法、ブリッジ方式等により欠陥の
有無をモニタリングしている。これらの方法の多くは、
管路に欠陥測定用の電流を流すという方法である。
【0003】ところが前記成形体で防食被覆した継手部
に関し、これらの方法で欠陥をモニタリングした場合、
通電発熱機能を有する成形体からなる被覆部には導電性
を有する部位が存在しているので、電流測定時にその被
覆部が電位勾配または測定電流値の異常として検出され
ることになり、正確な欠陥検知が不可能となる。
に関し、これらの方法で欠陥をモニタリングした場合、
通電発熱機能を有する成形体からなる被覆部には導電性
を有する部位が存在しているので、電流測定時にその被
覆部が電位勾配または測定電流値の異常として検出され
ることになり、正確な欠陥検知が不可能となる。
【0004】これに対し、本発明者等は欠陥のモニタリ
ングにおける測定結果への障害のない成形体を特願平4
ー180682号にて提案した。すなわち絶縁性の内側
熱収縮性樹脂成形体(以下内側成形体と記す。)と、絶
縁被覆された可撓性抵抗発熱体を内在する外側熱収縮性
樹脂成形体(以下外側成形体と記す。)とが、離型層を
介して複合されている成形体である。この成形体で管路
の継手部に防食被覆を施す場合には、まず成形体をチュ
ーブ状に成形し、このチューブ状に成形された成形体の
中空部に継手部を通す。ついで抵抗発熱体に通電して抵
抗発熱させる。この抵抗発熱を受けて、外側成形体、内
側成形体は収縮して縮径し、継手部の外周と密着する。
ついで通電を停止し、全体を放冷した後外側成形体を除
去する。このとき内側成形体と外側成形体の間には離型
層が介在しているので、外側成形体の内側成形体からの
分離除去を円滑に進めることができる。結果として、継
手部の外周は導電性の材料を含まない内側成形体でのみ
防食被覆されることになり、欠陥モニタリング時におけ
る測定結果に障害をもたらすことがなくなる。
ングにおける測定結果への障害のない成形体を特願平4
ー180682号にて提案した。すなわち絶縁性の内側
熱収縮性樹脂成形体(以下内側成形体と記す。)と、絶
縁被覆された可撓性抵抗発熱体を内在する外側熱収縮性
樹脂成形体(以下外側成形体と記す。)とが、離型層を
介して複合されている成形体である。この成形体で管路
の継手部に防食被覆を施す場合には、まず成形体をチュ
ーブ状に成形し、このチューブ状に成形された成形体の
中空部に継手部を通す。ついで抵抗発熱体に通電して抵
抗発熱させる。この抵抗発熱を受けて、外側成形体、内
側成形体は収縮して縮径し、継手部の外周と密着する。
ついで通電を停止し、全体を放冷した後外側成形体を除
去する。このとき内側成形体と外側成形体の間には離型
層が介在しているので、外側成形体の内側成形体からの
分離除去を円滑に進めることができる。結果として、継
手部の外周は導電性の材料を含まない内側成形体でのみ
防食被覆されることになり、欠陥モニタリング時におけ
る測定結果に障害をもたらすことがなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の複
合成形体は、通電後に外側成形体を内側成形体から分離
除去すると、内側成形体に皺が発生し継手部との密着性
に劣るものが見られる場合があった。本発明者らはこの
成形体を種々の条件で試験し詳細に分析した結果、図3
に示すように、介在している離型層2部分において収縮
の途中段階で内側成形体1と外側成形体3とが分離して
隙間5が発生し、抵抗発熱体4の発する熱が内側成形体
1に均一に伝わらない場合があることがわかった。そし
てその原因が、抵抗発熱体4の発する熱が内側成形体1
への伝導より先に外側成形体3全体に伝導して該外側成
形体3が内側成形体1より先に収縮しはじめ、内側成形
体1の収縮長が外側成形体3の収縮長に追随できなくな
るためであることを見出した。
合成形体は、通電後に外側成形体を内側成形体から分離
除去すると、内側成形体に皺が発生し継手部との密着性
に劣るものが見られる場合があった。本発明者らはこの
成形体を種々の条件で試験し詳細に分析した結果、図3
に示すように、介在している離型層2部分において収縮
の途中段階で内側成形体1と外側成形体3とが分離して
隙間5が発生し、抵抗発熱体4の発する熱が内側成形体
1に均一に伝わらない場合があることがわかった。そし
てその原因が、抵抗発熱体4の発する熱が内側成形体1
への伝導より先に外側成形体3全体に伝導して該外側成
形体3が内側成形体1より先に収縮しはじめ、内側成形
体1の収縮長が外側成形体3の収縮長に追随できなくな
るためであることを見出した。
【0006】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
外側成形体を容易に分離除去して管路継手部等の被被覆
部の外周に導電性材料を含まない内側成形体のみで被覆
でき、かつより均一に収縮して管路継手部等の被被覆部
との密着性が良好な熱収縮性成形体を提供することを目
的とする。
外側成形体を容易に分離除去して管路継手部等の被被覆
部の外周に導電性材料を含まない内側成形体のみで被覆
でき、かつより均一に収縮して管路継手部等の被被覆部
との密着性が良好な熱収縮性成形体を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、図1に示すような通電によって発
熱する機能を有する外側熱収縮性成形体3の収縮率が内
側熱収縮性成形体1の収縮率より小である熱収縮性成形
体が提供される。
に本発明においては、図1に示すような通電によって発
熱する機能を有する外側熱収縮性成形体3の収縮率が内
側熱収縮性成形体1の収縮率より小である熱収縮性成形
体が提供される。
【0008】ここで内側成形体1は、例えば公知の熱収
縮性フィルムを必要な枚数積層し互いに熱圧着する、絶
縁性のプラスチック材料をチューブ状に押出成形しこれ
を所定温度に加熱しながら所定寸法まで拡径する等して
成形することができる。
縮性フィルムを必要な枚数積層し互いに熱圧着する、絶
縁性のプラスチック材料をチューブ状に押出成形しこれ
を所定温度に加熱しながら所定寸法まで拡径する等して
成形することができる。
【0009】またこの内側成形体1の外側に形成されて
いる離型層2は、離型紙、離型フィルムを内側成形体1
の外周に巻回する、離型グリスを塗布する、離型剤をス
プレー塗布する等して形成される。
いる離型層2は、離型紙、離型フィルムを内側成形体1
の外周に巻回する、離型グリスを塗布する、離型剤をス
プレー塗布する等して形成される。
【0010】更に前記外側成形体3は、その収縮率が前
記内側成形体1の収縮率よりも小であることを要する。
この外側成形体3と内側成形体1の収縮率の差は、5%
以上が好ましく、10%以上であるとより好ましい。そ
の差が5%以上、より好ましくは10%以上であると内
側成形体1に皺を発生させることなくより均一に収縮さ
せることができるからである。またこの外側成形体3は
通電発熱機能を有する熱収縮性のものであれば内側成形
体1と同一の樹脂で構成されていても異なった樹脂で構
成されていても構わない。この通電発熱機能を外側成形
体3に付与する方法としは、例えばカーボンブラック等
の導電性材料が充填された導電性架橋ポリエチレン等の
半導電性樹脂を外側成形体3の材料として用いる方法、
可撓性抵抗発熱体4を外側成形体3に内在させる方法等
が挙げられる。前記可撓性抵抗発熱体4の材料として
は、Cu若くはCu合金、Fe若くはFe合金、Ni合
金等の公知の抵抗発熱体を適宜選択することができる。
またこの抵抗発熱体4の形態は、裸金属線、被覆金属
線、金属薄膜等特に限定されないが、外側成形体3に皺
を発生させず均一に収縮させるためには、合成樹脂によ
って絶縁被覆された金属線が好適に使用できる。
記内側成形体1の収縮率よりも小であることを要する。
この外側成形体3と内側成形体1の収縮率の差は、5%
以上が好ましく、10%以上であるとより好ましい。そ
の差が5%以上、より好ましくは10%以上であると内
側成形体1に皺を発生させることなくより均一に収縮さ
せることができるからである。またこの外側成形体3は
通電発熱機能を有する熱収縮性のものであれば内側成形
体1と同一の樹脂で構成されていても異なった樹脂で構
成されていても構わない。この通電発熱機能を外側成形
体3に付与する方法としは、例えばカーボンブラック等
の導電性材料が充填された導電性架橋ポリエチレン等の
半導電性樹脂を外側成形体3の材料として用いる方法、
可撓性抵抗発熱体4を外側成形体3に内在させる方法等
が挙げられる。前記可撓性抵抗発熱体4の材料として
は、Cu若くはCu合金、Fe若くはFe合金、Ni合
金等の公知の抵抗発熱体を適宜選択することができる。
またこの抵抗発熱体4の形態は、裸金属線、被覆金属
線、金属薄膜等特に限定されないが、外側成形体3に皺
を発生させず均一に収縮させるためには、合成樹脂によ
って絶縁被覆された金属線が好適に使用できる。
【0011】本発明の成形体は例えば次のようにして製
造することができる。それを図1に示すようなチューブ
状成形体7’の場合について説明する。まず、所望直径
のマンドレルの外周に所定収縮率を有する絶縁性熱収縮
フィルムを巻回して所望厚みの内側成形体1を形成す
る。その外周に前述したような方法のいずれかで離型層
2を形成する。ついでその離型層2の外周に収縮率が前
記内側成形体1の収縮率より小さい熱収縮フィルムをそ
の層間に抵抗発熱体4を内在させるように巻回して所望
厚みの外側成形体3を形成する。その後全体を熱収縮フ
ィルムの結晶融点以上の温度に温度管理されている炉内
に所定時間放置して、各巻回層を相互に熱融着すること
により、全体が複合したチューブ状成形体7’を得る。
造することができる。それを図1に示すようなチューブ
状成形体7’の場合について説明する。まず、所望直径
のマンドレルの外周に所定収縮率を有する絶縁性熱収縮
フィルムを巻回して所望厚みの内側成形体1を形成す
る。その外周に前述したような方法のいずれかで離型層
2を形成する。ついでその離型層2の外周に収縮率が前
記内側成形体1の収縮率より小さい熱収縮フィルムをそ
の層間に抵抗発熱体4を内在させるように巻回して所望
厚みの外側成形体3を形成する。その後全体を熱収縮フ
ィルムの結晶融点以上の温度に温度管理されている炉内
に所定時間放置して、各巻回層を相互に熱融着すること
により、全体が複合したチューブ状成形体7’を得る。
【0012】
【作用】本発明の熱収縮性成形体においては、通電発熱
機能を有する外側熱収縮性成形体3の収縮率が内側熱収
縮性成形体1の収縮率よりも小さい。そのため内側熱収
縮性成形体1、外側熱収縮性成形体3が収縮して縮径す
る際、外側熱収縮性成形体3の収縮を遅らせて、内側熱
収縮性成形体1と外側熱収縮性成形体3を同時に均一に
収縮させることができる。従って介在している離型層2
部分において、収縮の途中段階で内側熱収縮性成形体1
と外側熱収縮性成形体3が分離するのを防ぎ、通電発熱
機能が発する熱を内側熱収縮性成形体1に均一に伝える
ことができる。
機能を有する外側熱収縮性成形体3の収縮率が内側熱収
縮性成形体1の収縮率よりも小さい。そのため内側熱収
縮性成形体1、外側熱収縮性成形体3が収縮して縮径す
る際、外側熱収縮性成形体3の収縮を遅らせて、内側熱
収縮性成形体1と外側熱収縮性成形体3を同時に均一に
収縮させることができる。従って介在している離型層2
部分において、収縮の途中段階で内側熱収縮性成形体1
と外側熱収縮性成形体3が分離するのを防ぎ、通電発熱
機能が発する熱を内側熱収縮性成形体1に均一に伝える
ことができる。
【0013】
【実施例】以下に本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。 (実施例1)厚み0.08mm、幅550mm、熱収縮
率50%の架橋ポリエチレンフィルムを2枚用意し、そ
れらのフィルムの間に架橋ポリエチレンで絶縁被覆され
た直径0.8mmの銅製の抵抗発熱体4を8mm間隔で
ジグザグに展張させて配置した。ついで全体を180℃
で20分間熱圧プレスして抵抗発熱体4を内在する熱収
縮性積層フィルムを成形した。また別途、直径650m
mのマンドレルの外周に、厚み0.15mm、幅550
mm、熱収縮率50%の架橋ポリエチレンフィルムを1
0層に亘って巻回して内側成形体1を形成した。ついで
離型処理を表面に施した離型紙を内側成形体1の外層に
巻回した。ついでこの離型紙の外周に厚み0.24mm
で熱収縮率30%の架橋ポリエチレンフィルムを5層巻
回し、その中間に、先に成形した抵抗発熱体4を内在す
る熱収縮性積層フィルムを1層巻回して外側成形体3を
形成した。その後全体を200℃の炉内で90分間加熱
して各層を熱融着させた。ついでこの熱融着させたもの
をマンドレルから外した。この際内側成形体1の外層に
ある離型紙を取り除いた。ついで外側成形体3の内面に
フッ素樹脂系の離型剤をスプレー塗布して離型層2を形
成した。さらに内側成形体1の内層に、接着性樹脂が添
加されたゴム系の粘着性材料からなる内層材6を貼り付
け、図1で示すチューブ状成形体7’を製造した。
に説明する。 (実施例1)厚み0.08mm、幅550mm、熱収縮
率50%の架橋ポリエチレンフィルムを2枚用意し、そ
れらのフィルムの間に架橋ポリエチレンで絶縁被覆され
た直径0.8mmの銅製の抵抗発熱体4を8mm間隔で
ジグザグに展張させて配置した。ついで全体を180℃
で20分間熱圧プレスして抵抗発熱体4を内在する熱収
縮性積層フィルムを成形した。また別途、直径650m
mのマンドレルの外周に、厚み0.15mm、幅550
mm、熱収縮率50%の架橋ポリエチレンフィルムを1
0層に亘って巻回して内側成形体1を形成した。ついで
離型処理を表面に施した離型紙を内側成形体1の外層に
巻回した。ついでこの離型紙の外周に厚み0.24mm
で熱収縮率30%の架橋ポリエチレンフィルムを5層巻
回し、その中間に、先に成形した抵抗発熱体4を内在す
る熱収縮性積層フィルムを1層巻回して外側成形体3を
形成した。その後全体を200℃の炉内で90分間加熱
して各層を熱融着させた。ついでこの熱融着させたもの
をマンドレルから外した。この際内側成形体1の外層に
ある離型紙を取り除いた。ついで外側成形体3の内面に
フッ素樹脂系の離型剤をスプレー塗布して離型層2を形
成した。さらに内側成形体1の内層に、接着性樹脂が添
加されたゴム系の粘着性材料からなる内層材6を貼り付
け、図1で示すチューブ状成形体7’を製造した。
【0014】このチューブ状成形体7’の中空部を直径
609.6mmの管路継手部に被せ、抵抗発熱体4に1
20Vで55Aを8分間通電した。チューブ状成形体
7’は収縮し、管路継手部を密着被覆した。その後、抵
抗発熱体4を内在する外側成形体3にカッターで切れ目
を入れ分離したが、円滑に分離することができた。さら
に本実施例では外側成形体3を分離した後の内側成形体
1は、皺の発生が見当たらず管路継手部との密着性が良
好であった。
609.6mmの管路継手部に被せ、抵抗発熱体4に1
20Vで55Aを8分間通電した。チューブ状成形体
7’は収縮し、管路継手部を密着被覆した。その後、抵
抗発熱体4を内在する外側成形体3にカッターで切れ目
を入れ分離したが、円滑に分離することができた。さら
に本実施例では外側成形体3を分離した後の内側成形体
1は、皺の発生が見当たらず管路継手部との密着性が良
好であった。
【0015】(実施例2)直径650mmのマンドレル
の外周に、厚み0.15mm、幅550mm、熱収縮率
50%の架橋ポリエチレンフィルムを10層に亘って巻
回して内側成形体1を形成した。ついで内側成形体1の
外層にフッ素樹脂系の離型剤をスプレー塗布して離型層
2を形成した。それ以外は実施例1と同様にしてチュー
ブ状成形体7’を製造した。得られた成形体7’を実施
例1と同様にして管路継手部に適用したところ、同じく
密着性良好で皺のない被覆ができた。
の外周に、厚み0.15mm、幅550mm、熱収縮率
50%の架橋ポリエチレンフィルムを10層に亘って巻
回して内側成形体1を形成した。ついで内側成形体1の
外層にフッ素樹脂系の離型剤をスプレー塗布して離型層
2を形成した。それ以外は実施例1と同様にしてチュー
ブ状成形体7’を製造した。得られた成形体7’を実施
例1と同様にして管路継手部に適用したところ、同じく
密着性良好で皺のない被覆ができた。
【0016】(実施例3)中密度ポリエチレン100重
量部に対し、ケッチェンブラック(導電性カーボンブラ
ック)を20重量部配合混合した導電性組成物を押出成
形した後加熱延伸し、収縮率30%、厚み0.24m
m、体積固有抵抗50Ω・cmの導電性熱収縮フィルム
を得た。また別途、直径650mmのマンドレルの外周
に、厚み0.15mm、幅550mm、熱収縮率50%
の架橋ポリエチレンフィルムを10層に亘って巻回して
内側成形体を形成した。ついで離型処理を表面に施した
離型紙を内側成形体の外周に巻回した。ついでこの離型
紙の外周に、先に成形した導電性熱収縮フィルムを5層
巻回して外側成形体を形成した。その後全体を200℃
の炉内で90分間加熱して各層を熱融着させた。ついで
この熱融着させたものをマンドレルから外した。この際
内側成形体の外層にある離型紙を取り除いた。ついで外
側成形体の内面にフッ素樹脂系の離型剤をスプレー塗布
して離型層を形成した。さらに内側成形体の内層に、接
着性樹脂が添加されたゴム系の粘着性材料からなる内層
材を貼り付けチューブ状成形体を製造した。
量部に対し、ケッチェンブラック(導電性カーボンブラ
ック)を20重量部配合混合した導電性組成物を押出成
形した後加熱延伸し、収縮率30%、厚み0.24m
m、体積固有抵抗50Ω・cmの導電性熱収縮フィルム
を得た。また別途、直径650mmのマンドレルの外周
に、厚み0.15mm、幅550mm、熱収縮率50%
の架橋ポリエチレンフィルムを10層に亘って巻回して
内側成形体を形成した。ついで離型処理を表面に施した
離型紙を内側成形体の外周に巻回した。ついでこの離型
紙の外周に、先に成形した導電性熱収縮フィルムを5層
巻回して外側成形体を形成した。その後全体を200℃
の炉内で90分間加熱して各層を熱融着させた。ついで
この熱融着させたものをマンドレルから外した。この際
内側成形体の外層にある離型紙を取り除いた。ついで外
側成形体の内面にフッ素樹脂系の離型剤をスプレー塗布
して離型層を形成した。さらに内側成形体の内層に、接
着性樹脂が添加されたゴム系の粘着性材料からなる内層
材を貼り付けチューブ状成形体を製造した。
【0017】このチューブ状成形体の外周の両端に通電
用電極を取り付け、120Vで30分間通電した。チュ
ーブ状成形体は収縮し、管路継手部を密着被覆した。そ
の後、外側成形体にカッターで切れ目を入れ分離した
が、円滑に分離することができた。さらに本実施例では
外側成形体を分離した後の内側成形体は、皺の発生が見
当たらず管路継手部との密着性が良好であった。
用電極を取り付け、120Vで30分間通電した。チュ
ーブ状成形体は収縮し、管路継手部を密着被覆した。そ
の後、外側成形体にカッターで切れ目を入れ分離した
が、円滑に分離することができた。さらに本実施例では
外側成形体を分離した後の内側成形体は、皺の発生が見
当たらず管路継手部との密着性が良好であった。
【0018】(実施例4)抵抗発熱体4として直径0.
8mmの銅線にポリアミドイミド(商品名HI405、
日立化成社製)を焼き付け塗布したエナメル線を使用す
る以外は実施例1と同様のチューブ状成形体7’を製造
した。得られた成形体7’を実施例1と同様にして管路
継手部に適用したところ、同じく密着性良好で皺のない
被覆ができた。
8mmの銅線にポリアミドイミド(商品名HI405、
日立化成社製)を焼き付け塗布したエナメル線を使用す
る以外は実施例1と同様のチューブ状成形体7’を製造
した。得られた成形体7’を実施例1と同様にして管路
継手部に適用したところ、同じく密着性良好で皺のない
被覆ができた。
【0019】(実施例5)抵抗発熱体4として直径0.
8mmの裸銅線を使用する以外は実施例1と同様にして
チューブ状成形体7’を製造した。得られた成形体7’
を実施例1と同様にして管路継手部に適用したところ、
同じく密着性良好で皺のない被覆ができた。
8mmの裸銅線を使用する以外は実施例1と同様にして
チューブ状成形体7’を製造した。得られた成形体7’
を実施例1と同様にして管路継手部に適用したところ、
同じく密着性良好で皺のない被覆ができた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明の熱収縮成形
体は、内側熱収縮性成形体1、外側熱収縮性成形体3が
収縮して縮径する際、外側熱収縮性成形体3の収縮を遅
らせて、内側熱収縮性成形体1と外側熱収縮性成形体3
を同時に均一に収縮させることができる。従って介在し
ている離型層2部分において、収縮の途中段階で内側熱
収縮性成形体1と外側熱収縮性成形体3が分離するのを
防ぎ、通電発熱機能が発する熱を内側熱収縮性成形体1
に均一に伝えることができる。従って本発明の熱収縮成
形体は、外側熱収縮性成形体3を容易に分離除去して管
路継手部等の被被覆部の外周に導電性材料を含まない内
側熱収縮性成形体1のみで被覆でき、かつより均一に収
縮して管路継手部等の被被覆部との密着性を良好に保つ
ことができる。
体は、内側熱収縮性成形体1、外側熱収縮性成形体3が
収縮して縮径する際、外側熱収縮性成形体3の収縮を遅
らせて、内側熱収縮性成形体1と外側熱収縮性成形体3
を同時に均一に収縮させることができる。従って介在し
ている離型層2部分において、収縮の途中段階で内側熱
収縮性成形体1と外側熱収縮性成形体3が分離するのを
防ぎ、通電発熱機能が発する熱を内側熱収縮性成形体1
に均一に伝えることができる。従って本発明の熱収縮成
形体は、外側熱収縮性成形体3を容易に分離除去して管
路継手部等の被被覆部の外周に導電性材料を含まない内
側熱収縮性成形体1のみで被覆でき、かつより均一に収
縮して管路継手部等の被被覆部との密着性を良好に保つ
ことができる。
【図1】図1は、本発明における一実施例の熱収縮成形
体からなるチューブ状成形体を示す断面図である。
体からなるチューブ状成形体を示す断面図である。
【図2】図2は、通電発熱機能として絶縁被覆された抵
抗発熱体4を内部に配置したチューブ状成形体の従来例
の断面図である。
抗発熱体4を内部に配置したチューブ状成形体の従来例
の断面図である。
【図3】図3は、従来の熱収縮性成形体からなるチュー
ブ状成形体を収縮させた状態を示す断面図である。
ブ状成形体を収縮させた状態を示す断面図である。
1 内側(熱収縮性)成形体 2 離型層 3 外側(熱収縮性)成形体 4 抵抗発熱体 5 隙間 6 内層材 7、7’ チューブ状成形体
Claims (3)
- 【請求項1】 内側熱収縮性成形体(1)と、通電によ
って発熱する機能を有する外側熱収縮性成形体(3)と
が、離型層(2)を介して複合されている熱収縮性成形
体であって、前記外側熱収縮性成形体(3)の収縮率が
前記内側熱収縮性成形体(1)の収縮率より小であるこ
とを特徴とする熱収縮性成形体。 - 【請求項2】 前記外側熱収縮性成形体(3)が可撓性
抵抗発熱体(4)を内在する樹脂成形体であることを特
徴とする請求項1記載の熱収縮性成形体。 - 【請求項3】 前記外側熱収縮性成形体(3)の収縮率
と前記内側熱収縮性成形体(1)の収縮率との差が5%
以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記
載の熱収縮性成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5336565A JP2698041B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 熱収縮性成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5336565A JP2698041B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 熱収縮性成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07195604A JPH07195604A (ja) | 1995-08-01 |
JP2698041B2 true JP2698041B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=18300460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5336565A Expired - Lifetime JP2698041B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 熱収縮性成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2698041B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP5336565A patent/JP2698041B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07195604A (ja) | 1995-08-01 |
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