JPH039360B2 - - Google Patents

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JPH039360B2
JPH039360B2 JP18040984A JP18040984A JPH039360B2 JP H039360 B2 JPH039360 B2 JP H039360B2 JP 18040984 A JP18040984 A JP 18040984A JP 18040984 A JP18040984 A JP 18040984A JP H039360 B2 JPH039360 B2 JP H039360B2
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JP
Japan
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heat
steel pipe
tubular body
adhesive layer
joint
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JP18040984A
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Tetsuo Kuramasu
Hideo Goto
Takashi Shigemura
Isamu Ikeda
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔本発明の技術分野〕 この発明は、原油、天然ガスなどパイプライ
ン、化学工業、石油精製工業などのプラントの配
管などに使用される鋼管において、少なくとも二
本の鋼管の各片端部を溶接などで互いに接合した
鋼管の接続部を、接着剤層を有する熱収縮性シー
トまたはチユーブなどからなる防食被覆材料によ
つて被覆する際に、前記の接着剤層が軟化・流動
しない温度で、熱収縮性シートまたチユーブを鋼
管の接続部(熔接部)の周囲に管状に配置し、そ
の管状体を加熱し熱収縮させ、鋼管の接続部の外
周面に密着被覆させた後、その管状体で被覆され
た鋼管の接続部を誘導加熱によつて加熱し、この
管状体の接着剤層を軟化・流動温度まで加熱し、
この接着剤層で、管状体を鋼管の接続部の外周面
に確実に熱接着させることによつて、鋼管の接続
部に優れた防食被覆層を形成することができる防
食被覆方法に係る。
〔従来技術の説明〕
従来、パイプラインなどに使用される鋼管は、
一般に、工場でポリエチレンなどをシート状に押
出し、この軟化状態のシート状体を接着剤層の施
されている鋼管の胴部の周面に巻きつけ、最後に
冷却することによつて形成される防食被覆層(ミ
ルコート層)を有する被覆鋼管が使用されてお
り、その胴部がミルコートされている鋼管は、そ
の端部のミルコート層を除いて鋼材面を露出して
熔接によつて接続されて、パイプライン、または
配管に形成されるのである。
その鋼材面が露出している鋼管の接続部(熔接
部またはビード部の付近)を防食などの目的で、
熱収縮性被覆材料を用いて防食被覆する技術は、
従来から良く知られている。このような鋼管の接
続部の防食被覆には、前記のミルコート層と同等
の優れた防食性能が要求されているが、鋼管の接
続部に優れた防食被覆層を形成する為には、熱収
縮性材料の熱収縮、熱接着操作などにおいて、極
めて熟練を要し、長時間の加熱作業を必要とする
のであり、安定した防食性能が容易に再現性よく
得られる鋼管の接続部の被覆方法が求められてい
たのである。
すなわち、胴部がミルコート被覆されている鋼
管の端部を溶接で接合した鋼管の接続部を腐食か
ら護るために、その接続部の周囲に、接着剤層を
有する熱収縮性シートあるいはチユーブからなる
被覆材料を配置し、熱収縮させて防食被覆するこ
とは一般的に広く行われているが、例えば、被覆
材料が熱収縮性シートである場合には、この熱収
縮性シートの接着剤層を内側にして、鋼管の接続
部の周囲に巻き付け、その熱収縮性シートの両端
部を互いに重ね合わせ熱的に接合し、熱収縮性シ
ートの管状体を形成し、その後、熱収縮性シート
の管状体を外部から電熱ヒーター、ガスバーナ
ー、熱風などで加熱して熱収縮させて、熱収縮性
シートの管状体を鋼管の接続部の周面に密着さ
せ、さらに鋼管の接続部の周面に密着した管状体
を外部からガスバーナーなどで加熱して、管状体
を鋼管の接続部の表面に接着剤層で熱接着させる
という複雑な方法で、鋼管の接続部の防食被覆を
行つていたのである。
すなわち、熱収縮性シートまたはチユーブの接
着剤層と鋼管の接続部の周面との効果的な熱接着
は、一般には、前記の接着剤層と、その接着剤層
が密着している鋼管の接続部とを、充分に加熱す
ることにより、接着剤層を一旦軟化・流動状態に
した後に、冷却して固化させることにより実現す
るものである。しかし、従来公知の方法では、鋼
管の接続部の周面に熱収縮によつて密着された熱
収縮性の管状体を、その内面の接着剤層によつて
充分に接続部の外周面に熱接着させるために、例
えば、ガスバーナー、遠赤外線ヒーターあるいは
熱風などを用いて、管状体の外側から加熱する方
法が用いられており、その公知の方法では、本
来、最外層のプラスチツク層(熱収縮性架橋プラ
スチツク層)および接着剤層が熱伝導性の悪い材
料であり、前記の接着剤層および鋼管の接続部の
表面を管状体の接着剤層の軟化・流動温度あるい
は接着温度まで確実にまた充分に加熱することが
極めて困難であり、加熱操作に長時間を要し最外
層の保護層がかなりの熱履歴を受けて熱的に劣化
することになるのであり、また、外部からのガス
バーナーなどの加熱では、管状体の全周にわたつ
て均一な加熱をすることが困難であり、したがつ
て、管状体が鋼管の接続部の周面に接合する際
に、その接合が不均一となつて防食性能上適当で
はなかつたのである。
〔本発明の要件と効果〕
この発明の発明者らは、鋼管の接続部の熱収縮
性シートまたはチユーブによる防食被覆法におい
て、従来の防食被覆方法における前述の欠点を持
たない防食被覆方法について、鋭意検討した結
果、鋼管の接続部の周囲に、接着剤層を有する熱
収縮性シートまたはチユーブを管状に配置し、そ
の管状体を加熱収縮させ鋼管の接続部の周面に密
着被覆させる操作の間は、鋼管の接続部を常温ま
たは比較的低温に維持し、次いで、管状体の接着
剤層と鋼管の接続部とを加熱接着する際に、誘導
加熱によつて、鋼管の接続部を構成している鋼材
を直接高温に加熱し、その鋼材の熱で管状体の接
着剤層を軟化・流動温度以上に確実に加熱するこ
とによつて、極めて優れた防食性能の防食被覆層
を鋼管の接続部の周面に再現性よく安定して形成
できることを見いだし、この発明を完成した。
すなわち、本発明は、接着剤層付きの合成樹脂
製熱収縮性シートまたはチユーブを、該接着剤層
の軟化・流動温度より低い温度状態にある鋼管の
接続部の周囲に、熱収縮性の管状体として配置
し、その管状体を加熱収縮させて、前記鋼管の接
続部の外周面に密着被覆し、その後、この管状体
で密着被覆されている鋼管の接続部を構成してい
る全周にわたる鋼材を外側から誘導加熱によつて
高温に加熱し、その加熱された鋼管からの熱で前
記管状体の接着剤層を軟化・流動温度以上に加熱
し、その接着剤層で管状体を鋼管の接続部の外周
面に熱接着することを特徴とする鋼管の接続部の
防食被覆方法に関する。
この発明の方法は、鋼管の接続部の周囲に配置
された熱収縮性の管状体を熱収縮させるための外
側からの加熱と、その管状体の接着剤層と鋼管の
接続部の外周面との加熱接着のための加熱とを、
別々のまつたく異なる加熱方式または加熱操作と
した点に主な特徴がある。
この発明の方法では、鋼管の接続部の周囲に熱
収縮性の管状体を配置する際に、鋼管の接続部を
比較的低温に維持しているので、熱収縮性シート
またまチユーブの片面(内面)に設けられている
加熱接着性の接着剤層が、鋼管の高熱で軟化・流
動して、この作業での熱収縮性シートまたはチユ
ーブの取り扱いが困難になることがなく、安全に
しかも確実に作業を行うことができ、また、鋼管
の接続部の周囲に配置された熱収縮性の管状体を
加熱して熱収縮させて、鋼管の接続部の周面に密
着させる際にも、鋼管の温度が低いので、管状体
の接着剤層の異常な軟化・流動状態が起こらず、
管状体の接着剤層と鋼管の接続部の密着面に気泡
などを巻き込んだり、生じたりすることがほとん
どないのである。
さらに、この発明の方法では、鋼管の接続部の
周面に密着している管状体の接着剤層を鋼管の接
続部に接合させるための加熱が、誘導加熱によ
り、鋼管の接続部を構成している鋼材を直接、高
温に加熱することによつてなされるので、管状体
の最外層をガスバーナー方式のように高温下に長
時間さらし、その結果管状体の最外層を熱劣化さ
せることがなく、また、管状体の接着剤層と鋼管
の接続部の周面との接着面を効果的に短時間で均
一な高温に加熱することができ、確実に管状体の
接着剤層を軟化・流動化させることができ、した
がつて、優れた防食性能の防食被覆層を形成する
ことができるのである。
この発明では、必要であれば、前述の鋼管の接
続部に熱収縮性の管状体を熱接着し被覆する際
に、熱接着され被覆された直後の被覆層(管状
体)を、人の手(耐熱性の手袋の手)、または押
さえロールなどの治具で中央から両端部にわたつ
て押し付けて、管状体の接着剤層を鋼管の接続部
の周面に確実接合させたり、内蔵される微細な気
泡、皺などを除去する補助的操作を、繰り返し行
うことが効果的である場合があるが、そのロール
掛けなどの作業において、鋼管自体が誘導加熱に
よつて充分高温に加熱されているので、管状体の
接着剤層が、冷却して固化するまでに長時間を要
し、軟化・流動状態に比較的長時間、維持され、
効果的なロール掛けなどが可能となるのである。
〔本発明の各要件の説明〕
本発明の被覆方法に使用される鋼管は、一般に
パイプライン、プラントの配管などで使用されて
いるミルコート層を設けられた鋼管であつて、そ
の端部が露出していて熔接で互いに接続されてい
る鋼管であれば、どのような種類、サイズの鋼管
であつてもよいが、この発明では、特に約30cm以
上の口径、あるいはさらに約50〜400cmの大口径
の鋼管の接続部の防食被覆について、好適に採用
することができる。
この発明の方法において、鋼管の接続部の被覆
に用いる熱収縮性シートまたはチユーブは、合成
樹脂性の熱収縮性層と加熱接着性の接着剤層とか
らなるものであれば、公知の各種のタイプのもの
が実際に使用することができる。
前記の熱収縮性シートまたはチユーブは、その
熱収縮性層が、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミドなど
の熱可塑性の合成樹脂材料製のシートまたはチユ
ーブからなるものであり、そのシートまたはチユ
ーブを高温加熱下で延伸することによつて、約80
〜200℃の熱収縮温度で、約20〜80%、特に25〜
70%の収縮率の熱収縮性を付与されており、その
延伸による熱収縮性付与の工程の前もしくは後
に、そのシートまたはチユーブを電子線照射など
の照射による方法で、架橋の程度を示すゲル分率
が約20〜80%程度になるように架橋することによ
り、耐熱性が付与されていることが好ましい。
また、前記の接着剤層は、ポリエチレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレ
ン共重合体、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの
熱可塑性樹脂、あるいは、それらのマレイン酸ま
たはその無水物などによる変性物、並びに粘着付
与剤、無機充填剤などを主成分とするホツトメル
トタイプの加熱接着性の接着剤からなり、前述の
熱収縮性層の熱収縮温度付近、特に90〜200℃、
さらに好ましくは100〜180℃の温度で軟化・流動
する接着剤層が好ましい。
次に本発明による鋼管接続部の被覆方法につい
て詳しく説明する。
本発明の被覆方法は、先ず必要であれば、ワイ
ヤーブラシ等で錆を落としたり、非油性溶剤で汚
れを拭き取つたりして、被覆すべき鋼管接続部の
前処理を実施した後、さらに必要であれば、該接
続部を、この表面の水分を除去する程度、あるい
はその接着剤層が過剰に軟化・流動しない程度の
温度、好ましくは約80℃以下、さらに好ましくは
60℃以下に加温した後、その部分に接着剤層付き
の熱収縮性シートを巻き付け、そのシートの両端
部を互い重ね合わせ加熱して接合し、熱収縮性の
管状体を形成し、鋼管の接続部の周囲に熱収縮性
の管状体を配置するか、あるいは、熱収縮性チユ
ーブを鋼管の熔接による接合の際に始めから鋼管
の熔接部の近くに配置しておき、この熔接が終了
した後に、鋼管の接続部の上に移動して、熱収縮
性の管状体を鋼管の接続部の周囲に配置すること
もできる。
なお、上記の熱収縮性シートの端部の接合で
は、必要であれば、片面に接着剤層を有する合成
樹脂製シートから成る、いわゆるヒートシールテ
ープを用いることが効果的である。
この発明の方法では、次いで、従来公知の適当
な加熱手段(例えば、熱風、電気ヒーター、赤外
線ヒーター、ガスバーナーなど)により熱収縮性
の管状体を加熱収縮させ、鋼管の接続部の周面に
密着させる。
この発明の方法は、上記のように、被覆すべき
鋼管の接続部の表面を、接着剤層が過剰に軟化・
流動しない程度の温度より低い温度に維持した状
態で、鋼管の接続部の周囲に熱収縮性シートまた
はチユーブを管状に配置し、その熱収縮性の管状
体の熱収縮により鋼管の接続部の周面に密着させ
て仮に被覆しているので、熱収縮性材料の接着剤
層が過剰に軟化・流動して、鋼管の接続部の周面
上で種々の問題を生じることがなく、特に密着面
での気泡の抱き込みが極めて少なく、また、必要
に応じて、人間の手あるいはロール等の治具を用
いて、脱気操作をも容易に実施することができ
る。
本発明による方法では、鋼管の接続部へ熱収縮
性の管状体を密着して被覆する作業の後(必ずし
も直後である必要はない)、第1図に示すように、
管状体3が密着しているミルコート層4を有する
鋼管1の接続部(ビード部2の付近)の周囲に、
誘導加熱用コイル5を配置し、鋼管の接続部を構
成している全周にわたる鋼材を短時間で均一な高
温に昇温させて、管状体の内側の接着剤層を鋼管
の高熱により軟化・流動に必要な温度にまで加熱
することにより、鋼管の接続部の周面と管状体の
接着剤層とを確実に接合し、優れた防食被覆層を
形成するのである。
前記の誘導加熱は、誘導加熱用コイル5と高周
波電力発生装置(ジエネレーター:図示しなかつ
た)とからなる誘導加熱装置を使用して導電性の
金属を加熱する方法であり、例えば、鋼管1の周
囲に配置された誘導加熱用コイル5に、周波数
が、約50〜10000Hz、特に100〜5000Hz程度であつ
て、電圧が、50〜500ボルト、特に70〜400ボルト
である電流を、1〜1000KVA、特に10〜
500KVA(例えば、100Vでは、約10〜10000A、
特に100〜5000A)の電力量で、約1〜60分、特
に3〜30分間流すことによつて、そのコイルの内
部に配置された導電性の材料(例えば鋼材など)
の表面層に電流を生じさせ、約100〜300℃、特に
120〜250℃に、短時間で均一に加熱する方法であ
る。
本発明の方法において、鋼管の接続部の周面に
密着している管状体の接着剤層を軟化・流動させ
るために鋼管を高温に加熱する際に、鋼管の周面
に密着被覆している管状体の周囲に配置された誘
導加熱装置によつて、鋼管のみが誘導加熱され直
接高温になるのであり、また、鋼管の接続部の周
囲に密着している管状体は、直接誘導加熱されな
いけれども、鋼管からの熱によつて、接着剤層か
ら外層に向かつてしだいに加熱されるのである。
前述の誘導加熱において、鋼管の接続部の周面
に密着している管状体は、加熱中の鋼管からの熱
の逸散を防止するため、非常に短時間で接着剤層
を軟化・流動温度にまで昇温することができると
共に、充分に高温に加熱された後の鋼管の高熱も
密着している管状体によつて外部に逃げにくくさ
れているので、鋼管が比較的長い時間高温に維持
され、その結果、鋼管の接続部の周面に密着して
いる管状体の接着剤層はその接着性能の発揮に必
要とされる充分な時間、軟化・流動状態が維持さ
れる。
鋼管の接続部の周面に密着している管状体の接
着剤層が比較的長い時間、軟化・流動状態に維持
されているので、その管状体の熱収縮性層が、そ
の熱収縮力あるいは鋼管との熱膨張率の差による
締め付け力により、鋼管の接続部の周面およびミ
ルコート層の周面に向かつて、前記の軟化・流動
状態の接着剤層を、鋼管の全周に均一に接合され
るように、押し付けることができるため、実質的
に気泡等を内在しない優れた防食被覆を実現でき
るものである。
また、前記の誘導加熱の加熱工程では、管状体
の最外層(熱収縮性層)は、鋼管の熱が接着剤層
を経由して伝熱されるのみで昇温されるため、ガ
スバーナーのように過剰に加熱されることなく、
鋼管の接続部の周面に防食被覆される合成樹脂製
の管状体が、特別の熱劣化により、機械的特性あ
るいは長期間の寿命を低下させることがなく、長
期間(約20年以上)にわたつて安定した優れた防
食性能が維持されるのである。
さらに誘導加熱による加熱の利点は、温度分布
の均一な再現性のよい高温加熱が短時間で可能で
あるので、従来のガスバーナー等による加熱のよ
うに、熟練した技術者でさえも、特に大口径の鋼
管の全周を均一に高温に加熱することが極めて困
難なことであつたが、その加熱作業が極めて容易
に可能となつたのである。
この発明における誘導加熱により、鋼管の接続
部に管状体の接着剤層の熱接着する操作を実施す
る場合、例えば、誘導加熱用コイルは第1図のよ
うな1本のコイルを鋼管1の溶接ビード部2を中
心として左右に移動させるか、あるいは該コイル
5を管状体3の右または左の端から他の端に向つ
て移動させて、ビード部2の周辺(鋼管の露出
部)およびミルコート層4の端一部などの鋼管の
接続部の周辺の全体への、管状体の熱接着を実施
することができる。
また、第2図の如く、熱収縮性の管状体と略同
一あるいはやや広幅の区域を覆うような螺旋状の
コイル5を用いて、加熱昇温すべき鋼管1のビー
ド部2(接続部)から鋼管のミルコート層4の端
部までの全周面を同時に加熱してもよい。
上記のように本発明の方法では鋼管の全周に誘
導加熱用コイルを配設し、そのコイルに通電して
発熱させるという、非常に簡便かつ安全な操作で
実施出来るものであり、従来のガスバーナーを使
用した場合のように、特に風等の影響による炎の
吹き切れ等による加熱の中断あるいは作業の難し
さといつた問題もなく、作業環境の影響もあまり
受けず、容易に安全に加熱昇温が出来るものであ
る。
さらに本発明による加熱方法は鋼管側を発熱さ
せるものであつて、接着剤層は充分軟化・流動出
来る状態となり得るため、上記のように誘導加熱
用コイルの形状、大きさ等に特に制限されること
なく、目的を達することが出来る。
実施例 1 ポリエチレン製のミルコート層を有する鋼管
(外径が、約102cmであり、厚さが、約10mmであ
る)の端部を、ミルコート層の一部除去の後、熔
接して接続して得られた「長尺の接続された鋼
管」の熔接部(ビート部)の周辺の露出周面およ
び前記鋼管のミルコート層の周面に、接着剤層
(ポリエチレン系ホツトメルトタイプの接着剤、
接着温度:140℃、厚さ:1.5mm)を有する熱収縮
性シート(熱収縮率が約30%であり、縦の長さ:
348cm、幅の長さ:50cm、厚さ:1.0mm)を配置
し、その熱収縮性シートの両端部を接続して管状
体となし、その外側からガスバーナーの炎で、約
130℃の熱収縮温度に充分に加熱して、前記熱収
縮性シートの管状体を熱収縮させて、前記鋼管の
接続部の周面に第1または2図に示すように、密
接に密着させた。
前記の熱収縮性シートの管状体が密接されてい
る鋼管の接続部の周囲に、誘導加熱用コイルを第
1図に示すように設置し、その誘導加熱用コイル
に、約110Vで、400Hzの電流を、約85KVAの電
力量で、約6分間、流して、鋼管の接続部の全周
表面層の温度を170℃にまで均一に加熱し、その
鋼管の接続部の熱によつて、前記管状体の内部の
接着剤層を接着温度(熱融着温度)に加熱し、熱
収縮性シートの管状体を前記接着剤層を介して鋼
管の接続部の周面およびミルコート層の周面に接
着させた。
前述のようにして、鋼管の接続部を防食被覆し
た鋼管の防食被覆層は、施工の際に、その接着剤
層の接合が確実に高温で均一に行われているの
で、特にその接着剤層に気泡などが生じたり、ま
た接着が不充分な個所が生じたりせず、さらに、
接着剤層の加熱が鋼管の接続部を直接に加熱する
誘導加熱で行われているので、熱収縮性シートが
特別の熱履歴をうけることがなく、熱劣化してい
ないので、長期間の優れた防食被覆性能を有する
ものであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明の方法におい
て、誘導加熱の工程の状況をそれぞれ例示する斜
視図である。 1;鋼管、2;熔接部(ビード部)、3;熱収
縮性の管状体、4;ミルコート層、5;誘導加熱
用コイル。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 接着剤層付きの合成樹脂製熱収縮性シートま
    たはチユーブを、該接着剤層の軟化・流動温度よ
    り低い温度状態にある鋼管の接続部の周囲に、熱
    収縮性の管状体として配置し、該管状体を加熱収
    縮させて、前記鋼管の接続部の外周面に密着被覆
    し、その後、この管状体で密着被覆されている鋼
    管の接続部を構成している全周にわたる鋼材を外
    側から誘導加熱によつて高温に加熱し、その加熱
    された鋼管からの熱で前記管状体の接着剤層を軟
    化・流動温度以上に加熱し、その接着剤層で管状
    体を鋼管の接続部の外周面に熱接着することを特
    徴とする鋼管の接続部の防食被覆方法。
JP18040984A 1984-08-31 1984-08-31 鋼管の接続部の防食被覆方法 Granted JPS6159095A (ja)

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