JP3482424B2 - 非水系二次電池用正極活物質の製造方法及び非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池用正極活物質の製造方法及び非水系二次電池

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    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2006/00Physical properties of inorganic compounds
    • C01P2006/40Electric properties

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水系二次電池用
正極活物質の製造方法及び非水系二次電池に関する。更
に詳しくは、本発明は、LiNi1-xx2(0≦x<
0.5、Mは遷移金属或いは3B、4B又は5B族元素
から選ばれる少なくとも1種の元素)で表される非水系
二次電池用正極活物質の製造方法及び、得られた正極活
物質を少なくとも1種含む正極を用いた非水系二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器等の小型、省電力化に伴って、
軽量で、高電圧を発生しうるリチウムのようなアルカリ
金属を利用した二次電池の研究開発が進んでいる。現
在、負極活物質に炭素や黒鉛を用い、正極活物質にコバ
ルト酸リチウムを用いたリチウムイオン二次電池が実用
化されている。
【0003】正極活物質にコバルト酸リチウムを用いた
場合、コバルトが資源的に少ないため、原料のコストが
高くなる問題がある。そこでより低コストで、資源的に
もコバルトより豊富なニッケルを用いたニッケル酸リチ
ウム(LiNiO2)がジョン・バニスター・グッドエ
ナフら(特公昭63−59507号公報)によって提案
されて以来、活発に研究が進められている。
【0004】ニッケル酸リチウムの製造方法としては次
の報告がある。 (1) 無水水酸化リチウムと金属ニッケルとを酸素雰囲気
下で焼成する方法(J. Am. Chem. Soc., 76, 1499(195
4))、(2) LiOH・H2OとNiOを混合し、600
℃、空気雰囲気下で焼成した後、粉砕し、再び600〜
800℃で焼成する方法(特開平2−40861号公
報)、(3) リチウム源とニッケル源の化合物の混合物を
600〜800℃(好ましくは800℃、6時間の処理
を2回)で焼成する方法(特開平4−181660号公
報)、(4) 過酸化リチウム(Li22)と酸化ニッケル
(NiO)を混合し、750℃以下の温度で反応させ、
しかる後、該温度から急冷させる方法(特開平5−20
5741号公報)、(5) 硝酸リチウムと、水酸化ニッケ
ル又はオキシ水酸化ニッケルの少なくともいずれか1つ
とを混合し、500〜1000℃で焼成する方法(特開
平5−251079号公報)等のリチウム源とニッケル
源の化合物を固体で混合し、その後焼成する方法があ
る。
【0005】また、別の方法として、酢酸ニッケルと酢
酸リチウムをエチレングリコールに加熱溶解させ、更に
加熱し固化させた物質を、400℃、空気中で熱処理
し、粉砕後、酸化性気流下700℃で焼成し、続いて酸
化性気流下800℃で焼成する方法(特開平6−203
834号公報)がある。更に、リチウム化合物とニッケ
ル化合物を均一に混合させて正極活物質の製造を容易に
するために、(a)4.5mol/lの水酸化リチウム水
溶液と1.0mol/lの硝酸ニッケル水溶液とを60
℃で等モル混合し、これを撹拌した後、減圧乾燥して得
られた物質を粉砕し、300℃で仮焼成し、その後80
0℃で本焼成する方法(Chemistry Express, 6, 161 (1
991))、(b) LiCoxNi1-x2(0≦x≦0.5)
を、ニッケル塩、リチウム塩及び任意のコバルト塩を溶
媒中に溶解させ湿式混合した後、加熱焼成する方法(特
開平5−325966号公報)、(c) 水溶性のニッケル
塩と水溶性のリチウム塩を水溶液中で混合し、乾燥固化
させたケーキ状物質を600〜800℃で焼成する方
法、(d) 水に難溶性又は不溶性のニッケル化合物粉末
と、水溶性のリチウム塩の水溶液を撹拌練合し、乾燥固
化させたケーキ状物質を600〜800℃で焼成する方
法(特開平6−44971号公報)、(e) Li源とNi
源をリチウムとニッケルのモル比で1:1となるように
秤量し、分散剤として少量の水を加え十分に混合した
後、乾燥させ大気中650℃で焼成する方法(特開平6
−96768号公報)、(f) 硝酸リチウム溶液中にニッ
ケル化合物を分散させた後、溶媒を揮発させ、硝酸リチ
ウムとニッケル化合物との混合物を酸素を含む雰囲気下
で焼成する方法(特開平7−307165号公報)、
(g) 酸化ニッケルの粉末と、水酸化リチウム及び硝酸リ
チウムのうちいずれかのリチウム化合物をリチウムとニ
ッケルのモル比で1:1となるように秤量し、リチウム
化合物の溶融温度以上500℃以下で溶融させたリチウ
ム化合物を酸化ニッケルの粉末中に浸透させ、酸素或い
は酸素高含量ガスの存在下で焼成する方法(特開平9−
156931号公報)、(h) ニッケル化合物とリチウム
化合物を水溶液中に溶解させ、その後蓚酸を加え、ニッ
ケル塩とリチウム塩を同時に沈殿生成させ、沈殿物を焼
成する方法(特開平10−106564号公報)が知ら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記(1) 〜(5) の方法
の場合、焼成する前の混合が不均一であるという課題が
あった。溶媒としてエチレングリコールを使用した場
合、反応時間が長く、また製造工程も複雑であるという
課題があった。
【0007】上記(a) 〜(c) の方法の場合、固体同士の
混合に比べ、ニッケルとリチウムの混合状態はある程度
改善されるものの、その均一性は未だ不十分であった。
上記(d) 〜(f) の方法の場合、分散媒としての溶媒又は
水を除去する際に、混合が不均一であるという課題があ
った。更に、上記(g) の方法のように、溶融塩にして混
合した場合でもその均一性は不十分であった。
【0008】また、上記いずれの方法で得られる正極活
物質も、それを使用して正極を形成した場合、劣化が速
く、良好なサイクル特性が得られないという課題があっ
た。上記(h) の方法の場合、リチウムとニッケルを複合
蓚酸塩として析出させているため、LiとNiが均一に
混合された溶解しにくい沈殿物が得られる。しかしなが
ら、蓚酸リチウムはそれ以外の蓚酸塩と比較して水に溶
解しやすいために、混合状態の再現性が十分でなかっ
た。従って、これを焼成して得られるニッケル酸リチウ
ムを含む正極は、初期電極特性が改善され、良好なサイ
クル特性が得られるものの安定した性質の活物質が得ら
れない課題があった。
【0009】また、溶解しにくい沈殿物を作製する毎
に、原料のリチウム塩が、最終的に溶解しにくい沈殿物
中に含まれるリチウム量の数倍〜十倍程度必要であるた
め、原材料費が高くつくという課題、資源的に無駄が多
いという課題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の発明者らは、アルコールに原料化合物として
リチウム化合物とニッケル化合物を溶解させた後、蓚酸
を加える共沈法により、原料化合物のLi:Ni組成比
に近く、リチウムとニッケルが均一に混合されたアルコ
ールに溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈
殿物が生成することを見いだしこの発明に至った。
【0011】かくして本発明によれば、正極活物質とし
て組成式LiNi1-xx2(0≦x<0.5、Mは遷
移金属或いは3B、4B又は5B族元素から選ばれる少
なくとも1種の金属)を与えるのに必要な金属を含有し
かつ脂肪族低級アルコールに可溶な原料化合物を、媒体
としての脂肪族低級アルコールに溶解し、得られる溶液
に必要量の蓚酸を添加して、前記アルコールに溶解しに
くい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物を生成さ
せ、該溶液からこの溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸
塩からなる沈殿物を分離し、焼成に付すことにより正極
活物質を得ることを特徴とする非水系二次電池用正極活
物質の製造方法が提供される。
【0012】上記方法により溶解しにくい複合蓚酸塩を
含む蓚酸塩からなる沈殿物を作製することで、焼成前の
物質の均一混合性が向上し、溶解しにくい複合蓚酸塩を
含む蓚酸塩からなる沈殿物中のLi:Ni比を制御しや
すい。その上、蓚酸リチウムはアルコールに溶解しにく
いために、原料化合物からリチウムとニッケルを含む溶
解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物が生
成しやすく、製造方法の安定性、コストの面からも優れ
た方法であることがわかった。
【0013】更に、本発明によれば、上記方法により製
造された正極活物質を含む正極を用いた非水系二次電池
が提供される。上記非水系二次電池は、初期電極特性が
改善され、良好なサイクル特性が得られることが判明し
た。
【0014】
【発明の実施の形態】以下では、本発明を製造工程順に
説明する。まず、正極活物質として組成式LiNi1-x
x2(0≦x<0.5、Mは遷移金属或いは3B、4
B又は5B族元素から選ばれる少なくとも1種の金属)
を与えるのに必要な金属を含有しかつ脂肪族低級アルコ
ールに可溶な原料化合物を、媒体としての脂肪族低級ア
ルコールに溶解する。
【0015】脂肪族低級アルコール(以下、単にアルコ
ールと称する)としては、正極活物質の原料化合物を溶
解することができさえすれば、特に限定されない。好ま
しいアルコールとして、メタノール、エタノール等の1
級アルコールが挙げられる。特に安全性の面からエタノ
ールが好ましい。また、このアルコールの純度は、無水
又は実質的(例えば、純度98%以上)に水分を含まな
いアルコールを使用することが好ましい。但し、工業的
規模で製造する場合、得られる正極活物質の性質に悪影
響がない限り、約20重量%程度の水が含まれていても
よい。
【0016】原料化合物としては、無機又は有機のニッ
ケル化合物及びリチウム化合物が挙げられる。ニッケル
化合物としては、上記アルコールに対する溶解度が大き
なニッケル化合物を使用することが好ましい。具体的に
は、塩化ニッケル、過塩素酸ニッケル、臭化ニッケル、
ヨウ化ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル及びこれ
ら化合物の水和物等が挙げられる。特にエタノールを使
用する場合、硝酸ニッケル、塩化ニッケル又は酢酸ニッ
ケルが好ましい。
【0017】リチウム化合物としては、上記アルコール
に対する溶解度が大きなリチウム化合物を使用すること
が好ましい。具体的には、塩化リチウム、臭化リチウ
ム、ヨウ化リチウム、塩素酸リチウム、過塩素酸リチウ
ム、硫化リチウム、硫化水素リチウム、硝酸リチウム、
酢酸リチウム及びこれら化合物の水和物等が挙げられ
る。特に最終的に焼成した時点で不純物として残存しに
くい原料である、硝酸リチウム、塩化リチウム又は酢酸
リチウムが好ましい。
【0018】上記化合物以外に、原料化合物に任意に遷
移金属或いは3B、4B又は5B族元素を含む化合物
(以下、この化合物を第3化合物と称する)をアルコー
ルに溶解してもよい。具体的な第3化合物としては、電
池性能上、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Y、La、
Al、Snの化合物が好ましい。更に具体的には、塩化
マンガン、硝酸マンガン、酢酸マンガン、塩化鉄、臭化
鉄、ヨウ化鉄、硝酸鉄、塩化コバルト、臭化コバルト、
ヨウ化コバルト、硝酸コバルト、酢酸コバルト、硝酸
銅、酢酸銅、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、硝酸亜
鉛、酢酸亜鉛、塩化イットリウム、臭化イットリウム、
ヨウ化イットリウム、硝酸イットリウム、塩化ランタ
ン、臭化ランタン、硝酸ランタン、酢酸ランタン、塩化
アルミニウム、塩化錫、臭化錫及びこれら化合物の水和
物等が挙げられる。
【0019】ニッケル化合物とリチウム化合物のみを使
用する場合は、これら化合物を、ニッケルとリチウムの
モル比が1:0.7〜1:3.0となるようにアルコー
ルに溶解することが好ましい。1:0.7よりもリチウ
ム量の少ない場合は、溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚
酸塩からなる沈殿物内のリチウム量が少なくなり、焼成
後にLiNiO2を得ることが困難であるため好ましく
ない。また、1:3.0よりもLi量の多い場合には、
焼成後にLiNiO2を得ることはできるものの、同時
に不純物も多く生成するため好ましくない。更によりよ
い特性を得るために、ニッケルとリチウムのモル比が
1:1〜1:1.5であることがより好ましい。
【0020】第3化合物も使用する場合は、第3化合物
及びニッケル化合物中の遷移金属又は元素とニッケルと
の和と、リチウム化合物中のリチウムとのモル比(Ni
+M):Liが、1:0.7〜1:3.0(Li/(N
i+M)が0.7〜3.0)となるようにアルコールに
溶解することが好ましい。リチウム量が少ない場合に
は、焼成後にLiNi1-xx2を得ること自体が困難
であるため好ましくない。また、リチウム量が多い場合
には、焼成後にLiNi1-xx2を得ることはできる
ものの、同時に不純物も多く生成するため好ましくな
い。更によりよい特性を得られるために、(Ni+
M):Liがモル比で1:1〜1:1.5(Li/(N
i+M)が1〜1.5)であることがより好ましい。ま
た、Mの量が多い場合には、結晶が得られにくくなるた
め好ましくない。
【0021】原料化合物を溶解した溶液中に、必要量の
蓚酸を加えることにより、溶媒としてのアルコールに溶
解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物を生
成させる。ここで、必要量とは、原料化合物のアルコー
ルに対する溶解度に応じて適宜設定することができる。
但し、製造時間を短縮するために、できるだけ少なくす
ることが好ましい。より具体的には、蓚酸は、アルコー
ル中に溶解させたニッケル及び第3化合物の遷移金属又
は3B、4B、5B族元素の合計量に対して、1.3〜
2.5倍(モル比)加えることが好ましい。1.3倍よ
り少ない場合は、溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩
からなる沈殿物中にリチウムとニッケル及び遷移金属或
いは3B、4B又は5B族元素との比が制御しにくくな
り、焼成後にLiNi1-xx2を得ることは困難であ
るため好ましくない。2.5倍より多い場合は、焼成後
にLiNi1-xx2を得ることはできるものの、同時
に不純物も多く生成するため好ましくない。
【0022】この沈澱物は、ニッケル、リチウム、遷移
金属及び元素のそれぞれの塩や、ニッケル、リチウム、
遷移金属及び元素の複合蓚酸塩、及びそれら蓚酸塩の混
合物からなると考えられる。蓚酸は固体又は液体のいず
れの状態で加えてもよい。固体の場合は溶解しにくい複
合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物の生成を容易に制
御でき、液体の場合は、アルコールを溶液に溶解させた
後添加することにより、より微粒子を得ることができ
る。
【0023】この後、溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚
酸塩からなる沈殿物を分離し、焼成に付すことにより正
極活物質を得ることができる。溶解しにくい複合蓚酸塩
を含む蓚酸塩からなる沈殿物の分離は、例えば、ろ過、
遠心分離等の方法で行うことができる。また、上記分離
後の溶液を蒸留することにより、アルコールを分離し、
このアルコールを正極活物質の製造に繰り返し使用すれ
ば、製造コストを低減することができる。
【0024】更に、分離後、焼成前に溶解しにくい複合
蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物を、アルコールを実
質的に除去するための乾燥工程に付してもよい。次に、
溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物は
焼成に付される。焼成温度は、650〜900℃の範囲
であることが好ましく、更に700〜850℃であるこ
とがより好ましい。また、空気中(酸素の体積割合が約
20%)或いは空気中より酸素の体積割合が高い雰囲気
下で焼成を行うことが好ましい。空気中より酸素の体積
割合が高い雰囲気下とは、酸素の体積割合が21〜10
0%、好ましくは50〜100%の雰囲気下を意味す
る。
【0025】上記焼成において、650℃より低い温度
で焼成すると、結晶の発達が遅くなる。一方、900℃
より高い温度で焼成すると、できた結晶が分解されてし
まう。従って、両者ともに放電容量が小さくなるため好
ましくない。なお、700〜850℃の焼成温度の場
合、更によりよい特性を得ることができる。空気中より
低い酸素濃度の雰囲気下では、反応が遅くなり、結晶が
発達しにくくなる。従って、放電容量が小さくなるため
好ましくない。50〜100%の酸素雰囲気下で焼成す
ることにより、よりよい電極特性を得ることができる。
【0026】ここで、上記焼成の前に、更に仮焼成を行
うことが好ましい。なお、上記焼成を以下では本焼成と
称する。仮焼成を行った場合、仮焼成を行わなかった場
合よりも結晶性が向上し、その結果、得られた正極活物
質の電極特性をより向上させることができる。仮焼成
は、300〜550℃の温度で行うことが好ましく、3
50〜450℃で温度で行うことがより好ましい。30
0℃より低い温度では、溶解しにくい複合蓚酸塩を含む
蓚酸塩からなる沈殿物の熱分解温度より低い温度である
ので好ましくない。
【0027】更に、仮焼成を行なった後、本焼成を行う
前に、粉砕することが好ましい。粉砕することにより、
本焼成時の酸素との反応効率が向上し、粉砕しない場合
よりも正極活物質の結晶が発達しやすくなる。従って、
粉砕することにより、よりよい電極特性を得ることがで
きる。本発明の非水系二次電池は、通常正極、負極及び
イオン伝導体からなる。
【0028】正極は、上記のようにして得られたLiN
1-xx2(0≦x<0.5)(正極活物質)、導電
材、結着材、及び場合によって固体電解質等を混合した
合剤を用いて形成することができる。導電材としては、
特に限定されず、当該分野で公知のものをいずれも使用
することができる。具体的には、カーボンブラック、ア
セチレンブラック、ケッチェンブラック等の炭素類や、
黒鉛粉末(天然黒鉛、人造黒鉛)、金属粉末、金属繊維
等が挙げられる。
【0029】結着材としては、特に限定されず、当該分
野で公知のものをいずれも使用することができる。具体
的には、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニ
リデン等のフッ素系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン−ジエンタ−ポリマー等
のポリオレフィン系ポリマー、スチレンブタジエンゴム
等が挙げられる。
【0030】合剤の混合比は、正極活物質100重量部
に対して、導電材が1〜50重量部、結着材が1〜30
重量部であることが好ましい。導電材が1重量部より少
ないと、電極の抵抗や分極が大きくなり、その結果、放
電容量が小さくなり、実用的な二次電池が作製できない
ため好ましくない。導電材が50重量部より多いと、電
極内に含まれる活物質の量が減り、正極としての放電容
量が小さくなるため好ましくない。結着材が1重量部よ
り少ないと合剤の結着能力がなくなってしまうため好ま
しくない。結着材が30重量部より多いと、導電材の場
合と同様に、電極内に含まれる活物質の量が減ると共
に、電極の抵抗或いは分極等が大きくなり、その結果、
放電容量が小さくなるため実用的ではない。なお、上記
混合比は、使用する導電材及び結着材の種類により適宜
調整することができる。
【0031】上述の合剤を成形することにより正極を得
ることができる。成形する方法は、特に限定されない
が、例えば、合剤を圧縮してペレット状にする方法、合
剤に適当な溶剤を添加したペーストを以下に説明する集
電体上に塗布、乾燥、圧縮してシート状にする方法等が
挙げられる。正極から又は正極への電子の授受は、集電
体を通して行うことが好ましい。集電体としては、金属
単体、合金、炭素等が用いられる。具体的には、チタ
ン、アルミニウム、ステンレス鋼等や、銅、アルミニウ
ムやステンレス鋼の表面をカーボン、チタンや銀で処理
したもの、処理した材料の表面を酸化したものが挙げら
れる。形状は、箔、フィルム、シート、ネット、パンチ
されたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形
体等が挙げられる。厚みは、特に限定されないが、通常
1μm〜1mm程度である。
【0032】負極に含まれる活物質としては、リチウム
金属、リチウム合金又は/及びリチウムを吸蔵・放出可
能な物質を用いることができる。例えば、リチウム金
属、リチウム/アルミニウム合金、リチウム/スズ合
金、リチウム/鉛合金、ウッド合金等のリチウム合金類
が挙げられる。前記以外にも、電気化学的にリチウムイ
オンをドープ/脱ドープできる物質、例えば、導電性高
分子(ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリパラフェ
ニレン等)、熱分解炭素(例えば、触媒の存在下で気相
熱分解した炭素)、ピッチ、コークス、タール等から焼
成した炭素、セルロース、フェノール樹脂等の高分子よ
り焼成した炭素等や、リチウムイオンをインターカレー
ション/デインターカレーションできる黒鉛(天然黒
鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛等)、リチウムイオンをドープ
・脱ドープできる無機化合物(WO2、MoO2等)等が
挙げられる。これら活物質は、単独でも、これらの複合
体であってもよい。
【0033】上記負極活物質のうち、熱分解炭素、ピッ
チ、コークス、タール等から焼成した炭素、高分子より
焼成した炭素、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛
等)が、電池特性(特に安全性)の面で好ましい二次電
池を作製することができる。上記負極活物質のうち、導
電性高分子、炭素、黒鉛、無機化合物等を用いて負極を
形成する場合、負極活物質に導電材と結着材を添加した
合剤を使用して形成してもよい。
【0034】導電材としては、特に限定されず、当該分
野で公知のものをいずれも使用することができる。具体
的には、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッ
チェンブラック等の炭素類や、黒鉛粉末(天然黒鉛、人
造黒鉛)、金属粉末、金属遷移等を用いることができ
る。結着材としては、特に限定されず、当該分野で公知
のものをいずれも使用することができる。具体的には、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等
のフッ素系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン−ジエンタ−ポリマー等のポリオ
レフィン系ポリマー、スチレンブタジエンゴム等を用い
ることができる。
【0035】イオン伝導体としては、例えば有機電解
液、固体電解質(無機固体電解質、有機固体電解質)、
溶融塩等を用いることができる。これらイオン伝導体の
内、有機電解液を好適に用いることができる。有機電解
液は、有機溶媒と電解質から構成される。有機溶媒とし
ては、特に限定されず、当該分野で公知のものをいずれ
も使用することができる。具体的には、プロピレンカー
ボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メ
チルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ギ酸メ
チル、酢酸メチル等のエステル類や、テトラヒドロフラ
ン、2−メチルテトラヒドロフラン等の置換テトラヒド
ロフラン、ジオキソラン、ジエチルエーテル、ジメトキ
シエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン
等のエーテル類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、
メチルスルホラン、アセトニトリル等の非プロトン性有
機溶媒が挙げられる。これら有機溶媒は、1種或いは2
種以上混合して使用してもよい。
【0036】電解質としては、特に限定されず、当該分
野で公知のものをいずれも使用することができる。具体
的には、過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウム、リン
フッ化リチウム、6フッ素砒素リチウム、トリフルオロ
メタンスルホン酸リチウム、ハロゲン化リチウム、塩化
アルミン酸リチウム等のリチウム塩が挙げられる。これ
ら電解質は、1種或いは2種以上を混合して使用しても
よい。
【0037】上記有機溶媒に電解質を溶解することによ
って電解液を調製することができる。無機固体電解質と
しては、特に限定されず、当該分野で公知のものをいず
れも使用することができる。例えば、Liの窒化物、ハ
ロゲン化物、酸素酸塩等が知られている。より具体的に
は、Li3N、LiI、Li3N−LiI−LiOH、L
iSiO4、LiSiO4−LiI−LiOH、Li3
4−Li4SiO4、硫化リン化合物、Li2SiS3
が挙げられる。
【0038】有機固体電解質としては、特に限定され
ず、当該分野で公知のものをいずれも使用することがで
きる。例えば、上記の電解質と電解質の解離を行う高分
子から構成された物質、高分子にイオン解離基を持たせ
た物質等が知られている。電解質の解離を行う高分子と
して、例えば、ポリエチレンオキサイド誘導体或いは該
誘導体を含むポリマー、ポリプロピレンオキサイド誘導
体、該誘導体を含むポリマー、リン酸エステルポリマー
等が挙げられる。その他に上記非プロトン性極性溶媒を
含有させた高分子マトリックス材料、イオン解離基を含
むポリマーと上記非プロトン性電解液の混合物、ポリア
クリロニトリルを電解液に添加したものが挙げられる。
【0039】また、無機固体電解質と有機固体電解質を
併用してもよい。有機電解液は、通常セパレーターによ
り保持することが好ましい。セパレータとしては、電気
絶縁性の合成樹脂繊維、ガラス繊維、天然繊維等の不織
布、織布或いはミクロポア構造材料や、アルミナ粉末の
成形体等が挙げられる。中でも合成樹脂のポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の不織布及びミクロポア構造体
は、品質が安定しているため好ましい。これら合成樹脂
の不織布及びミクロポア構造体には、電池が異常発熱し
た場合に、セパレーターが熱により溶解し正極と負極の
間を遮断する機能を付加したものもある。安全性の観点
からこれらも好適に使用することができる。セパレータ
ーの厚みは特に限定はないが、必要量の電解液を保持す
ることが可能で、かつ正極と負極との短絡を防ぐ厚さが
あればよい。その厚さは、通常0.01〜1mm程度、
好ましくは0.02〜0.05mm程度である。
【0040】本発明の非水系二次電池は、コイン型、ボ
タン型、シート型、円筒型、角型等のいずれの形状を有
していてもよい。形状がコイン型やボタン型のときは、
正極や負極をペレット状に形成し、これを缶中に入れ、
絶縁パッキンを介して蓋をかしめて電池を形成する方法
が一般的である。
【0041】形状が円筒型や角型電池のときは、主にシ
ート状の正極及び負極を缶に挿入し、缶とシートを電気
的に接続し、イオン電解質を注入し、絶縁パッキンを介
して封口板を封口するか、ハーメチックシールにより封
口板と缶を絶縁して封口して電池を形成する方法が一般
的である。このとき、封口板として、安全素子を備えつ
けた安全弁を用いてもよい。安全素子には、例えば、過
電流防止素子として、ヒューズ、バイメタル、PTC素
子等が挙げられる。また、電池缶の内圧上昇の防止対策
として、ガスケットに亀裂を入れる方法、封口板に亀裂
を入れる方法、電池缶に切り込みを入れる方法等を施し
てもよい。また、過充電や過放電対策を組み込んだ外部
回路を用いてもよい。
【0042】上記電池の形成の際に、ペレットやシート
状の正極及び負極はあかじめ乾燥及び脱水されているこ
とが好ましい。乾燥及び脱水方法としては、一般的な方
法を利用することができる。例えば、熱風や低湿風を当
てる方法、真空下に晒す方法、赤外線、遠赤外線及び電
子線を照射する方法等が挙げられる。これら方法は、単
独或いは組み合わせて用いてもよい。乾燥及び脱水時の
温度は、50〜380℃の範囲が好ましい。
【0043】
【実施例】以下実施例により発明を具体的に説明する。
なお、下記実施例において使用したエタノールは、純度
99.5%のものである。 実施例1 ・LiNiO2の製造 硝酸リチウム0.03molと硝酸ニッケル6水和物
0.03mol(リチウムとニッケルのモル比Li:N
iが1:1)からなる原料化合物をエタノール100m
l中に溶解させ、撹拌した。これに蓚酸2水和物0.0
45molを粉末の状態で加えて、原料化合物からアル
コールに溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる
沈殿物を生成させ、室温で2時間撹拌した。得られた溶
解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物をろ
過乾燥した。この溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩
からなる沈殿物を、700℃、100%の酸素雰囲気
下、10時間本焼成し、得られた焼成物を粉砕すること
により正極活物質LiNiO2を得た。
【0044】・正極の作製 上記正極活物質LiNi02をアセチセンブラック及び
ポリテトラフルオロエチレンと共にそれぞれ100:1
0:10の割合(重量)で乳鉢にて混合した。この後、
混合物を加圧成形して、直径20mm、活物質の重量
0.01gのペレットを作製した。なお、加圧成形時
に、集電体として作用するチタンメッシュも混合物に入
れた。チタンメッシュからチタン線を取り出し、このチ
タン線を評価手段にスポット溶接することにより評価用
の正極を得た。
【0045】・正極の評価 評価は、3極法を用い、対極及び参照極にリチウムを用
いた。電解液にエチレンカーボネートとエチルメチルカ
ーボネートとの1:1混合溶媒に1mol/lの過塩素
酸リチウム(LiClO4)を溶解したものを用いた。
27.4mA/gの電流密度で始めに参照極のリチウム
に対して4.2Vまで充電を行い、続いて同じ電流で
2.7Vまで放電を行った。2回目以降も同じ電位の範
囲、同じ電流密度で充放電を繰り返した。その結果、1
回目の放電容量は174mAh/gであった。
【0046】比較例1 ・LiNiO2の製造 水酸化リチウムとオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)
をリチウムとニッケルのモル比Li:Niが1.1:1
になるように秤量した後、乳鉢で混合した。混合物を1
00kg/cm2の圧力で成形することによりペレット
を作った。このペレットを800℃で2時間、100%
の酸素雰囲気下で本焼成し、得られた焼成物を粉砕する
ことにより正極活物質LiNiO2を得た。
【0047】・正極の作製及び評価 実施例1と同様にして正極を作製し、実施例1と同様に
正極の評価を行った。その結果、1回目の放電容量は1
24mAh/gであった。
【0048】比較例2 ・LiNiO2の製造 水酸化リチウム0.20モルと塩化ニッケル0.20モ
ル(リチウムとニッケルのモル比Li:Niが1:1)
を秤量した後、各々を水100mlで溶解し、水溶液と
した。塩化ニッケル水溶液を撹拌しながら、水酸化リチ
ウム水溶液を徐々に注加しつつ、30℃にて5時間撹拌
した。この水溶液を90〜100℃にて乾燥してできた
固形物を粉砕した後、100kg/cm2の圧力で成形
することによりペレットを作った。このペレットを80
0℃で2時間、100%の酸素雰囲気下で本焼成し、得
られた焼成物を粉砕することにより正極活物質LiNi
2を得ることができた。
【0049】・正極の作製及び評価 実施例1と同様にして正極を作製し、実施例1と同様に
正極の評価を行った。その結果、1回目の放電容量は1
20mAh/gであった。
【0050】比較例3 ・LiNiO2の製造 水酸化リチウムと水酸化ニッケルをリチウムとニッケル
のモル比Li:Niが1:1になるように秤量した後、
少量の水を分散媒として加え、乳鉢にて混合した。混合
物を90〜100℃にて乾燥して固形物を得、この固形
物を粉砕した後、100kg/cm2の圧力で成形する
ことによりペレットを作った。このペレットを800℃
で2時間、100%の酸素雰囲気下で本焼成し、得られ
た焼成物を粉砕することにより正極活物質LiNiO2
を得た。
【0051】・正極の作製及び評価 実施例1と同様にして正極を作製し、実施例1と同様に
正極の評価を行った。その結果、1回目の放電容量は1
10mAh/gであった。
【0052】比較例4 ・LiNiO2の製造 塩化リチウム0.20モルと酸化ニッケル(NiO)
0.20モル(リチウムとニッケルのモル比Li:Ni
が1:1)を秤量した後、塩化リチウムを水100ml
で溶解し、水溶液とした。酸化ニッケルを混練しなが
ら、塩化リチウム水溶液を徐々に注加しつつ、30℃に
て5時間撹拌した。これを90〜100℃にて乾燥して
固形物を得、この固形物を粉砕した後、100Kg/c
2の圧力で成形することによりペレットを作った。こ
のペレットを800℃で2時間、100%の酸素雰囲気
下で本焼成し、得られた焼成物を粉砕することにより正
極活物質LiNiO2を得た。
【0053】・正極の作製及び評価 実施例1と同様にして正極を作製し、実施例1と同様に
正極の評価を行った。その結果、1回目の放電容量は1
27mAh/gであった。
【0054】比較例5 ・LiNiO2の製造 水酸化リチウム無水物0.60モルと硝酸ニッケル・6
水和物0.03モル1.1を水100ml中に溶解さ
せ、撹拌した。これに蓚酸0.045モルを粉末の状態
で加えて共沈させつつ、室温で2時間撹拌した。得られ
た沈殿物をろ過乾燥した。この沈殿物を、700℃、1
00%の酸素中、10時間本焼成し、得られた焼成物を
粉砕することにより正極活物質LiNiO2を得た。
【0055】・正極の作製及び評価 実施例1と同様にして正極を作製し、実施例1と同様に
正極の評価を行った。その結果、1回目の放電容量は1
58mAh/gであった。実施例1と比較例1〜5を比
較することにより、実施例1の方法によれば、優れた初
回放電特性の正極活物質を得ることができた。
【0056】実施例2 硝酸リチウムと硝酸ニッケルをリチウムとニッケルのモ
ル比Li:Niが0.5:1、1.0:1、1.1:
1、1.5:1、2.5:1となるように秤量すること
以外は実施例1と同様にして溶解しにくい複合蓚酸塩を
含む蓚酸塩からなる沈殿物を得た。得られた溶解しにく
い複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物中のリチウム
とニッケルのモル比をICP発光分析装置を用いて測定
した。その結果、それぞれリチウムとニッケルのモル比
Li:Niは0.48:1、1.02:1、1.10:
1、1.46:1、2.47:1となり、原料のモル比
に近い溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈
殿物を得ることができた。
【0057】実施例3 実施例1の溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からな
る沈殿物の製造を3回繰り返し行い、得られた溶解しに
くい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物それぞれの
モル比Li:NiをICP発光分析装置を用いて行っ
た。これらの溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩から
なる沈殿物のリチウムとニッケルのモル比は、0.9
8:1、1.02:1、1.01:1であった。
【0058】上記溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩
からなる沈殿物を、実施例1と同様に本焼成して正極活
物質を製造し、実施例1と同様にして正極の作製とその
評価を行った。これらの正極の1回目の放電容量は、1
76mAh/g、175mAh/g、173mAh/g
であった。
【0059】実施例4 実施例1の溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からな
る沈殿物をろ過して得られるろ液を蒸留してエタノール
を分離した。このエタノールを用いて実施例1と同様に
正極活物質及び正極を製造し、その評価を行った。その
結果、1回目の放電容量は、176mAh/gであっ
た。
【0060】実施例2〜4から、溶解しにくい複合蓚酸
塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物中のLi/Ni比の制御
が容易になり、溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩か
らなる沈殿物の均一性も向上し、焼成後の正極活物質の
初回放電特性を安定させうることが認められた。また、
ろ液から得られるアルコールを再度使用できるため、製
造コストを低減できることが判った。
【0061】実施例5〜13 ・LiNiO2の製造 硝酸リチウム0.33molと硝酸ニッケル6水和物
0.30mol(リチウムとニッケルのモル比Li:N
iが1.1:1)からなる原料化合物をエタノール10
00ml中に溶解させ、撹拌した。これに蓚酸2水和物
0.465molを粉末の状態で加えて、原料化合物か
らアルコールに溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩か
らなる沈殿物を生成させ、室温で2時間撹拌した。得ら
れた溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿
物をろ過乾燥した。この溶解しにくい複合蓚酸塩を含む
蓚酸塩からなる沈殿物を、100%の酸素中、5時間、
600、650、700、750、800、850、9
00、940、980℃の各温度にて本焼成し、得られ
た焼成物を粉砕することにより正極活物質LiNiO 2
を得た。これらの活物質をそれぞれ実施例5〜13とす
る。
【0062】・正極の作製及び評価 正極活物質、アセチレンブラック及びポリテトラフルオ
ロエチレンを100:8:10の割合にすること以外
は、実施例1と同様にして正極を作製した。電解液をエ
チレンカーボネートとジエチルカーボネートとの1:1
混合溶媒に1mol/lの過塩素酸リチウム(LiCl
4)を溶解したものを用いること以外は実施例1と同
様に正極の評価を行った。
【0063】本焼成温度と1回目の放電容量の関係を図
1に示す。図1により、本焼成温度は650〜900℃
の範囲であることが好ましく、更に、700〜850℃
の範囲であることがより好ましいことが判った。
【0064】実施例14〜22 ・LiNi0.8Al0.22の製造 硝酸リチウム0.30mol、硝酸ニッケル6水和物
0.24molと硝酸アルミニウム9水和物0.06m
ol(リチウム、ニッケル及びアルミニウムのモル比L
i:Ni:Alが1:0.8:0.2)からなる原料化
合物をエタノール1000ml中に溶解させ、撹拌し
た。これに蓚酸を粉末の状態で加えて原料化合物からア
ルコールに溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からな
る沈殿物を生成させ、室温で2時間撹拌した。得られた
溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物を
ろ過乾燥した。この溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸
塩からなる沈殿物を、100%の酸素中、10時間、6
00、650、700、750、800、850、90
0、940、980℃の各温度にて本焼成し、得られた
焼成物を粉砕することにより正極活物質LiNi0.8
0.22を得た。これら正極活物質をそれぞれ実施例1
4〜22とする。
【0065】・正極の作製及び評価 正極活物質、アセチレンブラック及びポリテトラフルオ
ロエチレンを100:8:10の割合にすること以外
は、実施例1と同様にして正極を作製した。電解液をエ
チレンカーボネートとジエチルカーボネートとの1:1
混合溶媒に1mol/lの過塩素酸リチウム(LiCl
4)を溶解したものを用いること以外は実施例1と同
様に正極の評価を行った。
【0066】本焼成温度と、1回目の放電容量の関係を
図2に示す。図2により、本焼成温度は650〜900
℃の範囲であることが好ましく、更に、700〜850
℃の範囲であることがより好ましいことが判った。
【0067】実施例23〜29 ・LiNiO2の製造 酢酸リチウム2水和物0.10molと酢酸ニッケル6
水和物0.10mol(リチウムとニッケルのモル比L
i:Niが1:1)からなる原料化合物をエタノール1
000ml中に溶解させ、撹拌した。これに蓚酸をアル
コール溶液に溶解させた状態で加えて、原料化合物から
アルコールに溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩から
なる沈殿物を生成させ、室温で2時間撹拌した。得られ
た溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物
をろ過乾燥した。この溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚
酸塩からなる沈殿物を、700℃、8時間、酸素・窒素
混合物での酸素濃度10、30、50、70、80、1
00%の雰囲気下及び空気雰囲気下(酸素濃度約20
%)にて本焼成し、得られた焼成物を粉砕することによ
り正極活物質LiNiO2を得た。これらの活物質をそ
れぞれ実施例23〜29とする。
【0068】・正極の作製及び評価 正極活物質、アセチレンブラック及びポリテトラフルオ
ロエチレンを100:15:8の割合にすること以外
は、実施例1と同様にして正極を作製した。電解液をプ
ロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとの1:
1混合溶媒に1mol/lのリンフッ化リチウム(Li
PF6)を溶解したものを用いること以外は実施例1と
同様に正極の評価を行った。
【0069】本焼成雰囲気下の酸素濃度と1回目の放電
容量の関係を図3に示す。図3により、本焼成雰囲気の
酸素濃度は、空気中或いは空気中より酸素の体積割合が
高い21〜100%の範囲であることが好ましく、更
に、50〜100%の範囲であることがより好ましいこ
とが判った。
【0070】実施例30 ・正極活物質の製造及び正極の作製 実施例1と同様にして正極活物質LiNiO2の製造及
び直径15mm、活物質の重量50mgのペレット状の
正極を得た。
【0071】・負極の作製 集電体としてニッケル基板(表面積4cm2)を使用
し、集電体上にプロパンを出発原料とした常圧気相熱分
解法により得られる熱分解炭素を負極活物質として積層
することにより負極を作製した。熱分解炭素は、750
℃の温度下で、2時間堆積させた。この熱分解炭素は、
X線回折法により、(002)面の面間隔d002 が0.
337nm、(002)面方向の結晶子厚みLcが15
nmであり、アルゴンレーザーラマンによる1580c
-1付近のピークに対する1360cm-1付近のピーク
の強度比、つまりR値が0.45であった。ニッケル基
板にニッケル線をスポット溶接し集電を取った。この基
板を水分除去のために200℃で減圧乾燥することによ
り負極を得た。この負極の活物質重量は35mgであっ
た。
【0072】・電池の評価 電池の評価には、ビーカー型セルを用い、正極及び負極
に上記で作製したものを用いた。電解液は、プロピレン
カーボネートとジエチルカーボネートとの1:1混合溶
媒に1mol/lの過塩素酸リチウムを溶解したものを
用いた。充放電試験は、0.2mAの電流で初めに4.
4Vまで充電を行い、続いて同じ電流で2.5Vまで放
電を行った。2回目以降も同じ電圧の範囲、電流密度で
充放電を繰り返し、電池の評価を行った。その結果、電
池の1回目の放電容量は8.0mAh、100回目の放
電容量は7.3mAhであった。
【0073】実施例31 ・正極活物質の製造及び正極の作製 実施例1と同様にして正極活物質LiNiO2の製造及
び直径15mm、厚み0.75mm、活物質の重量0.
2gのペレット状の正極を得た。
【0074】・負極の作製 負極活物質にマダガスカル産の天然黒鉛(鱗片状、粒径
は11μm、d002 は0.337nm、Lcは27n
m、Laは17nm、R値は0、比表面積は8m 2
g)を用い、この負極活物質とポリテトラフルオロエチ
レンとをそれぞれ10:1の割合で混合した後、加圧成
形を行って、直径15mm、厚み0.59mm、活物質
の重量0.1gのペレットを作製した。なお、加圧成型
時に集電体として作用するニッケルメッシュも入れて作
製した。このペレットを水分除去のために200℃で減
圧乾燥することにより負極を得た。
【0075】・電池の組立 図4に示すように、絶縁パッキン8が載置された正極缶
1に、正極集電体2を含んだ正極を圧着した。次に、こ
の上にポリプロピレン不織布のセパレータ7を載置し、
エチレンカーボネートとプロピレンカーボネート、ジエ
チルカーボネートの体積比2:1:3の混合溶媒に電解
質塩LiPF6を1mol/lになるように溶解した電
解液を含浸させた。一方、負極缶4の内面に負極集電体
5を含んだ負極6を圧着させるために、前記セパレータ
7の上に負極6を重ねる。そして正極缶1と負極缶4を
絶縁パッキン8を介在させてかしめ、密封することによ
りコイン型電池を作製した。
【0076】・電池の評価 作製したコイン型電池は、充放電電流1mAで、充電上
限電圧4.4Vまでの充電と、続いて放電の下限電圧
2.5Vまでの放電に付した。評価には電池の放電容量
測定を行った。2回目以降も同じ電圧の範囲、電流密度
で充放電を繰り返し、電池の評価を行った。その結果、
1サイクル目の放電における放電容量は28.4mA
h、100サイクル目の放電容量は25.7mAhであ
った。
【0077】実施例32 図5に示す円筒形電池を以下のようにして作製した。正
極は、実施例1と同様にして製造した正極活物質LiN
iO2100重量部、導電材としてアセチレンブラック
粉末7重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン10
重量部を、N−メチル−2−ピロリドンを分散剤として
混合し、正極形成用ペーストとした。この正極形成用ペ
ーストを厚さ20μmのアルミニウム箔の集電体の両面
に塗布し乾燥した後、圧延し、短冊状に切断した。切断
した短冊の一方の端部に正極リードとしてのアルミニウ
ムタブをスポット溶接にて取付けることにより正極16
を得た。前記正極中に正極活物質は、40mg/cm2
の割合で含まれていた。
【0078】負極は、負極活物質である人造黒鉛(粒径
は8μm、d002 は0.337nm、Lcは25nm、
Laは13nm、R値は0、比表面積は12m2/g)
100重量部と、結着剤としてポロフッ化ビニリデン1
0重量部とを、N−メチル−2−ピロリドンを分散剤と
して混合し、負極形成用ペーストとした。この負極形成
用ペーストを厚さ18μmの銅箔の集電体の両面に塗布
し乾燥した後、圧延し、短冊状に切断した。切断した短
冊の一方の端部に負極リードのニッケルタブをスポット
溶接にて取付けることにより負極15を得た。前記負極
中に負極活物質は、20mg/cm2の割合で含まれて
いた。
【0079】正極16及び負極15をポリエチレン製微
多孔質セパレータ14を挟んで、互いに対向するように
配置し、これをスパイラル状に巻回し、巻回要素を形成
した。正極リードを上部に、負極リードを下部になるよ
うに、電池缶13(直径17mm、高さ50mm、ステ
ンレス製)内に挿入し、負極リードを電池缶13の底に
スポット溶接し、安全弁付き正極蓋11に正極リードを
スポット溶接した。巻回要素中心部に、巻き崩れ防止の
ためにセンターピン17(直径3.4mm、長さ40m
mのステンレスチューブ)挿入した。その後、電解質と
してリンフッ化リチウムをエチレンカーボネートとジエ
チルカーボネート1:1混合溶媒に1mol/lの割合
で溶解した電解液を注液し、正極蓋11を絶縁パッキン
12を通してカシメ付けることによって円筒形の電池を
作製した。
【0080】充放電試験は、25℃の恒温槽中で、充電
を充電電流500mA、上限電圧4.2V、3時間の定
電流定電圧で行い、放電を放電電流100mA、下限電
圧2.75Vの定電流で行った。その結果、初回の放電
容量は916mAh、50サイクル経過後の電池容量は
810mAhであった。
【0081】
【発明の効果】本発明の正極活物質の製造方法によれ
ば、リチウムとニッケルが均一に混合した溶解しにくい
複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物を得ることがで
きる。その結果、この溶解しにくい複合蓚酸塩を含む蓚
酸塩からなる沈殿物を用いて製造された正極活物質は、
175mAh/g程度の放電容量を示すと共に、充放電
特性及びサイクル特性も優れている。更に、溶解しにく
い複合蓚酸塩を含む蓚酸塩からなる沈殿物の生成に使用
したアルコールを再利用できるので、コストの面からの
大きな効果が期待できる。
【0082】また、本発明の方法により得られた正極活
物質を使用した非水系二次電池は、従来の方法により得
られた電池より性能が改善されており、かつ製造コスト
の低減も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例5〜13の焼成温度に対する1
回目の放電容量の関係図である。
【図2】本発明の実施例14〜22の焼成温度に対する
1回目の放電容量の関係図である。
【図3】本発明の実施例23〜29の焼成雰囲気の酸素
濃度に対する1回目の放電容量の関係図である。
【図4】本発明の実施例31で用いられたコイン型電池
の概略断面図である。
【図5】本発明の実施例32で用いられた円筒形電池の
概略断面図である。
【符号の説明】
1 正極缶 2 正極集電体 3 正極 4 負極缶 5 負極集電体 6 負極 7 セパレータ 8 絶縁パッキン 11 安全弁付正極蓋 12 絶縁パッキン 13 電池缶 14 セパレータ 15 負極 16 正極 17 センターピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 哲司 福井県福井市白方町45字砂浜割5番10 株式会社 田中化学研究所内 (72)発明者 濱野 茂之 福井県福井市白方町45字砂浜割5番10 株式会社 田中化学研究所内 (72)発明者 稲田 知彦 大阪市中央区久太郎町2−1−30 船場 ダイヤモンドビル12F (56)参考文献 特開 平9−161799(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/00 - 4/58 C01G 53/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極活物質として組成式LiNi1-xx
    2(0≦x<0.5、Mは遷移金属或いは3B、4B
    又は5B族元素から選ばれる少なくとも1種の金属)を
    与えるのに必要な金属を含有しかつ脂肪族低級アルコー
    ルに可溶な原料化合物を、媒体としての脂肪族低級アル
    コールに溶解し、得られる溶液に必要量の蓚酸を添加し
    て、前記アルコールに溶解しにくい沈殿物を生成し、該
    溶液からこの溶解しにくい沈殿物を分離し、焼成するこ
    とにより正極活物質を得ることを特徴とする非水系二次
    電池用正極活物質の製造方法。
  2. 【請求項2】 脂肪族低級アルコールが、エタノールで
    ある請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 原料化合物が、硝酸リチウム、塩化リチ
    ウム又は酢酸リチウムのような無機又は有機リチウム化
    合物、及び硝酸ニッケル、塩化ニッケル又は酢酸ニッケ
    ルのような無機又は有機ニッケル化合物を含有する請求
    項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 焼成が、650〜900℃の温度で行わ
    れる請求項1〜3いずれか1つに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 焼成が、空気中又は酸素の体積割合が2
    1〜100%の雰囲気下で行われる請求項1〜4いずれ
    か1つに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 沈澱物の分離後の溶液から脂肪族低級ア
    ルコールを分離し、正極活物質の製造に再利用する請求
    項1〜5いずれか1つに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つに記載の方
    法により製造された正極活物質を含む正極を用いた非水
    系二次電池。
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