JP3475925B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

Info

Publication number
JP3475925B2
JP3475925B2 JP2000295203A JP2000295203A JP3475925B2 JP 3475925 B2 JP3475925 B2 JP 3475925B2 JP 2000295203 A JP2000295203 A JP 2000295203A JP 2000295203 A JP2000295203 A JP 2000295203A JP 3475925 B2 JP3475925 B2 JP 3475925B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switching
circuit
switching element
voltage
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000295203A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002112544A (ja
Inventor
達也 細谷
博 竹村
康司 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2000295203A priority Critical patent/JP3475925B2/ja
Priority to US09/957,976 priority patent/US6469913B2/en
Priority to CN01141424A priority patent/CN1347190A/zh
Priority to DE60101077T priority patent/DE60101077T2/de
Priority to EP01122971A priority patent/EP1193851B1/en
Publication of JP2002112544A publication Critical patent/JP2002112544A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3475925B2 publication Critical patent/JP3475925B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M3/00Conversion of dc power input into dc power output
    • H02M3/22Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac
    • H02M3/24Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters
    • H02M3/28Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac
    • H02M3/325Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M3/335Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only
    • H02M3/338Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only in a self-oscillating arrangement
    • H02M3/3382Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only in a self-oscillating arrangement in a push-pull circuit arrangement

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、直流安定化電圧
を供給するスイッチング電源装置に関し、特に、スイッ
チング素子のオン期間にトランスの1次巻線及びキャパ
シタにエネルギーを蓄積し、このエネルギーをスイッチ
ング素子のオフ期間に2次側から負荷に供給する構成の
スイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トランスTの1次側に第1のスイッチ回
路と第2スイッチ回路とを接続し、これらのスイッチ回
路に含まれるスイッチング素子をともにオフする期間を
挟んで交互にオンオフするスイッチング制御回路を設け
て自励発振させるスイッチング電源装置においては、た
とえば、特願平9−352696号に示されている。図
1は、同出願明細書に示されているスイッチング電源装
置のブロック図である。
【0003】このスイッチング電源装置では、トランス
Tの1次側巻線T1に直列に入力電源E、インダクタ
L、第1のスイッチ回路S1が接続され、1次巻線T1
とインダクタLとの直列回路に、キャパシタCと第2の
スイッチ回路S2との直列回路が並列接続されている。
また、1次巻線T1の電圧に略比例した電圧を発生する
第1の駆動巻線T3の電圧は制御回路11に入力し、同
じく、1次巻線T1の電圧に略比例した電圧を発生する
第2の駆動巻線T4の電圧は制御回路12に入力する。
制御回路11は、第1のスイッチ回路S1の第1のスイ
ッチング素子Q1の制御端子に出力され、第2の制御回
路12の出力は、第2のスイッチ素子S2の第2のスイ
ッチング素子Q2の制御端子に出力される。第1のスイ
ッチ回路S1は、第1のスイッチング素子Q1、第1の
ダイオードD1、および第1のキャパシタC1の並列接
続回路で構成され、第2のスイッチ回路S2は、第2の
スイッチング素子Q2、第2のダイオードD2、および
第2のキャパシタC2の並列接続回路で構成される。
【0004】また、トランスTの2次巻線T2には、直
列に整流素子Dsが接続され、この整流素子Dsとその
出力側に接続されているキャパシタCoとで整流平滑回
路を構成する。整流素子Dsには並列に容量性インピー
ダンスCsが接続され、また、整流平滑回路の出力と負
荷との間には、負荷電圧を検出する検出回路14が接続
されている。この検出回路14の出力は、第1の制御回
路11にフィードバックされる。
【0005】また、USP3596165号には、トラ
ンスの1次側に2つのスイッチ回路を接続し、他励発振
動作させるとともに、2次巻線には両波整流回路を接続
する構成のものが示されている。
【0006】また、特開平5−328719号公報や、
特開平11−136940号公報には、トランスの1次
側に2つのスイッチ回路を接続し、2次側巻線に、上記
図1に示すような回路構成を持つ装置が示されている。
なお、この公報に示されるスイッチング電源装置では、
1次巻線に直列にインダクタとキャパシタが接続され、
この直列回路に第2のスイッチ素子が並列接続されるよ
うになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各スイッチング電源装置には以下に示す欠点があった。
【0008】(1)USP3596165号 このスイッチング電源装置は、共振型ハーフブリッジ回
路(オンオン型)と称される回路であって、このオンオ
ン型では、それぞれのスイッチング素子がオン時に1次
側から2次側へエネルギーの伝達を行う回路であり、ス
イッチング素子のオン時間をほぼ一定の値とし、スイッ
チング周波数を変化させて1次巻線と直列に接続される
LC共振回路のインピーダンスを変化させて出力電力の
制御を行う。すなわち、LC共振周波数とスイッチング
周波数が近い場合には、LC共振回路のインピーダンス
が小さくなり、トランスに大きな電流が流れて大きな出
力電力を得ることができ、逆にLC共振周波数とスイッ
チング周波数が離れれば、小さな出力電力を得ることが
できる。このような構成のため、出力電力に応じてスイ
ッチング周波数が大きく変化することになる。スイッチ
ング周波数が大きく変化すると、出力平滑回路やフィル
タ回路が大型化し、電子機器に対する干渉、制御回路の
損失の増加等が問題となる。
【0009】また、このスイッチング電源装置は、他励
発振型であるため、部品点数が増加し、小型化、低コス
ト化の妨げとなる。さらに、両波整流するため、2次側
ダイオードが少なくとも2つ必要である。
【0010】(2)特開平5−328719号公報、特
開平11−136940号公報 これらのスイッチング電源装置は、スイッチング素子の
オン期間に1次巻線にエネルギーを蓄積し、オフ期間
に、蓄積したエネルギーを2次巻線から放出するオンオ
フ型のスイッチング電源装置であるが、自励発振型では
なく他励発振型または同期発振型である。このため、発
振器、駆動回路等が必要となり、部品点数が増加し、小
型化、低コスト化を図ることができない。なお、特開平
5−328719号公報では、同期発振回路を用いて発
振器を不要としているが、ハイサイドのスイッチング素
子の駆動に高耐圧のMOSFET等を含むICや、絶縁
して駆動するためパルストランス等が必要となる。この
ため、このスイッチング電源装置でもスイッチング制御
回路の大型化とコスト高を避けることができない。
【0011】(3)特願平9−352696号 このスイッチング電源装置は、自励発振型で、第1のス
イッチ回路のオン期間に1次巻線にエネルギーを蓄積
し、オフ期間に2次巻線から蓄積したエネルギーを放出
するオンオフ型のスイッチング電源装置であるが、図1
から明らかなように、スイッチング素子に入力電圧Vi
nとコンデンサ電圧Vcの和が印加されるために、高耐
圧のスイッチング素子が必要となる。また、入力電圧V
inがトランスTの1次巻線T1に直接印加される構成
のため、1次巻線T1に印加される電圧が大きくなり、
その分小型化を阻害するという不都合がある。また、ト
ランスの1次巻線に蓄えられた励磁エネルギーのみを2
次側に出力する構成で、 キャパシタCのエネルギーを
2次側に出力する構成となっていないため、1次巻線の
ピーク電流値が大きくなり、導通損失が増加するという
課題を有している。
【0012】この発明の目的は、高効率、低損失である
とともに、スイッチング素子の低ストレス化やトランス
の小型軽量化を図ることのできるスイッチング電源装置
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために次のように構成される。
【0014】(1)第1のスイッチ回路と第2のスイッ
チ回路の直列回路が入力電源に接続され、漏れインダク
タLを有するトランスTの1次巻線とキャパシタCとの
直列回路の一端が第1と第2のスイッチ回路の接続点に
接続され、他端が入力電源に接続され、トランスTの2
次巻線に整流素子Dsを含む整流平滑回路が接続され、
前記第1のスイッチ回路を、第1のスイッチング素子Q
1、第1のダイオードD1、および第1のキャパシタC
1の並列接続回路で構成し、前記第2のスイッチ回路
を、第2のスイッチング素子Q2、第2のダイオードD
2、および第2のキャパシタC2の並列接続回路で構成
し、前記第1のスイッチング素子のオン期間に前記トラ
ンスTの1次巻線及び前記キャパシタCにエネルギーを
蓄え、前記第1のスイッチング素子のオフ期間に2次巻
線から出力を得て、前記第1のスイッチング素子のオン
時間を制御することにより出力電力を制御するスイッチ
ング電源装置において、前記第1のスイッチング素子Q
1をオンさせる1次巻線電圧に略比例した電圧を発生す
る第1の駆動巻線、および、前記第2のスイッチング素
子Q2をオンさせる1次巻線電圧に略比例した電圧を発
生する第2の駆動巻線、を前記トランスTに備え、さら
に、前記第1および第2のスイッチング素子を両スイッ
チング素子が共にオフする期間を挟んで交互にオン/オ
フするスイッチング制御回路を備え、且つ、前記第2の
スイッチング素子Q2および前記整流素子Dsがともに
共にオフとなってから前記第1のスイッチング素子をタ
ーンオンして自励発振することを特徴とする。
【0015】この発明では、上記の構成により次のよう
な作用効果を奏する。
【0016】第1のスイッチング素子Q1と第2のス
イッチング素子Q2に印加される電圧が入力電圧となる
ため、同スイッチング素子として低耐圧の半導体素子を
用いることができる。たとえば、一般的なMOSFET
のオン抵抗は、耐圧の約2乗に比例して大きくなるが、
低耐圧のスイッチング素子を使用するとオン抵抗が小さ
く導通損失が低減する。また、一般に低耐圧の方が安価
である。このため、スイッチング素子の発熱を低減し
て、スイッチング電源装置全体の高効率化と小型軽量化
および低コスト化を実現することができる。
【0017】トランスTの1次巻線に印加される電圧
が図1に示す従来のスイッチング電源装置に比べて約半
分となる。このため、1次巻線数を少なくでき、コアギ
ャップを小さくすることが可能であり、さらにトランス
Tの耐圧設計が容易となりトランスの小型化を図ること
ができる。
【0018】第1、第2のスイッチ回路は、それぞれ
スイッチング素子に並列にダイオードおよびキャパシタ
を接続しているために、これらのスイッチング素子Q1
およびQ2は零電圧でターンオンし、スイッチング素子
Q2は零電流でターンオフする。このため、スイッチン
グ損失が大幅に低減され、発熱を抑制することができ
る。
【0019】2次側の整流素子Dsは零電流でターン
オンし、且つその電流波形は零電流から比較的急峻に立
ち上がり、電流の変化率が零となるピーク点に達した
後、再び零電流となってターンオフする波形となる。従
来の逆三角形の波形に比べ、矩形波形に近くなってピー
ク電流値が低く抑えられる。このため、実効電流値が低
減され導通損が低減される。
【0020】パルストランスやフォトカプラ等を用い
て絶縁することなく、グランドレベルの異なる2つのス
イッチング素子Q1、Q2を駆動することができる。さ
らに、スイッチング素子Q1、Q2を自励発振構成とす
ることによって、別の発振器を設けたスイッチング制御
用ICを用いる必要はなく、スイッチング制御回路が複
雑化せず全体に小型化、低コスト化を図れる。
【0021】(2)前記スイッチング制御回路は、前記
第1の駆動巻線と前記第1のスイッチング素子Q1の制
御端子との間、または、前記第2の駆動巻線と前記第2
のスイッチング素子Q2の制御端子との間に、抵抗また
は抵抗とコンデンサの直列回路からなる遅延回路を備
え、前記第1の駆動巻線または前記第2の駆動巻線に前
記第1のスイッチング素子または前記第2スイッチング
素子をオンさせる1次巻線電圧に略比例した電圧を発生
してから、遅延して該第1または第2のスイッチング素
子をオンさせることを特徴とする。
【0022】トランスTの1次巻線電圧に略比例した電
圧が駆動巻線に発生し、この電圧を遅延回路により遅延
させてスイッチング素子をオンさせるために、2つのス
イッチング素子Q1、Q2がともにオフとなる期間を挟
んで交互にオンオフ駆動することが容易に実現可能であ
る。また、このようにすることで、2つのスイッチング
素子Q1、Q2の同時オンによる損失の増加および破壊
を防止することができる。
【0023】(3)前記スイッチング制御回路は、前記
第1のスイッチング素子をターンオフさせるスイッチ手
段と、前記第1の駆動巻線に前記第1のスイッチング素
子をターンオンさせる1次巻線電圧に略比例した電圧を
発生させてから、所定の時間後に前記スイッチング素子
を前記スイッチ手段によってターンオフさせるように制
御する時定数回路とを備えてなることを特徴とする。
【0024】第1のスイッチング素子Q1をターンオフ
させるスイッチ手段を備えることによって、このスイッ
チング素子Q1のスイッチング速度を高速化し、スイッ
チング素子Q1のスイッチング時の損失を低減すること
ができる。また、スイッチング素子Q1のオン時間を決
める時定数回路を設けることによって、スイッチング素
子Q1のオン時間を任意に設定、または制御して出力電
圧を安定化することが可能である。
【0025】(4)前記スイッチング制御回路は、前記
第2のスイッチング素子をターンオフさせるスイッチ手
段と、前記第2の駆動巻線に前記第2のスイッチング素
子をターンオンさせる1次巻線電圧に略比例した電圧を
発生させてから、所定の時間後に前記スイッチング素子
を前記スイッチ手段によってターンオフさせるように制
御する時定数回路とを備えてなることを特徴とする。
【0026】この発明も、前記(3)と同様に、スイッ
チング素子Q2のスイッチング速度を高速化し、スイッ
チング素子Q2のスイッチング時の損失を低減すること
ができる。また、スイッチング素子Q2のオン時間を決
める時定数回路を設けることによって、スイッチング素
子Q2のオン時間を任意に設定、または制御して出力電
圧を安定化することが可能である。
【0027】(5)前記スイッチ手段はトランジスタで
構成され、該トランジスタが前記第1または第2のスイ
ッチング素子の制御端子に接続され、該トランジスタの
制御端子に前記時定数回路を構成する第1のインピーダ
ンス回路と充放電されるコンデンサとが接続されたこと
を特徴とする。
【0028】ハイサイドのスイッチング素子Q2を駆動
するために、高耐圧のMOSFETやICを用いる必要
がなく、トランジスタと時定数回路からなる簡素な構成
でスイッチング素子Q2を駆動することができる。この
ため、小型軽量化、低コスト化を図ることができる。ま
た、スイッチング素子Q1またはQ2の駆動用の発振器
が不要であるため、さらなる小型軽量化、低コスト化を
図ることができる。
【0029】(6)前記時定数回路を構成する第1のイ
ンピーダンス回路のインピーダンス値が、前記出力電力
に応じて、または、外部信号により変化することを特徴
とする。
【0030】出力電力に応じて、または外部からの信号
によって、時定数回路を構成するインピーダンス回路の
値を変化させることにより、時定数回路中のコンデンサ
の充放電時間を変化させる。これにより、スイッチング
素子Q1またはQ2のオン時間を制御して、出力電力に
応じた最適なオン時間で該スイッチング素子Q1または
Q2をスイッチング動作させることができる。 (7)前記キャパシタCの両端、または前記キャパシタ
CとトランスTの1次巻線との直列回路の両端に、抵抗
を含む第2のインピーダンス回路を接続し、該第2のイ
ンピーダンス回路を介して前記スイッチ回路に入力電圧
を印加することを特徴とするキャパシタCの両端また
は、キャパシタCとトランスTの1次巻線との直列回路
の両端に抵抗を含むインピーダンス回路を接続すること
によって、このインピーダンス回路を介して第1のスイ
ッチ回路に起動のための電圧を印加することができる。
このインピーダンス回路がないと、キャパシタCに入力
電圧が印加されることになるため、スイッチング素子Q
1の制御端子に電圧を与えても発振動作を開始しない場
合がある。なお、インピーダンス回路は、キャパシタC
とトランスTの1次巻線との直列回路の両端に接続して
もよいが、キャパシタCの両端に接続したほうがインピ
ーダンス回路に加わる電圧は低くなり、その分損失を低
減することができる。
【0031】(8)前記第2のインピーダンス回路を介
して前記スイッチ回路に印加した入力電圧を抵抗を含む
第3のインピーダンス回路を介して分圧して前記第1の
スイッチング素子の制御端子に印加し、自励発振を開始
させる起動回路を設けたことを特徴とするこの発明で
は、第1のスイッチ回路に印加される電圧を抵抗を含む
第3のインピーダンス回路によって分圧してスイッチン
グ素子Q1の制御端子に与え自励発振を開始させるよう
にしている。この時、分圧抵抗は、入力電源に接続せず
に、第1のスイッチ回路に接続することによって、第1
のスイッチ回路に電圧が印加された場合にのみ発振開始
を行わせることができる。このことは起動不良を防止す
ることに繋がる。
【0032】また、発振を開始させるためのワンショッ
トパルス発生回路等を設ける必要がないために、スイッ
チング制御回路が複雑化せず全体に小型化、低コスト化
を図ることができる。
【0033】(9)前記整流素子Dsに並列に容量性イ
ンピーダンスCsを接続し、前記第2のスイッチング素
子および前記整流素子Dsがともにオフになると、該容
量性インピーダンスCsと前記トランスTのインダクタ
ンスとが共振し、前記容量性インピーダンスCsの両端
電圧波形が正弦波形の一部の波形を形成して、零電圧か
ら立ち上がるように、または零電圧に立ち下がるよう
に、当該容量性インピーダンスCsの容量値を設定した
ことを特徴とするスイッチング素子Q1のオン時に容量
性インピーダンスCsに蓄えられた電荷が、整流素子D
sの導通開始時に整流素子Dsを流れずに出力すること
ができるため、該整流素子Dsの導通損失を低減させる
ことができる。また、整流素子Dsの逆回復損失を低減
し、急峻な電圧変動を抑制することによってノイズの発
生を低減することができる。また、整流素子Dsに流れ
る電流波形の立ち上がりが急峻となり、電流波形が矩形
波に近くなって実効電流を低減することができる。 (10)前記整流素子Dsを、制御信号によりスイッチ
ングするスイッチング素子としたことを特徴とする。
【0034】この発明では、たとえば、整流素子Dsを
典型的なダイオードとせず、オン抵抗の小さなMOSF
ET等のスイッチ素子で構成する。このようなスイッチ
素子を制御信号によってスイッチングすることにより、
オン時の導通損失が小さくなり、これにより2次側整流
回路での導通損失を低減することが可能になる。
【0035】(11)前記スイッチング素子を電界効果
型トランジスタとしたことを特徴とする。
【0036】第1のスイッチング素子および第2のスイ
ッチング素子をMOSFET等の電界効果型トランジス
タで構成することによって、その寄生ダイオードと寄生
キャパシタを利用することが可能である。このため、こ
の寄生ダイオードを前記第1のダイオードD1または第
2のダイオードD2とし、寄生キャパシタを前記第1の
キャパシタC1または第2のキャパシタC2とすること
によって、これらのダイオードD1、D2およびキャパ
シタC1、C2を省略することができる。このようにす
ると、部品点数を削減することが可能になる。
【0037】(12)前記トランスTの漏れインダクタ
Lもしくは前記1次巻線に直列に接続した外付けのイン
ダクタLを備え、前記インダクタLと前記キャパシタC
が前記第1のスイッチング素子Q1のオフ期間において
共振し、前記1次巻線に流れる電流波形を正弦波の一部
としたことを特徴とする。
【0038】インダクタLとキャパシタCが、第1のス
イッチング素子Q1のオフ期間において共振することに
よって、1次巻線に流れる電流波形が正弦波の一部とな
る。これによって、スイッチング素子Q2のピーク電流
値および整流素子Dsに流れる電流波形のピーク値を低
減し、スイッチング素子Q2の零電流ターンオフを達成
することができる。また、トランスTの漏れインダクタ
をインダクタLとして用いることによって、外付けのイ
ンダクタLが不要となる。このため、部品点数が削減さ
れるだけでなくトランスの漏れインダクタによるエネル
ギー損失が低減できる。
【0039】(13)前記スイッチング制御回路は、前
記キャパシタC1またはC2の両端電圧が零電圧または
零電圧付近まで低下した後に第1のスイッチング素子Q
1またはQ2をオンさせる。
【0040】スイッチング制御回路が、キャパシタC1
またはC2の両端電圧が零電圧または零電圧付近まで低
下した後にスイッチング素子Q1またはQ2をオンさせ
るように遅延時間を設定することによって、零電圧スイ
ッチング動作が行われる。これにより、ターンオン損失
を低減し、スイッチングノイズの発生を抑制することが
できる。
【0041】(14)前記スイッチング制御回路は、前
記第2のスイッチング素子Q2に流れる電流が零または
零付近でオフさせる。
【0042】スイッチング素子Q2が零電流ターンオフ
動作し、ターンオフ時のスイッチング損失、スイッチン
グサージが低減される。
【0043】(15)前記整流素子Dsに流れる電流波
形が零から立ち上がり、電流の変化率が零となるピーク
点に達した後、再び零電流となってターンオフする波形
となるように、前記キャパシタCと前記インダクタLと
の値を設定したことを特徴とする。
【0044】整流素子Dsに流れる電流波形のピーク電
流値を低減して矩形波に近い波形となるために、実効電
流が低減し、整流素子Dsの導通損失が低減される。ま
た、整流素子Dsに流れる電流が急激な変化を伴わない
ために、スイッチングノイズの発生が抑制され、零電流
でオフすることによって逆回復損失が低減される。
【0045】(16)前記スイッチング制御回路は、前
記整流平滑回路の出力に接続される負荷の大きさに応じ
て前記トランスTの順方向への励磁量に対する逆方向へ
の励磁量の割合を変化させるように制御するものであ
る。
【0046】スイッチング素子Q1のオン時間を変化さ
せて整流平滑回路の出力の電圧制御を行うことによっ
て、安定化された出力電圧を負荷に供給することができ
る。また、たとえばスイッチング素子Q2のオン時間を
ほぼ一定値として負荷の大きさに応じてトランスTの順
方向への励磁量に対する逆方向への励磁量の割合を整流
平滑回路の出力に接続される負荷の大きさに応じて変化
させることにより、スイッチング周波数の変動を抑制し
て、電子機器に対する干渉を防止したり制御回路の損失
を低減させることができる。
【0047】(17)前記スイッチング制御回路は、前
記整流平滑回路の出力に接続される負荷の大きさに係わ
らず、前記トランスTの逆方向への励磁量が零または所
定のほぼ一定量となるように制御するものである。
【0048】スイッチング素子Q1のオン時間を変化さ
せて整流平滑回路の出力の電圧制御を行うことにより安
定化された出力電圧を負荷に供給することができる。ま
た、スイッチング素子Q2のオン時間を制御して、整流
平滑回路の出力に接続される負荷の大きさに係わらず、
トランスTの逆方向への励磁量が零または所定のほぼ一
定量とすることによって、電流の回生に伴うトランスお
よびスイッチング回路の導通損失を低減することができ
る。
【0049】(18)前記スイッチング制御回路は、前
記整流平滑回路の出力に接続される負荷が短絡された状
態においても、スイッチング動作が行われるための最小
値以上のスイッチング素子のオン時間を設定してあるこ
とを特徴とする。
【0050】負荷が短絡された状態においてもスイッチ
ング動作が行われるための最小値以上のスイッチング素
子のオン時間を設定することによって短絡状態において
もスイッチング動作を持続し、短絡状態が解除された場
合、出力を復帰することのできる自動復帰型の過電流保
護回路を構成できる。最小値以下のオン時間を設定する
と、負荷が短絡された場合、キャパシタCに入力電圧が
印加されて、発振が停止するラッチ型の過電流保護回路
となる。
【0051】
【発明の実施の形態】図2は、この発明の第1の実施形
態のスイッチング電源装置の回路図である。
【0052】構成において、図1に示す従来のスイッチ
ング電源装置と基本的に相違する点は、本実施形態のス
イッチング電源装置においては、トランスTの1次側巻
線T1とインダクタLとキャパシタCとが直列に接続さ
れ、この直列回路の一端が第1のスイッチ回路と第2の
スイッチ回路との接続点に接続され、他端は入力電源に
接続されている点である。以下、具体的な回路構成につ
いて詳述する。
【0053】第1のスイッチ回路S1は、第1のスイッ
チング素子Q1、第1のダイオードD1、および第1の
キャパシタC1の並列接続回路で構成され、第2のスイ
ッチ回路S2は、第2のスイッチング素子Q2、第2の
ダイオードD2、および第2のキャパシタC2の並列接
続回路で構成される。これらの第1のスイッチ回路S1
とS2とは直列に接続されてこの直列回路は入力電源E
に並列接続されている。第1のスイッチング素子Q1と
第2のスイッチング素子Q2とは、この実施形態の装置
では電界効果型トランジスタ(以下、FETと称する)
が使用される。
【0054】トランスTの1次巻線T1にはインダクタ
LおよびキャパシタCが直列接続され、この直列回路の
一端が、第1のスイッチ回路S1と第2のスイッチ回路
S2の接続点に接続され、他端が入力電源Eに接続され
ている。
【0055】トランスTの第1の駆動巻線T3は、1次
巻線T1の電圧に略比例した電圧を発生し、この駆動巻
線電圧は第1の制御回路11に入力される。この制御回
路11は、第1の駆動巻線T3と第1のスイッチング素
子Q1の制御端子(ゲート)との間に接続された抵抗R
3およびコンデンサC3の直列回路からなる遅延回路
と、第1のスイッチング素子Q1をターンオフさせるた
めのスイッチ手段であるトランジスタTr1と、このト
ランジスタTr1の制御端子(ベース)に接続され、検
出回路14からのフィードバック信号を受ける第1のイ
ンピーダンス回路であるフォトカプラPCとコンデンサ
C4とからなる時定数回路を含んでいる。この制御回路
11は、第1の駆動巻線T3に電圧が発生してから、遅
延して第1のスイッチング素子Q1をオンさせるととも
に、第1の駆動巻線T3の電圧が発生してから、フォト
カプラPCのインピーダンスとコンデンサC4からなる
時定数回路によって決まる時間経過後にトランジスタT
r1がオンすることによって第1のスイッチング素子Q
1を急速にターンオフさせる。このように、第1のスイ
ッチング素子Q1のオン時間を任意に変化することがで
きる。
【0056】トランスTには第2の駆動巻線T4が設け
られており、この第2の駆動巻線T4の電圧は第2の制
御回路12に印加される。第2の制御回路12は、第2
の駆動巻線T4に直列に接続された抵抗R5とコンデン
サC5の直列回路からなる遅延回路と、第2のスイッチ
ング素子Q2をターンオフさせるスイッチ手段であるト
ランジスタTr2と、このトランジスタTr2の制御端
子(ベース)に接続される第1のインピーダンス回路で
ある抵抗R6と充放電されるコンデンサC6とからなる
時定数回路とで構成されている。この第2の制御回路に
おける遅延回路、第1のインピーダンス回路およびトラ
ンジスタTr2の構成は、上記第1の制御回路における
遅延回路、第1のインピーダンス回路およびトランジス
タTr1の構成と同様である。
【0057】なお、制御回路11または制御回路12
は、それぞれ、キャパシタC1またはC2の両端電圧が
零電圧または零電圧付近まで低下した後にスイッチング
素子Q1またはQ2をオンさせるように遅延時間を設定
する。これにより、零電圧スイッチング動作が行われ
る。これにより、ターンオン損失を低減し、スイッチン
グノイズの発生を抑制することができる。また、制御回
路12は、第2のスイッチング素子Q2を流れる電流が
零または零付近でターンオフさせるように制御する。こ
れにより、スイッチング素子Q2が零電流ターンオフ動
作し、ターンオフ時のスイッチング損失、スイッチング
サージが低減される。さらに、整流素子Dsに流れる電
流波形は矩形波に近いほど、該整流素子での損失が小さ
くなるが、このような波形となるように、キャパシタC
とインダクタLとの値、およびスイッチング制御回路に
よる第2のスイッチング素子Q2のオン期間が設定され
る。
【0058】また、検出回路14は、分圧抵抗R9、R
10と、その抵抗の接続点が基準電圧入力端子Vrに接
続されるシャントレギュレータIC1と、このシャント
レギュレータIC1に直列に接続されるフォトダイオー
ドPCとを備えている。シャントレギュレータIC1
は、基準電圧入力端子Vrの電圧が一定になるようにカ
ソード−アノード間の電流を制御し、この電流の変化
は、フォトダイオードPCの光の強弱に変換され、トラ
ンスTの第1の駆動巻線T3に接続されているフォトト
ランジスタPCに入光する。この回路では、フォトダイ
オードPCに流れる電流の強弱によってフォトトランジ
スタPCを介してトランジスタTr1のオンタイミング
を制御し、結果として第1のスイッチング素子Q1のオ
ン時間の制御を行う。すなわち、出力電圧が高くなって
フォトダイオードPCの電流が大きくなろうとすると、
第1のスイッチング素子Q1のオン時間が短くなり、出
力電圧を下げようとし、反対に、出力電圧が低くなって
フォトダイオードPCに流れる電流が小さくなろうとす
ると、第1のスイッチング素子Q1のオン時間が長くな
って出力電圧を上げようとする。この動作によって、出
力電圧の安定化が図られる。
【0059】トランスTの1次巻線T1に直列に接続さ
れているキャパシタCには、第2のインピーダンス回路
である抵抗R1が並列に接続されている。この抵抗R1
をキャパシタCに並列接続することにより、電源をオン
した時にこの抵抗R1を介して第1のスイッチ回路S1
に起動電圧を印加することができる。この抵抗R1がな
いと、キャパシタCに入力電圧Vinが印加されること
になって、第1のスイッチング素子Q1の制御端子(ゲ
ート)に電圧を与えてもトランスに電流を流すことが出
来ず発振を開始できない。また、この抵抗R1は、キャ
パシタCとトランスTの1次巻線T1とインダクタLと
の直列回路の両端に接続してもよいが、本実施例のよう
にキャパシタCに並列に接続したほうが、抵抗R1に加
わる電圧が低くなって、損失を低減することができる。
【0060】上記抵抗R1を介して印加される電圧は、
第1のスイッチング素子Q1の制御端子(ゲート)に接
続される第3のインピーダンス回路である抵抗R2とR
7の直列回路によって分圧され、この第1のスイッチン
グ素子Q1の制御端子(ゲート)に印加される。これに
より、入力電圧Vinが投入された時に自励発振を開始
させることができる。この実施形態では、抵抗R2を入
力電圧Vinに接続せずに、第1のスイッチング回路S
1に接続するようにしているが、このようにすると、第
1のスイッチ回路S1に電圧が印加された場合にのみ第
1のスイッチング素子Q1の制御端子に電圧を与え、発
振を開始させることができ、起動不良を防止することが
できる。
【0061】次に、上記のスイッチング電源装置の動作
を説明する。
【0062】図3は、図2に示す回路の波形図である。
以下、図2および図3を参照して同回路の動作を説明す
る。
【0063】図3において、Q1、Q2はスイッチング
素子Q1、Q2のオンオフを表す信号、Vds1、Vd
s2、Vdsは、それぞれキャパシタC1、C2、Cs
の両端電圧波形信号、id1、id2、isは、それぞ
れスイッチ回路S1、S2、制御素子Dsの電流波形信
号である。
【0064】本回路の起動後のスイッチング動作は、1
スイッチング周期Tsにおいて、主に時間t1〜t5の
4つの動作状態に分けることができる。まず、起動時
(発振開始時)について説明し、次に各状態における動
作を示す。
【0065】(起動時)入力電圧Vinが印加される
と、抵抗R1を介して、インダクタL、1次巻線T1の
経路で第1のスイッチング素子(以下、ここではFET
と称する)Q1のドレインに電圧が印加される。この電
圧が抵抗R2とR7とによって分圧され、Q1のゲート
に電圧が印加される。この電圧がQ1のスレッショルド
電圧を超えるとQ1がターンオンし、入力電圧がコンデ
ンサCとトランスT1に印加され、第1の駆動巻線T3
に電圧が発生し、抵抗R3、コンデンサC3を介してQ
1のゲートに電圧が与えられる。これにより、Q1がオ
ン状態となる。
【0066】Q1がオン状態からの最適な定格条件での
1スイッチング周期Tsにおける時間t1〜t5の4つ
の動作状態は次に示す通りである。
【0067】(状態1)t1〜t2 Q1はオンしており、入力電圧Vinからコンデンサ電
圧を引いた電圧がトランスTの1次巻線T1に印加さ
れ、1次巻線電流が直線的に増加し、トランスTに励磁
エネルギーが蓄えられる。また、この電流によりキャパ
シタCは充電され、キャパシタCに静電エネルギーが蓄
えられる。
【0068】この時、フォトトランジスタPCを介して
コンデンサC4が充電され、C4の電圧がトランジスタ
Tr1のしきい電圧(約0. 6V)に達するとTr1が
オンして、時間t2でQ1がターンオフし、状態2に遷
移する。
【0069】(状態2)t2〜t3 Q1がターンオフすると、トランスTの1次巻線T1と
インダクタLは、キャパシタC1およびC2と共振し、
キャパシタC1を充電し、キャパシタC2を放電する。
また、2次側ではトランスTの2次巻線T2とキャパシ
タCsが共振し、キャパシタCsを放電する。Vds1
の立ち上がり、およびVds2の立ち下がり部分の曲線
は、インダクタLおよび1次巻線T1とキャパシタC
1、C2との共振による正弦波の一部である。
【0070】キャパシタC2の両端電圧Vds2が下降
し零電圧となると、ダイオードD2が導通する。駆動巻
線T4に発生した電圧がコンデンサC5、抵抗R5によ
りQ1のターンオフより少し遅れてスイッチング素子Q
2のゲート端子に与えられ、このQ2がターンオンされ
る。これにより零電圧スイッチング動作が行われ、状態
3に制御する。
【0071】この時、2次側ではキャパシタCsの両端
電圧Vsが零電圧まで下降し、整流素子Dsが導通し、
零電圧ターンオン動作となる。このVsの立ち下がり部
分の曲線は、キャパシタCsと2次巻線T2との共振に
よる正弦波の一部である。
【0072】(状態3)t3〜t4 状態3では、1次側でダイオードD2またはQ2が導通
し、インダクタLとキャパシタCが共振を始める。この
期間においてキャパシタCの充電電荷は放電される。こ
の時、2次側では整流素子Dsが導通し、トランスTに
蓄えられた励磁エネルギーと、キャパシタCに蓄えられ
た静電エネルギーを2次巻線T2から放出し、整流平滑
回路を介して出力される。この時、整流素子Dsに流れ
る電流isは、1次側のインダクタLとキャパシタCに
よる共振電流id2に対し、直線的に減少する励磁電流
imを引いた値と相似形となる。このため、零電流から
比較的急峻に立ち上がり、正弦波状の曲線を有する波形
となって、電流変化率が零となるピーク点に達した後、
零電流に向かって下降する。トランスの励磁電流imが
0となると、整流素子Dsは零電流ターンオフ動作が行
われ、2次側電流isが0となる。
【0073】1次側では、キャパシタCの放電によって
励磁電流imの向きが反転し、状態1とは逆方向にトラ
ンスTを励磁する。第2の駆動巻線T4に発生した電圧
により抵抗R6を介してコンデンサC6が充電され、し
きい電圧(約0. 6V)に達するとトランジスタTr2
がオンし、時間t4でQ2が零電流付近でターンオフさ
れ、零電流ターンオフが行われる。Q2がターンオフさ
れると、2次側整流ダイオードに逆電圧が掛かり、キャ
パシタCsが共振を始め、トランスの巻線電圧が反転し
はじめる。
【0074】ここで、出力端子に接続される負荷によ
り、励磁電流がimが0になるタイミングとQ2がター
ンオフされるタイミングが異なる。すなわち、負荷が軽
い場合には、励磁電流imが0になってからQ2がター
ンオフされ整流素子Dsに逆電圧が掛かるが、重負荷の
場合は、Q2がターンオフされてから励磁電流imが0
となり、整流素子Dsに逆電圧が掛かる。すなわち、い
ずれの負荷条件においても、Q2と整流素子Dsがとも
にオフとなる時間t4で整流素子Dsに逆電圧が掛か
り、状態4に移行する。
【0075】(状態4)t4〜t5 状態4では、トランスTの2次巻線T2とキャパシタC
sとが共振し、キャパシタCsが充電される。1次側で
は、トランスTの1次巻線T1とインダクタLは、キャ
パシタC1およびC2と共振し、キャパシタC1を放電
し、キャパシタC2を充電する。
【0076】キャパシタC1の両端電圧Vds1が下降
し零電圧になると、ダイオードD1が導通する。この
時、第1の駆動巻線T3に発生した電圧が抵抗R3、コ
ンデンサC3を介して少し遅延してスイッチング素子Q
1のゲートに与えられ、時間t5でQ1がターンオンさ
れ、零電圧スイッチング動作が行われて状態5が終了す
る。この時、2次側では、キャパシタCsの両端電圧V
sが零電圧から上昇し、2次巻線電圧と出力電圧との和
の電圧にクランプされる。
【0077】1スイッチング周期当たり、以上のような
動作を行って、次のスイッチング周期も同様の動作を行
い、以降この動作を繰り返す。
【0078】以上の動作によって、第1のスイッチング
素子Q1がオンされている期間にトランスTの1次巻線
T1に励磁エネルギーが蓄えられるとともに、キャパシ
タCに静電エネルギーが蓄えられ、同スイッチング素子
Q1がオフすると、これらの励磁エネルギーと静電エネ
ルギーが放出されることになるために、図1に示すよう
な従来のスイッチング電源装置、すなわちQ1のオン期
間に励磁エネルギーのみが蓄えられて、Q1のオフ期間
にこの励磁エネルギーを放出する装置に比較して、電流
ピーク値を低減でき、導通損失を低減できる利点があ
る。
【0079】なお、図2に示すスイッチング電源装置に
おいても、従来のスイッチング電源装置と同様に、Q1
およびQ2は零電圧でターンし、Q2は零電流付近でタ
ーンオフするために、スイッチング損失、スイッチング
サージが大幅に低減される。また、2次側の整流素子D
sは零電流でオンし、且つその電流波形は零電流から比
較的急峻に立ち上がり、電流の変化率が零となるピーク
点に達した後、再び零電流となってターンオフする波形
となるために、整流素子に流れる電流波形が矩形波的と
なってピーク電流値が低く抑えられ、実効電流値が低減
されて導通損が低減される。
【0080】また、トランスの漏れインダクタLが回路
動作に取り込まれ、漏れインダクタLによるスイッチン
グサージの発生がなく電圧がクランプされるために低耐
圧の半導体素子を利用できる。また、スイッチング素子
に流れる電流および電圧波形の急峻な変化が緩和される
ために、スイッチングノイズの発生を低減することがで
きる。
【0081】なお、制御回路は、スイッチング素子Q
1、Q2のオンオフ時間を制御することができるが、こ
の制御方式として、次の3つの方式を採用することが可
能である。
【0082】図4(A)〜(C)は、それぞれの制御方
式におけるid1の波形を示している。
【0083】(A)この方式では、スイッチング制御回
路は、スイッチング素子Q1およびQ2のオン時間を制
御し、トランスTの逆方向への励磁量を零電圧スイッチ
ング動作を実現するために必要な最小値または零として
出力電圧を安定化する。この方式では、負荷の軽重に応
じて、スイッチング素子Q1のオン時間(Ton)とオ
フ時間(Toff)とを同一比率とし、スイッチング周
波数を変化させる。したがって、負荷が軽くなるほど略
反比例してスイッチング周波数が高くなる。出力電圧V
oの制御は、たとえば、スイッチング素子Q1のオン時
間で行い、出力電圧Vo以外に出力電流Ioを検出し、
スイッチ回路S2の導通時間を(トランスTのリセット
時間+所定の逆励磁時間)とすればよい。
【0084】(B)この方式では、軽負荷時にトランス
Tの1次側に回生電流が発生する。回生電流が発生して
いる時間はTon2で示されている。この方式のスイッ
チング制御回路は、スイッチング素子Q2のオン時間を
一定に制御し、スイッチング素子Q1のオン時間を制御
してトランスTの順方向への励磁量と逆方向への励磁量
の割合を変化させて出力電圧を安定化する。この方式で
は、負荷に係わらずスイッチング周波数はほぼ一定とな
る。制御は、たとえば、スイッチ回路S2の導通時間を
(トランスの最大リセット時間+所定の逆励磁時間)と
すればよい。
【0085】しかし、この制御方式では、スイッチング
周波数がほぼ一定となる長所を有するものの、負荷が軽
い場合においてもスイッチング素子およびトランスに流
れる電流ピーク値が大きく、スイッチング損失および導
通損失が大きくなり、且つトランスTの磁束変化幅は絶
えず最大となりトランスの損失が大きい。
【0086】(C)この方式は、上記(A)と(B)の
方式を組み合わせた方式である。すなわち、負荷が軽い
場合には、トランスTの順方向への励磁量と逆方向への
励磁量の割合を変化させて出力電圧を安定化し、スイッ
チング周波数の増大を抑制する。重負荷では、負荷が重
くなるほどスイッチング素子Q1のオン時間を長くして
出力電圧を安定化する。たとえば、スイッチ回路S2の
導通時間を(定格負荷時のトランスリセット時間+所定
の逆励磁時間)とすればよい。
【0087】この方式では、スイッチング周波数の変動
を抑制しつつ軽負荷から重負荷までバランスよく高効率
に動作させることができる。
【0088】なお、上記の実施形態では、第1のスイッ
チング素子Q1および第2のスイッチング素子Q2をF
ET(電界効果トランジスタ)で構成したが、これをト
ランジスタ等他の半導体素子で構成することも可能であ
る。
【0089】図5は、上記図2に示すスイッチング電源
装置の主要部を示す図である。同図では、キャパシタC
とインダクタLとトランスTの1次巻線L1との直列回
路の一端がQ1とQ2の接続点に接続され、他端が入力
電圧Vinの正極に接続されていることが分かる。
【0090】図6は、上記の接続形態の他の実施例を示
している。この実施例では、キャパシタCの接続位置
や、入力電圧Vinの極性を変えたりしているが、キャ
パシタCとインダクタLと1次巻線T1の直列回路は同
じであり、またその直列回路の一端をQ1、Q2の接続
点に接続し、他端を入力電圧Vinに接続している点も
同一である。動作も図5に示す回路の動作と同様であ
る。
【0091】図7は、主要部の構成の他の実施例を示し
ている。この構成では、キャパシタCを、キャパシタC
1とC2とで構成している。この回路は、キャパシタC
をC1とC2に分割した例であるが、交流的には、キャ
パシタC1とC2の合成容量がキャパシタCと同等とな
り、図2および図3に示す回路と同じ動作を行う。
【0092】なお、上記の実施形態では入力電源として
直流電源を示したが、商用交流電源を整流平滑した電源
であっても構わない。また、トランスTの1次巻線や2
次巻線等の巻線間にコンデンサ等が接続されていてもよ
い。さらに、トランスの代わりにインダクタンス素子を
用いても構わない。このような場合であっても、上記の
回路と基本的な動作は変わらない。
【0093】図8は、第1の制御回路11の他の実施例
の回路図である。
【0094】この実施例では、第1のスイッチング素子
Q1のソースに直列に抵抗Raが接続され、該ソースと
抵抗Raの接続点にコンデンサC4が接続され、抵抗R
4とフォトトランジスタPCのインピーダンスおよびコ
ンデンサC4とからなる時定数回路の一端がトランジス
タTr1のベースに接続されている。なお、この時定数
回路では、コンデンサC4に並列に抵抗が接続されてい
る。この回路では、スイッチング素子Q1がターンオン
してから、電流id1が増加していくが、その増加に伴
って抵抗Raの両端電圧も増加していく。この時、上記
時定数回路のコンデンサC4の充電も進行していき、そ
の充電電圧と抵抗Raの両端電圧の加算値がトランジス
タTr1のしきい電圧(約0. 6V)に達すると、スイ
ッチング素子Q1がターンオフする。したがって、この
実施例の回路では、抵抗Raでスイッチング素子Q1に
流れる電流を検出して、Q1のオン時間が制御される。
【0095】図9は、スイッチング素子Q2を制御する
第2の制御回路の他の実施例の回路図を示している。
【0096】この実施例の回路では、スイッチ手段であ
るトランジスタTr2をpnp型のトランジスタとして
いる。
【0097】図10は、第2の制御回路のさらに他の実
施例の回路図を示している。
【0098】この実施例では、トランジスタTr2のペ
ースにフォトトランジスタPC2を接続し、出力信号ま
たは外部からの信号によってこのフォトトランジスタP
C2のインピーダンスを変化させて、スイッチング素子
Q2のオン時間を変化させている。これにより、スイッ
チング素子Q2のオン時間を制御して、出力電力に応じ
た最適なオン時間で該スイッチング素子Q2をスイッチ
ング動作させることができる。
【0099】図11は、起動回路の他の実施例の回路図
を示している。
【0100】この実施例では、抵抗R1を、キャパシタ
C、インダクタLおよびトランスTの1次巻線T1の直
列回路に並列に接続し、スイッチング素子Q1を起動す
るための起動抵抗R2は、その一端をツェナーダイオー
ドDZを介して入力電圧Vinに接続している。
【0101】上記の実施形態では、整流平滑回路に整流
素子Dsとしてダイオードを用いているが、たとえば、
整流素子Dsを典型的なダイオードとせず、オン抵抗の
小さなMOSFET等のスイッチ素子で構成することも
可能である。このようなスイッチ素子を2次巻線の電圧
が立ち上がるタイミングで形成される制御信号によって
スイッチングすることにより、オン時の導通損失が小さ
くなり、これにより2次側整流回路での導通損失を低減
することが可能になる。
【0102】また、第1のスイッチング素子Q1と第2
のスイッチング素子Q2をFETで構成する場合には、
第1、第2のダイオードD1、D2、および第1、第2
のキャパシタC1、C2をそれぞれ、FETの寄生ダイ
オードと寄生キャパシタで代用することが可能である。
このようにすると、図2に示す第1、第2のダイオード
D1、D2、および第1、第2のキャパシタC1、C2
が不要となり、部品点数を削減できる。
【0103】また、同様に、インダクタLをトランスT
の漏れインダクタのみで構成することも可能であり、こ
のようにすることで外付けのインダクタLが不要とな
り、部品点数を削減できる。
【0104】
【発明の効果】この発明によれば、以下の効果を奏する
ことができる。
【0105】トランスに第1のスイッチング素子および
第2のスイッチング素子を駆動するための駆動巻線をそ
れぞれ備え、両スイッチング素子が共にオフする期間を
挟んで交互にオン/オフするスイッチング制御回路を備
え、自励発振することにより、部品点数の削減を図り、
小型軽量化を図ることができる。さらに、両スイッチン
グ素子を零電圧スイッチング動作させることにより、ス
イッチング損失の大幅な低減を図ることができ、また、
スイッチング素子Q1、Q2に印加される電圧は入力電
圧Vinとなるために、同スイッチング素子Q1、Q2
を低耐圧の半導体素子で構成することができ、スイッチ
ング電源装置の高効率化および小型軽量化を図ることが
できる。
【0106】また、トランスの1次巻線にキャパシタC
が直列に接続されることで、1次巻線だけでなくキャパ
シタCにもエネルギーを蓄えることができる。このた
め、ピーク電流を低減して、導通損失の低減を図ること
ができる、また、1次巻線に印加される電圧が図1に示
すようなRCC (リンギングチョークコンバータ)タイ
プの電圧のほぼ半分となる。このため、1次巻線数を少
なくでき、トランスの耐圧設計も容易となることからト
ランスの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスイッチング電源装置の概略構成図
【図2】この発明の実施形態のスイッチング電源装置の
回路図
【図3】同スイッチング電源装置の波形図
【図4】制御方式別の1次側電流波形図
【図5】上記スイッチング電源装置の主要部の回路構成
【図6】主要部の他の実施例の回路構成図
【図7】主要部の他の実施例の回路構成図
【図8】第1の制御回路の他の実施例の回路図
【図9】第2の制御回路の他の実施例の回路図
【図10】第2の制御回路の他の実施例の回路図
【図11】起動回路の他の実施例の回路図
【符号の説明】
S1−第1のスイッチ回路 S2−第2のスイッチ回路 Q1−第1のスイッチング素子 Q2−第2のスイッチング素子 11−第1の制御回路 12−第2の制御回路 T−トランス T1−1次巻線 T2−2次巻線 T3−第1の駆動巻線 T4−第2の駆動巻線 L−インダクタ C−キャパシタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−187664(JP,A) 特開2000−209857(JP,A) 特開2000−209850(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/28 H02M 3/335 H02M 3/338

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のスイッチ回路と第2のスイッチ回路
    の直列回路が入力電源に接続され、漏れインダクタLを
    有するトランスTの1次巻線とキャパシタCとの直列回
    路の一端が第1と第2のスイッチ回路の接続点に接続さ
    れ、他端が入力電源に接続され、トランスTの2次巻線
    に整流素子Dsを含む整流平滑回路が接続され、 前記第1のスイッチ回路を、第1のスイッチング素子Q
    1、第1のダイオードD1、および第1のキャパシタC
    1の並列接続回路で構成し、 前記第2のスイッチ回路を、第2のスイッチング素子Q
    2、第2のダイオードD2、および第2のキャパシタC
    2の並列接続回路で構成し、 前記第1のスイッチング素子のオン期間に前記トランス
    Tの1次巻線及び前記キャパシタCにエネルギーを蓄
    え、前記第1のスイッチング素子のオフ期間に2次巻線
    から出力を得て、前記第1のスイッチング素子のオン時
    間を制御することにより出力電力を制御するスイッチン
    グ電源装置において、 前記第1のスイッチング素子Q1をオンさせる1次巻線
    電圧に略比例した電圧を発生する第1の駆動巻線、およ
    び、 前記第2のスイッチング素子Q2をオンさせる1次巻線
    電圧に略比例した電圧を発生する第2の駆動巻線、を前
    記トランスTに備え、 さらに、前記第1および第2のスイッチング素子を両ス
    イッチング素子が共にオフする期間を挟んで交互にオン
    /オフするスイッチング制御回路を備え、且つ、前記第
    2のスイッチング素子Q2および前記整流素子Dsが共
    にオフとなってから前記第1のスイッチング素子をター
    ンオンして自励発振することを特徴とするスイッチング
    電源装置。
  2. 【請求項2】前記スイッチング制御回路は、前記第1の
    駆動巻線と前記第1のスイッチング素子Q1の制御端子
    との間、または、前記第2の駆動巻線と前記第2のスイ
    ッチング素子Q2の制御端子との間に、抵抗または抵抗
    とコンデンサの直列回路からなる遅延回路を備え、 前記第1の駆動巻線または前記第2の駆動巻線に前記第
    1のスイッチング素子または前記第2スイッチング素子
    をオンさせる1次巻線電圧に略比例した電圧を発生して
    から、遅延して該第1または第2のスイッチング素子を
    オンさせることを特徴とする、請求項1に記載のスイッ
    チング電源装置。
  3. 【請求項3】前記スイッチング制御回路は、前記第1の
    スイッチング素子をターンオフさせるスイッチ手段と、 前記第1の駆動巻線に前記第1のスイッチング素子をタ
    ーンオンさせる1次巻線電圧に略比例した電圧を発生さ
    せてから、所定の時間後に前記スイッチング素子を前記
    スイッチ手段によってターンオフさせるように制御する
    時定数回路とを備えてなることを特徴とする、請求項1
    または2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】前記スイッチング制御回路は、前記第2の
    スイッチング素子をターンオフさせるスイッチ手段と、 前記第2の駆動巻線に前記第2のスイッチング素子をタ
    ーンオンさせる1次巻線電圧に略比例した電圧を発生さ
    せてから、所定の時間後に前記スイッチング素子を前記
    スイッチ手段によってターンオフさせるように制御する
    時定数回路とを備えてなることを特徴とする、請求項1
    〜3のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】前記スイッチ手段はトランジスタで構成さ
    れ、該トランジスタが前記第1または第2のスイッチン
    グ素子の制御端子に接続され、該トランジスタの制御端
    子に前記時定数回路を構成する第1のインピーダンス回
    路と充放電されるコンデンサとが接続されたことを特徴
    とする、請求項3または4に記載のスイッチング電源装
    置。
  6. 【請求項6】前記時定数回路を構成する第1のインピー
    ダンス回路のインピーダンス値が、前記出力電力に応じ
    て、または、外部信号により変化することを特徴とす
    る、請求項5に記載のスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】前記キャパシタCの両端、または前記キャ
    パシタCとトランスTの1次巻線との直列回路の両端
    に、抵抗を含む第2のインピーダンス回路を接続し、該
    第2のインピーダンス回路を介して前記スイッチ回路に
    入力電圧を印加することを特徴とする、請求項1〜6の
    いずれかに記載のスイッチング電源装置。
  8. 【請求項8】前記第2のインピーダンス回路を介して前
    記スイッチ回路に印加した入力電圧を抵抗を含む第3の
    インピーダンス回路を介して分圧して前記第1のスイッ
    チング素子の制御端子に印加し、自励発振を開始させる
    起動回路を設けたことを特徴とする、請求項7に記載の
    スイッチング電源装置。
  9. 【請求項9】前記整流素子Dsに並列に容量性インピー
    ダンスCsを接続し、前記第2のスイッチング素子およ
    び前記整流素子Dsがともにオフになると、該容量性イ
    ンピーダンスCsと前記トランスTのインダクタンスと
    が共振し、前記容量性インピーダンスCsの両端電圧波
    形が正弦波形の一部の波形を形成して、零電圧から立ち
    上がるように、または零電圧に立ち下がるように、当該
    容量性インピーダンスCsの容量値を設定したことを特
    徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のスイッチン
    グ電源装置。
  10. 【請求項10】前記整流素子Dsを、制御信号によりス
    イッチングするスイッチング素子としたことを特徴とす
    る、請求項1〜9のいずれかに記載のスイッチング電源
    装置。
  11. 【請求項11】前記スイッチング素子を電界効果型トラ
    ンジスタとしたことを特徴とする、請求項1〜10のい
    ずれかに記載のスイッチング電源装置。
  12. 【請求項12】前記トランスTの漏れインダクタLもし
    くは前記1次巻線に直列に接続した外付けのインダクタ
    Lを備え、前記インダクタLと前記キャパシタCが前記
    第1のスイッチング素子Q1のオフ期間において共振
    し、前記1次巻線に流れる電流波形を正弦波の一部とし
    たことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載
    のスイッチング電源装置。
  13. 【請求項13】前記スイッチング制御回路は、前記キャ
    パシタC1の両端電圧が零電圧または零電圧付近まで低
    下した後に第1のスイッチング素子Q1をオンさせる、
    請求項1〜12のいずれかに記載のスイッチング電源装
    置。
  14. 【請求項14】前記スイッチング制御回路は、前記キャ
    パシタC2の両端電圧が零電圧または零電圧付近まで低
    下した後に前記第2のスイッチング素子Q2をオンさせ
    る、請求項1〜13のいずれかに記載のスイッチング電
    源装置。
  15. 【請求項15】前記スイッチング制御回路は、前記第2
    のスイッチング素子Q2に流れる電流が零電流または零
    電流付近でオフさせる、請求項1〜14のいずれかに記
    載のスイッチング電源装置。
  16. 【請求項16】前記整流素子Dsに流れる電流波形が零
    から立ち上がり、電流の変化率が零となるピーク点に達
    した後、再び零電流となってターンオフする波形となる
    ように、前記キャパシタCと前記インダクタLとの値を
    設定したことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか
    に記載のスイッチング電源装置。
  17. 【請求項17】前記スイッチング制御回路は、前記整流
    平滑回路の出力に接続される負荷の大きさに応じて前記
    トランスTの順方向への励磁量に対する逆方向への励磁
    量の割合を変化させるように制御するものである、請求
    項1〜16のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  18. 【請求項18】前記スイッチング制御回路は、前記整流
    平滑回路の出力に接続される負荷の大きさに係わらず、
    前記トランスTの逆方向への励磁量が零または所定のほ
    ぼ一定量となるように制御するものである、請求項1〜
    16のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  19. 【請求項19】前記スイッチング制御回路は、前記整流
    平滑回路の出力に接続される負荷が短絡された状態にお
    いても、スイッチング動作が行われるための最小値以上
    の前記第1のスイッチング素子のオン時間を設定してあ
    ることを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載
    のスイッチング電源装置。
JP2000295203A 2000-09-27 2000-09-27 スイッチング電源装置 Expired - Lifetime JP3475925B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000295203A JP3475925B2 (ja) 2000-09-27 2000-09-27 スイッチング電源装置
US09/957,976 US6469913B2 (en) 2000-09-27 2001-09-21 Switching power supply device having series capacitance
CN01141424A CN1347190A (zh) 2000-09-27 2001-09-24 具有串联电容的开关电源
DE60101077T DE60101077T2 (de) 2000-09-27 2001-09-25 Schaltnetzteil mit Reihenkondensator
EP01122971A EP1193851B1 (en) 2000-09-27 2001-09-25 Switching power supply device having series capacitance

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000295203A JP3475925B2 (ja) 2000-09-27 2000-09-27 スイッチング電源装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002112544A JP2002112544A (ja) 2002-04-12
JP3475925B2 true JP3475925B2 (ja) 2003-12-10

Family

ID=18777665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000295203A Expired - Lifetime JP3475925B2 (ja) 2000-09-27 2000-09-27 スイッチング電源装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6469913B2 (ja)
EP (1) EP1193851B1 (ja)
JP (1) JP3475925B2 (ja)
CN (1) CN1347190A (ja)
DE (1) DE60101077T2 (ja)

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3627708B2 (ja) * 2002-01-25 2005-03-09 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
JP3699082B2 (ja) 2002-12-16 2005-09-28 エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 スイッチング電源回路
DE10306689A1 (de) * 2003-02-11 2004-08-19 Atmel Germany Gmbh Schaltungsanordnung zur Signaldetektion
US6765811B1 (en) * 2003-06-17 2004-07-20 Arima Computer Corporation Method in the design for a power supply for suppressing noise and signal interference in equipment
CN100517932C (zh) * 2004-01-30 2009-07-22 株式会社村田制作所 开关电源设备
WO2005076447A1 (ja) * 2004-02-03 2005-08-18 Murata Manufacturing Co., Ltd. スイッチング電源装置
JP4127399B2 (ja) * 2004-03-31 2008-07-30 松下電器産業株式会社 スイッチング電源制御用半導体装置
JP4033850B2 (ja) * 2004-03-31 2008-01-16 松下電器産業株式会社 スイッチング電源制御用半導体装置
US7289340B2 (en) * 2004-10-13 2007-10-30 Shindengen Electric Manufacturing Co., Ltd. Switching power supply device
JP4367420B2 (ja) * 2005-07-22 2009-11-18 オンキヨー株式会社 スイッチング電源回路
JP4830408B2 (ja) 2005-09-01 2011-12-07 富士電機株式会社 電力変換装置
US7974110B2 (en) * 2006-11-02 2011-07-05 Ecopower Design Co., Ltd. Switching power supply unit and method for setting switching frequency
JP5034568B2 (ja) * 2007-03-09 2012-09-26 富士電機株式会社 スイッチング電源装置
JP4320787B2 (ja) 2007-05-21 2009-08-26 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
ITVA20070061A1 (it) * 2007-07-09 2009-01-10 St Microelectronics Srl Metodo e relativo dispositivo di carica di almeno due condensatori in serie
JP5162982B2 (ja) 2007-07-13 2013-03-13 富士電機株式会社 スイッチング電源装置
JP5202226B2 (ja) * 2007-11-01 2013-06-05 オリジン電気株式会社 降圧型dc−dcコンバータ
US8169796B2 (en) 2007-12-21 2012-05-01 Murata Manufacturing Co., Ltd. Isolated switching power supply apparatus
US8230257B2 (en) 2009-06-26 2012-07-24 Seagate Technology Llc Systems, methods and devices for controlling backup power provided to memory devices and used for storing of sensitive data
WO2011105258A1 (ja) * 2010-02-23 2011-09-01 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
JP5532121B2 (ja) * 2010-03-09 2014-06-25 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
US8699238B1 (en) * 2010-03-29 2014-04-15 Sedona International, Inc. Method and apparatus for stabilizing power converters
WO2011143249A2 (en) * 2010-05-10 2011-11-17 Enphase Energy, Inc. Lossless commutation during operation of a power converter
CN103229403B (zh) * 2010-12-02 2015-11-25 株式会社村田制作所 开关电源电路
JP5549659B2 (ja) * 2011-10-28 2014-07-16 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
JP5790563B2 (ja) 2012-03-26 2015-10-07 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
JP5641368B2 (ja) 2012-04-12 2014-12-17 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
JP5991078B2 (ja) * 2012-08-27 2016-09-14 富士電機株式会社 スイッチング電源装置
CN105144562B (zh) * 2013-05-21 2017-10-31 株式会社村田制作所 开关电源装置
US9077254B2 (en) * 2013-07-12 2015-07-07 Solantro Semiconductor Corp. Switching mode power supply using pulse mode active clamping
JP2016027775A (ja) * 2014-06-27 2016-02-18 サンケン電気株式会社 スイッチング電源装置
DE102018116883A1 (de) * 2018-07-12 2020-01-16 Infineon Technologies Austria Ag Sperrwandlersteuerung, Sperrwandler und Verfahren zum Betreiben des Sperrwandlers
WO2020095550A1 (ja) * 2018-11-05 2020-05-14 ソニー株式会社 駆動回路、電子機器、および、駆動回路の制御方法
US11496062B2 (en) 2020-07-08 2022-11-08 Texas Instruments Incorporated DC transformer load regulation circuit

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3666882B2 (ja) 1992-05-20 2005-06-29 松下電器産業株式会社 スイッチング電源装置
US5570278A (en) * 1994-02-25 1996-10-29 Astec International, Ltd. Clamped continuous flyback power converter
JPH10225122A (ja) 1997-02-07 1998-08-21 Tdk Corp スイッチング電源
JP3644615B2 (ja) 1997-02-17 2005-05-11 Tdk株式会社 スイッチング電源
JPH11136940A (ja) 1997-10-27 1999-05-21 Yokogawa Electric Corp 共振型スイッチング電源
JP3201324B2 (ja) 1997-12-22 2001-08-20 株式会社村田製作所 スイッチング電源装置
JP3463280B2 (ja) 1998-03-30 2003-11-05 Tdk株式会社 スイッチング電源
JP4304751B2 (ja) 1999-01-13 2009-07-29 大平電子株式会社 ターンオンロスを改善したリンギングチョークコンバータ

Also Published As

Publication number Publication date
US6469913B2 (en) 2002-10-22
JP2002112544A (ja) 2002-04-12
EP1193851A1 (en) 2002-04-03
EP1193851B1 (en) 2003-10-29
DE60101077D1 (de) 2003-12-04
CN1347190A (zh) 2002-05-01
US20020101742A1 (en) 2002-08-01
DE60101077T2 (de) 2004-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3475925B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3475887B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3707409B2 (ja) スイッチング電源装置
KR100517552B1 (ko) 스위칭 전원 장치
JP3201324B2 (ja) スイッチング電源装置
US8749996B2 (en) Switching power supply apparatus
EP1130753B1 (en) Switching power supply apparatus
US6366474B1 (en) Switching power supplies incorporating power factor correction and/or switching at resonant transition
EP0757428A1 (en) Flyback converter
KR100632688B1 (ko) 스위칭 전원장치
US6580626B2 (en) Switching power supply
JP2003224973A (ja) スイッチング電源装置
JP3760379B2 (ja) スイッチング電源装置
JP5012404B2 (ja) 同期整流型dc−dcコンバータ
TWI650927B (zh) 用於主開關切換轉換的零電壓開關式返馳變換器
KR19990077936A (ko) 전류공진형스위칭전원
JP3653075B2 (ja) スイッチング電力電送装置
JPH07322613A (ja) 電圧共振コンバータ
TWI653813B (zh) 強迫式零電壓開關返馳變換器及其運行方法
WO2002025800A1 (en) Switching mode power supply with high efficiency
KR100426605B1 (ko) 직렬 커패시턴스를 갖는 스위칭 전원 장치
JP4304751B2 (ja) ターンオンロスを改善したリンギングチョークコンバータ
JPH099615A (ja) スイッチング電源装置
JPH1066335A (ja) コンバータ回路
JPH11275859A (ja) スイッチング電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3475925

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090926

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100926

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110926

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120926

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130926

Year of fee payment: 10