JP3460694B2 - 音叉型振動子の周波数調整装置及び周波数調整方法並びにその方法によって周波数調整された音叉型振動子 - Google Patents

音叉型振動子の周波数調整装置及び周波数調整方法並びにその方法によって周波数調整された音叉型振動子

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JP3460694B2 JP2000356916A JP2000356916A JP3460694B2 JP 3460694 B2 JP3460694 B2 JP 3460694B2 JP 2000356916 A JP2000356916 A JP 2000356916A JP 2000356916 A JP2000356916 A JP 2000356916A JP 3460694 B2 JP3460694 B2 JP 3460694B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音叉型振動子の周
波数調整装置及び周波数調整方法並びにその方法によっ
て周波数調整された音叉型振動子に係る。特に、本発明
は、振動片表面に形成された周波数調整用錘としての金
属膜の一部をレーザ照射によって除去することで音叉型
振動子の発振周波数調整を行う場合の調整作業の高効率
化を図る対策に関する。
【0002】
【従来の技術】音叉型振動子の生産工程の一つとして発
振周波数調整工程がある。この工程における周波数調整
手法として、例えば特開昭55−96711号公報に開
示されているように、振動片表面に形成された周波数調
整用錘としての金属膜の一部をレーザ照射によって除去
しながら発振周波数を調整していくことが従来から知ら
れている。つまり、上記金属膜に対してレーザを照射し
て、この金属膜を部分的に除去し、これによって振動子
の発振周波数を徐々に高くしていきながらその発振周波
数を測定する。そして、その周波数測定値が目標値に達
するまでレーザ照射と周波数測定とを繰り返す。
【0003】具体的には、YAGレーザ等を使用し、1
回のレーザ照射で、金属膜上に直径20μm程度の除去
エリア(以下、これを除去ドットと呼ぶ)が生じ、これ
によって振動子の発振周波数は2〜3ppmだけ上昇する
ことになる。つまり、レーザ照射の度に振動子の発振周
波数が2〜3ppmずつ上昇していき、このレーザ照射後
の発振周波数を測定して、周波数測定値が目標値に達し
た時点で周波数調整作業を終了する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な周波数調整方法では、以下に述べるような課題があっ
た。
【0005】上記金属膜に対してレーザを照射した際、
その照射の衝撃によって、振動片の振動変位に対して直
交する方向(振動片の厚さ方向)の機械的変位が加わる
ことになり、その影響によって、振動子の発振周波数が
変動してしまう。この場合、発振周波数が安定するま
で、つまり、金属膜の一部を除去したことによる真値の
周波数に落ち着くまでには30sec程度の時間を要し、
その間、正確な周波数測定が行えない。このため、調整
前の発振周波数と目標周波数との差が比較的大きい場
合、レーザ照射と周波数測定とが複数回繰り返されるこ
とになって、そのレーザ照射の度に、周波数が安定する
のを待って測定を行わねばならず、周波数調整作業に長
い時間を要し、振動子の生産効率を向上させることに対
して大きな障害となっていた。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、振動片表面に形成さ
れた金属膜の一部をレーザ照射によって除去しながら発
振周波数を調整していく調整手法に対し、その周波数調
整作業時間の短縮化を図り、振動子の生産効率を向上さ
せることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記の目的を達成するために、本発明は、音叉型振動子
の発振周波数を目標周波数に一致させるのに必要な金属
膜の除去量を予め認識しておき、その量だけ金属膜を除
去した後に発振周波数の測定を行うことで、レーザ照射
と周波数測定とを複数回繰り返すといった動作を不要に
している。
【0008】−解決手段− 具体的に、第1の解決手段では、複数の振動片それぞれ
に形成された周波数調整用金属膜の一部を、レーザ照射
機からのレーザ照射によって除去することにより、各振
動片の発振周波数を調整する周波数調整装置を前提とす
る。この周波数調整装置に対し、算出手段、レーザ制御
手段及び測定手段を備えさせている。算出手段は、上記
各振動片の発振周波数と予め設定された目標周波数との
差をそれぞれ算出するものである。レーザ制御手段は、
算出手段の出力を受け、各振動片の発振周波数を上記目
標周波数との差だけ変化させるための金属膜の除去量が
得られるように、複数の振動片に対して金属膜の除去動
作をレーザ照射機によって順に行わせるものである。測
定手段は、レーザ制御手段によるレーザ照射機の制御に
よって各振動片それぞれの金属膜を上記除去量だけ除去
し、レーザ照射が最初に行われた第1番目の振動片にお
けるレーザ照射の衝撃による機械的変位が略解消した後
に、上記金属膜の除去動作が行われた順で各振動片に対
して周波数測定動作を行っていくものである。
【0009】
【0010】
【0011】この特定事項により、全ての振動子に対し
てレーザ照射が終了した後に、このレーザ照射が行われ
た順に、つまり第1番目の振動片から順に周波数測定を
行っていくことになる。この場合、レーザ照射が最初に
行われた第1番目の振動子は、レーザ照射が行われてか
ら既に所定時間が経過しており、照射の衝撃の影響は殆
ど解消されて、除去ドットを形成したことによる真値の
周波数に落ち着いている。つまり、第2番目以降の振動
子に対するレーザ照射動作を行っている間に第1番目の
振動子の周波数が真値に安定した状態になっている。こ
のため、時間ロスを生じさせることなしに迅速且つ正確
な周波数測定が行えることになる。
【0012】第2の解決手段は、レーザ照射機によるレ
ーザ照射位置を具体的に特定したものである。つまり、
上記第1の解決手段において、レーザ照射機を、振動片
先端からの距離が互いに異なる複数エリアに対してそれ
ぞれレーザ照射を可能に構成する。また、レーザ制御手
段を、各エリア毎に金属膜除去量を予め決定してレーザ
照射機に金属膜除去動作を行わせるよう構成している。
【0013】これは、振動片先端からの距離が異なる位
置にレーザ照射を行った場合、その位置によって発振周
波数の変化量が異なることに着目したものである。つま
り、振動片先端からの距離が互いに異なる複数エリアに
対してレーザ照射が行えるようにしたことで、これらを
組み合わせることで分解能の極めて高い発振周波数の調
整を行うことが可能となる。
【0014】第3の解決手段は、レーザ照射位置を設定
すること以外の手段によって発振周波数の調整を高い分
解能で行えるようにするための構成である。つまり、上
記第1または第2の解決手段において、レーザ照射機が
レーザ照射によって略円形の金属膜除去ドットを金属膜
上に形成するよう構成する。また、レーザ制御手段が個
々の金属膜除去ドットの大きさを変更可能とするように
レーザ照射機を制御する構成としている。
【0015】これは、金属膜除去ドットの大きさが大き
いほど発振周波数の変化量が大きいことに着目したもの
である。つまり、大きさの異なる複数種類の金属膜除去
ドットを組み合わせることによって分解能の極めて高い
発振周波数の調整を行うことが可能となる。
【0016】第4の解決手段は、レーザ照射によって金
属膜除去ドットを形成する場合の更なる分解能の向上を
図るための手段に係るものである。つまり、上記第1ま
たは第2の解決手段において、レーザ照射機がレーザ照
射によって略円形の金属膜除去ドットを金属膜上に形成
するよう構成する。また、レーザ制御手段を、互いに隣
り合う金属膜除去ドット同士の一部分が重なり合うよう
にレーザ照射機を制御可能に構成する。
【0017】この特定事項により、互いに隣り合う金属
膜除去ドット同士において互いに重なり合った部分と重
なり合わない部分との総和面積によって発振周波数の調
整量が決定される。つまり、1個の金属膜除去ドットの
形成によって調整される発振周波数の調整幅よりも小さ
い調整幅での発振周波数の調整が可能となり、これによ
り、更なる分解能の向上を図ることが可能となる。
【0018】第5の解決手段は、上記解決手段に係る周
波数調整装置によって実行される周波数調整方法に係る
ものである。つまり、音叉型振動子の振動片に形成され
た周波数調整用金属膜の一部を、レーザ照射機からのレ
ーザ照射によって除去することにより、振動片の発振周
波数を調整する周波数調整方法を前提とする。この周波
数調整方法に対し、振動片の発振周波数と予め設定され
た目標周波数との差を算出する算出工程と、振動片の発
振周波数を上記目標周波数との差だけ変化させるための
金属膜の除去量が得られるようにレーザ照射機を制御し
ながら金属膜に対してレーザ照射を行うレーザ照射工程
と、レーザ照射工程で金属膜が上記除去量だけ除去され
た後に、振動片の発振周波数を測定する測定工程とを備
えさせている。そして、上記レーザ照射工程では、レー
ザ照射機からのレーザ照射によって略円形の金属膜除去
ドットを金属膜上に形成し、互いに隣り合う金属膜除去
ドット同士の一部分が重なり合うようにレーザ照射機を
制御するようにしている。この方法により、上記第4の
解決手段の場合と同様の作用を得る方法を提供すること
ができる。
【0019】第6の解決手段は、音叉型振動子の振動片
に形成された周波数調整用金属膜の一部を、レーザ照射
機からのレーザ照射によって除去することにより、振動
片の発振周波数を調整する周波数調整方法を前提とす
る。この周波数調整方法に対し、振動片の発振周波数と
予め設定された目標周波数との差を算出する算出工程
と、振動片の発振周波数を上記目標周波数との差だけ変
化させるための金属膜の除去量が得られるようにレーザ
照射機を制御しながら金属膜に対してレーザ照射を行う
レーザ照射工程と、レーザ照射工程で金属膜が上記除去
量だけ除去された後に、振動片の発振周波数を測定する
測定工程とを備えさせている。そして、上記レーザ照射
工程では、振動片先端からの距離が互いに異なる複数エ
リアをレーザ照射可能エリアとして設定しておき、各エ
リア毎に金属膜除去量を予め決定してレーザ照射機によ
る金属膜除去動作を行う一方、レーザ照射機からのレー
ザ照射によって略円形の金属膜除去ドットを金属膜上に
形成し、互いに隣り合う金属膜除去ドット同士の一部分
が重なり合うようにレーザ照射機を制御するようにして
いる。この方法によっても、上記第4の解決手段の場合
と同様の作用を得る方法を提供することができる。
【0020】
【0021】
【0022】第7の解決手段は、上記第5または第6の
解決手段における周波数調整方法によって周波数調整さ
れた音叉型振動子に係るものである。これにより、目標
周波数に一致した周波数の発振信号を発する音叉型振動
子を提供することができる。また、周波数調整作業時間
の短縮化に伴う振動子の生産効率の向上により、コスト
の低廉な音叉型振動子を提供することもできる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本形態に係る周波数調整装置の説
明の前に、音叉型振動子について説明する。
【0024】−音叉型振動子の説明− 図1は本形態に係る音叉型水晶振動子1の内部構成を示
す断面図であり、図2は振動片としての音叉型水晶片2
上の励振電極23,24の配設状態を示す図である。こ
れらの図に示すように、音叉型水晶振動子1は、音叉型
水晶片2、セラミックパッケージ3及びリード端子(図
1で斜線を付した部分)5,5を備えている。
【0025】音叉型水晶片2は、2本の脚部21,22
を備えており、各脚部21,22に第1及び第2の励振
電極23,24が形成されている(図2参照)。第1の
励振電極23は、一方の脚部21の表裏面(主面)21
aと他方の脚部22の側面とに設けられ、それぞれが接
続されている。同様に、第2の励振電極24は、他方の
脚部22の表裏面(主面)22aと一方の脚部21の側
面とに設けられ、それぞれが接続されている(各側面の
電極については図示省略)。これら励振電極23,24
は、クロム(Cr)及び金(Au)が蒸着マスクを用い
た金属蒸着によって形成された薄膜であって、その膜厚
は例えば2000Åに設定されている。
【0026】セラミックパッケージ3は、上方(図1の
紙面手前側)が開放された箱形で、所定位置に図示しな
い電極配線が施されている。リード端子5,5は、音叉
型水晶片2の各励振電極23,24に接続していると共
に、音叉型水晶片2の基部25を支持している。
【0027】そして、セラミックパッケージ3の上部に
は音叉型水晶片2を覆うように平板状のキャップ(図示
省略)が取り付けられており、これによって音叉型水晶
片2が気密封止されている。
【0028】また、この音叉型水晶片2の各脚部21,
22の先端部分の表面には周波数調整用錘としての金属
膜26,27が形成されている。この金属膜26,27
は、例えば金メッキ層やクロムメッキ層等により構成さ
れている。この金属膜26,27は、その一部が、後述
する周波数調整装置に備えられたレーザ照射機からのレ
ーザ照射によって除去されることで、本振動子1の発振
周波数を調整するためのものである。このため、金属膜
26,27は、周波数調整前の振動子1の発振周波数が
目標周波数よりも低くなるように形成されている。
【0029】−周波数調整装置の構成及び周波数調整動
作の説明− 次に、本形態の特徴である周波数調整装置及びこの周波
数調整装置による周波数調整動作について説明する。
【0030】(第1実施形態)先ず、本発明の第1実施
形態に係る周波数調整装置の構成及び周波数調整動作に
ついて説明する。
【0031】<周波数調整装置の構成説明>図3は、本
形態に係る周波数調整装置6の概略構成を示すブロック
図である。この図に示すように、周波数調整装置6は、
前室62、周波数調整台63、画像認識装置64、レー
ザ照射機65、逓倍機66、測定手段としての周波数カ
ウンタ67及びコントローラ68を備えている。尚、上
記前室62及び周波数調整台63は、真空チャンバ61
内に設置されている。以下、この周波数調整装置6にお
ける上記各構成要素について説明する。
【0032】前室62は、周波数調整台63に載置され
る前の振動子1を待機させておくものである。この前室
62には、振動子1を搬入するための搬入口が形成され
ていると共に、この搬入口を開閉する扉が設けられてい
る(これら搬入口及び扉は共に図示省略)。
【0033】周波数調整台63は、後述する周波数調整
動作時に振動子1が載置されるものである。
【0034】画像認識装置64は、CCD(Charge-Cou
pled Device)等の撮像素子を備えており、前室62か
ら周波数調整台63に向けて搬送される振動子1を撮像
する。その撮像データはコントローラ68に送信され、
これによって振動子1上の水晶片2の位置が認識される
ようになっている。この水晶片2の位置認識によって各
金属膜26,27の位置も認識されることになる。
【0035】レーザ照射機65は、YVO4レーザ装置
やYAGレーザ装置によって構成されており、周波数調
整台63に載置された振動子1の水晶片2表面に成形さ
れた金属膜26,27に向けてレーザを照射すること
で、金属膜26,27の一部を水晶片2上から除去する
ためのものである。また、このレーザ照射機65は、後
述するレーザ制御手段68bによる制御により、金属膜
26,27に対するレーザの照射位置を変更可能に構成
されている。
【0036】逓倍機66は、周波数調整台63上の振動
子1を励振させた際、その発振周波数を検出すると共
に、その周波数を逓倍した周波数信号を周波数カウンタ
67に送信するものである。
【0037】周波数カウンタ67は、逓倍機66から受
けた周波数信号に基づいて振動子1の発振周波数をカウ
ントし、そのカウント信号をコントローラ68に送信す
るようになっている。
【0038】コントローラ68は、上記画像認識装置6
4からの撮像データ及び周波数カウンタ67からのカウ
ント信号を受けると共に、これらに基づいてレーザ照射
機65のレーザ照射動作を制御するようになっている。
また、このコントローラ68の具体構成としては、算出
手段68a、レーザ制御手段68b及び周波数判定手段
68cを備えている。以下、これら各手段について説明
する。
【0039】算出手段68aは、レーザ照射動作に先立
って、振動子1の発振周波数と予め設定された目標周波
数との差を算出するものである。具体的には、この算出
手段68aは、周波数調整台63上で励振される振動子
1の発振周波数のカウント信号を、逓倍機66及び周波
数カウンタ67を経て受け、このカウント信号に基づい
て認識される発振周波数と予め設定された目標周波数と
の差を算出するようになっている。
【0040】レーザ制御手段68bは、上記算出手段6
8aの出力を受け、振動子1の発振周波数を上記目標周
波数との差だけ変化させるのに必要な金属膜26,27
の除去量を求め、この除去量が得られるようにレーザ照
射機65を制御するものである。具体的には、図4(音
叉型水晶片2の一方の脚部21の先端部分を示す図)の
ように、水晶片2の幅方向に3列、長さ方向に4行の合
計12個のレーザ照射エリアを予め設定しておく。そし
て、上記発振周波数と目標周波数との差だけ周波数が変
化するように、レーザ照射を行うエリアを予め決定す
る。つまり、水晶片2の幅方向をY座標とし、長さ方向
をX座標として各レーザ照射エリアを(X 1,Y1)〜
(X4,Y3)の12個の座標点として設定する。そし
て、レーザ制御手段68bが、レーザを照射する座標点
を決定し、この座標点にレーザ照射が行われるようにレ
ーザ照射機65を制御するようになっている。以下、こ
のレーザを照射する座標点を決定する手法について説明
する。
【0041】上述の如く12個のレーザ照射エリア(座
標点)を予め設定した場合、第1行〜第4行(X1
4)の各レーザ照射エリアのうちレーザ照射を行うエ
リアによって発振周波数の変化量は異なることになる。
つまり、脚部21の最も先端側に位置する第1行
(X1)にレーザ照射を行ってその部分の金属膜を除去
した場合の発振周波数の変化量が最も大きく、脚部21
の最も基端側に位置する第4行(X4)にレーザ照射を
行ってその部分の金属膜を除去した場合の発振周波数の
変化量が最も小さくなる。例えば、第1行(X1)の何
れか一つのエリア((X1,Y1)、(X1,Y2)、(X
1,Y3)の何れかの座標点)にレーザ照射を行った場合
の周波数の変化量は7ppm、第2行(X2)の何れか一つ
のエリア((X2,Y1)、(X2,Y2)、(X2,Y3
の何れかの座標点)にレーザ照射を行った場合の周波数
の変化量は6ppm、第3行(X3)の何れか一つのエリア
((X3,Y1)、(X3,Y2)、(X3,Y3)の何れか
の座標点)にレーザ照射を行った場合の周波数の変化量
は5ppm、第4行(X4)の何れか一つのエリア
((X4,Y1)、(X4,Y2)、(X4,Y3)の何れか
の座標点)にレーザ照射を行った場合の周波数の変化量
は4ppmとなっている。このため、各行に対するレーザ
照射個数を組み合わせることにより、発振周波数の変化
量を1ppm単位で調整することが可能となる。つまり、
発振周波数と目標周波数との差が35ppmである場合に
は、図5(a)に示すように、第1行に3回(発振周波
数の変化量は7×3=21ppm)、第3行に2回(発振
周波数の変化量は5×2=10ppm)、第4行に1回
(発振周波数の変化量は4×1=4ppm)のレーザ照射
を行って合計6個の除去エリアを形成することで、発振
周波数を35ppmだけ上昇させることが可能である。ま
た、発振周波数と目標周波数との差が22ppmである場
合には、図5(b)に示すように、第1行に2回(発振
周波数の変化量は7×2=14ppm)、第4行に2回
(発振周波数の変化量は4×2=8ppm)のレーザ照射
を行って合計4個の除去エリアを形成することで、発振
周波数を22ppmだけ上昇させることが可能である。こ
のような調整動作が各脚部21,22に対して行われる
ようになっている。このようにして各行に対するレーザ
照射回数を組み合わせることで分解能の極めて高い発振
周波数の調整を行うことが可能となる。
【0042】周波数判定手段68cは、振動子1の周波
数調整動作の後に、周波数調整台63内で励振される振
動子1の発振周波数信号を逓倍機66及び周波数カウン
タ67を経て受け、この発振周波数が目標周波数に一致
しているか否かを判定するものである。この際、発振周
波数が目標周波数に一致している場合には振動子1は真
空チャンバ61から取り出されて後工程に搬送される。
一方、発振周波数が目標周波数に一致してない場合に
は、再度の周波数調整動作が行われるようになってい
る。
【0043】<周波数調整装置の動作説明>次に、上述
の如く構成された周波数調整装置6による周波数調整動
作について説明する。先ず、前室62の扉を開放し、発
振周波数を調整しようとする振動子1を前室62の内部
に搬入する。その後、上記扉を閉めて、真空チャンバ6
1の内部を真空引きする。そして、前室62から周波数
調整台63に振動子1を搬送する際、画像認識装置64
によって振動子1を撮像する。その撮像データはコント
ローラ68に送信され、これによって振動子1上の水晶
片2の位置が予め認識される。つまり、この際、水晶片
2上の12個のレーザ照射エリアが設定されることにな
る(図4参照)。
【0044】周波数調整台63に振動子1が載置される
と、先ず、振動子1の各励振電極23,24に所定電圧
が印加されて振動子の励振が行われる。そして、その発
振周波数を逓倍機66によって逓倍し、この逓倍された
周波数信号に基づいて、周波数カウンタ67が振動子1
の発振周波数をカウントし、そのカウント信号がコント
ローラ68に送信される。
【0045】このカウント信号を受けたコントローラ6
8においては、算出手段68aが、振動子1の発振周波
数と目標周波数との差を算出する(算出工程)。これに
より、振動子1に対する発振周波数の調整量が決定され
ることになる。
【0046】この決定された発振周波数の調整量に基づ
く調整信号はレーザ制御手段68bに送られ、このレー
ザ制御手段68bでは、振動子1の発振周波数を上記目
標周波数との差だけ変化させるためにレーザ照射を行う
べきレーザ照射エリアが選択されて決定される。この決
定に従って、レーザ照射機65はレーザ制御手段68b
により制御され、上記決定されたレーザ照射エリア(レ
ーザ照射座標)に対するレーザ照射を連続して行う(レ
ーザ照射工程)。例えば、発振周波数と目標周波数との
差が35ppmである場合には、上述した如く6箇所にレ
ーザ照射が行われる(図5(a)参照)。また、発振周
波数と目標周波数との差が22ppmである場合には、上
述した如く4箇所にレーザ照射が行われる(図5(b)
参照)。
【0047】このレーザ照射動作が終了した後、再び、
振動子1の各励振電極23,24に所定電圧が印加され
て振動子の励振が行われる。そして、逓倍機66及び周
波数カウンタ67を経て周波数判定手段68cに発振周
波数のカウント信号が送信され、振動子1の発振周波数
が目標周波数に一致しているか否かが判定される(測定
工程)。この際、発振周波数が目標周波数に一致してい
る場合には振動子1は真空チャンバ61から取り出され
て後工程に搬送される。一方、発振周波数が目標周波数
に一致していない場合には、上記と同様の周波数調整動
作が再度行われる。
【0048】<実施形態の効果>以上説明したように、
本形態に係る周波数調整装置6による周波数調整動作に
よれば、予め、振動子1を励振させることで調整前の発
振周波数と目標周波数との差を算出しておき、これによ
って、振動子1に対する発振周波数の調整量を決定して
レーザ照射を行うべきレーザ照射エリアを設定してい
る。従来では、振動子の発振周波数が目標周波数に達す
るまで1回のレーザ照射と1回の周波数測定とを繰り返
していた。このため、レーザ照射後に発振周波数が安定
するまでの時間は周波数測定が行えず、複数回のレーザ
照射を必要とする場合には、時間ロスが著しく大きかっ
た。本形態では、複数回のレーザ照射を周波数測定動作
を介在させることなしに連続して行い、その後に周波数
測定動作を行うようにしているので、この時間ロスを大
幅に削減することができ、周波数調整作業を短時間で行
うことが可能となり、振動子1の生産効率の向上を図る
ことができる。
【0049】また、第1行〜第4行の各レーザ照射エリ
アのうちレーザ照射を行うエリアによって発振周波数の
変化量が異なることに着目し、このレーザ照射を行うエ
リアを予め決定しておくことで、発振周波数の変化量を
1ppm単位で調整することが可能となって、これまでに
ない高い分解能で振動子1の周波数調整を行うことがで
きる。
【0050】<実験例>次に、レーザ照射を行うエリア
によって発振周波数の変化量が異なることを確認するた
めに行った実験について説明する。
【0051】本実験では、図6(a)に示すように音叉
型水晶片2の先端部分に除去ドットD1を形成した場合
と、図6(b)に示すように音叉型水晶片2の先端から
所定距離を存した位置に除去ドットD2を形成した場合
とのそれぞれについて、除去ドットを形成する前に対す
る発振周波数の変化量を測定することにより行った。
尚、本実験では除去ドットの径を70μmとした。
【0052】その結果、図6(a)に示すものでは発振
周波数の変化量が6.97ppmであったのに対し、図6
(b)に示すものでは発振周波数の変化量が5.69pp
mであった。このように、除去ドットの形成位置として
は音叉型水晶片2の先端部分に設定するほど発振周波数
の変化量は大きくなることが確認された。
【0053】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態について説明する。本形態は、複数個の振動子に対
して連続して周波数調整動作を行うようにしたものであ
り、それ以外の構成及び動作は上述した第1実施形態の
場合と同様である。従って、ここでは、複数個の振動子
に対して連続して周波数調整動作を行うための構成及び
周波数調整動作についてのみ説明する。
【0054】本形態に係る周波数調整装置6の前室62
及び周波数調整台63は、同時に複数個(例えば10
個)の振動子1,1,…を搬入することが可能となって
いる。つまり、周波数調整台63内に複数個(第1番目
〜第10番目)の振動子1,1,…を設置し、各振動子
1,1,…に対してレーザ照射機65からのレーザ照射
及び逓倍機66及び周波数カウンタ67による発振周波
数の検出が個別に行えるよう構成されている。
【0055】そして、本形態の特徴とする動作は、上記
レーザ照射動作及び発振周波数の検出動作にある。以
下、各動作について説明する。
【0056】先ず、レーザ照射動作では、周波数調整台
63内に設置された複数個の振動子1,1,…に対して
第1番目のものから順にレーザ照射機65からのレーザ
照射を行っていく。このレーザ照射動作は、上述した第
1実施形態の場合と同様に、振動子1の発振周波数を目
標周波数との差だけ変化させるためのレーザ照射エリア
が予め決定されることで行われる。
【0057】全ての振動子1,1,…に対してレーザ照
射が終了した後に、発振周波数の検出動作に移る。この
発振周波数の検出動作では、上記レーザ照射が行われた
順に、つまり第1番目の振動片1から順に、各振動片
1,1,…に対して周波数測定動作を行っていく。
【0058】上述した如く、金属膜26,27に対して
レーザを照射した際、その照射の衝撃の影響によって発
振周波数が安定するまで所定時間が必要であり、その
間、正確な周波数測定が行えないといった課題があっ
た。これに対し、本形態の周波数調整動作によれば、レ
ーザ照射が終了した後に、発振周波数の検出動作に移る
際、レーザ照射が最初に行われた第1番目の振動子1
は、レーザ照射が行われてから既に所定時間が経過して
おり、照射の衝撃の影響は殆ど解消されて、除去ドット
を形成したことによる真値の周波数に落ち着いている。
つまり、第2番目以降の振動子1に対するレーザ照射動
作を行っている間に第1番目の振動子1の周波数が真値
に安定した状態になっている。このため、時間ロスを生
じさせることなしに迅速且つ正確な周波数測定が行え
る。また、第2番目以降の振動子1に対しても同様に時
間ロスを回避することができる。これにより、周波数調
整作業時間の大幅な短縮化を図ることができ、振動子の
生産効率を向上できる。
【0059】(第2実施形態の変形例)上記第2実施形
態では、複数個の振動子1,1,…、つまり、水晶片2
をセラミックパッケージ3に組み込んだものに対して周
波数調整を行う場合について説明した。本変形例では、
水晶ウエハ上に複数の水晶片を形成し、これら水晶片を
切り離す前に、各水晶片に対して周波数調整を行うよう
にしたものである。
【0060】図7は、本例に係る水晶ウエハ7を示す平
面図である。この図に示すように、1枚のウエハ7か
ら、フォトリソグラフィ等の工法により、複数個の水晶
片2,2,…を得るようにし、これら水晶片2,2,…
を切り離す前に、各水晶片2,2,…に、励振電極及び
周波数調整用金属膜(共に図示省略)を形成すると共
に、各水晶片2,2,…に対応して検査電極71を設け
る。この検査電極71は励振電極に接続されており、周
波数調整対象とする水晶片2の励振電極へ電圧を印加し
て、その水晶片2を励振させた状態で周波数測定が行え
るようになっている。
【0061】そして、上記第2実施形態の場合と同様
に、レーザ照射動作では、ウエハ7上に形成されている
各水晶片2,2,…に対して第1番目のもの(例えば図
7における左上隅の水晶片)から順にレーザ照射機65
からのレーザ照射を行っていく。このレーザ照射動作
は、上述した第1実施形態の場合と同様に、振動子1の
発振周波数を目標周波数との差だけ変化させるためのレ
ーザ照射エリアが予め決定されることで行われる。
【0062】全ての水晶片2,2,…に対してレーザ照
射が終了した後に、発振周波数の測定動作に移る。この
発振周波数の測定動作では、上記レーザ照射が行われた
順に、つまり上記第1番目の水晶片2から順に、各水晶
片2,2,…に対して周波数測定を行っていく。
【0063】本例の周波数調整動作によっても、発振周
波数の測定動作に移る際、レーザ照射が最初に行われた
第1番目の水晶片2は、レーザ照射が行われてから既に
所定時間が経過しており、照射の衝撃の影響は殆ど解消
されて、除去ドットを形成したことによる真値の周波数
に落ち着いている。このため、本例においても、時間ロ
スを生じさせることなしに迅速且つ正確な周波数測定を
行うことができ、周波数調整作業時間の大幅な短縮化を
図ることができる。
【0064】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態について説明する。本形態は、金属膜26,27上
に形成される除去ドットの大きさを可変とした周波数調
整装置6に係るものである。従って、ここでは、除去ド
ットの大きさを可変とする構成及びレーザ照射動作につ
いてのみ説明する。
【0065】図8に示すように、本形態に係る周波数調
整装置6は、周波数調整台として粗調整台6Aと微調整
台6Bとを備えている。そして、各調整台6A,6Bに
対応してレーザ照射機65A,65B、逓倍機66A,
66B及び周波数カウンタ67A,67Bが備えられて
いる。また、粗調整台6Aに対応するレーザ照射機65
Aと、微調整台6Bに対応するレーザ照射機65Bと
は、レーザのビーム径が異なっており、前者のレーザ照
射機65Aからのレーザのビーム径の方が、後者のレー
ザ照射機65Bからのレーザのビーム径よりも大きく設
定されている。例えば前者のビーム径が100μmであ
り後者のビーム径が20μmとなっている。また、各ビ
ーム径でレーザ照射を行って除去ドットを形成した場合
の発振周波数の変化量を予め把握しておく。
【0066】本装置6によるレーザ照射動作としては、
先ず、上述した第1実施形態の場合と同様に、粗調整台
6Aに載置された振動子1の励振を行うことで、振動子
1の発振周波数と目標周波数との差を算出して、振動子
1の発振周波数の調整量を決定する。
【0067】その後、粗調整台6A側のレーザ照射機6
5Aから振動子1に向けてレーザ照射を行い、比較的大
きな除去ドットを形成することで、発振周波数の粗調整
を行う。
【0068】この粗調整の後、振動子1を粗調整台6A
から微調整台6Bに搬送し、この微調整台6B側のレー
ザ照射機65Bから振動子1に向けてレーザ照射を行
い、比較的小さな除去ドットを形成することで、発振周
波数の微調整を行う。
【0069】これら粗調整及び微調整の終了後に、微調
整台6B上で振動子1の励振が行われ、その発振周波数
が目標周波数に一致しているか否かが周波数判定手段6
8cによって判定される。この際、発振周波数が目標周
波数に一致している場合には振動子1は真空チャンバ6
1から取り出されて後工程に搬送される。一方、発振周
波数が目標周波数に一致してない場合には、上記と同様
の周波数調整動作が再度行われる。本形態の場合にも、
上述した第1実施形態の場合と同様に予めレーザ照射位
置を決定して金属膜26,27に対するレーザ照射を行
うようにしてもよい。
【0070】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態について説明する。本形態は、金属膜26,27に
対するレーザの照射位置の変形例である。従って、ここ
では、レーザの照射位置についてのみ説明する。
【0071】図4を用いて説明したレーザ照射エリア
は、水晶片2の長さ方向で隣り合うエリア同士が互いに
重なり合わないように設定されていた。本形態では、図
9に示すように、各行の間の中間位置に新たなレーザ照
射エリアを設定し、これらレーザ照射エリアに対しても
レーザ照射を可能にしている。
【0072】これにより、上述した如く、第1行
(X1)にレーザ照射を行った場合の周波数の変化量が
7ppm、第2行(X2)にレーザ照射を行った場合の周波
数の変化量が6ppm、第3行(X3)にレーザ照射を行っ
た場合の周波数の変化量が5ppm、第4行(X4)にレー
ザ照射を行った場合の周波数の変化量が4ppmとなって
いる場合、第1.5行(X1.5)にレーザ照射を行った
場合の周波数の変化量が6.5ppm、第2.5行
(X25)にレーザ照射を行った場合の周波数の変化量
が5.5ppm、第3.5行(X35)にレーザ照射を行っ
た場合の周波数の変化量が4.5ppmとなる。これによ
り、更なる高い分解能で発振周波数の調整を行うことが
可能となる。
【0073】また、図10(a)に示すように、X軸方
向で互いに隣り合う2個の座標点に対して除去ドットを
形成した場合には、通常の1個の除去ドットのドット面
積に対して約半分の面積で除去ドットを形成した場合と
同様の効果を得ることができる。つまり、図10(a)
に示す状態では1個の除去ドット面積に対して1.5倍
の面積を有する除去ドットを形成することが可能になり
(図10(a)で斜線を付した部分が約0.5倍のドッ
ト面積となっている)、これによっても更なる高い分解
能で発振周波数の調整を行うことが可能となる。
【0074】また、図10(b)に示すように、X軸方
向で互いに隣り合う3個の座標点に対して除去ドットを
形成した場合には、更に微小な面積の除去ドットを形成
した場合と同様の効果を得ることができる。つまり、図
10(b)に示す状態では1個の除去ドット面積に対し
て2.25倍程度の面積を有する除去ドットを形成する
ことが可能になり(図10(b)で斜線を付した部分が
約0.25倍のドット面積となっている)、これによっ
ても更なる高い分解能で発振周波数の調整を行うことが
可能となる。
【0075】−その他の実施形態− 本発明は、上述した各実施形態で述べた発振周波数調整
動作に限るものではなく、音叉型水晶振動子1の周波数
測定を、周波数調整装置6に搬入する前に行うようにし
てもよい。また、水晶片2をセラミックパッケージ3に
組み込む前に予め水晶片2の発振周波数を測定してお
き、金属膜26,27へのレーザ照射によって周波数の
粗調整を行った後に、周波数調整装置6による周波数の
微調整を行うようにすることも可能である。これによれ
ば、周波数調整装置6での周波数の調整量は僅かで済
み、調整作業の更なる高効率化を図ることができる。
【0076】
【発明の効果】以上のように、本発明では、音叉型振動
子の発振周波数を目標周波数に一致させるのに必要な金
属膜の除去量を予め認識しておき、その量だけ金属膜を
除去した後に発振周波数の測定を行うようにしている。
従来では、振動子の発振周波数が目標周波数に達するま
で1回のレーザ照射と1回の周波数測定とを繰り返して
いた。このため、レーザ照射後に発振周波数が安定する
までの時間は周波数測定が行えず、複数回のレーザ照射
を必要とする場合には、時間ロスが著しく大きかった。
本発明では、複数回のレーザ照射を周波数測定動作を介
在させることなしに連続して行い、その後に周波数測定
動作を行うようにしているので、この時間ロスを大幅に
削減することができ、周波数調整作業を短時間で行うこ
とが可能となり、振動子の生産効率の向上を図ることが
できる。
【0077】また、複数の振動片に対して金属膜の除去
動作を順に行った後に、その除去動作が行われた順で各
振動片に対して周波数測定動作を行っていくようにした
場合には、レーザ照射が最初に行われた第1番目の振動
子に対して周波数測定を行う際には、この振動子は、レ
ーザ照射が行われてから既に所定時間が経過しており、
照射の衝撃の影響は殆ど解消されて、除去ドットを形成
したことによる真値の周波数に落ち着いている。このた
め、時間ロスを殆ど生じさせることなしに迅速且つ正確
な周波数測定を行うことが可能となり、振動子の量産化
に極めて有効な周波数調整装置を提供することができ
る。
【0078】また、振動片先端からの距離が互いに異な
る位置にレーザ照射が行えるようにした場合、これら照
射位置を組み合わせることで分解能の極めて高い発振周
波数の調整を行うことが可能となり、これまでにない高
精度で周波数調整を行うことができる。
【0079】更に、レーザ照射機からのレーザ照射によ
って略円形の金属膜除去ドットを金属膜上に形成するよ
うにし、個々の金属膜除去ドットの大きさを変更可能と
する手段を採用した場合にも、複数種類の金属膜除去ド
ットを組み合わせることによって、これまでにない高精
度で周波数調整を行うことが可能になる。
【0080】加えて、互いに隣り合う金属膜除去ドット
同士の一部分が重なり合うようにレーザ照射機を制御可
能に構成した場合には、1個の金属膜除去ドットの形成
によって調整される発振周波数の調整幅よりも小さい調
整幅での発振周波数の調整が可能となり、これにより、
更なる高精度での周波数調整を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る音叉型水晶振動子の内部構成を
示す断面図である。
【図2】音叉型水晶片上の励振電極及び周波数調整用金
属膜の形成位置を示す図である。
【図3】第1実施形態における周波数調整装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図4】音叉型水晶片の脚部先端に設定されたレーザ照
射エリアを示す図である。
【図5】(a)は発振周波数と目標周波数との差が35
ppmである場合の除去ドット形成位置を示し、(b)は
発振周波数と目標周波数との差が22ppmである場合の
除去ドット形成位置を示す図である。
【図6】実験例における除去ドット形成位置を示す図で
ある。
【図7】第2実施形態の変形例における水晶ウエハを示
す平面図である。
【図8】第3実施形態における図3相当図である。
【図9】第4実施形態における図4相当図である。
【図10】第4実施形態における除去ドットの形成位置
を示す図である。
【符号の説明】
1 音叉型水晶振動子 2 音叉型水晶片(振動片) 26,27 金属膜 6 周波数調整装置 65 レーザ照射機 67 周波数カウンタ(測定手段) 68a 算出手段 68b レーザ制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−233009(JP,A) 特開 平2−220508(JP,A) 特開 平11−17488(JP,A) 特開 平11−17487(JP,A) 特開 平10−154916(JP,A) 特開 昭57−9116(JP,A) 特開 昭55−120208(JP,A) 特開 昭63−20907(JP,A) 特開 平9−181546(JP,A) 特公 昭61−19355(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 3/00 - 3/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の振動片それぞれに形成された周波
    数調整用金属膜の一部を、レーザ照射機からのレーザ照
    射によって除去することにより、各振動片の発振周波数
    を調整する周波数調整装置において、 上記各振動片の発振周波数と予め設定された目標周波数
    との差をそれぞれ算出する算出手段と、 この算出手段の出力を受け、各振動片の発振周波数を上
    記目標周波数との差だけ変化させるための金属膜の除去
    量が得られるように、複数の振動片に対して金属膜の除
    去動作をレーザ照射機によって順に行わせるレーザ制御
    手段と、 このレーザ制御手段によるレーザ照射機の制御によって
    各振動片それぞれの金属膜を上記除去量だけ除去し、レ
    ーザ照射が最初に行われた第1番目の振動片におけるレ
    ーザ照射の衝撃による機械的変位が略解消した後に、上
    記金属膜の除去動作が行われた順で各振動片に対して周
    波数測定動作を行っていく測定手段とを備えていること
    を特徴とする音叉型振動子の周波数調整装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音叉型振動子の周波数調
    整装置において、 レーザ照射機は、振動片先端からの距離が互いに異なる
    複数エリアに対してそれぞれレーザ照射が可能に構成さ
    れており、 レーザ制御手段は、各エリア毎に金属膜除去量を予め決
    定してレーザ照射機に金属膜除去動作を行わせるよう構
    成されていることを特徴とする音叉型振動子の周波数調
    整装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の音叉型振動子の
    周波数調整装置において、 レーザ照射機は、レーザ照射によって略円形の金属膜除
    去ドットを金属膜上に形成するようになっており、 レーザ制御手段は、個々の金属膜除去ドットの大きさを
    変更可能とするようにレーザ照射機を制御する構成とな
    っていることを特徴とする音叉型振動子の周波数調整装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の音叉型振動子の
    周波数調整装置において、 レーザ照射機は、レーザ照射によって略円形の金属膜除
    去ドットを金属膜上に形成するようになっており、 レーザ制御手段は、互いに隣り合う金属膜除去ドット同
    士の一部分が重なり合うようにレーザ照射機を制御可能
    に構成されていることを特徴とする音叉型振動子の周波
    数調整装置。
  5. 【請求項5】 音叉型振動子の振動片に形成された周波
    数調整用金属膜の一部を、レーザ照射機からのレーザ照
    射によって除去することにより、振動片の発振周波数を
    調整する周波数調整方法において、 上記振動片の発振周波数と予め設定された目標周波数と
    の差を算出する算出工程と、 上記振動片の発振周波数を上記目標周波数との差だけ変
    化させるための金属膜の除去量が得られるようにレーザ
    照射機を制御しながら金属膜に対してレーザ照射を行う
    レーザ照射工程と、 上記レーザ照射工程で金属膜が上記除去量だけ除去され
    た後に、振動片の発振周波数を測定する測定工程とを備
    えており、 上記レーザ照射工程では、レーザ照射機からのレーザ照
    射によって略円形の金属膜除去ドットを金属膜上に形成
    し、互いに隣り合う金属膜除去ドット同士の一部分が重
    なり合うようにレーザ照射機を制御する ことを特徴とす
    る音叉型振動子の周波数調整方法。
  6. 【請求項6】 音叉型振動子の振動片に形成された周波
    数調整用金属膜の一部を、レーザ照射機からのレーザ照
    射によって除去することにより、振動片の発振周波数を
    調整する周波数調整方法において、 上記振動片の発振周波数と予め設定された目標周波数と
    の差を算出する算出工程と、 上記振動片の発振周波数を上記目標周波数との差だけ変
    化させるための金属膜の除去量が得られるようにレーザ
    照射機を制御しながら金属膜に対してレーザ照射を行う
    レーザ照射工程と、 上記レーザ照射工程で金属膜が上記除去量だけ除去され
    た後に、振動片の発振周波数を測定する測定工程とを備
    えており、 上記レーザ照射工程では、 振動片先端からの距離が互い
    に異なる複数エリアをレーザ照射可能エリアとして設定
    しておき、各エリア毎に金属膜除去量を予め決定してレ
    ーザ照射機による金属膜除去動作を行う一方、レーザ照
    射機からのレーザ照射によって略円形の金属膜除去ドッ
    トを金属膜上に形成し、互いに隣り合う金属膜除去ドッ
    ト同士の一部分が重なり合うようにレーザ照射機を制御
    することを特徴とする音叉型振動子の周波数調整方法。
  7. 【請求項7】 上記請求項5または6記載の音叉型振動
    子の周波数調整方法によって周波数調整された音叉型振
    動子。
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