JP2006086702A - 音叉型振動子の周波数調整装置及び周波数調整方法、並びにその方法によって周波数調整された音叉型振動子 - Google Patents

音叉型振動子の周波数調整装置及び周波数調整方法、並びにその方法によって周波数調整された音叉型振動子 Download PDF

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亨 北村
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Abstract

【課題】 振動片の表面に形成された金属膜の一部をレーザー照射によって除去して発振周波数を調整する調整方法において、機械的変位、熱衝撃に起因する調整後の発振周波数のバラツキを押さえる周波数調整方法を開発し、そのための周波数調整装置と、周波数調整方法を用いた周波数のバラツキの少ない音叉型振動子を提供する。
【解決手段】 周波数測定手段55aにより初期周波数の測定を行ったのち、音叉型水晶片の個片ごとの認識用除去を行い、画像計測手段57から受けた画像データと認識用除去前後の周波数変化量から、演算手段55cにより発振周波数を目標周波数に一致させるのに適切な金属膜の除去位置を設定し、レーザー制御手段55b及びレーザー照射装置56により設定した除去位置で除去を行った後に、周波数判定手段55eにより発振周波数の判定を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、音叉型振動子の周波数調整装置、及び周波数調整方法、並びにその方法によって周波数調整された音叉型振動子に関するものである。
音叉型振動子の生産工程において発振周波数調整工程がある。周波数調整方法は次のような手法が一般に知られている。振動片の表面に周波数調整用の金属膜を形成する。この周波数調整用の金属膜の一部をレーザー照射により部分的に除去する事で、振動子の質量が変化し発振周波数が変化する。例えばYAG等のレーザーを用いると、一回のレーザー照射により金属膜上に20μm程度の除去エリアが生じ(以下、これを除去スポットと呼ぶ)、条件にもよるが、振動子の発振周波数は2〜3ppm上昇する。発振周波数が目標値に達するまでレーザー照射とレーザー照射後の発振周波数測定を繰り返す事で発振周波数調整を行う。
金属膜に対してレーザーを照射した際、その照射の衝撃によって、振動片の振動変位に対して直交する方向(振動片の厚さ方向)の機械的変位が加わることになり、その影響によって、振動子の発振周波数が変動してしまう。この場合、発振周波数が安定するまで、つまり、金属膜の一部を除去したことによる真値の周波数に落ち着くまでには30sec程度の時間を要し、その間、正確な周波数調整が行えない。このため、調整前の発振周波数と目的周波数との差が大きい場合、レーザー照射と周波数測定との差が比較的大きい場合、レーザー照射と周波数測定とが複数回繰り返されることになって、そのレーザーの照射の度に、周波数が安定するのを待って測定を行わねばならず、周波数調整作業に長い時間を要し、振動子の生産効率を向上させることに対して大きな障害となっていた。前記障害を解決する手段として、振動片表面に形成された金属膜の一部をレーザー照射によって除去しながら発振周波数を調整していく調整手法に対し、その周波数調整作業時間の短縮を図り、振動子の生産効率を向上させる技術が開発されている。
技術内容は、複数の振動片それぞれに形成された周波数調整用金属膜の一部を、レーザー照射機からのレーザー照射によって除去することにより、各振動片の発振周波数を調整する周波数調整装置を前提とする。この周波数調整装置に対し、算出手段、レーザー制御手段及び測定手段を備えさせている。算出手段は、上記各振動片の発振周波数と予め設定された目標周波数との差をそれぞれ算出するものである。レーザー制御手段は、算出手段の出力を受け、各振動片の発振周波数を上記目標周波数との差だけ変化させるための金属膜の除去量が得られるように、複数の振動片に対して金属膜の除去動作をレーザー照射機によって順に行わせるものである。測定手段は、レーザー制御手段によるレーザー照射機の制御によって各振動片それぞれの金属膜を上記除去量だけ除去し、レーザー照射が最初に行われた第1番目の振動片におけるレーザー照射の衝撃による機械的変位が略解消した後に、上記金属膜の除去動作が行われた順で各振動片に対して周波数測定動作を行っていくものである。(例えば特許文献1参照)
特許第3460694号
しかしながら、前述のような周波数調整方法では以下に述べるような課題があった。
周波数調整用金属膜が一定の厚さに形成できることを前提としている。金属膜の除去による質量変化で周波数を調整するので、予め除去位置と質量変化を設定して周波数変化を予測して調整(金属膜の除去)をするが、金属膜は蒸着やスパッタリングで形成するため、バッチ内での分布のバラツキ、バッチ間のバラツキ等が発生し、予め設定したとおりにはできず、予測調整後の周波数がばらついてしまう。
振動片が振動している状態で周波数調整を行っている。音叉型振動片を振動させた状態で周波数調整を行うため、レーザーのあたる部分が動いており、周波数の微調整が難しい。また、機械的変位だけでなく、熱衝撃による周波数変動も発生するので、振動している状態での周波数調整では、調整後に機械的変位、熱衝撃による変動分が解消された後に測定するとバラツキが発生する。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、振動片の表面に形成された金属膜の一部をレーザー照射によって除去して発振周波数を調整する調整方法において、機械的変位、熱衝撃に起因する調整後の発振周波数のバラツキを押さえる周波数調整方法を開発し、そのための周波数調整装置と、周波数調整方法を用いた周波数のバラツキの少ない音叉型振動子を提供するところにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、振動片の個片ごとの特性を予め認識するための除去加工を行い、発振周波数を目標周波数に一致させるのに必要な金属膜の除去位置を設定し、設定した除去位置で除去を行った後に発振周波数の測定を行う事で、レーザー照射と周波数測定とが繰り返されるといった動作を不要とするものである。
具体的には、音叉型振動子の振動片上に形成された周波数調整用金属膜の一部を、レーザー照射装置からのレーザー照射によって除去することにより、振動片の発振周波数を調整する周波数調整装置において、
少なくとも、
振動片の初期周波数を測定する手段と、
前記振動片の周波数調整用金属膜を一部除去する(以下、認識用除去という)手段と、
該認識用除去後の前記振動片の周波数を測定し、該認識用除去による周波数変化量と目標とする周波数との差を演算する手段と、
振動片先端から認識用除去までの距離と、認識用除去部の面積を計測する手段と、
認識用除去前後の周波数変化量、及び認識用除去部の任意位置、認識用除去面積を基に、前記金属膜の膜厚を演算する手段と、
演算した膜厚と周波数変化量を基に、目標周波数を得るために適切な加工位置を決定する手段と、
前記加工位置に加工を行うレーザー制御手段と、
加工終了後に発振周波数を測定する手段とを備える音叉型振動子の周波数調整装置とする。
前記周波数調整装置において、認識用除去は振動片の振動枝幅方向N(N=1以上の整数)列とする音叉型振動子の周波数調整装置とする。振動幅方向に1列除去した周波数変化量を基準とするので、安定したデータ(変化量が大きい)となり、演算結果が信頼でき、調整後の周波数バラツキが少なくできる。
前記周波数調整装置において、振動片先端から認識用除去部の位置までの距離と、認識用除去部の面積を計測する手段が、画像計測装置である音叉型振動子の周波数調整装置とする。
前記周波数調整装置において、レーザー制御手段は、認識用除去後に画像計測して演算された加工位置にレーザーを照射するよう制御する音叉型振動子の周波数調整装置とする。認識用除去と画像計測により得られたデータを演算した結果により、レーザーの照射位置が決定され、レーザー制御手段は決定されたレーザー照射位置にレーザーを照射し、周波数調整が行われる。
レーザー加工時は振動片の発振を停止する音叉型振動子の周波数調整装置とする。
音叉型振動子の振動片上に形成された周波数調整用金属膜の一部を、レーザー照射装置からのレーザー照射によって除去することにより、振動片の発振周波数を調整する周波数調整方法において、
振動片の初期周波数を測定する工程と、
認識用除去をする工程と、
認識用除去後の周波数を測定し、認識用除去による周波数変化量と、目標とする周波数に対する残りの周波数調整量を演算する工程と、
振動片先端から認識用除去部の任意位置までの距離と、認識用除去部の面積を計測する工程と、
認識用除去前後の周波数変化量、及び認識用除去位置、認識用除去面積を基に、金属膜厚を演算する工程と、
演算した膜厚と周波数変化量を基に、目標周波数を得るために適切な加工位置を決定する工程と、
前記加工位置に加工を行うレーザー制御工程と、
加工終了後に発振周波数を測定する工程とを備える音叉型振動子の周波数調整方法とする。
前記認識用除去は、振動片の振動枝幅方向N列である音叉型振動子の周波数調整方法とする。
前記周波数調整方法において、振動片先端から認識用除去部の任意位置までの距離と、認識用除去部の面積を計測する工程が、画像計測装置によって行われる音叉型振動子の周波数調整方法とする。
前記レーザー制御工程は、認識用除去後に画像計測を行い演算された加工位置によりレーザーの加工位置を制御する音叉型振動子の周波数調整方法とする。
レーザー加工時は振動片の発振を停止する音叉型振動子の周波数調整方法とする。
前記音叉型振動子の周波数調整法によって調整された音叉型振動子とする。
これにより、目標周波数に一致した周波数を発振する音叉型振動子を提供する事ができる。また、周波数調整作業の短縮化による生産効率の向上により、コストの低廉な音叉型振動子を提供することができる。
以上のように、従来では、振動片の発振周波数が目標周波数に一致するよう、すべての振動片の金属膜厚が同じである前提で調整していたが、本発明では、振動片の個片ごとの特性を予め認識するための除去加工を行い、発振周波数を目標周波数に一致させるのに適切な金属膜の除去位置を演算し、設定した除去位置で除去を行った後に発振周波数の測定を行うようにしている。1個1個の振動片を認識用除去をして演算して調整をするので、完成品の周波数バラツキを少なくすることができる。
また、振動片を発振させないで調整するので、振動時に調整するより安定した調整ができる。従来技術のように、金属膜をスポットで除去する場合は、振動による変動をなくすことができる。
音叉型振動子の振動片上に形成された周波数調整用金属膜の一部を、レーザー照射装置からのレーザー照射によって除去することにより、振動片の発振周波数を調整する周波数調整方法において、振動片の初期周波数を測定する工程と、認識用除去をする工程と、認識用除去後の周波数を測定し、認識用除去による周波数変化量と、目標とする周波数に対する残りの周波数調整量を演算する工程と、
振動片先端から認識用除去部の任意位置までの距離と、認識用除去部の面積を計測する工程と、認識用除去前後の周波数変化量、及び認識用除去位置、認識用除去面積を基に、金属膜厚を演算する工程と、演算した膜厚と周波数変化量を基に、目標周波数を得るために適切な加工位置を決定する工程と、前記加工位置に加工を行うレーザー制御工程と、加工終了後に発振周波数を測定する工程とを備える音叉型振動子の周波数調整方法とする。
以下、本発明の実施の形態を音叉型水晶振動子の周波数調整を例にして説明するが、本発明は水晶に限定されるものではなく、音叉型振動子に広く適用できるものである。
図1は音叉型水晶振動子の内部構造を示す上面図であり、図2は金属膜を形成した(一部省略)音叉型振動片の上面図である。
音叉型水晶振動子1はセラミックパッケージ2、音叉型水晶片3、及びリード電極4(図1、ハッチング部)、キャップ(不図示)を備えている。音叉型水晶片3は、二本の振動枝部31、32と基部37を備えており、各振動枝に励振電極35、36が形成されている。これら励振電極35、36は例えばクロム(Cr)―金(Au)、クロム―銀(Ag)、チタン(Ti)―パラジウム(Pd)、Au、Ag等で構成された薄膜で、その膜厚は例えば800Åに設定されている。
セラミックパッケージ2はその上方(紙面手前側)が開放されている箱型のもので、所定の位置に電極(不図示)が配線されている。リード電極4は、音叉型水晶片3の励振電極35、36に接続しているとともに、音叉型水晶片3の基部37を支持している。また、セラミックパッケージ2の開放部を覆うように金属のキャップ(不図示)が取り付けられ、これによって音叉型水晶片3は気密封止され、音叉型水晶振動子1として完成している。
音叉型水晶片3の各振動枝部31、32の先端部の表面には周波数調整用の錘として、金属膜33、34(以下調整用金属膜)が形成されている。調整用金属膜は、例えば前記励振電極と同様の材質で形成されている。調整用金属膜33、34は、周波数調整前の音叉型水晶片3発振周波数が、目標周波数よりも低くなるように形成されている。
図3は、本発明の一実施形態である周波数調整装置の概略構成を示すブロック図である。周波数調整装置5は、真空チャンバ51、周波数調整台52、発振回路53、周波数カウンタ54、コントローラ55、レーザー照射装置56、及び画像計測装置57で構成されている。なお、周波数調整台52は、真空チャンバ51内に設置されている。
周波数調整装置5における前記各構成要素について説明する。
周波数調整台52は、周波数調整時に音叉型水晶振動子1が載置されるものである。
発振回路53は、周波数調整台52上の音叉型振動子1の音叉型水晶片3を励振させ、その発振周波数を検出するとともに、その周波数信号を周波数カウンタ54に送信するものである。
周波数カウンタ54は、発振回路53から受けた周波数信号に基づいて音叉型水晶片3の発振周波数をカウントし、そのカウント信号をコントローラ55に送信するものである。
コントローラ55は、周波数カウンタ54からのカウント信号と画像計測装置57からの計測データを受けるとともに、これらに基づいてレーザー照射装置56のレーザー照射動作を制御するものであり、周波数測定手段55a、レーザー制御手段55b、演算手段55c、計測手段55d、周波数判定手段55eにより構成されている。
周波数測定手段55aは、
1.音叉型水晶片3の初期周波数を測定する機能と、
2.認識用除去後の音叉型水晶片3の周波数を測定する機能と、
3.加工終了後の音叉型水晶片3の周波数を測定する機能とを備える。
レーザー制御手段55bは、
1.前記周波数測定手段55aにおける機能1が終了した後に、画像計測装置57から送られた音叉型水晶片3の位置情報を受けて、予め定められた位置の金属膜にレーザーを照射させ、認識用除去を行わせる機能と、
2.演算手段55cにより算出された加工位置情報を基に、レーザー照射を行わせる機能とを備える。
演算手段55cは、
1.周波数測定手段55aにおける機能1により得られた初期周波数情報と、周波数測定手段55aにおける機能2により得られた認識用除去後の周波数情報を基に、認識用除去による周波数変化量を演算する機能と、
2.目標とする周波数に対する残りの周波数調整量を演算する機能と、
3.計測手段55dから受けた加工位置情報と、加工面積情報と、演算手段55cにおける機能1によって得られた認識用除去による周波数変化量を基に、金属膜の膜厚を算出する機能と、
4.演算手段55cにおける機能3によって得られた金属膜の膜厚と、演算手段55cにおける機能2よって得られた目標とする周波数に対する残りの周波数調整量を基に、目標周波数を得るための適切な加工位置を決定する機能とを備える。
以下、演算手段55cにおける機能3、4の具体的な方法について述べる。
図4は音叉型水晶片の片方の振動枝の先端付近を示す上面図である。
まず、予め音叉型水晶片3における振動について、音叉型水晶片3の持つ運動エネルギーと弾性エネルギーを受けて振動曲線を形成、その近似な式を求める。その式を基に周期変化量と加工位置、加工面積、調整用金属膜厚の関係を表したものが、以下の式となる。
Figure 2006086702
Δω/ω:周期変化量 q(u):振動片の振幅方向変位の近似式
u:先端から加工位置までの距離の全体に対する割合(x/l)
A:加工部面積 w:金属膜の幅
d:加工部の幅 h:加工膜の膜厚
なお、この式の数値は音叉型水晶片3の形状から振動曲線を等価的に表したもので、音叉型水晶片の形状が変わる度に、その都度算出されるものである。
この式より、計測手段55dから加工位置と加工面積の情報を受け、形成されている調整用金属膜厚を算出することができる。
算出された膜厚から、次に任意位置で同様の加工を行った際の予測される周波数変化量を算出し、また、演算手段55cの機能2で得られた目標とする周波数に対する残りの周波数調整量から、適切な加工位置情報を算出する。
図5は調整用金属膜の除去位置により周波数調整量が変化することを説明するための模式図であり、例えば、図4において、認識用除去により周波数が45ppm変化したとする。演算処理により調整用金属膜厚を算出した結果から、音叉型水晶片先端からどれだけの距離の部分の調整用金属膜を除去すればどれだけ周波数が変化するかが算出できる。例えば図5(a)の加工位置(振動枝先端からXa)では40ppm、図5(b)の加工位置(振動枝先端からXb)では35ppmの周波数変化があると算出できる。
また、必要な加工量が小さい場合は、任意位置において部分的に除去加工を行い、
例えば図5(c)では、図5(b)のと同じ加工位置において膜の40%を除去する事で、14ppmの周波数変化を得られると算出できる。
このように、音叉型振動片毎にその特性を認識する事で、演算手段55cの機能2で得られた目標とする周波数に対する残りの周波数調整量を受けて、適切な加工位置を導き出し、加工を行うことができる
計測手段55dは画像計測装置57から受けた画像情報から、音叉型水晶片の先端から加工位置までの距離と、加工面積を計測し、演算手段55cへと送る機能を持つ。
周波数判定手段55eは、周波数測定手段55aにおける機能3により得られた周波数が、目標とされる周波数に一致しているか判定する機能を持つ。この際、得られた周波数が目標周波数の範囲に入っていれば、音叉型水晶振動子1は真空チャンバ51より取出され、後工程へと廻される。もし、一致していなかった場合には再度周波数調整が行われる。
レーザー照射装置56は、レーザー制御手段55bから受けた位置情報を基に、レーザー照射位置を制御し、調整用金属膜の除去を行う機能を持つ。
画像計測装置57は、音叉型水晶片3の先端付近を画像計測し、
1.音叉型水晶片3の位置情報をレーザー制御手段55bに送る機能と、
2.レーザー制御手段55bの機能1が行われた後に、その画像情報を計測手段55dに送る機能を持つ。
次に、前記の様に構成された周波数調整装置5を用いた周波数調整動作について説明する。
まず、真空チャンバ51の扉を空け、発振周波数を調整しようとする音叉型水晶振動子1を真空チャンバ51内の周波数調整台52上に搬入する。
その後、前記扉を閉めて、真空チャンバ51内を真空引きする。この際、画像計測装置57により音叉型水晶片3の先端部付近が撮像され、そのデータがコントローラ55に送信される。これによって音叉型水晶片2の位置情報が認識され、レーザー照射の基準位置が決定される。
真空チャンバ51内が音叉型水晶振動子1の完成時の内部圧力に近い状態に真空引き(1.33Pa〜−0.665Pa程度)されたところで、発振回路53により音叉型水晶片3は励振され、その発振周波数を受けて発振回路53は周波数信号を周波数カウンタ54に送信、周波数カウンタ54は周波数信号をカウントし、そのカウント信号はコントローラ55へと送信される。コントローラ55では、周波数測定手段55aがその信号を受信する(以下、周波数測定動作という)。
コントローラ55において、周波数測定手段55aがカウント信号を受信したのち、レーザー制御手段55bにより、予め定められた位置にレーザー照射を行うようにレーザー照射機を制御し、認識用除去が行われる。
認識用除去を行った後、再度周波数測定動作を行い、周波数測定手段55aからの情報を受けて、コントローラ55における演算手段55cは、初期周波数情報と認識用除去後の周波数情報を基に、認識用除去による周波数変化量と、目標とする周波数に対する残りの周波数調整量を算出する。
同時に、画像計測装置57により音叉型水晶片3が撮像され、画像データがコントローラ55に送信される。コントローラ55において、計測手段55dは受信した画像データから、認識用除去の位置情報と、認識用除去部の面積を計測し、そのデータを基に演算手段55cは音叉型水晶片3の特性情報を認識し、目標とする周波数に対する残りの周波数調整量を受けて、レーザーの照射位置を決定する。この決定に従って、レーザー制御手段55bはレーザー照射機56を制御し、前記決定されたレーザー照射位置にレーザーを照射する(以下、周波数調整加工という)。
このレーザー照射動作が終了した後に、再度、音叉型水晶片3を励振し周波数測定動作を行う。そして、周波数測定手段55aからの情報を受けて、周波数判定手段55eは音叉型水晶振動変3の発振周波数が目標周波数と一致しているかどうか判定を行う。この際、発振周波数が目標周波数と一致している場合には、音叉型水晶振動子1は真空チャンバ51内から搬出され、後工程に送られる。もし、一致していなかった場合には再度周波数調整動作が行われる。
以上説明したように、本発明の周波数調整装置5による周波数調整動作によれば、予め、認識用除去を行うことで、その前後の周波数変化量とその認識用除去位置、認識用除去面積から音叉型水晶片3の個片毎の特性を認識した上で、音叉型水晶片3に対する発振周波数の調整量を決定し、レーザー照射を行うべきレーザー照射位置を設定しているので音叉型水晶片にバラツキがあっても(特に調整用金属膜の膜厚や金属膜の組成等のバラツキ)周波数調整でのバラツキを少なくできる。
また、音叉型水晶片3の個片毎の特性を認識した上で、音叉型水晶片3に対する発振周波数の調整量を決定できることで、これまでにない高い精度で音叉型水晶片3の周波数調整を行うことができる。認識用除去は1列の途中まででも可能であるが、振動枝幅wの1列または2列等整数(N)列を除去すると演算用データとして信頼性をあげることができる。好ましくは1列がよい。
前記の実施例1では、画像計測装置57を搭載した周波数調整動作について説明した。本実施形態は画像計測装置57を用いずに、音叉型水晶片3に対して周波数調整動作を行うようにしたものである。
音叉型水晶振動子1を周波数調整台52に載置する際に、予め高精度に位置決めする事で、レーザー制御手段55bからのレーザー照射位置情報と、レーザー照射装置56によるレーザー照射によって形成される除去スポット径を基に、画像計測装置を用いずとも認識用除去面積と、位置情報を算出できる。
本例の周波数調整動作によっても実施例1と同様の方法で周波数調整を行うことができ、また、撮像と位置情報の検出にかかる時間が短縮されるため、調整にかかる時間が減少し、音叉型水晶振動子1の生産効率を向上させることができる。
本実施例は実施例1の周波数調整装置5におけるレーザー制御手段55bの位置補正機能を改良したもので、ほかは実施例1と同じである。
計測手段55dが、画像計測装置57からの認識用除去部の画像データを受信し、認識用除去部の位置情報と、認識用除去部の面積を計測した際に、レーザー制御手段55bにも位置情報を送信する。レーザー制御手段55bが狙ったレーザー照射位置と、実際に認識用除去された位置を比較し、ずれが発生していれば補正をかけることで、周波数調整加工時に適切な加工位置に高精度にレーザー照射を行うことができる。
以上、音叉型水晶振動子1個の例で説明したが、複数個の音叉型水晶振動子に対して連続して周波数調整動作を行うようにすることは、従来技術と同様にできることは言うまでもない。複数個(例えば12個)を1バッチとして処理すれば、機械的変位や熱衝撃等の除去した状態で周波数測定ができ、機械的変位や熱衝撃等の影響をなくすことができる。
音叉型水晶振動子の内部構造を示す上面図 金属膜を形成した(一部省略)音叉型振動片の上面図 本発明の一実施形態である周波数調整装置の概略構成を示すブロック図 音叉型水晶片の片方の振動枝の先端付近を示す上面図 調整用金属膜の除去位置により周波数調整量が変化することを説明するための模式図
符号の説明
1 音叉型水晶振動子
2 セラミックパッケージ
3 音叉型水晶片
4 リード電極
5 周波数調整装置
33 周波数調整用金属膜
34 周波数調整用金属膜
35 励振電極膜
36 励振電極膜
37 水晶片基部
51 真空チャンバ
52 周波数調整台
53 発振回路
54 周波数カウンタ
55 コントローラ
55a 周波数測定手段
55b レーザー制御手段
55c 演算手段
55d 計測手段
55e 周波数判定手段
56 レーザー照射装置
57 画像計測装置

Claims (11)

  1. 音叉型振動子の振動片上に形成された周波数調整用金属膜の一部を、レーザー照射装置からのレーザー照射によって除去することにより、振動片の発振周波数を調整する周波数調整装置において、
    少なくとも、
    振動片の初期周波数を測定する手段と、
    前記振動片の周波数調整用金属膜を一部除去する手段と、
    該周波数調整用金属膜除去後の前記振動片の周波数を測定し、該周波数調整用金属膜除去による周波数変化量と目標とする周波数との差を演算する手段と、
    振動片先端から金属膜除去部の任意位置までの距離と、金属膜除去部の面積を計測する手段と、
    金属膜除去前後の周波数変化量、及び金属膜除去部の任意位置、金属膜除去面積を基に、前記金属膜の膜厚を演算する手段と、
    演算した膜厚と周波数変化量を基に、目標周波数を得るために適切な加工位置を決定する手段と、
    前記加工位置に加工を行うレーザー制御手段と、
    加工終了後に発振周波数を測定する手段とを備えることを特徴とする音叉型振動子の周波数調整装置。
  2. 金属膜の一部除去は振動片の振動枝幅方向N列であることを特徴とする請求項1記載の音叉型振動子の周波数調整装置。
  3. 振動片先端から金属膜除去部の任意位置までの距離と、金属膜除去部の面積を計測する手段が、画像計測装置であることを特徴とする請求項1または2記載の音叉型振動子の周波数調整装置。
  4. レーザー制御手段は、金属膜の一部除去後に画像計測を行い、演算された加工位置によりレーザーの加工位置を制御することを特徴とする請求項1、2または3記載の音叉型振動子の周波数調整装置。
  5. レーザー加工時は振動片の発振を停止することを特徴とする請求項1、2、3または4記載の音叉型振動子の周波数調整装置。
  6. 音叉型振動子の振動片上に形成された周波数調整用金属膜の一部を、レーザー照射装置からのレーザー照射によって除去することにより、振動片の発振周波数を調整する周波数調整方法において、
    振動片の初期周波数を測定する工程と、
    調整用金属膜を一部除去する工程と、
    金属膜除去後の周波数を測定し、金属膜除去による周波数変化量と、目標とする周波数に対する残りの周波数調整量を演算する工程と、
    振動片先端から金属膜除去部の任意位置までの距離と、金属膜除去部の面積を計測する工程と、
    金属膜除去前後の周波数変化量、及び金属膜除去位置、金属膜除去面積を基に、金属膜厚を演算する工程と、
    演算した膜厚と周波数変化量を基に、目標周波数を得るために適切な加工位置を決定する工程と、
    前記加工位置に加工を行うレーザー制御工程と、
    加工終了後に発振周波数を測定する工程とを備えることを特徴とする音叉型振動子の周波数調整方法。
  7. 金属膜の一部除去は振動片の振動枝幅方向N列であることを特徴とする請求項6記載の音叉型振動子の周波数調整方法。
  8. 振動片先端から金属膜除去部の任意位置までの距離と、金属膜除去部の面積を計測する工程が、画像計測装置によって行われることを特徴とする請求項6または7記載の音叉型振動子の周波数調整方法。
  9. レーザー制御工程は、金属膜の一部除去後に画像計測を行い、演算された加工位置によりレーザーの加工位置を制御すること特徴とする請求項6、7または8記載の音叉型振動子の周波数調整方法。
  10. レーザー加工時は振動片の発振を停止することを特徴とする請求項6、7、8または9記載の音叉型振動子の周波数調整方法。
  11. 請求項6から10のうち、いずれか一つの音叉型振動子の周波数調整法によって調整されたことを特徴とする音叉型振動子。
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