JP2018165644A - 振動素子の周波数調整方法、振動素子の製造方法および振動素子 - Google Patents

振動素子の周波数調整方法、振動素子の製造方法および振動素子 Download PDF

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【課題】振動腕の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れを低減することができる振動素子の周波数調整方法、振動素子の製造方法、および振動腕の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れが低減された振動素子を提供すること。【解決手段】前記一対の振動腕の共振周波数を測定した結果に基づいて、前記一対の振動腕のそれぞれの前記基部とは反対側である先端側の領域の一部に対してエネルギービームを照射して表面層の一部を除去加工する除去工程を含み、一方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射される領域の面積は、他方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射される領域の面積と同一であり、一方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射されることで除去される除去深さは、他方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射されることで除去される除去深さと異なる振動素子の周波数調整方法。【選択図】図2

Description

本発明は、振動素子の周波数調整方法、振動素子の製造方法および振動素子に関するものである。
従来から、圧電振動子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などの振動素子を用いて、角速度や加速度などの物理量を検出する物理量検出装置が知られている。
このような物理用検出装置の一例として、例えば、特許文献1には、基部と、基部から延出された連結アームと、連結アームの先端部から延出された複数の駆動アームと、基部から延出された複数の検出アームと、を備える圧電振動片を備えた振動型ジャイロスコープが開示されている。このような振動型ジャイロスコープは、駆動アームを屈曲振動させた状態で所定方向の角速度を受けると、駆動アームにコリオリ力が作用し、それに伴って、検出アームが屈曲振動する。このような検出アームの屈曲振動を検出することにより、角速度を検出することができる。
また、特許文献1に記載の振動型ジャイロスコープでは、各駆動アームの先端部に金属で構成された錘層が設けられている。そして、駆動アームの共振周波数のアンバランスによって生じる駆動アームから基部への振動漏れを低減するために、各駆動アームの先端部の錘層を除去することにより駆動アームの質量調整を行っている。
特開2006−105614号公報
特許文献1に記載の駆動アームの質量調整では、共振周波数の調整量に応じて錘層の平面視における除去面積を調整している。そのため、共振周波数の調整量の違いによって駆動アームごとに平面視における除去面積が異なるので、活性化した除去領域の表面に付着する水分や有機物等の異物の量が駆動アームごとに異なってしまう。その結果、調整した駆動アームの振動バランスが経時的にずれてしまうという問題があった。
本発明の目的は、振動腕の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れを低減することができる振動素子の周波数調整方法、かかる振動素子の周波数調整方法を含む振動素子の製造方法、および、振動腕の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れが低減された振動素子を提供することにある。
上記目的は、前述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下により実現することが可能である。
本適用例の振動素子の周波数調整方法は、基部と、前記基部から延出している一対の振動腕とを有する振動素子の共振周波数の調整方法であって、前記一対の振動腕の共振周波数を測定した結果に基づいて、前記一対の振動腕のそれぞれの前記基部とは反対側である先端側の領域の一部に対してエネルギービームを照射して表面層の一部を除去加工する除去工程を含み、前記基部の厚さ方向からの平面視で、一方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射される領域の面積は、他方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射される領域の面積と同一であり、一方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射されることで除去される除去深さは、他方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射されることで除去される除去深さと異なる。
このような振動素子の周波数調整方法によれば、除去深さを調整することにより共振周波数を調整するため、平面視でのエネルギービームが照射される領域の面積を一対の振動腕で互いに等しくすることができる。そのため、加工面に付着する水分や有機物の量をほぼ等しくすることができるので、調整済みの振動腕の振動バランスが悪化することを低減することができる。よって、振動腕の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れを低減することができる。
本適用例の振動素子の周波数調整方法では、前記一対の振動腕のそれぞれの前記先端側の領域は、前記平面視で、前記振動腕の延出している方向と直交する方向に沿う長さである幅が前記基部側の幅に対して大きい幅広部を含むことが好ましい。
これにより、振動腕の全長を抑えつつ、振動腕の先端側の質量を高めることができる。また、振動腕の共振周波数の調整を精度よく行うことができる。
本適用例の振動素子の周波数調整方法では、前記一対の振動腕のそれぞれの前記先端側の領域は、前記平面視で、前記振動腕の前記表面層として錘膜を含み、前記エネルギービームが照射される領域は、前記錘膜の少なくとも一部を含む領域であることが好ましい。
これにより、振動腕の共振周波数の調整を効率よくかつ精度よく行うことができる。
本適用例の振動素子の周波数調整方法では、前記一対の振動腕は、前記平面視で、互いに平行で、かつ、前記基部から同じ向きに延出していることが好ましい。
これにより、面内において一対の振動腕が互いに接近と離間を交互に繰り返す屈曲振動に伴う基部の変形を抑制し、基部から外部への振動漏れをより抑制することができる。
本適用例の振動素子の周波数調整方法では、前記一対の振動腕は、前記平面視で、互いに平行であり、前記エネルギービームが照射される領域は、前記平面視で、前記基部の重心を通り前記一対の振動腕の延出方向に平行な中心線に対して線対称の位置にあることが好ましい。
これにより、振動腕の共振周波数の調整を効率よくかつ精度よく行うことができる。
本適用例の振動素子の周波数調整方法では、前記除去工程の後に、所定の物質が存在する閉空間に前記振動素子を収容することにより、前記エネルギービームを照射して除去した除去箇所の表面に前記所定の物質を付着させる付着工程を行うことが好ましい。
これにより、除去箇所にさらに所定の物質やその他の物質が付着することを抑制することができるため、調整済みの振動腕の振動バランスが悪化することをより効果的に低減することができる。
本適用例の振動素子の製造方法は、本適用例の振動素子の周波数調整方法を含む。
このような振動素子の製造方法によれば、振動腕の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れが低減された振動素子を得ることができる。
本適用例の振動素子は、基部と、前記基部から延出している一対の振動腕とを有する振動素子であって、前記一対の振動腕は、それぞれ、前記基部とは反対側である先端側の領域の一部に凹部を有し、前記基部の厚さ方向からの平面視で、一方の前記振動腕の前記凹部の面積は、他方の前記振動腕の前記凹部の面積と同一であり、一方の前記振動腕の前記凹部の深さは、他方の前記振動腕の前記凹部の深さと異なり、前記一対の振動腕のそれぞれの前記凹部の表面および他方の前記振動腕の前記凹部の表面には、それぞれ、前記振動腕を構成する材料とは異なる材料を含む膜が設けられている。
このような振動素子によれば、凹部に設けられた膜上にさらに所定の物質やその他の物質が付着することを抑制することができる。そのため、振動腕の振動バランスの悪化を低減することができる。そのため、振動腕の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れを低減することができる。
第1実施形態に係る振動素子を備える物理量センサーの一例を示す断面図である。 振動素子の平面図である。 図2中のA1−A1線断面図である。 振動素子の製造方法の一例を説明するためのフロー図である。 振動素子形成工程を経て得られた振動素子の平面図である。 周波数調整工程における振動素子の平面図である。 周波数調整後の振動素子の平面図である。 封止工程における振動素子の平面図である。 従来の振動素子の周波数調整方法の各工程における振動漏れ量を示すグラフである。 第1実施形態に係る振動素子の周波数調整方法の各工程における振動漏れ量を示すグラフである。 第2実施形態に係る振動素子を示す図である。 第2実施形態に係る振動素子の周波数調整方法の各工程における振動漏れ量を示すグラフである。
以下、振動素子の周波数調整方法、振動素子の製造方法および振動素子の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大又は縮小して表示している箇所や、模式的に示している箇所もある。
また、本明細書において、「同一」および「等しい」とは、実質的に同一または等しいことを示し、機械的な設計および設置等の誤差を含む意味である。したがって、「同一」および「等しい」とは、対象同士の差が±5%以内であることを含む意味である。
<第1実施形態>
1.物理量センサー
まず、本適用例の振動素子の製造方法の説明に先立ち、本適用例の振動素子を備える物理量センサーについて簡単に説明する。
図1は、第1実施形態に係る振動素子を備える物理量センサーの一例を示す断面図である。
図1に示す物理量センサー10は、振動素子1と、この振動素子1を収容するパッケージ11と、振動素子1をパッケージ11に対して支持している支持基板12および配線パターン13と、パッケージ11内に配置されている回路素子14と、を有している。
パッケージ11は、振動素子1を収納する凹部を有する箱状のベース111と、ベース111の凹部の開口を塞ぐようにベース111に接合部材113を介して接合された板状のリッド112と、を有する。パッケージ11内の空間S(閉空間)は、減圧(真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。また、ベース111の底部には、封止孔としての貫通孔115が設けられており、貫通孔115は、例えば各種ガラス材料や金属材料等を用いて形成された封止材116により封止されている。
ベース111の凹部は、開口側に位置する上段面と、底部側に位置する下段面と、これらの面の間に位置する中段面と、を有する。このベース111の構成材料としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム等の各種セラミックスや、各種ガラス材料を用いることができる。また、リッド112の構成材料としては、特に限定されないが、ベース111の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース111の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。また、本実施形態では、接合部材113としてシームリングを用いるが、接合部材113は、例えば、低融点ガラス、接着剤等を用いて構成されたものであってもよい。
ベース111の凹部の上段面および中段面には、それぞれ、複数の接続端子(図示せず)が設けられている。中段面に設けられている複数の接続端子のうち、一部は、ベース111に設けられた配線層(図示せず)を介して、ベース111の底面に設けられた端子(図示せず)に電気的に接続され、残部は、上段に設けられている複数の接続端子に配線(図示せず)を介して電気的に接続されている。これら接続端子は、導電性を有していれば特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)等のメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)等の各被膜を積層した金属被膜で構成されている。
回路素子14は、ベース111の凹部の下段面に接着剤16等によって固定されている。接着剤16としては、例えば、エポキシ系、シリコーン系、ポリイミド系の接着剤を用いることができる。回路素子14は、図示しない複数の端子を有し、この各端子が導電性ワイヤー15によって、前述した中段面に設けられている各接続端子と電気的に接続されている。この回路素子14は、振動素子1を駆動振動させるための駆動回路と、角速度が加わったときに振動素子1に生じる検出振動を検出する検出回路と、を有する。
また、ベース111の凹部の上段面に設けられている複数の接続端子には、導電性接着剤17を介して、配線パターン13が接続されている。この配線パターン13は、支持基板12に接合されている。また、導電性接着剤17としては、例えば、金属フィラーなどの導電性物質が混合された、エポキシ系、シリコーン系、ポリイミド系などの導電性接着剤を用いることができる。
支持基板12は、中央部に開口を有しており、その開口内には、配線パターン13が有する複数の長尺状のリードが延びている。これらリードの先端部には、導電性のバンプ(図示せず)を介して振動素子1が接続されている。
なお、本実施形態では、回路素子14がパッケージ11の内部に設けられているが、回路素子14は、パッケージ11の外部に設けられていてもよい。
2.振動素子
図2は、振動素子の平面図である。図3は、図2中のA1−A1線断面図である。なお、図2では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、各軸を示す矢印の先端側を「+」、基端側を「−」とする。また、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。また、+Z軸方向側を「上」、−Z軸方向側を「下」ともいう。また、本実施形態では、X軸、Y軸およびZ軸は、水晶の結晶軸である電気軸、機械軸および光軸にそれぞれ対応している。
図2に示す振動素子1は、Z軸まわりの角速度ωを検出するセンサー素子である。この振動素子1は、振動体4(振動片)と、振動体4の表面に形成された電極膜パターン(図示せず)および錘膜パターン5と、を有している。なお、図2および図3では電極膜パターンの図示を省略している。
−振動体−
振動体4は、水晶基板の結晶軸であるY軸(機械軸)およびX軸(電気軸)で規定されるXY平面に広がりを有し、Z軸(光軸)方向に厚さを有する板状をなしている。すなわち、振動体4は、Zカット水晶板で構成されている。なお、Z軸は、振動体4の厚さ方向と必ずしも一致している必要はなく、常温近傍における周波数の温度による変化を小さくする観点から、厚さ方向に対して若干傾けてもよい。具体的には、Zカット水晶板とは、Z軸に直交した面をX軸およびY軸の少なくとも一方を中心に0度〜10度の範囲で回転させた面が、主面となるようなカット角の水晶板を含む。なお、振動体4は、シリコン等の圧電性を有しないものであってもよく、この場合、振動体4上に圧電素子を適宜設ければよい。
本実施形態の振動体4は、いわゆるダブルT型の形状をなしている。この振動体4は、基部41と、基部41から延出している一対の連結腕42、43と、連結腕42から延出している2つの駆動振動腕44、45と、連結腕43から延出している2つの駆動振動腕46、47と、基部41から延出している2つ(一対)の検出振動腕48、49と、を有している。なお、この振動体4は、図2中の左右で対称に形成されている。本実施形態では、互いに平行でかつ基部41に対して同じ方向(+Y軸方向)に延出している一対の駆動振動腕44、46と、互いに平行でかつ基部41に対して同じ方向(−Y軸方向)に延出している一対の駆動振動腕45、47とを有する。すなわち、本実施形態では、2組の「一対の振動腕」を有する。
基部41は、前述した支持基板12および配線パターン13を介して、パッケージ11のベース111に固定されている。
連結腕42、43は、基部41からX軸方向に沿って互いに反対方向に延出している。なお、連結腕42、43の上面および下面のそれぞれに、その長さ方向(X軸方向)に延在する溝または孔を設けてもよい。
駆動振動腕44、45は、連結腕42の先端部からY軸方向に沿って互いに反対方向に延出している。同様に、駆動振動腕46、47は、連結腕43の先端部からY軸方向に沿って互いに反対方向に延出している。本実施形態では、駆動振動腕44、45、46、47の先端側の領域は、それぞれ、駆動振動腕44、45、46、47の基端側の領域の幅W2よりも広い幅W1を有する幅広部441、451、461、471を含む。なお、駆動振動腕44〜47の上面および下面には、それぞれ、その延出方向に延在する溝または孔が設けられていてもよい。
検出振動腕48、49は、基部41からY軸方向に沿って互いに反対方向に延出している。本実施形態では、検出振動腕48、49の先端側の領域は、それぞれ、検出振動腕48、49の基端側の領域の幅よりも広い幅を有する幅広部481、491を有する。なお、検出振動腕48、49の上面および下面には、それぞれ、その延出方向に延在する溝または孔が設けられていてもよい。
−電極膜パターン−
前述した振動体4の表面に設けられている電極膜パターンは、図示しないが、駆動振動腕44〜47に設けられている駆動信号電極および駆動接地電極と、検出振動腕48、49に設けられている検出信号電極および検出接地電極と、これらの電極に対応して基部41に設けられている複数の端子と、を有している。
−錘膜パターン−
錘膜パターン5は、図示しないが、前述した電極膜パターン上に設けられている。図2に示すように、複数の錘膜パターン5は、駆動振動腕44、45、46、47の先端部(幅広部441、451、461、471)に設けられている錘膜51、52、53、54(表面層)と、検出振動腕48、49の先端部(幅広部481、491)に設けられている錘膜55、56と、を有している。
錘膜51〜54は、駆動振動腕44〜47の共振周波数(以下、「駆動周波数」とも言う)を調整する機能を有する。錘膜55、56は、検出振動腕48、49の共振周波数(以下、「検出周波数」とも言う)を調整する機能を有する。
図2に示すように、錘膜51〜54の一部は除去されている。そのため、幅広部441は、錘膜51の一部が除去されることで形成された凹部511を有する。幅広部451は、錘膜52の一部が除去されることで形成された凹部521を有する。幅広部461は、錘膜53の一部が除去されることで形成された凹部531を有する。幅広部471は、錘膜54の一部が除去されることで形成された凹部541を有する。後述するが、このように錘膜51〜54の一部を除去することにより、漏れ振動を除去することができる。
凹部511と凹部531とは、基部41の中心を通り、Y軸に平行な線分Aを中心として対称な位置に設けられている。同様に、凹部521と凹部541とは、線分Aを中心として対称な位置に設けられている。また、本実施形態では、凹部511、521、531、541は、幅広部441、451、461、471の先端側に位置している。
凹部511〜541は、基部41の厚さ方向からの平面視で、互いに同一の形状および同一の面積である。なお、本実施形態では凹部511〜541の平面視での形状は、矩形状であるが、これに限定されず、いかなる形状であってもよい。また、凹部511〜541の平面視での面積は、例えば、1μm〜20000μm程度である。
本実施形態では、凹部511〜541の少なくとも1つの深さは、その他の凹部の深さとは異なる。例えば、本実施形態では、図3に示すように、凹部511の深さd1は、凹部531の深さd3よりも深い。また、図示はしないが、凹部521の深さd2は、凹部541の深さd4よりも深い。また、凹部511〜541の深さd1〜d4は、それぞれ、例えば、1nm〜2000nm程度である。
凹部511〜541の表面には、膜50が設けられている。本実施形態では、膜50は、例えばシリコーンを含む単分子膜で構成されている。凹部511〜541の表面に設けられた各膜50の膜厚d5は、等しい。また、膜50の膜厚d5は、例えば、0.1nm〜5nm程度である。後述するが、この膜50を備えることで、周波数の経時変化を抑制し、経時的な漏れ振動を低減することができる。
このような錘膜51〜56の構成材料としては、特に限定されず、例えば、金属(金属材料)、無機化合物、樹脂等を用いることができるが、金属または無機化合物を用いるのが好ましい。金属または無機化合物は、気相成膜法により簡単かつ高精度に成膜することができる。また、金属または無機化合物で構成された錘膜51〜56は、エネルギービームの照射により効率的かつ高精度に除去することができる。このようなことから、錘膜パターン5を金属または無機化合物で成膜することにより形成することで、後述する周波数調整がより効率的かつ高精度なものとなる。
かかる金属材料としては、例えば、ニッケル(Ni)、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、駆動電極や検出電極と一括形成できるという観点から、かかる金属材料としては、Al、Cr、Fe、Ni、Cu、Ag、Au、Ptまたはこれらのうちの少なくとも1種を含む合金を用いるのが好ましい。
また、かかる無機化合物としては、アルミナ(酸化アルミニウム)、シリカ(酸化シリコン)、チタニア(酸化チタン)、ジルコニア、イットリア、リン酸カルシウム等の酸化物セラミックス、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン、窒化ボロン等の窒化物セラミックス、グラファイト、タングステンカーバイト等の炭化物系セラミックス、その他、例えばチタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、PZT、PLZT、PLLZT等の強誘電体材料などが挙げられ、中でも、酸化シリコン(SiO)、酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(Al)等の絶縁材料を用いるのが好ましい。
具体的には、錘膜51〜56は、例えば、Cr(クロム)からなる下地層に、Au(金)からなる上層を積層した構成であることが好ましい。これにより、水晶を用いて形成された振動体4に対する密着性に優れるとともに、共振周波数の調整を高精度にかつ効率よく行うことができる。
また、各錘膜51〜56の厚さ(平均厚さ)は、特に限定されないが、例えば、10nm以上10000nm以下程度である。
以上説明した振動素子1では、振動素子1に角速度が加わらない状態において、駆動信号端子に駆動信号を入力することで駆動信号電極と駆動接地電極との間に電界が生じると、各駆動振動腕44〜47が図2中の矢印αに示す方向に屈曲振動(駆動振動)を行う。このとき、駆動振動腕44、45と駆動振動腕46、47とが図2にて左右対称の振動を行っているため、基部41および検出振動腕48、49は、ほとんど振動しない。
この駆動振動を行っている状態で、Z軸に沿った軸a(重心)周りの角速度ωが振動素子1に加わると、検出振動(検出モードの振動)が励振される。具体的には、駆動振動腕44〜47および連結腕42、43に図2中矢印γで示す方向のコリオリの力が働き、新たな振動が励起される。これに伴い、この連結腕42、43の振動を打ち消すように、検出振動腕48、49に図2中矢印βに示す方向の検出振動が励起される。そして、この検出振動により検出振動腕48、49に発生した電荷を、検出信号電極から検出信号として取り出し、この検出信号に基づいて角速度が求められる。
以上説明したような振動素子1は、基部41と、基部41から延出している一対の振動腕とを有する。本実施形態では、振動素子1は、一対の駆動振動腕44、46(一対の振動腕)と、一対の駆動振動腕45、47(一対の振動腕)とを有する。また、駆動振動腕44は、基部41とは反対側である先端側の領域(幅広部441)の一部に凹部511を有し、駆動振動腕46は、基部41とは反対側である先端側の領域(幅広部461)の一部に凹部531を有する。同様に、駆動振動腕45は、基部41とは反対側である先端側の領域(幅広部451)の一部に凹部521を有し、駆動振動腕47は、基部41とは反対側である先端側の領域(幅広部471)の一部に凹部541を有する。また、基部41の厚さ方向からの平面視で、駆動振動腕44(一方の振動腕)の凹部511の面積は、駆動振動腕46(他方の振動腕)の凹部531の面積と同一である。駆動振動腕44(一方の振動腕)の凹部511の深さd1は、駆動振動腕46(他方の振動腕)の凹部531の深さd3と異なる。同様に、基部41の厚さ方向からの平面視で、駆動振動腕45(一方の振動腕)の凹部521の面積は、駆動振動腕47(他方の振動腕)の凹部541の面積と同一である。駆動振動腕45(一方の振動腕)の凹部521の深さd2は、駆動振動腕47(他方の振動腕)の凹部541の深さd4と異なる。そして、駆動振動腕44(一方の振動腕)の凹部511の表面および駆動振動腕46(他方の振動腕)の凹部531の表面には、それぞれ、駆動振動腕44、46を構成する材料とは異なる材料を含む膜50が設けられている。同様に、駆動振動腕45(一方の振動腕)の凹部521の表面および駆動振動腕47(他方の振動腕)の凹部541の表面には、それぞれ、駆動振動腕45、47を構成する材料とは異なる材料を含む膜50が設けられている。このような振動素子1によれば、凹部511〜541に設けられた膜50上にさらに所定の物質(例えば、水分や有機物等)が付着することを抑制することができる。そのため、経時的に駆動振動腕44〜47の振動バランスが悪化することを低減することができる。そのため、駆動振動腕44〜47の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れを低減することができる。
以上説明したような物理量センサー10は、前述したように、駆動振動腕44〜47の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れを低減する振動素子1を備えている。そのため、物理量センサー10は、高精度であり、かつ、安定性に優れている。
3.物理量センサーの製造方法
次に、物理量センサーの製造方法について、前述した物理量センサー10を製造する場合を例に説明する。
図4は、振動素子の製造方法の一例を説明するためのフロー図である。
物理量センサー10の製造方法は、図4に示すように、[1]振動素子形成工程(ステップS1)と、[2]実装工程(ステップS2)と、[3]周波数調整工程(ステップS3)と、[4]封止工程(ステップS4)と、を有している。ここで、物理量センサー10の製造方法は、振動素子1の周波数調整方法および振動素子1の製造方法を含んでいる。振動素子1の周波数調整方法は、上記[1]〜[4]工程のうち、少なくとも[3]工程を有している。振動素子1の製造方法は、上記[1]〜[4]工程のうち、少なくとも[1]工程および[3]工程を有している。以下、各工程を順次説明する。
[1]振動素子形成工程(ステップS1)
図5は、振動素子形成工程を経て得られた振動素子の平面図である。
まず、図5に示す振動素子1a(周波数調整前の振動素子1a)を形成する。すなわち、本工程では、図5に示すように、凹部511、521、531、541が形成される前の錘膜51a、52a、53a、54aと、錘膜55、56と、を有する錘膜パターン5aを備える振動素子1aを形成する。
具体的には、例えば、まず、振動体4の母材である水晶基板を用意し、その水晶基板の一方の面上にフォトレジストを塗布して、振動体4に対応する形状に露光・現像することにより、レジストマスク(図示せず)を得る。次に、レジストマスクが形成された状態で水晶基板の両面にそれぞれ、例えば蒸着法、スパッタ法等によりCr層、Au層をこの順で成膜し、Au層上に例えばめっき法等によりNi層を成膜する。その後、レジストマスクを例えばエッチング等により除去することによりマスクを得る。
次に、水晶基板の一方の面側からマスクを介して水晶基板を例えばCをエッチングガスとして用いた反応性イオンエッチング(RIE)によりドライエッチングする。これにより、振動体4を形成する。なお、この段階では、振動体4は、水晶基板の他の部分に連結した状態(以下、「ウエハー状態」とも言う)である。このウエハー状態では、振動体4は、例えば、幅および厚さのうちの少なくとも一方が小さく脆弱に形成された折り取り部を介して水晶基板の他の部分に連結されている。また、ウエハー状態では、水晶基板に複数の振動素子1を一括して形成することができる。
その後は、例えば、振動体4の表面に、例えば、スパッタリング等の成膜装置によって金属膜を一様に形成する。そして、フォトレジストを塗布して、露光・現像することにより、レジストマスクを得た後、エッチング液を用いて、レジストマスクから露出している部分の金属膜を除去する。これにより、電極膜パターンが形成される。
次いで、電極膜パターン上に、例えばマスク蒸着により錘膜パターン5aを形成する。
以上のようにして振動素子1aを形成する。
なお、振動素子1aを形成した後に、必要に応じて、検出振動腕48、49の共振周波数と駆動振動腕44〜47の共振周波数との差である離調周波数を調整する離調周波数調整工程を行うことができる。離調周波数調整工程では、例えば、検出振動腕48、49および駆動振動腕44〜47のそれぞれの共振周波数を測定し、その測定結果に基づいて、錘膜55、56の少なくとも一部を除去する。これにより、検出振動腕48、49の共振周波数を調整し、離調周波数を調整することができる。
[2]実装工程(ステップS2)
次に、図示はしないが、ウエハー状態の振動素子1aを水晶基板から切り離し(例えば折り取り部を折り取り)、振動素子1aを、前述したパッケージ11のベース111に実装する(図1参照)。なお、本工程では、リッド112は、ベース111に接合していない。また、本工程では、回路素子14は、ベース111の凹部の下段面に接着剤16によって固定されており、配線パターン13は、導電性接着剤17によってベース111の凹部の上段面に設けられている複数の接続端子に接続されている(図1参照)。
[3]周波数調整工程(ステップS3)
図6は、周波数調整工程における振動素子の平面図である。図7は、周波数調整後の振動素子の平面図である。
次に、駆動振動腕44〜47の共振周波数が互いに等しくなるように、錘膜51a〜54aの一部を除去して、振動漏れ量の調整を行う。ここで、「振動漏れ量」とは、駆動振動腕44〜47を駆動振動させており、かつ回転が加わっていない時に、検出振動腕48、49から出力される信号(オフセットあるいはゼロ点信号)の大きさのことをいう。
本工程では、まず、駆動振動腕44〜47の共振周波数を測定する。また、錘膜51a〜54aの少なくとも1つの一部を規定量だけ除去し、それによる駆動周波数の変化量を測定することで、加工量に対する駆動周波数の変化量を求める。なお、駆動振動腕44〜47の共振周波数を測定すること、および、駆動周波数の変化量を求めることは、複数の振動体4ごとに行う。
次いで、駆動振動腕44〜47の共振周波数の測定結果、および、加工量に対する駆動周波数の変化量に基づいて、駆動振動腕44〜47の共振周波数が互いに等しくなるように、図6に示すようにエネルギービームEを錘膜51a〜54aの一部に照射して、図7sに示すように錘膜51a〜54aの一部を除去する。これにより、図7に示すように、凹部511〜凹部541が形成される。
エネルギービームE(エネルギー線)としては、例えば、パルス幅が1ps(ピコ秒)以下であるレーザー(例えば、エキシマレーザー)や、イオンビーム等を用いることが好ましい。特に、FIB(Focused Ion Beam)や、IBF(Ion Beam Figuring)等のイオンビームを用いることが好ましい。また、FIBを用いることで、微細な加工をより高精度に行うことができる。IBFを用いることで、微細な加工を迅速に行うことができるので、生産性を高めることができる。
図6に示すように、エネルギービームEを照射する領域S51、S52、S53、S54(照射領域)は、幅広部441、451、461、471の先端側である。また、領域S51と領域S53とは線分Aを中心として線対称な位置にある。同様に、領域S51と領域S53とは線分Aを中心として線対称な位置にある。また、領域S51〜S54は、平面視で、互いに同一の形状および同一の面積である。領域S51〜S54の平面視での面積は、例えば、1μm〜20000μm程度である。
また、駆動振動腕44〜47の共振周波数の測定結果、および、加工量に対する駆動周波数の変化量に基づいて、領域S51〜S54ごとにエネルギービームEの照射時間、照射量または出力を設定することが好ましい。これにより、駆動振動腕44〜47の共振周波数の合わせ込みを高精度に行うことができる。本実施形態では、例えば、領域S51、S52に対するエネルギービームEの照射時間、照射量または出力は、領域S53、S54に対するそれよりも大きい。
以上のようにして、図7に示す振動素子1bを形成する。本実施形態では、前述したように、エネルギービームEの照射時間、照射量または出力を調整しているため、振動素子1bでは、駆動振動腕44の凹部511の深さd1は、駆動振動腕46の凹部531の深さd3よりも深く形成される(図3参照)。また、図示はしないが、駆動振動腕45の凹部521の深さd2は、駆動振動腕47の凹部541の深さd4よりも深く形成される。なお、深さd1、d3の大小関係および深さd2、d4の大小関係は、それぞれ、逆であってもよい。
また、振動素子1bが有する凹部511〜541の表面は、エネルギービームEの照射により、ダングリングボンドが露出した状態であり、化学的に活性な状態である。なお、エネルギービームEを照射した後に例えば洗浄等を行うことにより、凹部511〜541の表面を化学的に活性な状態としてもよい。
[4]封止工程(ステップS4)
次に、ベース111に対して接合部材113によりリッド112を接合し、ベース111の凹部を封止する。これにより、パッケージ11内に振動素子1bを収容する(図1参照)。封止工程は、リッド112を接合する封止工程1と、パッケージ11内を所定の環境、例えば真空状態にして密封する封止工程2と、を含むものである。
〈封止工程1〉
ベース111に対するリッド112の接合は、ベース111上に接合部材113(シームリング)を設け、接合部材113上にリッド112を載置して、例えば抵抗溶接機を用いて、ベース111に接合部材113をシーム溶接することによって行われる。
図8は、封止工程における振動素子の平面図である。
本工程では、シーム溶接によって、接着剤16や導電性接着剤17から発生したガスがパッケージ11内部に発生する。例えば、接着剤16や導電性接着剤17にシリコーン系の接着剤を用いている場合には、パッケージ11内部は、シリコーンを含むガスで充填された状態となる。ここで、前述したように、凹部511〜541の表面は、ダングリングボンドが露出した状態であり、化学的に活性な状態である。そのため、凹部511〜541の表面のダングリングボンドは、接着剤16や導電性接着剤17から発生したガス中に含まれる物質M(例えば、シリコーン分子)と化学的に結合し易い状態にある(図8参照)。それゆえ、シーム溶接時に、例えば数秒程度の短時間で、凹部511〜541の表面のダングリングボンドと物質Mとが結合する。これにより、凹部511〜541の表面全体に膜50が形成され、凹部511〜541の表面は安定化した状態となる(図2参照)。例えば、接着剤16や導電性接着剤17がシリコーン系の接着剤を用いている場合には、シリコーンを含む単分子膜で構成された膜50が形成される。
なお、膜50を構成している物質(例えば、シリコーン分子)はダングリングボンドを備えておらず、安定した状態であるため、膜50の表面は、他の物質(例えば水分や有機物等)と化学的に結合し難い状態である。それゆえ、経時的に膜50の表面に他の物質が付着することにより、駆動振動腕44〜47の共振周波数が変化することを抑制または防止することができる。そのため、周波数の経時変化により、駆動振動腕44〜47の振動バランスが崩れることを低減することができる。
また、膜50が単分子膜である場合、膜50を形成している分子の分子量や重合度等によって膜50の厚さが規定される。そのため、接着剤16や導電性接着剤17の種類等によって、膜50の厚さを予め把握することができる。それゆえ、前述した周波数調整工程(ステップS3)で除去加工する除去量は、膜50の重さ分を差し引いた量とすることで、より高精度に周波数調整を行うことができる。
なお、本実施形態では、膜50は、接着剤16や導電性接着剤17から発生したガス中に含まれる物質Mを用いて形成されているが、膜50は、他の物質を用いて形成されていてもよい。例えば、エネルギービームEを照射した後でシーム溶接する前に、予め所望の物質(物質Mまたはその他の物質)を凹部511〜541に化学的に結合させてもよい。
また、膜50が確実に形成されるように加熱工程(アニール工程)を追加してもよい。
〈封止工程2〉
次に、真空チャンバ(図示せず)内で貫通孔115からシーム溶接時にパッケージ11内部に発生したガスを排出し、封止材116により貫通孔115を封止する(図1参照)。
以上のようにして物理量センサー10を形成することができる。
前述したように、振動素子1aの周波数調整方法は、[3]周波数調整工程(ステップS3)を有する。すなわち、振動素子1aの周波数調整方法は、基部41と、基部41から延出している一対の振動腕とを有する振動素子1aの共振周波数の調整方法である。本実施形態では、振動素子1aは、一対の駆動振動腕44、46(一対の振動腕)と、一対の駆動振動腕45、47(一対の振動腕)とを有する。また、駆動振動腕44〜47の共振周波数を測定した結果に基づいて、駆動振動腕44〜47のそれぞれの幅広部441〜471に設けられた錘膜51a〜54a(基部41とは反対側である先端側の領域)の一部に対してエネルギービームEを照射して表面層(本実施形態では錘膜51、52、53、54)の一部を除去加工する除去工程(周波数調整工程)を含む。そして、基部41の厚さ方向からの平面視で、駆動振動腕44(一方の振動腕)のエネルギービームEが照射される領域S51の面積は、駆動振動腕46(他方の振動腕)のエネルギービームEが照射される領域S53の面積と同一である。駆動振動腕44(一方の振動腕)のエネルギービームEが照射されることで除去される除去深さ(深さd1)は、駆動振動腕46(他方の振動腕)のエネルギービームEが照射されることで除去される除去深さ(深さd3)と異なる(本実施形態では、深さd1>深さd3)。同様に、平面視で、駆動振動腕45(一方の振動腕)のエネルギービームEが照射される領域S52の面積は、駆動振動腕47(他方の振動腕)のエネルギービームEが照射される領域S54の面積と同一である。駆動振動腕45(一方の振動腕)の深さd2は、駆動振動腕47(他方の振動腕)の深さd4と異なる(本実施形態では、深さd2>深さd4)。
このような振動素子1の周波数調整方法によれば、深さd1〜d4を調整することにより、駆動振動腕44〜47の共振周波数を調整するため、領域S51〜S54の平面視での面積を駆動振動腕44〜47で互いに等しくすることができる。そのため、凹部511〜541に付着する物質Mの量を等しくすることができるので、調整済みの駆動振動腕44〜47の振動バランスが悪化することを低減することができる。よって、周波数の経時変化による振動漏れを低減することができる。また、駆動振動腕44〜47の共振周波数を測定した結果等に基づいて、駆動振動腕44〜47の共振周波数を調整するため、振動素子1ごとに振動バランスの精度をより高めることができる。
また、周波数調整方法としては、例えば平面視での除去面積を調整する方法と、本実施形態のように除去深さを調整する方法とがあるが、前者は、後者に比べてエネルギービームEを走査する移動量(走査量)が多い。これに対し、後者は、例えば照射時間を調整すればよく、エネルギービームEを走査する移動量(走査量)を前者よりも少なくすることができる。よって、本実施形態の周波数調整方法によれば、平面視での除去面積を調整する方法よりも、容易かつ効率よく周波数の調整を行うことができる。
図9は、従来の振動素子の周波数調整方法の各工程における振動漏れ量を示すグラフである。すなわち、共振周波数の調整量に応じて錘膜51〜54の平面視における除去面積を調整した場合の振動漏れ量を示すグラフである。なお、図9に示す1つの線分が、従来の周波数調整方法が施された1つの振動素子の結果を示している。
図9に示すように、レーザーの照射領域の平面視での面積を調整することにより駆動振動腕の共振周波数を調整した場合、調整後においては、振動漏れ量を零に近づけることができる。しかし、調整後の封止工程1および封止工程2の処理によって振動漏れ量が大きくなっている。このように、従来の周波数調整方法では、調整前の振動漏れ量の大きさによらず、調整後に経時的に振動漏れ量が大きくなってしまう。
図10は、第1実施形態に係る振動素子の周波数調整方法の各工程における振動漏れ量を示すグラフである。すなわち、図10は、領域S51〜S54の面積が等しく、深さd1〜d4にバラつきがある場合の振動漏れ量を示すグラフである。なお、図10に示す1つの線分が、本実施形態の周波数調整方法が施された1つの振動素子1(振動素子1a、1b)の結果を示している。
図10に示すように、除去深さ(深さd1〜d4)を調整することにより駆動振動腕44〜47の共振周波数を調整した場合、調整後において、振動漏れ量を零に近づけることができる。さらに、調整後の封止工程1および封止工程2においても、その処理によって振動漏れ量が過剰に大きくなることはない。このように、本実施形態の周波数調整方法によれば、調整後においても経時的に振動漏れ量が大きくなることを抑制することができる。これは、錘膜51〜54の平面視における除去面積を調整するよりも除去深さを調整した方が、共振周波数の調整量に応じた錘膜51〜54の除去量の差(バラつき)に対する凹部511〜541の表面積の差(バラつき)を小さくできるためである。凹部511〜541の表面積の差(バラつき)を小さくできることで、各凹部511〜541の表面上に形成される膜50の大きさ(表面に付着する物質Mの量)の差(バラつき)を小さくすることができる。そのため、本実施形態によれば、調整済みの駆動振動腕44〜47の振動バランスが経時的に悪化することを低減することができる。
また、前述したように、一対の駆動振動腕44、46(振動腕)は、平面視で、互いに平行である。同様に、一対の駆動振動腕45、47(振動腕)は、平面視で、互いに平行である。また、エネルギービームEが照射される領域S51と領域S53とは、平面視で、基部41の重心を通り一対の駆動振動腕44、46(一対の駆動振動腕45、47)の延出方向に平行な中心線、すなわち軸aを通り駆動振動腕44、46の延出方向に沿った線分Aに対して線対称の位置にある。同様に、領域S52と領域S54は、基部41の中心線、すなわち軸aを通り駆動振動腕45、47の延出方向に沿った線分Aに対して線対称の位置にある。これにより、微小な調整を要する駆動振動腕44〜47の共振周波数の調整を効率よくかつ精度よく行うことができる。
また、前述したように、本実施形態の周波数調整方法では、[3]周波数調整工程(ステップS3)の後の[4]封止工程(ステップS4)にて、凹部511〜541の表面に物質Mを付着させて膜50を形成している。すなわち、除去工程である[3]周波数調整工程(ステップS3)の後に、[4]封止工程(ステップS4)において、所定の物質Mが存在する閉空間(空間S)に振動素子1bを収容することにより、エネルギービームEを照射して除去した除去箇所である凹部511〜541の表面に所定の物質Mを付着させる付着工程を行う。これにより、調整済みの駆動振動腕44〜47の振動バランスが悪化することをより効果的に低減することができる。特に、各膜50の表面が化学的に安定な状態であることが好ましい。これにより、膜50の表面に、さらに所定の物質Mやその他の物質が付着することを抑制することができる。
また、前述したように、駆動振動腕44の先端側の領域は、平面視で、駆動振動腕44の延出している方向と交差する方向に沿った幅W1が基部41側の幅W2に対して大きい幅広部441を含み、駆動振動腕46の先端側の領域は、平面視で、駆動振動腕46の延出している方向と直交する方向に沿う長さである幅W1が基部41側の幅W2に対して大きい幅広部461を含む。同様に、駆動振動腕45の先端側の領域は、幅広部451を含み、駆動振動腕47の先端側の領域は、幅広部471を含む。これにより、駆動振動腕44〜47の全長を抑えつつ、駆動振動腕44〜47の先端側の質量を高めることができる。また、幅広部441〜471を有することで、駆動振動腕44〜47の共振周波数の調整を効率よくかつ精度よく行うことができる。
さらに、前述したように、振動素子1aでは、駆動振動腕44の先端側の領域(幅広部441)は、平面視で、駆動振動腕44の表面層として錘膜51aを含み、駆動振動腕46の先端側の領域(幅広部461)は、平面視で、駆動振動腕46の表面層として錘膜53aを含む。同様に、振動素子1aでは、駆動振動腕45の先端側の領域(幅広部451)は、平面視で、駆動振動腕45の表面層として錘膜52aを含み、駆動振動腕47の先端側の領域(幅広部471)は、平面視で、駆動振動腕47の表面層として錘膜54aを含む。そして、エネルギービームEが照射される領域S51、S52、S53、S54は、錘膜51a、52a、53a、54aの少なくとも一部を含む領域である。本実施形態では、領域S51、S52、S53、S54は、錘膜51a、52a、53a、54a内に収まっている。これにより、駆動振動腕44〜47の共振周波数を効率よくかつ高精度に合わせ込むことができる。特に、錘膜51a、52a、53a、54aがAu(金)を含む場合には、加工がし易いため、効率よく除去加工を行うことができる。
また、前述したように、駆動振動腕44、46(一対の振動腕)は、平面視で、互いに平行で、かつ、基部41に対して同じ側に延出している。同様に、駆動振動腕45、47(一対の振動腕)は、平面視で、互いに平行で、かつ、基部41に対して同じ側に延出している。このような振動素子1(振動素子1a)によれば、面内(X−Y平面内)において一対の駆動振動腕44、46が互いに接近と離間を交互に繰り返す屈曲振動と、一対の駆動振動腕44、46が互いに接近と離間を交互に繰り返す屈曲振動とに伴う基部41の変形を抑制し、基部41から外部への振動漏れをより抑制することができる。また、このような振動素子1(振動素子1a)に対して本実施形態における調整方法を用いることで、駆動振動腕44〜47の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れが低減され、よって、高精度でかつ安定性の高い振動素子1を実現することができる。
以上、説明したように、振動素子1の製造方法は、振動素子1aの周波数調整方法を含む。これにより、駆動振動腕44〜47の振動バランスが経時的にずれることによる振動漏れが低減された振動素子1を得ることができる。そして、このような振動素子1を物理量センサー10に適用することで、高精度でかつ安定性の高い物理量センサー10を実現することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図11は、第2実施形態に係る振動素子を示す図である。
本実施形態は、錘層を備えていないこと以外は、上述した実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。
図11に示す振動素子1Aは、振動素子1が有する錘膜51〜56を備えていない。また、幅広部441〜471には電極パターン(図示せず)が設けられておらず、幅広部441〜471は水晶がむき出しの状態である。この振動素子1Aでは、幅広部441、451、461、471の先端側に凹部511A、521A、531A、541Aが形成されている。凹部511A、521A、531A、541Aは、振動素子1の凹部511、521、531、541とほぼ同様の構成(例えば、形状および配置等)である。また、凹部511A、521A、531A、541Aの表面には、膜50が設けられている。
本実施形態では、「表面層」とは、幅広部441、451、461、471の表面側の部分のことを示す。
このような振動素子1A(より正確には周波数調整することにより振動素子1Aとなる振動素子)に対しても、前述した周波数調整方法を用いることで、調整済みの駆動振動腕44〜47の振動バランスが経時的に悪化することを低減することができる。
図12は、第2実施形態に係る振動素子の周波数調整方法の各工程における振動漏れ量を示すグラフである。なお、図12は、図10に対応している。
図12に示すように、振動素子1Aにおいても、振動素子1と同様に、調整後において、振動漏れ量を零に近づけることができる。さらに、調整後の封止工程1および封止工程2においても、その処理によって振動漏れ量が過剰に大きくなることはない。このように、本実施形態の周波数調整方法によれば、第1実施形態における振動素子1aの周波数調整方法と同様に、調整後においても経時的に振動漏れ量が大きくなることを抑制することができる。
以上、本発明の振動素子の周波数調整方法、振動素子の製造方法および振動素子を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
なお、前述した実施形態では、振動素子は、幅広部を有していたが、幅広部を有していなくてもよい。すなわち、駆動振動腕の先端側の領域の幅は、基端側の領域と同様の幅と同じであってもよい。また、振動素子は、平面視で、互いに平行でかつ基部に対して同じ側に延出している一対の駆動振動腕を2組有していたが、一対の駆動振動腕は1組であってもよい。
また、前述した実施形態では、振動素子は、いわゆるダブルT型の形状をなしているが、これに限定されず、例えば、H型、二脚音叉、三脚音叉、直交型、角柱型等の種々の形態であってもよい。
また、前述した振動体(振動片)の構成材料としては、例えば、水晶以外の、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や圧電セラミックス等の圧電材料を用いてもよい。
1…振動素子、1A…振動素子、1a…振動素子、1b…振動素子、4…振動体、5…錘膜パターン、5a…錘膜パターン、10…物理量センサー、11…パッケージ、12…支持基板、13…配線パターン、14…回路素子、15…導電性ワイヤー、16…接着剤、17…導電性接着剤、41…基部、42…連結腕、43…連結腕、44…駆動振動腕、45…駆動振動腕、46…駆動振動腕、47…駆動振動腕、48…検出振動腕、49…検出振動腕、50…膜、51…錘膜、51a…錘膜、52…錘膜、52a…錘膜、53…錘膜、53a…錘膜、54…錘膜、54a…錘膜、55…錘膜、56…錘膜、111…ベース、112…リッド、113…接合部材、115…貫通孔、116…封止材、441…幅広部、451…幅広部、461…幅広部、471…幅広部、481…幅広部、491…幅広部、511…凹部、511A…凹部、521…凹部、521A…凹部、531…凹部、531A…凹部、541…凹部、541A…凹部、A…線分、E…エネルギービーム、M…物質、S…空間、S1…ステップ、S2…ステップ、S3…ステップ、S4…ステップ、S51…領域、S52…領域、S53…領域、S54…領域、a…軸、d5…膜厚、α…矢印、β…矢印、γ…矢印、ω…角速度、d1…深さ、d3…深さ、W1…幅、W2…幅

Claims (8)

  1. 基部と、前記基部から延出している一対の振動腕とを有する振動素子の共振周波数の調整方法であって、
    前記一対の振動腕の共振周波数を測定した結果に基づいて、前記一対の振動腕のそれぞれの前記基部とは反対側である先端側の領域の一部に対してエネルギービームを照射して表面層の一部を除去加工する除去工程を含み、
    前記基部の厚さ方向からの平面視で、一方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射される領域の面積は、他方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射される領域の面積と同一であり、
    一方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射されることで除去される除去深さは、他方の前記振動腕の前記エネルギービームが照射されることで除去される除去深さと異なることを特徴とする振動素子の周波数調整方法。
  2. 前記一対の振動腕のそれぞれの前記先端側の領域は、前記平面視で、前記振動腕の延出している方向と直交する方向に沿う長さである幅が前記基部側の幅に対して大きい幅広部を含む請求項1に記載の振動素子の周波数調整方法。
  3. 前記一対の振動腕のそれぞれの前記先端側の領域は、前記平面視で、前記振動腕の前記表面層として錘膜を含み、
    前記エネルギービームが照射される領域は、前記錘膜の少なくとも一部を含む領域である請求項1または2に記載の振動素子の周波数調整方法。
  4. 前記一対の振動腕は、前記平面視で、互いに平行で、かつ、前記基部から同じ向きに延出している請求項1ないし3のいずれか1項に記載の振動素子の周波数調整方法。
  5. 前記一対の振動腕は、前記平面視で、互いに平行であり、
    前記エネルギービームが照射される領域は、前記平面視で、前記基部の重心を通り前記一対の振動腕の延出方向に平行な中心線に対して線対称の位置にある請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動素子の周波数調整方法。
  6. 前記除去工程の後に、所定の物質が存在する閉空間に前記振動素子を収容することにより、前記エネルギービームを照射して除去した除去箇所の表面に前記所定の物質を付着させる付着工程を行う請求項1ないし5のいずれか1項に記載の振動素子の周波数調整方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動素子の周波数調整方法を含むことを特徴とする振動素子の製造方法。
  8. 基部と、前記基部から延出している一対の振動腕とを有する振動素子であって、
    前記一対の振動腕は、それぞれ、前記基部とは反対側である先端側の領域の一部に凹部を有し、
    前記基部の厚さ方向からの平面視で、一方の前記振動腕の前記凹部の面積は、他方の前記振動腕の前記凹部の面積と同一であり、
    一方の前記振動腕の前記凹部の深さは、他方の前記振動腕の前記凹部の深さと異なり、
    一方の前記振動腕の前記凹部の表面および他方の前記振動腕の前記凹部の表面には、それぞれ、前記振動腕を構成する材料とは異なる材料を含む膜が設けられていることを特徴とする振動素子。
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