JP2015212651A - 機能素子、機能素子の製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

機能素子、機能素子の製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有する機能素子、その機能素子の製造方法、その機能素子を備える電子デバイス、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】駆動用振動部12a,12bと検出用振動部14a,14bとを備え、駆動用振動部12a,12bの駆動振動方向と、角速度に応じたコリオリ力による検出用振動部14a,14bの振動方向とが異なる機能素子(ジャイロセンサー素子1)の製造方法において、駆動振動方向と同じ方向における検出用振動部14a,14bの共振周波数を調整する検出用振動部共振周波数調整工程を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、機能素子、この機能素子の製造方法、この機能素子を備えた電子デバイス、電子機器および移動体に関する。
従来から、ジャイロセンサーは、船舶、航空機、ロケット等の姿勢を自律制御する技術に使用されているが、最近では、車両における車体制御、カーナビゲーションシステムの自車位置検出、デジタルカメラ、ビデオカメラおよび携帯電話の振動制御補正(いわゆる手振れ補正)等に用いられている。これら電子機器の小型化に伴い、小型で高精度のジャイロセンサーが要求されている。
これに対し、一対の駆動用振動部と一対の検出用振動部を有するH型構造と呼ばれるジャイロセンサー素子を有するジャイロセンサーは、小型化を図ると、各振動部の寸法の製造ばらつきの影響を大きく受け、その結果、それぞれの共振周波数がばらつき、角速度の検出感度が劣化してしまうという問題があった。そのため、特許文献1では、各振動部に設けられた質量調整部にレーザー光を照射することで、各振動部の共振周波数を所望の値となるように調整を行い、角速度の検出感度を向上していることが開示されている。
特開2013−207663号公報
しかしながら、主面に沿って振動する面内モード振動の駆動用振動部の共振周波数と、角速度に応じたコリオリ力により主面と交差する方向に振動する面外モード振動の検出用振動部の共振周波数と、の第1の周波数差を所望の値に調整することで、角速度の検出感度を制御すると、検出用振動部の面外モード振動と駆動用振動部の面外モード振動とが結合してしまう。そのため、検出用振動部の面外モード振動の共振周波数と、駆動用振動部の面内モード振動の共振周波数と、の第2の周波数差も変化してしまう虞がある。従って、第1の周波数差および第2の周波数差の両方が変化してしまい、角速度の検出感度を所望の値に調整することが困難であるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る機能素子の製造方法は、駆動用振動部と検出用振動部とを備え、前記駆動用振動部の駆動振動方向と、角速度に応じたコリオリ力による前記検出用振動部の振動方向とが異なる機能素子の製造方法において、前記振動方向と同じ方向における前記検出用振動部の共振周波数を調整する検出用振動部共振周波数調整工程を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、駆動用振動部の面内モードの振動方向と同じ方向の検出用振動部の面内モード共振周波数を調整することで、駆動用振動部の面外モード振動と検出用振動部の面外モード振動との結合による影響を低減でき、検出用振動部共振周波数調整工程において、駆動用振動部の面内モード振動の共振周波数と検出用振動部の面内モード振動の共振周波数との周波数差を所望の値に制御することができるので、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有する機能素子を製造することができる。
[適用例2]上記適用例に記載の機能素子の製造方法において、前記機能素子は、基部を備え、前記駆動用振動部は、前記基部から一方に延出し、前記駆動振動方向が前記基部の主面に沿っており、前記検出用振動部は、前記基部から前記駆動用振動部と反対側の他方に延出し、前記駆動用振動部の延出方向を仮想軸とする回転の角速度に応じたコリオリ力による前記駆動用振動部の振動方向が前記主面と交差する方向であることを特徴とする。
本適用例によれば、基部から駆動用振動部と検出用振動部とが延出している構成であるため、基部を支持することで、駆動用振動部と検出用振動部とを空間に保持し振動させることができる。よって、駆動用振動部と検出用振動部とが高いQ値を有する高精度な角速度検出用の機能素子を得ることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の機能素子の製造方法において、前記駆動振動方向に沿う方向において、前記駆動用振動部の共振周波数を調整する駆動用振動部共振周波数調整工程を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、駆動用振動部共振周波数調整工程において、主面に沿う方向に振動する駆動用振動部の面内モード振動の共振周波数を調整することで、角速度の検出感度を調整する検出用振動部の面内モード振動の共振周波数との周波数差を所望の値に制御することができるので、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有する機能素子を製造することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の機能素子の製造方法において、前記検出用振動部は、質量部を有し、前記検出用振動部共振周波数調整工程において、前記質量部の質量を調整する質量調整工程を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、検出用振動部に設けられた質量部の質量を調整することで、検出用振動部の面内モード振動の共振周波数を変化させることができる。そのため、駆動用振動部の面内モード振動の共振周波数との周波数差を所望の値に制御することができ、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有する機能素子を製造することができる。また、質量部を調整するため、検出用振動部に設けられた検出用電極を傷つけることを低減でき、安定な振動を維持させることができる。
[適用例5]本適用例に係る機能素子は、基部と、前記基部から一方に延出し、前記基部の主面に沿って振動可能な駆動用振動部と、前記基部から前記駆動用振動部と反対側の他方に延出し、前記駆動用振動部の延出方向を仮想軸とする回転の角速度に応じて、前記主面と交差する方向に振動可能な検出用振動部と、を備え、前記角速度に応じて振動する、前記駆動用振動部の前記主面と交差する振動方向の位相と前記検出用振動部の前記主面と交差する振動方向の位相とが逆相の関係にあり、前記駆動用振動部の前記主面に沿う振動方向の位相と前記検出用振動部の前記主面に沿う振動方向の位相とは、逆相の関係であることを特徴とする。
本適用例によれば、角速度に応じて振動する、駆動用振動部の面外モード振動の位相と検出用振動部の面外モード振動の位相とが逆相の関係である機能素子において、駆動用振動部の面内モード振動の位相と検出用振動部の面内モード振動の位相とが逆相の関係で振動することにより、駆動用振動部の面内モード振動の共振周波数と検出用振動部の面内モード振動の共振周波数との周波数差を所望の値に調整することができるため、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有する機能素子を得ることができる。
[適用例6]本適用例に係る機能素子は、基部と、前記基部から一方に延出し、前記基部の主面に沿って振動可能な駆動用振動部と、前記基部から前記駆動用振動部と反対側の他方に延出し、前記駆動用振動部の延出方向を仮想軸とする回転の角速度に応じて、前記主面と交差する方向に振動可能な検出用振動部と、を備え、前記角速度に応じて振動する、前記駆動用振動部の前記主面と交差する振動方向の位相と前記検出用振動部の前記主面と交差する振動方向の位相とが同相の関係にあり、前記駆動用振動部の前記主面に沿う振動方向の位相と前記検出用振動部の前記主面に沿う振動方向の位相とは、同相の関係であることを特徴とする。
本適用例によれば、角速度に応じて振動する、駆動用振動部の面外モード振動の位相と検出用振動部の面外モード振動の位相とが同相の関係である機能素子において、駆動用振動部の面内モード振動の位相と検出用振動部の面内モード振動の位相とが同相の関係で振動することにより、駆動用振動部の面内モード振動の共振周波数と検出用振動部の面内モード振動の共振周波数との周波数差を所望の値に調整することができるため、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有する機能素子を得ることができる。
[適用例7]本適用例に係る電子デバイスは、上記適用例に記載の機能素子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有する機能素子を備えた電子デバイスを構成できるという効果がある。
[適用例8]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の機能素子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有する機能素子を備えた電子機器を構成できるという効果がある。
[適用例9]本適用例に係る移動体は、上記適用例に記載の機能素子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有する機能素子を備えた移動体を構成できるという効果がある。
本発明の第1実施形態に係る機能素子の構造を示す概略平面図。 本発明の第1実施形態に係る機能素子の振動状態を説明する概略平面図。 本発明の第1実施形態に係る機能素子の面外モード振動を示す概略平面図。 本発明の第1実施形態に係る機能素子の面内モード振動を示す概略平面図。 本発明の第1実施形態に係る機能素子の周波数差dfと検出感度との関係を示す図。 本発明の第2実施形態に係る機能素子の振動状態を説明する概略平面図。 本発明の第2実施形態に係る機能素子の面外モード振動を示す概略平面図。 本発明の第2実施形態に係る機能素子の面内モード振動を示す概略平面図。 本発明の実施形態に係る機能素子の製造方法を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係る機能素子を備える電子デバイスを示すジャイロセンサーの構造を示す概略平面図。 図10中のA−A線の断面図。 本発明の実施形態に係る機能素子を備える電子機器を示すモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る機能素子を備える電子機器を示す携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る機能素子を備える電子機器としてのデジタルカメラの構成を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る機能素子を備える移動体としての自動車の構成を示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[機能素子]
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る機能素子の一例として、角速度を検出するジャイロセンサーに用いられるH型と呼ばれる構造の機能素子(以下、ジャイロセンサー素子1という)を挙げ、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る機能素子の構造を示す概略平面図である。なお、駆動用電極や検出用電極は省略して図示してある。また、図1を含め、以下の各図では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、その図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」と言い、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」と言い、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」と言う。更に、説明の便宜上、Z軸方向から見たときの平面視において、Z軸方向の面を主面として、また、X軸方向から見たときの平面視において、X軸方向の面を側面として説明する。
(機能素子の構造)
ジャイロセンサー素子1は、基材(主要部分を構成する材料)として圧電材料である水晶を用いた例を説明する。水晶は、電気軸と呼ばれるX軸、機械軸と呼ばれるY軸および光学軸と呼ばれるZ軸を有している。本実施形態では、水晶結晶軸において直交するX軸およびY軸で規定される平面に沿って切り出されて平板状に加工され、平面と直交するZ軸方向に所定の厚みを有した所謂水晶Z板を基材として用いた例を説明する。なお、ここでいう所定の厚みは、共振周波数、外形サイズ、加工性などにより適宜設定される。また、ジャイロセンサー素子1を形成する平板は、水晶からの切り出し角度の誤差を、X軸、Y軸およびZ軸の各々につき多少の範囲で許容できる。例えば、X軸を中心に0度から2度の範囲で回転して切り出したものを使用することができる。Y軸およびZ軸についても同様である。本実施形態においてジャイロセンサー素子1は、水晶を用いたが他の圧電材料(例えば、タンタル酸リチウムやチタン酸ジルコン酸鉛等)を基材として用いても良い。
ジャイロセンサー素子1は、図1に示すように、H型(両側音叉型)の構造で、中央の概ね矩形の基部10と、基部10から一方の側に並んで平行に延出する一対の駆動用振動部12a,12bと、それとは反対側に並んで平行に延出する一対の検出用振動部14a,14bとを備えている。なお、一対の駆動用振動部12a,12bの延出方向は、+Y軸方向であり、一対の検出用振動部14a,14b延出方向は、−Y軸方向である。駆動用振動部12a,12bおよび検出用振動部14a,14bは、その長さを短くしても高次振動モードの発生を抑制して共振周波数を安定にさせ得るように、先端に錘部16,18が設けられている。また、錘部16,18を設けることによって、ジャイロセンサー素子1の小型化を図ることができたり、振動部12,14の振動周波数を低めたりすることができる。なお、錘部16,18は、必要に応じて複数の幅(X軸方向の長さ)を有していても良く、省略しても良い。錘部16,18には質量部20,22が設けられており、この質量部20,22の一部をレーザー光等で除去することにより駆動用振動部12a,12bおよび検出用振動部14a,14bの共振周波数を調整することができる。
駆動用振動部12a,12bの主面および側面には、駆動モードにおいて駆動用振動部12a,12bを主面に沿う面内方向に、例えば主面に平行なXY面内で屈曲振動(面内モード振動)させるための駆動電極(図示せず)が形成されている。検出用振動部14a,14bの主面および側面には、検出モードにおいて検出用振動部14a,14bが主面と交差する、例えば主面に垂直なZ軸方向に屈曲振動(面外モード振動)する際に発生する電位差を検出するための検出電極(図示せず)が形成されている。
(機能素子の動作)
次に、ジャイロセンサー素子1の動作について、図2と図3を参照して説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る機能素子の振動状態を説明する概略平面図である。図3は、図2に示す機能素子の面外モード振動を示す概略平面図である。なお、図3において、○で囲んだ×の記号は、+Z軸方向への変位を示し、○で囲んだ黒点の記号は、−Z軸方向への変位を示している。
駆動モードにおいて、駆動電極に所定の交流電圧を印加すると、図2に示すように、駆動用振動部12a,12bは、XY面内方向で逆向きに即ち互いに接近離反する向きに屈曲振動(面内モード振動)する。
この状態でジャイロセンサー素子1が各振動部の延出方向であるY軸回りに回転すると、その角速度ωに応じて発生するコリオリ力の作用により、図3に示すように、駆動用振動部12a,12bは主面に垂直な面外方向即ちZ軸方向に互いに逆向きに屈曲振動(面外モード振動)する。このZ軸方向の振動に共振して、検出用振動部14a,14bが検出モードで、同じくZ軸方向に互いに逆向きに屈曲振動(面外モード振動)する。このとき、検出用振動部14a,14bの振動方向は、駆動用振動部12a,12bの振動方向とは逆相になる。
つまり、駆動用振動部12aが+Z軸方向に振動すると、駆動用振動部12bは−Z軸方向に振動する面外モード振動の屈曲振動となる。この駆動用振動部12a,12bの面外モードの屈曲振動が基部10を介して検出用振動部14a,14bに伝わることで、検出用振動部14a,14bを共振させ、検出用振動部14aが−Z軸方向に振動すると、検出用振動部14bは+Z軸方向に振動する面外モードの屈曲振動となる。
この検出モードにおいて、検出用振動部14a,14bの検出電極間に発生する電位差を取り出すことによって、ジャイロセンサー素子1に加えられた角速度ωが求められる。
(検出感度)
次に、ジャイロセンサー素子1の検出感度について、図4と図5を参照して説明する。
図4は、本発明の第1実施形態に係る機能素子の面内振動モードを示す概略平面図である。図5は、本発明の第1実施形態に係る機能素子の周波数差dfと検出感度との関係を示す図である。
一般的に、本実施形態と同構造を有するジャイロセンサー素子において、角速度ωの検出感度は、駆動用振動部の面内モード振動の共振周波数と、検出用振動部の面外モード振動の共振周波数と、の周波数差dfを所望の値に調整することで制御されていた。しかし、検出用振動部の面外モード振動と駆動用振動部の面外モード振動とが結合しているので、検出用振動部の面外モード振動の共振周波数を調整すると駆動用振動部の面内モード振動の共振周波数も変化してしまい、周波数差を所望の値に調整することが困難となり、角速度の検出感度のばらつき低減や検出感度を向上させることが困難という問題があった。
そこで、本実施形態のジャイロセンサー素子1では、駆動用振動部12a,12bの面外モード振動との結合がより少なく、検出用振動部14a,14bの面外モード振動の共振周波数を所望の値に調整可能な検出用振動部14a,14bの面内モード振動の共振周波数を調整することで、検出感度を所望の値に制御している。
検出用振動部14a,14bの面内モード振動は、図4に示すように、駆動用振動部12a,12bの面内モード振動と同様に、XY面内方向で逆向きに即ち互いに接近離反する向きに振動する屈曲振動である。このとき、検出用振動部14a,14bの振動方向は、駆動用振動部12a,12bの駆動振動方向とは逆相になる。つまり、駆動用振動部12a,12bと検出用振動部14a,14bとが同時に振動する面内モード振動は、検出用振動部14aが+X軸方向に、検出用振動部14bが−X軸方向に振動すると、駆動用振動部12aが−X軸方向に、駆動用振動部12bが+X軸方向に振動する屈曲振動である。
図5は、駆動用振動部12a,12bの面内モード振動の共振周波数と、検出用振動部14a,14bの面内モード振動の共振周波数と、の周波数差dfに対する検出感度のシミュレーション結果を示しており、横軸は周波数差dfをkHzで表示し、縦軸は検出感度を角速度ω(dps)に対する検出モードである検出用振動部14a,14bの面外モード振動の共振周波数の周波数変化量(ppm)としてppm/dpsで表示している。図5において、周波数差dfが約2.4kHz以上の範囲は、本実施形態の検出用振動部14a,14bの面内モード振動の位相が駆動用振動部12a,12bの面内モード振動の位相とは逆相の場合の検出モードでの検出感度を示している。また、周波数差dfが約2.4kHz以下の範囲は、後述する検出用振動部14a,14bの面内モード振動の位相が駆動用振動部12a,12bの面内モード振動の位相と同相の場合の検出モードでの検出感度を示している。従って、駆動用振動部12a,12bの面内モード振動と逆相の検出用振動部14a,14bの面内モード振動の共振周波数を調整し、検出用振動部14a,14bと駆動用振動部12a,12bとの面内モード振動の共振周波数の周波数差dfを所望の値を、例えば2.5kHz以上8.0kHz以下の範囲に調整することで、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有するジャイロセンサー素子1を得ることができる。
以上で述べたように、基部10と、基部10から一方に延出し、基部10の主面に沿って振動可能な駆動用振動部12a,12bと、基部10から駆動用振動部12a,12bと反対側の他方に延出し、延出方向の仮想軸を中心とする回転の角速度ωに応じて、主面と交差する方向に振動可能な検出用振動部14a,14bと、を備え、角速度ωに応じて振動する、駆動用振動部12a,12bの主面と交差する振動方向の位相と検出用振動部14a,14bの主面と交差する振動方向の位相とが逆相の関係で、且つ駆動用振動部12a,12bの主面に沿う振動方向(駆動振動方向)の位相と検出用振動部14a,14bの主面に沿う振動方向の位相とが逆相の関係で振動するジャイロセンサー素子1において、検出用振動部14a,14bの面内モード振動の共振周波数を調整し、検出用振動部14a,14bと駆動用振動部12a,12bとの面内モード振動の共振周波数の周波数差dfを所望の値に調整することで、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有するジャイロセンサー素子1を得ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るジャイロセンサー素子1aについて、図6から図8を参照して説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る機能素子の振動状態を説明する概略平面図である。図7は、図6に示す機能素子の面外モード振動を示す概略平面図である。図8は、図6に示す機能素子の面内モード振動を示す概略平面図である。なお、図7において、○で囲んだ×の記号は、+Z軸方向への変位を示し、○で囲んだ黒点の記号は、−Z軸方向への変位を示している。
以下、第2実施形態のジャイロセンサー素子1aについて、前述した第1実施形態のジャイロセンサー素子1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態のジャイロセンサー素子1aは、駆動電極に所定の交流電圧を印加すると、図6に示すように、駆動用振動部112a,112bは、XY面内方向で逆向きに即ち互いに接近離反する向きに屈曲振動(面内モード振動)する。この状態でジャイロセンサー素子1aが各振動部の延出方向であるY軸回りに回転すると、その角速度ωに応じて発生するコリオリ力の作用により、図7に示すように、駆動用振動部112a,112bは主面に垂直な面外方向即ちZ軸方向に互いに逆向きに屈曲振動(面外モード振動)する。このZ軸方向の振動に共振して、検出用振動部114a,114bが検出モードで、同じくZ軸方向に互いに逆向きに屈曲振動(面外モード振動)する。このとき、検出用振動部114a,114bの振動方向は、駆動用振動部112a,112bの振動方向と同相になる。
つまり、駆動用振動部112aが+Z軸方向に振動すると、駆動用振動部112bは、−Z軸方向に振動する面外モードの屈曲振動となる。この駆動用振動部112a,112bの面外モードの屈曲振動が基部110を介して検出用振動部114a,114bに伝わることで、検出用振動部114a,114bを共振させ、検出用振動部114aが+Z軸方向に振動すると、検出用振動部114bは、−Z軸方向に振動する面外モードの屈曲振動となる。
この検出モードにおいて、検出用振動部114a,114bの検出電極間に発生する電位差を取り出すことによって、ジャイロセンサー素子1aに加えられた角速度ωが求められる。
また、検出用振動部114a,114bの面内モード振動は、図8に示すように、駆動用振動部112a,112bの面内モード振動と同様に、XY面内方向で逆向きに即ち互いに接近離反する向きに振動する屈曲振動である。このとき、検出用振動部114a,114bの振動方向は、駆動用振動部112a,112bの駆動振動方向と同相になる。つまり、駆動用振動部112a,112bと検出用振動部114a,114bとが同時に振動する面内モード振動は、検出用振動部114aが−X軸方向に、検出用振動部114bが+X軸方向に振動すると、駆動用振動部12aが−X軸方向に、駆動用振動部12bが+X軸方向に振動する屈曲振動である。
従って、第1実施形態のジャイロセンサー素子1と同様に、駆動用振動部112a,112bの面外モード振動との結合がより少なく、検出用振動部114a,114bの面外モード振動の共振周波数を所望の値に調整可能な検出用振動部114a,114bの面内モード振動の共振周波数を調整することで、検出感度を所望の値に制御することができる。よって、検出用振動部114a,114bの面内モード振動の位相が駆動用振動部112a,112bの面内モード振動の位相と同相の場合、駆動用振動部112a,112bの面内モード振動の共振周波数と、検出用振動部114a,114bの面内モード振動の共振周波数と、の周波数差dfに対する検出感度のシミュレーション結果は、図5の周波数差dfが約2.4kHz以下の範囲となる。そのため、駆動用振動部112a,112bの面内モード振動と逆相の検出用振動部114a,114bの面内モード振動の共振周波数を調整し、検出用振動部114a,114bと駆動用振動部112a,112bとの面内モード振動の共振周波数の周波数差dfを所望の値を、図5に示されているように、例えば−8.0kHz以上1.0kHz以下の範囲に調整することで、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有するジャイロセンサー素子1aを得ることができる。
以上で述べたように、基部110と、基部110から一方に延出し、基部110の主面に沿って振動可能な駆動用振動部112a,112bと、基部110から駆動用振動部112a,112bと反対側の他方に延出し、延出方向の仮想軸を中心とする回転の角速度ωに応じて、主面と交差する方向に振動可能な検出用振動部114a,114bと、を備え、角速度ωに応じて振動する、駆動用振動部112a,112bの主面と交差する振動方向の位相と検出用振動部114a,114bの主面と交差する振動方向の位相とが同相の関係で、且つ駆動用振動部112a,112bの主面に沿う振動方向(駆動振動方向)の位相と検出用振動部114a,114bの主面に沿う振動方向の位相とが同相の関係で振動するジャイロセンサー素子1aにおいて、検出用振動部114a,114bの面内モード振動の共振周波数を調整し、検出用振動部114a,114bと駆動用振動部112a,112bとの面内モード振動の共振周波数の周波数差dfを所望の値に調整することで、角速度の検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有するジャイロセンサー素子1aを得ることができる。
以上、本発明の実施形態に係る機能素子の一例として、圧電材料である水晶を基材とするジャイロセンサー素子1(1a)を挙げ、説明したが、シリコン基板やガラス基板上に機械的に可動な構造体を半導体微細加工技術で形成したMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子であっても構わない。MEMS素子の場合は、半導体回路を組み込んで製造することが容易であり、微細化、高機能化に対し有利である。
[機能素子の製造方法]
次に、上述したジャイロセンサー素子1(1a)の製造方法について、基材(主要部分を構成する材料)として圧電体材料である水晶を用いた例を、図1と図9を参照して説明する。
図9は、本発明の実施形態に係る機能素子の製造方法を示すフローチャートである。
〔基板準備工程(Step1)〕
基板準備工程(Step1)では、ジャイロセンサー素子1が多数個取りできる大型の基板を準備する。
〔外形マスクパターニング工程(Step2)〕
外形マスクパターニング工程(Step2)では、蒸着やスパッタリング等によって、次工程の外形エッチング工程(Step3)において基板を保護するための、金(Au)等の金属膜を基板の表裏主面の全面に成膜する。なお、基板との密着性を向上させるために、基板と金属膜との間に下地膜としてクロム(Cr)等を成膜しても良い。その後、金属膜上にレジスト膜を塗布し、図1に示すように、ジャイロセンサー素子1の外形パターンとなる基部10、駆動用振動部12a,12b、検出用振動部14a,14bおよび錘部16,18が一体化した形状を露光し現像することでレジスト膜をパターニングする。その後、レジスト膜から露出した金属膜を金属膜用エッチャントによりエッチングし、金属膜による外形パターンをパターニングする。
〔外形エッチング工程(Step3)〕
外形エッチング工程(Step3)では、基板である水晶を溶解するフッ化アンモニウム溶液等のエッチャントを用いて、金属膜による保護用の外形パターンから露出した部分の基板をエッチングする。この工程により、基板に複数の素子が形成される。
〔電極パターニング工程(Step4)〕
電極パターニング工程(Step4)では、保護膜として用いた金属膜による外形パターンを除去し、その後、蒸着やスパッタリング等によって、駆動用電極および検出用電極とするための、金(Au)等の金属膜を基板の表裏主面の全面とエッチングにより形成された側面の全面とに成膜する。なお、基板との密着性を向上させるために、基板と金属膜との間に下地膜としてクロム(Cr)等を成膜しても良い。その後、金属膜上にレジスト膜を塗布し、電極パターン形状に露光し現像することでレジスト膜をパターニングする。その後、レジスト膜から露出した金属膜を金属膜用エッチャントによりエッチングし、金属膜による電極パターンをパターニングする。その後、レジスト膜を除去することで、電極パターン形成が完了する。
〔質量部形成工程(Step5)〕
質量部形成工程(Step5)では、蒸着やスパッタリング等によって、駆動用電極や検出用電極とするための、金(Au)等の金属膜を錘部16,18の表裏主面に成膜する。その後、金属膜上にレジスト膜を塗布し、略矩形状の質量部パターンに露光し現像することでレジスト膜をパターニングする。その後、レジスト膜から露出した金属膜を金属膜用エッチャントによりエッチングし、金属膜による質量部パターンをパターニングし、質量部20,22を形成する。なお、前工程の電極パターニング工程(Step5)で、電極パターン形成時に、同時に錘部16,18上に質量部パターンをパターニングし、質量部20,22を形成しても良い。その場合は、質量部20,22上にめっき処理を施し、更に金属膜を厚くすることで、各振動部の共振周波数の調整量を大きくすることができ各振動部の共振周波数を広い範囲で調整することができる。なお、本実施形態では、質量部20,22は、錘部16,18の表裏の主面に形成してあるが、これに限定させることはなく、錘部16,18のどちらか一方の主面のみでも良い。
また、質量部20,22の構成材料は、例えば、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やSiO2(酸化ケイ素)、AlN(窒化アルミ)、SiN(窒化ケイ素)等の絶縁材料であっても良い。
〔駆動用振動部共振周波数調整工程(Step6)〕
駆動用振動部共振周波数調整工程(Step6)では、複数の素子が形成された基板を減圧雰囲気中のチャンバー内に配置し、ネットワークアナライザー等により、素子ごとに駆動用振動部12a,12bの面内モード振動の共振周波数をモニターしながら、駆動用振動部12a,12bの先端に設けられた錘部16の質量部20にチャンバーの外部からレーザー光等を照射し、質量部20の一部を除去することで質量を調整し、駆動用振動部12a,12bの面内モード振動の共振周波数を所望の値に調整する。
〔検出用振動部共振周波数調整工程(Step7)〕
検出用振動部共振周波数調整工程(Step7)では、駆動用振動部共振周波数調整工程(Step6)と同様に、減圧雰囲気中のチャンバー内で、ネットワークアナライザー等により、素子ごとに検出用振動部14a,14bの面内モード振動の共振周波数をモニターしながら、検出用振動部14a,14bの先端に設けられた錘部18の質量部22にチャンバーの外部からレーザー光等を照射し、質量部22の一部を除去することで質量を調整し、検出用振動部14a,14bの面内モード振動の共振周波数を調整し、駆動用振動部12a,12bの面内モード振動の共振周波数と、検出用振動部14a,14bの面内モード振動の共振周波数と、周波数差dfを所望の値に調整する。
以上で、ジャイロセンサー素子1の製造を完了する。その後、基板から個片化したジャイロセンサー素子1を、ジャイロセンサー素子1を駆動し検出を行うIC部品が搭載されたパッケージに実装し、気密封止することで、後述する電子デバイス(ジャイロセンサー)が完成する。
以上、本発明の実施形態に係るジャイロセンサー素子1(1a)の製造方法では、駆動用振動部12a,12bが基部10から一方に延出し、駆動用振動部12a,12bの振動方向が基部10の主面に沿っており、検出用振動部14a,14bが基部10から駆動用振動部12a,12bと反対側の他方に延出し、延出方向の仮想軸を中心とする回転の角速度ωに応じたコリオリ力による駆動用振動部12a,12bの振動方向が主面と交差する方向である。つまり、駆動用振動部12a,12bの駆動振動方向と、角速度ωに応じたコリオリ力による検出用振動部14a,14bの振動方向とが異なるジャイロセンサー素子1(1a)を、駆動用振動部12a,12bの面内モードの駆動振動方向と同じ方向の検出用振動部14a,14bの面内モード振動の共振周波数を調整することで、駆動用振動部12a,12bの面外モード振動と検出用振動部14a,14bの面外モード振動との結合による影響を低減でき、検出用振動部共振周波数調整工程において、駆動用振動部12a,12bの面内モード共振周波数と検出用振動部14a,14bの面内モード共振周波数との周波数差を所望の値に制御することができるので、駆動用振動部12a,12bおよび検出用振動部14a,14bの延出方向の仮想軸を中心とする回転の角速度ωの検出感度のばらつきが小さく、高い検出感度を有するジャイロセンサー素子1(1a)を製造することができる。
[電子デバイス]
次に、本発明の一実施形態に係る機能素子であるジャイロセンサー素子1(1a)を備える電子デバイスとしてのジャイロセンサー100について説明する。
図10は、本発明の一実施形態に係る機能素子を備えるジャイロセンサーの構造を示す概略平面図である。図11は、図10中のA−A線の断面図である。なお、図10において、ジャイロセンサー100の内部の構成を説明する便宜上、蓋部材54を取り外した状態を図示している。また、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。更に、説明の便宜上、Z軸方向から見たときの平面視において、+Z軸方向の面を上面、−Z軸方向の面を下面として説明する。
ジャイロセンサー100は、図10および図11に示すように、ジャイロセンサー素子1と、ジャイロセンサー素子1の駆動と検出を行うための回路素子70と、ジャイロセンサー素子1を収容するための凹陥部が形成されているパッケージ本体40と、ガラス、セラミック、金属等からなる蓋部材54と、から構成されている。なお、ジャイロセンサー素子1を収容するキャビティー60内はほぼ真空の減圧雰囲気に気密封止されている。
パッケージ本体40は、図11に示すように、第1の基板42、第2の基板44、第3の基板46、外部端子50および封止部材52を積層して形成されている。外部端子50は、第1の基板42の外部側の底面に複数形成されている。また、第1の基板42の上面や第2の基板44の支持部48の上面の所定の位置には、図示しない貫通電極や層間配線を介して、外部端子50と電気的に導通する回路素子70を実装するための電極端子(図示せず)やジャイロセンサー素子1の励振用の電極と電気的に導通する電極端子(図示せず)が設けられている。第3の基板46は中央部が除去された環状体であり、ジャイロセンサー素子1を収容するキャビティー60が形成されている。第3の基板46の上部周縁に、低融点ガラス等の封止部材52が形成されている。
蓋部材54は、好ましくは、光を通過する材料、例えば、ホウケイ酸ガラス等により形成されており、封止部材52により接合されることで、パッケージ本体40のキャビティー60内を気密封止している。これにより、パッケージ本体40の蓋封止後において、外部からレーザー光を蓋部材54を透過させてジャイロセンサー素子1の先端の調整用電極である質量部20,22(図1参照)に照射し、質量部20,22(図1参照)を一部蒸散させることにより、質量削減方式による最終的な、つまり、実装に伴う各振動部の共振周波数の変化を調整することができる。なお、蓋封止後にこのような共振周波数の調整を施さない場合には、蓋部材54をコバール合金等の金属材料とすることができる。
パッケージ本体40のキャビティー60内に収容されたジャイロセンサー素子1は、基部10を第2の基板44の支持部48上面に位置合わせされ、接合部材56を介して接合されている。よって、駆動用振動部12a,12bおよび検出用振動部14a,14bは、第1の基板42と接触することなく、振動させることができるので、高いQ値を有し安定な振動特性を有するジャイロセンサー素子1を備えるジャイロセンサー100を提供することができる。
[電子機器]
次に、本実施形態に係る電子機器について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電子機器は、本発明に係る機能素子であるジャイロセンサー素子1(1a)を備えるジャイロセンサー100を含む。以下では、本発明に係るジャイロセンサー素子1(1a)を備えるジャイロセンサー100を含む電子機器について、説明する。
図12は、本実施形態に係る電子機器として、モバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100を模式的に示す斜視図である。図12に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1000を有する表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサー100が内蔵されている。
図13は、本実施形態に係る電子機器として、携帯電話機(PHSも含む)1200を模式的に示す斜視図である。図13に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1000が配置されている。このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサー100が内蔵されている。
図14は、本実施形態に係る電子機器として、デジタルカメラ1300を模式的に示す斜視図である。なお、図14には、外部機器との接続についても簡易的に示している。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。デジタルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1000が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1330が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1340が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1330や、パーソナルコンピューター1340に出力される構成になっている。このようなデジタルカメラ1300には、ジャイロセンサー100が内蔵されている。
なお、上記ジャイロセンサー100を備えた電子機器は、図12に示すパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図13に示す携帯電話機、図14に示すデジタルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ヘッドマウントディスプレイ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、ロケット、船舶の計器類)、ロボットや人体などの姿勢制御、フライトシミュレーター等を挙げることができる。
[移動体]
次いで、本発明の一実施形態に係る機能素子であるジャイロセンサー素子1(1a)を備える移動体について、図15に基づき説明する。
図15は、本実施形態に係る移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1400には、本発明に係るジャイロセンサー素子1(1a)を備えるジャイロセンサー100が搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車1400の車体1401には、ジャイロセンサー100を内蔵してタイヤ1403などを制御する電子制御ユニット1402が搭載されている。また、ジャイロセンサー100は、他にもナビゲーション装置、姿勢制御装置等の姿勢検出センサーとして用いられている。更に、上記自動車1400に限らず、自走式ロボット、自走式搬送機器、列車、船舶、飛行機、人工衛星等を含む移動体の姿勢検出センサー等として好適に用いることができる。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…ジャイロセンサー素子、10…基部、12a,12b…駆動用振動部、14a,14b…検出用振動部、16,18…錘部、20,22…質量部、40…パッケージ本体、42…第1の基板、44…第2の基板、46…第3の基板、48…支持部、50…外部端子、52…封止部材、54…蓋部材、56…接合部材、60…キャビティー、70…回路素子、100…ジャイロセンサー、1000…表示部、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1300…デジタルカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1330…テレビモニター、1340…パーソナルコンピューター、1400…自動車、1401…車体、1402…電子制御ユニット、1403…タイヤ。

Claims (9)

  1. 駆動用振動部と検出用振動部とを備え、
    前記駆動用振動部の駆動振動方向と、角速度に応じたコリオリ力による前記検出用振動部の振動方向とが異なる機能素子の製造方法において、
    前記駆動振動方向と同じ方向における前記検出用振動部の共振周波数を調整する検出用振動部共振周波数調整工程を含むことを特徴とする機能素子の製造方法。
  2. 前記機能素子は、基部を備え、
    前記駆動用振動部は、前記基部から一方に延出し、前記駆動振動方向が前記基部の主面に沿っており、
    前記検出用振動部は、前記基部から前記駆動用振動部と反対側の他方に延出し、前記駆動用振動部の延出方向を仮想軸とする回転の角速度に応じたコリオリ力による前記駆動用振動部の振動方向が前記主面と交差する方向であることを特徴とする請求項1に記載の機能素子の製造方法。
  3. 前記駆動振動方向に沿う方向において、前記駆動用振動部の共振周波数を調整する駆動用振動部共振周波数調整工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の機能素子の製造方法。
  4. 前記検出用振動部は、質量部を有し、
    前記検出用振動部共振周波数調整工程において、前記質量部の質量を調整する質量調整工程を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の機能素子の製造方法。
  5. 基部と、
    前記基部から一方に延出し、前記基部の主面に沿って振動可能な駆動用振動部と、
    前記基部から前記駆動用振動部と反対側の他方に延出し、前記駆動用振動部の延出方向を仮想軸とする回転の角速度に応じて、前記主面と交差する方向に振動可能な検出用振動部と、
    を備え、
    前記角速度に応じて振動する、前記駆動用振動部の前記主面と交差する振動方向の位相と前記検出用振動部の前記主面と交差する振動方向の位相とが逆相の関係にあり、
    前記駆動用振動部の前記主面に沿う振動方向の位相と前記検出用振動部の前記主面に沿う振動方向の位相とは、逆相の関係であることを特徴とする機能素子。
  6. 基部と、
    前記基部から一方に延出し、前記基部の主面に沿って振動可能な駆動用振動部と、
    前記基部から前記駆動用振動部と反対側の他方に延出し、前記駆動用振動部の延出方向を仮想軸とする回転の角速度に応じて、前記主面と交差する方向に振動可能な検出用振動部と、
    を備え、
    前記角速度に応じて振動する、前記駆動用振動部の前記主面と交差する振動方向の位相と前記検出用振動部の前記主面と交差する振動方向の位相とが同相の関係にあり、
    前記駆動用振動部の前記主面に沿う振動方向の位相と前記検出用振動部の前記主面に沿う振動方向の位相とは、同相の関係であることを特徴とする機能素子。
  7. 請求項5又は6に記載の機能素子を備えていることを特徴とする電子デバイス。
  8. 請求項5又は6に記載の機能素子を備えていることを特徴とする電子機器。
  9. 請求項5又は6に記載の機能素子を備えていることを特徴とする移動体。
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