JP3401345B2 - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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JP3401345B2
JP3401345B2 JP31111894A JP31111894A JP3401345B2 JP 3401345 B2 JP3401345 B2 JP 3401345B2 JP 31111894 A JP31111894 A JP 31111894A JP 31111894 A JP31111894 A JP 31111894A JP 3401345 B2 JP3401345 B2 JP 3401345B2
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seal
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fitting hole
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藤男 佐藤
学 小笠原
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C11/00Pivots; Pivotal connections
    • F16C11/04Pivotal connections
    • F16C11/045Pivotal connections with at least a pair of arms pivoting relatively to at least one other arm, all arms being mounted on one pin

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  • Shovels (AREA)
  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建設機械に装備
される作業装置のピン結合部等に好適に用いられる軸受
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の建設機械に装備される
作業装置には、ブーム、アームおよびバケット等を連結
ピンを介して回動可能に支持するために複数の軸受装置
が設けられている。
【0003】そして、この種の従来技術による軸受装置
として、例えば実開昭59−135951号公報には、
油圧ショベルのアーム先端とバケットとの間に設けら
れ、バケットをアームに対して回動可能に連結するピン
結合部に適用されたものが開示されている。
【0004】この軸受装置は、アームの先端側に設けら
れたボス部材としてのアーム側ボス部と、バケットに突
設された相手方部材としての左,右一対のバケット側ボ
ス部と、アーム側ボス部とバケット側ボス部とを相対回
動可能に連結する連結ピンと、アーム側ボス部の軸方向
両端側に位置して連結ピンと各ボス部との間に設けられ
た左,右一対のブッシュ等とから大略構成されている。
そして、アームの先端側に配設されたバケットは、リン
ク機構を介してバケットに連結されたバケットシリンダ
を作動させることにより、連結ピンを中心としてアーム
に対して回動し掘削作業等を行なうようになっている。
【0005】ここで、軸受装置の一部を構成する一対の
ブッシュは、連結ピンの軸方向両端側に挿通された内側
ブッシュと、外周側がアーム側ボス部の軸方向両端側に
圧入され、内周側が内側ブッシュの外周側に摺動可能に
嵌合した外側ブッシュとからなり、内側ブッシュには、
ノックピンを介してバケット側ボス部に固定される拡径
した鍔部が設けられている。そして、外側ブッシュの軸
方向外側の端面と内側ブッシュの鍔部との間には、これ
らの隙間を介して内側ブッシュと外側ブッシュとの摺動
面に土砂等が侵入するのを防止するシール部材が設けら
れている。また、内側ブッシュと外側ブッシュとの間に
は、該シール部材よりも径方向内側に位置してスペーサ
が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるピン結合装置では、バケットによる掘削作
業時において内側ブッシュと外側ブッシュとの間に土砂
等が侵入するのを防止するため、互いに摺動する内側ブ
ッシュと外側ブッシュとの間に形成される軸方向の隙間
を小さくする必要がある。
【0007】このため、上述の軸受装置では、内側ブッ
シュの鍔部と外側ブッシュの端縁部との隙間内にシール
部材を設けるために、内側ブッシュの鍔部と外側ブッシ
ュの端面とに、それぞれシール部材を保持するためのシ
ール受部を形成する必要があり、シール部材の取付構造
が複雑化して製造コストの上昇を招くという問題があ
る。
【0008】また、内側ブッシュの鍔部と外側ブッシュ
の端面との間に配設したスペーサは、その軸方向寸法
(肉厚)が小さいため、掘削作業時に軸方向荷重を受け
て比較的早期に摩耗してしまい、内側ブッシュの鍔部と
外側ブッシュとの摺動面にガタ等が発生することによ
り、アームに対するバケットの円滑な回動が長期に亘っ
て補償できなくなるという不具合がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みて
なされたもので、ボス部材と相手方部材との摺動部にダ
ストが侵入するのを防止するためのシール部材を、簡単
な取付構造により配設できるようにし、かつ、ボス部材
に対する相手方部材の円滑な回動を長期に亘って補償で
きるようにした軸受装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、軸方向にブッシュ嵌合穴が
形成されたボス部材と、該ボス部材のブッシュ嵌合穴に
挿嵌された外側ブッシュと、外周側が該外側ブッシュに
摺動可能に嵌合すると共に内周側に連結ピンが挿通され
るピン挿通穴が穿設された内側ブッシュと、該内側ブッ
シュの外周側に拡径して設けられ軸方向内側の端面が
記外側ブッシュの外側端面に摺動可能に当接する鍔部
と、該鍔部の外周面と前記ブッシュ嵌合穴の内周面と
記外側ブッシュの外側端面との間に形成される環状のシ
ール収容空間と、該シール収容空間内に配設され、前記
外側ブッシュと内側ブッシュとの摺動面へのダストの侵
入を防止するシール部材とからなる構成を採用してい
る。
【0011】また、請求項2に記載した発明は、軸方向
にブッシュ嵌合穴が形成されたボス部材と、該ボス部材
の軸方向両端側に位置して前記ブッシュ嵌合穴に挿嵌さ
れた一対の外側ブッシュと、外周側が該各外側ブッシュ
に摺動可能に嵌合すると共に内周側に連結ピンが挿通さ
れるピン挿通穴が形成された一対の内側ブッシュと、該
各内側ブッシュの外周側に拡径して設けられ軸方向内側
の端面が前記各外側ブッシュの外側端面にそれぞれ摺動
可能に当接する鍔部と、該鍔部の外周面と前記ブッシ
ュ嵌合穴の内周面と前記各外側ブッシュの外側端面と
にそれぞれ形成される環状のシール収容空間と、該各
シール収容空間内に配設され、前記外側ブッシュと内側
ブッシュとの摺動面へのダストの侵入を防止する一対の
シール部材と、軸方向両端側が前記一対の内側ブッシュ
に液密状態に嵌合し、前記ボス部材および前記各外側ブ
ッシュとの間に油溜部を形成するシール用パイプとから
なる構成を採用している。
【0012】この場合、請求項3に記載した発明のよう
に、前記外側ブッシュは、金属母材と、該金属母材に埋
込まれた固体潤滑剤とからなる軸受により構成するのが
望ましい。
【0013】さらに、請求項4に記載した発明のよう
に、前記外側ブッシュは、焼結含油合金からなる軸受に
より構成してもよい。
【0014】
【作用】請求項1の構成によれば、連結ピンを用いて回
動可能に連結されたボス部材と相手方部材とは、ボス部
材のブッシュ嵌合穴に挿嵌された外側ブッシュと、内周
側に連結ピンが挿通された内側ブッシュとが摺動するこ
とにより相対回動し、内側ブッシュに設けた鍔部は、
側ブッシュの軸方向外側の端面に摺動可能に当接する
とにより、内側ブッシュと外側ブッシュとの間の軸方向
荷重を受ける。このとき、ボス部材のブッシュ嵌合穴内
周面と鍔部の外周面と外側ブッシュの外側端面との間に
形成されたシール収容空間内に配設したシール部材が、
外側ブッシュと内側ブッシュとの摺動面へのダストの侵
入を阻止する。
【0015】そして、請求項2の構成によれば、連結ピ
ンを用いて回動可能に連結されたボス部材と相手方部材
とは、ボス部材のブッシュ嵌合穴に挿嵌された一対の外
側ブッシュと、内周側に連結ピンが挿通された一対の内
側ブッシュとが摺動することにより相対回動し、各内側
ブッシュに設けた鍔部は、各外側ブッシュの軸方向外側
端面に摺動可能に当接することにより、内側ブッシュ
と外側ブッシュとの間の軸方向荷重を受ける。このと
き、ボス部材および一対の外側ブッシュとシール用パイ
プとの間に形成される油溜部に充填された潤滑油によ
り、外側ブッシュと内側ブッシュとの円滑な摺動が長期
に亘って補償される。また、ボス部材のブッシュ嵌合穴
内周面と鍔部の外周面と各外側ブッシュの外側端面と
の間に形成されたシール収容空間内に配設された一対の
シール部材により、各外側ブッシュと各内側ブッシュと
の摺動面へのダストの侵入が阻止される。
【0016】また、請求項3の構成によれば、外側ブッ
シュとして、金属母材と該金属母材に埋込まれた固体潤
滑材とからなる軸受を用いることにより、無給油状態で
あっても外側ブッシュと内側ブッシュとの円滑な摺動を
長期に亘って補償できる。
【0017】さらに、請求項4の構成によれば、外側ブ
ッシュとして焼結含油合金からなる軸受を用いることに
より、該軸受内に含浸された潤滑油によって外側ブッシ
ュと内側ブッシュとが円滑に摺動する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図8に基
づき説明する。
【0019】まず、図1ないし図4は第1の実施例を示
している。
【0020】図1において、1は本発明による軸受装置
が適用された油圧ショベルを示し、該油圧ショベル1の
上部旋回体には、掘削作業等を行なう作業装置2が俯仰
動可能に配設されている。
【0021】そして、作業装置2は、上部旋回体にピン
結合されたブーム3と、該ブーム3の先端側にピン結合
された支持部材としてのアーム4と、該アーム4の先端
側にピン結合された回動部材としてのバケット5等とか
ら大略構成され、これらブーム3、アーム4およびバケ
ット5は、それぞれピン結合部を介して連結されたブー
ムシリンダ6、アームシリンダ7、バケットシリンダ8
およびリンク9等を作動させることにより回動動作を行
なうようになっている。そして、これら各ピン結合部に
は、本実施例の軸受装置を含むピン結合装置が装備され
ており、例えばアーム4とバケット5とは、図2および
図3に示すピン結合装置を介して相対回動可能に結合さ
れている。
【0022】図2において、11はアーム4の先端側に
設けられたボス部材としてのアームボスを示し、該アー
ムボス11の軸方向には貫通孔12が形成されている。
そして、該貫通孔12の軸方向両端側には、後述の外側
ブッシュ16が挿嵌される大径のブッシュ嵌合穴13,
13が穿設され、該各ブッシュ嵌合穴13と貫通孔12
との間には、各ブッシュ嵌合穴13よりも小さな径をも
って開口する環状突起部14,14が形成されている。
【0023】15,15はバケット5の外側に突設さ
れ、アーム4のアームボス11を挟むように配置された
相手方部材としての一対のブラケットで、該各ブラケッ
ト15には後述の連結ピン18が挿通されるピン挿通穴
15A,15Aが穿設されている。
【0024】16,16はアームボス11の軸方向両端
側に位置して各ブッシュ嵌合穴13内に挿嵌された一対
の外側ブッシュで、該各外側ブッシュ16は、その軸方
向内側の端面が各環状突起部14に当接するまで各ブッ
シュ嵌合穴13内に圧入され、アームボス11に一体的
に固定されている。ここで、図3に示すように、外側ブ
ッシュ16の軸方向寸法lは、アームボス11に穿設さ
れたブッシュ嵌合穴13の軸方向寸法(深さ)Lよりも
小さく設定され、外側ブッシュ16をブッシュ嵌合穴1
3内に圧入した状態では、アームボス11の端面と外側
ブッシュ16の軸方向外側の端面16A(以下、外側端
面16Aという)との間に間隔Cの隙間が形成されるよ
うになっている。
【0025】そして、各外側ブッシュ16としては、例
えば図4に示すように、高力黄銅系合金や焼結合金等か
らなる金属母材Mと、該金属母材M内に放射状に埋設さ
れた複数の固体潤滑剤S,S,…とからなる軸受(ドラ
イ軸受)が好適に用いられる。
【0026】17,17は各外側ブッシュ16の内周側
に摺動可能に挿嵌された一対の内側ブッシュを示し、該
各内側ブッシュ17は、軸方向にピン挿通穴17Aが穿
設された円筒部17Bと、該円筒部17Bの外周側に拡
径した鍔部17Cとからなり、円筒部17Bと鍔部17
Cとは、例えば機械構造用炭素鋼鋼管(STKM材)等
により一体形成されている。ここで、各鍔部17Cの外
径は、各外側ブッシュ16の内径よりも大きく外径より
も小さい所定の寸法に設定され、各鍔部17Cの軸方向
寸法は、上述したアームボス11の端縁部と各外側ブッ
シュ16の外側端面16Aとの間隔Cよりも若干大きく
設定されている。
【0027】そして、各鍔部17Cは、その軸方向外側
の端面が各ブラケット15に当接し、軸方向内側の端面
が各外側ブッシュ16の外側端面16Aに摺動可能に当
接している。また、アームボス11に穿設された各ブッ
シュ嵌合穴13の内周面と各鍔部17Cの外周面との間
には、後述のシール部材21が配設される環状のシール
収容空間Pが形成されるようになっている。
【0028】18はバケット5をアーム4に対して回動
可能に結合する連結ピンを示し、該連結ピン18は、各
ブラケット15のピン挿通穴15Aと各内側ブッシュ1
7のピン挿通穴17Aに圧入される。そして、連結ピン
18は、その軸方向一端側に設けられた大径頭部18A
により一方のブラケット15に係合すると共に、軸方向
他端側に抜止ピン19を介して取付けられた固定リング
20により他方のブラケット15に係合し、一対のブラ
ケット15に対して抜止状態に保持され、各ブラケット
15と一体的に回動するようになっている。
【0029】21,21は各ブッシュ嵌合穴13の内周
面と各内側ブッシュ17の鍔部17C外周面との間のシ
ール収容空間P内に配設されたリング状のシール部材を
示し、該各シール部材21は、各ブッシュ嵌合穴13内
に圧入された金属材料からなる環状の外殻22と、該外
殻22内に二重に配設されたシール本体23,23とか
ら構成されている。そして、該各シール本体23は、外
殻22内に嵌着された金属材料からなるホルダ23A
と、該ホルダ23Aに固着されたウレタンゴム等の弾性
材料からなるリップシール23Bとから構成され、各リ
ップシール23Bは、その先端側(内周縁)が各鍔部1
7Cの外周面にばね性をもって摺接することにより、各
外側ブッシュ16と内側ブッシュ17との摺動面に土砂
等が侵入するのを防止している。
【0030】ここで、各シール部材21は、各ブッシュ
嵌合穴13の内周面と各鍔部17Cの外周面との間に形
成されたシール収容空間P内に圧入状態で配設されるか
ら、従来技術によるシール受部の如き複雑な取付構造が
不要となり、製造コストを大幅に低減できる。
【0031】24,24は各内側ブッシュ17の円筒部
17B外周側に突設されたストッパで、該各ストッパ2
4は、軸受装置の組付時等において、各内側ブッシュ1
7が各外側ブッシュ16に対して軸方向に位置ずれする
のを規制している。
【0032】本実施例による軸受装置は上述の如き構成
を有するもので、その組付時においては、例えば外側ブ
ッシュ16内に内側ブッシュ17を挿嵌し、外側ブッシ
ュ16の外側端面16Aと内側ブッシュ17の鍔部17
Cとを当接させた後、ストッパ24により内側ブッシュ
17を抜止めする。そして、内側ブッシュ17が組付け
られた外側ブッシュ16を、アームボス11の左,右の
ブッシュ嵌合穴13,13にそれぞれ圧入した後、鍔部
17Cの外周面とブッシュ嵌合穴13の内周面との間の
シール収容空間P内にシール部材21を圧入する。
【0033】このようにして、軸方向両端側に外側ブッ
シュ16、内側ブッシュ17およびシール部材21等が
配設されたアームボス11を、一対のブラケット15,
15の間に配置した状態で、一方のブラケット15のピ
ン挿通穴15A、各内側ブッシュ17のピン挿通穴17
A、他方のブラケット15のピン挿通穴15Aに順次連
結ピン18を圧入した後、他方のブラケット15から突
出した連結ピン18の他端側に、抜止ピン19を介して
固定リング20を嵌着することにより、アームボス11
と各ブラケット15とが相対回動可能に結合される。
【0034】上述の如く構成された軸受装置を介してア
ーム4の先端側にピン結合されたバケット5は、アーム
ボス11に取付けた各外側ブッシュ16に対し、各内側
ブッシュ17が連結ピン18および各ブラケット15を
伴って回動することにより、アーム4の先端側で回動動
作を行なう。
【0035】このとき、各外側ブッシュ16の外側端面
16Aが、各内側ブッシュ17に一体形成された厚肉の
鍔部17Cに摺動可能に当接することにより、軸方向荷
重を確実に受けることができるから、各外側ブッシュ1
6と各内側ブッシュ17との摺動面が早期に摩耗を生じ
るのを防止できる。
【0036】そして、各外側ブッシュ16として、金属
母材Mと複数の固体潤滑材Sとからなるドライ軸受を用
いることにより、無給油状態においても各外側ブッシュ
16と各内側ブッシュ17とを円滑に摺動させることが
できる。
【0037】また、内側ブッシュ17を構成する鍔部1
7Cの外周面とブッシュ嵌合穴13の内周面との間に形
成されたシール収容空間P内に各シール部材21を配設
し、各外側ブッシュ16と各内側ブッシュ17との摺動
面への土砂等の侵入を阻止することにより、各外側ブッ
シュ16と各内側ブッシュ17との摺動面にガタ等が発
生するのを防止でき、バケット5の円滑な作動を長期に
亘って補償することができる。
【0038】しかも、各シール部材21を鍔部17Cの
外周面とブッシュ嵌合穴13の内周面との間に形成され
たシール収容空間P内に配設することにより、各シール
部材21の取付構造を簡素化でき、製造コストを大幅に
低減できる。
【0039】さらに、各内側ブッシュ17の鍔部17C
は各ブラケット15に当接し、かつ、各内側ブッシュ1
7と各ブラケット15とは連結ピン18を介して一体的
に回動するから、各内側ブッシュ17と各ブラケット1
5との間への土砂等の侵入や、侵入した土砂により各内
側ブッシュ17または各ブラケット15が摩耗を生じる
のを確実に防止できる。
【0040】なお、上述した第1の実施例では、各外側
ブッシュ16として金属母材Mと複数の固体潤滑剤Sと
からなるドライ軸受を用いた場合を例に挙げて説明した
が、例えば図5に示すように、焼結含油合金からなる軸
受(無給油軸受)等からなる外側ブッシュ25を用い、
該外側ブッシュ25に潤滑油を含浸させるようにしても
よい。
【0041】次に、図6は本発明による第2の実施例を
示す。なお、本実施例では前述した第1の実施例と同一
の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略す
る。また、本実施例では、外側ブッシュとして、図5に
示した焼結含油合金からなる軸受を用いた外側ブッシュ
25が用いられる。
【0042】図において、31は油圧ショベル1のアー
ム4先端側に配設されたボス部材としてのボスパイプを
示し、該ボスパイプ31の軸方向両端側には左,右一対
のアームボス32,32が溶接等により液密状態に固着
され、該各アームボス32の軸方向にはブッシュ嵌合穴
33,33が形成されている。
【0043】34,34は各外側ブッシュ25内に摺動
可能に挿嵌された内側ブッシュで、該各内側ブッシュ3
4は、軸方向にピン挿通穴34Aが形成され互いに対向
する先端側がテーパ形状となった円筒部34Bと、該円
筒部34Bの外周側に拡径した鍔部34Cとから一体形
成されている。ここで、該各鍔部34Cは、その軸方向
外側の端面が各ブラケット15に当接し、軸方向内側の
端面が各外側ブッシュ25の外側端面25Aに摺動可能
に当接している。また、アームボス32に穿設された各
ブッシュ嵌合穴33の内周面と各鍔部34Cの外周面と
の間には、シール部材21が配設される環状のシール収
容空間Pが形成されている。
【0044】35は連結ピン18の外周側に配設された
グリスシール用パイプで、該グリスシール用パイプ35
の軸方向両端側は、各内側ブッシュ34のテーパ形状と
なった円筒部34B先端側に挿入され、Oリング36,
36により液密状態に封止されている。これにより、ボ
スパイプ31および各外側ブッシュ25とグリスシール
用パイプ35との間には、グリスシール用パイプ35の
全周に亘る円筒状の油溜部37が形成され、該油溜部3
7内には、ボスパイプ31に設けられたグリスニップル
38を介してグリス等の潤滑油が充填されるようになっ
ている。
【0045】本実施例は上述の如く構成され、本実施例
によれば第1の実施例と同様の作用効果を有する以外
に、ボスパイプ31と各アームボス32との溶接部、グ
リスシール用パイプ35と各内側ブッシュ34との間に
設けられた各Oリング36、および各アームボス32と
各内側ブッシュ34の鍔部34Cとの間に配設された各
シール部材21により画成された油溜部37内に潤滑油
を充填することにより、各外側ブッシュ25として用い
た焼結含油合金からなる無給油軸受の潤滑性を向上でき
る。従って、定期的な給油作業を行なわなくても各外側
ブッシュ25と内側ブッシュ34とが円滑に摺動する状
態を保つことができ、バケット5の円滑な作動を長期に
亘って補償することができる。
【0046】次に、図7,図8はシール部材21の変形
例を示す。なお、各変形例では前述した第1の実施例と
同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略
する。
【0047】図7に示す変形例において、41はアーム
ボス11に形成されたブッシュ嵌合穴13の内周面と、
内側ブッシュ17を構成する鍔部17Cの外周面との間
に配設されたシール部材を示し、該シール部材41は、
鍔部17Cの外周面に圧入された金属材料からなる環状
の外殻42と、該外殻42内に二重に配設された、金属
材料からなるホルダ43Aおよび該ホルダ43Aに固着
されたウレタンゴム等の弾性材料からなるリップシール
43Bとを有したシール本体43,43とから構成され
ている。そして、該各シール本体43のリップシール4
3Bは、その先端側(外周縁)がブッシュ嵌合穴13の
内周面にばね性をもって当接している。
【0048】このように構成されたシール部材41を用
いた場合でも、前記各実施例のシール部材21と同様
に、外側ブッシュ16(25)と内側ブッシュ17との
摺動面に土砂等が侵入するのを確実に防止することがで
きる。
【0049】また、図8に示す変形例において、51は
シール部材21の近傍に位置してアームボス11とブラ
ケット15との間に配設された環状シール部材を示し、
該環状シール部材51は、ブッシュ嵌合穴13の内周面
に圧入された金属材料からなる環状のホルダ52と、該
ホルダ52に保持された弾性材料からなるリップシール
53とから構成されている。
【0050】そして、リップシール53はブラケット1
5の内側面にばね性をもって摺接することにより、アー
ムボス11とブラケット15との隙間内に侵入した土砂
が、外側ブッシュ16(25)と内側ブッシュ17との
摺動面や、ブラケット15と内側ブッシュ17との当接
面に侵入するのを防止する。これにより、各外側ブッシ
ュ16(25)と各内側ブッシュ17との摺動面が早期
に摩耗を生じるのを一層効果的に防止でき、バケット5
の円滑な作動を長期に亘って補償することができる。
【0051】なお、上述した各実施例では、鍔部17C
(34C)を内側ブッシュ17(34)に一体形成した
場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、
例えば、環状の鍔部材と円筒状の内側ブッシュとをそれ
ぞれ別個に形成し、内側ブッシュの外周側に鍔部材を嵌
合させるように構成してもよく、さらに、それぞれ別個
に形成した鍔部材と内側ブッシュとをボルトやピン等を
介して一体的に固着するように構成してもよい。
【0052】また、上述した各実施例では、シール部材
21(41)を、二重に配設されたシール本体23,2
3(43,43)により構成した場合を例に挙げて説明
したが、本発明はこれに限らず、単体のシール本体を用
いてもよく、また三重以上のシール本体により構成して
もよい。
【0053】さらに、上述した各実施例では、油圧ショ
ベル1のアーム4とバケット5とのピン結合部に適用し
た場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限ら
ず、例えばリンク9とバケット5とのピン結合部、アー
ム4とアームシリンダ7とのピン結合部等、他のピン結
合部に広く適用することができる。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、内側ブッシュの外周側に拡径して設けられ軸方向
内側の端面が外側ブッシュの外側端面に摺動可能に当接
する鍔部と、該鍔部の外周面とブッシュ嵌合穴の内周面
と前記外側ブッシュの外側端面との間に形成される環状
のシール収容空間と、該シール収容空間内に配設され、
前記外側ブッシュと内側ブッシュとの摺動面へのダスト
の侵入を防止するシール部材とを備える構成としたか
ら、ボス部材のブッシュ嵌合穴に挿嵌された外側ブッシ
ュと、連結ピンが挿通された内側ブッシュとが摺動する
ことによりボス部材と相手方部材とが相対回動し、外側
ブッシュの端面に摺動可能に当接する鍔部が軸方向荷重
を受けることができ、外側ブッシュと内側ブッシュとの
摺動面が早期に摩耗るのを防止できる。
【0055】また、ボス部材のブッシュ嵌合穴内周面と
鍔部の外周面と外側ブッシュの外側端面との間に環状の
シール収容空間を形成し、このシール収容空間内にシー
ル部材を配設することにより、外側ブッシュと内側ブッ
シュとの摺動面へのダストの侵入が阻止できるから、外
側ブッシュと各内側ブッシュとの摺動面にガタ等が発生
するのを防止でき、ボス部材と相手方部材の円滑な相対
回動を長期に亘って補償することができる。しかも、シ
ール部材を前記ブッシュ嵌合穴内周面と鍔部の外周面
外側ブッシュの外側端面との間のシール収容空間内に
配設することにより、シール部材の取付構造を簡素化で
き、製造コストを大幅に低減できる。
【0056】そして、請求項2の発明によれば、シール
用パイプの軸方向両端側を一対の内側ブッシュに液密状
態に嵌合して設け、該シール用パイプ、ボス部材および
一対の外側ブッシュの間に形成される油溜部に、外側ブ
ッシュと内側ブッシュとの摺動面を潤滑する潤滑油等を
充填することにより、外側ブッシュと内側ブッシュとの
円滑な摺動を一層長期に亘って補償することができる。
【0057】また、請求項3の発明によれば、外側ブッ
シュとして、金属母材と該金属母材に埋込まれた固体潤
滑材とからなる軸受を用いることにより、無給油状態で
あっても外側ブッシュと内側ブッシュとの円滑な摺動を
長期に亘って補償できる。
【0058】さらに、請求項4の発明によれば、外側ブ
ッシュとして焼結含油合金からなる軸受内に含浸した潤
滑油によって、外側ブッシュと内側ブッシュとの円滑な
摺動を長期に亘って補償できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による軸受装置が適用された油
圧ショベルの作業装置を示す外観図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた軸受装置の縦
断面図である。
【図3】図2中に示す外側ブッシュ、内側ブッシュ等を
拡大して示す一部破断の要部拡大断面図である。
【図4】図2中に示す外側ブッシュを拡大して示す斜視
図である。
【図5】図2中に示す外側ブッシュの他の実施例を示す
斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す図2と同様位置の
縦断面図である。
【図7】本発明の実施例に適用されるシール部材の変形
例を示す図3と同様位置の拡大断面図である。
【図8】本発明の実施例に適用されるシール部材の他の
変形例を示す図3と同様位置の拡大断面図である。
【符号の説明】
11,32 アームボス(ボス部材) 16,25 外側ブッシュ 16A,25A 外側端面(端面) 17,34 内側ブッシュ 17C,34C 鍔部 18 連結ピン 21,41,51 シール部材 35 グリスシール用パイプ(シール用パイプ) 37 油溜部 P シール収容空間
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16J 15/32 311 F16J 15/32 311J (56)参考文献 特開 平4−25612(JP,A) 実開 昭59−135951(JP,U) 実開 昭56−7120(JP,U) 実開 平6−51540(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 17/10 F16C 17/02 F16C 33/10 E02F 9/00 F16C 11/04 F16J 15/32 311

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向にブッシュ嵌合穴が形成されたボ
    ス部材と、該ボス部材のブッシュ嵌合穴に挿嵌された外
    側ブッシュと、外周側が該外側ブッシュに摺動可能に嵌
    合すると共に内周側に連結ピンが挿通されるピン挿通穴
    が穿設された内側ブッシュと、該内側ブッシュの外周側
    拡径して設けられ軸方向内側の端面が前記外側ブッシ
    ュの外側端面に摺動可能に当接する鍔部と、該鍔部の外
    周面と前記ブッシュ嵌合穴の内周面と前記外側ブッシュ
    の外側端面との間に形成される環状のシール収容空間
    と、該シール収容空間内に配設され、前記外側ブッシュ
    と内側ブッシュとの摺動面へのダストの侵入を防止する
    シール部材とから構成してなる軸受装置。
  2. 【請求項2】 軸方向にブッシュ嵌合穴が形成されたボ
    ス部材と、該ボス部材の軸方向両端側に位置して前記ブ
    ッシュ嵌合穴に挿嵌された一対の外側ブッシュと、外周
    側が該各外側ブッシュに摺動可能に嵌合すると共に内周
    側に連結ピンが挿通されるピン挿通穴が形成された一対
    の内側ブッシュと、該各内側ブッシュの外周側に拡径し
    設けられ軸方向内側の端面が前記各外側ブッシュの
    端面にそれぞれ摺動可能に当接する鍔部と、該鍔部
    の外周面と前記ブッシュ嵌合穴の内周面と前記各外側ブ
    ッシュの外側端面との間にそれぞれ形成される環状のシ
    ール収容空間と、該各シール収容空間内に配設され、前
    記外側ブッシュと内側ブッシュとの摺動面へのダストの
    侵入を防止する一対のシール部材と、軸方向両端側が前
    記一対の内側ブッシュに液密状態に嵌合し、前記ボス部
    材および前記各外側ブッシュとの間に油溜部を形成する
    シール用パイプとから構成してなる軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記外側ブッシュは、金属母材と該金属
    母材に埋込まれた固体潤滑剤とからなる軸受により構成
    してなる請求項1または2に記載の軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記外側ブッシュは、焼結含油合金から
    なる軸受により構成してなる請求項1または2に記載の
    軸受装置。
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