JP3360998B2 - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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JP3360998B2
JP3360998B2 JP30347195A JP30347195A JP3360998B2 JP 3360998 B2 JP3360998 B2 JP 3360998B2 JP 30347195 A JP30347195 A JP 30347195A JP 30347195 A JP30347195 A JP 30347195A JP 3360998 B2 JP3360998 B2 JP 3360998B2
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盛雄 田村
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秀樹 秋田
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2350/00Machines or articles related to building
    • F16C2350/26Excavators

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  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧シャベ
ル等の建設機械に装備される作業装置のピン結合部等に
好適に用いられる軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4および図5に第1の従来技術による
軸受装置を油圧ショベルを例に挙げて説明する。
【0003】図4において、1は油圧ショベルを示し、
該油圧ショベル1の上部旋回体2には、掘削作業等を行
なう作業装置3が俯仰動可能に配設されている。
【0004】そして、作業装置3は、上部旋回体2にピ
ン結合されたブーム4と、該ブーム4の先端側にピン結
合されたアーム5と、該アーム5の先端側にピン結合さ
れたバケット6等とから大略構成され、これらブーム
4、アーム5およびバケット6は、それぞれピン結合部
を介して連結されたブームシリンダ7、アームシリンダ
8、バケットシリンダ9、バケット側リンク10および
アーム側リンク11等により作動されるようになってい
る。
【0005】次に、上記各ピン結合部のうち、図5に示
すバケットシリンダ9および各リンク10,11のピン
結合部を例に挙げて詳述する。
【0006】ここで、各バケット側リンク10の一端は
バケット6のブラケット6Aにピン結合され、他端には
後述のブッシュ15が嵌着されるブッシュ嵌合穴10A
が穿設されている。そして、各バケット側リンク10
は、軸方向の外側端面10Bが各アーム側リンク11と
当接可能となり、内側端面10Cが後述のボス部12と
当接可能なっている。また、各アーム側リンク11の
一端はアーム5にピン結合され、他端には後述の連結ピ
ン17を挿通するピン挿通穴11Aが穿設されると共
に、軸方向内側は前記各バケット側リンク10の外側端
面10Bと対向する内側端面11Bとなっている。
【0007】図5において、12はバケットシリンダ9
のロッド側先端側に設けたボス部を示し、該ボス部12
には後述のブッシュ13が嵌着されるブッシュ嵌合穴1
2Aが穿設されると共に、軸方向両端側は前記各バケッ
ト側リンク10の内側端面10Cとそれぞれ対向する端
面12Bとなっている。
【0008】13はバケットシリンダ9のボス部12に
設けたブッシュ嵌合穴12Aに嵌着された円筒形状のブ
ッシュを示し、該ブッシュ13の内周側には後述の連結
ピン17が挿通されるピン挿通穴13Aが穿設されると
共に、該ブッシュ13の軸方向寸法はブッシュ嵌合穴1
2Aの軸方向寸法より短く形成されている。そして、ブ
ッシュ13の軸方向両端側には一対のシール部材14,
14が装着され、外部から摺動面となるピン挿通穴13
A内にダスト等が侵入するのを防いでいる。
【0009】15,15はバケット側リンク10,10
のブッシュ嵌合穴10A,10Aに嵌着された一対の円
筒形状のブッシュを示し、該各ブッシュ15は前記ボス
側のブッシュ13と同様にピン挿通穴15Aが穿設され
ると共に、各ブッシュ15の軸方向両端側には一対のシ
ール部材16,16が装着され、摺動面となるピン挿通
穴15A内へのダスト等の侵入を防いでいる。
【0010】17はバケットシリンダ9のボス部12お
よび各リンク10,11の他端を相対回転可能に連結し
た連結ピンを示し、該連結ピン17はアーム側リンク1
1,11間において前記ボス部12を挟むように一対の
バケット側リンク10,10を配置した状態で、各ピン
挿通穴11A,13A,15Aに挿通される。そして、
連結ピン17の外周面は各ブッシュ13,15のピン挿
通穴13A,15Aの内周面とそれぞれ摺動可能に当接
すると共に、連結ピン17の一端側に設けた大径頭部1
7A側が一方のアーム側リンク11に取付けられ、他端
側は抜止めピン18および固定リング19を介して他方
のアーム側リンク11に対して抜止め、廻り止め状態に
保持される。
【0011】20は潤滑油を各摺動面に供給するために
連結ピン17内に形成された給脂通路を示し、該給脂通
路20の一端は各ブッシュ13,15のピン挿通穴13
A,15A内で開口され、他端は大径頭部17A側で開
口し、この開口端にはグリスニップル(図示せず)が取
付けられている。そして、該グリスニップルにグリスガ
ン(図示せず)を接続することによりグリス等の潤滑剤
を給脂し、各ピン挿通穴13A,15Aの内周面と連結
ピン17の外周面の間で円滑な摺動が可能となってい
る。
【0012】第1の従来技術による油圧ショベルの軸受
装置は上述の如き構成を有するもので、バケットシリン
ダ9は、アーム5の先端側に配設されたバケット6を各
リンク10,11を介して作動させる。そして、連結ピ
ン17を中心としてバケット側リンク10,10および
ボス部12がアーム側リンク11,11に対してそれぞ
れ回動しバケット6を俯仰動させ、掘削作業等を行なう
ようになっている。
【0013】また、第2の従来技術による軸受装置とし
て、例えば実開昭59−135951号公報には、油圧
ショベルのアーム先端とバケットとの間に設けられバケ
ットをアームに対して相対回転可能に連結するピン結合
部に適用されたものが開示されている。
【0014】この軸受装置は、アームの先端側に設けら
れたボス部材としてのアーム側ボス部と、バケットに設
けられた左,右一対のバケット側のブラケット部と、ア
ーム側ボス部の軸方向両端側に位置して連結ピンと該ボ
ス部との間に設けられた左,右一対のブッシュ等とから
大略構成されている。
【0015】ここで、軸受装置の一部を構成する一対の
ブッシュは、連結ピンの軸方向両端側に挿通された内側
ブッシュと、外周側がアーム側ボス部の軸方向両端側に
圧入され、内周側が内側ブッシュの外周側に摺動可能に
嵌合した外側ブッシュとからなり、内側ブッシュには、
ノックピンを介してバケット側のブラケット部に固定さ
れる拡径した鍔部が設けられている。
【0016】そして、外側ブッシュの軸方向外側の端面
と内側ブッシュの鍔部との間には、両者の隙間を介して
内側ブッシュと外側ブッシュとの摺動面に土砂等が
するのを防止するシール部材が設けられている。また、
内側ブッシュと外側ブッシュとの間には、該シール部材
よりも径方向内側に位置してスペーサが設けられてい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した第
1の従来技術による軸受装置では、各バケット側リンク
10はアーム側リンク11に対して相対回転する上に、
各バケット側リンク10が隣接する各アーム側リンク1
1に押付けられるようなスラスト荷重が加わることがあ
る。
【0018】そして、この場合には、各バケット側リン
ク10の外側端面10Bがアーム側リンク11の内側端
面11Bに当接しつつ、摺動することになり、互いに摺
動する各端面10B,11B間に潤滑剤が存在しない状
態では、該各端面10B,11B間の摺動により異音が
発生し、各端面10B,11Bが早期に摩耗する。
【0019】また、ボス部12と各バケット側リンク1
0の間でも同様にスラスト荷重が加わりボス部12の両
端面12Bと各バケット側リンク10の内側端面10C
が当接、摺動することによって異音が発生すると共に、
各端面10C,12Bがそれぞれ摩耗する。
【0020】このため、従来技術にあっては、各ブッシ
ュ13,15のピン挿通穴13A,15Aと連結ピン1
7の外周面の間から一部の潤滑剤を漏洩させることによ
り、各端面10B,11B間または各端面10C,12
B間での異音発生や摩耗を防止する等の対策がとられて
いる。
【0021】しかし、これらの方法では十分な異音や摩
耗対策をとることができないばかりか、各ブッシュ1
3,15に無給脂ブッシュを適用した場合には、各端面
10B,11B(10C,12B)の間に潤滑剤が供給
されず、摩擦抵抗を低減できないという問題がある。さ
らに、バケットによる掘削作業時においては各端面10
B,11B(10C,12B)の間にダスト(土砂)等
が侵入し、このダスト等がさらに異音や摩耗量の増大を
招くという問題もある。
【0022】また、第2の従来技術による軸受装置で
は、アームとバケットとの間のような2軸方向をピン結
合する場合には有効であるが、第1の従来技術のように
3軸方向をピン結合する場合には、そのまま適用するこ
とはできない。
【0023】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、ボス部材と中間部材、中間部材とブラケ
ット部材との間で摩耗等が発生するのを防止できると共
に、各摺動部にダスト等が侵入するのを防ぐことがで
き、スラスト荷重が加わったときでもボス部材や中間部
材に対するブラケット部材の円滑な回動を補償できるよ
うにした軸受装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、軸方向にブッシュ嵌合穴が形成された
ボス部材と、該ボス部材に連結ピンを介して相対回転可
能に連結されるブラケット部材と、該ブラケット部材と
ボス部材との間に前記連結ピンを介して相対回転可能に
配設され、軸方向にブッシュ嵌合穴が形成された中間部
材とからなる軸受装置に適用される。
【0025】そして、請求項1が採用する構成の特徴
は、前記ボス部材には、前記ブッシュ嵌合穴内に嵌着さ
れた外側ブッシュと、該外側ブッシュの内周側に摺動可
能に挿嵌され、前記中間部材の動きに追従するように外
側ブッシュに対して相対回転する浮動ブッシュと、外周
側が該浮動ブッシュの内周側に摺動可能に挿嵌され、内
周側が前記連結ピンの外周側に嵌着される内側ブッシュ
とを設けたことにある。
【0026】このように構成することにより、ボス部材
に対して中間部材やブラケット部材が相対回転するとき
には、浮動ブッシュの内周面と外周面が内側ブッシュと
外側ブッシュに対する摺動面となり、外側ブッシュ、浮
動ブッシュおよび内側ブッシュをボス部材、中間部材お
よびブラケット部材にそれぞれ対応して回動させること
ができ、ボス部材の円滑な回動を補償できる。
【0027】この場合、請求項2に記載の発明では、前
記中間部材には、前記ブッシュ嵌合穴内に嵌着された外
側ブッシュと、外周側が該外側ブッシュの内周側に摺動
可能に挿嵌され、内周側が前記連結ピンの外周側に嵌着
された内側ブッシュとを設ける構成としている。
【0028】このように構成することによって、中間部
材内の外側ブッシュの内周面と内側ブッシュの外周面が
摺動面となって外側ブッシュと内側ブッシュが中間部材
とブラケット部材にそれぞれ対応して相対回転すると共
に、中間部材が連結ピンを中心に円滑に回動するのを補
償できる。
【0029】また、請求項3に記載の発明では、前記中
間部材に設ける内側ブッシュには、前記外側ブッシュの
端面に軸方向で摺接する環状の鍔部を形成し、該鍔部の
外周面と前記中間部材のブッシュ嵌合穴との間にはシー
ル部材を装着している。
【0030】この結果、ボス部材またはブラケット部材
から中間部材に向けて作用するスラスト荷重を、中間部
材に設けた内側ブッシュの鍔部と外側ブッシュの端面と
によって受承でき、ボス部材またはブラケット部材と中
間部材との間に隙間を確保することができる。そして、
鍔部の外周面と中間部材のブッシュ嵌合穴との間に配設
したシール部材により、外側ブッシュと内側ブッシュと
の間をシールでき、両者の摺動面に外部からダスト等が
侵入するのを防止できる。
【0031】さらに、請求項4に記載の発明では、前記
ボス部材に設ける浮動ブッシュには、前記外側ブッシュ
の端面に軸方向で摺接する環状の鍔部を形成し、該鍔部
の外周面と前記ボス部材のブッシュ嵌合穴との間にはシ
ール部材を装着する構成としている。
【0032】この結果、ブラケット部材または中間部材
からボス部材に向けて作用するスラスト荷重を、ボス部
材に設けた浮動ブッシュの鍔部と外側ブッシュの端面と
によって受承でき、中間部材とボス部材との間に隙間を
確保することができる。そして、鍔部の外周面とボス部
材のブッシュ嵌合穴との間に配設したシール部材によ
り、外側ブッシュと浮動ブッシュとの間をシールでき、
両者の摺動面に外部からダスト等が侵入するのを防止で
きる。
【0033】さらにまた、請求項5に記載の発明では、
前記ブラケット部材および中間部材を、前記ボス部材の
軸方向両端側にそれぞれ一対ずつ設け、前記ボス部材の
外側ブッシュと内側ブッシュとの間には前記各中間部材
の動きに追従する一対の浮動ブッシュを設ける構成とし
ている。
【0034】このように構成することによって、各ブラ
ケット部材と各中間部材とをボス部材に対して安定して
相対回転させることができ、連結ピンの両端側を各ブラ
ケット部材で固定支持することにより、軸受装置全体の
機械的強度を増大できる。そして、ボス部材の外側ブッ
シュと内側ブッシュとの間に各浮動ブッシュを容易に装
着でき、軸受装置全体の組立性を向上できる。
【0035】一方、請求項6に記載の発明では、前記浮
動ブッシュと中間部材との間には互いに当接する端面間
にシール部材を設ける構成としている。
【0036】この結果、シール部材の摺動抵抗等を活用
してボス部材の浮動ブッシュを中間部材の動きに確実に
追従させることができ、ボス部材の各ブッシュと中間部
材の各ブッシュとの間における円滑な相対回転を補償で
きると共に、浮動ブッシュと中間部材の間から径方向内
側にダスト等が侵入するのをシール部材により確実に防
止できる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。なお、本発明の実施の形
態(以下、実施例という)では前述した従来技術と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明は省略するも
のとする。
【0038】ここで、図1および図2は本発明の第1の
実施例を示している。
【0039】図1において、21,21はブラケット部
材としてのアーム側リンクを示し、該各アーム側リンク
21は従来技術で述べたアーム側リンク11と同様に構
成され、後述の連結ピン32を挿通するピン挿通穴21
Aが穿設されている。また、各アーム側リンク21の軸
方向内側の端面はピン挿通穴21Aの周囲に位置する部
位が、後述する各内側ブッシュ24の鍔部24Cに対す
る当接面21Bとなっている。
【0040】22,22は一対の中間部材としてのバケ
ット側リンクを示し、該各バケット側リンク22は従来
技術で述べたバケット側リンク10とほぼ同様に構成さ
れているものの、該バケット側リンク22には比較的大
径のブッシュ嵌合穴22Aが穿設されている。また、各
アーム側リンク21は、軸方向内側の端面が、ブッシュ
嵌合穴22Aの周囲に位置して後述する各浮動ブッシュ
29の鍔部29Cに当接する当接面22Bとなってい
る。
【0041】23,23は各バケット側リンク22のブ
ッシュ嵌合穴22A内に嵌着された一対の外側ブッシュ
を示し、該各外側ブッシュ23は、例えば高強度の軸受
鋼、焼結含油合金、または高力黄銅系合金(金属母材)
に固体潤滑剤が埋め込まれたリング状の無給脂軸受(ド
ライ軸受)等から形成されている。そして、各外側ブッ
シュ23は内部に後述の内側ブッシュ24が嵌合され、
その内周面が内側ブッシュ24の摺動面24Eに対する
摺動面23Aになっている。
【0042】また、各外側ブッシュ23は各バケット側
リンク22の厚さ(軸方向)寸法よりも短い軸方向寸法
をもって形成され、その軸方向外側部位は内側ブッシュ
24の鍔部24Cと当接する外側端面23Bとなってい
る。
【0043】24,24は各外側ブッシュ23の内周側
に摺動可能に挿嵌された一対の内側ブッシュを示し、該
各内側ブッシュ24は、例えば機械構造炭素鋼管(S
TKM材)等により段付筒状に形成され、軸方向にピン
挿通穴24Aが穿設された円筒部24Bと、該円筒部2
4Bの軸方向外側でその外周から径方向外向きに突出し
た厚肉の鍔部24Cとから形成されている。
【0044】また、各内側ブッシュ24の内周側には各
アーム側リンク21に近接して後述の弾性リング25が
装着される環状溝24Dが形成されている。そして、各
内側ブッシュ24の円筒部24B外周面は、外側ブッシ
ュ23の摺動面23Aに対して相対回転(摺動)する摺
動面24Eになっている。
【0045】ここで、各鍔部24Cの外径は各外側ブッ
シュ23の内径よりも大きく、外径よりも小さい一定の
寸法に設定され、各鍔部24Cと各バケット側リンク2
2のブッシュ嵌合穴22Aとの間は、後述するシール部
材26が配設される環状のシール収容空間となってい
る。また、各内側ブッシュ24の軸方向寸法はバケット
側リンク22の厚さ(軸方向)寸法よりも長くなるよう
に設定され、各内側ブッシュ24の鍔部24Cの外側端
面が各アーム側リンク21の当接面21Bに当接するこ
とにより、各アーム側リンク21と各バケット側リンク
22とが接触するのを阻止している。
【0046】25,25は前記内側ブッシュ24の環状
溝24Dに配設された弾性リングを示し、該各弾性リン
グ25はゴム等の弾性材料により横断面が長方形状をな
すように形成され、その外周側は焼付け、溶着等の手段
を用いて各内側ブッシュ24の環状溝24D内に固着さ
れている。そして、各弾性リング25は、後述の連結ピ
ン32を内側ブッシュ24のピン挿通穴24A内に挿入
したときに、拡径されるように弾性変形し、内側ブッシ
ュ24のピン挿通穴24Aと連結ピン32との間をシー
ルすると共に、両者の間に外部からダスト(土砂)等が
侵入するのを防止している。
【0047】26,26はバケット側リンク22のブッ
シュ嵌合穴22Aと内側ブッシュ24の鍔部24C外周
面との間のシール収容空間に配設されたシール部材
し、該各シール部材26は、外周側の芯金部分(図示せ
ず)が各バケット側リンク22のブッシュ嵌合穴22A
内に嵌着され、内周側のリップ部(図示せず)等が各内
側ブッシュ24の鍔部24C外周面に摺接している。そ
して、各シール部材26は各外側ブッシュ23の摺動面
23Aと各内側ブッシュ24の摺動面24Eとの間に外
部からダスト(土砂)等が侵入するのを防止すると共
に、潤滑油が各摺動面23A,24Eの間から外部に漏
洩するのを防止している。
【0048】27はバケットシリンダ9のロッド側先端
に設けたボス部材としてのボス部を示し、該ボス部27
は後述の外側ブッシュ28等が嵌着されるブッシュ嵌合
穴27Aが穿設され、外側ブッシュ28等を介してアー
ム側リンク21,21間に位置して各バケット側リンク
22に軸方向両端を挟まれるようにピン結合されてい
る。
【0049】28はボス部27のブッシュ嵌合穴27A
内に嵌着された外側ブッシュを示し、該外側ブッシュ2
8は、前記バケット側リンク22の外側ブッシュ23と
同様にリング状の無給脂軸受(ドライ軸受)等から形成
され、外側ブッシュ28の内部には後述する一対の浮動
ブッシュ29,29が挿嵌されている。そして、外側ブ
ッシュ28の内周面は各浮動ブッシュ29の摺動面29
Dに対する摺動面28Aとなり、軸方向両端側には各浮
動ブッシュ29の鍔部29Cにそれぞれ摺接する端面2
8Bとなっている。また、外側ブッシュ28がバケット
側リンク22等と接触しないように、外側ブッシュ28
の軸方向寸法はボス部27の厚さ(軸方向)寸法よりも
短くなっている。
【0050】29,29は外側ブッシュ28の内周側に
摺動可能に挿嵌された左,右一対の浮動ブッシュを示
し、該各浮動ブッシュ29は前記内側ブッシュ24と同
様に機械構造炭素鋼管(STKM材)等により段付筒
状に形成され、軸方向にブッシュ挿嵌穴29Aが穿設さ
れた円筒部29Bと、該円筒部29Bの軸方向外側でそ
の外周から径方向外向きに突出した厚肉の鍔部29Cと
から構成されている。そして、各浮動ブッシュ29の円
筒部29B外周面は、外側ブッシュ28の摺動面28A
に対して相対回転(摺動)する摺動面29Dになってい
る。
【0051】ここで、各鍔部29Cの外径は各外側ブッ
シュ28の内径よりも大きく、外径よりも小さい一定の
寸法に設定され、各鍔部29Cとボス部27のブッシュ
嵌合穴27Aとの間は、後述するシール部材31が配設
される環状のシール収容空間となっている。また、各浮
動ブッシュ29は外側ブッシュ28の各端面28Bを
左,右両側から挟むように配設され、各浮動ブッシュ2
9は鍔部29Cの外側端面が各バケット側リンク22の
当接面22Bに当接することにより、各バケット側リン
ク22の動きに追従して外側ブッシュ28、内側ブッシ
ュ30間を相対回転すると共に、バケット側リンク22
とボス部27が接触するのを防止している。
【0052】30は一対の浮動ブッシュ29,29のブ
ッシュ挿嵌穴29A,29A内に摺動可能に挿嵌された
内側ブッシュを示し、該内側ブッシュ30は、前記外側
ブッシュ28,28と同様にリング状の無給脂軸受(ド
ライ軸受)等から形成され、内側ブッシュ30の内部に
は軸方向にピン挿通穴30Aが穿設されている。そし
て、内側ブッシュ30の外周面は各浮動ブッシュ29の
ブッシュ挿嵌穴29Aに対する摺動面30Bとなると共
に、ピン挿通穴30Aの軸方向中央には径方向外側に向
けて給脂通路の一部となる貫通穴30Cが穿設されてい
る。また、内側ブッシュ30の両端面が各バケット側リ
ンク22の内側ブッシュ24と当接するように、内側ブ
ッシュ30の軸方向寸法はボス部27の厚さ(軸方向)
寸法よりも大きくなるように形成されている。
【0053】31,31はボス部27のブッシュ嵌合穴
27Aと浮動ブッシュ29の鍔部29C外周面との間の
シール収容空間に配設されたシール部材示し、該各シ
ール部材31は、前記シール部材26と同様に外周側の
芯金部分(図示せず)が各ボス部27のブッシュ嵌合穴
27A内に嵌着され、内周側のリップ部(図示せず)等
が各浮動ブッシュ29の鍔部29C外周面に摺接してい
る。そして、各シール部材31は各外側ブッシュ28の
摺動面28Aと各浮動ブッシュ29の摺動面29Dとの
間に外部からダスト(土砂)等が侵入するのを防止する
と共に、潤滑油が各摺動面28A,29Dの間から外部
に漏洩するのを防止している。
【0054】32は各アーム側リンク21,各バケット
側リンク22およびボス部27を相対回転可能に連結し
た連結ピンを示し、該連結ピン32は両端側が各アーム
側リンク21のピン挿通穴21Aに挿通され、該アーム
側リンク21,21間に前記ボス部27を挟むように一
対のバケット側リンク22,22を配置した状態で、各
内側ブッシュ24,30のピン挿通穴24A,30Aに
圧入嵌合される。そして、該連結ピン32は、一端側の
大径頭部32A側が一方のアーム側リンク21に取付け
られると共に、他端側は抜止めピン18および固定リン
グ33を介して他方のアーム側リンク21に対して抜止
め、廻り止め状態に保持される。
【0055】34は潤滑油を各摺動面に供給するために
連結ピン32内に形成された給脂通路を示し、該給脂通
路34の一端は貫通穴30Cに連通するように内側ブッ
シュ30のピン挿通穴30A内で開口され、他端は大径
頭部32A側で開口し、この開口端にはグリスニップル
(図示せず)が取付けられている。そして、該グリスニ
ップルにグリスガン(図示せず)を接続することにより
貫通穴30Cを介して後述の給脂空間35内へグリス等
の潤滑剤を給脂している。
【0056】35は外側ブッシュ28と内側ブッシュ3
0との間に位置して浮動ブッシュ29,29間に形成さ
れた環状の給脂空間を示し、該給脂空間35の内部には
給脂通路34,貫通穴30Cを介してグリス等の潤滑油
が供給され、ボス部27内の外側ブッシュ28,浮動ブ
ッシュ29および内側ブッシュ30の各摺動面28A,
29Dおよび30B等に潤滑油が供給されるのを許すよ
うになっている。そして、外側ブッシュ28と浮動ブッ
シュ29間に供給された潤滑油はシール部材31により
シールされ、外部に漏洩するのを防止されている。
【0057】一方、浮動ブッシュ29と内側ブッシュ3
0との間に供給された潤滑油は左,右両側に配置された
各バケット側リンク22内の外側ブッシュ23と内側ブ
ッシュ24間に供給され、各摺動面23A,24E間を
潤滑状態に保持している。また、該各摺動面23A,2
4E間に供給された潤滑油は各シール部材26によって
外部に洩れるのを防いでいる。
【0058】本実施例による油圧ショベルの軸受装置は
上述の如き構成を有するもので、その組付時において
は、まず、ボス部27のブッシュ嵌合穴27A内に外側
ブッシュ28を圧入嵌合した後、該外側ブッシュ28内
に一対の浮動ブッシュ29,29を左,右両側から外側
ブッシュ28の端面28B,28Bに各鍔部29Cがそ
れぞれ当接するまで摺動可能に挿嵌する。そして、各浮
動ブッシュ29のブッシュ挿嵌穴29A内に内側ブッシ
ュ30を摺動可能に挿嵌した後、各浮動ブッシュ29の
鍔部29Cの外周面とボス部27のブッシュ嵌合穴27
Aとの間にシール部材31を圧入する。
【0059】また、各バケット側リンク22のブッシュ
嵌合穴22A内に外側ブッシュ23を圧入嵌合した後、
環状溝24Dに弾性リング25を焼付け等で固着した内
側ブッシュ24を、外側ブッシュ23の外側端面23B
に鍔部24Cが当接するまで外側ブッシュ23内に摺動
可能となるように挿嵌する。そして、内側ブッシュ24
の鍔部24Cの外周面とブッシュ嵌合穴22Aとの間に
シール部材26を圧入する。
【0060】このようにして構成されたボス部27の
左,右両側に外側ブッシュ23等が組付けられたバケッ
ト側リンク22,22を配置する。さらに、これらのボ
ス部27とバケット側リンク22,22等をアーム側リ
ンク21,21間に配置する。そして、一方のアーム側
リンク21のピン挿通穴21A、各内側ブッシュ24,
30のピン挿通穴24A,30A、他方のアーム側リン
ク21のピン挿通穴21Aに順次連結ピン32を圧入し
た後、他方のアーム側リンク21から突出した連結ピン
32の他端側に抜止めピン18を固定リング33を介し
て装着することにより、アーム側リンク21,バケット
側リンク22およびボス部27がそれぞれ相対回転可能
に結合される。
【0061】本実施例による軸受装置は上述の如く構成
されたものであり、当該軸受装置を用いたときの油圧シ
ョベルとしての基本的作動については従来技術によるも
のと格別差異はない。
【0062】しかし、本実施例では、各アーム側リンク
21および各内側ブッシュ24,30は連結ピン32を
伴って回動するとき、各バケット側リンク22に嵌着さ
れた外側ブッシュ23は前記アーム側リンク21に対し
て相対回転すると共に、バケット側リンク22の当接面
22Bが鍔部29Cと当接することにより各浮動ブッシ
ュ29も同一方向に回転する。そして、ボス部27もま
た外側ブッシュ28と一体となって各リンク21,22
に対して相対的に回転する。
【0063】ここで、一体となって回動する各アーム側
リンク21および各内側ブッシュ24,30は該アーム
側リンク21に対して相対回転するバケット側リンク2
2等に衝突(当接)することはなく、各摺動面24E,
30Bにおいて他の部材と摺動可能に接触する。また、
各外側ブッシュ23と一体となったバケット側リンク2
2の当接面22Bに対して各鍔部29Cが当接すること
により、浮動ブッシュ29はバケット側リンク22に追
従して相対回転する。さらに、ボス部27も外側ブッシ
ュ28と一体となり、他の部材に対して衝突(当接)す
ることなく相対回転するから、アーム側リンク21,バ
ケット側リンク22およびボス部27の円滑な相対回転
を補償している。
【0064】かくして、ボス部27には、ブッシュ嵌合
穴27A内に嵌着された外側ブッシュ28と、該外側ブ
ッシュ28の内周側に摺動可能に挿嵌され、バケット側
リンク22の動きに追従するように外側ブッシュ28に
対して相対回転する浮動ブッシュ29,29と、外周側
が各浮動ブッシュ29の内周側に摺動可能に挿嵌され、
内周側が連結ピン32の外周側に嵌着される内側ブッシ
ュ30とを設けたから、ボス部27に対してバケット側
リンク22やアーム側リンク21が相対回転したときに
は、外側ブッシュ28,浮動ブッシュ29および内側ブ
ッシュ30がボス部27,バケット側リンク22および
アーム側リンク21にそれぞれ対応して回動することが
でき、各摺動面28A,29D,30Bによってボス部
27の円滑な回動が補償できる。
【0065】この場合、バケット側リンク22には、ブ
ッシュ嵌合穴22A内に嵌着された外側ブッシュ23
と、外周側が該外側ブッシュ23の内周側に摺動可能に
挿嵌され、内周側が連結ピン32の外周側に嵌着された
内側ブッシュ24とを設けたから、バケット側リンク2
2内に位置する外側ブッシュ23の内周面と内側ブッシ
ュ24の外周面がそれぞれ摺動面23A,24Eとなる
ことによりバケット側リンク22が連結ピン32を中心
に円滑に回動するのを補償できると共に、相対回転する
各アーム側リンク21,バケット側リンク22およびボ
ス部27は相互に衝突(当接)することがないため、各
部材の摩擦による異音の発生が防止でき、ボス部27等
の端面が摩耗するのを確実に防ぐことができる。
【0066】また、掘削作業の途中等でアーム5とバケ
ット6との間に捩り力等が作用し、各アーム側リンク2
1がバケット側リンク22に対して軸方向に相対変位す
るようなときには、アーム側リンク21またはバケット
側リンク22からボス部27に向けて作用するスラスト
荷重を、バケット側リンク22に設けた各浮動ブッシュ
29の鍔部29Cと外側ブッシュ28の端面28B,2
8Bによって受承でき、バケット側リンク22とボス部
27との間に隙間を確保することができる。そのため、
各バケット側リンク22がボス部27に衝突(当接)す
ることがなく、端面の摩耗によるガタや異音の発生を確
実に防止できる。
【0067】一方、ボス部27またはアーム側リンク2
1からバケット側リンク22に向けて作用するスラスト
荷重は、バケット側リンク22に設けた内側ブッシュ2
4の鍔部24Cと外側ブッシュ23の外側端面23Bと
によって受承できる。そして、ボス部27またはアーム
側リンク21とバケット側リンク22との間に隙間を確
保することができるから各バケット側リンク22の外側
端面が各アーム側リンク21に衝突(当接)して異音が
発生したり、両者の当接する端面が早期に摩耗するのを
効果的に防止できる。
【0068】さらに、鍔部24Cの外周面とバケット側
リンク22のブッシュ嵌合穴22Aに配設したシール部
材26および鍔部29Cの外周面とボス部27のブッシ
ュ嵌合穴27Aとの間にはシール部材31を装着したか
ら、バケット6による土砂の掘削時のように、多量のダ
スト(土砂)が周囲に飛散するような場合でも、外側ブ
ッシュ23と内側ブッシュ24の間や外側ブッシュ28
と浮動ブッシュ29の間をシールでき、摺動面23A,
24E間や摺動面28A,29D間に外部からダスト等
が侵入するのを阻止できると共に、各摺動面23A,2
4E間や摺動面28A,29D間のクリアランスを介し
て供給される潤滑油が外部に漏洩するのを防止でき、各
摺動面23A,24E,28A,29Dを常時潤滑状態
に保持することができる。
【0069】さらにまた、アーム側リンク21およびバ
ケット側リンク22は、ボス部27の軸方向両端側にそ
れぞれ一対ずつ設けたから、各アーム側リンク21と各
バケット側リンク22とをボス部27に対して安定して
相対回転させることができ、連結ピン32の両端側を各
アーム側リンク21で固定支持することにより、軸受装
置全体の機械的強度を増大できる。そして、ボス部27
の外側ブッシュ28と内側ブッシュ30との間に各浮動
ブッシュ29を容易に装着することができ、軸受装置全
体の組立性を向上できると共に、浮動ブッシュ29,2
9間に形成された給脂空間35を介することによって各
バケット側リンク22およびボス部27に配設された各
ブッシュ23,24,28,29,30間に連結ピン3
2側から効率的に潤滑油を供給することができる。
【0070】次に、図3は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略する。しかし、本実
施例の特徴は、互いに当接する各浮動ブッシュ29の鍔
部29Cと各バケット側リンク22の当接面22Bとの
間にシール部材としてのOリング41を設けたことにあ
る。ここで、該Oリング41は鍔部29Cの外側端面に
凹設された環状の凹溝42と、該凹溝42に対向するよ
うに同一径としてバケット側リンク22の当接面22B
に凹設された環状の凹溝43とにそれぞれ係合するよう
に配設され、各浮動ブッシュ29とバケット側リンク2
2との間から潤滑油が漏洩するのを防止している。
【0071】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例と同様の作用効果を得ることが
できるが、特に本実施例では、バケット側リンク22と
各浮動ブッシュ29が互いに当接する当接面22Bと鍔
部29Cの間にOリング41を配設したから、Oリング
41の摺動抵抗等を活用してボス部27の各浮動ブッシ
ュ29をバケット側リンク22の動きに確実に追従させ
ることができ、ボス部27の各ブッシュ28,29,3
0とバケット側リンク22の各ブッシュ23,24との
間における円滑な相対回転と補償できる。
【0072】また、浮動ブッシュ29とバケット側リン
ク22との間から径方向内側にダスト等が侵入するのを
Oリング41により防止できると共に、給脂空間35か
ら各浮動ブッシュ29のブッシュ挿嵌穴29Aと内側ブ
ッシュ30の摺動面30Bの間となるクリアランスを介
して供給される潤滑油が当接面22Bと鍔部29Cの間
から漏洩するのを効果的に防止する。
【0073】なお、前記各実施例では、各鍔部24Cを
内側ブッシュ24に一体形成した場合を例に挙げて説明
したが、本発明はこれに限らず、例えば、環状の鍔部材
と円筒状の内側ブッシュとをそれぞれ別個に形成し、内
側ブッシュの外周側に鍔部材を圧入嵌合させて一体化す
るように構成してもよく、さらに、それぞれ別個に形成
した鍔部材と内側ブッシュとをボルトやピン等を介して
一体的に固着するように構成してもよい。
【0074】また、前記各実施例では、浮動ブッシュ2
9,29を左,右一対のものとして配設した場合を例に
挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、浮
動ブッシュを一体形成し、この外周側に一対の半リング
状の外側ブッシュを摺動可能となるように配設してもよ
く、さらに、一対の鍔部材と円筒状の浮動ブッシュとを
それぞれ別個に形成し、浮動ブッシュの外周側に鍔部材
を圧入嵌合させて一体化するように構成してもよく、さ
らに、それぞれ別個に形成した鍔部材と浮動ブッシュと
をボルトやピン等を介して一体的に固着するように構成
してもよい。
【0075】さらにまた、上述した各実施例では、油圧
ショベル1のアーム側リンク21,バケット側リンク2
2およびバケットシリンダ9のボス部27のピン結合部
に軸受装置を適用した場合を例に挙げて説明したが、本
発明はこれに限らず、油圧ショベルの他のピン結合部や
種々の建設機械等にも広く適用することができる。
【0076】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、ボス部材には、ブッシュ嵌合穴内に嵌着された外
側ブッシュと、該外側ブッシュの内周側に摺動可能に挿
嵌され、中間部材の動きに追従するように外側ブッシュ
に対して相対回転する浮動ブッシュと、外周側が該浮動
ブッシュの内周側に摺動可能に挿嵌され、内周側が連結
ピンの外周側に嵌着される内側ブッシュとを設けたか
ら、ボス部材に対して中間部材やブラケット部材が相対
回転したときには、浮動ブッシュの内周面と外周面が内
側ブッシュと外側ブッシュに対する摺動面となり、外側
ブッシュ、浮動ブッシュおよび内側ブッシュをボス部
材、中間部材およびブラケット部材にそれぞれ対応して
回動させることができ、ボス部材と中間部材との間で摩
耗等が発生するのを防止できると共に、ボス部材の円滑
な回動を補償できる。
【0077】この場合、請求項2に記載の発明によれ
ば、中間部材には、ブッシュ嵌合穴内に嵌着された外側
ブッシュと、外周側が該外側ブッシュの内周側に摺動可
能に挿嵌され、内周側が連結ピンの外周側に嵌着された
内側ブッシュとを設ける構成としたから、中間部材内の
外側ブッシュの内周面と内側ブッシュの外周面が摺動面
となって、外側ブッシュと内側ブッシュが中間部材とブ
ラケット部材にそれぞれ対応して相対回転することによ
り、中間部材とブラケット部材との間で摩耗等が発生す
るのを防止できると共に、中間部材が連結ピンを中心に
円滑に回動するのを補償できる。
【0078】また、請求項3に記載の発明によれば、中
間部材に設ける内側ブッシュには、外側ブッシュの端面
に軸方向で摺接する環状の鍔部を形成し、該鍔部の外周
面と中間部材のブッシュ嵌合穴との間にはシール部材を
装着したから、ボス部材またはブラケット部材から中間
部材に向けて作用するスラスト荷重を、中間部材に設け
た内側ブッシュの鍔部と外側ブッシュの端面とによって
受承でき、中間部材がブラケット部材に衝突(当接)す
るのを確実に阻止できると共に、各部材の摩擦による異
音の発生や摩耗を効果的に防止することができる。ま
た、鍔部の外周面と中間部材のブッシュ嵌合穴との間に
配設したシール部材により、外側ブッシュと内側ブッシ
ュとの間をシールでき、両者の摺動面に外部からダスト
等が侵入するのを防止できる。
【0079】さらに、請求項4に記載の発明では、ボス
部材に設ける浮動ブッシュには、外側ブッシュの端面に
軸方向で摺接する環状の鍔部を形成し、該鍔部の外周面
と前記ボス部材のブッシュ嵌合穴との間にはシール部材
を装着する構成としたから、ブラケット部材または中間
部材からボス部材に向けて作用するスラスト荷重を、ボ
ス部材に設けた浮動ブッシュの鍔部と外側ブッシュの端
面とにより受承でき、ボス部材が中間部材に衝突(当
接)するのを確実に阻止できると共に、各部材の摩擦に
よる異音の発生や摩耗を効果的に防止することができ
る。また、鍔部の外周面とボス部材のブッシュ嵌合穴と
の間に配設したシール部材により、外側ブッシュと浮動
ブッシュとの間をシールでき、両者の摺動面に外部から
ダスト等が侵入するのを防止できる。
【0080】さらにまた、請求項5に記載の発明では、
ブラケット部材および中間部材を、ボス部材の軸方向両
端側にそれぞれ一対ずつ設け、ボス部材の外側ブッシュ
と内側ブッシュとの間には各中間部材の動きに追従する
一対の浮動ブッシュを設ける構成としたから、各ブラケ
ット部材と各中間部材とをボス部材に対して安定して相
対回転させることができ、連結ピンの両端側を各ブラケ
ット部材で固定支持することにより、軸受装置全体の機
械的強度を増大できる。また、ボス部材の外側ブッシュ
と内側ブッシュとの間に各浮動ブッシュを容易に装着で
き、軸受装置全体の組立性を向上できる。
【0081】一方、請求項6に記載の発明では、浮動ブ
ッシュと中間部材との間には互いに当接する端面間にシ
ール部材を設ける構成としたから、シール部材の摺動抵
抗等を活用してボス部材の浮動ブッシュを中間部材の動
きに確実に追従させることができ、ボス部材の各ブッシ
ュと中間部材の各ブッシュとの間における円滑な相対回
転を補償できると共に、浮動ブッシュと中間部材の間か
ら径方向内側にダスト等が侵入するのをシール部材によ
り確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による軸受装置を示す縦
断面図である。
【図2】図1中の一部を拡大して示す要部縦断面図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施例による軸受装置を示す縦
断面図である。
【図4】従来技術による軸受装置が適用される油圧ショ
ベルの作業装置等を示す外観図である。
【図5】図4中の矢示V−V方向からみた軸受装置を示
す縦断面図である。
【符号の説明】
21 アーム側リンク(ブラケット部材) 21A,24A,30A ピン挿通穴 21B,22B 当接面 22 バケット側リンク(中間部材) 22A,27A ブッシュ嵌合穴 23,28 外側ブッシュ 23A,24E,28A,29D,30B 摺動面 24,30 内側ブッシュ 24C,29C 鍔部 26,31 シール部材 27 ボス部(ボス部材) 29 浮動ブッシュ 29A ブッシュ挿嵌穴 32 連結ピン 41 Oリング(シール部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋田 秀樹 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (72)発明者 飛田 信幸 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (56)参考文献 実開 平1−80818(JP,U) 実開 平2−2521(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/00 F16C 33/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向にブッシュ嵌合穴が形成されたボ
    ス部材と、該ボス部材に連結ピンを介して相対回転可能
    に連結されるブラケット部材と、該ブラケット部材とボ
    ス部材との間に前記連結ピンを介して相対回転可能に配
    設され、軸方向にブッシュ嵌合穴が形成された中間部材
    とからなる軸受装置において、 前記ボス部材には、前記ブッシュ嵌合穴内に嵌着された
    外側ブッシュと、該外側ブッシュの内周側に摺動可能に
    挿嵌され、前記中間部材の動きに追従するように外側ブ
    ッシュに対して相対回転する浮動ブッシュと、外周側が
    該浮動ブッシュの内周側に摺動可能に挿嵌され、内周側
    が前記連結ピンの外周側に嵌着される内側ブッシュとを
    設けたことを特徴とする軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記中間部材には、前記ブッシュ嵌合穴
    内に嵌着された外側ブッシュと、外周側が該外側ブッシ
    ュの内周側に摺動可能に挿嵌され、内周側が前記連結ピ
    ンの外周側に嵌着された内側ブッシュとを設けてなる請
    求項1に記載の軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記中間部材に設ける内側ブッシュに
    は、前記外側ブッシュの端面に軸方向で摺接する環状の
    鍔部を形成し、該鍔部の外周面と前記中間部材のブッシ
    ュ嵌合穴との間にはシール部材を装着してなる請求項2
    に記載の軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記ボス部材に設ける浮動ブッシュに
    は、前記外側ブッシュの端面に軸方向で摺接する環状の
    鍔部を形成し、該鍔部の外周面と前記ボス部材のブッシ
    ュ嵌合穴との間にはシール部材を装着してなる請求項
    1,2または3に記載の軸受装置。
  5. 【請求項5】 前記ブラケット部材および中間部材は、
    前記ボス部材の軸方向両端側にそれぞれ一対ずつ設け、
    前記ボス部材の外側ブッシュと内側ブッシュとの間には
    前記各中間部材の動きに追従する一対の浮動ブッシュを
    設けてなる請求項1,2,3または4に記載の軸受装
    置。
  6. 【請求項6】 前記浮動ブッシュと中間部材との間には
    互いに当接する端面間にシール部材を設けてなる請求項
    1,2,3,4または5に記載の軸受装置。
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