JP3400776B2 - 交流発電機 - Google Patents

交流発電機

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JP3400776B2
JP3400776B2 JP2000160370A JP2000160370A JP3400776B2 JP 3400776 B2 JP3400776 B2 JP 3400776B2 JP 2000160370 A JP2000160370 A JP 2000160370A JP 2000160370 A JP2000160370 A JP 2000160370A JP 3400776 B2 JP3400776 B2 JP 3400776B2
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    • H02K2203/09Machines characterised by wiring elements other than wires, e.g. bus rings, for connecting the winding terminations

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば内燃機関
により駆動される交流発電機に関し、特に、乗用車、ト
ラック等の乗り物に搭載される車両用交流発電機の固定
子構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、交流発電機において、小型高出力
および品質の向上が益々求められてきている。小型高出
力を実現するには、磁気装荷と電気装荷との分配を如何
に最適に、かつ、限られた容積の中で如何に高密度に、
構成するかが重要となる。例えば、車両用交流発電機に
おいては、車両エンジンルームが益々狭小化する中で、
搭載スペースに余裕がなくなってきている一方で、車両
負荷の増大による発電出力の向上が求められている。ま
た、車内外共に、騒音低減のニーズが高く、エンジン騒
音が低下してきているが、車両への電気負荷供給のため
常時発電稼働しいる車両用交流発電機の騒音が問題とさ
れている。特に、低速から高速まで比較的広い回転域で
回転駆動される車両用交流発電機においては、そのファ
ン騒音や、磁気的騒音も問題とされている。また、車両
用交流発電機は、常時発電稼働しているので、出力電流
のジュール熱のため、その発熱量が多く、曝される熱的
環境は厳しく、極めて高い耐熱性が求められている。ま
た、車両エンジンルームにおいて、車両用交流発電機は
エンジンに直付けされる場合が多く、雨水、塩水、泥水
等に加えて、エンジンオイルや不凍液に被水され、極め
て腐蝕環境が厳しい条件となっている。そして、腐蝕に
よっては、発電停止に至る等の問題があるが、発電停止
の原因の多くは固定子の製造過程において発生する巻線
の絶縁被膜の傷や、構造的な巻線露出部の電気短絡によ
るものである。
【0003】特に、交流発電機の小型高出力について
は、固定子の磁気回路内に納める電気導体の占積率の向
上、さらには固定子巻線の渡り部(固定子鉄心外の渡り
部をコイルエンドと呼ぶ)の整列化および高密度化が必
要であり、これに加えて、上記のような低騒音、耐熱環
境性、耐腐食性等の要求に応えるために、種々の改良が
提案されている。そして、固定子の電気導体に短尺の導
体セグメントを用いて電気導体の占積率向上や、コイル
エンドの整列化および高密度化を図る構造が、例えばW
O92/06527号公報や日本特許第2927288
号に提案されている。
【0004】図29は例えば日本特許第2927288
号に記載された従来の車両用交流発電機の固定子の要部
を示す側面図、図30は図29に示された従来の車両用
交流発電機の固定子に適用される導体セグメントを示す
斜視図、図31および図32はそれぞれ図29に示され
た従来の車両用交流発電機の固定子の要部をフロント側
およびリヤ側から見た斜視図である。図29乃至図32
において、固定子50は、固定子鉄心51と、固定子鉄
心51に巻装された固定子巻線52と、スロット51a
内に装着されて固定子巻線52を固定子鉄心51に対し
て絶縁するインシュレータ53とを備えている。固定子
鉄心51は、薄い鋼板を重ねて積層された円筒状の積層
鉄心であり、軸方向に延びるスロット51aが内周側に
開口するように所定ピッチで周方向に複数設けられてい
る。ここでは、回転子(図示せず)の磁極数(16)に
対応して、3相の巻線を2組収容するように、96本の
スロット51aが形成されている。固定子巻線52は、
多数の短尺の導体セグメント54を接合して所定の巻線
パターンに構成されている。
【0005】導体セグメント54は、絶縁被覆された矩
形断面の銅線材を略U字状に成形したもので、6スロッ
ト(1磁極ピッチ)離れた2つのスロット51a毎に、
軸方向のリヤ側から2本づつ挿入されている。そして、
導体セグメント54のフロント側に延出する端部同士が
接合されて固定子巻線52を構成している。
【0006】具体的には、6スロット離れた各組のスロ
ット51aにおいて、1本の導体セグメント54が、リ
ヤ側から、1つのスロット51a内の外周側から1番目
の位置と、他のスロット51a内の外周側から2番目の
位置とに挿入され、もう1本の導体セグメント54が、
リヤ側から、1つのスロット51a内の外周側から3番
目の位置と、他のスロット51a内の外周側から4番目
の位置とに挿入されている。そこで、各スロット15a
内では、導体セグメント54の直線部54aが径方向に
1列に4本並んで配列されている。そして、1つのスロ
ット51a内の外周側から1番目の位置からフロント側
に延出した導体セグメント54の端部54bと、そのス
ロット51aから時計回りに6スロット離れた他のスロ
ット51a内の外周側から2番目の位置からフロント側
に延出した導体セグメント54の端部54bとが接合さ
れて、2ターンの外層巻線が形成されている。さらに、
1つのスロット51a内の外周側から3番目の位置から
フロント側に延出した導体セグメント54の端部54b
と、そのスロット51aから時計回りに6スロット離れ
た他のスロット51a内の外周側から4番目の位置から
フロント側に延出した導体セグメント54の端部54b
とが接合されて、2ターンの内層巻線が形成されてい
る。さらに、6スロット離れた各組のスロット51aに
挿入された導体セグメント54で構成される外層巻線と
内層巻線とが直列に接続されて、4ターンの1相分の固
定子巻線52が形成されている。同様にして、それぞれ
4ターンの固定子巻線52が6相分形成されている。そ
して、これらの固定子巻線52は3相分づつ交流結線さ
れて、2組の3相固定子巻線を構成している。
【0007】このように構成された従来の固定子50に
おいては、固定子鉄心51のリヤ側では、同じ組のスロ
ット51aに挿入された2本の導体セグメント54のタ
ーン部54cが径方向に並んで配列されている。その結
果、ターン部54cが周方向に2列に配列されて、リヤ
側のコイルエンド群を構成している。一方、固定子鉄心
51のフロント側では、1つのスロット51a内の外周
側から1番目の位置からフロント側に延出した導体セグ
メント54の端部54bと6スロット離れたスロット5
1a内の外周側から2番目の位置からフロント側に延出
した導体セグメント54の端部54bとの接合部と、1
つのスロット51a内の外周側から3番目の位置からフ
ロント側に延出した導体セグメント54の端部54bと
6スロット離れたスロット51a内の外周側から4番目
の位置からフロント側に延出した導体セグメント54の
端部54bとの接合部とが、径方向に並んで配列されて
いる。その結果、端部54b同士の接合部が周方向に2
列に配列されて、フロント側のコイルエンド群を構成し
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この従来の車両用交流
発電機の固定子50では、以上のように、固定子巻線5
2が、略U字状に成形された短尺の導体セグメント54
を固定子鉄心51のスロット51aにリヤ側から挿入
し、フロント側に延出する導体セグメント54の端部5
4b同士を接合して構成されている。そこで、半田付け
や溶接によって絶縁被膜が消失された端部54b同士の
接合部を周方向に配列してフロント側のコイルエンド群
が構成されているので、被水により腐蝕しやすいコイル
エンド構造となっており、耐腐食性が極めて低くなって
いた。また、コイルエンド群は、96カ所の接合部を2
列に、即ち192カ所の接合部から構成されているの
で、接合部同士が短絡しやすい構造となっており、短絡
事故が発生しやすかった。また、多数の短尺の導体セグ
メント54を固定子鉄心51に挿入し、かつ、端部54
b同士を溶接、半田付け等により接合しなければなら
ず、著しく作業性が低下してしまっていた。また、導体
セグメント54のスロット51aへの押し込み量は固定
子鉄心51の軸方向長さ以上を必要とし、絶縁被膜に傷
を付けやすく、製品後の品質を低下させていた。さら
に、端部54b同士の接合時に、半田垂れや溶接融けに
よる接合部間の短絡が頻発し、量産性が著しく低下して
いた。また、導体セグメント54の端部54b同士は、
その一部を治具でクランプし、その頂点部を半田付けや
溶接して接合されていた。そこで、治具によるクランプ
面積が必要となる上に、半田付け部や溶接部の膨れが生
じるので、コイルエンド高さが高くなるとともに、接合
部間も狭小になっていた。その結果、コイルエンド部の
コイルの漏れリアクタンスが増えて、出力が悪化すると
ともに、通風抵抗が増加して、風騒音が悪化していた。
【0009】また、磁気騒音の対策として、電気的位相
差30°の位置だけずれた2組の3相巻線をスロットに
巻装することで、磁気脈動力を相互に相殺することが、
例えば特開平4−26345号公報に提案されている。
しかし、この磁気騒音の改善例を小型の固定子に採用し
ようとすると、2倍の数のスロットが必要となり、スロ
ット間隔が極めて狭くなってしまう。そこで、連続した
導線を環状に巻回して環状コイルを作製し、ついでこの
環状コイルを星形に変形して星形コイルを作製し、この
星形コイルの直線部を固定子鉄心のスロットに嵌装して
固定子巻線を作製する一般的な巻線方法では、対応でき
なかった。また、導体セグメント54を用いた上述の巻
線方法では、スロットへの挿入の際に導体セグメント5
4の座屈等が発生してしまい、対応できなかった。加え
て、導体セグメント54の端部54b同士を溶接した場
合、溶接時の温度上昇により導体セグメント54が軟化
して、固定子としての剛性が低下し、磁気騒音の低減効
果が少なくなってしまっていた。
【0010】さらに、車両用交流発電機の出力の様々な
要求に対して、電磁設計的に対応する必要がある。特
に、車両エンジンのアイドル回転数に対応して発電機の
低速回転域の出力向上は、出力開始回転数を低速側にシ
フトする必要がある。それには、起磁力、即ち界磁コイ
ルに供給する電流を増加し、あるいは、固定子の総導体
数、即ちターン数を増加して、発電機の誘起電力を向上
させる必要がある。ここで、前者においては、界磁コイ
ルに電流を供給することで、出力開始回転数を低速側に
シフトできるが、磁気回路の飽和減少のために限界があ
る。また、後者においては、ターン数を増すことで、出
力開始回転数を低速側にシフトできるが、導体セグメン
ト54による巻線で導体総数を増加しようとすると、そ
れに伴って接合部数も増加してしまい、接合スペースが
なくなり、過度のターン数増加には実質的に対応できな
い。
【0011】この発明は、上記のような従来の技術の課
題に鑑み、今日の交流発電機に共通して要求される性能
と品質を満足しうる高い実用性と生産性を兼ね備えた交
流発電機を得ることを目的とする。さらに、小型、高出
力、低騒音を兼ね備えた車両用に適用できる交流発電機
を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る交流発電
機は、回転周方向に沿ってNS極を形成する回転子と、
該回転子と対向配置された固定子鉄心およびこの固定子
鉄心に装着された多相固定子巻線を有する固定子、上記
回転子と上記固定子とを支持するブラケットとを備えた
交流発電機において、上記固定子鉄心は、軸方向に延び
るスロットが周方向に所定ピッチで複数形成された積層
鉄心を備え、上記多相固定子巻線は、連続線からなる素
線が、上記固定子鉄心の端面側の上記スロット外で折り
返されて、所定スロット数毎に上記スロット内でスロッ
ト深さ方向に内層と外層とを交互に採るように巻装され
た巻線を複数有し、上記複数の巻線は、複数本の上記素
線を同時に折り畳んで形成された少なくとも1組の素線
群で構成され、上記素線群は、直線部がターン部により
連結されて所定スロットピッチで配列され、かつ、隣り
合う該直線部が該ターン部によりスロット深さ方向に内
層と外層とを交互に採るようにずらされたパターンに形
成された2本の上記素線を、互いに上記所定スロットピ
ッチずらして上記直線部を重ねて配列してなる素線対
が、1スロットピッチづつずらされて上記所定スロット
数と同数対配列され、かつ、上記素線の端部が上記素線
群の両端の両側に延出して構成され、上記多相固定子巻
線は、上記固定子鉄心に巻装された上記素線群を構成す
る上記素線の上記スロットから該固定子鉄心の軸方向の
両側に延出する端部を結線して構成され、上記固定子鉄
心の端面側の上記スロット外で折り返された上記素線の
ターン部が周方向に並んでコイルエンド群を構成してい
るものである。
【0013】また、上記素線が上記スロットのそれぞれ
にスロット深さ方向に2n本ずつ配列され、上記素線の
ターン部が周方向にn列に並んで配列されているもので
ある。
【0014】また、上記素線が上記スロットのそれぞれ
にスロット深さ方向に2n本ずつ配列され、上記素線の
ターン部がn層に重なって配列されているものである。
【0015】
【0016】また、上記固定子鉄心の少なくとも一方の
端部のコイルエンド群において、周方向に隣り合う上記
ターン部間の空間が略同一に形成されているものであ
る。
【0017】また、上記コイルエンド群を構成する上記
ターン部のそれぞれが、均等な放熱部を有しているもの
である。
【0018】また、上記素線が巻装されるスロットピッ
チは、上記回転子のNS極に対応したピッチである。
【0019】また、上記スロットの開口部が、不等ピッ
チに形成されているものである。
【0020】また、上記スロットの開口部の開口寸法
が、上記素線のスロット幅方向寸法より小さいものであ
る。
【0021】また、上記素線の上記スロット内における
断面形状が上記スロット形状に沿った略矩形形状であ
る。
【0022】また、上記素線の断面形状が略扁平形状で
り、上記直線部が断面長手方向を径方向に一致させて
1列に並んで上記スロット内に収納されているものであ
る。
【0023】また、上記コイルエンド群を構成する上記
巻線のターン部には樹脂を備えるものである。
【0024】また、上記コイルエンド群を構成する上記
ターン部が有する上記樹脂は、その樹脂の主剤より熱伝
導率の高い部材が混入されているものである。
【0025】また、上記樹脂が上記ブラケットに当接さ
れているものである。
【0026】また、上記固定子の一方側に配設され、か
つ、上記固定子巻線の巻線端に接続され、上記固定子巻
線からの交流出力を直流に整流する整流器を備え、上記
回転子は、上記N極およびS極を提供する複数の爪状磁
極を有するランデル型回転子鉄心と、該回転子の回転に
より上記ブラケット内に冷却風を通風させる冷却手段と
を備え、上記コイルエンド群および上記整流器が上記冷
却風を上記ブラケット内に通風させることにより冷却さ
れるようになっているものである。
【0027】また、上記冷却手段が、上記回転子鉄心の
少なくとも一方の端部に配設されたファンである。
【0028】また、上記ファンが上記回転子鉄心の両端
部に配設されているものである。
【0029】また、上記コイルエンド群を含んだ上記固
定子の軸方向長さが上記回転子鉄心の軸方向長さより短
いものである。
【0030】また、上記コイルエンド群の内周側を構成
する上記素線の傾斜方向が、上記固定子の両端側で平行
となっているものである。
【0031】また、上記固定子巻線の収容されるスロッ
ト数が毎極毎相当たり2であり、上記多相固定子巻線は
毎極毎相当たりのスロットに対応する第1の多相巻線群
と第2の多相巻線群とを備えているものである。
【0032】また、上記第1の多相巻線群と第2の多相
巻線群とが直列に接続され、その巻線端が上記整流器に
接続されているものである。
【0033】また、上記整流器は、上記第1の多相巻線
群の交流出力を整流する第1整流器と、上記第2の多相
巻線群の交流出力を整流する第2整流器と備え、上記第
1および第2の多相巻線群の交流出力がそれぞれ上記第
1および第2整流器により整流された後合成されて出力
されるように構成されているものである。
【0034】また、上記第1および第2の多相巻線群は
それぞれ3相結線されたもので、上記第1の多相巻線群
が挿入されたスロット群を構成するスロットの開口部
と、上記第2の多相巻線群が挿入されたスロット群を構
成するスロットの開口部とが、30°の電気角で等間隔
に配列されているものである。
【0035】また、上記第1および第2の多相巻線群は
それぞれ3相結線されたもので、上記第1の多相巻線群
が挿入されたスロット群を構成するスロットの開口部
と、上記第2の多相巻線群が挿入されたスロット群を構
成するスロットの開口部とが、(α°)と(60°-α
°)との電気角を交互にとるように配列されているもの
である。
【0036】また、上記第1および第2の多相巻線群の
少なくとも一方は星型結線されたもので、星型結線され
た多相巻線群の中性点が上記整流器に接続されているも
のである。
【0037】また、上記爪状磁極に磁界を供給する界磁
コイルに流れる界磁電流は、発電機回転数がある領域以
上において電流制限されるように構成されているもので
ある。
【0038】また、磁石が上記爪状磁極間に介装されて
いるものである。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る車
両用交流発電機の構成を示す断面図、図2はこの車両用
交流発電機の固定子を示す斜視図、図3はこの車両用交
流発電機における固定子巻線の1相分の結線状態を説明
するリヤ側端面図、図4はこの車両用交流発電機の回路
図、図5および図6はこの車両用交流発電機に適用され
る固定子巻線を構成する巻線群の製造工程を説明する図
である。図7はこの車両用交流発電機に適用される固定
子巻線を構成する内層側の素線群を示す図であり、図7
の(a)はその側面図、図7の(b)はその平面図であ
る。図8はこの車両用交流発電機に適用される固定子巻
線を構成する外層側の素線群を示す図であり、図8の
(a)はその側面図、図8の(b)はその平面図であ
る。図9はこの車両用交流発電機に適用される固定子巻
線を構成する素線の要部を示す斜視図、図10はこの車
両用交流発電機に適用される固定子巻線を構成する素線
の配列を説明する図である。図11はこの車両用交流発
電機の適用される固定子鉄心の構造を説明する図であ
り、図11の(a)はその側面図、図11の(b)はそ
の背面図である。図12はこの車両用交流発電機の適用
される固定子の製造工程を説明する工程断面図、図13
はこの車両用交流発電機に適用される固定子巻線を構成
する素線群の鉄心への装着状態を示す平面図である。図
14はそれぞれこの車両用交流発電機の適用される固定
子の製造工程を説明する工程断面図である。なお、図2
では口出し線および渡り結線が省略されている。
【0040】図1において、車両用交流発電機は、ラン
ドル型の回転子7がアルミニウム製のフロントブラケッ
ト1およびリヤブラケット2から構成されたケース3内
にシャフト6を介して回転自在に装着され、固定子8が
回転子7の外周側を覆うようにケース3の内壁面に固着
されて構成されている。シャフト6は、フロントブラケ
ット1およびリヤブラケット2に回転可能に支持されて
いる。このシャフト6の一端にはプーリ4が固着され、
エンジンの回転トルクをベルト(図示せず)を介してシャ
フト6に伝達できるようになっている。回転子7に電流
を供給するスリップリング9がシャフト6の他端部に固
着され、一対のブラシ10がこのスリップリング9に摺
接するようにケース3内に配設されたブラシホルダ11
に収納されている。固定子8で生じた交流電圧の大きさ
を調整するレギュレータ18がブラシホルダ11に嵌着
されたヒートシク17に接着されている。固定子8に電
気的に接続され、固定子8で生じた交流を直流に整流す
る整流器12がケース3内に装着されている。
【0041】回転子7は、電流を流して磁束を発生する
回転子コイル13と、この回転子コイル13を覆うよう
に設けられ、回転子コイル13で発生された磁束によっ
て磁極が形成される一対のポールコア20、21とから
構成される。一対のポールコア20、21は、鉄製で、
それぞれ8つの爪形状の爪状磁極22、23が外周縁に
周方向に等角ピッチで突設され、爪状磁極22、23を
かみ合わせるように対向してシャフト6に固着されてい
る。さらに、ファン5が回転子7の軸方向の両端に固着
されている。また、吸気孔1a、2aがフロントブラケ
ット1およびリヤブラケット2の軸方向の端面に設けら
れ、排気孔1b、2bがフロントブラケット1およびリ
ヤブラケット2の外周両肩部に固定子巻線16のフロン
ト側およびリヤ側のコイルエンド群16a、16bの径
方向外側に対向して設けられている。
【0042】固定子8は、図2に示されるように、軸方
向に延びるスロット15aが周方向に所定ピッチで複数
形成された円筒状の積層鉄心から成る固定子鉄心15
と、固定子鉄心15に巻装された多相固定子巻線16
と、各スロット15a内に装着されて多相固定子巻線1
6と固定子鉄心15とを電気的に絶縁するインシュレー
タ19とを備えている。そして、多相固定子巻線群16
は、1本の素線30が、固定子鉄心15の端面側のスロ
ット15a外で折り返されて、所定スロット数毎にスロ
ット15a内でスロット深さ方向に内層と外層とを交互
に採るように波巻きされて巻装された巻線を複数備えて
いる。ここでは、固定子鉄心15には、回転子7の磁極
数(16)に対応して、3相固定子巻線160を2組収
容するように、96本のスロット15aが等間隔に形成
されている。また、素線30には、例えば絶縁被覆され
た長方形の断面を有する長尺の銅線材が用いられる。
【0043】つぎに、1相分の固定子巻線群161の巻
線構造について図3を参照して具体的に説明する。1相
分の固定子巻線群161は、それぞれ1本の素線30か
らなる第1乃至第4の巻線31〜34から構成されてい
る。そして、第1巻線31は、1本の素線30を、スロ
ット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロ
ット15a内の外周側から1番目の位置と外周側から2
番目の位置とを交互に採るように波巻きして構成されて
いる。第2巻線32は、素線30を、スロット番号の1
番から91番まで6スロットおきに、スロット15a内
の外周側から2番目の位置と外周側から1番目の位置と
を交互に採るように波巻きして構成されている。第3巻
線33は、素線30を、スロット番号の1番から91番
まで6スロットおきに、スロット15a内の外周側から
3番目の位置と外周側から4番目の位置とを交互に採る
ように波巻きして構成されている。第4巻線34は、素
線30を、スロット番号の1番から91番まで6スロッ
トおきに、スロット15a内の外周側から4番目の位置
と外周側から3番目の位置とを交互に採るように波巻き
して構成されている。そして、各スロット15a内に
は、素線30が長方形断面の長手方向を径方向に揃えて
径方向に1列に4本並んで配列されている。
【0044】そして、固定子鉄心15の一端側におい
て、スロット番号の1番から延出する第1巻線31の端
部31aと、スロット番号の91番から延出する第3巻
線33の端部33bとが接合され、さらにスロット番号
の1番から延出する第3巻線33の端部33aと、スロ
ット番号の91番から延出する第1巻線31の端部31
bとが接合されて、2ターンの巻線が形成されている。
また、固定子鉄心15の他端側において、スロット番号
の1番から延出する第2巻線32の端部32aと、スロ
ット番号の91番から延出する第4巻線34の端部34
bとが接合され、さらにスロット番号の1番から延出す
る第4巻線34の端部34aと、スロット番号の91番
から延出する第2巻線32の端部32bとが接合され
て、2ターンの巻線が形成されている。
【0045】さらに、スロット番号の61番と67番と
から固定子鉄心15の一端側に延出する第2巻線32の
素線30の部分が切断され、スロット番号の67番と7
3番とから固定子鉄心15の一端側に延出する第1巻線
31の素線30の部分が切断される。そして、第1巻線
31の切断端31cと第2巻線32の切断端32cとが
接合されて、第1乃至第4巻線31〜34を直列接続し
てなる4ターンの1相分の固定子巻線群161が形成さ
れている。なお、第1巻線31の切断端31cと第2巻
線32の切断端32cとの接合部が渡り結線接続部とな
り、第1巻線31の切断端31dと第2巻線32の切断
端32dとがそれぞれ口出し線(O)および中性点
(N)となる。同様にして、素線30が巻装されるスロ
ット15aを1つづつずらして6相分の固定子巻線群1
61が形成されている。そして、図4に示されるよう
に、固定子巻線群161が3相分づつ星型結線されて2
組の3相固定子巻線群160を形成し、各3相固定子巻
線群160がそれぞれ整流器12に接続されている。各
整流器12の直流出力は並列に接続されて合成される。
【0046】ここで、第1乃至第4巻線31〜34を構
成するそれぞれの素線30は、1つのスロット15aか
ら固定子鉄心15の端面側に延出し、折り返されて6ス
ロット離れたスロット15aに入るように波巻きに巻装
されている。そして、それぞれの素線30は、6スロッ
ト毎に、スロット深さ方向(径方向)に関して、内層と
外層とを交互に採るように巻装されている。固定子鉄心
15の端面側に延出して折り返された素線30のターン
部30aがコイルエンドを形成している。そこで、固定
子鉄心15の両端において、ほぼ同一形状に形成された
ターン部30aが周方向に、かつ、径方向に互いに離間
して、2列となって周方向に整然と配列されてコイルエ
ンド群16a、16bを形成している。
【0047】ついで、固定子8の組立方法について図5
乃至図14を参照しつつ具体的に説明する。まず、図5
に示されるように、12本の長尺の素線30を同時に同
一平面上で雷状に折り曲げ形成する。ついで、図6に矢
印で示されるように、直角方向に治具にて折り畳んでゆ
き、図7に示される素線群35Aを作製する。さらに、
同様にして、図8に示されるように、渡り結線および口
出し線を有する素線群35Bを作製する。そして、巻線
群35A、35Bが装着された鉄心36を環状に成形し
やすくするために、巻線群35A、35Bは300℃で
10分間アニール処理される。なお、各素線30は、図
9に示されるように、ターン部30aで連結された直線
部30bが6スロットピッチ(6P)で配列された平面
状パターンに折り曲げ形成されている。そして、隣り合
う直線部30bが、ターン部30aにより、素線30の
幅(W)分ずらされている。素線群35A、35Bは、
このようなパターンに形成された2本の素線30を図1
0に示されるように6スロットピッチずらして直線部3
0bを重ねて配列された素線対が1スロットピッチづつ
ずらして6対配列されて構成されている。そして、素線
30の端部が素線群35A、35Bの両端の両側に6本
づつ延出されている。また、ターン部30aが素線群3
5A、35Bの両側部に整列されて配列されている。ま
た、台形形状のスロット36aが所定のピッチ(電気角
で30°)で形成されたSPCC材を所定枚数積層し、
その外周部をレーザ溶接して、図11に示されるよう
に、直方体の鉄心36を作製する。
【0048】そして、図12の(a)に示されるよう
に、インシュレータ19が鉄心36のスロット36aに
装着され、2つの素線群35A、35Bの各直線部を各
スロット36a内に重ねて押し入れる。これにより、図
12の(b)に示されるように、2つの素線群35A、
35Bが鉄心36に装着される。この時、素線30の直
線部30bは、インシュレータ19により鉄心36と絶
縁されてスロット36a内に径方向に4本並んで収納さ
れている。また、2つの素線群35A、35Bは、図1
3に示されるように、重なって鉄心36に装着されてい
る。ついで、鉄心36を丸め、その端面同士を当接させ
て溶接し、図12の(c)に示されるように、円筒状の
鉄心37を得る。鉄心36を丸めることにより、スロッ
ト36a(固定子鉄心のスロット15aに相当)は略矩
形断面形状となり、その開口部36b(スロット15a
の開口部15bに相当)は直線部30bのスロット幅方
向寸法より小さくなる。そして、図3に示される結線方
法に基づいて、各素線30の端部同士を結線して固定子
巻線群161を形成する。その後、鉄心37がSPCC
材を積層してなる円筒状の外装鉄心38に挿入された
後、焼きバメして一体化して、図14に示される固定子
8を得る。ここで、鉄心37と外装鉄心38との一体物
が固定子鉄心15に相当する。
【0049】このように構成された車両用交流発電機で
は、電流がバッテリ(図示せず)からブラシ10および
スリップリング9を介して回転子コイル13に供給さ
れ、磁束が発生される。この磁束により、一方のポール
コア20の爪状磁極22がN極に着磁され、他方のポー
ルコア21の爪状磁極23がS極に着磁される。一方、
エンジンの回転トルクがベルトおよびプーリ4を介して
シャフト6に伝達され、回転子7が回転される。そこ
で、多相固定子巻線16に回転磁界が与えられ、多相固
定子巻線16に起電力が発生する。この交流の起電力が
整流器12を通って直流に整流されるとともに、その大
きさがレギュレータ18により調整され、バッテリに充
電される。
【0050】そして、リヤ側においては、ファン5の回
転により、外気が整流器12のヒートシンクおよびレギ
ュレータ18のヒートシンク17にそれぞれ対向して設
けられた吸気孔2aを通じて吸い込まれ、シャフト6の
軸に沿って流れて整流器12およびレギュレータ18を
冷却し、その後ファン5により遠心方向に曲げられて多
相固定子巻線16のリヤ側のコイルエンド群16bを冷
却し、排気孔2bより外部に排出される。一方、フロン
ト側においては、ファン5の回転により、外気が吸気孔
1aから軸方向に吸い込まれ、その後ファン5により遠
心方向に曲げられて多相固定子巻線16のフロント側の
コイルエンド群16aを冷却し、排気孔1bより外部に
排出される。
【0051】このように、この実施の形態1によれば、
多相固定子巻線16は2組の3相固定子巻線群160を
備え、各3相固定子巻線群160は3相の固定子巻線群
161を交流結線して構成されている。さらに、固定子
巻線群161は第1乃至第4巻線31〜34を直列接続
して構成されている。そして、第1巻線31は1本の素
線30を6スロット毎にスロット15a内の外周側から
1番目の位置と2番目の位置と交互に採るように波巻き
されて構成されている。つまり、第1巻線31は1本の
素線30を6スロット毎にスロット15a内でスロット
深さ方向に内層と外層とを交互に採るように波巻きされ
て構成されている。同様に、第2、第3および第4巻線
32、33、34もまた、1本の素線30を6スロット
毎にスロット15a内でスロット深さ方向に内層と外層
とを交互に採るように波巻きされて構成されている。そ
こで、多相固定子巻線16を構成する第1乃至第4巻線
31〜34はそれぞれ1本の素線30(連続線)により
作製されているので、従来の固定子50のように、多数
の短尺の導体セグメント54を固定子鉄心51に挿入
し、かつ、端部54b同士を溶接、半田付け等により接
合する必要がなく、固定子8の生産性を著しく向上させ
ることができる。また、コイルエンドが素線30のター
ン部30aで構成されるので、コイルエンド群16a、
16bにおける接合カ所は第1乃至第4巻線31〜34
の端部同士の接合部および渡り結線接合部のみとなり、
接合カ所が著しく削減される。これにより、接合による
絶縁被膜の消失に伴う短絡事故の発生が抑えられるの
で、優れた絶縁性が得られる。また、溶接による導体の
軟化がなく、固定子としての剛性が高くなり、磁気騒音
を低減できる。
【0052】また、コイルエンド群16a、16bは、
ターン部30aを周方向に配列して構成されている。こ
れにより、導体セグメント54の端部54b同士を接合
している従来のコイルエンド群に比べて、コイルエンド
群の固定子鉄心15の端面からの延出高さを低くでき
る。これにより、コイルエンド群16a、16bにおけ
る通風抵抗が小さくなり、回転子7の回転に起因する風
音を低減させることができる。また、コイルエンドのコ
イルの漏れリアクタンスが減少し、出力・効率が向上す
る。
【0053】また、4本の素線30がスロット15a内
に径方向に1列に配列され、ターン部30aが周方向に
2列に並んで配列されている。これにより、コイルエン
ド群16a、16bを構成するターン部30aがそれぞ
れ径方向に2列に分散されるので、コイルエンド群16
a、16bの固定子鉄心15の端面からの延出高さを低
くできる。その結果、コイルエンド群16a、16bに
おける通風抵抗が小さくなり、回転子7の回転に起因す
る風音を低減させることができる。
【0054】また、固定子鉄心15の端面側で折り返さ
れたターン部30aが6スロット離れた異なるスロット
15a内に異なる層として配置された2つの直線部30
bを直列に接続している。これにより、各相のコイルエ
ンド間の干渉が抑えられ、固定子巻線の高占積化が図ら
れるので、高出力化が実現される。また、各ターン部3
0aは容易に略同一形状に形成できる。そして、各ター
ン部30aを略同一形状に形成することで、即ちコイル
エンド群16a、16bを構成するターン部30aを周
方向で略同一形状に形成することで、コイルエンド群1
6a、16bの内径側端面における周方向の凹凸が抑え
られるので、回転子7とコイルエンド群16a、16b
との間で発生する風騒音を低減させることができる。ま
た、漏れインダクタンスが等しくなり、安定した出力が
得られる。また、ターン部30aが周方向に離間し、か
つ、ターン部30a間の空間が周方向に略同一に形成さ
れているので、コイルエンド群16a、16b内への通
風が容易となり、冷却性が高められるとともに、冷却風
とコイルエンドとの干渉による騒音が低減される。ま
た、各ターン部30aが略同一形状に形成されて周方向
に整列されて配列されているので、各ターン部30aに
おける放熱性が同等となり、さらにコイルエンド群16
a、16bにおける放熱性が同等となる。それにより、
多相固定子巻線16での発熱は、各ターン部30aから
均等に放熱され、さらに両コイルエンド群16a、16
bから均等に放熱されることになり、多相固定子巻線1
6の冷却性が向上される。
【0055】また、素線30が巻装されるスロットピッ
チは回転子7のNS極ピッチに対応したピッチであるの
で、全節巻線となり、大きな出力が出せる。
【0056】また、スロット15aの開口部15bの開
口寸法が素線30のスロット幅方向寸法より小さく構成
されているので、スロット15aから径方向内側への素
線30の飛び出しが阻止されるとともに、開口部15b
での回転子7との干渉音も低減される。
【0057】また、直線部30bが長方形断面に形成さ
れているので、直線部30bをスロット15a内に収容
したときに、直線部30bの断面形状がスロット形状に
沿った形状となっている。これにより、スロット15a
内における素線30の占積率を高めることが容易となる
とともに、素線30から固定子鉄心15への伝熱を向上
させることができる。ここで、この実施の形態1では、
直線部30bが長方形断面に形成されているものとして
いるが、直線部30bの断面形状は、略矩形断面のスロ
ット形状に沿った略矩形断面形状であればよい。この略
矩形形状とは、長方形に限らず、正方形、4辺の平面と
丸い角とで構成された形状、長方形の短辺を円弧とした
長円形等であってもよい。
【0058】また、素線30が長方形の断面形状に形成
されているので、コイルエンドを構成するターン部30
bからの放熱面積が大きくなり、多相固定子巻線16の
発熱が効果的に放熱される。さらに、長方形断面の長辺
を径方向と平行に配置することで、ターン部30b間の
隙間を確保でき、コイルエンド群16a、16b内への
冷却風の通風を可能にできるとともに、径方向への通風
抵抗を低減することができる。ここで、この実施の形態
1では、直線部30bが長方形断面に形成されているも
のとしているが、直線部30bの断面形状は、長方形断
面に限らず、長楕円断面等の略扁平形状であればよい。
【0059】また、回転子7の磁極数が16で、96個
のスロット15aが固定子鉄心15に等角ピッチで形成
されている。そして、巻線30が6スロット毎のスロッ
ト15aに波巻きされているので、巻線30が波巻きさ
れるスロットのピッチが回転子7のNS極に対応したピ
ッチとなっている。これにより、最大トルクが得られる
ようになり、高出力化を実現できる。また、図4に示さ
れるように、第1乃至第4巻線31〜34を直列に接続
して構成された固定子巻線群161が3本づつ星型結線
されて2組の3相固定子巻線群160を構成し、2組の
3相固定子巻線群160がそれぞれ整流器12に接続さ
れ、さらに2つの整流器12の出力が並列に接続されて
いる。これにより、4ターンの3相固定子巻線群160
の直流出力を合成して取り出すことができ、低回転域で
の発電不足を解消することができる。
【0060】また、連続線からなる2つの素線群35
A、35Bを2列に並べて固定子鉄心15のスロット1
5aに挿入できるので、多数の導体セグメント54を1
本ずつスロットに挿入する従来技術に比べて、作業性を
著しく向上させることができる。また、多相固定子巻線
のターン数を増やす場合、連続線からなる素線群35
(35A、35B)を直線部30b同士を相対して揃え
るようにして重ねて巻装することで容易に対応すること
ができる。また、この実施の形態1による固定子8は、
連続線からなる素線群35を直方体の鉄心36のスロッ
ト36aに開口部36bから挿入し、その後鉄心36を
環状に丸めて作製することができる。そこで、鉄心36
の開口部36bの開口寸法を素線30のスロット幅方法
寸法より大きくすることができるので、素線群35の挿
入作業性を高めることができる。また、鉄心36を環状
に成形することで開口部36bの開口寸法を素線30の
スロット幅方法寸法より小さくできるので、占積率が高
められ、出力を向上させることができる。さらに、スロ
ット数が多くなっても、固定子の生産性を低下させるこ
とはない。
【0061】また、コイルエンド群16a、16bは、
高さが低く、接合部も少ないので、回転子7の回転によ
り、ファン5により形成された冷却風とコイルエンド群
16a、16bとの間の干渉音が小さい。両コイルエン
ド群16a、16bの形状が略等しく、かつ、ファン5
が回転子7の両端部に設けられているので、両コイルエ
ンド群16a、16bがバランス良く冷却され、固定子
巻線温度が均一に、かつ、大きく低減される。ここで、
ファン5は必ずしも回転子7の両端に設ける必要はな
く、大きな発熱体である固定子巻線や整流器の配設位置
を考慮して設ければよい。例えば、最大の発熱体である
固定子巻線のコイルエンドは冷却速度の大きいファンの
吐出側に配置し、整流器の配置されている側の回転子の
端部にファンを配設することがよい。また、車両エンジ
ンに取り付けられる場合、通常プーリがクランクシャフ
トにベルトを介して連結されるので、ファンの冷却排出
風がベルトに影響しないように、ファンを反プーリ側に
配設することがよい。なお、回転子の爪状磁極の肩部も
送風作用があり、冷却手段として用いることができる。
【0062】また、コイルエンド群16a、16bの内
周側を構成する素線30の傾斜方向が平行となっている
ので、ケース3内の軸方向流れが素線30の傾斜に沿っ
て旋回する。これにより、回転子7の回転によって生じ
る軸方向流れがコントロールされる。つまり、コイルエ
ンド群16a、16bの内周側を構成する素線30が回
転子7の回転方向成分と冷却風の軸方向流れ成分との合
成方向に傾斜していれば、冷却風の軸方向流れが促進さ
れる。これにより、回転子コイル13が効率よく冷却さ
れるので、回転子コイル13の温度が下がり、界磁電流
が大きくなり、出力向上が望める。この場合、コイルエ
ンド群16a、16bの内周側を構成する素線30が軸
方向流れ成分に沿って傾斜しているので、干渉による風
騒音も低減される。一方、コイルエンド群16a、16
bの内周側を構成する素線30が回転子7の回転方向成
分と冷却風の反軸方向流れ成分との合成方向に傾斜して
いれば、冷却風の軸方向流れが低減される。これによ
り、径方向の吐出側の風量が増加し、吐出側に配置され
ているコイルエンドの冷却性が向上される。
【0063】また、コイルエンドを含んだ固定子8の軸
方向長さがポールコア20、21の軸方向長さより小さ
くなっているので、小型化が実現できる。また、ファン
5が回転子7の両端部に設けられている場合、ファン吐
出側にコイルエンドがないので、通風抵抗が著しく小さ
くなり、風騒音が低減されるとともに、整流器12等の
冷却内蔵物の温度上昇を抑えることができる。
【0064】また、多相固定子巻線16が収容されるス
ロット数が毎極毎相当たり2であり、毎極毎相当たりの
スロットに対応した2つの3相固定子巻線群160を有
している。これにより、起磁力波形を正弦波形に近くす
ることができ、高調波成分を低減でき、安定した出力を
得ることができる。また、スロット15a数が多くなる
ので、固定子鉄心15のティースが細くなり、対向する
爪状磁極22、23間のティース内の磁気漏れが低減さ
れ、出力の脈動を抑制できる。また、スロット15aが
多くなるほど、スロット15aに対応してターン部30
aも多くなるので、コイルエンド群の放熱性が向上され
る。また、スロット15aおよび開口部15bが電気角
で30°の等間隔で配列されているので、磁気騒音の加
振力の原因である磁気脈動を低減できる。
【0065】ここで、実施の形態1による車両用交流発
電機の特性を測定し、その出力特性を図15に実線で示
す。なお、回転子7および固定子7は下記の条件で作製
されている。 (1)回転子形状 回転子7には、極数が16極、鉄心長が56mm、外径
がφ105.3mmのものを用いた。 (2)固定子形状 固定子8は、円筒状の固定子鉄心15と、2組の素線群
35(35A、35B)からなる多相固定子巻線16と
で構成し、固定子鉄心15の軸方向長さは36mmで、
コイルエンドを含む固定子長さは50mmである。固定
子鉄心15には、96個のスロット15aが電気角で3
0°ピッチに相当する3.75°ピッチで等間隔に設け
られている。各スロット内壁形状は、側面が平行な略矩
形状をなし、その側面幅は1.9mm、奥行きは11m
mである。また、開口幅15bは1.2mm、コアバッ
クは3.6mm、ティース先端部の径方向厚さは0.4
mmである。さらに、スロット15aと素線30との間
には、140μm厚のインシュレータ19が介装されて
いる。固定子鉄心15は、円筒状の鉄心37を円筒状の
外周鉄心38に挿入した後、焼きバメして一体化したも
ので、外径がφ136mm、内径がφ106mmに形成
されている。そして、鉄心37は、板厚0.35mmの
SPCC材を積層してその外周部をレーザ溶接して作製
した直方体の鉄心36を丸め、その端部同士をレーザ溶
接して作製した。ここで、鉄心36のスロット36aの
開口部36bの開口幅は2.0mm、コアバックの幅は
1.0mmである。また、スロット36a内のコアバッ
ク部には、丸め成形がしやすいように、深さ0.5mm
の切り欠36cがスロット36a中央に設けられてい
る。一方、外周鉄心38は、板厚0.5mm、幅2.6
mmのSPCC材を積層し、その外周部をレーザ溶接し
て作製した積層体を丸め、その端部同士をレーザ溶接し
て作製した。また、素線群35を構成する各素線30に
は、厚さ1.4mm、幅2.4mmの銅線材を用いた。
なお、角部は0.4mmのアール形状となっている。
【0066】実施の形態2.図16はこの発明の実施の
形態2に係る車両用交流発電機における固定子巻線の1
相分の結線状態を説明するリヤ側端面図である。図16
において、1相分の固定子巻線群161Aは、それぞれ
1本の素線40からなる第1乃至第4の巻線41〜44
から構成されている。素線40には、例えば絶縁被覆さ
れた矩形断面を有する銅線材が用いられる。そして、第
1巻線41は、1本の素線40を、スロット番号の1番
から91番まで6スロットおきに、スロット15a内の
外周側から1番目の位置と外周側から4番目の位置とを
交互に採るように波巻きして構成されている。第2巻線
42は、素線40を、スロット番号の1番から91番ま
で6スロットおきに、スロット15a内の外周側から4
番目の位置と外周側から1番目の位置とを交互に採るよ
うに波巻きして構成されている。第3巻線43は、素線
40を、スロット番号の1番から91番まで6スロット
おきに、スロット15a内の外周側から2番目の位置と
外周側から3番目の位置とを交互に採るように波巻きし
て構成されている。第4巻線44は、素線40を、スロ
ット番号の1番から91番まで6スロットおきに、スロ
ット15a内の外周側から3番目の位置と外周側から2
番目の位置とを交互に採るように波巻きして構成されて
いる。そして、各スロット15a内には、素線40が矩
形断面の長手方向を径方向に揃えて径方向に1列に4本
並んで配列されている。
【0067】そして、固定子鉄心15の一端側におい
て、スロット番号の1番から延出する第1巻線41の端
部41aと、スロット番号の91番から延出する第4巻
線44の端部44bとが接合され、さらにスロット番号
の1番から延出する第4巻線44の端部44aと、スロ
ット番号の91番から延出する第1巻線41の端部41
bとが接合されて、2ターンの巻線が形成されている。
また、固定子鉄心15の他端側において、スロット番号
の1番から延出する第2巻線42の端部42aと、スロ
ット番号の91番から延出する第3巻線43の端部43
bとが接合され、さらにスロット番号の1番から延出す
る第3巻線43の端部43aと、スロット番号の91番
から延出する第2巻線42の端部42bとが接合され
て、2ターンの巻線が形成されている。
【0068】さらに、スロット番号の61番と67番と
から固定子鉄心15の一端側に延出する第2巻線42の
素線40の部分が切断され、スロット番号の67番と7
3番とから固定子鉄心15の一端側に延出する第1巻線
41の素線40の部分が切断される。そして、第1巻線
41の切断端41cと第2巻線42の切断端42cとが
接合されて、第1乃至第4巻線41〜44が直列に接続
された4ターンの1相分の固定子巻線群161Aが形成
される。なお、第1巻線41の切断端41cと第2巻線
42の切断端42cとの接合部が渡り結線接続部とな
り、第1巻線41の切断端41dと第2巻線42の切断
端42dとがそれぞれ口出し線(O)および中性点
(N)となる。同様にして、素線40が巻装されるスロ
ット15aを1つづつずらして6相分の固定子巻線群1
61Aが形成されている。そして、上記実施の形態1と
同様に、固定子巻線群161Aが3相分づつ星型結線さ
れて2組の3相固定子巻線群を形成し、各3相固定子巻
線群がそれぞれ整流器12に接続されている。各整流器
12の直流出力は並列に接続されて合成される。
【0069】ついで、固定子8Aの組立方法について図
17乃至図22を参照しつつ具体的に説明する。まず、
12本の長尺の素線40を折り曲げ加工して、図17に
示されるように、小素線群45が作製される。各素線4
0は、図18に示されるように、ターン部40aで連結
された直線部40bが6スロットピッチ(6P)で配列
された平面状パターンに折り曲げ形成されている。そし
て、隣り合う直線部40bが、ターン部40aにより、
素線40の幅(W)分ずらされている。小素線群45
は、このようなパターンに形成された2本の素線40を
図19に示されるように6スロットピッチ(6P)ずら
して直線部40bを重ねて配列された小素線対が1スロ
ットピッチづつずらして6対配列されて構成されてい
る。そして、素線40の端部が小素線群45の両端の両
側に6本づつ延出されている。また、ターン部40aが
小素線群45の両側部に整列されて配列されている。
【0070】ついで、図示していないが、12本の長尺
の素線400を折り曲げ加工して、大素線群が作製され
る。各素線400は、図20に示されるように、ターン
部400aで連結された直線部400bが6スロットピ
ッチ(6P)で配列された平面状パターンに折り曲げ形
成されている。そして、隣り合う直線部400bが、タ
ーン部400aにより、素線400の幅のほぼ2倍(2
W)分ずらされている。また、ターン部400aの内径
が小素線群45を構成する素線40のターン部40aの
外径(D)と略同等に形成されている。大素線群は、こ
のようなパターンに形成された2本の素線400を図2
1に示されるように6スロットピッチ(6P)ずらして
直線部400bを重ねて配列された大素線対が1スロッ
トピッチづつずらして6対配列されて構成されている。
そして、素線400の端部が大素線群の両端の両側に6
本づつ延出されている。また、ターン部400aが大素
線群の両側部に整列されて配列されている。なお、素線
400は、素線40と同じものである。そして、大素線
群は、ターン部400aの径、直線部400bのずれ量
および折り曲げ方向が異なる点を除いて、小素線群45
と同様に構成されている。
【0071】ついで、このように構成された小素線群4
5を大素線群内に挿入し、2重の素線群を得る。この
時、2重の素線群においては、図22に示されるよう
に、ターン部400aはターン部40aを取り囲むよう
に配置され、直線部400bは2本の直線部40bの両
側に配置されている。なお、図22は1相分の固定子巻
線群を構成する第1乃至第4巻線41〜44の要部を示
している。
【0072】ついで、図示していないが、インシュレー
タ19が鉄心36のスロット36aに装着され、2重の
素線群の各直線部40b、400bを各スロット36a
内に押し入れて、2重の素線群が鉄心36に装着され
る。これにより、素線40、400の直線部40b、4
00bは、インシュレータ19により鉄心36と絶縁さ
れてスロット36a内に径方向に4本並んで収納されて
いる。その後、鉄心36を丸め、その端面同士を当接さ
せてレーザ溶接し、円筒状の鉄心37を得る。そして、
図16に示される結線方法に基づいて、各素線40、4
00の端部同士を結線して多相固定子巻線16Aを形成
する。その後、鉄心37がSPCC材を積層してなる円
筒状の外周鉄心38に挿入され、焼きバメして一体化し
て、固定子8Aを得る。
【0073】このように構成された固定子8Aでは、第
1乃至第4巻線41〜44を構成するそれぞれの素線4
0、400は、1つのスロット15aから固定子鉄心1
5の端面側に延出し、折り返されて6スロット離れたス
ロット15aに入るように波巻きに巻装されている。そ
して、固定子鉄心15の端面側に延出して折り返された
素線40、400のターン部40a、400aがコイル
エンドを形成している。その結果、固定子鉄心15の両
端において、ターン部400aがターン部40aを取り
囲むようにして、ターン部40a、400aが周方向に
整然と配列されてコイルエンド群16a、16bを形成
している。従って、この実施の形態2においても、上記
実施の形態1と同様の効果を奏する。また、この実施の
形態2によれば、ターン部40a、400aが重なって
2層となって周方向に配列されているので、コイルエン
ド高さは素線40の1本分高くなるが、周方向における
ターン部40a、400a間距離が大きくなり、素線間
の短絡事故を防止できる。また、多相固定子巻線のター
ン数を増やす場合、連続線からなる素線群を高さ方向に
重ねて巻装することで容易に対応することができる。
【0074】実施の形態3.図23はこの発明の実施の
形態3に係る車両用交流発電機を示す断面図、図24は
この発明の実施の形態3に係る車両用交流発電機の適用
される固定子を示す斜視図、図25はこの発明の実施の
形態3に係る車両用交流発電機の適用される回転子の要
部を示す斜視図、図26はこの発明の実施の形態3に係
る車両用交流発電機の適用される回転子の構造を説明す
る斜視図、図27はこの発明の実施の形態3に係る車両
用交流発電機の回路図、図28はこの発明の実施の形態
3に係る車両用交流発電機の適用される固定子鉄心の構
造を説明する図であり、図28の(a)はその側面図、
図28の(b)はその背面図である。なお、図24は口
出し線が省略されている。
【0075】この交流発電機においては、図23に示さ
れるように、ファン5は回転子7のリヤ側の端部にのみ
設けられ、固定子8Bが絶縁性樹脂25を介してケース
3に当接して取り付けられている。この絶縁性樹脂25
は、熱伝導率が0.5(W/mk)のエポキシ樹脂(主
剤)と熱伝導率が3.5(W/mk)のアルミナとを
1:4の割合で混合したものである。固定子8Bは、固
定子鉄心15Bに巻装された多相固定子巻線16Bのコ
イルエンド群16a、16bが、図24に示されるよう
に、絶縁性樹脂25で一体にモールドされて構成されて
いる。そして、多相固定子巻線16Bは、それぞれ第1
および第2巻線31、32を直列に接続してなる2ター
ンの6相分の固定子巻線群166を交流結線して作製さ
れた2組の3相固定子巻線群165を備えている。ま
た、回転子7には、爪状磁極22、23の側面に2個の
永久磁石26を一対とした、磁石部材が設けられてい
る。つまり、図25および図26に示されるように、爪
状磁極22、23の側面形状に沿った形状の永久磁石2
6を磁石保持部材27によって爪状磁極内径側より囲い
込むように構成されている。用いられる永久磁石26
は、爪状磁極22、23の側面形状に沿った略台形で厚
み2mmのフェライト磁石を使用しており、−40℃に
おける車両用交流発電機の発電時に、反磁界(磁石の磁
界と逆向きの磁界)が磁石に作用しても、減磁を抑制で
きるような異方性磁石に設定している。
【0076】また、図27に示されるように、それぞれ
第1および第2巻線31、32を直列に接続してなる2
ターンの3相分の固定子巻線群166が星型結線されて
2組の3相固定子巻線群165を構成し、2組の3相固
定子巻線群165がそれぞれ整流器12に接続され、各
整流器12の出力が並列に接続されて合成されるように
回路構成されている。さらに、3相固定子巻線群165
の星型結線の中性点が整流器12に接続されている。ま
た、直方体の鉄心36Bは、図28に示されるように、
スロット36aが電気角で30°ピッチで設けられ、開
口部36bが36°の電気角と24°の電気角とを交互
にとるように設けられている。これにより、2組の3相
固定子巻線群165の位相差が36°となる。なお、上
記実施の形態1では、2組の3相固定子巻線群160の
位相差は30°となる。
【0077】なお、この実施の形態3、固定子のターン
数を本巻線構造において、スロット内の占積率が最大限
とれる最小のターン数である2ターンとしているため、
発電機の出力発生回転数が遅く、従って、発電機回転数
で2500rpmまでの低速回転で出力が不足することに
なる。これを補うために、上記のように、回転子爪状磁
極22、23間に永久磁石26を介在させて、この間の
漏れ磁束を抑制し誘起電力を得るとともに、加えて、低
速回転時には界磁コイルへの界磁電流を最大限供給し、
2500rpm以上の高速時には、逆に界磁電流を制限す
ることで、必要以上の出力を抑制することで、固定子や
整流器の温度を許容値に抑えている。本実施例の場合、
低速回転時の界磁コイルへの界磁電流を7.5Aに、高
速時を4Aに抑えるよう制御している。
【0078】ここで、この実施の形態3による車両用交
流発電機における出力特性を図15に点線で示す。図1
5から、本実施の形態3は、上記実施の形態1と比べ
て、出力発生回転数が遅いものの、2ターン化による銅
損低減と熱伝導構造による固定子温度低減によって、イ
ンピーダンスが格段に低いため、その出力特性は急激に
立ち上がっており、車両エンジンのアイドル回転に相当
する発電機の回転数2000〜2500rpmと高速50
00rpmにおいて、実施の形態1を大きく上回ってい
る。
【0079】この実施の形態3の構成によると、回転子
の磁極に磁界を供給する界磁電流を、出力の必要な低速
回転で最大限供給し、かつ、回転子の磁極間に永久磁石
を介在することによって低速回転時の出力を確保するこ
とができる。従って、固定子のターン数を最低限の2タ
ーンとすることができ、最大発熱部の固定子コイルの温
度を低減でき、固定子の損失を抑えることができ、発電
機の出力と効率を向上できる。一方、星型結線された3
相固定子巻線群165の中性点が整流器12に接続され
ているので、発電機が高回転数の場合、中性点電圧より
効率的に出力をとりだすことができる。また、冷却性に
おいても、固定子コイルエンドに有する樹脂25は、そ
の樹脂の主剤より熱伝導率が高い部材が混入され、ブラ
ケットに当接されているので、コイルの熱量を低温なブ
ラケットに熱伝導することができ、コイルの温度を低減
できる。なお、コルエンド樹脂を冷却フィンのような形
状とすることによって、さらに温度を低減させても良
い。なお、樹脂の封止による付随効果として、通常、ブ
ラケットはアースであるので、固定子巻線とはある程度
の絶縁距離を保つ必要があるが、樹脂の封止により、そ
の絶縁距離は短くできとともに本実施の形態3のように
当接させれば、発電機を小型化できる。
【0080】また、磁気騒音対策として、固定子の起磁
力高調波成分を抑制するために、第1と第2の巻線群が
挿入された第1と第2のスロットの開口部を、電気角で
36−24°のピッチとしたので、第5高調波成分を低
減できた。なお、このような周方向の不等ピッチ化は、
ティースの太さが均等でなく、極細形状のティースとな
るため、周方向のティース剛性が著しく小さくなる。従
って、従来のような導体セグメントの周方向の屈曲形成
は、ティースを変形させることになって、出力、磁気騒
音の悪化を招いていた。本構成の連続巻の場合、径方向
より挿入されるので、特に工作性に悪影響をおよぼすこ
ともない。
【0081】上記のように、かかる構成によると、巻線
工作性を格段に向上させながら、磁気騒音を低減、ま
た、固定子の損失低減、樹脂の熱伝導構造によって冷却
性を格段に向上したので反整流器側のファンを廃止する
ことができ、樹脂によるコイルエンドのフラット化も加
わって、干渉音も格段に低減することができた。
【0082】なお、上記実施の形態3の構成の2ターン
で、出力発生回転数が不足する場合は2組の3相固定子
巻線群とを直列接続させて整流させても良い。このよう
に、スロットに収容された導体巻数が必要出力に対し
て、不足する場合、2倍の導体数とすることができる。
また、上記実施の形態3では、樹脂25によりコイルエ
ンド群を封止するように構成しているが、コイルエンド
に数カ所突出する渡り結線部や中性点結合部も、同様に
樹脂封止してもよい。この構成によれば、これらの接続
部の絶縁性が確保されるとともに、成型固定されている
ので、振動による断線の発生がなくなり、品質が向上す
る。
【0083】なお、上記各実施の形態では、ファン5が
ケース3内に配設されているものとしているが、ファン
は車両用交流発電機の外に回転子の回転と伴って回転す
るように設けてもよい。また、上記各実施の形態では、
4ターンと2ターンのものについて説明しているが、更
に低速出力が要求される場合は、6ターン、8ターンと
しても良い。この場合でも、巻線群を径方向に重ねて固
定子コアに挿入するだけで対応できる。むろん、奇数の
ターン数でもよい。また、上記各実施の形態では、全節
巻き発電機に適用するものとして説明しているが、短節
巻(全節巻きでない)発電機に本構造を適用しても良
い。また、上記各実施の形態では、回転子コイルをブラ
ケットに固定し、エアギャップより回転界磁を供給する
タイプの車両用交流発電機にも適用できる。また、上記
各実施の形態では、16極の磁極数に対して、固定子の
スロット数を96スロットとしたが、12極の磁極数に
対しては、3相で72個のスロット、20極の磁極数に
対しては120のスロットを採用してもよい。また、毎
極毎相1の場合は、16極の磁極数でスロット数48、
12極の磁極数でスロット数36、20極の磁極数でス
ロット数60でも良い。特に、実施の形態3のように、
固定子巻線の巻数が2ターンと少ない場合、多極化する
ことは好適である。また、上記各実施の形態では、固定
子鉄心の外周鉄心をSPCC材の積層体として構成して
いるが、外装鉄心は一体物であるパイプ形状のものを用
いても良い。また、直方体の鉄心のスロットに巻線群を
挿入した後、径方向からティース先端を加工治具を押し
当て塑性変形させて、スロットの開口部を狭めても良
い。また、上記各実施の形態では、コイルエンドを含ん
だ固定子の軸方向長さが回転子の軸方向長さより小さく
構成されているものとしているが、この発明は、コイル
エンドを含んだ固定子の軸方向長さが回転子の軸方向長
さより大きく構成されている発電機に適用してもよい。
この場合、ファン吐出側にコイルエンドが存在するの
で、固定子の温度上昇を抑えることができる。
【0084】また、上記各実施の形態では、爪状磁極を
持つランデル型の回転子を用いるものとしているが、突
極型の磁極を持つセーレント型の回転子を用いても、同
様の効果が得られる。また、上記各実施の形態では、フ
ァン5として遠心ファンを用いるものとしているが、軸
流成分を生じる軸流ファンや斜流ファンであっても、遠
心成分を有するので、軸流ファンや斜流ファンを用いて
も、同様の効果が得られる。また、上記各実施の形態で
は、素線群の成形時に、ターン部の頂部の絶縁被膜が一
部損傷する恐れがあるが、ターン部の頂部は他のターン
部の頂部に対して十分な距離が確保され、短絡の問題は
少ない。また、上記実施の形態1では、1相分の固定子
巻線がそれぞれ2ターンの内層側および外層側の素線群
から構成されているので、内層側および外層側の素線群
の導体形状や断面積を変えることができる。この場合、
高い冷却性が得られる回転子に近接する側、即ち内層側
の素線群の導体を小さくした方がよい。この構成による
と、導体面積が減じた分、磁気回路である鉄心面積を利
用しても良い。また、導体材料である銅のコストを削減
できる。また、上記各実施の形態では、整流器が反プー
リ側に配置され、ファン回転子に対して両側に配置さ
れているが、整流器の温度に特に問題がない場合は、フ
ァンをプーリ側に配置しても良い。固定子のコイルエン
ドの高さが低いために、ファンの通風路における吐出側
の通風抵抗は著しく減少しているので、全体風量は増え
る。従って、整流器やプーリとファンとの位置関係は、
エンジンの取り付け位置や、風騒音、磁気騒音、各部の
温度状態を鑑みて、最適な位置を選択すればよい。ま
た、上記各実施の形態では、素線を離間させて巻線を形
成するようにしているが、素線は絶縁被膜を有している
ので、素線を完全に密接させるように巻線を成形しても
よい。この構成によれば、コイルエンドをさらに高密度
化でき、寸法をさらに小さくできる。また、素線間の隙
間を小さくすることによって、凹凸が少なくなるので、
風騒音をさらに低減できる。また、素線間の接触によ
り、巻線の剛性が高くなるので、振動による素線間や鉄
心との短絡、さらには磁気騒音を低減できる。また、素
線間の熱伝導性が良くなるので、素線の温度が均一とな
り、さらに固定子の温度が低減される。また、上記各実
施の形態では、素線群の固定子鉄心への挿入時に、予め
鉄心側にインシュレータを挿入しているが、素線群のス
ロット収容部にインシュレータを予め巻き付けて、鉄心
に挿入するようにしてもよい。また、長尺のインシュレ
ータを直方体の鉄心上に載置し、その上から素線群を挿
入するようにして、インシュレータも同時にスロット内
に収容するようにしてもよい。この場合、後工程で、突
出したインシュレータを一括除去すればよい。さらに、
予め、素線群のスロット収容部を絶縁樹脂でモールドし
ておいても良い。この場合、量産性が格段に向上する。
また、上記各実施の形態では、直方体の鉄心を丸めて作
製した環状の鉄心を外装鉄心に挿入した後、焼きバメに
より一体化するものとしているが、直方体の鉄心を丸め
て作製した環状の鉄心を外装鉄心に圧入して一体化する
ようにしてもよい。また、上記各実施の形態では、コア
バックの幅が1.0mmの環状の鉄心をコアバックの幅
が2.6mmの外装鉄心に挿入した後、焼きバメして一
体化して固定子鉄心を作製するものとしているが、環状
の鉄心のコアバックの幅を3.6mmとし、外装鉄心を
省略してもよい。環状の鉄心を外装鉄心に挿入して焼き
バメした場合、環状の鉄心と外装鉄心との間に隙間が生
じてしまい、出力低下をもたらすとともに、固定子鉄心
としての剛性が低下してしまい、磁気騒音が悪化してし
まうという問題があった。そこで、固定子鉄心をコアバ
ックの幅が3.6mmの環状の鉄心のみで構成した場
合、上述の環状の鉄心と外装鉄心との間に生じる隙間に
起因する出力低下がなくなるとともに、環状鉄心と外装
鉄心とで構成することによる固定子鉄心としての剛性の
低下がなく、磁気騒音の悪化も防止することができる。
また、上記各実施の形態では、長方形断面形状の銅線を
素線に用いるものとして説明しているが、素線は長方形
断面形状の銅線に限定されるものではなく、例えば円形
断面形状の銅線でもよい。さらに、素線は銅線に限定さ
れるものではなく、例えばアルミ線でもよい。
【0085】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0086】この発明によれば、回転周方向に沿ってN
S極を形成する回転子と、該回転子と対向配置された固
定子鉄心およびこの固定子鉄心に装着された多相固定子
巻線を有する固定子、上記回転子と上記固定子とを支持
するブラケットとを備えた交流発電機において、上記固
定子鉄心は、軸方向に延びるスロットが周方向に所定ピ
ッチで複数形成された積層鉄心を備え、上記多相固定子
巻線は、連続線からなる素線が、上記固定子鉄心の端面
側の上記スロット外で折り返されて、所定スロット数毎
に上記スロット内でスロット深さ方向に内層と外層とを
交互に採るように巻装された巻線を複数有し、上記複数
の巻線は、複数本の上記素線を同時に折り畳んで形成さ
れた少なくとも1組の素線群で構成され、上記素線群
は、直線部がターン部により連結されて所定スロットピ
ッチで配列され、かつ、隣り合う該直線部が該ターン部
によりスロット深さ方向に内層と外層とを交互に採るよ
うにずらされたパターンに形成された2本の上記素線
を、互いに上記所定スロットピッチずらして上記直線部
を重ねて配列してなる素線対が、1スロットピッチづつ
ずらされて上記所定スロット数と同数対配列され、か
つ、上記素線の端部が上記素線群の両端の両側に延出し
て構成され、上記多相固定子巻線は、上記固定子鉄心に
巻装された上記素線群を構成する上記素線の上記スロッ
トから該固定子鉄心の軸方向の両側に延出する端部を結
線して構成され、上記固定子鉄心の端面側の上記スロッ
ト外で折り返された上記素線のターン部が周方向に並ん
でコイルエンド群を構成している。そこで、多相固定子
巻線の主要部が連続線で構成され、導体セグメントを用
いる場合に比べて接合部が著しく削減されるので、優れ
た絶縁性が得られるとともに、回転子の回転による干渉
音が低減される。また、コイルエンドを高密度にできる
ので、コイルエンド高さが低くでき、スペース効率に優
れる。また、コイルエンドのコイルの漏れリアクタンス
が減少し、出力・効率を向上させることができる。ま
た、溶接による導体の軟化がなく、固定子としての剛性
が高められ、磁気騒音を低減できる。また、従来必要で
あった多数の導体セグメントの挿入・接合工程が省略さ
れるので、作業性が著しく向上される。
【0087】また、上記素線が上記スロットのそれぞれ
にスロット深さ方向に2n本ずつ配列され、上記素線の
ターン部が周方向にn列に並んで配列されているので、
コイルエンド高さが低くなり、スペース効率に優れる。
【0088】また、上記素線が上記スロットのそれぞれ
にスロット深さ方向に2n本ずつ配列され、上記素線の
ターン部がn層に重なって配列されているので、ターン
部間の距離を大きくでき、素線間の短絡を抑えることが
できる。
【0089】
【0090】また、上記固定子鉄心の少なくとも一方の
端部のコイルエンド群において、周方向に隣り合う上記
ターン部間の空間が略同一に形成されているので、冷却
風が均一に通風し、冷却性が向上されるとともに、通風
抵抗が周方向に均一化され、風騒音が低減される。
【0091】また、上記コイルエンド群を構成する上記
ターン部のそれぞれが、均等な放熱部を有しているの
で、多相固定子巻線はスロットに対応して均等な放熱部
を有するようになる。これにより、放熱バランスが良
く、温度が均一になり、コイルの損失が減るので、出力
・効率が向上する。また、発熱が等しく、温度が均一と
なり、固定子巻線の温度が低下される。
【0092】また、上記素線が巻装されるスロットピッ
チは、上記回転子のNS極に対応したピッチである。こ
れにより、多相固定子巻線は回転子磁極のNS極に対応
したピッチである全節巻線となり、大きな出力が出せ
る。
【0093】また、上記スロットの開口部が、不等ピッ
チに形成されているので、固定子起磁力高調波、スロッ
ト高調波を低減でき、磁束の脈動が減少し、安定した出
力と低磁気騒音が得られる。
【0094】また、上記スロットの開口部の開口寸法
が、上記素線のスロット幅方向寸法より小さいので、素
線のスロットからの飛び出しが防止されるとともに、開
口部での回転子との干渉音も低減される。
【0095】また、上記素線の上記スロット内における
断面形状が上記スロット形状に沿った略矩形形状であ
る。これにより、スロット内の占積率が高められ、出力
・効率が向上される。また、素線と固定子鉄心との接触
面積が大きくなり、熱伝導性が高められ、固定子巻線の
温度がさらに低下される。また、スロット内での素線の
移動が防止され、絶縁被膜の損傷が抑制される。
【0096】また、上記素線の断面形状が略扁平形状で
り、上記直線部が断面長手方向を径方向に一致させて
1列に並んで上記スロット内に収納されているものであ
る。これにより、スロット内の占積率が高められるとと
もに、固定子巻線の放熱性が向上し、出力・効率が向上
される。
【0097】また、上記コイルエンド群を構成する上記
巻線のターン部には樹脂を備えるので、ターン部間の短
絡が確実に防止されるとともに、異物や被水の侵入が抑
えられる。また、固定子鉄心と固定子巻線とが確実に固
着され、優れた耐震性が得られる。
【0098】また、上記コイルエンド群を構成する上記
ターン部が有する上記樹脂は、その樹脂の主剤より熱伝
導率の高い部材が混入されているので、固定子巻線の冷
却性を低下させることなく、樹脂により絶縁性が向上さ
れるとともに、異物の侵入が阻止される。また、コイル
エンド部の凹凸がなくなり、風騒音も低減される。ま
た、アースであるブラケットと固定子巻線との絶縁が確
保され、ブラケットと固定子巻線との距離を小さくで
き、小型化が図られる。
【0099】また、上記樹脂が上記ブラケットに当接さ
れているので、小型化が図られるとともに、固定子巻線
の発熱を低温のブラケットに熱伝導でき、固定子巻線の
温度を低下させ、出力を高めることができる。
【0100】また、上記固定子の一方側に配設され、か
つ、上記固定子巻線の巻線端に接続され、上記固定子巻
線からの交流出力を直流に整流する整流器を備え、上記
回転子は、上記N極およびS極を提供する複数の爪状磁
極を有するランデル型回転子鉄心と、該回転子の回転に
より上記ブラケット内に冷却風を通風させる冷却手段と
を備え、上記コイルエンド群および上記整流器が上記冷
却風を上記ブラケット内に通風させることにより冷却さ
れるようになっているので、回転子の回転により爪状磁
極部で生じる冷却風とコイルエンド群との干渉音が低減
されるとともに、コイルエンド高さが低く、冷却風の通
風抵抗が小さくなり、固定子と整流器の冷却性が向上さ
れる。
【0101】また、上記冷却手段が、上記回転子鉄心の
少なくとも一方の端部に配設されたファンである。これ
により、コイルエンドの形状が均一で小さく、かつ、フ
ァンを用いることにより吐出側の冷却風の速度が速くな
るので、ファンにより生じた冷却風とコイルエンド群と
の干渉音が低減される。さらに、ファンによる冷却効果
により、コイルエンドの温度が下がり、コイル抵抗が低
くなり、出力が向上する。
【0102】また、上記ファンが上記回転子鉄心の両端
部に配設されているので、固定子鉄心の両端のコイルエ
ンドをバランスよく冷却でき、固定子巻線の温度を均一
に、かつ、大きく低下させることができる。さらに、回
転子鉄心の両端のファンによる冷却効果により、コイル
エンドの温度が下がり、コイル抵抗が低くなり、出力が
向上する。
【0103】また、上記コイルエンド群を含んだ上記固
定子の軸方向長さが上記回転子鉄心の軸方向長さより短
いので、小型化が図られる。
【0104】また、上記コイルエンド群の内周側を構成
する上記素線の傾斜方向が、上記固定子の両端側で平行
となっている。これにより、コイルエンド群の内周側を
構成する素線の傾斜方向に沿ってブラケット内の冷却風
の軸方向流れが旋回し、回転子の回転によって生じる軸
方向流れを制御することができる。
【0105】また、上記固定子巻線の収容されるスロッ
ト数が毎極毎相当たり2であり、上記多相固定子巻線は
毎極毎相当たりのスロットに対応する第1の多相巻線群
と第2の多相巻線群とを備えているので、起磁力波形が
正弦波形に近くなり、高調波成分を低減でき、安定した
出力を得ることができる。また、スロット数が多くな
り、ティースが細くなり、回転子の対向する爪状磁極間
のティース内の磁気漏れを低減することができ、出力の
脈動を抑制できる。また、スロット数が多くなるので、
スロットに対応してターン部も増加し、コイルエンドの
放熱性が向上される。
【0106】また、上記第1の多相巻線群と第2の多相
巻線群とが直列に接続され、その巻線端が上記整流器に
接続されているので、スロット内に収容されている導体
巻数が必要出力に対して不足していても、2倍の導体数
とすることができる。
【0107】また、上記整流器は、上記第1の多相巻線
群の交流出力を整流する第1整流器と、上記第2の多相
巻線群の交流出力を整流する第2整流器と備え、上記第
1および第2の多相巻線群の交流出力がそれぞれ上記第
1および第2整流器により整流された後合成されて出力
されるように構成されているので、互いの多相巻線群の
出力に影響を与えることなく安定して出力される。ま
た、2つの整流器で整流されるので、合成出力が大き
く、1つの整流器では、ダイオード温度が許容温度を超
えてしまうような場合に特に有効である。
【0108】また、上記第1および第2の多相巻線群は
それぞれ3相結線されたもので、上記第1の多相巻線群
が挿入されたスロット群を構成するスロットの開口部
と、上記第2の多相巻線群が挿入されたスロット群を構
成するスロットの開口部とが、30°の電気角で等間隔
に配列されているので、磁気騒音の加振力の原因である
磁気脈動力を低減できる。
【0109】また、上記第1および第2の多相巻線群は
それぞれ3相結線されたもので、上記第1の多相巻線群
が挿入されたスロット群を構成するスロットの開口部
と、上記第2の多相巻線群が挿入されたスロット群を構
成するスロットの開口部とが、(α°)と(60°-α
°)との電気角を交互にとるように配列されているの
で、第1および第2の多相巻線群で互いの高調波成分を
低減することができる。
【0110】また、上記第1および第2の多相巻線群の
少なくとも一方は星型結線されたもので、星型結線され
た多相巻線群の中性点が上記整流器に接続されているの
で、発電機が高速回転している場合、中性点電圧より出
力を取り出すことができる。
【0111】また、上記爪状磁極に磁界を供給する界磁
コイルに流れる界磁電流は、発電機回転数がある領域以
上において電流制限されるように構成されているので、
発電機の高速回転時の過度の出力を、界磁電流を抑える
ことで防ぐことができる。
【0112】また、磁石が上記爪状磁極間に介装されて
いるので、回転子起磁力が上げられ、出力が向上され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発
電機の構成を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発
電機の固定子を示す斜視図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発
電機における固定子巻線の1相分の結線状態を説明する
リヤ側端面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発
電機の回路図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発
電機に適用される固定子巻線を構成する巻線群の製造工
程を説明する図である。
【図6】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発
電機に適用される固定子巻線を構成する巻線群の製造工
程を説明する図である。
【図7】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発
電機に適用される固定子巻線を構成する内層側の素線群
を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発
電機に適用される固定子巻線を構成する外層側の素線群
を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発
電機に適用される固定子巻線を構成する素線の要部を示
す斜視図である。
【図10】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流
発電機に適用される固定子巻線を構成する素線の配列を
説明する図である。
【図11】 この車両用交流発電機の適用される固定子
鉄心の構造を説明する図である。
【図12】 この車両用交流発電機の適用される固定子
の製造工程を説明する工程断面図である。
【図13】 この車両用交流発電機に適用される固定子
巻線を構成する素線群の鉄心への装着状態を示す平面図
である。
【図14】 この発明の実施の形態1に係る車両用交流
発電機の適用される固定子の製造工程を説明する工程断
面図である。
【図15】 この発明による車両用交流発電機の出力特
性を示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態2に係る車両用交流
発電機における固定子巻線の1相分の結線状態を説明す
るリヤ側端面図である。
【図17】 この発明の実施の形態2に係る車両用交流
発電機に適用される固定子巻線を構成する小巻線群の巻
装前の状態を示す平面図である。
【図18】 図17に示される小巻線群を構成する素線
の成形形状を説明する斜視図である。
【図19】 図17に示される小巻線群における素線の
配列状態を説明する斜視図である。
【図20】 この発明の実施の形態2に係る車両用交流
発電機に適用される固定子巻線を構成する大巻線群を構
成する素線の成形形状を説明する斜視図である。
【図21】 この発明の実施の形態2に係る車両用交流
発電機に適用される固定子巻線を構成する大巻線群にお
ける素線の配列状態を説明する斜視図である。
【図22】 この発明の実施の形態2に係る車両用交流
発電機に適用される固定子巻線における素線の配列状態
を説明する斜視図である。
【図23】 この発明の実施の形態3に係る車両用交流
発電機を示す断面図である。
【図24】 この発明の実施の形態3に係る車両用交流
発電機の適用される固定子を示す斜視図である。
【図25】 この発明の実施の形態3に係る車両用交流
発電機の適用される回転子の要部を示す斜視図である。
【図26】 この発明の実施の形態3に係る車両用交流
発電機の適用される回転子の構造を説明する斜視図であ
る。
【図27】 この発明の実施の形態3に係る車両用交流
発電機の回路図である。
【図28】 この発明の実施の形態3に係る車両用交流
発電機の適用される固定子鉄心の構造を説明する図であ
る。
【図29】 従来の車両用交流発電機の固定子の要部を
示す側面図である。
【図30】 従来の車両用交流発電機の固定子に適用さ
れる導体セグメントを示す斜視図である。
【図31】 従来の車両用交流発電機の固定子の要部を
フロント側から見た斜視図である。
【図32】 従来の車両用交流発電機の固定子の要部を
リヤ側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 フロントブラケット、2 リヤブラケット、7 回
転子、8、8A、8B固定子、15 固定子鉄心、15
a スロット、15b 開口部、16、16A 多相固
定子巻線、16a フロント側のコイルエンド群、16
b リヤ側のコイルエンド群、25 絶縁性樹脂、3
0、40、400 素線、30a、40a、400a
ターン部、31、41 第1巻線、32、42 第2巻
線、33、43 第3巻線、34、44 第4巻線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−187599(JP,A) 特開 昭58−116031(JP,A) 特開 昭52−20204(JP,A) 特開 昭49−86808(JP,A) 特開 平11−285217(JP,A) 特開 平4−26345(JP,A) 特開2000−125512(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 3/04 H02K 1/18 H02K 19/22

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転周方向に沿ってNS極を形成する回
    転子と、該回転子と対向配置された固定子鉄心およびこ
    の固定子鉄心に装着された多相固定子巻線を有する固定
    子、上記回転子と上記固定子とを支持するブラケットと
    を備えた交流発電機において、 上記固定子鉄心は、軸方向に延びるスロットが周方向に
    所定ピッチで複数形成された積層鉄心を備え、 上記多相固定子巻線は、連続線からなる素線が、上記固
    定子鉄心の端面側の上記スロット外で折り返されて、所
    定スロット数毎に上記スロット内でスロット深さ方向に
    内層と外層とを交互に採るように巻装された巻線を複数
    有し、 上記複数の巻線は、複数本の上記素線を同時に折り畳ん
    で形成された少なくとも1組の素線群で構成され、 上記素線群は、直線部がターン部により連結されて所定
    スロットピッチで配列され、かつ、隣り合う該直線部が
    該ターン部によりスロット深さ方向に内層と外層とを交
    互に採るようにずらされたパターンに形成された2本の
    上記素線を、互いに上記所定スロットピッチずらして上
    記直線部を重ねて配列してなる素線対が、1スロットピ
    ッチづつずらされて上記所定スロット数と同数対配列さ
    、かつ、上記素線の端部が上記素線群の両端の両側に
    延出して構成され、上記多相固定子巻線は、上記固定子鉄心に巻装された上
    記素線群を構成する上記素線の上記スロットから該固定
    子鉄心の軸方向の両側に延出する端部を結線して構成さ
    れ、 上記固定子鉄心の端面側の上記スロット外で折り返され
    た上記素線のターン部が周方向に並んでコイルエンド群
    を構成していることを特徴とする交流発電機。
  2. 【請求項2】 上記素線が上記スロットのそれぞれにス
    ロット深さ方向に2n本ずつ配列され、上記素線のター
    ン部が周方向にn列に並んで配列されていることを特徴
    とする請求項1記載の交流発電機。
  3. 【請求項3】 上記素線が上記スロットのそれぞれにス
    ロット深さ方向に2n本ずつ配列され、上記素線のター
    ン部がn層に重なって配列されていることを特徴とする
    請求項1記載の交流発電機。
  4. 【請求項4】 上記固定子鉄心の少なくとも一方の端部
    のコイルエンド群において、周方向に隣り合う上記ター
    ン部間の空間が略同一に形成されていることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の交流発電
    機。
  5. 【請求項5】 上記コイルエンド群を構成する上記ター
    ン部のそれぞれが、均等な放熱部を有していることを特
    徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の交流
    発電機。
  6. 【請求項6】 上記素線が巻装されるスロットピッチ
    は、上記回転子のNS極に対応したピッチであることを
    特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の交
    流発電機。
  7. 【請求項7】 上記スロットの開口部が、不等ピッチに
    形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6
    のいずれかに記載の交流発電機。
  8. 【請求項8】 上記スロットの開口部の開口寸法が、上
    記素線のスロット幅方向寸法より小さいことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の交流発電
    機。
  9. 【請求項9】 上記素線の上記スロット内における断面
    形状が上記スロット形状に沿った略矩形形状であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の
    交流発電機。
  10. 【請求項10】 上記素線の断面形状が略扁平形状であ
    り、上記直線部が断面長手方向を径方向に一致させて1
    列に並んで上記スロット内に収納されていることを特徴
    とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の交流発
    電機。
  11. 【請求項11】 上記コイルエンド群を構成する上記巻
    線のターン部には樹脂を備えることを特徴とする請求項
    1乃至請求項10のいずれかに記載の交流発電機。
  12. 【請求項12】 上記コイルエンド群を構成する上記タ
    ーン部が有する上記樹脂は、その樹脂の主剤より熱伝導
    率の高い部材が混入されていることを特徴とする請求項
    11記載の交流発電機。
  13. 【請求項13】 上記樹脂が上記ブラケットに当接され
    ていることを特徴とする請求項12記載の交流発電機。
  14. 【請求項14】 上記固定子の一方側に配設され、か
    つ、上記固定子巻線の巻線端に接続され、上記固定子巻
    線からの交流出力を直流に整流する整流器を備え、 上記回転子は、上記N極およびS極を提供する複数の爪
    状磁極を有するランデル型回転子鉄心と、該回転子の回
    転により上記ブラケット内に冷却風を通風させる冷却手
    段とを備え、 上記コイルエンド群および上記整流器が上記冷却風を上
    記ブラケット内に通風させることにより冷却されるよう
    になっていることを特徴とする請求項1乃至請求項13
    のいずれかに記載の交流発電機。
  15. 【請求項15】 上記冷却手段が、上記回転子鉄心の少
    なくとも一方の端部に配設されたファンであることを特
    徴とする請求項14記載の交流発電機。
  16. 【請求項16】 上記ファンが上記回転子鉄心の両端部
    に配設されていることを特徴とする請求項15記載の交
    流発電機。
  17. 【請求項17】 上記コイルエンド群を含んだ上記固定
    子の軸方向長さが上記回転子鉄心の軸方向長さより短い
    ことを特徴とする請求項14乃至請求項16のいずれか
    に記載の交流発電機。
  18. 【請求項18】 上記コイルエンド群の内周側を構成す
    る上記素線の傾斜方向が、上記固定子の両端側で平行と
    なっていることを特徴とする請求項14乃至請求項17
    のいずれかに記載の交流発電機。
  19. 【請求項19】 上記固定子巻線の収容されるスロット
    数が毎極毎相当たり2であり、上記多相固定子巻線は毎
    極毎相当たりのスロットに対応する第1の多相巻線群と
    第2の多相巻線群とを備えていることを特徴とする請求
    項14乃至請求項18のいずれかに記載の交流発電機。
  20. 【請求項20】 上記第1の多相巻線群と第2の多相巻
    線群とが直列に接続され、その巻線端が上記整流器に接
    続されていることを特徴とする請求項19記載の交流発
    電機。
  21. 【請求項21】 上記整流器は、上記第1の多相巻線群
    の交流出力を整流する第1整流器と、上記第2の多相巻
    線群の交流出力を整流する第2整流器と備え、上記第1
    および第2の多相巻線群の交流出力がそれぞれ上記第1
    および第2整流器により整流された後合成されて出力さ
    れるように構成されていることを特徴とする請求項19
    記載の交流発電機。
  22. 【請求項22】 上記第1および第2の多相巻線群はそ
    れぞれ3相結線されたもので、上記第1の多相巻線群が
    挿入されたスロット群を構成するスロットの開口部と、
    上記第2の多相巻線群が挿入されたスロット群を構成す
    るスロットの開口部とが、30°の電気角で等間隔に配
    列されていることを特徴とする請求項19乃至請求項2
    1のいずれかに記載の交流発電機。
  23. 【請求項23】 上記第1および第2の多相巻線群はそ
    れぞれ3相結線されたもので、上記第1の多相巻線群が
    挿入されたスロット群を構成するスロットの開口部と、
    上記第2の多相巻線群が挿入されたスロット群を構成す
    るスロットの開口部とが、(α°)と(60°-α°)
    との電気角を交互にとるように配列されていることを特
    徴とする請求項19乃至請求項21のいずれかに記載の
    交流発電機。
  24. 【請求項24】 上記第1および第2の多相巻線群の少
    なくとも一方は星型結線されたもので、星型結線された
    多相巻線群の中性点が上記整流器に接続されていること
    を特徴とする請求項19乃至請求項23のいずれかに記
    載の交流発電機。
  25. 【請求項25】 上記爪状磁極に磁界を供給する界磁コ
    イルに流れる界磁電流は、発電機回転数がある領域以上
    において電流制限されるように構成されていることを特
    徴とする請求項14乃至請求項24のいずれかに記載の
    交流発電機。
  26. 【請求項26】 磁石が上記爪状磁極間に介装されてい
    ることを特徴とする請求項14乃至請求項25のいずれ
    かに記載の交流発電機。
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