JP3897212B2 - コイルエンド接触冷却型回転電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイルエンド接触冷却型回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転電機、特に密閉型の回転電機ではステータコイルが主要な発熱源であり、このステータコイルの温度上昇はその絶縁樹脂の劣化を招くので、ステータコイルの電流密度はステータコイルの冷却性能により通常は制限される。そして、ステータコイルの電流密度は回転電機の体格、重量を決定する。
【0003】
特開平10−51989号公報のモールド型モータは、ステータコイルのコイルエンドの冷却のために、コイルエンドの径方向最外側の表面と、それと対面するハウジングの内周面との間にアイドルスペースに樹脂をモールドして、このモールド樹脂によりコイルエンドからハウジングへの熱伝導を行うモールド型モータにおいて、ハウジングの内周面に密着して良熱伝導性の円筒部材を挿入して、モールド樹脂の高伝熱抵抗による熱伝導性の悪化を改善することを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術では、コイルエンドの径方向最外側の表面の著しい凹凸の存在のために、それを埋めるモールド樹脂をなくすことが困難であり、このため、このモールド樹脂の高い伝熱抵抗によりコイルエンド冷却効果の向上には限界があった。
【0005】
このため、特に密閉型モータでは、ステータコイルの電流密度向上による体格の小型軽量化は、モールド樹脂の悪い熱伝導性により制約されるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、ステータコイルの温度上昇を回避しつつ大出力で小型軽量性なコイルエンド接触冷却型回転電機を提供することをその目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のコイルエンド接触冷却型回転電機では、厚さ方向がコアの径方向に一致する姿勢でステータコアの端面から突出する細板状導体からなる各軸方向突出部を互いに径方向に重ねてなるコイルエンドを有するステータコイル、及び、前記コイルエンドの径方向最外側または径方向最内側の前記細板状導体の平坦な主面に電気絶縁されつつ直接に密着する平坦な冷却面を有して前記コイルエンドを冷却する良熱伝導性の冷却部材を備え、前記ステータコイルは、前記コアの各スロットに交互に挿通される往き導体部及び還り導体部からなるとともに略軸方向へ延在するスロット導体部と、前記スロット導体部と一体に形成されて前記往き導体部及び還り導体部の同一側端部を接続する前記軸方向突出部としての渡り導体部とを有する前記細板状導体としてのコイル導体を波巻きしてなる二層波巻き巻線からなり、最終の前記渡り導体部以外の各前記渡り導体部は、折り曲げられて折り曲げ後の部分が折り曲げ前の部分に対してコアの径方向へ重なる形状をもつ折り曲げ端部を一個ずつ有し、前記折り曲げ端部は、前記スロット導体部に対して周方向一方側へ斜めに折れ曲がっている前記渡り導体部の中央部を、周方向へ延在する折り曲げ中心線を中心として略180度折り返して形成され、前記コイル導体は、前記コアの径方向に薄く周方向に広い略角形断面形状を有し、同一の前記コイル導体の互いに隣接する一対の渡り導体部は、同一回転方向へ折り曲げられており、所定の前記スロットから出た前記渡り導体部の前記折り曲げの前の部分は、前記所定のスロットに周方向に隣接する前記スロットから出た他の前記渡り導体部の前記折り曲げの後の部分と径方向に隣接して配置されていることを特徴としている。以下、上記構造のステータコイルを細板順次折り返し型2層波巻き巻線構造とも言う。
すなわち、本発明のコイルエンド接触冷却型回転電機では、ステータコイルの少なくともコイルエンドを、厚さ方向がコアの径方向に一致する姿勢でステータコアの端面から突出する細板状導体からなる各軸方向突出部を互いに径方向に重ねて構成している。そして、このコイルエンドの径方向最外側または径方向最内側の細板状導体の平坦な主面に電気絶縁されつつ直接に密着する平坦な冷却面を有する良熱伝導性の冷却部材を設ける。
【0007】
構成によれば、上記したように細板順次折り返し型2層波巻き巻線構造のステータコイルを採用するので、コイルエンドが厚さ方向がコアの径方向に一致する姿勢でステータコアの端面から突出する細板状導体を径方向に重ねて配置されることによりコイルエンドの径方向最外側または径方向最内側の表面が平坦な(正確には円筒状に湾曲した)面となる。したがって、冷却部材の平坦な面を薄い電気絶縁材を介するだけで密着させることができ、その結果としてコイルエンドの放熱性を従来より格段に向上することができる。
【0008】
請求項2記載の構成によれば請求項1記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において更に、冷却部材がハウジングに密着するので、冷却部材はコイルエンドの熱をハウジングに良好に伝達することができ、あるいはステータコアの熱をハウジングから冷却部材に良好に伝達することができる。
請求項3記載の構成によれば請求項1または2記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において更に、冷却部材がステータコアの端面に密着するので、ステータコアの熱を良好に冷却部材に伝達することができる。
【0009】
請求項4記載の構成によれば請求項1ないし3のいずれか記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において更に、冷却部材は、コイルエンドの平坦な最外周面とハウジングの平坦な内周面との間に介設される冷却液循環用の冷却パイプからなるので、コイルエンドやハウジングの熱を良好に外部に移送することができる。更に、この冷却パイプは、コイルエンドやハウジングの上記平坦な面に密着するので、冷却パイプの形状を複雑化する必要がない。更に、冷却パイプは、コイルエンドとハウジングとの間のアイドルスペース(このアイドルスペースの径方向厚さはほぼステータコアのヨーク部の厚さに等しい)に収容されるので、回転電機の体格が増大することもない。
【0010】
請求項5記載の構成によれば請求項1ないし3のいずれか記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において更に、冷却部材は、コイルエンドの最外周面と前記ハウジングの内周面との間に介設されてコイルエンドの熱を前記ハウジングに伝達する金属部材からなる。たとえば金属部材は内部に冷却液が循環しない冷却パイプで構成され、この冷却パイプの内部には冷却液を充填してもよく、しなくてもよい。
【0011】
このようにすれば、コイルエンドおよびハウジングとの接触面が平坦であるので、簡素な形状の冷却部材によりコイルエンドの熱を良好にハウジングに伝達することができる。
請求項6記載の構成によれば請求項1ないし3のいずれか記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において更に、ハウジングは、冷却部材としてコイルエンドの平坦な最外周面に密着するコイルエンド接触部を有し、このコイルエンド接触部は他の部位よりも径小に形成されるので、部品点数の増大を抑止しつつ、コイルエンドの熱を上記平坦な最外周面を通じてハウジングに良好に放熱することができる。
【0012】
【発明を実施するための態様】
本発明の好適な態様を以下の実施例により説明する。
【0013】
【実施例1】
本発明の三相交流モータの実施例を説明する。
(固定子構造)
まず。この実施例の三相交流モータの固定子構造を図1〜図10を参照して説明する。図1はこのモータの固定子の平面図を示し、図2は正面図を示し、図3〜図10に固定子コイル作成手順を示す。
【0014】
1は薄板状の電極鋼板を積層した固定子コアで、内径側に開口する多数のスロットを有する。各スロット内には、星型接続された三相二層波巻き型の固定子コイル(以下、単にコイルともよぶ)2が巻装されており、スロット入り口部には、コイルのスロットからの飛出しを防止する板状のウエッジ4が嵌着されている。また、スロットの内周部にはコイル2とコア1とを絶縁するインシュレータ3が挿入されている。
【0015】
コイル2は、スロット内に挿入される直線状のスロット導体部21と、スロット導体部21と一体に形成される渡り導体部22とを有し、渡り導体部22の両端は、2スロット挟んだ両側のスロットに挿入される一対のスロット導体部21の同一端部に個別に接続されている。コイル2は、図1に示すように、三つの相コイル2a、2b、2cからなり、スロット導体部21は、図3に示すように、各相コイル2a、2b、2cの始端23〜25からみて離れる往き方向へ延在する往き導体部21aと、各相コイル2a、2b、2cの始端23〜25からみて近づく還り方向へ延在する還り導体部21bとからなる。したがって、スロット両側のコイルエンド部2dは、正確にはスロット導体部21の両側の端部と渡り導体部22とで構成され、各渡り導体部22は、図1に示すように、スロット導体部21に対して周方向へ斜めに折れ曲がっており、渡り導体部22の中央部で折り曲げられて、その軸方向先端部で山形になっており、更に詳しく言えば軸方向先端部にて径方向に折り重ねられて重なる折り曲げ端部22aを各一個づつ有する。
【0016】
以下、コイル2について更に詳しく説明する。
コイル2は、図3に示すように、1スロットピッチずつ離れて平行に配列された6本のコイル導体201〜206を有し、コイル導体201、204が相コイル2aを構成し、コイル導体203、206が相コイル2bを構成し、コイル導体202、205が相コイル2cを構成している。各コイル導体201〜206は固定子コア1の径方向に薄く周方向に広い略角形断面形状を有している。
【0017】
また、第m(mは整数)番目のコイル導体の第n(nは整数)番目のスロット導体部21は、第m番目のコイル導体の第n−1番目又は第n+1番目のスロット導体部21が収容されるスロットに対して電気角180度離れたスロット、すなわち、3スロットピッチ離れたスロットに収容されている。なお、この3スロットピッチ離れたスロットには、第m−3番目又は第m+3番目のコイル導体のスロット導体部21とともに収容される。
【0018】
更に、6本のコイル導体201〜206の各始端のうち、2、4、6番目の始端は互いに短絡されて中性点とされ、残る1、3、5番目の始端は、三相星型接続された各相コイル2a、2b、2cの端子をなす。
コイル導体201〜206の具体的な製造方法について図3〜図10にに示す作製手順を参照して説明する。
【0019】
まず、図3に示すように、6本のコイル導体201〜206を1スロットピッチずつ離れて平行に配置する。スロット導体部21及び渡り導体部22はそれぞれ直線帯状に形成されており、渡り導体部22はスロット導体部21に対して適当な角度(ここでは約60度)で斜設されている。なお、23はコイル導体201の始端であり、24はコイル導体203の始端であり、25はコイル導体205の始端であり、26はコイル導体202の始端であり、27はコイル導体204の始端であり、28はコイル導体206の始端である。
【0020】
次に、図4に示すように、コイル導体201〜206の始端23〜28から数えて最初の6個の渡り導体部22をその中央部(図3に破線で示す)で、最初のスロット導体部21が下となるように(谷折りで)折り曲げる。なお、図3において、各コイル導体201〜206の始端23〜28から数えて最初のスロット導体部21と次のスロット導体部21とは3スロットピッチ離れて形成されており、これによりコイル導体201の二番目のスロット導体部21はコイル導体204の最初のスロット導体部21の上に重なり、以下同様に、コイル導体202の二番目のスロット導体部21はコイル導体205の最初のスロット導体部21の上に重なり、コイル導体203の二番目のスロット導体部21はコイル導体206の最初のスロット導体部21の上に重なる。
【0021】
次に、図5に示すように、コイル導体201〜206の始端23〜28から数えて二番目の6個の渡り導体部22をその中央部(図4に破線で示す)で、二番目のスロット導体部21が三番目のスロット導体部21の上となるように(山折りで、すなわち本発明でいう最初の折り曲げ方向と同一回転方向へ)折り曲げる。これによりコイル導体201の三番目のスロット導体部21はコイル導体204の二番目のスロット導体部21の下に重なり、以下同様に、コイル導体202の三番目のスロット導体部21はコイル導体205の二番目のスロット導体部21の下に重なり、コイル導体203の三番目のスロット導体部21はコイル導体206の二番目のスロット導体部21の下に重なる。これにより、三番目のスロット導体部21は最初のスロット導体部21とスロット内で同じ深さ(最も深い位置)に無理なく収容される。
【0022】
以下、図6に示すように、順次、谷折り、山折り、谷折りと同一回転方向へ折り曲げることにより、6本のコイル導体201〜206を各スロットに2層に収容する。その結果、ロータ磁極数から1を引いた回数だけ折り曲げることにより、各コイル導体201〜206は一周することになり、スロット内に2層に2ターン分のコイルが形成される。
【0023】
次に、図7に示すように、いままでと反対回転方向へ(すなわち上記最初の2ターン形成の最後の折り曲げが谷折りとなるので、再び谷折りで)折り曲げる。これにより、その後のスロット導体部21はスロット内で3、4層目に円滑に配置されることができる。
以下、図8に示すように、順次、谷折り、山折り、谷折りと最初の2ターンと同一回転方向へ折り曲げることにより、6本のコイル導体201〜206を各スロットに4層に収容する。その結果、再度、ロータ磁極数から1を引いた回数だけ折り曲げることにより、各コイル導体201〜206は次の一周を行うことになり、スロット内に4層に4ターン分のコイルが形成される。以下、必要なターン数が上記と同じ手順で作製される。
【0024】
これにより、図8に示すように、コイル導体201〜206の最終渡り導体部22bは、いままでの渡り導体部22に対して約半分の長さとされ、かつ、コイル導体204〜206の最終渡り導体部22bはそれ以外の渡り導体部22及び最終渡り導体部22bと線対称方向に斜設される。その結果、図10に示すように、コイル導体201、204の最終渡り導体部22bの先端部は重なり、コイル導体202、205の最終渡り導体部22bの先端部は重なり、コイル導体203、206の最終渡り導体部22bの先端部は重なり、これら重なり部分を溶接することにより、三相ステータコイルが形成されることになる。更に具体的に説明すれば、図9に示すようにコイル導体201〜203の折り曲げを行い、その後、図10に示すようにコイル導体204〜206の折り曲げを行って、上記重なりを形成し、溶接すればよい。
【0025】
次に、上述のように作製されたコイル2を固定子コア1の各スロットに挿入し、次にまたはスロット挿入前にコイル導体202、204、206の始端を短絡して中性点とする。
(全体構造)
次に、この実施例の三相交流モータの全体構造を図11〜図12を参照して説明する。図11はこの三相交流モータの全体構造を示す軸方向断面図、図12はそのA−A線矢視断面図である。
【0026】
100は円缶状のフロントフレーム(ハウジング)、101はその開口を閉鎖するリヤフレーム(ハウジング)であり、ロータ5が嵌着された回転軸6を回転自在に支承している。7はリヤフレーム101の軸方向外側の電気室を遮蔽する樹脂カバーであり、電気室にはターミナルなどの種々の電気部品が収容されている。
【0027】
この三相交流モータでは、上記ステータコイル2のリヤ側のコイルエンド部(本発明でいうコイルエンド)2dとフロントフレーム100との間に銅製の冷却水パイプ8が、コイルエンド部2dの外周面、ステータコア1の端面及びフロントフレーム100の内周面に密着して装着されている。
同様に、上記ステータコイル2のフロント側のコイルエンド部(本発明でいうコイルエンド)2dとフロントフレーム100との間に銅製の冷却水パイプ9が、コイルエンド部2dの外周面、ステータコア1の端面及びフロントフレーム100の内周面に密着して装着されている。ただし、冷却水パイプ8、9の内周面とコイルエンド部2dの外周面との間には、薄い耐熱樹脂フィルム10が介挿されている。なお、コイルエンド部2dを被覆するエナメル樹脂層が十分に電気絶縁性を持つ場合にはこの耐熱樹脂フィルム10を省略することも可能である。
【0028】
リヤ側の冷却水パイプ8は、図11に示すコイルエンド部2dを囲んで図12に示すようにリング状に形成されており、冷却水パイプ8の入り口部81及び出口部82は、フロントフレーム100にその開口端から凹設された溝部100aを通じて径方向外側に突出している。102は溝部100aを遮蔽する金属製のカバーである。
【0029】
フロント側の冷却水パイプ9は、図11に示すコイルエンド部2dを囲んでリング状に形成されているが、冷却水パイプ8とは異なって入り口部81及び出口部82はもたず、内部に水が半分ほど充填された状態で密閉されている。
上述した冷却水パイプ8、9の効果を以下に説明する。
まず、冷却水パイプ8はコイルエンド部2d、ステータコア1の熱を良好に奪って冷却水により外部に排出するので、コイルエンド部2dを通じてステータ各部の温度を良好に低減することができる。
【0030】
また、冷却水パイプ9はいわゆるヒートパイプ効果により、コイルエンド部2d、ステータコア1の熱を良好に奪ってフロントフレーム100に良好に伝達することができ、コイルエンド部2dを通じてステータ各部の温度を良好に低減することができる。
次に、冷却水パイプ8、9は、フロンとフレーム100の内周面とコイルエンド部2dの外周面との間のアイドルスペースに収容されるので、モータ体格が増大することがない。
【0031】
特に、本実施例では、コイルエンド部2dの最外周側のコイル導体の表面が平坦な円周面となり、冷却水パイプ8、9の内周面、外周面が平坦な円周面とすることができ、冷却水パイプ8、9の形状を簡素化することができる。
(変形態様)
冷却水パイプ9はその内部に液体を封入しなくても、コイルエンド部2dの熱をフロントフレーム100へ良好に熱伝達することができる。
(変形態様)
冷却水パイプ8は、図13に示すように、コイルエンド部2dの内周面に密着して設けてもよく、また、図14に示すように、両方に密着して設けてもよい。
(変形態様)
実施例1のモータの変形態様を図15に示す。
【0032】
このモータは、図11に示す実施例1のモータに比較して、冷却水パイプ8、9を省略し、この冷却水パイプ8、9の分だけフロントフレーム100およびリヤフレーム101を径小に形成して、これらフロントフレーム100およびリヤフレーム101の内周面を薄い電気絶縁フィルム10を挟んでコイルエンド部2dの外周面に直接接触させた点に特徴がある。
【0033】
更に説明すれば、フロントフレーム100は、ステータコア1の外周面に密着するステータコア密着部100bと、フロント側のコイルエンド部2dの外周面に密着するコイルエンド接触部100cとを有し、後者は前者より径小に形成されている。一方、リヤフレーム101の筒壁部101aもステータコア密着部100bよりも径小に形成されてリヤ側のコイルエンド部2dの外周面に密着している。
【0034】
このようにすれば、たとえば冷却水などでフロントフレーム100を冷却することにより良好にコイルエンド部2dの熱をこの冷却水に放散して、コイルエンド部2dを含むステータコイル2の温度を良好に低下することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の波巻き巻線を固定子巻線に適用した三相モータの実施例における固定子の平面図である。
【図2】 図1に示す固定子の正面図である。
【図3】 図1、図2に示す固定子コイルの作成手順を示す工程図である。
【図4】 図1、図2に示す固定子コイルの作成手順を示す工程図である。
【図5】 図1、図2に示す固定子コイルの作成手順を示す工程図である。
【図6】 図1、図2に示す固定子コイルの作成手順を示す工程図である。
【図7】 図1、図2に示す固定子コイルの作成手順を示す工程図である。
【図8】 図1、図2に示す固定子コイルの作成手順を示す工程図である。
【図9】 図1、図2に示す固定子コイルの作成手順を示す工程図である。
【図10】 図1、図2に示す固定子コイルの作成手順を示す工程図である。
【図11】 実施例1の三相交流モータの全体構造を示す軸方向断面図である。
【図12】 図11のA−A線矢視断面図である。
【図13】 実施例1の変形態様を示す要部拡大部分断面図である。
【図14】 実施例1の変形態様を示す要部拡大部分断面図である。
【図15】 実施例1の変形態様を示す全体断面図である。
【符号の説明】
1はステータコア、2はステータコイル、22dはコイルエンド部(コイルエンド)、8,9は冷却水パイプ(冷却部材)、100cはリヤフレーム100のコイルエンド接触部(冷却部材)、101aは筒壁部(冷却部材)

Claims (6)

  1. 厚さ方向がコアの径方向に一致する姿勢でステータコアの端面から突出する細板状導体からなる各軸方向突出部を互いに径方向に重ねてなるコイルエンドを有するステータコイル、及び、
    前記コイルエンドの径方向最外側または径方向最内側の前記細板状導体の平坦な主面に電気絶縁されつつ直接に密着する平坦な冷却面を有して前記コイルエンドを冷却する良熱伝導性の冷却部材、
    を備え
    前記ステータコイルは、前記コアの各スロットに交互に挿通される往き導体部及び還り導体部からなるとともに略軸方向へ延在するスロット導体部と、前記スロット導体部と一体に形成されて前記往き導体部及び還り導体部の同一側端部を接続する前記軸方向突出部としての渡り導体部とを有する前記細板状導体としてのコイル導体を波巻きしてなる二層波巻き巻線からなり、
    最終の前記渡り導体部以外の各前記渡り導体部は、折り曲げられて折り曲げ後の部分が折り曲げ前の部分に対してコアの径方向へ重なる形状をもつ折り曲げ端部を一個ずつ有し、
    前記折り曲げ端部は、前記スロット導体部に対して周方向一方側へ斜めに折れ曲がっている前記渡り導体部の中央部を、周方向へ延在する折り曲げ中心線を中心として略180度折り返して形成され、
    前記コイル導体は、前記コアの径方向に薄く周方向に広い略角形断面形状を有し、
    同一の前記コイル導体の互いに隣接する一対の渡り導体部は、同一回転方向へ折り曲げられており、
    所定の前記スロットから出た前記渡り導体部の前記折り曲げの前の部分は、前記所定のスロットに周方向に隣接する前記スロットから出た他の前記渡り導体部の前記折り曲げの後の部分と径方向に隣接して配置されていることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において、
    前記冷却部材は、前記ステータコアを支持するハウジングに密着することを特徴とするコイルエンド接触冷却型回転電機。
  3. 請求項1または2記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において、
    前記冷却部材は、前記ステータコアの端面に密着することを特徴とするコイルエンド接触冷却型回転電機。
  4. 請求項1ないし3のいずれか記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において、
    前記冷却部材は、前記コイルエンドの最外周面と前記ハウジングの内周面との間に介設されて、冷却液が周方向に流れる冷却パイプを含むことを特徴とするコイルエンド接触冷却型回転電機。
  5. 請求項1ないし3のいずれか記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において、
    前記冷却部材は、前記コイルエンドの最外周面と前記ハウジングの内周面との間に介設されて、前記コイルエンドの熱を前記ハウジングに伝達する金属部材からなることを特徴とするコイルエンド接触冷却型回転電機。
  6. 請求項1ないし3のいずれか記載のコイルエンド接触冷却型回転電機において、
    前記ハウジングは、前記冷却部材として前記コイルエンドの最外周面に密着するコイルエンド接触部と、前記ステータコアを支持するステータコア支持部とを有し、前記コイルエンド接触部は前記ステータコア支持部よりも径小に形成されていることを特徴とするコイルエンド接触冷却型回転電機。
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