JP3358166B2 - ブロック壁に於ける支柱構造 - Google Patents

ブロック壁に於ける支柱構造

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JP3358166B2 JP13009493A JP13009493A JP3358166B2 JP 3358166 B2 JP3358166 B2 JP 3358166B2 JP 13009493 A JP13009493 A JP 13009493A JP 13009493 A JP13009493 A JP 13009493A JP 3358166 B2 JP3358166 B2 JP 3358166B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防音壁等を目的とした
ブロック壁の一部にブロックを積層することによって支
柱を構成した支柱構造であって、特にブロック壁の一部
にブロックを積層して支柱体を形成し、かつこの支柱体
内に鉄筋とコンクリートとを打設して構成したブロック
壁の支柱構造である。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のブロック壁は、上下方向
に積層されたブロックとブロックとの間にモルタルを詰
めて、下から鉄筋を出して一部にコンクリートを詰めた
構造のものが一般的に広く使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然るに、前述の従来の
ブロック壁は、単にブロックを上下方向に積層すると共
に、これ等のブロック間にモルタルを詰めたり、或いは
下から鉄筋を出して一部にコンクリートを詰めた構造で
あるので、巾方向に対して極めて不安定である問題があ
った。特に水平剪断力に対して弱く、地震等の震動で簡
単に崩壊してしまう問題があった。
【0004】本発明に係るブロック壁に於ける支柱構造
は、前述の従来の問題点に鑑み開発された全く新しい技
術であって、ブロック壁を構成する巾方向に2個のブロ
ックが噛合されて組合わされた一部のブロックを用いて
巾方向に安定した支柱を構成することが出来、かつこの
ようにブロックの積層によって構成された支柱とこの支
柱に沿って積み上げられる各ブロックとの連結を容易に
し、更に水平方向の剪断力に極めて強い全く新しい技術
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るブロック壁
に於ける支柱構造は、前述の従来の問題点を根本的に改
善した技術であって、その要旨は、裏側外面に複数個の
凸起と凹溝とが設けられかつ底部に抜穴を有する複数個
のブロックを該凸起と凹溝とを相互に噛合させることに
より前後左右に連結するとともにこれ等を順に積層した
ブロック壁に於いて、その一部のブロックを垂直方向に
接合積層して柱状体を形成し、かつこれ等の柱状体内に
鉄筋を挿通すると共に柱状体の各ブロック内にコンクリ
ートを充填して構成したことを特徴としたブロック壁に
於ける支柱構造である。
【0006】
【作用】本発明に係るブロック壁に於ける支柱構造は、
上述の如く、底部に抜穴を有するブロックを順に積層し
て柱状体を形成したので、この柱状体に鉄筋を挿通する
と共に、その鉄筋の周りにコンクリートを充填すること
が出来、これによって積層れた上下のブロックが一体と
なった重量感のある支柱を現場で構成出来る。
【0007】本発明のブロック壁に使用される各ブロッ
クは、その裏側外面に複数個の凸起と凹溝とを設けたの
で、巾方向に2個のブロックを噛み合わせて一体的に組
合わせることが出来、これによって柱状体は2本の柱が
抱き合わされている構造とすることが出来る。従って、
ブロック壁の横方向の動きを制限し、巾方向に安定せし
めることが出来る。また、このように連結された各ブロ
ック内には、コンクリート或いは土砂が充填されるの
で、それ等の自重によってブロック壁を安定せしめ、水
平剪断力に対して極めて強い構造とすることが出来る。
更に支柱以外の各ブロックには土砂を詰めることが出来
るので、工事を簡略化すると共に工期を短縮し、コスト
ダウンすることが出来る。
【0008】
【実施例】本発明に係るブロック壁に於ける支柱構造の
一実施例を具体的に説明すると、図1は本発明の支柱構
造の斜視図、図2はブロックの斜視図、図3は図2のブ
ロックの説明図、図4は複数個のブロックを相互に噛合
しながら連結する状態の説明図、図5はブロック壁の所
定位置にブロックを積層して柱状体を形成する状態の説
明図、図6はブロック壁に盛土を施した状態の斜視説明
図である。
【0009】図2及び図3に於いて、1は内部に土盛り
を施すことが出来るコンクリート製ブロックであり、弧
状に突出した表側壁2と、両側の側壁3、4と及び裏側
5とにより略5角形状に形成されている。前記表側壁2
の外面には複数個の縦リブ6が突設されている。
【0010】裏側壁5の外面には、先端が幅広になった
4個の凸起7と、奥部が幅広になった該凸起7を嵌入し
得る3個の凹溝8とが交互に設けられている。従って、
凹溝8内に嵌入した凸起7は水平方向には抜けないよう
に構成されている。また、ブロック1には底面9が設け
られ、かつこの底面9の裏側に近い部分には略全幅に亘
って細長い抜穴10が穿設されている。更にこの底面9
の内面には、裏側から抜穴10に向かって下降傾斜面9
aが設けられている。
【0011】本発明に係る前述のブロック1を用いてブ
ロック壁を構成するに当たっては、図1、図4乃至図6
に示す如く、複数個のブロック1を背中合わせに前後に
並列し、かつ相互にずらせながら裏側壁5の外面に設け
られた凸起7と凹溝8とを相互に噛合して係合すること
によって複数個のブロック1を相互に抜け落ちないよう
に2列に連結し、更に2列に連結されたブロック1上に
同様に複数個のブロック1をずらせながら順に積み重ね
ることによって、ブロック壁を構成することが出来る。
【0012】本発明の支柱構造を構成するに当たって
は、前述の如く構成されるブロック壁の左端部のブロッ
ク1を図1及び図5に示す如く、垂直方向に隙間が生じ
ないように接合積層して柱状体13を形成し、かつこの
柱状体13内に鉄筋14を挿通して、この鉄筋14を地
中に突きさして地面より垂直に起立した後、柱状体13
の最上層よりコンクリート15を注入して、各コンクリ
ートブロック1内にコンクリート15を充填させること
によって支柱を構成することが出来る。
【0013】また、このように構成した支柱の右側に連
結するブロック壁は、垂直方向に一段おきにブロック1
が並列されながら積層されているので、この部分に前記
柱状体13と同様な構造を持った柱状体13aを構成す
るに当たっては、特に図5に示す如きブロック1の表側
壁2と同一形状の円弧片16を用いることによって構成
することが出来る。
【0014】即ち、この円弧片16は、所定の間隔を保
って左右に並列された各ブロック1のコーナー部に嵌着
し得る凹部16aを両端に設けている。従って、ブロッ
ク壁の途中の所定の位置に柱状体13aを構成する場合
には、ブロック1が抜けている部分の前面の隙間に、前
記円弧片16を挿入し、その両端の凸部16aを両側の
ブロック1のコーナー部に嵌着することによって柱状体
13aを構成することが出来る。
【0015】このように構成された柱状体13aには、
前記柱状体13と同様に、鉄筋14を挿通した後で、コ
ンクリート15を注入することによって支柱を構成する
ことが出来る。
【0016】上述の如く構成したブロック壁に土盛りを
施す工程について説明すると、図6に示す如く、順に積
層して構成されたブロック壁の最上層のブロック1に砂
11を流入すると、その底面9の抜穴10より土砂11
を徐々に流入させて、その結果最下層に並列されたブロ
ック1から上層のブロック1の順番に土砂11を充填せ
しめることが出来る。
【0017】本発明で使用されるブロックの底面9に
は、裏側に近い位置に抜穴10が穿設されると共に、そ
の底面9の表面から抜穴10に向かって下降傾斜面9a
が設けられているので、ブロック1内に流入される土砂
11を該抜穴10より下方のブロック1内の裏側に近い
位置に向かってスムーズに流入せしめることが出来る。
またこのようにして下方のブロック1内に盛り上げられ
る土砂11が表側より裏側が徐々に高くなり、かつ上層
からの土砂11の重力がかかって崩れ落ちないような傾
斜面11aを形成して盛土を行うことが出来る。
【0018】本発明では上述の如く、ブロック1の底面
9に抜穴10に向かって下降傾斜面9aが設けられてい
るので、ブロック1内に充填された土砂11の重力がブ
ロック1の表側にかからずに、裏側にかかるので、ブロ
ック壁の裏側に重力を掛けて壁面を安定させると共に、
前述の如く各ブロック1内に傾斜して盛土された土砂1
1も上層から下層に亘って土砂11の重力を掛けてその
まま崩れ落ちないように安定せしめることが出来る。盛
土の傾斜面11aには植物12を育成せしめることが出
来る。
【0019】
【発明の効果】本発明に係るブロック壁に於ける支柱構
造は、上述の如き構造と作用を有するので、次のような
多大な効果を有するものである。
【0020】(1)ブロック壁の構成部品であるブロッ
クを巾方向に噛合させて2列に組合わせ、横方向に安定
したブロック壁を構成することが出来る。(2)一部の
積層されたブロックに鉄筋とコンクリートとを充填する
ことによって、2本の柱が抱き合わされた構造を持った
支柱を簡単に構築することが出来る。(3)支柱を中心
にして、その横方向に各ブロックを連結すること出来、
これによってブロック壁を一体的に構成することが出来
る。
【0021】(4)支柱を構成するブロック以外の周り
のブロックには土砂を充填することが出来、これによっ
てブロック壁の自重を著しく大きくして安定せしめるこ
とが出来る。(5)ブロックの壁を構成する各ブロック
にコンクリート或いは土砂を充填することによって、水
平方向の剪断力を極めて増強せしめることが出来る。
(6)本発明を実施することによって、工事を容易に
し、かつ工期を著しく短縮し、かつ工事費をコストダウ
ンすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の支柱構造の斜視図である。
【図2】ブロックの斜視図である。
【図3】図2のブロックの説明図である。
【図4】複数個のブロックを相互に噛合しながら連結す
る状態の説明図である。
【図5】ブロック壁の所定位置にブロックを積層して柱
状体を形成する状態の説明図である。
【図6】ブロック壁に盛土を施した状態の斜視説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ブロック 2 表側壁 3,4 側壁 5 裏側壁 6 縦リブ 7 凸起 8 凹溝 9 底面 9a 下降傾斜面 10 抜穴 11 土砂 11a 傾斜面 12 植物 13,13a 柱状体 14 鉄筋 15 コンクリ
ート 16 円弧片 16a 凹部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−130212(JP,A) 実開 昭63−104417(JP,U) 実開 昭50−15109(JP,U) 実開 昭61−130622(JP,U) 実開 平4−117042(JP,U) 実開 昭61−72160(JP,U) 特公 昭54−12128(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01F 8/00 - 8/02 A01G 9/02 E02D 29/02 311 E04B 1/84 E04B 2/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】裏側外面に複数個の凸起と凹溝とが設けら
    れかつ底部に抜穴を有する複数個のブロックを該凸起と
    凹溝とを相互に噛合させることにより前後左右に連結す
    るとともにこれ等を順に積層したブロック壁に於いて、
    その一部のブロックを垂直方向に接合積層して柱状体を
    形成し、かつこれ等の柱状体内に鉄筋を挿通すると共に
    柱状体の各ブロック内にコンクリートを充填し、更に柱
    状体ブロック以外の他のブロック内には土砂を充填して
    構成したことを特徴としたブロック壁に於ける支柱構
    造。
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KR100797770B1 (ko) * 2007-09-04 2008-01-24 (주)다산컨설턴트 식생블록을 이용한 친환경적인 도로 방음벽
KR101019514B1 (ko) * 2009-02-17 2011-03-07 (주) 선엔지니어링종합건축사사무소 경계의 구분과 조경을 위하여 설치되는 다공성 식생블럭
JP6920937B2 (ja) * 2017-09-14 2021-08-18 株式会社トッコン 千鳥状突起物を備えた円柱ブロックおよびそれを使用した土木構造物
US10978038B2 (en) * 2018-07-02 2021-04-13 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Invisible sound barrier

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