JP3354588B2 - 連続シール貼付け装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、物品にシールを連続的
に貼付ける装置に関する。さらに特定すれば、本発明は
包装されたたばこ容器等の端面にシールを連続的に貼付
ける装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、包装されたたばこの箱、容器の
端部には、この容器の封緘その他の目的のために帯状の
シールが貼付けられる。このシールは、この容器の端面
に貼付けられるとともに、その両端部はこの容器の側面
に折り込まれ、この側面にも接着される。

【０００３】従来、たばこの製造工程においては、最終
的に包装されたたばこの容器にこのシールを貼付ける装
置が使用されていた。この従来の装置は、たばこの容器
を間欠的に移動させ、この容器が停止している間にシー
ルの貼付け、折り込み等の作動を行うものである。

【０００４】ところで、最近ではシガレットの製造装置
が極めて高速化している。たばこの製造工程では、シガ
レットの製造から包装までが一貫して行われるので、こ
のシガレットの製造が高速化することによってたばこの
容器の単位時間当たりの包装個数も増大する。

【０００５】上記の従来の装置は、このようなたばこ容
器を間欠的に移動させながらシールを貼付けるので、そ
の作動の高速化が困難であり、上記のように単位時間に
送られてくるたばこ容器の個数の増大に対応することが
できなかった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の事情に
基づいてなされたもので、たばこ容器等の物品を連続的
に搬送しながらこれら物品にシールを貼付けることがで
き、このシール貼付け作動の高速化が容易な連続シール
貼付け装置を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の装置は、水平面
内で連続的に回転する回転テーブルと、この回転テーブ
ルの周囲に配置された円弧状の搬送路を備えている。そ
して、この回転テーブルの周縁部には、たとえば複数の
ヘッドが配置されている。

【０００８】また、これらのヘッドには、それぞれ保持
移動機構と、シール貼付け機構とが設けられている。こ
の保持移動機構は、上記の搬送路上に載置された物品た
とえばたばこ容器を保持し、回転テーブルの回転に伴っ
て、このたばこ容器をヘッドとともに搬送路に沿って移
動させる。また、上記のシール貼付け機構は、このヘッ
ドとともに移動するたばこ容器にシールを貼付けるもの
である。

【０００９】

【作用】搬送路上に供給されたたばこ容器は、上記の保
持移動機構によって保持され、る円弧状の搬送路に沿っ
てヘッドと一緒に連続的に移動される。そして、このた
ばこ容器がヘッドと一緒に移動している間に、上記のシ
ール貼付け機構によってこのたばこ容器にシールが貼付
けられる。

【００１０】この装置は、たばこ容器を間欠的に移動さ
せる必要はなく、このたばこ容器を連続的に搬送しなが
らシールを貼付けることができ、このシール貼付け作動
の高速化が容易である。

【００１１】

【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例を説明す
る。この実施例は、たばこ容器に連続的にシールを貼付
ける装置である。

【００１２】図１には、たばこの連続包装装置１を示
す。この装置１は、複数の回転ドラムからなるドラム列
２を備えている。そして、供給されたシガレットは、こ
れらのドラムの間を連続的に移送される際に、所定の本
数が所定の形状に俵積みされ、包か用紙で所定の容器に
包装される。そして、この包装されたたばこ容器には、
本発明のシール貼付け装置３によって連続的にシールが
貼付けられる。

【００１３】図２および図３には、本発明のシール貼付
け装置の概略的な構成を示す。この装置には水平面内で
連続的に回転する回転テーブル１１を備えている。この
回転テーブル１１は、装置の固定側に取り付けられた回
転しない軸１２に回転自在に支承され、図示しない駆動
機構によって所定の速度で連続的に回転される。この回
転テーブル１１の周辺部には、複数のヘッド１３が設け
られている。なお、これらのヘッド１３の構成は後に詳
述する。

【００１４】また、この回転テーブル１１の周囲には、
この回転テーブル１１の円周に沿って円弧状の搬送路１
４が設けられている。この搬送路１４は略半円形をな
し、その始端部には物品たとえば包装されたたばこ容器
Ｐを供給する供給機構１５が設けられている。この供給
装置１５は、連続的に供給されるたばこ容器Ｐを上方に
移動させ、このたばこ容器Ｐの上端部すなわちシールを
貼付ける端部を系方向内側つまり回転テーブル１１側に
向けてこの搬送路１４上に載置するものである。また、
この搬送路１４の終端部には、排出コンベア１６が連続
されており、この搬送路１４の終端部まで搬送されたた
ばこ容器Ｐを搬送する。

【００１５】また、この回転テーブル１１の周囲には、
シール供給機構１７および接着剤供給機構１８が配置さ
れている。これらは、上記の搬送路１４の始端部に対し
てその上流側、すなわち回転テーブル１１の回転方向の
上流側に配置されている。

【００１６】次に、この装置の概略的な作動を説明す
る。供給されたたばこ容器Ｐは、上記の供給機構１５に
よって上記の搬送路１４の始端部に供給される。一方、
上記の回転テーブル１１のヘッド１３が上記のシール供
給機構１７に対応すると、このシール供給機構１７によ
ってこのヘッド１３にシールが供給され、このシールは
このヘッド１３に吸着保持される。次に、このシールを
保持したヘッド１３が接着剤供給機構１８の位置に対応
すると、このヘッド１３の保持されたシールの裏面にこ
の接着剤供給機構１８によって接着剤が塗布される。

【００１７】そして、このヘッド１３がこのたばこ容器
Ｐの位置に移動すると、このヘッド１３がこのたばこ容
器Ｐを保持し、このたばこ容器Ｐはこのヘッド１３と一
緒に搬送路１４上を移動する。そして、このたばこ容器
Ｐがこのヘッド１３と一緒に移動している間に、このヘ
ッド１３に保持されているシールＳがこのたばこ容器Ｐ
の端部に貼付けられる。そして、このシールＳが貼付け
られたたばこ容器Ｐがこの搬送路１４の終端部まで搬送
されると、このヘッド１３がこのたばこ容器Ｐを解放
し、このシールＳの貼付けられたたばこ容器Ｐは排出コ
ンベア１６によって次の工程に搬送される。

【００１８】次に、上記の各ヘッド１３の構成を説明す
る。これらのヘッド１３は、図３に示すように、保持移
動機構２１と、シール貼付け機構２２とを備えている。
上記の保持移動機構２１の要部は、図４に示すように構
成されている。すなわち、この保持移動機構２１はフレ
ーム３１を備えており、このフレーム３１は径方向外側
に突出し、上記の搬送路１４の上方を横断している。そ
して、このフレーム３１の両側に沿って、それぞれ回転
軸３２，３３が回転自在に支承されている。

【００１９】また、このフレーム３１の先端部には、上
記の回転軸３３，３２と直交して、すなわち回転テーブ
ル１１の周方向に沿って回転軸３４が回転自在に支承さ
れている。そして、上記の一方の回転軸３２とこの回転
軸３４とは、傘歯車３５，３６を介して連結されてい
る。そして、各回転軸３２，３３，３４にはそれぞれ固
定ブロック３７，３８，３９が固定され、これらの固定
ブロックからはそれぞれ下方に向けて板状の保持部材４
０，４１，４２が突設されている。

【００２０】このような保持移動機構２１は、各回転軸
３２，３３，３４が回動されると、各保持部材４０，４
１，４２が図４の鎖線に示すように水平な方向に回動さ
れる。そして、このヘッド１３の保持移動機構２１が搬
送路１４の始端部のたばこ容器Ｐの上に移動すると、上
記の回転軸３２，３３，３４が回動し、各保持部材４
０，４１，４２が下方に回動する。この場合、たばこ容
器との干渉を防止するため、まず回転軸３３が回動し、
この後に回転軸３２，３４が回動する。そして、これら
の保持部材４０，４１，４２がこのたばこ容器Ｐの径方
向外側の端面、両側の端面に当接してこれを保持し、こ
のたばこ容器Ｐはこのヘッド１３と一緒に搬送路１４に
沿って移動する。

【００２１】また、このような保持移動機構２１は、図
６に示すようなカム機構によって駆動される。すなわ
ち、上記の回転テーブル１１は固定側の軸１２に回転自
在に支承されており、駆動歯車５１を介して図示しない
駆動機構によって回転される。そして、この回転テーブ
ル１１には上記の回転軸３３が回転自在に支承されてい
る。そして、この回転軸３３の基端部には歯車４３が取
り付けられ、この歯車４３は扇歯車４４、軸４５を介し
てカムレバー４６に連結されており、このカムレバー４
６の先端部にはカムローラ４７が取り付けられている。
また、上記の固定側の軸１２には、カム４８が取り付け
られ、上記のカムローラ４７はこのカム４８に転接して
いる。なお、前記の他方の回転軸３２も上記の回転軸３
３と同様な構造のカム機構に連結され、４９はこの回転
軸３２用のカムローラ、５０は回転軸３２用のカムであ
る。

【００２２】上記のようなカム機構は、回転テーブル１
１の回転に伴って、所定のタイミングで上記の回転軸３
２，３３を回動し、上記の保持部材４０，４１，４２を
作動させる。

【００２３】また、図５には前記のシール貼付け機構２
２の要部を示す。この機構はケース５１を備え、このケ
ース５１はロッド５２に連結され、このロッド５２によ
って径方向に往復移動される。また、このケース５１か
らは回転軸５３，５４が突設され、これらの回転軸５
３，５４の先端部にはそれぞれシール折り込み部材５
５，５６が取り付けられており、これらのシール折り込
み部材５５，５６の先端は径方向外側、すなわちこのヘ
ッド１３とともに移動されるたばこ容器Ｐの上端面のシ
ール貼付け予定部を指向している。これらのシール折り
込み部材５５，５６は、上記のケース５１とともに径方
向に前進、後退し、また上記の回転軸５３，５４が互い
に反対方向に回動し、図５の矢印方向に回動して開閉す
る。

【００２４】また、これらのシール折り込み部材５５，
５６の間には、シール押圧部材５７が配置されている。
そして、このシール押圧部材５７はロッド５８に取り付
けられており、このロッド５８によって上記のシール折
り込み部材５５，５６とは独立して前進、後退するよう
に構成されている。なお、このシール押圧部材５７の先
端面の高さは、たばこ容器Ｐの厚さと略等しくなってい
る。

【００２５】また、上記のシール折り込み部材５５，５
６、シール押圧部材５７の先端面には、スリット状の吸
着口５９がそれぞれ開口し、これらの吸着口５９は可撓
性のホース６０を介して吸引機構（図示せず）に連通さ
れている。

【００２６】また、このシール貼付け機構２２の各部材
は、図６に示すようなカム機構によって駆動される。す
なわち、上記のケース５１に連結されたロッド５２は回
転テーブル１１に摺動自在に支承され、カムローラ６１
に連結されている。また、上記の固定側の軸１２にはカ
ム６２が取り付けられ、このカムローラ６１はこのカム
６２のカム溝内に嵌合している。

【００２７】また、上記の回転軸５３，５４は、このケ
ース５１に回転自在に支承され、このケース５１内で歯
車６７，６８によって連結され互いに反対方向に回動さ
れるように構成されている。そして、一方の回転軸５３
はレバー６５、リンク６４を介してロッド６３に連結さ
れている。このロッド６３は、このケース５１および回
転テーブル１１に摺動自在に支持されている。そして、
このロッド６３はカムローラ６９に連結されている。ま
た、上記の固定側の軸１２にはカム７０が取り付けら
れ、上記のカムローラ６９はこのカム７０のカム溝内に
嵌合している。

【００２８】なお、前記のシール押圧部材５７に連結さ
れたロッド５８も上記と同様なカム機構によって往復駆
動されるように構成され、図６中の７１はこのロッド５
８に連結されたカムローラであって、このカムローラ７
１はカム７２に転接している。したがって、上記の回転
テーブル１１が回転するに従って、上記のシール押圧部
材５７、シール押圧部材５５，５６はこのようなカム機
構によって所定のタイミングで駆動される。

【００２９】次に、このような装置の作動を図７ないし
図１０を参照して説明する。まず、最初は図７に示すよ
うに、上記のヘッド１３のシール貼付け機構２２のシー
ル折り込み部材５５，５６は閉じられた状態で、かつこ
れらのシール折り込み部材５５，５６とシール押圧部材
５７の先端面は同一平面上に位置している。そして、こ
のヘッド１３が前述したシール供給機構１７の位置に移
動すると、これらの先端面にシールＳが供給され、この
シールＳは吸着口５９の負圧によって吸着保持される。
そして、このシールＳを保持したヘッドが前記の接着剤
供給機構１８の位置まで移動すると、このシールＳの裏
面に接着剤が塗布される。

【００３０】一方、前記のたばこ容器の供給機構１５に
は、上記の搬送路１４と同一の平面上にたばこ容器Ｐが
保持されている。そして、このヘッドがこのたばこ容器
Ｐの位置まで移動されると、前記の保持移動機構２１の
保持部材４０，４１，４２が下方に回動し、このたばこ
容器Ｐを保持する。したがって、このたばこ容器Ｐは、
このヘッドと一緒にこの搬送路１４に沿って移動する。

【００３１】そして、このたばこ容器Ｐがこのヘッドと
一緒に移動を開始すると、図８に示すように、シール押
圧部材５７が前進し、このシールＳの中央部分をたばこ
容器Ｐの上端面の中央部に押圧して保持する。

【００３２】次に、図９に示すように、前記のシール折
り込み部材５５，５６がケース５１とともに上記のシー
ル押圧部材５７よりさらに前方まで前進する。これによ
って、このシールＳの両端部がこれらのシール折り込み
部材５５，５６の間に挟まれ、たばこ容器Ｐの両側の側
面に折り込まれる。そして、この状態でこのたばこ容器
Ｐはこのヘッドとともに搬送路１４の終端部まで搬送さ
れ、この間にこのシールＳはこのたばこ容器Ｐに接着さ
れる。

【００３３】そして、このたばこ容器Ｐがこの搬送路１
４の終端部まで搬送されると、図１０に示すようにシー
ル折り込み部材５５，５６が開き、このたばこ容器Ｐを
解放する。そして、このシールＳが貼付けられたたばこ
容器Ｐは排出コンベア１６によって次の工程に搬送され
る。

【００３４】なお、本発明は上記の実施例には限定され
ない。たとえば、上記の保持移動機構やシール貼付け機
構の各部材を駆動する機構は、上記のようなカム機構に
は限定されず、その他の各種の機構が採用可能である。

【００３５】また、本発明はたばこ容器にシールを貼付
ける装置には限定されず、その他、食品、薬品、化粧品
等の容器にシールを貼付ける装置一般にも適用すること
ができるものである。

【００３６】

【発明の効果】上述のごとく本発明のよれば、物品はヘ
ッドの保持移動機構によって保持されてこのヘッドと一
緒に搬送路を移動し、この物品がヘッドと一緒に移動し
ている間にこの物品にシール貼付け機構によってシール
が貼付けられる。

【００３７】したがって、この物品を間欠的に移動させ
る必要はなく、この物品を連続的に搬送しながらシール
を貼付けることができる。よって、このシール貼付けの
作動を高速化することが容易である。また、シールの折
り込み作動を長く保持することができるので、このシー
ルの接着が確実になされる。

【００３８】さらに、この装置は同一のドラム内にシー
ルの貼付け機構から折り込み機構まで、このシールの貼
付けの作業を完了するまでの機構が設けられている。し
たがって、この装置が運転している場合、このシールの
貼付けが完了していない途中の状態の製品の数が少な
く、万一の機械停止の際にもシール貼付け未完了の製品
すなわち不良品の発生が少なくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例装置が配置される包装装置の概
略図

【図２】本発明の装置の概略的な平面図

【図３】図２の３−３線に沿う概略的な側面図

【図４】保持移動機構の要部の斜視図

【図５】シール貼付け機構の要部の概略的な斜視図

【図６】ヘッドおよび回転テーブルの要部の縦断面図

【図７】本発明の装置の作動を説明する概略図

【図８】本発明の装置の作動を説明する別の状態の概略
図

【図９】本発明の装置の作動を説明するさらに別の状態
の概略図

【図１０】本発明の装置の作動を説明するさらに別の状
態の概略図

【符号の説明】

１１…回転テーブル １２…軸 １３…ヘッド １４…搬送路 ２１…保持移動機構 ２２…シール貼付け機構 ４０，４１，４２…保持部材 ５５，５６…シール折り込み部材 ５７…シール押圧部材

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 物品にシールを貼付ける装置であって、
   水平面内で連続的に回転する回転テーブルと、この回転
   テーブルの周囲に配置された円弧状の搬送路と、この回
   転テーブルの周辺部に設けられたヘッドと具備し、 このヘッドは、上記の搬送路上に載置された物品を保持
   して上記の回転テーブルの回転に伴って上記のヘッドと
   ともに上記の搬送路上を移動させる保持移動機構と、こ
   の物品がこのヘッドとともに移動している際にこの物品
   にシールを貼付けるシール貼付け機構とを有し、 前記のシール貼付け機構は、前端面にシールを吸着保持
   するとともに前進して前記の物品の端面にこのシールを
   押圧するシール押圧部材と、このシール押圧部材の両側
   に配置されこのシール押圧部材よりさらに前方に前進し
   上記のシールの両端部を上記の物品の側面に折り込むシ
   ール折り込み部材とを有することを特徴とする連続シー
   ル貼付け装置。
2. 【請求項２】 前記の保持移動機構は、下方に突没自在
   に設けられ下方に突出した場合に前記の搬送路上の物品
   の周縁部に当接してこの物品を移動させる当接部材を備
   えていることを特徴とする請求項１の連続シール貼付け
   装置。