JP3349011B2 - 自動車用ドアの枢支部構造 - Google Patents

自動車用ドアの枢支部構造

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JP3349011B2
JP3349011B2 JP11797495A JP11797495A JP3349011B2 JP 3349011 B2 JP3349011 B2 JP 3349011B2 JP 11797495 A JP11797495 A JP 11797495A JP 11797495 A JP11797495 A JP 11797495A JP 3349011 B2 JP3349011 B2 JP 3349011B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ドア開口の開口縁に
ヒンジによりドアを枢支させるようにした自動車用ドア
の枢支部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上記自動車用ドアの枢支部構造には、従
来、実開平5‐58779号公報で示されるものがあ
る。
【0003】これによれば、車体に形成されたドア開口
の開口縁にドアを枢支させて回動自在とさせるヒンジが
設けられている。このヒンジは、第1ボルトを挿通させ
る第1挿通孔および第2ボルトを挿通させる第2挿通孔
を形成した第1片と、この第1片に枢支軸により回動自
在に枢支される第2片とで構成されている。上記第1、
第2ボルトを上記第1、第2挿通孔に挿通させ上記開口
縁とドアのうちの一方の部材に形成された一対の第1、
第2ねじ孔にねじ込むことにより上記第1片が同上一方
の部材に締結可能とされ、上記第2片は他方の部材に締
結可能とされている。
【0004】そして、これらの締結によって取り付けら
れたヒンジを介し、上記ドアがドア開口の開口縁に回動
自在に枢支されている。
【0005】ところで、上記ヒンジの第1片における第
1、第2挿通孔の配置や、上記一方の部材における両ね
じ孔の配置には、多少の誤差があることから、これを吸
収するため、第1、第2挿通孔の内径は、これらに挿通
される第1、第2ボルトの外径よりもある程度大きく成
形されている。
【0006】このため、上記一方の部材に対し上記ヒン
ジの第1片を締結させる場合に、第1、第2ボルトを第
1、第2挿通孔に挿通させて各ねじ孔にそれぞれねじ込
んだ締結前の状態(以下、これを「締結直前の状態」と
いう)では、上記第1、第2ボルトに対しヒンジが、が
たつくこととなり、よって、このまま単に締結すると、
上記ヒンジの組み付けに誤差が生じるおそれがあり、つ
まり、ドア開口の開口縁に対するドアの組み付け精度が
低下するおそれがある。
【0007】そこで、従来では、上記一方の部材に対し
ヒンジの第1片を締結させる場合に、まず、治具などに
よって、上記第1片をドア開口の開口縁の所定位置に位
置決めし、この状態で、上記締結をするようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
ヒンジの第1片を締結させようとする毎に、この第1片
を位置決めするということは煩雑であり、つまり、ドア
開口の開口縁に対するドアの組み付け作業が煩雑となっ
ている。
【0009】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、車体に形成されたドア開口の開口縁
に対しドアを精度よく組み付ける場合に、この組み付け
作業が容易にできるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明は、次の如くである。
【0011】なお、この「課題を解決するための手段」
の項において、下記した( )内の用語は、特許請求の
範囲の用語に対応するものである。
【0012】この発明の自動車用ドアの枢支部構造は、
ヒンジ10を第1片12、第2片13、およびこれらを
互いに枢支させる枢支軸14で構成し、上記第1片12
に第1、第2挿通孔18,20を形成した場合におい
て、上記第1挿通孔18の内径と第1ボルト17の外径
とをほぼ同じとし、上記第1、第2ボルト17,19を
第1、第2挿通孔18,20に挿通させて第1、第2ね
じ孔25,26にねじ込んだ締結前の状態で、上記ヒン
ジ10が上記第1ボルト17の軸心17aの回りで揺動
可能となるように、上記第2ボルト19の外径よりも上
記第2挿通孔20を大きく成形し、上記ヒンジ10をそ
の自重で上記第1ボルト17の軸心回りに回動する方向
に回動させて、上記第2ボルト19の外周面に上記第2
挿通孔20の内周面20aを当接させたとき、上記枢支
軸14の軸心14aがドア8の所定の回動中心線31に
ほぼ一致するようにし
【0013】上記第2挿通孔20を長円形とし、上記第
2ボルト19の外周面に上記第2挿 通孔20の内周面2
0aのうち、直線部分を当接させるようにしたものであ
る。
【0014】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。
【0015】なお、この「作用」の項において、下記し
た( )内の用語は、特許請求の範囲の用語に対応する
ものである。
【0016】図1において、ドア開口6の開口縁(一方
の部材)9に対し、ドア(他方の部材)8をヒンジ10
を介し組み付けるに際して、ドア開口6の開口縁(一方
の部材)9にヒンジ10の第1片12を第1ボルト17
と第2ボルト19により締結させる場合には、まず、上
記第1片12に形成された第1挿通孔18と第2挿通孔
20に上記第1ボルト17と第2ボルト19を挿通させ
る。次に、これら第1ボルト17と第2ボルト19を上
記開口縁(一方の部材)9に形成されている第1ねじ孔
25と第2ねじ孔26にねじ込む。
【0017】この場合、上記第1片12の第1挿通孔1
8の内径と第1ボルト17の外径とはほぼ同じである。
このため、上記第1挿通孔18に第1ボルト17を挿通
させて、この第1ボルト17を上記開口縁(一方の部
材)9の第1ねじ孔25のねじ孔にねじ込むと、上記第
1ボルト17に対し第1挿通孔18が、がたつくことが
防止されて、上記第1ボルト17の軸心17aに対し第
1挿通孔18の孔心18aがほぼ一致することとなる。
【0018】次に、上記開口縁(一方の部材)9に対し
ヒンジ10の第1片12を「締結直前の状態」とする
(図1中二点鎖線図示)。この状態で、上記ヒンジ10
を自由状態にさせ、上記ヒンジ10の自重で、もしくは
この自重に少しの外力を加えて、同上ヒンジ10を上記
第1ボルト17の軸心17a回りに回動させる(図1中
矢印A)。すると、上記ヒンジ10の回動に伴って回動
する上記第1片12の第2挿通孔20の内周面20aが
上記第2ボルト19の外周面に当接し、これ以上の上記
ヒンジ10の回動が阻止される。そして、このとき、上
記枢支軸14の軸心14aがドア8の所定の回動中心線
31にほぼ一致することとされている(図1中実線図
示)。
【0019】よって、この状態で、上記第1ボルト17
と第2ボルト19を締結操作して、上記第1片12を開
口縁(一方の部材)9に締結させれば、上記したよう
に、第1ボルト17の軸心17aに対し第1挿通孔18
の孔心18aがほぼ一致することと、上記ドア(他方の
部材)8の所定の回動中心線31に対しヒンジ10の枢
支軸14の軸心14aがほぼ一致することとによって、
開口縁(一方の部材)9に対しヒンジ10が精度よく組
み付けられる。
【0020】上記の場合、ヒンジ10の第2片13に予
めドア(他方の部材)8を締結しておくか、もしくは、
上記開口縁(一方の部材)9への第1片12の締結後に
上記ヒンジ10の第2片13にドア(他方の部材)8を
締結させれば、上記開口縁(一方の部材)9に対するド
ア(他方の部材)8の組み付け作業が終わる。
【0021】なお、上記「締結直前の状態」にする場合
において、第1ボルト17と第2ボルト19を第1片1
2の第1挿通孔18と第2挿通孔20とに挿通させて、
開口縁(一方の部材)9の第1ねじ孔25と第2ねじ孔
26とにねじ込むとき、上記第2挿通孔20は第2ボル
ト19の外径よりも大きく成形してあるため、上記ヒン
ジ10の第1片12における第1挿通孔18と第2ボル
ト19の配置や、上記開口縁(一方の部材)9における
第1ねじ孔25と第2ねじ孔26の配置にそれぞれ多少
の誤差があるとしても、上記第2ボルト19に対する第
2挿通孔20のがたつきで、上記誤差が吸収される。
【0022】そして、上記した開口縁9に対するドア8
の組み付け作業は、第1ボルト17と第2ボルト19を
第1挿通孔18と第2挿通孔20に挿通させて同上開口
縁(一方の部材)9の第1ねじ孔25と第2ねじ孔26
にねじ込み、一旦、「締結直前の状態」にすることと、
これから、上記ヒンジ10を自由状態にして、このヒン
ジ10の自重が働く方向に回動させ、第2挿通孔20の
内周面20aを上記第2ボルト19の外周面に当接させ
ることと、この状態で、上記第1ボルト17と第2ボル
ト19を締結操作することとによって、精度のよい組付
けができるのであり、これらの作業は、治具を用いて位
置決めをしていた従来の作業に比べて簡単である。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0024】図2において、符号1はワンボックスタイ
プの自動車で、矢印Frはこの自動車1の前方を示して
いる。
【0025】上記自動車1の車体2の後壁3には、バッ
クドア装置4が設けられている。
【0026】上記バックドア装置4は、上記後壁3に形
成されるドア開口6を有し、このドア開口6を通して、
車体2の後部の荷室である車室7に出入りが自由にでき
るようになっている。上記ドア開口6を開閉させるドア
8が設けられている。このドア8の一側縁8aが上記ド
ア開口6の開口縁9の一側縁9aに上下一対のヒンジ1
0,10により枢支され、同上ドア8の他側縁8b側が
上記ヒンジ10,10を中心として前後方向に回動自在
とされている。
【0027】図2で示すように、上記ヒンジ10,10
を中心として上記ドア8を後方に回動させれば、上記ド
ア開口6が開かれ、この状態から前方に回動させれば、
上記ドア開口6が閉じられる。
【0028】上記両ヒンジ10は互いに同じ形状で、か
つ、同じ大きさであるため、一方のヒンジ10について
のみ説明する。
【0029】図1から図3において、上記ヒンジ10は
板金製で平坦形状の第1片12、第2片13と、これら
第1片12と第2片13の各一側縁12a,13a同士
を互いに枢支させる枢支軸14とで構成されている。
【0030】各図で示すように、上記第1片12、第2
片13、および枢支軸14を上下方向に延びる縦向きの
姿勢としてみたとき、上記第1片12の上部には、その
厚さ方向に第1ボルト17を挿通させる第1挿通孔18
が形成されている。また、同上第1片12の下部には、
その厚さ方向に第2ボルト19を挿通させる第2挿通孔
20が形成されている。上記第1挿通孔18と第2挿通
孔20とは水平方向でわずかに偏位させられている。
【0031】上記第2片13には、その厚さ方向に第3
ボルト22を挿通させる第3挿通孔23が形成されてい
る。この第3ボルト22と第3挿通孔23はそれぞれ上
下一対が設けられている。
【0032】上記開口縁9とドア8のうちの一方の部材
である開口縁9の一側縁9aには、各ヒンジ10の第1
片12の第1挿通孔18と第2挿通孔20に対応する上
下一対の第1ねじ孔25と第2ねじ孔26が形成されて
いる。これら第1ねじ孔25と第2ねじ孔26は、治具
を用いることなどにより、上記開口縁9の所定位置に精
度よく成形されている。
【0033】一方、同上開口縁9とドア8のうちの他方
の部材であるドア8の一側縁8aには、各ヒンジ10の
第2片13の両第3挿通孔23,23に対応する上下一
対の第3ねじ孔27,27が形成されている。これら第
3ねじ孔27,27は、治具を用いることなどにより、
上記ドア8の所定位置に精度よく成形されている。
【0034】上記第1ボルト17と第2ボルト19を、
上記第1片12の第1挿通孔18と第2挿通孔20に挿
通させて上記開口縁9の第1ねじ孔25と第2ねじ孔2
6にねじ込めば、上記第1片12が上記開口縁9に締結
可能とされている。また、上記第3ボルト22,22
を、上記第2片13の第3挿通孔23,23に挿通させ
て上記ドア8の第3ねじ孔27,27にねじ込めば、上
記第2片13が上記ドア8に締結可能とされている。
【0035】上記第1挿通孔18の内径と第1ボルト1
7の外径とはほぼ同じ寸法とされ、同上第1挿通孔18
の内径は第1ボルト17の外径よりもやや大きくされて
いる。前記「締結直前の状態」で、上記ヒンジ10が上
記第1ボルト17の軸心17aの回りで揺動可能となる
ように、上記第2ボルト19の外径よりも上記第2挿通
孔20が十分に大きく成形されている。
【0036】上記ヒンジ10の自重が働く方向、つま
り、第1ボルト17の軸心17aを中心としてヒンジ1
0の重心30が存在する側の部分が下方に向う方向に、
同上ヒンジ10を回動させ、上記第2ボルト19の外周
面に第2挿通孔20の内周面20aを当接させる。この
とき、上記各枢支軸14の各軸心14aが、それぞれ上
記ヒンジ10回りのドア8の所定の回動中心線31にほ
ぼ一致することとされている。
【0037】上記の場合、第2挿通孔20は上下方向に
い長円形をなしている。そして、上記したように第2
ボルト19の外周面に第2挿通孔20の内周面20aを
当接させるとき、この内周面20aのうち、直線部分が
当接することとされている。
【0038】次に、上記ドア開口6の開口縁9に対し、
ドア8とヒンジ10を組み付ける手順を説明する。
【0039】図1において、まず、上記第1片12に形
成された第1挿通孔18と第2挿通孔20に上記第1ボ
ルト17と第2ボルト19を挿通させる。次に、これら
第1ボルト17と第2ボルト19を上記開口縁9に形成
されている第1ねじ孔25と第2ねじ孔26にねじ込
む。
【0040】この場合、上記第1片12の第1挿通孔1
8の内径と第1ボルト17の外径とはほぼ同じであるた
め、上記第1挿通孔18に第1ボルト17を挿通させ
て、この第1ボルト17を上記開口縁9の第1ねじ孔2
5のねじ孔にねじ込むと、上記第1ボルト17に対し第
1挿通孔18が、がたつくことが防止されて、上記第1
ボルト17の軸心17aに対し第1挿通孔18の孔心1
8aがほぼ一致することとなる。
【0041】次に、上記開口縁9に対しヒンジ10の第
1片12を「締結直前の状態」とする(図1中二点鎖線
図示)。この状態で、上記ヒンジ10を自由状態にさ
せ、上記ヒンジ10の自重で、もしくはこの自重に少し
の外力を加えて、同上ヒンジ10を上記第1ボルト17
の軸心17a回りに回動させる(図1中矢印A)。する
と、上記ヒンジ10の回動に伴って回動する上記第1片
12の第2挿通孔20の内周面20aが上記第2ボルト
19の外周面に当接し、これ以上の上記ヒンジ10の回
動が阻止される。そして、このとき、上記枢支軸14の
軸心14aがドア8の所定の回動中心線31にほぼ一致
することとされている(図1中実線図示)。
【0042】よって、この状態で、上記第1ボルト17
と第2ボルト19を締結操作して、上記第1片12を開
口縁9に締結させれば、上記したように、第1ボルト1
7の軸心17aに対し第1挿通孔18の孔心18aがほ
ぼ一致することと、上記ドア8の所定の回動中心線31
に対しヒンジ10の枢支軸14の軸心14aがほぼ一致
することとによって、開口縁9に対しヒンジ10が精度
よく組み付けられる。
【0043】上記の場合、ヒンジ10の第2片13に予
めドア8を第3ボルト22によって締結しておくか、も
しくは、上記開口縁9への第1片12の締結後に上記ヒ
ンジ10の第2片13にドア8を締結させれば、上記開
口縁9に対するドア8の組み付け作業が終わる。
【0044】なお、上記「締結直前の状態」にする場合
において、第1ボルト17と第2ボルト19を第1片1
2の第1挿通孔18と第2挿通孔20とに挿通させて、
開口縁9の第1ねじ孔25と第2ねじ孔26とにねじ込
むとき、上記第2挿通孔20は第2ボルト19の外径よ
りも大きく成形してあるため、上記ヒンジ10の第1片
12における第1挿通孔18と第2ボルト19の配置
や、上記開口縁9における第1ねじ孔25と第2ねじ孔
26の配置にそれぞれ多少の誤差があるとしても、上記
第2ボルト19に対する第2挿通孔20のがたつきで、
上記誤差が吸収される。このようにして、第1ボルト1
7と第2ボルト19を上記第1挿通孔18と第2挿通孔
20に挿通させて上記第1ねじ孔25と第2ねじ孔26
にねじ込むことが容易にできることとされている。
【0045】そして、上記した開口縁9に対するヒンジ
10とドア8の組み付け作業は、第1ボルト17と第2
ボルト19を第1挿通孔18と第2挿通孔20に挿通さ
せて同上開口縁9の第1ねじ孔25と第2ねじ孔26に
ねじ込み、一旦、「締結直前の状態」にすることと、こ
れから、上記ヒンジ10を自由状態にして、このヒンジ
10の自重が働く方向に回動させ、第2挿通孔20の内
周面20aを上記第2ボルト19の外周面に当接させる
ことと、この状態で、上記第1ボルト17と第2ボルト
19を締結操作することとによって、精度のよい組付け
ができるのであり、これらの作業は、治具を用いて位置
決めをしていた従来の作業に比べて簡単である。
【0046】なお、以上は図示の例によるが、ドア8
は、自動車のサイドドアであってもよい。また、上記実
施例では、ドア開口6の開口縁9に対しヒンジ10の第
1片12を締結させドア8に対し第2片13を締結させ
るようにしたが、これとは逆にドア8に対し上記ヒンジ
10の第1片12を締結させ、ドア開口6の開口縁9に
対し第2片13を締結させるようにしてもよい。
【0047】また、第1挿通孔18と第2挿通孔20は
上下方向の位置が逆であってもよく、更に、第1、第2
片12,13には、他のボルト締結用の挿通孔を設けて
もよい。
【0048】
【発明の効果】この発明によれば、車体に形成されたド
ア開口の開口縁にドアを枢支させて回動自在とさせるヒ
ンジを設け、このヒンジを、第1ボルトを挿通させる第
1挿通孔および第2ボルトを挿通させる第2挿通孔を形
成した第1片と、この第1片に枢支軸により回動自在に
枢支される第2片とで構成し、上記第1、第2ボルトを
上記第1、第2挿通孔に挿通させ上記開口縁とドアのう
ちの一方の部材に形成された一対の第1、第2ねじ孔に
ねじ込むことにより上記第1片を同上一方の部材に締結
可能とし、上記第2片を他方の部材に締結可能とした自
動車用ドアの枢支部構造において、上記第1挿通孔の内
径と第1ボルトの外径とをほぼ同じとし、上記第1、第
2ボルトを第1、第2挿通孔に挿通させて上記第1、第
2ねじ孔にねじ込んだ締結前の状態で、上記ヒンジが上
記第1ボルトの軸心の回りで揺動可能となるように、上
記第2ボルトの外径よりも上記第2挿通孔を大きく成形
し、上記ヒンジをその自重で上記第1ボルトの軸心回り
に回動する方向に回動させて、上記第2ボルトの外周面
に上記第2挿通孔の内周面を当接させたとき、上記枢支
軸の軸心が上記ドアの所定の回動中心線にほぼ一致する
ようにしてある。
【0049】このため、一方の部材に対し、他方の部材
をヒンジを介し組み付けるに際して、一方の部材にヒン
ジの第1片を第1ボルトと第2ボルトにより締結させる
場合には、まず、上記第1片に形成された第1挿通孔と
第2挿通孔に上記第1ボルトと第2ボルトを挿通させ
る。次に、これら第1ボルトと第2ボルトを上記一方の
部材に形成されている第1ねじ孔と第2ねじ孔にねじ込
む。
【0050】この場合、上記第1片の第1挿通孔の内径
と第1ボルトの外径とはほぼ同じであるため、上記第1
挿通孔に第1ボルトを挿通させて、この第1ボルトを上
記一方の部材の第1ねじ孔のねじ孔にねじ込むと、上記
第1ボルトに対し第1挿通孔が、がたつくことが防止さ
れて、上記第1ボルトの軸心に対し第1挿通孔の孔心が
ほぼ一致することとなる。
【0051】次に、上記一方の部材に対しヒンジの第1
片を「締結直前の状態」とする。この状態で、上記ヒン
ジを自由状態にさせ、上記ヒンジの自重で、もしくはこ
の自重に少しの外力を加えて、同上ヒンジを上記第1ボ
ルトの軸心回りに回動させる。すると、上記ヒンジの回
動に伴って回動する上記第1片の第2挿通孔の内周面が
上記第2ボルトの外周面に当接し、これ以上の上記ヒン
ジの回動が阻止される。そして、このとき、上記枢支軸
の軸心が他方の部材の所定の回動中心線にほぼ一致する
こととされている。
【0052】よって、この状態で、上記第1ボルトと第
2ボルトを締結操作して、上記第1片を一方の部材に締
結させれば、上記したように、第1ボルトの軸心に対し
第1挿通孔の孔心がほぼ一致することと、上記ドアの所
定の回動中心線に対しヒンジの枢支軸の軸心がほぼ一致
することとによって、一方の部材に対しヒンジが精度よ
く組み付けられる。
【0053】上記の場合、ヒンジの第2片に予め他方の
部材を締結しておくか、もしくは、上記一方の部材への
第1片の締結後に上記ヒンジの第2片に他方の部材を締
結させれば、上記一方の部材に対する他方の部材の組み
付け作業が終わる。
【0054】なお、上記「締結直前の状態」にする場合
において、第1ボルトと第2ボルトを第1片の第1挿通
孔と第2挿通孔とに挿通させて、一方の部材の第1ねじ
孔と第2ねじ孔とにねじ込むとき、上記第2挿通孔は第
2ボルトの外径よりも大きく成形してあるため、上記ヒ
ンジの第1片における第1挿通孔と第2ボルトの配置
や、上記一方の部材における第1ねじ孔と第2ねじ孔の
配置にそれぞれ多少の誤差があるとしても、上記第2ボ
ルトに対する第2挿通孔のがたつきで、上記誤差が吸収
される。よって、第1ボルトと第2ボルトを上記第1挿
通孔と第2挿通孔に挿通させて上記第1ねじ孔と第2ね
じ孔にねじ込むことは、容易にできる。
【0055】そして、上記した開口縁に対するドアの組
み付け作業は、第1ボルトと第2ボルトを第1挿通孔と
第2挿通孔に挿通させて同上一方の部材の第1ねじ孔と
第2ねじ孔にねじ込み、一旦、「締結直前の状態」にす
ることと、これから、上記ヒンジを自由状態にして、こ
のヒンジの自重が働く方向に回動させ、第2挿通孔の内
周面を上記第2ボルトの外周面に当接させることと、こ
の状態で、上記第1ボルトと第2ボルトを締結操作する
こととによって、精度のよい組付けができるのであり、
これらの作業は、治具を用いて位置決めをしていた従来
の作業に比べて簡単である。
【0056】よって、開口縁に対しドアを、精度よく組
み付ける場合の組み付け作業が容易にできることとな
る。
【0057】また、この発明によれば、上記第2挿通孔
を長円形とし、上記第2ボルトの外周面に上記第2挿通
孔の内周面のうち、直線部分を当接させるようにしてあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒンジの側面図である。
【図2】自動車の後部斜視図である。
【図3】ヒンジの展開斜視図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 車体 4 バックドア装置 6 ドア開口 7 車室 8 ドア(他方の部材) 9 開口縁(一方の部材) 10 ヒンジ 12 第1片 13 第2片 14 枢支軸 14a 軸心 17 第1ボルト 17a 軸心 18 第1挿通孔 18a 孔心 19 第2ボルト 20 第2挿通孔 20a 内周面 25 第1ねじ孔 26 第2ねじ孔 30 重心 31 所定の回動中心線

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に形成されたドア開口の開口縁にド
    アを枢支させて回動自在とさせるヒンジを設け、このヒ
    ンジを、第1ボルトを挿通させる第1挿通孔および第2
    ボルトを挿通させる第2挿通孔を形成した第1片と、こ
    の第1片に枢支軸により回動自在に枢支される第2片と
    で構成し、上記第1、第2ボルトを上記第1、第2挿通
    孔に挿通させ上記開口縁とドアのうちの一方の部材に形
    成された一対の第1、第2ねじ孔にねじ込むことにより
    上記第1片を同上一方の部材に締結可能とし、上記第2
    片を他方の部材に締結可能とした自動車用ドアの枢支部
    構造において、 上記第1挿通孔の内径と第1ボルトの外径とをほぼ同じ
    とし、上記第1、第2ボルトを第1、第2挿通孔に挿通
    させて上記第1、第2ねじ孔にねじ込んだ締結前の状態
    で、上記ヒンジが上記第1ボルトの軸心の回りで揺動可
    能となるように、上記第2ボルトの外径よりも上記第2
    挿通孔を大きく成形し、上記ヒンジをその自重で上記第
    1ボルトの軸心回りに回動する方向に回動させて、上記
    第2ボルトの外周面に上記第2挿通孔の内周面を当接さ
    せたとき、上記枢支軸の軸心が上記ドアの所定の回動中
    心線にほぼ一致するようにし 上記第2挿通孔を長円形とし、上記第2ボルトの外周面
    に上記第2挿通孔の内周面のうち、直線部分を当接させ
    るようにし た自動車用ドアの枢支部構造。
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