JP3852313B2 - バックドア用ヒンジ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のバックドア用ヒンジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バックドアを備えた車両には、バックドアを車体に回動自在に支持させるバックドア用ヒンジが設けられており、例えば図7および図8に示すようなバックドア用ヒンジが101が知られている。
【0003】
このバックドア用ヒンジ101は、車体201の後部202に形成された開口部203の上部204の左右側と、開口部203を開閉するバックドア301の車内側を構成するインナパネル302の上部303の左右側とを繋ぐ一対のヒンジ102、102から構成されている。
【0004】
両ヒンジ102,102は、開口部203の上部204に取り付けられる車体取付部103,103(一方のみ図示)と、車体取付部103に回動自在に支持されてインナパネル302の上部に一対のドア取付ボルト401で取り付けられるドア取付部104(一方のみ図示)とからそれぞれ構成されている。
【0005】
両車体取付部103,103の底部105には、開口部203の上部204に形成された車体挿通穴205に挿通する車体取付ボルト106が取り付けられており、車体取付ボルト106の径107は、車体挿通穴205の径206よりも小さく設定されている。
【0006】
一方、両ドア取付部104,104の先端部108には、左右端部にドア取付ボルト401が挿通する挿通穴109、110がそれぞれ形成されている。
【0007】
右側の挿通穴109は、その径111が、ドア取付ボルト401の径402と同径に設定されている。また、左側の挿通穴110は右側の挿通穴109よりも左右に長く形成されており、上下の径112がドア取付ボルト401の径402と同径に設定されている。
【0008】
また、バックドア301のインナパネル302の上部303の左右側には、ドア取付ボルト401が挿通する挿通穴304、304がそれぞれ形成されており、挿通穴304の内側には挿通穴304に連通したウェルドナット305が溶着されている。
【0009】
そして、バックドア用ヒンジ101を介してバックドア301を車体201に取り付ける際には、まず、両ヒンジ102,102のドア取付部104の挿通穴109,110を、バックドア301のインナパネル302の挿通穴304、304に合わせて、ヒンジ102側からドア取付ボルト401を挿通してウェルドナット305に締め付け、両ヒンジ102,102をバックドア301のインナパネル302に固定する。
【0010】
そして、車体取付ボルト106を車体挿通穴205に車外側から挿通して車内側からナット207で締め付け、これにより両ヒンジ102,102を介してバックドア301を車体201に固定する。
【0011】
このとき、車体取付ボルト106の径107が車体挿通穴205の径206よりも小さく設定されていることから、車体挿通穴205に車体取付ボルト106が隙間208を開けて挿通している。
【0012】
したがって、この隙間208を利用して車体取付部103を前後方向Cおよび左右方向Aに動かすことにより、バックドア301を閉じたままでバックドア301の前後方向Cおよび左右方向Aの建て付け位置を調整をしている。
【0013】
しかしながら、このようなバックドア用ヒンジ101では、ドア取付部104の両挿通穴109,110の径112がドア取付ボルト401の径402と同径に設定されていることから、両挿通穴109、110にそれぞれドア取付ボルト401がタイトに挿通して位置が固定されている。このため、ドア取付ボルト401を動かしてバックドア301の上下方向Bの建て付け位置を調整することができなかった。
【0014】
またこの結果、車体201とバックドア301との組み立て精度に頼って車体201の高さ位置とバックドア301の高さ位置を合わせていたため、精度管理が大変となっていた。
【0015】
これを解決するために、図9に示すバックドア用ヒンジ501のように、両ヒンジ502、502の車体取付部503を、車体201に取り付けられる取付部504と、取付部504に連結ボルト505で連結されてドア取付部104を回動自在に支持する支持部506とに分割している。
【0016】
取付部504の底部507には車体挿通穴205に挿通する前記バックドア用ヒンジ101の車体取付ボルト106が設けられており、取付部504において支持部506と連結ボルト505で連結される連結部508には連結ボルト505が挿通する挿通穴509が形成されている。
【0017】
一方、支持部506において取付部504と連結ボルト505で連結される連結部510には連結ボルト505が挿通する挿通穴511が形成されており、この挿通穴511の径512は挿通する連結ボルト505の径513よりも大きく設定されている。
【0018】
これにより、車体挿通穴205に車体取付ボルト106が隙間208を開けて挿通している一方、支持部506の挿通穴511に連結ボルト505が隙間514を開けて挿通している。
【0019】
したがって、前記隙間208を利用して車体取付部503を前後方向Cおよび左右方向Aに動かすことによりバックドア301の前後方向Cおよび左右方向Aの建て付け位置を調整しているとともに、前記隙間514を利用して支持部506を上下方向Bに動かすことにより、バックドア301の上下方向Bの建て付け位置を調整している。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなバックドア用ヒンジ501においては、上下方向Bの建て付け位置を調整をする連結ボルト505が車体201とバックドア301との間に位置している。
【0021】
このため、連結ボルト505を緩めたり締めたりして建て付け位置を調整するときにはバックドア301を開け、バックドア301の建て付け状態を見るときにはバックドア301を閉じなければならない。
【0022】
また、図8に示した前記バックドア用ヒンジ101において、ドア取付ボルト401の径402をねじ部径306と同じにして、ドア取付部104の先端部108の挿通穴109にドア取付ボルト401を隙間を開けて挿通し、この隙間を利用してドア取付ボルト401を上下方向Bに動かすことにより、バックドア301の上下方向Bの建て付け付け位置を調整することが可能である。
【0023】
しかしながら、この場合であっても、建て付け位置を調整するドア取付ボルト401はバックドア301のインナパネル302に挿通しているため、ドア取付ボルト401を緩めたり締めたりしてバックドア301の上下方向Bの建て付け位置を調整するときにはバックドア301を開け、バックドア301の建て付け状態を見るときにはバックドア301を閉じなければならない。
【0024】
このように、これらのバックドア用ヒンジ101、501を使用した場合にはバックドア301を閉じたままで上下方向Bの建て付け位置を調整をすることができないため、バックドア301の開閉作業を繰り返し行うことになる。したがって、建て付け調整作業に時間と労力を要してしまい作業性が良くなかった。
【0025】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、バックドアの建て付け調整作業の作業性を向上させることができるバックドア用ヒンジを提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の請求項1記載のバックドア用ヒンジにおいては、車体の後部に形成された開口部の上部の左右側と前記開口部を開閉するバックドアのインナパネルの上部の左右側とを繋いで前記車体に前記バックドアを回動自在に支持させる一対のヒンジから構成され、両ヒンジは、前記開口部の前記上部に取り付けられる車体取付部と、この車体取付部に回動自在に支持されて前記バックドアの前記インナパネルの前記上部に一対のドア取付ボルトで取り付けられるドア取付部とをそれぞれ備え、前記両車体取付部は、前記開口部の前記上部に形成された車体挿通穴に挿通して前記車体に取り付ける車体取付ボルトをそれぞれ備え、この車体取付ボルトの径は前記車体挿通穴の径よりも小さく設定され、前記両ドア取付部は、前記車体取付部に回動自在に支持される回動部と、この回動部に回動部取付ボルトで取り付けられるとともに前記バックドアの前記インナパネルの前記上部に取り付けられるプレートとをそれぞれ備え、前記両回動部には、前記回動部取付ボルトが挿通する第一の挿通穴と、前記一対のドア取付ボルトまたは、前記バックドアの前部に合わせて形成された治具に前記ドア取付ボルトの前記バックドアへの取付位置と同じ位置に設けられた一対の仮ボルトが挿通する一対の第二の挿通穴とがそれぞれ形成され、この第二の挿通穴の径は、それぞれ前記ドア取付ボルトの径および、前記ドア取付ボルトと同径に設定された前記仮ボルトの径よりも大きく設定され、前記両プレートには、前記第一の挿通穴に対応する位置に前記回動部取付ボルトが挿通する第三の挿通穴と、前記一対の第二の挿通穴に対応する位置に前記一対のドア取付ボルトまたは前記一対の仮ボルトが挿通する一対の第四の挿通穴とがそれぞれ形成され、前記両プレートに形成された前記第三の挿通穴は、上下の径が前記回動部取付ボルトの径よりも大きく設定され、前記両プレートの一方のプレートに形成された前記一対の第四の挿通穴は、いずれか一方の第四の挿通穴の径が、前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径よりも大きく設定され、いずれか他方の第四の挿通穴の径が前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径と同径に設定され、前記両プレートの他方のプレートに形成された前記一対の第四の挿通穴は、いずれか一方の第四の挿通穴の径が、前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径よりも大きく設定され、いずれか他方の第四の挿通穴は、左右の径が前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径よりも大きく設定されているとともに、上下の径が前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径と同径に設定されているものとしている。
【0027】
かかる構成においては、バックドアを車体に取り付ける前に、ドア取付部の回動部に回動部取付ボルトで両プレートを仮止めして両ヒンジを組み立て、組み立てられた両ヒンジを仮ボルトで治具に仮止めする。
【0028】
これにより、両プレートの第三の挿通穴には回動部取付ボルトが上下に隙間を開けて挿通されるため、両プレートが回動部に対して上下方向に移動可能になるとともに、両プレートの一方の第四の挿通穴には仮ボルトがタイトに挿通されるため、両プレートは仮ボルトを介して治具に固定される。
【0029】
したがって、両ヒンジを治具に仮止めして車体に取り付けた際に、治具を上下方向に移動させると、バックドアの上下方向の建て付け位置を決める両プレートが上下方向に移動するため、治具を閉じたままでバックドアの上下方向の建て付け位置を調整することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
【0031】
図1は本発明の一実施の形態を示すバックドア用ヒンジ1の取付構造の要部断面図である。このバックドア用ヒンジ1は、車体201の後部202に形成された開口部203の上部204の左右側と、開口部203を開閉するバックドア301の車内側を構成するインナパネル302の上部303の左右側とを繋ぐ一対のヒンジ2,2から構成されている。
【0032】
両ヒンジ2は、図2にも示すように、開口部203の上部204の左右側に取り付けられる車体取付部103,103(一方のみ図示)と、車体取付部103に回動自在に支持されてバックドア301のインナパネル302の上部303の左右側に設けられた一対のドア取付ボルト4,4で取り付けられるドア取付部21,21とからそれぞれ構成されている。
【0033】
両車体取付部103,103は上方が開口したコ字型であって、開口部203の上部204に取り付けられる底部105,105と、底部105の左右端から起立してドア取付部22を回動自在に支持する支持部151,151とからそれぞれ構成されている。
【0034】
両底部105,105は、開口部203の上部204の左右側に形成された車体挿通穴205に挿通する車体取付ボルト106を備えており、車体取付ボルト106の径107が車体挿通穴205の径206よりも小さく設定されている。
【0035】
一方、両ドア取付部21,21は、車体取付部103の支持部151の上端部に挿通された回動軸152で回動自在に支持された回動部22,22(一方のみ図示)と、回動部22の先端部23に回動部取付ボルト3、3(一方のみ図示)で取り付けられるとともに、バックドア301のインナパネル302の上部303に取り付けられるプレート24,24とからそれぞれ構成されている。
【0036】
両回動部22,22は、それぞれ先端部23が下方に屈曲したL字型であり、先端部23の中央部分には回動部取付ボルト3,3が挿通する一対の第一の挿通穴25,25が形成されており、第一の挿通穴25の前側には第一の挿通穴25に連通したかしめナット25a(点線で一方のみ図示)が設けられている。
【0037】
また、両回動部22,22の先端部23の左右端部には、バックドア301のドア取付ボルト4,4(図1参照)または、バックドア301のインナパネル302とインナパネル302に前端部で接合して車外側を構成するアウタパネル310の前部310aとから成るバックドア301の前部301aに合わせて形成された治具5にドア取付ボルト4,4のバックドア301への取付位置と同じ位置に設けられた一対の仮ボルト6,6(図3参照)が挿通する一対の第二の挿通穴26,26とがそれぞれ形成されている。
【0038】
ドア取付ボルト4および仮ボルト6は、それぞれ頭部41、61を後側にして設けられており、ドア取付ボルト4の径42と仮ボルト6の径62は同径に設定されている。
【0039】
そして、第二の挿通穴26は丸穴であって、第二の挿通穴26の径26aは、ドア取付ボルト4の径42および仮ボルト6の径62よりも大きく設定されている。
【0040】
一方、両プレート24,24には、中央部の第一の挿通穴25に対応する位置に回動部取付ボルト3が挿通する一対の第三の挿通穴27,27と、左右端部の第二の挿通穴26に対応する位置にドア取付ボルト4,4または仮ボルト6,6が挿通する一対の第四の挿通穴28,28がそれぞれ形成されている。
【0041】
両プレート24,24の第三の挿通穴27は上下に長く形成された長穴であって、上下の径27aは回動部取付ボルト3の径31よりも大きく設定されており、左右の径27bは回動部取付ボルト3の径31よりもわずかに大きく設定されている。
【0042】
また、両プレート24,24において、右側のヒンジ2を構成する右側プレート24(図2中の下側のプレート24)に形成された第四の挿通穴28,28は、右側の第四の挿通穴28が左右に長く形成された長穴であって、上下の径28aがドア取付ボルト4の径42および仮ボルト6の径62と同径に設定されているとともに、左右の径28bはドア取付ボルト4の径42および、仮ボルト6の径62よりも大きく設定されている。
【0043】
また、右側プレート24に形成された第四の挿通穴28,28の左側の第四の挿通穴28は丸穴であって、その径28cがドア取付ボルト4の径42および仮ボルト6の径62よりも大きく設定されている。
【0044】
また、両プレート24,24において、左側のヒンジ2を構成する左側プレート24(図2中の上側のプレート24)に形成された第四の挿通穴28,28は、右側の第四の挿通穴28が丸穴であって、その径28dがドア取付ボルト4の径42および、仮ボルト6の径62と同径に設定されている。
【0045】
また、左側プレートに24に形成された第四の挿通穴28,28の左側の第四の挿通穴28も丸穴であって、その径28eがドア取付ボルト4の径42および仮ボルト6の径62よりも大きく設定されている。
【0046】
かかる構成において、バックドア用ヒンジ1を介してバックドア301を車体201に取り付ける前には、まず、図3に左側のヒンジ2で示すように回動部22の先端部23に外側からプレート24を合わせ、回動部取付ボルト3をプレート24の第三の挿通穴27,27から、回動部22の第一の挿通穴25,25とかしめナット25a,25a(図2参照)に挿通して軽く締め、プレート24を回動部22に仮止めして両ヒンジ2、2を組み立てる。
【0047】
次に、治具5を用意し、治具5の仮ボルト6、6に、両ヒンジ2,2のプレート24側から第四の挿通穴28、28と回動部22の第二の挿通穴26、26とを挿通し、回動部22側からナット30、30(一方のみ図示)を軽く締め、両ヒンジ2、2を治具5に仮止めする。
【0048】
次に、治具5に仮止めした両ヒンジ2、2の車体取付ボルト106を、車体挿通穴205に車外側から挿通して車内側からナット207を掛ける。このときに、図4に示すように車体取付ボルト106の径107は車体挿通穴205の径206よりも小さく設定されていることから、車体挿通穴205には車体取付ボルト106が隙間208を開けて挿通している。
【0049】
したがって、この隙間208を利用して車体取付部103を前後方向Cおよび左右方向A(図3参照)に動かすことにより、治具5の前後方向Cおよび左右方向Aの建て付け位置を調整する。
【0050】
そして、治具5の前後方向Cおよび左右方向Aの建て付け位置が決定したときには、車体取付ボルト106をナット207で締め、両ヒンジ2,2を車体201の後部202に固定する。
【0051】
これにより、両ヒンジ2,2において、バックドア301のドア取付ボルト4(図1参照)が挿通する両プレート24,24の第四の挿通穴28の前後方向Cおよび左右方向Aの位置が決められる。
【0052】
また、治具5に両ヒンジ2、2を仮止めした状態では、図4に左側のヒンジ2で示すように、仮ボルト6の径62と、プレート24の右側の第四の挿通穴28の径28d(右側のヒンジ2では28a)が同径に設定されていることから、右側の第四の挿通穴28には仮ボルト6がタイトに挿通されている。このため、両プレート24は仮ボルト6を介して治具5に固定されている。
【0053】
一方、両プレート24,24の左側の第四の挿通穴28の径28c、28eは仮ボルト6の径62よりも大きく設定されていることから、図示しないが、両プレート24,24の左側の第四の挿通穴28には仮ボルト6が隙間を開けて挿通している。
【0054】
また、両回動部22,22の第二の挿通穴26の径26aは、仮ボルト6の径62よりも大きく設定されていることから、図4に示すように、プレートの24の第四の挿通穴28を挿通した仮ボルト6は第二の挿通穴26に対して隙間Saを開けて挿通している。このため、治具5は、両プレート24,24を介して、回動部22との隙間Saを利用して上下方向Bに移動することが可能となっている。
【0055】
そして、両回動部22,22の第三の挿通穴27は、図2で示したように左右の径27bが回動部取付ボルト3の径31よりもわずかに大きく設定されている一方、上下の径27aが回動部取付ボルト3の径31よりも大きく設定されていることから、図5に左側のプレート24で示すように、第三の挿通穴27には回動部取付ボルト3が上下に隙間Sbを開けて挿通している。このため、両プレート24,24は、回動部取付ボルト3との隙間Sbを利用して上下方向Bに移動することが可能になっている。
【0056】
したがって、両ヒンジ2、2を治具に仮止めした状態では、車体201に取り付けた際に、治具5を上下方向Bに移動させると、バックドア301の上下方向Bの建て付け位置を決める両プレート24,24が上下方向Bに移動する。
【0057】
治具5の上下方向Bの建て付け位置が決定したときには、治具5の回動部取付ボルト3の対応する位置に形成された作業穴51(図3および図5参照)を介して回動部取り付けボルト3を本締めし、両プレート24,24をそれぞれ回動部22に固定する。
【0058】
そして、それぞれ仮ボルト6に締結したナット30を外し、第二の挿通穴26および第四の挿通穴28から抜いて、治具5を両ヒンジ2,2から外す。この結果、バックドア301のドア取付ボルト3が挿通される両プレート24,24の第四の挿通穴28,28は、前後方向Cの位置、左右方向Aの位置,および上下方向Bの位置が決められた状態で固定される。
【0059】
そして、両ヒンジ2,2を取り付けた状態で車体201に塗装、焼き付けを行う一方、別工程でバックドア301にも塗装、焼き付けを行い、さらに内蔵部品等を取り付ける。
【0060】
そして、図1に示すように、両ヒンジ2,2の回動部22の先端部23を上方に回動させ、それぞれプレート24側からバックドア301のドア取付ボルト4の挿通部42を第四の挿通穴28,28と回動部22の第二の挿通穴26,26とに挿通して内側からナット50で締め、バックドア301を両ヒンジ2,2を介して車体201に取り付ける。
【0061】
このときに、両プレート24,24の第四の挿通穴28は、バックドア301の代わりに治具5を使用したことで、バックドア301の前後方向C、左右方向A、上下方向Bの建て付け位置が既に決まっているため、建て付け位置の調整をすることなくバックドア301を車体201に取り付けることができる。
【0062】
このため、治具5を閉じたまま上下方向Bの建て付け位置を調整することでバックドア301の上下方向Bの建て付け位置を調整することとなる。よって、バックドア301の建て付け調整作業の作業性を向上させることができる。
【0063】
また、図2で示したように、両プレート24,24の左側の第四の挿通穴28および、右側プレート24の右側に形成された第四の挿通穴28は、ドア取付ボルト4に対して左右に長く形成されていることから、ドア取付ボルト4の左右方向Aの位置のピッチ誤差を吸収できる。
【0064】
また、本実施の形態のバックドア用ヒンジ1では、バックドア301の上下方向Bの建て付け位置を容易に調整することができるので、バックドア301と車体201の高さ位置の精度管理作業を軽減することができる。
【0065】
また、本実施の形態のバックドア用ヒンジ1では、バックドア301の上下方向Bの建て付け位置を調整するために、従来のヒンジ501のように車体取付部103を分割することなく、従来のヒンジ101の車体取付部103をそのまま使用するため、製造にかかるコストを抑えることができる。
【0066】
また、バックドア用ヒンジ1を車体へ取り付ける構造は従来のヒンジ101、501と同じ構造なので、ヒンジ101、501と車体201との境目を塞いでいたシール材60(図8、図9参照)を本実施の形態でも適用することができる(図1参照)。
【0067】
また、本実施の形態のバックドア用ヒンジ1は位置決めされた状態で車体201に固定されることから、本実施の形態のバックドア301のように別工程で内蔵部品、外装部品を取り付けたモジュールドアの他に、車体と同時塗装できないために別工程で塗装された樹脂製のバックドアであっても、バックドア用ヒンジ1に固定するだけで良い。よって、バックドアの種類に関わらずバックドアの取り付けを容易に行うことができる。
【0068】
なお、本実施の形態のバックドア用ヒンジ1では、両ヒンジ2,2のプレート4にそれぞれ一対の第三の挿通穴27,27を形成し、両挿通穴27,27に挿通した回動部取付ボルト3,3で両プレート4,4の回転を防止していたが、他の実施の形態として図6に示すバックドア用ヒンジ7のように、両ヒンジ70,70のドア取付部71,71を構成する両プレート72,72のそれぞれ一方側に第三の挿通穴27を形成し、他方側には第一の挿通穴25に嵌合する嵌合部73を設けて両プレート72,72の回転を防止しても良い。この場合、第三の挿通穴27の左右の径27bは回動部取付ボルトの径31と同径でも良い。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1記載のバックドア用ヒンジにおいては、治具に仮止めして車体に取り付ける際に治具を上下方向に移動させるとバックドアの上下方向の建て付け位置を決める両プレートが上下方向に移動するため、治具を閉じたままでバックドアの上下方向の建て付け位置の調整をすることができる。よって、バックドアの建て付け調整作業の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すバックドア用ヒンジの取付構造の要部断面図である。
【図2】バックドア用ヒンジの分解斜視図である。
【図3】バックドア用ヒンジを治具に取り付ける際の斜視図である。
【図4】治具を車体に取り付けた状態を示す要部断面図である。
【図5】治具を車体に取り付けた状態を示す他の要部断面図である。
【図6】他の実施の形態のバックドア用ヒンジの分解斜視図である。
【図7】従来のバックドア用ヒンジの分解斜視図である
【図8】図7のバックドア用ヒンジの取付構造の要部断面図である。
【図9】他の従来のバックドア用ヒンジの取付構造の要部断面図である。
【符号の説明】
1 バックドア用ヒンジ
2 ヒンジ
3 回動部取付ボルト
4 ドア取付ボルト
5 治具
6 仮ボルト
21 ドア取付部
22 回動部
24 プレート
25 第一の挿通穴
26 第二の挿通穴
27 第三の挿通穴
28 第四の挿通穴
70 バックドア用ヒンジ
71 ドア取付部
72 プレート
103 車体取付部
106 車体取付ボルト
202 後部
203 開口部
204 上部
205 車体挿通穴
301 バックドア
301a 前部
302 インナパネル
303 上部

Claims (1)

  1. 車体の後部に形成された開口部の上部の左右側と前記開口部を開閉するバックドアのインナパネルの上部の左右側とを繋いで前記車体に前記バックドアを回動自在に支持させる一対のヒンジから構成され、
    両ヒンジは、前記開口部の前記上部に取り付けられる車体取付部と、この車体取付部に回動自在に支持されて前記バックドアの前記インナパネルの前記上部に一対のドア取付ボルトで取り付けられるドア取付部とをそれぞれ備え、
    前記両車体取付部は、前記開口部の前記上部に形成された車体挿通穴に挿通して前記車体に取り付ける車体取付ボルトをそれぞれ備え、この車体取付ボルトの径は前記車体挿通穴の径よりも小さく設定され、
    前記両ドア取付部は、前記車体取付部に回動自在に支持される回動部と、この回動部に回動部取付ボルトで取り付けられるとともに前記バックドアの前記インナパネルの前記上部に取り付けられるプレートとをそれぞれ備え、
    前記両回動部には、前記回動部取付ボルトが挿通する第一の挿通穴と、前記一対のドア取付ボルトまたは、前記バックドアの前部に合わせて形成された治具に前記ドア取付ボルトの前記バックドアへの取付位置と同じ位置に設けられた一対の仮ボルトが挿通する一対の第二の挿通穴とがそれぞれ形成され、
    この第二の挿通穴の径は、それぞれ前記ドア取付ボルトの径および、前記ドア取付ボルトと同径に設定された前記仮ボルトの径よりも大きく設定され、
    前記両プレートには、前記第一の挿通穴に対応する位置に前記回動部取付ボルトが挿通する第三の挿通穴と、前記一対の第二の挿通穴に対応する位置に前記一対のドア取付ボルトまたは前記一対の仮ボルトが挿通する一対の第四の挿通穴とがそれぞれ形成され、
    前記両プレートに形成された前記第三の挿通穴は、上下の径が前記回動部取付ボルトの径よりも大きく設定され、
    前記両プレートの一方のプレートに形成された前記一対の第四の挿通穴は、いずれか一方の第四の挿通穴の径が、前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径よりも大きく設定され、いずれか他方の第四の挿通穴の径が前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径と同径に設定され、
    前記両プレートの他方のプレートに形成された前記一対の第四の挿通穴は、いずれか一方の第四の挿通穴の径が、前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径よりも大きく設定され、いずれか他方の第四の挿通穴は、左右の径が前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径よりも大きく設定されているとともに、上下の径が前記ドア取付ボルトの径および前記仮ボルトの径と同径に設定されていることを特徴とするバックドア用ヒンジ。
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