JP3333407B2 - 直噴式ガソリン内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

直噴式ガソリン内燃機関の燃料供給装置

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JP3333407B2 JP27504996A JP27504996A JP3333407B2 JP 3333407 B2 JP3333407 B2 JP 3333407B2 JP 27504996 A JP27504996 A JP 27504996A JP 27504996 A JP27504996 A JP 27504996A JP 3333407 B2 JP3333407 B2 JP 3333407B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は直噴式ガソリン内燃
機関の燃料供給装置に関し、詳しくは、機関の停止状態
において燃料配管内に混入した空気や燃料ベーパを始動
時に処理する技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、直噴式ガソリン内燃機関の燃料供
給装置において、燃料配管内の燃料ベーパや空気を積極
的に排出させて、始動性の確保を図る方法としては、特
開平７−７７１１９号公報に開示されるようなものがあ
った。このものは、燃料噴射弁に燃料を供給する高圧燃
料ポンプと、該高圧燃料ポンプに燃料を供給する低圧燃
料ポンプと、前記低圧燃料ポンプと高圧燃料ポンプとの
間の低圧燃料系における圧力を所定の低圧に調整する低
圧プレッシャレギュレータと、前記高圧燃料ポンプ下流
側の高圧燃料系における圧力を所定の高圧に調整する高
圧プレッシャレギュレータと、を備えた直噴式ガソリン
内燃機関の燃料供給装置において、前記高圧プレッシャ
レギュレータを迂回して、前記高圧燃料ポンプから供給
された燃料を直接燃料タンクに戻すための分岐通路を設
けると共に、前記分岐通路に開閉弁を介装し、始動時に
前記開閉弁を開くことで、高圧燃料配管内の燃料をベー
パと共に積極的に排出させるものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、高圧燃料ポンプに対する燃料の供給圧が
低圧プレッシャレギュレータで調整される状態で、開閉
弁を開く構成であるので、低圧プレッシャレギュレータ
から無駄に燃料タンク内に戻される燃料が発生し、高圧
燃料系の燃料を可及的速やかに排出させることができな
いという問題があった。
【０００４】更に、上記従来の方法では、開閉弁を開い
て高圧燃料系から直接に燃料を燃料タンク内に戻してい
るときには、高圧燃料系における圧力調整が全く行われ
なくなってしまうため、燃料圧力が変動し噴射量が不安
定となり、始動時の空燃比制御性が悪化してしまうとい
う問題もあった。本発明は上記問題点に鑑みなされたも
のであり、高圧燃料系の燃料を可及的速やかに排出でき
るようにすることを目的とする。
【０００５】また、ベーパの積極的な排出を行わせつ
つ、始動時の噴射量を安定化できるようにすることを目
的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】そのため請求項１記載の
発明は、燃料噴射弁が接続されるコモンレールに燃料を
供給する高圧燃料ポンプと、該高圧燃料ポンプに燃料タ
ンク内の燃料を供給する低圧燃料ポンプと、前記高圧燃
料ポンプと前記低圧燃料ポンプとの間から分岐する通路
に介装され、燃料の圧力が所定の低圧よりも高いとき
に、燃料を前記燃料タンクに戻す低圧プレッシャレギュ
レータと、前記コモンレールの下流側に介装され、燃料
の圧力が所定の高圧よりも高いときに、燃料を前記高圧
燃料ポンプの吸引側に戻す高圧プレッシャレギュレータ
と、を備えた直噴式ガソリン内燃機関の燃料供給装置に
おいて、 前記高圧燃料ポンプと前記低圧燃料ポンプとの
間から分岐して前記低圧プレッシャレギュレータに至る
通路に介装されるカットバルブと、 前記コモンレールと
高圧プレッシャレギュレータとの間から分岐して、前記
カットバルブと低圧プレッシャレギュレータとの間に接
続される通路に介装される低圧切り換えバルブと、 機関
の始動時に、前記低圧切り換えバルブを開くと共に、前
記カットバルブと閉じる低圧処理手段と、 を設けて構成
される。
【０００７】
【０００８】
【０００９】
【００１０】かかる構成によると、カットバルブによっ
て、低圧プレッシャレギュレータに対する前記高圧燃料
ポンプと前記低圧燃料ポンプとの間からの燃料の流入を
遮断することで、低圧燃料ポンプから吐き出された燃料
のすべてが高圧ポンプに供給され、更に、コモンレール
下流側の燃料を低圧プレッシャレギュレータに供給して
所定の低圧に調整させることで、燃料噴射弁に対する供
給圧を安定化しつつ、通常よりも低い調整圧によって余
剰燃料を多く発生させ、前記高圧ポンプと高圧プレッシ
ャレギュレータとの間の高圧燃料系に滞留していた燃料
の積極的な排出を図れる。
【００１１】
【００１２】
【発明の効果】請求項１記載の発明によると、始動時
に、低圧燃料ポンプから吐き出された燃料のすべてを高
圧燃料ポンプに吸引させつつ、コモンレール下流側の燃
料を低圧プレッシャレギュレータに供給して所定の低圧
に調整させるようにしたので、高圧燃料系内の燃料ベー
パや空気を燃料と共に効率よく排出させつつ、高圧燃料
系内の圧力を所定の低圧に安定化させて、噴射量制御の
精度を確保できるという効果がある。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図１は、実施の形態における直噴式ガソリン内燃
機関の燃料供給装置を示すシステム構成図である。この
図１において、燃料噴射弁１は、図示しない直噴式ガソ
リン内燃機関の各気筒の燃焼室に臨ませて設けられるも
のであり、燃料を燃焼室内に直接に噴射する。
【００１４】前記各燃料噴射弁１には、コモンレール２
から分配管３を介して燃料が分配供給されるようになっ
ており、前記コモンレール２には、機関駆動式の高圧燃
料ポンプ４から燃料が圧送される。前記コモンレール２
の下流側には、高圧プレッシャレギュレータ５が設けら
れており、前記高圧燃料ポンプ４と高圧プレッシャレギ
ュレータ５との間の高圧燃料系における燃料圧力を、所
定の高圧に調整する。前記高圧プレッシャレギュレータ
５は、所定の高圧よりも実際の燃料圧力が高い場合に、
高圧燃料系内の燃料を高圧燃料ポンプ４の吸引側に戻す
ことで、実際の燃料圧力を所定の高圧に調整するもので
ある。
【００１５】一方、前記高圧燃料ポンプ４には、電動式
の低圧燃料ポンプ６によって燃料タンク７から吸い込ま
れた燃料が低圧用プレッシャレギュレータ８によって所
定の低圧に調整されて供給される。前記低圧プレッシャ
レギュレータ８は、高圧燃料ポンプ４に供給される燃料
の圧力が所定の低圧よりも高い場合に、低圧燃料ポンプ
６から高圧燃料ポンプ４の間の低圧燃料系における燃料
をリターン通路９を介して燃料タンク７に戻すことで、
実際の燃料圧力を所定の低圧に調整するものである。
【００１６】更に、特徴的な構成として、低圧燃料ポン
プ６から高圧燃料ポンプ４までの低圧燃料系の燃料を前
記低圧プレッシャレギュレータ８に導入させる経路に常
閉型のカットバルブ１０を介装させてあり、また、燃料
噴射弁１の下流側でかつ高圧プレッシャレギュレータ５
の上流側の分岐点から分岐する分岐通路２１を、低圧プ
レッシャレギュレータ８の圧力導入側と前記カットバル
ブ１０との間に接続させてあり、この分岐通路２１に、
常閉型の低圧切り換えバルブ２２を介装させてある。
【００１７】
【００１８】
【００１９】
【００２０】
【００２１】
【００２２】尚、上記図１において、通常時の燃料の流
れを実線の矢印で示し、始動時において高圧燃料系から
燃料の排出が行われるときの燃料の流れを点線の矢印で
示してある。
【００２３】低圧処理手段としてのコントロールユニッ
ト１３は、スタートスイッチ１４がＯＮされてから所定
時間だけ前記カットバルブ１０を閉制御すると共に、低
圧切り換えバルブ２２を開制御する。
【００２４】前記コントロールユニット１３によるバル
ブ制御の様子を図２のフローチャートに示してある。図
２のフローチャートに示すルーチンは、スタートスイッ
チ１４がＯＮされたときに割り込み実行されるようにな
っており、まず、ステップ１１では、前記カットバルブ
１０を閉制御すると共に、低圧切り換えバルブ２２を開
制御する。
【００２５】ステップ12では、スタートスイッチ14がＯ
Ｎされてから所定時間が経過したか否かを判別し、所定
時間が経過するまで待機する。そして、前記所定時間が
経過すると、ステップ13へ進み、前記カットバルブ10を
開制御すると共に、低圧切り換えバルブ22を閉制御し
て、各プレッシャレギュレータ５，８によって通常に燃
料圧力が調整される状態に戻し、本ルーチンを終了させ
る。
【００２６】前記カットバルブ１０が閉制御されると、
低圧燃料ポンプ６から吐き出された燃料のすべてが、高
圧燃料ポンプ４に供給されることになり、更に、低圧切
り換えバルブ２２が開制御されると、高圧燃料系の圧力
が低圧プレッシャレギュレータ８により所定の低圧に調
整されることになる。従って、高圧燃料系に滞留してい
た燃料の追い出しを行うときに、高圧燃料ポンプ４に供
給される前に燃料タンクに戻される燃料が発生すること
を回避でき、かつ、低圧プレッシャレギュレータ８によ
り高圧燃料系の圧力を調整させることで、高圧燃料系か
ら燃料タンクに戻される燃料を多く確保して高圧燃料系
に滞留していた燃料の積極的な排出を行わせることがで
き、更に、高圧燃料系における燃料の圧力を所定の低圧
に安定させて、燃料噴射弁1による噴射量を精度良く制
御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施形態における燃料供給装置のシステム構成
図。
【図２】実施形態における燃料供給系の制御の様子を示
すフローチャート。
【符号の説明】
１…燃料噴射弁 ２…コモンレール ３…分配管 ４…高圧燃料ポンプ ５…高圧プレッシャレギュレータ ６…低圧燃料ポンプ ７…燃料タンク ８…低圧プレッシャレギュレータ ９…リターン通路 １０…カットバルブ １３…コントロールユニット １４…スタートスイッチ ２１…分岐通路 ２２…低圧切り換えバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F02M 69/00 340 F02D 41/02 325 F02D 41/32 F02M 37/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】燃料噴射弁が接続されるコモンレールに燃
    料を供給する高圧燃料ポンプと、 該高圧燃料ポンプに燃料タンク内の燃料を供給する低圧
    燃料ポンプと、 前記高圧燃料ポンプと前記低圧燃料ポンプとの間から分
    岐する通路に介装され、燃料の圧力が所定の低圧よりも
    高いときに、燃料を前記燃料タンクに戻す低圧プレッシ
    ャレギュレータと、前記コモンレールの下流側に介装され、燃料の圧力が所
    定の高圧よりも高いときに、燃料を前記高圧燃料ポンプ
    の吸引側に戻す 高圧プレッシャレギュレータと、 を備えた直噴式ガソリン内燃機関の燃料供給装置におい
    て、前記高圧燃料ポンプと前記低圧燃料ポンプとの間から分
    岐して前記低圧プレッシャレギュレータに至る通路に介
    装されるカットバルブと、 前記コモンレールと高圧プレッシャレギュレータとの間
    から分岐して、前記カットバルブと低圧プレッシャレギ
    ュレータとの間に接続される通路に介装される低圧切り
    換えバルブと、 機関の始動時に、前記低圧切り換えバルブを開くと共
    に、前記カットバルブと閉じる低圧処理手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする直噴式ガソリン内
    燃機関の燃料供給装置。
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