JPH09242632A - 内燃機関用燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関用燃料供給装置

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JPH09242632A
JPH09242632A JP8050661A JP5066196A JPH09242632A JP H09242632 A JPH09242632 A JP H09242632A JP 8050661 A JP8050661 A JP 8050661A JP 5066196 A JP5066196 A JP 5066196A JP H09242632 A JPH09242632 A JP H09242632A
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pressure
high pressure
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pump
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英幸 織田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関用燃料供給装置に関し、十分な耐久
性を有し、燃料圧力をエンジン回転に応じて切換制御で
きるようにして、高回転時の燃費や出力の向上と低回転
時のインジェクタ駆動音の抑制とを行なえるようにす
る。 【解決手段】 燃料噴射弁1と燃料タンク2との間に設
けられた燃料通路3と、内燃機関により駆動される高圧
燃料ポンプ5と、その下流側に設けられ、高圧燃料ポン
プ5からの燃料圧力を制御する第1高圧制御手段57
と、第1高圧制御手段57を迂回する第1バイパス通路
55をエンジン運転状態に応じて開閉する第1燃圧切換
弁56と、第1高圧制御手段57及び第1バイパス通路
55部分の下流側に設けられ、高圧燃料ポンプ5からの
燃料圧力を制御する第2高圧制御手段14と、第2高圧
制御手段14を迂回する第2バイパス通路13をエンジ
ン運転状態に応じて開閉する第2燃圧切換弁9とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧で燃料噴射を
行え、筒内噴射式内燃機関に用いて好適の、内燃機関用
燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、内燃機関における燃料供給を燃料
噴射弁によって行なうものが増加しているが、このよう
な燃料噴射弁による燃料噴射には、所定の燃料圧力で燃
料噴射弁へ燃料供給を行なう必要があり、特に高圧で燃
料噴射することで、効率のよい燃焼へ結びつくことがあ
る。
【0003】例えば、いわゆる筒内噴射式内燃機関或い
は直接噴射式内燃機関(直噴式内燃機関)などと呼ばれ
ている、内燃機関(以下、エンジンという)では、燃料
をシリンダ内で直接噴射するように、燃料噴射弁が設置
されている。このような筒内噴射式内燃機関では、燃料
噴射を自由なタイミングで行なえるので燃費の向上等を
図るべく、エンジンの運転状態に応じて、燃料噴射をエ
ンジンの圧縮行程において行なうこともできる。
【0004】つまり、筒内噴射式エンジンでは、例えば
エンジンの圧縮行程において燃料噴射し燃料を全体的に
混合させるのではなく、点火プラグ近傍が部分的に着火
し易い空燃比となるようにして、全体として極めて空燃
比の大きな燃焼運転(超希薄燃焼運転)を行なうことが
でき、燃費の向上を図りつつ、安定した燃焼を行なうこ
とができる。
【0005】したがって、アイドル時や低負荷時等には
エンジンの出力はそれほど必要とされないため、圧縮行
程燃料噴射による希薄燃焼運転を行なって燃費を向上さ
せ、エンジン負荷が大きくなると、吸気行程燃料噴射に
よるリーン燃焼運転やさらに吸気行程燃料噴射によるス
トイキオ又はリッチ燃焼運転として要求されるエンジン
出力を得られるようにすることができる。
【0006】このように圧縮行程において筒内噴射を行
なう場合、特に高い燃料噴射圧力が要求される。また、
筒内噴射式エンジンに限らないが、過給機構をそなえた
機関では、過給時には、過給圧に応じた高い燃料噴射圧
力が要求されることになる。そこで、例えば、特開平7
−83134号公報(第1従来技術)のように、十分に
高い(例えば数十気圧程度)燃料噴射圧力が得られるよ
うにした燃料供給装置が提案されている。
【0007】例えば、図7,図8に示すように構成され
たものが、従来より提案されている。図7,図8におい
て、1は燃料噴射弁(インジェクタ)、2は燃料タン
ク、3は燃料通路であり、4は燃料通路3の燃料タンク
2側の上流部に設けられた低圧燃料ポンプ、5は低圧燃
料ポンプと燃料噴射弁1との間に設けられた高圧燃料ポ
ンプである。また、6は燃料通路の入口部分に設けられ
た燃料フィルタ、7,12は逆止弁、8は低圧制御手段
としての低圧レギュレータ、9は電磁切換弁(切換
弁)、10は燃料圧力保持機構、14は高圧制御手段と
しての高圧レギュレータである。また、21はシリン
ダ、22はピストン、23は燃焼室、24はシリンダヘ
ッド、25は吸気通路、26は点火プラグ、27は排気
通路である。
【0008】また、燃料通路3は、燃料タンク2からイ
ンジェクタ1へ燃料を送給する送給路3Aと、インジェ
クタ1で噴射されなかった燃料を燃料タンク2に戻す返
送路3Bとから構成されている。また、インジェクタ1
は、デリバリパイプ1Aを通じて燃料を供給されるが、
ここでは、デリバリパイプ1A自体も燃料通路3の一部
と考える。
【0009】低圧燃料ポンプ4は、燃料通路3の送給路
3Aの上流部の燃料タンク2内に設けられた電動式フィ
ードポンプであり、エンジンの始動とともに起動して、
エンジンの停止時には停止するが、エンジンの回転速度
に依存することなく所定の吐出圧を発生でき、燃料を大
気圧の状態から数気圧程度まで加圧する。高圧燃料ポン
プ5は、この低圧燃料ポンプ4から吐出された燃料を数
十気圧程度まで加圧するもので、低圧燃料ポンプ4から
高圧燃料ポンプ5までの送給路3Aの途中に介装された
逆止弁7により低圧燃料ポンプ4から吐出圧が維持され
る。
【0010】この高圧燃料ポンプ5には、機関駆動式ポ
ンプ(以下、エンジン駆動ポンプという)が用いられて
おり、当然ながら、エンジンの作動と直接連動して作動
し、エンジンの回転速度に応じて吐出圧を発生する。ま
た、燃料通路3の送給路3Aと返送路3Bとの間に、低
圧燃料ポンプ4からの吐出圧を設定圧(例えば0.33
MPa)に調整する低圧レギュレータ8が設けられてい
る。
【0011】インジェクタ1の下流部分には高圧レギュ
レータ14が設けられており、この高圧レギュレータ1
4は、高圧燃料ポンプ5からの吐出圧を設定圧(例え
ば、5MPa)に調整するものである。なお、高圧燃料
ポンプ5からの吐出流量はエンジン回転数が高くなるほ
ど増大するので、高圧レギュレータ14で圧力調整を行
なっても、エンジンが高回転になるほど燃料圧力がやや
上昇する傾向にある。
【0012】そして、燃料を高圧燃料ポンプ5を迂回さ
せてインジェクタ1へ送給できるように、バイパス通路
11が設けられている。また、このバイパス通路11に
は、送給路3Aの上流側から下流側へのみ燃料を通過さ
せる逆止弁12が設けられている。さらに、インジェク
タ1部分の燃料を、高圧レギュレータ14を迂回させて
燃料タンク2側へ排出させることができるように、バイ
パス通路13が設けられ、このバイパス通路13には、
電磁切換弁9が設けられている。この電磁切換弁9はエ
ンジンの始動時に開放し、始動時以後は閉鎖する。
【0013】燃料通路3の返送路3Bの電磁切換弁9の
直下流部分には、エンジンの始動直後、返送路3Bが開
放していても、低圧レギュレータ8で制御される設定圧
に近い程度の燃料圧力が得られるようにする固定絞り1
0が設けられている。このような構成により、燃料タン
ク2内の燃料は、低圧燃料ポンプ(フィードポンプ)4
から吐出され、下流の低圧レギュレータ8で所定の低圧
値に調圧され、インジェクタ1に供給され、余った燃料
は、燃料タンク2にリターンされる。低圧燃料ポンプ4
は、始動後速やかに所定圧(数気圧)の吐出圧状態にな
るが、エンジン始動直後は、エンジンの回転も上がらな
いので、高圧燃料ポンプ5は、十分な吐出圧が発生しな
い。
【0014】このため、エンジン始動直後には、高圧燃
料ポンプ5は、低圧燃料ポンプ4からの吐出圧による燃
料通路3内の燃料流の流通の抵抗になってしまうが、本
装置では、高圧燃料ポンプ5と並列に設けられたバイパ
ス通路11を通じて、燃料噴射弁1側へ燃料が供給され
るので、燃料噴射弁1からは、低圧レギュレータ8で調
整される圧力程度の燃料圧力で燃料噴射を行なえる。
【0015】そして、エンジンの回転上昇とともに、高
圧燃料ポンプ5の吐出流量が増加していき、高圧燃料ポ
ンプ5の吐出圧も滑らかに上昇して、所定の時間が経過
すると、コントローラが、電磁切換弁9を閉鎖し、燃料
噴射弁1を高圧モード(即ち、通常運転時のモード)で
駆動制御する。即ち、高圧モードのインジェクタゲイン
等を選択する。
【0016】この結果、低圧燃料ポンプ4から吐出され
高圧燃料ポンプ5で高圧に加圧されるとともに、高圧レ
ギュレータ14で所定の高圧値に調圧された燃料が、イ
ンジェクタ1に供給され、余った燃料は、燃料タンク2
に戻される。これにより、高圧燃料ポンプ5の吐出圧は
ロスすることなく高圧燃料ポンプ5の下流側の燃料圧力
を高めていき、高圧レギュレータ14の調整圧以上に燃
料圧力を高めるようになる。また、高圧モードのインジ
ェクタゲイン等が選択されるので、燃料噴射は適切に行
なえる。
【0017】こうして、高圧燃料ポンプ5の吐出圧が十
分なレベルに上昇して、高圧レギュレータ14の調整圧
程度の高い燃料圧力で燃料噴射弁1から燃料噴射を行な
えるようになり、エンジン始動直後から滑らかにエンジ
ン回転速度を高めていきながら、例えば筒内噴射式の内
燃機関において、エンジンの圧縮行程における燃料噴射
を行なうために要求されたり、燃料噴射期間(即ち、燃
料噴射のパルス幅)を短縮化するために要求される高い
燃料噴射圧力を得られるようになる。
【0018】また、燃料通路3の返送路3Bを開閉する
電磁切換弁9は、エンジン始動後所定期間(比較的短時
間)が経過して、ベーパの排出が十分に行なわれた後に
は、閉鎖するので、この後は、高圧レギュレータ9で制
御される圧力まで燃料圧力を高めることができるように
なり、十分に高い燃料噴射圧力を得られるようになる。
【0019】このような燃料ポンプで加圧された燃料を
燃料噴射弁に供給するものとして、この他に、例えば実
開昭59−65945号公報(第2従来技術)に開示さ
れた技術がある。この技術では、アイドリング時とアイ
ドリング以外の運転時とで機関の運転状態に応じて燃料
噴射弁に対する燃料供給圧を可変制御するための手段、
即ち、可変式プレッシャーレギュレーターを設けて、ア
イドリング時に燃料供給圧をアイドリング以外の運転時
に比べて低下させるようにしている。
【0020】また、例えば特開平3−74569号公報
(第3従来技術)には、筒内噴射式内燃機関における燃
料噴射制御に関する技術が開示されている。この技術
は、エンジンによって駆動される燃料ポンプからインジ
ェクタに燃料を供給する高圧燃料通路に、切換弁を介し
て燃料噴射ポンプをバイパスする複数のリターン通路が
設けられ、エンジンの回転数センサ及びアクセル開度セ
ンサからの信号に基づいて制御ユニットにより切換弁を
切換えることによって、燃料ポンプから吐き出された燃
料の燃圧を、エンジンの負荷によって複数段階、即ち、
高圧側と低圧側に制御するものである。
【0021】さらに、特開平4−86351号公報(第
4従来技術)には、電磁式噴射弁からシリンダの吸入行
程に同期して燃料を噴射させるにあたり、エンジンの運
転条件の変化に応じて変化する新気流入時間に燃料噴射
時間を比例させるように噴射弁の開弁時間を定め、この
開弁時間で所定量の燃料が噴射されるように燃料圧力を
調整し、噴射弁の前方を通過する吸入新気の全体にわた
って燃料を噴射させる技術が開示されている。
【0022】また、実開昭63−75544号公報(第
5従来技術)には、希薄空燃比領域で燃焼させるリーン
バーン制御中に、燃料圧力を吸気管圧力に応じて制御す
るプレッシャレギュレータの設定圧を低下させて燃料噴
射弁に供給される燃料圧力を所定圧だけ低下させ、燃料
噴射弁からの燃料噴射時間を燃圧低下量に応じて長くな
るように補正する技術が開示されている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、筒内噴射方
式のエンジンでは、燃費の向上を図るべくパーシャルリ
ーン燃焼方式による超リーンバーンを成立させるには、
圧縮行程に燃料圧力を5MPaと高くして噴射するよう
にしているが、エンジンの高回転領域(例えば、250
0rpm以上)では燃費の利得が少ないと考えられる。
【0024】例えば、図9は圧縮行程における希薄燃焼
の燃費向上率を示すものであり、(a)は燃圧5MPa
の場合であり、(b)は燃圧7MPaの場合である。
(a)(b)いずれも、縦軸に正味有効圧力Peを、横
軸にエンジンの回転数をとっている。図9中、太線Aは
燃費向上率を示しており、この燃費向上率の単位は%で
ある。
【0025】この図9によると、燃圧を7MPaと高く
した場合は、より高回転側で燃費向上率が高くなってお
り、出力も向上する。このため、燃料圧力を高めること
により燃費や出力を向上させることが考えられる。とこ
ろが、燃料圧力を上げるとアイドル時を含めてエンジン
の低回転時,低負荷時には高圧燃料ポンプ5によるエン
ジンの負担の割合が大きくなるため、却って燃費の悪化
を招くこととなるという課題がある。
【0026】また、エンジンの低回転時、特に、アイド
ル時には、エンジン駆動のポンプでは燃料流量が少なく
なって、高圧レギュレータ14による調整圧力を高める
とバルブのリフト量が小さくなり、バルブリフトにより
形成される通路が拡がらなくなるため、高圧レギュレー
タ14内でゴミかみ等が発生するおそれがあるという課
題がある。
【0027】さらに、筒内噴射エンジンの場合は、設置
スペース等の関係から用いられているが、シリンダヘッ
ド24にインジェクタ1を直付けする場合があり、この
場合にはインシュレータ等による消音を期待できず、特
に、アイドル時に燃料圧力を高めると、インジェクタ1
の駆動音が増大するという課題がある。ところで、上述
の第2従来技術では、燃料供給圧の制御に可変式プレッ
シャレギュレータを使用しており、この可変式プレッシ
ャレギュレータにはダイアフラムが使用されている。例
えば、筒内噴射エンジンのように燃料圧力を高圧にする
必要がある場合、ダイアフラムの耐久性の点で課題があ
る。
【0028】第3従来技術では、2サイクルエンジンに
採用している燃料噴射制御装置について高圧側レギュレ
ータ及び低圧側レギュレータを用いて燃料圧力を制御す
る技術が開示されているが、エンジンのアイドル時及び
高回転時において燃料噴射量を調整するために燃料圧力
を制御することが開示されているにすぎず、燃料圧力を
制御することによって燃費の向上を図りつつ、トルクを
向上させることについては何ら開示されておらず、ま
た、エンジンの始動時における対策についても何ら考慮
されていないため、要求に応じた制御が難しいという課
題がある。
【0029】第4従来技術では、開弁時間内に所定量の
燃料が噴射されるように燃料圧力を調整することとして
おり、その方法としてはエンジンの回転速度に基づいて
燃料ポンプの吐出量を可変とするかまたは燃圧調整器の
特性を可変とするとしているが、具体的にどのような手
段によって燃料圧力の調整が可能となるのかについては
何ら開示されていない。
【0030】第5従来技術では、筒内燃料噴射でない通
常の燃料噴射において、燃料供給圧の制御に可変式プレ
ッシャレギュレータを使用しており、この可変式プレッ
シャレギュレータにはダイアフラムが使用されている
が、筒内噴射エンジンのように燃料圧力を高圧にする必
要がある場合、ダイアフラムの耐久性の点で課題があ
る。
【0031】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、十分な耐久性を有し、燃料圧力をエンジン回転に
応じて切換制御できるようにして、高回転時の燃費や出
力の向上を実現する一方で、低回転時のインジェクタ駆
動音の抑制を行えるようにした、内燃機関用燃料供給装
置を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の内燃機関用燃料供給装置は、内燃機関にそな
えられた燃料噴射弁と燃料タンクとの間に設けられ、該
燃料タンクから該燃料噴射弁に至りさらに該燃料噴射弁
から再び該燃料タンクに戻る循環回路として構成された
燃料通路と、該燃料通路における該燃料噴射弁の上流側
に設けられ該内燃機関により駆動される高圧燃料ポンプ
と、該高圧燃料ポンプの下流側の燃料通路部分に設けら
れ、該高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を制御す
る第1高圧制御手段と、該第1高圧制御手段を迂回する
第1バイパス通路部分に設けられ、該第1バイパス通路
をエンジン運転状態に応じて開閉する第1燃圧切換弁
と、該第1高圧制御手段及び該第1バイパス通路部分の
下流側の燃料通路部分に設けられ、該高圧燃料ポンプか
ら吐出された燃料圧力を制御する第2高圧制御手段と、
該第2高圧制御手段を迂回する第2バイパス通路部分に
設けられ、該第2バイパス通路をエンジン運転状態に応
じて開閉する第2燃圧切換弁と、をそなえていることを
特徴としている。
【0033】請求項2記載の本発明の内燃機関用燃料供
給装置は、内燃機関にそなえられた燃料噴射弁と燃料タ
ンクとの間に設けられ、該燃料タンクから該燃料噴射弁
に至りさらに該燃料噴射弁から再び該燃料タンクに戻る
循環回路として構成された燃料通路と、該燃料通路にお
ける該燃料噴射弁の上流側に設けられ該内燃機関により
駆動される高圧燃料ポンプと、該高圧燃料ポンプの下流
側の燃料通路部分に設けられ、該高圧燃料ポンプから吐
出された燃料圧力を制御する第1高圧制御手段と、該第
1高圧制御手段を迂回する第1バイパス通路部分に設け
られ、該第1バイパス通路をエンジン運転状態に応じて
開閉する第1燃圧切換弁と、該第1高圧制御手段及び該
第1バイパス通路部分を迂回する第2バイパス通路部分
に設けられ、該高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力
を制御する第2高圧制御手段と、該第2バイパス通路部
分に該第2高圧制御手段と直列に設けられ、該第2バイ
パス通路をエンジン運転状態に応じて開閉する第2燃圧
切換弁と、をそなえていることを特徴としている。
【0034】請求項3記載の本発明の内燃機関用燃料供
給装置は、内燃機関にそなえられた燃料噴射弁と燃料タ
ンクとの間に設けられ、該燃料タンクから該燃料噴射弁
に至りさらに該燃料噴射弁から再び該燃料タンクに戻る
循環回路として構成された燃料通路と、該燃料通路にお
ける該燃料噴射弁の上流側に設けられ該内燃機関により
駆動される高圧燃料ポンプと、該高圧燃料ポンプの下流
側の燃料通路部分に設けられ、該高圧燃料ポンプから吐
出された燃料圧力を制御する第1高圧制御手段と、該第
1高圧制御手段の下流側の燃料通路部分に設けられ、該
高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を該第1高圧制
御手段により調圧された圧力よりも高圧な圧力に制御す
る第2高圧制御手段と、該第1高圧制御手段及び該第2
高圧制御手段を迂回する第1バイパス通路部分に設けら
れ、該第1バイパス通路をエンジン運転状態に応じて開
閉する燃圧切換弁と、該第1高圧制御手段を迂回する第
2バイパス通路部分に設けられた絞りと、をそなえてい
ることを特徴としている。
【0035】請求項4記載の本発明の内燃機関用燃料供
給装置は、内燃機関にそなえられた燃料噴射弁と燃料タ
ンクとの間に設けられ、該燃料タンクから該燃料噴射弁
に至りさらに該燃料噴射弁から再び該燃料タンクに戻る
循環回路として構成された燃料通路と、該燃料通路にお
ける該燃料噴射弁の上流側に設けられ該内燃機関により
駆動される高圧燃料ポンプと、該高圧燃料ポンプの下流
側の燃料通路部分に設けられ、該高圧燃料ポンプから吐
出された燃料圧力を制御する第1高圧制御手段と、該第
1高圧制御手段の下流側の燃料通路部分に設けられ、該
高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を該第1高圧制
御手段により調圧された圧力よりも低圧な圧力に制御す
る第2高圧制御手段と、該第1高圧制御手段及び該第2
高圧制御手段を迂回する第1バイパス通路部分に設けら
れ、該第1バイパス通路をエンジン運転状態に応じて開
閉する燃圧切換弁と、該第2高圧制御手段を迂回する第
2バイパス通路部分に設けられた絞りと、をそなえてい
ることを特徴としている。
【0036】請求項5記載の本発明の内燃機関用燃料供
給装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の装置におい
て、該高圧燃料ポンプの上流側に設けられた低圧燃料ポ
ンプと、該低圧燃料ポンプの下流側の燃料通路部分に設
けられ、該低圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を制
御する低圧制御手段とをそなえていることを特徴として
いる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。まず、第1実施形態について
図1を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施
形態にかかる内燃機関用燃料供給装置を示す模式的な構
成図である。図1において、1は燃料噴射弁、2は燃料
タンク、3は燃料通路であり、4は燃料通路3の燃料タ
ンク2側の上流部に設けられた低圧燃料ポンプ、5は低
圧燃料ポンプと燃料噴射弁1との間に設けられた高圧燃
料ポンプである。また、6は燃料通路の入口部分に設け
られた燃料フィルタ、7,12,51は逆止弁、8は低
圧制御手段としての低圧レギュレータ、9,56は電磁
切換弁(燃圧切換弁)、10,50,53は燃料圧力保
持機構としての絞り(オリフィス)、14,57は高圧
制御手段としての高圧レギュレータである。
【0038】また、図1に示すようにインジェクタ1と
燃料タンク2との間を連絡する燃料通路3には、低圧燃
料ポンプ4と、高圧燃料ポンプ5とがそなえられてい
る。燃料通路3は、燃料タンク2からインジェクタ1へ
燃料を送給する送給路3Aと、インジェクタ1で噴射さ
れなかった燃料を燃料タンク2に戻す返送路3Bとから
構成されている。また、インジェクタ1は、デリバリパ
イプ1Aを通じて燃料を供給されるが、ここでは、デリ
バリパイプ1A自体も燃料通路3の一部と考える。
【0039】なお、本燃料供給装置を有する内燃機関の
要部構成は従来技術(図7参照)とほぼ同様であるの
で、ここでは説明を省略する。インジェクタ1は、エン
ジン回転数や吸入空気量等に応じて、所要のタイミング
で且つ所要の燃料噴射量が得られるように、その作動を
コンピュータ制御される。燃料噴射量は、インジェクタ
駆動用のパルス電流のパルス幅で設定されるが、このパ
ルス幅は目標とする燃料噴射量に対応したインジェクタ
ゲインとして設定される。
【0040】低圧燃料ポンプ4は、燃料通路3の送給路
3Aの上流部の燃料タンク2内に設けられた電動式フィ
ードポンプであり、作動時には、燃料フィルタ6で濾過
しながら燃料タンク2内の燃料を送給路3Aの下流側へ
駆動する。この時の低圧燃料ポンプ4による燃料の加圧
は、大気圧の状態から数気圧程度まで行なわれる。ま
た、この低圧燃料ポンプ4は、エンジンの始動とともに
起動して、エンジンの停止時には停止するが、エンジン
の回転速度に依存することなく所定の吐出圧を発生でき
る。
【0041】高圧燃料ポンプ5は、この低圧燃料ポンプ
4から吐出された燃料を数十気圧程度まで加圧するもの
で、低圧燃料ポンプ4から高圧燃料ポンプ5までの送給
路3Aの途中には、逆止弁7が介装されており、逆止弁
7により低圧燃料ポンプ4による吐出圧が維持される。
この高圧燃料ポンプ5には、ポンプ効率やコストの面で
高圧ポンプとして電動式ポンプよりも有利な例えば往復
動型圧縮ポンプなどの機関駆動式ポンプ(以下、エンジ
ン駆動ポンプという)が用いられており、当然ながら、
エンジンの作動と直接連動して作動し、エンジンの回転
速度に応じて吐出圧を発生する。
【0042】燃料通路の送給路3Aの高圧燃料ポンプ5
の下流側には、逆止弁51が設けられている。また、燃
料通路3の送給路3Aと返送路3Bとの間に、即ち、送
給路3Aの逆止弁7の下流部で高圧燃料ポンプ5よりも
上流側の部分と返送路3Bの最下流部分との間には、低
圧燃料ポンプ4からの吐出圧を設定圧(例えば0.33
MPa)に調整する低圧レギュレータ8が設けられてい
る。この低圧レギュレータ8は、低圧燃料ポンプ4から
の吐出圧が設定圧(例えば0.33MPa)を越えるま
では閉鎖していて、吐出圧が設定圧を越えると、この越
えた圧力分の燃料については燃料タンク2側へ直接返送
することで、高圧燃料ポンプ5へ送給する燃料圧力を設
定圧付近に安定させるようになっている。勿論、上記の
設定圧が得られるように、低圧燃料ポンプ4としては、
その吐出圧がこの設定圧以上になるように設定されてい
る。
【0043】さらに、インジェクタ1の下流部分、即
ち、燃料通路3の返送路3Bには高圧レギュレータ(第
2高圧制御手段)14が設けられている。この高圧レギ
ュレータ14は、高圧燃料ポンプ5からの吐出圧が設定
圧を越えるまでは閉鎖していて、吐出圧が設定圧を越え
ると、この越えた圧力分の燃料については燃料タンク2
側へ返送して、インジェクタ1における燃料圧力を所定
圧に安定させる。ここで、設定圧は、パーシャルリーン
燃焼の燃焼安定性と燃費を考慮して、一般に5MPa
(即ち、約50気圧)にされている。なお、高圧燃料ポ
ンプがエンジンで駆動され、また、レギュレータによっ
て、エンジンが高回転になるほど燃料圧力が上昇する傾
向にある。また、この高圧レギュレータ14の下流側に
は、燃料圧力保持機構としての絞り53が設けられてい
る。この絞り53は、燃料通路3の内径を絞っただけの
固定絞りである。
【0044】そして、燃料通路3の送給路3Aを通る燃
料を、高圧燃料ポンプ5を迂回させてインジェクタ1へ
送給できるように、高圧燃料ポンプ5の上流側部分と下
流側部分とを接続するバイパス通路11が設けられてい
る。このバイパス通路11には、送給路3Aの上流側か
ら下流側へのみ燃料を通過させる逆止弁12が設けられ
ている。この逆止弁12は、高圧燃料ポンプ5が十分に
作動しないで、高圧燃料ポンプ5の上流側よりも下流側
の方が燃料圧力が低ければ、バイパス通路11を開放
し、高圧燃料ポンプ5が十分に作動して高圧燃料ポンプ
5の上流側よりも下流側の方が燃料圧力が高くなれば、
バイパス通路11を閉鎖する。
【0045】また、バイパス通路11と高圧燃料ポンプ
5との間には燃料圧力保持機構としての絞り50が設け
られている。この絞り50は、燃料通路3の内径を絞っ
ただけの固定絞りである。さらに、インジェクタ1部分
の燃料を、高圧レギュレータ14を迂回させて燃料タン
ク2側へ排出させることができるように、高圧レギュレ
ータ14及び固定絞り53の上流側部分と下流側部分と
を接続するバイパス通路(第2バイパス通路)13が設
けられている。このバイパス通路13には、高圧燃料ポ
ンプ5からの吐出圧を設定圧に調整する電磁切換弁(第
2燃圧切換弁)9,燃料圧力保持機構としての絞り10
が設けられている。
【0046】電磁切換弁9は電力を受けた作動時には返
送路3Bを開放し、電力を絶たれた停止時には返送路3
Bを閉鎖するようになっており、コントローラ(図示せ
ず)により、電磁切換弁9の開閉が制御される。このコ
ントローラでは、エンジンの始動時に電磁切換弁9を開
放し、通常運転状態(始動時以後)は電磁切換弁9を閉
鎖するように制御する。ここで、エンジンの始動時と
は、イグニッションキースイッチの入力で始動運転モー
ドが開始された時点からこの始動運転モードが終了して
所定時間(例えば2秒)経過する時点までと規定され
る。一方、通常運転状態とは、この所定時間経過した後
である。なお、ここでは、エンジンの停止時にも、電磁
切換弁9が閉鎖される。
【0047】燃料圧力保持機構としての絞り10は、燃
料通路3の返送路3Bの電磁切換弁9の直下流部分に設
けられている。この絞り10は、エンジンの始動直後、
返送路3Bが開放していても、少なくとも低圧レギュレ
ータ8で制御される設定圧に近い程度の燃料圧力が得ら
れるようにするためのもので、ここでは、燃料通路3の
内径を絞っただけの固定絞りとなっている。
【0048】次に、本装置において特徴となる追加デバ
イスについて説明する。この追加デバイスは、燃料通路
3の返送路3Bの燃料噴射弁1の直下流部分に追加接続
されるものであり、高圧レギュレータ57と、バイパス
通路(第1バイパス通路)55と、このバイパス通路5
5に設けられている電磁切換弁(第1燃圧切換弁)56
とから構成されている。
【0049】高圧レギュレータ57は、インジェクタ1
の下流部分、即ち、燃料通路3の返送路3Bに設けられ
ている。この高圧レギュレータ14は、高圧燃料ポンプ
5からの吐出圧が設定圧を越えるまでは閉鎖していて、
吐出圧が設定圧を越えると、この越えた圧力分の燃料に
ついては下流側へ流すようにして、インジェクタ1にお
ける燃料圧力を所定圧に安定させるようになっている。
ここで、設定圧は2MPaに設定されている。
【0050】そして、バイパス通路(第1バイパス通
路)55は、インジェクタ1部分の燃料を、高圧レギュ
レータ57を迂回させて下流側へ排出させることができ
るように、高圧レギュレータ57の上流側部分と下流側
部分とを接続する。電磁切換弁(第1燃圧切換弁)56
は、このバイパス通路55に設けられ、電磁切換弁9と
ほぼ同様に構成され、高圧燃料ポンプ5からの吐出圧を
設定圧に調整する。即ち、電磁切換弁56は電力を受け
た作動時には返送路3Bを開放し、電力を絶たれた停止
時には返送路3Bを閉鎖するようになっており、コント
ローラ(図示せず)により、電磁切換弁56の開閉が制
御される。このコントローラでは、エンジンの始動時に
電磁切換弁56を開放し、通常運転状態(始動時以後)
は電磁切換弁56を閉鎖するように制御する。
【0051】コントローラでは、始動直後には、始動モ
ードで制御を行い、この始動モードが完了すると、高圧
レギュレータ14のみで燃料圧力を5MPaに調整する
第1の高圧モード(後述の第2の高圧モードよりも低圧
なので、低圧モードという)と、高圧レギュレータ14
と高圧レギュレータ57とを同時に用いて燃料圧力を7
MPaに調整する第2の高圧モード(第1の高圧モード
よりも高圧なので、高圧モードという)とのいずれかに
切り換える。
【0052】低圧モード時には、電磁切換弁9は閉鎖
し、電磁切換弁56は開放し、これにより、高圧レギュ
レータ14による圧力調整(5MPa)を行ない、高圧
モード時には、電磁切換弁9,56をともに閉鎖して、
高圧レギュレータ57による圧力調整(2MPa)と高
圧レギュレータ14による圧力調整(5MPa)との和
(即ち、7MPa)の圧力調整を行なうようになってい
る。
【0053】この低圧モード、高圧モードの切換は、エ
ンジン回転数に基づいて行ない、エンジン回転数が所定
回転数(例えば、2500rpm)以下ならば、低圧モ
ードとし、エンジン回転数が所定回転数(2500rp
m)以上なら高圧モードとする。また、コントローラで
は、インジェクタゲインについて、低圧モード時には、
その燃料圧力(5MPa)に合ったもの(低圧用インジ
ェクタゲイン)を選択し、高圧モード時には、その燃料
圧力(7MPa)にあったもの(高圧用インジェクタゲ
イン)を選択して、それぞれインジェクタの駆動を制御
するようになっている。
【0054】本実施形態の装置は、このように構成され
るので、次のように燃料供給制御を行なう。つまり、図
1を参照すると、本装置では、エンジンが始動すると、
低圧燃料ポンプ4及び高圧燃料ポンプ5も起動するが、
これと同時に、コントローラが、電磁切換弁9を開放す
るとともに、追加デバイスにおける電磁切換弁56も開
放し、燃料噴射弁1をエンジン始動モードで駆動制御す
る。即ち、エンジン始動モードのインジェクタゲインを
選択する。この場合、低圧燃料ポンプ4から吐出され、
下流の低圧レギュレータ8で所定の低圧値(0.33M
Pa)に調圧された燃料が、インジェクタ1に供給さ
れ、余った燃料は、燃料タンクに戻される。
【0055】このエンジン始動直後には、高圧燃料ポン
プ5はすぐには吐出圧が上がらず、却って、燃料通路3
内の燃料流の流通の抵抗になって低圧燃料ポンプ4から
の吐出圧が十分に発揮されなくなってしまうが、本装置
では、高圧燃料ポンプ5と並列に設けられたバイパス通
路11を通じて、燃料噴射弁1側へ燃料が供給されるの
で、燃料噴射弁1からは、低圧レギュレータ8で調整さ
れる圧力(0.33MPa)程度の燃料圧力で燃料噴射
を行なえる。
【0056】一般に、エンジンの始動直後は、燃焼に必
要とする燃料量も少なく、従って、燃料噴射のパルス幅
も短く、また燃料噴射のパルスタイミングも、従来のマ
ルチポイントインジェクション(MPI)と同様に、吸
気行程中のみで十分であり、これに応じて、エンジン始
動時モードのインジェクタゲインが選択されて燃料噴射
が行なわれるので、この低圧レギュレータ8の調整圧レ
ベル程度の燃料圧力であってもこの燃料圧力が安定して
いれば、エンジンの回転を滑らかに上昇させることがで
きる。
【0057】この後、エンジンの始動後所定の時間を経
過し、ベーパの排出が十分に行なわれた後には、コント
ローラは常に電磁切換弁9を閉鎖状態とする。この後
は、エンジン回転数に応じて追加デバイスの電磁切換弁
56等を開閉制御する。例えば、エンジン回転数が所定
回転数(2500rpm)以下ならば電磁切換弁56を
開放し、燃料噴射弁1を、通常運転モードのうち低圧モ
ード(アイドル時モード)で駆動制御する。即ち、低圧
用インジェクタゲインを選択する。この場合、燃料圧力
は、高圧レギュレータ14で調整され、高圧燃料ポンプ
5の吐出圧が有効に働くようになる。即ち、低圧燃料ポ
ンプ4から吐出され高圧燃料ポンプ5で高圧に加圧され
るとともに、高圧レギュレータ14で所定の高圧値(5
MPa)に調圧された燃料が、燃料噴射弁1に供給さ
れ、余った燃料は、燃料タンク2に戻される。
【0058】さらに、エンジン回転数が所定回転数(2
500rpm)以上に高くなった場合には、コントロー
ラは電磁切換弁9を閉鎖するとともに、追加デバイスに
おける電磁切換弁56を閉鎖する。燃料噴射弁1は、高
圧モード(アイドル時以外のモード)で駆動制御する。
即ち、高圧用インジェクタゲインを選択する。低圧燃料
ポンプ4から吐出され高圧燃料ポンプ5で高圧に加圧さ
れるとともに、追加デバイスにおける高圧レギュレータ
57及び高圧レギュレータ14により所定の圧力値(7
MPa)に調圧された燃料が、燃料噴射弁1に供給さ
れ、余った燃料は、燃料タンク2に戻される。
【0059】したがって、アイドル時以外には、高圧モ
ードによる高い燃料圧力(7MPa)で燃費や出力を向
上させることができる。アイドル時には、低圧モードに
よる比較的低い燃料圧力(5MPa)でインジェクタ駆
動音の増大を防止することができるという利点がある。
また、アイドル時にはエンジン回転数が低く燃料流量が
少ないため、燃料圧力を高めると高圧レギュレータ14
のリフト量が微小となってゴミかみのおそれがあるが、
本装置ではアイドル時には、燃料圧力が比較的低くされ
るので、低流量に起因したゴミかみ等を防止することが
できるという利点がある。
【0060】なお、燃料圧力の切換時には、燃圧挙動に
よっては、燃料の噴射量を補正しなくてはならないが、
本装置ではこのような場合の噴射量補正を行なわなくて
もトルクショック等の問題は少なく、滑らかにトルクの
増減を行なうことができるということが確認されてい
る。さらに、第1実施形態の装置においては、エンジン
における通常の使用モードである高圧モード(アイドル
時以外)時に電磁切換弁9,56を閉鎖することにして
いる(即ち、電流を流さない状態にしている)ことか
ら、電力消費量が少ないため経済的であるという利点が
ある。また、通常使用されている装置に追加デバイスを
接続するという簡素な構成としていることから、装置の
改良が容易であるという利点もある。
【0061】また、電磁切換弁56が故障した場合(例
えば、電磁切換弁56が閉鎖したまま動かなくなった場
合)は、始動時燃圧は2MPaとなるが、正常時の燃圧
0.33MPaと差が小さく、従って、0.33MPa
のつもりでインジェクタ1を開弁しても始動不能に陥る
ことはない。さらに、電磁切換弁9が故障した場合(例
えば、電磁切換弁9が閉鎖したまま動かなくなった場
合)は、始動時燃圧は5MPaとなり、0.33MPa
のつもりでインジェクタ1を開弁すると、大量の燃料が
供給されるため、この状態では始動できないが、スロッ
トルを開き、多くの空気を吸入させることで可燃空燃比
となり始動することができることから、装置の信頼性を
高めることができる。
【0062】次に、第1実施形態の変形例について説明
する。図2は第1実施形態の変形例の装置の構成を模式
的に示すものである。本第1実施形態の変形例の装置
は、図2に示すように、第1実施形態の装置と、追加デ
バイスにおける高圧レギュレータ(設定圧2MPa)5
7に代えて、高圧レギュレータ(設定圧7MPa)59
が用いられている。なお、その他については、第1実施
形態と同様に構成されている。
【0063】高圧レギュレータ59は、高圧燃料ポンプ
5からの吐出圧を設定圧(7MPa)に調整するもので
あり、高圧燃料ポンプ5からの吐出圧が設定圧(7MP
a)を越えるまでは閉鎖していて、吐出圧が設定圧を越
えると、この越えた圧力分の燃料については下流部分に
流すようにして、燃料噴射弁1における燃料圧力を所定
圧に安定させるようになっている。
【0064】コントローラでは、始動直後には、始動モ
ードで制御を行い、この始動モードが完了すると、高圧
レギュレータ14のみで燃料圧力を5MPaに調整する
第1の高圧モード(後述の第2の高圧モードよりも低圧
なので、低圧モードという)と、高圧レギュレータ59
のみ用いて燃料圧力を7MPaに調整する第2の高圧モ
ード(第1の高圧モードよりも高圧なので、高圧モード
という)とのいずれかに切り換える。
【0065】低圧モード時には、電磁切換弁9は閉鎖
し、電磁切換弁56は開放し、これにより、高圧レギュ
レータ14による圧力調整(5MPa)を行ない、高圧
モード時には、電磁切換弁9を開放し、電磁切換弁56
を閉鎖して、高圧レギュレータ59による圧力調整(7
MPa)を行なうようになっている。この低圧モード、
高圧モードの切換は、エンジン回転数に基づいて行な
い、エンジン回転数が所定回転数(例えば、2500r
pm)以下ならば、低圧モードとし、エンジン回転数が
所定回転数(2500rpm)以上なら高圧モードとす
る。
【0066】また、コントローラでは、インジェクタゲ
インについて、低圧モード時には、その燃料圧力(5M
Pa)に合ったもの(低圧用インジェクタゲイン)を選
択し、高圧モード時には、その燃料圧力(7MPa)に
あったもの(高圧用インジェクタゲイン)を選択して、
それぞれインジェクタの駆動を制御するようになってい
る。
【0067】本変形例の装置は、このように構成される
ので、次のように燃料供給制御を行なう。つまり、図2
を参照すると、本装置では、エンジンが始動すると、低
圧燃料ポンプ4及び高圧燃料ポンプ5も起動するが、こ
れと同時に、コントローラが、電磁切換弁9を開放する
とともに、追加デバイスにおける電磁切換弁56も開放
し、燃料噴射弁1をエンジン始動モードで駆動制御す
る。即ち、エンジン始動モードのインジェクタゲインを
選択する。この場合、低圧燃料ポンプ4から吐出され、
下流の低圧レギュレータ8で所定の低圧値に調圧された
燃料が、インジェクタ1に供給され、余った燃料は、燃
料タンクに戻される。
【0068】このエンジン始動直後には、高圧燃料ポン
プ5はすぐには吐出圧が上がらず、却って、燃料通路3
内の燃料流の流通の抵抗になって低圧燃料ポンプ4から
の吐出圧が十分に発揮されなくなってしまうが、本装置
では、高圧燃料ポンプ5と並列に設けられたバイパス通
路11を通じて、燃料噴射弁1側へ燃料が供給されるの
で、燃料噴射弁1からは、低圧レギュレータ8で調整さ
れる圧力(0.33MPa)程度の燃料圧力で燃料噴射
を行なえる。
【0069】一般に、エンジンの始動直後は、燃焼に必
要とする燃料量も少なく、従って、燃料噴射のパルス幅
も短く、また燃料噴射のパルスタイミングも、従来のマ
ルチポイントインジェクション(MPI)と同様に、吸
気行程中のみで十分であり、これに応じて、エンジン始
動時モードのインジェクタゲインが選択されて燃料噴射
が行なわれるので、この低圧レギュレータ8の調整圧レ
ベル程度の燃料圧力であってもこの燃料圧力が安定して
いれば、エンジンの回転を滑らかに上昇させることがで
きる。
【0070】この後、エンジンの始動後所定の時間を経
過し、ベーパの排出が十分に行なわれた後には、コント
ローラは常に電磁切換弁9,56のいずれかを閉鎖状態
とする。これらの電磁切換弁9,56は、エンジン回転
数に応じて開閉制御する。例えば、エンジン回転数が所
定回転数(2500rpm)以下ならば、電磁切換弁9
を閉鎖するとともに、電磁切換弁56を開放し、燃料噴
射弁1を、通常運転モードのうち低圧モード(アイドル
時モード)で駆動制御する。即ち、低圧用インジェクタ
ゲインを選択する。この場合、燃料圧力は、高圧レギュ
レータ14で調整され、高圧燃料ポンプ5の吐出圧が有
効に働くようになる。即ち、低圧燃料ポンプ4から吐出
され高圧燃料ポンプ5で高圧に加圧されるとともに、高
圧レギュレータ14で所定の高圧値(5MPa)に調圧
された燃料が、燃料噴射弁1に供給され、余った燃料
は、燃料タンク2に戻される。
【0071】さらに、エンジン回転数が所定回転数(2
500rpm)以上に高くなった場合には、コントロー
ラは電磁切換弁9を開放するとともに、追加デバイスに
おける電磁切換弁56を閉鎖する。燃料噴射弁1は、高
圧モード(アイドル時以外のモード)で駆動制御する。
即ち、高圧用インジェクタゲインを選択する。低圧燃料
ポンプ4から吐出され高圧燃料ポンプ5で高圧に加圧さ
れるとともに、追加デバイスにおける高圧レギュレータ
59により所定の圧力値(7MPa)に調圧された燃料
が、燃料噴射弁1に供給され、余った燃料は、燃料タン
ク2に戻される。
【0072】したがって、アイドル時以外には、高圧モ
ードによる高い燃料圧力(7MPa)で燃費や出力を向
上させることができる。アイドル時には、低圧モードに
よる比較的低い燃料圧力(5MPa)でインジェクタ駆
動音の増大を防止することができるという利点がある。
また、アイドル時にはエンジン回転数が低く燃料流量が
少ないため、燃料圧力を高めると高圧レギュレータ14
のリフト量が微小となってゴミかみのおそれがあるが、
本装置ではアイドル時には、燃料圧力が比較的低くされ
るので、低流量に起因したゴミかみ等を防止することが
できるという利点がある。
【0073】なお、燃料圧力の切換時には、燃圧挙動に
よっては、燃料の噴射量を補正しなくてはならないが、
本装置ではこのような場合の噴射量補正を行なわなくて
もトルクショック等の問題は少なく、滑らかにトルクの
増減を行なうことができるということが確認されてい
る。また、通常使用されている装置に追加デバイスを接
続するという簡素な構成としていることから、装置の改
良が容易であるという利点もある。
【0074】次に、第2実施形態について説明する。図
3は第2実施形態の装置の構成を模式的に示すものであ
る。本実施形態の装置は、図3に示すように、第1実施
形態の装置と追加デバイスの接続の構成及び高圧レギュ
レータが異なる。つまり、高圧レギュレータ(設定圧5
MPa)14に代えて、高圧レギュレータ(設定圧7M
Pa)59を用いており、追加デバイスをバイパス通路
13及びバイパス通路58に並列に接続している。な
お、その他については第1実施形態と同様に構成されて
いる。
【0075】また、追加デバイスは、バイパス通路(第
2バイパス通路)60と、電磁切換弁56と、高圧レギ
ュレータ(第2高圧制御弁)14とから構成されてお
り、電磁切換弁56と高圧レギュレータ14とは直列に
配置されている。つまり、本実施形態の装置において
は、追加デバイスの高圧レギュレータに5MPaに調圧
できる高圧レギュレータ14を使用し、第2バイパス通
路における高圧レギュレータに7MPaに調圧できる高
圧レギュレータ59を使用している。なお、電磁切換弁
56及び高圧レギュレータ14の構成は第1実施形態の
装置と同様である。
【0076】コントローラでは、始動直後には、始動モ
ードで制御を行い、この始動モードが完了すると、高圧
レギュレータ14のみで燃料圧力を5MPaに調整する
第1の高圧モード(後述の第2の高圧モードよりも低圧
なので、低圧モードという)と、高圧レギュレータ57
のみを用いて燃料圧力を7MPaに調整する第2の高圧
モード(第1の高圧モードよりも高圧なので、高圧モー
ドという)とのいずれかに切り換える。
【0077】低圧モード時には、電磁切換弁9は閉鎖
し、電磁切換弁56は開放し、これにより、高圧レギュ
レータ14による圧力調整(5MPa)を行ない、高圧
モード時には、電磁切換弁9,56をともに閉鎖して、
高圧レギュレータ57のみによる圧力調整(7MPa)
を行なうようになっている。この低圧モード、高圧モー
ドの切換は、エンジン回転数に基づいて行ない、エンジ
ン回転数が所定回転数(例えば、2500rpm)以下
ならば、低圧モードとし、エンジン回転数が所定回転数
(2500rpm)以上なら高圧モードとする。
【0078】また、コントローラでは、インジェクタゲ
インについて、低圧モード時には、その燃料圧力(5M
Pa)に合ったもの(低圧用インジェクタゲイン)を選
択し、高圧モード時には、その燃料圧力(7MPa)に
あったもの(高圧用インジェクタゲイン)を選択して、
それぞれインジェクタの駆動を制御するようになってい
る。
【0079】本実施形態の装置は、このように構成され
るので、次のように燃料供給制御を行なう。つまり、図
3を参照すると、本装置では、エンジンが始動すると、
低圧燃料ポンプ4及び高圧燃料ポンプ5も起動するが、
これと同時に、コントローラが、電磁切換弁9を開放す
るとともに、追加デバイスにおける電磁切換弁56も開
放し、燃料噴射弁1をエンジン始動モードで駆動制御す
る。即ち、エンジン始動モードのインジェクタゲインを
選択する。この場合、低圧燃料ポンプ4から吐出され、
下流の低圧レギュレータ8で所定の低圧値に調圧された
燃料が、インジェクタ1に供給され、余った燃料は、燃
料タンクに戻される。
【0080】このエンジン始動直後には、高圧燃料ポン
プ5はすぐには吐出圧が上がらず、却って、燃料通路3
内の燃料流の流通の抵抗になって低圧燃料ポンプ4から
の吐出圧が十分に発揮されなくなってしまうが、本装置
では、高圧燃料ポンプ5と並列に設けられたバイパス通
路11を通じて、燃料噴射弁1側へ燃料が供給されるの
で、燃料噴射弁1からは、低圧レギュレータ8で調整さ
れる圧力(0.33MPa)程度の燃料圧力で燃料噴射
を行なえる。
【0081】一般に、エンジンの始動直後は、燃焼に必
要とする燃料量も少なく、従って、燃料噴射のパルス幅
も短く、また燃料噴射のパルスタイミングも、従来のマ
ルチポイントインジェクション(MPI)と同様に、吸
気行程中のみで十分であり、これに応じて、エンジン始
動時モードのインジェクタゲインが選択されて燃料噴射
が行なわれるので、この低圧レギュレータ8の調整圧レ
ベル程度の燃料圧力であってもこの燃料圧力が安定して
いれば、エンジンの回転を滑らかに上昇させることがで
きる。
【0082】この後、エンジンの始動後所定の時間を経
過し、ベーパの排出が十分に行なわれた後には、コント
ローラは常に電磁切換弁9を閉鎖状態とする。この後
は、エンジン回転数に応じて追加デバイスの電磁切換弁
56等を開閉制御する。例えば、エンジン回転数が所定
回転数(2500rpm)以下ならば電磁切換弁56を
開放し、燃料噴射弁1を、通常運転モードのうち低圧モ
ード(アイドル時モード)で駆動制御する。即ち、低圧
用インジェクタゲインを選択する。この場合、燃料圧力
は、高圧レギュレータ14で調整され、高圧燃料ポンプ
5の吐出圧が有効に働くようになる。即ち、低圧燃料ポ
ンプ4から吐出され高圧燃料ポンプ5で高圧に加圧され
るとともに、高圧レギュレータ14で所定の高圧値(5
MPa)に調圧された燃料が、燃料噴射弁1に供給さ
れ、余った燃料は、燃料タンク2に戻される。
【0083】さらに、エンジン回転数が所定回転数(2
500rpm)以上に高くなった場合、電磁切換弁56
を閉鎖し、燃料噴射弁1は、通常運転モードのうち高圧
モード(アイドル時以外のモード)で駆動制御する。即
ち、高圧用インジェクタゲインを選択する。低圧燃料ポ
ンプ4から吐出され高圧燃料ポンプ5で高圧に加圧され
るとともに、追加デバイスにおける高圧レギュレータ5
9により所定の圧力値(7MPa)に調圧された燃料
が、燃料噴射弁1に供給され、余った燃料は、燃料タン
ク2に戻される。
【0084】したがって、アイドル時以外には、高圧モ
ードによる高い燃料圧力(7MPa)で燃費や出力を向
上させることができる。アイドル時には、低圧モードに
よる比較的低い燃料圧力(5MPa)でインジェクタ駆
動音の増大を防止することができるという利点がある。
また、アイドル時にはエンジン回転数が低く燃料流量が
少ないため、燃料圧力を高めると高圧レギュレータ14
のリフト量が微小となってゴミかみのおそれがあるが、
本装置ではアイドル時には、燃料圧力が比較的低くされ
るので、低流量に起因したゴミかみ等を防止することが
できるという利点がある。
【0085】なお、燃料圧力の切換時には、燃圧挙動に
よっては、燃料の噴射量を補正しなくてはならないが、
本装置ではこのような場合の噴射量補正を行なわなくて
もトルクショック等の問題は少なく、滑らかにトルクの
増減を行なうことができるということが確認されてい
る。さらに、第2実施形態の装置においては、エンジン
における通常の使用モードである高圧モード(アイドル
時以外)時に電磁切換弁9,56を閉鎖することにして
いる(即ち、電流を流さない状態にしている)ことか
ら、電力消費量が少ないため経済的であるという利点が
ある。また、通常使用されている装置に追加デバイスを
接続するという簡素な構成としていることから、装置の
改良が容易であるという利点もある。
【0086】また、電磁切換弁56が故障した場合(例
えば、電磁切換弁56が閉鎖したまま動かなくなった場
合)は、始動時燃圧は0.33MPaとなるため問題は
ない。さらに、電磁切換弁9が故障した場合(例えば、
電磁切換弁9が閉鎖したまま動かなくなった場合)は、
始動時燃圧は5MPaとなり、0.33MPaのつもり
でインジェクタ1を開弁すると、大量の燃料が供給され
るため、この状態では始動できないが、スロットルを開
き、多くの空気を吸入させることで可燃空燃比となり始
動することができることから、装置の信頼性を高めるこ
とができる。
【0087】ところで、エンジンの高回転における圧縮
行程噴射の燃費向上(燃圧7MPa)と、エンジンの低
回転時(アイドル時)のインジェクタ駆動音低減(燃圧
5MPa)等の理由から、第1,2実施形態のように、
燃料圧力を制御できるような装置とするためには切換弁
及び高圧レギュレータが必要となるため、燃料系の装置
(燃料系システム)が複雑となったり、制御ロジックが
複雑になるため、マッチング工数も増えるという課題が
残る。
【0088】次に説明する第3実施形態は、このような
課題も解決しうるものである。なお、図4は第3実施形
態の装置の構成を模式的に示すものである。本実施形態
の装置は、図4に示すように、第1実施形態の装置の電
磁切換弁56に代えて、絞り(オリフィス)62を用い
ている点が異なっている。なお、その他については第1
実施形態の装置と同様に構成されている。また、高圧レ
ギュレータ14は燃料圧力を5MPaに調圧するもので
あるが、7MPaに調圧するものに変更してもよい。
【0089】なお、切換時定数は回転の影響が微小で安
定しているが、電磁切換弁の開放,閉鎖の切換時はデッ
ドタイムが存在し、レギュレータの固体差もあり得るた
め、燃圧に同期させたインジェクタゲインの切換えには
燃圧センサ63を使用することが好ましい。絞り62
は、高圧燃料ポンプ5の能力と要求燃圧特性とから内径
を例えばφ0.4としている。また、絞り10の内径は
絞り62よりも大きく、例えばφ0.8とする。
【0090】コントローラでは、始動直後には、始動モ
ードで制御を行い、この始動モードが完了すると、エン
ジンの低回転時には、主として、高圧レギュレータ14
のみで燃料圧力を5MPaに調整するが、エンジン回転
数の増加に応じて高圧燃料ポンプ5の吐出流量が増加し
ていくと、絞り62の抵抗が大きくなって、絞り62の
上流側、即ち、インジェクタ1側の燃料圧力を増加させ
ていき、インジェクタ1側の燃料圧力が7MPaに達す
ると、高圧レギュレータ57が適宜開放しながらインジ
ェクタ1側の燃料圧力を7MPaに調整する。
【0091】したがって、エンジン回転数に応じて、5
MPa〜7MPaの範囲で連続的に燃料圧力が調整され
ることになる。ただし、絞り62の抵抗はエンジンの低
回転時にも作用するので、実質的な燃料圧力の制御範囲
は5.5〜7MPa程度と考えられる。なお、コントロ
ーラでは、燃圧センサ63からの検出情報に基づいて、
燃圧に応じたインジェクタゲインを設定して、インジェ
クタ1の駆動を制御するようになっている。
【0092】本実施形態の装置は、このように構成され
るので、次のように燃料供給制御を行なう。つまり、図
4を参照すると、本装置では、エンジンが始動すると、
低圧燃料ポンプ4及び高圧燃料ポンプ5も起動するが、
これと同時に、コントローラが、電磁切換弁9を開放
し、燃料噴射弁1をエンジン始動モードで駆動制御す
る。即ち、エンジン始動モードのインジェクタゲインを
選択する。この場合、低圧燃料ポンプ4から吐出され、
下流の低圧レギュレータ8で所定の低圧値に調圧された
燃料が、インジェクタ1に供給され、余った燃料は、燃
料タンクに戻される。
【0093】このエンジン始動直後には、高圧燃料ポン
プ5はすぐには吐出圧が上がらず、却って、燃料通路3
内の燃料流の流通の抵抗になって低圧燃料ポンプ4から
の吐出圧が十分に発揮されなくなってしまうが、本装置
では、高圧燃料ポンプ5と並列に設けられたバイパス通
路11を通じて、燃料噴射弁1側へ燃料が供給されるの
で、燃料噴射弁1からは、低圧レギュレータ8で調整さ
れる圧力(0.33MPa)程度の燃料圧力で燃料噴射
を行なえる。
【0094】一般に、エンジンの始動直後は、燃焼に必
要とする燃料量も少なく、従って、燃料噴射のパルス幅
も短く、また燃料噴射のパルスタイミングも、従来のマ
ルチポイントインジェクション(MPI)と同様に、吸
気行程中のみで十分であり、これに応じて、エンジン始
動時モードのインジェクタゲインが選択されて燃料噴射
が行なわれるので、この低圧レギュレータ8の調整圧レ
ベル程度の燃料圧力であってもこの燃料圧力が安定して
いれば、エンジンの回転を滑らかに上昇させることがで
きる。
【0095】この後、エンジンの始動後所定の時間を経
過し、ベーパの排出が十分に行なわれた後には、コント
ローラは常に電磁切換弁9を閉鎖状態とする。この後
は、エンジンの回転数に応じて、絞り62及び高圧レギ
ュレータ14,57により燃料圧力が調整される。例え
ば、エンジン回転数が低ければ絞り62は大きな抵抗と
ならず(例えば、0.5MPa程度)、5.5MPa程
度に燃圧が調整される。そして、エンジン回転数の増加
に応じて、絞り62による抵抗が増大し、燃圧を高めて
いく。そして、インジェクタ1側の燃圧が7MPaとな
ると高圧レギュレータ57が適宜、開放しながら燃圧を
7MPaに調整する。一方、エンジン回転数が所定回転
数(2500rpm)以下では、燃料噴射弁1は燃圧セ
ンサ63からの検出情報に基づいて、燃圧に応じてイン
ジェクタゲインを設定されて制御される。
【0096】この場合、燃料圧力は高圧レギュレータ1
4で調整され、高圧燃料ポンプ5の吐出圧が有効に働く
ようになる。即ち、低圧燃料ポンプ4から吐出され高圧
燃料ポンプ5で高圧に加圧されるとともに、高圧燃料ポ
ンプ4からの吐出量が少ないため絞り62及び高圧レギ
ュレータ14が有効に作用し、絞り62及び高圧レギュ
レータ14で所定の圧力値(5.5〜7MPa)に調圧
された燃料が、燃料噴射弁1に供給され、余った燃料
は、燃料タンク2に戻される。なお、絞りを使用してい
ることから、この絞りにより圧送が生じることを利用す
るものであるため、エンジンの回転数によってポンプの
吐出量が変化することにより、燃料圧力が変化すること
になる。
【0097】さらに、エンジン回転数が所定回転数(2
500rpm)以上に高くなった場合には、燃料噴射弁
1を、高圧モード(アイドル時以外のモード)で駆動制
御する。即ち、高圧用インジェクタゲインを選択する。
この時、燃圧センサ出力を用いないのは、2500rp
m以上では燃圧がほぼ一定であり、センサ出力におうじ
てゲインを選択するよりもエンジンコンピュータの計算
負荷が軽減できるとともに、センサの誤差等の影響を受
けることがないためである。低圧燃料ポンプ4から吐出
され高圧燃料ポンプ5で高圧に加圧されるとともに、高
圧燃料ポンプ4からの吐出量が多くなるため高圧レギュ
レータ57,14が有効に作用し、追加デバイスにおけ
る高圧レギュレータ57及び高圧レギュレータ14によ
り所定の圧力値(7MPa)に調圧された燃料が、燃料
噴射弁1に供給され、余った燃料は、燃料タンク2に戻
される。
【0098】次に、第3実施形態の変形例について説明
する。図5は第3実施形態の変形例を模式的に示すもの
である。本実施形態の装置は、図5に示すように、第3
実施形態の装置の絞り(オリフィス)62の設けられて
いる位置が異なっている。なお、その他については第3
実施形態の装置と同様に構成されている。また、高圧レ
ギュレータ14は燃料圧力を2MPaに調圧するもので
あり、高圧レギュレータ57は5MPaに調圧するもの
である。
【0099】コントローラでは始動直後には、始動モー
ドで制御を行い、この始動モードが完了すると、エンジ
ンの低回転時には、主として、高圧レギュレータ57の
みで燃料圧力を5MPaに調整するが、エンジン回転数
の増加に応じて高圧燃料ポンプ5の吐出流量が増加して
いくと、絞り62の抵抗が大きくなって、絞り62の上
流側、即ち、インジェクタ1側の燃料圧力が7MPaに
達すると、高圧レギュレータ57が適宜開放しながらイ
ンジェクタ1側の燃料圧力を7MPaに調整する。
【0100】したがって、エンジン回転数に応じて、5
MPa〜7MPaの範囲で連続的に燃料圧力が調整され
ることになる。ただし、絞り62の抵抗はエンジンの低
回転時にも作用するので、実質的な燃料圧力の制御範囲
は5.5〜7MPa程度と考えられる。なお、コントロ
ーラでは、燃圧センサ63からの検出情報に基づいて、
燃圧に応じたインジェクタゲインを設定して、インジェ
クタ1の駆動を制御するようになっている。
【0101】本変形例の装置は、このように構成される
ので、次のように燃料供給制御を行なう。つまり、図5
を参照すると、本装置では、エンジンが始動すると、低
圧燃料ポンプ4及び高圧燃料ポンプ5も起動するが、こ
れと同時に、コントローラが、電磁切換弁9を開放し、
燃料噴射弁1をエンジン始動モードで駆動制御する。即
ち、エンジン始動モードのインジェクタゲインを選択す
る。この場合、低圧燃料ポンプ4から吐出され、下流の
低圧レギュレータ8で所定の低圧値に調圧された燃料
が、インジェクタ1に供給され、余った燃料は、燃料タ
ンクに戻される。
【0102】このエンジン始動直後には、高圧燃料ポン
プ5はすぐには吐出圧が上がらず、却って、燃料通路3
内の燃料流の流通の抵抗になって低圧燃料ポンプ4から
の吐出圧が十分に発揮されなくなってしまうが、本装置
では、高圧燃料ポンプ5と並列に設けられたバイパス通
路11を通じて、燃料噴射弁1側へ燃料が供給されるの
で、燃料噴射弁1からは、低圧レギュレータ8で調整さ
れる圧力(0.33MPa)程度の燃料圧力で燃料噴射
を行なえる。
【0103】一般に、エンジンの始動直後は、燃焼に必
要とする燃料量も少なく、従って、燃料噴射のパルス幅
も短く、また燃料噴射のパルスタイミングも、従来のマ
ルチポイントインジェクション(MPI)と同様に、吸
気行程中のみで十分であり、これに応じて、エンジン始
動時モードのインジェクタゲインが選択されて燃料噴射
が行なわれるので、この低圧レギュレータ8の調整圧レ
ベル程度の燃料圧力であってもこの燃料圧力が安定して
いれば、エンジンの回転を滑らかに上昇させることがで
きる。
【0104】この後、エンジンの始動後所定の時間を経
過し、ベーパの排出が十分に行なわれた後には、コント
ローラは常に電磁切換弁9を閉鎖状態とする。この後
は、エンジンの回転数に応じて、絞り62及び高圧レギ
ュレータ14,57により燃料圧力が調整される。例え
ば、エンジン回転数が低ければ絞り62は大きな抵抗と
ならず(例えば、0.5MPa程度)、高圧レギュレー
タ57及び絞り62によって5.5MPa程度に燃圧が
調整される。そして、エンジン回転数の増加に応じて、
絞り62による抵抗が増大し、燃圧を高めていく。そし
て、インジェクタ1側の燃圧が7MPaとなると高圧レ
ギュレータ57が適宜、開放しながら燃圧を7MPaに
調整する。一方、エンジン回転数が所定回転数(250
0rpm)以下では、燃料噴射弁1は燃圧センサ63か
らの検出情報に基づいて、燃圧に応じてインジェクタゲ
インを設定されて制御される。
【0105】この場合、燃料圧力は高圧レギュレータ1
4で調整され、高圧燃料ポンプ5の吐出圧が有効に働く
ようになる。即ち、低圧燃料ポンプ4から吐出され高圧
燃料ポンプ5で高圧に加圧されるとともに、高圧燃料ポ
ンプ4からの吐出量が少ないため絞り62及び高圧レギ
ュレータ57が有効に作用し、絞り62及び高圧レギュ
レータ57で所定の圧力値(5.5〜7MPa)に調圧
された燃料が、燃料噴射弁1に供給され、余った燃料
は、燃料タンク2に戻される。なお、絞りを使用してい
ることから、この絞りにより圧送が生じることを利用す
るものであるため、エンジンの回転数によってポンプの
吐出量が変化することにより、燃料圧力が変化すること
になる。
【0106】さらに、エンジン回転数が所定回転数(2
500rpm)以上に高くなった場合には、燃料噴射弁
1を、高圧モード(アイドル時以外のモード)で駆動制
御する。即ち、高圧用インジェクタゲインを選択する。
この時、燃圧センサ出力を用いないのは、2500rp
m以上では燃圧がほぼ一定であり、センサ出力におうじ
てゲインを選択するよりもエンジンコンピュータの計算
負荷が軽減できるとともに、センサの誤差等の影響を受
けることがないためである。低圧燃料ポンプ4から吐出
され高圧燃料ポンプ5で高圧に加圧されるとともに、高
圧燃料ポンプ4からの吐出量が多くなるため高圧レギュ
レータ57,14が有効に作用し、追加デバイスにおけ
る高圧レギュレータ57及び高圧レギュレータ14によ
り所定の圧力値(7MPa)に調圧された燃料が、燃料
噴射弁1に供給され、余った燃料は、燃料タンク2に戻
される。
【0107】ところで、図6は第3実施形態及びその変
形例の装置の燃圧特性を示すものであり、縦軸は正味有
効圧力Peを、横軸はエンジン回転数をそれぞれ示して
いる。図示するように、アイドル時以外には、高圧モー
ドによる高い燃料圧力(7MPa)で燃費や出力を向上
させることができる。アイドル時には、低圧モードによ
る比較的低い燃料圧力(5MPa)でインジェクタ駆動
音の増大を防止することができるという利点がある。ま
た、アイドル時にはエンジン回転数が低く燃料流量が少
ないため、燃料圧力を高めると高圧レギュレータ14の
リフト量が微小となってゴミかみのおそれがあるが、本
装置ではアイドル時には、燃料圧力が比較的低くされる
ので、低流量に起因したゴミかみ等を防止することがで
きるという利点がある。
【0108】なお、本装置では、燃料圧力が滑らかに変
化するので、燃圧変動に対するトルクショック等の問題
は少なく、滑らかにトルクの増減を行なうことができる
という利点がある。さらに、本実施形態の装置において
は、電磁切換弁の代わりに絞り62を用いていることか
ら、電力消費量が少ないため経済的であるという利点が
ある。また、電磁切換弁を用いずに絞り62を用いると
いう簡素な構成としていることからコストを低減するこ
とができるため、安価に、燃費の向上、インジェクタ駆
動音の防止及び装置の信頼性の向上を図ることができる
という利点がある。
【0109】また、燃料圧力が高圧燃料ポンプ5の回転
数によって決まるため、電磁切換弁を制御するような制
御ロジックやマッチング工数が必要なくなるという利点
がある。なお、第1実施形態と第1実施形態の変形例の
場合は、それぞれ装置本体の高圧レギュレータとして2
MPa,7MPaに調圧できるものを用い、追加デバイ
スを5MPaに調圧できるものを用いてもよい。
【0110】また、第1実施形態、第1実施形態の変形
例、第2実施形態のそれぞれの装置では、燃料圧力をエ
ンジン始動時には0.33MPa、アイドル時には5M
Pa、アイドル時以外には7MPaになるようにしてい
るが、これらの設定圧に限られるものではない。また、
レギュレータによる圧力設定の仕方によっては、エンジ
ン全開時のトルクを向上させることができると考えられ
る。
【0111】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の内燃機関用燃料供給装置によれば、エンジンの運
転状態に応じて燃料圧力を設定することができるという
利点がある。つまり、アイドル時以外には、高圧モード
による高い燃料圧力で燃費や出力を向上させることがで
きる。アイドル時には、低圧モードによる比較的低い燃
料圧力でインジェクタ駆動音の増大を防止することがで
きるという利点がある。また、アイドル時にはエンジン
回転数が低く燃料流量が少ないため、燃料圧力を高める
とゴミかみのおそれがあるが、本装置ではアイドル時に
は、燃料圧力が比較的低くされるので、低流量に起因し
たゴミかみ等を防止することができるという利点があ
る。
【0112】請求項2記載の本発明の内燃機関用燃料供
給装置によれば、エンジンの運転状態に応じて燃料圧力
を設定することができるという利点がある。つまり、ア
イドル時以外には、高圧モードによる高い燃料圧力で燃
費や出力を向上させることができる。アイドル時には、
低圧モードによる比較的低い燃料圧力でインジェクタ駆
動音の増大を防止することができるという利点がある。
また、アイドル時にはエンジン回転数が低く燃料流量が
少ないため、燃料圧力を高めるとゴミかみのおそれがあ
るが、本装置ではアイドル時には、燃料圧力が比較的低
くされるので、低流量に起因したゴミかみ等を防止する
ことができるという利点がある。
【0113】請求項3及び請求項4記載の本発明の内燃
機関用燃料供給装置によれば、電磁切換弁を用いずに絞
りを用いるという簡素な構成としていることからコスト
を低減することができるとともに、アイドル時以外に
は、高圧モードによる高い燃料圧力で燃費や出力を向上
させることができる。アイドル時には、低圧モードによ
る比較的低い燃料圧力でインジェクタ駆動音の増大を防
止することができるという利点がある。また、電磁切換
弁の代わりに絞りを用いていることから、電力消費量が
少ないため経済的であるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の装置を示す模式的な構
成図である。
【図2】本発明の第1実施形態の変形例の装置を示す模
式的な構成図である。
【図3】本発明の第2実施形態の装置を示す模式的な構
成図である。
【図4】本発明の第3実施形態の装置を示す模式的な構
成図である。
【図5】本発明の第3実施形態の変形例の装置を示す模
式的な構成図である。
【図6】本発明の第3実施形態及びその変形例の装置に
より調整された燃圧特性を示す図である。
【図7】従来の内燃機関用燃料供給装置を示す模式的な
構成図である。
【図8】従来の内燃機関用燃料供給装置の要部と機関と
の関係を模式的に示す構成図である。
【図9】本発明の課題を説明するための圧縮行程におけ
る希薄燃焼の燃費向上率を示す図であって、(a)は燃
圧を5MPaとした場合における燃費向上率を示す図で
あり、(b)は燃圧を7MPaとした場合における燃費
向上率を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁 2 燃料タンク 3 燃料通路 3A 燃料通路の送給路 3B 燃料通路の返送路 4 低圧燃料ポンプ 5 高圧燃料ポンプ 6 燃料フィルタ 7,12,51 逆止弁 8 低圧制御手段としての低圧制御弁 9,56 電磁切換弁(燃圧切換弁) 10,50,53 燃料圧力保持機構としての固定絞り 11,13,55,60 バイパス通路 14,56,57,59 高圧制御手段としての高圧制
御弁 62 絞り 63 燃圧センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関にそなえられた燃料噴射弁と燃
    料タンクとの間に設けられ、該燃料タンクから該燃料噴
    射弁に至りさらに該燃料噴射弁から再び該燃料タンクに
    戻る循環回路として構成された燃料通路と、 該燃料通路における該燃料噴射弁の上流側に設けられ該
    内燃機関により駆動される高圧燃料ポンプと、 該高圧燃料ポンプの下流側の燃料通路部分に設けられ、
    該高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を制御する第
    1高圧制御手段と、 該第1高圧制御手段を迂回する第1バイパス通路部分に
    設けられ、該第1バイパス通路をエンジン運転状態に応
    じて開閉する第1燃圧切換弁と、 該第1高圧制御手段及び該第1バイパス通路部分の下流
    側の燃料通路部分に設けられ、該高圧燃料ポンプから吐
    出された燃料圧力を制御する第2高圧制御手段と、 該第2高圧制御手段を迂回する第2バイパス通路部分に
    設けられ、該第2バイパス通路をエンジン運転状態に応
    じて開閉する第2燃圧切換弁と、をそなえていることを
    特徴とする、内燃機関用燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関にそなえられた燃料噴射弁と燃
    料タンクとの間に設けられ、該燃料タンクから該燃料噴
    射弁に至りさらに該燃料噴射弁から再び該燃料タンクに
    戻る循環回路として構成された燃料通路と、 該燃料通路における該燃料噴射弁の上流側に設けられ該
    内燃機関により駆動される高圧燃料ポンプと、 該高圧燃料ポンプの下流側の燃料通路部分に設けられ、
    該高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を制御する第
    1高圧制御手段と、 該第1高圧制御手段を迂回する第1バイパス通路部分に
    設けられ、該第1バイパス通路をエンジン運転状態に応
    じて開閉する第1燃圧切換弁と、 該第1高圧制御手段及び該第1バイパス通路部分を迂回
    する第2バイパス通路部分に設けられ、該高圧燃料ポン
    プから吐出された燃料圧力を制御する第2高圧制御手段
    と、 該第2バイパス通路部分に該第2高圧制御手段と直列に
    設けられ、該第2バイパス通路をエンジン運転状態に応
    じて開閉する第2燃圧切換弁と、をそなえていることを
    特徴とする、内燃機関用燃料供給装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関にそなえられた燃料噴射弁と燃
    料タンクとの間に設けられ、該燃料タンクから該燃料噴
    射弁に至りさらに該燃料噴射弁から再び該燃料タンクに
    戻る循環回路として構成された燃料通路と、 該燃料通路における該燃料噴射弁の上流側に設けられ該
    内燃機関により駆動される高圧燃料ポンプと、 該高圧燃料ポンプの下流側の燃料通路部分に設けられ、
    該高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を制御する第
    1高圧制御手段と、 該第1高圧制御手段の下流側の燃料通路部分に設けら
    れ、該高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を該第1
    高圧制御手段により調圧された圧力よりも高圧な圧力に
    制御する第2高圧制御手段と、 該第1高圧制御手段及び該第2高圧制御手段を迂回する
    第1バイパス通路部分に設けられ、該第1バイパス通路
    をエンジン運転状態に応じて開閉する燃圧切換弁と、 該第1高圧制御手段を迂回する第2バイパス通路部分に
    設けられた絞りと、をそなえていることを特徴とする、
    内燃機関用燃料供給装置。
  4. 【請求項4】 内燃機関にそなえられた燃料噴射弁と燃
    料タンクとの間に設けられ、該燃料タンクから該燃料噴
    射弁に至りさらに該燃料噴射弁から再び該燃料タンクに
    戻る循環回路として構成された燃料通路と、 該燃料通路における該燃料噴射弁の上流側に設けられ該
    内燃機関により駆動される高圧燃料ポンプと、 該高圧燃料ポンプの下流側の燃料通路部分に設けられ、
    該高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を制御する第
    1高圧制御手段と、 該第1高圧制御手段の下流側の燃料通路部分に設けら
    れ、該高圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を該第1
    高圧制御手段により調圧された圧力よりも低圧な圧力に
    制御する第2高圧制御手段と、 該第1高圧制御手段及び該第2高圧制御手段を迂回する
    第1バイパス通路部分に設けられ、該第1バイパス通路
    をエンジン運転状態に応じて開閉する燃圧切換弁と、 該第2高圧制御手段を迂回する第2バイパス通路部分に
    設けられた絞りと、をそなえていることを特徴とする、
    内燃機関用燃料供給装置。
  5. 【請求項5】 該高圧燃料ポンプの上流側に設けられた
    低圧燃料ポンプと、 該低圧燃料ポンプの下流側の燃料通路部分に設けられ、
    該低圧燃料ポンプから吐出された燃料圧力を制御する低
    圧制御手段とをそなえていることを特徴とする、請求項
    1〜4のいずれかに記載の内燃機関用燃料供給装置。
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