JP5018374B2 - 内燃機関の燃料噴射システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料の圧力である燃圧を高めて内燃機関の燃料噴射装置に向けて圧送する低圧燃料圧送手段と、低圧燃料圧送手段により燃料噴射装置に向けて圧送される燃料の燃圧を高める高圧燃料圧送手段と、内燃機関に向けて燃料の噴射を制御する噴射制御手段と、を備える内燃機関の燃料噴射システムに関する。
内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置として、相対的に低圧で燃料を圧送するフィードポンプ(低圧燃料圧送手段)と、フィードポンプにより圧送された燃料の燃圧を高める高圧ポンプ(高圧燃料供給手段)とが設けられることがある。
高圧ポンプにおける燃料の吐出量の制御は、例えば高圧ポンプに設けられた調整弁(開閉弁、スピル弁ともいう)の開閉によって行われる。調整弁が開閉する際には、開閉動作に伴い、作動音が発生する。この作動音が騒音となる場合がある。
そこで、特許文献1には、内燃機関のアイドル時には、高圧ポンプの作動音の発生を回避し、安定な燃焼を維持する技術が記載されている。
特開2006−342685号公報
しかしながら、アイドル時など高圧燃料供給手段が停止している運転状態から、加速状態など高圧燃料供給が必要な運転状態へと変化した場合に、燃圧が目標の燃圧(以下目標燃圧という)に達するまでに遅れ(以下昇圧遅れという)が発生する。
この昇圧遅れが発生すると、燃焼室に噴射される燃料噴霧の状態が悪化し、燃料の微粒化が達成できないおそれがある。
そこで、本発明は上記の問題に鑑み、高圧燃料供給手段が停止している状態から運転状態が変化し高圧燃料供給が必要な運転状態へと変化したときに、燃圧が目標の燃圧に達するまでの期間に燃料噴射装置から内燃機関に供給される燃料の噴霧の状態を改善する燃料供給制御装置を含む内燃機関の燃料噴射システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、第一の燃圧に昇圧した燃料、及び前記第一の燃圧より高い第二の燃圧に昇圧した燃料を選択的に内燃機関の燃料噴射装置へ供給する燃料供給手段と、燃料供給手段によって燃料噴射装置へ供給される燃料の第二の燃圧への昇圧開始後の所定の時間内において、内燃機関に向けて内燃機関への燃料の噴射が完了する時点が吸気下死点より後の圧縮行程に入ってから吸気下死点よりもクランク角30°後までの期間に含まれるように燃料噴射装置を制御し、所定の時間が経過した後には、内燃機関に向けて内燃機関への燃料の噴射が完了する時点が吸気行程前半の期間に含まれるように燃料噴射装置を制御する噴射制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射システムが提供される。
請求項2に記載の発明によれば、噴射制御手段は、所定の時間内において燃料が噴射される期間が吸気下死点を含むように燃料噴射装置を制御することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃料噴射システム提供される。
請求項3に記載の発明によれば、燃料供給手段は、内燃機関の燃料噴射装置に向けて燃料を圧送する低圧燃料圧送手段と、低圧燃料圧送手段により圧送される燃料を更に昇圧する高圧燃料圧送手段とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の燃料噴射システムが提供される。
請求項4に記載の発明によれば、所定の時間は、燃料の圧力が、第一の燃圧より高く第二の燃圧以下の圧力である第三の所定の圧力と比して低い期間を含む、ことを特徴とする請求項1乃至3に記載の内燃機関の燃料噴射システムが提供される。
請求項5に記載の発明によれば、所定の時間は、所定の回数の燃焼サイクルが行われた期間を含むことを特徴とする請求項1乃至3に記載の内燃機関の燃料噴射システムが提供される。
本発明によれば、高圧燃料供給手段が停止している状態から運転状態が変更され高圧燃料供給が必要な運転状態へと変化したときに燃圧が目標の燃圧に達するまでの期間に燃料噴射装置から内燃機関に供給される燃料の噴霧の状態を改善して、ドライバビリティの向上又は排気エミッションの改善を可能とする効果を奏する。
各図において、同一または相当する部分には同一符号を付して説明を簡素化ないし省略する。
図1から図2は、実施例1の基本構成を説明するための模式図である。図1は内燃機関の全体を示す模式図である。同図において、内燃機関はエンジン本体40を含み、エンジン4には、下記の各種のセンサが取り付けられている。ECU(電子制御装置:Electronic Control Unit)12は、下記の各種センサからの情報を取り込み、制御を行う。
ECU12は、スロットルモータ49を制御して電子スロットル45を制御し、自由に開度設定を行って吸入空気量を調整することができる。スロットルポジションセンサ54を用いて電子スロットル45の開度を検出する。吸入空気はエアクリーナから吸気管63の中に進入し、エアフロセンサ56で吸入空気量が検出される。吸入空気はサージタンク55を通り、吸気ポートに入る。吸気弁48が開弁しているときには、吸気ポートを通って吸入空気は燃焼室43に流入する。燃焼室43の一部を囲う気筒(シリンダ46)にはピストン44が配置されている。燃焼室43は、シリンダ46内にあって吸気弁48、排気弁47及びピストン冠面441から形成される空間である。シリンダ46には燃料噴射装置である筒内インジェクタ13が設置されている。本実施例のエンジン4は、シリンダ46内(燃焼室43内)に直接燃料を噴射する直接噴射システムである。ECU12は筒内インジェクタ13を制御して燃料噴射の時期および、燃料噴射量を制御する。そのため、ECU12が、噴射制御手段を実現するものである。シリンダ46内において燃料が噴射された吸入空気は燃料を含んだ混合気となる。混合気は点火プラグ41によって点火され、燃焼が終わった排気ガスは排気弁47が開弁しているときに排気ポートを通って排気管64に流入する。
排気管64には、A/Fセンサ51、排気浄化触媒50及び酸素センサ61が取り付けられている。ECU12は上記の各種センサの情報を取り込み、エンジン4、筒内インジェクタ13、スロットルモータ49を制御している。
上述したように、燃料をエンジン4のシリンダ46に供給する燃料噴射装置である筒内インジェクタ13がエンジン4のシリンダ46内に設置されている。燃料タンク28から燃料を供給する燃料供給システム1が設置されている。図2はこの燃料供給システム1を説明した図である。シリンダ46(燃焼室43)に高圧になった燃料を供給するには、燃料タンク28から高圧にした燃料を供給する必要がある。このため、燃料タンク28には、燃料供給装置として、低圧燃料供給手段を実現するフィードポンプ17と、フィードポンプ17で圧送されたときの燃圧(以下では、フィード圧という)をさらに高めるための高圧ポンプ15とが設けられている。高圧ポンプ15が高圧燃料供給手段を実現する。
なお、フィードポンプ17と高圧ポンプ15とは低圧配管20によって直列に接続されている。低圧配管20には、パルセーションダンパー21が設置されており、ECU12はこのパルセーションダンパーを制御して高圧ポンプ15に供給される燃料の量を調整している。
高圧ポンプ15は、高圧配管11を介して、高圧デリバリ10と接続されている。高圧ポンプ15によって所定の燃圧まで燃料を昇圧する。こうして供給された燃料は、高圧配管11を介して高圧デリバリ10により蓄圧される。なお、この所定の燃圧が目標燃圧に相当する。高圧デリバリ10は筒内インジェクタ13に接続されている。高圧デリバリ10から供給される燃料は、筒内インジェクタ13を通って、シリンダ46(燃焼室43)内に供給される。
高圧デリバリ10には、燃圧センサ23及びリリーフバルブ14が設けられている。燃圧センサ23は、高圧デリバリ10内の燃圧を検出する。燃圧センサ23はECU12に電気的に接続されている。リリーフバルブ14は、高圧デリバリ10内の燃圧がリリーフバルブ14の設定圧力(リリーフ圧)を超えると開弁する。この場合には、高圧デリバリ10内の燃料がリリーフバルブ14からリターン配管22に流れ込み、燃料タンク28に戻される。リーフバルブを設けることで、燃圧がリリーフ圧以上になることを防ぐことができる。
高圧ポンプ15は、ポンプシリンダ24、スピル弁(調整弁ともいう)25、チェック弁26、プランジャ27とを有する。高圧ポンプ15はエンジン4のカムシャフトに設けられた駆動カム16によって駆動される。プランジャ27が駆動カム16に駆動されて往復運動することにより、加圧室への燃料の吸引と、加圧室内での燃料の加圧が行われる。スピル弁25の開閉によって燃料は高圧デリバリ10に供給される。高圧ポンプ15のスピル弁25は、ECU12に接続され、制御されている。
第一の燃圧とは、高圧ポンプ15(高圧燃料供給手段)が停止中であり、フィードポンプ17(低圧燃料供給手段)で昇圧された燃料の圧力(フィード圧に相当する)に相当する。第二の燃圧とは、高圧ポンプ15(高圧燃料供給手段)で昇圧された燃圧であり、目標燃圧に相当する。燃料供給手段は、低圧燃料供給手段と高圧燃料供給手段とを備え、低圧燃料供給手段及び高圧燃料供給手段の作動又は停止の指令を出す指令手段を更に備える。ECU12が、指令手段を実現するものである。本発明の内燃機関の燃料噴射システムは燃料供給手段と噴射制御手段とを備える。
高圧デリバリ10に燃料が供給される場合には、スピル弁25の開閉に伴い、作動音が発生する。エンジン4が発する音が小さい場合には、この作動音が際立ち、課題となるおそれがある。特に、アイドリング状態の場合又は低車速度走行をしており車両が停止する直前である場合には、この課題が発生するおそれがある。
そのため、本実施例では、以下で説明する通り、第一の所定の条件が満たされている場合は、ECU12はスピル弁25の動作を停止し、高圧ポンプ15を停止する。この第一の所定の条件とは、必要な燃料をフィード圧で噴射することが可能である条件である。言い換えると、この第一の所定の条件とは、高圧ポンプ15を停止することが可能で、フィードポンプ17の燃圧で燃料供給が可能となる条件である。
以下で説明する通り、第二の所定の条件が満たされている場合は、ECU12はスピル弁25の動作を開始し、高圧ポンプ15を作動させる。このとき、指令手段が高圧ポンプ15を作動開始の指令を出した時点から、徐々に高圧デリバリ10内の燃圧が高まり、筒内インジェクタ13に目標燃圧の燃料が供給される時点までに、遅れが発生する。この遅れが昇圧遅れに相当する。昇圧遅れは、実際には0.02秒程度である。この間に数回(2回から3回)程度の燃焼が行われる。この燃焼の一連の行程を燃焼サイクルと称する。
ここで、この燃焼サイクルについて説明する。
図3を用いて、燃焼サイクルについて説明する。図3は、燃料の噴射期間を説明する図である。燃焼サイクルは、燃焼が完了した時点から始まり、排気行程、吸気行程、圧縮行程、燃焼(膨張行程)の各行程からなり、燃焼が終了した時点で、1つの燃焼サイクルが終了する。図3の縦軸は、排気弁47及び吸気弁48の開弁時期を示し、リフト量を示している。
一般に、図3にある通り、燃焼サイクルの膨張行程が終わり、燃料の燃焼が完了すると、ピストン44は、シリンダ46内で最も下位の位置である下死点(BDC)まで移動する。ピストン44がこの下死点(BDC)に位置する時点を排気下死点(BDC)と称する。排気BDC以降、排気行程に入り、排気弁47が開く。ただし、排気弁47の開弁時期は、排気下死点(BDC)の前後であってよく、本実施例である図3では、排気下死点(BDC)より早く、つまり排気下死点(BDC)より進角した時点において、排気弁47は開弁している。排気行程は、ピストン44が排気下死点(BDC)から、ピストン44がシリンダ46内で最も上位の位置である上死点(TDC)まで移動した時点までの期間のことをいう。ピストン44がこの上死点(TDC)に位置する時点を吸気上死点(TDC)と称する。吸気上死点(TDC)近傍で排気弁47は閉じ、吸気弁48が開く。排気弁47と吸気弁48とが、共に開弁している場合もある。
吸気上死点(TDC)の時点からピストン44が下死点(BDC)に達した時点までの期間を吸気行程と称する。ピストン44がこの下死点(BDC)に位置する時点を吸気下死点(BDC)と称する。主に吸気行程において、吸気弁48が開き、吸気が行われる。吸気下死点(BDC)近傍で吸気弁48は閉じる。
ピストン44が吸気下死点(BDC)に達した時点以降、ピストン44は上に移動する。ピストン44が吸気下死点(BDC)に達した時点から上死点(TDC)に達した時点までの期間を圧縮行程と称する。この上死点(TDC)を圧縮上死点(TDC)と称する。圧縮上死点(TDC)近傍において、ECU12は点火プラグ41を制御して、点火を行う。
吸気下死点(BDC)は、吸気行程から圧縮行程へと切り替わる時点であり、ピストン44が最も下位に位置する時点のことをいう。
ここで、この燃焼サイクルの上記各行程において、燃料を噴射する期間である燃料噴射期間と燃料噴射期間の変化に応じて燃料の微粒化が達成できることについて説明する。図3及び図4は、通常の噴射期間(期間100)と、本発明の噴射期間(期間103、期間104及び期間105)とを説明する図である。
通常、燃料の噴射が行われる時期は、図3、図4において期間100と示した期間の通りである。以下では期間100を通常の噴射期間100と称する。図4はいわゆるPV線図であり、下で詳細に説明をする。図3及び図4から分かるように、通常の噴射期間100は吸気行程の前半の期間に含まれている。クランク角で表現すると、吸気上死点(TDC)から50°から60°程度にかけて、燃料噴射が行われる。このタイミングで燃料を噴射する理由について説明する。通常の噴射期間100は以下の2つの条件(以下、単に噴射の条件という)を考慮して決められている。
(A)燃焼室43に燃料の噴射が行われた時点から、点火プラグ41によって点火される時点までの期間はなるべく長いほうがよい。
(B)燃焼室43への燃料噴射は、ピストン44が上死点(TDC)近傍にある場合には、なるべく避ける。
(A)について理由を説明する。燃料噴射が行われた時点から、点火される時点までの期間において、燃料と燃焼室43内の空気とで形成された混合気を混ぜることができる。この期間をより長く取ると、より長い時間で混合気を混ぜることができるので、混合気の均質性が向上して燃焼を効率的に行うことができる。このため、エンジン4の出力トルクをより向上させることができる。そのため、ドライバビリティが向上する。あるいは、効率的に燃料の燃焼が行われるので未燃焼燃料を少なくすることができるために、排気系へ未燃ガスの流入を少なくすることができる。こうして、排気エミッションを向上させることができる。
通常の運転状態で、エンジンの回転数が2000rpmとすると、吸気上死点(TDC)から50°から60°で燃料の噴射が行われ、点火までの時間は約0.01秒である。
このように、回転数が大きいと混合気形成の時間は短くなる。そのため、エンジンの回転数が大きいときには、燃焼室43に燃料の噴射は吸気行程のなるべく早い時点で行われ、燃料噴射が行われた時点から、点火される時点までの期間は長いほうがよい。こうして、通常は燃料の噴射期間は、クランク角で吸気上死点(TDC)から60°程度以前に終了するように設定されている。
(B)について理由を説明する。本実施例のエンジン4はいわゆる直接噴射システムのエンジンである。このため、ピストン44が上死点(TDC)近傍に位置する場合には、ピストン冠面441に燃料が噴射されて、ピストン冠面441に燃料が付着してしまうおそれがある。この場合には、付着した燃料が未燃成分として残り、燃焼室43内の燃焼が効率的に行われず、燃焼が悪化するおそれがある。こうして、通常は燃料の噴射期間は、クランク角で吸気上死点(TDC)から50°程度以降となっている。
上記(A)、(B)の条件によって、燃料の通常の噴射期間100は、クランク角で吸気上死点(TDC)から50°から60°程度で行われる。なお、この通常の噴射期間(吸気上死点から50°から60°程度)100における燃料の噴射は、第二の燃圧(目標燃圧)近傍の燃料が筒内インジェクタ13に供給されている。
以下では通常の運転状態ではなく、アイドリング状態の運転状態を想定する。例えば、エンジンの回転数が600rpmとすると、通常の噴射期間100で燃料を噴射すると仮定すれば、燃料噴射から点火までの時間は約0.05秒ある。この場合には、エンジンの回転数が2000rpmの場合と比して、燃料の噴射期間を遅くしても、混合気を混ぜる時間を十分に長くとることができる。通常の噴射時期以降に燃料を噴射しても、混合気を混ぜる時間を十分長くとることができる。言い換えると、混合気を混ぜる時間多くとることを優先してクランク角で吸気上死点(TDC)から60°程度以前に終了する必要はない。よって、アイドリング状態を想定する場合には、混合気形成の時間を長く取ること(噴射の条件(A))を優先させ、噴射時期を決める必要はない。
本実施例では、噴射の条件として(A)(B)に条件(C)を加える。
(C)燃焼室の圧力が低い時期に燃料噴射する。
そこで、この条件(C)を詳細に説明する。条件(C)を考慮して、通常の噴射期間(吸気上死点から50°から60°程度)100と比して燃焼室43の圧力が低い時期に、燃料噴射を行うこととする。この時期は、図4の矢印1のように、通常の噴射期間100と比して燃焼室43内の圧力(P)が低い領域に含まれる。この領域は、図4においては斜線を付けた範囲である領域102と示した領域に含まれる。以下では領域102を低圧領域(低圧領域102)と称する。
図4に示す燃焼サイクルのPV線図を使ってこのことを詳細に説明する。ピストン44と、シリンダとの間の隙間から空気が漏れないとすると、吸気行程において、燃焼室43内の体積V及び燃焼室43内の圧力Pの変化は略断熱変化である。
ピストン44の吸気上死点(TDC)においては、燃焼室43内の空気の体積はV1、圧力はP2になっている。その後、ピストン44が下に移動するのに伴い、燃焼室43内の体積及び圧力は、断熱変化のカーブに沿って変化する。そして、吸気下死点(BDC)においては、燃焼室43内の体積はV2、圧力はP2となる。
ピストン44の動きに沿って説明する、通常の噴射期間(吸気上死点から50°から60°程度)100における燃焼室43内の体積はV3、圧力はP3とする。通常の噴射期間100から、体積Vは徐々に大きくなり、圧力Pは徐々に低くなる。そして、体積が最も大きくなる吸気下死点(BDC)においては、燃焼室43内の体積はV2、圧力はP2となる。このとき、P3よりP2の方が低い。つまり、P3>P2である。
こうして、図4の低圧領域102は、通常の噴射期間100と比して燃焼室43内の圧力(P)が低い時期に相当する。低圧領域102においては、燃焼室43内の圧力(P)が通常の噴射期間100と比して低いため、筒内インジェクタ13における燃圧と燃焼室43内との圧力の差が大きい。言い換えると、筒内インジェクタ13における燃料の燃圧から燃焼室43内の圧力を引いた差(正の値)が、通常の噴射期間100と比して大きい。なお、燃焼室43内の圧力(P)が最も低いのは、吸気下死点(BDC)の時点であり、燃焼室43内の圧力はP2である。この吸気下死点(BDC)で、この差が最も大きくなる。
条件(C)による効果を、筒内インジェクタ13における燃料の燃圧から燃焼室43内の圧力を引いた差が大きいことから説明する。通常の噴射期間100と比して燃焼室43内の圧力が低い時期において、筒内インジェクタ13から燃料を燃焼室43に供給すると、この差が大きいため、通常の噴射期間100の場合と比して、燃焼室43における燃料を微粒化することができる。言い換えると、筒内インジェクタ13における燃料の燃圧が同じであれば、燃焼室43の圧力が最も小さい時期(の近傍)に燃焼室43へ向けて燃料を燃焼室43に供給すると、燃料を微粒化することができる。以上をまとめると、図4における低圧領域102で燃料を燃焼室43に供給する場合には、燃料の微粒化を達成することができる。
燃焼室43内において燃料の微粒化を達成することができると、燃焼室43内において、燃料を含む混合気がより均一になる。言い換えると燃料を含む混合気の均質性が向上する。こうして、混合気の均質性が向上すると、燃焼を効率的に行うことができるため、エンジン4の出力トルクをより向上させることができる。そのため、加速感が向上してドライバビリティが向上する。あるいは、効率的に燃料の燃焼が行われるので未燃焼燃料を少なくすることができるために、排気系へ未燃ガスの流入を少なくすることができる。こうして、排気エミッションを向上させることができる。
一例として、アイドリング状態を想定して、エンジンの回転数が600rpmの場合について説明する。このとき、通常の噴射期間100に燃料を噴射すると、燃料噴射から点火までの時間は約0.05秒ある。この場合には、エンジンの回転数が2000rpmの場合と比して、燃料の噴射期間を遅くしても、混合気を混ぜる時間を十分に多くとることができる。アイドリング状態を想定する場合には、吸気下死点(BDC)の近傍において燃料の噴射を行うとすれば、燃料噴射から点火までの時間は約0.03秒ある。よって、混合気を混ぜる時間は、通常の噴射期間100と比して同じ程度に確保ことができる。言い換えると、噴射の条件(A)を満たしている。そのため、混合気を混ぜる時間を確保又は向上でき、燃料を含む混合気の均質性が確保又は向上することができる。混合気の均質性が又は向上することで、ドライバビリティが向上又は排気エミッションを向上という効果を奏する。なお、低圧領域102は、噴射の条件(B)を満たしている。
次に、図5のフローチャートを用いて本実施例の具体的な制御について説明を行う。ECU12はこのフローチャートを所定のクランク角毎に実行する。
ステップ(以下Sと称する)1では、エンジンの回転数が所定値(N)以下であるか否かが判定される。エンジンの回転数はクランクシャフトポジションセンサ52を用いて検出する。図示しない回転数センサによって検出してもよい。所定値Nは例えば1000rpmに設定することができる。
フィード圧で燃料が噴射される場合には燃圧が低いために高回転をしているエンジン4では筒内インジェクタ13からの単位時間当たりの噴射量は小さくなる。この場合には燃焼サイクルの行程内での必要な燃料の噴射が行えないおそれがある。しかし、S1が満たされているときは、エンジンの回転数が小さい場合であり、そのため燃焼サイクルの各行程の時間が大きくなり、フィード圧で必要な燃料の噴射を行うことが可能である。例えば、エンジンの回転数が600rpmとした場合には、吸気行程は約0.02秒間あるため、十分に燃料を噴射することができる。
このほか、車速センサ(不図示)の検出値を基にして、車速が所定値(V)以下であるか否かを判定してもよい。吸入空気量をエアフロセンサ56で検出して、吸入空気が所定値(Q)以下であるか否かを判定してもよい。また、エンジンの回転数、車速、吸入空気量のうちいずれかを満たせば、S1の条件が満たされたとしてもよいし、エンジンの回転数、車速、吸入空気量のうち2つ以上の条件がともに満たされたときに、S1の条件が満たされたとしてもよい。
S1の条件が満たされたとき、S2に進み、指令手段がスピル弁25を制御して、スピル弁25の動作を停止させ、高圧ポンプ15を停止させる。S2が、指令手段に相当する。S1の条件が、上述した第一の所定の条件に相当する。
S3では、スロットル開度をスロットルポジションセンサ54で検出して、所定値(θ)以上であるか否かを判定する。S3は、運転者が加速するよう運転状態の変化を望むという意思を検出する。この運転状態の変化として例えば、停止しておりアイドリング状態の車両に乗っている運転者が、車両を発進させようとして、アクセルペダルを踏んだときが想定される。
上記は運転者が加速する運転状態を望んでいるという、運転者の意思を検出している。本発明はこの実施例に限られるものではなく、運転者が加速する運転状態を望んでいるという、運転者の意思を検出する他の手段を用いて運転状態の変化を検出してもよい。
また、本実施例では、上記のような運転者の意思を検出する手段に限られるものではない。加速する運転状態への変化を予想する手段を用いて、加速する運転状態へと変化することを検出してS3の条件としてもよい。例えば、電子スロットル45を制御するECU12が、S1の条件を満たしていた運転状態から、急激にエンジンの要求トルクが大きくなったことを検出するようにしてもよい。
S3の条件が満たされる場合には、S4に進み、ECU12がスピル弁25を制御してスピル弁25の動作を開始させ、高圧ポンプ15を作動させる。S4が、指令手段に相当する。S3の条件が、上述した第二の所定の条件に相当する。S4の制御が行われると、次のS5に進む。
S5では、燃圧を検出する燃圧センサ23を基に、高圧デリバリ10内の燃圧を検出する。このステップでは、燃圧センサ23の検出値がαより小さいか否かを判定する。このステップでは、S3のスロットル開度に相当する要求トルクを実現できる程度の燃圧(目標燃圧に相当する)近傍が確保されているか否かを判定する。目標燃圧はエンジンの回転数やスロットル開度等によって決まる。そのため、αはエンジンの回転数やスロットル開度等によって決まる。ただし、このステップでは燃圧センサ23で検出された燃圧が厳密に目標燃圧以上であるか否かを判定しなくてもよく、検出燃圧が目標燃圧の近傍であるか否かを判定すればよい。本実施例では、目標燃圧の近傍の値として目標燃圧の80%をαとする。燃圧センサ23の検出値がαに満たないときにはS6に進む。
S5は第二の燃圧(目標燃圧)への昇圧開始時点(t0)から燃圧がαになる時点(t2)までの期間の内であるか否かを判定している。言い換えると、S5は、第二の燃圧(目標燃圧)への昇圧開始後から所定の時間内であるか否かを判定している。よって、第一の燃圧(フィード圧)より高く第二の燃圧(目標燃圧)以下の圧力である第三の所定の圧力は、αを意味している。S5では、第三の所定の圧力と比して低い期間の内であるか否かを判定している。第三の所定の圧力と比して低い期間の内において(燃料供給手段によって燃料噴射装置へ供給される燃料の第二の燃圧(目標燃圧)への昇圧開始後の所定の時間内において)、S6に進んで、下記の通りS6に記載の制御を行う。
高圧デリバリ10内の燃圧の上昇は図6に示す通りである。S3からS4に進んだ瞬間、つまり、指令手段が高圧ポンプ15作動の指令を出した瞬間を図ではt0としている。t0以前では、高圧ポンプは作動せずフィードポンプが燃料を昇圧し、第一の燃圧(フィード圧)である燃圧P0の燃料を高圧デリバリ10に送り出している。t0から十分時間がたつと、高圧ポンプが燃料を昇圧し、燃圧が第二の燃圧(Pt:目標燃圧)の燃料を、高圧デリバリ10に送り出している。t0から図6のt1近傍では(例えば、エンジンの回転数が600rpmである場合0.01秒程度に相当する)、検出燃圧は目標燃圧に比して非常に低い状態となるが、徐々に上昇して、図で燃圧が第三の燃圧であるαになる時点、t2(例えば、0.015秒程度)では、燃圧の検出値は目標燃圧の80%(α)となり、この時点で検出燃圧が目標燃圧の近傍であると判定して、S7に進む。燃圧の検出値が目標燃圧の80%(α)以上のときS7に進む。
S6は、S5で燃圧の検出値がαより小さい場合に実行される制御で、燃料の噴射期間を決定する。S6においてECU12は、噴射期間を低圧領域102と設定する。言い換えると、燃焼を燃焼室43に「通常の噴射期間100と比して燃焼室43の圧力が低い時期」で噴射を行うように燃料噴射装置を制御する。
S7は、燃圧が目標燃圧近傍であり、エンジンの回転は1000rpmと比して十分大きい場合で実行される。S7における燃料噴射期間は、上述したように通常の噴射期間(吸気上死点から50°から60°程度)100とする。このとき、燃圧が目標燃圧(第二の所定値)のときに燃料噴射が実行さる。このように、通常の噴射期間100は、燃料噴射装置へ供給される燃料の燃圧が第二の燃圧(目標燃圧)である場合の燃焼噴射期間を含む。
燃料噴射装置へ供給される燃料の燃圧が第二の燃圧である場合の燃焼噴射期間に比して燃焼室内の圧力が低いときとは、低圧領域102を含む。
言い換えると、噴射制御手段が燃料噴射装置へ供給される燃料の燃圧が第二の燃圧である場合の燃焼噴射期間に比して燃焼室内の圧力が低いときに燃料噴射装置による燃料噴射を行うことは、低圧領域102内で燃料噴射を行うことを含む。
また、噴射制御手段が燃料噴射装置へ供給される燃料の燃圧が第二の燃圧である場合の燃焼噴射期間以降の吸気行程内に前記内燃機関に向けて前記燃料が噴射されるように前記燃料噴射装置を制御するとは、吸気行程内の低圧領域102内において燃料噴射が開始されることを含む。
このようにすると、上述したように、燃焼室43内において燃料の微粒化を達成することができる。すると、燃焼室43内において、燃料を含む混合気がより均一になる。言い換えると燃料を含む混合気の均質性が向上する。すると、燃焼を効率的に行うことができるため、ドライバビリティが向上する。あるいは、燃料を効率的に行うことができるため、排気エミッションが向上する。
S5、S6及びS7が、噴射制御手段に相当する。
なお、このS6の噴射期間における燃料噴射は、S3の条件が満たされなかったときにも行ってよい。この場合には、低圧燃料供給手段で引き続き燃料が筒内インジェクタ13に供給される。言い換えると、S1の条件と、運転者が加速をする意思がないとの両方を満たす場合である。この場合には、アイドル状態でエンジンの回転数が低く、具体的には上述したように1000rpm以下であるので、燃焼室43に燃料を噴射してから混合気を形成するための時間が十分にとることができる。燃料供給手段が第一の燃圧の燃料を内燃機関の燃料噴射装置へ供給するときとは、S3の条件が満たされなかった場合を含む。
このようにすると、混合気の均質性が向上できる。上述の通り、混合気の均質性が向上すると、燃焼を効率的に行うことができるため、ドライバビリティ、あるいは排気エミッションを向上させることができる。
実施例1においては、S6では、燃料の噴射期間を低圧領域102、「通常の噴射期間100と比して燃焼室43の圧力が低い時期」と設定したが、本実施例では、燃料の噴射期間を吸気下死点(BDC)近傍とする。フローチャートは図5と同じであるから、S6の噴射期間について以下説明し、S6以外のステップの説明を省略する。ECU12はこのフローチャートを所定のクランク角毎に実行する。
上述したように、吸気下死点(BDC)において、燃圧と燃焼室43内との圧力の差が最も大きくなる。そのため、アイドリング状態の場合において、ECU12が、燃料噴射が吸気下死点(BDC)で行われるならば、燃焼室43内における燃料の微粒化を最も好適に達成できる。そこで、S6において、燃料の噴射期間を図4の期間101のようにすれば、燃焼室43内において燃料の微粒化を達成することができる。以下では分かりやすいようにこの期間101を吸気下死点(BDC)近傍101と称する。以下、燃料噴射の期間が吸気下死点(BDC)近傍101であることについて詳細に説明する。
噴射期間が吸気下死点(BDC)近傍101とは、以下のいずれかの意味を含む。
(1)燃料の噴射開始が吸気行程内であり、噴射の終了が圧縮行程内であること。
(2)燃料の噴射開始が吸気行程内であり、吸気下死点(BDC)直前で燃料の噴射が終了すること。
(3)燃料の噴射終了が圧縮行程内であり、吸気下死点(BDC)直後で燃料の噴射が開始されること。
(4)クランク角で、吸気下死点より30°前から吸気下死点より30°後までの期間において燃料の噴射が開始され終了すること。
(1)は、燃料が噴射される期間は、吸気下死点を含むことを意味する。例えば、図3(a)に記載の期間103である。(2)は、例えば図3(a)に記載の期間104である。(3)は、例えば図3(c)に記載の期間105である。(4)は、図4の吸気下死点(BDC)近傍101を具体的にクランク角で表現したものである。例えば、図3(a)、(b)又は(a)に記載の時期103、時期104又は時期105である。
時期103、時期104又は時期105で燃料量噴射を行うことを示した図3(a)、(b)又は(c)は、噴射制御手段が燃料噴射装置へ供給される燃料の燃圧が第二の燃圧である場合の燃焼噴射期間以降の吸気行程内に前記内燃機関に向けて前記燃料が噴射されるように前記燃料噴射装置を制御することを図示した一例である。
時期103又は時期104で燃料量噴射を行うことを示した図3(a)又は(b)は、噴射制御手段が内燃機関に向けて燃料の噴射が開始される時点が吸気行程の後半であるように燃料噴射装置を制御することを図示した一例である。
時期103又は時期105で燃料量噴射を行うことを示した図3(a)又は(c)は、噴射制御手段が内燃機関に向けて内燃機関への燃料の噴射が完了する時点が吸気下死点から圧縮行程前半までの期間であるように燃料噴射装置を制御することを図示した一例である。
時期103で燃料量噴射を行うことを示した図3(a)は、噴射制御手段は、燃料が噴射される期間は、吸気下死点を含むように燃料噴射装置を制御することを図示した一例である。
なお、圧縮行程内で燃料噴射をしている期間があってもよいが、圧縮行程後半では混合気が混合する時間が十分に取れず、またピストン44が上昇してきているためにピストン冠面441に燃料が付着する可能性がある。上述した噴射の条件(B)を満たさない可能性がある。そのため、少なくとも圧縮行程前半内に燃料噴射が完了することが好ましい。
このように、燃料の噴射期間を吸気下死点(BDC)近傍101とすることによる効果について説明する。上述したように、吸気下死点(BDC)近傍101において、筒内インジェクタ13における燃圧から燃焼室43内の圧力を引いた差が大きい。この差は、吸気下死点(BDC)において最も大きい。燃圧と燃焼室43内との圧力の差が大きいため、吸気下死点(BDC)の近傍において筒内インジェクタ13から燃料を燃焼室43に供給すると、燃焼室43内における燃料をより微粒化することができる。
燃料の微粒化を達成することができると、燃焼室43内において、燃料を含む混合気がより均一になる。混合気の均質性が向上すると、燃焼を効率的に行うことができるため、ドライバビリティが向上する。あるいは、燃料を効率的に行うことができるため、排気エミッションが向上する。
なお、本実施例では、S5において燃圧を検出したが、燃圧センサ23を設けず、燃圧を検出しなくてもよい。図7が本実施例に対応する。S15以外は図5のフローチャートと同じであるから説明を省略する。S15では、指令手段がS4の高圧ポンプ15作動の指令を出してから、燃焼サイクルが行われた回数(以下、燃焼回数と称する)をカウントする。この燃焼回数が所定回数(k)より小さければ、燃料の噴射期間をS6のように制御する。なお、例えば、kの値として3回から4回程度とする。また、kの値としてエンジンの回転数やスロットル開度のマップとして与えるようにしてもよい。S15の判定が否定され、S7に移ったとき、燃料回数は0の値がセットされる。
S15は第二の燃圧(目標燃圧)への昇圧開始時点(t0)から燃焼回数がkより小さい期間の内であるか否かを判定している。言い換えると、S15は、第二の燃圧(目標燃圧)への昇圧開始後から所定の時間内であるか否かを判定している。言い換えると、第二の燃圧(目標燃圧)への昇圧開始後から所定の回数の燃焼が行われた期間の内であるか否かを判定している。
なお、上記各実施例では、燃料配管にフィードポンプ(低圧燃料供給手段)と高圧ポンプ(高圧燃料供給手段)とが直列につながれている例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。燃料配管にフィードポンプ(低圧燃料供給手段)と高圧ポンプ(高圧燃料供給手段)とを並列につなげ、高圧燃料供給手段を停止中で、低圧燃料供給手段により、高圧デリバリに燃料を圧送中において、高圧燃料供給手段を作動の指令を出してから(t0)から目標とする燃圧に達するまでの時間(昇圧遅れ)が生じる装置であれば、本発明を適応できる。
内燃機関の全体構成を示す模式的な図である。 フィードポンプ(圧燃料圧送手段)と、高圧ポンプ(高圧燃料圧送手段)と、ECUからなる燃料供給システムを説明する模式的な図である。 エンジンへの燃料の噴射期間を説明するための図である。 燃焼サイクルのPV線図 実施例1に記載のルーチンを示した図である。 高圧デリバリ内の燃圧の上昇を説明した図である。 実施例3に記載のルーチンを示した図である。
符号の説明
1 燃料供給システム
4 エンジン
10 高圧デリバリ
11 高圧配管
12 ECU(電子制御装置)
13 筒内インジェクタ(燃料噴射装置)
14 リリーフバルブ
15 高圧ポンプ(高圧燃料供給手段)
16 駆動カム
17 フィードポンプ(低圧燃料供給手段)
18 F/フィルタ
19 ジェットポンプ
20 低圧配管
21 パルセーションダンパー
22 リターン配管
23 燃圧センサ
24 ポンプシリンダ
25 スピル弁25
26 チェック弁
27 プランジャ
28 燃料タンク
40 エンジン本体
41 点火プラグ(イグニッションコイル)
43 燃焼室
44 ピストン
441 ピストン冠面
45 電子スロットル
46 シリンダ
47 排気弁
48 吸気弁
49 スロットルモータ
50 排気浄化触媒
51 A/Fセンサ
52 クランクシャフトポジションセンサ
53 エアクリーナ
54 スロットルポジションセンサ
55 サージタンク
56 エアフロセンサ
57 冷却水温度センサ
58 吸気温度センサ
59 車速センサ
60 排気温度センサ
61 酸素センサ
62 ノックセンサ
63 吸気管
64 排気管

Claims (5)

  1. 第一の燃圧に昇圧した燃料、及び前記第一の燃圧より高い第二の燃圧に昇圧した燃料を選択的に内燃機関の燃料噴射装置へ供給する燃料供給手段と、
    前記燃料供給手段によって前記燃料噴射装置へ供給される燃料の前記第二の燃圧への昇圧開始後の所定の時間内において、前記内燃機関に向けて前記内燃機関への燃料の噴射が完了する時点が吸気下死点より後の圧縮行程に入ってから前記吸気下死点よりもクランク角30°後までの期間に含まれるように前記燃料噴射装置を制御し、前記所定の時間が経過した後には、前記内燃機関に向けて前記内燃機関への燃料の噴射が完了する時点が吸気行程前半の期間に含まれるように前記燃料噴射装置を制御する噴射制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射システム。
  2. 前記噴射制御手段は、前記所定の時間内において前記燃料が噴射される期間が前記吸気下死点を含むように前記燃料噴射装置を制御することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃料噴射システム。
  3. 前記燃料供給手段は、前記内燃機関の前記燃料噴射装置に向けて前記燃料を圧送する低圧燃料圧送手段と、前記低圧燃料圧送手段により圧送される前記燃料を更に昇圧する高圧燃料圧送手段とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の燃料噴射システム。
  4. 前記所定の時間は、前記燃料の圧力が、前記第一の燃圧より高く前記第二の燃圧以下の圧力である第三の所定の圧力と比して低い期間を含む、ことを特徴とする請求項1乃至3に記載の内燃機関の燃料噴射システム。
  5. 前記所定の時間は、所定の回数の燃焼サイクルが行われた期間を含むことを特徴とする請求項1乃至3に記載の内燃機関の燃料噴射システム。
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